JP2003222998A - 粘着性を有する感光性樹脂組成物およびそれを用いた画像形成体 - Google Patents

粘着性を有する感光性樹脂組成物およびそれを用いた画像形成体

Info

Publication number
JP2003222998A
JP2003222998A JP2002022970A JP2002022970A JP2003222998A JP 2003222998 A JP2003222998 A JP 2003222998A JP 2002022970 A JP2002022970 A JP 2002022970A JP 2002022970 A JP2002022970 A JP 2002022970A JP 2003222998 A JP2003222998 A JP 2003222998A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin composition
photosensitive resin
adhesive
image forming
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002022970A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshinori Nagasaki
能徳 長崎
Yasushi Oe
靖 大江
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP2002022970A priority Critical patent/JP2003222998A/ja
Publication of JP2003222998A publication Critical patent/JP2003222998A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】基板への密着性や耐黄変性に優れ高精細のパタ
ーン形成が可能な、粘着性を有する感光性樹脂組成物を
提供する。 【解決手段】粘着性を有する感光性樹脂組成物は少なく
とも(A)有機重合体からなるバインダーポリマー、
(B)式(1)で表されるポリエーテル化合物、(C)
重合性ビニルモノマー、(D)光重合開始剤を含むこと
を特徴とする。さらに(C)重合性ビニルモノマーが
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリ
レートであると、(B)との相溶性が良く、基板への密
着性も向上する。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硬化前は粘着性を
有し、電離放射線の照射によって硬化することを特徴と
する感光性樹脂組成物(ポジ型感光性粘着剤)に係り、
またそれを用いた画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、印刷プルーフ用の画像形成方法と
しては、基板上に感光性を有する樹脂組成物を塗布し、
任意のネガ等の原版を介し、紫外線を照射して露光部分
を光重合により不溶化させた後、未露光部分を洗い流す
現像工程を経て、露光部分のみを残存させ画像形成して
いた。このような現像工程を含む方法は、薬品を含んだ
廃水または廃有機溶媒の処理など、環境面から見て非常
に好ましくない。同様に、基板上に感光性を有する感光
性樹脂を塗布し、任意のネガ等の原版を介し、紫外線を
照射して光重合により露光部分の粘着性を消失させた
後、全面に色材を粘着性の残っている未露光部分に粘着
させることにより、画像を形成する方法がある。
【0003】また、このような粘着性を有する感光性樹
脂組成物を用いた画像形成方法の一例として、透過型プ
ロジェクションテレビに用いるスクリーン(レンズシー
ト)の平坦面側にコントラストを向上させるための遮光
パターンを形成する方法が、特開平9−120102号
公報に開示されている。上記公報においては、透過型ス
クリーン(レンズシート)の平坦面側に、感光すること
で粘着性が消失するポジ型感光性粘着剤を配設し、この
感光性粘着剤層と反対面、すなわちレンズ部形成面より
投射光源(プロジェクター)又はこれと同等の開口を有
する光源から投射した光線で該感光性粘着剤層を露光
し、光硬化させることでレンズシートの各単位レンズの
集光部の粘着性を失わせた後、感光性粘着剤層へ支持体
に担持された色材含有層を接触させ、次いで両者を分離
して感光性粘着剤層の非露光粘着性部分の粘着力を利用
して、色材含有層を付着残留させることにより、ドライ
プロセスでかつ簡便に遮光パターンを形成する方法が開
示されている。
【0004】透過型スクリーンの遮光パターン形成に用
いる感光性粘着剤には、透過型スクリーンにおいて色材
含有層を付着残留させなかった部分、すなわち感光によ
り粘着性が消失した部分について、十分な光透過能と耐
候性が要求される。また遮光パターンが精細に形成で
き、パターンの落脱がないものでなくてはならない。し
かし上記公報で用いられた感光性樹脂組成物では、基板
への密着性,耐候性(耐黄変性)、感度等、実用面から
は未だ不十分であるという問題点を有していた。また、
近年の要求品質の高まりも相まって高性能の感光性樹脂
組成物が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、感度が良
く、密着性や耐黄変性に優れ、精度の高い形状パターン
を形成するのに好適な、粘着性を有する感光性樹脂組成
物(ポジ形感光性粘着剤)を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る第一の発
明は、少なくとも(A)有機重合体からなるバインダー
ポリマー、(B)下記式(1)で表されるポリエーテル
化合物、(C)重合性ビニルモノマー、(D)光重合開
始剤を含むことを特徴とする粘着性を有する感光性樹脂
組成物である。
【化3】 (式(1)中、R1は水素原子、またはメチル基を示
し、Rは炭素数1から6のアルキレン基を示し、nは5
〜100の整数を示す。) 請求項2に係る第二の発明は、前記(C)重合性ビニル
モノマーが、下記式(2)で表される、3,4−エポキ
シシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレートであるこ
とを特徴とする請求項1に記載の粘着性を有する感光性
樹脂組成物である。
【化4】 (式(2)中、R2は水素原子、またはメチル基を示
す。) 請求項3に係る第三の発明は、基材上に設けた粘着性を
有する感光性樹脂組成物の層を露光、硬化することによ
り画像パターンを形成し、ついで未露光部分の粘着性を
有する感光性樹脂組成物の層に色材を粘着させること
で、前記基材上に画像を形成した画像形成体において、
前記粘着性を有する感光性樹脂組成物として請求項1ま
たは2に記載の感光性樹脂組成物を用いたことを特徴と
する、画像形成体である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下本発明の粘着性を有する感光
性樹脂組成物の各構成成分について詳細を説明する。上
記(A)有機重合体からなるバインダーポリマー(以
下、成分(A))とは下記に列挙するような化合物が挙
げられ、該感光性樹脂組成物中に配合され、粘着力の調
整剤としての作用を付与するものであり、該感光性樹脂
組成物中に配合される他の添加剤との相溶性に富むもの
であればいかなるものでもよい。一般的な例として、ポ
リ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸エステ
ル、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン共重合体、ポリビニ
ルエーテル、ポリビニルアセタール、ウレタン樹脂、エ
ポキシ樹脂、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィ
ン、各種合成ゴムなどが挙げられる。なおここで(メ
タ)アクリル酸とは、メタクリル酸またはアクリル酸の
ことであり、そのほかの(メタ)という表記もそれに準
ずるものとする。
【0008】また、(B)ポリエーテル化合物(以下、
成分(B))は、本発明の化学式(1)にて表される、
(メタ)アクリル基を側鎖として有するシクロヘキサン
環を分子主鎖に有し、かつ分子主鎖にエーテル結合を有
する化合物を構造単位としてなる重合体であり、そのよ
うな化合物としては、具体的には、特開平4−1649
21号公報にて開示されている化合物を挙げることがで
きる。本発明においては、得られたポリエーテル化合物
の重合度は5〜100、好ましくは10〜30の範囲を
有していることが好ましい。重合度が5未満であると感
度が低下し、かつ強度の十分な膜が得られず、また、重
合度が100を越えると、バインダーポリマーや重合性
モノマーとの相溶性が著しく低下してしまうため好まし
くない。
【0009】上記成分(B)は、成分(A)に対して5
0〜150重量部、好ましくは75〜100重量部であ
り、上記範囲外であると相溶性の低下や感度の低下、ま
た硬化した樹脂層が脆くなり好ましくない。
【0010】(C)重合性ビニルモノマー(以下、成分
(C))は、広くラジカル重合性を有するエチレン性二
重結合を少なくとも一つ以上有する化合物を指し、ラジ
カル重合が可能な化合物で上記(A)バインダーポリマ
ー、(B)ポリエーテル化合物との相溶性に富む化合物
であればよく、これを1種又は2種以上を混合して用い
ても構わない。成分(C)は、前記成分(A)に対し
て、5〜100重量%であることが好ましく、より好ま
しくは20〜50重量%である。この範囲未満である場
合は感光性樹脂組成物の感度が低下し、パターン形状も
低下する。一方この範囲を超えると保存中に粘度の上昇
や不溶部の発生など、保存安定性に乏しくなるため、好
ましくない。成分(C)として用いることのできる化合
物は市販されているものでもよく、例えば東亞合成
(株)社製のアロニックス、Mシリーズ、大阪有機化学
工業(株)社製のビスコートシリーズ、新中村化学工業
(株)社製のNKエステル、NKオリゴシリーズ、共学
社化学(株)社製のライトエステル、ライトアクリレー
ト、ウレタンアクリレートシリーズ、日本化学(株)社
製のKAYARADシリーズなどが挙げられる。なかで
も感度、解像度、硬化後における被膜の強度、可とう
性、密着性等を考慮すると、トリメチロールプロペント
リアクリレート(TMPTA)、ペンタエリスリトール
トリアクリレート(PETA)、ジペンタエリスリトー
ルペンタ及びヘキサアクリレート(DPHA)、ペンタ
エリスリトールテトラアクリレート(PETTA)など
に代表される、3官能以上の多官能性モノマーが好まし
い。
【0011】さらに、成分(C)として、本発明におけ
る化学式(2)で表される重合性モノマーを使用するこ
とで、成分(B)との相溶性を向上させ、かつエポキシ
基を有しているため基板への密着性を向上せしめること
が可能であり、本発明における粘着性を有する感光性樹
脂組成物への使用に非常に適している。
【0012】(D)光重合開始剤(以下、成分(D))
としては、ベイゾインイソプロピルエーテルなどのベン
ゾインアルキルエーテル類、1−ヒドロキシシクロヘキ
シルフェニルケトン、2−ヒドロキシシクロヘキシルフ
ェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェ
ニルプロパン−1−オンなどのα−ヒドロキシケトン
類、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−
2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−
2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニ
ル)ブタノン−1などのα−アミノケトン類、ビス
(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリ
メチルペンチルフォスフィンオキサイドなどのビスアシ
ルフォスフィンオキサイド類、2−(o−クロロフェニ
ル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−
(o−クロロフェニル)−4,5−ジ−(m−メトキシ
フェニル)イミダゾリル二量体、2−(o−メトキシフ
ェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2
−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミ
ダゾリル二量体などのビスイミダゾール類、N−フェニ
ルグリシンなどのN−アリールグリシン類、4,4’−
ジアジドカルコンなどの有機アジド類、3,3’,4,
4’−テトラ(tert−ブチルペルオキシカルボキシ
ル)ベンゾフェノンなどの有機過酸化物類をはじめ、
J.Photopolym.Sci.Techno
l.,2,283(1987).に記載される化合物、
具体的には鉄アレ−ン錯体、トリハロゲノメチル置換s
−トリアジン、スルフォニウム塩、ジアゾニウム塩、フ
ォスフォニウム塩、セレノニウム塩、アルソニウム塩、
ヨードニウム塩などが挙げられる。さらに、必要に応じ
て、ミヒラーズケトン等のベンゾフェノン類、チオキサ
ントン類等の増感剤、2−メルカプトベンゾキサゾー
ル、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプト
ベンズイミダゾールなどの連鎖移動剤を加えても良い。
また、成分(D)は、成分(A)に対して0.01〜1
0重量%、さらには0.5〜5重量%であることが特に
好ましい。
【0013】また本発明の粘着性を有する感光性樹脂組
成物においては、溶液の調製に適した希釈剤として、通
常の汎用溶剤、例えば、メチルエチルケトン、トルエ
ン、エチルアセテート、メチルイソブチルケトン、メチ
ルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、
ブチルセロソルブアセテート、ブチルカルビトール、テ
トラリン、ジメチルホルムアミド、ノルマルメチルピロ
リドン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなど
が挙げられる。
【0014】また本発明の目的を妨げないかぎり、必要
に応じて可塑剤、酸化防止剤、シリコーン化合物等のレ
ベリング剤,消泡剤、シランカップリング剤等の密着向
上剤、酸化チタン,タルク,炭酸カルシウムなどの充填
剤、ウレタン,アクリル微粒子などの拡散剤、ハジキ防
止剤、安定剤、熱重合禁止剤、難燃化剤、着色用顔料、
染料などの各種添加剤を必要に応じて適宜、添加、配合
させて用いることができる。
【0015】本発明の粘着性を有する感光性樹脂組成物
は、印刷のプルーフ用の粘着剤の他に、レンズシートへ
の遮光パターン形成など、様々な分野に応用できる。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明はこの例に限定されるものではない。な
お、ここではパターン形状等の性能を比較するため、本
発明の、粘着性を有する感光性樹脂組成物を、レンズシ
ートへの遮光パターンの形成および印刷プルーフとして
の画像形成に応用した実施例を説明するが、これ以外の
用途でも用いることができ、同様の性能を発揮すること
ができる。
【0017】<ポリエーテル化合物(成分(B))の合
成例>3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレ
ート(「サイクロマーA200」、ダイセル化学(株)
社製)100gをトルエン50gと混合溶解させ、攪拌
混合後、5gのトルエンに溶解させたジフェニルヨード
ニウム塩2gの溶液を滴下し、触媒として塩化第二鉄
0.2gを加え、反応温度を40℃に保ち、4時間攪拌
させた後、純水による洗浄工程を経て、淡褐色透明の粘
調体が得られた。なお、ポリエーテル化合物の含有率は
65重量%であり、その重合度は20のものが主成分で
あった。
【0018】<エポキシ樹脂の合成比較例1>上記合成
例の3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレ
ートをグリシジルメタクリレートに変更し、反応時間を
10時間とした以外は、合成例と同様に行い、淡褐色透
明の粘調体が得られた。なお、エポキシ樹脂の含有率は
60%であり、その重合度は30のものが主成分であっ
た。
【0019】<エポキシ樹脂の合成比較例2>上記合成
例の3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレ
ートをグリシジルフェニルエーテルに変更し、反応時間
を10時間とした以外は、合成例と同様に行い、淡褐色
の粘調体が得られた。なお、エポキシ樹脂の含有率は6
0%であり、その重合度は30のものが主成分であっ
た。
【0020】<実施例1>下記成分からなる粘着性を有
する感光性樹脂組成物を調製した。 成分(A) ポリメタアクリレート 50重量部(「B
R−85」、三菱レイヨン(株)社製) 成分(B) 合成例にて合成した樹脂溶液 60重量部 成分(C) トリメチロールプロパントリアクリレート
10重量部(TMPTA、東亞合成(株)社製) 成分(D) フェニルビス(2,4,6−トリメチルベ
ンゾイル)−ホスフィンオキシド 3重量部(イルガキ
ュア819、チバスペシャルティケミカルズ社製) 溶媒 メチルエチルケトン 150重量部 この感光性組成物をガラスビーズと共に分散し、感光液
を得た。
【0021】<実施例2>実施例1の粘着性を有する感
光性樹脂組成物における成分(C)TMPTAを3,4
−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート(「サ
イクロマーM100」、ダイセル化学(株)社製)とし
た以外は同様にし、感光液を得た。
【0022】<比較例1>成分(B)実施例1における
合成例で合成した樹脂溶液を、エポキシ樹脂の合成比較
例1で得られたエポキシ樹脂とした以外は、実施例1と
同様に感光性樹脂組成物を得た。
【0023】<比較例2>成分(B)実施例1における
合成例で合成した樹脂溶液を、エポキシ樹脂の合成比較
例2で得られたエポキシ樹脂とした以外は、実施例1と
同様に感光性樹脂組成物を得た。
【0024】前記実施例1、2及び比較例1、2で得た
各感光性樹脂組成物を、黄色灯下レンズシートの平坦面
に、乾燥後の膜厚が約15μmとなる様に塗布し90℃
で5分間乾燥した後、該感光層面にシリコーン離型処理
を施したポリエステルフイルムを貼り合わせた。
【0025】次に超高圧水銀灯を用いてレンズアレイ側
より約50℃に加熱下露光を行った。その後、全面に黒
色インキ層を形成したシートの黒色インキ層を重ね合わ
せ、約70℃に調整したラミネータを通して圧着した。
【0026】次いで室温までシートを冷却した後、ラミ
ネータロールに沿って該インキシートを剥離して遮光パ
ターンを得た。得られたサンプルについて、パターンの
形状,感度,濃度、密着性,耐黄変性を評価したところ
表1に示す結果が得られた。
【0027】
【表1】
【0028】なお前記実施例1、2及び比較例1、2で
得た感光性樹脂組成物による遮光パターンの各評価は下
記の通り行った。 1)照射量 遮光パターンがレンズピッチの50%となるのに必要な
光の照射量を求め、これにより感度の評価をした。 2)パターン形状 得られたパターン形状を目視で観察し、以下の3段階で
評価した。 ○:エッジに凹凸がなくパターンに抜けも見られなかっ
た。 △:ややエッジに凹凸が見られた。 ×:パターンが形成出来なかったかエッジの凹凸が非常
に大きかった。 3)パターン濃度 グレタグマクベス社製濃度計にて測定した、黒色反射濃
度(OD)により評価した。 4)密着性 レンズシートの遮光パターンおよび感光材料層に2×2
mmの碁盤目状クロスカットを100個入れ、セロハン
テープ剥離試験を行い、以下の3段階で評価した。 ○:剥離した膜が認められなかった。 △:剥離した膜が30個以内だった。 ×:剥離した膜が30個以上だった。 5)耐黄変性 感光性樹脂組成物層全面を光硬化した後、カーボンアー
ク式フェードメーターを用いて促進暴露試験を実施し
た。約200時間後の色の変化を目視で観察し、以下の
3段階で評価した。 ○:変色がなかった。 △:やや黄変した。 ×:かなり黄変した。
【0029】評価の結果、実施例1及び2で作成した遮
光パターンは、いずれもエッジの凹凸及びパターンの抜
けもなく、形状,密着性とも良好で、黄変も起きなかっ
た。パターン形成レンズピッチが50%となるのに必要
な光の照射量は100(mJ/cm2)以下であり高感
度であった。それに対して比較例1では、遮光パターン
を形成できるもののアクリル濃度が低いため硬化性が悪
く、エッジの凹凸が非常に大きかった。パターン形成レ
ンズピッチが50%となるのに必要な光の照射量は10
00(mJ/cm2)となり感度が低かった。また密着
性も十分でなく、黄変を起こした。比較例2では感光性
樹脂組成物が硬化せず、遮光パターンを形成することが
できないとわかった。
【0030】<実施例3>本発明の粘着性を有する感光
性樹脂組成物を用いた印刷プルーフ用の画像形成体は、
以下のように制作した。前記実施例1で得た感光性樹脂
組成物を、黄色灯下にてポリエチレンテレフタレートフ
ィルム上に乾燥後の膜厚が約20μmとなるように塗布
し、これを90℃で5分乾燥した後、該感光性樹脂組成
物層面にカバーフィルムとしてシリコーン離形処理した
ポリエステルフィルムを貼り合わせた。次に、シアン色
分解マスクを介し超高圧水銀灯を用いて約50℃に加熱
下露光を行った。その際の露光量は100mJ/cm2
であった。その後、カバーを剥離した後、シアンインキ
層を形成したシートのシアンインキ層を重ね合わせ、7
0℃に調整したラミネーターを通して圧着した。これを
室温まで冷却した後、ラミネーターロールに沿って、該
シアンインキシートを剥離してシアン着色画像を得た。
さらに、上記の方法にて、マゼンタ、イエロー、ブラッ
クの各色について繰り返した。このようにして得られた
カラープルーフは解像性に優れ、色の濃淡に変動をきた
しておらず、所望どうりのパターン画像を有していた。
【0031】
【発明の効果】以上、本発明によれば、良好なパターン
形状、密着性、耐黄変性に優れた効果を発揮できる、粘
着性を有する感光性樹脂組成物を提供することができ
る。また、レンズシートへの遮光パターン形成において
は、全体にわたって濃度の均一な遮光パターンを得るこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/027 511 G03F 7/027 511 7/032 7/032 7/40 521 7/40 521 Fターム(参考) 2H025 AA02 AA11 AA14 AB09 AC01 AD01 BC14 BC32 BC42 BC65 BC83 BC92 CA01 CA18 CA28 CA30 CA39 CB13 CB14 CB16 FA03 FA17 FA37 2H096 AA23 AA30 BA05 BA20 EA02 GA08 HA09 JA04 4J011 PA54 PA64 PA65 PA66 PA67 PA69 PA86 PA88 PA95 PA96 PC02 PC08 QA23 QA24 QB15 RA01 RA02 RA03 RA05 RA06 RA07 RA10 SA01 SA21 SA31 SA64 SA76 SA78 SA80 SA84 SA86 SA87 UA01 VA01 WA01 WA06 4J027 AC01 AC06 BA07 BA26 BA28 CA03 CA04 CA05 CA06 CA07 CA08 CA10 CB10 CC05 CD09 CD10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも(A)有機重合体からなるバイ
    ンダーポリマー、(B)下記式(1)で表されるポリエ
    ーテル化合物、(C)重合性ビニルモノマー、(D)光
    重合開始剤を含むことを特徴とする粘着性を有する感光
    性樹脂組成物。 【化1】 (式(1)中、R1は水素原子、またはメチル基を示
    し、Rは炭素数1から6のアルキレン基を示し、nは5
    〜100の整数を示す。)
  2. 【請求項2】前記(C)重合性ビニルモノマーが、下記
    式(2)で表される、3,4−エポキシシクロヘキシル
    メチル(メタ)アクリレートであることを特徴とする請
    求項1に記載の粘着性を有する感光性樹脂組成物。 【化2】 (式(2)中、R2は水素原子、またはメチル基を示
    す。)
  3. 【請求項3】基材上に設けた粘着性を有する感光性樹脂
    組成物の層を露光、硬化することにより画像パターンを
    形成し、ついで未露光部分の粘着性を有する感光性樹脂
    組成物の層に色材を粘着させることで、前記基材上に画
    像を形成した画像形成体において、前記粘着性を有する
    感光性樹脂組成物として請求項1または2に記載の感光
    性樹脂組成物を用いたことを特徴とする、画像形成体。
JP2002022970A 2002-01-31 2002-01-31 粘着性を有する感光性樹脂組成物およびそれを用いた画像形成体 Pending JP2003222998A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002022970A JP2003222998A (ja) 2002-01-31 2002-01-31 粘着性を有する感光性樹脂組成物およびそれを用いた画像形成体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002022970A JP2003222998A (ja) 2002-01-31 2002-01-31 粘着性を有する感光性樹脂組成物およびそれを用いた画像形成体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003222998A true JP2003222998A (ja) 2003-08-08

Family

ID=27745806

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002022970A Pending JP2003222998A (ja) 2002-01-31 2002-01-31 粘着性を有する感光性樹脂組成物およびそれを用いた画像形成体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003222998A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1035439A2 (en) Photosensitive resin composition, color filter, and copolymer resin useful for them
GB2046285A (en) Photosensitive compositions containing thermoplastic ionomeric elastomers useful in flexographic printing plates
KR20140148379A (ko) 감광성 수지 조성물, 및 이것을 사용한 가공 유리 기판의 제조 방법, 및 터치 패널 및 그 제조 방법
JP4257758B2 (ja) 感光性樹脂組成物及びカラーフィルター
JP2000248024A (ja) 共重合樹脂
JPH08114917A (ja) 写真画像形成の可能な液状レジスト
JP4941438B2 (ja) 感光性樹脂組成物、画像表示装置の隔壁の形成方法及び画像表示装置の製造方法
JP2005331966A (ja) 温度およびせん断力に対して制御された粘度応答性を有するポリマーフィルム
JP4144342B2 (ja) 感光性樹脂組成物、感光性エレメント及び積層基材
JP2002023349A (ja) 感光性樹脂凸版材
JPH089644B2 (ja) 光重合性組成物
JPH10104826A (ja) 光重合性組成物
JP2003240915A (ja) レンズシートとその製造方法
JP2004212805A (ja) 光重合性樹脂組成物
JP2003222998A (ja) 粘着性を有する感光性樹脂組成物およびそれを用いた画像形成体
JP4250928B2 (ja) レンズシート及び透過型スクリーン
TW593458B (en) Polymeric films having controlled viscosity response to temperature and shear
JPH05289335A (ja) 光重合性組成物
JP3470607B2 (ja) レンズシートへの高密着性遮光パターンの形成方法
EP0300203A2 (en) Photoresist composition comprising cyclohexyleneoxyalkyl acrylates
JP2004302049A (ja) 感光性樹脂組成物
JP2890770B2 (ja) フレキソ印刷版用粘着防止層組成物
JPH03153750A (ja) 光重合性組成物
JP2003122003A (ja) 感光性樹脂組成物
JP5126408B2 (ja) 感光性エレメント、画像表示装置の隔壁の形成方法及び画像表示装置の製造方法