JP2003227915A - 基板上に微細な凹凸パターンを形成する方法 - Google Patents

基板上に微細な凹凸パターンを形成する方法

Info

Publication number
JP2003227915A
JP2003227915A JP2002281332A JP2002281332A JP2003227915A JP 2003227915 A JP2003227915 A JP 2003227915A JP 2002281332 A JP2002281332 A JP 2002281332A JP 2002281332 A JP2002281332 A JP 2002281332A JP 2003227915 A JP2003227915 A JP 2003227915A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
film
mold
pattern
metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002281332A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsunori Matsuda
厚範 松田
Yoshihiro Matsuno
好洋 松野
Toshihiro Kogure
敏博 小暮
Yoshinobu Mihashi
慶喜 三橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Sheet Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Sheet Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Sheet Glass Co Ltd filed Critical Nippon Sheet Glass Co Ltd
Priority to JP2002281332A priority Critical patent/JP2003227915A/ja
Publication of JP2003227915A publication Critical patent/JP2003227915A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)
  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)
  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】基板上に凸頂部と凹底部の距離が大きい微細な
凹凸パターンを形成する。 【構成】メチルトリエトキキシラン、水、エタノールか
らなる塗布溶液をガラス板上に塗布し、この塗布膜に微
細な凹凸パターンを有する型を接合押圧して型の凸形状
に対応する凹形状を有する膜体を基板上に形成し、離型
後塗布膜を350℃に加熱してメチル基含有SiO2
ラス類似膜体からなる直径10μm、高さ5μmの半球
状のレンズ体を多数基板上に形成した。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、凹凸パターンを形成す
る方法に関し、とりわけ光ディスク用基板、セルギャッ
プ制御用突起を付与した液晶表示セル用ガラス基板、回
折格子、結像素子、光学部品などに必要な微細な凹凸パ
ターンを形成する方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、微細な凹凸パターンを基板上に形
成する方法としては、金属有機化合物として金属の原子
価数と同じ数の官能基がその金属に直接結合しているた
とえばオルソシリケートを含み、増粘剤としてポリエチ
レングリコールを含む溶液をガラス基板上に塗布して可
塑性塗布膜を形成し、その塗布膜に微細な凹凸パターン
を有する型を押しあて、型の峰形状に対応する溝形状を
転写し、その後凹凸パターンが転写された塗布膜を加熱
焼成して固化させたる方法が、特開昭62−10244
5号公報、特開昭62−225273号公報、特開昭6
3−158168号公報に開示されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術の方法では、金属有機化合物として、金属の結合
手のすべてに官能基が直接結合したものを用いているの
で、300℃程度の加熱焼成により、凹凸パターンを有
する膜体が無機非晶質になるという利点が有るものの、
溶液に増粘剤を含めているため塗布膜の加熱焼成により
膜が収縮し、形成される凹凸パターンの形状は型のそれ
より凹凸深さが小さくなり、所定の寸法の凹凸パターン
が得にくいという問題点があった。また、増粘剤を用い
ているので、得られる膜は多孔質になり、したがって水
分が吸着しやすく、凹凸を有する膜体の屈折率が変化
し、また膜厚が変化するという問題点があった。さらに
上記従来技術の方法では、凹凸を有する膜の厚みを0.
5μm以上にすると膜体にクラックが発生し、基板から
剥離するという問題が発生し、深さが0.5μmを越え
る凹凸パターンを基板上に形成することは困難であると
いう問題点があった。本発明は、上記の問題点を解決す
るためになされたもので、寸法精度良く凹凸パターンを
形成する、とりわけ凸頂点と凹底部の距離が大きい微細
な凹凸パターンを形成する方法を提供することを目的と
している。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、基板上及び/
または微細な凹凸パターンを有する有機樹脂製型上に、
加水分解・縮重合し得る下記化学式1の金属有機化合物
を含む溶液を用いて塗布膜を形成し、該基板及び該型を
接合押圧して該塗布膜を該型の凹凸パターンを有する膜
体とし、その後該型を該膜体から離型し、該膜体を加熱
することにより該有機金属化合物の縮重合体とする、基
板上に微細な凹凸パターンを形成する方法である。 【0005】化学式1:XKAmA :原子価数4の金属 X:重合可能な官能基 R:アルキル基またはアリール基 (kは自然数、mは1または2の整数で、k+m=4を
満たす) 上記金属有機化合物としては、例えば、(CH3 O)3
SiCH3 ,(C25O)3 SiCH3 ,(CH3
O)3 SiC25 ,(C25 O)3 SiC25
(CH3 O)3 SiC65 ,(C25 O)3 SiC
65 ,Cl3 SiCH3 ,Cl3 SiC25 ,Cl
3 SiC65 ,(CH3 O)2 Si(CH32 ,C
2 Si(CH32 ,(CH3 O)2 Si(CH2
32 ,Cl2 Si(CH2 CF32 ,(CH3
O)Si(CH33 ,ClSi(CH33 ,(CH
3 O)Si(CH2 CF33 ,ClSi(CH2 CF
33,(CH3 O)2 Si(CH2 CF32 ,Cl2
Si(CH2 CF32 ,(CH3 O)3 Si(CH2
CF3 ),Cl3 Si(CH2 CF3 ),(CH3
O)3 TiCH3 ,(C25 O)3 TiCH3 ,(C
3 O)2 Ti(CH3 2 ,(C25 O)2 Ti
(CH32 ,Cl3 TiCH3 ,Cl2 Ti(CH
32 ,(CH3 O)3 Ti(CH2 CF3 ),Cl3
Ti(CH2 CF3 )等が例示できる。なかでも(CH
3 O)3 SiCH3 ,(C25 O)3 SiCH 3
(CH3 O)3 SiC25 ,(C25 O)3 SiC
25 ,(CH3 O)3 SiC65 ,(C25 O)
3 SiC65 ,Cl3 SiCH3 ,Cl3SiC25
,Cl3 SiC65 などの,RSiX3 の一般式で
表される有機シリコン化合物が均質な膜体を形成し易い
ので好ましい。 【0006】本発明に用いる溶液には、上記化学式1で
表される金属有機化合物に加えて、凹凸パターンを有す
る膜体の屈折率等の光学的性質、硬度等の機械的性質を
調整するための第2の有機金属化合物として、下記化学
式2で表せる金属アルコラートを含ませることができ
る。 【0007】化学式2:MB (OR)nB :価数nを有する金属(nは1〜4の整数)、 OR:アルコキシ基、(Rは炭素数が1〜3 のアルキ
ル基) ここで、金属MB として、Si,Ti,Zr,Ca,A
l,Na,Pb,B,Sn,Ge等の金属、アルコキシ
基のRとしてはメチル,エチル、プロピル等のアルキル
基が用いることができる。また、金属キレート錯体及び
−Cl,−COOH,−COOR,−NH2 , 【化1】 などの官能基を有するものを第2の金属有機化合物とし
て含ませてもよい。なかでも上記化学式2の金属アルコ
ラートが好ましく、そのなかでもSi(OCH34
Si(OC254 、Ti(OC374 、Ti
(OC494 ,Zr(OC374 ,Zr(OC
494 ,Al(OC373 ,Al(OC4
93 が、得られる膜体の屈折率を等の光学的性質を制
御し、かつ耐候性を向上させる点から好ましい。また、
溶液中の全金属有機化合物のうち、化学式1の金属有機
化合物の割合を60%以上100%未満とすることによ
り、得られる膜の硬さを大きく低下させないで、凸頂部
と凹底部の距離が大きい微細な凹凸パターンを、加熱に
より膜体の収縮率を小さくして縮重合を進行させること
ができる。また、得られる膜体の硬さを硬くすることが
できる。とくに0.5μm以上の凹凸段差を有する膜体
を形成するには、上記溶液中に化学式1の金属有機化合
物と第2の金属有機化合物を含ませ、化学式1で表せる
ものの割合を全金属有機化合物の60〜80%、さらに
好ましくは70〜80%とする。 【0008】本発明に用いる金属有機化合物は、水およ
びアルコール等の有機溶媒、必要に応じて酸またはアル
カリの加水分解触媒と混合された溶液とされる。そし
て、金属有機化合物の溶液全体に占める割合は、溶液の
粘性、形成しょうとする膜体の厚み等により定められ、
20〜70%とするのが好ましい。 【0009】本発明に用いることのできる基板として
は、ガラス、セラミックス、金属、プラスチック等の任
意の基板を用いることができる。 【0010】本発明に用いられる型は、塗布溶液の溶媒
に対して耐性があればとくに限定されない。ガラス、セ
ラミックス、金属、プラスチック等の材料を用いること
ができる。膜体と型との離型性を向上させるため、型表
面に離型層を設けてもよい。また、塗布した膜を加熱す
るときの熱膨張による凹凸パターンの寸法精度の劣化を
防ぐために、微細凹凸パターンを表面に形成する基板と
近い熱膨張率を有する型材料を選択することが好まし
い。 【0011】本発明に用いられる型の微細な凹凸パター
ンの形状としては、例えば読みだし専用光ディスク(C
D−ROM)のピットパターンとして使用可能な0.7
μm程度の幅を持ち高さが約150nmの凹凸パターン
や、光ディスク用の案内溝として使用可能な1μm程度
の幅を持ち、その深さが50〜200nmの微細凹凸パ
ターンや、回折格子、グレーティングレンズとして使用
可能な数100nm〜数μm深さの矩形あるいは鋸歯状
パターンや、液晶表示素子用基板のスペーサーとして使
用可能な深さ10μm程度のものが例示できる。 【0012】本発明の第2は、基板上に、加水分解・縮
重合し得る化学式1の金属有機化合物を含む溶液をスク
リーン印刷法により塗布して凹凸パターンを有する膜体
とし、その後該膜体を加熱することにより該金属有機化
合物の縮重合体とする、基板上に微細な凹凸パターンを
形成する方法である。 【0013】化学式1:XkAmA :原子価数4の金属 X:重合可能な官能基、 R:アルキル基またはアリール基 (kは自然数、mは1または2の整数で、k+m=4を
満たす) 上記金属有機化合物としては、本発明の第1と同様に
(CH3 O)3 SiCH3,(C25 O)3 SiCH3
,(CH3 O)3 SiC25 ,(C25 O) 3
iC25 ,(CH3 O)3 SiC65 ,(C25
O)3 SiC65,Cl3 SiCH3 ,Cl3 SiC2
5 ,Cl3 SiC65 ,(CH3 O) 2 Si(C
32 ,Cl2 Si(CH32 ,(CH3 O)2
i(CH2 CF32 ,Cl2 Si(CH2 CF3
2 ,(CH3 O)Si(CH33 ,ClSi(CH
33 ,(CH3 O)Si(CH2 CF33 ,ClS
i(CH2CF33 ,(CH3 O)2 Si(CH2
32 ,Cl2 Si(CH2 CF 32 ,(CH3
O)3 Si(CH2 CF3 ),Cl3 Si(CH2 CF
3 ),(CH3 O)3 TiCH3 ,(C25 O)3
iCH3 ,(CH3 O)2 Ti(CH32 ,(C2
5 O)2 Ti(CH32 ,Cl3 TiCH3 ,Cl2
Ti(CH32 ,(CH3 O)3 Ti(CH2 CF
3 ),Cl3 Ti(CH2CF3 )等が例示できる。な
かでも(CH3 O)3 SiCH3 ,(C25 O) 3
iCH3 ,(CH3 O)3 SiC25 ,(C25
O)3 SiC25 ,(CH3 O)3 SiC65
(C25 O)3 SiC65 ,Cl3 SiCH3
Cl3 SiC25 ,Cl3 SiC65 などの,R
SiX3 の一般式で表される有機シリコン化合物が、ス
クリーン印刷により均質な膜体を形成できるので好まし
い。 【0014】本発明の第2に用いる溶液には、上記化学
式1で表される金属有機化合物に加えて、凹凸パターン
を有する膜体の屈折率等の光学的性質、硬度等の機械的
性質を調整するために、Si(OCH34 、Si(O
254 、Ti(OC374 、Ti(OC4
94 , Zr(OC374 ,Zr(OC49
4 ,Al(OC373 ,Al(OC493 、C
25 ONa等の化学式2 で表せる金属アルコラート
M(OR)n (MはSi,Ti,Zr,Ca,Al,N
a,Pb,B,Sn,Ge等の金属、Rはメチル,エチ
ル等のアルキル基、nは1、2、3または4)、金属キ
レート錯体及び−Cl,−COOH,−COOR,−N
2 , 【化2】 等の重縮合あるいは架橋反応を行う官能基を含む金属有
機化合物を含めることができる。これらの有機金属化合
物のうちM(OR)n (nは1〜4の整数)で表される
金属アルコラートがスクリーン印刷法を用いるときに
も、得られる膜体の光学的性質、機械的性質を制御し耐
候性を向上させるので好ましい。また、溶液中の金属有
機化合物のうち、化学式1で表せる金属有機化合物の割
合を重量比で60〜90%とすることにより、得られる
膜の硬さを大きく低下させないで、凹凸の深さが大き
く、かつ、膜の加熱により収縮する割合が小さい、した
がって寸法精度がよい凹凸パターンを有する膜体を形成
することができる。特に0.5μm以上の凹凸段差を有
する膜体を形成するには、上記溶液中に化学式1と化学
式2で表される金属有機化合物を含ませ、化学式1で表
せるものの割合を全金属有機化合物の60〜80%、さ
らに好ましくは70〜80%とする。 【0015】本発明の第2に用いる金属有機化合物は、
水およびアルコール等の有機溶媒、必要に応じて酸また
はアルカリの加水分解触媒と混合して微細凹凸パターン
を形成するための溶液とされる。そして、有機金属化合
物の溶液全体に占める割合は、溶液の粘性、形成する膜
体の厚みにより定められ、50〜80%とするのが好ま
しい。 【0016】本発明の第2に用いることのできる基板と
しては、ガラス、セラミックス、金属、プラスチック等
の任意の基板を用いることができる。 【0017】 【作用】本発明に用いられる溶液中に含まれる金属有機
化合物は加水分解縮重合性を有し、それにより溶液を基
板上に厚く塗布することができる。さらに本発明に用い
られる有機金属化合物の金属に直接結合しているアルキ
ル基およびアリール基は、塗布膜を柔軟にし型押合によ
る成形およびスクリーン印刷による凹凸パターンを有す
る膜体の可能にするとともに、塗布後の加熱に際しては
膜体の収縮を生じさせない。したがって、ポリエチレン
グリコールなどの粘度調整剤を塗布溶液に含ませること
が不要となり、基板上に形成する凹凸を有する膜体の形
状の寸法精度を向上させることができる。この有機金属
化合物が有する柔軟性付与と収縮量低下の作用により、
凸頂部と凹底部の距離が大きい微細な凹凸パターンを寸
法精度良く基板上に形成することができる。 【0018】 【実施例】以下に本発明を実施例に基づいて説明する。
図1は本発明により得られる微細凹凸パターンが表面に
形成された基板の一部断面図で、図1(a)、図1
(b)はそれぞれ実施例1および実施2で得られた微細
凹凸パターン付き基板の一部断面図である。 実施例1 メチルトリエトキシシラン(CH3 Si(OC25
3 )0.05モルを秤量し、これに0.05モルのエタ
ノールと0.2モルの水(0.1wt%の塩酸(HC
l)を含む)を加え、室温で30分間攪拌したものを塗
布溶液1とした。ここで、HClのメチルトリエトキシ
シランに対するモル比は、0.002である。塗布溶液
1を、ソーダ石灰ガラス基板(100mm×100mm
×2mm)上に4ml滴下し、1rpmでガラス基板を
回転させることにより被膜をガラス基板上に形成した。
次いで、直径10μm、高さ5μmの半球凸パターン多
数を有する樹脂製型(100mm×100mm×1m
m)とこのガラス基板とを空気の入らないように大気中
で押合した。その後このままの状態で120℃で10分
間加熱し、その後型とガラス基板との離型を行い、凹凸
を有する膜体が表面に形成されたガラス基板を350℃
で15分間加熱した。この加熱焼成操作により、被膜は
エタノール及び水分等が飛散して膜厚約10μmのメチ
ル基含有SiO2ガラス類似膜体となっていた。 【0019】上記により作製した半球状凹パターンが多
数表面に設けられたレンズ作用を有するガラス基板をS
EM(走査型電子顕微鏡)で観察したところ、直径10
μm、深さ約4.5μmの凹パターンが多数形成されて
いた。ソーダ石灰ガラス基板の代わりに、無アルカリガ
ラス及び石英ガラスを用いた場合も同様の結果が得られ
た。 実施例2 実施例1で調製した塗布溶液1を用いて凹凸を有する膜
体を導電性透明電極付きソーダ石灰ガラス基板上に形成
した。導電性透明電極付きソーダ石灰ガラス基板(10
0mm×100mm×1mm)に直径10μmの細孔を
多数有する樹脂製メッシュ(厚み2、5、10、20μ
m)を密着させ、このメッシュに塗布溶液1を数回塗布
し60℃で乾燥させた。その後メッシュを導電性透明電
極付きソーダ石灰ガラス基板から剥し、凹凸パターンを
有する膜体を形成したガラス基板を200℃15分間の
加熱焼成を行った。 【0020】上記により作成した微細なパターン付き導
電性透明電極付きガラス基板の表面をSEMで観察した
ところ、直径10μm、深さはメッシュの厚みに応じて
約2、約5、約10、約20μmの凸パターンが形成さ
れていた。 【0021】このガラス基板は、液晶表示装置のセルギ
ャップ付き透明電極付き基板として用いることができ
る。 実施例3 メチルトリエトキシシラン(CH3 Si(OC25
3 )0.05モルを秤量し、これに0.2モルのエタノ
ールと0.2モルの水(0.1wt%のHClを含む)
を加え、室温で30分間攪拌し、その後エタノールをさ
らに0.2モル加えて5分間攪拌したものを塗布溶液2
とした。HClのメチルトリエトキシシランに対するモ
ル比は、0.002である。塗布溶液2を、化学強化ガ
ラスディスク基板(外径130mm、内径15mm、厚
さ1.2mm)に4ml滴下し、エタノール雰囲気の槽
内で800rpmで25秒間回転させ、基板上に塗布膜
を形成した。次いで、ピッチ1.6μm、深さ100n
m、溝幅0.5μmの光ディスク用溝パターンを半径2
5mmから60mmの範囲に有する外径130mm、厚
さ1.2mmのポリカーボネート製型と、このガラス基
板とを、5×10-6Torrの減圧下で50kgf/c
2 の圧力で押合した。その後押圧した状態でガラスデ
イスク基板を大気圧中に取り出し、クリーンオーブン中
で120℃10分間の加熱を行い、その後型とガラスデ
ィスク基板の離型を行い、さらに凹凸を有する膜体が形
成されたガラスディスク基板を350℃15分間の加熱
を行った。この加熱操作により、塗布膜はエタノール及
び水分等が飛散して膜厚約0.3μmのメチル基含有S
iO2 ガラス類似膜体となっていた。 【0022】上記操作により作製された光ディスク用ガ
ラスディスク基板をSTMで観察したところ、ピッチ
1.6μm、深さ90nm、峰幅0.5μmの均一な微
細溝パターンが基板に形成されていた。 【0023】得られた基板は、溝形状均一性、物理的特
性、機械的特性、信号特性とも光ディスク用基板として
の規格を十分に満足するものであった。ポリカーボネー
ト製型の代わりに、光反応硬化性樹脂をエポキシ基板と
ニッケル製スタンパーの間に展開し露光する2P製法で
作製した2P/エポキシ型を用いて微細な凹凸パターン
を転写により行った場合も、射出成形ポリオレフィン型
を用いた場合も、上記と同様の光デイスク基板として良
好な特性を有する基板が得られた。 【0024】また、光ディスク用溝パターンの代わり
に、ピッチ1.6μm,高さ110nm、幅0.7μm
の微細なピットパターンを多数、半径25mmから60
mmの範囲の表面に有する外径130mm、厚さ1.2
mmのポリカーボネート製型を用いて、ガラス基板上に
凹凸を有する膜体を形成した。上記操作により作製され
た基板を用いた読みだし専用光ディスクは、ピッチ1.
6μm,深さ100nm、ピット幅0.7μmの均一な
微細ピットパターンが基板に形成されており、低いエラ
ーレートを示し、溝形状均一性、物理的特性、機械的特
性、信号特性とも光ディスク用基板としての規格を十分
に満足するものであった。 実施例4 メチルトリエトキシシラン(CH3 Si(OC25
3 )0.04モルとテトラエトキシシラン(Si(OC
254)0.01モルを秤量し、これに0.05モ
ルのエタノールと0.2モルの水(0.1wt%のHC
lを含む)を加え、室温で30分間攪拌したものを塗布
溶液3とした。ここで、HClのメチルトリエトキシシ
ランに対するモル比は、0.002である。塗布溶液3
を、用いて実施例1及び2と同様の微細凹凸パターンを
基板上に形成した。 【0025】直径10μm、高さ5μmの半球凸パター
ン多数を有する樹脂製型を用いた場合は、直径10μ
m、深さ約4.5μmの凹パターンがガラス基板上に形
成されていた。 【0026】直径10μmの細孔を多数有する樹脂製メ
ッシュ(厚み10μm)を用いた場合は、直径10μ
m、深さ約10μmの凸パターンが導電性透明電極付き
ガラス基板形成されていた。メチルトリエトキシシラン
にテトラエトキシシランを加えることにより、最終的に
得られる微細な凹凸パターンの屈折率が向上した。上記
塗布溶液の調製条件において、テトラエトキシシランの
代わりにチタニウムテトラメトキシド0.01モルある
いはジルコニウムテトラメトキシド0.01モルを加え
た場合も、良好な微細凹凸パターン付き基板が得られ
た。チタニウムテトラメトキシドを加えた場合もジルコ
ニウムテトラメトキシドを加えた場合も最終的に得られ
る微細凹凸パターンの屈折率が大きくなったが、膜体の
加熱前後の収縮量はわずかであった。 実施例5 メチルトリエトキシシラン(CH3 Si(OC25
3 )0.04モルとテトラエトキシシラン(Si(OC
254 )0.01モルを秤量し、これに0.2モル
のエタノールと0.2モルの水(0.1wt%のHCl
を含む)を加え、室温で30分間攪拌し、その後エタノ
ールをさらに0.2モル加えて5分間攪拌したものを塗
布溶液4とした。ここで、HClのメチルトリエトキシ
シランに対するモル比は、0.002である。塗布溶液
4を用いて実施例3と同様の微細凹凸パターンを基板上
に形成した。ピッチ1.6μm,深さ100nm、溝幅
0.5μmの光ディスク用溝パターンを半径25mmか
ら60mmの範囲に有する外径130mm、厚さ1.2
mmのポリカーボネート製型を用いた場合、ピッチ1.
6μm,深さ90nm、峰幅0.5μmの均一な微細溝
パターンがガラスディスク基板上に形成されていた。 【0027】ピッチ1.6μm,高さ110nm、幅
0.7μmの微細ピットパターン多数を半径25mmか
ら60mmの範囲に有する外径130mm、厚さ1.2
mmのポリカーボネート製型を用いて成形を行った場合
は、ピッチ1.6μm,深さ100nm、ピット幅0.
7μmの均一な微細ピットパターンが基板上に形成され
ていた。メチルトリエトキシシランにテトラエトキシシ
ランを加えることで、最終的に得られる凹凸パターンを
有する膜体の屈折率が向上した。 【0028】上記塗布溶液の調製条件において、テトラ
エトキシシランの代わりにチタニウムテトラエトキシド
0.01モルあるいはジルコニウムテトラエトキシド
0.01モルを加えた場合も、良好な微細凹凸パターン
付き基体が得られた。チタニウムテトラエトキシドを加
えた場合もジルコニウムテトラエトキシドを加えた場合
も最終的に得られる凹凸パターンを有する膜体の屈折率
が大きくなったが、加熱前後の収縮量はわずかであっ
た。 【0029】実施例4および5において、テトラエトキ
シシラン、チタニウムテトラメトキシド、ジルコニウム
テトラメトキシド、チタニウムテトラエトキシド、ジル
コニウムテトラエトキシドの化学式2で表せる金属有機
化合物を化学式1で表せる有機金属化合物であるメチル
トリエトキシシランに対するモル比をそれぞれ1より多
くすると、凹凸を有する膜体の厚みを10μm以上にす
ることが困難であった。 比較例1 テトラエトキシシラン(Si(OC254 )0.0
5モルを秤量し、これに0.05モルのエタノールと
0.2モルの水(0.1wt%のHClを含む)を加
え、室温で30分間攪拌したものを塗布溶液5とした。
ここで、HClのメチルトリエトキシシランに対するモ
ル比は、0.002である。塗布溶液5を、ソーダ石灰
ガラス基板(100mm×100mm×2mm)上に4
ml滴下し、1rpmで基板を回転させることにより塗
布膜をガラス基板上に形成した。次いで、樹脂製型を塗
布膜に押合させようとしたところ、塗布膜にクラックが
発生し、良好なパターン成形は行えなかった。 比較例2 テトラエトキシシラン(Si(OC254 )0.0
5モルを秤量し、これに0.2モルのエタノールと0.
2モルの水(0.1wt%のHClを含む)を加え、室
温で30分間攪拌し、その後エタノールをさらに0.2
モル加えて5分間攪拌したものを塗布溶液6とした。H
Clのメチルトリエトキシシランに対するモル比は、
0.002である。塗布溶液6を、化学強化ガラスディ
スク基板(外径130mm、内径15mm、厚さ1.2
mm)上に4ml滴下し、エタノール雰囲気の槽内で8
00rpmで25秒間回転させ、基板上に塗布膜を形成
した。次いで、ピッチ1.6μm,深さ100nm、溝
幅0.5μmの光ディスク用溝パターンを半径25mm
から60mmの範囲に有する外径130mm、厚さ1.
2mmのポリカーボネート製型と、上記塗布膜を表面に
形成したガラス基板を5×10-6Torrの減圧下で5
0kgf/cm2 の圧力で押合した。その後押合体を大
気圧中に取り出して観察したところ塗布膜が硬いため
に、型と塗布膜の押合が十分になされず、微細な凹凸パ
ターンを有する膜体を形成することができなかった。型
と塗布膜の押合圧力を50kgf/cm2 から200k
gf/cm2に増大させても、型と塗布膜の押合が十分
になされず、凹凸パターンを塗布膜に転写することはで
きなかった。 比較例3 塗布溶液6にポリエチレングリコールを3g添加したも
のを塗布溶液7とした。塗布溶液7を用いて、比較例2
と同様の凹凸パターンをガラス基板上に形成した。上記
操作により作製された光ディスク用ガラスディスク基板
をSTM(走査型透過電子顕微鏡)で観察したところ、
ピッチ1.6μm,深さ50nm、峰幅0.5μmの均
一な溝パターンが基板に形成されていた。上記光ディス
ク用ガラス基板は、溝形状均一性、物理的特性、機械的
特性、信号特性とも光ディスク用基板としての規格を満
足するものであったが、溝深さが型の溝深さの約50%
程度になっており、また溝形状にも鈍りが観察された。
さらに膜の気孔率が高く、吸着水の量が多くなってい
た。 【0030】 【発明の効果】本発明によれば、微細形状でかつ表面凹
凸の深さが大きい膜体を基板上に形成することができ
る。これにより基板自体を溝加工することなく、表面に
微細な凹凸パターンを有する光デイスク用基板、液晶表
示セル用のスペーサー付き基板、回折格子や結像素子等
の光学部品を製造することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】図1(a)および図1(b)は、それぞれ実施
例1および実施例2で得られた基板の一部断面図であ
る。 【符号の説明】 1 微細な凹凸パターンを有する膜体 2 ガラス基板 3 微細な凹凸パターン付き基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小暮 敏博 大阪府大阪市中央区北浜4丁目7番28号 日本板硝子株式会社内 (72)発明者 三橋 慶喜 大阪府大阪市中央区北浜4丁目7番28号 日本板硝子株式会社内 Fターム(参考) 2H049 AA03 AA40 AA43 AA63 4F209 AA21 AA33 AA43 AD05 AD10 AF01 AG01 AG05 AG26 AH33 AJ02 PA02 PB01 PC01 PC05 PC06 PN09 PQ11 5D121 AA02 DD02 DD13 GG07 GG10

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】基板上及び/または微細な凹凸パターンを
    有する有機樹脂製型上に、加水分解・縮重合し得る化学
    式1の金属有機化合物を含む溶液を用いて塗布膜を形成
    し、該基板及び該型を接合押圧して該塗布膜を該型の凹
    凸パターンを有する膜体とし、その後該型を該膜体から
    離型し、該膜体を加熱することにより該有機金属化合物
    の縮重合体とする、基板上に微細な凹凸パターンを形成
    する方法。 化学式1:XKAmA :原子価数4の金属 X:重合可能な官能基 R:アルキル基またはアリール基 (kは自然数、mは1または2の整数で、k+m=4を
    満たす)
JP2002281332A 2002-09-26 2002-09-26 基板上に微細な凹凸パターンを形成する方法 Pending JP2003227915A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002281332A JP2003227915A (ja) 2002-09-26 2002-09-26 基板上に微細な凹凸パターンを形成する方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002281332A JP2003227915A (ja) 2002-09-26 2002-09-26 基板上に微細な凹凸パターンを形成する方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26575092A Division JP3381945B2 (ja) 1992-10-05 1992-10-05 基板上に微細な凹凸パターンを形成する方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003227915A true JP2003227915A (ja) 2003-08-15

Family

ID=27751405

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002281332A Pending JP2003227915A (ja) 2002-09-26 2002-09-26 基板上に微細な凹凸パターンを形成する方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003227915A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005316348A (ja) * 2004-04-30 2005-11-10 Chiba Univ 基盤に固着した貴金属膜からなるホログラフィック光学素子
JP2010510106A (ja) * 2006-11-21 2010-04-02 チバ ホールディング インコーポレーテッド 機密保護製品の製造装置及び方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005316348A (ja) * 2004-04-30 2005-11-10 Chiba Univ 基盤に固着した貴金属膜からなるホログラフィック光学素子
JP4500996B2 (ja) * 2004-04-30 2010-07-14 国立大学法人 千葉大学 基盤に固着した貴金属膜からなるホログラフィック光学素子
JP2010510106A (ja) * 2006-11-21 2010-04-02 チバ ホールディング インコーポレーテッド 機密保護製品の製造装置及び方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6361718B1 (en) Article having uneven surface, production process for the article, and composition for the process
US7763340B2 (en) Dust-proof, light-transmitting member and its use, and imaging apparatus comprising same
JP6466834B2 (ja) ガラスセラミック物品及び製造方法
JP4381825B2 (ja) ナノインプリントレジスト
JP3381945B2 (ja) 基板上に微細な凹凸パターンを形成する方法
FI101990B (fi) Kuumennettava elintarvikevuoka ja sen valmistusmenetelmä
CN1404436A (zh) 具有特定表面形状的物品及其制造方法
CN1362910A (zh) 具有预定表面形状的物品及其制造方法
CN1201916C (zh) 具有特定表面形状的物品的制造方法
JPWO2006121102A1 (ja) 積層光学素子
TW200811601A (en) Composite composition for micropatterned layers
US6849350B2 (en) Article having a predetermined surface shape and method for preparation thereof
JP2003222701A (ja) 光学部品及びその製造方法
JP4362255B2 (ja) 所定表面形状を有する物品の製造方法および光導波路素子
US6555236B1 (en) Articles having an uneven surface and production process therefor
JP2009015310A (ja) 光学素子の製造方法および光学素子
WO2002070413A1 (fr) Procede de fabrication d'un element optique
KR20190142327A (ko) 나노임프린트 리소그래피 프로세스 및 그것으로부터 획득가능한 패터닝된 기재
JP4531936B2 (ja) 凹凸表面を有する物品の製造方法
JP3750393B2 (ja) 凹凸表面を有する物品の製造方法
JP2003227915A (ja) 基板上に微細な凹凸パターンを形成する方法
WO2001051992A1 (fr) Procede servant a fabriquer un article revetu par une couche portant des motifs et composition photosensible
JP2002338304A (ja) 所定表面形状を有する物品の製造方法
WO2008010330A1 (fr) moule de transfert, procédé de fabrication d'UN moule de transfert, et procédé de fabrication de produit transféré à l'aide du moule de transfert
JP4175880B2 (ja) 凸状又は凹状若しくは凹凸状の表面形状を有するゾルゲル膜及び塗布液並びに製法

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040309