JP2009066904A - 液体吐出ヘッド及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】フィルタをノズルの近傍に設けると、流体抵抗によりインクを供給しにくくなり、ノズルの部分のインク内圧が低下して、吐出不良が発生する。
【解決手段】共通液室10を形成するフレーム部材17には流路部材1との間に供給路形成部材30を介在させることで、共通液室10内に、インク供給口19側と個別液室6側を隔て、かつ双方を連通する複数の供給路31が形成された供給路形成部材30を設け、共通液室長手方向両端部の供給路31aの開口面積を中央部の供給路31bの開口面積よりも小さくしている。
【選択図】図5
【解決手段】共通液室10を形成するフレーム部材17には流路部材1との間に供給路形成部材30を介在させることで、共通液室10内に、インク供給口19側と個別液室6側を隔て、かつ双方を連通する複数の供給路31が形成された供給路形成部材30を設け、共通液室長手方向両端部の供給路31aの開口面積を中央部の供給路31bの開口面積よりも小さくしている。
【選択図】図5
Description
本発明は液体吐出ヘッド及び画像形成装置に関する。
一般に、プリンタ、ファックス、コピア、プロッタ、或いはこれらの内の複数の機能を複合した画像形成装置としては、例えば、インクの液滴を吐出する液体吐出ヘッドで構成した記録ヘッドを備え、媒体(以下「用紙」ともいうが材質を限定するものではなく、また、被記録媒体、記録媒体、転写材、記録紙なども同義で使用する。)を搬送しながら、インク滴を用紙に付着させて画像形成(記録、印刷、印写、印字も同義語で用いる。)を行なうものがある。
なお、「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与する(単に液滴を吐出する)ことをも意味する。また、「インク」とは、狭義のインクに限るものではなく、吐出されるときに液体となるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、DNA試料、レジスト、パターン材料なども含まれる。
一般的に、液体吐出ヘッドは、インクを液滴として吐出する複数設けられたノズルと、各ノズルに対して独立した個別液室と、個別液室内のインクを加圧する圧力を発生する圧力発生手段(圧電型アクチュエータ、サーマル型アクチュエータ、静電型アクチュエータなど)とを備え、個別液室内に圧力発生手段を用いて圧力を発生させ、内部に充填されているインクをノズルから液滴として吐出させる。
そして、各独立した個別液室には液体供給路を介して共通液室からインクを供給し、共通液室に外部からインク供給口を介して供給されたインクは、共通液室から各独立した個別液室内及びノズルまで分配される。
このような液体吐出ヘッドにおいて、ヘッド製造工程などで混入した異物がノズルに詰まると吐出不良が発生する。特に、最近では、高速記録のために記録ヘッドのノズル数が増加する傾向にあり、ノズル数が増加すると、異物によるノズルの詰まりによる吐出不良が増加することになる。
そこで、従来から液体吐出ヘッド内部や液体吐出ヘッドにインクを供給する供給経路に異物や気泡を除去するフィルタ手段が配置されている。
例えば、特許文献1には振動板にフィルタ手段を設けることが、特許文献2には液室部材でフィルタを形成することが、特許文献3には流路板に樹脂フィルタを設けることが、特許文献4、5にはノズル近傍にフィルタを設けることが、特許文献6にはノズル板にフィルタを設けることがそれぞれ記載されている。
特開平6−255101号公報
特開2001−328264号公報
特開2000−94700号公報
特開2004−114516号公報
特開2006−62302号公報
特開2001−150676号公報
ところで、フィルタをインク流路の上流側に配置すると、フィルタからノズルまでの流路が相対的に長くなって、その間に混入した異物を除去できなくなるという課題が生じる。
これに対して、特許文献1ないし3に記載されているように、ヘッドの共通液室にフィルタを設けたり、特許文献4、5に記載されているようにノズルの直前やノズルの近傍にフィルタを設けると、フィルタで排除できない異物が混入する流路が短くなり、フィルタより上流側の流路で混入した異物を確実に除去することができる。
しかしながら、フィルタをノズルの近傍に設けた場合、フィルタの流体抵抗によりノズルの部分にインクを供給しにくくなり、記録の高速化に対応するためノズル数を増加して、同時多数チャンネル吐出を行った場合、ノズルの部分のインク内圧が低下して、吐出不良が発生してしまうという課題が生じる。また、フィルタとノズルの間に製造上において異物が混入してしまった場合は、洗浄によっても異物を除去できないおそれがある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、共通液室内で異物を補足できるようにすることを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る液体吐出ヘッドは、液滴を吐出する複数のノズルと、複数のノズルに対応した個別液室と、各個別液室に連通する共通液室と、共通液室に液体を供給する供給口と、個別液室内の液体に吐出エネルギーを与える駆動手段を有し、ノズルから液滴を吐出する液体吐出ヘッドにおいて、共通液室内には、供給口側と個別液室側を隔て、かつ双方を連通する複数の供給路が形成された供給路形成部材を有し、供給路形成部材は、長手方向両端部の供給路の開口面積が中央部の供給路の開口面積よりも小さい構成とした。
ここで、供給路形成部材には、供給口側から個別液室側への流れのみを可能とする逆止弁を有する構成とできる。また、供給路形成部材のすべての供給路の総開口面積の総和は、すべてのノズルの開口面積の総和よりも大きい構成とできる。また、供給路形成部材は、金属性の板状部材であって、供給路はエッチングにより形成されている構成とできる。また、供給路形成部材の少なくとも一部は電鋳法で形成されている構成とできる。また、供給路形成部材よりも上流側にフィルタ部材が配置されている構成とできる。
本発明に係る画像形成装置は、本発明に係る液体吐出ヘッドを備えている構成とした。
本発明に係る液体吐出ヘッドによれば、共通液室内には、供給口側と個別液室側を隔て、かつ双方を連通する複数の供給路が形成された供給路形成部材を有し、供給路形成部材は、長手方向両端部の供給路の開口面積が中央部の供給路の開口面積よりも小さい構成としたので、共通液室内で異物を補足することができる。
本発明に係る画像形成装置によれば、本発明に係る液体吐出ヘッドを備えているので、安定して高画質画像を形成することができる。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。本発明に係る液体吐出ヘッドの第1実施形態について図1ないし図4を参照して説明する。なお、図1は同ヘッドの分解斜視説明図、図2は同ヘッドの液室長手方向に沿う断面説明図、図3は同ヘッドの液室短手方向に沿う断面説明図である。
この液体吐出ヘッドは、例えば単結晶シリコン基板で形成した流路板1と、この流路板1の上面に接合したノズル形成部材であるノズル板2と、この流路板1の下面に接合した振動板3とを有し、これらによって液滴を吐出するノズル4が連通路5を介して連通する個別液室(加圧液室)6、流体抵抗部7、この流体抵抗部7を介して液室6と連通する連通部8を形成し、連通部8に振動板3に形成した供給口9を介して後述するフレーム部材17に形成した共通液室10から記録液(例えばインク)を供給する。
そして、液室6の壁面を形成する振動板3の面外側(液室6と反対面側)に、各加圧液室6に対応して、振動板3に形成した図示しない連結部を介して駆動手段(アクチュエータ手段、圧力発生手段)としての積層型圧電素子12の上端面を接合している。また、積層型圧電素子12の下端面はベース部材13に接合している。
ここで、圧電素子12は、圧電材料層21と内部電極22a、22bとを交互に積層したものであり、内部電極22a、22bをそれぞれ端面に引き出して端面電極(外部電極)23a、23bに接続し、端面電極23a、23bに電圧を印加することで積層方向の変位を生じる。
そして、圧電素子12には駆動信号を与えるために半田接合又はACF(異方導電性膜)接合若しくはワイヤボンディングでFPCケーブル15を接続し、このFPCケーブル15には各圧電素子12に選択的に駆動波形を印加するための図示しない駆動回路(ドライバIC)を実装する。
なお、液室短手方向(ノズル4の並び方向)では、図3に示すように、圧電素子12と支柱部12Aを交互に配置したバイピッチ構造とすることもできるし、あるいは、図4に示すように、支柱部12を設けないノーマルピッチ構造とすることもできる。いずれの場合も圧電素子部材をハーフカットダイシングによって途中まで溝を加工して圧電素子12、支柱部12Aとなる圧電素子柱を形成したものである。
このヘッドでは、圧電素子12の圧電方向としてd33方向の変位を用いて液室6内インクを加圧する構成とし、更に、液滴の吐出方向が液室6での記録液の流れ方向と異なるサイドシュータ方式で液滴を吐出させる構成としている。サイドシュータ方式とすることで、圧電素子12の大きさが略ヘッドの大きさとなり、圧電素子12の小型化を直接ヘッドの小型化に結びつけることができ、ヘッドの小型化を図り易い。
さらに、これらの圧電素子12、ベース部材13及びFPC15などで構成されるアクチュエータ部の外周側には、エポキシ系樹脂或いはポリフェニレンサルファイトで射出成形により形成したフレーム部材17を接合している。そして、このフレーム部材17には前述した共通液室10を形成し、更に共通液室10内には供給路形成部材30を配置するとともに、この共通液室10に外部から記録液を供給するための供給口19を形成し、この供給口19は更に図示しないサブタンクやインクカートリッジなどのインク供給源に接続される。
ここで、流路板1は、例えば結晶面方位(110)の単結晶シリコン基板を水酸化カリウム水溶液(KOH)などのアルカリ性エッチング液を用いて異方性エッチングすることで、連通路5、個別液室6となる貫通穴、流体抵抗部7、連通部8などを構成する溝部をそれぞれ形成している。なお、個別液室6はそれぞれ隔壁6aにて隔てられている。
ノズル板2は、ニッケル(Ni)の金属プレートから形成したもので、エレクトロフォーミング法(電鋳)で製造している。このノズル板3には各個別液室6に対応して直径10〜35μmのノズル4を形成し、流路板1に接着剤接合している。そして、このノズル板3の液滴吐出側面(吐出方向の表面:吐出面、又は液室6側と反対の面)には撥水層を設けている。
振動板3はニッケル(Ni)の金属プレートから形成したもので、エレクトロフォーミング法(電鋳)で製造している。この振動板3は液室6に対応する部分を、変形を容易にするための薄肉部とし、中央部には圧電素子12と接合するための図示しない連結部を設けている。
このように構成した液体吐出ヘッドにおいては、例えば押し打ち方式で駆動する場合には、図示しない制御部から記録する画像に応じて複数の圧電素子2に20〜50Vの駆動パルス電圧を選択的に印加することによって、パルス電圧が印加された圧電素子12が変位して振動板3をノズル板2方向に変形させ、液室6の容積(体積)変化によって液室6内の液体を加圧することで、ノズル板2のノズル4から液滴が吐出される。そして、液滴の吐出に伴って液室6内の圧力が低下し、このときの液流れの慣性によって液室6内には若干の負圧が発生する。この状態の下において、圧電素子12への電圧の印加をオフ状態にすることによって、振動板2が元の位置に戻って液室6が元の形状になるため、さらに負圧が発生する。このとき、共通液室10から液室6内に記録液が充填され、次の駆動パルスの印加に応じて液滴がノズル4から吐出される。
なお、液体吐出ヘッドは、上記の押し打ち以外にも、引き打ち方式(振動板3を引いた状態から開放して復元力で加圧する方式)、引き−押し打ち方式(振動板3を中間位置で保持しておき、この位置から引いた後、押出す方式)などの方式で駆動することもできる。
次に、この液体吐出ヘッドにおける共通液室部の構成について図5及び図6も参照して説明する。なお、図5は共通液室部の模式的説明図、図6は図5の要部拡大説明図である。
この液体吐出ヘッドにおいては、フレーム部材17上に供給流路形成部材30を設けている。これにより、共通液室10内には、インク供給口19側と個別液室6側を隔て、かつ双方を連通する複数の供給路31が形成される。この供給路形成部材30は長手方向両端部(以下、端部という場合は共通液室長手方向における端部を意味する。)の供給路31(31aとする。)の開口面積が中央部の供給路31(31aとする。)の開口面積よりも小さく形成されている。
この液体吐出ヘッドにおいては、フレーム部材17上に供給流路形成部材30を設けている。これにより、共通液室10内には、インク供給口19側と個別液室6側を隔て、かつ双方を連通する複数の供給路31が形成される。この供給路形成部材30は長手方向両端部(以下、端部という場合は共通液室長手方向における端部を意味する。)の供給路31(31aとする。)の開口面積が中央部の供給路31(31aとする。)の開口面積よりも小さく形成されている。
なお、ここでは、供給路形成部材30の両端部の供給路31aは、端部側の相対的に開口断面積の狭い供給路31a1と中央部側の相対的に開口断面積の広い供給路31a2とで構成されている。また、供給路形成部材30の中央部の供給路31bはほぼ全部を開口として形成し、供給路31a2よりも開口断面積を広く(大きく)している。また、供給路形成部材30のすべての供給路31の開口面積の総和は、すべてのノズル4の開口面積の総和よりも大きくし、ノズル4に対するインクの供給不足が生じないようにしている。
さらに、各供給路31の個別液室6側にはインク供給口19側から個別液室6側への流れのみを可能とする逆止弁33を設けている。この逆止弁33は、例えば図6に示すように、例えば供給路31aの開口断面積よりも大きいフィルム部材を貼り付けて構成している。
このように構成した供給路形成部材30の作用について説明する。まず、図7を参照して共通液室10におけるインクの流れ41及び異物42について説明すると、共通液室10の中央部にインク供給口19を配置した場合、共通液室10の両端部は中央部よりもインク供給口19からの距離が遠いため、インクの流れ41は共通液室8の中央部で速く、両端部で遅くなる。
そのため、図8に示すように、インク供給口10から供給されるインクに混入した異物42は、共通液室10の両端部に集まりやすく、異物42がノズル4よりも大きい場合はノズル4を閉塞させることになる。実験で異物42によってノズ4が閉塞された数を確認した結果、図9に示すように共通液室10の両端部に異物42が多く、閉塞されるノズル数が多くなっている。なお、図9におけるノズル並び方向における位置の数字はノズル番号を示している。
そこで、上述したように両端部の供給路31aの開口断面積が中央部の供給路31cの開口断面積よりも小さな供給路形成部材30を、共通液室10のインク供給口9側と個別流路6側との間に配置することにより、図5及び図6に示すように、共通液室10の両端部に集まる異物42は、供給路形成部材30の両端部の開口断面積の相対的に小さな供給路31a側で捕捉される。なお、供給路形成部材30の端部の供給路31aの個別液室6側には逆止弁33を設けているが、この逆止弁33は図6に示すように、インク供給口19側から個別液室6側に向かうインクの流れに対しては開弁状態になり、異物42を捕捉しない部分でのインクの流れは阻害されない。
このように、供給路形成部材30の共通液室長手方向両端部に集まる異物42を捕捉できることで、ノズル4を閉塞する異物が個別液室6側に流入することを防止でき、吐出不良を低減することができる。
このとき、供給路形成部材30の中央部の供給路31bの開口断面積を相対的に大きく(前述したように中央部をすべて開口する、あるいは、供給路31aより大きな開口断面積の供給路とする。)ことで、供給路形成部材30による流体抵抗が大きくならないため、ノズル4の部分のインク内圧が低下して吐出不良が発生することを防止できる。
ただし、供給路形成部材30の中央部の供給路31bの開口断面積がノズル4の開口断面積よりも大きい場合、中央部の供給路31bを通過した異物42がノズル4を閉塞することになるが、この場合、図10に示すように、ノズル4が異物42で閉塞された記録ヘッドは、液滴吐出方向とは逆に、ノズル4側から洗浄液を流すことで除去することができる。
具体的には、洗浄装置50をヘッドのノズル4を形成した面3aに密着させて矢印51に示すように洗浄液を圧送することで、洗浄液はノズル4から個別液室6を通じて供給路形成部材30の下流側に送られる。このとき、供給路形成部材30の供給路31aの下流側に逆止弁33を設けているので、図11にも示すように、洗浄液の圧力を受けて供給路31aの逆止弁33が閉じて、洗浄液は矢印52で示すように中央部の供給路31bに向かって流れることになり、供給路形成部材30の両端部で捕捉されている異物42は捕捉され続ける。
一方、供給路形成部材30の中央部の供給路31bに対応する部分ではそのまま洗浄液が送られ、中央部では洗浄液の流れが速いので、ノズル4を閉塞している異物42が洗浄液で取り除かれて供給路形成部材30の上流側に送られる。このとき、異物42の除去が不完全であっても、異物42は供給路形成部材30の両端部に集まり易いことから、前述したように供給路形成部材30の両端部で捕捉されることになる。
次に、流路形成部材30の異なる例について図12及び図13を参照して説明する。
図12に示す第1例は、流路形成部材30を電鋳法で形成することで供給路31を形成したものである。また、図13に示す第2例は、流路形成部材30を金属プレートで形成し、エッチングで供給路31を形成したものである。これらの電鋳法、エッチングで供給路31を形成することで、インクの流れに対して上流側に異物捕捉箇所34を形成することが可能となり、異物を捕捉しやすいという利点がある。
図12に示す第1例は、流路形成部材30を電鋳法で形成することで供給路31を形成したものである。また、図13に示す第2例は、流路形成部材30を金属プレートで形成し、エッチングで供給路31を形成したものである。これらの電鋳法、エッチングで供給路31を形成することで、インクの流れに対して上流側に異物捕捉箇所34を形成することが可能となり、異物を捕捉しやすいという利点がある。
なお、上記実施形態では液体吐出ヘッドの圧力発生手段が圧電素子である例で説明しているが、発熱抵抗体(電気熱変換素子)により気泡を生じさせてインクを加圧するヘッド、液室の壁面を形成する振動板とこれに対向する電極との間の静電力で振動板を変位させて、振動板の機械的変位でインクを加圧するヘッドなどでもよい。
ここで、液滴を吐出するためのエネルギー発生手段(駆動素子)が電気熱変換体であるサーマル型ヘッドの一例について図14を参照して説明する。
この液体吐出ヘッドは、吐出エネルギー発生体511(該発生体に吐出信号を印加する電極および該発生体に必要に応じて設けられる保護層などは省略してある)を有する基板512に、流路513の側壁を構成する流路形成部材515を積層し、この流路形成部材515上にノズル514を形成したノズル板516を積層して構成している。このヘッドでは、一点鎖線517で示すように、流路513内の吐出エネルギー作用部へのインクの流れ方向とノズル514の開口中心軸とが直角をなしている。
この液体吐出ヘッドは、吐出エネルギー発生体511(該発生体に吐出信号を印加する電極および該発生体に必要に応じて設けられる保護層などは省略してある)を有する基板512に、流路513の側壁を構成する流路形成部材515を積層し、この流路形成部材515上にノズル514を形成したノズル板516を積層して構成している。このヘッドでは、一点鎖線517で示すように、流路513内の吐出エネルギー作用部へのインクの流れ方向とノズル514の開口中心軸とが直角をなしている。
次に、本発明に係る液体吐出ヘッドを搭載する画像形成装置の一例について図15及び図16を参照して説明する。
この画像形成装置はシリアル型画像形成装置であり、左右の側板201A、201Bに横架したガイド部材である主従のガイドロッド231、232でキャリッジ233を主走査方向に摺動自在に保持し、図示しない主走査モータによってタイミングベルトを介して矢示方向(キャリッジ主走査方向)に移動走査する。
この画像形成装置はシリアル型画像形成装置であり、左右の側板201A、201Bに横架したガイド部材である主従のガイドロッド231、232でキャリッジ233を主走査方向に摺動自在に保持し、図示しない主走査モータによってタイミングベルトを介して矢示方向(キャリッジ主走査方向)に移動走査する。
このキャリッジ233には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するための本発明に係る液体吐出ヘッドからなる記録ヘッド234a、234b(区別しないときは「記録ヘッド234」という。)を複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド234は、それぞれ2つのノズル列を有し、記録ヘッド234aの一方のノズル列はブラック(K)の液滴を、他方のノズル列はシアン(C)の液滴を、記録ヘッド234bの一方のノズル列はマゼンタ(M)の液滴を、他方のノズル列はイエロー(Y)の液滴を、それぞれ吐出する。なお、ここでは2ヘッド構成で4色の液滴を吐出する構成としているが、各色毎の記録ヘッドを備えることもできるし、4色の液滴を吐出する複数のノズルを並べたノズル列を有する1つの記録ヘッド構成とすることもできる。
また、キャリッジ233には、記録ヘッド234のノズル列に対応して各色のインクを供給するためのサブタンク235a、235b(区別しないときは「サブタンク235」という。)を搭載している。このサブタンク235には各色の供給チューブ236を介して、供給ユニット224によって各色のインクカートリッジ210から各色のインクが補充供給される。
一方、給紙トレイ202の用紙積載部(圧板)241上に積載した用紙242を給紙するための給紙部として、用紙積載部241から用紙242を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)243及び給紙コロ243に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド244を備え、この分離パッド244は給紙コロ243側に付勢されている。
そして、この給紙部から給紙された用紙242を記録ヘッド234の下方側に送り込むために、用紙242を案内するガイド部材245と、カウンタローラ246と、搬送ガイド部材247と、先端加圧コロ249を有する押さえ部材248とを備えるとともに、給送された用紙242を静電吸着して記録ヘッド234に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト251を備えている。
この搬送ベルト251は、無端状ベルトであり、搬送ローラ252とテンションローラ253との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。また、この搬送ベルト251の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ256を備えている。この帯電ローラ256は、搬送ベルト251の表層に接触し、搬送ベルト251の回動に従動して回転するように配置されている。この搬送ベルト251は、図示しない副走査モータによってタイミングを介して搬送ローラ252が回転駆動されることによってベルト搬送方向に周回移動する。
さらに、記録ヘッド234で記録された用紙242を排紙するための排紙部として、搬送ベルト251から用紙242を分離するための分離爪261と、排紙ローラ262及び排紙コロ263とを備え、排紙ローラ262の下方に排紙トレイ203を備えている。
また、装置本体の背面部には両面ユニット271が着脱自在に装着されている。この両面ユニット271は搬送ベルト251の逆方向回転で戻される用紙242を取り込んで反転させて再度カウンタローラ246と搬送ベルト251との間に給紙する。また、この両面ユニット271の上面は手差しトレイ272としている。
さらに、キャリッジ233の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド234のノズルの状態を維持し、回復するための回復手段を含む本発明に係るヘッドの維持回復装置である維持回復機構281を配置している。この維持回復機構281には、記録ヘッド234の各ノズル面をキャピングするための各キャップ部材(以下「キャップ」という。)282a、282b(区別しないときは「キャップ282」という。)と、ノズル面をワイピングするためのブレード部材であるワイパーブレード283と、増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け284などを備えている。
また、キャリッジ233の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける液体回収容器であるインク回収ユニット(空吐出受け)288を配置し、このインク回収ユニット288には記録ヘッド234のノズル列方向に沿った開口部289などを備えている。
このように構成したこの画像形成装置においては、給紙トレイ202から用紙242が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙242はガイド245で案内され、搬送ベルト251とカウンタローラ246との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド237で案内されて先端加圧コロ249で搬送ベルト251に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、帯電ローラ256に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加され、搬送ベルト251が交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト251上に用紙242が給送されると、用紙242が搬送ベルト251に吸着され、搬送ベルト251の周回移動によって用紙242が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ233を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド234を駆動することにより、停止している用紙242にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙242を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙242の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙242を排紙トレイ203に排紙する。
このように、この画像形成装置では本発明に係る液体吐出ヘッドを備えているので、ノズルの詰まりによる吐出不良が少なく、安定した記録を行うことができる。
なお、上記実施形態では本発明をプリンタ構成の画像形成装置に適用した例で説明したが、これに限るものではなく、例えば、プリンタ/ファックス/コピア複合機などの画像形成装置に適用することができる。また、狭義のインク以外の液体や定着処理液などを用いる画像形成装置にも適用することができる。
1…流路板
2…ノズル板
3…振動板
4…ノズル
6…個別液室
10…共通液室
12…圧電素子
13…ベース部材
17…フレーム部材
30…供給路形成部材
31…供給路
42…異物
234…キャリッジ
235…記録ヘッド
2…ノズル板
3…振動板
4…ノズル
6…個別液室
10…共通液室
12…圧電素子
13…ベース部材
17…フレーム部材
30…供給路形成部材
31…供給路
42…異物
234…キャリッジ
235…記録ヘッド
Claims (7)
- 液滴を吐出する複数のノズルと、複数のノズルに対応した個別液室と、各個別液室に連通する共通液室と、前記共通液室に液体を供給する供給口と、前記個別液室内の液体に吐出エネルギーを与える駆動手段を有し、前記ノズルから液滴を吐出する液体吐出ヘッドにおいて、
前記共通液室内には、前記供給口側と前記個別液室側を隔て、かつ双方を連通する複数の供給路が形成された供給路形成部材を有し、
前記供給路形成部材は、長手方向両端部の前記供給路の開口面積が中央部の前記供給路の開口面積よりも小さい
ことを特徴とする液体吐出ヘッド。 - 請求項1に記載の液体吐出ヘッドにおいて、前記供給路形成部材には、前記供給口側から前記個別液室側への流れのみを可能とする逆止弁を有することを特徴とする液体吐出ヘッド。
- 請求項1又は2に記載の液体吐出ヘッドにおいて、前記供給路形成部材のすべての前記供給路の総開口面積の総和は、すべての前記ノズルの開口面積の総和よりも大きいことを特徴とする液体吐出ヘッド。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載の液体吐出ヘッドにおいて、前記供給路形成部材は、金属性の板状部材であって、前記供給路はエッチングにより形成されていることを特徴とする液体吐出ヘッド。
- 請求項1ないし4のいずれかに記載の液体吐出ヘッドにおいて、前記供給路形成部材の少なくとも一部は電鋳法で形成されていることを特徴とする液体吐出ヘッド。
- 請求項1ないし5のいずれかに記載の液体吐出ヘッドにおいて、前記供給路形成部材よりも上流側にフィルタ部材が配置されていることを特徴とする液体吐出ヘッド。
- 液滴を吐出して媒体上に画像を記録する画像形成装置において、請求項1ないし6のいずれかに記載の液体吐出ヘッドを備えていることを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007237593A JP2009066904A (ja) | 2007-09-13 | 2007-09-13 | 液体吐出ヘッド及び画像形成装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007237593A JP2009066904A (ja) | 2007-09-13 | 2007-09-13 | 液体吐出ヘッド及び画像形成装置 |
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ID=40603684
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013193231A (ja) * | 2012-03-16 | 2013-09-30 | Ricoh Co Ltd | 液体吐出ヘッド、画像形成装置 |
US8882241B2 (en) | 2011-09-15 | 2014-11-11 | Ricoh Company, Ltd. | Liquid-jet head and liquid-jet head device |
-
2007
- 2007-09-13 JP JP2007237593A patent/JP2009066904A/ja active Pending
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US8882241B2 (en) | 2011-09-15 | 2014-11-11 | Ricoh Company, Ltd. | Liquid-jet head and liquid-jet head device |
JP2013193231A (ja) * | 2012-03-16 | 2013-09-30 | Ricoh Co Ltd | 液体吐出ヘッド、画像形成装置 |
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