JP2002059063A - 塗装物の乾燥方法および乾燥装置 - Google Patents

塗装物の乾燥方法および乾燥装置

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JP2002059063A
JP2002059063A JP2000253047A JP2000253047A JP2002059063A JP 2002059063 A JP2002059063 A JP 2002059063A JP 2000253047 A JP2000253047 A JP 2000253047A JP 2000253047 A JP2000253047 A JP 2000253047A JP 2002059063 A JP2002059063 A JP 2002059063A
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倫行 須川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗装物の表面に形成される薄膜に乾燥むらが
生じにくく理想的な乾燥を行う。 【解決手段】 表面に塗料2bを塗工した塗装物2を連
続的に乾燥室10に送り込み、乾燥室10に供給する熱
風によって塗装物を乾燥させるものである。乾燥室の内
部を塗装物の移送方向に沿って複数の領域Z11a、Z
11b、Z11cに区画し、それら区画された各領域で
はそれぞれ熱風を供給するとともに領域内の空気を排出
する。各領域には圧力センサ23を設けてそれら領域の
圧力を検出し、それら圧力センサの検出値を基に各領域
において供給する熱風量と排出する排気量とのバランス
をとって各領域の圧力を制御しながら塗装物を乾燥させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物や自動車等の
窓ガラスに太陽光の紫外線を遮蔽することを目的とした
フィルムや、磁気記録媒体等の原反等、塗料をその表面
に塗工した塗装物を乾燥するための塗装物の乾燥方法お
よび乾燥装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種従来の塗装物の乾燥方法および乾
燥装置として、例えば実公平3ー1089号公報に開示
された技術が知られている。この公報に開示された技術
は、乾燥対象物である塗装物が連続的に乾燥室に送り込
まれ、乾燥室では予め内部を塗装物の移送方向に沿って
複数の領域に区画され、それら各区画された領域に温度
センサが設置され、該温度センサから発せられる検出信
号を基に、それら各領域に供給する熱風の吹出量が制御
されることにより各領域の温度制御が行われ、もって塗
装物の乾燥を行うものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように温度センサで乾燥室の区画された各領域の温度を
コントロールしながら塗装物を乾燥する乾燥方法および
乾燥装置では、塗装物の表面に塗工した塗料からなる薄
膜に乾燥むらが生じるという問題があった。本発明者等
は、この乾燥むらが発生する原因について種々検討した
ところ、乾燥室の各区画された領域間に生じる熱風の流
れ、特に熱風の流れる方向が乾燥むらを生じさせる大き
な要因の一つであることを突き止めた。
【0004】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、塗装物の表面に形成され
る薄膜に乾燥むらが生じにくく理想的な乾燥が行える塗
装物の乾燥方法および乾燥装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに請求項1にかかる発明では、表面に塗料を塗工した
塗装物を連続的に乾燥室に送り込み、乾燥室に供給する
熱風によって前記塗装物を乾燥させる塗装物の乾燥方法
において、前記乾燥室の内部を塗装物の移送方向に沿っ
て複数の領域に区画し、それら区画された各領域ではそ
れぞれ熱風を供給するとともに領域内の空気を排出し、
各領域には圧力センサを設けてそれら領域の圧力を検出
し、該圧力センサの検出値を基に各領域において供給す
る熱風量と排出する排気量とのバランスをとって各領域
の圧力を制御しながら前記塗装物を乾燥させることを特
徴とする。
【0006】請求項2にかかる発明では、表面に塗料を
塗工した塗装物を連続的に乾燥室に送り込み、乾燥室に
供給する熱風によって前記塗装物を乾燥させる塗装物の
乾燥装置において、前記乾燥室の内部は塗装物の移送方
向に沿って複数の領域に区画され、それら区画された各
領域ではそれぞれ熱風を供給する熱風供給手段と領域内
の空気を排出する排出手段が備えられ、各領域には圧力
センサが設けられ、該圧力センサの検出値を基に各領域
において供給する熱風量と排出する排気量とのバランス
をとって各領域の圧力を制御する圧力制御手段が備えら
れていることを特徴とする。
【0007】請求項3にかかる発明では、請求項2にか
かる発明において、前記圧力制御手段は、前記乾燥室の
内部の各領域の内塗装物の出口側の領域が最も圧力が高
くそれから塗装物の入口側に向かうに従い順次圧力が下
がるように、各領域の圧力を制御することを特徴とす
る。
【0008】請求項4にかかる発明では、請求項3にか
かる発明において、前記各領域に備えられた熱風供給手
段には温度制御手段が設けられ、該温度制御手段は、前
記乾燥室の内部の各領域のうち塗装物の出口側の領域が
最も温度が高くそれから塗装物の入口側に向かうに従い
順次温度が下がるように、各領域の温度を制御すること
を特徴とする。
【0009】請求項5にかかる発明では、請求項4にか
かる発明において、前記乾燥室の内部の各領域では、移
送される塗装物の塗料が塗工される片面側に前記熱風供
給手段によって熱風が供給され、前記塗装物を挿通させ
るべく各領域を連通する開口部は、前記塗装物の塗料が
塗工される面側よりも塗料が塗工されない面側の方が大
きく開口されていることを特徴とする。
【0010】本発明によれば、乾燥室の区画された各領
域に圧力センサを設け、該圧力センサの検出値を基に各
領域の圧力を制御するので、それら各領域内の圧力を所
定値に設定できる。このため、各領域間の圧力差に基づ
くそれら領域間の熱風の流れを任意に制御することがで
き、したがってフィルム状等の塗装物本体とその上に塗
工される塗料に最適な温度・湿度を与える熱風路を形成
することができることから、結果的に乾燥むらのない理
想的な乾燥が行えるようになった。
【0011】つまり、乾燥室の区画された領域が例えば
3つあって、それら領域のうち塗装物の出口側の領域を
Z11c、中央の領域をZ11b、塗装物の入口側の領
域をZ11aとするとき、それら領域の圧力をZ11c
>Z11b>Z11aに設定したり、逆にZ11c<Z
11b<Z11aに設定したり、Z11b>Z11a=
Z11c等に設定することによって、それら領域の熱風
の温度とあいまって、様々な塗装物本体と塗料に応じた
最適な温度・湿度環境を与えることが可能となり、結果
的に乾燥むらをなくすることができるようになったので
ある。
【0012】また、区画された各領域に圧力センサを設
けてそれら領域の圧力を制御することにより、例えば、
各領域の圧力を乾燥室の外部の圧力よりも高くすること
ができ、もって、乾燥室の外側にある微少なゴミが乾燥
室内に侵入することを防止することができ、塗装物の表
面に高品位な乾燥された塗料面を得ることができるよう
になった。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
1〜図3に基づいて説明する。図1は本発明による塗装
物の乾燥装置を示す側面図、図2は乾燥室の平面図、図
3は図1のiii円部の拡大図である。
【0014】図1において、符号1はコータ室であり、
ここでは図示せぬフィルム供給手段からフィルム等の塗
装物本体2aが供給される。供給された塗装物本体2a
は塗工ヘッド3を通過するときにその片面に塗料2bが
所定厚さで塗工されて乾燥対象物である塗装物2とな
る。その後、塗装物2はいくつかのローラ5を通過した
後乾燥室10に至り、ここで適宜含液量となるまで乾燥
される。その後、乾燥された塗装物2は乾燥室10から
外部へ排出されてワインダで巻き取られる。ここで、前
記塗装物本体2aは、その形状は特に限定されないが、
塗工紙、塗工フィルムのような帯状物または連続搬送さ
れるシート状物あるいはウェブ等が好適である。
【0015】前記乾燥室10の内部は塗装物2の移送方
向に沿って複数例えば図に示すように3つの領域Z11
a、Z11b、Z11cに区画されている。これら乾燥
室内の各領域Z11a、Z11b、Z11cおよびそれ
に付随する装置はともに同じ構成になっている。
【0016】すなわち、乾燥室10内の各領域Z11
a、Z11b、Z11cでは、それぞれ熱風を供給する
熱風供給手段12と領域内の空気を排出する排出手段1
3を備える。熱風供給手段12は、給気用のファン15
と、該ファン15の吹出口から延びるダクト16と、該
ダクト16の中間部に介装されたヒータ17と、ダクト
16の先端に取り付けられてテーパー状に広がる熱風吹
出口18からなっている。ファン15、ダクト16の主
要部分およびヒータ17は乾燥室10の外部に配置さ
れ、ダクト16の一部および熱風吹出口18だけが乾燥
室10内の各領域Z11a、Z11b、Z11c内に配
置され、熱風吹出口18は移送される塗装物2の塗料2
bが塗工された片面側(図1において上面側)に対向す
るように配置されている。熱風吹出口18は、図2に示
すように、乾燥室10の各領域Z11a、Z11b、Z
11cにおいて、移送される塗装物2の全幅を覆うこと
ができるようにその幅寸法m(塗装物2の移送方向に直
交する方向の寸法)が設定され、また、移送される塗装
物2に対しできるだけ多くの熱風を供給できるように各
領域の内壁に近づいた状態でその長さ寸法nが設定され
ている。
【0017】また、排出手段13は、排気用のファン1
9と、該ファン19の吸込口から延びるダクト20と、
ダクト20の先端であって乾燥室10の各領域のZ11
a、Z11b、Z11cの天井部に設けられた吸込口2
1とからなっている。ダクト20の中間部にはダンパ2
2が介装されている。
【0018】排出手段13を構成するダクト20は、排
気用のファン19へつながる経路とは別に分岐されてい
て、その分岐ダクト20aは前記熱風供給手段12を構
成する給気用のファン15の吸込側に接続されている。
つまり、前記吸込口21から吸い込まれた空気は全て外
部に排出されるのではなく、その一部はダクト20、2
0aを介して前記熱風供給手段12に接続されて、前記
各領域Z11a、Z11b、Z11cごとの空気循環系
を構成している。また、前記分岐ダクト20aには新規
空気導入ダクト20bが接続されていて、ここから新規
空気が熱風供給手段12に導入されるようになってい
る。さらに、前記排気用のファン19によって排出され
る各領域Z11a、Z11b、Z11cごとの排出空気
は空気排出用ダクトに集められ、そこから図示しない排
ガス燃焼炉へ導びかれるようになっている。
【0019】前記各領域Z11a、Z11b、Z11c
には圧力センサ23が設けられ、圧力センサ23は圧力
制御手段24a、24b、24cにそれぞれ電気的に接
続されている。圧力制御手段24a、24b、24c
は、各領域において供給する熱風量と排出する排気量と
のバランスをとって各領域Z11a、Z11b、Z11
cの圧力を制御するものである。
【0020】圧力制御手段24a、24b、24cは、
具体的には、圧力センサ23で検出される各領域Z11
a、Z11b、Z11cの圧力値が、圧力制御手段24
a、24b、24cに内蔵された圧力設定部に予め設定
された圧力値に対して許容範囲に入っているかどうか判
断し、仮に許容範囲内に入っていない場合には前記排気
用のファン19に供給する電流の周波数を変えてファン
19の回転数を変え、これにより、各領域Z11a、Z
11b、Z11cの圧力値が、圧力設定部に予め設定さ
れた圧力値に対して許容範囲に入るように制御する。
【0021】なお、ここでは排気用のファン19に供給
する電流の周波数を変えることによい、同ファン19の
回転数を変えるようにしているが、排気用ファン19に
供給する電圧値を変えることによって各領域Z11a、
Z11b、Z11cの圧力値を変えるようにしても良
く、さらには、ダンパ22の開度を調整することによっ
て、各領域Z11a、Z11b、Z11cの圧力値を変
えるようにしても良い。
【0022】前記各領域Z11a、Z11b、Z11に
備えられた熱風供給手段12には温度制御手段25が設
けられている。温度制御手段25は、給気用ダクト16
内に温度センサが設けられ、ここで測定される各領域Z
11a、Z11b、Z11に供給される熱風の温度が予
め個々に設定された温度範囲になるようにヒータ17を
オンオフ制御あるいは比例制御するものである。
【0023】また、前記乾燥室10の内部の各領域Z1
1a、Z11b、Z11c相互間では、塗装物2が移送
できるように開口26が設けられているが、それらの開
口26は、それぞれ前記塗装物2の塗料が塗工される面
側(図1において上面側)よりも塗料が塗工されない面
側(図1において下面側)の方が大きく開口されてい
る。
【0024】次に、上記構成の塗装物の乾燥装置を用い
た乾燥方法について説明する。コータ室1において、図
示せぬフィルム供給手段からフィルム等の塗装物本体2
aが供給される。供給された塗装物本体2aは塗工ヘッ
ド3を通過するとき、図3に示したごとく、片面に塗料
2bが所定厚さで塗工され、乾燥対象物である塗装物2
となる。
【0025】塗装物2は、いくつかのローラ5を通過し
た後乾燥室10内に侵入する。乾燥室10では、各領域
Z11a、Z11b、Z11cごとにそこへ供給される
熱風の吹出温度とそれら領域内の圧力が、温度制御手段
25および圧力制御手段24a、24b、24cによっ
て制御されている。例えば、領域Z11a、Z11b、
Z11cへの熱風の吹出温度は、それら各領域Z11
a、Z11b、Z11cのうち塗装物2の出口側の領域
Z11cの温度が最も高くそれから塗装物2の入口側に
向かうに従い順次温度が下がるように温度制御される。
具体的な例を挙げれば、塗装物2の出口側の領域Z11
cへの熱風の吹出温度は200℃、中央の領域Z11b
への熱風の吹出温度は140℃、塗装物の入口側の領域
Z11aへの熱風の吹出温度は90℃である。
【0026】また、例えば、領域Z11a、Z11b、
Z11cの圧力は、それら各領域Z11a、Z11b、
Z11cのうち塗装物2の出口側の領域Z11cの圧力
が最も高くそれから塗装物2の入口側に向かうに従い順
次圧力が下がるように圧力制御される。具体的な例を挙
げれば、塗装物2の出口側の領域Z11cの圧力は+
0.4mmAq、中央の領域Z11bの圧力は+0.2
mmAq、塗装物2の入口側の領域Z11aの圧力は
0.0mmAqである。
【0027】各領域への熱風吹出温度および圧力を上記
のように設定すれば、塗装物2の出口側の領域Z11c
内の空気の一部が中央の領域Z11bに流れ、中央の領
域Z11b内の空気の一部が塗装物2の入口側の領域Z
11aに流れる。しかも、前記乾燥室10の内部の各領
域Z11a、Z11b、Z11c相互間の開口26は、
それぞれ塗装物2の塗料が塗工される面側(図1におい
て上面側)よりも塗料が塗工されない面側(図1におい
て下面側)の方が大きく開口されており、各領域Z11
a、Z11b、Z11c間の熱風の流れは、主に塗装物
2の塗料2bが塗工されていない側(図1において下
側)の空間で生じる。
【0028】従って、各領域Z11a、Z11b、Z1
1cの塗装物2の下側の空間の温度分布は図1に示すよ
うに、塗装物2の出口側の領域Z11cの下側空間が1
80℃、該領域Z11cとそれに隣接する中央の領域Z
11bとをつなぐ開口26の下部が175℃、中央の領
域Z11bの塗装物2の下側の空間が150℃、該領域
Z11bと塗装物2の入口側の領域Z11cとをつなぐ
開口26の下部が130℃、塗装物2の入口側の領域の
下側の空間が100℃となる。
【0029】つまり、乾燥室10内では乾燥初期におい
て、塗装物2の近傍の温度は塗料2bが塗工されている
面側よりも塗料2bが塗工されてない面側の方が高くな
っている。言い換えれば、乾燥初期において塗装物2上
の塗料の乾燥は、むき出しの塗料側からではなく塗装物
本体2a側から加熱されることとなり、塗装物本体2a
の種類や塗工される塗料の種類等によっても異なるが、
ある種の塗装物本体2a並びに塗料の組み合わせによっ
ては、塗装物本体2a側から加熱するという、同組み合
わせにとって理想的な乾燥環境を与えることが可能とな
る。
【0030】そして、塗装物2は、上述のような温度条
件に設定された乾燥室10の各領域Z11a、Z11
b、Z11cを通過するとき、適宜含液量となるまで乾
燥される。その後、乾燥された塗装物2は、乾燥室10
から外部へ排出されてワインダで巻き取られる。
【0031】また、上述したように各領域Z11a、Z
11b、Z11cの圧力を大気圧と等しいかそれよりも
高い圧力としているので、乾燥室10の外側にある微少
なゴミが乾燥室10内に侵入することを防止することが
できるため、塗装物2の表面に高品位な乾燥された塗料
面を得ることができる。
【0032】なお、前記説明した実施の形態はあくまで
本発明を説明するための例示であり、発明の要旨を逸脱
しない限りにおいて適宜設計変更可能である。例えば、
上記実施の形態では、乾燥室10内の各領域Z11a、
Z11b、Z11cの圧力を、塗装物2の出口側の領域
Z11cが最も圧力が高くそれから塗装物の入口側に向
かうに従い順次圧力が下がるように設定しているが、勿
論これに限られることはなく、種々の圧力設定が可能で
ある。また、各領域の温度についても同様であり、上記
実施の形態では、乾燥室10内の各領域Z11a、Z1
1b、Z11cのうち塗装物2の出口側の領域Z11c
の温度が最も高くそれから塗装物2の入口側に向かうに
従い順次温度が下がるように各領域の温度を設定してい
るが、これに限られることはない。また、上記実施の形
態では、乾燥室10の各領域Z11a、Z11b、Z1
1c全てに熱風供給手段12、排出手段13及び圧力セ
ンサ23を設けているが、必要に応じて熱風供給手段を
設けない領域や排出手段を設けない領域や、圧力センサ
を設けない領域があってもよい。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、乾
燥室の区画された各領域に圧力センサを設け、該圧力セ
ンサの検出値を基に各領域の圧力を制御するので、それ
ら各領域内の圧力を所定値に設定できる。このため、各
領域間の圧力差に基づくそれら領域間の熱風の流れを任
意に制御することができ、したがってフィルム状等の塗
装物本体とその上に塗工される塗料に最適な温度・湿度
を与える熱風路を形成することができることから、結果
的に乾燥むらのない理想的な乾燥が行えるようになっ
た。
【0034】また、区画された各領域に圧力センサを設
けてそれら領域の圧力を制御することにより、例えば、
各領域の圧力を乾燥室の外部の圧力よりも高くすること
ができ、もって、乾燥室の外側にある微少なゴミが乾燥
室内に侵入することを防止することができるため、塗装
物の表面に高品位な乾燥された塗料面を得ることができ
るようになった。
【0035】また、圧力制御手段によって、乾燥室の内
部の各領域のうち塗装物の出口側の領域が最も圧力が高
くそれから塗装物の入口側に向かうに従い順次圧力が下
がるように、各領域の圧力を制御すれば、塗装物の出口
側の領域から塗装物の入口側の領域への熱風の流れを確
保することができる。つまり、含液量の少ない領域から
含液量の多い領域への熱風の流れを形成することがで
き、効率のよい乾燥が行えることとなる。また、温度制
御手段によって、乾燥室の内部の各領域のうち塗装物の
出口側の領域が最も温度が高くそれから塗装物の入口側
に向かうに従い順次温度が下がるように、各領域の温度
を制御すれば、上記の圧力制御と相俟って、温度が高い
領域から温度の低い領域への熱風の流れを形成すること
ができ、この点においても効率のよい乾燥が行えること
となった。さらに、乾燥室の内部の各領域では、移送さ
れる塗装物の塗料が塗工される片面側に熱風供給手段に
よって熱風が供給され、塗装物を挿通させるべく各領域
を連通する開口部は、前記塗装物の塗料が塗工される面
側よりも塗料が塗工されない面側の方が大きく開口され
ていれば、乾燥初期において、塗料が塗工された面側か
ら直接加熱するのではなく塗装物本体側から加熱するこ
とができ、ある種の塗装物本体並びに塗料の組み合わせ
によっては、理想的な乾燥環境を与えることが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による塗装物の乾燥装置を示す側面図
である。
【図2】 乾燥室の平面図である。
【図3】 図1のiii円部の拡大図である。
【符号の説明】
10…乾燥室 Z11a、Z11b、Z11c…領域 12…熱風供給手段 13…排出手段 15…給気用のファン 17…ヒータ 19…排気用のファン 23…圧力センサ 24a、24b、24c…圧力制御手段 25…温度制御手段 26…開口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F26B 21/10 F26B 21/10 Z Fターム(参考) 3L113 AA02 AB02 AC01 AC31 AC45 AC46 AC48 AC49 AC52 AC53 AC63 AC67 AC73 AC86 AC87 BA26 CA08 CA10 CB01 CB21 CB24 CB34 DA02 DA24 4D075 AC21 AC94 AC95 AC96 BB24Z BB93Z BB95Z DA04 EA05 4F042 AA22 BA06 BA13 BA19 DB01 DB25

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に塗料を塗工した塗装物を連続的に
    乾燥室に送り込み、乾燥室に供給する熱風によって前記
    塗装物を乾燥させる塗装物の乾燥方法において、 前記乾燥室の内部を塗装物の移送方向に沿って複数の領
    域に区画し、 それら区画された各領域ではそれぞれ熱風を供給すると
    ともに領域内の空気を排出し、 各領域には圧力センサを設けてそれら領域の圧力を検出
    し、 該圧力センサの検出値を基に各領域において供給する熱
    風量と排出する排気量とのバランスをとって各領域の圧
    力を制御しながら前記塗装物を乾燥させることを特徴と
    する塗装物の乾燥方法。
  2. 【請求項2】 表面に塗料を塗工した塗装物を連続的に
    乾燥室に送り込み、乾燥室に供給する熱風によって前記
    塗装物を乾燥させる塗装物の乾燥装置において、 前記乾燥室の内部は塗装物の移送方向に沿って複数の領
    域に区画され、 それら区画された各領域ではそれぞれ熱風を供給する熱
    風供給手段と領域内の空気を排出する排出手段が備えら
    れ、 各領域には圧力センサが設けられ、 該圧力センサの検出値を基に各領域において供給する熱
    風量と排出する排気量とのバランスをとって各領域の圧
    力を制御する圧力制御手段が備えられていることを特徴
    とする塗装物の乾燥装置。
  3. 【請求項3】 前記圧力制御手段は、前記乾燥室の内部
    の各領域のうち塗装物の出口側の領域が最も圧力が高く
    それから塗装物の入口側に向かうに従い順次圧力が下が
    るように、各領域の圧力を制御することを特徴とする請
    求項2記載の塗装物の乾燥装置。
  4. 【請求項4】 前記各領域に備えられた熱風供給手段に
    は温度制御手段が設けられ、該温度制御手段は、前記乾
    燥室の内部の各領域のうち塗装物の出口側の領域が最も
    温度が高くそれから塗装物の入口側に向かうに従い順次
    温度が下がるように、各領域の温度を制御することを特
    徴とする請求項3記載の塗装物の乾燥装置。
  5. 【請求項5】 前記乾燥室の内部の各領域では、移送さ
    れる塗装物の塗料が塗工される片面側に前記熱風供給手
    段によって熱風が供給され、前記塗装物を挿通させるべ
    く各領域を連通する開口部は、前記塗装物の塗料が塗工
    される面側よりも塗料が塗工されない面側の方が大きく
    開口されていることを特徴とする請求項4記載の塗装物
    の乾燥装置。
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