JP2003227071A - 高吸放湿性繊維及びその製造方法 - Google Patents

高吸放湿性繊維及びその製造方法

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JP2003227071A JP2002027184A JP2002027184A JP2003227071A JP 2003227071 A JP2003227071 A JP 2003227071A JP 2002027184 A JP2002027184 A JP 2002027184A JP 2002027184 A JP2002027184 A JP 2002027184A JP 2003227071 A JP2003227071 A JP 2003227071A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高度の吸湿性と放湿性を合わせ持ち、かつ洗
濯耐久性、染色堅牢性に優れた繊維、及びその製造方法
を提供する 【解決手段】 塩型カルボキシル基および/またはカル
ボキシル基を有する高吸放湿性有機微粒子がエポキシ系
樹脂を介して繊維表面に固着されていることを特徴とす
る高吸放湿性繊維。塩型カルボキシル基および/または
カルボキシル基を有する高吸放湿性有機微粒子、エポキ
シ系樹脂、硬化剤を少なくとも含んでなる混合組成物を
繊維表面に付与した後、乾燥、エージング処理すること
を特徴とする高吸放湿性繊維の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高吸放湿性繊維に関
し、詳しくは、洗濯耐久性、染色堅牢度に優れた高吸放
湿性繊維およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に合成繊維は、天然繊維に比べ機械
的性質、染色堅牢性に優れ、衣服としての丈夫さや、取
扱いの簡便さを有している。しかしながら、天然繊維に
比べ吸湿性が乏しく、衣服として着用した場合、蒸し暑
く、快適性に欠けるものであった。
【0003】合成繊維の吸湿性を改善する試みは古くか
ら行われており、例えば合成繊維の基質ポリマーを変性
したものや、吸湿性物質を繊維に練り込んだもの、吸湿
性物質をグラフト重合により繊維表面に結合させたも
の、吸湿性物質を架橋剤やバインダーと共に繊維表面に
固着させたもの、などが知られている。しかしながら、
従来技術によるものは、一般に吸湿性の改善効果が十分
でなく、また、吸湿性の優れたものが得られても、一度
吸収した水分が放出せず、繊維表面がべたつき、衣服と
して着用した場合、不快感を与えるものが多かった。さ
らに、基質ポリマーの変性や、吸湿性物質の練り込みに
よるものは、合成繊維の特徴である機械的優位性や染色
堅牢性を損なう危険があり限界があった。繊維表面に吸
湿性物質を付与したものは、洗濯により脱落しやすく、
耐久性に欠けるものが多かった。
【0004】これに対して、特開平5−132858号
公報、特開平9−158040号公報には、ヒドラジン
処理により架橋構造を導入したアクリル系繊維であっ
て、ヒドラジン架橋による窒素増加量、ニトリル基変性
による塩型カルボキシル基及びアミド基量を特定範囲内
に調整することにより、繊維物性を損なうことなく、吸
湿性、放湿性を向上させたアクリル系繊維が開示されて
いる。この方法によれば、高度の吸湿性と放湿性を合わ
せ持ち、耐久性に優れた高吸放湿性繊維を得ることがで
きるが、素材がアクリル系繊維に限定され、汎用性に欠
けるという問題があった。特開平11−247069号
公報には、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂などの
バインダーを用いて、高吸放湿性有機微粒子を繊維表面
に固着させた繊維布帛が開示されており、高吸放湿性有
機微粒子の一例として、塩型カルボシキル基を有し、か
つ架橋構造を有するアクリル系金属変性粒子が開示され
ている。この方法によれば、任意の繊維素材に対して吸
放湿性を付与することができるが、硬化反応に際し高温
で熱処理する必要があり、ポリエステル系繊維染色物な
ど、分散染料による染色物に適用した場合、ブリード現
象により、染色堅牢度、特に湿潤時染色堅牢度が低下す
るという問題があった。これに対し、特開2001−6
4876号公報には、バインダー中に染料吸着剤である
合成シリカ微粒子を含有させる方法が開示されている
が、合成シリカ微粒子は比重が重く塗工液の安定性が悪
くなる。また、合成シリカ微粒子は硬度が高く加工装置
の磨耗という問題もあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような従
来技術の現状に鑑みて行われたものであり、高度の吸湿
性と放湿性を合わせ持ち、かつ洗濯耐久性、染色堅牢性
に優れた繊維、及びその製造方法を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決すべく鋭意研究を重ねた結果、高吸放湿性有機微粒子
を繊維表面に固着させるに際し特定のバインダーを用い
ることが、上記目的達成のために極めて有効であること
を見出し本発明に到達した。本発明の高吸放湿性繊維の
製造方法は、吸湿性に乏しい合成繊維に適用した場合、
吸放湿性に優れるという本発明の特長を最大限に発揮す
ることができ、なかでも、分散染料染色物に適用した場
合、従来技術において問題であった染色堅牢度の低下を
防止することができ、極めて有用であるが、これに限定
されるものではなく、任意の繊維素材に適用して、繊維
本来の吸放湿性を向上させることができる。
【0007】本発明は次の構成よりなるものである。 (1) 塩型カルボキシル基および/またはカルボキシ
ル基を有する高吸放湿性有機微粒子がエポキシ系樹脂を
介して繊維表面に固着されていることを特徴とする高吸
放湿性繊維。 (2) 塩型カルボキシル基および/またはカルボキシ
ル基を有する高吸放湿性有機微粒子、エポキシ系樹脂、
硬化剤を少なくとも含んでなる混合組成物を繊維表面に
付与した後、乾燥、エージング処理することを特徴とす
る高吸放湿性繊維の製造方法。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。なお、本明細書において「塩型カルボキシル
基および/またはカルボキシル基を有する高吸放湿性有
機微粒子」を単に「高吸放湿性有機微粒子」、「有機微
粒子」という場合もある。
【0009】本発明に用いられる繊維素材は、特に限定
されるものではなく、セルロース系(綿、麻など)、蛋
白質系(羊毛、絹など)などの天然繊維、セルロース系
(レーヨン、キュプラなど)、蛋白質系(カゼイン繊維
など)などの再生繊維、セルロース系(ジアセテート、
トリアセテートなど)、蛋白質系(プロミックスなど)
などの半合成繊維、ポリアミド系(ナイロン6、ナイロ
ン66など)、ポリエステル系(ポリエチレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレートなど)、ポリオレ
フィン系(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、ポリ
アクリロニトリル系、ポリビニルアルコール系、ポリウ
レタン系、ポリ塩化ビニル系などの合成繊維、ガラス繊
維などの無機繊維、などが挙げられ、さらにこれらが組
み合わされていてもよい。特に、吸放湿性に乏しい合成
繊維を用いた場合、本発明の特長をより顕著に発揮する
ことができる。かかる繊維は、中空部を有さない中実繊
維であっても、中空部を有する中空繊維であってもよ
く、また、横断面における外形や中空部の形状は円形で
あっても異形であってもよい。繊維形態も、原綿、ト
ウ、糸状、布帛(織物、編物、不織布など)、あるいは
最終繊維製品(衣服など)などいずれの形態であっても
よいが、布帛段階で固着させるのが、高吸放湿性有機微
粒子を均一に固着させることができ、また、作業性、外
力による脱落防止の点からも好ましい。さらに、繊維
は、各種染料により染色されたものであっても、未染色
のものであってもよいが、ポリエステル系繊維染色物、
ポリアミド系繊維染色物、ジアセテート、トリアセテー
ト繊維染色物など、分散染料により染色されたものであ
ると、本発明の特長をより顕著に発揮することができ
る。
【0010】本発明に用いられる塩型カルボキシル基お
よび/またはカルボキシル基を有する高吸放湿性有機微
粒子としては、吸湿性が高く、放湿性を有し、水に溶解
しないものであれば使用可能であり、例えば、アクリル
酸やメタアクリル酸などを主成分として重合した重合
体、アクリロニトリルを主成分とした重合体のニトリル
基を加水分解させたものなどで架橋構造を有するアクリ
ル系樹脂が挙げられる。
【0011】高吸放湿性有機微粒子は、好ましくは、2
0℃、65%RH(相対湿度)での水分率が30%以
上、初期吸湿速度が0.8%/分以上の有機微粒子であ
る。ここで、初期吸湿速度とは、70℃、12時間の真
空乾燥後、20℃、65%RHの雰囲気に移し10分間
放置したときの水分率を測定し、1分間当たりの水分率
の増加率によって求められるものである。20℃、65
%RHでの水分率が30%未満、および/または初期吸
湿速度が0.8%/分未満であると、吸湿性が不十分
で、該有機微粒子を固着させてなる繊維を衣服として着
用した場合、絶え間なく排泄される蒸気系の汗を処理し
きれず、蒸れ感を解消することができない。さらに好ま
しくは、20℃、65%RHでの水分率が40%以上、
初期吸湿速度が1.0%/分以上の有機微粒子である。
【0012】また、放湿性に関しては、20℃、90%
RHから、20℃、40%RHでの初期放湿速度が0.
8%/分以上であることが好ましく、さらに好ましくは
1.0%/分以上である。ここで、初期放湿速度とは、
20℃、90%RHの雰囲気に24時間放置したときの
水分率を測定し、次いで20℃、40%RHの雰囲気に
移し10分間放置したときの水分率を測定し、1分間当
たりの水分率の減少率によって求められるものである。
初期放湿速度が0.8%/分未満であると、放湿性が不
十分で、該有機微粒子を固着させてなる繊維を衣服とし
て着用した場合、吸収した水分を速やかに、かつ連続し
て放出することができず、べたつき感を解消することが
できない。
【0013】高吸放湿性有機微粒子の塩型カルボキシル
基/カルボキシル基の割合は、10/1〜1/10が好
ましく、より好ましくは8/2〜4/6である。塩型カ
ルボキシル基の含有率を高くすれば吸放湿性を高くする
ことができ、一方、カルボキシル基の含有率を高くすれ
ばエポキシ系樹脂との反応性を高めることができる。
【0014】塩型カルボキシル基の塩を形成するものと
しては、吸放湿性を発現させるものであれば特に限定さ
れないが、Li、Na、Kなどのアルカリ金属、Ca、
Baなどのアルカリ土類金属、Cu、Zn、Al、M
n、Ag、Fe、Co、Niなどの金属、NH、アミ
ンなどの陽イオンを挙げることができる。
【0015】高吸放湿性有機微粒子のより具体的な例と
しては、塩型カルボキシル基を有し、かつ架橋構造を有
する有機微粒子であり、アクリロニトリルを85%以上
含むアクリル系樹脂にヒドラジン処理により架橋構造を
導入し、窒素含有量の増加が1.0〜15.0重量%と
し、加水分解により、残存しているニトリル基量の1.
0mmol/g以上を塩型カルボキシル基に化学変換せ
しめたアクリル系金属変性粒子などの高吸放湿性有機微
粒子、または、ニトリル基を有するビニルモノマーの含
有率が50重量%以上よりなる高ニトリル系重合体の含
有するニトリル基と、ジビニルベンゼンあるいはトリア
リルシアヌレートとの架橋剤由来の架橋構造を有し、ニ
トリル基量の2.0mmol/g以上を塩型カルボキシ
ル基に化学変換せしめたアクリル系金属変性粒子などの
高吸放湿性有機微粒子が挙げられる。
【0016】高吸放湿性有機微粒子の粒度は5μm以下
が好ましく、2μm以下がより好ましい。粒度が5μm
を超えると、吸放湿速度の低下や洗濯耐久性の低下、風
合いの粗悪化(ざらつき感)をきたし好ましくない。
【0017】繊維に対する高吸放湿性有機微粒子の固着
量は、吸放湿性に影響する重要な要素である。繊維(素
材、断面形状など)によっても異なるが、吸放湿性の改
善効果を得るには、繊維重量に対して1〜20%固着さ
せることが好ましく、より好ましくは2〜10%であ
る。固着量が1%未満であると改善効果に乏しく、20
%を超えると風合いが悪くなる。
【0018】本発明の高吸放湿性繊維は、前記高吸放湿
性有機微粒子がバインダーを介して繊維に固着されたも
のであり、バインダーとしてエポキシ系樹脂を用いるこ
とに特徴がある。従来技術のように、バインダーとして
ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹
脂、ポリエステル系樹脂などを用いた場合、硬化を十分
に行うには、ブロックイソシアネート系、メラミン系な
どの架橋剤を併用し、130℃以上、場合によっては1
70℃以上もの過酷な熱処理が必要であった。このた
め、分散染料染色物に適用した場合、昇華性染料である
分散染料に特有のブリード現象が起こり、染色堅牢度、
特に湿潤時染色堅牢度が低下するという問題があった。
これに対し、本発明においては、エポキシ系樹脂を用い
て常温でも硬化反応を進行させることができる。したが
って、分散染料のブリード現象が起こらない温度域での
処理(本明細書でいうエージング処理)が可能で、染色
堅牢度の低下を防止することができる。
【0019】本発明に用いられるエポキシ系樹脂は、本
発明における高吸放湿性有機微粒子の塩型カルボキシル
基および/またはカルボキシル基と反応可能なグリシジ
ル基を有するものであれば特に限定されるものでない
が、例えば、ポリエチレングリコールジグリシジルエー
テル、グリセリンジ又はトリグリシジルエーテル、ポリ
グリセリンポリグリシジルエーテル、ポリプロピレング
リコールジグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリ
シジルエーテルなどのジグリシジルエーテル、トリグリ
シジルエーテル、テトラグリシジルエーテル、ポリグリ
シジルエーテルなどが挙げられる。これらの分子量は、
加工のし易さの点で200〜2000程度が好ましく、
より好ましくは、300〜1000程度である。
【0020】エポキシ系樹脂の使用量は、固着させよう
とする高吸放湿性有機微粒子の量によって、またエポキ
シ系樹脂のエポキシ当量、分子量などによっても異なる
が、通常、有機微粒子の重量に対して、100〜300
%が好ましく、より好ましくは100〜200%であ
る。使用量が100%未満であると、十分な洗濯耐久性
を得ることができないことがある。使用量が300%を
超えると、風合いが著しく硬化し、衣服としての使用に
耐えないことがある。
【0021】これらエポキシ系樹脂の使用に際しては、
周知のように、アミン系、有機酸系、無機酸系、アルコ
ール系などの硬化剤や、ホウフッ化亜鉛などの触媒を併
用する。なかでも、反応性、取扱い性などの点から、ア
ミン系硬化剤が好ましく、脂肪族ポリアミン、変性脂肪
族ポリアミン、芳香族ポリアミン、変性芳香族ポリアミ
ン、脂環式ポリアミン、変性脂環式ポリアミン、ポリア
ミドアミン、変性ポリアミドアミンなどが挙げられる。
【0022】アミン系硬化剤の使用量は、エポキシ系樹
脂の使用量によって異なるが、またエポキシ系樹脂のエ
ポキシ当量、分子量などによっても異なるが、通常、エ
ポキシ系樹脂の重量に対して5〜50%、好ましくは1
0〜20%である。使用量が5%未満であると硬化が不
十分となり洗濯耐久性が得られないことがある。使用量
が50%を超えると、風合いが硬化するばかりか、不経
済であり、また未反応の硬化剤が繊維に残留し、皮膚障
害の原因となる恐れがある。
【0023】本発明の高吸放湿性繊維は、塩型カルボキ
シル基および/またはカルボキシル基を有する高吸放湿
性有機微粒子、エポキシ系樹脂、硬化剤を少なくとも含
んでなる混合組成物を繊維表面に付与した後、乾燥、エ
ージング処理することにより製造することができる。
【0024】混合組成物は、水系、溶剤系のいずれも構
成することができるが、分散染料染色物に適用する場
合、溶剤系は分散染料の溶出汚染の問題が懸念される。
溶剤としては、トルエン、イソプロピルアルコール、ジ
メチルホルムアミド、メチルエチルケトン、酢酸エチル
などが挙げられるが、アクリル系繊維、ジアセテート、
トリアセテート繊維など、特定の有機溶剤にて溶解する
繊維に適用する場合は、選択に注意を要する。
【0025】混合組成物を繊維に付与する方法として
は、一般公知の方法を採用することができ、パディング
(マングルパッド)法、スプレー法、グラビア法、コー
ティング法などが挙げられる。混合組成物の組成、およ
び繊維への付与量を調整することにより、目的量の高吸
放湿性有機微粒子を繊維表面に固着させる。
【0026】次いで、混合組成物を付与した繊維を乾
燥、エージング処理して、エポキシ系樹脂を硬化させる
ことにより、高吸放湿性有機微粒子を繊維表面に固着さ
せる。乾燥、エージング処理は二工程で行ってもよい
し、一工程で行ってもよい。用いる装置や温度、時間な
どの条件は、生産性を考慮し、また繊維の物性や形態、
染色堅牢度に悪影響を及ぼさないように配慮して、適
宜、最適条件を決定する。
【0027】乾燥、エージング処理は、通常用いられて
いる熱風型乾燥機などを用いて行うことができる。乾燥
温度や乾燥時間は、水分が除去できる条件であれば特に
限定されないが、通常、エージング処理よりも弱い条件
(温度および/または時間)で行われる。
【0028】エージング処理は、通常、5〜150℃の
温度条件で行われる。5℃未満でもエポキシ系樹脂の硬
化反応は進行するが、硬化反応に多大な時間を要し、生
産性が低下するため好ましくない。150℃を越える
と、繊維物性低下や、風合い硬化、変色をきたすため好
ましくない。とくに、分散染料染色物に適用する場合に
は、染色堅牢度低下を防止するため、100℃以下の低
温でエージング処理する必要がある。硬化反応の完結に
要する時間は、温度やエポキシ系樹脂の種類、使用量に
よって異なるが、通常、5分間〜7日間で、これと同等
のエージング時間を設けるのが普通である。ただし、エ
ポキシ系樹脂は常温でも硬化反応が進むため、エージン
グ処理として設けた時間が5分間未満であっても、直ち
に実用に供さないのでれば、性能面で、必ずしも問題に
なるとは限らない。また、エージング時間が7日間以上
であっても、生産性を除き、特に問題となることはな
い。
【0029】かくして、高吸放湿性有機微粒子を効率よ
く効果的に疎水性繊維の表面に固着することができるた
め、後加工でありながら、高度の吸湿性と放湿性を合わ
せ持ち、かつ洗濯耐久性、染色堅牢性に優れた高吸放湿
性繊維を得ることができる。
【0030】本発明の高吸放湿性繊維は、20℃、95
%RHでの水分率が、未加工繊維に対して、洗濯初期
(洗濯0回)で2%以上の差を有し、かつ洗濯20回後
で1.5%以上の差を有するものであり、吸湿性の改善
効果に優れたものとなる。より好ましくは、洗濯初期で
7%以上の差を有し、かつ洗濯20回後で2%以上の差
を有するものである。
【0031】また、分散染料により染色されたポリエス
テル系繊維に適用した場合、染色堅牢度の低下を防止す
ることができ、その湿潤時染色堅牢度(洗濯、水、汗、
湿潤摩擦)は4級以上を保持するものである。
【0032】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はかかる実施例に何ら限定されるもの
ではない。
【0033】実施例における水分率、染色堅牢度の評
価、および洗濯処理は次の方法に従った。 <水分率>試料繊維を105℃、2時間乾燥して重量を
測定する(W)。次に試料を20℃、所定湿度(65
%RH、95%RH)の雰囲気中に24時間放置する。
このようにして吸湿した試料の重量を測定する
(W)。以上の測定値から、次式によって水分率を算
出した。 水分率(%)={(W−W)/W}×100
【0034】<染色堅牢度> 洗濯 JIS L0844−1986 A−2法 水 JIS L0846−1996 汗 JIS L0848−1996 アルカリ
性 摩擦 JIS L0849−1996 摩擦試験
機II型、乾燥、湿潤
【0035】<洗濯処理> JIS L0217−1995 103法
【0036】[製造例1]高吸放湿性有機微粒子の製造 アクリロニトリル450部、アクリル酸メチル40部、
p−スチレンスルホン酸ソーダ16部、および水118
0部をオートクレーブに仕込み、重合開始剤としてジ−
ter−ブチルパーオキサイドを単量体全量に対して
0.5%添加した後、密閉し、次いで攪拌下において1
50℃の温度にて20分間重合せしめた後、反応終了
後、攪拌を継続しながら約90℃まで冷却し、平均粒子
径2μm(光散乱光度計で測定)の原料微粒子の水分散
体を得た。
【0037】この水分散体に浴中濃度が35%になるよ
うにヒドラジンを加え、102℃で2.5時間架橋処理
を行い、続いて、浴中濃度が10%となるようにNaO
Hを加え、102℃で5時間の加水分解処理を行った
後、流水中で透析、脱塩、乾燥後、高吸放湿性の有機微
粒子を得た。
【0038】該有機微粒子の窒素増加量は3.3%、塩
型カルボキシル基4.3mmol/g、20℃、65%
RHでの水分率は45%、平均粒子径は2μmであった
(高吸放湿性有機微粒子)。該有機微粒子を70℃で1
2時間真空乾燥後、20℃、65%RHの雰囲気に10
分間放置後の水分率は10%であり、24時間後は45
%であった。
【0039】また、20℃、90%RHの雰囲気に24
時間放置後の水分率は56%であり、その後20℃、4
0%RHの雰囲気に移し、10分後の水分率は46%、
1時間後の水分率は28%であった。以上により、有機
微粒子の吸放湿性が確認された。
【0040】[実施例1]ポリエステル糸(167dt
ex/48f)を用いて目付320g/m、モクロデ
ィー組織の編地を作成した。次いで、常法に従い精練、
プレセット(180℃、1分)を行った後、ダイトーケ
ミックス株式会社製ブラック分散染料、S150を用い
て、15%o.w.f.の濃度で染色した。引き続き、
還元洗浄、乾燥(130℃、1分)を行い、試験用布帛
とした。該布帛を、下記の混合組成物に浸漬した後、マ
ングルで絞り(1ディップ1ニップ、絞り率100
%)、乾燥(130℃、1分)、エージング処理(60
℃、1時間)を行い、製造例1の高吸放湿性有機微粒子
を繊維表面に固着させた。本実施例における高吸放湿性
有機微粒子、エポキシ系樹脂の繊維重量に対する固着量
はそれぞれ4%、5%であり、高吸放湿性有機微粒子の
固着量に対するエポキシ系樹脂の固着量は125%であ
った。 高吸放湿性有機微粒子 4 重量部 ポリエチレングリコール(EOのn数が9) ジグリシジルエーテル(固形分100%) 5 m−キシリレンジアミン(固形分100%) 0.8 水 90.2
【0041】[実施例2]エージング処理を20℃、7
日間の条件で行った以外は、実施例1と同じ方法で、製
造例1の高吸放湿性有機微粒子を繊維表面に固着させ
た。本実施例における高吸放湿性有機微粒子、エポキシ
系樹脂の繊維重量に対する固着量はそれぞれ4%、5%
であり、高吸放湿性有機微粒子の固着量に対するエポキ
シ系樹脂の固着量は125%であった。
【0042】[比較例1]実施例1と同一の試験用布帛
を用いた。該布帛を、下記の混合組成物に浸漬した後、
マングルで絞り(1ディップ1ニップ、絞り率100
%)、乾燥(130℃、1分)、熱処理(160℃、1
分)を行い、製造例1の高吸放湿性有機微粒子を繊維表
面に固着させた。本比較例における高吸放湿性有機微粒
子、アクリル系樹脂の繊維重量に対する固着量はそれぞ
れ4%、2.3%であり、高吸放湿性有機微粒子の固着
量に対するアクリル系樹脂の固着量は57.5%であっ
た。 高吸放湿性有機微粒子 4 重量部 モビニール963A(クラリアントポリマー株式会社製、 アクリル系樹脂、固形分46%) 5 水 91
【0043】[比較例2]下記の混合組成物を用いたこ
と以外は、比較例1と同じ方法で高吸放湿性有機微粒子
を繊維表面に固着させた。本比較例における製造例1の
高吸放湿性有機微粒子、熱反応型ウレタン系樹脂の繊維
重量に対する固着量はそれぞれ4%、1.25%であ
り、高吸放湿性有機微粒子の固着量に対する熱反応型ウ
レタン系樹脂の固着量は31.3%であった。 高吸放湿性有機微粒子 4 重量部 TS897(高松油脂株式会社製、熱反応型 ウレタン系樹脂、固形分25%) 5 キャタライザーBP(高松油脂株式会社製、ブロックイソ シアネート系架橋剤、固形分44%) 0.5 Cat908k(高松油脂株式会社製、有機 スズ系触媒、固形分14%) 0.2 水 90.3
【0044】以上、実施例1〜2、比較例1〜3、およ
び未加工繊維布帛における評価結果を表1に示す。
【表1】
【0045】実施例1により得られた、高吸放湿性有機
微粒子を繊維表面に固着させてなる繊維を、105℃で
2時間乾燥後、20℃、95%RHの雰囲気に10分間
放置後の水分率は4.5%であり、1時間後は5.9
%、24時間後は7.7%であった。その後、20℃、
65%RHの雰囲気に移し、10分後の水分率は3.5
%であり、1時間後は2.6%、24時間後は2.1%
であった。これにより、吸放湿性が確認された。
【0046】また、20%、95%RHでの水分率が、
未加工繊維に対し、洗濯初期で7.1%、洗濯20回後
で2.8%の差を有しており、洗濯耐久性に優れた改善
効果が確認された。さらに、染色堅牢度の低下が見られ
ず、良好な堅牢性を示した。実施例2も実施例1と、同
様であった。
【0047】一方、比較例1は洗濯耐久性、染色堅牢性
が不良であり、比較例2は洗濯耐久性は良好であるもの
の、染色堅牢性が極めて悪い結果であった。
【0048】
【発明の効果】本発明によって得られた高吸放湿性繊維
は、高度の吸湿性と放湿性を合わせ持つため快適な着用
性が保証され、かつ洗濯耐久性、染色堅牢性に優れるた
め、取扱い性にも優れている。本発明の高吸放湿繊維
は、スポーツウェア、インナーウェア、作業ユニフォー
ムなどの一般衣料として、あるいは裏地、芯地などの衣
料副資材、カーテン、壁紙クロスなどのインテリア資
材、枕カバー、布団側地などの寝装資材として好適に用
いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D06P 1/16 D06P 1/16 Z (72)発明者 清水 憲治 大阪市北区堂島浜2丁目2番8号 東洋紡 績株式会社本社内 (72)発明者 西田 良祐 岡山県岡山市金岡東町3丁目3番1号 日 本エクスラン工業株式会社西大寺工場内 (72)発明者 竹澤 康則 福井県福井市毛矢1丁目10番1号 セーレ ン株式会社内 (72)発明者 福島 博之 福井県福井市毛矢1丁目10番1号 セーレ ン株式会社内 Fターム(参考) 4H057 AA01 BA08 CA38 CB08 DA01 4J002 BG01X BG10X CD00W FA08X GT00 4L031 AA18 AB33 BA34 CA08 4L033 AA07 AB01 AB06 AC15 BA49 CA26 CA49

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩型カルボキシル基および/またはカル
    ボキシル基を有する高吸放湿性有機微粒子がエポキシ系
    樹脂を介して繊維表面に固着されていることを特徴とす
    る高吸放湿性繊維。
  2. 【請求項2】 高吸放湿性有機微粒子が、塩型カルボキ
    シル基を有し、かつ架橋構造を有するアクリル系重合体
    からなる高吸放湿性有機微粒子であることを特徴とする
    請求項1に記載の高吸放湿性繊維。
  3. 【請求項3】 高吸放湿性有機微粒子が、アクリロニト
    リルを85%以上含むアクリル系樹脂にヒドラジン処理
    により架橋構造を導入し、窒素含有量の増加が1.0〜
    15.0重量%であり、加水分解により、残存している
    ニトリル基量の1.0mmol/g以上を塩型カルボキ
    シル基に化学変換せしめたものであることを特徴とする
    請求項1または2に記載の高吸放湿性繊維。
  4. 【請求項4】 高吸放湿性有機微粒子が、ニトリル基を
    有するビニルモノマーの含有率が50重量%以上よりな
    る高ニトリル系重合体の含有するニトリル基と、ジビニ
    ルベンゼンあるいはトリアリルシアヌレートとの架橋剤
    由来の架橋構造を有し、かつ塩型のカルボキシル基を
    2.0mmol/g以上有することを特徴とする請求項
    1または2に記載の高吸放湿性繊維。
  5. 【請求項5】 20℃、95%RHでの水分率が、未加
    工繊維に対して、洗濯初期で2%以上の差を有し、かつ
    洗濯20回後で1.5%以上の差を有することを特徴と
    する請求項1〜4のいずれか1項に記載の高吸放湿性繊
    維。
  6. 【請求項6】 繊維が主として合成繊維からなることを
    特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の高吸放
    湿性繊維。
  7. 【請求項7】 繊維が主として分散染料により染色され
    た繊維からなることを特徴とする請求項1〜6のいずれ
    か1項に記載の高吸放湿性繊維。
  8. 【請求項8】 湿潤時染色堅牢度(洗濯、水、汗、湿潤
    摩擦)が4級以上であることを特徴とする請求項7に記
    載の高吸放湿性繊維。
  9. 【請求項9】 塩型カルボキシル基および/またはカル
    ボキシル基を有する高吸放湿性有機微粒子、エポキシ系
    樹脂、硬化剤を少なくとも含んでなる混合組成物を繊維
    表面に付与した後、乾燥、エージング処理することを特
    徴とする高吸放湿性繊維の製造方法。
  10. 【請求項10】 主として分散染料により染色された繊
    維からなる繊維表面に、前記混合組成物を付与し、乾燥
    した後、5〜100℃でエージング処理することを特徴
    とする請求項9に記載の製造方法。
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