JP2003226010A - インクジェットプリンタヘッドおよびインクジェットプリンタ - Google Patents

インクジェットプリンタヘッドおよびインクジェットプリンタ

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JP2003226010A
JP2003226010A JP2002026681A JP2002026681A JP2003226010A JP 2003226010 A JP2003226010 A JP 2003226010A JP 2002026681 A JP2002026681 A JP 2002026681A JP 2002026681 A JP2002026681 A JP 2002026681A JP 2003226010 A JP2003226010 A JP 2003226010A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゴミや気泡の排出のためのダミーノズルを印
字ノズルのほかに設けたインクジェットプリンタヘッド
において、ダミーノズル側に強力なインクメニスカスを
形成できるようにする。 【解決手段】 複数の印字ノズル15に対応して圧力室
16を設け、圧力室16へのインク分配のための共通イ
ンク室7、前記圧力室16のインクに噴射エネルギーを
付与するアクチュエータ20を設ける。インク供給源と
前記共通インク室7とを繋ぐインク供給路(14・1
1)の中途にはフィルタ18を設け、フィルタ18より
前記インク供給源側の経路分岐部Pからバイパス経路
(19・21)を延出して終端にダミーノズル17を形
成する。前記経路分岐部Pからダミーノズル17へ至る
流路(b)の総流路抵抗Rbは、前記経路分岐部Pから
前記共通インク室7を経由して複数の前記印字ノズル1
5へ至る流路(c)の総流路抵抗Rcと等しいか、それ
よりも大きい(Rb≧Rc)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクの微小液滴
を噴射させて印字面上に画像を印字するインクジェット
プリンタとそのヘッドの構成に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のインクジェットプリンタにおい
て、印字トラブルの原因となるプリンタヘッド内部の気
泡やゴミを除去するために、印字ノズルとは別にインク
を排出するためのノズル(ダミーノズル)を設けて、イ
ンク供給源から印字ノズルへ至る経路の中途からバイパ
ス経路を分岐してダミーノズルに接続し、それら気泡や
ゴミをバイパス経路からダミーノズルを介して排出でき
るようにする構成が知られている。
【0003】この構成の一つに特許第2881870号
公報に開示されるインクジェット記録装置がある。同号
公報においては、インクタンク(インク供給源)と印字
ノズルと連通する流路にフィルタを設け、該流路のフィ
ルタより手前側から該フィルタを通過せずに大気に開放
される通路(バイパス経路)を分岐させて設けて、該通
路は印字ノズルと連通する流路よりも総流路抵抗が小さ
くなるよう構成している。この構成は、流路抵抗の小さ
いバイパス経路へ気泡を優先的に移動させ、ダミーノズ
ルから排出させることで、印字ノズル側へ気泡が侵入し
にくい構成を達成して、ドット抜け等の印字不良の低減
を狙ったものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、同号公報のよ
うなダミーノズルを有する構成では、プリンタを駆動し
て印字ノズルからインクを噴射する際に、その吐出する
インクの流れによって、ダミーノズルに連通するバイパ
ス経路ではインクの引込作用が生じる。この引込作用に
より、流路内に空気が入って、インクの供給を阻害して
しまう可能性があるため、インク引込作用に充分耐え得
る強力なインクメニスカスをダミーノズル側に得る必要
がある。ここで、インクメニスカスの耐力を向上させる
にはダミーノズルの径を小さくするのが効果的である
が、バイパス経路側の総流路抵抗を印字ノズル側の流路
のそれよりも小さくしなければならない要請上、それも
困難である。また、印字ノズルとダミーノズルの双方を
同時に覆って吸引を行うパージ処理では、流路抵抗の小
さいバイパス経路に優先的にインクが流れるので、印字
ノズルに連通する圧力室や共通インク室部分の気泡やゴ
ミを除去しにくいという問題もある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するた
めの手段を説明する。
【0006】即ち、請求項1においては、印字面に対し
インクを噴射する複数の印字ノズルと、この印字ノズル
のそれぞれに対応して設けられた圧力室と、この複数の
圧力室にインクを分配する共通インク室と、個々の前記
圧力室ごとにインクに噴射エネルギーを付与可能に構成
したアクチュエータと、インク供給源と前記共通インク
室とを繋ぐインク供給路と、このインク供給路の中途に
配設されるフィルタと、インク供給路の前記フィルタよ
り前記インク供給源側に形成される経路分岐部と、この
経路分岐部から延出されるバイパス経路と、該バイパス
経路の終端に形成されるダミーノズルと、を有し、前記
経路分岐部からダミーノズルへ至る流路の総流路抵抗を
Rb、前記経路分岐部から前記共通インク室を経由して
複数の前記印字ノズルへ至る流路の総流路抵抗をRcと
したときに、Rb≧Rcであるものである。
【0007】この構成により、ダミーノズルの径を小さ
くすることがより容易になり、ダミーノズル側に強力な
インクメニスカスを形成できる。また、印字ノズルとダ
ミーノズルの双方を同時に覆ってパージ機構のインク吸
引力を両ノズルに等しく作用させた場合にも、流路抵抗
の小さい印字ノズル側から優先的にインクを吸引できる
から、印字品質に悪影響を及ぼし易い、圧力室や共通イ
ンク室部分に存在する気泡やゴミを効果的に除去するこ
とができる。
【0008】請求項2においては、インクジェットプリ
ンタヘッドと、該インクジェットプリンタヘッド内部の
インクを強制的に吸引するパージ機構と、を備えるイン
クジェットプリンタであって、該パージ機構は、(i)
パージポンプの吸引力を前記印字ノズルに作用させるモ
ードと、(ii)パージポンプの吸引力を前記ダミーノズ
ルに作用させるモードと、を少なくとも有するものであ
る。
【0009】この構成により、必要に応じて(i)(i
i)のモードを使い分けることで、インクの無駄な消費
を防止しながら、効率的にゴミや気泡を除去することが
できる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
について、添付図面を参照して説明する。図1は本発明
の一実施形態に係るインクジェットプリンタの全体的な
概略構成を示した斜視図である。
【0011】図1において、カラーインクジェットプリ
ンタ100のプリンタヘッドは、その本体フレーム68
に、四色(例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラ
ック)のインクを噴射させるために各色ごとに配設され
た計四個の圧電式のインクジェットヘッド(以下「ヘッ
ド」)6を固着し、更に、カラーインクがそれぞれ充填
される計四個のインクカートリッジ61を本体フレーム
68に着脱可能に取り付けた構成としている。この本体
フレーム68は、駆動機構65により直線方向に往復駆
動されるキャリッジ64に固着されている。用紙を送る
ためのプラテンローラ66は、その軸線がキャリッジ6
4の往復移動方向に沿うよう配置され、ヘッド6と対向
されている。
【0012】キャリッジ64は、プラテンローラ66の
支軸と平行に配設されるガイド軸71およびガイド板7
2によって、摺動自在に支持される。ガイド軸71の両
端部の近傍にはプーリー73・74が支持され、これら
のプーリー73・74の間に無端ベルト75が掛け渡さ
れる。前記のキャリッジ64はこの無端ベルト75に固
定される。このような駆動機構65の構成において、一
方のプーリー73がモータ76の駆動により正逆回転さ
れると、それに伴ってキャリッジ64がガイド軸71お
よびガイド板72に沿って直線方向に往復駆動され、ヘ
ッド6の往復移動を行わせる。
【0013】用紙62は、インクジェットプリンタ10
0の側方に設けられた給紙カセット(図示せず)から給
紙され、ヘッド6とプラテンローラ66との間の空間に
導かれて、往復移動するヘッド6から吐出されるインク
により所定の印字がなされた後に排紙される。なお、図
1においては、用紙62の給紙機構および排紙機構の図
示を省略している。
【0014】図1に示されるパージ機構67は、前記ヘ
ッド6の内部に溜まる気泡やゴミなどを含んだ不良イン
クを強制的に吸引して除去するためのものである。この
パージ機構67はプラテンローラ66の側方に設けら
れ、前述の駆動機構65によってプリンタヘッド63が
リセット位置に至ったときにそのヘッド6に対向するよ
う、該パージ機構67の配設位置が定められている。こ
のパージ機構67はパージキャップ81を備えており、
ヘッド6の下面に設けられる多数の印字ノズル15(お
よび、後述するダミーノズル17)を覆うように、当該
ヘッド6の下面に対し当接する。この構成で、プリンタ
ヘッド63がリセット位置にあるときに、このキャリッ
ジ64に設けられているヘッド6のノズルをパージキャ
ップ81で覆って、ヘッド6の内部に溜まる気泡などを
含んだ不良インクを、カム83の駆動によりパージポン
プ82によって吸引して廃インク溜め84へ廃棄するよ
うにしている。これにより、ヘッド6に対するインクの
初期導入時において気泡を除去でき、あるいは、印字に
伴う内部の気泡の成長などによって吐出不良状態に陥っ
ていたヘッド6を正常状態へ復旧させることができる。
【0015】なお、図1に示すキャップ87は、印字が
終了してリセット位置に戻されるヘッド6の印字ノズル
15を覆って、インクの乾燥を防止するためのものであ
る。
【0016】次に、前記プリンタヘッド63に設けられ
たインクジェットプリンタヘッド6の構成を説明する。
図2はインクジェットプリンタヘッドの概略平面図、図
3は同じく断面図である。図4はインクが印字ノズルへ
至る経路およびバイパス経路を介してダミーノズルへ至
る経路を示した断面図である。図5はインクをパージポ
ンプで吸引する様子を示した図である。図6は印字ノズ
ルとダミーノズルとを個別独立に吸引し得る変形例を示
した断面図である。
【0017】ヘッド6の概略図が図2・図3に示され、
このヘッド6は、薄い平板を幾重にも積層接着した積層
型の本体プレート10を有している。また、プレート型
の圧電アクチュエータ(以下「アクチュエータ」)20
が、該本体プレート10に対して接着剤または接着シー
トを介して接着、積層されている。
【0018】図2・図3に示すように、本体プレート5
の下面には微小径の印字ノズル15が微小の間隔をおい
て多数並べて開口され、ノズル群を形成している。印字
ノズル15の一つ一つに対応させて、本体プレート5の
上面には細幅の圧力室16を凹設し、圧力室16と印字
ノズル15とは、連絡孔8を介して連通されている。な
お、図1で図示される印字ノズル15および圧力室16
の数は四つずつであるが、実際には、より多数の印字ノ
ズル15・圧力室16が本体プレート5に設けられてい
る。
【0019】前記圧力室群16の上側を覆うように、本
体プレート5の上面にはアクチュエータ20が接着され
ている(図1では説明の便宜上、本来は実線で示される
べきアクチュエータ20を鎖線で示している)。このア
クチュエータ20の構成は通例のものであって、圧電シ
ートを、複数の圧力室16で共通のコモン電極と、各圧
力室16ごとに個別に形成された駆動電極とで挟んで構
成している。この構成で、吐出させたい印字ノズル15
の圧力室16に対応する駆動電極と、コモン電極との間
に電圧を印加すると、圧電シートに歪みが発生して圧力
室16の容積が縮小される。こうして圧力室16内のイ
ンクに噴射エネルギーが与えられ、インクは印字ノズル
15から用紙62の印字面に対し噴射される。
【0020】多数並べて形成される圧力室群16にイン
クを分配して供給するために、その圧力室群16に跨る
ようにして、本体プレート5内部に共通インク室7が形
成されている。共通インク室7と各圧力室16との間
は、絞り22を介して連通されている。
【0021】この共通インク室7は、以下に説明するイ
ンク供給路を介して、本体プレート5上方に配設される
インク供給源(具体的には、前述のインクカートリッジ
61内に形成されるインクタンク)12に接続されてい
る。インク供給路の具体的な構成を説明する。前記共通
インク室7に一端を接続させて、本体プレート5内部に
接続路11が形成され、この接続路11の他端は図3に
示すように、本体プレート5の上面に開口されている。
この接続路11が形成する開口を覆うように、本体プレ
ート5の上面には継手部材13が固着され、この継手部
材13の内部には連絡路14が形成される。そして、こ
の連絡路14の一端が前記接続路11の端部開口に接続
され、連絡路14の他端は前述のインク供給源12に接
続される。この接続路11と連絡路14とによりインク
供給路が構成される。
【0022】図3に示すように、前記接続路11が本体
プレート5の上面になす開口には、フィルタ18が設置
されている。従って、前述の接続路14を通じて供給さ
れたインクは、本体プレート5内部の接続路11へ導入
される際にフィルタ18を通じて濾過され、インクに含
まれる不純物やゴミが捕捉される。
【0023】次に、バイパス経路を図3を参照しながら
説明する。前記本体プレート5には、前述の接続路11
とは別に、インク排出路21が上下方向に形成されてい
る。このインク排出路21の下端に接続されて、本体プ
レート5の下面には四つのダミーノズル17が開口され
る(図2には二つのみ図示している)。インク排出路2
1の上端は本体プレート5の上面に開口され、この開口
も前述の継手部材13によって覆われる。そしてこの開
口は、継手部材13に形成される溝19を介して、継手
部材13内部の前記連絡路14と接続される。このイン
ク排出路21と溝19とにより、バイパス経路が構成さ
れている。
【0024】そして、前記連絡路14とバイパス経路
(溝19とインク排出路21)との経路分岐部Pからバ
イパス経路(溝19とインク排出路21)を経由してダ
ミーノズル17へ至る流路(図4で(b)で示す流路)
の総流路抵抗(ダミーノズル17自体の流路抵抗も含め
たもの)をRbとし、前記経路分岐部Pから、フィルタ
18、接続路11、共通インク室7、絞り22、全圧力
室16、連絡孔8と経由して全印字ノズル15へ至る流
路(図4で(c)で示す流路)の総流路抵抗(印字ノズ
ル15自体の流路抵抗も含めたもの)をRcとしたとき
に、Rb≧Rcとなるよう、各部分の流路断面積や流路
の長さが定められている。
【0025】この構成で、ヘッド6内部のインクを吸引
すべくパージ機構67によるパージを行わせる場合は、
ヘッド6を前述のリセット位置へ移動させるとともに、
本体プレート10の下面(インク吐出面)にパージキャ
ップ81を押し当てる。すると図5に示すように、ダミ
ーノズル17と印字ノズル15の両方がパージキャップ
81で覆われ、この状態でパージポンプ82を駆動させ
ることになる。このとき、パージポンプ82の吸引力は
ダミーノズル17と印字ノズル15に均等に作用する
が、この場合でも、流路抵抗の低い(c)の流路からイ
ンクが優先的に吸引されることとなるから、(c)の流
路内に存在するゴミや気泡を効率良く除去することがで
きる。
【0026】ここで、印字面へ実際に印字を行うのはダ
ミーノズル17ではなく印字ノズル15であるので、ゴ
ミや気泡が(b)のバイパス経路内にある場合よりも、
(c)の経路内にある場合の方が、印字品質に及ぼす悪
影響は直接的であるといえる。この点、インクを(c)
の流路から優先的にパージできる本実施形態の構成は、
上述した事情に適合し、パージ効果が向上して印字品質
を容易に復旧させることができ、また、印字ノズル15
の詰まりも生じにくくなる。
【0027】なお、経路に気泡などがあると流路抵抗の
低下要因となるため、前述の流路抵抗の条件、即ちRb
≧Rcは、(b)(c)いずれの経路にもインクが隙間
なく満たされ、気泡が存在しないことが前提となる。従
って、例えば、バイパス経路(19・21)に気泡が大
量に存在するような場合は、ダミーノズル17側の流路
(b)の流路抵抗Rbが低下して、印字ノズル15側の
流路(c)の流路抵抗Rcを下回るような場合もあり得
る(Rb<Rc)。この場合は、インクは、流路抵抗の
低い(b)の経路からダミーノズル17を介して優先的
に吸引され、これによって当該流路(b)にある気泡が
効率よく除去される。そしてバイパス経路(19・2
1)から気泡が除去されてダミーノズル17側の流路
(b)の流路抵抗が復旧して、Rb≧Rcの条件が満た
されると、今度は印字ノズル15側の流路(c)からの
吸引が優先して行われるのである。
【0028】本実施形態の利点を更に説明する。即ち、
プリンタを駆動して印字ノズル15からインクを噴射す
ると、その吐出に伴って印字ノズル15側の流路(c)
および連絡路14が負圧になり、インクの引込作用が発
生する。この引込作用を利用してインク供給源12から
のインクの供給を行わせているのであるが、かりに前述
の特許第2888170号公報のようにRb<Rc(即
ち、印字ノズル15側の流路(c)よりもダミーノズル
17側の流路(b)の方が流路抵抗が小さい)ように構
成すると、前述の引込作用がバイパス経路(b)側に作
用し易くなり、ダミーノズル17側の流路(b)のイン
クが、印字ノズル15側の流路(c)内へ引き込まれや
すくなってしまう。また、同号公報の構成では、流路
(b)の流路抵抗を小さくする要請上、ダミーノズル1
7の径はあまり小さくすることができないために、ダミ
ーノズル17部分で強力なインクメニスカスを形成でき
ない。このために、印字ノズル15による印字がある程
度継続されると、ダミーノズル17においてインクが形
成しているメニスカスが前述の引込作用に抗しきれず壊
れてしまい、当該流路(b)から連絡路14および流路
(c)に空気が逆流して入り込んでしまって印字がもは
や不可能になる不都合が考えられる。
【0029】この点、本実施形態ではRb≧Rcとして
あるので、印字ノズル15での印字の際のダミーノズル
17に対するインク引込作用を小さくでき、また、ダミ
ーノズル17の径を小さくすることが容易で、インク引
込作用によっても容易には壊れない強力なインクメニス
カスをダミーノズル17に形成できる。この結果、空気
がダミーノズル17からバイパス経路(19・21)へ
逆流することは確実に回避されるのである。
【0030】なお、前述のパージ装置は、印字ノズル1
5とダミーノズル17とを互いに独立に(それぞれ個別
に)吸引させるように構成することもできる。この実施
形態が図6に示される。パージキャップ81の内部には
隔壁85・86が設けられて、この隔壁85・86によ
って、パージキャップ81の内部空間が、印字ノズル1
5の吸引のための空間と、ダミーノズル17の吸引のた
めの空間とに隔てられている。そして、互いに独立の経
路を介して、印字ノズル15側を覆う吸引空間にはパー
ジポンプ82aが接続され、ダミーノズル17側を覆う
吸引空間にはパージポンプ82bが接続される。
【0031】図6に示されるのは、パージキャップ81
を本体プレート5の下面に押し当てた状態である。この
とき、印字ノズル15とダミーノズル17は、いずれも
外気から隔絶されながら、対応するパージポンプ82
a,82bに連通される。そして、パージポンプ82a
を駆動すれば印字ノズル15側からインクをパージする
ことができ、また、パージポンプ82bを駆動すればダ
ミーノズル17側からインクをパージすることができ
る。このように、(i)パージポンプ82aを駆動する
モード(パージポンプの吸引力を印字ノズル15へ作用
させるモード)と、(ii)パージポンプ82bを駆動す
るモード(パージポンプの吸引力をダミーノズル17へ
作用させるモード)と、の二つのモードをパージ機構に
備えさせることで、必要に応じてインクジェットヘッド
の(b)(c)の経路のうちいずれか一方のみからイン
クをパージすることが可能であり、インクの無駄な消費
を防止しながら、効率的にゴミや気泡を除去することが
できる。
【0032】なお、図6のようにパージポンプを二つ設
ける構成に限らず、一つのパージポンプから吸引経路を
分岐させて印字ノズル15とダミーノズル17とに接続
し、その分岐された吸引経路にそれぞれ開閉弁を設けて
開閉制御することによっても、印字ノズル15とダミー
ノズル17とを互いに独立に吸引させることが可能であ
る。
【0033】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成したので、
ダミーノズルの径を小さくすることがより容易になっ
て、ダミーノズル側に強力なインクメニスカスを形成で
き、印字ノズルでのインクの吐出動作にともないダミー
ノズル側から空気を引き込んでインク供給を阻害するこ
とがなくなり、インクの吐出動作を安定して行うことが
できる。また、印字ノズルとダミーノズルの双方を同時
に覆ってパージ機構のインク吸引力を両ノズルに等しく
作用させた場合にも、流路抵抗の小さい印字ノズル側か
ら優先的にインクを吸引でき、印字品質により悪影響を
及ぼし易い、圧力室や共通インク室部分に存在する気泡
やゴミを効果的に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るインクジェットプリ
ンタの全体的な概略構成を示した斜視図。
【図2】インクジェットプリンタヘッドの概略平面図。
【図3】同じく断面図。
【図4】インクが印字ノズルへ至る経路およびバイパス
経路を介してダミーノズルへ至る経路を示した断面図。
【図5】インクをパージポンプで吸引する様子を示した
図。
【図6】印字ノズルとダミーノズルとを個別独立に吸引
し得る変形例を示した断面図。
【符号の説明】
7 共通インク室 15 印字ノズル 16 圧力室 17 ダミーノズル 18 フィルタ P 経路分岐部 (b) バイパス経路(ダミーノズル側の流路) (c) 印字ノズル側の流路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印字面に対しインクを噴射する複数の印
    字ノズルと、 この印字ノズルのそれぞれに対応して設けられた圧力室
    と、 この複数の圧力室にインクを分配する共通インク室と、 個々の前記圧力室ごとにインクに噴射エネルギーを付与
    可能に構成したアクチュエータと、 インク供給源と前記共通インク室とを繋ぐインク供給路
    と、 このインク供給路の中途に配設されるフィルタと、 インク供給路の前記フィルタより前記インク供給源側に
    形成される経路分岐部と、 この経路分岐部から延出されるバイパス経路と、 該バイパス経路の終端に形成されるダミーノズルと、を
    有し、 前記経路分岐部からダミーノズルへ至る流路の総流路抵
    抗をRb、前記経路分岐部から前記共通インク室を経由
    して複数の前記印字ノズルへ至る流路の総流路抵抗をR
    cとしたときに、Rb≧Rcであることを特徴とする、 インクジェットプリンタヘッド。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のインクジェットプリン
    タヘッドと、該インクジェットプリンタヘッド内部のイ
    ンクを強制的に吸引するパージ機構と、を備えるインク
    ジェットプリンタであって、 該パージ機構は、(i)パージポンプの吸引力を前記印
    字ノズルに作用させるモードと、(ii)パージポンプの
    吸引力を前記ダミーノズルに作用させるモードと、を少
    なくとも有することを特徴とする、 インクジェットプリンタ。
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