JP2003224398A - 電子回路部品装着システムおよび装着プログラム - Google Patents

電子回路部品装着システムおよび装着プログラム

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JP2003224398A
JP2003224398A JP2002021729A JP2002021729A JP2003224398A JP 2003224398 A JP2003224398 A JP 2003224398A JP 2002021729 A JP2002021729 A JP 2002021729A JP 2002021729 A JP2002021729 A JP 2002021729A JP 2003224398 A JP2003224398 A JP 2003224398A
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JP2002021729A
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Shinsuke Suhara
信介 須原
Toshiya Ito
利也 伊藤
Yusuke Tsuchiya
祐介 土谷
Hirokazu Koike
浩和 小池
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Fuji Corp
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Fuji Machine Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 システムの発熱に起因する経時的な位置変化
が生じた場合においても適切な装着作業を行うことが可
能な電子回路部品装着システムを得る。 【解決手段】 回路部品を保持する部品保持部160の
先端部と、部品供給装置,配線板保持装置との間の経時
的距離変化(いわゆる高さ方向の経時的変化)を取得し
て、例えば、それを利用した部品取出動作,部品装着動
作における接近制御を行う。距離変化の検出は、撮像装
置等を用いて直接的に検出することもでき、また、例え
ば、検出基準部300に撮像装置302を設けて、基準
部300に対する距離変化として間接的に行うこともで
きる。システム本体20に温度検出器340を設け、設
定温度で距離変化を検出するといった管理や、また、基
準部300自体の位置変化に依拠する検出誤差を温度検
出器342の検出温度に関係付けて予め記憶しておき、
相当する検出誤差に基づく補正が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子回路部品を回
路基材に装着する電子回路部品装着システムおよび電子
回路部品装着システムに装着作業を行わせるための装着
プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】電子回路部品(以下、「回路部品」と略
す)の回路基材への装着は、電子回路部品装着システム
(以下、「装着システム」と略す)によって行われる。
装着システムは、回路部品を供給する部品供給装置と、
回路基材を保持する基材保持装置と、先端部において回
路部品を保持する部品保持部を備えてその部品保持部に
よって部品供給装置から回路部品を取り出しその回路部
品を回路基材に装着する部品装着装置とを含んで構成さ
れる。一般的な装着システムでは、回路部品の取り出し
の際には、部品装着装置の部品保持部が部品供給装置、
詳しくは部品供給装置によって供給された回路部品に接
近させられ、回路部品の装着の際には、その部品保持部
が基材保持装置に、詳しくは部品保持部によって保持さ
れた回路部品が基材保持装置によって保持された回路基
材に接近させられる。上記部品保持部の接近動作におい
ては、接近対象物に対しての接近距離を管理することが
重要となる。例えば、部品装着時に接近が不足する場合
には、回路基材の適切な位置に回路部品を装着できない
可能性が生じ、接近が過剰である場合は、回路部品に過
剰な力が加えられてその回路部品が破損する可能性が生
じるからである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効
果】装着システムにおいては、当該システムを構成する
各装置が配設されるシステム本体(例えばフレーム等)
の変形等が、当該システムの稼動に伴って発生する場合
がある。かかる経時的な変化が発生する場合、それに依
拠して部品保持部と基材保持装置あるいは部品供給装置
との相対位置が経時的に変化してしまう。その原因の1
つとして考えられるのが装着システムの発熱である。各
構成装置が電動モータ等の駆動源を有しており、この駆
動源が発熱部となり得る。また、各装置の動作に伴って
摩擦熱も発生する。これらの発熱は、装着システム各部
に熱膨張を生じさせ、その結果、部品保持部と基材保持
装置あるいは部品供給装置との相対位置を変化させてし
まうのである。従来の装着システムは、経時的なシステ
ムの変化が生じて部品保持部の接近距離が変化した場合
に、適切な装着作業を行い得ない可能性を残していた。
【0004】そこで、本発明は、経時的な位置変化、特
にシステムの発熱に起因する経時的な位置変化が生じた
場合においても適切な装着作業を行うことが可能な電子
回路部品装着システム、および、その装着システムに装
着作業を行わせるためのプログラム等を得ることを課題
としてなされたものであり、本発明によって、下記各態
様の電子回路部品装着システム、装着プログラム等が得
られる。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に
番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式
で記載する。これは、あくまでも本発明の理解を容易に
するためであり、本明細書に記載の技術的特徴およびそ
れらの組合わせが以下の各項に記載のものに限定される
と解釈されるべきではない。また、一つの項に複数の事
項が記載されている場合、それら複数の事項を常に一緒
に採用しなければならないわけではない。一部の事項の
みを選択して採用することも可能である。
【0005】なお、以下の各項において、(1)項と
(2)項を合わせたものが請求項1に相当し、(3)項
が請求項2に、(4)項が請求項3に、(5)項が請求
項4に、(6)項が請求項5に、(10)項と(11)
項とを合わせたものが請求項6に、(12)項と(1
3)項とを合わせたものが請求項7に、(15)項が、
請求項8に、(21)項と(2)項の技術的特徴とを合
わせたものが請求項9に、それぞれ相当する。
【0006】(1)電子回路部品を供給する部品供給装
置と、回路基材を保持する基材保持装置と、先端部にて
電子回路部品を保持する部品保持部を備えて、その部品
保持部と前記部品供給装置とを相対的に接近させて供給
された電子回路部品をその部品保持部に保持させて取り
出し、その部品保持部と前記基材保持装置とを相対的に
接近させて保持された電子回路部品を保持された回路基
材に装着する部品装着装置とを含む電子回路部品装着シ
ステムであって、前記部品供給装置と前記基材保持装置
との少なくとも一方である対象装置と前記部品保持部の
先端部との間の相対的接近方向における経時的距離変化
を取得する距離変化取得装置を含むことを特徴とする電
子回路部品装着システム。
【0007】本項に記載の装着システムは、前記部品供
給装置と前記基材保持装置との少なくとも一方と部品装
着装置が備える部品保持部との経時的な距離変化(「経
時的な相対位置の変化」ということもできる)を取得可
能であり、その経時的距離変化を利用することによっ
て、部品装着装置に適正な部品取出動作、適正な部品装
着動作を行わせることが可能となり、適正な装着作業が
実現される。経時的距離変化の具体的な取得方法および
利用方法については、後に詳しく説明する。
【0008】装着システムは、部品装着装置の形式の違
い等によるいくつかの種類のものが存在する。例えば、
その1つは、部品保持部が、基材保持装置に保持された
回路基材の被装着面に平行な一平面内を、部品供給装置
と基材保持装置とにわたって移動させられる形式のもの
である。部品保持部の移動が一平面内を直交する2つの
方向のそれぞれに移動させる2つの移動装置によって行
われることが多く、その場合に、XYロボットタイプの
装着システムと呼ぶことができる。他に、複数の部品保
持部が一円周上に配置されて、それぞれの部品保持部
が、部品取出ステーションと部品装着ステーションとに
わたって、部品保持部間欠回転装置によって間欠回転さ
せられる形式のものである。この形式のものは、ロータ
リーヘッドタイプの装着システムと呼ぶことができる。
本発明は、これらXYロボットタイプ、ロータリーヘッ
ドタイプを始めとして、種々の装着システムがその対象
となり得る。
【0009】部品装着装置が備える部品保持部は、部品
保持具とその部品保持具を保持する保持具保持部材とか
ら構成されることが多い。具品保持具としては、負圧に
て回路部品を吸着して保持する吸着ノズルが多く採用さ
れており、本発明は、この吸着ノズルを部品保持具とし
て有する部品保持部を備えた装着システムに適用するこ
とができる。また、他に、部品保持爪を有してその爪に
て回路部品を把持するチャック等を部品保持具として採
用する装着システム等もあり、これらにも適用可能であ
る。
【0010】回路部品を供給する部品供給装置は、テー
ピング電子部品(テープ化された電子回路部品)を供給
するテープフィーダを含むもの、容器にばらばらの状態
で収容された回路部品を供給するバルクフィーダを含む
もの、比較的大型の回路部品を供給するためのトレイ型
供給装置を含むもの等、種々の形式のものが採用可能で
ある。また、回路基材は、例えば、プリント配線板等を
保持するための装置等を採用することが可能である。上
記部品保持部の相対接近方向については、基材保持装置
に対する接近方向と部品供給装置に対する接近方向とが
一致するものが多い。しかし、装着システムの構成上、
両者が必ずしも一致せずに異なる方向となる場合であっ
てもよい。また、取得される経時的距離変化は、部品保
持部と基材保持装置との距離変化のみであってもよく、
部品保持部と部品供給装置との距離変化のみであっても
よい、また、その両者であってもよい。つまり、経時的
距離変化を取得される部品保持部の相手側の装置である
対象装置は、基材保持装置のみである場合、部品供給装
置のみである場合、それらの両者である場合を含むので
ある。
【0011】部品保持部の先端部と基材保持装置との経
時的距離変化は、部品装着動作における部品保持部に保
持された回路部品と基材保持装置に保持された回路基材
との相対接近において影響を与える。また、部品保持部
の先端部と部品供給装置との経時的距離変化は、部品取
出動作における部品保持部の先端部と部品供給装置によ
って供給される回路部品との接近距離に影響を与える。
つまり、上記経時的距離変化を取得することは、部品保
持部に保持された回路部品と基材保持装置に保持された
回路基材との接近距離の変化、部品保持部の先端部と部
品供給装置によって供給される回路部品との接近距離の
変化を取得するのと同義である。したがって、取得され
る上記経時的距離変化は、部品保持部の先端部と基材保
持装置との距離変化、部品保持部の先端部と部品供給装
置との距離変化を直接取得するものであってもよく、ま
た、回路部品、回路基材を介在させた状態での距離変化
を取得するものであってもよい。本明細書においては、
それらの種々の変化を含んで、便宜上、部品保持部の先
端部と対象装置との経時的距離変化と呼ぶこととする。
また、同様に、後に説明する両者の接近距離の制御も、
回路部品、回路基材を介在させた状態での接近制御を行
うことを含むものとする。さらに、部品保持部の先端部
とは、必ずしも先端を意味するものではない。例えば、
部品保持部が前述した吸着ノズルを部品保持具として備
えるような場合、本項に記載の距離変化取得装置は、そ
の吸着ノズルの先端と対象装置との経時的距離変化を取
得しなければならないわけではなく、例えば、吸着ノズ
ルを保持する保持具保持部としてのノズル保持部の先端
と対象装置との経時的距離変化を取得するものであって
もよい。つまり、部品保持部と先端部を構成するいずれ
かの部分と対象装置のいずれかの部分の経時的距離変化
を取得するものであってもよいのである。
【0012】上記経時的距離変化には、種々の原因によ
るものが含まれる。例えば、装着システムの製造時から
の経時的変化もその1つである。例えば、システム本体
を構成するフレーム等の製造時の残留応力(例えば、溶
接、機械加工等によるもの等)が長い時間を掛けてフレ
ーム等を歪ませるような場合の、各装置の相対位置変化
等が相当する。また、後に詳しく説明するように、装着
システムの稼動に伴う発熱に起因する各装置の相対位置
変化等も上記経時的距離変化に該当する。本項に記載の
距離変化取得装置は、それらを始めとするいろいろな原
因に依拠する距離変化を取得するものであってよい。な
お、経時的距離変化の「取得」とは、距離変化取得装置
が、その距離変化を自ら検出することのみを意味するの
ではない。例えば、予め検出された距離変化データを、
それが格納されている格納部から読み出して取得するこ
と等をも含むのである。また、「経時的距離変化を取得
する」とは、経時的距離変化のみを取得する態様の他
に、経時的距離変化と経時的ではない距離変化との両者
を含む距離変化を取得する態様をも含むものとする。つ
まり、経時的な変化と他の変化の複合的な変化を取得す
るものあってもよいのである。
【0013】(2)前記経時的距離変化が、当該電子回
路部品装着システムの稼動に伴う発熱に起因する変化を
含む(1)項に記載の電子回路部品装着システム。
【0014】前述したように、装着システムにおいて
は、駆動源となるモータ等が稼動に伴って発熱する。ま
た、駆動部分には摩擦熱も発生する。これらの発熱は、
システムの各部、例えばシステム本体のフレーム等に熱
膨張による変形を与える。この熱膨張による変形は、構
成する各装置間の相対位置を変化させ、それにより部品
保持部の先端部と対象装置との距離にも変化を与える。
また、発熱に起因するその距離変化は、装着システムの
稼動に応じて刻々と変化し、その変化過程も稼動状況に
応じて変動する。そして、その変化は、両者間の距離が
拡がる方向にも狭まる方向にも生じ得る。したがって、
発熱に起因する上記経時的距離変化に基づく管理を行う
ことが可能な本項に記載の装着システムは、稼動状況等
に応じた適正な装着作業を行い得ることになり、その効
果が大きいものとなる
【0015】(3)前記距離変化取得装置が、前記対象
装置と前記部品保持部との各々が設定された位置にある
状態において前記経時的距離変化を検出する距離変化検
出装置を含む(1)項または(2)項に記載の電子回路部品装
着システム。
【0016】本項に記載の態様のように、距離変化取得
装置が自ら上記経時的距離変化を検出するものであって
もよい。自らの検出によって得られたそのときの変化値
のデータを基に当該装着システムを管理すれば、タイム
リーな経時的距離変化の取得が実現できる。距離変化検
出装置における検出手段は、特に限定されるものではな
く、後に説明するように、撮像装置を設け、その撮像装
置による撮影画像データを画像処理して検出するものの
他、接触式あるいは被接触式の各種センサによる検出が
可能である。例えば、渦電流変位センサ、作動トラン
ス、静電容量変位計、ホール素子変位センサ、磁気抵抗
素子変位センサ、インダクトシン、マグネスケール、電
気マイクロメータ、空気マイクロメータ等、種々のセン
サを採用することが可能である。これらのセンサは既に
公知のものであり、それらの具体的な適用形態について
は、ここでは説明を省略する。また、検出は、1回の検
出によるデータをもって検出値とすることもでき、複数
回の検出データの平均値等をもってして検出値とするこ
ともできる。
【0017】経時的距離変化の検出は、部品保持部と対
象装置とが一定の条件の相対位置にある場合に行うのが
望ましい。例えば、両者が所定の相対移動装置で移動さ
せられて接近、離間するような場合、その相対移動装置
の機構上の最離間位置若しくは最接近位置にある状態に
おいて検出する。あるいは、その相対移動装置への移動
指令位置が一定の場合の状態において検出するといった
態様であってもよい。両者が設定されたこれらの位置に
ある場合に検出した両者間の距離データに基づくことに
より、容易に上記経時的距離変化を認定することがで
き、その経時的距離変化をもって装着システムを管理す
ればよい。
【0018】(4)前記距離変化検出装置が、前記対象
装置に配設されて前記部品保持部の少なくとも一部分を
撮像する撮像装置を備え、その撮像装置によって得られ
た撮影画像データから前記経時的距離変化を検出するも
のである(3)項に記載の電子回路部品装着システム。
【0019】本項には、経時的距離変化検出の一態様が
示されている。本項に記載の態様は、撮像装置を用いて
検出するものであって、対象装置、つまり基材保持装置
と部品供給装置の少なくとも一方に撮像装置を配設し、
部品保持部を撮像することにより検出する態様である。
いわば、直接的に、経時的距離変化を検出する態様であ
り、直接検出装置と呼ぶことができる。部品保持部と対
象装置との両者が設定された位置にある場合において、
部品保持部を撮像してそれらの相対位置の変化を検出す
ることで、経時的距離変化が検出できる。撮像装置に
は、例えば、受光素子が2次元的に整列させられたCC
Dカメラ、受光素子が1次元的に整列させられたライン
センサ等を採用すればよい。それらによる撮影画像デー
タを画像処理コンピュータで処理して、検出することが
できる。より具体的に例示すれば、上記相対接近方向と
交差する方向から部品保持部の基準となる一部を撮像
し、その一部の位置の変化を検出することによって、経
時的距離変化を検出することができる。その基準となる
一部は、例えば、吸着ノズルを有する場合には、そのノ
ズルの先端あるいはその吸着ノズルを保持するノズル保
持部の先端、あるいは、部品保持部の所定箇所に付され
た基準マーク等とすることができる。撮像による場合、
撮像デバイス側から光を当てて撮像対象物の正面像にて
検出することも、また、反対側から光を照射して撮像対
象のシルエット像にて検出することも可能であり、状況
に応じて任意に選択できる。
【0020】また、撮像装置を用いる具体的な態様とし
て、以下のような態様も採用可能である。撮像装置を部
品保持部を撮像可能な位置に固定して配設する。そし
て、一定の小さな面積を光照射可能な光源を含む照明装
置(例えば、平行光線によるスポット的な照明装置)
を、部品保持部の上記相対接近方向に交差する面を有す
る部分に斜め方向から照射可能にかつ撮像装置との相対
位置および照射方向を固定して配設する。撮像装置によ
り、その照明装置によって照射された照射光の照射部分
を撮像する。このような撮像を行えば、部品保持部の相
対接近方向の変位を、部品保持部におけるその照射部分
の相対接近方向に交差する面内の位置変位として検出す
ることができる。撮像装置、照明装置等の配設箇所が制
約を受けるような場合に有効1つの態様であるといえ
る。
【0021】(5)前記距離変化検出装置が、当該電子
回路部品装着システムの前記対象装置および前記部品保
持部以外の部分である検出基準部に対する前記対象装置
と前記部品保持部の先端部との少なくとも一方の位置の
経時的な変化である対基準部位置変化を検出することに
よって間接的に前記経時的距離変化を検出する間接検出
装置を含む(3)項に記載の電子回路部品装着システム。
【0022】本項に記載の態様は、前述のように直接的
に経時的距離変化を検出するのではなく、装着システム
内のいずれかの部分を検出のための基準部として設定
し、その基準部に対する対象装置、部品保持部の先端部
の経時的な位置変化から上記経時的距離変化を間接的に
検出する態様である。例えば、対象装置への撮像装置等
の検出装置の配設に制約を受けるような装着システムの
場合に有効であり、また、後に説明するように既に他の
目的を有する撮像装置等の検出装置が配設されているよ
うな装着システムの場合に有効な態様である。なお、検
出基準部は、できるだけ経時的な位置の変化が生じない
箇所とすることが望ましい。また、距離変化検出装置
は、本項に記載の間接検出装置と前述の直接検出装置と
の2つの検出装置を備える態様であってもよい。
【0023】(6)前記間接検出装置が、前記検出基準
部に配設されて前記対象装置の少なくとも一部分と前記
部品保持部の少なくとも一部分との少なくとも一方を撮
像する撮像装置を備え、その撮像装置によって得られた
撮影画像データから前記対基準部位置変化を検出するも
のである(5)項に記載の電子回路部品装着システム。
【0024】前述の間接的な検出の場合に、検出手段と
して撮像装置を用いる一態様が本項に記載の態様であ
る。撮像装置の種類、撮像部分、撮像の方向、正面像と
シルエット像との選択等は、(4)項の記述等にしたがえ
ばよい。
【0025】(7)前記撮像装置が、前記相対接近方向
に直角な方向から撮像するものである(6)項に記載の電
子回路部品装着システム。
【0026】相対接近方向に直角な方向から撮像して検
出する場合、取得目的とする方向の変化が正確に検出で
きる。経時的距離変化は、その方向の変化のみではな
く、その方向に交差する方向の変化をも含み得る。本発
明が目的とする経時的距離変化は上記相対接近方向の変
化であるため、他の方向の変化が影響せず、経時的距離
変化を小さな誤差にて検出可能となる。
【0027】(8)前記撮像装置が、前記部品保持部の
少なくとも一部分を撮像するものであり、かつ、前記部
品保持部に保持された電子回路部品を撮像可能なもので
あり、前記間接検出装置が、その電子回路部品の前記相
対的接近方向に関するデータを取得するための部品デー
タ取得装置として機能する(7)項に記載の電子回路部品
装着システム。
【0028】前記態様の撮像装置は、相対接近方向部品
における部品データを取得する撮像装置と兼用すること
が可能である。その装置は、例えば、部品保持部に保持
された回路部品の厚さのバラツキを検出する、回路部品
が適正な姿勢で保持されていること確認するといった目
的の撮像装置である。なお、回路部品が適正な姿勢で保
持されていない状態は、いわゆる「チップ立ち」と呼ば
れる現象であり、例えば、異なる面で吸着されたような
場合、傾斜して保持されたような場合等を含む回路部品
に関連した不具合の一態様である。上記目的の撮像装置
を装備する必要のある装着システムにおいては、その撮
像装置と兼用することで、撮像装置の1つを省略するこ
とが可能であり、安価な装着システムとなる。
【0029】(9)前記検出基準部が、当該電子回路部
品装着システムのシステム本体に付設されて前記撮像装
置が配設される撮像装置配設部材を含む(6)項ないし(8)
項のいずれかに記載の電子回路部品装着システム。
【0030】前述の間接的な検出においては、検出基準
部を装着システムのシステム本体に固定して設けること
が簡便である。この場合、システム本体に撮像装置配設
部材を付設し、その配設部材に撮像装置を配設すれば、
撮像装置の配設位置、撮像方向等の自由度が高められる
というメリットがある。
【0031】(10)前記距離変化検出装置が、前記検
出基準部の位置の経時的変化に依拠する前記対基準部位
置変化の検出誤差を取得する誤差取得部と、その誤差取
得部によって取得された検出誤差に基づいて前記経時的
距離変化を補正する誤差補正部とを備えた(5)項ないし
(9)項のいずれかに記載の電子回路部品装着システム。
【0032】先に述べた撮像装置配設部材を含んで基準
部とする態様の場合もそうであるが、基準部といえども
装着システム内であることから、それ自体が経時的な位
置変化を生じ得る。その位置変化は、検出された上記経
時的位置変化の検出誤差となる。その場合、その位置の
経時的変化に依拠する検出誤差を取得し、それに基づい
て補正を行うことができる本項記載の装着システムは、
より正確な上記経時的距離変化の取得が可能となる。な
お、上記検出誤差の取得は、上記経時的距離変化の取得
と同様、自らが検出するものであってもよく、予め検出
された誤差データが格納されている検出誤差格納部から
読み出すことによって取得するようなものであってよ
い。予め検出された検出誤差に基づいて補正を行う場
合、装着システムが所定の状態にある場合おける検出誤
差をその所定の状態に関連付けて格納しておき、その状
態下において対応する検出データを読み出して上記補正
に利用すればよい。なお、検出誤差を検出する場合、経
時的な位置変化の無視できるほど小さな部分(望ましく
は、限りなく経時的変化の少ない部分)、装着システム
外の基準となる箇所等をさらに基準としてその対基準部
位置変化の検出誤差を検出すればよい。その検出手段
は、(3)項等に記載の経時的距離変化の検出手段にした
がえばよい。
【0033】(11)前記検出基準部の位置の経時的変
化が当該電子回路部品装着システムの稼動に伴う発熱に
起因する変化を含み、当該電子回路部品装着システム
が、前記検出基準部の位置の変化の指標となる温度変化
を検出可能な箇所に設けられた基準部位置指標温度検出
器を含み、前記誤差取得部が、その基準部位置指標温度
検出器による検出温度に予め関係付けられた前記検出誤
差を取得するものである(10)項に記載の電子回路部品装
着システム。
【0034】上記経時的距離変化が、装着システムの発
熱に起因する場合、検出基準部の位置もその発熱に起因
して変化し得る。本項に記載の態様は、その場合におい
て、その変化に依拠する上記検出誤差を予め検出してお
き、必要に応じてそのその誤差を利用するものである。
検出誤差は、装着システムに付設された温度検出器によ
る検出温度に関係付けられたものであるため、それに基
づいて補正を行えば、検出基準部に対する発熱の影響が
解消された値として、経時的距離変化が正確に取得でき
る。関係付けの方法は特に限定されないが、例えば、温
度ごとの検出誤差をリスト形式のデータとする方法、実
際に測定したデータに基づいて温度をパラメータとする
関数を作成し、その関数に温度を値を与えることにより
検出誤差を導出する方法等、種々の方法が採用できる。
【0035】検出誤差を検出する方法としては、具体的
には、前述のように、システム本体において発熱による
位置変化が極めて小さな部分、装着システム外の基準箇
所等を更なる基準として、上記検出基準部の位置変化を
検出しておけばよい。この位置変化が、上述の対基準部
位置変化の検出誤差に相当する。検出基準部の位置変化
の検出は、任意に設定した複数の上記検出温度のうち1
の温度を基準温度とし、基準温度における位置に対して
他のそれぞれの検出温度におけるそれぞれ位置がどのく
らい変化するかを検出すればよい。上記複数の検出温度
は、例えば、任意の温度ピッチでの複数温度とされても
よく、それら検出温度間の温度に対応する検出誤差につ
いては、補間等の演算処理を行う等して求めるものであ
ってもよい。なお、上記基準部位置指標温度検出器は、
その付設箇所が特に限定されるものではなく、発熱部の
近傍、検出基準部、発熱部から検出基準部への熱伝達経
路の途中等、状況に応じて種々の箇所とすることもでき
る。また、温度検出器は、1箇所に設置される場合のみ
ならず、複数の箇所に設置して、それらによる検出温度
の平均温度等の何らかの演算処理を行って得られた温度
を、本項にいう検出温度とするものであってもよい。さ
らに、温度検出器は、その種類が特に限定されるもので
はないが、検出した温度に関する検出信号が上記誤差取
得部において利用可能な形態で送信できるものであるこ
とが望ましい。
【0036】(12)前記距離変化取得装置が、設定さ
れた検出条件が満たされた場合に前記距離変化検出装置
に前記経時的距離変化を検出させる検出制御装置を備え
た(3)項ないし(11)項のいずれかに記載の電子回路部品
装着システム。
【0037】距離変化検出装置によって上記経時的距離
変化を検出する場合、その検出のタイミングは限定され
るものではない。例えば、部品保持部による部品取出動
作あるいは部品装着動作ごとに行うものであってもよ
い。また、取得される経時的距離変化が短期間で急激な
ものでないと想定できるのであれば、必ずしも頻繁に行
う必要はない。本項にいう設定された検出条件とは、例
えば、稼動の開始から所定時間の経過、所定枚数の回路
基材への装着作業が終了等の種々条件とすることがで
き、様々なタイミングにて行うことができる。検出を行
う時点が装着作業の実行中であるような検出条件であっ
てもよく、また、装着作業の非実行中であるような検出
条件であってもよい。装着作業非実行中の例示として、
アイドリングを必要とするシステムの場合、そのアイド
リング時に行うことができる。かかる時期での検出を行
えば、生産効率を低下させることが抑制される。
【0038】(13)前記経時的距離変化が、当該電子
回路部品装着システムの稼動に伴う発熱に起因する変化
を含み、当該電子回路部品装着システムが、前記経時的
距離変化の指標となる温度変化を検出可能な箇所に設け
られた距離変化指標温度検出器を含み、前記設定された
検出条件が、その距離変化指標温度検出器による検出温
度が設定された検出予定温度に達することであって、前
記検出制御装置が、その場合に、前記距離変化検出装置
に前記経時的距離変化を検出させる温度依拠制御部を備
えた(12)項に記載の電子回路部品装着システム。
【0039】前述の設定された条件が満たされた場合に
検出する一態様であって、経時的距離変化が発熱に起因
する場合に、装着システムに温度検出器を付設し、その
温度検出器による検出温度が所定の検出予定温度となっ
た場合に検出するのが、本項に記載の態様である。発熱
の影響による経時的距離変化を良好な精度で検出するこ
とが可能である。検出予定温度は、状況に応じて任意に
設定することができる。例えば、「○○℃になったと
き」という場合のように、絶対的な温度を検出予定温度
に設定することもでき、また、「○○℃上昇したと
き」、「○○℃下降したとき」あるいは「○○℃変化し
たとき」といった場合のように、相対的な温度を検出予
定温度に設定することもできる。なお、本項に記載の距
離変化指標温度検出器は、先に説明した基準部位置指標
温度検出器と同様のものでよく、種類、付設箇所、付設
数等に関する(11)項等の記載は、この距離指標変化温度
検出器に対しても当て嵌まるものである。また、距離変
化指標温度検出装置と、先の基準部位置指標変化温度と
が兼用される態様であっても構わない。
【0040】(14)前記部品装着装置が複数の前記部
品保持部を含み、前記距離変化取得装置が、それぞれの
前記部品保持部ごとの前記経時的距離変化を取得するも
のである(1)項ないし(13)項のいずれかに記載の電子回
路部品装着システム。
【0041】先に説明したように、ロータリーヘッドタ
イプの装着システムの場合、部品装着装置は複数の部品
保持部を備えている。それぞれの部品保持部に関する経
時的距離変化が相違するような場合等、その複数の部品
保持部ごとに経時的距離変化を取得すれば、より適正な
装着作業が実現できる。また、XYロボットタイプの装
着システムであっても、複数の部品保持部を有する場合
もあり、その場合も同様に、より適正な装着作業が実現
できることになる。
【0042】(15)当該電子回路部品装着システム
が、当該前記距離変化取得装置によって取得された前記
経時的距離変化に基づいて前記部品供給装置と前記基材
保持装置との少なくとも一方と前記部品保持部の先端部
との接近距離を適正距離とすべく前記部品装着装置を制
御する接近制御装置を含む(1)項ないし(14)項のいずれ
かに記載の電子回路部品装着システム。
【0043】本項は、取得された上記経時的距離変化の
利用形態についての限定である。先に説明したように、
部品取出動作において部品保持部は部品供給装置によっ
て供給された回路部品に接近させられ、部品装着動作に
おいて保持した回路部品は基材保持装置に保持された回
路基板に接近させられる。例えば、部品取出動作におい
て部品保持部と部品供給装置との接近不足の場合は、保
持されないあるいは回路部品が適正な姿勢で保持されず
保持ミスに繋がり、過剰に接近させられる場合は、回路
部品の破損等の不具合が生じ得る。また、例えば、部品
装着動作において部品保持部と基材保持装置との接近不
足の場合は、装着位置ずれを生じる可能性があり、過剰
に接近させられる場合は回路部品の破損等の不具合が生
じ得る。これらの不具合等は、回路部品が小さいほど発
生の可能性は高くなる。したがって、部品取出動作時と
部品装着動作時との少なくとも一方において、部品保持
具と対象装置との接近距離を制御する本項の記載の装着
システムでは、かかる不良、不具合等を防止でき、適正
な装着作業が可能となる。なお、例えば、部品供給装置
と基材保持装置との両者が位置の経時的変化を殆ど生じ
ないとみなせるような場合等には、部品保持部の先端部
と基材保持装置との経時的距離変化を取得して、部品保
持部の先端部と部品供給装置との接近距離を制御するこ
とも可能であり、また逆に、部品保持部の先端部と部品
供給装置との経時的距離変化を取得して、部品保持部の
先端部と基材保持装置との接近距離を制御することも可
能である。
【0044】(21)電子回路部品を供給する部品供給
装置と、回路基材を保持する基材保持装置と、先端部に
て電子回路部品を保持する部品保持部を備えて、その部
品保持部と前記部品供給装置とを相対的に接近させて供
給された電子回路部品をその部品保持部に保持させて取
り出し、その部品保持部と前記基材保持装置とを相対的
に接近させて保持された電子回路部品を保持された回路
基材に装着する部品装着装置とを含む電子回路部品装着
システムにより電子回路部品の装着作業を行わせるため
の装着プログラムであって、前記部品供給装置と前記基
材保持装置との少なくとも一方である対象装置と前記部
品保持部の先端部との間の相対的接近方向における経時
的距離変化を取得する距離変化取得ステップと、取得さ
れた前記経時的距離変化に基づいて前記部品供給装置と
前記基材保持装置との少なくとも一方と前記部品保持部
の先端部との接近距離を適正距離とすべく前記部品装着
装置を制御する接近制御ステップとを含むことを特徴と
する装着プログラム。
【0045】本項に記載の装着プログラムによれば、前
述したように、部品保持具と対象装置との経時的距離変
化に基づく両者の接近距離制御を行うように装着システ
ムが作動させられることから、適正な装着作業を行うこ
とが可能となる。なお、前記装着システムに関する各項
の技術的特徴を取り入れた態様で、本項に記載の装着プ
ログラムを構成することも可能である。
【0046】(31)(21)項に記載の装着プログラムが
コンピュータにより読み取り可能に記録された記録媒
体。
【0047】上記本発明の装着プログラムを記録した記
録媒体である。記録されている装着プログラムは、前記
装着システムに関する各項の技術的特徴を取り入れた態
様のプログラムとすることも可能である。
【0048】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の1つの実施形態
とその変形態様について説明する。なお、本発明は、以
下の実施形態にのみ限定されるわけではない。以下の実
施形態の他、本発明は、前記〔発明が解決しようとする
課題,課題解決手段および効果〕の項に記載された態様
を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改
良を施した形態で実施することができる。
【0049】<電子回路部品装着システムの全体構成>
図1に、本実施形態の電気回路部品装着システムの正面
斜めから見た全体斜視図を、図2に、本実施形態の電気
回路部品装着システムの背面斜めから見た全体斜視図
を、それぞれ示す。本装着システムは、ロータリーヘッ
ドタイプの装着システムであり、2つの図とも、外装パ
ネルを取り除いたものであって、本発明に関係の深い部
分のみについて示している。なお、図1は、一部分を切
欠いて、その奥をも示している。
【0050】本装着システムは、主に、ベース部10
と、ベース部10に立設した2本のコラム部12と、コ
ラム部12に上架されたビーム部14と、それぞれのコ
ラム部12とベース部10とを結ぶ2つの補強コラム部
16と、それぞれのコラム部12とビーム部14との間
の補強の役割を担う2つのリブ部18とに概ね区分され
るシステム本体20を含んで構成されている。ベース部
10を除く各部により門型のフレームを構築していると
いえる。システム本体20には、装着システムを構成す
る各種装置が配設されている。
【0051】コラム部12と補強コラム部16とに囲ま
れた2つの空間のそれぞれには、回路部品が装着される
回路基材の1種であるプリント配線板(以下、「配線
板」と略す)を搬入するための搬入装置であるインコン
ベア装置30と、回路部品の装着を完了した配線板を装
着システム外に搬出する搬出装置であるアウトコンベア
装置32とが、それぞれ配設されている。2つのコラム
部12の間の下方には、基材保持装置としてのプリント
配線板保持装置(以下、「配線板保持装置」と略す)4
0が、ベース部10に配設されている。
【0052】図3に、配線板保持装置40とそれを移動
させる配線板保持装置移動装置の斜視図を示す。配線板
保持装置40は、保持台42と、配線板44を保持台4
2に固定するための1対の固定爪46と、エアシリンダ
を駆動源として固定爪46を作動させる固定爪作動部4
8とを含んで構成されている。基材保持装置移動装置と
しての配線板保持装置移動装置50は、Xスライド部5
2と、Yスライド部54と、保持装置昇降部56とを含
んで構成されている。詳しく説明すれば、Xスライド部
52は、X軸方向(装着システムを正面から見た場合の
左右方向)に平行な状態でベース部10に固定された2
本のX軸ガイド60と、X軸ガイド60に沿って移動す
るXスライド62と、Xスライド62を移動させるため
の駆動源であるX軸モータ(サーボモータである)64
およびボールねじ機構66とを含んで構成されている。
また、Yスライド部54は、Y軸方向(装着システムを
正面から見た場合の前後方向)に平行な状態でXスライ
ド62に固定された2本のY軸ガイド70と、Y軸ガイ
ド70に沿って移動するYスライド72と、Yスライド
72を移動させるための駆動源であるY軸モータ(サー
ボモータである)74およびボールねじ機構76とを含
んで構成されている。配線板保持装置40は、図3
(b)に示すように、Yスライド72の4つのコーナの
それぞれに配設されたジャッキ80(図では2つのみ示
している)に保持台42が支持されることによって、配
線板保持装置移動装置50に取り付けられている。ジャ
ッキ80の各々は、ボールねじ機構82を有しており、
また、それぞれのボールねじ機構82が有するナットを
回転させるタイミングプーリ84を備えている。Yスラ
イド72には、配線板保持装置40をZ軸方向(上下方
向)に移動させるための駆動源たるZ軸モータ(サーボ
モータである)86が配設され、Z軸モータ86の回転
軸に取り付けられた駆動タイミングプーリ88と4つの
タイミングプーリ84とにタイミングベルト90が巻き
掛けられており、Z軸モータ76の回転によって保持台
部46が昇降させられる。つまり、保持装置昇降部56
は、ジャッキ80、タイミングプーリ84、Z軸モータ
86、駆動タイミングプーリ88、タイミングベルト9
0等を含んで構成されている。なお、配線板保持装置移
動装置50は、図1においては省略されている。
【0053】上記構成の配線板保持装置移動装置50に
より、配線板保持装置40は、2つのコラム部12の間
の下方の空間を、XY平面(X軸およびY軸に平行な平
面)に沿って移動させられるとともに、昇降させられ
る。配線板保持装置40は、前方中央に位置する状態に
おいて、インコンベア装置30から未装着の配線板44
を受け取り、また、アウトコンベア装置40に装着済の
配線板44を受け渡す。この配線板44の受け取りおよ
び受け渡しは、配線板移載装置としてのイン側キャリア
装置100およびアウト側キャリア装置102(図1で
は、ともに一部が省略されている)によって行われる。
【0054】装着システムの背面側には、部品供給装置
120が配設されている。本装着システムでは、テープ
化された回路部品であるテーピング電子部品から回路部
品を1つずつ供給するテープフィーダ型の部品供給装置
である。部品供給装置120は、X軸方向に沿ってベー
ス部10に固定された2本のガイドレール122と、ガ
イドレール122に沿ってX軸方向に移動する2つのフ
ィーダパレット124と、2つのフィーダパレット12
4を別個に移動させる駆動源たる2つのパレット移動モ
ータ(サーボモータである)126および2つのボール
ねじ機構128と、X軸方向に整列してそれぞれのフィ
ーダパレット124にそれぞれ複数搭載されたテープフ
ィーダ130(一方のフィーダパレット124の側は図
示を省略している)とを含んで構成されている。テープ
フィーダ130は、各種装着システムにおいて一般的に
用いられているものであり、その詳細についての説明は
省略する。
【0055】システム本体20のビーム部14の中央部
分には、下方に向けて装着ヘッド150が配設されてお
り、ビーム部14の内部には、主たる駆動源となる主駆
動モータ(サーボモータである)152を備えてカム機
構等により装着ヘッド150を駆動させる装着ヘッド駆
動装置154が、配設されている。
【0056】図4(a)に、装着ヘッド150の斜視図
を示す。装着ヘッド150は、前述の部品保持部として
機能する複数(本装着システムでは16)の部品保持ユ
ニット160を備えており、この複数の部品保持ユニッ
ト160が一斉に間欠回転させられる構造となってい
る。図4(b)に、部品保持ユニット160の斜視図を
示す。装着部品保持ユニット160は、その先端部に複
数(本装着システムでは6)の部品保持具としての吸着
ノズル162を備えており、吸着ノズル162は図示し
ない負圧源に繋がれており、供給された負圧により回路
部品を吸着して保持する。
【0057】図5に、部品保持ユニット160が間欠回
転させられて停止する装着ヘッド150における各ステ
ーションの配置を示す。図5は、上方から見た図であ
り、破線で示す大きな円が装着ヘッド150の概略外形
線であり、その周縁に示されている16個の円がそれぞ
れの部品保持ユニット160が停止するステーションで
ある。部品保持ユニット160は、図において右回りに
回転させられる。各ステーションは、奥側(装着システ
ムの背面側)から順に回転方向に従って、ST1〜ST
16と番号付けられている。ST1が回路部品の取出動
作を行う部品取出ステーションであり、手前側(装着シ
ステムの正面側)のST9が回路部品の装着動作を行う
部品装着ステーションである。
【0058】図6に、装着ヘッド150およびビーム部
14内部にある装着ヘッド駆動装置154のYZ平面に
平行な面で切断した断面図を示す。本装着システムの装
着ヘッド150および装着ヘッド駆動装置154は、特
開2001−345599号公報のものと同様の構成で
あるため、説明は簡単に行う。図の右方の部品保持ユニ
ット160が、部品取出ステーションST1に位置する
部品保持ユニット160であり、左方の部品保持ユニッ
ト160が部品装着ステーションST9に位置する部品
保持ユニット160である。装着ヘッド150は、ビー
ム部14に回転可能に保持された主回転軸170と、概
して有底円筒状をなして主回転軸170の下端部に低部
が固定して取り付けられたユニット保持円筒体172
と、概して円筒形状をなして上端部がビーム部14に固
定されて主回転軸170とユニット保持円筒体172の
筒部との間に隙間を残して嵌合された円筒カム174と
を含んで構成される。ユニット保持円筒体172の外周
部の等配位置に、部品保持ユニット160が取り付けら
れるユニット取付部材176が、上下方向にスライド可
能に取り付けられている。円筒カム174の外周部には
カム溝(図示省略)が設けられており、ユニット取付部
材176に設けられたカムフォロアとしての1対のロー
ラ178が、ユニット保持円筒体172に設けられた上
下方向に延びる長穴182を貫通する状態で、上記カム
溝に係合している。カム溝は、部品取出ステーションS
T1において高い位置に設けられ、部品装着ステーショ
ンST9において低い位置に設けられており、部品保持
ユニット160は、間欠回転させられることにより、こ
のカム溝に沿って昇降させられる。また、円筒カム17
4は、部品取出ステーションST1および部品装着ステ
ーションST9の部分に、上下方向にスライド可能なカ
ムスライダ184,186を有している。カムスライダ
184,186の部分のカム溝は、上昇端位置におい
て、他の部分のカム溝と滑らかに繋がるようにされてい
る。部品保持ユニット160がそれらのステーションに
位置する状態において、ローラ178がカムスライダ1
84,186のカム溝に係合したままでカムスライダ1
84,186が下降させられることで、その位置にある
部品保持ユニット160は、下降させられる。
【0059】装着ヘッド駆動装置154は、主回転軸1
70を間欠回転させる主回転軸駆動装置200と、部品
取出ステーション側のカムスライダ184を昇降させる
取出側スライダ昇降装置202と、部品装着ステーショ
ン側のカムスライダ186を昇降させる装着側スライダ
昇降装置204とを含んで構成される。いずれの装置
も、駆動源は、主駆動モータ152である。主回転軸駆
動装置200は、詳細は省略するが、主駆動モータ15
2の回転をローラギアカム機構によって主回転軸170
の間欠回転に変換伝達するものである。取出側スライダ
昇降装置202は、主駆動モータ152によって回転さ
せられるカムローラ210と、カムローラ210の回転
により所定箇所を支点として揺動させられる揺動バー2
12と、揺動バー212の作用点となる箇所に一端部が
連結されカムスライダ184の上端部に他端部が連結さ
れる連結ロッド214とを含んで構成され、主回転軸の
一間欠回転動作内においてカムスライダ184を1回昇
降させる。同様に、装着側スライダ昇降装置204は、
主駆動モータ152によって回転させられるカムローラ
220と、カムローラ220の回転により所定箇所を支
点として揺動させられる揺動バー222と、揺動バー2
22の作用点となる箇所に一端部が連結されカムスライ
ダ186の上端部に他端部が連結される連結ロッド22
4とを含んで構成され、主回転軸の一間欠回転動作内に
おいてカムスライダ186を一定ストロークで1回昇降
させる。なお、取出側スライダ昇降装置202は、カム
スライダ184の昇降ストローク、厳密には下降端位置
を変更するためのストローク変更装置230を備えてい
る。ストローク変更装置230は、連結具232と、連
結具232を移動させる駆動源となるストローク調整モ
ータ(サーボモータである)234とボールねじ機構2
36とを備えて構成されている。取出側スライダ昇降装
置202において、揺動バー212と連結ロッド214
との連結は、連結具232を介してなされており、連結
具232を移動させることにより、揺動バー212にお
ける作用点の位置が変更されて、カムスライダ184の
昇降ストロークが変更させられる。
【0060】部品保持ユニット160は、概して筒状を
なしユニット取付部材176に取付られるスリーブ体2
50と、スリーブ体250の内部に嵌入させられてスリ
ーブ体250に回転可能に保持されたユニット軸252
と、ユニット軸252の下端部に取り付けられて6つの
吸着ノズル162を回転可能に保持するノズルホルダ2
54とを含んで構成されている。ノズルホルダ254
は、XY平面に平行な軸線回りに回転して外周部に吸着
ノズルが取り付けられる回転保持体256を有してお
り、この回転保持体256において複数の吸着ノズル1
62を保持しているのである。回転保持体256は、外
部から回転させられるようになっており、部品取出ステ
ーションの手前の所定のステーションに部品保持ユニッ
ト160が位置するときに、その部品保持ユニットが保
持する回路部品に適した吸着ノズルを選択するべく、回
転させられる。以上の構成から、部品保持ユニット16
0は、部品保持具としての吸着ノズル162と、スリー
ブ体250,ユニット軸252,ノズルホルダ254等
から構成されるノズル保持部とから構成されているとい
える。
【0061】装着ヘッド150は、さらに、円筒カム1
74に回転可能に取り付けられたドーナツ状の回転円盤
体260と、回転円盤体260の周辺部に回転可能に等
角度ピッチで取り付けられて部品保持ユニット160
(厳密にはユニット軸252およびノズルホルダ254
を)のそれぞれをZ軸に平行な軸線回りに回転させる
(いわゆる自転である)複数の回転ロッド262とを備
えている。それぞれの回転ロッド262は、概して筒状
をなし、ユニット軸252の上部が軸方向に移動可能な
状態で嵌入されている。詳しくは説明しないが、回転円
盤体260外周にギア歯が形成されており、このギア歯
に動力が伝達されて回転させられる。回転円盤体260
は、ユニット保持円筒体172の間欠回転とは、タイミ
ングが若干ずれて回転させられる。そのため、ユニット
軸252は、回転伝達を維持しながら自身を屈曲させる
ことができるジョイント264を有している。部品保持
ユニット160が所定のステーションに位置するとき
に、回転ロッド260の上端部にその回転ロッド260
を回転させるユニット回転駆動装置(図示は省略)が係
合して、ノズルホルダ254がZ軸に平行な軸線回りに
回転させられる。複数の吸着ノズル162のうちの選択
されたもの、つまり、下方に位置する吸着ノズル162
の軸線は、その回転軸線と一致しており、その吸着ノズ
ル162が回路部品を吸着保持しているときには、その
回路部品の装着方位(XY平面に平行な平面内における
回路部品の回転位置ともいえる)が修正される。
【0062】吸着ノズル162は、管状のノズル部27
0と、ノズル部270の軸線と直角な平面を有する円板
上状の背景形成部272とを含んで構成され、ノズル部
270の先端にて回路部品を吸着して保持する。背景形
成部272は、詳しくは説明しないが、保持された回路
部品の保持位置のずれを検出すべく部品撮像装置によっ
て撮像される際(後述する)に、撮像視野内における回
路部品に対する背景を形成するという役割を果たしてい
る。また、吸着ノズル162は、図示を省略するが、取
付部を有しており、この取付部にて回転保持体256に
取り付けられる。さらに、吸着ノズル162は、図示は
省略するが、取付部内に弾性部材が配設されており、ノ
ズル部270に軸線方向の過度の力が加わった場合に、
その力が吸収されるような構造となっている。例えば、
部品取出動作および部品装着動作において、吸着ノズル
162が回路部品あるいは配線板44に接近しすぎたと
きに発生する衝撃は、その弾性体により緩和される。ま
た、吸着ノズル162は、図示しない負圧源に接続され
て回路部品を吸着保持し、正圧源に接続されて保持した
部品を離脱させ、離脱後は大気圧に開放される。正圧
源、負圧源、大気への連通の切替は、図示しない切替装
置によって行われる。
【0063】本実施形態の装着システムは、さらにいく
つかの装置を含んで構成される。その1つが、部品保持
ユニット160のZ軸方向の位置を検出するための撮像
装置である。その撮像装置は、概して板状をなす配設板
状部材300に固定して配設されている。配設板状部材
300は、システム本体20の2つのリブ部18の下部
に両端のそれぞれが固定して取り付けられて、装着ヘッ
ド150の下方に渡されている(図1、図2および図6
参照)。図7に、その撮像装置を横方向から見た図を示
し、また、図5には、配設板状部材300およびその撮
像装置の装着ヘッド150に対する配設位置を示す。本
装着システムにおいては、撮像装置302は、撮像デバ
イスとしてのCCDカメラを含んで構成される。撮像装
置302は、光源を含む照明装置304と向かい合わさ
れて、照明装置304とともに位置を固定されて撮像装
置取付台306に取り付けられおり、撮像装置取付台3
06を介して、配設板状部材300に配設されている。
撮像装置302は、ST6であるZ軸方向位置検出ステ
ーションに位置する部品保持ユニット160を撮像可能
な位置に配設されている。また、Z軸方向においては、
吸着ノズル162のノズル部270の先端が撮像視野に
収まるように調整されており、また、撮像装置302の
光軸中心線と照明装置304の光軸中心線を一致させて
それらがXY平面に平行になるように調整されている。
つまり、部品保持ユニット160の軸線方向(部品保持
ユニットの昇降方向と一致する)に直角な方向から、ノ
ズル部270の先端が撮像されるのである。撮像時に
は、照明装置304により光照射されるのであるが、撮
像装置302側から見れば、ノズル部270の背後から
光が照射されるため、撮像される画像はシルエット像と
なる。撮像によって得られた画像データは、画像処理ユ
ニット308(図示は省略、図8参照)によって処理さ
れ、吸着ノズル162の先端のZ軸方向の位置が検出さ
れる。
【0064】本装着システムにおいては、吸着ノズル1
62に保持された回路部品をも同時に撮像可能である。
図7においては、回路部品320が保持された状態で撮
像されるように示しているが、回路部品320の有無に
関わらず吸着ノズル162の先端位置は検出可能であ
る。回路部品320が保持されている場合、その回路部
品320のZ軸方向に関する各種位置の検出が可能であ
る。本実施形態では、回路部品320の厚さ方向の寸法
が正規の寸法から実質的に問題となる程度外れているよ
うな部品寸法不良および異なる面で吸着された保持姿勢
不良を検出するのである。つまり、本装着システムで
は、撮像装置302、画像処理ユニット308等を含ん
で、前述の部品データ取得装置が構成されていることに
なる。なお、この撮像装置302によって、回路部品3
20が保持されているか否かについても検出される。
【0065】配設板状部材300には、図5に概略を示
すように、部品保持ユニット160に保持された回路部
品を下方から見た部品像を撮像するもう1つの撮像装置
330(先の撮像装置302と区別するために、「部品
撮像装置330」と称する)、テープ化電子部品のキャ
リアテープを切断するカッタ装置332、回路部品を回
収する部品回収装置334等が配設されている。部品撮
像装置330は、保持された回路部品のXY平面に平行
な平面内における回路部品の保持位置誤差を検出するた
めに使用されるものであり、ST5に配設されている。
なお、部品撮像装置330は撮影画像データを処理する
専用の画像処理ユニットに接続されており、処理されて
取得された保持位置誤差は、装着動作において利用され
る。カッタ装置332は、既に供給された回路部品が収
容されていたキャリアテープの部分(テープフィーダ1
30から送出される)を切断して回収する装置であり、
ST1に関連して設けられている。また、部品回収装置
334は、部品寸法不良、保持姿勢不良等の際に装着さ
れずに部品保持ユニットに保持されている回路部品を回
収する装置であり、部品回収箱等を含んで構成され、S
T13の下方に配設されている。
【0066】本装着システムは、後に詳しく説明するよ
うに、稼動に伴う発熱に起因して変化する部品保持ユニ
ット160の先端部(本実施形態の場合は、吸着ノズル
162の先端)の距離を管理して、装着作業を適正化可
能なものである。そのため、装着システムの温度、厳密
には特定箇所の温度を検出するための第1温度検出器3
40および第2温度検出器342が付設されている。図
1に示すように、第1温度検出器340は、ビーム部1
4の左右方向の中央部に、第2温度検出器342は、ビ
ーム部14の片側のコラム部12に近い箇所に付設され
ており、ビーム部14のそれぞれの箇所の温度を検出可
能とされている。この2つの温度検出器340,342
のそれぞれの機能については、後述する。
【0067】さらに、他の装置として、図示は省略する
が、配線板保持装置40に保持された配線板44の表面
に付された基準マーク(フィデューシャルマーク)を撮
像可能な配線板撮像装置がビーム部14に配設されてお
り、得られた基準マークの画像データは専用の画像処理
ユニットで処理されることで、配線板の保持位置誤差が
取得される。取得された基板保持位置誤差は、装着作業
において利用される。また、同様に図示を省略するが、
テープフィーダ130を操作するフィーダ操作装置もビ
ーム部14に配設されている。部品取出ステーションS
T1の下方に位置するテープフィーダ130から回路部
品の取出を行うのであるが、そのテープフィーダ130
が行う部品供給動作は、そのテープフィーダ130に設
けられた作動レバーが操作されることによって行われ
る。フィーダ操作装置は、その作動レバーを操作する装
置であり、装着ヘッド駆動装置154に連結されてお
り、主駆動モータ152を駆動源として、カム機構によ
り、部品保持ユニット160の動作と連動して作動す
る。なお、以上説明した構成から、装着作業における部
品取出動作および部品装着動作に中心的に関わる部分
は、装着ヘッド150、装着ヘッド駆動装置154、配
線板保持装置移動装置50であり、これらの装置を含ん
で部品装着装置が構成されているのである。
【0068】以上の各種装置を含んで構成される本実施
形態の装着システムは、図示を省略するシステム制御装
置によって制御される。図8にシステム制御装置のブロ
ック図を、本発明に関係の深いところを中心に示す。シ
ステム制御装置400は、PU(プロセッシングユニッ
ト)402,ROM404,RAM406(バッテリで
バックアップされている),入出力インターフェース4
08およびそれらを接続するバス410を有するコンピ
ュータ412を主体とするものである。入出力インター
フェース408には、システム制御装置400が有する
それぞれの駆動回路414を介して、配線板保持装置移
動装置50のX軸モータ64,Y軸モータ74,Z軸モ
ータ86、部品供給装置120のパレット移動モータ1
26、装着ヘッド駆動装置154の主駆動モータ15
2,取出側のカムスライダ184の昇降ストロークを調
整するストローク変更装置230のストローク調整モー
タ234等、各装置の駆動源等が接続されている。ま
た、入出力インターフェース408には、画像処理ユニ
ット308を介して撮像装置302が接続されるよう
に、各種撮像装置が接続され、また、第1温度検出器3
40および第2温度検出器342が、さらに、各種デー
タの入力、マニュアル操作を行うためのキーボード、シ
ステムの状態を表示する等のためのディプレイ、各種記
録媒体の読み取りを行うデバイス等を含む入出力装置4
16等が接続されている。ROM402には、本装着シ
ステムの基本動作に関するプログラム等が格納されてお
り、RAM406には、アプリケーションプログラム、
装着対象となる配線板に応じた回路部品の装着位置,そ
の回路部品がどのテープフィーダから供給される、回路
部品がどういった順で保持されて装着されるかという装
着シーケンス等の装着関連データ、配線板および各回路
部品に関する情報等が格納され、また、各種撮像装置に
よって得られるところの保持された回路部品、保持され
た配線板に関する保持位置誤差、選択されている吸着ノ
ズル162等の各種ステータス情報が記憶される。
【0069】<経時的距離変化と接近制御>部品保持ユ
ニット160による回路部品の取出動作は、部品取出ス
テーションST1にある部品保持ユニット160を、下
降させることによって、部品供給装置120に接近させ
て行う。詳しくは、その部品保持ユニット160の真下
にあるテープフィーダ130により供給される回路部品
に、その部品保持ユニット160が備える選択された吸
着ノズル162の先端を接近させて行う。供給された回
路部品の上面である吸着面に、吸着ノズル162の先端
がちょうど接する程度の位置まで部品保持ユニット16
0を下降させることが望ましく、そのような動作が行わ
れるように制御される。説明を単純化するために、本装
着システムでは、どのテープフィーダ130によって供
給されるかによらず、テープフィーダ130の部品供給
位置における回路部品の吸着面のZ軸方向の位置(以
下、「Z軸方向」を「高さ方向」、「Z軸方向位置」の
ことを「高さ方向位置」とも称する)が一定しているも
のとする。つまり供給される回路部品の種類によらず、
吸着面の高さ方向位置は一定しているのである。従っ
て、経時的変化がないものと仮定すれば、部品保持ユニ
ット160ごとおよび吸着ノズル162ごとの先端の高
さ方向位置の誤差に応じた接近制御を行うことによっ
て、適正な部品取出動作を行わせることができる。上記
高さ方向位置誤差は、例えば、設計上のノズル先端基準
位置からのずれ量として把握されるものであり、吸着ノ
ズル162に依拠する高さ方向位置誤差であるノズル誤
差(主に、ノズル部等の長さ方向の寸法誤差等である)
と、部品保持ユニット160に依拠する高さ方向位置誤
差であるユニット誤差(主に、ノズル保持部の長さ寸法
誤差、部品保持ユニットの取付位置誤差等である。上記
ノズル誤差が除かれている)とに分けられ、それぞれが
RAM406のノズル誤差記憶部およびユニット誤差記
憶部のそれぞれに記憶されている。部品取出動作におけ
る吸着ノズル162の先端と回路部品との接近距離の調
整は、ノズル誤差とユニット誤差との和として読み出さ
れた上記高さ方向位置誤差に基づいて、装着ヘッド駆動
装置154のストローク変更装置230によって行われ
る。
【0070】部品保持ユニット160による回路部品の
装着動作は、部品装着ステーションST9にあって回路
部品を保持した部品保持ユニット160を、下降させる
ことによって、配線板保持装置40に接近させて行う。
詳しくは、配線板保持装置40に保持された配線板44
の被装着面に、保持した回路部品の下面である装着面を
接近させて行う。回路部品の装着面が配線板44の被装
着面にちょうど接する程度の位置まで下降させることが
望ましく、そのような動作が行われるように制御され
る。回路部品の種類により吸着面と装着面との面間距離
つまり厚さが異なるため、RAM406の部品厚さ記憶
部に記憶されたその回路部品の厚さ寸法データに基づい
て、部品保持ユニット160の接近距離を制御してい
る。回路部品の厚さ寸法が正規寸法から実質的に問題が
生じ得るほど外れている場合、異なる面で吸着されてい
る場合等は、先に説明したように、装着動作が行われな
い。したがって、経時的変化がないものと仮定すれば、
部品取出動作の場合と同様、前述のユニット誤差および
ノズル誤差とに基づく吸着ノズル162の先端の高さ方
向位置の誤差とに応じた接近制御を行うことによって、
適正な部品装着動作を行うことができる。なお、部品装
着動作による回路部品の装着面と配線板44の被装着面
との接近距離の調整は、配線板保持装置移動装置50の
保持装置昇降部56により、配線板保持装置40が昇降
させられて行われる。
【0071】本装着システムでは、経時的変化は、部品
保持ユニット160と部品供給装置20および配線板保
持装置40との相対接近方向、つまり高さ方向の変化を
対象としている。図9に、本実施形態の装着システムの
稼動に伴う発熱に起因する変化の様子を模式的に示す。
本装着システムは、システム本体20のビーム部14に
内在する装着ヘッド駆動部154が大きな発熱源となっ
ており、それの発熱の影響を受ける。大きな影響の1つ
は、装着ヘッド150の熱膨張である。発熱源である装
着ヘッド駆動部154からの熱は、装着ヘッド150の
主回転軸170等を通過して、部品保持ユニット160
にまで伝わる(図の破線の矢印の一方に示す)。この結
果、部品保持ユニット160を含む装着ヘッド150
が、熱膨張する。もう1つは、システム本体20の変形
である。システム本体20は、ビーム部14がコラム部
12に支承されてベース部10に固定された門型のフレ
ーム構造を有している。ビーム部14で発生した熱は、
コラム部12、ベース部10に伝播する(図の破線の矢
印の一方に示す)が、熱勾配が生じる。発熱源に近いで
あるビーム部14の中央部が最も温度が高く、熱膨張も
大きい。フレームの構造はラーメン構造であると考える
ことができ、その温度勾配の存在により、コラム部12
等も変形し、システム本体20が変形するのである。
【0072】詳しい理由説明は省略するが、部品供給装
置120、配線板保持装置40がベース部10に配設さ
れ、また、ベース部10が熱変形が最も少ないと考えら
れることから、説明を単純化するためにベース部10が
位置基準となり得るものとして考えれば、上記影響を受
けて、部品保持ユニット160の先端部の位置は、発熱
により下降する(図の白抜矢印の一方)。装着システム
の稼動に伴い、システムの温度が上昇すればすれほど、
部品保持ユニット160の先端部の下降量は大きくな
る。すなわち、部品保持ユニット160の先端部の位置
は、経時的な変化が生じるのである。部品取出動作およ
び部品装着動作においては、システムの温度が上昇すれ
ば、部品保持ユニット160が部品供給装置120およ
び配線板保持装置40に過剰に接近させられることにな
る。そこで、本装着システムでは、撮像装置302で吸
着ノズル162の先端を撮像することにより、部品保持
ユニット160の先端部の高さ方向位置の経時的変化を
検出して、部品保持ユニット160の先端部と部品供給
装置120および配線板保持装置40との経時的距離変
化を取得する。そして、その取得した値に基づいて部品
取出動作および部品装着動作における部品保持ユニット
160の先端部の接近距離が適正となるように制御す
る。
【0073】なお、説明を単純化するために、本装着シ
ステムの経時的変化に関しては、以下のことを前提とし
て扱う。吸着ノズル162は、その長さが比較的短く熱
膨張による長さの変化は無視し得る程度のものとするこ
とができる。ユニット誤差およびノズル誤差は既知のも
のとして考える。また、ベース部10に配設されている
配線板保持装置40および部品供給装置120は、温度
上昇による高さ方向位置の変化が殆ど無視できるもので
ある。これらの前提事項の上にたって、経時的距離変化
の検出および接近距離の制御について説明する。
【0074】第1温度検出器340は、経時的距離変化
の指標となる温度変化を検出可能な箇所に設けられてお
り、距離変化指標温度検出器と機能する。先に説明した
ユニット誤差は、第1温度検出器340によって検出さ
れる温度(以下、「第1検出温度」という)が設定され
た基準温度(例えば、常温(20℃))である状態の誤
差として記憶されている。部品保持ユニット160は、
Z軸方向位置検出ステーションST6に位置するときに
は、昇降させられず(Z軸方向において設定された一定
位置にある)、したがって、ノズル誤差およびユニット
誤差が既知であることから、基準温度において撮像装置
302により吸着ノズル162の先端を撮像した場合、
撮像視野内における吸着ノズル162の先端の位置は理
論的に求まるものとなる。第1検出温度が基準温度から
外れた任意の温度にある状態で実際に撮像した場合に、
吸着ノズル162の先端位置が上記理論的に求まる位置
からずれているときは、その位置ずれ量がその第1検出
温度下におけるその部品保持ユニット160の先端部の
経時的位置変化として検出されるのである。この経時的
位置変化は、装着システムにおける撮像装置302が配
設されている部分(検出基準部)を基準とした部品保持
ユニット160の先端部の位置変化(対基準部位置変
化)である。検出基準部の位置が変化しないと考えた場
合(変化する場合は後述する)、上記前提により、検出
基準部と部品供給装置120および配線板保持装置40
との相対位置は変化しないと考えることができる。した
がって、検出された対基準部位置変化は、部品保持ユニ
ット160の先端部と部品供給装置120および配線板
保持装置40との経時的距離変化に相当するものとな
る。つまり、対基準部位置変化に基づいて、部品保持ユ
ニット160の先端部と部品供給装120との経時的距
離変化と、部品保持ユニット160と配線板保持装置4
0経時的距離変化との両者を間接的に検出するものとい
える。そして、撮像装置302と、システム制御装置4
00の画像処理ユニット308を含む経時的距離変化検
出部とを含んで距離変化検出装置を構成し、これらはす
なわち、間接検出装置として機能するのである。検出さ
れた経時的距離変化は、RAM406の経時的距離変化
記憶部に記憶される。複数の部品保持ユニット160の
それぞれについて上記撮像が行われ、部品保持ユニット
160ごとの経時的距離変化が検出される。なお、撮像
される部品保持ユニット160は複数の吸着ノズル16
2の中から使用するものを選択可能になっているが、吸
着ノズル162ごとのノズル誤差が既知であることか
ら、いずれの吸着ノズル162が選択された状態であっ
ても検出が可能である。
【0075】ここでもう1つの問題が生じる。撮像装置
302は、システム本体20のリブ部18に付設された
撮像装置配設部材としての配設板状部材300に取り付
けられている、つまり、配設板状部材300を含んで検
出基準部が構成されているのである。そして、この配設
板状部材300の高さ方向位置も経時的変化を生じる。
先に説明したように、発熱によりシステム本体20が変
形した場合、詳しい説明は省略するが、コラム部12の
高さ方向の中央部付近は、上部が左右に開くように傾斜
する。これにより、リブ部18の下面は、装着システム
の中央寄りの端部が上方に持ち上がるように回転する。
したがって、図9において誇張して示すように、その下
面に両端部のそれぞれが取り付けられた配設板状部材3
00は、その両端部のそれぞれにモーメントが作用し
(図の黒矢印)、中央部が持ち上げられるように変形す
る(図の白抜矢印の一方および2点鎖線参照)。つまり
検出基準部の位置が変化するのである。その結果、撮像
装置302が上方に移動して、撮像した画像データから
得られた対基準部変化位置が検出誤差を含むものとな
る。より正確な上記経時的距離変化を検出することを目
的とするのであれば、その検出誤差をも考慮した検出を
することが望ましい。そこで、本装着システムは、以下
に具体的に示すように、その検出誤差に基づく経時的距
離変化の補正を行っている。
【0076】本装着システムは、第2温度検出器342
を有しており、この第2温度検出器342は、検出基準
部の位置の変化の指標となる温度変化を検出可能な箇所
であり、基準部位置指標温度検出器として機能する。シ
ステム制御装置400のRAM406は、検出誤差記憶
部を有しており、これは、第2温度検出器によって検出
される検出温度(以下、「第2検出温度」という)の所
定温度ピッチ(本実施形態では1℃刻み)の各温度にお
ける検出誤差を記憶している。説明を単純化するため
に、本装着システムでは、検出誤差は、第2検出温度に
よって一義的に決定されるものとして取扱い、また、そ
のような第2検出温度が検出可能な位置に、第2温度検
出器342が付設されているとして扱う。記憶されてい
る検出誤差は、ベース部10を基準とした配設板状部材
300の撮像装置302が取り付けられている部分の高
さ方向位置の変化データである。具体的な測定算出方法
についての説明は省略するが、検出誤差は、第2検出温
度がいくつかの異なる温度となる時点において、ベース
部10の所定位置と配設板状部材300の所定位置との
高さ方向間隔を電気マイクロメータを利用した測定器で
測定し、そのデータをもとに補間計算等により算出した
ものである。前述の経時的距離変化の検出において、そ
のときの第2検出温度に対応するRAM406に記憶さ
れた検出誤差が読み出され、検出された値に対してその
読み出された検出誤差に基づく補正が行われ、その補正
された値が経時的距離変化としてRAM406の経時的
距離変化記憶部に記憶されるのである。したがって、本
装着システムのシステム制御装置400は、検出基準部
の位置の経時的変化に依拠する対基準部位置変化の検出
誤差を取得する誤差取得部と、その誤差取得部によって
取得された検出誤差に基づいて経時的距離変化を補正す
る誤差補正部とを含んで構成されているのである。
【0077】2つの温度検出器340,342を設けた
理由は、本装着システムの場合、稼動状態によりシステ
ムの温度分布、温度勾配等が異なり、上述した部品保持
ユニット160の先端部の位置変化と撮像装置302が
配設される検出基準部の位置変化との両者が、1箇所の
温度の変化に対応付けにくいからである。例えば、稼動
を開始し一定の稼動状態でその稼動を維持しているよう
な場合と、所定時間稼動させて一端停止し再び稼動させ
た場合とでは、ある特定の1箇所の温度が同じでも、上
記2つの位置変化が異なるものとなり得るのである。本
装着システムにおいて、第1温度検出器340は、経時
的距離変化検出のトリガとしての役割を持ち、そのため
に、主たる変化要因である部品保持ユニット160先端
部の位置変化を検出しやすい箇所に付設されているので
ある。そして、これに対し、第2温度検出器342は、
上記検出誤差の補正の根拠となる温度を検出するもので
あるため、検出基準部の位置変化に相応した温度変化を
示す箇所に付設されているのである。
【0078】<装着作業>本実施形態の装着システム
は、RAM406に記憶されているアプリケーションプ
ログラムとしての装着プログラムによって制御されて、
部品装着作業を行う。以下に、一実施形態としての装着
プログラムをフローチャートを用いて説明することによ
り、部品装着作業の説明を行う。説明を単純化するため
に、説明する装着プログラムは、同じ配線板を設定した
枚数装着するためのプログラムとする。また、その装着
プログラムは、部品装着作業が一旦停止させられる場合
の処理をも含んだプログラムである。なお、以下に掲げ
るフローチャートは、本発明に関係の深い部分が記載さ
れており、関係の薄い部分については省略されている。
そして、装着プログラムについての説明も、本発明に関
係の深い部分を中心に行うものとする。
【0079】図10に本装着プログラムのメインルーチ
ンを示す。まず所定の初期設定の後、ステップ1(以
下、「S1」と略す。他のステップも同様に略す。)の
カウンタリセットステップにおいて、配線板の装着作業
枚数をカウントするカウンタC Bがリセットされる。次
いでS2の第1温度検出ステップにおいて、第1温度検
出器340によって第1検出温度T1が検出される。本
実施形態では、経時的距離変化に基づいた部品取出動作
および部品装着動作の制御が行われることから、経時的
距離変化の初期検出を行う。そこで、S3の初期検出判
断ステップにおいて、初期検出を行うべきであるか否か
が判断される。初期検出を行う場合は、S20の距離変
化検出ルーチンが実行される。
【0080】図11に距離変化検出ルーチンのフローチ
ャートを示す。距離変化検出ルーチンでは、まず、S2
1の検出時温度記憶ステップにおいて、先に検出された
第1検出温度T1が、距離変化検出を行う時の温度であ
る検出時温度T1’として、検出時温度記憶部に記憶さ
れる。次に、S22の第2温度検出ステップにおいて、
第2温度検出器342によって第2検出温度T2が検出
され(四捨五入されて1℃刻みの値として検出され
る)、S23の検出誤差読出ステップにおいて、第2検
出温度に関係付けられて検出誤差記憶部に記憶されてい
る検出誤差(上述の検出基準部の位置の経時的変化に依
拠する対基準部位置変化の検出誤差である)の中から、
検出された上記第2検出温度T2に対応する検出誤差が
読み出される。
【0081】上記ステップからなる前処理ステップが終
了した後、主たる検出作業に関するステップが実行され
る。まず、S24の装着ヘッド駆動開始ステップにおい
て、装着ヘッド駆動装置154の主駆動モータ152へ
回転信号が出力され、装着ヘッド150の駆動が開始さ
れる。これにより、装着ヘッド150の16の部品保持
ユニット160は間欠回転させられる。ここで、装着作
業をも含めて部品装着装置の動作を説明すれば、部品保
持ユニット160が停止する各ステーションでは、間欠
回転に同期して、それぞれの部品保持ユニット160に
関連するそれぞれの動作が実行される。実際には、それ
らの動作を制御する各ステーションにおける個々のルー
チンプログラムが時分割で実行されるのである。このこ
とを念頭に置きつつ説明を単純化すべく、以後のS25
〜S33は、Z軸方向位置検出ステーションST6が関
係する部品保持ユニット160に対して行われる動作の
みを説明する。また、RAM406は、ユニット管理情
報記憶部を有しており、ここには、現在どの部品保持ユ
ニット160がどのステーションに位置しているのかあ
るいはどのステーションの間を移動中なのかといった情
報を始めとして、種々の部品保持ユニット160に関す
る管理情報が記憶されている。記憶されている管理情報
は、他に、どの部品保持ユニット160にどの吸着ノズ
ル162(ノズルNo.で管理されている)が選択され
ているか、どの部品保持ユニット160が現在どの回路
部品を保持しているかあるいは次にどの部品を保持しな
ければならないか、部品保持ユニット160に保持され
た回路部品が回路基板のどの位置に装着されるか等の情
報である。これらの管理情報は、ユニットNo.をキー
にして関連付けられており、また、装着作業の進行、間
欠回転動作等にに応じて刻々と更新される。この管理情
報を基に装着プログラムは時分割処理で実行される。
【0082】間欠回転動作が開始された後、S25のユ
ニットNo.読出ステップにおいて、ST6に関係する
部品保持ユニット160のユニットNo.が、RAM4
06のユニット管理記憶部から読み出される。次いで、
S26のユニット誤差読出ステップにおいて、RAM4
06のユニット誤差記憶部から、読み出されたNo.の
部品保持ユニット160のユニット誤差が読み出され
る。次いで、S27のノズルNo.読出ステップにおい
て、ユニット管理記憶部からそのNo.の部品保持ユニ
ット160が備える選択された吸着ノズル162のN
o.が読出され、続くS28のノズル誤差読出ステップ
において、RAM406のノズル誤差記憶部から、その
吸着ノズル162のノズル誤差が読み出される。それら
の各誤差データが読み出された後、S29のユニット先
端部撮像ステップにおいて、撮像装置302により部品
保持ユニット160の先端部、詳しくは、それが備える
ところの選択された吸着ノズル162の先端が撮像され
る。次いで、S30の位置変化検出ステップにおいて、
先に読み出されているユニット誤差およびノズル誤差に
基づいて、前述した基準温度における部品保持ユニット
160の先端部の検出基準部に対する高さ方向位置の変
化が検出される。この位置変化は、先に説明したよう
に、部品保持ユニット160と配線板保持装置40およ
び部品供給装置120との経時的距離変化に相当するも
のである。次に、S31の補正ステップにおいて、読み
出されている検出誤差に基づいて、検出された上記高さ
方向位置の変化の値を補正して、検出誤差を含まない経
時的距離変化が取得される。そして、S32の距離変化
記憶ステップにおいて、得られた経時的距離変化は、R
AM406の経時的距離変化記憶部に、部品保持ユニッ
ト160のユニットNo.に関係付けられて記憶され
る。
【0083】1つの部品保持ユニット160の経時的距
離変化が記憶された後に、S33の完了判断ステップに
おいて、すべての部品保持ユニット160の経時的距離
変化が取得されたか否かが判断されて、完了していない
場合は、次の部品保持ユニット160の経時的距離変化
を検出すべく、一間欠回転動作が行われてその部品保持
ユニット160がST6に関係する位置に位置したとき
に、上記S25〜S32のステップが実行される。すべ
ての部品保持ユニット160についての経時的距離変化
が取得されたと判断された場合は、S34の装着ヘッド
駆動停止ステップにおいて、装着ヘッド駆動装置154
に停止信号が発せられ、装着ヘッド150の駆動が停止
させられ、距離検出変化ルーチンが終了する。
【0084】メインルーチンにおいて、S20の距離変
化ルーチンが終了した場合、回路部品の装着作業のステ
ップが開始される。まず、S5の配線板セットステップ
が実行される。このステップでは、まず、配線板保持装
置40が配線板保持装置移動装置50によって搬入位置
に移動させられた後、インコンベア装置30によって搬
入されてきた未装着の配線板が、イン側キャリア装置1
00によって、その位置にある配線板保持装置40に移
載される。次いで、固定爪46が作動させられて配線板
が配線板保持装置40に保持され、装着作業位置にまで
移動させられる。次に、配線板撮像装置によって配線板
に付された基準マークが撮像され、配線板のX軸方向、
Y軸方向およびθ軸方向(Z軸に平行な軸線を中心とし
た回転方位)の保持位置誤差が取得される。
【0085】配線板がセットされた後に、S6の装着ル
ーチン作業ステップが開始される。このステップは、部
品取出動作および部品装着動作を含んだ主たる装着作業
を行うステップであり、装着ヘッド150、部品供給装
置120、配線板保持装置移動装置50等が協働して行
われる。先に説明したように、装着作業は、装着ヘッド
150の装着ヘッド駆動装置154によって、16の部
品保持ユニット160が間欠回転させられて行われ、各
停止位置である各ステーションにおいて、それぞれの部
品保持ユニット160がそれぞれの作業動作を行う。装
着ルーチン作業ステップは、装着ヘッド150の駆動開
始により開始し、駆動停止により停止するが、その間の
各ステーションの作業動作は、それぞれのルーチンプロ
グラムが時分割処理されて並列的に実行されて行われる
のである。ここでは、説明を単純化するために、部品取
出ステーションST1、Z方向位置検出ステーションS
T6および部品装着ステーションST9に関連して行わ
れるそれぞれのルーチンである部品取出ルーチン、部品
データ取得ルーチンおよび部品装着ルーチンについて、
個別的に説明する。なお、ユニット管理情報記憶部に記
憶されたユニットNo.に関連付けられた各種管理情報
に基づいて、それぞれのルーチンプログラムが時分割処
理されて並列的に実行されることは、前述と同様である
ためここでの説明は省略する。
【0086】図12に、装着ルーチン作業プログラムの
うちの部品取出ルーチンのフローチャートを示す。部品
取出ルーチンでは、まず、S101のユニットNo.読
出ステップにおいて、部品取出ステーションに位置させ
られる部品保持ユニット160のユニットNo.が読み
出される。次いで、S102のフィーダ移動ステップに
おいて、まず、そのユニットNo.に関連付けられてい
るところのその部品保持ユニット160が保持すべき回
路部品がユニット管理情報記憶部から読み出され、その
読み出された回路部品が供給されるテープフィーダ13
0がどれであるかがRAM406に記憶されている装着
関連データに照らせあわされて、回路部品が取り出され
るテープフィーダ130が特定される。そして、そのテ
ープフィーダ130が、部品取出ステーションST1の
直下に位置するように、部品供給装置120のパレット
移動モータ126に指令が出され、そのテープフィーダ
130が移動させられる。次に、S103の部品供給ス
テップにおいて、フィーダ操作許容されることで、前述
のフィーダ操作装置が駆動してそのテープフィーダ13
0の作動レバーが操作されて所定の回路部品が供給され
る。
【0087】S104のユニット誤差読出ステップで
は、先に読み出されたユニットNo.に対応付けられた
ユニット誤差が、ユニット誤差記憶部から読み出され
る。続くS105の距離変化読出ステップでは、既に経
時的変化記憶部に記憶されている経時的距離変化が、ユ
ニットNo.に対応付けて読み出される。さらにS10
6のノズルNo.読出ステップにおいて、部品保持ユニ
ット160の選択されている吸着ノズル162のノズル
No.がユニット管理情報記憶部から読み出され、続く
S107のノズル誤差読出ステップにおいて、そのノズ
ルNo.に対応付けられたノズル誤差が読み出される。
これらの読み出しの後、S108の調整指示値決定ステ
ップにおいて、読み出された各誤差およびに経時的距離
変化に基づいて、部品取出動作における部品保持ユニッ
ト160の下降ストロークの調整指示値が決定される。
ストローク変更装置230のストローク調整モータ23
4への指示値は、調整量に対応してRAM406のスト
ローク指示値記憶部に記憶されており、調整指示値の決
定は、各誤差および経時的距離変化の総和を調整量とし
て計算し、この計算された調整量に対応付けられたスト
ローク指示値を読み出すことによって行われる。続く、
S109のストローク調整ステップにおいて、ストロー
ク調整モータ234に調整指示値が出力され、部品保持
ユニット160の下降ストロークが調整される。この後
に、装着ヘッド駆動装置154の駆動に連動して取出側
スライダ昇降装置202が作動し、調整された下降端位
置まで、部品保持ユニット160が下降させられる。続
くS110の負圧供給ステップにおいて、部品保持ユニ
ット160が略下降端に位置する時点で、その部品保持
ユニット160が備える選択された吸着ノズル162に
負圧を供給すべく、切替装置が作動させられる。これに
より、適正な接近距離にて回路部品が部品保持ユニット
160の先端部に吸着されて保持される。その後、装着
ヘッド駆動装置154の駆動に連動して取出側スライダ
昇降装置202が作動し、その部品保持ユニット160
は、上昇端まで上昇させられる。以上の動作が行われ
て、1回の部品取出ルーチンは終了する。
【0088】図13に、部品データ取得ルーチンのフロ
ーチャートを示す。このルーチンでは、部品保持ユニッ
ト160に保持された回路部品のZ軸方向(高さ方向)
に関するデータを取得するが、本実施形態では、回路部
品の有無、回路部品のチップ立ち現象、回路部品の厚さ
寸法の異常を検出して、これら回路部品に関する不具合
(部品関連不具合)を認定するルーチンである。まず、
S121のユニットNo.読出ステップにおいて、Z方
向位置検出ステーションST6に位置させられる部品保
持ユニット160のユニットNo.がユニット管理情報
記憶部から読み出される。次いで、S122のフラグリ
セットステップにおいて、そのユニットNo.に対応す
る不具合フラグFFがリセットされる。次いで、S12
3の部品撮像ステップにおいて、撮像装置302によっ
て回路部品(回路部品が保持されていない場合は、吸着
ノズル162の先端部のみ)が撮像される。そしてS1
24の不具合検出ステップでは、画像処理ユニット30
8により撮像データが処理されて、上記3つの原因によ
る不具合が検出される。なお、不具合の検出は、RAM
406の部品厚さ寸法記憶部に記憶されている回路部品
の厚さ寸法データ等と、画像処理により得られた保持さ
れている回路部品の実寸法データとを比較することによ
って行われる。続くS125の不具合判定ステップにお
いて、不具合と判定された場合、S126のフラグセッ
トステップにおいて、不具合フラグFFが立てられて、
部品データ取得ルーチンが終了する。不具合ではないと
判定された場合は、S126をスキップして、不具合フ
ラグFFがリセットされた状態のままで、1回の部品デ
ータ取得ルーチンが終了する。
【0089】図14に、部品装着ルーチンのフローチャ
ートを示す。部品装着ルーチンでは、まず、S131の
ユニットNo.読出ステップにおいて、部品装着ステー
ションに位置させられる部品保持ユニット160のユニ
ットNo.が読み出される。次いで、S132の不具合
フラグ確認ステップにおいて、その部品保持ユニット1
60に対応する部品データ取得ルーチンにおいて説明し
た部品関連不具合の有無を示す不具合フラグFFの確認
が行われる。不具合フラグFFが立っていない場合は、
S133の配線板XY方向移動ステップにおいて、配線
板保持装置40が配線板保持装置移動装置50によっ
て、保持された回路部品が配線板の適正装着位置に位置
するように、XY平面に平行な平面に沿って移動させら
れる。この移動指示値は、ユニット管理情報記憶部に記
憶されている回路部品に関する情報に対応してRAM4
06に記憶されている装着情報データから読み出された
装着位置データを基に決定された値であり、その指示値
をXスライド部52のX軸モータ64およびYスライド
部54のY軸モータ74に出力することによって、配線
板保持装置40が移動させられるのである。
【0090】S134のユニット誤差読出ステップから
S137のノズル誤差読出ステップまでは、部品取出ル
ーチンにおけるS104からS107までのステップと
同様であるため、説明は省略する。その後にS138の
部品厚さ寸法読出ステップにおいて、部品厚さ寸法記憶
部に記憶されている回路部品の厚さ寸法データの中か
ら、保持されている回路部品に対応するものが読み出さ
れる。これらの読み出しの後、S139の調整指示値決
定ステップにおいて、読み出された各誤差、経時的距離
変化および回路部品の厚さ寸法データに基づいて、部品
装着動作における部品保持ユニット160の先端部と配
線板保持装置40との接近距離が適正な距離となるよう
に調整指示値が決定される。接近距離の調整は、配線板
保持装置移動装置50の保持装置昇降部56によって行
われる。この保持装置昇降部56のZ軸モータ86への
調整指示値は、調整量に対応してRAM406の昇降指
示値記憶部に記憶されており、調整指示値の決定は、各
誤差、経時的距離変化および回路部品の厚さ寸法の総和
を調整量として計算し、この計算された調整量に対応付
けられた昇降指示値を読み出すことによって行われる。
続く、S140の配線板Z方向調整移動ステップにおい
て、Z軸モータ86に調整指示値が出力され、上記接近
距離が調整される。この後に、装着ヘッド駆動装置15
4の駆動に連動して装着側スライダ昇降装置204が作
動し、下降端位置まで部品保持ユニット160が下降さ
せられる。続くS141の正圧供給ステップにおいて、
部品保持ユニット160が略下降端に位置する時点で、
その部品保持ユニット160が備える選択された吸着ノ
ズル162に正圧を供給すべく、切替装置が作動させら
れる。これにより、適正な接近距離にて回路部品が部品
保持ユニット160から離脱させられ、配線板への装着
が行われる。その後、装着ヘッド駆動装置154の駆動
に連動して装着側スライダ昇降装置204が作動し、そ
の部品保持ユニット160は、上昇端まで上昇させられ
る。以上の動作が行われて、1回の部品装着ルーチンは
終了する。なお、S132の不具合フラグ確認ステップ
において、不具合フラグFFが立っていることが確認さ
れた場合は、S150の下降停止処理ステップにおい
て、部品保持ユニット下降停止装置(具体的な機構の説
明は省略する)が作動させられ、部品保持ユニット16
0の下降等の部品装着動作は行われず、上昇端において
回路部品を保持したまま(吸着されていない場合は回路
部品のないまま)、その部品装着ルーチンは終了する。
【0091】他のステーションにおいても、そのステー
ションに関連する動作が行われる。例えば、ST5で
は、部品撮像装置330によって下方から保持された回
路部品が撮像され、X軸方向、Y軸方向およびθ軸方向
(Z軸平行な軸を中心とした回転方位)の保持位置誤差
が取得される。部品装着ステーションST9の手前のス
テーションでは、部品保持ユニット160のユニット軸
252を軸線回りに回転させることで、部品装着方位、
配線板保持位置誤差および部品保持位置誤差に応じたθ
軸方向の修正が行われる。先の説明では省略したが、部
品装着ステーションST9のS133の配線板XY方向
移動ステップにおいては、配線板保持位置誤差および部
品保持位置誤差に基づく補正が行われた位置に配線板保
持装置50が移動させられる。ST13では、Z軸方向
位置検出ステーションST6で、寸法不良部品あるいは
チップ立ちと認定された場合において、装着されずに保
持されている回路部品が回収される。部品取出ステーシ
ョンST1の手前のステーションでは、次に取り出す回
路部品に応じた吸着ノズル162が選択される。別の吸
着ノズル162が選択された場合、ユニット管理情報記
憶部に記憶されているノズルNo.が更新される。
【0092】上記各ステーションのルーチンは、装着ヘ
ッド駆動装置154による部品保持ユニット160の間
欠回転動作に同期して、それぞれが並行して実行され、
予定された回路部品のすべての装着が完了するまで行わ
れる。すべての回路部品の装着が完了した後、装着ヘッ
ド150の動作が停止させられて、メインルーチンにお
けるS6の装着ルーチン作業ステップが終了する。
【0093】装着ルーチン作業ステップの終了後、S7
の配線板オフセットステップが実行される。まず、配線
板保持装置40が配線板保持装置移動装置50によって
搬出位置に移動させられる。その位置で固定爪46が作
動させられて装着が完了した配線板の固定が解除され
る。次に、アウト側キャリア装置102によって、その
配線板がアウトコンベア装置32に移載され、その後
に、アウトコンベア装置32によって、装着システム外
に搬出される。
【0094】次に、S8のカウントステップにおいて、
配線板の装着枚数をカウントするカウンタCBの値が追
加される。続く、S9の装着枚数判定ステップにおい
て、装着枚数が、予定した枚数CB’に達したかどうか
が判断される。予定枚数CB’に達した場合は、所定の
終了処理の後、すべての作業が終了する。
【0095】予定枚数CB’に達していない場合は、次
の配線板に対する作業が開始されるのであるが、それに
先立って、まず、一旦停止させるかどうかの判断がなさ
れる。一旦停止は、緊急停止ではなく、何らかの付随作
業を行う場合、所定の休憩時間等により作業者が装着シ
ステムを監視できない場合等のための停止であり、1枚
の配線板への装着作業が完了した時点で装着システムの
動作が停止する。作業者が入出力装置416に配備され
た一旦停止スイッチを操作することがトリガとなって、
動作が停止させられる。本装着システムの制御プログラ
ムには、詳しく説明しないが、割込処理を行うための割
込処理ルーチンが含まれている。上記装着プログラムの
実行中に、一旦停止スイッチが操作されれば、その割込
処理ルーチンが実行され、一旦停止フラグが立った状態
になる。メインルーチンのS10の停止信号確認ステッ
プでは、この一旦停止フラグの状態を判断して、停止信
号の有無を確認する。停止信号がないと判断された場合
は、S2に戻る。停止信号があったと判断された場合
は、一旦停止フラグをリセットして、S11の再開信号
確認ステップに移行する。作業再開の指示は、作業者が
入出力装置416に配備された再開スイッチを操作する
ことによって行われる。再開スイッチが操作されれば、
割り込み処理ルーチンが実行され、再開フラグが立った
状態となる。S11の再開信号確認ステップでは、この
再開フラグの状態を判断して、再開信号の有無を確認す
る。再開信号がないと判断された場合は、S11をが繰
り返して実行される。すなわち、再開スイッチが操作さ
れるまで、一旦停止状態が維持されるのである。再開信
号があると判断された場合は、再開フラグをリセットし
て、S2に戻る。
【0096】次の配線板に対する作業を行う場合、S2
の第1検出温度検出ステップに戻る。つまり、本装着プ
ログラムにおいては、配線板ごとに、第1検出温度T1
が検出されるのである。2枚目以降の配線板に対する作
業である場合、S3の初期検出判断ステップでは、その
旨を判断され、S4の温度変化判定ステップに移行す
る。温度変化判定ステップでは、検出時温度記憶部に記
憶された最後にS20の距離変化検出ルーチンが実行さ
れた時点での温度である検出時温度T1’と、今回検出
された第1検出温度T1とが比較され、その差が設定さ
れた許容変化温度ΔT1以上であるどうかが判定され
る。許容変化温度ΔT1は、経時的変化の影響が実質的
に発生し始める変化温度として設定すればよく、本実施
形態では、5℃に設定されている。温度差が設定された
許容変化温度ΔT1未満であると判定された場合、S5
の配線板セットステップ以降のその配線板の装着作業に
関するステップが実行される。逆に、設定された許容変
化温度Δ1T以上の場合は、S20の距離変化検出ルー
チンが実行される。つまり、本装着プログラムでは、経
時的距離変化を検出したときから、所定温度以上の温度
変化が生じたことを条件として、経時的距離変化が検出
されるのである。なお、2度目以降の距離変化検出ルー
チンの実行の場合、S21の検出時温度記憶ステップに
おいて、そのルーチンが実行されるごとに検出時温度T
1’が更新される。また、所定温度以上の温度変化は、
温度が上昇した結果の変化と温度が下降した結果の変化
との両者を含む。つまり、装着ヘッド150が稼動し続
けることで温度上昇が進行する場合でも、また、一旦稼
動が停止されることで温度降下が生じた場合でも、所定
以上の温度変化があったときには、経時的距離変化の検
出が行われるのである。
【0097】本装着システムは、以上のように制御され
る。このことに基づいて、本装着システムの構成をさら
に説明すれば、距離変化取得装置は、撮像装置302、
画像処理ユニット308等の他に、上記メインルーチン
におけるS2の第1温度検出ステップ〜S4の温度変化
判定ステップおよびS20の距離変化検出ルーチンを実
行するシステム制御装置400の部分を含んで構成され
ているといえる。また、これらによって、距離変化検出
装置の一態様である間接検出装置を構成しているといえ
る。距離変化検出ルーチンのS22の第2温度検出ステ
ップおよびS23の検出誤差読出ステップを実行するシ
ステム制御装置400の部分を含んで誤差取得部が構成
され、S31の補正ステップを実行する部分を含んで誤
差補正部が構成されているといえる。さらに、メインル
ーチンにおけるS2の第1温度検出ステップ〜S4の温
度変化判定ステップを実行するシステム制御装置400
の部分を含んで検出制御装置が構成されているといえ、
その中で、S4の温度変化判定ステップを実行するシス
テム制御装置400の部分を含んで温度依拠制御部が構
成されているといえる。そして、ストローク変更装置2
30、配線板保持装置移動装置50の保持装置昇降部5
6等の他、部品取出ルーチンのS101のユニットN
o.読出ステップからS109ストローク調整ステップ
まで(S102,S103を除く)および部品装着ルー
チンのS131のユニットNo.読出ステップからS1
40の配線板Z方向調整移動ステップまで(S133を
除く)を実行するシステム制御装置400の部分を含ん
で、接近制御装置が構成されているといえる。さらに、
撮像装置302、画像処理ユニット308等の他に、部
品データ取得ルーチンを実行するシステム制御装置40
0の部分を含んで部品データ取得装置を構成していると
いえる。
【0098】<変形態様>(i)第1変形態様(直接検出
装置による検出の態様)上記実施形態の装着システムで
は、撮像装置が302が配設されている部分を検出基準
部とし、その検出基準部を基準とした間接的な検出によ
って、部品保持ユニット160と配線板保持装置40お
よび部品供給装置120との経時的距離変化を検出して
いる。これに代え、配線板保持装置40と部品供給装置
120との少なくとも一方と部品保持ユニット160の
先端部との経時的距離変化を直接検出する態様でも実施
することができる。以下に、その変形態様について説明
する。
【0099】本変形態様では、配線板保持装置40に撮
像装置を配設し、その撮像装置により部品保持ユニット
160の一部分を撮像し、その撮像データから配線板保
持装置40と部品保持ユニット160の先端部との経時
的距離変化を検出する。図15に、配線板保持装置40
とそれに配設された撮像装置を示す。図は、配線板保持
装置40の一部分を右方から見た図である。配線板保持
装置40自体の構成は、先に説明したために、ここでは
省略する。本変形態様の装着システムでは、保持台42
の側部に、撮像デバイスであるCCDカメラを含む撮像
装置450と、照射面積の小さな平行光線を一方向に照
射する光源を含む照明装置とが、一定の位置関係でブラ
ケット454を介して取り付けられている。一定の位置
関係とは、撮像装置450の光軸線と照明装置452の
光軸線とが、同一の平面(本変形態様ではYZ平面に平
行な平面)内に存在し、2つの光軸線が平行でなく、か
つ、照明装置452の光軸線がZ軸に対して一定の角度
(本変形態様では約45゜)で交差するような位置関係
である。
【0100】撮像装置450は、部品装着ステーション
ST9に位置する部品保持ユニット160の先端部であ
る吸着ノズル162の背景形成部272を、詳しくは、
Z軸に交差する面である背景形成部272の下面を、下
方から撮像する。つまり、そのような撮像が可能な位置
に撮像装置450が位置するように、配線板保持装置移
動装置50により配線板保持装置40が移動させられた
状態で、撮像を行うのである。Z軸方向に関して言え
ば、部品保持ユニット160および配線板保持装置40
の各々が設定された位置にある状態である設定撮像位置
状態にて撮像を行う。本変形態様では、配線板保持装置
移動装置50の保持装置昇降部56によって配線板保持
装置40が最下端に位置させられ、かつ、装着側スライ
ダ昇降装置204によって部品保持ユニット160が最
下端に位置させられた状態が設定撮像位置状態である。
図15は、この状態を示している。
【0101】先に説明したユニット誤差およびノズル誤
差がないと仮定し、その状態で撮像した場合について説
明する。なお、ノズル誤差は、本変形態態様の場合、背
景形成部に関する誤差であり、説明を単純化するため、
ノズル部に関するZ軸方向の誤差は存在しないものとし
て取り扱う。図16に、撮像状態における吸着ノズル1
62を下方から見た図を示す。背景形成部272の照明
装置452によって光照射された部分456は、一定の
小さな面積を有する輝点として撮像される。本変形態様
の場合、上記2つの誤差のない場合は、撮像視野458
内の中心に光照射部456が位置するようにされてい
る。ここで、装着システムの稼動に伴う発熱に起因し
て、部品保持ユニット160の先端部がΔLだけ下降し
た場合(図15の白抜矢印)を考える。この場合、光照
射部456は、Y軸方向にΔlだけ変位する(図16の
黒矢印)。この光照射部456の変位Δlを撮像により
求めれば、部品保持ユニット160のZ軸方向の変位Δ
Lが検出できるのである。このZ軸方向の変位ΔLが、
すなわち、部品保持ユニット160と配線板保持装置4
0との経時的距離変化に相当するものとなる。実際に
は、上記ユニット誤差およびノズル誤差が存在するが、
これらの誤差は既知のものとして記憶されており、それ
に基づく補正を行うことにより、いずれの部品保持ユニ
ット16でいずれの吸着ノズル162が選択されている
ものであっても、経時的距離変化が、直接的に検出でき
る。
【0102】前述した実施形態における距離変化検出装
置に代え、本変形態様の距離変化検出装置を用いた場合
は、検出基準部が存在せず、それに伴い検出誤差を記憶
する検出誤差記憶部、基準部位置指標温度検出器として
の第2温度検出器342等は、不要となる。また、経時
的距離変化の検出は、部品装着ステーションST9にお
いて行われる。距離変化検出ルーチンは、先に説明した
図11にフローチャートを示すものから、S22の第2
温度検出ステップおよびそれに続くS23の検出誤差読
出ステップ、S31の補正ステップを除いたルーチンと
なる。そして、そのような距離変化ルーチンを含む装着
プログラムを実行することで、本変形態様の装着システ
ムによる装着作業が行われる。
【0103】なお、吸着ノズル162のノズル部270
に起因する誤差が存在することに配慮する場合は、例え
ば、図17に示すように、吸着ノズル162に既知の厚
さ寸法を有する検出基準チップ460を吸着させ、検出
基準チップ460の下面に光照射して、それによる光照
射部の変位を検出することで、経時的距離変化を検出す
ることも可能である。この場合、例えば、部品供給装置
120の1つのテープフィーダ130をそのチップ専用
のフィーダとし、そのフィーダから供給される検出基準
チップ460を部品取出ステーションST1にて吸着保
持させて自動的に経時的距離変化を検出するような距離
変化検出ルーチンを有する装着プログラムにて、装着作
業を行うこともできる。
【0104】また、上記変形態様では、配線板保持装置
40に撮像装置を設けて、部品保持ユニット160と配
線板保持装置40との経時的距離変化を検出している。
これに代え、同様の態様で部品供給装置120に撮像装
置を設け、その撮像装置によって、部品保持ユニット1
60と部品供給装置120と経時的距離変化を検出する
態様で実施することができる。例えば、部品供給装置1
20が影響をもたらす発熱部となるような場合に有効で
ある。さらにまた、上記変形態様では前述の間接検出を
行わないが、間接検出装置と直接検出装置との2つの距
離変化検出装置を設ける装着システムを構築することも
可能である。その場合、例えば、撮像装置302での間
接検出による経時的距離変化に基づいて部品取出動作に
おける部品保持ユニット160と部品供給装置120と
の接近距離の制御を行い、撮像装置540での直接検出
による経時的距離変化に基づいて装着動作における部品
保持ユニット160と配線板保持装置40との接近距離
の制御を行うという態様で実施することもできる。発熱
部がシステムの複数箇所に存在するなどして、複雑な経
時的距離変化が存在するような場合に有効である。また
例えば、前述の検出基準部の変位に伴う検出誤差の検出
を、直接検出装置と間接検出装置とのそれぞれによって
検出された経時的距離変化を比較することによって行
う、あるいは、5℃刻みに間接検出を行い、20℃刻み
に直接検出を行うといった態様で実施してもよい。この
ように、種々の態様での実施が可能である。
【0105】(ii)第2変形態様(複合した距離変化を検
出する態様)前記実施形態では、主に発熱に起因する経
時的距離変化を対象とし、所定の温度変化があった場合
を条件として、経時的距離変化の検出を行っている。経
時的距離変化には、発熱以外の原因に起因するものも存
在する。その1つが、吸着ノズル162の消耗等に起因
するものである。また、部品保持ユニット160に保持
された回路部品と配線板保持装置40に保持された配線
板との接近距離は、保持された回路部品の厚さ寸法のバ
ラツキによっても変化する。そこで、それらのことを考
慮して、それらの原因をも含めた距離変化を検出して、
接近距離の制御を行う変形態様の装着システムとそれに
よる装着作業を以下に説明する。
【0106】本変形態様の装着システムは、上記実施形
態の装着システムと比較して、部品装着装置、部品供給
装置120、配線板保持装置40等の構成は略同じであ
り、第1温度検出器340を備えていない点において異
なるものとなっている。基本的なコンセプトは、Z軸方
向位置検出ステーションST6において、部品保持ユニ
ット160の一間欠回転ごとに毎回、そこに位置する部
品保持ユニット160の先端部の位置検出を行い、その
検出値を基に、その部品保持ユニット160に関する次
回の部品取出動作および部品装着動作における接近距離
の制御を行うというものである。
【0107】Z軸方向位置検出ステーションST6にお
いては、図7に示すように、回路部品320を保持した
ままで、撮像装置302による撮像が行われる。検出す
る位置は、保持された回路部品320の下面である装着
面のZ軸方向位置および部品保持ユニット160の先端
(吸着ノズル162の先端である)のZ軸方向位置であ
る。検出された装着面の位置が部品装着ステーションS
T9での次の部品装着動作において利用され、また、検
出された部品保持ユニット160の先端位置が部品取出
ステーションST1の次の部品取出動作において利用さ
れるため、上記実施形態の場合と異なり、前述のユニッ
ト誤差およびノズル誤差が既知である必要がない。つま
り、検出されるそれぞれの位置は、ユニット誤差、ノズ
ル誤差、前述の経時的距離変化、保持された回路部品3
20の厚さ寸法のバラツキ等の種々の誤差を含むものと
なっている。なお、部品保持ユニット160の先端位置
に関する誤差は、それぞれの部品保持ユニット160の
No.と、そのそれぞれにおいて選択される吸着ノズル
162のNo.との両者に関係付けられる固有値として
把握されるため、本変形態様においては、これをユニッ
ト・ノズル複合誤差(以下、「U.N.複合誤差」と略
す)と称することにする。また、上記ノズル誤差は、消
耗等の経時的な変化に起因する誤差(経時的距離変化の
一態様と把握することができる)を含むものであっても
よいのである。ただし、前記実施形態と同様、間接的な
検出を採用するため、撮像装置302が配設されている
検出基準部の発熱に起因する位置変化が存在し、その位
置変化に依拠する対基準部位置変化である前述の検出誤
差が含まれるため、それに基づいて、検出された上記回
路部品の装着面位置およびの補正を行っている。以下
に、本変形態様における装着プログラムの説明をしつ
つ、本装着ユニットによる部品装着作業の説明を行う。
先の実施形態との相違を中心に説明するため、同様であ
る部分の説明は説明は省略あるいは簡単に行う程度とす
る。また、種々の前提条件についても、略同様であり、
相違することによって特に説明が必要であると考えられ
る事項については、その都度説明するものとする。
【0108】図18に本変形態様の装着プログラムのメ
インルーチンを示す。まず所定の初期設定の後、S20
1のカウンタリセットステップにおいて、配線板の装着
作業枚数をカウントするカウンタCBがリセットされ
る。次いでS202の初期検出ルーチンが実行される。
図19に、初期検出ルーチンのフローチャートを示す。
初期検出ルーチンでは、まず、S221の温度検出ステ
ップにおいて、システム温度T2(前記実施形態の第2
温度検出器による検出温度と同じである。そのためT2
の記号をそのまま使用する)が検出される。次いで、S
222の基準温度記憶ステップにおいて、検出されたシ
ステム温度T2が、これからの装着作業を行う際に参照
される基準の温度である基準温度T2’として、基準温
度記憶部に記憶される。次に、S223の検出誤差読出
ステップにおいて、システム温度に関係付けられて検出
誤差記憶部に記憶されている検出誤差の中から、基準温
度T 2’に対応する検出誤差が読み出される。そして、
S224の調整検出誤差記憶ステップにおいて、読み出
された検出誤差が、これからの装着作業において各装置
への指示値の調整に用いられる検出誤差である調整検出
誤差として、RAM406の調整検出誤差記憶部に記憶
される。
【0109】上記ステップからなる前処理ステップが終
了した後、主たる検出作業に関するステップが実行され
る。まず、S225の装着ヘッド駆動開始ステップにお
いて、装着ヘッド150の駆動が開始される。各部品保
持ユニット160が間欠回転に同期して各ステーション
で行う動作は、先の実施形態と同様、個々のルーチンプ
ログラムが時分割で実行される。RAM406のユニッ
ト管理情報記憶部も同様のものであり、そこに記憶され
ている管理情報に基づいて個々のルーチンプログラムが
実行されることも同様であるため、説明を省略する。以
後のS226〜S232は、Z軸方向位置検出ステーシ
ョンST6が関係する部品保持ユニット160に対して
行われる動作のみを説明する。間欠回転動作が開始され
た後、S226のユニットNo.読出ステップにおい
て、ST6に関係する部品保持ユニット160のユニッ
トNo.が読み出され、続く、S227のノズルNo.
読出ステップにおいて、その部品保持ユニット160の
選択されている吸着ノズル162のノズルNo.が読み
出される。そして、S228のユニット先端部撮像ステ
ップにおいて、撮像装置302により部品保持ユニット
160の先端部、詳しくは、それが備える選択された吸
着ノズル162の先端が撮像される。次いで、S229
のU.N.複合誤差検出ステップにおいて、撮像によっ
て得られたデータを画像処理することによって、その吸
着ノズル162が選択されたその部品保持ユニット16
0の先端位置が検出され、そして、検出された先端位置
は、RAM406の正規位置記憶部に記憶されている設
計上の正規位置と比較されることによって、前述のU.
N.複合誤差が検出される。続くS230のU.N.複
合誤差補正ステップにおいて、検出されたU.N.複合
誤差が、記憶されている調整検出誤差に基づいて補正が
なされ、検出誤差を含まないU.N.複合誤差が決定さ
れる。次いで、S231のU.N.複合誤差記憶ステッ
プにおいて、RAM406のU.N.複合誤差記憶部
に、その検出誤差を含まないU.N.複合誤差が、ユニ
ットNo.およびノズルNo.に関連付けられて記憶さ
れる。ちなみに、U.N.複合誤差は、ユニット誤差、
ノズル誤差、発熱に起因する経時的変化等の種々の誤差
の総和である。
【0110】本初期検出ルーチンでは、すべての部品保
持ユニット160の各々が自らが備えるすべての吸着ノ
ズル162の各々を選択した状態のU.N.複合誤差を
検出する。したがって、本装着システムでは、16(ユ
ニット数)×6(ノズル数)=96のU.N.複合誤差
が検出される。部品取出ステーションST1の手前のス
テーションにおいて、吸着ノズル162が回転させられ
て、次の吸着ノズル162を選択するようになってお
り、そのステーションでは、本初期検出ルーチンに並行
して、その動作が行われるようになっている。その動作
に関するルーチンの説明は省略するが、吸着ノズル16
2の選択状況は、RAM406のユニット管理情報記憶
部に記憶されるようになっている。S232の完了判定
ステップにおいて、すべての部品保持ユニット160に
対して、すべての吸着ノズル162の各々が選択された
状態でのU.N.複合誤差の取得が完了したかどうかが
判定され、完了していない場合は、S226に戻って、
次の状態での検出が行われる。すべての検出が完了した
場合は、S234の装着ヘッド駆動停止ステップにおい
て、装着ヘッド150の駆動が停止させられて、初期検
出ルーチンを終了する。
【0111】メインルーチンにおいて、S202の初期
検出ルーチンが終了した場合、回路部品の装着作業のス
テップが開始される。まず、S203の配線板セットス
テップが実行される。このステップは、先の実施形態の
S5と同様であるため説明を省略する。配線板がセット
された後に、S6の装着ルーチン作業ステップが開始さ
れる。装着ヘッド150の駆動開始により、部品保持ユ
ニット160は、各ステーションで、そのステーション
に応じた各作業動作が行われる。各ステーションの作業
動作は、それぞれのルーチンプログラムが時分割処理さ
れて並列的に実行されて行われるのであるが、先の実施
形態の場合と同様、部品取出ステーションST1、Z方
向位置検出ステーションST6および部品装着ステーシ
ョンST9に関連して行われるそれぞれのルーチンであ
る部品取出ルーチン、検出ルーチンおよび部品装着ルー
チンについて、個別的に説明する。
【0112】図20に、部品取出ルーチンのフローチャ
ートを示す。部品取出ルーチンでは、まず、S301の
ユニットNo.読出ステップにおいて、部品取出ステー
ションに位置させられる部品保持ユニット160のユニ
ットNo.が読み出される。続いて、S302のフィー
ダ移動ステップおよびS303の部品供給ステップが、
先の実施形態と同様に行われ、所定の回路部品が供給さ
れる。次に、S304のノズルNo.読出ステップにお
いて、その部品保持ユニット160に選択されている吸
着ノズル162のノズルNo.が読み出され、S305
のU.N.複合誤差読出ステップにおいて、ユニットN
o.とそのノズルNo.との両者に関係付けられて記憶
されているU.N.複合誤差が読み出される。これらの
読み出しの後、S305の調整指示値決定ステップにお
いて、読み出されたU.N.複合誤差に基づいて、部品
取出動作における部品保持ユニット160の下降ストロ
ークの調整指示値が決定される。ストローク変更装置2
30の機能は、先の実施形態の場合と同様であり、続く
S307のストローク調整ステップにおいて、調整指示
値が出力され、部品保持ユニット160のストロークが
調整される。この後に、装着ヘッド駆動装置154の駆
動に連動して、調整された下降端位置まで、部品保持ユ
ニット160が下降させられる。続くS307の負圧供
給ステップにおいて、先の実施形態の場合と同様、吸着
ノズル162に負圧が供給されて、供給されている回路
部品が吸着保持される。その後、部品保持ユニット16
0は、上昇端まで上昇させられて、1回の部品取出ルー
チンは終了する。この部品取出ルーチンでは、ユニット
誤差、ノズル誤差、発熱に起因する経時的変化等の種々
の誤差に基づいて、部品保持ユニット160と部品供給
装置120との接近距離が適正な距離になるように制御
されるのである。
【0113】図21に、検出ルーチンのフローチャート
を示す。このルーチンでは、部品保持ユニット160に
保持された回路部品に関連する部品関連不具合が検出さ
れるとともに、その回路部品の装着面位置および部品保
持ユニット160の先端位置が検出される。まず、S3
11のユニットNo.読出ステップにおいて、Z方向位
置検出ステーションST6に位置させられる部品保持ユ
ニット160のユニットNo.が読み出される。次い
で、S312のフラグリセットステップにおいて、その
ユニットNo.に対応する不具合フラグFFがリセット
される。次いで、S313の部品撮像ステップにおい
て、撮像装置302によって回路部品と部品保持ユニッ
ト160の先端部(回路部品が保持されていない場合
は、吸着ノズル162の先端部のみ)が撮像される。次
いで、その撮像データが画像処理することによって、S
314のノズル先端位置検出ステップにおいて、吸着ノ
ズル162の先端位置つまり部品保持ユニット160の
先端位置が検出され、また、S315の装着面位置検出
ステップにおいて、保持された回路部品の装着面の位置
が検出される。部品保持ユニット160の先端位置は、
一般的な回路部品を吸着する場合、その吸着面の位置で
ある。本変形態様においては、説明を単純化するため
に、そのような一般的な回路部品を扱うものとする。な
お、そうでない場合は、RAM406に記憶されている
回路部品に関するデータから所定の演算処理を行って先
端位置を検出すればよい。
【0114】次に、S316の調整検出誤差読出ステッ
プにおいて、記憶されている現在の調整検出誤差が読み
出される。そして、S317のU.N.複合誤差算出ス
テップにおいて、まず、検出された部品保持ユニット1
60の先端位置と記憶されている設計上の正規位置とが
比較されて、U.N.複合誤差が検出され、次に、その
検出値に対して読み出された調整検出誤差に基づく補正
がなされて、検出誤差を含まないU.N.複合誤差が算
出される。続くS318のU.N.複合誤差更新ステッ
プにおいて、ユニットNo.およびノズルNo.に関係
付けられて記憶されているところのその部品保持ユニッ
ト160がその吸着ノズル162を選択している場合の
U.N.複合誤差が、上記算出された値に更新される。
この更新されたU.N.複合誤差は、次回の部品取出動
作において利用されるのである。次いで、S319の装
着面位置誤差算出ステップにおいて、まず、検出された
回路部品の装着面の位置と、上記記憶されている設計上
の正規位置および記憶されている回路部品の厚さ寸法デ
ータから算出される装着面正規位置とが比較されて、装
着面位置誤差が検出され、次に、その検出値に上記調整
検出誤差に基づく補正がなされて、検出誤差のない装着
面位置誤差が算出される。続くS320の装着面位置誤
差記憶いステップにおいて、検出誤差を含まない装着面
位置誤差が取得され、次のS320の装着面位置記憶ス
テップにおいて、その検出誤差を含まない装着面位置誤
差が、ユニットNo.に関係付けられて、RAM406
の装着面位置誤差記憶部に記憶される。この装着面位置
誤差は、先に説明した、ユニット誤差、ノズル誤差、発
熱に起因する経時的変化等に加え、さらに保持された回
路部品の厚さ寸法のバラツキをも含んだものとなってお
り、次回の部品装着動作において利用される。
【0115】次のS321の不具合検出ステップでは、
検出された回路部品の吸着面位置および装着面位置のデ
ータから、回路部品が保持されていない、回路部品の寸
法が許容された誤差範囲を超えている、チップ立ちが生
じているといった原因による部品関連不具合が検出され
る。なお、不具合の検出は、RAM406の部品厚さ寸
法記憶部に記憶されている回路部品の厚さ寸法データ等
と、検出されて得られた保持されている回路部品の実寸
法データとを比較することによって行われる。続くS3
22の不具合判定ステップにおよびS323のフラグセ
ットステップは、先の実施形態と同様であり、不具合の
場合は、フラグFFが立てられて、検出ルーチンが終了
し、不具合ではないと判定された場合は、S323をス
キップして、不具合フラグFFがリセットされたまま
で、1回の部品データ取得ルーチンが終了する。
【0116】図22に、部品装着ルーチンのフローチャ
ートを示す。この部品装着ルーチンにおける、S331
のユニットNo.読出ステップ、S332の不具合フラ
グ確認ステップ、S333の配線板XY方向移動ステッ
プについては、先の実施形態の場合と同様であり説明を
省略する。続くS334の部品厚さ寸法読出ステップに
おいて、記憶されている回路部品の厚さ寸法データの中
から、保持されている回路部品に対応するものがを読み
出される。次いで、S335の装着面位置誤差読出ステ
ップにおいて、検出ルーチンにおいてユニットNo.に
関係付けられて記憶された装着面位置誤差が読み出され
る。これらの読み出しの後、S336の調整指示値決定
ステップにおいて、装着面位置誤差および回路部品の厚
さ寸法データに基づいて、部品装着動作における部品保
持ユニット160の先端部と配線板保持装置40との接
近距離が適正な距離となるように調整指示値が決定され
る。続く、S337の配線板Z方向調整移動ステップ、
S338の正圧供給ステップおよび部品関連不具合であ
る場合に行うS350の下降停止処理ステップは、先の
実施形態と同様であるため、説明は省略する。これらの
ステップを経て、1回の部品装着ルーチンは終了する。
本変形態様の部品装着ルーチンでは、ユニット誤差、ノ
ズル誤差、発熱に起因する経時的変化等に加え、さらに
保持された回路部品の厚さ寸法のバラツキに基づいて、
部品保持ユニット160と配線板保持装置40とが適正
な接近距離に接近させられる。
【0117】本変形態様における他のステーションの動
作等についても、先の実施形態と同様である。すべての
回路部品の装着が完了し、装着ヘッド150が停止させ
られて、メインルーチンにおけるS204の装着作業ル
ーチン作業ステップが終了する。そのステップの終了
後、S205の配線板オフセットステップが実行され、
回路部品が装着された配線板が装着システム外に搬出さ
れる。次に、S206のカウントステップ、S207の
装着枚数判定ステップが行われる。これらのステップ
は、先の実施形態と同様のステップである。
【0118】装着枚数が予定枚数CB’に達した場合
は、所定の終了処理の後、すべての作業が終了する。予
定枚数CB’に達していない場合、一旦停止の処理がな
される。S208の停止信号確認ステップ、S209の
再開信号確認ステップは、先の実施形態と同様のステッ
プである。停止信号がないと判断された場合は、そのま
まS210の温度検出ステップへ進み、一旦停止させら
れた場合は、再開信号が入力された後、S210の温度
検出ステップに進む。このステップでは、システムの温
度が検出される。そして、S211の温度変化判定ステ
ップへ移行し、それまで行っていた作業における基準温
度T2’と検出したシステムの温度T2とが比較され、そ
の差が設定された許容変化温度ΔT2以上であるどうか
が判定される。そして、温度差が設定許容変化温度ΔT
2未満であると判定された場合、S203に戻って、配
線板の装着作業に関するステップが実行される。逆に、
設定許容変化温度ΔT2以上の場合は、S202の初期
検出ルーチンに戻って、初期検出が再び行われる。
【0119】本変形態様の装着プログラムでは、発熱に
起因する検出基準部の位置変化に依拠する検出誤差に基
づく補正が行われているが、その補正の基となる値は、
固定された値となっている。したがって、システムの温
度変化が大きい場合、適正な補正が行われない可能性が
ある。また、装着作業においては、部品保持ユニット1
60がそれに備わる吸着ノズル162のいくつかを選択
して装着動作を行うのであるが、ある部品保持ユニット
160についてはすべての吸着ノズル162が選択され
るとは限らない。その場合、例えば、上述の部品関連不
具合により、装着シーケンスが変更され、当初予定され
ていなかった吸着ノズル162が突然選択されるといっ
た事態も生じ得る。ところが、その吸着ノズル162に
ついての上記U.N.複合誤差は、初期検出ルーチンに
おいて取得されたままで更新されておらず、大きな経時
的距離変化が生じて、選択直後の部品取出動作において
適切な接近制御が行われない可能性がある。主に、これ
ら2つの可能性を排除すべく、本変形態様では、発熱に
起因する経時的距離変化が実質的に影響を及ぼし始める
前に、すべてのU.N.複合誤差の更新を行い、また、
調整に用いる検出誤差の更新を行うのである。設定許容
変化温度ΔT2は、このような観点から設定され、本変
形態様では3℃に設定されている。
【0120】本装着システムは、以上のように制御され
る。このことに基づいて、本変形態様の装着システムの
構成をさらに説明すれば、距離変化取得装置は、撮像装
置302、画像処理ユニット308等の他に、主に、S
204の装着ルーチン作業ステップにおける検出ルーチ
ンを実行するシステム制御装置400の部分を含んで構
成されているといえる。この検出ルーチンによって検出
取得される距離変化は、システムの発熱に起因する経時
的距離変化を主体とするものであるが、他に、吸着ノズ
ルの消耗等、発熱以外の種々の経時的距離変化をも含む
ものであり、さらに、回路部品の厚さ寸法のバラツキ等
の経時的でない距離変化をも含むものとなっている。ま
た、距離変化検出装置は、先の実施形態の場合と同様、
間接検出装置を構成しているといえる。初期検出ルーチ
ンにおけるS221の温度検出ステップからS224の
調整検出誤差記憶ステップまでを実行するシステム制御
装置400の部分を含んで誤差取得部が構成され、検出
ルーチンのS317のU.N.複合誤差算出ステップお
よびS319の装着面位置誤差算出ステップを実行する
部分を含んで誤差補正部が構成されているといえる。ま
た、広義には、S202の初期検出ルーチンを実行する
システム制御装置400の部分を含んで距離変化検出装
置が構成されているともいえ、その場合、S210の温
度検出ステップおよびS211の温度変化判定ステップ
を実行するシステム制御装置400の部分を含んで検出
制御装置の温度依拠制御部が構成されているといえる。
また、先の実施形態の場合と同様、ストローク変更装置
230、配線板保持装置移動装置50の保持装置昇降部
56等の他、部品取出ルーチンの一部分および部品装着
ルーチンの一部分であって接近制御に関するステップを
実行するシステム制御装置400の部分を含んで、接近
制御装置が構成されているといえる。なお、本変形態様
では、1つの温度検出器342が用いられており、その
温度検出器342は、基準部位置指標温度検出器と距離
変化指標温度検出器との両者の機能を果たすものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の電気回路部品装着システムの正面斜
めから見た全体斜視図である。
【図2】実施形態の電気回路部品装着システムの背面斜
めから見た全体斜視図である。
【図3】実施形態の電子回路部品装着システムの構成要
素である配線板保持装置とそれを移動させる配線板保持
装置移動装置を示す斜視図である。
【図4】実施形態の電子回路部品装着システムの構成要
素である装着ヘッドとそれを構成する部品保持ユニット
の斜視図である。
【図5】上記装着ヘッドの各ステーションを示す概念図
であって、その各ステーションに関係する各種装置の配
設位置を示す平面図を兼ねる図である。
【図6】上記装着ヘッドおよびその装着ヘッドを駆動さ
せる装着ヘッド駆動装置の断面図である。
【図7】装着ヘッドの構成要素たる部品保持ユニットの
Z軸方向の位置を検出するための撮像装置を側方から見
た図である。
【図8】実施形態の電子回路部品装着システムの制御装
置であるシステム制御装置のブロック図である。
【図9】実施形態の電子回路部品装着システムの稼動に
伴う発熱に起因する変化の様子を模式的に示す図であ
る。
【図10】実施形態の装着プログラムのメインルーチン
を示すフローチャートである。
【図11】実施形態の装着プログラムの距離変化検出ル
ーチンを示すフローチャートである。
【図12】実施形態の装着プログラムにおける装着ルー
チン作業プログラムのうちの部品取出ルーチンを示すフ
ローチャートである。
【図13】実施形態の装着プログラムにおける装着ルー
チン作業プログラムのうちの部品データ取得ルーチンを
示すフローチャートである。
【図14】実施形態の装着プログラムにおける装着ルー
チン作業プログラムのうちの部品装着ルーチンを示すフ
ローチャートである。
【図15】第1変形態様の装着システムが備える配線板
保持装置とそれに配設された撮像装置を示す図である。
【図16】第1変形態様の装着システムにおいて、撮像
装置で吸着ノズルを撮像している時の状態を下方から見
た図である。
【図17】第1変形態様の装着システムにおいて、吸着
ノズルに検出基準チップを吸着させた状態を示す図であ
る。
【図18】第2変形態様の装着プログラムのメインルー
チンを示すフローチャートである。
【図19】第2変形態様の装着プログラムの初期検出ル
ーチンを示すフローチャートである。
【図20】第2変形態様の装着プログラムにおける装着
ルーチン作業プログラムのうちの部品取出ルーチンを示
すフローチャートである。
【図21】第2変形態様の装着プログラムにおける装着
ルーチン作業プログラムのうちの検出ルーチンを示すフ
ローチャートである。
【図22】第2変形態様の装着プログラムにおける装着
ルーチン作業プログラムのうちの部品装着ルーチンを示
すフローチャートである。
【符号の説明】
10:ベース部 12:コラム部 14ビーム部 1
8:リブ部 20:システム本体 40:プリント配線
板保持装置 44:プリント配線板 50:配線板保持
装置移動装置 56:保持装置昇降部 120:部品供
給装置 130:テープフィーダ 150:装着ヘッド
154:装着ヘッド駆動装置 160:部品保持ユニ
ット 162:吸着ノズル 202:取出側スライダ昇
降装置 204:装着側スライダ昇降装置 230:ス
トローク変更装置 300:配設板状部材 308:画
像処理ユニット 340:第1温度検出器 342:第
2温度検出器 400:システム制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土谷 祐介 愛知県知立市山町茶碓山19番地 富士機械 製造株式会社内 (72)発明者 小池 浩和 愛知県知立市山町茶碓山19番地 富士機械 製造株式会社内 Fターム(参考) 5E313 AA01 AA11 CC04 EE02 EE03 EE24 FF31

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子回路部品を供給する部品供給装置
    と、 回路基材を保持する基材保持装置と、 先端部にて電子回路部品を保持する部品保持部を備え
    て、その部品保持部と前記部品供給装置とを相対的に接
    近させて供給された電子回路部品をその部品保持部に保
    持させて取り出し、その部品保持部と前記基材保持装置
    とを相対的に接近させて保持された電子回路部品を保持
    された回路基材に装着する部品装着装置とを含む電子回
    路部品装着システムであって、 前記部品供給装置と前記基材保持装置との少なくとも一
    方である対象装置と前記部品保持部の先端部との間の相
    対的接近方向における経時的距離変化であって、当該電
    子回路部品装着システムの稼動に伴う発熱に起因する変
    化を含む経時的距離変化を取得する距離変化取得装置を
    含むことを特徴とする電子回路部品装着システム。
  2. 【請求項2】 前記距離変化取得装置が、前記対象装置
    と前記部品保持部との各々が設定された位置にある状態
    において前記経時的距離変化を検出する距離変化検出装
    置を含む請求項1に記載の電子回路部品装着システム。
  3. 【請求項3】 前記距離変化検出装置が、前記対象装置
    に配設されて前記部品保持部の少なくとも一部分を撮像
    する撮像装置を備え、その撮像装置によって得られた撮
    影画像データから前記経時的距離変化を検出するもので
    ある請求項2に記載の電子回路部品装着システム。
  4. 【請求項4】 前記距離変化検出装置が、当該電子回路
    部品装着システムの前記対象装置および前記部品保持部
    以外の部分である検出基準部に対する前記対象装置と前
    記部品保持部の先端部との少なくとも一方の位置の経時
    的な変化である対基準部位置変化を検出することによっ
    て間接的に前記経時的距離変化を検出する間接検出装置
    を含む請求項2に記載の電子回路部品装着システム。
  5. 【請求項5】 前記間接検出装置が、前記検出基準部に
    配設されて前記対象装置の少なくとも一部分と前記部品
    保持部の少なくとも一部分との少なくとも一方を撮像す
    る撮像装置を備え、その撮像装置によって得られた撮影
    画像データから前記対基準部位置変化を検出するもので
    ある請求項4に記載の電子回路部品装着システム。
  6. 【請求項6】 当該電子回路部品装着システムが、前記
    検出基準部の位置の変化の指標となる温度変化を検出可
    能な箇所に設けられた基準部位置指標温度検出器を含
    み、前記距離変化検出装置が、その基準部位置指標温度
    検出器による検出温度に予め関係付けられた検出誤差で
    あって前記検出基準部の位置の経時的変化に依拠する前
    記対基準部位置変化の検出誤差を取得する誤差取得部
    と、その誤差取得部によって取得された検出誤差に基づ
    いて前記経時的距離変化を補正する誤差補正部とを備え
    た請求項4または請求項5に記載の電子回路部品装着シ
    ステム。
  7. 【請求項7】 当該電子回路部品装着システムが、前記
    経時的距離変化の指標となる温度変化を検出可能な箇所
    に設けられた距離変化指標温度検出器を含み、前記距離
    変化取得装置が、その距離変化指標温度検出器による検
    出温度が設定された検出予定温度に達した場合に前記距
    離変化検出装置に前記経時的距離変化を検出させる温度
    依拠制御部を有する検出制御装置を備えた請求項2ない
    し請求項6のいずれかに記載の電子回路部品装着システ
    ム。
  8. 【請求項8】 当該電子回路部品装着システムが、当該
    前記距離変化取得装置によって取得された前記経時的距
    離変化に基づいて前記部品供給装置と前記基材保持装置
    との少なくとも一方と前記部品保持部の先端部との接近
    距離を適正距離とすべく前記部品装着装置を制御する接
    近制御装置を含む請求項1ないし請求項7のいずれかに
    記載の電子回路部品装着システム。
  9. 【請求項9】 電子回路部品を供給する部品供給装置
    と、 回路基材を保持する基材保持装置と、 先端部にて電子回路部品を保持する部品保持部を備え
    て、その部品保持部と前記部品供給装置とを相対的に接
    近させて供給された電子回路部品をその部品保持部に保
    持させて取り出し、その部品保持部と前記基材保持装置
    とを相対的に接近させて保持された電子回路部品を保持
    された回路基材に装着する部品装着装置とを含む電子回
    路部品装着システムにより電子回路部品の装着作業を行
    わせるための装着プログラムであって、 前記部品供給装置と前記基材保持装置との少なくとも一
    方である対象装置と前記部品保持部の先端部との間の相
    対的接近方向における経時的距離変化であって、当該電
    子回路部品装着システムの稼動に伴う発熱に起因する変
    化を含む経時的距離変化を取得する距離変化取得ステッ
    プと、 取得された前記経時的距離変化に基づいて前記部品供給
    装置と前記基材保持装置との少なくとも一方と前記部品
    保持部の先端部との接近距離を適正距離とすべく前記部
    品装着装置を制御する接近制御ステップとを含むことを
    特徴とする装着プログラム。
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