JP2003224914A - シールドフラットケーブルの皮剥ぎ刃とそれを備えた治具 - Google Patents

シールドフラットケーブルの皮剥ぎ刃とそれを備えた治具

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JP2003224914A
JP2003224914A JP2002019563A JP2002019563A JP2003224914A JP 2003224914 A JP2003224914 A JP 2003224914A JP 2002019563 A JP2002019563 A JP 2002019563A JP 2002019563 A JP2002019563 A JP 2002019563A JP 2003224914 A JP2003224914 A JP 2003224914A
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Toshiaki Suzuki
俊秋 鈴木
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AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シールドフラットケーブル30の皮剥ぎを楽
に確実に行う。 【解決手段】 一端面が傾斜面2となった矩形の板体の
その傾斜面2に、傾斜方向に平行に、シールドフラット
ケーブル30の芯線とドレン線の並びの半断面形状と相
似の溝3の並びを刻し、各溝3が傾斜面2の鋭角側の縁
部4を貫いて、その縁部4に現れる半円の並びを刃形5
とする対の皮剥ぎ刃1、1’とその治具を作製する。各
刃形5の半円の径は、対応する芯線とドレン線の半径よ
り大きく、芯線とドレン線を銅箔で被覆したものの厚み
の半分より小さい寸法とする。皮剥ぎ時には、治具で保
持した対の皮剥ぎ刃1、1’の互いの傾斜面2と刃形5
を対向させた姿勢にして、その間にシールドフラットケ
ーブル30を介在させて刃形5を突き合わせ、刃形5を
銅箔にまで食い込ませた状態で、ケーブル30をその長
さ方向に引いて外部シースと銅箔を剥ぎ取る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、絶縁被覆電線の
信号線が複数本と、導体のみから成るドレン線とを同一
平面上で平行に並べて、それら各芯線を金属箔で被覆し
たシールドを外部シースで被覆して成るシールドフラッ
トケーブルに対し、その端末処理の際に、前記外部シー
スおよび金属箔を剥ぎ取るための皮剥ぎ刃と、それを備
えた治具に関する。
【0002】
【従来の技術】上記シールドフラットケーブルとして、
例えば、図5(a)に符号30を付して示したものが開
発されている。その構成は、丸導体31aを絶縁体31
bで被覆した複数の芯線(信号線)31(図では5本で
ある)と、導体のみからなる一本のドレン線31dとを
所定のピッチで同一平面上に平行に並置して、これら各
芯線31とドレン線31dを、それらが成す平面の表裏
を挟む一対の金属箔(例えば、銅箔やアルミニウム箔)
32を接着剤で貼り合わせて、ドレン線31dのみが、
その金属箔32と導通するようにして、その金属箔32
の外面を絶縁性の樹脂(外部シース)33で被覆したも
のである。
【0003】このシールドフラットケーブル30は、電
気的には、前記金属箔32が外部ノイズを反射すること
による信号の伝送効率の高さを示し、形態的にも、その
形状がフラットであるため、省スペースでの配索が可能
であり、接続対象に接続する際の端末加工処理時間の低
減が図れるといった利点を有するので、近年、頓に、オ
ーディオ・ヴィジュアル機器の搭載が多くなった自動車
内でのワイヤーハーネスへの投入等、産業用に広く普及
している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような構成のシ
ールドフラットケーブル30は、金属箔32を含まな
い、樹脂33の外皮だけで覆われた単純形態のフラット
ケーブルとともに、その端末処理の際、図5(b)に示
すように、前記金属箔32とともに外側の樹脂フィルム
33を剥ぎ取って(「皮剥ぎ」)、内部の芯線31およ
びドレン線31dを剥き出しにする必要がある。
【0005】その際、シールドフラットケーブル30の
場合は、その金属箔32の存在ゆえ、金属箔32を含ま
ない、樹脂33の外皮だけで覆われた単純形態のフラッ
トケーブルと違って、従来の手作業による小刀等を使用
して外皮を削ってゆく方式では、樹脂フィルム33を剥
いだ後、さらに、強固な金属箔32も剥がさなければな
らないので、作業者の手先の疲れが激しく、工程が二工
程にもわたるので、効率も悪く、非常な労力を要するこ
とになる。
【0006】また、手作業で行う場合には、時間の経過
に伴う作業者の疲労の蓄積や、作業者間の作業レベルの
違いによって、皮剥ぎの状態にバラツキが生じ、同じ作
業者でも疲労の度が増してきたり、不慣れな作業者が皮
剥ぎ作業を行うと、小刀の切り込みがケーブル30内部
の芯線31にまで至ったりして、多くの不良品を排出し
てしまうという問題がある。
【0007】そこで、この発明の課題は、上記のような
シールドフラットケーブルの皮剥ぎが、内部の被覆芯線
やドレン線に傷を付けることなく、皮剥ぎ状態にバラツ
キを生じさせることなく、かつ、その作業が楽に行える
ようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明は、治具あるいは自動機に搭載して皮剥ぎ
を行うためのシールドフラットケーブルの皮剥ぎ刃とそ
の治具を提供するものであり、その皮剥ぎ刃は、対の刃
で構成され、対の刃のそれぞれが、一端面が傾斜面とな
った矩形の板体の前記傾斜面に、傾斜方向に平行に、前
記シールドフラットケーブルの信号線とドレン線の並び
の半断面形状と相似の溝の並びを刻したものであり、各
溝は前記傾斜面の鋭角側の縁部を貫いて、その縁部に現
れる半円の並びが刃形となっており、各刃形の半円の径
は、対応する前記信号線とドレン線の半径より大きく、
前記信号線とドレン線を前記金属箔で被覆したものの厚
みの半分より小さい寸法となっており、対の刃の、前記
刃形が現れた縁部同士を、傾斜面同士を対向させる形で
突き合わせると、両者の刃形によって、前記シールドフ
ラットケーブルの横断面に相似な空間が形成されるよう
になっている構成のものとしたのである。
【0009】また、その皮剥ぎ刃を備えたシールドフラ
ットケーブルの皮剥ぎ治具として、上記対の皮剥ぎ刃
が、上記刃形が現れた縁部同士を、上記傾斜面同士を対
向させた形で、それらを接離させる進退機構に取り付け
られている構成のものとしたのである。
【0010】上記治具の構成において、上記シールドフ
ラットケーブルの位置決め手段を付設するようにすれ
ば、皮剥ぎ刃を、シールドフラットケーブルの正確な切
り込み位置に、常に一定の姿勢で作用させることができ
る。
【0011】また、上記対の皮剥ぎ刃に、上記刃形が現
れた縁部以外に、互いが当接する当たりを設けて、その
当たりによって、対の皮剥ぎ刃を接近させた時に、上記
刃形が現れた縁部同士の対向間隔が規制されるようにす
れば、刃の食い込み量を常に一定にすることができる。
【0012】さらに、上記対の皮剥ぎ刃の上記進退機構
に対する取り付け位置が、その進退方向に調節可能とな
っているようにすれば、刃の食い込み量を調節すること
ができる。
【0013】上記皮剥ぎ治具、および、それに取り付け
られる前記皮剥ぎ刃の作用については、実施形態の説明
を参照されたい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して、この発明の
実施の形態を説明する。対象ワークは、前記従来例で図
5(a)に示したシールドフラットケーブル30であ
り、5本の芯線31と1本のドレン線31dを並列にし
たものの厚み方向を銅箔32で上下に挟んで接着剤で貼
り合わせ、さらに、そのものを樹脂33で被覆したもの
である。
【0015】そのシールドフラットケーブル30に作用
して、従来例の図5(b)に示したような「皮剥ぎ」を
行うこの実施形態の治具は、図1に示す一対の皮剥ぎ刃
1、1’と、図2に示すそのホルダ11、16、およ
び、図3に示す、前記ホルダの一方(符号11を付した
もの)を昇降させる昇降機構20とから成る。先ず、皮
剥ぎ刃単体の形状について説明する。
【0016】対の皮剥ぎ刃1、1’は、左右対称形状を
成しており、図1(a)では、その対の皮剥ぎ刃の一方
(符号1を付したもの)のみを斜視図で示し、(b)
に、一点鎖線を対称中心として、対のもの(符号1を付
したものについて対称なものに符号1’を付す)を左右
対称に配置して平面図で示している。
【0017】図に示すように、この皮剥ぎ刃1、1’
は、一端面が傾斜面2となった矩形の板体のその傾斜面
2に沿って、傾斜方向に平行に、シールドフラットケー
ブルの芯線とドレン線の並びの半断面形状と相似の溝3
の並びが、その傾斜面2を貫いて形成されている。そし
て、それらの溝3が傾斜面2の鋭角側の縁部4を貫い
て、その縁部4に現れる半円の並びが刃形5となってい
る。その刃形5の各半円の径は、対応する芯線およびド
レン線の半径より大きく、芯線とドレン線を銅箔32で
被覆した状態のものの厚みの半分より小さい寸法となっ
ている。
【0018】以上のような対の皮剥ぎ刃1、1’を、互
いの傾斜面2同士と、刃形5が現れた縁部4同士を対向
させて、その姿勢で両者を接近させて、その刃形5同士
を突き合わせると、(c)に示すように、両者の刃形5
によって、シールドフラットケーブル30の横断面と相
似な空間が形成されるようになっている。その空間形状
と、シールドフラットケーブル30の横断面との相似比
は、前記したような、刃形5の各半円の径が、対応する
芯線およびドレン線の半径より大きく、芯線とドレン線
を銅箔で被覆した状態のものの厚みの半分より小さくな
るような比となっている。すなわち、この対の皮剥ぎ刃
1、1’の間に、一点鎖線で示すように、フラットケー
ブル30を介在させて、互いの刃形5を突き合わせる
と、刃形5がフラットケーブル30の表面に切り込ん
で、ケーブル30内の銅箔の内部にまで至るようになっ
ている。以上が、皮剥ぎ刃1、1’の形状である。この
皮剥ぎ刃1、1’は、前記したように、そのホルダに取
り付けられ、そのホルダの一方をさらに昇降機構20に
取り付けて、他方のホルダとの間で、対の皮剥ぎ刃1、
1’を接近させて、間に介在させたフラットケーブル3
0の表面に切り込ませるものである。次に、その皮剥ぎ
刃1、1’のホルダについて説明する。図2は、そのホ
ルダ11、16を、前記皮剥ぎ刃1、1’をセットした
状態で示している。
【0019】ホルダ11、16は、後述する昇降機構2
0に取り付けられるもの(符号11を付して示す)と、
その昇降機構20が設置されるベース板(図3に符号B
を付して示す)上に取り付けられるもの(符号16を付
して示す)との二種類がある。(a)に示したものは、
昇降機構20の側に取り付けられるホルダ11であり、
昇降機構20に取り付ける際の姿勢で描いている。
(b)は、(a)の矢視Aによる正面図である。
【0020】他方、(c)に示したものが、前記ベース
板B上に取り付けられるホルダ16であり、このもの
も、ベース板B上に取り付ける際の姿勢で描いている。
(d)は、(c)の矢視Cによる正面図である。それぞ
れのホルダ11、16に、前記対の皮剥ぎ刃1、1’の
それぞれがセットされる。
【0021】先ず、(a)、(b)に示したホルダ11
について説明する。このホルダ11は、基本形状が矩形
の2枚の板体から成り、図では、その長手方向の上部は
省略して描いている。各板体は、下端から上向きの所定
の範囲が元の厚みより薄くなっていて、厚みの境界では
直角の段を成している。その直角の段となった所の水平
面側が、次に示す、ベース板側のホルダ16との当接面
12となっている。
【0022】その薄厚の部分を矢視Aから見ると、
(b)に示すように、端面の幅方向中央において、上向
きに大きく台形形状がえぐられた形状となっている。こ
の台形形状の上底に対応する部分の長さは、対象ワーク
のシールドフラットケーブル30の幅より僅かに大きい
程度の寸法となっており、この部分が、後述するよう
に、皮剥ぎ前の、ケーブル30のセッティングの際、ケ
ーブル30を幅方向に位置決めする位置決め溝13とな
っている。そして、台形の斜辺に対応する傾斜面は、そ
の位置決め溝13にケーブル30を導くためのガイド面
14となっている。
【0023】そのようなホルダ11が二枚、図のよう
に、厚み方向の段付き部を有した側を対向させて、間に
皮剥ぎ刃1を挟んで、図示しない上側の部分で、皮剥ぎ
刃1ともどもボルトで固定されている。そのようにホル
ダ11と皮剥ぎ刃1を固定した際、(b)に示すよう
に、ホルダ11の、前記ケーブルの位置決め溝13の底
面から、皮剥ぎ刃1の刃形5が下向きに覗いた形になっ
ている。
【0024】次に、(c)、(d)に示したホルダ16
について説明する。このものも基本形状は矩形の板体
で、図では、その長手方向の下部は省略して描いてい
る。各板体は、上端側の端面に、厚み方向に貫通し、幅
方向中央から左右対称に広がる浅い溝17が形成されて
いる。その溝幅は対象ワークのシールドフラットケーブ
ル30の幅より僅かに大きい程度の寸法となっており、
この溝17も前記昇降機構20側のホルダ11の位置決
め溝13と共に、皮剥ぎ時、ケーブル30を位置決めす
るための位置決め溝17となっている。そのようなホル
ダ16が二枚、図のように、その厚み方向で皮剥ぎ刃
1’を挟んで、図示しない下側の部分で、皮剥ぎ刃1’
ともどもボルトで固定されている。その際、前記位置決
め溝17の両側の上面が前記ホルダ11の当接面12と
の当接面18となっている。
【0025】また、その位置決め溝17の底面の部分か
らは、(d)に示すように、前記ホルダ11の場合と同
様、皮剥ぎ刃1’の刃形5が上向きに露出した形になっ
ている。以上が皮剥ぎ刃1、1’の対のホルダ11、1
6の構成である。次に、その皮剥ぎ刃1、1’を突き合
わせて皮剥ぎを行う、この実施形態の皮剥ぎ治具の全体
について、図3、図4を参照して説明する。図3は、そ
の治具の全体斜視図、図4(a)は、図3の矢視III に
おける右側面図である。また、図4(b)は、治具の作
用時の要部拡大図である。
【0026】この治具は、図に示すように、長手矩形の
ベース板B上の幅方向中央寄り後方に、図2(c)で示
した、皮剥ぎ刃1’を備えたホルダ16が固定されてい
る。そのホルダ16の背後にはスタンドSが立設されて
おり、そのスタンドSに昇降機構20が取り付けられて
いる。
【0027】スタンドSの前面には、リニアガイドLが
上下方向に配設されており、そのリニアガイドLに昇降
板21が取り付けられている。そして、その昇降板21
の前面下側に、図2(a)で示した、皮剥ぎ刃1を備え
たホルダ11が取り付けられている。
【0028】スタンドSの背面には、軸受板22が後方
に突設されており、その軸受板22には、前記昇降板2
1の板面に平行な水平回転軸23が軸支されている。そ
の水平回転軸23がスタンドSの図の右側方に覗いた部
分に操作レバー24の取り付け端24aが回転自在に取
り付けられている。操作レバー24の長手中間部には、
長穴24hが設けられており、その長穴24hに、前記
昇降板21の右側方に突設された連結軸25が軸受25
bを介して係合している。
【0029】その操作レバー24を上方にはね上げて原
点位置に止めておくために、操作レバー24の前記取り
付け端24a側の端部とスタンドS側との間にバネ26
が連結されていて、操作レバー24の操作端24bを常
に上向きに付勢している。
【0030】こうして、操作レバー24の操作端24b
を操作して、操作レバー24を前記水平回転軸23の回
りに回転させることにより、昇降板21が昇降し、それ
に取り付けられた皮剥ぎ刃1のホルダ11が昇降するよ
うになっている。
【0031】また、この昇降機構20に取り付けられた
ホルダ11の皮剥ぎ刃1と、ベース板B上のホルダ16
の皮剥ぎ刃1’とは、図4に示すように、互いの傾斜面
2が垂直方向に対向し、前記刃形5が形成された縁部4
同士が同一垂直面に含まれるような配置になっている。
すなわち、昇降板21を下降させてくると、それに取り
付けられたホルダ11の皮剥ぎ刃1の刃形5と、ベース
板Bに取り付けられたホルダ16の皮剥ぎ刃1’の刃形
5とが突き合わさるような取り付け形態になっている。
【0032】なお、スタンドSの下部には貫通穴Shが
設けられており、この貫通穴Shは、対象ワークのシー
ルドフラットケーブル30の皮剥ぎ量(ケーブル30の
端末から皮を剥ぐ長さ)が多い場合、すなわち、その皮
剥ぎ位置からケーブル30の端末に至る部分が、ベース
板B上の皮剥ぎ刃1’の刃形5とスタンドSの間に収ま
らないような場合に、それをスタンドSの背後に逃がす
ための逃がし穴である。以上が、この実施形態の皮剥ぎ
刃1、1’と、それを擁したホルダ11、16およびそ
の昇降機構20から成る皮剥ぎ治具の構成である。
【0033】以上のような治具を用いてシールドフラッ
トケーブル30の「皮剥ぎ」を行うには、先ず、ベース
板B上に固定されたホルダ16の位置決め溝17に、図
3に一点鎖線で示したように、シールドフラットケーブ
ル30を載置する。その皮剥ぎ量が多く、ケーブル30
の端末と皮剥ぎ位置の間の寸法が皮剥ぎ刃1’の刃形5
とスタンドSの前面との間に収まらない場合には、先述
したように、ケーブル30の端末を、スタンドSに設け
られた逃がし穴ShからスタンドSの背後に突出させ
る。
【0034】ケーブル30のセッティングが終わると、
昇降機構20の操作レバー24を操作して、昇降板21
を下降させて、上下の皮剥ぎ刃1、1’の刃形5をケー
ブル30の表面に切り込ませる。
【0035】そして、図4(b)に示すように、ホルダ
11、16の当接面12、18同士が当接するまで、昇
降板21を下降させる。そうすると、両皮剥ぎ刃1、
1’の刃形5がケーブル30内の銅箔の領域にまで至る
ものの、その内側にある芯線あるいはドレン線にまでは
至らず、それらの手前で停止するようになっている。
【0036】その際、この実施形態では、図3に示すよ
うに、皮剥ぎ刃1、1’のホルダ11、16に対する取
り付け穴6、19が上下方向(皮剥ぎ刃1の昇降方向)
の長穴になっていて、切り込み量の調節が可能となって
いる。
【0037】この対の皮剥ぎ刃1、1’の切り込み量
は、あらかじめ、試験等して、その最適の切り込み量を
把握しておき、それぞれが取り付けられているホルダ1
1、16に対する固定位置を、その切り込み量が実現で
きるような位置に調整しておけば、バラツキ無く、常
に、一定の切り込み量を得ることができて、皮剥ぎ状態
が安定する。
【0038】皮剥ぎ刃1、1’の切り込みが終わったと
ころで、ケーブル30をその長さ方行に引くことによ
り、最終的に「皮剥ぎ」が成される。その際、そのケー
ブル30の引き動作は、素手で行うこともできるが、ベ
ース板B上に、ベース板Bに対して、ケーブル30のセ
ット方向(長さ方向)にスライド可能となったトグルク
ランプ等の押さえ具を付設して、その押さえ具でケーブ
ル30を押さえつつ、スライドさせて行うことができ
る。
【0039】以上は、人手で行う際の実施形態の治具を
示したものであるが、全自動の製造ラインで、この皮剥
ぎ工程を自動機で行うには、上記形状の皮剥ぎ刃1、
1’の単体、又は、前記ホルダ11、16に取り付けた
形態のものを、開閉機構を有した自動機のその開閉端の
それぞれに取り付けて、その自動機に付設されたケーブ
ル30の位置決め手段等にシールドフラットケーブル3
0を自動でセットさせるようにして、その開閉機構を開
閉させて、上記と同じ要領で皮剥ぎを行うことができ
る。
【0040】
【発明の効果】この発明は、上記のように構成したの
で、シールドフラットケーブル内部の電線に傷を付ける
ことなく、金属箔も含めた外部シースを楽に確実に剥ぎ
取ることができ、また、皮剥ぎした状態にバラツキも生
じない、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)に、実施形態の皮剥ぎ刃の対のものの一
方を斜視図で示し、(b)に、その両方を平面図で示
し、(c)に、対の刃を突き合わせた状態を平面図で示
したものである。
【図2】皮剥ぎ刃のホルダの図であり、(a)に一方の
ホルダの斜視図と(b)にその矢視Aによる正面図を示
し、(c)に他方のホルダの斜視図と、(d)にその矢
視Cによる正面図を示したものである。
【図3】実施形態の治具の全体斜視図である。
【図4】(a)に図3の矢視III における右側面図を示
し、(b)に作用時の要部を拡大して示したものであ
る。
【図5】(a)にシールドフラットケーブルを示し、
(b)に皮剥ぎを行った状態のシールドフラットケーブ
ルを示したものである。
【符号の説明】
1、1’ 皮剥ぎ刃 2 傾斜面 3 溝 4 縁部 5 刃形 11、16 ホルダ 12、18 当接面 13、17 位置決め溝 14 ガイド面 20 昇降機構 21 昇降板 24 操作レバー 30 シールドフラットケーブル 31 芯線 31d ドレン線 32 金属箔(銅箔) 33 樹脂(樹脂フィルム) B ベース板 S スタンド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 俊秋 名古屋市南区菊住1丁目7番10号 株式会 社オートネットワーク技術研究所内 Fターム(参考) 5G353 AB05 AC06 CA03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁被覆電線の信号線が複数本と、導体
    のみから成るドレン線とを同一平面上で平行に並べて、
    それら各芯線を金属箔で被覆したシールドを外部シース
    で被覆して成るシールドフラットケーブルに対し、その
    端末処理の際に前記外部シースを前記金属箔とともに剥
    ぎ取るためのシールドフラットケーブルの皮剥ぎ刃にお
    いて、 対の刃で構成され、対の刃のそれぞれが、一端面が傾斜
    面となった矩形の板体の前記傾斜面に、傾斜方向に平行
    に、前記シールドフラットケーブルの信号線とドレン線
    の並びの半断面形状と相似の溝の並びを刻したものであ
    り、各溝は前記傾斜面の鋭角側の縁部を貫いて、その縁
    部に現れる半円の並びが刃形となっており、各刃形の半
    円の径は、対応する前記信号線とドレン線の半径より大
    きく、前記信号線とドレン線を前記金属箔で被覆したも
    のの厚みの半分より小さい寸法となっており、対の刃
    の、前記刃形が現れた縁部同士を、傾斜面同士を対向さ
    せる形で突き合わせると、両者の刃形によって、前記シ
    ールドフラットケーブルの横断面に相似な空間が形成さ
    れるようになっていることを特徴とするシールドフラッ
    トケーブルの皮剥ぎ刃。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の皮剥ぎ刃を備えたシー
    ルドフラットケーブルの皮剥ぎ治具であって、 上記対の皮剥ぎ刃が、上記刃形が現れた縁部同士を、上
    記傾斜面同士を対向させた形で、それらを接離させる進
    退機構に取り付けられていることを特徴とするシールド
    フラットケーブルの皮剥ぎ治具。
  3. 【請求項3】 上記シールドフラットケーブルの位置決
    め手段が付設されていることを特徴とする請求項2に記
    載のシールドフラットケーブルの皮剥ぎ治具。
  4. 【請求項4】 上記対の皮剥ぎ刃の上記刃形が現れた縁
    部以外に、互いが当接する当たりを設けて、その当たり
    によって、対の皮剥ぎ刃を接近させた際に、上記刃形が
    現れた縁部同士の対向間隔が規制され、刃の食い込み量
    が規制できるようになっていることを特徴とする請求項
    2又は3に記載のシールドフラットケーブルの皮剥ぎ治
    具。
  5. 【請求項5】 上記対の皮剥ぎ刃の上記進退機構に対す
    る取り付け位置が、その進退方向に調節可能となってい
    ることを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の
    シールドフラットケーブルの皮剥ぎ治具。
JP2002019563A 2002-01-29 2002-01-29 シールドフラットケーブルの皮剥ぎ刃とそれを備えた治具 Pending JP2003224914A (ja)

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