JP2003221299A - 光学用大型ニオブ酸リチウム単結晶およびその製造方法、並びに該製造方法に用いられる製造装置 - Google Patents

光学用大型ニオブ酸リチウム単結晶およびその製造方法、並びに該製造方法に用いられる製造装置

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JP2003221299A
JP2003221299A JP2002023887A JP2002023887A JP2003221299A JP 2003221299 A JP2003221299 A JP 2003221299A JP 2002023887 A JP2002023887 A JP 2002023887A JP 2002023887 A JP2002023887 A JP 2002023887A JP 2003221299 A JP2003221299 A JP 2003221299A
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lithium niobate
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niobate single
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Kazuhiro Yamada
田 一 博 山
Masao Uchida
田 雅 夫 内
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Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】曲がりやねじれなどの外形異常がなく、かつ、
屈折率分布の異常がなく、さらに均質な単結晶である光
学用途に用いられる大型のLiNbO3単結晶およびそ
の製造方法、並びに該製造方法に用いられる製造装置を
提供する。 【解決手段】本発明に係る光学用大型ニオブ酸リチウム
単結晶は、貴金属製ルツボに満たされた結晶原料の融液
から単結晶を育成するチョクラルスキー法により製造さ
れる円柱状のニオブ酸リチウム単結晶であって、該単結
晶側面の結晶稜線の幅Wと、該単結晶の直径Dとの比
(W/D)が、0.03以上であることを特徴とする。
また、本発明に係る光学用大型ニオブ酸リチウム単結晶
の製造方法は、本発明に係る該単結晶の製造装置を用
い、前記貴金属製ルツボに満たされたニオブ酸リチウム
結晶原料の融液の液面から上方向に10mmまでの温度
勾配を35℃/cm以下とした雰囲気下において製造す
ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、弾性表面波(Surface
Acoustic Wave;SAW)デバイス、第二高調波発生(S
econd Harmonic Generation;SHG)レーザー、また
は光ピックアップのプリズムをはじめとして、圧電基
板、または非線型光学材料などの光学用途に用いられる
高品質な光学用大型ニオブ酸リチウム単結晶およびその
製造方法、並びに該製造方法に用いられる製造装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】ニオブ酸リチウム単結晶(以下、「Li
NbO3単結晶」とも言う。)の製造方法としては、チ
ョクラルスキー法(Czochralski's Method;以下、C
z法とも言う。)と呼ばれる方法が一般に知られてい
る。Cz法は、原料融液に種結晶を一旦浸漬した後、こ
れを回転させながら引き上げ、原料融液中から種結晶後
端に種結晶と同じ結晶性の結晶を析出成長(育成)させ
て、単結晶を製造する方法である。
【0003】ニオブ酸リチウムは、その融点が約126
0℃であり、Cz法の加熱方式としては、高周波誘導加
熱方式を用いることが一般的であった。この高周波誘導
加熱方式を用いたLiNbO3単結晶の製造は、高周波
誘導加熱式育成炉にて行われ、従来から、その育成炉に
おいては、結晶融解液の液面から上方向への温度勾配
を、約100〜200℃/cm前後に調整して行われて
いた。
【0004】また、LiNbO3単結晶は、各種電子デ
バイス、光デバイス用の酸化物単結晶材料として幅広く
用いられてきており、さらに、近年の各種デバイス等の
高性能化に伴って、3インチ〜4インチ程度の直径を持
つ大型のLiNbO3単結晶が求められてきている。こ
のような大型LiNbO3単結晶を、上記の温度勾配に
おいて製造すると、得られるLiNbO3単結晶に割れ
が生じる傾向があった。
【0005】そのため、得られる大型LiNbO3単結
晶に割れが生じない製造条件(温度勾配)の検討が進め
られ、上記の温度勾配を緩くする方向で検討された。し
かし、あまりに温度勾配を緩くすると、得られる大型の
LiNbO3単結晶が円柱状にならず、さらに、曲がり
やねじれなどの外形異常が発生する傾向があった。そこ
で、高周波誘導加熱式育成炉において、加熱コイルとル
ツボとの相対位置、アフターヒータ等の形状、アフター
ヒータと、ルツボまたは加熱コイルとの相対位置などが
さらに検討され、その結果、高周波誘導加熱方式におけ
るこの温度勾配は、約50〜100℃/cm程度が好ま
しいとされていた。
【0006】一方、Cz法の加熱方式として抵抗加熱方
式を用いた抵抗加熱式育成炉においても、大型LiNb
3単結晶の製造が検討されている。そのようなものと
して、日本結晶成長学会誌(vol.17No.1(19
90)3:磯上ほか)には、抵抗加熱式育成炉を用いた大
型LiNbO3単結晶の製造法が記載されている。この
学会誌には、結晶融解液の液面から上方5mmまでの温
度勾配が22℃以下/5mmであると、得られるLiN
bO3単結晶に曲がりや変形が発生し、一方、その温度
勾配が32.5℃/5mmであると、直径80mm、長
さ70mmの良好な単結晶が得られたと記載されてい
る。このことから、好ましい温度勾配は約30℃/5m
mであり、22℃以下/5mmは好ましくないと結論付
けている。このような、結晶融解液の液面から上方5m
mまでの温度勾配を、該学会誌に記載された温度勾配の
表から、上方10mmまでの温度勾配として確認する
と、上記の好ましい温度勾配は38℃/10mmとな
り、一方、上記の好ましくない温度勾配は34℃以下/
10mmとなる。さらに、結晶融解液の液面から上方1
0mmまでの温度勾配が19℃/10mmであると、L
iNbO3単結晶に空洞が生ずると記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来技術
で作成したLiNbO3単結晶は、その多くに、屈折率
の異常が認められる。そこで、屈折率の異常が認められ
たLiNbO3単結晶を、その頭部および底部で切断
し、さらに切断面を研磨して、その表面の光学的観察を
偏光板を用いて行ったところ、その面の屈折率分布に異
常が観察された。それは、図3の概略図に示されるよう
にY字状の形態を有しており、その延長線上のLiNb
3単結晶の側面には、幅を持った稜線が位置してい
た。この屈折率分布の異常は、このLiNbO3単結晶
の厚さを約1mmとした場合には観察できず、約40m
m程度の厚さでようやく観察できるほど屈折率変化は微
弱なものである。
【0008】このY字型の屈折率分布異常の発生につ
き、Cz法(抵抗加熱方式)にて鋭意検討を重ねたとこ
ろ、その異常の発生と、側面の稜線の幅との間に関係が
あることを見出した。つまり、LiNbO3単結晶側面
の稜線の幅が広くなると、上記のようなY字型の屈折率
分布異常は認められなくなった。この側面の稜線幅は、
単結晶育成の温度勾配に影響されると考えられたため、
その温度勾配を変えてLiNbO3単結晶を製造し、そ
の単結晶側面の稜線幅を調べた。図4にその結果を示
す。その稜線幅は、直径に比例して変化するため稜線の
幅(W)と直径(D)との比(W/D)で示している。
また、上記結晶稜線の幅は、長さ方向に対しても緩やか
に変化するため、下記式[I]に従い、光学用大型Li
NbO3単結晶の稜線の幅Wを算出した。
【0009】 式:稜線の幅W=[(3つの結晶稜線における各々の最大幅の合計値/3)+ (3つの結晶稜線における各々の最小幅の合計値/3)]/2 ・・・[I] 図4から明らかなように、温度勾配が小さくなるに従
い、稜線の幅(W)が大きくなることが認められた。し
たがって、温度勾配が小さくなるに従い、得られるLi
NbO3単結晶の屈折率分布異常の発生は抑制されると
考えられた。
【0010】本発明は、このような温度勾配と稜線の幅
との関係、すなわち温度勾配とLiNbO3単結晶の屈
折率分布異常の発生との関係に鑑みてなされたものであ
って、曲がりやねじれなどの外形異常がなく、かつ、屈
折率分布の異常がなく、さらに均質な単結晶である光学
用大型LiNbO3単結晶、およびその製造方法、並び
に該製造方法に用いられる製造装置を提供することを目
的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る光学用大型
ニオブ酸リチウム単結晶は、貴金属製ルツボに満たされ
た結晶原料の融液から単結晶を育成するチョクラルスキ
ー法により製造される円柱状のニオブ酸リチウム単結晶
であって、該単結晶側面の結晶稜線の幅Wと、該単結晶
の直径Dとの比(W/D)が、0.03以上であること
を特徴としている。
【0012】また本発明に係る光学用大型ニオブ酸リチ
ウム単結晶の製造方法は、貴金属製ルツボに満たされた
結晶原料の融液から単結晶を育成するチョクラルスキー
法によるニオブ酸リチウム単結晶の製造方法であって、
該貴金属製ルツボに満たされた結晶原料の融液の液面か
ら上方10mmまでの温度勾配が35℃/cm以下であ
る雰囲気下において製造することを特徴としている。本
発明の光学用大型ニオブ酸リチウム単結晶は、このよう
な製造方法によって製造される。
【0013】上記チョクラルスキー法が、抵抗加熱方式
でニオブ酸リチウム単結晶を育成するチョクラルスキー
法であることが好ましい。また、上記チョクラルスキー
法が、少なくとも3段の抵抗加熱式ヒータを用いてニオ
ブ酸リチウム単結晶を育成するチョクラルスキー法であ
ることも好ましい。これにより、融液の温度を、種結晶
が接触するのに適した温度に効率よく調節することがで
き、さらにニオブ酸リチウム結晶原料の融液の液面から
上方10mmまでの温度勾配を、35℃/cm以下に効
率よく調節することができる。
【0014】さらに、上記チョクラルスキー法が、逆円
錐型リフレクターを用いてニオブ酸リチウム単結晶を育
成するチョクラルスキー法であることが望ましい。また
さらに、上記逆円錐型リフレクターが、抵抗加熱式ヒー
タの熱輻射を貴金属製ルツボ内に満たされた融液の周辺
部に反射させるリフレクターであることも望ましい。
【0015】このように逆円錐型リフレクターを用いる
ことにより、融液の液面から上方10mmまでの温度分
布の円対称性が崩れにくくなり、曲がりやねじれなどの
外形異常がなく、かつ、屈折率分布の異常がなく、さら
に均質な単結晶である光学用途に利用される大型のニオ
ブ酸リチウム単結晶を容易に製造することができる。本
発明に係る光学用大型ニオブ酸リチウム単結晶の製造装
置は、貴金属製ルツボに満たされた結晶原料の融液から
単結晶を育成するチョクラルスキー法に用いられるニオ
ブ酸リチウム単結晶の製造装置であって、少なくとも3
段の抵抗加熱式ヒータを備え、さらに、該ヒータからの
熱輻射を、貴金属製ルツボ内に満たされた融液の周辺部
に反射するように配置されている逆円錐型リフレクター
を備えていることを特徴としている。
【0016】このような装置によれば、曲がりやねじれ
などの外形異常がなく、かつ、屈折率分布の異常がな
く、さらに均質な単結晶である光学用途に利用される大
型のニオブ酸リチウム単結晶を容易に製造することがで
きる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明について具体的に説
明する。まず、本発明に係る光学用大型ニオブ酸リチウ
ム単結晶を製造する方法、およびその製造装置について
以下に説明する。光学用大型ニオブ酸リチウム単結晶の製造方法および製
造装置 本発明の光学用大型ニオブ酸リチウム単結晶(LiNb
3単結晶)の製造方法は、貴金属製ルツボ内で加熱融
解した原料溶液に種結晶を接触させて、Z軸引き上げに
よりLiNbO3単結晶を育成するチョクラルスキー法
(Cz法)である。
【0018】そのような光学用大型LiNbO3単結晶
の製造方法について、本発明の光学用大型LiNbO3
単結晶の製造装置の一例を示した概略断面図を参照しな
がら説明する。図1は、本発明の光学用大型LiNbO
3単結晶の製造装置の一例を示した概略縦断面図であ
る。
【0019】図1に示したように、番号1は、全体で本
発明の光学用大型LiNbO3単結晶の製造装置(以
下、単に「製造装置」とも言う。)を示している。製造
装置1は、基本的には、LiNbO3結晶原料の融液が
充填される貴金属製ルツボ10と、種結晶21が接続さ
れるアルミナパイプ22と、貴金属製ルツボ10内に導
入された原料を加熱融解し、さらに円筒状の育成炉容器
25の内部を加熱する抵抗加熱式ヒータ30と、抵抗加
熱式ヒータ30の上段ヒータ31からの熱輻射をルツボ
内の結晶融液11の周辺部50に効率よく反射する逆円
錐型リフレクター23とを基本的に備えている。
【0020】この抵抗加熱式ヒータ30は、上段ヒータ
31、中段ヒータ32、および下段ヒータ33からな
り、それらは、円筒状の育成炉容器25の外周側に配置
されている。図1に示すように、3段の抵抗加熱式ヒー
タ30を例にとって説明するが、本発明の製造装置の抵
抗加熱式ヒータは少なくとも3段、好ましくは3〜6
段、さらに好ましくは3〜4段であることが望ましい。
【0021】抵抗加熱式ヒータが3段より多い場合に
は、上段ヒータ、中段ヒータ、および下段ヒータの段数
は1段に限られるものではなく、その段数は特に制限さ
れない。さらに、この場合には、本発明の目的を損なわ
ない範囲で、上段ヒータの上にヒータを配置しても良
い。従来の抵抗加熱式ヒータを用いたLiNbO3単結
晶の製造装置は、1段の抵抗加熱式ヒータが用いられる
のみであったが、本発明のように少なくとも3段の抵抗
加熱式ヒータ用いることにより、LiNbO3結晶原料
の融液の温度を、種結晶が融液に接触(シードタッチ)
するのに適した温度に効率よく調節することができ、さ
らにLiNbO3結晶原料の融液の液面から上方10m
mまでの温度勾配を、35℃/cm以下に効率よく調節
することができる。これにより、曲がりやねじれなどの
外形異常がなく、かつ、屈折率分布の異常がなく、さら
に均質な単結晶である光学用途に利用される大型のLi
NbO3単結晶を容易に製造することができる。
【0022】また、逆円錐型リフレクター23は、図1
に示されるように、通常、固定部24を介して装置本体
に固定され、上段ヒータ31の内周側の略中央部に配置
されている。この逆円錐型リフレクター23は、円形の
上面23a、円形の下面23bを有し、さらにその側面
には、傾斜した反射面23cを有する略円錐形状であ
る。逆円錐型リフレクター23は、その上面23aの面
積が、下面23bの面積に比べて大きくなるように形成
されている。
【0023】さらに、反射面23cは、上段ヒータ31
からの熱輻射を貴金属製ルツボ10内に満たされた融液
11の周辺部50に効率よく反射するように傾斜面を形
成しており、上記上段ヒータ31に対峙するように配置
されている。そのような逆円錐型リフレクター23の位
置、直径(上面23aの直径、および下面23bの直
径)、およびその厚み、さらに、反射面23cの傾斜角
度は、反射面23cが、上段ヒータ31からの熱輻射を
貴金属製ルツボ10内に満たされた融液11の周辺部5
0に効率よく反射することができれば、特に限定されな
い。
【0024】このような逆円錐型リフレクター23によ
れば、融液11の液面から上方10mmまでの温度分布
の円対称性が崩れにくくなる。それにより、曲がりやね
じれなどの外形異常がなく、かつ、屈折率分布の異常が
なく、さらに均質な単結晶である光学用途に利用される
大型のLiNbO3単結晶を容易に製造することができ
る。
【0025】また、このような逆円錐型リフレクター2
3は、プラチナ、イリジウム等の貴金属からなる。この
ように構成される製造装置1では、まず、白金、イリジ
ウム等の耐熱性貴金属からなる貴金属製ルツボ10をル
ツボ設置部40に置いて炉内に設置し、この貴金属製ル
ツボ10にLiNbO3の多結晶体を投入する。
【0026】さらに、育成炉容器25の内部を3段抵抗
加熱式ヒータ30によって、LiNbO3の融点以上、
好ましくは1270〜1300℃に昇温し、投入した原
料を融解する。融解後、図示しない攪拌装置によって攪
拌混合することも可能である。それにより、貴金属製ル
ツボ10内に、均一に混合された融液11が満たされ
る。
【0027】その後、融液11は、3段抵抗加熱式ヒー
タ30によって、種結晶21が接触するのに適した温度
条件に調節される。このとき融液11の温度は、125
0〜1270℃であることが好ましい。また、融液11
の液面から上方10mmまでの温度勾配は、35℃/c
m以下、好ましくは35〜4℃/cm、さらに好ましく
は20〜6℃/cmであることが望ましい。このような
温度勾配であることにより、屈折率分布の異常がなく、
さらに均質な単結晶である光学用大型LiNbO3単結
晶を製造することができる。
【0028】次に、アルミナパイプ22の先端にLiN
bO3の種結晶21を取り付け、このアルミナパイプ2
2の他端を育成炉のシード軸チャック(図示せず)に接
続する。アルミナパイプ22は、上記抵抗加熱式ヒータ
30の中心軸に沿って貴金属製ルツボ10の上方に設け
られている。このアルミナパイプ22は、図示しないシ
ード軸チャックに接続することにより、回転し、かつ昇
降することが可能となる。
【0029】LiNbO3の種結晶21が取り付けられ
たアルミナパイプ22は、ゆっくり育成炉容器25内部
に導入され、種結晶21を融液11表面に接触させる。
なお、育成炉容器25内部は、大気雰囲気とされてい
る。種結晶21を融液11表面に接触させてから5分〜
60分間程度、接触した状態が変化しないことを確認し
てから、アルミナパイプ22を、2〜20rpmの範囲で
回転させながら、速度1〜6mm/hの範囲で引き上げ
る。
【0030】アルミナパイプ22を30分〜2時間引き
上げた後、上段ヒータ31の温度を0〜2℃/hの早さ
で冷却し、LiNbO3単結晶12を育成する。このよ
うにLiNbO3単結晶を育成すると、該単結晶の直径
を増大させることができる。そのようなLiNbO3
結晶の直径制御は、コンピュータによる抵抗加熱式ヒー
タの温度調節により行う。そのコンピュータには、アル
ミナパイプの引き上げ距離に対する、該単結晶の直径が
設定値として入力されている。そして、このコンピュー
タは、該単結晶の直径の設定値と計算値とを比較し、抵
抗加熱式ヒータの温度を調節して、LiNbO3単結晶
の直径制御を行う。
【0031】具体的には、育成炉に設置された図示しな
い重量センサーにより育成中のLiNbO3単結晶12
の重量を計測し、さらに、アルミナパイプ22の引き上
げ距離を計測する。これらの計測値における該単結晶1
2の直径の設定値を、図示しないコンピュータにより算
出する。その一方で、育成結晶の重量変化と引き上げ距
離の変化とから、コンピュータにより育成中の単結晶の
直径を計算する。
【0032】さらに、このコンピュータは、この算出さ
れた設定値と、計算値とを比較し、3段抵抗加熱式ヒー
タ30の温度を調節して、LiNbO3単結晶12の直
径制御を行う。このようなLiNbO3単結晶の直径制
御のこの一連の動作は、予め動作手順としてコンピュー
タのソフトによって制御している。このようにして直径
制御しながら、本発明の光学用大型LiNbO3単結晶
を製造することができる。
【0033】このようにしてLiNbO3単結晶の育成
が終了した後、LiNbO3単結晶12を融液11から
引き上げ、単結晶頭部がリフレクター23の下端になる
よう位置させる。育成炉容器25の内部はリフレクター
23を境にして上部空間と下部空間とに分かれており、
上段ヒータ31、中段ヒータ32の温度設定により単結
晶を容易に均熱状態で室温まで冷却することが可能にな
る。
【0034】このようなLiNbO3単結晶の製造方法
および製造装置を用いることにより、曲がりやねじれな
どの外形異常がなく、かつ、屈折率分布の異常がなく、
さらに均質な単結晶である光学用途に利用される大型の
LiNbO3単結晶を容易に製造することができる。光学用大型ニオブ酸リチウム単結晶 本発明に係る光学用大型ニオブ酸リチウム単結晶(Li
NbO3単結晶)は、上記の装置を用いた製造方法によ
って育成される円柱状の外形を持つLiNbO 3単結晶
である。そのような、本発明の光学用大型LiNbO3
単結晶の概略側面図を図2に示す。図2に示されるよう
に、本発明のLiNbO3単結晶は、その側面に幅を持
った稜線が確認される。図2においては、稜線を一箇所
のみ図示しているが、Z軸引き上げのLiNbO3単結
晶の側面には計三箇所の稜線が確認される。
【0035】本発明の光学用大型LiNbO3単結晶
は、その側面の結晶稜線の幅Wと、該結晶の直径Dとの
比(W/D)が、0.03以上、好ましくは0.03〜
0.35、さらに好ましくは0.09〜0.25である
ことが望ましい。上記結晶稜線の幅Wは、長さ方向に対
しても緩やかに変化するため、上記した計算式と同様な
下記式[I]に従い、光学用大型LiNbO3単結晶の
稜線の幅Wを算出した。
【0036】 式;稜線の幅W=[(3つの結晶稜線における各々の最大幅の合計値/3)+ (3つの結晶稜線における各々の最小幅の合計値/3)]/2・・・[I] このような本発明のLiNbO3単結晶は、屈折率分布
の異常がないため、さまざまな光学用途に用いることが
できる。さらに、単結晶を用いたウエハーで例えば導波
路デバイスなどを形成した場合、屈折率異常の部分がな
いため、その収率が向上する。
【0037】また、本発明の光学用大型LiNbO3
結晶は、直径、長さ、重量とも製造条件によって変化す
るため特に限定されるものではないが、直径は127〜
137mm、直胴部の長さは50〜80mm、重量は3
〜7kgであることが好ましい。上記範囲であることによ
り、本発明の光学用大型LiNbO3単結晶は、長いデ
バイス例えば導波路変調器などに使用することができ
る。
【0038】さらに、本発明の光学用大型LiNbO3
単結晶はクラック、散乱体などのマクロな欠陥はなく、
曲がり、ネジレなどの外形異常も認められない。またさ
らに、本発明の光学用大型LiNbO3単結晶を、従来
公知の方法に従い、ポーリング処理(単分極化処理)
し、図2に示される頭部と底部とを切断し、鏡面研磨
し、さらに内部の光学観察を行うと、従来技術で得られ
たLiNbO3単結晶に認められるY字型の屈折率分布
異常や歪などの異常は認められない。そのため、このよ
うな光学用大型LiNbO3単結晶を使ったウエハーに
て、例えば導波路デバイスなどを形成した場合、その収
率を向上させることが期待できる。また、長いデバイス
例えば導波路変調器などに使用した場合は損失が少な
い。
【0039】本発明の光学用大型LiNbO3単結晶
は、従来公知の方法により、ポーリング(単分極化)処
理、切断(スライシング)、粗研磨(ラッピング)、さ
らに鏡面研磨(ポリッシング)等を行ってから用いられ
る。その用途としては、弾性表面波(Surface Acoustic
Wave;SAW)デバイス、第二高調波発生(Second Ha
rmonic Generation;SHG)レーザー、または光ピッ
クアップのプリズムをはじめとして、圧電基板、または
非線型光学材料、光スイッチ、導波路変調器などの光学
用途が挙げられる。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、曲がりやねじれなどの
外形異常がなく、かつ、屈折率分布の異常がなく、さら
に均質な単結晶である光学用大型LiNbO3単結晶を
提供することができる。本発明による単結晶を使ったウ
エハーにて例えば導波路デバイスなどを形成した場合、
屈折率異常の部分がないため、その収率が向上すること
が期待できる。また、長いデバイス例えば導波路変調器
などに使用した場合は損失が少ないなどの効果が期待で
き、その効果は甚大である。
【0041】また、本発明によれば、上記光学用大型L
iNbO3単結晶が再現性良く得られる製造方法を提供
することができる。さらに、従来は単結晶を加工してか
らでないと屈折率異常の有無が判断できなかったが、本
発明によれば、製造条件を制御することにより簡便に上
記光学用大型LiNbO3単結晶を得ることができる製
造方法を提供することができる。
【0042】またさらに、本発明によれば、上記光学用
大型LiNbO3単結晶の製造方法に用いる製造装置を
提供することができる。
【0043】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。尚、以下の実施例では、図1に記載のL
iNbO3単結晶製造装置を用いて、LiNbO3単結晶
を製造した。
【0044】
【実施例1】口径200mm、高さ100mmの白金製
のルツボを炉内のルツボ設置部に設置し、このルツボに
LiNbO3の多結晶体を10kg投入する。抵抗加熱
式ヒータで炉内を1300℃に昇温し、チャージした原
料を融解し、融液とする。その後、抵抗加熱式ヒータで
融液の温度を1260℃に設定する。また、この時、融
液の液面から上方向に10mmまでの温度勾配を10℃
/cmに設定する。そしてアルミナパイプの先端に取り
付けたLiNbO3の種結晶をその融液に接触させる。
30分程度、接触した状態が変化しないことを確認して
から、アルミナパイプを10rpmで回転させながら、速
度5mm/hで1時間ほど引き上げ、その後、上部ヒー
タの温度を1℃/hの早さで冷却して、単結晶の直径を
増大させる。さらに、コンピューターによって単結晶の
直径制御を行い、20時間後、直径130mm、直胴部
の長さ80mm、重量6kgの単結晶を育成した。育成
された単結晶はクラック、散乱体などのマクロな欠陥は
なく、曲がり、ネジレなどの外形異常も認められなかっ
た。側面の3つの稜線の幅は頭部直下では平均30mm
であったが、その下は平均最小値15mmまで細くな
り、そこから底部まで増加しており、底部直上では平均
最大値50mmであった。この単結晶側面の結晶稜線の
幅W[(平均最大値50mm+平均最小値15mm)/
2=32.5mm]と、該結晶の直径D(130mm)
との比(W/D)は、0.25であった。この単結晶に
電圧を印加してポーリング処理し、その後、頭部と底部
とを内周刃にて切断し、さらにメカノ・ケミカル研磨法
で鏡面研磨し、得られたLiNbO 3単結晶内部の光学
観察を偏光板を用いて行った。その結果、従来技術で製
造された単結晶に見られたY字型の屈折率分布異常や歪
などの異常は認められなかった。結果を表1に示す。
【0045】
【実施例2】表1に記載の温度条件に変更した以外は、
実施例1に記載の製造条件に従い、直径130mm、直
胴部の長さ80mm、重量6kgの単結晶を育成した。
育成された単結晶はクラック、散乱体などのマクロな欠
陥はなく、曲がり、ネジレなどの外形異常も認められな
かった。側面の3つの稜線の幅は頭部直下では平均10
mmであったが、その下は平均最小値3.2mmまで細
くなり、そこから底部まで増加しており、底部直上では
平均最大値22.4mmであった。この単結晶側面の結
晶稜線の幅W[(平均最大値22.4mm+平均最小値
3.2mm)/2=12.8mm]と、該単結晶の直径
D(130mm)との比(W/D)は、0.098であ
った。この単結晶を、実施例1と同様に、ポーリング処
理し、その後、頭部と底部を切断し、鏡面研磨し、内部
の光学観察を行った。従来技術での単結晶に見られたY
字型の屈折率分布異常や歪などの異常は認められなかっ
た。結果を表1に示す。
【0046】
【実施例3】表1に記載の温度条件に変更した以外は、
実施例1に記載の製造条件に従い、直径130mm、直
胴部の長さ80mm、重量6kgの単結晶を育成した。
育成された単結晶はクラック、散乱体などのマクロな欠
陥はなく、曲がり、ネジレなどの外形異常も認められな
かった。側面の3つの稜線の幅は頭部直下では平均20
mmであったが、その下は平均最小値10mmまで細く
なり、そこから底部まで増加しており、底部直上では平
均最大値33mmであった。この単結晶側面の結晶稜線
の幅W[(平均最大値33mm+平均最小値10mm)
/2=21.5mm]と、該単結晶の直径D(130m
m)との比(W/D)は、0.165であった。この単
結晶を、実施例1と同様に、ポーリング処理し、その
後、頭部と底部を切断し、鏡面研磨し、内部の光学観察
を行った。従来技術での単結晶に見られたY字型の屈折
率分布異常や歪などの異常は認められなかった。結果を
表1に示す。
【0047】
【実施例4】表1に記載の温度条件に変更した以外は、
実施例1に記載の製造条件に従い、直径130mm、直
胴部の長さ80mm、重量6kgの単結晶を育成した。
育成された単結晶はクラック、散乱体などのマクロな欠
陥はなく、曲がり、ネジレなどの外形異常も認められな
かった。側面の3つの稜線の幅は頭部直下では平均20
mmであったが、その下は平均最小値42.6mmまで
細くなり、そこから底部まで増加しており、底部直上で
は平均最大値47.8mmであった。この単結晶側面の
結晶稜線の幅W[(平均最大値47.8mm+平均最小
値42.6mm)/2=45.2mm]と、該単結晶の
直径D(130mm)との比(W/D)は、0.348
であった。この単結晶を、実施例1と同様に、ポーリン
グ処理し、その後、頭部と底部を切断し、鏡面研磨し、
内部の光学観察を行った。従来技術での単結晶に見られ
たY字型の屈折率分布異常や歪などの異常は認められな
かった。結果を表1に示す。
【0048】
【比較例1】高周波誘導加熱育成炉において、口径20
0mm、高さ100mmの白金製ルツボを炉内ルツボ設
置部に設置し、このルツボにLiNbO3の多結晶体を
10kg投入する。ヒータで炉内を1300℃に昇温
し、チャージした原料を融解し、融液とする。その後、
3段ヒータで融液を1260℃に設定する。また、この
時の温度勾配は融液表面上0〜10mmで温度勾配は5
0℃/cmに設定した。アルミナパイプの先端に取り付
けたLiNbO3の種結晶を融液に接触させ、30分程
度、接触した状態が変化しないことを確認してから、速
度2mm/hで24時間かけて単結晶を引け上げ、その
後、室温まで、24時間かけて冷却した。直径130m
m、直胴部の長さ80mm、重量6kgの単結晶を育成
した。
【0049】また、育成された単結晶はクラック、散乱
体などのマクロな欠陥なく、曲がり、ネジレなどの外形
異常が確認されなかった。側面の稜線の幅の平均最小値
は2mmで、底部に直近で稜線の幅の平均最大値3mm
であった。この単結晶側面の結晶稜線の幅W[(平均最
大値3mm+平均最小値2mm)/2=2.5mm]
と、該単結晶の直径D(130mm)との比(W/D)
は、0.019であった。この単結晶を、実施例1と同
様に、ポーリング処理し、頭部と底部を切断し、鏡面研
磨し、内部の光学観察を行った。すると、Y字型の屈折
率分布異常や歪などが観察された。Y字型の屈折率分布
異常をクロスニコルで撮影した状態観察図を図5に示
す。また、結果を表1に示す。
【0050】
【比較例2】表1に記載の温度条件に変更した以外は、
比較例1に記載の製造条件に従い、直径130mm、直
胴部の長さ80mm、重量6kgの単結晶を育成した。
育成された単結晶はクラック、散乱体などのマクロな欠
陥はなく、曲がり、ネジレなどの外形異常が確認されな
かった。側面の稜線の幅の平均最小値は1.3mmで底
部に直上で稜線の幅の平均最大値2.6mmであった。
この単結晶側面の結晶稜線の幅W[(平均最大値2.6
mm+平均最小値1.3mm)/2=1.95mm]
と、該単結晶の直径D(130mm)との比(W/D)
は、0.015であった。この単結晶をポーリング処理
し、その後、頭部と底部を切断し、鏡面研磨し、内部の
光学観察を行った。すると、Y字型の屈折率分布異常や
歪などが観察された。結果を表1に示す。
【0051】
【比較例3】表1に記載の温度条件に変更した以外は、
比較例1に記載の製造条件に従い、直径130mm、直
胴部の長さ80mm、重量6kgの単結晶を育成した。
育成された単結晶はクラック、散乱体などのマクロな欠
陥はなく、曲がり、ネジレなどの外形異常は確認されな
かった。側面の稜線の幅の平均最小値は1.7mmで底
部に直上で稜線の幅の平均最大値4.9mmであった。
この単結晶側面の結晶稜線の幅W[(平均最大値4.9
mm+平均最小値1.7mm)/2=3.3mm]と、
該単結晶の直径D(130mm)との比(W/D)は、
0.025であった。この単結晶をポーリング処理し、
その後、頭部と底部を切断し、鏡面研磨し、内部の光学
観察を行った。すると、Y字型の屈折率分布異常や歪な
どが観察された。結果を表1に示す。
【0052】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る光学用大型LiNbO3
単結晶の製造装置の概略縦断面図である。
【図2】図2は、本発明に係る光学用大型LiNbO3
単結晶の概略側面図である。
【図3】図3は、従来技術で得られたLiNbO3単結
晶の概略横断面図である。
【図4】図4は、LiNbO3単結晶の従来製造技術に
おける、温度勾配と、得られる単結晶側面の稜線の幅と
の関係を示す図である。
【図5】図5は、比較例1で得られたLiNbO3単結
晶の横断面の状態観察図(クロスニコルで撮影)であ
る。
【符号の説明】
1 ・・・光学用大型LiNbO3単結晶の製造装置 10 ・・・貴金属製ルツボ 11 ・・・融液 12 ・・・LiNbO3単結晶 21 ・・・種結晶 22 ・・・アルミナパイプ 23 ・・・逆円錐型リフレクター 23a・・・逆円錐型リフレクター上面 23b・・・逆円錐型リフレクター下面 23c・・・反射面 24 ・・・固定部 25 ・・・育成炉容器 30 ・・・3段抵抗加熱式ヒータ 31 ・・・上段ヒータ 32 ・・・中段ヒータ 33 ・・・下段ヒータ 40 ・・・ルツボ設置部 50 ・・・周辺部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】貴金属製ルツボに満たされた結晶原料の融
    液から単結晶を育成するチョクラルスキー法により製造
    される円柱状のニオブ酸リチウム単結晶であって、該単
    結晶側面の結晶稜線の幅Wと、該単結晶の直径Dとの比
    (W/D)が、0.03以上であることを特徴とする光
    学用大型ニオブ酸リチウム単結晶 。
  2. 【請求項2】上記光学用大型ニオブ酸リチウム単結晶
    が、貴金属製ルツボに満たされた結晶原料の融液の液面
    から上方10mmまでの温度勾配を35℃/cm以下と
    する雰囲気下で行われるチョクラルスキー法により製造
    されたことを特徴とする請求項1に記載の光学用大型ニ
    オブ酸リチウム単結晶。
  3. 【請求項3】貴金属製ルツボに満たされた結晶原料の融
    液から単結晶を育成するチョクラルスキー法によるニオ
    ブ酸リチウム単結晶の製造方法であって、該貴金属製ル
    ツボに満たされた結晶原料の融液の液面から上方10m
    mまでの温度勾配が35℃/cm以下である雰囲気下に
    おいて製造することを特徴とする光学用大型ニオブ酸リ
    チウム単結晶の製造方法。
  4. 【請求項4】上記チョクラルスキー法による光学用大型
    ニオブ酸リチウム単結晶の製造方法が、抵抗加熱方式で
    ニオブ酸リチウム単結晶を育成する方法であることを特
    徴とする請求項3に記載の光学用大型ニオブ酸リチウム
    単結晶の製造方法。
  5. 【請求項5】上記チョクラルスキー法による光学用大型
    ニオブ酸リチウム単結晶の製造方法が、少なくとも3段
    の抵抗加熱式ヒータを用いてニオブ酸リチウム単結晶を
    育成する方法であることを特徴とする請求項3または4
    に記載の光学用大型ニオブ酸リチウム単結晶の製造方
    法。
  6. 【請求項6】上記チョクラルスキー法による光学用大型
    ニオブ酸リチウム単結晶の製造方法が、逆円錐型リフレ
    クターを用いてニオブ酸リチウム単結晶を育成する方法
    であることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載
    の光学用大型ニオブ酸リチウム単結晶の製造方法。
  7. 【請求項7】上記逆円錐型リフレクターが、抵抗加熱式
    ヒータの熱輻射を貴金属製ルツボ内に満たされた融液の
    周辺部に反射させるリフレクターであることを特徴とす
    る請求項6に記載の光学用大型ニオブ酸リチウム単結晶
    の製造方法。
  8. 【請求項8】貴金属製ルツボに満たされた結晶原料の融
    液から単結晶を育成するチョクラルスキー法に用いられ
    るニオブ酸リチウム単結晶の製造装置であって、該製造
    装置が、少なくとも3段の抵抗加熱式ヒータを備え、さ
    らに、該ヒータからの熱輻射を、貴金属製ルツボ内に満
    たされた融液の周辺部に反射するように配置されている
    逆円錐型リフレクターを備えていることを特徴とする光
    学用大型ニオブ酸リチウム単結晶の製造装置。
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