JP5381527B2 - 液体吐出ヘッド及び画像形成装置 - Google Patents

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本発明は特に振動板を有する液体吐出ヘッド及び画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機等の画像形成装置として、例えばインク液滴を吐出する液体吐出ヘッド(液滴吐出ヘッド)からなる記録ヘッドを用いた液体吐出記録方式の画像形成装置としてインクジェット記録装置などが知られている。この液体吐出記録方式の画像形成装置は、記録ヘッドからインク滴を、搬送される用紙(紙に限定するものではなく、OHPなどを含み、インク滴、その他の液体などが付着可能なものの意味であり、被記録媒体あるいは記録媒体、記録紙、記録用紙などとも称される。)に対して吐出して、画像形成(記録、印字、印写、印刷も同義語で使用する。)を行なうものであり、記録ヘッドが主走査方向に移動しながら液滴を吐出して画像を形成するシリアル型画像形成装置と、記録ヘッドが移動しない状態で液滴を吐出して画像を形成するライン型ヘッドを用いるライン型画像形成装置がある。
なお、本願において、液体吐出記録方式の「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与すること(単に液滴を媒体に着弾させること)をも意味する。また、「インク」とは、インクと称されるものに限らず、記録液、定着処理液、液体などと称されるものなど、画像形成を行うことができるすべての液体の総称として用い、例えば、DNA試料、レジスト、パターン材料、樹脂なども含まれる。また、「画像」とは平面的画像(2次元画像)に限らず、立体的に形成されたものに付与された画像、また立体自体を3次元的に造形して形成された像も含む意味である。
従来の液体吐出ヘッドとしては、液室内の液体であるインクを加圧し圧力を発生するための圧力発生手段としての圧電体、特に圧電層と内部電極を交互に積層した積層型圧電素子を用いた圧電アクチュエータを備え、積層型圧電素子のd33またはd31方向の変位で液室に壁面を形成する弾性変形可能な振動板を変形させ、液室内容積、圧力を変化させて液滴を吐出させるいわゆる圧電型ヘッドが知られている。
このような液体吐出ヘッドに使用される圧電アクチュエータとしては、積層型圧電部材に溝加工を施すことによって複数の駆動部(駆動圧電素子柱)と非駆動部(非駆動圧電素子柱)とを形成し、積層型圧電部材の内部電極を端面に引き出した外部電極(端面電極ともいう。)にFPC(フレキシブルプリントケーブル)などの配線基板の配線電極を接合し、各圧電素子柱に画像信号に応じた駆動信号を与えるようにしたものがある。
例えば、特許文献1では、駆動部の並び方向両端の非駆動部に共通外部電極を設けることで、個別外部電極と共通外部電極を同一面に設け、FPC1個で駆動信号を与えることを可能としている。
また、特許文献2では、FPCケーブルの共通電極部に形成している共通電極パターンを各積層型圧電素子の共通電極に直接接続し、各個別電極パターンを各積層型圧電素子の内の駆動部にのみ半田接合等により接続することで、FPCケーブルを直接積層型圧電素子の端面電極に直接接続している。
特開平10−286951号公報 特開平10−109410号公報
ところで、画像形成装置における高速化、高画質化に対応するため、液体吐出ヘッドの長尺化、高密度化、すなわち、圧電アクチュエータの長尺化、高密度化が進んでいる。圧電アクチュエータが長尺化することによって、多数の圧電素子柱が配列され、圧電素子の内部電極層や外部電極層の抵抗値による電力損失が大きくなる。そのため、圧電素子柱に給電する給電部材(配線部材)の共通電極配線を接続した近傍の圧電素子柱と、共通電極配線を接続した部位から離れた部位にある圧電素子柱とでは変位特性が全く異なるという問題がある。
すなわち、特許文献1に開示の構成のように、圧電部材の両端部の非駆動部にのみ共通外部電極を設ける構成にあっては、両端部に近い圧電素子柱と中央部の圧電素子柱とでは変位特性が異なり、滴吐出特性がばらつくことになる。
この問題を解決するためには、給電部材の共通電極配線を各圧電素子柱の近傍に設ければよい。しかしながら、このような配置を行うと、給電部材の配線密度が増し、高密度配線ができないという課題が生じる。また、共通電極配線が個別電極配線に挟まれて存在するため、共通電極配線を配線部材の中で1つにまとめることが困難で、配線の自由度も著しく低下するという課題が生じる。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、配線部材の配線密度を上げることなく、配線の自由度を確保しつつ、圧電素子柱配列方向における変位特性のばらつきを低減することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る圧電アクチュエータは、
圧電層と内部電極が交互に積層された複数の圧電素子柱を有する圧電部材と、
前記圧電部材の圧電素子柱に給電する配線部材と、を備え、
前記圧電部材は、
前記内部電極を引き出した互いに対向する面の一方に設けられた第1共通外部電極と、 他方の面に設けられた個別外部電極とを有し、かつ、前記個別外部電極が形成された面側に前記第1共通外部電極と前記内部電極を介して接続された第2共通外部電極を有し、
前記配線部材は、
前記圧電部材の前記個別外部電極が形成された面側に接続されて、前記個別外部電極と第2共通外部電極に給電を行う個別電極配線と共通電極配線とを有し、
前記共通電極配線は、前記圧電部材の積層方向の先端側の位置に、前記複数の圧電素子柱に形成された複数の第2共通外部電極にまたがって接続され、
前記個別電極配線は、前記共通電極配線よりも前記圧電素子の積層方向の先端から後退した位置に配置され、前記個別外部電極に接続されている
構成とした。
本発明に係る液体吐出ヘッドは、本発明に係る圧電アクチュエータを備えているものである。
本発明に係る画像形成装置は、本発明に係る液体吐出ヘッドを備えているものである。
本発明に係る圧電アクチュエータによれば、各圧電素子柱又はその近傍に共通電極配線が配置されて圧電素子柱配列方向における各圧電素子柱の変位特性のばらつきが低減し、しかも、配線部材の配線密度を上げることなく、共通電極配線も容易に一つにまとめることができる配線の自由度を確保できる。
本発明に係る液体吐出ヘッドによれば、本発明に係る圧電アクチュエータを備えているので、長尺化、高密度化しても滴吐出特性のばらつきのない良好な液滴吐出を行なうことができる。
本発明に係る画像形成装置によれば、本発明に係る液体吐出ヘッドを備えているので、高速で、高画質画像を形成することができるようになる。
本発明に係る液体吐出ヘッドの一例を示す分解斜視説明図である。 同ヘッドのノズル配列方向と直交する方向(液室長手方向)に沿う断面説明図である。 同ヘッドのノズル配列方向(液室短手方向)に沿う一例の断面説明図である。 同ヘッドのノズル配列方向(液室短手方向)に沿う他の例の断面説明図である。 本発明の第1実施形態に係る圧電アクチュエータの説明に供する断面説明図である。 圧電部材の電極構成及び配線部材の配線構成の説明に供する正面説明図である。 本発明の第2実施形態に係る圧電アクチュエータにおける圧電部材の電極構成及び配線部材の配線構成の説明に供する側面説明図である。 本発明の第3実施形態に係る圧電アクチュエータにおける圧電部材の電極構成及び配線部材の配線構成の説明に供する側面説明図である。 本発明の第4実施形態に係る圧電アクチュエータの一例の要部正面説明図である。 本発明の第4実施形態に係る圧電アクチュエータの他の例の要部正面説明図である。 本発明に係る画像形成装置の一例を示す全体構成図である。 同じく要部平面説明図である。 本発明に係る画像形成装置の他の例を示す全体構成図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。本発明に係る液体吐出ヘッドの一例について図1ないし図4を参照して説明する。なお、図1は同ヘッドの分解斜視説明図、図2は同ヘッドのノズル配列方向と直交する方向(液室長手方向)に沿う断面説明図、図3及び図4は同ヘッドのノズル配列方向(液室短手方向)に沿う断面説明図である。
この液体吐出ヘッドは、SUS基板で形成した流路板(流路基板、液室基板)1と、この流路板1の下面に接合した振動板を形成する振動板部材2と、流路板1の上面に接合したノズル板3とを有し、これらによって液滴(液体の滴)を吐出する複数のノズル4がそれぞれノズル連通路5を介して連通する個別流路としての複数の液室(加圧液室、圧力室、加圧室、流路などとも称される。)6、液室6にインクを供給する供給路を兼ねた流体抵抗部7、この流体抵抗部7を介して液室6と連通する連通部8を形成し、連通部8に振動板部材2に形成した供給口9を介して後述するフレーム部材17に形成した共通液室10からインクを供給する。
流路板1は、流路板1Aと連通板1Bとを接着して構成している。この流路板1は、SUS基板を、酸性エッチング液を用いてエッチング、あるいは打ち抜き(プレス)などの機械加工することで、連通路5、加圧液室6、流体抵抗部7などの開口をそれぞれ形成している。
振動板部材2は、第1層2Aと第2層2Bとで形成されて、第1層2Aで薄肉部を形成し、第1層2A及び第2層2Bで厚肉部を形成している。そして、この振動板部材2は、各液室6に対応してその壁面を形成する第1層2Aで形成された各振動領域(ダイアフラム部)2aを有し、この振動領域2aの中に、面外側(液室6と反対面側)に第1層2A及び第2層2Bの厚肉部で形成された島状凸部2bが設けられ、この島状凸部2bに振動領域2aを変形させる駆動手段(アクチュエータ手段、圧力発生手段)としての電気機械変換素子を含む本発明に係る圧電アクチュエータ100を配置している。
この圧電アクチュエータ100は、ベース部材13上に接着剤接合した複数(ここでは2つとする)の積層型圧電部材12を有し、圧電部材12にはハーフカットダイシングによって溝31を加工して1つの圧電部材12に対して所要数の圧電素子柱12A、12Bを所定の間隔で櫛歯状に形成している。なお、圧電部材12の圧電素子柱12A、12Bは、同じものであるが、駆動波形を与えて駆動させる圧電素子柱を駆動圧電素子柱12A、駆動波形を与えないで単なる支柱として使用する圧電素子柱を非駆動圧電素子柱12Bとして区別している。そして、駆動圧電素子柱12Aの上端面(接合面)を振動板部材2の島状凸部2bに接合している。
ここで、圧電部材12は、圧電材料層21と内部電極22A、22Bとを交互に積層したものであり、内部電極22A、22Bをそれぞれ端面、即ち圧電部材12の振動板部材2に略垂直な側面(積層方向に沿う面)に引き出して、この側面に形成された端面電極(外部電極)23、24に接続し、端面電極(外部電極)23、24間に電圧を印加することで積層方向の変位を生じる。なお、圧電部材12の電極構成の詳細については後述する。
また、圧電部材12には駆動圧電素子柱12Aに駆動信号を与えるための可撓性を有する給電部材(配線部材)としてのフレキシブル配線基板であるFPC15が接続されている。FPC15には、図示しないが駆動圧電素子柱12Aに駆動波形を与えるドライバIC(駆動回路)が搭載されている。
なお、ここでは、上述したように、圧電部材12の圧電素子柱12A、12Bは、同じものであり、駆動波形を与えて駆動させる圧電素子柱を駆動圧電素子柱12A、駆動波形を与えないで単なる支柱として使用する圧電素子柱を非駆動圧電素子柱12Bとして、図3に示すように、駆動圧電素子柱12Aと非駆動圧電素子柱12Bとを交互に使用するバイピッチ構成としているが、図4に示すように、すべての圧電素子柱を駆動圧電素子柱12Aとして使用するノーマルピッチ構成とすることもできる。
ノズル板3は、ニッケル(Ni)の金属プレートから形成したもので、エレクトロフォーミング法(電鋳)で製造している。このノズル板3には各液室6に対応して直径10〜35μmのノズル4を形成し、流路板1に接着剤接合している。そして、このノズル板3の液滴吐出側面(吐出方向の表面:吐出面、又は液室6側と反対の面)には撥水層を設けている。
さらに、これらの圧電素子12、ベース部材13及びFPC15などで構成されるアクチュエータ部の外周側には、エポキシ系樹脂或いはポリフェニレンサルファイトで射出成形により形成したフレーム部材17を接合している。そして、このフレーム部材17には前述した共通液室10を形成し、更に共通液室10に外部から記録液を供給するための供給口を形成し、この供給口19は更に図示しないサブタンクやインクカートリッジなどのインク供給源に接続される。
このように構成した液体吐出ヘッドにおいては、例えば押し打ち方式で駆動する場合には、図示しない制御部から記録する画像に応じて駆動用圧電素子柱12Aに20〜50Vの駆動パルス電圧を選択的に印加することによって、パルス電圧が印加された圧電素子柱12Aが変位して振動板2の振動領域2aをノズル板3方向に変形させ、液室6の容積(体積)変化によって液室6内の液体を加圧することで、ノズル板3のノズル4から液滴が吐出される。そして、液滴の吐出に伴って液室6内の圧力が低下し、このときの液流れの慣性によって液室6内には若干の負圧が発生する。この状態の下において、圧電素子柱12Aへの電圧の印加をオフ状態にすることによって、振動板2が元の位置に戻って液室6が元の形状になるため、さらに負圧が発生する。このとき、共通液室10から液室6内に記録液が充填され、次の駆動パルスの印加に応じて液滴がノズル4から吐出される。
なお、液体吐出ヘッドは、上記の押し打ち以外にも、引き打ち方式(振動板2を引いた状態から開放して復元力で加圧する方式)、引き−押し打ち方式(振動板2を中間位置で保持しておき、この位置から引いた後、押出す方式)などの方式で駆動することもできる。
そこで、この液体吐出ヘッドにおける本発明の第1実施形態に係る圧電アクチュエータの詳細について図5及び図6をも参照して説明する。なお、図5は図2と異なり2つの圧電部材を同一面で断面にした断面説明図であり、左側が駆動圧電素子柱12A、右側が非駆動圧電素子柱12Bの接続状態を示す。図6(a)は圧電部材の電極構成、(b)は配線部材の配線構成の説明に供する側面説明図である。
この圧電アクチュエータ100は、前述したように圧電層21Aと内部電極22A、22Bが交互に積層された複数の圧電素子柱12A、12Bを有する圧電部材12と、圧電部材12の駆動圧電素子柱12Aに給電する配線部材としてのFPC15とを備えている。
そして、圧電部材12は、内部電極22A、22Bを引き出した互いに対向する面(端面)に第1共通外部電極24と個別外部電極23とを有し、かつ、個別外部電極23が形成された面側に第1共通外部電極24と内部電極22Cを通じて接続された第2共通外部電極25を有している。
すなわち、ここでは、駆動圧電素子柱12Aの対向する側面(端面)に第1共通外部電極24と個別外部電極23とを有し、非駆動圧電素子柱12Bの駆動圧電素子柱12Aの個別外部電極23と同じ面に第2共通外部電極25を形成している。ここで、この面のベース側の部分には外部電極が形成されておらず、個別外部電極23の各々と第2共通外部電極25とは互いに繋がらないように形成されている。外部電極非形成部はパターニングで形成してもよいし、外部電極形成後削り落としてもよい。本実施形態では、C面取りをすることにより、個別外部電極23の各々と第2共通外部電極25とが互いに繋がらないようにしている。
さらに、圧電部材12の駆動圧電素子柱12Aの個別外部電極23はFPC15と接続する面の一部分である内部電極22Cよりもベース部材13側に形成され、内部電極22Cを通じて第1共通外部電極24と繋がらないようにしている。一方、非駆動圧電素子柱12BのFPC15接続面の第2外部電極25はFPC15と接続する面の全面に形成し、内部電極22Cを通じて第1共通外部電極24と繋がっている。また、駆動圧電素子柱12A及び非駆動圧電素子柱12Bに設けられた第1共通外部電極24は圧電部材のベース側の部分(図3のように圧電素子部材のハーフカットダイシングにより圧電部材が残る。)で互いに接続され、一体の電極となっている。
これにより、駆動用圧電素子柱12Aの共通電極側の接続は、FPC15から隣接する非駆動圧電素子柱12Bの第2共通外部電極25、さらに内部電極22Cを通って第1共通外部電極24へと接続されることになり、たとえ圧電部材12の中央付近の圧電素子柱であっても極めて短い距離の共通電極配線で接続を形成することができ、配線抵抗の差による滴吐出特性のばらつきを抑えることが可能となる。
なお、この例では第1共通外部電極24と第2共通外部電極25を繋ぐ(電気的に接続する)内部電極22Cは1層としているが、複数層とすることもできる。
また、外部電極23、24、25としては、金属膜を1μm厚み程度にスパッタ処理によって形成している。金属膜はCr、Ni、Cu、Au等の多層膜となっており、最表面は半田との接合信頼性の高いAuが好ましい。Auは高価であること、スパッタ処理の時間が長くなると生産性の低下を招くことから、外部電極23、24、25は前述の通り1μm程の薄膜で形成される。
また、個別外部電極23のように、外部電極を一部だけに形成する方法としては、スパッタ時にマスクする方法や、レーザーや機械的加工で部分的に除去する方法が用いられる。なお、部分的に除去する場合には、圧電素子の一部が除去されていてもよい。
また、図示しないが、外部電極を一部だけに形成せずに、内部電極22Cを櫛歯状にパターニングし、内部電極22Cが個別外部電極23に繋がらず第2共通外部電極25のみに繋がるようにすることもできる。
配線部材としてのFPC15は、基材31に形成された配線(電極)32と、ソルダレジスト33と、駆動IC34とを有し、ベース部材13にホットメルト接着剤16にて固定されている。
このFPC15は、圧電部材12の個別外部電極23が形成された面側に接続されて、個別外部電極23と第2共通外部電極25に給電を行う。このFPC15には圧電部材12へ接続される先端部に、複数の非駆動圧電素子柱12Bに形成された複数の第2共通外部電極25にまたがって接続される共通電極配線32Bと、共通電極配線32よりも先端方向から後退して配置され、個別外部電極23に接続される個別電極配線32Aとを有している。
ここで、配線(電極)32は、高導電性のCuを膜厚8μm厚みで形成している。より低抵抗とする場合には、12μm、18μm、35μm等の厚膜のものも用いることができる。ソルダレジスト33はFPC15の一部の領域15B(図6)に形成している。
このFPC15と圧電部材12は、個別電極配線32Aが個別外部電極23に、共通電極配線32Bが第2共通外部電極25に、それぞれ半田41で接続されている。圧電部材12の個別外部電極23、第2共通外部電極25とFPC15の各電極配線32A、32Bを接続する方法としては、電極を位置合わせして圧電部材12とFPC15を重ね合わせ、ヒーターチップ(ブロック)でFPC15の電極部15A裏面の基材31を加圧しながらヒーターチップの温度をパルス的に上昇させ半田41を溶融硬化させることにより接合するヒーター接合法や、FPC15をガラス等のレーザーを透過する剛性部材で加圧した状態でレーザー光をFPC15の各電極配線32A、32Bや半田41に照射して半田41を溶融硬化させることにより接合するレーザー接合法等を用いることができる。
なお、半田41は、FPC15の電極配線32及びFPC15の基材31に比較して低い融点を有する金属材料であり、かつ導電性を有する材料から構成されたものであればよく、鉛(Pb)を含有しないものであることが好ましい。たとえば、半田41としてスズ(Sn)及びビスマス(Bi)を主成分とする半田を用いることができる。鉛が含有されていないことから、環境保護の観点において効果的であるとともに、スズ(Sn)及びビスマス(Bi)が主成分の半田41は非鉛の部材の中では非常に低い融点を有していることから、FPC15及び圧電部材12にダメージを与えることなくFPC15の電極配線32と圧電部材12の外部電極23、25とを容易に溶着することができる。
また、ここでは、電気接続部材として半田41を用いたが、異方性導電膜や導電性接着剤等を用いることもできる。
また、半田41を、印刷法やめっき法等により、予め圧電部材12の外部電極23、25、または、FPC15の電極32(電極部15A)に形成している。
また、ここでは、配線部材として、FPCを用いたが、薄膜状であり互いに並列された複数の電極が設けられているものであればよく、例えば、TAB(Tape Automated Bonding)を用いることもできる。
このように、この液体吐出ヘッドの圧電アクチュエータによれば、圧電素子柱の内部電極を引き出した互いに対向する端面に第1共通外部電極と個別外部電極とを有し、かつ、個別外部電極が形成された面側に第1共通外部電極と接続された第2共通外部電極を有し、配線部材は、圧電部材の個別外部電極が形成された面に接続されて、個別外部電極と第2共通外部電極に給電を行い、圧電部材へ接続される先端部に、複数の圧電素子柱に形成された複数の第2共通外部電極にまたがって接続される共通電極配線と、共通電極配線よりも先端方向から後退して配置され、個別外部電極に接続される個別電極配線とを有している構成とされているので、各圧電素子柱又はその近傍に共通電極配線が配置されて圧電素子柱配列方向における各圧電素子柱の変位特性のばらつきが低減し、しかも、配線部材の配線密度を上げることなく、共通電極配線も容易に一つにまとめることができる配線の自由度を確保できる。
つまり、配線部材の共通電極配線が各圧電素子柱の近傍に位置する。このとき、配線部材の共通電極配線は圧電素子配列方向に長くまたがる構成となるが、圧電素子柱の外部電極層や内部電極層に比べると、配線部材の共通電極配線(導電層)は十分に厚く(10倍程度)形成することができ、抵抗による電力損失はほとんど問題にならないし、また、第2共通外部電極と共通電極配線の接続も通常の配線部材の接続と同様であって接続抵抗等の増大も殆どなく、圧電素子柱配列方向における抵抗値の変化による各圧電素子柱の変位特性のばらつきは殆ど生じない。
また、ヘッドの長尺化・高密度化に伴って、特に複数の圧電素子柱を同時に駆動させる場合に共通電極への電流が増大しても、共通電極の発熱による焼け・焦げなどを低減することができる。
そして、この場合、共通電極配線を個別電極配線に挟まれて配置される構成ではないので、高密度配線を行うことができるとともに、共通電極配線を配線部材の中で1つにまとめることができ、配線の自由度も確保することができる。
また、配線部材の共通電極配線が個別電極配線間にないので、駆動ICとの接続部間に共通電極配線がなく、ICサイズを大きくする必要や、配線部材の共通電極配線と個別配線を交差させる必要がないため、配線部材のコストアップを生じない。
そして、液体吐出ヘッドがこの圧電アクチュエータを備えることで、ヘッドが長尺化、高密度化しても、圧電素子柱間での滴吐出特性のばらつきの少ない良好な滴吐出を行なうことができる。
また、上記実施形態では、圧電部材に駆動圧電素子柱と非駆動圧電素子柱を交互に配置し、非駆動圧電素子柱に第2共通外部電極を形成し、共通電極配線に接続しているので、駆動圧電素子柱の変位につられて隣接する非駆動圧電素子柱が変位する所謂クロストークを抑制することができる。つまり、この場合、非駆動圧電素子柱の内部電極間にかかる電圧が「0」となるため、非駆動圧電素子柱の変位を抑制することができる。
さらに、第2共通外部電極を形成した非駆動圧電素子柱を駆動圧電素子柱の所定数毎(上記実施形態では1本毎であるが、第2共通外部電極を形成する非駆動圧電素子柱は所定本数毎とすることができる。)に設けているので、共通配線部の抵抗を大幅に下げることができ、また圧電部材の長尺化に対応して複数の配線部材を並べて接続する場合にも各配線部材に共通電極を容易に取出すことができる。
また、第1共通外部電極と第2共通外部電極を内部電極で接続することによって、圧電部材以外の部材や製造工程で内部電極を連結する必要がなく、工数の増加、他の部品変更を伴うことなく、第1共通外部電極と第2共通外部電極を電気的に接続することができる。
次に、本発明の第2実施形態に係る圧電アクチュエータについて図7を参照して説明する。なお、図7は圧電部材の電極構成と配線部材の配線構成の説明に供する側面説明図である。
ここでは、圧電部材12のFPC15と接続する面の外部電極がスリット26により先端部側とベース部材13側(基端部側)に分断された構成としている。これにより、駆動圧電素子柱12Aの端面には上側(先端部側)に第2共通外部電極25が形成され、下側(基端部側)に個別外部電極23が形成される。また、非駆動圧電素子12Bの端面には上側(先端部側)に第2共通外部電極25が形成され、下側(基端部側)の電極部分は第1共通外部電極24とは電気的に接続されないので単なる電極膜(FPCの共通配線電極32Bを通じて第2共通外部電極25とは電気的に接続される。)となる。
なお、外部電極を上下に分断する方法としては、ダイサーにより溝加工する方法や、レーザーにより電極を除去する方法を用いることができる。
FPC15の電極配線の構成は前記第1実施形態と同様である。
そして、FPC15と圧電部材12は、個別電極配線32Aが個別外部電極23に、共通電極配線32Bが第2共通外部電極25に、それぞれ半田で接続されている。
このように構成することで、駆動圧電素子柱12Aにも第2共通外部電極25が形成され、FPC15の共通電極配線32Bと接続されるので、接続強度が向上する。
次に、本発明の第3実施形態に係る圧電アクチュエータについて図8を参照して説明する。なお、図8は圧電部材の電極構成と配線部材の配線構成の説明に供する側面説明図である。
ここでは、圧電部材2の圧電素子柱をすべて駆動圧電素子柱12Aとするノーマルピッチ構成としている。つまり、前記第2実施形態と同様に、圧電部材12のFPC15と接続する面の外部電極がスリット26により駆動面12a側とベース部材13側に分断された構成としている。これにより、駆動圧電素子柱12Aの端面には上側(先端部側)に第2共通外部電極25が形成され、下側(基端部側)に個別外部電極23が形成される。
一方、FPC15には各駆動圧電素子柱12Aの個別外部電極23と接続するように圧電素子柱の配列ピッチで個別電極配線32Aが形成されている。なお、圧電部材12の端部の幅広の非駆動圧電素子柱12Bについては上下に分断しなくともよい。
そして、FPC15と圧電部材12は、個別電極配線32Aが個別外部電極23に、共通電極配線32Bが第2共通外部電極25に、それぞれ半田で接続されている。
このように、圧電部材の個別外部電極を形成する面の外部電極を先端部側と基端部側の二つに分断し、基端側の電極を個別電極として配線部材の個別電極配線を接続し、先端部側の電極を第1共通外部電極と内部電極を通じて接続される第2共通外部電極として配線部材の共通電極配線と接続することで、外部電極や内部電極をパターニングすることなく、簡単なスリット加工だけで、低コストな圧電アクチュエータを得ることができる。
次に、本発明の第4実施形態に係る圧電アクチュエータの異なる例について図9及び図10を参照して説明する。なお、図9及び図10は同アクチュエータの模式的正面説明図である。
図9の例では、ベース部材13に、圧電部材12を直線上に6本並べ、圧電部材12を連結している。圧電部材12の間隔は約10μmであり、圧電部材の列は複数列とすることもできる。
図10の例では、ベース部材13に、圧電部材12を2本直線上に並べ、圧電部材を連結している。圧電部材12の隙間は0〜10μm程度である。
なお、圧電部材の詳細やFPCなどの配線部材は図示していないが、前記第1ないし第3実施形態と同様である。この場合、各圧電部材毎にFPCなどの配線部材を個別に接続する構成としてもよいし、あるいは、2以上の圧電部材に対して1個のFPC(配線部材)を接続する構成とすることもできる。
このように複数の圧電部材を配列した構成とした場合、複数の圧電部材の共通外部電極に流れる電流値が増大しても、非駆動圧電素子柱あるいは駆動圧電素子柱の第2共通外部電極とFPCの共通電極配線を接続しているので、電流増大による不具合の生じない長尺圧電アクチュエータを得ることができる。
なお、本発明に係る液体吐出ヘッドは、ヘッドにインクを供給するカートリッジを一体化した構成のヘッド一体型カートリッジ又はカートリッジ一体型のヘッドとして構成することもできる。
なお、上記各実施形態の液体吐出ヘッドにインクを供給するタンクを一体にしたインクカートリッジを構成することもできる。
次に、本発明に係る液体吐出ヘッドを備える本発明に係る画像形成装置の一例について図11及び図12を参照して説明する。なお、図11は同装置の機構部の全体構成を説明する概略構成図、図12は同機構部の要部平面説明図である。
この画像形成装置はシリアル型画像形成装置であり、左右の側板221A、221Bに横架したガイド部材である主従のガイドロッド231、232でキャリッジ233を主走査方向に摺動自在に保持し、図示しない主走査モータによってタイミングベルトを介して矢示方向(キャリッジ主走査方向)に移動走査する。
このキャリッジ233には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するための本発明に係る液体吐出ヘッドユニットからなる記録ヘッド234を複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド234は、それぞれ2つのノズル列を有する液体吐出ヘッド234a、234bを1つのベース部材に取り付けて構成したもので、一方のヘッド234aの一方のノズル列はブラック(K)の液滴を、他方のノズル列はシアン(C)の液滴を、他方のヘッド234bの一方のノズル列はマゼンタ(M)の液滴を、他方のノズル列はイエロー(Y)の液滴を、それぞれ吐出する。なお、ここでは2ヘッド構成で4色の液滴を吐出する構成としているが、各色毎の液体吐出ヘッドを備えることもできる。
また、キャリッジ233には、記録ヘッド234のノズル列に対応して各色のインクを供給するためのサブタンク235a、235b(区別しないときは「サブタンク235」という。)を搭載している。このサブタンク235には各色の供給チューブ236を介して、供給ユニット224によって各色のインクカートリッジ210から各色のインクが補充供給される。
一方、給紙トレイ202の用紙積載部(圧板)241上に積載した用紙242を給紙するための給紙部として、用紙積載部241から用紙242を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)243及び給紙コロ243に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド244を備え、この分離パッド244は給紙コロ243側に付勢されている。
そして、この給紙部から給紙された用紙242を記録ヘッド234の下方側に送り込むために、用紙242を案内するガイド部材245と、カウンタローラ246と、搬送ガイド部材247と、先端加圧コロ249を有する押さえ部材248とを備えるとともに、給送された用紙242を静電吸着して記録ヘッド234に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト251を備えている。
この搬送ベルト251は、無端状ベルトであり、搬送ローラ252とテンションローラ253との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。また、この搬送ベルト251の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ256を備えている。この帯電ローラ256は、搬送ベルト251の表層に接触し、搬送ベルト251の回動に従動して回転するように配置されている。この搬送ベルト251は、図示しない副走査モータによってタイミングを介して搬送ローラ252が回転駆動されることによってベルト搬送方向に周回移動する。
さらに、記録ヘッド234で記録された用紙242を排紙するための排紙部として、搬送ベルト251から用紙242を分離するための分離爪261と、排紙ローラ262及び排紙コロ263とを備え、排紙ローラ262の下方に排紙トレイ203を備えている。
また、装置本体の背面部には両面ユニット271が着脱自在に装着されている。この両面ユニット271は搬送ベルト251の逆方向回転で戻される用紙242を取り込んで反転させて再度カウンタローラ246と搬送ベルト251との間に給紙する。また、この両面ユニット271の上面は手差しトレイ272としている。
さらに、キャリッジ233の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド234のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復機構281を配置している。この維持回復機構281には、記録ヘッド234の各ノズル面をキャピングするための各キャップ部材(以下「キャップ」という。)282a、282b(区別しないときは「キャップ282」という。)と、ノズル面をワイピングするためのブレード部材であるワイパーブレード283と、増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け284などを備えている。
また、キャリッジ233の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け288を配置し、この空吐出受け288には記録ヘッド234のノズル列方向に沿った開口部289などを備えている。
このように構成したこの画像形成装置においては、給紙トレイ202から用紙242が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙242はガイド245で案内され、搬送ベルト251とカウンタローラ246との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド237で案内されて先端加圧コロ249で搬送ベルト251に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、帯電ローラ256に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加され、搬送ベルト251が交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト251上に用紙242が給送されると、用紙242が搬送ベルト251に吸着され、搬送ベルト251の周回移動によって用紙242が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ233を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド234を駆動することにより、停止している用紙242にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙242を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙242の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙242を排紙トレイ203に排紙する。
このように、この画像形成装置では本発明に係る液体吐出ヘッドを記録ヘッドとして備えているので、ヘッドの長尺化、高密度化を図っても安定した滴吐出を行なうことができて、高速で、高画質画像を形成することができる。
次に、本発明に係る液体吐出ヘッドを備える本発明に係る画像形成装置の他の例について図13を参照して説明する。なお、図13は同装置の機構部全体の概略構成図である。
この画像形成装置は、ライン型画像形成装置であり、装置本体401の内部に画像形成部402等を有し、装置本体401の下方側に多数枚の記録媒体(用紙)403を積載可能な給紙トレイ404を備え、この給紙トレイ404から給紙される用紙403を取り込み、搬送機構405によって用紙403を搬送しながら画像形成部402によって所要の画像を記録した後、装置本体401の側方に装着された排紙トレイ406に用紙403を排紙する。
また、装置本体401に対して着脱可能な両面ユニット407を備え、両面印刷を行うときには、一面(表面)印刷終了後、搬送機構405によって用紙403を逆方向に搬送しながら両面ユニット407内に取り込み、反転させて他面(裏面)を印刷可能面として再度搬送機構405に送り込み、他面(裏面)印刷終了後排紙トレイ406に用紙403を排紙する。
ここで、画像形成部402は、例えばブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色の液滴を吐出する、フルライン型の4個の本発明に係る液体吐出ヘッドで構成した記録ヘッド411k、411c、411m、411y(色を区別しないときには「記録ヘッド411」という。)を備え、各記録ヘッド411は液滴を吐出するノズルを形成したノズル面を下方に向けてヘッドホルダ413に装着している。
また、各記録ヘッド411に対応してヘッドの性能を維持回復するための維持回復機構412k、412c、412m、412y(色を区別しないときには「維持回復機構412」という。)を備え、パージ処理、ワイピング処理などのヘッドの性能維持動作時には、記録ヘッド411と維持回復機構412とを相対的に移動させて、記録ヘッド411のノズル面に維持回復機構412を構成するキャッピング部材などを対向させる。
なお、ここでは、記録ヘッド411は、用紙搬送方向上流側から、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの順に各色の液滴を吐出する配置としているが、配置及び色数はこれに限るものではない。また、ライン型ヘッドとしては、各色の液滴を吐出する複数のノズル列を所定間隔で設けた1又は複数のヘッドを用いることもできるし、ヘッドとこのヘッドに記録液を供給する記録液カートリッジを一体とすることも別体とすることもできる。
給紙トレイ404の用紙403は、給紙コロ(半月コロ)421と図示しない分離パッドによって1枚ずつ分離され装置本体401内に給紙され、搬送ガイド部材423のガイド面423aに沿ってレジストローラ425と搬送ベルト433との間に送り込まれ、所定のタイミングでガイド部材426を介して搬送機構405の搬送ベルト433に送り込まれる。
また、搬送ガイド部材423には両面ユニット407から送り出される用紙403を案内するガイド面423bも形成されている。更に、両面印刷時に搬送機構405から戻される用紙403を両面ユニット407に案内するガイド部材427も配置している。
搬送機構405は、駆動ローラである搬送ローラ431と従動ローラ432との間に掛け渡した無端状の搬送ベルト433と、この搬送ベルト433を帯電させるための帯電ローラ434と、画像形成部402に対向する部分で搬送ベルト433の平面性を維持するプラテン部材435と、搬送ベルト433から送り出す用紙403を搬送ローラ431側に押し付ける押さえコロ436と、その他図示しないが、搬送ベルト433に付着した記録液(インク)を除去するためのクリーニング手段である多孔質体などからなるクリーニングローラなどを有している。
この搬送機構405の下流側には、画像が記録された用紙403を排紙トレイ406に送り出すための排紙ローラ438及び拍車439を備えている。
このように構成した画像形成装置において、搬送ベルト433は矢示方向に周回移動し、高電位の印加電圧が印加される帯電ローラ434と接触することで帯電され、この高電位に帯電した搬送ベルト433上に用紙403が給送されると、用紙403は搬送ベルト433に静電的に吸着される。このようにして、搬送ベルト433に強力に吸着した用紙403は反りや凹凸が校正され、高度に平らな面が形成される。
そして、搬送ベルト433を周回させて用紙403を移動させ、記録ヘッド411から液滴を吐出することで、用紙403上に所要の画像が形成され、画像が記録された用紙403は排紙ローラ438によって排紙トレイ406に排紙される。
このように、この画像形成装置においては本発明に係る液体吐出ヘッドからなる記録ヘッドを備えているので、ヘッドの高密度化、長尺化を図って複数のノズルを同時に駆動しても安定した滴吐出を行なうことができ、高速で、高画質画像を形成することができる。
なお、上記実施形態では本発明をプリンタ構成の画像形成装置に適用した例で説明したが、これに限るものではなく、例えば、プリンタ/ファックス/コピア複合機などの画像形成装置に適用することができる。また、狭義のインク以外の液体や定着処理液などを用いる画像形成装置にも適用することができる。
1 流路板(流路基板)
2 振動板部材
3 ノズル板
4 ノズル
6 液室
10 共通液室
12 圧電部材
12A 駆動圧電素子柱
12B 非駆動圧電素子柱
13 ベース部材
15 FPC(配線部材)
15A 電極部
23 個別外部電極
24 第1共通外部電極
25 第2共通外部電極
31 基材
32A 個別電極配線
32B 共通電極配線
100 圧電アクチュエータ
233 キャリッジ
234 記録ヘッド

Claims (8)

  1. 圧電層と内部電極が交互に積層された複数の圧電素子柱を有する圧電部材と、
    前記圧電部材の圧電素子柱に給電する配線部材と、を備え、
    前記圧電部材は、
    前記内部電極を引き出した互いに対向する面の一方に設けられた第1共通外部電極と、 他方の面に設けられた個別外部電極とを有し、かつ、前記個別外部電極が形成された面側に前記第1共通外部電極と前記内部電極を介して接続された第2共通外部電極を有し、
    前記配線部材は、
    前記圧電部材の前記個別外部電極が形成された面側に接続されて、前記個別外部電極と第2共通外部電極に給電を行う個別電極配線と共通電極配線とを有し、
    前記共通電極配線は、前記圧電部材の積層方向の先端側の位置に、前記複数の圧電素子柱に形成された複数の第2共通外部電極にまたがって接続され、
    前記個別電極配線は、前記共通電極配線よりも前記圧電素子の積層方向の先端から後退した位置に配置され、前記個別外部電極に接続されている
    ことを特徴とする圧電アクチュエータ。
  2. 前記圧電部材は駆動圧電素子柱と非駆動圧電素子柱が配列されており、前記非駆動圧電素子柱に形成された前記第2共通外部電極同士が前記配線部材によりまたがって接続されていることを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
  3. 前記配線部材が接続される非駆動圧電素子柱は、一定本数の非駆動圧電素子柱ごとに配置されていることを特徴とする請求項2に記載の圧電アクチュエータ。
  4. 前記第1共通外部電極と前記第2共通外部電極が内部電極で連結されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
  5. 前記圧電素子柱の個別外部電極が形成される面側に、前記圧電素子柱の積層方向で先端部側と基端部側の二つに分断された外部電極を有し、前記先端部側の外部電極が第2共通外部電極、前記基端部側の外部電極が前記個別外部電極であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
  6. 複数の前記圧電部材が前記圧電素子柱の配列方向に配列されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の圧電アクチュエータを備えていることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  8. 請求項7に記載の液体吐出ヘッドを備えていることを特徴とする画像形成装置。
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