JP2003226256A - クローラ走行装置の転向制御部 - Google Patents

クローラ走行装置の転向制御部

Info

Publication number
JP2003226256A
JP2003226256A JP2002028180A JP2002028180A JP2003226256A JP 2003226256 A JP2003226256 A JP 2003226256A JP 2002028180 A JP2002028180 A JP 2002028180A JP 2002028180 A JP2002028180 A JP 2002028180A JP 2003226256 A JP2003226256 A JP 2003226256A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
turning
setting
crawler traveling
traveling device
characteristic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002028180A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidetaka Hirayama
秀孝 平山
Hiroki Matsuzawa
宏樹 松澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Iseki and Co Ltd, Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd filed Critical Iseki and Co Ltd
Priority to JP2002028180A priority Critical patent/JP2003226256A/ja
Publication of JP2003226256A publication Critical patent/JP2003226256A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Guiding Agricultural Machines (AREA)
  • Harvester Elements (AREA)
  • Non-Deflectable Wheels, Steering Of Trailers, Or Other Steering (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 不整地作業における旋回走行の際の安定性お
よび効率性の確保のために圃場の現場状況に合わせて転
向特性を設定調節することができるクローラ走行装置の
転向制御部を提供する。 【解決手段】 クローラ走行装置a、aの転向制御部
は、転向入力レバーの傾倒角度を検出する転向入力検出
手段、その傾倒角度と対応して転向指令を出力する転向
指令手段とからなり、この転向指令手段には、転向入力
検出手段により検出された傾倒角度とクローラ走行装置
の転向制御量との対応関係を規定する転向特性49a、
49bと、この転向特性49a、49bを変更設定する
ための特性設定手段46、47、48とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンバイン等のク
ローラ走行装置の転向制御部に関し、特に、転向特性を
簡易に設定調節することができるクローラ走行装置の転
向制御部に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、左右一対のクローラからなるクロ
ーラ走行装置を備えたコンバイン等の車両において、ク
ローラ走行による速度および転向を調節するクローラ走
行用の走行伝動機が知られている。この走行伝動機の構
成は、原動機動力を受ける油圧可変ポンプと油圧モータ
とによりHSTレバーの操作に応じて無段階に原動機動
力を変速逆転する無段変速機(以下「HST」と称す
る。)、レバーの操作に応じて速度範囲を切り換える組
み合わせギヤによる副変速機構、パワステレバーと称す
る転向入力レバーの操作に応じて旋回内側のクローラ駆
動軸の速度を調節する差動調節機構、左右のクローラ駆
動軸を差動させる差動機構等から構成される。
【0003】差動調節機構は、機体を旋回転向するため
の転向制御部を備える。この転向制御部には、クローラ
走行装置の転向入力レバーの傾倒角度を検出して傾倒角
度信号を出力する転向入力検出手段と、この転向入力検
出手段により検出された傾倒角度と転向制御量との間の
関係を規定する転向特性により転向指令を出力する転向
指令手段とを備える。この差動調節機構により、転向入
力レバーの傾倒角度に応じた旋回曲率で機体を旋回走行
することができる。そして、クローラ走行装置の転向制
御部は、全体としての安定性および旋回走行能率の向上
を図るために、平均的なオペレータによる平均的な不整
地作業を前提とする所定の転向特性により転向入力レバ
ーの傾倒角度と転向制御量との関係を規定する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ク
ローラ走行装置の転向制御部は、平均的な仕様に基づい
た所定の転向特性であるがゆえに、条件の異なる圃場に
おける旋回操作性の改善や、身体能力や個性が相違する
オペレータに対する個別適合化に対応することができな
いという問題がある。
【0005】本発明の目的は、不整地作業における旋回
走行の際の安定性および効率性の確保のために圃場の現
場状況に合わせて転向特性を設定調節することができる
クローラ走行装置の転向制御部を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に係る発明は、クローラ走行装置の転向入
力レバーの傾倒角度を検出する転向入力検出手段と、こ
の転向入力検出手段により検出された傾倒角度と対応し
て転向指令を出力する転向指令手段とからなるクローラ
走行装置の転向制御部において、上記転向指令手段に
は、転向入力検出手段により検出された傾倒角度とクロ
ーラ走行装置の転向制御量との対応関係を規定する転向
特性と、この転向特性を変更設定するための特性設定手
段とを備えることによりクローラ走行装置の転向制御部
を構成したものである。
【0007】上記構成のクローラ走行装置の転向制御部
は、特性設定手段により新たに規定される転向特性に基
づき、転向指令手段が転向入力検出手段の傾倒角度信号
と対応する転向指令を出力する。この転向指令によって
転向制御されることにより、転向操作に応じて機体が旋
回される。
【0008】請求項2に係る発明は、前記特性設定手段
が、クローラ走行装置の転向入力レバーの中立位置を含
む不感帯幅と対応する旋回開始位置、転向入力レバーの
傾動範囲の中間部である中間傾倒位置、および転向入力
レバーの最大傾倒位置の3点について転向制御量を設定
調節する設定ダイヤルボタン等の設定入力部材とその3
点による直線補間手段とを備えて上記転向特性を規定す
ることによりクローラ走行装置の転向制御部を構成した
ものである。上記設定入力部材と補間手段とにより、所
定の3点の設定値を基準として補間される転向特性が規
定される。
【0009】請求項3に係る発明は、前記旋回開始位置
の転向制御量をACD制御と呼ばれる刈取条追従制御の
追従転向感度として共用することによりクローラ走行装
置の転向制御部を構成したものである。これにより、旋
回開始位置の転向制御量に応じて刈取条追従制御の追従
転向感度が調節される。
【0010】
【発明の効果】本発明のクローラ走行装置の転向制御部
は以下の効果を奏する。上記クローラ走行装置の転向制
御部は、転向特性の設定を変更調節するための特性設定
手段を転向指令手段に備えることにより、新たな転向特
性を設定することができ、この転向特性に基づき、転向
操作に応じた機体旋回がなされる。したがって、本発明
のクローラ転向制御部は、その特性設定手段によりオペ
レータの判断に基づいて転向特性の設定を調節すること
ができるので、不整地作業における旋回走行の際の安定
性および効率性の確保のために、種々の態様を呈する圃
場の現場状況に合わせることが可能となる。
【0011】前記特性設定手段に所定の設定ダイヤルボ
タン等の設定入力部材とその補間手段とを備える場合
は、設定入力部材と補間手段とにより、所定の3点の設
定値を基準として補間される転向特性が規定される。し
たがって、設定入力部材によって3点を入力する作業に
より、オペレータの判断に基づいた転向特性を簡易に設
定調節することができる。前記特性設定手段の転向特性
が、旋回開始位置、中間傾倒位置、および最大傾倒位置
の3点について転向制御量を設定調節する設定ダイヤル
ボタン等の設定入力部材とその補間手段とを備える場合
は、設定入力部材と補間手段とにより、所定の3点の設
定値を基準として補間される転向特性が規定される。し
たがって、設定入力部材によって3点を入力する作業に
より、オペレータの判断に基づいた転向特性を簡易に設
定調節することができる。
【0012】前記旋回開始位置の転向制御量をACD制
御と呼ばれる刈取条追従制御の追従転向感度に共用する
場合は、旋回開始位置の転向制御量に応じて刈取条追従
制御の追従転向感度が調節されるので、転向特性と刈取
条追従制御について個別に調節する煩わしさを解消して
作業性の向上を図ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】上記技術思想に基づき具体的に構
成された実施の形態について以下に図面を参照しつつ本
発明のクローラ転向制御部について説明する。
【0014】まず、本発明のクローラ転向制御の適用対
象例としてのコンバインについて説明する。本発明のク
ローラ転向制御の適用対象としてのコンバインの1例を
表す全体構成側面図を図1に示す。図1において、コン
バインは、走行用の左右のクローラ走行装置a、aによ
って支えられる機体に、操縦席b、刈取機c、フィード
チェーンd、脱穀部e、穀物タンクf、排出オーガg等
を備えて構成される。左右のクローラ走行装置a、aに
は左右のクローラ駆動軸h、hに差動走行用の図示せぬ
走行伝動機が連結する。
【0015】左右のクローラ走行装置a、aは、走行伝
動機により操縦席のHSTレバーの操作に応じて無段変
速逆転制御されることにより機体を走行駆動する。刈取
時は、左右のクローラa、aによって前進しつつ、刈取
機cから穀稈がフィードチェーンdによって脱穀部eに
送られ、穀粒が穀物タンクfに収容される。刈取走行は
「ACD制御」と称するクローラ走行装置a、aの差動
調節による方向ガイド制御により、刈取条に沿って機体
が前進される。刈取条を移動する場合は、操縦席bのパ
ワステレバーの左右傾動操作により、左右のクローラ走
行装置a、aを差動させて機体を旋回させる。
【0016】つぎに、走行伝動機について説明する。走
行伝動機の内部構成を表す透視側面図を図2に、その展
開断面図を図3に、その伝動系統展開図を図4に示す。
図2〜図4において、走行伝動機は、原動機動力を受け
る油圧可変ポンプと油圧モータとにより操縦席bのHS
Tレバーの操作に応じて無段階に原動機動力を変速逆転
する無段変速機1(以下「HST」という。)、操縦席
bの副変速レバーの操作に応じて副変速軸2aと副変速
カウンタ軸2bとの間でギヤの組み合わせを切り換える
副変速機構2、左右の伝動系を分離するサイドクラッチ
軸3aと左右の伝動系に基準入力を与える差動調節軸3
bとからなる差動調節部3、差動支持軸4aから左右の
差動カウンタ軸5L、5Rを介して左右のクローラ駆動
軸h、hを差動駆動する差動機構4等から構成される。
【0017】上記差動調節部3は、サイドクラッチ軸3
aと差動調節軸3bとの間に操縦席bのパワステレバー
の操作に応じて動作するサイドクラッチギヤ11L、1
1R、遊星歯車機構12L、12R等を介設することに
より、旋回内側の速度を調節する。したがって、エンジ
ン出力は、無段変速機1からHSTレバーの操作に応じ
て副変速機構2で選択された速度範囲で差動調節部3に
伝動され、サイドクラッチ軸3aから基準入力が差動調
節部3に伝動され、またサイドクラッチ軸3aのサイド
クラッチギヤ11L、11Rによって分離された左右の
伝動系にパワステレバーの操作に応じて制御入力するこ
とにより旋回内側の速度を差動調節し、差動機構4によ
り左右のクローラ駆動軸h、hを差動駆動し、機体を前
後に直進または旋回して走行することができる。
【0018】つぎに、差動調節部の遊星歯車機構につい
て説明する。差動調節部の遊星歯車機構(R側)の断面
図を図5に、同遊星歯車機構のギヤ配置正面図を図6
に、同遊星歯車機構の速度線図を図7に示す。図5およ
び図6において、左右の遊星歯車機構12L、12R
は、差動調節軸3bに形成されて基準入力となる左右の
サンギヤ13L、13R、サイドクラッチギヤ11L、
11Rから動力を受ける一方で制御入力のための左右の
ブレーキ用油圧クラッチ付き遊星キャリヤ14L、14
R、この遊星キャリヤ14L、14R上に設けられた減
速ギヤ14aとカウンタギヤ14bとからなる遊星ギヤ
列によって所定の速度比で差動される左右の差動ギヤ1
5L、15R等から構成される。
【0019】上記遊星歯車機構12L、12Rは、それ
ぞれ、左右のサンギヤ13L、13Rに差動調節軸3b
から基準入力速度Z1を受けるとともに、直進時は左右
のサイドクラッチギヤ11L、11Rから左右の遊星キ
ャリヤ14L、14Rに動力を受ける。また、旋回時は
内側のサイドクラッチギヤ11L、11Rによって開放
された遊星キャリヤ14L、14Rに、図7のように、
開放から拘束までの速度範囲の制御入力を差動調節指令
に応じて与えることにより、旋回内側の差動ギヤ15
L、15Rの出力速度Z4を負側に及ぶ広い範囲で無段
階に調節することができる。すなわち、差動ギヤ15
L、15Rの減速、停止、および逆転により、パワステ
レバーの操作に応じて、いわゆるマイルドターン、ブレ
ーキターン、スピンターンを無段階に選択することがで
きる。
【0020】つぎに、コンバインの油圧回路構成につい
て説明する。コンバインの走行伝動機の油圧系統図を図
8に、同じく作業機の油圧系統図を図9に示す。図8に
おいて、走行伝動機の無段変速機1および差動調節部3
に作動油を受け、この差動調節部3の制御系には、油圧
ポンプ21と接続するバルブユニット22を介設する。
【0021】バルブユニット22には、左右のサイドク
ラッチギヤ11L、11Rのクラッチ、左右の遊星キャ
リヤ14L、14Rのブレーキ用油圧クラッチ等を接続
し、左右のサイドクラッチギヤ11L、11Rのクラッ
チをそれぞれ制御する切換弁23L、23Rおよび左右
の遊星キャリヤ14L、14Rのブレーキ用油圧クラッ
チをそれぞれ制御する流量調整弁24L、24Rを備
え、パワステレバーの操作と対応して油圧制御する。具
体的には、左右のサイドクラッチギヤ11L、11Rの
クラッチは、対応する切換弁23L、23Rによりパワ
ステレバーの中立時に「入」、旋回操作時に旋回内側に
ついて「切」の各動作を行い、遊星キャリヤ14L、1
4Rのブレーキ用油圧クラッチは、流量調整弁24L、
24Rにより、旋回内側についてパワステレバーの左右
の傾倒角度に応じてブレーキ力を調節する。
【0022】また、図9において、作業機用のバルブユ
ニット25は、図8の油圧ポンプ21から油圧を受ける
とともに、刈取機cを昇降させる刈取シリンダ26、排
出オーガgの位置決め用シリンダ27、左右のローリン
グシリンダ28、29、ピッチング用シリンダ30と接
続する。バルブユニット25には、パワステレバーの後
傾で刈取シリンダ26を上行させる上行用の電磁弁31
と流量調整弁32およびパワステレバーの前傾で刈取シ
リンダ26を下行させる下行用の電磁弁33と流量調整
弁34を備え、パワステレバーの前後の傾倒角度に応じ
て刈取シリンダ32を制御する。その他、バルブユニッ
ト25には、オーガ用シリンダ27の切換弁35、左右
のローリングシリンダ28、29を調節する切換弁36
L、36R、ピッチング用シリンダ30を調節する切換
弁37を備える。
【0023】上記バルブユニット25は、操縦席に配置
されたそれぞれの操作用のレバーやスイッチ、センサに
応じて油圧動作を制御する制御部によって油圧回路の制
御を行うことにより、対応する作業機等を稼動すること
ができる。
【0024】次に、転向特性を設定調節するためのクロ
ーラ走行装置の転向制御部と転向特性について説明す
る。転向特性を設定調節するためのクローラ走行装置の
転向制御部の入出力構成図を図10に、転向特性設定の
ための設定ダイヤルを図11に、また、設定ダイヤルに
より規定された転向特性図を図12に示す。
【0025】図10において、転向制御部は、論理演算
部41について、操縦席に配置されたスピンスイッチ4
2、湿田スイッチ43、脱穀クラッチスイッチ44、パ
ワステレバーポジションセンサ45等を入力信号とし、
左右のサイドクラッチギヤ11L、11Rのクラッチ、
左右の遊星キャリヤ14L、14Rのブレーキ用油圧ク
ラッチ等の制御信号を出力として構成する。さらに、図
11の〜の設定ダイヤル46、47、48を入力側
に接続する。
【0026】の設定ダイヤル46はパワステレバーの
不感帯幅と対応するパワステレバー旋回開始位置の転向
制御量である旋回力設定用であり、の設定ダイヤル4
7はパワステレバー中間操作位置の旋回力設定用であ
り、の設定ダイヤル48はパワステレバー最大操作位
置の旋回力設定用である。各設定ダイヤル46、47、
48は、対応する出力値範囲がa〜b、c〜d、e〜f
の範囲内で任意に設定した1点の設定値を出力する。
【0027】転向特性は、図12に示すように、パワス
テレバーの中立位置から中間操作位置までについて、
の設定ダイヤル46によるABの範囲との設定ダイヤ
ル47によるCDの範囲とを直線で結ぶ直線49a等に
よる緩傾斜の転向特性を設定することができ、また、パ
ワステレバーの中間操作位置から最大操作位置までにつ
いて、の設定ダイヤル47によるCDの範囲との設
定ダイヤル48によるEFの範囲とを直線で結ぶ直線4
9b等による急傾斜の転向特性を設定することができ
る。すなわち、折れ線BDFを最大設定域とする範囲内
で、緩傾斜と急傾斜の折れ線49a、49b等によって
表される転向特性を任意に調節設定することができる
【0028】このように設定される転向特性は、パワス
テレバーの傾倒角度と転向制御量の関係を規定するもの
として全体として右上がりの傾斜条件を確保し、その
他、運転状況に応じて設定ダイヤル設定値の取り扱いを
調節するべく、たとえば、図13に示す転向特性処理手
順図のように制御処理を行う。
【0029】まず、ステップ1(「S1」と略記する。
以下同様。)において、〜の設定ダイヤル46、4
7、48の値を読み込む。S2で設定ダイヤルと設定
ダイヤルの設定値の大小をチェックし、設定ダイヤル
が設定ダイヤルを越えている時は、S3により設定
ダイヤルの値に設定ダイヤルの値をセットした上で
次のS4で旋回開始時電流値を読み込む。S5〜S7で
は、設定ダイヤルと設定ダイヤルについてS2〜S
4と同様に処理して中間操作位置電流値を読み込む。次
いで、S8で最大操作位置電流値を読み込む。ここまで
の処理ステップにより、パワステレバーの傾動操作に応
じて旋回曲率が小さくなるような逆特性を修正し、初期
位置の出力値が中間位置を越えることなく、かつ、中間
位置の出力値が最大値を越えることなく、全体として右
上がりの傾斜条件を確保することができる。
【0030】次に、S9においてパワステレバーの左右
操作をチェックし、パワステレバーの左右操作が検出さ
れなかった場合は以降の処理をパスして直進動作が継続
されるが、左右操作であればS10で不感帯幅について
パワステレバーポジション値をチェックする。不感帯幅
以上であればS11で中間操作位置の出力値である中間
値についてパワステレバーポジション値をチェックす
る。それが中間値以上であればS12でパワステレバー
中間点から最大値への比例計算で出力値を算出する。こ
の出力値は、パワステレバーを大きく傾動させた場合の
転向特性を規定するものである。
【0031】次にS13のスピンスイッチのチェックに
より、スピンスイッチがオフであれば、S14で旋回内
側のサイドクラッチ切の出力をセットし、S15で旋回
内側のブレーキ出力をセットする。この制御処理によっ
て出力される旋回指令により、規定された出力値で左右
のサイドクラッチギヤ11L、11Rのクラッチ、左右
の遊星キャリヤ14L、14Rのブレーキ用油圧クラッ
チが制御され、パワステレバーの傾倒角度と対応する転
向制御量による旋回を行うことができる。
【0032】また、上記S10の不感帯幅についてのチ
ェックにおいては、パワステレバーの左右操作が不感帯
内であれば、S21でACDと通称される方向制御出力
をチェックし、方向制御出力がオフであれば以降の処理
をパスして直進動作が継続されるが、方向制御出力がオ
ンであれば、S22で旋回開始位置設定ダイヤルの設定
電流値をセットし、上記S14以降の旋回制御により、
刈取条に沿った追従制御を行う。この場合、旋回開始位
置の設定に応じて刈取条追従制御の追従転向感度が調節
されるので、転向特性と刈取条追従制御について個別に
調節する煩わしさを解消して作業性の向上を図ることが
できる。
【0033】また、上記S11の中間値についてのチェ
ックにおいては、パワステレバーポジション値が中間値
以上でない場合は、パワステレバー初期から中間点の比
例計算で出力値を算出する。この出力値は、パワステレ
バーを小さく傾動させた場合の転向特性を規定するもの
である。また、上記S13のスピンスイッチのチェック
においては、スピンスイッチがオンであれば、S24で
設定出力値に所定値を乗じて出力値とすることにより、
設定ダイヤルの調節による転向特性に基づいた折れ線5
0a、50bによるスピン対応特性に切り換えることが
できる。
【0034】その他の運転条件対応として、脱穀入スイ
ッチと湿田スイッチがオンの場合に、設定ダイヤルに
よる設定特性に代えて設定ダイヤルと設定ダイヤル
とによる補間直線を延長した直線49a、49cによる
転向特性を用いる。これにより、本来的に急旋回が困難
で圃場を傷めるおそれの高い湿田における急旋回を回避
し、かつ、急旋回による動力の急変に伴う一時的な脱穀
異常を回避することができる。また、所定倍率の直線5
0a、50bによるスピン対応特性を湿田スイッチのオ
ンと関連付けることにより、湿田における急旋回の要請
に対応することができる。さらに、湿田スイッチがオン
であることを条件としてスピンスイッチを無効とし、設
定ダイヤルと設定ダイヤルとによる直線補間による
緩傾斜特性49a、49cにより、スピンターン制御の
適用を除外して緩やかな旋回のみに限定する態様等、目
的に応じて幅広い態様に構成することができる。その
他、湿田スイッチがオンでも脱穀入スイッチオフを条件
として、折れ線49a、49bによって表される転向特
性とすることにより、湿田における通常走行旋回に対応
することができる。
【0035】また、上述の設定方法のほかに、パワステ
レバー中間操作位置を設定ダイヤルで調節設定する例を
図14に示す。図14において、所定の出力値Dに固定
されたパワステレバー中間操作位置をC1からC2の範
囲で設定ダイヤルで調節設定することにより、レバー操
作の対応角度範囲を調節し、BD間の緩傾斜直線52a
とDF間の急傾斜直線52bによる転向特性を設定する
ことができる。その他、前記同様に、湿田スイッチと対
応して、直線52a、52bによる緩傾斜特性等の態様
に切り換えることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のクローラ転向制御の適用対象となる
コンバインの1例を表す全体構成側面図
【図2】 図1のコンバインにおける走行伝動機の内部
構成を表す透視側面図
【図3】 図2の走行伝動機の展開断面図
【図4】 図2の走行伝動機の伝動系統展開図
【図5】 図2の走行伝動機における差動調節部の遊星
歯車機構(R側)の断面図
【図6】 図5の遊星歯車機構のギヤ配置正面図
【図7】 図5の遊星歯車機構の速度線図
【図8】 図1のコンバインにおける走行伝動機の油圧
系統図
【図9】 図1のコンバインにおける作業機の油圧系統
図を図9に示す。
【図10】 図2のクローラ走行装置の転向制御部の入
出力構成図
【図11】 図10の転向制御部の設定ダイヤル
【図12】 図11の設定ダイヤルにより規定された転
向特性図
【図13】 図10の転向制御部の転向特性処理手順図
【図14】 パワステレバー中間操作位置を設定ダイヤ
ルで調節設定する例
【符号の説明】
3 差動調節部 3a サイドクラッチ軸 3b 差動調節軸 4 差動機構 4a 差動支持軸 11L、11R サイドクラッチギヤ 12L、12R 遊星歯車機構 14L、14R 遊星キャリヤ 22 バルブユニット 23L、23R 切換弁 24L、24R 流量調整弁 41 論理演算部(転向制御部) 42 スピンスイッチ 43 湿田スイッチ 44 脱穀クラッチスイッチ 45 パワステレバーポジションセンサ 46、47、48 設定ダイヤル 49a 緩傾斜特性 49b 急傾斜直線 49c 延長直線 a クローラ走行装置 b 操縦席 h クローラ駆動軸 S1 設定ダイヤル値読み込み処理 S12、S23 出力値算出処理
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2B043 AA04 AB08 BA02 BA05 BB14 DA05 DA13 DB04 DB05 DB08 DB18 DB20 DB21 2B076 AA03 CC02 DA03 DB08 DC01 EA01 EC19 ED30 3D052 AA02 BB08 DD03 DD04 EE01 FF02 JJ10 JJ14 JJ15 JJ19 JJ20 JJ21 JJ23 JJ31

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クローラ走行装置の転向入力レバーの傾
    倒角度を検出する転向入力検出手段と、 この転向入力検出手段により検出された傾倒角度と対応
    して転向指令を出力する転向指令手段とからなるクロー
    ラ走行装置の転向制御部において、 上記転向指令手段には、転向入力検出手段により検出さ
    れた傾倒角度とクローラ走行装置の転向制御量との対応
    関係を規定する転向特性と、 この転向特性を変更設定するための特性設定手段とを備
    えることを特徴とするクローラ走行装置の転向制御部。
  2. 【請求項2】 前記特性設定手段が、クローラ走行装置
    の転向入力レバーの中立位置を含む不感帯幅と対応する
    旋回開始位置、転向入力レバーの傾動範囲の中間部であ
    る中間傾倒位置、および転向入力レバーの最大傾倒位置
    の3点について転向制御量を設定調節する設定ダイヤル
    ボタン等の設定入力部材とその3点による直線補間手段
    とを備えて上記転向特性を規定することを特徴とする請
    求項1記載のクローラ走行装置の転向制御部。
  3. 【請求項3】 前記旋回開始位置の転向制御量をACD
    制御と呼ばれる刈取条追従制御の追従転向感度に共用す
    ることを特徴とする請求項2記載のクローラ走行装置の
    転向制御部。
JP2002028180A 2002-02-05 2002-02-05 クローラ走行装置の転向制御部 Withdrawn JP2003226256A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002028180A JP2003226256A (ja) 2002-02-05 2002-02-05 クローラ走行装置の転向制御部

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002028180A JP2003226256A (ja) 2002-02-05 2002-02-05 クローラ走行装置の転向制御部

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003226256A true JP2003226256A (ja) 2003-08-12

Family

ID=27749480

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002028180A Withdrawn JP2003226256A (ja) 2002-02-05 2002-02-05 クローラ走行装置の転向制御部

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003226256A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005225270A (ja) * 2004-02-10 2005-08-25 Iseki & Co Ltd 農作業車の操舵装置
JP2006008043A (ja) * 2004-06-29 2006-01-12 Iseki & Co Ltd 農作業車用旋回制御装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005225270A (ja) * 2004-02-10 2005-08-25 Iseki & Co Ltd 農作業車の操舵装置
JP4513350B2 (ja) * 2004-02-10 2010-07-28 井関農機株式会社 コンバイン
JP2006008043A (ja) * 2004-06-29 2006-01-12 Iseki & Co Ltd 農作業車用旋回制御装置
JP4507721B2 (ja) * 2004-06-29 2010-07-21 井関農機株式会社 コンバイン用旋回制御装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS63159135A (ja) 農用トラクタの走行操作構造
JP2003226256A (ja) クローラ走行装置の転向制御部
JP2001163241A (ja) クローラ走行車
JP2005343187A (ja) 多目的作業車
JP2001138944A (ja) クローラ走行車
JP4886608B2 (ja) 走行車両
JP4249197B2 (ja) 走行クローラの旋回機構
JPH07135811A (ja) 田植機の制御装置
JP4390960B2 (ja) クローラ走行車
JP4422254B2 (ja) クローラ走行車
JPH0976931A (ja) 作業車両の走行装置
JP2001163247A (ja) クローラ走行車
JP4359762B2 (ja) 走行車両
JP4548579B2 (ja) コンバイン
JPH08216914A (ja) 作業車両の操向制御装置
JPS61109956A (ja) 車両用無段変速機の変速比制御装置
JPH1132512A (ja) コンバイン
JPH08142901A (ja) スピンターン機構
JP2001065674A (ja) トラクタの走行変速装置
JPH0446268A (ja) 作業車
JP2005229888A (ja) コンバイン
JP2001171547A (ja) クローラ走行車
JP2004114797A (ja) 作業車の旋回制御装置
JP4600639B2 (ja) 走行装置
JP4886607B2 (ja) 走行車両

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050405