JP2015210031A - 乾燥装置、乾燥装置の制御方法、およびその制御装置 - Google Patents

乾燥装置、乾燥装置の制御方法、およびその制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】省エネルギー性を向上させた乾燥装置、乾燥装置の制御方法、および乾燥装置の制御装置を提供する。
【解決手段】 被乾燥物Dが送風により乾燥される複数の乾燥室1a〜1cを備え、複数の乾燥室1a〜1cのそれぞれには、乾燥室1a〜1cに導入する気体量を調整する気体量調整手段2a〜2cと、気体量調整手段2a〜2cが導入した気体を加熱する加熱手段3a〜3cと、が接続され、複数の乾燥室1a〜1cは、気体の上流側の乾燥室から排出された気体が、気体の下流側の乾燥室に順次導入されるように構成され、複数の乾燥室1a〜1cにおいて、気体の最下流側の乾燥室1cから、気体の最上流側の乾燥室1aに向けて被乾燥物Dを搬送する搬送手段Cを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、被乾燥物に気体を接触させることにより被乾燥物に含まれる水分・溶剤や、被乾燥物に付着している水滴・溶剤などを乾燥除去する乾燥装置、乾燥装置の制御方法、およびその制御装置に関する。
食品などの水分含有率の低下、または工業製品の溶媒や純水での洗浄工程後の乾燥のためには、一般的に熱風乾燥が採用されている。熱風乾燥は、被乾燥物を乾燥室内に配置し、高温の空気を被乾燥物に吹きつけることで、空気の熱で水分・溶剤を蒸発・飛散させる方法である。
このような熱風乾燥において、シート状や管状に加工された長尺の樹脂や紙などを乾燥させる場合には、乾燥装置内部において、被乾燥物を走行させながら乾燥する装置が利用されている。例えば、搬送手段上に載置した長尺の被乾燥物を、複数の乾燥室内を連続して走行させるとともに、被乾燥物の走行方向とは反対方向に熱風を流す乾燥装置がある。複数の乾燥室を有する乾燥装置では、乾燥室のそれぞれに熱風供給管および排出管を設けることにより、多くの熱風を被乾燥物に当てて乾燥効率を向上させる工夫がなされている。
特開平10−337520号公報
熱風乾燥においてさらに乾燥効率を向上させるには、被乾燥物に供給される熱風の風速を上げたり、熱風の湿度を下げたりすることが効果的である。熱風の湿度を下げる場合には、空気を加熱する方法や空気を除湿する方法がある。しかし、複数の乾燥室を設けた場合には、各乾燥室において、熱風の風速を上げるための送風手段、熱風の加熱手段、又は熱風の除湿手段をそれぞれ設ける必要が生じる。しかも、各乾燥室に設けられたこれらの手段のそれぞれを同等に運転することになり、運転コストが増加する。従って、省エネルギー化がなされた経済的な乾燥装置が求められていた。
本発明は、上記のような問題点を解決するために提案されたものである。本発明の目的は、省エネルギー性を向上させた乾燥装置、乾燥装置の制御方法、および乾燥装置の制御装置を提供することである。
本発明の乾燥装置は、次の構成を有することを特徴とする。
(1)被乾燥物が送風により乾燥される複数の乾燥室を備え、前記複数の乾燥室のそれぞれには、前記乾燥室に導入する気体量を調整する気体量調整手段と、前記気体量調整手段が導入した気体を加熱する加熱手段と、が接続され、前記複数の乾燥室は、気体の上流側の乾燥室から排出された気体が、気体の下流側の乾燥室に順次導入されるように構成され、前記複数の乾燥室において、気体の最下流側の乾燥室から、気体の最上流側の乾燥室に向けて被乾燥物を搬送する搬送手段を備えることを特徴とする。
(2)前記複数の乾燥室のうち、気体の最下流側の乾燥室の排出側には、気体の相対湿度を測定する湿度センサが設けられ、前記気体の最上流側の乾燥室に接続された外気量調整手段は、前記湿度センサにより測定された相対湿度が所定の値となるように外気を導入するように構成されていても良い。
(3)前記複数の乾燥室のそれぞれには、気体の温度を測定する温度センサが設けられ、
前記複数の乾燥室のそれぞれに接続された加熱手段は、各乾燥室の温度センサにより測定された温度が所定の値となるように気体を加熱するように構成されていても良い。
(4)前記温度センサが、前記複数の乾燥室の排出側にそれぞれ設けられていても良い。
(5)記所定の値の温度が、気体の最下流側の乾燥室の温度が一番高く設定され、気体の上流側の乾燥室となるに連れて徐々に低い温度となるように設定されていても良い。
(6)前記乾燥室から排出された気体の少なくとも一部を、当該乾燥室に再度導入する循環ダクトを有していても良い。
(7)前記複数の乾燥室のそれぞれには、室内圧力調整手段がさらに設けられ、前記複数の乾燥室は、前記気体の上流側の乾燥室の室内圧力が、前記気体の下流側の乾燥室の室内圧力以上に調整されるとともに、前記気体の最下流側の乾燥室の室内圧力が、乾燥装置外部の圧力より高くなるように調整されていても良い。
なお、上記の各形態は、乾燥装置の制御方法、および乾燥装置の制御装置の発明としても捉えることができる。
本発明によれば、省エネルギー性を向上させた乾燥装置、乾燥装置の制御方法、および乾燥装置の制御装置を提供することができる。
本発明の第1の実施形態にかかる乾燥装置の一例を示す構成図である。 本発明の第1の実施形態にかかる乾燥装置の制御装置の一例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態にかかる制御フローを示すフローチャートである。 従来の乾燥装置の要部における気体の状態を示す構成図である。 本発明の第1の実施形態にかかる乾燥装置の要部における気体の状態を示す構成図であり、加熱手段の下流側に温度センサを設置した例を示す。 従来の乾燥装置の年間エネルギーを試算するための気体の状態を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態にかかる乾燥装置の年間エネルギーを試算するための気体の状態を示す説明図であり、加熱手段の下流側に温度センサを設置した例を示す。 本発明の第2の実施形態にかかる乾燥装置の要部における気体の状態を示す構成図であり、乾燥室の排出側に温度センサを設置した例を示す。 本発明の第2の実施形態にかかる乾燥装置の年間エネルギーを試算するための気体の状態を示す説明図であり、乾燥室の排出側に温度センサを設置した例を示す。 本発明の第3の実施形態にかかる乾燥装置の要部における気体の状態を示す構成図であり、加熱手段の下流側に温度センサを設置した例を示す。 本発明の第3の実施形態にかかる乾燥装置の要部における気体の状態を示す構成図であり、乾燥室の排出側に温度センサを設置した例を示す。 被乾燥物の乾燥態様の概念をグラフ化した説明図である。 本発明の第3の実施形態にかかる乾燥装置の年間エネルギーを試算するための気体の状態を示す説明図であり、加熱手段の下流側に温度センサを設置した例を示す。 本発明の第3の実施形態にかかる乾燥装置の年間エネルギーを試算するための気体の状態を示す説明図であり、乾燥室の排出側に温度センサを設置した例を示す。
[第1の実施形態]
[1.構成]
[1.1 乾燥装置の概要構成]
以下、本発明に係る乾燥装置の実施形態について、図1に一例を示して説明する。以下の説明では、乾燥装置Xに外気が導入される側を気体の上流側と、乾燥装置Xから気体が排出される側を気体の下流側と表現する。乾燥装置Xは、被乾燥物Dが送風により乾燥される複数の乾燥室1a〜1cを備える。なお、本実施形態では、乾燥室の数を3室としているが、2室以上であれば良い。
複数の乾燥室1a〜1cのそれぞれには、乾燥室1a〜1cに導入する気体量を調整する気体量調整手段2a〜2cと、気体量調整手段2a〜2cが導入した気体を加熱する加熱手段3a〜3cと、が接続されている。複数の乾燥室1a〜1cは、気体の上流側の乾燥室から排出された気体が、気体の下流側の乾燥室に順次導入されるように構成されている。また、乾燥装置Xは、複数の乾燥室1a〜1cにおいて、気体の最下流側の乾燥室1cから、気体の最上流側の乾燥室1aに向けて被乾燥物Dを搬送する搬送手段Cを備える。
なお、本実施形態における被乾燥物Dとしては、例えば、シート状や管状に加工された長尺の樹脂や紙などが考えられる。しかし、乾燥装置Xは、物体に含有される水分および/又は溶剤および物体に付着した水分および/又は溶剤乾燥するものであり、乾燥対象はこれらに限定されない。
乾燥装置Xは、例えば被乾燥物Dが食品の場合には、その食品が含む水分含有率を低下させるために用いられる。また、例えば被乾燥物Dが工業製品の場合には、溶媒や純水で洗浄された工業製品を乾燥させるために用いられる。すなわち、以下では、被乾燥物Dの水分を乾燥させるものを例に説明するが、被乾燥物Dの溶剤を乾燥させる態様を含むものである。
[1.2 乾燥装置の構成]
乾燥装置Xの複数の乾燥室1aと1bは、連通口を介して隣接するように設けられている。同様に、乾燥室1bと1cは、連通口を介して隣接するように設けられている。乾燥装置Xの気体の最上流側となる乾燥室1aの一側面には、被乾燥物Dの搬出口Oが設けられている。また、気体の最下流側となる乾燥室1cの一側面には、被乾燥物Dの搬入口Iが設けられている。
搬入口Iと搬出口Oを介して、載置された被乾燥物Dを通過搬送する搬送手段Cが設けられている。すなわち、搬送手段Cは、気体の最下流側の乾燥室1cから、乾燥室1bを介して、気体の最上流側の乾燥室1aに向けて被乾燥物Dを搬送する。搬送手段Cとしては、例えばベルトコンベア等の搬送装置を用いることができる。また、シート状の被乾燥物Dを乾燥する場合には、乾燥室1a〜1c間を走行するように、芯材に巻回されたシートを搬入口Iから送り出し、搬出口Oでシートを芯材に巻き取る搬送装置としてもよい。すなわち、乾燥室1a〜1cにおいて、連続して被乾燥物Dを搬送可能な装置であれば、どのような装置を用いても良い。
乾燥室1a〜1cには、それぞれ給気口と排気口とが設けられている。乾燥室1aの給気口に一端が接続されているダクトは、乾燥室1に加熱された気体を供給する給気ダクト4aである。給気ダクト4aの他端は乾燥装置Xの外部に連通され、外気導入口となっている。給気ダクト4aの外気導入口側には、乾燥装置Xに導入する外気の気体量を調整する外気量調整手段A1が設けられている。外気量調整手段A1は、乾燥装置Xに気体を導入する導入ダンパA1aおよび送風機A1bを含む。
導入ダンパA1aは、開閉度が変わることにより、給気ダクト4aに導入される外気の気体量を調整するモーターダンパである。送風機A1bは、導入した外気を、乾燥室1a方向に流すファンである。なお、被乾燥物の水分および/又は溶剤を乾燥させる気体であれば、導入する気体は外気でなくとも良い。
外気両調整手段A1の下流側には、乾燥室1aに導入する気体量を調整する気体量調整手段2aと、気体量調整手段2aが導入した気体を加熱する加熱手段3aが接続されている。乾燥室1aの排気口には、乾燥室1bに加熱された気体を供給する給気ダクト4bの一端が接続されている。給気ダクト4bには、気体量調整手段2bと加熱手段3bが設けられている。給気ダクト4bの他端は、乾燥室1bの給気口に接続されている。このように構成することで、気体の上流側の乾燥室1aから排出された気体が、気体量調整手段2bと加熱手段3bを介して、気体の下流側の乾燥室1bに導入されることとなる。
乾燥室1bの排気口には、乾燥室1cに加熱された気体を供給する給気ダクト4cの一端が接続されている。給気ダクト4cには、気体量調整手段2cと加熱手段3cが設けられている。給気ダクト4cの他端は、乾燥室1cの給気口に接続されている。このように構成することで、気体の上流側の乾燥室1bから排出された気体が、気体量調整手段2cと加熱手段3cを介して、気体の下流側の乾燥室1cに導入されることとなる。
気体量調整手段2a〜2cは、各乾燥室1a〜1cに気体を導入する送風機を用いることができる。送風機は、気体を加熱手段3a〜3c方向に流すように構成されている。また、送風機の回転数を制御することにより、各乾燥室1a〜1cに導入する気体の量を制御しても良い。なお、外気量調整手段A1、気体量調整手段2a〜2cは、後述する制御装置Yの気体量調整手段駆動部21に接続されている。
加熱手段3a〜3cは、導入された気体を所定の温度に加熱するものであり、例えば蒸気式や電気式などの加熱装置を用いることができる。なお、加熱部3a〜3cは、後述する制御装置Yの加熱手段駆動部31に接続されている。
乾燥室1cの排気口には、乾燥室1c内の気体を排出する排気ダクト4dが接続されている。排気ダクト4dの他端は乾燥装置Xの外部に連通され、気体の排出口となっている。排気ダクト4dには、排気量調整手段A2が設けられている。排気量調整手段A2は、排出ダンパA2aと送風機A2bを含む。
排出ダンパA2aは開閉度が変わることにより、乾燥装置Xに導入される外気の気体量に見合うように、乾燥室1cから排出される気体の量を調整するモーターダンパである。また、送風機A2bは、乾燥室1cから排出された気体を乾燥装置Xの外部方向に流すファンである。なお、送風機A2bの風量制御により排出される気体量を制御出来る場合には、排出ダンパA2aは必ずしも設ける必要はない。また、この気体量調整手段A2は、後述する制御装置Yの気体量調整手段駆動部21に接続されている。
図1において点線で示すダクトは、乾燥室1a〜1cから排出された気体の一部を、それぞれの乾燥室1a〜1cに戻すための循環ダクト5a〜5cである。具体的には、循環ダクト5aは、外気量調整手段A1の下流側において給気ダクト4aに接続されており、乾燥室1aから排出された気体の一部を乾燥室1aに戻すように構成されている。循環ダクト5bおよび5cも、それぞれ給気ダクト4bおよび4cに接続されており、乾燥室1bおよび1cから排出された気体の一部を乾燥室1bおよび1cにそれぞれ戻すように構成されている。
循環ダクト5a〜5cには、ダンパ6a〜6cがそれぞれ設けられている。ダンパ6a〜6cは、開閉度を制御することにより、乾燥室1a〜1cの室内圧力の差が調整される。例えば、気体量調整手段2aにより乾燥室1aに導入される気体量を一定とした状態で、ダンパ6aの開閉度を調整し、ダンパ6aを少し閉じる。そうすると、乾燥室1aに導入された気体が排出されにくくなり、その結果、乾燥室1aの室内圧力は陽圧となる。
同様に、ダンパ6bおよび6cの開閉度を調整することにより、乾燥室1bおよび1cの室内圧力が陽圧となる。また、気体の上流側となる乾燥室1aの室内圧力が、気体の下流側となる乾燥室1bの室内圧力以上に調整されることが好ましい。同様に、気体の上流側となる乾燥室1bの室内圧力が、気体の下流側となる乾燥室1cの室内圧力以上に調整されることが好ましい。また、気体の最下流側の乾燥室1cの室内圧力が、乾燥装置Xの外部の圧力以上に高くなるように、ダンパ6aが調整されても良い。
気体の最下流側の乾燥室1cの排出側には、気体の相対湿度を測定する湿度センサHが設けられている。湿度センサHは、後述する制御装置Yの気体量制御部200に接続されている。湿度センサHは、絶対湿度と温度を測定し、相対湿度に変換する構成としてもよい。また、相対湿度を測定する代わりに、被乾燥物Dの含水率を求める構成としても良い。本実施形態では、説明の便宜上、湿度センサHは相対湿度を測定するもの、および除去対象を水分として説明する。
また、加熱手段3a〜3cの下流側には、加熱手段3a〜3cを通過した気体の温度を測定する温度センサTが設けられている。温度センサTは、後述する制御装置の加熱温度制御部300に接続されている。温度センサTは、乾燥室1a〜1c内の温度を測定する構成としても良い。また、被乾燥物D自体の温度をサーモグラフィ等により測定する構成とすることもできる。
[1.3 制御装置の構成]
制御装置Yは、図2に示すように、乾燥装置Xの温度センサTと湿度センサHに接続されている。制御装置Yは、これらのセンサの値に基づいて乾燥装置Xの動作を制御することができる。制御装置Yは、具体的には、入力部101や出力部102が接続された、CPUやメモリを含み所定のプログラムで動作するコンピューターや専用の電子回路で構成されている。この制御装置Yは、気体量制御部200、加熱温度制御部300、気体量調整手段駆動部21、加熱手段駆動部31を含む。
気体量制御部200には、気体量制御部200からの制御信号に従って外気量調整手段A1、気体量調整手段2a〜2c、および排気量調整手段A2を駆動する気体量調整手段駆動部21が接続されている。また、加熱温度制御部300には、加熱温度制御部300からの制御信号に従って加熱手段3a〜3cを駆動する加熱手段駆動部31が接続されている。
入力部101には、オペレーターからの情報入力を受け入れる入力装置と、入力された情報を制御装置Yに通知するインターフェースが含まれる。この入力部101は、例えばオペレーターが乾燥装置Xへの操作要求や、設定値の変更を入力する手段である。入力装置としては、例えば、タッチパネル(出力部102の表示装置に設置されているものを含む)、マウス、およびキーボードなどを用いることができる。
出力部102には、制御装置Yからの情報を出力するインターフェースと、出力された情報に基づいてオペレーターに操作内容の確認や選択をさせる画面を表示する表示装置が含まれる。この出力部102は、例えば乾燥装置Xの状態を一覧や図で示したり、システムやオペレーターの操作に対する警報を表示する手段である。表示装置としては、例えば、液晶表示パネルなどの表示画面を持つディスプレイを用いることができる。
[1.3.1 気体量制御部の構成]
気体量制御部200は、湿度センサHの測定値に基づいて、乾燥装置Xの外気量調整手段A1を制御する処理部である。気体量制御部200は、設定湿度記憶部201、湿度比較部202、および気体量条件決定部203を含む。なお、気体量制御部200は、気体量調整手段2a〜2c、排気量調整手段A2についても制御することができる。
設定湿度記憶部201は、外気量調整手段A1を制御する基準となる相対湿度を記憶する手段である。具体的には、設定湿度記憶部201には、被乾燥物Dに応じた所定の相対湿度が記憶されている。つまり、所定の相対湿度は、一定の風量および風速の基で、被乾燥物Dを目標の乾燥度合いまで乾燥することができる相対湿度であり、被乾燥物Dの水分除去量によって決定される。所定の相対湿度は、予め被乾燥物Dに応じた相対湿度を設定湿度記憶部301に記憶しておく。
湿度比較部202は、例えば複数の数値を比較して、数値の大小の判定や数値の差を判定する処理部である。より具体的には、湿度比較部202は、図示しないA/D変換部によりデジタル信号化された湿度センサHの測定値と設定湿度記憶部201に記憶されている相対湿度値とを比較し、比較結果を気体量条件決定部203に出力する。
気体量条件決定部203は、湿度比較部202から出力された比較結果を受け取り、比較結果に基づいて外気量調整手段A2が導入する外気の気体量条件を求める処理部である。気体量条件決定部203は、乾燥室1a内の相対湿度が設定された相対湿度となるように外気量調整手段A2を制御する条件を気体量調整手段駆動部21に出力する。同様に、気体量条件決定部203は、気体量調整手段2a〜2c、排気量調整手段A2についても制御する条件を決定する。
[1.3.2 加熱温度制御部の構成]
加熱温度制御部300は、温度センサTの測定値に基づいて、乾燥装置Xの加熱手段3a〜3cを制御する処理部である。具体的には、加熱温度制御部300は、設定温度記憶部301、温度比較部302、および加熱条件決定部303を含む。
設定温度記憶部301は、加熱手段3a〜3cを制御する基準となる温度を記憶する手段である。具体的には、設定温度記憶部301には、乾燥装置Xおよび被乾燥物Dに応じた所定の温度が、それぞれの加熱手段3a〜3cについて記憶されている。所定の温度とは、予め設定温度記憶部301に記憶されている乾燥装置Xの設備全体の耐熱温度および被乾燥物Dの耐熱温度から決定されるものである。例えば、乾燥装置Xの耐熱温度が200℃であり、被乾燥物Dの耐熱温度が125℃である場合であれば、125℃未満の気体が被乾燥物Dに当たるように、所定の温度を設定する。
前述の通り、温度センサTは、加熱手段3a〜3cの下流側に設けられている。このような構成では、乾燥装置Xの耐熱温度が200℃であり、被乾燥物Dの耐熱温度が125℃である場合、例えば120℃の気体を得るように加熱手段3a〜3cを制御することができる。所定の温度は、被乾燥物Dの含水率等を考慮のうえ、適宜決定される。
また、所定の温度は、被乾燥物Dに当たる気体の温度が耐熱温度未満かつできるだけ高い温度となるように設定されている。つまり、所定の温度は、乾被乾燥物Dに当たる気体の温度が燥装置Xおよび被乾燥物Dの性能や品質に影響が無い温度かつ、耐熱温度側の高温に設定されている。具体的には、被乾燥物Dに当たる気体の温度が、測定誤差や応答遅れの観点から、耐熱温度より5〜20℃低い温度となるような所定の温度が設定されていればよい。例えば耐熱温度が125℃である場合には、被乾燥物Dに当たる気体の温度が105〜120℃となるように、供給する気体の温度が設定されていることが好ましい。
温度比較部302は、例えば複数の数値を比較して、数値の大小の判定や数値の差を判定する処理部である。具体的には、温度比較部302は、図示しないA/D変換部によりデジタル信号化された温度センサTの測定値と、設定温度記憶部301に記憶されている加熱手段3a〜3cを通過した気体の設定温度とを比較し、比較結果を加熱条件決定部303に出力する。
加熱条件決定部303は、温度比較部302から出力された比較結果を受け取り、比較結果に基づいて、加熱手段3a〜3cの加熱条件を求める処理部である。具体的には、加熱条件決定部303は、乾燥室1a〜1cを通過した気体が設定温度記憶部201に記憶された設定温度となるように加熱手段3a〜3cの加熱温度である加熱条件を決定する。なお、決定された加熱条件は加熱部制御手段31に出力される。
[2.作用]
[2.1 乾燥装置の動作]
以上のような構成を有する本実施形態の乾燥装置Xの動作を、以下に説明する。図1に示すように、被乾燥物Dは搬送装置Cにより搬送され、乾燥装置Xの乾燥室1a〜1cに導入される。乾燥室1a〜1cは、加熱された気体によって、搬送された被乾燥物Dを乾燥する。ここでは、まず気体の流れに沿って、本実施形態の乾燥装置Xの動作のみを説明する。
外気量調整手段A1の導入ダンパA1aは、所定の量の外気を導入するように開状態に制御されている。送風機A1bは、所定の量の外気を気体量調整手段2a側に流すように、回転数が制御されている。気体量調整手段2aは、乾燥室1aにある一定量の気体を導入するように、回転数を保って運転されている。気体量調整手段2aの上流側には、循環ダクト5aが接続されており、循環ダクト5aを介して乾燥室1aから排出された気体の一部が、気体量調整手段2aに導入される。給気ダクト4aにおいて、気体量調整手段2aは、導入された外気と循環された気体を加熱手段3a側に流す。そして、加熱手段3aは、気体を所定の温度に加熱する。給気ダクト4aは、加熱された気体を、供給口から乾燥室1aに供給する。
同様に、気体量調整手段2bは、乾燥室1bにある一定量の気体を導入するように、回転数を保って運転されている。給気ダクト4bにおいて、気体量調整手段2bは、乾燥室1a側から導入された気体と循環ダクト5bを介して循環された気体を、加熱手段3b側に流す。そして、加熱手段3bは、気体を所定の温度に加熱する。給気ダクト4bは、加熱された気体を、供給口から乾燥室1bに供給する。
気体量調整手段2cも同様に動作し、乾燥室1bの気体と循環された気体を給気ダクト4cに導入し、加熱手段3c側に気体を流す。そして、加熱手段3cは、気体を所定の温度に加熱し、加熱された気体は、吸気ダクト4cを介して、給気口から乾燥室1cに供給される。
乾燥室1a〜1cにおいて、一定風量の加熱された気体は被乾燥物Dに供給される。このように供給された気体により被乾燥物Dは乾燥される。搬送装置Cは、乾燥室1a〜1cを通過することにより乾燥された被乾燥物Dを乾燥装置Xの外部に搬送する。乾燥室1a〜1c内の気体は、被乾燥物Dの乾燥に伴って、等エンタルピー変化として温度が下がり、相対湿度が上がる。そうすると、外気量調整手段A1の導入ダンパA1aの開状態が制御され、さらに気体を導入して、加熱された気体を乾燥室1aに供給する。この動作により、乾燥室1cから排出された気体の相対湿度が所定の相対湿度となるように調整する。
また、乾燥室1c内の気体を、排気口を介して排気ダクト4dに導入し、乾燥装置Xの外部に排出する。この場合、排気量調整手段A2の排出ダクトA2aの開閉度により、排出される気体の量が調整される。また、送風機A2bは一定の回転数を保って運転され、排出ダンパA2aを通過した気体は、送風機A2bが乾燥装置Xの外部側に流して排出する。なお、上記の動作説明では、被乾燥物Dの熱容量、温度変化、および乾燥装置X外への熱収支は考慮せず記載しているが、実際の運転ではこれらを考慮して気体量および温湿度が設定される。
[2.2 制御フロー]
次に、制御装置Yの制御フローを、図3を参照しつつ説明する。制御装置Yは、湿度センサHの測定値が所定の相対湿度となるように気体量調整手段2aを制御し、温度センサTの測定値が所定の温度となるように加熱部3a〜3cを制御する。
ここでは、耐熱温度が125℃の被乾燥物Dを乾燥させる場合を一例として説明する。この場合、例えば、制御装置Yにおいて、設定湿度記憶部201には所定の相対湿度4%が、設定温度記憶部301には所定の温度100℃がそれぞれ記憶されている。
乾燥装置Xの運転が開始されると、気体量制御部200は、導入ダンパA1aを開状態に制御して、給気ダクト4aに例えば外気を導入する。この外気は、送風機A1bおよび気体量調整手段2aを介して、乾燥室1a側に送られる。また、加熱温度制御部300は、乾燥室1aの温度センサTの測定値が所定の値である100℃となるように、加熱手段3aを制御する(ステップS01)。
具体的には、加熱温度制御部300の温度比較部302には、接続されている乾燥室1aの温度センサTによって検出された測定値が伝達される(ステップS02)。温度比較部302は、予め設定温度記憶部301に記憶されている所定の設定温度を読み出し、温度センサTの測定値と比較して、比較結果を加熱条件決定部303に出力する。
加熱条件決定部303は、この比較結果に基づいて、加熱手段3aを通過した気体の温度が100℃となるように加熱手段3aを制御するための加熱条件を決定する。加熱条件決定部303は、決定した加熱条件を加熱手段駆動部31に出力して加熱手段3aを制御する。従って、加熱手段3aは、加熱手段3aを通過した気体の温度が100℃となるように、導入された気体を加熱することとなる。
また、気体量制御部200の湿度比較部202には、接続されている乾燥室1cの湿度センサHによって検出された測定値が伝達される(ステップS02)。湿度比較部202は、予め設定湿度記憶部201に記憶されている所定の湿度を読み出し、湿度センサHの測定値と比較して、比較結果を気体量条件決定部203に出力する。
気体量条件決定部203は、この比較結果に基づいて、相対湿度が4%となるように導入する気体量条件を決定する。気体量条件決定部203は、決定した気体量条件を気体量調整手段駆動部21に出力して導入ダンパA1aの開閉度を制御する。従って、導入ダンパA1aは、乾燥室1c内の気体の相対湿度が4%となるように、外気を導入することとなる。
例えば、徐々に加熱手段3aの加熱温度を増加させるのであれば、温度センサTの測定値が100℃に到達しない場合(ステップS03のNO)、加熱手段3aにおける加熱温度を上昇させて、気体の加熱を続ける。
一方、乾燥室1aの温度センサTの測定値が100℃に到達した場合(ステップS03のYES)、加熱温度制御部300は、下流側の乾燥室1bの温度が、所定の値(100℃)に到達したか否かを確認する。乾燥室1bの温度センサTの測定値が100℃に到達しない場合(ステップS04のNO)、加熱手段3bにおける加熱温度を上昇させて、気体の加熱を続ける。なお、加熱温度制御部300の動作は、上記と同様である。また、最下流側の乾燥室1cの温度についても、同様の処理を行う。
一方、乾燥室1bおよび1cの温度センサTの測定値が所定の温度に到達した場合(ステップS04のYES)、気体量制御部200は、湿度センサHの測定値が4%に到達したか否かを確認する。湿度センサHの測定値が相対湿度4%に到達しない場合(ステップS05のNO)、気体の導入および加熱を続ける。このとき、相対湿度が4%に到達するまでは、気体量制御部200が導入ダンパA1aの開度を大きくするように制御して、導入する外気の気体量を増加させる。
湿度センサHの測定値が4%に到達した場合(ステップ05のYES)、被乾燥物Dが乾燥室1a〜1cに搬送され、被乾燥物Dの乾燥が開始される(ステップS06)。そうすると、被乾燥物Dの乾燥が進むにつれて、乾燥室1a〜1c内の相対湿度が上昇する。従って、被乾燥物Dの乾燥時においても、加熱温度制御部300は、温度センサTの測定値が100℃になるように加熱手段3a〜3cの制御を行い、また、気体量制御部200は、湿度センサHの測定値が4%を維持するように導入ダンパA1aを制御する(ステップS07〜ステップS10)ことを、一定量の被乾燥物Dにおいて所望の乾燥状態が達成されるまで、すなわち、所望の水分除去量が達成されるまで断続的に行う。
[3.温湿度設定例]
以上のように動作する本実施形態の乾燥装置Xにおける温湿度の設定の一例を、従来例と比較して説明する。図4は、従来の乾燥装置の要部における気体の状態を示し、図5は本実施形態の乾燥装置Xにおいて、加熱手段の下流側に温度センサを設置した場合の、乾燥装置Xの要部における気体の状態を示す。
被乾燥物Dの乾燥は、4つの乾燥室1a〜1dを用いて行うものとする。導入される外気は、温度33.9℃、相対湿度60.7%とし、最大負荷時の気体の状態について算出した。乾燥室1a〜1dにおいて、乾燥に必要な気体量を33000kg’/hとして、従来の乾燥装置および本実施形態の乾燥装置Xにおいて、被乾燥物Dを同等に乾燥させるための温湿度の設定例を、具体的な数値を示して解説する。
なお、説明の簡略化のため、図4および5では乾燥室1a〜1d以外の符号を省略して示す。また、図4および5の乾燥装置では、熱交換器を設けて、排気される気体の顕熱と、導入される気体の顕熱を交換する構成としている。これにより、排気される気体の顕熱を導入される気体の加熱に用いることができるので、省エネルギー性が向上されている。
(1)従来の乾燥装置
図4に示す従来の乾燥装置では、各乾燥室1a〜1dに供給される気体の温度が、100℃となるように制御されている。また、乾燥室1a〜1dのそれぞれには、絶対湿度20.3g/kg’の外気が、11000kg’/hずつ導入される。従って、乾燥装置全体としては、合計44000kg’/hの外気が乾燥装置に導入される。
各乾燥室1a〜1dは独立しており、それぞれの乾燥室1a〜1dから排出された気体のうち、22000kg’/hが各乾燥室に循環されて、導入された11000kg’/hの外気と混合され、加熱手段に導入される。従来では、以上のようにして各乾燥室1a〜1dにおいて乾燥に必要な気体量33000kg’/hを得ていた。また、乾燥室1a〜1dに循環されない分の気体が、各乾燥室から11000kg’/hずつ排出される。以上より、従来では、乾燥装置に導入される外気、又は乾燥装置から排出される気体量は、44000kg’/hであった。
(2)本実施形態の乾燥装置−加熱手段の下流側に温度センサを設置した例
図5に示す本実施形態の乾燥装置Xでは、気体の最下流側の乾燥室1dの排出側に設けられた湿度センサHの値が、相対湿度で7.9%となるように制御されている。また、温度センサTは、各加熱手段の下流側に設けられており、各温度センサの値が、それぞれ100℃となるように制御されている。
乾燥室1aには、相対湿度60.7%の外気が、外部より29410kg’/h導入される。乾燥室1b〜1dには、上流側の乾燥室から排出された気体が、29410kg’/h導入される。従って、循環ダクトを介して乾燥室1a〜1dに循環される気体量は、3590kg’/hとなる。以上の前提において、乾燥装置Xの要部における気体条件を算出した。
外部から導入された相対湿度60.7%、気体量29410kg’/hの気体は、乾燥室1aから循環された相対湿度3.5%、気体量3590kg’/hの気体と混合され、加熱手段に導入される。加熱手段で加熱された気体は、相対湿度3.2%、気体量33000kg’/hの気体となり、乾燥室1aに導入される。
乾燥室1a内の被乾燥物Dは、乾燥室1b〜1dを既に通過し乾燥が進んだ状態である。すなわち、製品含水率は目標含水率をほぼ達成している状態である。乾燥室1aでは25kg/hの水分が除去され、乾燥室1aから排出される気体の相対湿度は3.5%となる。乾燥室1aから排出された気体は、3590kg’/hが乾燥室1aに循環され、29410kg’/hが乾燥室1bに導入される。
乾燥室1aから排出された相対湿度3.5%、気体量29410kg’/hの気体は、乾燥室1bから排出された相対湿度4.6%、気体量3590kg’/hの気体と混合され加熱手段に導入される。加熱手段で加熱された気体は、相対湿度は3.4%、気体量33000kg’/hの気体となり、乾燥室1bに導入される。乾燥室1b内の被乾燥物Dは、乾燥室1aよりも含水率が高い。従って、乾燥室1bでは75kg/hの水分が除去され、気体の湿度は高くなり、相対湿度4.6%の気体が乾燥室1bから排出される。
乾燥室1cでも、上記のような気体の循環および加熱が行われる。被乾燥物Dは気体の最下流側から導入されるため、下流側の乾燥室ほど被乾燥物Dの含水率は高い。従って、下流側の乾燥室1cでは、150kg/hの水分が除去され、排出される気体の絶対湿度は徐々に高くなる。乾燥室1cから排出された相対湿度6.8%、気体量29410kg’/hの気体は、乾燥室1dから排出された相対湿度7.9%、気体量3590kg’/hの気体と混合されて加熱され、相対湿度4.5%の気体となって乾燥室1dに導入される。
乾燥室1dでは、150kg/hの水分が除去され、相対湿度7.9%の気体が乾燥室1dから排出される。乾燥室1dから排出された気体のうち3590kg’/hは乾燥室1dに循環され、気体量29410kg/hの気体が乾燥装置Xの外部に排出される。以上より、乾燥装置Xに導入される外気、又は乾燥装置から排出される気体量は、29410kg’/hであった。
図5からも明らかな通り、被乾燥物Dが最後に搬入される乾燥室1aからは、最も乾いた気体が排出される。一方、被乾燥物Dが最初に搬入される乾燥室1dからは、最も湿った空気が排出される。従って、上記の通り、被乾燥物Dが最後に搬入される乾燥室1aを気体の上流側とし、水分の少ない気体を給気する。そして、乾燥室1aから排出された気体を、気体の下流側の乾燥室、すなわちより湿った状態の乾燥室に導入することで、乾燥装置Xに導入された気体を有効に活用している。
[4.効果]
以上のような本実施形態の効果は、以下の通りである。
(1)本実施形態の乾燥装置Xの効果を従来の乾燥装置と比較して説明する。図4および5に示した温湿度設定と同様の装置条件で、導入する外気を年間の平均温湿度(温度16.1℃、相対湿度76.2%)の外気として、乾燥装置の年間の使用エネルギー量を計算した。図6は、導入する外気を年間の平均温湿度の外気とした場合の、従来の乾燥装置の要部における気体の状態を示し、図7は、導入する外気を年間の平均温湿度の外気とした場合の、本実施形態の乾燥装置Xの要部における気体の状態を示す。図7では加熱手段の下流側に温度センサを設置した例を示している。
図6に示す従来の乾燥装置において、蒸気式の加熱手段を用いた場合、各加熱手段により加熱される温度の合計は82.0℃となる。従って、年間の使用エネルギー量は、6584600kWhとなり、加熱に使用する蒸気量は、11428ton/年となる。
一方、図7に示す本実施形態では、複数の乾燥室は、気体の上流側の乾燥室から排出された気体が、気体の下流側の乾燥室に順次導入されるように構成されている。すなわち、相対湿度が低い上流側の乾燥室の気体を、相対湿度が高い下流側の乾燥室に導入し、乾燥装置Xに導入された気体を有効に活用している。従って、図8に示す本実施形態の乾燥装置Xにおいて、蒸気式の加熱手段を用いた場合、各加熱手段により加熱される温度の合計は48.3℃となる。従って、年間の使用エネルギー量は、3878490kWhとなり、加熱に使用する蒸気量は、6820ton/年となる。以上より、本実施形態の乾燥装置Xは、省エネルギー性を向上させることができる。
(2)本実施形態では、気体の最下流側の乾燥室1cの排出側に湿度センサHを設け、相対湿度が所定の値となるように外気を導入している。全ての乾燥室1a〜1cを通過した後の気体において所望の湿度が得られている場合、途中の乾燥状態も的確であると推定することができる。従って、各乾燥室1a〜1cの全てに湿度センサHを設ける必要がなくなる。また、乾燥室1cの湿度が所定の値である場合には、導入する外気の量を減少させることができるため、省エネルギー性を向上させることができる。
(3)本実施形態では、乾燥室1a〜1cから排出された気体の少なくとも一部を、乾燥室1a〜1cに再度導入する導入ダクト5a〜5cを有している。乾燥室1a〜1cから排出された気体を循環させることにより、導入する外気量を増やすことなく、乾燥室1a〜1cに導入する気体量を一定に保つことができる。従って、省エネルギー性を向上させることができる。
(4)本実施形態では、乾燥室1a〜1cのそれぞれには、室内圧力調整手段6a〜6cが設けられ、乾燥室1a〜1cは、気体の上流側の乾燥室の室内圧力が、気体の下流側の乾燥室の室内圧力以上になるように調整されるとともに、気体の最下流側の乾燥室1cの室内圧力が、乾燥装置X外部の圧力以上になるように調整されている。従って、湿度が高い下流側の乾燥室内の気体が、湿度が低い上流側の乾燥室に連通口を介して混入することがない。また、乾燥装置X外部の気体が、乾燥室1aの搬出口Oや乾燥室1cの搬入口Iを介して乾燥装置X内部に混入することがない。従って、各乾燥室1a〜1cの相対湿度を適正に保つことができ、省エネルギー性を向上させることができる。
[第2の実施形態]
[1.構成]
第2の実施形態の乾燥装置Xの構成は、基本的には第1の実施形態と同様である。ただし、図8に示す通り、温度センサTが各乾燥室1a〜1dの排出側に設けられている。このような構成では、加熱条件決定部303は、乾燥室1a〜1dを通過した気体の温度が100℃となるように加熱手段を制御するための加熱条件を決定する。従って、加熱手段は、乾燥室1a〜1dを通過した気体の温度が100℃となるように、導入された気体を加熱することとなる。
以上のような構成では、乾燥装置Xの耐熱温度が200℃であり、被乾燥物Dの耐熱温度が105℃である場合、例えば111℃の気体を得るように加熱手段を制御することができる。乾燥室1dには、含水率の高い被乾燥物Dが搬入される。従って、乾燥室1d内の相対湿度は高くなる。このような乾燥室1cに、被乾燥物Dの耐熱温度を上回る111℃の気体を供給したとしても、気化熱により、実際に被乾燥物Dに当たる気体の温度は105℃未満となる。なお、温度センサTを制御するための温度は、被乾燥物Dの含水率等を考慮のうえ、適宜決定される。
[2.温湿度設定例]
図8に示す本実施形態の乾燥装置Xでは、気体の最下流側の乾燥室1dの排出側に設けられた湿度センサHの値が、相対湿度で7.9%となるように制御されている。また、温度センサTは、各乾燥室の排出側に設けられており、各温度センサの値が、それぞれ100℃となるように制御されている。乾燥室1aには、相対湿度60.7%の外気が、外部より12080kg’/h導入される。乾燥室1b〜1dには、上流側の乾燥室から排出された気体が、12080kg’/h導入される。従って、循環ダクトを介して乾燥室1a〜1dに循環される気体量は、20920kg’/hとなる。以上の前提において、乾燥装置Xの要部における気体条件を算出した。
外部から導入された相対湿度60.7%、気体量12080kg’/hの気体は、乾燥室1aから循環された相対湿度3.5%、気体量20920kg’/hの気体と混合され、加熱手段に導入される。加熱手段で加熱された気体は、相対湿度3.2%、気体量33000kg’/hの気体となり、乾燥室1aに導入される。
気体の供給、循環、排出および各乾燥室における水分除去量については、上記実施形態の加熱手段の下流側に温度センサを設置した例と同様となる。ただし、各乾燥室から排出された気体のうち、気体量20920kg’/hの気体がその乾燥室に循環され、気体量12080kg’/hの気体が次の乾燥室に供給される。なお、乾燥室1dの場合には、気体量12080kg’/hの気体が乾燥装置Xの外部に排出される。以上より、乾燥装置Xに導入される外気、又は乾燥装置から排出される気体量は、12080kg’/hであった。
図8の例では、各温度センサの値が、それぞれ100℃となるように制御されている。従って、各乾燥室に供給される気体の温度は、乾燥室1aでは102.0℃、乾燥室1bでは105.8℃、乾燥室1cでは111.4℃、乾燥室1dでは111.2℃となっている。例えば、被乾燥物Dの耐熱温度が100℃である場合、図8の例のように構成すると、耐熱温度より高い温度の気体が供給されていても、気化熱により、実際に被乾燥物Dに当たる気体の温度は100℃未満となる。すなわち、上記の実施形態の加熱手段の下流側に温度センサを設置した例と比べて、より高温の気体を乾燥室に導入して、被乾燥物Dを破損することなく乾燥している。
[3.効果]
本実施形態では、温度センサが各乾燥室の排出側に配置され、温度センサTの値が所定の温度となるように制御されている。図9に示す通り、図8の温湿度設定と同様の条件で、導入する外気を年間の平均温湿度(温度16.1℃、相対湿度76.2%)の外気として、年間の使用エネルギーを計算した。本実施形態の乾燥装置Xにおいて、蒸気式の加熱手段を用いた場合、各加熱手段により加熱される温度の合計は42.0℃となる。従って、年間の使用エネルギー量は、3372600kWhとなり、加熱に使用する蒸気量は、5931ton/年となる。以上より、本実施形態の乾燥装置Xは、省エネルギー性をさらに向上させることができる。
このように温度センサTが排出側に設けられている場合には、給気された気体が被乾燥物Dの乾燥に供された後の温度が所定の温度となるように加熱手段が給気温度を設定することとなる。加熱手段が加熱した後の温度に基づいて制御する場合、実際の乾燥室の温度が必要以上に低くなっている可能性がある。しかし、温度センサTを排出側に設けた場合には、乾燥室の実際の温度に基づいた制御を行うことができるため、効率良く乾燥を行うことができる。従って、被乾燥物Dの品質を劣化させることなく、効率良く乾燥を行うことができる。
[第3の実施形態]
[1.構成]
第3の実施形態の乾燥装置Xの構成は、基本的には第1の実施形態又は第2の実施形態と同様である。ただし、乾燥装置Xの制御装置Yにおいて、設定温度記憶部301に記憶される所定の温度が、気体の最下流側の乾燥室の温度が一番高く設定され、気体の上流側の乾燥室となるに連れて徐々に低い温度となるように設定されている。例えば、4つの乾燥室1a〜1dを設けた場合、乾燥室1dの温度>乾燥室1cの温度>乾燥室1bの温度>乾燥室1aの温度となるように設定することができる。
ただし、複数の乾燥室の全てにおいて徐々に低い温度となるように設定することに限らず、複数の乾燥室のうちいくつかの乾燥室において同じ温度設定としてもよい。すなわち、気体の最下流側の乾燥室の温度が一番高く設定され、気体の最上流側の乾燥室の温度が一番低く設定されていれば良い。
図10に示す例では、温度センサTは、各加熱手段の下流側に設けられている。また、図11に示す例では、温度センサTは、各乾燥室の排出側に設けられている。設定温度記憶部301は、各温度センサの温度として、乾燥室1aでは105.0℃、乾燥室1bでは110℃、乾燥室1cおよび1dでは120.0℃を記憶している。なお、被乾燥物Dの耐熱温度は125℃であると仮定している。従って、120℃以下の気体が被乾燥物Dに当たることが好ましい。
[2.作用]
図10の例では、乾燥室1aでは105.0℃、乾燥室1bでは110℃、乾燥室1cおよび1dでは120.0℃の気体が各乾燥室に導入される。図11の例では、排出された気体の温度が所定の値となるように、乾燥室1aでは107.0℃、乾燥室1bでは115.7℃、乾燥室1cでは130.9℃、乾燥室1dでは130.3℃の気体が各乾燥室に導入される。
以上のような乾燥装置Xによる、被乾燥物Dの乾燥態様の概念をグラフ化したものを図12に示す。乾燥室1dに導入された被乾燥物Dは含水率が高い。そのため、給気温度を被乾燥物Dの耐熱温度を考慮した上で、できるだけ高い温度である120℃以上の気体を導入しても、乾燥室1dの温度は、耐熱温度を下回る。乾燥室1cでは、被乾燥物Dの乾燥が徐々に進む一方、含水率は比較的高いままである。従って、乾燥室1cでは、給気温度を例えば被乾燥物Dの耐熱温度程度に高くしても、乾燥室1c内の温度は耐熱温度以上となることはない。
この原理を利用して、本実施形態では、気体の下流側の乾燥室1cおよび1dの温度を、他の乾燥室1a、1bより高く設定している。なお、乾燥室1cおよび1dへの給気温度および室内温度が、被乾燥物Dの耐熱温度より高くても、乾燥時における被乾燥物Dの温度が耐熱温度未満であれば、室内温度が被乾燥物Dの耐熱温度を超える温度となるように給気温度を上昇させても良い。このように制御する場合には、サーモグラフィにより被乾燥物Dの温度を直接測定することが好ましい。
乾燥室1cにおいて、被乾燥物Dの含水率が限界含水率に到達する。そうすると、給気された気体の温度が下がらなくなり、乾燥室1c内の温度が上昇し始める。従って、乾燥室1bにおいても給気温度を120℃以上に維持し続けると、乾燥室1b内の温度が被乾燥物Dの耐熱温度にまで上昇してしまう可能性がある。従って、乾燥室1bでは、室内温度が120℃以下となるように、設定温度を110℃とする。乾燥室1bでも、被乾燥物Dの乾燥は進み、被乾燥物Dの含水率は平衡含水率に近い値となる。そして、被乾燥物Dの含水率がほぼ平衡含水率となっている乾燥室1aでは、設定温度を105℃として乾燥を行う。
[3.効果]
以上のような本実施形態では、上記の実施形態に加えて、さらに以下の効果を奏する。本実施形態では、気体の最下流側の乾燥室の温度が一番高く設定され、気体の上流側の乾燥室となるに連れて徐々に低い温度となるように設定されている。従って、被乾燥物Dの含水率が比較的高い乾燥室1cおよび1dでは、より高温の気体を供給することで、乾燥速度を速め効率よく被乾燥物Dの乾燥を進めることができる。
また、図10および11に示した温湿度設定と同様の条件で、導入する外気を年間の平均温湿度(温度16.1℃、相対湿度76.2%)の外気として、乾燥装置の年間の使用エネルギー量を計算した。図13では加熱手段の下流側に温度センサを設置した例を示し、図14では乾燥室の排出側に温度センサを設置した例を示す。
図13に示す本実施形態の乾燥装置Xにおいて、蒸気式の加熱手段を用いた場合、各加熱手段により加熱される温度の合計は38.2℃となる。従って、年間の使用エネルギー量は、3067460kWhとなり、加熱に使用する蒸気量は、5394ton/年となる。以上より、本実施形態の乾燥装置Xは、省エネルギー性を向上させることができる。
図14に示す本実施形態の乾燥装置Xにおいて、蒸気式の加熱手段を用いた場合、各加熱手段により加熱される温度の合計は35.6℃となる。従って、年間の使用エネルギー量は、2858680kWhとなり、加熱に使用する蒸気量は、5027ton/年となる。以上より、本実施形態の乾燥装置Xは、省エネルギー性を向上させることができる。
[その他の実施の形態]
(1)上記の実施形態では、湿度センサHが相対湿度を測定するものとして説明したが、湿度センサHとしては飽和度を測定するセンサを用いても良い。すなわち、飽和度センサを用いることで、乾燥室1aを通過した気体の飽和度に基づいて乾燥装置Xを制御し、被乾燥物Dに含まれる/付着している水分・溶剤を除去しても良い。湿度センサHは、相対湿度又は飽和度に加え、被乾燥物D自体の含水率を測定するセンサが含まれ、乾燥対象に応じて適宜選択可能である。
(2)上記の実施形態では、湿度センサHの値が所定の値である場合に、導入する気体量を減少させることができるとした。しかし、導入する気体量を一定としたまま、被乾燥物Dの搬送スピードを早くしても良い。このように制御した場合には、乾燥効率を向上させることができる。
(3)上記の実施形態では、気体の最下流側の乾燥室の排出側に湿度センサHを設けることとした。しかし、気体の最上流側の乾燥室の排出側に湿度センサHを設け、相対湿度が所定の値となるように外気を導入しても良い。このように構成することで、被処理物Dが最後に搬入される乾燥室1aにおいて所望の湿度となっているかを確認することができる。すなわち、被乾燥物Dの最終的な乾燥状態を確認することが出来る。また、乾燥室1aの湿度が所定の値である場合には、導入する外気の量を減少させることができるため、省エネルギー性を向上させることができる。なお、気体の最下流側と最上流側の乾燥室の排出側に、それぞれ湿度センサHを設ける構成としてもよい。この場合の制御は、それぞれのセンサHの値が、所定値を満足するように制御される。
(4)上記の実施形態において決定される加熱手段3a〜3cの加熱条件や、気体量調整手段2a〜2cの気体量条件は、例えば加熱手段の種類や乾燥室の容量などの乾燥装置Xの構成に加え、被乾燥物Dの水分除去量に基づいて、適宜設定される。その他にも、これらの条件は、系外への気体の漏れ、搬送装置Cが乾燥室1a〜1d内で被乾燥物Dを搬送する時間、搬送装置Cの熱容量に基づいて計算される熱損失等、種々の条件を加味して決定されるものであり、乾燥装置Xの設置状況に応じて適宜変更可能である。
(5)上記の実施形態では、風量および風速を一定とする条件で、相対湿度を用いて被乾燥物Dの乾燥度を調整するように、乾燥装置Xを制御する例を説明した。ただし、風量および風速を変化させ、その変化を考慮した上で相対湿度を設定する構成としてもよい。すなわち、相対湿度が上昇した際に、風量を大きくすることで、相対湿度を減少させても良い。
A1 外気量調整手段
A2 排気量調整手段
1a〜1d 乾燥室
2a〜2c 気体量調整手段
3a〜3c 加熱手段
4a〜4c 給気ダクト
4d 排気ダクト
5a〜5c 循環ダクト
6a〜6c ダンパ
D 被乾燥物
T 温度センサ
H 湿度センサ
21 気体量調整手段駆動部
31 加熱手段駆動部
101 入力部
102 出力部
200 気体量制御部
201 設定湿度記憶部
202 湿度比較部
203 気体量条件決定部
300 加熱温度制御部
301 設定温度記憶部
302 温度比較部
303 加熱条件決定部

Claims (15)

  1. 被乾燥物が送風により乾燥される複数の乾燥室を備え、
    前記複数の乾燥室のそれぞれには、
    前記乾燥室に導入する気体量を調整する気体量調整手段と、
    前記気体量調整手段が導入した気体を加熱する加熱手段と、が接続され、
    前記複数の乾燥室は、気体の上流側の乾燥室から排出された気体が、気体の下流側の乾燥室に順次導入されるように構成され、
    前記複数の乾燥室において、気体の最下流側の乾燥室から、気体の最上流側の乾燥室に向けて被乾燥物を搬送する搬送手段を備えることを特徴とする乾燥装置。
  2. 前記複数の乾燥室のうち、気体の最下流側の乾燥室の排出側には、気体の相対湿度を測定する湿度センサが設けられ、
    前記気体の最上流側の乾燥室に接続された外気量調整手段は、前記湿度センサにより測定された相対湿度が所定の値となるように外気を導入するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の乾燥装置。
  3. 前記複数の乾燥室のそれぞれには、気体の温度を測定する温度センサが設けられ、
    前記複数の乾燥室のそれぞれに接続された加熱手段は、各乾燥室の温度センサにより測定された温度が所定の値となるように気体を加熱するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の乾燥装置。
  4. 前記温度センサが、前記複数の乾燥室の排出側にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項3記載の乾燥装置。
  5. 前記所定の値の温度が、気体の最下流側の乾燥室の温度が一番高く設定され、気体の上流側の乾燥室となるに連れて徐々に低い温度となるように設定されていることを特徴とする請求項3又は4記載の乾燥装置。
  6. 前記乾燥室から排出された気体の少なくとも一部を、当該乾燥室に再度導入する循環ダクトを有することを特徴とする請求項1〜5いずれか一項記載の乾燥装置。
  7. 前記複数の乾燥室のそれぞれには、室内圧力調整手段がさらに設けられ、
    前記複数の乾燥室は、前記気体の上流側の乾燥室の室内圧力が、前記気体の下流側の乾燥室の室内圧力以上に調整されるとともに、
    前記気体の最下流側の乾燥室の室内圧力が、乾燥装置外部の圧力より高くなるように調整されていることを特徴とする請求項1〜6いずれか一項記載の乾燥装置。
  8. 複数の乾燥室を備え、
    気体の上流側の乾燥室から排出された気体が、気体の下流側の乾燥室に順次導入されるように構成され、
    前記複数の乾燥室において、気体の最下流側の乾燥室から、気体の最上流側の乾燥室に向けて被乾燥物を搬送する搬送手段を備える乾燥装置の制御装置において、
    気体の最下流側の乾燥室から排出された気体の湿度に基づいて、前記気体の最上流側の乾燥室に導入する外気の量を制御する気体量制御部を有することを特徴とする乾燥装置の制御装置。
  9. 前記乾燥装置の各乾燥室の温度に基づいて、各乾燥室の温度が所定の温度となるように、各乾燥室の気体の温度を制御する加熱温度制御部を有することを特徴とする請求項8記載の乾燥装置の制御装置。
  10. 前記乾燥装置の各乾燥室の温度が、各乾燥室の排出側の温度であることを特徴とする請求項9記載の乾燥装置の制御装置。
  11. 前記加熱温度制御部は、前記各乾燥室の温度を、気体の最下流側の乾燥室の温度を一番高く設定し、気体の上流側の乾燥室となるに連れて徐々に低い温度となるように制御することを特徴とする請求項9または10記載の乾燥装置の制御装置。
  12. 複数の乾燥室を備え、
    気体の上流側の乾燥室から排出された気体が、気体の下流側の乾燥室に順次導入されるように構成され、
    前記複数の乾燥室において、気体の最下流側の乾燥室から、気体の最上流側の乾燥室に向けて被乾燥物を搬送する搬送手段を備える乾燥装置を制御装置で制御する乾燥装置の制御方法において、
    気体の最下流側の乾燥室から排出された気体の湿度に基づいて、前記気体の最上流側の乾燥室に導入する外気の量を制御することを特徴とする乾燥装置の制御方法。
  13. 前記乾燥装置の各乾燥室の温度に基づいて、各乾燥室の温度が所定の温度となるように、各乾燥室の気体の温度を制御することを特徴とする請求項12記載の乾燥装置の制御方法。
  14. 前記乾燥装置の各乾燥室の温度が、各乾燥室の排出側の温度であることを特徴とする請求項13記載の乾燥装置の制御方法。
  15. 前記各乾燥室の温度を、気体の最下流側の乾燥室の温度を一番高く設定し、気体の上流側の乾燥室となるに連れて徐々に低い温度となるように制御することを特徴とする請求項13又は14記載の乾燥装置の制御方法。
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