JP2007086483A - 光導波路デバイス及びその製造方法 - Google Patents

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Mitsuaki Tamura
充章 田村
Osamu Shimakawa
修 島川
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Abstract

【課題】 十分な接着強度を確保しつつ、安定した光学特性を有する光導波路デバイス及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】 光導波路デバイス1は、第1部材11、第2部材12及び光フィルタ13を備えている。接着層14は、第1部材11の端面11aの面積と同じ大きさの端面を有し、薄く形成されたものであり、光フィルタ13と対応する部分14aと、14aを囲む部分14bとから構成されている。接着層15は、第2部材12の端面12aと同じ大きさの端面を有し、薄く形成されたものであり、光フィルタ13と対応する部分15aと、15aを囲む部分15bとから構成されている。接着層14と接着層15との間には、光フィルタ13を取り囲む接着層16が形成されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、光導波路デバイス及びその製造方法に関し、特に波長分割多重通信に用いられる光導波路デバイス及びその製造方法に関する。
波長分割多重通信に用いられる光導波路デバイスとして、例えば下記の特許文献に開示されるものが知られている。特許文献1に記載された光導波路デバイスは、断面V字溝及び光導波路を形成した光導波路基板が光導波路と共に切断され、切断された光導波路基板の光導波路端面同士が板フィルタを介して接着されたものである。特許文献2に記載された導波路光モジュールは、2以上の光導波路基板の端面間に光を選択的に反射及び透過させる機能を有する少なくとも1以上の波長フィルタが配置され構成されたものである。また、特許文献3に記載された光導波路モジュールは、光導波路の端面が斜めにカットされ、その端面に光フィルタが光学接着剤で張り付けられ、その上に光ファイバアレイ接続ブロックが接着され結合されものである。
特開2002−214460号公報 特開平10−133045号公報 特開平5−273432号公報
しかしながら、上記の光導波路デバイスでは、いずれも光導波路の端面と光フィルタとが接着剤により接着されている。このような場合は、接着剤により形成された接着層による光学特性への影響を抑えるため、通常では接着層の厚さを極力薄くしている。このため、光フィルタと光導波路の端面との間に十分な接着強度が得られなく、振動や衝撃で光学特性が変化したり、悪化したりすることがある。また、これらの光導波路デバイスの作製において、光フィルタを介して光導波路の端面同士を調心する際に、光導波路の端面と光フィルタとの間に柔らかい接着剤が充填されるため、調心位置を正確に管理することが難しく、光フィルタが最適位置からずれることがあり、安定した光学特性が得られない問題があった。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、十分な接着強度を確保し、安定した光学特性を有する光導波路デバイス及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る光導波路デバイスは、互いに対向する端面を有する第1部材及び第2部材と、第1部材の端面と第2部材の端面との間に設けられた光フィルタとを備え、第1部材及び第2部材の何れかに端面に達する第1光導波路が設けられ、第1部材及び第2部材の何れかに、第1光導波路から出射され光フィルタにより反射または透過した光を導波する第2光導波路が設けられた光導波路デバイスであって、第1部材と光フィルタとは第1接着層により接着されており、第2部材と光フィルタとは第2接着層により接着されており、第1部材と第2部材とは第3接着層により接着されていることを特徴とする。
本発明に係る光導波路デバイスは、別個に用意した第1部材と第2部材との間に光フィルタを挟む構成とされている。従って、この光導波路デバイスでは、第1部材の端面と光フィルタとの間の距離、及び第2部材の端面と光フィルタとの間の距離、それぞれ小さくすることができるので、光フィルタの位置を最適状態にすることができる。また、第1部材と光フィルタとは第1接着層、第2部材と光フィルタとは第2接着層、第1部材と第2部材とは第3接着層によりそれぞれ接着されているため、第1部材、第2部材及び光フィルタが確実に接着固定され、十分な接着強度を確保できると共に、安定した光学特性が得られる。さらに、光フィルタと第1部材とを接着する第1接着層、及び光フィルタと第2部材とを接着する第2接着層は、第1部材と第2部材とを接着する第3接着層により保護されるため、光導波路デバイスの耐振性及び耐衝撃性を向上することができ、振動や衝撃による光学特性の変化及び劣化を防止することができる。
本発明に係る光導波路デバイスでは、第3接着層に用いられる接着剤の硬化前の粘度が、第1接着層に用いられる接着剤の硬化前の粘度よりも低いことが好適である。この場合には、第3接着層に用いられる接着剤の硬化前の粘度が低いので、接着剤の流動性が良く、接着剤を充填する際に気泡の巻き込みが発生しにくく、第1部材と第2部材との間に隙間なく接着剤が充填されることができる。このため、残留気泡による接着層の剥離の発生が抑制され、第1部材と第2部材との接着強度を確保することができる。
本発明に係る光導波路デバイスでは、第3接着層に用いられる接着剤の硬化後のヤング率が、第1接着層に用いられる接着剤の硬化後のヤング率よりも高いことが好適である。この場合には、第1部材と光フィルタとを接着する第1接着層において、硬化後のヤング率が低い接着剤が用いられることにより、硬化時の発生応力による接着層の剥離を防止することができる。一方、第1部材と第2部材とを接着する第3接着層において、硬化後のヤング率が高い接着剤が用いられることにより、第3接着層の機械強度が高められ、光導波路デバイスの耐振性及び耐衝撃性を向上することができ、安定した光学特性が得られる。
本発明に係る光導波路デバイスでは、第3接着層に用いられる接着剤にはフィラーが混入されていることが好適である。この場合には、フィラーが混入されることにより、第3接着層に用いられる接着剤の硬化後の機械強度をさらに高めることができ、光導波路デバイスの耐振性及び耐衝撃性をさらに向上することができる。
本発明に係る光導波路デバイスの製造方法は、上記の本発明に係る光導波路デバイスを製造する方法であって、第1部材と光フィルタとの間に接着剤を介在させ、接着剤を硬化させることにより第1部材及び光フィルタを固定する第1工程と、光フィルタを覆うように第1部材の端面及び光フィルタに接着剤を塗布し、第2部材の端面と第1部材の端面とを対向させると共に、第2部材と光フィルタとを突き合わせ、接着剤を硬化させることにより第1部材、光フィルタ及び第2部材を固定する第2工程とを備えることを特徴とする。
本発明に係る光導波路デバイスの製造方法では、第1部材と光フィルタとを固定した後、第2部材並びに第1部材及び光フィルタを固定することにより、第1部材と光フィルタ、第2部材と光フィルタ、第1部材と第2部材はそれぞれ確実に固定されることとなり、十分な接着強度を有する光導波路デバイスが得られる。
本発明に係る光導波路デバイスの製造方法は、上記の本発明に係る光導波路デバイスを製造方法であって、第1部材と光フィルタとの間に接着剤を介在させ、接着剤を硬化させることにより第1部材及び光フィルタを固定する第1工程と、第2部材の端面に接着剤を塗布し、第2部材の端面と第1部材の端面とを対向させると共に、第2部材と光フィルタとを突き合わせ、接着剤を硬化させることにより第2部材及び光フィルタを固定する第2工程と、第1部材及び第2部材の間に接着剤を充填し、第1部材及び第2部材を固定する第3工程とを備えることを特徴とする。
本発明に係る光導波路デバイスの製造方法では、第1部材と光フィルタとを固定した後、第2部材と光フィルタとを固定し、そして、第1部材と第2部材とを固定することにより、第1部材と光ファイバ、第2部材と光フィルタ、第1部材と第2部材はそれぞれ確実に固定されることとなり、十分な接着強度を有する光導波路デバイスが得られる。
本発明に係る光導波路デバイスの製造方法では、第1部材及び第2部材にそれぞれ端面に達する光導波路が設けられた場合、第2工程において、第1部材の光導波路から出射した光が光フィルタを透過し第2部材の光導波路に入射するように、第1部材と第2部材との相対位置を調整し、その後に接着剤を硬化させることが好適である。この場合には、第1部材と光フィルタとを固定した後、第2部材と光フィルタとを接着する接着剤が未硬化のうちに第1部材と第2部材との相対位置を調整し、その後接着剤を硬化させることにより、光の透過に最適となる位置を簡単に確保でき、安定した光学特性を得ることができる。
本発明によれば、十分な接着強度を確保しつつ、安定した光学特性を有する光導波路デバイス及びその製造方法を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
[第1実施形態]
まず、本発明に係る光導波路デバイスの第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係る光導波路デバイス1の構成図である。同図(a)は平面図であり、同図(b)は側面図である。
図1に示すように、光導波路デバイス1は、第1部材11、第2部材12及び第1部材11と第2部材12との間に設けられる光フィルタ13を備えており、接着層14,15,16により接着固定されている。その内部には、第1光導波路17及び第2光導波路18,19により略「Y」字形状の光導波路が形成されている。
第1部材11は、平面導波路であって、直方体形状をなしている。その内部には、第1光導波路17および第2光導波路18がそれぞれ第1部材11の長手方向に沿って形成されている。すなわち、第1光導波路17及び第2光導波路18は、それぞれ第1部材11の一端面11bから始まって、他端面11aに達するまで設けられており、端面11aと端面11bとの間で光を導波し得るように形成されている。また、第1光導波路17と第2光導波路18とは、端面11aのほぼ中央位置で交差し、略「V」字形状に形成されている。
一方、第2部材12は、平面導波路であって、直方体形状をなしている。その内部には、第2光導波路19が第2部材12の長手方向に沿って形成されている。すなわち、第2光導波路19は、端面12bから始まって、第1部材11の端面11aと対向する端面12aに達するまで設けられており、端面12aと端面12bとの間で光を導波し得るように形成されている。なお、第2部材12の端面12aは、第1部材11の端面11aと対向する端面であり、端面11aと同じ大きさを有している。
第1部材11及び第2部材12それぞれは、例えば、石英ガラスまたはシリコンからなる基板上に、石英ガラスからなるクラッド、及びGeOが添加された石英ガラスからなるコアが形成されたものである。このコアが光導波路となる。また、第1部材11の端面11b及び第2部材12の端面12bそれぞれにおいて、各光導波路は光ファイバまたは光ファイバアレイと光学的に接続されるのが好適である。
光フィルタ13は、平板状の誘電体多層膜フィルタであり、第1部材11の端面11a及び第2部材12の端面12aの大きさよりも小さく形成され、第1部材11の端面11a及び第2部材12の端面12aのほぼ中央位置に配置されている。この光フィルタ13は、或る波長λの光を透過させる一方で、他の波長λの光を反射させる。例えば、透過波長λは1.55μmであり、反射波長λは1.31μmおよび1.49μmであるが、これに限られない。
そして、例えば、光フィルタ13は、端面11bから第1部材11の第1光導波路17に導入され第1光導波路17を導波してきて端面11aから出射された光のうち、光フィルタ13を透過した波長λの光を第2部材12の端面12aから第2光導波路19に導波させ、光フィルタ13で反射した波長λの光を第1部材11の端面11aから第2光導波路18に導波させる。すなわち、この場合には、光導波路デバイス1は、波長λの光と波長λの光とを分波することができる。
また、例えば、光フィルタ13は、第2部材12上の第2光導波路19を導波してきて端面12aから出射した波長λの光を透過させて、その波長λの光を第1部材11の端面11aから第1光導波路17に導波させる。また、光フィルタ13は、第1部材11上の第2光導波路18を導波してきて端面11aから出射した波長λの光を反射させて、その波長λの光を第1部材11の端面11aから第1光導波路17に導波させる。すなわち、この光導波路デバイス1は、波長λの光と波長λの光とを合波することができる。
図2は光導波路デバイス1の分解斜視図である。以下、図2を参照して光導波路デバイス1の各接着層について説明する。
図2に示すように、第1部材11と光フィルタ13との間には接着層14が介在されている。接着層14は、第1部材11の端面11aとほぼ同じ大きさの端面を有し、薄く(例えば1μm)形成されたものである。この接着層14は、光フィルタ13と対応する部分(図2中影の部分)14a(第1接着層)と、光フィルタ13と対応する部分14aの周りに配置され光フィルタ13と対応する部分14aを囲む部分14b(第3接着層)とから構成されている。
同様に、第2部材12と光フィルタ13との間には、接着層15が介在されている。接着層15は、第2部材12の端面12aと同じ大きさの端面を有し、薄く(例えば1μm)形成されたものである。この接着層15は、光フィルタ13と対応する部分(図2中影の部分)15a(第2接着層)と、光フィルタ13と対応する部分15aの周りに配置され光フィルタ13と対応する部分15aを囲む部分15b(第3接着層)とから構成されている。
一方、接着層14と接着層15との間には、接着層16(第3接着層)が周りから光フィルタ13を取り囲むように形成されている。
従って、第1部材11と光フィルタ13とは接着層14aにより接着され、第2部材12と光フィルタ13とは接着層15aにより接着され、第1部材11と第2部材12とは接着層14b、接着層15b及び接着層16により接着される。接着層14は、第1部材11の端面11aより少し狭い場合やあるいは端面11aより少し広い場合でも接着されるのに十分であればよい。
なお、光導波路デバイス1では、接着層16に用いられる接着剤の硬化前の粘度が、接着層14に用いられる接着剤の硬化前の粘度よりも低いことが好適である。このようにすれば、接着層16に用いられる接着剤の硬化前の粘度が低いので、接着剤の流動性が良く、接着剤を充填する際に気泡の巻き込みが発生しにくく、第1部材11と第2部材12との間に隙間なく接着剤が充填されることができる。このため、残留気泡による接着層16の剥離の発生が抑制され、第1部材11及び第2部材12の接着強度を確保することができる。
また、接着層16に用いられる接着剤の硬化後のヤング率が、接着層14に用いられる接着剤の硬化後のヤング率よりも高いことが好適である。この場合には、第1部材11と光フィルタ13とを接着する接着層14において、硬化後のヤング率が低い接着剤が用いられることにより、硬化時の発生応力による接着層14の剥離を防止することができる。一方、第1部材11と第2部材12とを接着する接着層16において、硬化後のヤング率が高い接着剤が用いられることにより、接着層16の機械強度が高められ、光導波路デバイス1の耐振性及び耐衝撃性を向上することができ、安定した光学特性が得られる。
さらに、接着層16に用いられる接着剤にはフィラーが混入されていることが好適である。この場合には、フィラーが混入されることにより、接着層16に用いられる接着剤の硬化後の機械強度をさらに高めることができ、光導波路デバイスの耐振性及び耐衝撃性をさらに向上することができる。
本実施形態によれば、光導波路デバイス1は、別個に用意した第1部材11と第2部材12との間に光フィルタ13を挟む構成とされている。従って、この光導波路デバイス1では、第1部材11の端面11aと光フィルタ13との間の距離、及び第2部材12の端面12aと光フィルタ13との間の距離、それぞれ小さくすることができるので、光フィルタ13の位置を最適状態にすることができる。
また、第1部材11と光フィルタ13とは接着層14a、第2部材12と光フィルタ13とは接着層15a、第1部材11と第2部材12とは接着層14b,15b,16によりそれぞれ接着されているため、第1部材11、第2部材12及び光フィルタ13が確実に接着固定され、十分な接着強度を確保できると共に、安定した光学特性が得られる。さらに、光フィルタ13と第1部材11との接着層14a、及び光フィルタ13と第2部材12との接着層15aが、接着層14b,15b,16により取り囲まれ、保護されるため、光導波路デバイス1の耐振性及び耐衝撃性を向上することができ、振動や衝撃による光学特性の変化や劣化を防止することができる。
次に、光導波路デバイス1の製造方法について説明する。図3は、第1実施形態に係る光導波路デバイス1を製造する方法を説明する図である。初めに、第1光導波路17と第2光導波路18とが設けられた第1部材11、及び第2光導波路19が設けられた第2部材12を用意し、第1部材11の端面11a,11b、第2部材12の端面12a,12bを平滑になるように研磨する。続いて、第1部材11の端面11aの全面に紫外線硬化接着剤Sを薄く塗布する(図3(a))。なお、紫外線硬化接着剤Sの塗布に際して、後述する端面11aに光フィルタ13を押し付けるときに、紫外線硬化接着剤Sが第1部材11の端面11aから溢れない程度に、紫外線硬化接着剤Sの塗布量を計算して実施することが好適である。一例として、接着層の厚さ及び面積に基づいて、紫外線硬化接着剤Sの塗布量を算出して、端面11aに塗布する。
続いて、光フィルタ13を第1部材11の端面11aのほぼ中央位置に位置するように、すなわち、端面11aにおける第1光導波路17と第2光導波路18との交差断面が光フィルタ13の端面範囲内に配置されるように、光フィルタ13と端面11aとを突き合わせる(図3(b))。次に、押し付け部材Tを用いて光フィルタ13を第1部材11方向に押し付けながら、端面11aに塗布された紫外線硬化接着剤Sに紫外線を照射して、紫外線硬化接着剤Sを硬化させる(図3(c)、(d))。これにより、塗布された紫外線硬化接着剤Sが硬化され、接着層14が形成されると共に、第1部材11と光フィルタ13とが固定されることとなる。第1部材11と光フィルタ13とが完全に固定された後、押し付け部材Tを外す(図3(e))。
次に、第2部材12の端面12aの全面に紫外線硬化接着剤Sを薄く塗布する(図3(f))。なお、紫外線硬化接着剤Sを塗布するに際して、後述する第2部材12を光フィルタ13に押し付けるときに、紫外線硬化接着剤Sが第2部材12の端面12aから溢れない程度に、紫外線硬化接着剤Sの塗布量を計算し、その計算量で塗布する。
次に、第2部材12の端面12aと第1部材11の端面11aとを対向させると共に、第2部材12と光フィルタ13とを突き合わせる。そして、第1部材11と第2部材12とを調心する。すなわち、第1部材11の第1光導波路17から出射した光が光フィルタ13を透過し、第2部材12の第2光導波路19に入射するように、第1部材11と第2部材12との相対位置を調整し、光の透過に最適となる第1部材11と第2部材12との位置を確認する(図3(g))。調心した後、第2部材12を光フィルタ13に押し付けながら、端面12aに塗布された紫外線硬化接着剤Sに紫外線を照射して、紫外線硬化接着剤Sを硬化させる(図3(h))。これにより、端面12aに塗布された紫外線硬化接着剤Sが硬化され、接着層15が形成される。そして、第2部材12と光フィルタ13とが固定されることとなる。
次に、接着層14と接着層15との間に隙間なく紫外線硬化接着剤Sを充填し、赤外線を照射し紫外線硬化接着剤Sを硬化させる(図3(i)、(j))。これにより、充填された紫外線硬化接着剤Sが硬化され、接着層16が形成される。そして、光導波路デバイス1が完成する。
このような製造方法では、第1部材11と光フィルタ13とを固定した後、第2部材12と光フィルタ13をと固定し、そして、第1部材11と第2部材と12を固定することにより、第1部材11と光ファイバ13、第2部材12と光フィルタ13、第1部材11と第2部材12はそれぞれ確実に固定されることとなり、十分な接着強度を有する光導波路デバイス1が得られる。
また、この製造方法において、第1部材11と第2部材12との調心作業は、第1部材11と光フィルタ13とを固定した後、第2部材12と光フィルタ13とを接着する紫外線硬化接着剤Sが未硬化のうちに実施され、その後紫外線を照射し紫外線硬化接着剤Sを硬化させることにより、光の透過に最適となる位置を簡単に確保でき、安定した光学特性を得ることができる。
なお、上記の製造方法において、第1部材11と第2部材12とを接着する紫外線硬化接着剤Sの硬化前の粘度が、第1部材11と光フィルタ13とを接着する紫外線硬化接着剤Sの硬化前の粘度よりも低く、または紫外線硬化接着剤Sの硬化後のヤング率が、紫外線硬化接着剤Sの硬化後のヤング率よりも高いことが好適である。このようにすれば、残留気泡、または紫外線硬化接着剤硬化時の発生応力による接着層剥離の発生を防止することができ、安定した光学特性を有する光導波路デバイス1が得られる。さらに、紫外線硬化接着剤Sにはフィラーが混入されていることが好適である。フィラーが混入されることにより、紫外線硬化接着剤Sの硬化後の機械強度を高めることができ、光導波路デバイスの耐振性及び耐衝撃性をさらに向上することができる。
また、上記の実施形態において、第1部材11と光フィルタ13とを接着する紫外線硬化接着剤S、及び第2部材12と光フィルタ13とを接着する紫外線硬化接着剤Sは同一の接着剤が用いられてもよく、あるいは、紫外線硬化接着剤S及び第1部材11と第2部材12とを接着する紫外線硬化接着剤Sは同一の接着剤が用いられてもよい。また、上記の実施形態において、接着剤として紫外線硬化接着剤を用いたが、熱硬化性エポキシ樹脂接着剤やその他の接着剤を用いてもよい。
以上に説明した第1実施形態に係る光導波路デバイス1は、種々の変形が可能である。以下では、その変形例について説明する。
[変形例1]
図4は、第1実施形態の変形例1に係る光導波路デバイス2の構成図である。同図(a)は平面図であり、同図(b)は側面図である。同図に示すように、光導波路デバイス2は、上記の第1実施形態と同様に、第1部材21、第2部材22及び第1部材21と第2部材22との間に設けられる光フィルタ23を備えており、接着層24,25,26により接着固定されているが、接着層24,25,26の範囲において第1実施形態と相違している。
具体的には、第1部材21と光フィルタ23とを接着する接着層24(第1接着層)、及び第2部材22と光フィルタ23とを接着する接着層25(第2接着層)は、光フィルタ23の端面と同じ大きさの端面を有し、それぞれ第1部材21の端面21aのほぼ中央位置、第2部材22の端面22aのほぼ中央位置で薄く形成されている。そして、第1部材21と第2部材22とを接着する接着層26(第3接着層)は、接着層24,25及び光フィルタ23を取り囲むように形成されている。なお、第1部材21、第2部材22及び光フィルタ23等の構成については、第1実施形態と同様のため説明を省略する。
また、光導波路デバイス2の製造方法は、接着層24,25,26の塗布範囲のみ第1実施形態と相違し、その他の製造方法と同様であるが、第1部材21と光フィルタ23とを接着する接着層24、及び第2部材22と光フィルタ23とを接着する接着層25が、光フィルタ23の端面と同じ大きさを有するため、紫外線硬化接着剤S,Sの塗布位置は変更することが可能である。すなわち、第1部材21と光フィルタ23とを接着する紫外線硬化接着剤Sを、第1実施形態と同様に第1部材21の端面21aの該当する位置に塗布してもよく、あるいは直接に光フィルタ23の端面に塗布してもよい。同様に、第2部材22と光フィルタ23とを接着する紫外線硬化接着剤Sを、第2部材22の端面22aの該当する位置に塗布してもよく、あるいは直接に光フィルタ23の端面に塗布してもよい。
[変形例2]
図5は、第1実施形態の変形例2に係る光導波路デバイス3の構成図である。同図(a)は平面図であり、同図(b)は側面図である。同図に示すように、光導波路デバイス3は、上記の第1実施形態と同様に、第1部材31、第2部材32及び第1部材31と第2部材32との間に設けられる光フィルタ33を備えており、接着層34,35,36により接着固定されているが、接着層34,35,36の範囲において第1実施形態と相違している。
具体的には、第1部材31と光フィルタ33とを接着する接着層34は、光フィルタ33の端面よりも大きく、かつ第1部材31の端面31aの面積よりも小さい端面を有し、端面31aのほぼ中央位置で薄く形成されている。この接着層34は、光フィルタ33と対応する部分34a(第1接着層)と、光フィルタ33と対応する部分34aの周りに配置され光フィルタ33と対応する部分34aを囲む部分34b(第3接着層)とから構成されている。同様に、第2部材32と光フィルタ33とを接着する接着層35は、光フィルタ33の端面よりも大きく、かつ第1部材31の端面31aの面積よりも小さい端面を有し、端面32aのほぼ中央位置で薄く形成されている。この接着層35は、光フィルタ33と対応する部分35a(第2接着層)と、光フィルタ33と対応する部分35aの周りに配置され光フィルタ33と対応する部分35aを囲む部分35b(第3接着層)とから構成されている。そして、第1部材31と第2部材32とを接着する接着層36(第3接着層)は、接着層34,35及び光フィルタ33を取り囲むように形成されている。
なお、第1部材31、第2部材32及び光フィルタ33等の構成については、第1実施形態と同様のため説明を省略する。また、光導波路デバイス3の製造方法は、接着層34,35,36の塗布範囲において第1実施形態と相違しているが、その他の製造方法と同様のため、説明を省略する。
[第2実施形態]
次に、本発明に係る光導波路デバイスの第2実施形態について説明する。この実施形態に係る光導波路デバイス2と第1実施形態との相違点は、第2部材42と光フィルタ43とを接着する接着層、及び第2部材42と第1部材41とを接着する接着層が、同一の接着剤によりワンステップで形成されたことである。
図6は、第2実施形態に係る光導波路デバイス4の構成図である。同図(a)は平面図であり、同図(b)は側面図である。同図に示すように、光導波路デバイス4は、第1部材41、第2部材42及び第1部材41と第2部材42との間に設けられる光フィルタ43を備えており、接着層44,46により接着固定されている。その内部には、第1光導波路47及び第2光導波路48,49により略「Y」字形状の光導波路が形成されている。
第1部材41は、平面導波路であって、直方体形状をなしている。その内部には、第1光導波路47および第2光導波路48がそれぞれ第1部材41の長手方向に沿って形成されている。すなわち、第1光導波路47及び第2光導波路48は、それぞれ第1部材41の一端面41bから始まって、他端面41aに達するまで設けられており、端面41aと端面41bとの間で光を導波し得るように形成されている。また、第1光導波路47と第2光導波路48とは、端面41aのほぼ中央位置で交差し、略「V」字形状に形成されている。
一方、第2部材42は、平面導波路であって、直方体形状をなしている。その内部には、第2光導波路49が第2部材42の長手方向に沿って形成されている。すなわち、第2光導波路49は、端面42bから始まって、第1部材41の端面41aと対向する端面42aに達するまで設けられており、端面42aと端面42bとの間で光を導波し得るように形成されている。なお、第2部材42の端面42aは、第1部材41の端面41aと対向する端面であり、端面41aと同じ大きさを有している。
第1部材41及び第2部材42それぞれは、例えば、石英ガラスまたはシリコンからなる基板上に、石英ガラスからなるクラッド、及びGeOが添加された石英ガラスからなるコアが形成されたものである。このコアが光導波路となる。また、第1部材41の端面41b及び第2部材42の端面42bそれぞれにおいて、各光導波路は光ファイバまたは光ファイバアレイと光学的に接続されるのが好適である。
光フィルタ43は、平板状の誘電体多層膜フィルタであり、第1部材41の端面41a及び第2部材42の端面42aの大きさよりも小さく形成され、第1部材41の端面41a及び第2部材42の端面42aのほぼ中央位置に配置されている。この光フィルタ43は、或る波長λの光を透過させる一方で、他の波長λの光を反射させる。例えば、透過波長λは1.55μmであり、反射波長λは1.31μmおよび1.49μmであるが、これに限られない。
そして、例えば、光フィルタ43は、端面41bから第1部材41の第1光導波路47に導入され第1光導波路47を導波してきて端面41aから出射された光のうち、光フィルタ43を透過した波長λの光を第2部材42の端面42aから第2光導波路49に導波させ、光フィルタ43で反射した波長λの光を第1部材41の端面41aから第2光導波路48に導波させる。すなわち、この場合には、光導波路デバイス4は、波長λの光と波長λの光とを分波することができる。
また、例えば、光フィルタ43は、第2部材42上の第2光導波路49を導波してきて端面42aから出射した波長λの光を透過させて、その波長λの光を第1部材41の端面41aから第1光導波路47に導波させる。また、光フィルタ43は、第1部材41上の第2光導波路48を導波してきて端面41aから出射した波長λの光を反射させて、その波長λの光を第1部材41の端面41aから第1光導波路47に導波させる。すなわち、この光導波路デバイス4は、波長λの光と波長λの光とを合波することができる。
図7は光導波路デバイス4の分解斜視図である。以下、図7を参照して光導波路デバイス4の各接着層について説明する。
図7に示すように、第1部材41と光フィルタ43との間には接着層44が介在されている。接着層44は、第1部材41の端面41aと同じ大きさの端面を有し、薄く(例えば1μm)形成されたものである。この接着層44は、光フィルタ43と対応する部分(図7中影の部分)44a(第1接着層)と、光フィルタ43と対応する部分44aの周りに配置され光フィルタ43と対応する部分44aを囲む部分44b(第3接着層)とから構成されている。そして、接着層44と第2部材42の端面42aとの間には、接着層46(第2、第3接着層)が光フィルタ43をその内部に取り込むように形成されている。
従って、第1部材41と光フィルタ43とは接着層44aにより接着され、第2部材42と光フィルタ43とは接着層46により接着され、第1部材41と第2部材42とは接着層44b及び接着層46により接着される。
なお、光導波路デバイス4では、接着層46に用いられる接着剤の硬化前の粘度が、接着層44に用いられる接着剤の硬化前の粘度よりも低いことが好適である。このようにすれば、接着層46に用いられる接着剤の硬化前の粘度が低いので、接着剤の流動性が良く、接着剤を充填する際に気泡の巻き込みが発生しにくく、第1部材41と第2部材42との間に隙間なく接着剤が充填されることができる。このため、残留気泡による接着層46の剥離の発生が抑制され、第1部材41及び第2部材42の接着強度を確保することができる。
また、接着層46に用いられる接着剤の硬化後のヤング率が、接着層44に用いられる接着剤の硬化後のヤング率よりも高いことが好適である。この場合には、第1部材41と光フィルタ43とを接着する接着層44において、硬化後のヤング率が低い接着剤が用いられることにより、硬化時の発生応力による接着層44の剥離を防止することができる。一方、第1部材41と第2部材42とを接着する接着層46において、硬化後のヤング率が高い接着剤が用いられることにより、接着層46の機械強度が高められ、光導波路デバイス4の耐振性及び耐衝撃性を向上することができ、安定した光学特性が得られる。
さらに、接着層46に用いられる接着剤にはフィラーが混入されていることが好適である。この場合には、フィラーが混入されることにより、接着層46に用いられる接着剤の硬化後の機械強度をさらに高めることができ、光導波路デバイスの耐振性及び耐衝撃性をさらに向上することができる。
本実施形態によれば、光導波路デバイス4は、別個に用意した第1部材41と第2部材42との間に光フィルタ43を挟む構成とされている。従って、この光導波路デバイス4では、第1部材41の端面41aと光フィルタ43との間の距離、及び第2部材42の端面42aと光フィルタ43との間の距離、それぞれ小さくすることができるので、光フィルタ43の位置を最適状態にすることができる。
また、第1部材41と光フィルタ43とは接着層44a、第2部材42と光フィルタ43とは接着層46、第1部材41と第2部材42とは接着層44b,46によりそれぞれ接着されているため、第1部材41、第2部材42及び光フィルタ43が確実に接着固定され、十分な接着強度を確保できると共に、安定した光学特性が得られる。さらに、光フィルタ43と第1部材41との接着層44a、及び光フィルタ43と第2部材42との接着層46が、接着層44b及び接着層46により取り込まれ、保護されるため、光導波路デバイス4の耐振性及び耐衝撃性を向上することができ、振動や衝撃による光学特性の変化や劣化を防止することができる。
次に、図8を参照して、第2実施形態に係る光導波路デバイス4の製造方法について説明する。まず、第1光導波路47と第2光導波路48とが設けられた第1部材41、及び第2光導波路49が設けられた第2部材42を用意し、第1部材41の端面41a,41b、第2部材42の端面42a,42bを平滑になるように研磨する。続いて、第1部材41の端面41aの全面に紫外線硬化接着剤Sを薄く塗布する(図8(a))。なお、紫外線硬化接着剤Sの塗布に際して、後述する端面41aに光フィルタ43を押し付けるときに、紫外線硬化接着剤Sが第1部材41の端面41aから溢れない程度に、紫外線硬化接着剤Sの塗布量を計算して実施することが好適である。一例として、接着層の厚さ及び面積に基づいて、紫外線硬化接着剤Sの塗布量を算出して、端面41aに塗布する。
続いて、光フィルタ43を第1部材41の端面41aのほぼ中央位置に位置するように、すなわち、端面41aにおける第1光導波路47と第2光導波路48との交差断面が光フィルタ43の端面範囲内に配置されるように、光フィルタ43と端面41aとを突き合わせる(図8(b))。次に、押し付け部材Tを用いて光フィルタ43を第1部材41方向に押し付けながら、端面41aに塗布された紫外線硬化接着剤Sに紫外線を照射して、紫外線硬化接着剤Sを硬化させる(図8(c)、(d))。これにより、塗布された紫外線硬化接着剤Sが硬化され、接着層44が形成されると共に、第1部材41と光フィルタ43とが固定されることとなる。第1部材41と光フィルタ43とが完全に固定された後、押し付け部材Tを外す(図8(e))。
次に、光フィルタ43と覆うように、第1部材41の端面41a及び光フィルタ43に紫外線硬化接着剤Sを塗布する(図8(f))。なお、紫外線硬化接着剤Sを塗布するに際して、後述する第2部材42を光フィルタ43に押し付けるときに、紫外線硬化接着剤Sが第2部材42の端面42aから溢れない程度に、紫外線硬化接着剤Sの塗布量を計算し、その計算量で塗布することが好適である。
次に、第2部材42の端面42aと第1部材41の端面41aとを対向させると共に、第2部材42と光フィルタ43とを突き合わせる。そして、第1部材41と第2部材42とを調心する。すなわち、第1部材41の第1光導波路47から出射した光が光フィルタ43を透過し、第2部材42の第2光導波路49に入射するように、第1部材41と第2部材42との相対位置を調整し、光の透過に最適となる第1部材41と第2部材42との位置を確認する(図8(g))。調心した後、第2部材42を光フィルタ43に押し付けながら、紫外線硬化接着剤Sに紫外線を照射して、紫外線硬化接着剤Sを硬化させる(図8(h))。これにより、接着層46が形成される。そして、第2部材42と光フィルタ43、及び第2部材42と第1部材41が固定されることとなり、光導波路デバイス4が完成する。
このような製造方法では、第1部材41と光フィルタ43とを固定した後、第2部材42並びに第1部材41及び光フィルタ43を固定することにより、第1部材41と光ファイバ43、第2部材42と光フィルタ43、第1部材41と第2部材42はそれぞれ確実に固定されることとなり、十分な接着強度を有する光導波路デバイス4が得られる。
また、この製造方法において、第1部材41と第2部材42との調心作業は、第1部材41と光フィルタ43とを固定した後、第2部材42と光フィルタ43とを接着する紫外線硬化接着剤Sが未硬化のうちに実施され、その後紫外線を照射し紫外線硬化接着剤Sを硬化させることにより、フィルタ位置が最適な状態で簡単に固定でき、安定した光学特性を得ることができる。
なお、上記の製造方法において、第1部材41と第2部材42とを接着する紫外線硬化接着剤Sの硬化前の粘度が、第1部材41と光フィルタ43とを接着する紫外線硬化接着剤Sの硬化前の粘度よりも低く、または紫外線硬化接着剤Sの硬化後のヤング率が、紫外線硬化接着剤Sの硬化後のヤング率よりも高いことが好適である。このようにすれば、残留気泡、または紫外線硬化接着剤硬化時の発生応力による接着層剥離の発生を防止することができ、安定した光学特性を有する光導波路デバイス4が得られる。さらに、紫外線硬化接着剤Sにはフィラーが混入されていることが好適である。フィラーが混入されることにより、紫外線硬化接着剤Sの硬化後の機械強度を高めることができ、光導波路デバイスの耐振性及び耐衝撃性をさらに向上することができる。
以上に説明した第2実施形態に係る光導波路デバイス4は、種々の変形が可能である。以下では、その変形例について説明する。
[変形例3]
図9は、第2実施形態の変形例3に係る光導波路デバイス5の構成図である。同図(a)は平面図であり、同図(b)は側面図である。同図に示すように、光導波路デバイス5は、上記の第2実施形態と同様に、第1部材51、第2部材52及び第1部材51と第2部材52との間に設けられる光フィルタ53を備えており、接着層54及び接着層56により接着固定されているが、接着層54及び接着層56の範囲において第2実施形態と相違している。
具体的には、第1部材51と光フィルタ53とを接着する接着層54(第1接着層)は、光フィルタ53の端面と同じ大きさの端面を有し、第1部材51の端面51aのほぼ中央位置で薄く形成されている。そして、第1部材51の端面51aと第2部材52の端面52aとの間には、接着層56(第2、第3接着層)が光フィルタ53をその内部に取り込むように形成されており、第2部材52と光フィルタ53、及び第2部材52と第1部材51をそれぞれ接着固定している。なお、第1部材51、第2部材52及び光フィルタ53等の構成については、第2実施形態と同様のため説明を省略する。
また、光導波路デバイス5の製造方法は、接着層54,56の塗布範囲が第2実施形態と相違し、その他の製造方法と同様であるが、第1部材51と光フィルタ53とを接着する接着層54が、光フィルタ53の端面と同じ大きさを有するため、紫外線硬化接着剤Sの塗布位置は変更することが可能である。すなわち、第1部材51と光フィルタ53とを接着する紫外線硬化接着剤Sを、第1実施形態と同様に第1部材51の端面51aの該当する位置に塗布してもよく、あるいは直接に光フィルタ53の端面に塗布してもよい。
[変形例4]
図10は、第2実施形態の変形例4に係る光導波路デバイス6の構成図である。同図(a)は平面図であり、同図(b)は側面図である。同図に示すように、光導波路デバイス6は、上記の第2実施形態と同様に、第1部材61、第2部材62及び第1部材61と第2部材62との間に設けられる光フィルタ63を備えており、接着層64及び接着層66により接着固定されているが、接着層64及び接着層66の範囲において第2実施形態と相違している。
具体的には、第1部材61と光フィルタ63とを接着する接着層64は、光フィルタ63の端面よりも大きく、かつ第1部材61の端面61aの面積よりも小さい端面を有し、端面61aのほぼ中央位置で薄く形成されている。この接着層64は、光フィルタ63と対応する部分64a(第1接着層)と、光フィルタ63と対応する部分64aの周りに配置され光フィルタ63と対応する部分64aを囲む部分64b(第3接着層)とから構成されている。そして、第1部材61の端面61aと第2部材62の端面62aとの間には、接着層66(第2、第3接着層)が光フィルタ63をその内部に取り込むように形成されており、第2部材62と光フィルタ63、及び第2部材62と第1部材61をそれぞれ接着固定している。
なお、第1部材61、第2部材62及び光フィルタ63等の構成については、第2実施形態と同様のため説明を省略する。また、光導波路デバイス6の製造方法は、接着層64,66の塗布範囲において第2実施形態と相違しているが、その他の製造方法と同様のため、説明を省略する。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上述した実施形態においては、1本の第1光導波路と2本の第2光導波路とから構成された光導波路デバイスを示したが、必要に応じて1本の第1光導波路のみ、複数本の第1光導波路と複数本の第2光導波路とから構成されても良い。
第1実施形態に係る光導波路デバイスの構成図である。 光導波路デバイスの分解斜視図である。 第1実施形態に係る光導波路デバイスを製造する方法を説明する図である。 第1実施形態の変形例を示す図である。 第1実施形態の変形例を示す図である。 第2実施形態に係る光導波路デバイスの構成図である。 光導波路デバイスの分解斜視図である。 第2実施形態に係る光導波路デバイスを製造する方法を説明する図である。 第2実施形態の変形例を示す図である。 第2実施形態の変形例を示す図である。
符号の説明
1〜6…光導波路デバイス、11,21,31,41,51,61…第1部材、12,22,32,42,52,62…第2部材、11a,12a,21a,22a,31a,32a,41a,42a,51a,52a,61a,62a…端面、13,23,33,43,53,63…光フィルタ、14,15,16,24,25,26,34,35,36,44,46,54,56,64,66…接着層、17,27,37,47,57,67…第1光導波路、18,19,28,19,38,39,48,49,58,59,68,69…第2光導波路、S〜S…紫外線硬化接着剤。

Claims (7)

  1. 互いに対向する端面を有する第1部材及び第2部材と、前記第1部材の前記端面と前記第2部材の前記端面との間に設けられた光フィルタとを備え、
    前記第1部材及び前記第2部材の何れかに前記端面に達する第1光導波路が設けられ、
    前記第1部材及び前記第2部材の何れかに、前記第1光導波路から出射され前記光フィルタにより反射または透過した光を導波する第2光導波路が設けられた光導波路デバイスであって、
    前記第1部材と前記光フィルタとは第1接着層により接着されており、
    前記第2部材と前記光フィルタとは第2接着層により接着されており、
    前記第1部材と前記第2部材とは第3接着層により接着されている、
    ことを特徴とする光導波路デバイス。
  2. 前記第3接着層に用いられる接着剤の硬化前の粘度が、前記第1接着層に用いられる接着剤の硬化前の粘度よりも低いことを特徴とする請求項1に記載の光導波路デバイス。
  3. 前記第3接着層に用いられる接着剤の硬化後のヤング率が、前記第1接着層に用いられる接着剤の硬化後のヤング率よりも高いことを特徴とする請求項1に記載の光導波路デバイス。
  4. 前記第3接着層に用いられる接着剤にはフィラーが混入されていることを特徴とする請求項3に記載の光導波路デバイス。
  5. 請求項1に記載の光導波路デバイスを製造する方法であって、
    第1部材と光フィルタとの間に接着剤を介在させ、前記接着剤を硬化させることにより前記第1部材及び前記光フィルタを固定する第1工程と、
    前記光フィルタを覆うように前記第1部材の端面及び前記光フィルタに接着剤を塗布し、第2部材の端面と前記第1部材の前記端面とを対向させると共に、前記第2部材と前記光フィルタとを突き合わせ、前記接着剤を硬化させることにより前記第1部材、前記光フィルタ及び前記第2部材を固定する第2工程と、
    を備えることを特徴とする光導波路デバイスの製造方法。
  6. 請求項1に記載の光導波路デバイスを製造方法であって、
    第1部材と光フィルタとの間に接着剤を介在させ、前記接着剤を硬化させることにより前記第1部材及び前記光フィルタを固定する第1工程と、
    第2部材の端面に接着剤を塗布し、前記第2部材の前記端面と前記第1部材の端面とを対向させると共に、前記第2部材と前記光フィルタとを突き合わせ、前記接着剤を硬化させることにより前記第2部材及び前記光フィルタを固定する第2工程と、
    前記第1部材及び前記第2部材の間に接着剤を充填し、前記第1部材及び前記第2部材を固定する第3工程と、
    を備えることを特徴とする光導波路デバイスの製造方法。
  7. 前記第1部材及び第2部材にそれぞれ前記端面に達する光導波路が設けられた場合、前記第2工程において、前記第1部材の前記光導波路から出射した光が前記光フィルタを透過し前記第2部材の前記光導波路に入射するように、前記第1部材と前記第2部材との相対位置を調整し、その後に前記接着剤を硬化させることを特徴とする請求項5または6に記載の光導波路デバイスの製造方法。
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