JP2003217546A - 圧力調整膜を具備した電気化学素子 - Google Patents

圧力調整膜を具備した電気化学素子

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気化学化学素子の使用時に常にガスのみを
容器外に散逸させる構造にすることによりこれらの従来
の課題を解決し、超小型から大型電気化学素子にも応用
可能であり、電気化学素子の実用電圧を素子当たり、1
00mv以上に上昇させることができ、極めて信頼性が
高い圧力調整膜を具備した電気化学素子を提供するこ
と。 【解決手段】 外装ケースの一部に内ガス圧を調整可能
な箔帯を備えた構成とし、内ガス圧調整可能な箔帯が金
属の単体、合金、有機化合物で構成されていることを特
徴とする。また、内ガス圧調整可能な有機箔帯は、PT
FE(テトラフルオロエチレン)、PPS(ポリフェニ
レンスルファイド)、PMMA(ポリメチィルメタアク
リレート)、PAN(ポリアクリル)あるいはポリオレ
フィン系(PE、PP)で構成され、この箔帯が1μm
以下の直径の微細孔を有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リチウム電池、ニ
ッケル水素電池のような電池、アルミ電解コンデンサ、
電気二重層キャパシタのようなコンデンサおよび電気量
記憶素子のようなセンサ等の電気化学素子の使用時に発
生する種々のガスを電解質を容器内に残し、ガスのみを
常時容器外に散逸させることの可能な圧力調整膜を具備
した電気化学素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の電池やコンデンサにおいても防爆
安全弁が用いられている。その代表的な構造は、アルミ
電解コンデンサや電気二重層キャパシタの場合には、図
6に示す様に、アルミニュウムケース71の底面73
に、図6に示すような十字の段押し加工74を施し、他
の部分よりもケース厚みを薄くして、安全限界に達する
と段押し部分が破壊する安全弁を設けたものである。
【0003】また、従来の防爆安全装置を備えた電池の
場合は、図5に示すような構造を有する。電池の容器6
1の内部圧力が加熱や過電流によって異常に高くなった
ときに、電池の爆発による事故を防ぐ目的で、所定の圧
力で破損し、ガス抜きをする安全弁63が取り付けられ
ている。その他の電池の場合には、特開昭59−799
65号公報にステンレス鋼板を用いるものが開示されて
おり、また、特開平10−172529号公報には、ニ
ッケルの箔板を用いるものが開示されている。
【0004】また、大型の据え置き型密閉鉛蓄電池に
は、電池周辺部の酸霧による腐食を防止するため、触媒
栓を用いて、充放電時に発生する水素ガスと酸素ガス
を、触媒を用いて水に戻し、電池内部のガス圧の上昇を
防止する触媒栓が設けられているが、触媒栓だけで小型
電池以上に体積を要する。
【0005】また、特開平05−159765号公報で
は、フッ素樹脂(PTFE)のフイルムを延伸して製造した連
続気泡を有する多孔質膜を用いる構造が開示されている
が、多孔度の均一化が困難で液が流失したり、歩留まり
が悪かったり、実用化の上で課題が多い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記の図6に示すアル
ミ金属ケースに段押し部を設ける構造は、低コストに実
現できるが、その破壊時の内部圧力にバラツキが大き
く、信頼性が悪い。
【0007】また、特開昭59−79965号公報や特
開平10−172529号公報に開示された図5に示す
ような金属の箔帯を用いた安全弁を用いる場合は、安全
弁が作動すると爆発は防止されるが電池、コンデンサの
ような電気化学素子は、その機能が停止し、以後使用で
きない。
【0008】また、触媒栓を用いる場合は、爆発に関し
ては安全であるが、高価で、形状が大きく、小型の電気
化学素子に応用することが不可能である。また、フッ素
樹脂の多孔質フイルムを用いる場合は、機械的強度、信
頼性、歩留まりに課題を有し、実用時にガスだけでな
く、ガスの散逸時に電解液が同時に噴出する課題を有し
ている。
【0009】また、近年、携帯電話、パソコン、PDA
等の電子機器が小型化され、これらの電気化学素子が超
小型化されるに伴い熱容量が減少して加温されやすくな
り、さらに、製造時のハンダリフロー時の耐熱特性や携
帯機器の使用環境条件が厳しくなったことから、これら
に使用される電気化学素子のガス発生問題が深刻化しつ
つある。
【0010】また、HEV車(ハイブリットカー)の実
用化に伴い、HEV車が熱帯地や寒冷地でも使用される
ようになり、HEV車の低温対策として、ニッケル水素
電池と併用する大容量の電気二重層キャパシタが実用化
されている。これに用いる電気二重層キャパシタは、+
60から−30℃の温度サイクル試験が要請され、これ
にパスするためには、これらの電気化学素子のガス発生
対策が急務である。この対策として、従来の安全弁だけ
の機能では、実用上の問題がまだ解決されていない。
【0011】本発明は、電気化学素子の使用時に常にガ
スのみを容器外に散逸させる構造にすることによりこれ
らの従来の課題を解決し、超小型から大型電気化学素子
にも応用可能であり、電気化学素子の実用電圧を素子当
たり、100mv以上に上昇させることができ、極めて
信頼性が高い圧力調整膜を具備した電気化学素子を提供
することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の課題解決の手段
は、電気化学素子の内部に発生するガスを常に容器外に
定常的に散逸させるものであり、この構造を実現するに
は、以下の方法を用いる。1)パラジューム銀(Pd−
Ag)からなる箔帯を用いて、触媒的に、電気化学的に
内部のガスを容器外に散逸させる。2)または、ニッケ
ル、またはニッケル基合金の15から60μmの箔帯に
直径1μm以下の微細孔を設け、ガスのみを容器外に散
逸させる。3)または、15から150μmの有機フイ
ルムの箔帯に直径1μm以下の微細孔を貫通させ、ガス
のみを容器外に散逸させる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
1から図4、および表1、2に示した実施例を用いて説
明する。
【0014】
【実施例】[実施例1]本発明の圧力調整膜を具備した
電気化学素子の内圧力調整箔帯の基本構成を図1から図
4を用いて説明する。特に、図1は、内圧力調整装置9
の組立後の構成図である。この実施例は主に内圧力調整
箔帯が金属から構成されている場合の実施例である。こ
の電気化学素子の容器は、ニッケル水素電池の場合は、
ニッケルメッキ鋼板を用い、アルミ電解コンデンサ、電
気二重層キャパシタ、リチウム電池の場合は、アルミ材
または、アルミ/ステンレスクラッドメタルを用いる。
圧力調整装置9は、内圧力調整膜3、圧着リング4およ
び気密リング5から構成され、これが電気化学素子の上
蓋2の貫通孔8に設けられている。
【0015】この組立方を図2で説明する。図2は、本
発明の内圧力調整箔帯の1組立における主要構成図であ
る。電気化学素子の上蓋22には、貫通孔28と内圧力
調整箔帯の受け部26と圧着リングの逃げ部27が加
工、形成されている。これに外径15mmのテフロン
(R)気密リング(O−リング)25、外径15mmの
内圧力調整箔帯23と外径16mmのAlの圧着リング
24を順番に挿入する。圧着リング24が挿入される貫
通孔28の内径寸法公差は、0.2mmと緩くてよい。
配列後は、圧着リング24が上蓋2の上面より約0.3
mm突出した設計にし、圧着リング24を平行に加重し
て圧着すると各部品も変形するがAlの圧着リング24
は圧着リングの逃げ部27を埋める如く塑性変形し上蓋
に固定される。
【0016】[実施例2]内圧力調整箔帯がプラスチッ
クスの場合の、本発明の実施例2を、図3を用いて説明
する。図3は、本発明の内圧力調整箔帯の他の組立にお
ける主要構成図である。電気化学素子の容器の上蓋32
には貫通孔38と内圧力調整箔帯の受け部36と圧着リ
ングの逃げ部37が加工、形成されている。第1の実施
例と異なるところは圧着リングの逃げ部37と圧着リン
グ34の形状だけである。圧着リングの逃げ部37の形
状は図のようにテーパ形であり、圧着後の機密性と耐圧
の確保が充分に配慮されている構造である。圧着リング
34の形状はテーパが付いても良い。両者を圧着した後
は圧着リングの逃げ部37のテーパ形状に沿って圧着リ
ング34が変形し、圧着後の密着面積が大きく取れる構
造が特徴である。内圧力調整装置39はAlの気密リン
グ35と有機物(プラスティクス)から成る内圧力調整
箔帯33を圧着リング34で圧着されることで構成され
る。図3では気密リング35を用いているが、圧着後、
密着面積が大きいのでこれを省略することも可能であ
る。また、貫通孔38のテーパ方向は天地を入れ替えて
もよい。
【0017】[実施例3]次に、本発明の圧力調整膜を
具備した電気化学素子に用いる内圧力調整箔帯100の
構成(図4)を述べる。内圧力調整箔帯については、後
に詳述するためここでは、内圧力調整箔帯の構成を述べ
る。内圧力調整箔帯100の上面図を図4(a)に、中
心線における切断面を図4(b)に示す。これは厚さ2
0μmから成る触媒機能を有するPd−Agの箔帯10
1と上部の100μmから成る骨材板102を接着剤1
03で固着した構造である。アルミニュウムの上部骨材
板102の一部はC字型に除去してあり、内圧力調整箔
帯の作動部分104にあたる、厚さ20μmの20wt
%Ag含有Pd−Agの内圧力調整箔帯が約20Kg/
cm2迄の耐圧を有する。
【0018】[実施例4]本発明の実施例4を、代表的
な電気化学素子の応用例として、電池では、ニッケル水
素電池(直径10.5mm、長さ44.5mm)、リチウ
ム電池(直径18.3mm、長さ64.7mm)およびコ
ンデンサとして電気二重層キャパシタ(直径18mm、
長さ40mm)を用いて本発明の構成と効果を詳述す
る。これらの電気化学素子の構成条件とその特性を表
1、表2に示し、各代表的な内圧力調整箔帯の調製条件
を以下の実施例5、6、7、8に詳述する。なお、電気
化学素子の評価方法として、45℃の相対湿度90%
で、500時間の加速劣化試験を行い各電気化学素子を
各20個を漏液試験を行い、光学顕微鏡による漏液評価
判定を行い、また、500時間経過後の20℃での充電
試験後の電圧測定を表示した。
【0019】[実施例5]次に、Pd−Ag箔帯を用い
た内圧力調整箔帯の調整方法と構成方法を述べる。パラ
ジュームは、H2ガスをH++e(電子)のようにイオン
化する機能を有するが、Pd金属100wt%の箔帯
は、機械的強度が充分で無く、また、箔帯への圧延が困
難である。しかし、20wt%Agを含有させると20
μmの箔帯の加工が可能であり、また、機械的強度も改
善されるため、本発明の電気化学素子の内部に発生する
ガスをイオン化して、容器外に散逸させる内圧力調整箔
帯として用いた。これは、表1におけるNO.2、3、
4で使用した。
【0020】
【表1】
【0021】[実施例6]本実施例で使用する電析ニッ
ケルの多孔箔帯は、電析(デポジト法)法で調製した。
エッチング法では、高精度の直径1μmの細孔を加工す
ることが出来なく、信頼性が確保出来ないためである。
細孔密度は、箔帯の厚みに依存し、箔帯の加工コストに
も関係する。単3形電池サイズからコイン型電池サイズ
の電気化学素子では、厚さ約20μmが好ましく、単1
型の大きさでは厚さ40から50μmが好ましい。ま
た、角形電池、500から4000Fの電気二重層キャ
パシタ、500から5000μFのアルミ電解コンデン
サでは、厚さ100から150μmの箔帯を用いること
が好ましい。直径1μmの細孔密度は50から100個
/cm2が好ましく、本発明では80個/cm2の細孔密
度を用いた。なお、細孔径の直径をXとして、箔帯の厚
みをYとして、Y/Xの比をアスペクト比と呼び、本発
明では、アスペクト比は、15以上が好ましく、150
以上では、製造コストが高くつく。直径1μmの細孔径
を用いた理由は、直径1μm以上では、電気化学素子の
内圧が上昇するとガスと同時に電解液が噴出し、漏液現
象を招く。また、直径1μm以下の細孔径は、加工が困
難で、信頼性が低下するためである。また、直径1μm
の細孔径は、メタルスクリーンの量産などで、産業的実
績が有り、コスト的に有利である。これは、表1におけ
るNO.9から13で使用した。
【0022】[実施例7]本実施例で用いる有機フイル
ムも細孔を有するものと細孔を有しないものとがある。
細孔の無いものには、PTFE(テトラフルオロエチレ
ン)の厚さ20から60μmの箔帯フイルムに白金触媒
をアイランド状にスパッタ法で担持したものを用いた。
また、本発明で用いる有機フイルムで直径1μmの細孔
を有するものには、適用する電気化学素子により材料選
択と箔帯の厚みが選択されるが、耐酸性と耐熱性が要求
される電気化学素子にはPTFEやPPS(ポリフェニ
レンスルファイド)を用い、また、有機電解液を用いる
が、高温での使用がなく、低コストを要求される用途の
電気化学化学素子では、PMMA(ポリメチィルメタア
クリレート)、ポリオレフィン系(PE、PP)、PA
N(ポリアクリル)の使用が可能である。また、この実
施例7では、PTFEに白金触媒を担持した箔帯とPM
MAの箔帯を内圧力調整箔帯として用いた。これは、表
1におけるNO.14から18で使用した。
【0023】[実施例8]本発明の圧力調整膜を具備し
た電気化学素子を従来例と比較した。このために、本発
明の電気化学素子として、金属箔帯には、厚さ60μm
の市販のSUS304の箔帯を用いた。また、従来例と
しては、有機フイルムのジャパンゴアテックス社の電池
用電解液漏れ防止膜(特開平5−159765号公報に
記載)を比較対象として用いた。この従来例は、表1
で、NO.1、7、8、19であり、本発名品と比較の
ために使用した。
【0024】
【発明の効果】この発明は上記した構成からなるので、
以下に説明するような効果を奏することができる。
【0025】従来のニッケル水素電池の場合は、特に、
水素ガスの発生が、電池のサイクル特性を劣化させた
り、50℃以上の耐熱性に弱いために、電池の爆発を引
起したりする危険がある。表1のNO.2から4は、内
圧力調整箔帯として、それぞれ0wt%、10wt%、
20wt%の銀入りパラジューム箔帯を用いた場合であ
り、これらと、NO.1の市販品との比較を行った。電
極、電解液は、ニッケル水素電池の標準条件で行った。
その結果、従来品は、内圧が上昇し、漏液するものが有
り、充電電圧も内圧の関係で低い値を示した。これに対
して、本発明品は、相対的に優れた結果を示し、純パラ
ジューム箔帯を使用したものでは2個漏液したが、Pd
−Ag箔帯のものは、電圧も高く、漏液は何れも0(ゼ
ロ)であった。また、NO.5、6は、PTFE+白金
触媒の箔帯を用いたものであるが、銀−パラジュウーム
箔帯と同様に良好な結果を得た。
【0026】電気二重層キャパシタの場合には、電極と
して、陰陽極共に2000m2/gのフェノール系活性
炭から成るシート電極を用い、50F/セルの容量で、
電解液としてNO.7から17は、溶剤:PC(プロピ
レンカーボネート)と電解質として、1mol/リット
ルのTEABF4(テトラエチルアンモンテトラフルオ
ロボレート)を用いた。また、NO.18では、電解質
として、最近注目されている高電圧印加が可能な溶媒の
AN(アセトニトリル)1.5mol/リットルを用い
た。内圧力調整箔帯は、電析ニッケルの微細孔を有する
ものを使用した。実験結果として、市販の材料を用いた
NO.7、8は、電気二重層キャパシタの内部圧力も上
昇し、電圧も2.3Vと低く、アルミケースの膨れや変
形が生じ、漏液も多いものであつた。一方、本発明の圧
力調整膜を具備した電気化学素子であるNO.9から1
3は、従来法のNO.7、8に比較して、充電電圧も高
く、漏液が優れることが認められた。また、NO.14
から18では、内圧力調整箔帯として有機フイルムのP
MMAの微細孔を有する箔帯を使用した。有機フイルム
から成る内圧力調整箔帯を用いた場合も金属を用いた場
合と同様の充電電圧、漏液の極めて優れた効果を示し
た。特に、NO.18の充電電圧は、極めて優れた値を
示した。
【0027】リチウムイオン電池の場合をNO.20、
21に示した。リチウムイオン電池は、アルミケースや
プラスチックスケースを使用するため、内圧力調整箔帯
をPMMAと電析ニッケルを用いて構成した場合を検討
したが、従来品のNO.19に比較して、表1のように
安定で、良好な結果を示した。
【0028】また、本発明の実用上の効果については、
特に、電気二重層キャパシタでの実用面から本発明の効
果を表2に示した。例えば、主な電子機器のLSIや電
子回路の許容作動電圧は、通常5.5Vが標準である。
従って、電源の充電電圧(OCV=OpenCircuit Voltag
e)や負荷放電電圧(CCV=Close Circuit Voltage)
が回路設計上極めて重要である。
【0029】
【表2】
【0030】表2から単セルの充電電圧については、従
来法によるものが2.3Vに対して、本発明のものであ
るNO.10、18は、それぞれ2.75V、2.95
Vを示す。これは、5.5Vを実現する場合には、従来
法によるものでは3個直列にする必要があるのに対し
て、本発明のものでは2個直列で済むと言う相違があ
る。このため、定められたキャパシタンスを実現するに
は、よりサイズの小さいキャパシタをしかも少ない数だ
け用いて実現できる様になり、工業的価値は、極めて大
成るものである。
【0031】また、近年、ニッケル水素電池を搭載した
HEV車が日本、米国で好評であるが、更に近未来に向
けて低温特性と、回生制動特性や電池寿命特性の改善に
向けての取り組みで、ニッケル水素電池と電気二重層キ
ャパシタとの組合せが注目を浴びている。従来は、この
ようなHEV車には、3000F/セルの電気二重層キ
ャパシタが42個/台用いられている。これに対し、本
発明のものであるNO.10、18では、それぞれ3
7、34個で十分である。このように本発明法では、−
14%、−21%のコストダウンが可能と成るだけでな
く、自動車の重量効率や空間効率、コストダウンに貢献
することが可能であり、その工業的価値は、極めて大な
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の内圧力調整箔帯装置の主要構
成図。
【図2】本発明の内圧力調整箔帯の1組立における主要
構成図。
【図3】本発明の内圧力調整箔帯の他の組立における主
要構成図。
【図4】本発明の内圧力調整箔帯の主要構成図。
【図5】従来法の安全弁の構成図。
【図6】防爆安全弁が用いられた従来の電池やコンデン
サの代表的な構造を示す模式図。
【符号の説明】
1 電気化学素子の容器 2 電気化学素子の上蓋 3 内圧力調整膜 4 圧着リング 5 気密リング 8 貫通孔 9 圧力調整装置 23 内圧力調整箔帯 24 圧着リング 25 テフロン(R)気密リング 27 圧着リングの逃げ部 32 電気化学素子の容器の上蓋 33 内圧力調整箔帯 34 圧着リング 35 気密リング 36 内圧力調整箔帯の受け部 37 圧着リングの逃げ部 38 貫通孔 39 内圧力調整装置 61 電池の容器 63 安全弁 71 アルミニュウムケース 73 底面 74 十字の段押し加工 100 内圧力調整箔帯 101 Pd−Agの箔帯 102 骨材板 103 接着剤 104 内圧力調整箔帯の作動部分

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外装ケースの一部に内ガス圧を調整可能
    な箔帯を備えたことを特徴とする圧力調整膜を具備した
    電気化学素子。
  2. 【請求項2】 内ガス圧調整可能な箔帯が金属の単体、
    合金、有機化合物で構成されていることを特徴とする請
    求項1に記載の圧力調整膜を具備した電気化学素子。
  3. 【請求項3】 内ガス圧調整可能な箔帯の厚みが15か
    ら150μmであることを特徴とする請求項1あるいは
    2に記載の圧力調整膜を具備した電気化学素子。
  4. 【請求項4】 内ガス圧調整可能な箔帯金属材料が少な
    くてもパラジューム単体(Pd)またはパラジューム銀
    (Pd−Ag)の合金で構成されることを特徴とする請
    求項1、2あるいは3に記載の圧力調整膜を具備した電
    気化学素子。
  5. 【請求項5】 内ガス圧調整可能な箔帯金属材料が少な
    くてもアルミニューム、ニッケルの単体またはその合金
    で構成され、この箔帯が直径1μm以下の微細孔を有す
    ることを特徴とする請求項1、2あるいは3に記載の圧
    力調整膜を具備した電気化学素子。
  6. 【請求項6】 内ガス圧調整可能な有機箔帯は、PTF
    E(テトラフルオロエチレン)、PPS(ポリフェニレ
    ンスルファイド)、PMMA(ポリメチィルメタアクリ
    レート)、PAN(ポリアクリル)あるいはポリオレフ
    ィン系(PE、PP)で構成され、この箔帯が直径1μ
    m以下の微細孔を有することを特徴とする請求項1ある
    いは3に記載の圧力調整膜を具備した電気化学素子。
  7. 【請求項7】 内ガス圧調整可能な箔帯金属の有する微
    細孔が直径をXとし、箔帯の膜厚をYとするとアスペク
    ト比(Y/X)が15以上であることを特徴とする請求
    項1、2、3、5あるいは6に記載の圧力調整膜を具備
    した電気化学素子。
  8. 【請求項8】 電気化学素子が電池、コンデンサ、電気
    二重層キャパシタ、電気量記憶素子であることを特徴と
    する請求項1、2、3、4、5、6あるいは7に記載の
    圧力調整膜を具備した電気化学素子。
  9. 【請求項9】 電気化学素子が、通常公称電圧より、少
    なくても100mV以上のOCV(充電電圧)あるいはC
    CV(負荷放電電圧)を示すことを特徴とする請求項
    1、2、3、4、5、6、7あるいは8に記載の圧力調
    整膜を具備した電気化学素子。
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