JP3096926U - 加工用マーカー及び光導波路部品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本考案にかかる加工用マーカーは、切り込み位置23上に設けられる加工用マーカー141と、切り込み位置23上に加工用マーカー141とは別個に設けられ、加工用マーカー141と対峙する加工用マーカー142とを備える。そして、加工用マーカー141、142は、互いに対峙する側の側面に、加工用マーカー141、142における切り込み位置23の位置決めをする目盛として、段組221、222を有する凹部211、212を備え、この目盛となる段組221、222が直線的な加工の基準となる。
【選択図】 図2
Description
【考案の属する技術分野】
本考案は、加工用マーカー及び光導波路部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、光導波路基板の端面をダイシングソーにより切断したり、光導波路基板上に溝を形成したりする場合には、ダイシングソーによる加工位置を示す加工用マーカーを設けることが一般に行われている。
例えば、波長分波素子では、光導波路基板に形成された光導波路を横断するフィルタ挿入用の溝内に誘電体フィルタが挿入されて固着されている。このフィルタ挿入用の溝は、ダイシングソーによって基板を切削して形成される。ダイシングソーにより光導波路基板を切削して溝を形成するとき、図8(a)に示すように、ダイシングソーの位置合わせのために光導波路基板に加工用マーカー10014を設け、この部分を切削する。
【0003】
切削時には、切削位置近傍を顕微鏡で観察するか、又はTVカメラで写してCRT画面上を観察しながら、加工用マーカー10014とダイシングソーのカーソルを合わせる。そして、このカーソルの位置を目安にしてダイシングソーにより加工位置10023を切削し、フィルタ挿入用溝10013を形成する(図8(b))。その後、測定用の目盛のついた高価な高機能顕微鏡を用いて、この測定用の目盛により微細な精度確認を行なっていた。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
このように、従来の加工用マーカーを用いた場合には、高機能顕微鏡を用いて微細な精度確認を行わなければならないため、加工後の加工精度を確認するための設備コストが上昇し、また効率良く加工精度を確認することができないという問題があった。
また、従来の加工用マーカーは、予め設計段階で設定された一箇所に対する位置合わせのみを行うことができ、製作状況に応じて光導波路基板上の任意の位置で加工を行うことができないという問題もあった。
本考案は、このような問題点を解決するためになされたもので、加工精度を簡易かつ正確に判断することができる加工用マーカー、光導波路部品を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案にかかる加工用マーカーは、光導波路部品における切断又は溝切り込みの基準となる位置に設けられる加工用マーカーであって、切断又は溝切り込みの方向と略平行な第1の方向の長さが、当該第1の方向と垂直な第2の方向に亘って段階的に異なることを特徴とするものである。このような構成により、加工後に残された加工用マーカーの長さを観察することにより、極めて容易かつ正確に加工位置を把握することができる。また、任意の位置で加工を行うことができる。
【0006】
好適な実施の形態における加工用マーカーは、前記第1の方向に延在し、それぞれ長さの異なる複数の独立した小マーカーにより構成されている。また、前記第2の方向に延在し、それぞれ長さの異なる複数の独立した小マーカーにより構成するようにしてもよい。さらに、複数の楕円形状又は円形状の小マーカーにより構成してもよい。
【0007】
本考案にかかる加工用マーカーは、光導波路部品における切断又は溝切り込みの基準となる位置に設けられる加工用マーカーであって、切断又は溝切り込みの方向と略平行な第1の方向の長さが、当該第1の方向と垂直な第2の方向に亘って異なる第1の加工用マーカーと、前記第1の加工用マーカーと略同じ形状を有し、前記第2の方向に延びる線分に対して対称となるように配置された第2の加工用マーカーを備えたものである。このような構成により、加工後に残された加工用マーカーの長さを観察することにより、極めて容易かつ正確に加工位置を把握することができる。また、任意の位置で加工を行うことができる。さらに、第1の加工用マーカーと第2の加工用マーカーのそれぞれにおいて残された加工用マーカーの長さを比較すると、角度ずれを容易かつ精確に確認することができる。
【0008】
好適な実施の形態における第1の加工用マーカー及び第2の加工用マーカーは、前記第1の方向に延在し、それぞれ長さの異なる複数の独立した小マーカーにより構成されている。前記第1の加工用マーカー及び前記第2の加工用マーカーは、前記第2の方向に延在し、それぞれ長さの異なる複数の独立した小マーカーにより構成されていてもよい。さらに、前記第1の加工用マーカー及び前記第2の加工用マーカーは、複数の楕円形状又は円形状の小マーカーにより構成されていてもよい。
また、上記の加工用マーカーでは、前記加工用マーカーが光導波路コアと同層に設けられている。これにより、加工用マーカーを、光導波路コアと同時に効率良く形成することができる。
【0009】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施の形態について図を参照して説明する。
本考案の実施の形態においては、本考案にかかる加工用マーカーを用いて光導波路基板上に誘電体フィルムを固着するフィルム挿入用溝を形成する場合について説明するが、これに限らず、本考案にかかる加工用マーカーは、基板のダイシングによる切断加工、基板の単なる溝加工等にも用いることができる。
【0010】
考案の実施の形態1.
まず、図1を用いて、本考案にかかる光導波路部品について説明する。図1は、本考案にかかる光導波路部品を示す斜視図である。
図1に示すように、光導波路部品10は、光導波路コア11、誘電体フィルタ12、フィルタ挿入用溝13を備えている。光導波路コア11は、シリコン基板等の光導波路部品10のコア部分である。また、光導波路部品10は、図1には図示しないが、光導波路コア11の上面にオーバークラッド、下面にアンダークラッドが形成された平面導波路を構成している。また、光導波路181、182、183のそれぞれは、入射光15、反射光16、透過光17の導波路を示している。
誘電体フィルタ12は、この誘電体フィルタ12へ入射する入射光15の誘電体フィルタ12による反射光16と、誘電体フィルタ12を透過する透過光17とを分離し、反射光16を光導波路コア11から取り出す。フィルタ挿入用溝13は、誘電体フィルタ12を挿入されて固着する。
【0011】
加工用マーカー14は、次に説明するように、光導波路コア11にフィルタ挿入用溝13を形成するための基準となる。この加工用マーカー14は、光導波路部品10に一定の間隔でパターニングされた表面凹凸パターンである。より具体的には、図示しないアンダークラッド上に、例えば光導波路となるシリコン層をCVD、PVD等により積層した後、このシリコン層上にパターニングされたマスクを形成し、選択的にエッチングしてパターニングする。これにより、加工用マーカー14が光導波路コア11と同時に効率良く形成される。したがって、加工用マーカー14と光導波路コア11とは、図示しないアンダークラッド上において同層に形成されている。
【0012】
続いて、本考案にかかる加工用マーカー14について説明する。
まず、図2を用いて、加工用マーカー14の一構成例について説明する。図2は、本考案にかかる加工用マーカーの構成を示す平面図である。
図2に示すように、加工用マーカー14は、1組の加工用マーカー141、142から構成され、これらの加工用マーカー141、142を合わせて矩形形状を有する。加工用マーカー14は、光導波路181から光導波路182、光導波路183に分岐する分岐部分に配置されている。
【0013】
加工用マーカー141、142は、同一形状を有し、互いに対峙した状態で形成されている。また、図2に示すように、加工用マーカー141、142は、切込み位置23の長手方向、即ち切り込み方向と垂直な線分に対して対称に配置されている。すなわち、加工用マーカー141、142は、透過光17の光導波路183を挟んで透過光17の両側(図中で光導波路183の上下両脇)に、それぞれ1個づつ形成されている。
【0014】
図2に示すように、加工用マーカー141は、光導波路183側に凹部211が形成されている。この凹部211は、V字状の形状を有し、図において上下方向、即ち切り込み方向に延びる線分に対して対称な形状を有する。凹部211の幅は、フィルタ挿入用溝13を形成する切り込み位置23の幅よりも広い幅とすることができる。また、切り込み位置23の幅は、フィルタ挿入用溝13の設計上の幅とすることができる。
【0015】
凹部211の内側面には、さらに、階段状の段組221が形成されている。この段組221は、一定間隔ごとに図において上下方向に長さの違う段組構造をなしている。即ち、切り込み方向に長さが段階的に異なる段組構造を有している。図2においてはその段数が下り4段、上り4段の計8段ある段組構造となっている。また、段組221の各段の幅は、切り込み位置23の幅よりも小さい幅とすることができ、例えば、段組221の各段の幅を数マイクロメートル以下のオーダーとすることができる。
【0016】
図2に示すように、加工用マーカー142も、加工用マーカー141と同様に、光導波路183側の側面に、内側面に段組222が形成された凹部212を有する。凹部211の段組221と凹部212の段組222とは、切り込み方向に垂直な線分に対して対称に形成されている。
【0017】
さらに続いて、本考案にかかる加工用マーカー14に基づいて形成されるフィルタ挿入用溝13について説明する。
加工用マーカー141、142の段組221、222は、フィルタ挿入用溝13を形成する際、切り込み位置23の位置決めをする目盛として機能する。従って、フィルタ挿入用溝13を形成するための切り込み位置23は、加工用マーカー141、142に対して一義的に決まるものではなく、段組221、222の任意の位置にすることができる。
【0018】
具体的には、まず、切り込み位置23の場所を段組221において確認し、それとともに切り込み位置23の場所を段組222において確認する。そして、これらの確認された段組221、222上の切り込み位置23を目安にして溝加工し、フィルタ挿入用溝13を形成する。これにより、任意の位置の切り込み位置23の場所にフィルタ挿入用溝13を精度良く形成することができる。さらに、段組221、222を基準に切り込み位置23を確認するため、実体顕微鏡のような目盛測定用の機器を持ち合わせていない顕微鏡を用いて、設計位置を容易に確認することができる。
【0019】
図3を用いて、図2に示した切り込み位置23を溝加工したフィルタ挿入用溝13について、より具体的に説明する。図3(a)は、加工用マーカー14に基づいて形成されたフィルタ挿入用溝13を示す平面図であり、図3(b)は、このフィルタ挿入用溝13に固着された誘電体フィルタ12を示す平面図である。なお、図2においては、切り込み位置23が加工用マーカー141、142の左側面と右側面から3段目の段組221、222の側面との間にあり、この位置にフィルタ挿入用溝13が形成されるように設計されている。
【0020】
まず、切り込み位置23の左端を観察し、切り込み位置23の左端が、加工用マーカー141、142の段差221、222の左側面上に位置することを確認する。それとともに、切り込み位置23の右端を観察し、切り込み位置23の右端が、段差221、222の右側面から3段目の側面上に位置することを確認する。
【0021】
そして、これらの段差221、222の左側面が同一線上にあるので、切り込み位置23の左端、つまり加工用マーカー141、142の段組221、222の左側面に沿ってダイシングが行われる。このとき、段組221、222の右側面から3段目の側面も同一線上にあるので、段組221、222の右側面から3段目の側面を結ぶ直線も右側の目安にしてダイシングが行われる。これにより、図3(a)に示すように、切り込み位置23にフィルタ挿入用溝13が形成される。なお、このダイシングにより、切り込み位置23にある加工用マーカー141、142も切り込まれ、切れ残りマーカー1410、1420が残る。
【0022】
図3(a)に示すようにフィルタ挿入用溝13が形成された後、加工精度の確認が行われる。例えば、図3(a)においては、実際に形成されたフィルタ挿入用溝13の左端が、加工用マーカー141、142の左端に位置することを確認することができる。また、フィルタ挿入用溝13の右端についても同様に、段組221、222の右端から3段目の側面に位置することを確認することができる。このように、加工用マーカー141、142に段組221、222が設けられているため、段組221、222を基準にして加工精度を効率良く確認することができる。特に、段組221、222は、それぞれ、切り込みの方向の長さが、その切り込み方向と垂直な方向に亘って段階的に異なるものであるから、段組221、222の切り込み方向の長さを確認すれば、フィルタ挿入用溝13の位置を明確に把握することができる。また、段組221、222を基準に加工精度の確認をするため、実体顕微鏡のような目盛測定用の機器を持ち合わせていない顕微鏡により、確認作業を容易に行うことができる。そのため、加工精度を確認する設備コストが上昇するのを防ぐことができる。
【0023】
図3(b)に示すように、加工用マーカー141、142をもとに形成されたフィルタ挿入用溝13に、誘電体フィルタ12を挿入し固着する。このとき、誘電体フィルタ12は、加工用マーカー14が光導波路181、182、183の分岐部分に装着され、入射光15から反射光16、透過光17を分離することができるように装着される。また、誘電体フィルタ12は、効率良く機能するために向きが適宜変更されて固着される。
【0024】
以上のように、本考案にかかる光導波路部品10は、段組221、222が形成された凹部211、212を有する1組の加工用マーカー141、142に基づいてフィルタ挿入用溝13を形成される。段組221、222が目盛として機能し、この各段を基準にダイシングソーを合わせてダイシングするので、段組221、222の段単位でフィルタ挿入用溝13を精度良く形成することができる。
【0025】
さらに、段組221、222を基準にして切り込み位置23にダイシングソーを容易に合わせることができるので、フィルタ挿入用溝13を容易に形成することができる。さらにまた、段組221、222が複数の段から構成されるので、段組221、222から所望の段を選択することができ、フィルタ挿入用溝13の切り込み位置23を容易に変更することができる。また、実際に形成されたフィルタ挿入用溝13の位置も段組221、222を基準にして観察されるので、加工精度を正確に確認することができ、さらにはその加工精度を容易にかつ効率良く確認することができる。
【0026】
考案の実施の形態2.
まず、図4を用いて、ダイシング時にダイシングソーがぶれて、ダイシングソーによる切り込み幅が大きくなってしまった場合について説明する。図4(a)は、上記加工用マーカー14に基づいて形成されたフィルタ挿入用溝の他の構成例を示す平面図であり、図4(b)は、このフィルタ挿入用溝に固着された誘電体フィルタ12の他の構成例を示す平面図である。
光学顕微鏡等を用いて、図4(a)の切れ残りマーカー1411、1421を図3(a)の切れ残りマーカー1410、1420と比較すると、図4(a)に示すように、段組221、222の段数が1つ少なくなっていることを確認することができる。すなわち、フィルタ挿入用溝131の幅が、予定の切り込み幅よりも段組221、222の1段分の間隔から2段分の間隔だけ図中右方向に広がったことがわかる。そして、図4(b)に示すように、フィルタ挿入用溝131の幅が大きくなったことを考慮して、図3(b)に示した誘電体フィルタ12の向きとは逆の向きで挿入されている。
【0027】
続いて、図5を用いて、ダイシング時にダイシングソーの切り込み位置がずれてしまった場合について説明する。図5(a)は、上記加工用マーカー14に基づいて形成されたフィルタ挿入用溝の他の構成例を示す平面図であり、図5(b)は、このフィルタ挿入用溝に固着された誘電体フィルタ12の他の構成例を示す平面図である。
【0028】
光学顕微鏡等を用いて、図5(a)の切れ残りマーカー1412、1422を観察すると、図において右側が2段分残り、左側が1段分残っている。これを図3(a)の切れ残りマーカー1410、1420と比較すると、図5(a)に示すように、段組221、222の左側部分に段数が1段増え、また右側部分で段数が1段減っていることを確認することができる。すなわち、フィルタ挿入用溝132の幅が、予定の切り込み幅よりも段組221、222の1段分の間隔だけ図中右方向にずれたことがわかる。そして、図5(b)に示すように、フィルタ挿入用溝132がずれたことを考慮して、図3(b)に示した誘電体フィルタ12の向きとは逆の向きで挿入されている。
【0029】
このように、光導波路部品10では、段組221、222が形成された凹部211、212を有する1組の加工用マーカー141、142に基づいてフィルタ挿入用溝131、132が形成される。そのため、この形成されたフィルタ挿入用溝131、132が段組221、222のどの段に位置するかを容易に把握することができる。これにより、設計通りに加工することができなかった場合であっても、設計通りのフィルタ挿入用溝13とのずれを容易に把握することができる。そして、設計通りのフィルタ挿入用溝13からどの程度ずれたかを把握することができるので、誘電体フィルタ12の挿入向き等を変更することによって、フィルタ挿入用溝131、132のずれに容易に対応することができる(図4(b)、図5(b))。
【0030】
さらに続いて、図6を用いて、ダイシング時にダイシングソーの角度がずれてしまった場合について説明する。図6(a)は、上記加工用マーカー14に基づいて形成されたフィルタ挿入用溝の他の構成例を示す平面図であり、図6(b)は、このフィルタ挿入用溝に固着された誘電体フィルタ12の他の構成例を示す平面図である。
【0031】
光学顕微鏡等を用いて、図6(a)の切れ残りマーカー1413、1423を図3(a)の切れ残りマーカー1410、1420と比較すると、図6(a)に示すように、切れ残りマーカー1413、1423の上下の加工用マーカー141、142で切れ残っている段組221、222の場所が違っていることを確認することができ、ダイシングソーの角度がずれてしまったことがわかる。このずれた角度は、段組221、222の間隔、光導波路183上下の加工用マーカー141、142の間隔から、容易に算出することができる。
【0032】
このように、光導波路部品10は、段組221、222が形成された凹部211、212を有する1組の加工用マーカー141、142に基づいてフィルタ挿入用溝133を形成される。そのため、この形成されたフィルタ挿入用溝133が段組221、222のどの段に位置するかを容易に把握することができる。これにより、設計通りに加工することができなかった場合であっても、設計通りのフィルタ挿入用溝13との角度のずれを容易に確認することができる。
【0033】
そして、段組221、222の間隔と上下加工用マーカー141、142の間隔から、設計通りのフィルタ挿入用溝13からずれた角度を容易に算出することができるので、誘電体フィルタ12の挿入角度等を変更することによって、フィルタ挿入用溝133のずれに容易に対応することができる。例えば、図6(b)に示すように、フィルタ挿入用溝133が傾いたことを考慮して、誘電体フィルタ12がフィルタ挿入用溝133の中途部分に挿入されている。
【0034】
考案の実施の形態3.
考案の実施の形態3においては、図7を用いて、本考案にかかる加工用マーカーの他の構成例について説明する。図7は、本考案にかかる加工用マーカーの他の構成を示す平面図である。
図7(a)に示すように、加工用マーカーは、上記加工用マーカー141、142が凹状に窪んでいたのに対して、凸状に突出した形状とすることができる。上下の加工用マーカー2411、2421は、図中上下方向、即ち切り込み方向に関して対称に形成され、それぞれのV字状の凸部、矩形状の段組もまた上下で対称な形状を有する。また、段組221、222と同様に、段組の各段の形状を矩形状としたが、三角形、円形、楕円形、多角形状としても良い。
【0035】
図7(b)に示すように、加工用マーカーは、不連続なマーカーの集合体とすることができる。すなわち、加工用マーカー2412、2422はともに、垂直方向に延在する大小の直線状の小マーカー24120、24220から構成されている。加工用マーカー2412、2422は、図における上下方向、即ち切り込み方向に関して対称に形成されている。それとともに、小マーカー24120、24220は、図における左右方向に関して対称に形成されている。
【0036】
小マーカー24120、24220は、上記段組221、222と同様に、フィルタ挿入用溝13を形成する際に、フィルタ挿入用溝13の位置決めをする目盛として機能する。つまり、小マーカー2420、24220の配置場所・配列間隔を基準にしてフィルタ挿入用溝13を精度良く形成したり、実際に形成されたフィルタ挿入用溝13を容易に観察したりすることができる。
【0037】
さらに、図7(b)に示すように、垂直方向に延びる直線状の小マーカー24120、24220を用いることにより、フィルタ挿入用溝13が傾くことなく垂直方向に確実に形成することが可能となる。また、フィルタ挿入用溝13が水平方向にずれた場合も、小マーカー24120、24220の間隔から、容易にずれた程度を算出することができる。
【0038】
図7(c)に示すように、加工用マーカーは、不連続なマーカーの集合体とすることができる。すなわち、加工用マーカー2413、2423はともに、図における左右方向、即ち切り込み方向と垂直な方向に延在する大小の直線状の小マーカー24130、24230から構成されている。小マーカー24130、24230は、それぞれ、切り込み方向に長さが異なり、光導波路183の近傍の方が長く、光導波路183より離れるに従って段階的に短くなるように構成されている。加工用マーカー2413と、加工用マーカー2423は、切り込み方向と垂直な方向の線分に対して対称に配置されている。
【0039】
小マーカー24130、24230は、上記小マーカー24120、24220と同様に、目盛として機能し、その配置場所・配列間隔を基準にしてフィルタ挿入用溝13を精度良く形成したり、実際に形成されたフィルタ挿入用溝13を容易に観察したりすることができる。
【0040】
さらに、図7(c)に示すように、水平方向に延びる直線状の小マーカー24130、24230を用いることにより、フィルタ挿入用溝13が水平方向にずれることなく確実に形成することが可能である。この場合、小マーカー24130、24230は、それぞれ、切り込み方向に長さが異なり、光導波路183の近傍の方が長く、光導波路183より離れるに従って段階的に短くなるように構成されているので、フィルタ挿入用溝13が切り込み方向と垂直な方向にずれたとしても、小マーカー24130、24230の長さからずれた程度を容易に把握することができる。
【0041】
図7(d)に示すように、加工用マーカーは、不連続なマーカーの集合体とすることができる。すなわち、加工用マーカー2414、2424はともに、曲線で囲まれた楕円形状若しくは円形状の小マーカー24140、24240から構成されている。加工用マーカー2414と加工用マーカー2424は、図において上下方向に延びる線分に対して対称に配置されている。
【0042】
小マーカー24140、24240は、上記小マーカーと同様に、目盛として機能し、その配置場所・配列間隔を基準にしてフィルタ挿入用溝13を精度良く形成したり、実際に形成されたフィルタ挿入用溝13を容易に観察したりすることができる。
【0043】
特に、図7(d)に示すように、楕円形状の小マーカー24140、24240を用いることにより、傾きを有するフィルタ挿入用溝13を容易に形成することが可能である。この場合、小マーカー24140、24240が楕円形状であるので、フィルタ挿入用溝13が傾きすぎたとしても、そのずれの程度を容易に把握することができる。
【0044】
さらに、図7(d)に示すように、楕円形状の小マーカー24140、24240を用いることにより、傾きを有するフィルタ挿入用溝13を容易に形成することが可能である。この場合、小マーカー24140、24240が楕円形状であるので、フィルタ挿入用溝13が傾きすぎたとしても、そのずれの程度を容易に把握することができる。
【0045】
このように、加工用マーカーの形状を種々の形状とすることにより、フィルタ挿入用溝13の加工形態に確実に対応することができる。なお、図7を用いて種々の形状の加工用マーカーについて説明したが、加工用マーカーの形状はこれらに限られるものではない。
【0046】
またなお、本考案にかかる加工用マーカーは、垂直方向に関して対称性を有しているが、これに限らず、1組の対峙する加工用マーカーの間で一定の規則を有すればよい。すなわち、フィルタ挿入用溝を形成する際に、これら1組の加工用マーカーが、フィルタ挿入用溝の位置決めをする目盛として機能すればよい。
【0047】
例えば、加工用マーカーは、特定の一点に対して点対称に配置された1組の加工用マーカーとすることができる。この場合には、傾きを有するフィルタ挿入用溝を容易に形成することができる。また例えば、加工用マーカーは、1組の対峙する加工用マーカーの一方を他方に対して水平方向にずらして構成しても良く、この場合も上記同様の効果を得ることができる。
【0048】
【考案の効果】
本考案は、加工精度を簡易かつ正確に判断することができる加工用マーカー、光導波路部品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施の形態における光導波路部品を示す斜視図である。
【図2】本考案の実施の形態における加工用マーカーの構成を示す平面図である。
【図3】本考案の実施の形態におけるフィルタ挿入用溝及び誘電体フィルタの構成を示す平面図である。
【図4】本考案の実施の形態におけるフィルタ挿入用溝及び誘電体フィルタの他の構成を示す平面図である。
【図5】本考案の実施の形態におけるフィルタ挿入用溝及び誘電体フィルタの他の構成を示す平面図である。
【図6】本考案の実施の形態におけるフィルタ挿入用溝及び誘電体フィルタの他の構成を示す平面図である。
【図7】本考案の実施の形態における加工用マーカーの他の構成を示す平面図である。
【図8】従来におけるフィルタ挿入用溝及び誘電体フィルタの構成を示す平面図である。
【符号の説明】
10 光導波路部品、11 光導波路コア、12 誘電体フィルタ、13,131,132,133 フィルタ挿入用溝、14 加工用マーカー、15 入射光、16 反射光、17 透過光、181,182,183 光導波路、23 切り込み位置、
141,142 加工用マーカー、211,212 凹部、221,222 段組、1410,1420,1411,1421,1412,1422,1413,1423 切り残りマーカー、
2411,2412,2413,2414,2421,2422,2423,2424加工用マーカー、24120,24130,24140,24220,24230,24240 小マーカー
Claims (10)
- 光導波路部品における切断又は溝切り込みの基準となる位置に設けられる加工用マーカーであって、
切断又は溝切り込みの方向と略平行な第1の方向の長さが、当該第1の方向と垂直な第2の方向に亘って段階的に異なることを特徴とする加工用マーカー。 - 前記加工用マーカーは、前記第1の方向に延在し、それぞれ長さの異なる複数の独立した小マーカーにより構成されていることを特徴とする請求項1記載の加工用マーカー。
- 前記加工用マーカーは、前記第2の方向に延在し、それぞれ長さの異なる複数の独立した小マーカーにより構成されていることを特徴とする請求項1記載の加工用マーカー。
- 前記加工用マーカーは、複数の楕円形状又は円形状の小マーカーにより構成されていることを特徴とする請求項1記載の加工用マーカー。
- 光導波路部品における切断又は溝切り込みの基準となる位置に設けられる加工用マーカーであって、
切断又は溝切り込みの方向と略平行な第1の方向の長さが、当該第1の方向と垂直な第2の方向に亘って異なる第1の加工用マーカーと、
前記第1の加工用マーカーと略同じ形状を有し、前記第2の方向に延びる線分に対して対称となるように配置された第2の加工用マーカーを備えた加工用マーカー。 - 前記第1の加工用マーカー及び前記第2の加工用マーカーは、前記第1の方向に延在し、それぞれ長さの異なる複数の独立した小マーカーにより構成されていることを特徴とする請求項5記載の加工用マーカー。
- 前記第1の加工用マーカー及び前記第2の加工用マーカーは、前記第2の方向に延在し、それぞれ長さの異なる複数の独立した小マーカーにより構成されていることを特徴とする請求項5記載の加工用マーカー。
- 前記第1の加工用マーカー及び前記第2の加工用マーカーは、複数の楕円形状又は円形状の小マーカーにより構成されていることを特徴とする請求項5記載の加工用マーカー。
- 前記加工用マーカーが光導波路コアと同層に設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の加工用マーカー。
- 請求項1乃至請求項9いずれかの加工用マーカーを有する光導波路部品。
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