JP2003222470A - 乾燥機の温度制御装置、これを備える乾燥機および被乾燥材料の乾燥方法 - Google Patents

乾燥機の温度制御装置、これを備える乾燥機および被乾燥材料の乾燥方法

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JP2003222470A
JP2003222470A JP2002018702A JP2002018702A JP2003222470A JP 2003222470 A JP2003222470 A JP 2003222470A JP 2002018702 A JP2002018702 A JP 2002018702A JP 2002018702 A JP2002018702 A JP 2002018702A JP 2003222470 A JP2003222470 A JP 2003222470A
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temperature
control unit
dryer
dried
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Hidekazu Kiyuukahon
秀和 久下本
Yoshitaka Kato
芳隆 加藤
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被乾燥材料の乾燥温度を安定して精度よく制
御し、高品質な乾燥品を得ることができる乾燥機の温度
制御装置、これを備える乾燥機および被乾燥材料の乾燥
方法を提供することである。 【解決手段】 排出口18近くに設けられた温度センサ
5によって検知される温度を制御入力とするフィードバ
ック制御部Bと、温度センサ2、3および4によって検
知される温度の加重平均値を制御入力とし前記制御部B
からの出力信号に基づき設定値が設定されるフィードバ
ック制御部Aと、被乾燥材料15の供給量変動に基づく
出力信号を前記制御部Aに与えるフィードフォワード制
御部Dと、センサ20により測定されるスチームの圧力
を制御入力とし前記制御部Aからの出力信号に基づき設
定値が設定されるフィードバック制御部Cとを備えた温
度制御装置によって、乾燥機1に供給されるスチームの
圧力を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱媒体により被乾
燥材料を所定の温度に制御して乾燥させる際に用いられ
る乾燥機の温度制御装置、これを備える乾燥機および被
乾燥材料の乾燥方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、10重量%以上の水分を含ん
でウェットケーキ状となった被乾燥材料を水分含有量
(含水率)1重量%以下程度まで乾燥させて粒状または
粉末状の乾燥品を得るために、ディスク型回転乾燥機が
多く用いられている。このディスク型回転乾燥機は、ス
チーム等の熱媒体を通すためのジャケットを乾燥機の外
周面に備え、さらに熱媒体を通すための中空の加熱ディ
スクを乾燥機内に備えている。そして、被乾燥材料は、
乾燥機内を供給口から排出口に向かって進む間に乾燥機
の内壁および加熱ディスクの表面に接触することによっ
て加熱され、水分が蒸発して乾燥する。
【0003】このようにして得られる乾燥品の含水率
は、乾燥機内における被乾燥材料の加熱温度によって左
右される。したがって、乾燥機内には、通常、温度セン
サが設置され、この温度センサにより乾燥機内の被乾燥
材料の温度を検知し、フィードバック制御部により熱媒
体の圧力または流量が調節される。
【0004】しかしながら、従来の乾燥機における温度
制御は、通常、乾燥機内に設けられた一つの温度センサ
によって検知された温度に基づいて行われているため、
この温度センサから離れた箇所の温度が必ずしも適切で
あるとは限らない。すなわち、温度センサが設けられた
付近の温度を制御するために行われたスチームの供給量
制御によって、温度センサから離れた箇所の温度が大き
く変動するおそれがある。また、このようにして温度が
変動すると、オーバー乾燥または乾燥不足が生じるおそ
れもある。しかも、温度センサから離れた箇所で温度が
変動すると、温度センサによる検知が遅れたり、検知が
できずに温度変動に対する迅速なフィードバック制御が
できないという問題があった。また、乾燥機に供給され
る被乾燥材料の供給量変動や含水率変動等の外乱によっ
ても乾燥機内に温度変動が生じることがあった。
【0005】その結果、被乾燥材料の温度が過剰に上昇
すると、加熱ディスクの表面や乾燥機の内壁面等で被乾
燥材料が焦げて、被乾燥材料が変色したり、焦げた被乾
燥材料の一部が乾燥品の中に異物として混入するおそれ
があった。一方、被乾燥材料の温度が過剰に降下する
と、乾燥不十分となり、要求品質を満足しないだけでな
く、後工程の設備において閉塞等の不具合が生じること
があった。
【0006】上記のような温度変動や外乱に対して、オ
ペレーターが手動で熱媒体の供給量を調節することも考
えられるが、オペレーターの手動操作では、適切で迅速
な操作を行うことは困難である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、被乾
燥材料の乾燥温度を安定して精度よく制御し、高品質な
乾燥品を得ることができる乾燥機の温度制御装置、これ
を備える乾燥機および被乾燥材料の乾燥方法を提供する
ことである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、前記乾燥機内にお
ける被乾燥材料の供給口側から排出口側までの流路に沿
って設けた複数の温度センサによって検知される温度の
加重平均値に基づいて、乾燥機に供給される熱媒体の圧
力または流量をフィードバック制御すれば、熱媒体の供
給を適切に行うことが可能となり、乾燥機内の乾燥温度
を安定して精度よく制御することができるという新たな
事実を見出し、本発明を完成させるに至った。
【0009】すなわち、本発明にかかる乾燥機の温度制
御装置は、乾燥機内における被乾燥材料の供給口側から
排出口側までの流路に沿って配置された複数の温度セン
サと、これらの温度センサによって検知された温度の加
重平均値を制御入力としこの制御入力に基づいて乾燥機
に供給される熱媒体の圧力または流量を制御するフィー
ドバック制御部Aとを備えることを特徴とする。
【0010】また、乾燥機内においては、含水率の小さ
い排出口側に存在する被乾燥材料の温度挙動に注意を払
う必要があるので、本発明においては、前記複数の温度
センサよりも前記排出口近くに設けられた温度センサ
と、この温度センサによって検知された温度を制御入力
としこの制御入力に基づいて乾燥機に供給される熱媒体
の圧力または流量を制御するフィードバック制御部Bと
を備え、前記フィードバック制御部Aとフィードバック
制御部Bとがカスケード制御構造を形成していることが
好ましい。
【0011】本発明の温度制御装置のより好ましい形態
は、前記熱媒体の圧力または流量を制御入力とし、この
制御入力に基づいて乾燥機に供給される熱媒体の圧力ま
たは流量を制御するフィードバック制御部Cを備え、前
記フィードバック制御部Aとフィードバック制御部Bと
フィードバック制御部Cとがカスケード制御構造を形成
し、前記フィードバック制御部Aまたはフィードバック
制御部Bからの出力信号が前記フィードバック制御部C
に与えられてフィードバック制御部Cの設定値が設定さ
れる。
【0012】本発明の温度制御装置のさらに好ましい形
態は、前記供給口から供給される被乾燥材料の供給量変
動または含水率変動に基づいて出力される出力信号を前
記フィードバック制御部A、フィードバック制御部Bま
たはフィードバック制御部Cに与えるフィードフォワー
ド制御部Dを備える。
【0013】これにより、乾燥機に供給される被乾燥材
料の供給量変動や含水率変動が生じた場合であっても、
この変動による影響が乾燥機内に及ぶ前に、予め前記フ
ィードバック制御部A、BまたはCに前記変動に応じた
出力信号を与えて対処することができるので、乾燥機内
に温度変動が生じるのを未然に防止することができる。
【0014】本発明の乾燥機は、上記のようなフィード
バック制御部Aと、さらに必要に応じてフィードバック
制御部Bと、フィードバック制御部Cと、フィードフォ
ワード制御部Dとを含む温度制御装置を備えている。す
なわち、本発明の乾燥機は、被乾燥材料を供給する供給
口と、乾燥品を排出する排出口と、前記温度制御装置と
を備えてなることを特徴とする。また、本発明の乾燥方
法は、前記乾燥機の供給口から被乾燥材料を供給し、乾
燥機に供給される熱媒体の圧力または流量を前記温度制
御装置により制御しながら乾燥機内で被乾燥材料を乾燥
させて、排出口から乾燥品を得ることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態について図面
を参照して詳細に説明する。図1はこの実施形態にかか
るディスク型回転乾燥機1を示す概略図である。
【0016】図1に示すように、ディスク型回転乾燥機
1は、熱媒体であるスチームを通すためのジャケット6
を乾燥機1の外周面に備え、スチームを通すための連結
された複数の中空の加熱ディスク7を乾燥機1内に備え
ている。被乾燥材料15はディスクフィーダー13にて
供給口16を通じて乾燥機1内に供給される。被乾燥材
料15の供給量は供給量制御部12によりディスクフィ
ーダー13の回転速度を制御して調節される。供給口1
6から乾燥機1内に供給された被乾燥材料15は、加熱
ディスク7が回転することにより加熱ディスク7の外周
に取り付けられた送り羽根(図示せず)によって、順
次、乾燥機1内を排出口18に向かって進み、排出口1
8から排出される。
【0017】被乾燥材料15は、乾燥機1内を排出口1
8に向かって進む過程で前記ジャケット6および加熱デ
ィスク7内にスチーム供給口21および23から供給さ
れたスチームによって加熱され、水分が蒸発して乾燥す
る。スチームはスチーム排出口22および24から排出
される。
【0018】乾燥機1内には温度センサ2、3、4およ
び5が被乾燥材料15の供給口側から排出口側までの流
路に沿って設置されている。これらの温度センサのう
ち、温度センサ2、3および4の間隔は被乾燥材料15
の供給口16から排出口18にわたってほぼ均等である
のが好ましい。これらの温度センサ2、3および4によ
って検知された温度は加重平均され、フィードバック制
御部Aの制御入力とされる。また、温度センサ5の設置
位置は、前記温度センサ2、3および4よりも排出口1
8近くであれば特に限定されないが、好ましくは温度セ
ンサ2、3、4および5の間隔が供給口16から排出口
18にわたってほぼ均等となるのがよい。この温度セン
サ5によって検知された温度はフィードバック制御部B
の制御入力とされる。
【0019】乾燥機1は、温度センサ2、3および4に
よって検知される温度の加重平均値を制御入力とする前
記フィードバック制御部Aと、排出口18近くに設けら
れた温度センサ5によって検知される温度を制御入力と
する前記フィードバック制御部Bと、スチームの圧力を
制御入力とするフィードバック制御部Cと、フィードフ
ォワード制御部Dとを含む温度制御装置を備えている。
これらのフィードバック制御としては、PID制御等を
用いることができる。
【0020】図2は乾燥機1における温度制御装置の制
御系を示すブロック図である。同図に示すように、この
制御系は、前記フィードバック制御部Bからの出力信号
が前記フィードバック制御部Aに与えられてフィードバ
ック制御部Aの設定値が設定され、このフィードバック
制御部Aからの出力信号が前記フィードバック制御部C
に与えられてフィードバック制御部Cの設定値が設定さ
れるカスケード制御構造を形成している。
【0021】フィードバック制御部Bにおいては、温度
センサ5によって検知される温度がフィードバック制御
部Bに制御入力として入力され、この制御入力値と被乾
燥材料15の温度管理基準に基づき予め設定された設定
値との偏差が求められ、この偏差を減少させるような出
力信号が決定され、この出力信号がフィードバック制御
部Aに出力される。
【0022】前記温度管理基準とは、得られる乾燥品が
要求品質を満足するように設定された温度センサ5付近
における被乾燥材料15の温度範囲をいい、上限温度と
下限温度とが設定される。得られる乾燥品が満たすべき
要求品質としては、乾燥品の含水率、異物混入の有無な
どが挙げられる。
【0023】フィードバック制御部Aにおいては、温度
センサ2、3および4によって検知される温度の加重平
均値がフィードバック制御部Aに制御入力として入力さ
れ、この制御入力値と前記フィードバック制御部Bから
の出力信号に基づき設定される設定値との偏差が求めら
れ、この偏差を減少させるような出力信号が決定され、
この出力信号がフィードバック制御部Cに出力される。
【0024】前記加重平均値は、演算器8において、温
度センサ2、3および4によるそれぞれの検知温度の重
要度が加味されて計算された値である。この加重平均値
は、例えば下記式により求められる。
【数1】
【0025】本実施形態における乾燥機1の場合、上記
検知温度は、TA、TB、TCの順に高くなる。温度セン
サ4付近における温度TCは、乾燥品の品質に与える影
響が比較的大きく、重要度は比較的高い。一方、供給口
16に近い検知温度TAは、乾燥の初期の温度であるの
で、乾燥品の品質に与える影響が比較的小さく、重要度
は比較的低いのでa<bおよびa<cを満足するが、か
かる温度TAは被乾燥材料の含水率の変動などのような
外乱の影響を受けて容易に変動し、このため、この温度
Aを考慮することで、被乾燥材料の乾燥温度をより安
定して精度よく制御することができるので、パラメータ
aは0でない値である。この乾燥機1において、〔数
1〕におけるパラメータa、bおよびcは、過去の運転
実績、実験、シミュレーション等によって予め得たもの
であって、それぞれの温度TA、TB、TCの重要度が加
味されており、a、bおよびcはそれぞれ0でない値を
示し、a<b<cの関係を満たしている。
【0026】フィードフォワード制御部Dにおいては、
供給口16から供給される被乾燥材料15の供給量変動
に基づいて出力される出力信号を前記フィードバック制
御部Aに与える。すなわち、乾燥機1に供給される被乾
燥材料15の供給量変動が生じた場合に、この供給量変
動による影響が乾燥機1内に及ぶ前に、過去の運転実
績、実験、シミュレーション等で導出したフィードフォ
ワード式により得られる前記供給量変動に応じた出力信
号をフィードバック制御部Aに与え、乾燥機1内に温度
変動が生じるのを未然に防止するものである。このフィ
ードフォワード制御部Dの出力信号は、前記フィードバ
ック制御部Aから出力される出力信号に加算あるいは乗
算される。
【0027】フィードバック制御部Cでは、センサ20
により測定されるスチームの圧力が制御入力として入力
され、この制御入力値と前記フィードバック制御部Aか
らの出力信号に基づき設定される設定値との偏差が求め
られ、この偏差を減少させるような出力信号が決定され
る。この出力信号によって制御弁14の開度が調節され
て配管17を通るスチームの圧力または流量が制御され
る。
【0028】本発明の乾燥方法では、乾燥機1の供給口
から被乾燥材料15を供給し、乾燥機1に供給される熱
媒体の圧力または流量を前記温度制御装置により制御し
ながら、乾燥機1内で被乾燥材料15を乾燥させて、排
出口18から乾燥品を得る。
【0029】以上のようなカスケード構造を有したフィ
ードバック制御部A、BおよびCとフィードフォワード
制御部Dとを含む温度制御装置を備える乾燥機1および
これを用いた乾燥方法によれば、温度センサ2、3およ
び4付近において生じた温度変動を迅速にかつ正確に検
知し、適切に熱媒体を供給することが可能となる。特に
排出口18近くの被乾燥材料15の温度を安定して精度
よく制御することができ、さらに被乾燥材料15の供給
量変動等の外乱による温度変動を未然に防止することが
できるので、高品質な乾燥品を得ることができる。
【0030】なお、上記実施形態では、熱媒体としてス
チームを用いた場合について説明したが、スチームに代
えて、例えば温水、熱媒体用オイル等を使用することも
できる。また、フィードバック制御部Cの制御入力とし
て、スチーム等の熱媒体の圧力に代えて、例えば温水の
流量、熱媒体オイルの流量等の熱媒体の流量を用いるこ
ともできる。
【0031】また、上記実施形態では、フィードバック
制御部Bからの出力信号がフィードバック制御部Aに与
えられてフィードバック制御部Aの設定値が設定され、
このフィードバック制御部Aからの出力信号がフィード
バック制御部Cに与えられてフィードバック制御部Cの
設定値が設定されるカスケード制御構造を形成している
温度制御装置について説明したが、例えばフィードバッ
ク制御部Aとフィードバック制御部Bとのカスケード制
御構造を逆にして、フィードバック制御部Aからの出力
信号がフィードバック制御部Bに与えられてフィードバ
ック制御部Bの設定値が設定され、このフィードバック
制御部Bからの出力信号がフィードバック制御部Cに与
えられてフィードバック制御部Cの設定値が設定される
カスケード制御構造とすることもできる。
【0032】また、上記実施形態では、フィードフォワ
ード制御部Dからの出力信号をフィードバック制御部A
に与える場合について説明したが、この出力信号をフィ
ードバック制御部BまたはCに与えることもできる。
【0033】さらに、上記実施形態では、ディスク型回
転乾燥機1を例にして説明したが、本発明の温度制御装
置は、被乾燥材料を熱媒体により間接加熱する乾燥機で
あれば適用することができる。
【0034】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものでは
ない。
【0035】実施例 図1および図2に示すカスケード制御構造の温度制御装
置を備えたディスク型回転乾燥機1を用い、下記の運転
条件で、下記の物性を有した被乾燥材料15の乾燥を行
った。 <被乾燥材料> 有機化合物の粒子を含むウェットケーキ 比熱:0.3kcal/(g・℃) 粒径:約0.07mm〜0.5mm 含水率:約10〜25重量%の範囲で経時的に変動 <運転条件> 被乾燥材料の供給量:100〜5000kg/時間 熱媒体:スチーム 温度センサ5付近の温度管理基準:上限温度120℃、
下限温度105℃ 乾燥品の目標含水率:0.5重量%以下 フィードバック制御:PID制御 加重平均に用いたパラメータ:a=0.2、b=0.
3、c=0.5
【0036】排出口18から排出される乾燥品の含水率
が上記範囲(目標含水率)を満足するように、温度センサ
5付近における被乾燥材料15の温度管理基準を上記の
ように設定した。また、パラメータa、bおよびcは、
過去の運転実績データをもとにして重回帰分析により決
定した。
【0037】以上の条件で乾燥機1を24時間運転した
結果を図3のグラフに示す。図3のグラフは、横軸に運
転時間、縦軸に温度センサ5によって検知された温度
(被乾燥材料15の温度)を表したものである。図3に
示すように、24時間の運転の結果、温度センサ5によ
って検知された温度の変動は低減されていた。また、得
られた乾燥品(粒状)の含水率は0.1重量%以下であ
った。
【0038】比較例 図4に示すディスク型回転乾燥機31を用いた他は、実
施例と同様にして被乾燥材料15の乾燥を行った。
【0039】使用したディスク型回転乾燥機31は、温
度センサ32によって検知される温度を制御入力とする
フィードバック制御部Eを備え、かつ排出口18付近に
温度センサ33とその温度表示部34とを備えている他
は、実施例で用いたディスク型回転乾燥機1と同様のも
のである。したがって、同一構成部材には同一符号を付
して説明を省略する。
【0040】以上の条件で乾燥機31を24時間運転し
た結果を図5のグラフに示す。図5に示すように、24
時間の運転の結果、温度センサ33による検知温度は、
矢印で示す箇所で温度管理基準(上限温度120℃、下
限温度105℃)を超えていた。また、オペレーター
は、温度センサ33の検知温度を温度表示部34で監視
して、この温度センサ33の検知温度が温度管理基準を
超えた場合および超えそうになった場合、手動で熱媒体
の制御弁14の開度を調節した。この手動による調節は
24時間の運転の間に24回実施した。また、運転によ
り得られた乾燥品(粒状)の含水率は0.1重量%以下
であった。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、乾燥機内における複数
の温度センサによって検知される温度の加重平均値を制
御入力とするフィードバック制御部Aを備え、これによ
り乾燥機に供給される熱媒体の圧力または流量を制御す
るので、熱媒体の供給が適切なものとなり、乾燥機内の
乾燥温度を安定して精度よく制御することができ、高品
質な乾燥品を得ることができるという効果がある。
【0042】フィードバック制御部Aに加えて、前記複
数の温度センサよりも前記排出口近くに設けられた温度
センサによって検知される温度を制御入力とするフィー
ドバック制御部Bを備えているときは、フィードバック
制御部Bによって特に排出口近くの被乾燥材料の温度を
安定して精度よく制御することができ、しかもこれらの
フィードバック制御部AおよびBがカスケード制御構造
を形成しているため、相互の干渉を防止することができ
るという効果がある。
【0043】フィードバック制御部AおよびBに加え
て、前記熱媒体の圧力または流量を制御入力とするフィ
ードバック制御部Cを備えているときは、熱媒体の圧力
または流量を制御するに際して、フィードバック制御部
AおよびBからの出力信号だけでなく、その時に実際に
供給されている熱媒体の圧力または流量(制御部Cへの
制御入力)をも考慮に入れた熱媒体の圧力または流量の
制御が可能となるので、被乾燥材料の温度をより安定し
て精度よく制御することができ、しかもこれらのフィー
ドバック制御部A、BおよびCがカスケード制御構造を
形成しているため、相互の干渉を防止することができる
という効果がある。
【0044】前記供給口から供給される被乾燥材料の供
給量変動または含水率変動に基づいて出力される出力信
号をフィードバック制御部A、BまたはCに与えるフィ
ードフォワード制御部Dを備えるときは、被乾燥材料の
供給量変動や含水率変動による影響が乾燥機内温度に及
ぶ前に、事前に対処することができるので、乾燥機内に
温度変動が生じるのを未然に防止することができるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における温度制御装置を備えた乾燥機の
一例であるディスク型回転乾燥機を示す概略図である。
【図2】本発明における温度制御装置の制御系を示すブ
ロック図である。
【図3】実施例において、本発明の温度制御装置による
乾燥機の温度制御性能を評価した結果を示すグラフであ
る。
【図4】比較例において使用した、従来の温度制御装置
を備えたディスク型回転乾燥機を示す概略図である。
【図5】比較例において、従来の温度制御装置による乾
燥機の温度制御性能を評価した結果を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1 ディスク型回転乾燥機 2、3、4、5 温度センサ 6 ジャケット 7 加熱ディスク 8 演算器 12 供給量制御部 13 ディスクフィーダー 14 制御弁 15 被乾燥材料 16 供給口 17 配管 18 排出口 20 センサ A、B、C フィードバック制御部 D フィードフォワード制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F26B 25/00 F26B 25/00 F 25/22 25/22 Z Fターム(参考) 3L113 AA06 AB06 AC05 AC50 AC58 AC67 BA37 BA39 CA02 CA04 CA05 CA10 CA11 CB23 DA08 DA11

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】乾燥機内における被乾燥材料の供給口側か
    ら排出口側までの流路に沿って配置された複数の温度セ
    ンサと、これらの温度センサによって検知された温度の
    加重平均値を制御入力としこの制御入力に基づいて乾燥
    機に供給される熱媒体の圧力または流量を制御するフィ
    ードバック制御部Aとを備えることを特徴とする温度制
    御装置。
  2. 【請求項2】前記複数の温度センサよりも前記排出口近
    くに設けられた温度センサと、この温度センサによって
    検知された温度を制御入力としこの制御入力に基づいて
    乾燥機に供給される熱媒体の圧力または流量を制御する
    フィードバック制御部Bとを備え、前記フィードバック
    制御部Aとフィードバック制御部Bとがカスケード制御
    構造を形成している請求項1記載の温度制御装置。
  3. 【請求項3】前記熱媒体の圧力または流量を制御入力と
    し、この制御入力に基づいて乾燥機に供給される熱媒体
    の圧力または流量を制御するフィードバック制御部Cを
    備え、前記フィードバック制御部Aとフィードバック制
    御部Bとフィードバック制御部Cとがカスケード制御構
    造を形成し、前記フィードバック制御部Aまたはフィー
    ドバック制御部Bからの出力信号が前記フィードバック
    制御部Cに与えられてフィードバック制御部Cの設定値
    が設定される請求項2記載の温度制御装置。
  4. 【請求項4】前記供給口から供給される被乾燥材料の供
    給量変動または含水率変動に基づいて出力される出力信
    号を前記フィードバック制御部A、フィードバック制御
    部Bまたはフィードバック制御部Cに与えるフィードフ
    ォワード制御部Dを備える請求項1〜3のいずれかに記
    載の温度制御装置。
  5. 【請求項5】前記フィードバック制御部Bからの出力信
    号が前記フィードバック制御部Aに与えられてフィード
    バック制御部Aの設定値が設定され、このフィードバッ
    ク制御部Aからの出力信号が前記フィードバック制御部
    Cに与えられてフィードバック制御部Cの設定値が設定
    される請求項3または4に記載の温度制御装置。
  6. 【請求項6】被乾燥材料を供給する供給口と、乾燥品を
    排出する排出口と、請求項1〜5のいずれかに記載の温
    度制御装置とを備えてなることを特徴とする乾燥機。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の乾燥機の供給口から被乾
    燥材料を供給し、乾燥機に供給される熱媒体の圧力また
    は流量を前記温度制御装置により制御しながら乾燥機内
    で被乾燥材料を乾燥させて、排出口から乾燥品を得るこ
    とを特徴とする被乾燥材料の乾燥方法。
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