JP2003225077A - 食品の熟成乾燥方法 - Google Patents

食品の熟成乾燥方法

Info

Publication number
JP2003225077A
JP2003225077A JP2002026997A JP2002026997A JP2003225077A JP 2003225077 A JP2003225077 A JP 2003225077A JP 2002026997 A JP2002026997 A JP 2002026997A JP 2002026997 A JP2002026997 A JP 2002026997A JP 2003225077 A JP2003225077 A JP 2003225077A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drying
air
heating
dried
food
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002026997A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3583106B2 (ja
Inventor
Susumu Kiyokawa
清川  晋
Haruo Inoue
晴雄 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Misato Co Ltd
Original Assignee
Misato Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Misato Co Ltd filed Critical Misato Co Ltd
Priority to JP2002026997A priority Critical patent/JP3583106B2/ja
Publication of JP2003225077A publication Critical patent/JP2003225077A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3583106B2 publication Critical patent/JP3583106B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/90Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in food processing or handling, e.g. food conservation

Abstract

(57)【要約】 【課題】 天日乾燥や冷風乾燥のように長い時間を必要
とせず、しかも熟成された味に乾燥できる乾燥方法を提
供する。 【解決手段】 被乾燥食品に対して少なくとも温風を作
用させる加熱乾燥工程と、この加熱乾燥工程に続いて常
温以下の冷風に接触させる冷風乾燥工程からなる乾燥サ
イクルを、複数回くり返して行う食品の熟成乾燥方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、干し芋や干し柿や
などの乾燥、サケやアジやメザシやシシヤモなどの冷風
乾燥、更にホタテなどの天日を主体とする乾燥、また、
トマトや各種の野菜や果物の乾燥方法の改良に関し、特
にその乾燥期間が数日から数ケ月に及びその乾燥期間中
にうま味が増し、味が深くなる、即ち「熟成度」を向上
させる熟成乾燥方法に関する。
【0002】
【従来の技術】食品(食材)を乾燥して腐食を防いで保
存性を高めるする方法として温風乾燥方法と冷風乾燥方
法とが実施されている。
【0003】例えば、干し柿を自然乾燥によって作る方
法は、先づ渋皮を剥き、これを串に刺して簾状に紐に吊
るすなどして日中は天日で乾燥し、夜間は冷気や寒風に
さらして冷却状態で乾燥する操作を約1ケ月ないし2ケ
月の間繰り返し、所定の水分を徐々に蒸発させるもの
で、その間に次第に甘味を増し、最終段階では表面に白
い粉を吹かせて完成する。
【0004】また、サケを自然乾燥してトバを作るに
は、サケの生肉を昼間は寒風下で天日にあて、夜間は寒
風にさらす操作を約2ケ月もこの操作を丁寧に繰り返す
ことによって完成するのであり、従って、その価格はか
なり高価なものである。
【0005】また、このトバを効率的に乾燥する方法と
して、所定の温度の冷風にサケの生肉に接触させて冷風
乾燥しているが、この方法によると約1〜2週間の短期
間で製品とすることができる。ホタテ貝の貝柱やカラス
ミの乾燥にも同様な工程が必要である。
【0006】また、干し芋の天日干しも一種の冷風乾燥
に相当するが、天日干しの期間がサケの場合よりも短い
が、同様に天日干しと冷風にさらす操作を繰り返すこと
が必要である。また、天日に数日間干して完成する一夜
干しのような魚類も同様な方法で乾燥させている。この
ように天日をあて、冷気にさらす自然乾燥は、乾燥する
食品の種類と乾燥する時期が限定されている上に天候に
大きく左右されるという本質的な問題がある。
【0007】更に天火干しをする際は、被乾燥物を屋外
で外気に当てる必要があることから埃が積もり、蝿や虫
と接触するので衛生上にも問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】一方、食品を工業的に
乾燥するには、温風乾燥が一般に採用されている。例え
ば籾の乾燥を例にとると、圃場から収穫された籾を約8
時間以内に、乾燥装置あるいはカントリカレベータに供
給し、この装置の煙突状に植立している乾燥筒の上部よ
り供給し、下部より供給される灯油を燃焼させて発生し
た約70℃程度に調整された熱風と向流接触させて熱交
換して乾燥させている。
【0009】圃場にある籾は約20〜30%、平均で2
5%程度の水分を含有しており、これを精米する際は1
5%以下の水分とすることが規定されており、そのため
に乾燥工程が必要である。籾を傷めない最適な乾燥方法
は、従来から行われている天日干しであるが、これは多
くの手間を必要とする上に天候が問題であり、一般には
採用されない。
【0010】そこで工業的な乾燥方法によって乾燥させ
なければならないが、籾は極めてデリケートな植物であ
る上に、美味しい米を得るには乾燥後も生きている植物
として保存することが必要である。しかし、前記のよう
に70℃もの高温の空気を籾に接触させて急激に水分を
蒸発させると「胴割れ」の欠点がある上に発芽不良の欠
点があるので、これを避ける方法を採用することが必要
である。
【0011】そのために乾燥筒を通過する間に少しの水
分を蒸発させ、その後、貯蔵タンク内の低温の籾に接触
させて乾燥筒を通過した後の加熱された籾の温度を低下
させると共に水分の移動を行なって、極めて穏やかな速
度で水分を除去することが必要である。従って、カント
リエレベータや乾燥装置の場合は約24時間、あるいは
それ以上の長い乾燥時間を必要としており、その間に籾
の損傷を防ぐことができないという問題がある。
【0012】本発明者は、乾燥室内を減圧状態に保持
し、その室内を循環する低温の温風と遠赤外線の放射の
条件を採用することによって、籾を約1〜3時間程度の
短時間で所定の水分まで乾燥させる方法を開発し、提案
している(特許第3074479号)。
【0013】この乾燥方法を採用した米を炊いた米飯
は、同じ圃場で収穫され、従来の乾燥装置によって乾燥
した籾を精米して得た米飯に比較して、食味が増し、光
沢性に優れ、弾力を持つものとすることができる。その
上、風味、特に香りが良い。
【0014】そして同じ圃場から収穫された同一品種の
米を従来の乾燥方法で乾燥しものと前記発明にかかる乾
燥方法で乾燥したものを準備し、これを同一店舗で販売
して見ると、前記発明による乾燥方法で乾燥した米の売
れいきが、従来の乾燥方法で乾燥した米に比較して著し
く良好で、再度購入する人(いわゆるリピーター)が多
いことが分かった。
【0015】ところで、冷風乾燥は、自然の冷風を利用
した乾燥と冷凍機で冷風を作って行う機械乾燥がある
が、短時間内に食品を乾燥するためには機械乾燥を採用
する必要がある。しかしながら、これには問題がある。
即ち、サケや鰊などの魚類を機械乾燥により乾燥した乾
燥食品は、自然乾燥したものに比較して全体的に白っぽ
く生のような色をしており、また、食味比較すると自然
乾燥によってじっくりと乾燥したものに比較して、うま
味ないし味の深みが少ないという問題があることが分か
った。
【0016】自然乾燥した食品(特に魚肉)は表面に甘
皮が成長し、褐色あるいはアメ色を呈するのに対して、
機械乾燥した食品の表面が白っぽく、この違いの原因
は、乾燥に要した時間と乾燥する際の温度に深い関係が
あるように考えられる。
【0017】即ち、自然乾燥の場合は天日と冷気を組合
わせた乾燥時間が数週間から数ケ月にも及ぶので、例え
ば魚介類の場合は、その魚肉等のATP(アデノシン3
リン酸)の含有量の変化する速度に関係して乾燥を進行
させることができ、長い時間をかけて乾燥したものは、
それなりに深い褐色あるいはアメ色をした色あいを呈し
ている。そしてその色の変化と共にうま味や味の深みも
醸成されるものと考えられる。
【0018】一方、機械乾燥のものは、食品の表面の色
の変化がなく、うま味の基となる表面のアメ色の薄皮な
いし層が殆ど形成されず、全体的に白っぽくて色合いが
悪く、食味もさほどに向上していないことが判明した。
【0019】機械式温風乾燥は、前記のように長い乾燥
の時間を必要としない、圃場から収穫された籾を乾燥し
た場合は、米の味や光沢や弾力性や香りが向上すると言
う顕著を効果が認められ、また、籾以外に椎茸や各種の
野菜や魚介類の乾燥にも応用できる。
【0020】この温風乾燥によって魚肉を乾燥する場合
は、前記のように魚肉等のATPの変化に合わせて乾燥
温度と時間とを調節できることから、うま味成分が増し
ているが、これでも自然乾燥の魚肉等と比較すると、色
が悪い上に味も悪い。
【0021】本発明は、前記機械式冷風乾燥、または機
械的温風乾燥における乾燥処理速度が早く、工業的乾燥
に適していると言う特性を活かしながら、乾燥の進行に
伴なって「うま味成分」が十分に醸成されないと言う問
題点を改善するものである。
【0022】即ち、「温風乾燥と冷風乾燥からなる乾燥
サイクル」を採用した熟成操作によって、うま味成分を
十分に醸成できる乾燥方法を提供することを第1の目的
とする。
【0023】また、乾燥によってうま味成分を多量に含
む表面層を増すことがてきるが、自然の冷風乾燥の場合
は長時間を必要とするという欠点を大幅に改善すること
を第2の目的とする。
【0024】更に、従来の機械式乾燥方法に比較して電
気料金等のエネルギーの消費を節減できる熟成乾燥方法
を提供することを第3の目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明に係る食品の熟成乾燥方法は、次のように構成
されている。
【0026】1)被乾燥食品に対して、少なくとも温風
を作用させる加熱乾燥工程と、この加熱乾燥工程に続い
て常温以下の冷風に接触させる冷風乾燥工程からなる乾
燥サイクルを、複数回くり返して行うことを特徴として
いる。
【0027】本発明は、温風乾燥と冷風乾燥とを単独に
行うものではなく、温風による乾燥期間と、冷風による
乾燥期間を一対とする乾燥パターンを形成する。なお、
操作条件により、これと逆の順序の乾燥パターンもあ
る。
【0028】そしてこの乾燥パターン、即ち、温風加熱
と冷風冷却とを一対とする乾燥工程を繰り返して行うこ
とで、被乾燥食品に、「うま味成分」を増加させる熟成
効果を、自然乾燥に比較して著しく短時間に与えること
を特徴とするものである。
【0029】つまり、被乾燥食品あるいは被乾燥物に対
して、温風による乾燥と冷風による乾燥を一対とした乾
燥パターンによる乾燥処理を行ない、しかもこれを繰り
返すことによって、被乾燥食品の性質を積極的に変化さ
せることを要旨とするものである。
【0030】即ち、渋柿を乾燥する場合は、乾燥サイク
ルの繰り返しによって、深みのある甘味を増すと共に果
肉の色をアメ色に変化させ、最後に表面に白色の粉を発
生させることになる。
【0031】また、干し魚を製造する場合は、表面の色
を天日干しに近い色彩をした甘皮を形成すると共に魚肉
の味に深みを与える等の熟成度を増す。そして前記乾燥
サイクルの採用により、乾燥する食品の味を変化させ、
熟成される時間を著しく短縮させることを要旨とするも
のである。
【0032】本発明は、温風乾燥と冷風乾燥とを結合さ
せた乾燥サイクルを形成し、この乾燥サイクルを繰り返
して行うことを特徴とするものである。なお、この乾燥
サイクルの要素である温風乾燥の条件と、冷風乾燥の条
件とは被乾燥食品によって異なるものであり、個々の食
品について条件を決定する必要があることは言うまでも
ない。
【0033】例えば渋柿を乾燥して干し柿を作る場合、
あるいは煮た芋を乾燥して干し芋を作る場合は、冷風乾
燥より温風乾燥を重点とする必要がある。従って、「温
風加熱乾燥」の時間と「冷風乾燥」の時間の概略の比率
は、概略「7:3」程度である。 これに対してサケを
乾燥してトバを作る場合や、シシヤモ、イワシ、アジや
サバ等の干物を作る場合は、冷風乾燥が主体であり、温
風加熱乾燥の時間と冷風乾燥の時間の比率は、概略
「3:7」程度となる。
【0034】また、コンブは温風を主体とする乾燥が適
している。ホタテは温風乾燥と冷風乾燥とが程よくバラ
ンスした条件で実施するものであるのが好ましい。
【0035】また、トマトをサラダなどの食材とする場
合やトマトケチャップを製造する場合、従来はトマトを
コイコロ状に細断し、これを乾燥装置で元の90%も含
まれている水分を約60%程度まで乾燥することで低下
させた状態でサラダの食材としたり、更に汁を濃縮する
等の所定の加工を行なって、うま味成分を増加させた
後、これを冷凍保存している。
【0036】これに対して本発明においては、トマトの
水分を減少する乾燥工程において、温風加熱乾燥と冷風
乾燥とを一対として組合わせた乾燥サイクルによって実
施するものである。
【0037】従来の乾燥方法は、熱風乾燥あるいは冷風
乾燥を単独に採用して被乾燥食品を乾燥しているが、本
発明においては加熱したり、冷却したりする工程を繰り
返して行うことを前提とするものであり、温度/時間曲
線を描いた場合は大きな波を形成した乾燥となる。
【0038】2)本発明に係る食品の熟成乾燥方法は、
a.被乾燥物に対して35〜45℃の温風と、少なくと
も天井面より遠赤外線の放射とを併用する加熱乾燥工程
と、b.マイナス5〜15℃に冷却された空気を接触さ
せる冷風乾燥工程で構成される乾燥サイクル、即ち、
(a/bあるいはb/a)を、複数回繰り返して行うこ
とを特徴としている。
【0039】温風乾燥に使用する加熱空気の温度は35
〜45℃程度の低温であることが必要であり、45℃よ
り高いと食材によってはタンパク質が分解ないし変質し
て熟成効果を阻害する。また、35℃より低い温度にお
いては乾燥に使用する熱エネルギーの付与が不十分であ
り、効率的に短時間に乾燥することができないからであ
る。
【0040】3)本発明に係る食品の熟成乾燥方法は、
35〜45℃の温風を循環させると共に少なくとも天井
面より遠赤外線を放射する。更に、乾燥室内を30〜1
50mm水柱の減圧状態に保持しながら、この乾燥室内
に被乾燥食品を収容して加熱乾燥する工程を行なう。
【0041】更に、この加熱乾燥工程に続いてマイナス
5〜15℃に冷却された空気を循環させている乾燥室内
に収容、あるいは移動させて冷却乾燥する工程からなる
乾燥サイクルを複数回くり返して行うことを特徴として
いる。
【0042】その際、温風乾燥の工程においては、乾燥
室内を30〜150mmの減圧状態に保持することによ
って低温においても効率的に乾燥できる雰囲気を保持し
ておく。
【0043】そして乾燥室内に所定の温度の熱風を循環
させて室温の低下を防止しながら、少なくとも天井面、
あるいは天井面と壁面等から多量の遠赤外線を放射して
被乾燥食品を効率的に加熱する。このよう対流加熱と放
射加熱の両方を利用して被乾燥食品を加熱乾燥すること
が必要である。
【0044】冷風乾燥は、温風乾燥より水分の蒸発が少
ないが、水分の蒸発と共にその食材の味を出すための工
程であり、熟成が良好になされる乾燥工程である。そし
てその温度はマイナス5℃〜15℃の範囲に維持する。
【0045】マイナス5℃以下は乾燥速度と熟成の進行
度が著しく遅く、逆に冷風を作るエネルギの量が増加す
るので、経済性からも問題がある。一方、15℃以上で
は食材のタンパク質が変化してしまうと共に温風乾燥に
近い状態となるので、熟成効果を促進するためには適し
ていない。
【0046】4)本発明に係る食品の熟成乾燥は、一面
にセラミックス層を形成し、その裏面にに加熱ヒータを
配置した放熱板が、乾燥室の少なくとも天井面に配置さ
れ、前記加熱ヒータが配置されている空気加熱室あるい
は空間の一方より前記乾燥室内の空気を吸引して加熱ヒ
ータで加熱した後、他方より前記乾燥室内に加熱空気を
噴出しして内を循環させる。
【0047】この温風循環と共に前記放熱板より中心波
長が40〜120μmの遠赤外線を放射されるようにな
っており、更に前記乾燥圧内を排気して30〜150m
m水柱からなる減圧状態に維持して低温における乾燥を
促進するようになっている。
【0048】そして前記乾燥室内に食品を収容し、減圧
状態で低温の熱風に接触させて加熱すると共に多量の遠
赤外線の放射を行って加熱乾燥する工程と、更に前記加
熱乾燥された食品をマイナス5℃〜15℃の冷却空気を
循環させている冷却室内に収容して熟成させる工程とを
結合させた乾燥サイクルを複数回繰り返して行うことを
特徴としていてる。
【0049】「乾燥室」は、少なくとも天井面に放熱板
が設けられ、この放熱板の裏面側に空気加熱室が形成さ
れており、この空気加熱室の一方より乾燥室内の空気を
吸引し、その内部を通過する間に所定の温度に加熱して
他方より室内に排出する循環経路を形成している。尚、
この加熱空気は主として室温を所定の温度に保持する機
能を持っている。
【0050】「加熱板」は、乾燥室側の面に酸化チタン
等の食品の加熱に適した波長の遠赤外線を放射するセラ
ミックス層を形成する加工が施されている。そしてこの
遠赤外線の波長は40〜120μmが好ましく、この範
囲のものは被乾燥食品に対して熱エネルギーを打ち込む
ような熱伝達効果がある。前記範囲の波長に比較して短
波長(高温)では食材を変質させ、逆に長波長(低温)
では熱エネルギーの打ち込み効果が劣ることになる。
【0051】なお、セラミックス層はその材質によって
加熱温度において最高を熱エネルギーを放射する中心波
長が異なっているが、熱源である発熱体に近い側を高温
で最高の熱エネルギーを放射する酸化チタン層に、乾燥
室側をそれより低温で最高の熱エネルギーを放射する酸
化アルミ層とすることによって、熱エネルギーの放射量
を増加することができる。従って、熱エネルギーの移動
方向を考慮してセラミックス層を多層構造とするのが良
い。
【0052】6)本発明に係る食品の熟成乾燥を最適な
条件に行うためには、被乾燥食品に対して、温風を作用
させる加熱乾燥工程と、この加熱乾燥工程に続いて常温
以下の冷風に接触させる冷却乾燥工程からなる乾燥サイ
クルを採用しているが、この乾燥サイクルで被乾燥食品
を1回あるいは複数回乾燥させた後、その都度、熟成度
の進行度合いをチエックし、この熟成度によって乾燥サ
イクルを繰返す回数を決定するのが良い。
【0053】温風の温度範囲、減圧の程度、そしてこれ
を被乾燥食品に対して作用させる時間、更に冷風の温度
とこれを作用させる時間の組合わせ、即ち、乾燥サイク
ルは食材によって異なっており、個々の食材に合った条
件を採用することが重要である。従って、工業的に乾燥
を実施する前に、乾燥サイクルの効果を確認した上で実
施するのが良い。
【0054】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照して本発明に係
る実施の形態を説明する。
【0055】図1は乾燥装置の概略図であって、乾燥室
1の天井部に放熱板2が設けられ、この放熱板2の上面
に電熱加熱式発熱体3と、この発熱体3を底面とする空
気加熱室4が配置されており、この空気加熱室4で加熱
された温風を前記乾燥室1内に供給して循環させるよう
になっている。
【0056】前記乾燥室1の対向する壁面にはそれぞれ
多孔壁5、5aが背後に分散室6、6aを形成するよう
に設けられている。この乾燥室1には送風機7で加圧さ
れ、空気調節装置8(空気加熱装置)で温度調節された
空気がダクト9を通じて壁面に沿って構成された分散室
6に供給され、多孔壁5面に全体的に分散されて多数の
小孔より乾燥室1内に横向きに外部循環加熱空気hgと
して噴出され、台車10内に多段に支持されている乾燥
板11の間を通過して対向する多孔壁5aの多数の孔よ
り背後にある分散室6a内に流入し、ダクト9aを通じ
て前記送風機7に還流するようになっている。
【0057】また、前記ダクト9aには冷却装置を併設
した除湿装置13が弁14を介して流量調節可能に接続
され、ダクト9a内を流動する加熱空気(循環空気)を
冷却して湿度を除去するようになっている。
【0058】更に、前記乾燥室1には排気ブロア15と
給気フアン16が接続され、排気ブロア15で乾燥室1
内の空気を排出して所定の減圧状態に保持すると共に、
給気フアン16で新気を供給するようになっている。な
お、装置の設計によってはダクト9内を通過する加熱空
気の全量を前記除湿装置13を通過させて全量の湿度を
調節することができるように構成しても良い。
【0059】天井面に設けられた放熱板2は、乾燥室1
内に向かう下面にセラミックス層(複数層の構造のもの
が良い)を形成した金属板2aと、その背面に配置され
たヒーター2bで構成され、この金属板2aの背後にダ
クト状の空気加熱室4を形成している。従って、このヒ
ーター2bは下面より遠赤外線Rを放射し、上面で空気
加熱室1を通過する空気を加熱するようになっている。
【0060】また、前記放熱板2の一方の側には吸気口
4aが、他方の側には排気口4bがそれぞれ設けられ、
この吸気口4aの近傍には強力なシロッコフアン4cが
設けられている。そして乾燥室1内の空気を吸引してフ
アン4cで加圧して空気加熱室4内を通過する間にヒー
ター2bによって加熱されて所定の温度の熱風hとなっ
て排気口4bより乾燥室1内の床面の近傍まで到達する
ように高速(5〜8m/s程度)で排出される。なお、
20は放熱板2やシロッコファン4c等を制御する制御
装置である。
【0061】乾燥室1内を循環する加熱空気の回路は、
前記空気加熱室4内を通過して前記乾燥室1内に噴出さ
れて台車10に支持されている乾燥板11上の被乾燥食
品と接触する「内部循環加熱空気h」と、空気調節装置
8で温度調節された後に乾燥室1の一方の壁面に形成さ
れている分散室6内に供給され、多孔壁5より分散・均
圧化されて噴出し、乾燥板11上の被乾燥物を包むよう
に通過して対向する多孔壁5aに到達する「外部循環加
熱空気hg」が交差状に流通して乾燥室1の内部の温度
を積極的に均一化するようになっている。
【0062】また、前記二種類の加熱空気h、hgによ
る熱エネルギーの供給に加えて、天井面にある放熱板2
より遠赤外線Rによる熱エネルギー供給される。内部循
環加熱空気hと外部循環加熱空気hgとは乾燥室1内で
交差状に流れて乾燥室1内の温度の均一化を図ってい
る。また、被乾燥食品18に対して透過性能のある遠赤
外線Rを放射することによって被加熱食品18を効率的
に加熱する。
【0063】本発明は「温風乾燥工程と冷風乾燥工程と
を一対として組み合わせた乾燥サイクル」が重要であ
る。
【0064】この冷風乾燥工程においては図1に示した
温風を循環させる乾燥室1の天井面に設けた放熱板2を
省略した構造のものを採用し、その室内に搬入された台
車10上の被乾燥食品に対して横向きの冷風を通過させ
るように構成した装置を採用するのが良い。
【0065】この冷風乾燥工程においては図1の空気調
節装置8は、冷凍機を併設した冷風製造装置を使用する
ことになる。温風乾燥と冷風乾燥とを同じ乾燥装置を使
用して行う場合は、空気調節装置8は、温風製造装置と
冷風製造装置を併設してこれらを切換えて運転すること
のなるが、この装置の詳細については省略する。
【0066】さて、この冷風乾燥工程においては、流通
する空気の温度が低いことから、低温側では減圧操作は
必要でないが、9℃〜15℃の範囲では減圧操作を併用
して熟成作用と冷風乾燥操作を行うようにするのが良
い。
【0067】また、温風加熱による乾燥条件は、本発明
者等が開発した籾の乾燥方法に類似する状態で実施する
のが好ましく、例えば次の条件である。
【0068】A)乾燥室1内を循環する加熱空気h、h
aがミックスされた温度は、多数の被乾燥食品を乾燥し
た場合のデータを検討した結果、35℃〜45℃の低温
の加熱が前提である。
【0069】B)また、前記のように低温加熱を行う場
合は、蒸気圧を低下させるために減圧操作が必要であ
る。この減圧は水柱で30〜150mmの範囲で良く、
例えば200mm程度の高度に減圧する場合は排気動力
がかなり高くなる上に乾燥室の耐圧性にも問題が発生す
るので前記減圧範囲の中間程度に調整するのが良い。
【0070】冷風乾燥は、冬季の外気であるマイナス5
℃程度から最高でも15℃以下の範囲の低温の空気ある
いは冷風に渋柿や野菜や果物、あるいは魚肉等の被乾燥
食品をさらしてゆっくりと乾燥させる工程に類似してい
る。
【0071】本発明を実施する場合は、一つの乾燥室を
使用して熱風を循環させて乾燥を行なった後に、この熱
風を止め、室内を冷却して冷風乾燥を行う方法も可能で
あるが、実際に一つの乾燥室を使用して加熱乾燥と冷却
熟成乾燥とを行うことは、熱エネルギーの使用方法とし
て効率的ではない。
【0072】そこで、実際の装置においては図2に示す
ように乾燥室30(図1における乾燥室1)と冷風室3
1とを連絡室32を介して併設し、この連絡室32内に
設けたシールドア33によって両室30、31の空気の
貫流を防ぎながら、乾燥板11を多段に配置した台車1
0を両室30、31の間を往き来しながら、前記温風乾
燥と冷風熟成あるいは冷風乾燥を交互に、しかも所定の
時間差を持って行うようにするのが良い。
【0073】次に、図3を参照して渋柿を本発明にした
がって熟成乾燥させた場合における時間経過に伴う水分
量の変化と熟成度の変化について概要を説明する。
【0074】図3の(A)は、時間経過と共に変化する
被乾燥食品の水分量を示しており、領域(H)は熱風加
熱乾燥を、領域(C)は冷風乾燥をぞれぞれ示してい
る。
【0075】実験に使用した図1に示す乾燥室1は、横
幅が250cm、奥行きが400cm、床から天井まで
の高さが270cm(容積が27m3)で、天井部分の面
積が7.0m2であり、この天井部分の面積の約55%の
面積を持つ放熱板2を配置した。
【0076】放熱板2は幅が100cm、長さが190
cmのものを2個使用しており、個々の放熱板の裏面に
5kwの電熱ヒーターを配置した。そしてこの放熱板2
には2mmのアルミ板を使用し、その表面(乾燥室側の
面)に酸化チタンからなるセラミックス層と、そのセラ
ミックス層の上に更に酸化アルミからなるセラミックス
層を二層に形成している。前記電熱加熱式発熱体3で加
熱された場合に、そのセラミックス層を介して中心波長
が40〜120μmの遠赤外線を放射するものを準備し
た。
【0077】台車10は、縦横の幅が70cm×90c
mで、高さが160cmの金属製のアングル材を使用し
た枠体で構成され、その枠体の内部に15段の棚を形成
したものである。そしてその棚に縦横の幅が86cm×
56cmの寸法の四角状の枠体と,その内部にステンレ
ス製の網状物を設けた乾燥板11を15枚支持してい
る。従って、乾燥室30(1)の温風,あるいは冷却室
31の冷風はこの台車10の上方から下方まで効率的に
吹き抜けることができるようになっている。
【0078】前記のように構成された台車10の乾燥板
11上に、1枚の乾燥板当たり約60個の皮を剥いだ渋
柿を並べた。
【0079】そして乾燥室30(1)内に内部循環加熱
空気hと外部循環加熱空気hgとを循環させ、室温が3
6〜38℃になるように放熱板2の温度と、空気調節装
置8における加熱温度を調節した。これと共に乾燥室1
内が水柱で60mmになるように排気ブロア15を作動
させた。
【0080】図3の(A)(B)における記号(H)は
温風による加熱の区間(図2における乾燥室30内で乾
燥させる時間)を、また、記号(C)は冷風による冷却
の区間(冷却室31内で冷却乾燥と熟成させる時間)を
それぞれ示している。
【0081】この実施例ににおいては、温風による加熱
の区間(H)を12時間、冷風による熟成の区間(C)
を12時間とって熟成乾燥した行程における柿の水分量
の減少の状態を図3(A)に、また、熟成度の変化の状
態を図3(B)にそれぞれ示している。
【0082】水分量が変化する状態は、図1に示すよう
に乾燥室1内に二種類の循環加熱空気h、hgを交差状
に循環させながら、遠赤外線Rを放射して乾燥させる乾
燥工程における水分の減少量に相当する割合で減少し
た。しかし、冷却乾燥工程においては、水分は大幅に減
少しない。
【0083】そしてこの第1段の温風乾燥工程が終了し
た被乾燥物を載せた台車10を、図2に示す冷風乾燥室
31内に移動させて、冷風による乾燥を行った場合に進
行する熟成度の変化を図3(B)示している。このグラ
フより冷風乾燥においては、水分の乾燥よりも、熟成度
の向上に効果があることがわかる。
【0084】水分量の減少割合は,図3(A)における
乾燥サイクルS1〜S2の加熱空気による水分量の変化
(w1〜w2、w3〜w4、w5〜w6)の方が冷風乾
燥工程(C1、C2、C3より大きい。そして最終段階
の冷風乾燥工程(C3)では予定された水分量w7に減
少して乾燥が完了している。なお、最初の水分量w1が
83%より最終段階の水分量w7は37%に減少してい
る。
【0085】一方、「熟成度」の判定は味覚試験による
ところが大きい。具体的には、各乾燥サイクルS1,S
2,S3工程で乾燥処理している渋柿のサンプルを、1
0人の試験者が実際に食してみて、従来の天日乾燥した
干し柿と、味や粘り、更に香りや色彩を比較しながら、
5段階評価で採点している。従って、この実施例におけ
る評価は、試験装置を使用した正確な数値から得られた
ものではないが、通常の味覚を持つ人が感ずる熟成度の
傾向と合致していると言える。
【0086】図3(B)に第1回の乾燥サイクルS1、
第2回の乾燥サイクルS2の後の冷却乾燥工程における
熟成度j2、j4及びj6は次第に「甘味」と「うま
味」が次向上していることを示している。
【0087】当然のことであるが、第1段の乾燥サイク
ルS1における温風乾燥行程H1における熟成度j1が
最も低く、この乾燥工程H1を終了する段階では全く食
べることができないガリガリの渋柿であった。
【0088】この第1段の乾燥サイクルS1を構成して
いる温風乾燥工程H1に続く冷風乾燥工程C1では、熟
成度j2が向上している。なお、この工程においては水
分量は大幅に変化していない。
【0089】更に、第2段の冷風乾燥工程C2では温風
乾燥工程H2の熟成度j3からj4と大幅に改善されて
おり、少し甘い感じが増している.しかし、まだ天日乾
燥のものに比較して十分に食に適した甘味と柔らかさが
得られていない。
【0090】その後、第3段の乾燥サイクルS3におけ
る温風乾燥工程H3によって水分を蒸発させた後、冷風
乾燥工程C3で被乾燥食品を乾燥すると、なだらかに上
昇する熟成度j5から、急に熟成度j6が進行して通常
の干し柿に比較して十分に甘くなり、そしてねっとりと
した食感となっていることが分かった。
【0091】前記実施例は、干し柿を製造する工程に本
発明を適用した場合を説明したが、本発明本発明は、干
し芋やモヤシ、ネギや山芋、ニンジンやトマトやピーマ
ン等の植物やバナナやリンゴや梨等の果物、更にサケや
メザシ、シシャモやホタテ貝やイカ等の魚介類であっ
て、天日と夜間の冷気が与えられる食品の熟成乾燥に適
用することができるものである。
【0092】温風乾燥は、被乾燥食品の乾燥時間を短縮
して効率的に乾燥することができるものであるが、その
被乾燥食品本来の味に対して甘味やうま味を増すような
熟成作用がない。また、例えば魚類を乾燥した場合は、
全体に白っぽくて生のように見え、見栄えも悪いもので
あった。
【0093】一方、冷風乾燥は温風乾燥のように熱を与
えることがなく、温度が低い分だけ乾燥が緩慢であるの
で、温風乾燥の場合に比較してうま味のある乾燥食品を
得ることができるが、自然乾燥のような熟成された味の
ものを得ることができなかった。
【0094】本発明は、温風あるいは冷風のみによる乾
燥食品に比較して、熟成されたうま味をだすことができ
る乾燥方法を提供するものである。
【0095】そのため、温風で加熱して乾燥する乾燥工
程と、この乾燥工程に続いて常温以下の冷風を接触させ
る冷風乾燥を一対とする乾燥サイクルを規定し、この乾
燥サイクルを複数回繰り返す(加熱、冷却、加熱、冷却
の繰り返し)ことによって、乾燥速度を早めると共に、
天日乾燥や自然の冷風乾燥と同様な、あるいはそれ以上
に熟成された味を持つ乾燥食品を得ることができる。
【0096】前記図3に水分量の変化と熟成度の変化を
描いたグラフにおいては、一定の温風による加熱乾燥時
間と、冷風乾燥時間を一定にした場合を描いているが、
例えば水分量が大きく減少する区間を長くし、他の区間
をそれより短縮することができ、被乾燥物である食材の
種類と含水量に関係して変更するのがよい。
【0097】また、冷風乾燥の時間を乾燥サイクルの進
行と共に長くして熟成効果を上げるようにしても良い。
いずれにしても被乾燥食品の種類によって水分の蒸発速
度とうま味が醸成される時間とうま味の程度が異なるの
で、前記乾燥サイクルは個々の食品との関係において決
定するのが良い。
【0098】
【発明の効果】本発明にかかる食品の熟成乾燥方法は、
被乾燥食品に対して少なくとも温風を作用させる加熱乾
燥工程と、この加熱乾燥工程に続いて常温以下の冷風に
接触させる冷風乾燥工程からなる乾燥サイクルを、複数
回くり返して行うことを特徴としている。
【0099】従って、加熱乾燥による乾燥速度を早める
操作と、常温以下の温度の冷風を作用させる冷風乾燥工
程の総合的な作用による熟成度を高める操作を結合させ
ることによって、熟成度を高め、しかも短時間に効率的
に食品を乾燥させることができる。
【0100】また、甘味が増す果物を乾燥した場合は、
自然乾燥したものより甘味が増し、魚肉や家畜の肉の場
合はうま味が増す効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】温風を循環させて乾燥する乾燥装置の概略図で
ある。
【図2】乾燥サイクルを実施する温風乾燥室と冷風乾燥
室を連絡室で連結した装置の概略図である。
【図3】(A)は被乾燥食品の水分量の変化と時間経過
との関係を示すグラフ、(B)は被乾燥食品の熟成度の
変化と時間経過との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1、30 乾燥室 2 放熱板 2a 金属
板 2b ヒータ 3 電熱加熱式発熱体 4 空気加熱装置 4
a 吸気口 4b 排気口 4c シロッコフアン 5、5a 多孔板 6、6a 分散室 7
送風機 8 空気調節装置 9、9a ダクト 10
台車 11 乾燥板 13 除湿装置 14 弁
15 排気ブロワ 16 給気フアン 18 被乾燥食品 h 内部循環加熱空気 hg 外部循環加熱空気
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F26B 23/04 F26B 23/04 B Fターム(参考) 3L113 AA01 AB02 AB06 AC08 AC10 AC21 AC23 AC43 AC45 AC46 AC52 AC53 AC57 AC64 BA16 BA17 DA10 DA24 4B022 LA05 LA06 LB06 LF01 LF02 LR01 LR03 LR05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被乾燥食品に対して少なくとも温風を作
    用させる加熱乾燥工程と、この加熱乾燥工程に続いて常
    温以下の冷風に接触させる冷風乾燥工程からなる乾燥サ
    イクルを、複数回くり返して行うことを特徴とする食品
    の熟成乾燥方法。
  2. 【請求項2】 乾燥食品に対して、35〜45℃の温風
    循環と遠赤外線の放射とを行う加熱乾燥工程と、マイナ
    ス5〜15℃に冷却された空気を接触させる冷風乾燥工
    程とからなる乾燥サイクルを、複数回くりかえして行う
    ことを特徴とする食品の熟成乾燥方法。
  3. 【請求項3】 35〜45℃の温風を循環させながら、
    少なくとも天井面より遠赤外線を放射し、更に30〜1
    50mm水柱の減圧状態を保持している乾燥室内に被乾
    燥食品を収容して加熱乾燥する工程と、この加熱乾燥工
    程に続いてマイナス5〜15℃に冷却された空気を循環
    させている室内に収容して冷却乾燥する工程とを複数回
    くり返して行うことを特徴とする食品の熟成乾燥方法。
  4. 【請求項4】 一面にセラミックス層を形成し、その裏
    面に加熱ヒータを配置した放熱板が乾燥室の少なくとも
    天井面に配置され、 前記加熱ヒータが配置されている側に形成されている空
    気加熱室の一方より前記乾燥室内の空気を吸引して加熱
    ヒータで加熱した後、他方より前記乾燥室内に噴出して
    この乾燥室内を循環させると共に、前記放熱板より中心
    波長が40〜120μmの遠赤外線を放射し、更に前記
    乾燥圧内を排気して30〜150mm水柱の減圧状態に
    維持するようになっており、 前記乾燥室内に食品を収容し、減圧状態で低温の熱風に
    接触させて加熱すると共に多量の遠赤外線の放射を行っ
    て加熱乾燥する工程と、 続いて前記加熱乾燥された食品をマイナス5〜15℃の
    冷却空気を循環させている冷風乾燥室内に収容して熟成
    させる工程とを結合させた乾燥サイクルを、複数回繰り
    返して熟成度を上げることを特徴とする食品の熟成乾燥
    方法。
  5. 【請求項5】 加熱室内を循環する加熱空気は主として
    室温を維持する熱エネルギーを供給するものであり、ま
    た、加熱室内に放射する遠赤外線は主として被加熱物を
    加熱する熱エネルギーを供給するものであることを特徴
    とする請求項4項に記載の食品の熟成乾燥方法。
  6. 【請求項6】 被乾燥食品に対して、温風を作用させる
    加熱乾燥工程と、この加熱乾燥工程に続いて常温以下の
    冷風に接触させる冷却乾燥工程からなる乾燥サイクル
    は、被乾燥食品を1回あるいは複数回行った後、熟成度
    の進行度合いをチエックし、この熟成度によって乾燥サ
    イクルを繰返す回数を決定することを特徴とする食品の
    熟成乾燥方法。
JP2002026997A 2002-02-04 2002-02-04 食品の熟成乾燥方法 Expired - Fee Related JP3583106B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002026997A JP3583106B2 (ja) 2002-02-04 2002-02-04 食品の熟成乾燥方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002026997A JP3583106B2 (ja) 2002-02-04 2002-02-04 食品の熟成乾燥方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003225077A true JP2003225077A (ja) 2003-08-12
JP3583106B2 JP3583106B2 (ja) 2004-10-27

Family

ID=27748650

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002026997A Expired - Fee Related JP3583106B2 (ja) 2002-02-04 2002-02-04 食品の熟成乾燥方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3583106B2 (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008194018A (ja) * 2007-02-16 2008-08-28 Seiko Engineering Kk 帆立貝柱の乾燥方法及び帆立貝柱の乾燥装置
JP2011185592A (ja) * 2010-02-15 2011-09-22 San Techno Kuga:Kk 乾燥機
JP2012228198A (ja) * 2011-04-26 2012-11-22 Fumiko Noen:Kk 乾燥柿及びその製造方法
JP2013017475A (ja) * 2011-06-15 2013-01-31 Shinshu Univ 干し柿の製造方法
JP2013042756A (ja) * 2011-08-19 2013-03-04 Yu-Il Co Ltd 非循環式のエアフローを利用した干し柿の製造方法及び装置
JP2017147987A (ja) * 2016-02-25 2017-08-31 タチバナペーパーウェアー株式会社 カビと酸化を発生させない干し柿の製造方法
KR101852298B1 (ko) * 2017-06-29 2018-04-25 조익형 고온숙성 및 저온숙성을 이용한 육류의 건식숙성방법
JP2018102172A (ja) * 2016-12-26 2018-07-05 正和 志賀 乾燥ナツメグの製造方法
JP2020159682A (ja) * 2019-03-25 2020-10-01 株式会社田中建設 減圧乾燥システム
JP2020159621A (ja) * 2019-03-26 2020-10-01 株式会社和陽 乾燥処理の終了判断方法
JP2021078489A (ja) * 2019-11-21 2021-05-27 胡金霞 骨強化に役立つプロテインパウダーの製造装置
CN113623961A (zh) * 2021-08-16 2021-11-09 韶关新盟食品有限公司 一种食品快速烘干定型生产设备及烘干方法
JP2022120786A (ja) * 2021-02-05 2022-08-18 株式会社木原製作所 魚介類乾燥システムと魚介類干物製造方法
JP7348782B2 (ja) 2019-09-11 2023-09-21 株式会社巴川製紙所 乾燥機構およびその使用方法

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008194018A (ja) * 2007-02-16 2008-08-28 Seiko Engineering Kk 帆立貝柱の乾燥方法及び帆立貝柱の乾燥装置
JP2011185592A (ja) * 2010-02-15 2011-09-22 San Techno Kuga:Kk 乾燥機
JP2012228198A (ja) * 2011-04-26 2012-11-22 Fumiko Noen:Kk 乾燥柿及びその製造方法
JP2013017475A (ja) * 2011-06-15 2013-01-31 Shinshu Univ 干し柿の製造方法
JP2013042756A (ja) * 2011-08-19 2013-03-04 Yu-Il Co Ltd 非循環式のエアフローを利用した干し柿の製造方法及び装置
JP2017147987A (ja) * 2016-02-25 2017-08-31 タチバナペーパーウェアー株式会社 カビと酸化を発生させない干し柿の製造方法
JP2018102172A (ja) * 2016-12-26 2018-07-05 正和 志賀 乾燥ナツメグの製造方法
KR101852298B1 (ko) * 2017-06-29 2018-04-25 조익형 고온숙성 및 저온숙성을 이용한 육류의 건식숙성방법
JP2020159682A (ja) * 2019-03-25 2020-10-01 株式会社田中建設 減圧乾燥システム
JP2020159621A (ja) * 2019-03-26 2020-10-01 株式会社和陽 乾燥処理の終了判断方法
JP7236663B2 (ja) 2019-03-26 2023-03-10 株式会社和陽 乾燥処理の終了判断方法
JP7348782B2 (ja) 2019-09-11 2023-09-21 株式会社巴川製紙所 乾燥機構およびその使用方法
JP2021078489A (ja) * 2019-11-21 2021-05-27 胡金霞 骨強化に役立つプロテインパウダーの製造装置
JP2022120786A (ja) * 2021-02-05 2022-08-18 株式会社木原製作所 魚介類乾燥システムと魚介類干物製造方法
JP7262841B2 (ja) 2021-02-05 2023-04-24 株式会社木原製作所 魚介類乾燥システムと魚介類干物製造方法
CN113623961A (zh) * 2021-08-16 2021-11-09 韶关新盟食品有限公司 一种食品快速烘干定型生产设备及烘干方法
CN113623961B (zh) * 2021-08-16 2022-08-16 韶关新盟食品有限公司 一种食品快速烘干定型生产设备及烘干方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3583106B2 (ja) 2004-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Rahman et al. Drying and food preservation
Sakare et al. Infrared drying of food materials: Recent advances
Rastogi Recent trends and developments in infrared heating in food processing
JP3583106B2 (ja) 食品の熟成乾燥方法
CN108967921A (zh) 棒状香肠的快速部分干燥
Gunathilake et al. Drying of agricultural crops
KR100647426B1 (ko) 슬라이스 대추 및 그 제조방법
CN101998832B (zh) 营养富化米制造方法
CN106974261A (zh) 一种即食食用菌菇脆片及其无油加工方法
Mengeş et al. The Effects of Drying Parameters on Drying Characteristics, Colorimetric Differences, Antioxidant Capacity and Total Phenols of Sliced Kiwifruit.
JP2001103905A (ja) 遠赤外線乾燥装置
JP4748533B2 (ja) 焼き莢付枝豆の冷凍品及びその製造方法
JP2012135279A (ja) 乾燥なめこの製造方法及びこの製造方法により製造された乾燥なめこ
US20090226577A1 (en) Method for drying pistachios to achieve preferred organoleptic characteristics
KR102352317B1 (ko) 박하를 이용한 굴비 제조방법 및 이에 의해 제조된 굴비
KR100886481B1 (ko) 혼반용 쌀귀리 제조방법 및 그 혼반용 쌀귀리
WO2018124911A1 (ru) Способ производства сушеных продуктов животного и растительного происхождения
JP2001095548A (ja) 食品乾燥器
JP3568250B2 (ja) 食品の乾燥方法
Aware et al. Solar drying of fruits and vegetables
KR100211677B1 (ko) 맥반석을 이용한 구이계란의 제조방법
Habibi et al. Dehydrated and Freeze-dried Peach Fruit: A Prolonged Shelf-life Product through Modern Drying Techniques: HS1478, 4/2024
Barta Fruit drying principles
JP3653354B2 (ja) 食品の乾燥方法
Llave et al. Infrared radiation

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040312

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040406

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040520

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040720

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040727

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080806

Year of fee payment: 4

S303 Written request for registration of pledge or change of pledge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316303

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080806

Year of fee payment: 4

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080806

Year of fee payment: 4

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080806

Year of fee payment: 4

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080806

Year of fee payment: 4

S303 Written request for registration of pledge or change of pledge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316303

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080806

Year of fee payment: 4

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S303 Written request for registration of pledge or change of pledge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316303

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080806

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090806

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090806

Year of fee payment: 5

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090806

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100806

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100806

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110806

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110806

Year of fee payment: 7

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110806

Year of fee payment: 7

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110806

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110806

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120806

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120806

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120806

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120806

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120806

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130806

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130806

Year of fee payment: 9

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees