JP3470607B2 - レンズシートへの高密着性遮光パターンの形成方法 - Google Patents

レンズシートへの高密着性遮光パターンの形成方法

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JP3470607B2
JP3470607B2 JP21603698A JP21603698A JP3470607B2 JP 3470607 B2 JP3470607 B2 JP 3470607B2 JP 21603698 A JP21603698 A JP 21603698A JP 21603698 A JP21603698 A JP 21603698A JP 3470607 B2 JP3470607 B2 JP 3470607B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶パネルやCR
Tなどの画像映像を拡大投射する装置に用いる透過型プ
ロジェクションスクリーンに代表されるレンズシートヘ
の遮光パターンの形成方法に関するものであり、特に、
密着性の優れた遮光パターンの形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、レンチキュラーレンズを透過
型プロジェクションスクリーンに適用する際、コントラ
ストを向上するために遮光パターン(レンチキュラー板
にあっては、ブラックストライプ)を形成することが行
われている。この遮光パターンの形成方法としては、オ
フセット、グラビア、スクリーンなどの各種印刷法が慣
用的に用いられているが、これら印刷法では、画線部が
光吸収部となるような位置精度の高い印刷版の作成を要
し、レンズシートのレンズアレイが微細化したり、レン
ズシートが大型化すると、印刷版の作成および位置合わ
せが一層困難となるものであった。
【0003】これら困難性を解消するものとして、以下
に例示する手法が知られている。例えば特開昭59−1
21033号公報には、透過型スクリーン(レンズシー
ト)の観察面側にポジ形感光性粘着剤(感光することで
粘着性が消失する粘着剤)を配設し、この粘着剤面と反
対面より投射光源(プロジェクター)又はこれと同等の
開口を有する光源から投射した光線で該粘着剤を露光
し、レンズシートの各単位レンズの集光部の粘着性を失
わせた後、観察面上から遮光性トナーを散布し、粘着性
の残っている未露光部分に粘着させ、露光により粘着性
のなくなった部分に付着しただけのトナー及び余剰のト
ナーを除去することにより、遮光パターンを形成した透
過型投射スクリーンを得る方法が記載されている。
【0004】しかしこの方法では、非集光部分に残存す
る感光材料の粘着力を利用して、これに遮光トナーを付
着させる原理でパターン形成を行う為、遮光トナーの付
着量をスクリーン全体にわたって均一に制御することが
難しく、遮光パターンに濃度むらが生じ易いばかりか、
付着させる遮光トナー量を増して遮光濃度を高めたい場
合であつても、その付着量に限界があって、目的の遮光
濃度を得られないなどの問題があつた。さらに、形成し
ようとする遮光パターンが微細になるほど、この問題は
より顕著に現れる傾向にあって、全体にむらのない均−
な遮光パターンを形成する上で、大きな障害となる場合
が多かった.
【0005】また、特開平8−254756号公報、特
開平9−96871号公報には、レンチキュラーレンズ
シートの平坦面に、感光性材料としてポジ型あるいはネ
ガ型の透明感光性樹脂を塗布し、レンチキュラーレンズ
が形成されている方向から光を照射して感光性樹脂を選
択的に露光し、現像によって凹凸面を形成した後、この
凹凸を利用してブラックストライプを形成する方法が記
載されている。しかしこの方法によれば、ウェットプロ
セスを利用することから、レンズシートが大型化した場
合など、作業工程が煩雑になることが予想される。
【0006】これらの問題を解決する方法として、前記
特開昭59−121033号公報中の、粉末状遮光トナ
ーを付着させるかわりに、露光済みの層に支持体に担持
された色材含有層を接触させ、次いで両者を分離して感
光性層の非集光粘着性部分の粘着力を利用して、色材含
有層を付着残留させることにより、ドライブロセスでか
つ簡便に遮光パターンを形成する方法が、特開平9−1
20102号公報に開示されている。この方法によれ
ば、全てのシリンドリカルレンズ(レンチキュラーレン
ズ)に対して等しい位置に、しかも濃度むらの少ない遮
光パターンを形成することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、感光性
層のレンズシートに対する密着性が不足して、形成した
遮光パターンが欠落するなどの問題を有していた。
【0008】本発明は、かかる従来技術の問題点を解決
するものであり、その課題とするところは、透過型プロ
ジェクションスクリーン等を形成する全てのシリンドリ
カルレンズに対して等しい位置に、密着性に優れた遮光
パターンを形成する方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に於いて上記課題
を達成するために、まず請求項1の発明では、少なくと
も以下の〔1〕〜〔4〕の工程を具備するレンズシート
ヘの遮光パターンの形成方法において、感光性材料層
が、少なくとも有機重合体からなる熱粘着性の結合剤
(A)、カチオン重合性基を有する光重合性エポキシ化
合物(B)、光重合開始剤(C)とからなり、硬化後の
前記感光性材料層の複素弾性率が、10Hzで測定し
て、100℃以下の温度において、10Mpa以上であ
ることを特徴とする、レンズシートへの高密着性遮光パ
ターンの形成方法としたものである。 〔1〕片面にレンズアレイが形成され、他面が平坦であ
るレンズシートの平坦面に、感光性材料層を形成する工
程。 〔2〕レンズアレイ側より平行光からなる紫外線を照射
して、レンズによって集光した部分の前記感光性材料層
を硬化させる工程。 〔3〕前記感光性材料層表面に、支持体の全面に形成さ
れた色材含有層を密着させる工程。 〔4〕前記支持体のみを剥離して、遮光パターンをレン
ズシートに形成する工程。
【0010】また、請求項2の発明では、前記感光性材
料層が、さらに、少なくとも1つのラジカル重合可能な
エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物(D)を
含有することを特徴とする請求項1記載のレンズシート
ヘの高密着性遮光パターンの形成方法としたものであ
る。
【0011】また、請求項3の発明では、前記カチオン
重合性エポキシ化合物(B)が、エポキシシクロヘキシ
ル基を少なくとも1個以上有することを特徴とする請求
項1または2記載のレンズシートへの高密着性遮光パタ
ーンの形成方法としたものである。
【0012】また、請求項4の発明では、前記光開始剤
(C)が、放射線に露光されるとラジカル重合を活性化
するラジカル種及びカチオン重合を活性化する酸を発生
する芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩、ト
リアジン化合物から選ばれることを特徴とする請求項1
〜3の何れか1項に記載のレンズシートへの高密着性遮
光パターンの形成方法としたものである。
【0013】また、請求項5の発明では、前記感光性材
料層が、さらにチオキサントン系化合物を含有してなる
ことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のレ
ンズシートへの高密着性遮光パターンの形成方法とした
ものである。
【0014】また、請求項6の発明では、前記レンズシ
ートの平坦面への感光性材料層の形成量が、1〜40g
/m2 の範囲であることを特徴とする請求項1〜5の何
れか1項に記載のレンズシートヘの高密着性遮光パター
ンの形成方法としたものである。
【0015】
【0016】また、請求項の発明では、前記工程
〔3〕と〔4〕の間に、工程〔a〕として、感光性材料
層全体を硬化させる工程を追加してなることを特徴とす
る請求項1〜の何れか1項に記載のレンズシートヘの
高密着性遮光パターンの形成方法としたものである。
【0017】また、請求項の発明では、前記工程
〔4〕の後に、工程〔b〕として、感光性材料層全体を
硬化させる工程を追加してなることを特徴とする、請求
項1〜の何れか1項に記載のレンズシートヘの高密着
性遮光パターンの形成方法としたものである。
【0018】また、請求項の発明では、前記感光性材
料層全体を硬化させる工程〔a〕が、色材含有層が形成
された支持体(レンズシートの平坦面)側より電子線を
照射してなることを特徴とする請求項記載のレンズシ
ートヘの高密着性遮光パターンの形成方法としたもので
ある。
【0019】また、請求項10の発明では、前記感光性
材料層全体を硬化させる工程〔a〕が、レンズアレイ側
より紫外線を拡散させて照射してなることを特徴とする
請求項記載のレンズシートへの高密着性遮光パターン
の形成方法としたものである。
【0020】また、請求項11の発明では、前記感光性
材料層全体を硬化させる工程〔b〕が、色材含有層が形
成された支持体(レンズシートの平坦面)側より電子線
を照射してなることを特徴とする請求項記載のレンズ
シートヘの高密着性遮光パターンの形成方法としたもの
である。
【0021】また、請求項12の発明では、前記感光性
材料層全体を硬化させる工程〔b〕が、レンズアレイ側
より紫外線を拡散させて照射してなることを特徴とする
請求項記載のレンズシートへの高密着性遮光パターン
の形成方法としたものである。
【0022】さらにまた、請求項13の発明では、前記
紫外線を拡散させて照射する方法として、棒状紫外線ラ
ンプの長手方向とレンズシートのレンズ長手方向の成す
角度θが、0<θ≦90℃となるように棒状紫外線ラン
プを配置して、レンズシートあるいは紫外線ランプを移
動させながら照射することを特徴とする請求項10また
12記載のレンズシートヘの高密着性遮光パターンの
形成方法としたものである。
【0023】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を
用いて詳細に説明する。図1および図2は、本発明によ
るレンズシート(10)への遮光パターンの形成方法を
工程順に側断面で表した説明図である。
【0024】まず、図1(a)に示すように、所定形状
の凹凸からなるレンズアレイが形成され、他面が平坦で
あるレンズシート(10)の平坦面(10a)に、感光
性材料層(30)を形成する。この形成方法としては、
レンズシート(10)に直接塗布する方法、予めカバー
フィルムとフィルム基材間に塗布形成したシートを作成
し、使用時にカバーフィルムを剥離した後に感光性材料
層(30)をレンズシート(10)面に貼り合わせる方
法などがある。
【0025】上記レンズシート(10)としては、ポリ
アクリル,ポリ塩化ビニル,ポリカーボネート等の透明
な熱可塑性樹脂を任意の方法で成型したものでも良い
し、または電離放射線硬化型樹脂の硬化物からなるレン
ズ部を有するものでも良い。
【0026】上記感光性材料層(30)として請求項1
の発明は、少なくとも1つの有機重合体からなる熱粘着
性の結合剤(A)と1つのカチオン重合性基を有する光
重合性エポキシ化合物(B)と1つの光重合開始剤
(C)とを主成分とするものであり、請求項2の発明
は、さらに、少なくとも1つのラジカル重合可能なエチ
レン性不飽和結合を有する光重合性化合物(D)を追加
含有するものである。
【0027】上記有機重合体からなる熱粘着性の結合剤
(A)は、上記の各成分と相溶性であることが望まし
い。一般的な有機重合体の例としては、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸
エステル、ポリビニルエーテル、ポリビニルアセター
ル、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド、ポ
リエステル、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合
体、塩化ビニリデン−メタクリレート共重合体、塩化ビ
ニリデン−酢酸ビニル共重合体、セルロース誘導体、ポ
リオレフイン、ジアリルフタレート樹脂、各種合成ゴム
例えばブタジエン−アクリロニトリル共重合体などを挙
げることができる。
【0028】また、上記カチオン重合性基を有する光重
合性エポキシ化合物(B)としては、上記の各成分と相
溶性であることが望ましく、一般に知られているエチレ
ングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコ
ールジグリシジルエーテルなどのグリシジル基を有する
化合物、1,4−ビス〔(3−エチル−3−オキセタニ
ルメトキシ)メチル〕ベンゼンなどの、オキセタニル基
を有する化合物、特に好適なのが3,4−エポキシシク
ロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカ
ルポキシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)アジペート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチル
−シクロヘキシルメチル)アジペートなどの、シクロヘ
キシル基を有する化合物などを挙げることができる。
【0029】また、光重合開始剤(C)としては、放射
線に露光されるとラジカル重合を活性化するラジカル種
及びカチオン重合を活性化するブレンステツド酸もしく
はルイス酸を発生する、オニウム塩、鉄アレン錯体、ト
リアジン化合物などを制限なく使用することができる。
このオニウム塩化合物としては、一般に知られているル
イス酸のオニウム塩、例えば、ジアゾニウム塩、スルホ
ニウム塩、ヨードニウム塩などを挙げることができる。
さらに具体的には、六フツ化リンのジフェニルヨードニ
ウム塩、六フツ化アンチモンのジフェニルヨードニウム
塩、六フツ化リンのトリフエニルスルホニウム塩、六フ
ツ化アンチモンのトリフエニルスルホニウム塩、六フツ
化リンの鉄−アレン錯体、四フツ化ホウ素のフェニルジ
アゾニウム塩、六フツ化リンのトリ−4−メチルフェニ
ルスルホニウム塩、四フツ化アンチモンのトリ−4−メ
チルフエニルスルホニウム塩、2−(4−メトキシフェ
ニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリ
アジン、2−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)エ
テニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−S−ト
リアジン、2−[2−(フラン−2−イル)エテニル]
−4,6−ビス(トリクロロメチル)−S −トリアジン
などを挙げることができる。
【0030】また、これらには、光ラジカル生成性開始
剤として、ベンゾフエノン、4,4,−ビス(ジメチル
アミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルア
ミノ)ベンゾフエノン、チオキサントン、2−クロロチ
オキサントン、2−アルキルチオキサントン、2−エチ
ルアントラキノン、フエナントラキノン、1,2−ベン
ズアントラキノン、2,3−ベンズアントラキノン、ベ
ンジルジメチルケタール、ベンゾインメチルエーテル、
ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテ
ル、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン、2−(o−
クロロフエニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二
量体、2−(o−クロロフエニル)−4,5−ジー(m
−メトキシフエニル)イミダゾリル二量体、2−(o−
メトキシフェニル)−4,5−ジフエニルイミダゾリル
二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフ
ェニルイミダゾリル二量体などを混合して用いることが
できる。前記イミダゾリル二量体は、連鎖移動剤例えば
2−メルカブトベンゾキサゾール、2−メルカブトベン
ゾチアゾール、2−メルカプトベンズイミダゾールある
いは他の有機チオールと共に使用することができる。
【0031】さらに、ラジカル重合可能なエチレン性不
蝕和結合を有する光重合性化合物(D )としては、付加
重合または架橋可能な公知のモノマー、オリゴマー、ポ
リマーを制限なく使用することができる。例えばビニル
基またはアリル基を有するモノマー、オリゴマー、また
は末端または側鎖にエチレン性不飽和基を有するポリマ
ーである。その例としては例えば、アクリル酸およびそ
の塩、アクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタ
クリル酸およびその塩、メタクリル酸エステル類、メタ
クリルアミド類、無水マレイン酸、マレイン酸エステル
類、イタコン酸エステル類、スチレン類、ビニルエーテ
ル類、ビニルエステル類、N一ビニル複素環類、アリル
エーテル類、アリルエステル類、およびこれらの誘導体
などを挙げることができる。具体的な化合物としては、
(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、ブ
チル(メタ)アクリレート、シクロヘキサン(メタ)ア
クリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、ベンジル(メタ)アクリレート、カルビトール(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、N
−メチロール(メタ)アクリルアミド、スチレン、アク
リロニトリル、N−ビニルピロリドン、エチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)ア
クリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、
ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオ
ールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール
ジ(メタ)アクリレート、トリメテロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテト
ラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ
(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジビニ
ルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエー
テル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ウレタン(メ
タ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレー
ト、エポキシ(メタ)アクリレートなどが好適に使用で
き、これらの化合物は1種または2種以上を混合して用
いることができる。
【0032】前記材料の成分の混合比は概ね、有機重合
体からなる熱粘着性の結合剤(A)20〜80重量%、
このましくは30〜60重量%、カチオン重合性基を有
する光重合性エポキシ化合物(B)10〜70重量%、
好ましくは20〜50重量%、光重合開始剤(C)0.
1〜10重量%が好適である。これにラジカル重合可能
なエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物(D)
を含有する場合には、光重合性工ポキシ化合物(B)に
対して、0〜60重量%、好ましくは20〜40重量%
が好適である。エチレン性不飽和結合を有する光重合性
化合物(D)の量が増加すると光硬化性は向上するもの
の、本発明の目的とするところのレンズシート(10)
に対する密着性は、逆に低下する問題が生じる。
【0033】本発明においては、レンズの集光によって
硬化した部分の感光性材料層(30)は、着色されては
ならず、集光しない非硬化部分は確実に着色される必要
があるため、図1(c)に示す色材含有層(40)の密
着および剥離の条件において、感光性材料層(30)に
最適な粘弾性値が存在する。これらの条件を満たす感光
材料の物性としては、請求項7の発明として、感光性材
料層(30)の硬化後の複素弾性率が、通常考えられる
(レンズシート(10)が耐えられる)加工温度である
100℃以下の温度において、10MPa以上であるこ
とが必要としたものであり、この値が高いほど、硬化し
た感光性材料層(30)への色材の移行が少なく、遮光
パターンの形状も良好になる傾向にある。この値以下の
場合は、硬化部分にも粘着性が生じ、色材含有層(4
0)が移行して、レンズシート(10)を通して見る画
像に欠陥が発生したり、明るさが低下したりする欠点を
生じる。
【0034】これらの条件を満たすには、高濃度の官能
基を有する多官能光重合性化合物や、高Tgの有機重合
体を選択することが目安となる。しかし、あまり弾性率
を高めすぎても、レンズシート(10)との接着性や、
耐衝撃性、柔軟性などが悪化するため、これらのバラン
スを考えて配合することが大切である。
【0035】感光性材料層(30)の材料には、上記の
成分の他に、必要に応じて、リン酸トリプチル、リン酸
トリス(2−エチルヘキシル)、リン酸イソプロピル、
リン酸トリフェニル、リン酸トリエチル、リン酸ジ(2
−エチルヘキシル)、リン酸トリトリル、酢酸2−(エ
トキシエトキシ)、2−n−ブトキシエタノール、エチ
レングリコールモノーn−ドデシルエーテルなどの可塑
剤、酸化チタン、タルク、炭酸カルシウムなどの充填
剤、ロジン酸エステル,テルペン樹脂などの増粘剤、ウ
レタン、アクリル微粒子などの拡散剤、その他、酸化防
止剤、レベリング剤、消泡剤、ハジキ防止剤、安定剤な
どを配合しても良い。
【0036】また、請求項6の発明として感光性材料層
(30)の材料の形成量としては、1〜40g/m2
範囲で、約5〜20g/m2 程度が好ましい。20g/
2を越えると、感光材料の見かけの感度が低下するな
どの問題があり、少なすぎてもゴミ等の影響で、遮光パ
ターンに欠陥が生じ易いなどの問題が生じる。
【0037】次に、図1(b)に示すように、上記で塗
布形成された未硬化状態の感光性材料層(30)に、レ
ンズアレイ側から全面に紫外線(UV)を照射し、レン
ズ機能によって集光された部分(30a)の感光性材料
層(30)を硬化させる。この際、特開平9−1201
02号公報の記載にあるような、全てのレンズアレイに
対して等しい条件で集光部(30a)/非集光部(30
b)が形成されるように、平行光である紫外線が照射さ
れることが必要である。
【0038】続いて図1(c)に示すように、感光性材
料層(30)の非集光部(30b))を、所望の方法に
より着色する。着色方法としては、支持体(20)に形
成された色材含有層(40)(黒色インキなど)を、前
記感光性材料層(30)に貼り合わせ、後述する工程で
前記感光性材料層(30)を硬化した後、これを分離
し、色材含有層(40)を移行させる方法が採用でき
る。
【0039】また、請求項8の発明として、図2(a)
に示すように、支持体(20)に形成された色材含有層
(40)を前記感光性材料層(30)の表面に貼り合わ
せた後、非集光部(30b)である未硬化部分を含む前
記感光性材料層(30)全体を硬化させるものであり、
この感光性材料層(30)全体を硬化させることで、ス
クリーンを画像投射装置に組み込んだ後であっても遮光
パターンが安定で、かつレンズシート(10)の密着性
を飛躍的に向上することができ、密着性に優れた遮光パ
ターンを形成することができる。この工程には、以下の
2種類の方法が考えられる。
【0040】その一つとして、図2(a)に示すよう
に、請求項13の発明であるレンズアレイ側より紫外線
(UV)を拡散させて照射するものである。
【0041】また、図2(b)に示すように、請求項1
0の発明として紫外線よりも透過性の高い電子線(E
B)を色材含有層(40)の支持体(20)側より照射
することにより、色材含有層(40)を有する支持体
(20)を通しても前記感光性材料層(30)全体に到
達し、前記感光性材料層(30)全体を硬化させること
ができるものである。この際、電子線の加速電圧は、色
材含有層(40)とその支持体(20)を透過するのに
十分な電圧が必要であり、透過する膜厚によって適宜選
択する。50μm程度の膜厚なら、概ね200KV程度
で十分である。この電子線照射量は、前記感光性材料層
(30)を完全に硬化するために、材料の感度によって
適宜調整する。槻ね10kGy以上が好適である。
【0042】次いで、図2(c)に示すように、色材含
有層(40)を形成した支持体(20)をレンズシート
(10)から分離することによって、レンズシート(1
0)の平坦面(10a)の所望箇所に、高密着性の遮光
パターン(40a)を形成することができる。
【0043】以上のように、本発明によれば、密着性に
優れた遮光パターン(40a)を形成できる他、色材含
有層(40)が形成された支持体(20)を分離して、
非集光部(30b)に色材含有層(40)を接着残留さ
せる工程において、非集光部(30b)は既に粘着性を
有していないため、いかなる条件で分離してもStic
−Slip現象は生じず、遮光パターン(40a)に欠
陥が生じる心配がなくなるばかりか、色材含有層(4
0)が強固に感光性材料層(30)と接着することか
ら、色材含有層(40)の非集光部(30b)となる感
光性材料層(30)への残留が確実で、微細な遮光パタ
ーン(40a)を形成する場合にも、非常に有効な手段
となりうる。
【0044】続いて、上記図1(a)〜(c)および図
2(a)〜(c)に示した工程とは別に、高密着性遮光
パターンの形成工程を説明する。まず、上記図1(c)
の色材含有層(40)が形成された支持体(20)を感
光性材料層(30)に貼り合わせた工程に続いて、図3
(a)に示すように、色材含有層(40)が形成された
支持体(20)を取り除き、色材含有層(40)を感光
性材料層(30)の非集光部(30b)の熱圧粘着性を
利用して残留させ、遮光パターン(40a)を形成した
後、後述する図3(b)あるいは(c)の工程で前記感
光性材料層(30)を全面硬化する方法も採用できる。
この工程によっても前記方法と同様、スクリーンを画像
投射装置に組み込んだ後であっても遮光パターン(40
a)が安定で、かつレンズシート(10)への密着性を
飛躍的に向上することができ、密着性に優れた遮光パタ
ーンを形成することができる。
【0045】ここで、遮光パターン(40a)を形成し
た後、感光性材料層(30)全体を硬化させる工程に
は、以下の2種類の方法が考えられる。
【0046】その一つは図3(b)に示すように、図2
(a)に示したのと同様、レンズアレイ側より紫外線
(UV)を拡散させて照射する方法であり、もう一つは
図3(c)に示すように、図2(b)に示したのと同
様、遮光パターン(40a)側から電子線(EB)を照
射する方法である。照射条件は前記条件と同一条件か、
あるいは、色材含有層(40)に浸透した光重合成分の
反応を考慮して、やや高めにすると良い。もちろん、上
記図1(a)〜(c)および図2(a)〜(c)の工程
を行った後、感光性材料層(30)の硬化をより完全に
するために、図3(b)あるいは(c)に示すような感
光性材料層(30)全面を硬化する工程を追加すること
もできる。
【0047】以上のように、遮光パターン(40a)を
形成した後、感光性材料層(30)全体を硬化させる方
法によれば、高密着性の遮光パターン(40a)を形成
できる他、例えば色材含有層(40)が形成された支持
体(20)を分離して、感光性材料層(30)の非集光
部(30b)に色材含有層(40)を接着残留させる工
程において、感光性材料層(30)が高感度で、非集光
部(30b)も部分硬化して、極弱い粘着性しか有さな
くなる場合や、もともと感光性材料層(30)が弱い粘
着力しか有しておらず、Stic−Slip現象が生じ
る心配のない場合は、このような方法も選択できる。
【0048】また、感光性材料層(30)中のエポキシ
化合物の反応をより完全にし、遮光パターン(40a)
をさらに安定化するために、さらに、シート全体を長時
間加熱するいわゆるエージング工程を追加することもで
きる。この時の条件は、感光層のTg温度以上が望まし
いが、レンズシート(10)の耐性と、必要とする感光
性材料層(30)の安定度を考慮して決定する必要があ
る。
【0049】
〔感光性材料の組成例1〕
ポリエステル (バイロン300、東洋紡績社製) 60g 3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカ ルボキシレート (UVR−6101 ユニオンカーバイド社製) 32g トリプロピレングリコールジアクリレート (NKエステル APG200 新中村化学工業社製) 8g トリアリールスルホニウム 六フツ化リン塩 3g 2−(4−メトキシフエニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−ト リアジン 2g 上記組成からなる感光液のメチルエチルケトン/トルエ
ン=1/1(v/v)溶液を、ポリエチレンテレフタレ
ートの25μmフィルムに、コンマコート法で塗工し、
90℃で乾燥した後、25μmのポリエチレンフィルム
を感光性材料層(30)に積層した。このときの感光性
材料層(30)の塗工量は、約8g/m 2 であった。
【0050】上記ポリエチレンフィルムを剥がし、片面
にレンズアレイを形成したポリエステルの他面(レンズ
シート(10)の平坦面(10a))に、上記の感光性
材料層(30)を約70℃で形成した。
【0051】次に、レンズアレイ側より平行紫外線(U
V)を約150mJ/cm2 照射して集光部(30a)
を硬化させ、色材含有層(40)として全面に黒色イン
キ層を形成したシートの黒色インキ層面を重ね合わせ、
約70℃、1m/分、2kg圧に調整したラミネータを
通して熱圧を加え圧着した。
【0052】次いで、コンペア式照射装置を用いて、棒
状紫外線ランプの長手方向とレンズアレイの長手方向が
直角になるように設置し、レンズアレイ側より紫外線
(拡散光)を照射してポジ型感光性硬化材料の全面を硬
化させた後、レンズシート(10)より、室温で、速度
約1m/分のラミネータのロールに沿って、黒色インキ
層の支持体(20)であるシートを剥離して遮光パター
ン(40a)を得た。紫外線照射の際、用いたランプ強
度と搬送速度は、それぞれ下記の通りである。 ランプ強度;120W/cm、搬送速度;20m/mi
【0053】〈実施例2〉感光性材料層(30)の組成
を下記の組成例2に変更した他は、実施例1と同様に遮
光パターンを得た。 〔感光性材料の組成例2〕 ジアリルオルソフタレートプレポリマー (ダイソーイソダップK ダイソー社製) 50g 3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカ ルボキシレート (UVR−6110 ユニオンカーバイド社製) 35g ポリカプロラクトントリオール (T0NE0301 ユニオンカーバイド社製) 5g トリメテロールプロパントリアクリレート (M−310 東亜合成社製) 10g ジアリールヨードニウム六フツ化リン塩 4g 2,4−ジエチルチオキサントン 1g
【0054】〈実施例3〉感光性材料層(30)の組成
を下記の組成例3に変更した他は、実施例2と同様に遮
光パターンを得た。 〔感光性材料の組成例3〕 ジアリルオルソフタレートプレポリマー (ダイソーイソダップK ダイソー社製) 50g 3,4一エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカ ルボキシレート (UVR−6110 ユニオンカーバイド社製) 32g ポリカプロラクトントリオール (T0NE0301 ユニオンカーバイド社製) 7.8g ジアリールヨードニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート塩 (UV−200Cata Rhone−Pouienc社製) 9.2g 2,4−イソプロピルチオキサントン 1g
【0055】〈実施例4〉露光済み感光性材料層(3
0)に、支持体(20)上の色材含有層(40)として
の黒色インキ層を貼り合わせた後、紫外線の代わりに電
子線照射装置(日新ハイボルテージ社製)を用いて、支
持体(20)側から電子線(EB)を照射して、感光性
材料層(30)の全面を硬化した他は、実施例1と同様
に遮光パターン(40a)を得た。この時の加速電圧と
電子線線量は、下記の通りであった。すなわち加速電圧
200kv、電子線線量100kGy
【0056】〈実施例5〉感光性材料層(30)の全面
硬化を、黒色インキシートを剥離して遮光パターン(4
0a)を形成した後に行った以外は、実施例1と同様に
して遮光パターン(40a)を形成した。
【0057】〈実施例6〉感光性材料層(30)の全面
硬化を、黒色インキシートを剥離して遮光パターン(4
0a)を形成した後に行った以外は、実施例2と同様に
して遮光パターン(40a)を形成した。
【0058】〈実施例7〉感光性材料層(30)の全面
硬化を、黒色インキシートを剥離して遮光パターン(4
0a)を形成した後に行った以外は、実施例4と同様に
して遮光パターン(40a)を形成した。
【0059】〈比較例1〉感光性材料層(30)の組成
を下記組成例5とした他は、実施例1と同様に遮光パタ
ーン(40a)を得た。 〔感光性材料の組成例5〕 ポリメチルメタアクリレート (バラロイドA21 ローム&ハース社製) 50g トリメチロールプロパントリメタアクリレート (TMP 共栄社油脂社製) 50g 2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体 2g 2−メルカプトベンゾチアゾール 1g
【0060】〈比較例2〉感光性材料層(30)の組成
を上記組成例5に変更した他は、実施例4と同様に遮光
パターン(40a)を得た。
【0061】〈比較例3〉感光性材料層(30)の組成
を下記組成例6からなる感光液のメチルエチルケトン/
トルエン=1/1(v/v)溶液を、直接片面にレンズ
アレイを形成したポリエステルの他面(レンズシート
(10)の平坦面(10a))に、塗布量約5g/m2
となるように塗工し、90℃で乾燥した後、離型処理を
施したPETフィルムを貼り合わせた。次に、レンズア
レイ側から平行紫外線(UV)を約90mJ/cm2
射して集光部(30a)を硬化させ、全面に色材含有層
(40)としての黒色インキ層を重ね合わせ、約70
℃、1m/分、2kg圧に調製したラミネーターを通し
て熱圧を加え圧着した他は、実施例1と同様にして遮光
パターン(40a)を得た。 〔感光性材料の組成例6〕 ウレタンアクリレート (UX−7101 日本化薬社製) 85g トリメチロールプロパントリアクリレート (M−309 東亜合成社製) 15g ベンゾフェノン 2g 4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン 0.5g
【0062】上記実施例1〜5および比較例1〜3で形
成した遮光パターン(40a)のレンズシート(10)
に対する密着性を以下の方法で評価し、その結果を表1
に示した。その方法として、レンズシート(10)を約
90℃の熱水中で約3時間加熱して劣化を加速させたも
のと、未処理のものを準備し、遮光パターン(40a)
および感光性材料層(30)に2×2mmの碁盤目状ク
ロスカットを100個入れ、セロハンテープ剥離試験を
最高3回行い、剥離せずにレンズシート(10)に残っ
た個数を調べ密着性を評価した。
【0063】
【表1】
【0064】実施例1〜5で得られた遮光パターン(4
0a)は、レンズシート(10)からの剥離がほとんど
見られず、わずかに色材含有層(40)としての黒色イ
ンキ層が感光性材料層(30)から剥離する現象がみら
れたのみであったのに対し、比較例1〜3で作成した遮
光パターン(40a)は、1回目のセロハンテープ剥離
で、感光性材料層(30)がレンズシート(10)から
ほぼ全て剥離した。
【0065】
【発明の効果】本発明は以上の構成であるから、下記に
示す如き効果がある。即ち、少なくとも片面にレンズア
レイが形成され、他面が平坦であるレンズシートの平坦
面に、感光性材料層を形成する工程、レンズアレイ側よ
り平行光からなる紫外線を照射して、レンズによって集
光した部分の前記感光性材料層を硬化させる工程、前記
感光性材料層表面に、支持体の全面に形成された色材含
有層を密着させる工程および前記支持体のみを剥離し
て、遮光パターンをレンズシートに形成する工程とを具
備するレンズシートへの遮光パターンの形成方法におい
て、この感光性材料層が、少なくとも有機重合体からな
る熱粘着性の結合剤(A)、カチオン重合性基を有する
光重合性エポキシ化合物(B)および光重合開始剤
(C)とからなり、硬化後の前記感光性材料層の複素弾
性率が、10Hzで測定して、100℃以下の温度にお
いて、10Mpa以上であるようにしたので、高い密着
性で遮光パターンがレンズシートに形成され、透過型プ
ロジェクションスクリーン等を形成する全てのシリンド
リカルレンズに対して等しく正確な位置に、密着性に優
れた遮光パターンを形成することができる。
【0066】また、レンズアレイ側より紫外線(UV)
を拡散させて照射するか、紫外線よりも透過性の高い電
子線(EB)を色材含有層の支持体側より照射すること
により、前記感光性材料層全体を硬化させることができ
るので、透過型プロジェクションスクリーンを画像投射
装置に組み込んだ後であっても遮光パターンが安定で、
かつレンズシートへの密着性を飛躍的に向上することが
でき、より密着性に優れた遮光パターンを形成すること
ができる。
【0067】従って本発明は、透過型プロジェクション
スクリーン等のコントラスト向上のための遮光パターン
の形成において、優れた実用上の効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレンズシートへの高密着性遮光パター
ンの形成方法の工程の一実施の形態を側断面で表した説
明図であり、(a)は、レンズシートに感光性材料層を
形成した状態を示すものであり、(b)は、レンズアレ
イ側から平行紫外線を照射した状態を示すものであり、
(c)は、支持体上の色材含有層をレンズシートに貼り
合わせた状態を示すものである。
【図2】本発明のレンズシートへの高密着性遮光パター
ンの形成方法の工程の一実施の形態を側断面で表した説
明図であり、(a)は、レンズアレイ側から紫外線を拡
散照射して感光性材料層全体を硬化させる工程を示す。
(b)は、色材含有層が形成された支持体側より電子線
を照射して感光性材料層全体を硬化させる工程を示し、
(c)は、レンズシートに遮光パターンが形成された状
態を表した説明図である。
【図3】本発明のレンズシートへの高密着性遮光パター
ンの形成方法の工程の他の一実施の形態を側断面で表し
た説明図であり、(a)は、レンズシートへの遮光パタ
ーンを形成した状態を示すものであり、(b)は、レン
ズアレイ側から紫外線を拡散照射して感光性材料層全体
を硬化させる工程を示すもので、(c)は、遮光パター
ン側から電子線を照射して感光性材料層全体を硬化させ
る工程を示す。
【符号の説明】
10‥‥レンズシート 10a‥‥レンズシートの平坦面 20‥‥支持体 30‥‥感光性材料層 30a‥‥集光部 30b‥‥非集光部 40‥‥色材含有層 40a‥‥遮光パターン EB‥‥電子線 UV‥‥紫外線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03B 21/62 B32B 7/02 103

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも以下の〔1〕〜〔4〕の工程を
    具備するレンズシートヘの遮光パターンの形成方法にお
    いて、 感光性材料層が、少なくとも有機重合体からなる熱粘着
    の結合剤(A)、カチオン重合性基を有する光重合性
    エポキシ化合物(B)、光重合開始剤(C)とからな
    り、硬化後の前記感光性材料層の複素弾性率が、10H
    zで測定して、100℃以下の温度において、10Mp
    a以上であることを特徴とする、レンズシートへの高密
    着性遮光パターンの形成方法。〔1〕片面にレンズアレ
    イが形成され、他面が平坦であるレンズシートの平坦面
    に、感光性材料層を形成する工程。 〔2〕レンズアレイ側より平行光からなる紫外線を照射
    して、レンズによって集光した部分の前記感光性材料層
    を硬化させる工程。 〔3〕前記感光性材料層表面に、支持体の全面に形成さ
    れた色材含有層を密着させる工程。 〔4〕前記支持体のみを剥離して、遮光パターンをレン
    ズシートに形成する工程。
  2. 【請求項2】前記感光性材料が、さらに、ラジカル重合
    可能なエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物
    (D)を含有することを特徴とする請求項1記載のレン
    ズシートヘの高密着性遮光パターンの形成方法。
  3. 【請求項3】前記カチオン重合性エポキシ化合物(B)
    が、エポキシシクロヘキシル基を少なくとも1個以上有
    することを特徴とする請求項1または2記載のレンズシ
    ートへの高密着性遮光パターンの形成方法。
  4. 【請求項4】前記光開始剤(C)が、放射線に露光され
    るとラジカル重合を活性化するラジカル種及びカチオン
    重合を活性化する酸を発生する芳香族ヨードニウム塩、
    芳香族スルホニウム塩、トリアジン化合物から選ばれる
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のレ
    ンズシートへの高密着性遮光パターンの形成方法。
  5. 【請求項5】前記感光性材料層が、さらにチオキサント
    ン系化合物を含有してなることを特徴とする請求項1〜
    4の何れか1項に記載のレンズシートへの高密着性遮光
    パターンの形成方法。
  6. 【請求項6】前記レンズシートの平坦面への感光性材料
    層の形成量が、1〜40g/m2の範囲であることを特
    徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のレンズシー
    トヘの高密着性遮光パターンの形成方法。
  7. 【請求項7】前記工程〔3〕と〔4〕の間に、工程
    〔a〕として、感光性材料層全体を硬化させる工程を追
    加してなることを特徴とする請求項1〜の何れか1項
    に記載のレンズシートヘの高密着性遮光パターンの形成
    方法。
  8. 【請求項8】前記工程〔4〕の後に、工程〔b〕とし
    て、感光性材料層全体を硬化させる工程を追加してなる
    ことを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載のレ
    ンズシートヘの高密着性遮光パターンの形成方法。
  9. 【請求項9】前記感光性材料層全体を硬化させる工程
    〔a〕が、色材含有層が形成された支持体(レンズシー
    トの平坦面)側より電子線を照射してなることを特徴と
    する請求項記載のレンズシートヘの高密着性遮光パタ
    ーンの形成方法。
  10. 【請求項10】前記感光性材料層全体を硬化させる工程
    〔a〕が、レンズアレイ側より紫外線を拡散させて照射
    してなることを特徴とする請求項記載のレンズシート
    への高密着性遮光パターンの形成方法。
  11. 【請求項11】前記感光性材料層全体を硬化させる工程
    〔b〕が、色材含有層が形成された支持体(レンズシー
    トの平坦面)側より電子線を照射してなることを特徴と
    する請求項記載のレンズシートヘの高密着性遮光パタ
    ーンの形成方法。
  12. 【請求項12】前記感光性材料層全体を硬化させる工程
    〔b〕が、レンズアレイ側より紫外線を拡散させて照射
    してなることを特徴とする請求項記載のレンズシート
    への高密着性遮光パターンの形成方法。
  13. 【請求項13】前記紫外線を拡散させて照射する方法と
    して、棒状紫外線ランプの長手方向とレンズシートのレ
    ンズ長手方向の成す角度θが、0<θ≦90℃となるよ
    うに棒状紫外線ランプを配置して、レンズシートあるい
    は紫外線ランプを移動させながら照射することを特徴と
    する請求項10または12記載のレンズシートヘの高密
    着性遮光パターンの形成方法。
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