JP2003217077A - 走行車両識別装置 - Google Patents

走行車両識別装置

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JP2003217077A JP2002012327A JP2002012327A JP2003217077A JP 2003217077 A JP2003217077 A JP 2003217077A JP 2002012327 A JP2002012327 A JP 2002012327A JP 2002012327 A JP2002012327 A JP 2002012327A JP 2003217077 A JP2003217077 A JP 2003217077A
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Keiichiro Takada
啓一郎 高田
Norimitsu Kurata
典光 倉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 設置工事が容易で設置後のメンテナンス等も
容易に行える超音波センサ式の走行車両識別装置を提供
する。 【解決手段】 道路1の沿道方向の2地点A,Bそれぞ
れの一側に、道路1の他側に向って超音波を出力し、走
行する車両3により反射した超音波を受波する超音波送
受波器構成の超音波センサ2a,2bを設置し、センサ
2a,2bの受波信号が入力されるコンピュータ構成の
本体処理装置5に、センサ2a,2bの受波信号のレベ
ル変化から、車両3の両地点A,Bの通過タイミングの
ずれ及び両地点A,Bそれぞれの通過時間を検出する手
段と、通過タイミングのずれ及び両地点A,Bの通過時
間の検出結果と、両地点2a,2bの超音波センサの設
置間隔とに基づく車長検出により、車両3の大型/小型
の車種を識別する手段とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、道路を走行する車
両の車長を検出し、検出した車長から、その車両の大型
/小型の車種を識別する走行車両識別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、有料道路や一般道路においては、
交通情報サービス,交通管制,トンネル換気制御の交通
状況監視や交通量調査等のため、道路上の所定の監視ポ
イントやトンネル入口等で、時々刻々の交通量を計測す
ることが行われている。
【0003】この交通量の計測は、走行する車両(主に
自動車)を、その車長によって大型/小型に分類し、大
型/小型の車種別に、例えば1分間の走行台数,平均車
速を求めて行われる。
【0004】その際、前記監視ポイントやトンネル入口
を通過する車両につき、その車長を非接触計測して検出
する必要がある。
【0005】そして、従来は道路にループコイルを埋設
し、車両が通過するときのループコイルのインダクタン
ス変化から、その車両(通過車両)の車長を非接触計測
して検出することが行われる。
【0006】しかし、このループコイル式の車長検出の
場合、道路にループコイルを埋込むため、設置工事の際
には交通規制等が必要になり、しかも、一旦設置する
と、その後は容易には移動等することができず、監視ポ
イントを変えて交通量調査等を機動的に行うことができ
ない。
【0007】ところで、特願平9−86127号,特願
平9−165228号(以下既出願という)の出願の明
細書,図面等には、沿道2地点に光電センサを設置して
走行する車両の車長を非接触検出し、その車両の大型/
小型の種別を行うことが記載されている。
【0008】これらの光電センサ式の車長検出の場合、
センサを道路に埋設する必要がなく、前記のループコイ
ル式の場合に比して設置は容易である。
【0009】また、特開平7−141586号公報に
は、道路端の背の高い支持ポール(ポスト)や道路横断
方向に伸びたアーム等の大型構造物に超音波ヘッド(超
音波送受波)を取付けて、このヘッドから下方の路面に
向って超音波を出力し、その反射波の受波レベルの変化
により、ヘッドの真下を通過する車両の車長を非接触検
出し、検出車長から、その大型/小型に種別する超音波
式の装置が記載されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前記既出願の光電セン
サ式の車長検出の場合、反射光の有無により通過車両を
検出する反射タイプであれば、車両の外形状によって反
射光の進む方向が変わり、しかも、車両の色や気象環境
によっても反射光の強度や散乱の程度が変わることか
ら、光電センサをどのように設置しても、曲面の多い車
両や濃色の車両の検出ミス(検出漏れ)が多く、雨や霧
のような気象環境での検出ミスも多く、走行車両のいわ
ゆる取こぼしが発生し、通過する車両を漏れなく検出し
て車種判別することは極めて困難である。
【0011】また、車両による光の遮断の有無から通過
車両を検出する透過光タイプであれば、前記の車両の外
形状等による検出ミスは少ないが沿道の投光器に対向す
るように、道路中央に受光器や偏光板等を設置する必要
があり、いわゆる中央分離帯のない道路に設置すること
は困難であり、設置可能な道路に制約があり、しかも、
道路中央に受光器や偏光板を設置する際には、交通規制
等が必要になる。
【0012】一方、前記公報に記載の従来の超音波セン
サ式の場合は、超音波ヘッドにより、超音波を送波し、
車両によるその超音波の反射波を受波して車長を検出す
るため、道路中央に前記の受光器や偏光板等を設置しな
くてよく、また、超音波がある程度の広がりをもって伝
播することから、反射波の受波ミスは少なく、走行車両
の取りこぼしはほとんど生じない。
【0013】しかし、上方の超音波ヘッドから真下の路
面に超音波を出力するため、前記の支持ポールやアーム
等の大型構造物を要し、前記従来のループコイル式の場
合と同様、設置工事やメンテナンスの際に交通規制等が
必要になり、しかも、設置場所を変えることは困難であ
り、監視ポイントを変えて交通量調整等を機動的に行う
ことができない問題点もある。
【0014】本発明は、設置工事が容易で設置後のメン
テナンスや移動等も容易に行える新規な超音波センサ式
の走行車両識別装置を提供することを課題とし、その
際、大型/小型の車種の識別精度を向上することも課題
とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、請求項1の走行車両識別装置は、道路の沿道方向
の2地点それぞれの一側に、道路の他側に向って超音波
を出力し、走行する車両により反射した超音波を受波す
る超音波送受波器構成の超音波センサを設置し、両地点
の超音波センサの受波信号が入力されるコンピュータ構
成の本体処理装置に、両地点の超音波センサの受波信号
のレベル変化から、車両の両地点の通過タイミングのず
れ及び両地点それぞれの通過時間を検出する手段と、通
過タイミングのずれ及び両地点の通過時間の検出結果
と、両地点の超音波センサの設置間隔とに基づく車長検
出により、車両の大型/小型の車種を識別する手段とを
設けたものである。
【0016】したがって、超音波センサは道路の2地点
の一側(沿道)に設置されてそれぞれ道路の他側方向
(道路横断方向)に超音波を出力する。
【0017】この場合、道路の真上から超音波を出力す
る構成でないため、前記公報に記載の従来装置の支持ポ
ールやアーム等の大型構造物に超音波ヘッドを取付ける
大がかりな設置工事は不要であり、そのための交通規制
等も不要であり、超音波センサの設置が極めて容易に行
え、しかも、設置後のメンテナンスやセンサ移動等も容
易に行える。
【0018】そして、両地点の超音波センサは、車両が
通過して反射された超音波を受波し、走行する車両が通
過する間に通過時間の幅の受波信号を出力する。
【0019】このとき、両センサは設置地点が異なり、
車両の通過タイミングにずれがあり、このずれに応じて
受波信号の出力タイミングがずれる。
【0020】そして、両センサの設置地点を車両が通過
するタイミングのずれと、両センサそれぞれの車両通過
時間と、両センサの設置間隔とに基づき、車長を検出し
てその車両の大型/小型の車種の識別が行える。
【0021】つぎに、請求項2の走行車両識別装置は、
道路の沿道方向の3地点以上の多地点それぞれの一側
に、道路の他側に向って超音波を出力し、走行する車両
により反射した超音波を受波する超音波送受波器構成の
超音波センサを設置し、各地点の超音波センサの受波信
号が入力されるコンピュータ構成の本体処理装置に、各
地点の超音波センサから選択して組合わされた各2地点
の超音波センサ毎に、両地点の超音波センサの受波信号
のレベル変化から、車両の両地点の通過タイミングのず
れ及び両地点それぞれの通過時間を検出する手段と、各
2地点の超音波センサ毎に、前記通過タイミングのずれ
及び両地点それぞれの通過時間の検出結果と、両地点の
超音波センサの設置間隔とに基づき、走行する車両の計
測車長を算出する手段と、各計測車長の平均により走行
する車両の検出車長を決定して車両の大型/小型の車種
を識別する手段とを設けたものである。
【0022】したがって、3地点以上の多地点から選択
して組合わされた各2地点の超音波センサ毎に、両地点
の超音波センサの受波信号に基づき、請求項1と同様に
して計測車長が検出されて求められる。
【0023】さらに、これらの計測車長を平均して走行
する車両の検出車長が決定され、この検出車長に基づい
てその車両の大型/小型の車種の識別が行われる。
【0024】この場合、道路の沿道方向の一側に設ける
超音波センサの数は請求項1より多くなるが、それらの
設置工事は従来装置より容易であり、それらの移動も容
易に行える。
【0025】そして、複数の計測車長を平均して走行す
る車両の車長(検出車長)を求めるため、車長の検出精
度が向上して識別性能が向上する。
【0026】そして、道路が対面通行路のときは、各超
音波センサの超音波の有効送受波距離を、道路の一側か
ら対向車線の手前までの距離に設定し、一方向に走行す
る車両についてのみ車長を求めて車種を識別することが
好ましい。
【0027】また、超音波センサは、一般に光電センサ
に比して指向性が悪く、反応速度も遅い特性を有し、送
受波応答の感度幅が大きく、受波信号の立上り,立下り
のタイミングが車両の前端,後端の実際の通過タイミン
グからずれて誤差を含む。
【0028】したがって、本体処理装置に、各超音波セ
ンサの送受波応答の感度幅に依存した各超音波センサの
受波信号の時間誤差を設定し、走行する車両の各地点の
通過時間の検出値に時間誤差を加減して通過時間の検出
値を補正し、補正後の通過時間に基づいて走行する車両
の大型/小型の車種を識別することが好ましい。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態につき、図1
〜図15を参照して説明する。 (第1の形態)まず、第1の形態について、図1〜図6
を参照して説明する。図1の道路1の平面図に示すよう
に、道路1の実線矢印を車両走行方向とし、道路1の沿
道方向の2地点A,Bそれぞれの一側に超音波センサ2
a,2bを設置し、両センサ2a,2bから道路1の他
側に向って(道路横断方向に)超音波を出力する。
【0030】このとき、センサ2a,2bは超音波距離
センサと呼ばれる超音波送受波器構成のセンサであり、
道路1を走行する車両3に当たって反射するように、ス
タンド等に載置されて適当な高さに位置する。
【0031】また、センサ2a,2bの設置間隔Lは、
車長演算を簡単にするため、通常、予測される最大車長
より長く、数メートル〜数十メートル程度である。
【0032】そして、センサ2a,2bは車両3に反射
した超音波を受波し、図3の(b),(c)に示すよう
に、ほぼ車両3の通過中にハイレベルになる受波信号S
a,Sbそれぞれを出力する。
【0033】これらの受波信号Sa,Sbは、有線又は
無線で図1に示した建屋の電気室4又は屋外閉鎖盤等に
設けられたコンピュータ構成の本体処理装置5に伝送さ
れる。
【0034】この本体処理装置5は図2に示すように形
成され、受波信号Sa,Sbは、アンプ,フィルタ等か
らなる2チャンネルの入力処理部6により並列処理さ
れ、不要雑音等を除去して2チャンネルのA/D変換部
7に転送され、このA/D変換部7により、計測精度等
を考慮して設定された所定のサンプリング周期τでそれ
ぞれサンプリングしてA/D変換される。
【0035】このA/D変換により形成された受波信号
Sa,Sbのデジタルデータはマイクロコンピュータが
形成する演算処理部8に送られ、この演算処理部8は、
入力されたデジタルデータに基づき、2地点A,Bを通
過した車両3の車長を求め、この車長から車両3の大型
/小型の車種を識別し、さらに、この識別にしたがっ
て、例えば、道路1の1分毎の大型/小型別の走行車両
の台数及び平均速度の情報を交通量の計測情報として形
成する。
【0036】そのため、演算処理部8はいわゆるコンピ
ュータプログラムによって形成されたつぎの(i),
(ii),(iii) の手段を有する。 (i)受波信号Sa,Sbのレベル変化から、車両3の
地点A,Bの通過タイミングのずれ及び地点A,Bそれ
ぞれの通過時間を検出する手段 (ii)通過タイミングのずれ及び地点A,Bの通過時間
の検出結果と、設置間隔Lとに基づく車長検出から、車
両3の大型/小型の車種を識別する手段 (iii) 車種の識別に基づき、大型,小型の別に台数を
計測し、車速の平均を求める手段
【0037】つぎに、演算処理部8による車両3の車長
の検出手法を説明する。まず、図3の(a)に示すよう
に、地点Aで計測された車両3の車長,車速(瞬時車
速)をl1[m],V1[km/h]とし、その車両3の計
測点Bで計測された車長,車速(瞬時車速)をl
2[m],V2[km/h]とし、2地点A.B間の平均車
速をV[km/h]とする。なお、hは時間(hour)であ
る。
【0038】この場合、受波信号Sa,Sbは図3の
(b),(c)に示したようにレベル変化し、車両3が
地点A.Bに到達してセンサ2a,2bが反射数を受波
し始める時刻(入時刻)をt1,t2それぞれとし、車両
3が地点A.Bを通過し終る時刻(出時刻)をt1′,
2′とすると、センサ2aの受波信号Saは、車両3
がセンサ2aを通過する時間(通過時間)W1 (=
1′−t1)[sec] にハイレベルになり、同様に、セ
ンサ2bの受波信号Sbは、車両3がセンサ2bを通過
する時間(通過時間)W2 (=t2′−t2)[sec]に
ハイレベルになる。
【0039】また、車両3がセンサ2a,2bを通過す
るタイミングの差(ずれ)は、t2′−t1′又はt2
1のW0[sec]時間になる。
【0040】そして、所定距離Lは予め設定され、時間
0,W1,W2 はA/D変換部7のデジタルデータか
ら、例えば、受波信号Sa,Sbそれぞれの立下りの時
刻t1′,t2 ′の差(t2′−t1′)及び受波信号S
a,Sbそれぞれのハイレベルの時間(t1′−t1),
(t2′−t2)を計測して得られる。
【0041】一方、平均車速Vはつぎの数1の式で示さ
れる。なお、式中の3.6は単位[m/sec] を単位
[km/h]に変換する際の定数(=3600/100
0)である。
【0042】
【数1】 V[km/h]=L[m]・3.6/W0[sec] =(V1[km/h]+V2[km/h])/2
【0043】また、瞬時車速V1 ,V2 はつぎの数2の
2式で示される。
【0044】
【数2】 V1[km/h]=l1[m]・3.6/W1[sec] V2[km/h]=l2[m]・3.6/W2[sec]
【0045】そして、数1,数2の式に基づき、つぎの
数3の式が得られる。
【0046】
【数3】 L[m]・3.6・2/W0[sec]=V1[km/h]+V2[km/h] =l1[m]・3.6/W1[sec]+l2[m]・3.6/W2[sec]
【0047】さらに、この数3の式からつぎの数4の式
が得られる。
【0048】
【数4】L[m]・2/W0[sec]=l1[m]/W
1[sec]+l2[m]/W2[sec]
【0049】そして、数4の式において、l1=l2=l
とすると、車両3の車長lは、つぎの数5の式から求め
られて検出される。
【0050】
【数5】l[m]=L[m]・2/W0[sec]/(1/
1[sec]+1/W2[sec])
【0051】したがって、演算処理部8は車両3がセン
サ2a,2bを通過する毎に、設定された所定距離L及
び計測した時間W0 ,W1 ,W2 に基づき、前記数5の
式の演算から車両3の車長lを求めて非接触に検出す
る。
【0052】具体的には、演算処理部8が例えば図4,
図5の計測・識別処理プログラムにしたがって動作し、
車両3が地点A,Bを通過する毎に、図4のステップS
1〜S8により時間W1,W2を計測する。
【0053】なお、計測途中に何らかの異常が発生し、
センサ2a,2bの受波信号Saが異常になると、図4
のステップS9 ,S10,S11により検出時間のタイムア
ウトに基づいて計測を中断し、図5のステップS12によ
り計測異常の通知を出力した後、ステップS13により内
部のW0 ,W1 ,W2 ,V,lのカウンタ等をクリアし
てつぎの車両3の計測に備える。
【0054】一方、時間W1,W2を計測すると、図4の
ステップS8 から図5のステップS 14に移行し、ステッ
プS14,S15により時間W0 及び車速V,車長lを算出
して求める。
【0055】さらに、ステップS16により車長lと予め
設定した基準車長l0 とを比較し、l≧l0であればス
テップS17により大型に決定し、l<l0であればステ
ップS 18により小型に決定し、車両3の大型/小型を識
別する。
【0056】そして、この識別に基づき、大型であれば
ステップS19,S20により大型の台数カウンタを1カウ
ントアップするとともに算出した車速Vを大型について
の1分間の計測車速の1つとしてメモリ等に記憶し、小
型であればステップS21,S 22により小型の台数カウン
タを1カウントアップするとともに算出した車速Vを小
型についての1分間の計測車速の1つとしてメモリ等に
記憶する。
【0057】つぎに、ステップS13によりW0,W1,W
2 ,V,lの計測,算出に用いたカウンタ等をクリアし
た後、ステップS23により1分経過したか否かを判定
し、1分経過するまでは、このステップS23から図4の
ステップS1 に戻り、走行車両5の車長lを計測して大
型又は小型の台数カウンタの1カウントアップ及び計測
車速の記憶をくり返す。
【0058】そして、1分経過すると、ステップS23
らステップS24に移行し、このステップS24とつぎのス
テップS25とにより、この1分間に記憶した大型/小型
それぞれの計測車速の平均を算出し、この算出結果と大
型/小型の台数カウンタの値とに基づいて、この1分間
に監視ポイントを通過した走行車両5の大型/小型の列
の台数及び平均車速の情報を交通量の計測情報をして出
力する。
【0059】さらに、この情報の出力後、ステップS26
によりW0,W1,W2 ,V,lのカウンタ及び大型/小
型の台数カウンタや計測車速のメモリ等をクリアし、演
算処理部8の内部をつぎの1分間の計測に備えるように
初期化し、この初期化後に図4のステップS1に戻り、
つぎの1分間の計測を行う。
【0060】以上の処理のくり返しにより、演算処理部
8は1分毎の交通量の計測情報を形成し、この計測情報
を図2の出力処理部9から表示処理部(図示せず)や情
報収集用の蓄積記憶部(図示せず)等に供給し、例え
ば、CRTディスプレイや液晶ディスプレイ等のモニタ
表示装置(図示せず)に1分間隔の交通量のトレンドグ
ラフ等を表示する。
【0061】また、例えばトンネル換気制御に適用する
ときは、前記交通量の計測情報がトンネル換気制御の計
測情報としてトンネル換気制御装置に伝送される。
【0062】この場合、超音波センサ2a,2bを道路
1の一側に設置し、道路横断方向の超音波の送受波によ
り、車両3の識別等に必要な計測が行われるため、セン
サ2a,2bの設置に、道路の真上から路面に超音波を
出力して識別する場合のような大型構造物が不要であ
り、大規模な交通規制等を行う必要もなく、しかも、中
央分離帯がなくてもよく、設置工事やメンテナンスが極
めて簡単になり、設置場所の変更等も容易に行える。
【0063】また、超音波センサ2a,2bの場合、車
両3の色は受波信号Sa,Sbに影響せず、超音波が一
定の広がりをもって伝播するため、車両3の外形状によ
らず、反射波が確実に受波され、しかも、雨や霧等の気
象条件の影響も受けないため、従来の光電センサを用い
た場合等の検出ミス(取りこぼし)が生じることもな
い。
【0064】つぎに、2個のセンサ2a,2bを設置し
たため、センサ2a,2bに故障が発生したり、地点
A,Bのいずれか一方に車両3が停車したりして、異常
な事態が発生すると、前記の検出時間のタイムアウトが
発生したり、時間W1,W2のいずれか一方が計測されな
かったり、時間W1,W2のいずれか一方が連続計測され
たりする。
【0065】そして、図4のステップS1の検出及びス
テップS9,S10,S11の検出時間切れの判別により、
前記の異常な事態が発生したときには、ステップS14
降の処理が行われず、センサ2a,2bの故障や車両3
の停車等による誤識別が確実に防止される。
【0066】ところで、前記したように超音波が一定の
広がりをもって伝播することから、受波信号Sa,Sb
は、実際には図6の(a),(b)に示すように、それ
ぞれ、センサ2a,2bの送受波応答の感度幅に依存し
た立上り,立下りの時間誤差ε,ε′(ε,ε′>0又
は0<ε,ε′)を含み、この時間誤差ε,ε′はセン
サ2a,2bの特性等によって正又は負になる。
【0067】そして、時間誤差ε+ε′がセンサ2a,
2bの感度幅の時間誤差ΔWであり、この誤差ΔW(=
ε+ε′)は、車速に依存しない一定の時間誤差又は車
速V 1,V2に応じて変化する時間誤差であり、長さに換
算すると、通常、0.5m〜1.0m程度である。
【0068】そして、誤差ΔWが計測された時間W1
2に含まれ、図6の(a),(b)においては、時間
1,W2が車長l1,l2に即した真の時間W1′,W2
と誤差ΔWとを加算した時間W1=W1′+ΔW,W2
2′+ΔWになる。
【0069】なお、センサ2a,2bの特性等によって
は、W1=W1′−ΔW,W2=W2′―ΔWになり、ΔW
の正,負等は事前の実験等で確められる。
【0070】そして、識別精度の向上等を図るため、本
形態では、実際には予め設定した一定の時間、又は基準
の時間誤差ΔW0 に数2の式の速度V1,V2に応じた乗
率α(0<α)を乗算した時間からなる時間誤差ΔWに
基づき、図5のステップS15において、計測された時間
1,W2から誤差ΔWを加減算して真の時間W1 ′,W
2 ′を求め、この時間W1′,W2′を数5の式のW1
2に代入して真の車長l′を求める。
【0071】さらに、車長l′と基準車長l0とを比較
して車両3の種別を識別する。したがって、超音波の特
性によらず、車両3の大型/小型の識別が極めて精度よ
く行われる。
【0072】(第2の形態)つぎに、車両の追いつき、
追い越しが発生する2車線の道路に適用した第2の形態
について、図7〜図13を参照して説明する。まず、図
1のような1車線の道路1でなく、例えば図7の平面図
に示す2車線R1,R2の道路10においては、前記第1
の形態の計測,識別のみではつぎのような問題が生じ
る。なお、図7において、図1と同一符号は、同一又は
相当するものを示す。
【0073】すなわち、図7において、センサ2a,2
bの有効送受波距離(超音波反応距離)を、道路10の
一側から2車線R1,R2をカバーする距離に設定し、2
車線R1,R2のいずれを走行する車両3についても、第
1の形態と同様にして計測・識別しようとすると、セン
サ2a,2b間を2車線R1,R2の2台の車両3a,3
bが並走する並走状態時、この並走状態と1台の車両の
単独走行状態とを区別することができないため、並走す
る2台の車両3a,3bの大型/小型を識別することが
できない。
【0074】また、超音波センサ2a,2b間を、2車
線R1,R2の車両3a,3bが追いつき・追い越しの走
行状態で通過する場合、例えば追いつきであれば、手前
の地点Aでは2台の車両3a,3bがずれた状態で不連
続に通過するが、先の地点Bでは2台の車両3a,3b
が並走状態で連続的に通過し、このとき、センサ2aの
受波信号Saは車両3a,3bの通過毎に断続して車両
3a,3b毎に波形分離した2パルスの信号になるが、
センサ2bの受波信号Sbは断続せず、単一パルス信号
になる。また、追い越しであれば、追いつきとは地点
A,Bを逆にした状態が生じる。
【0075】そのため、追いつき,追い越しの走行状態
時も並走状態時と同様、2車線R1,R2 を走行する2
台の車両3a,3bの大型/小型の車種を識別すること
ができない問題が生じる。
【0076】そこで、この形態においては、本体処理装
置5の演算処理部8において、単独走行,並走,追いつ
き・追い越しの走行状態を判別して2台の車両3a,3
bの大型/小型の車種識別を行うため、第1の形態の
(ii)の手段として、つぎの(a),(b),(c),
(d),(e)の手段を備える。
【0077】(a)前記数5の式と同様のつぎの数6の
式から走行車両の推定車長lX を算出する手段
【0078】
【数6】lX=L・2/W0/(1/W1+1/W2
【0079】(b)推定車長lX と時間W1,W2とによ
り地点A,Bでの車速V1,V2を算出し,両車速V1
2の平均車速Vを算出する手段 (c)W1−W2≧δ(δは後述のサンプリング誤差定
数)になる加速判定時、加速状態の単独走行(単独加速
走行)とみなして地点Bでの上限車速VU を算出し,W
2−W1≧δになる減速判定時、減速状態の単独走行(単
独減速走行)とみなして地点Aでの上限車速VD を算出
する手段。 (d)W1−W2≧δかつV2>VU又はW2−W1≧δかつ
1>VDのときに2車線R1,R2の車両3a,3bが並
走状態で両地点A,Bを通過したことを検出し、時間W
1 ,W2 と車速V1,V2とにより地点A,Bそれぞれで
の並走車長を算出し、両並走車長と大型/小型の基準車
長との比較により並走する2台の車両3a,3bの大型
/小型を識別する手段 (e)センサ2a,2bの少なくともいずれか一方の受
波信号Sa又はSbが一定の時間以下の短い間隔で断続
するときに、2車線R1,R2の車両3a,3bが追いつ
き・追い越しの走行状態で地点A,Bを通過したことを
検出し、センサ2a,2bの一方の受波信号Sa又はS
bの前記断続により得られた2パルスの時間の比でセン
サ2a,2bの他方の単一パルスの受波信号Sa又はS
bを車両通過時間相当の2パルスに分割し、受波信号S
aの2パルスそれぞれの信号幅の時間W11,W12と、受
波信号Sbの2パルスそれぞれの信号幅の時間W21,W
22と、所定距離L及び両センサ2a,2bの車両通過時
間差W0 とに基づき、時間W11,W12,W0の組合せ
と、時間W21,W22,W0の組合せとから、2車線R1
2の車両3a,3bそれぞれの車長を算出し、算出し
た両車長と大型/小型の基準車長との比較により、追い
つき・追い越しの走行状態で走行する2台の車両3a,
3bの大型/小型を識別する手段
【0080】つぎに、演算処理部8の具体的な処理につ
いて説明する。まず、2車線R1,R2のいずれか一方を
1台の車両,例えば車両3aが単独走行する場合につい
て説明する。図8の(a)に示すように、車両3aの計
測地点Aでの車長,車速(瞬時車速)をl1a[m],V
1 [km/h]とし、地点Bでの車長,車速(瞬時車速)
をl 2a[m],V2 [km/h]とし、地点A,B間の平
均車速をV[km/h]とする。
【0081】また、図8の(b),(c)に示すよう
に、車両3aが地点A,Bに到達してセンサ2a,2b
が反射超音波を受波し始める時刻(入時刻)をt1a,t
2aとし、車両3が地点A,Bを通過し終わる時刻(出時
刻)をt1a′,t2a′とする。
【0082】このとき、センサ2aの受波信号Saは図
8の(b)の波形に示すように、車両3a地点Aを通過
する時間W1 (=t1a′−t1a)[sec] にハイレベル
になり、同様に、センサ2bの受波信号Sbは図8の
(c) の波形に示すように、車両3aが地点Bを通過
する時間W2 (=t2a′−t2a)[sec] にハイレベル
になり、いずれも単一パルスである。
【0083】また、車両3aが地点A,Bを通過するタ
イミングの差の時間W0 はt2a′−t1a′又はt2a−t
1aである。
【0084】そして、車両3aの平均車速Vは前記数1
の式から求まり、車速V1,V2は、地点A,Bで検出さ
れる車長l1a,l2aに基づき、前記数2の式に相当する
つぎの数7の2式で示される。
【0085】
【数7】V1[km/h]=l1a・3.6/W12[km/h]=l2a・3.6/W2
【0086】そして、数1,数7の式に基づき、つぎの
数8の式が得られる。
【0087】
【数8】L・3.6・2/W0=V1+V2=l1a・3.
6/W1+l2a・3.6/W2
【0088】さらに、この数8の式から、前記数4の式
に相当するつぎの数9の式が得られる。
【0089】
【数9】L・2W0=l1a/W1+l2a/W2
【0090】そして、車両3aの単独走行であることか
ら、数9の式において、l1a=l2a=lXとすると、車
両3aの推定車長lXが、前記数6の式から求まる。
【0091】そして、推定車長lXが求まると、この車
長lXと大型/小型の基準車長とを比較して大型/小型
の車種識別を行う。
【0092】なお、大型/小型の基準車長は、後述の追
いつき・追い越しの走行状態の検出も考慮して、小型車
両の最短,最長の基準車長Smin[m],Smax[m]及
び大型車両の最短,最長の基準車長Lmin[m],Lmax
[m]とからなり、Smin <Smax<Lmin<Lmaxであ
る。
【0093】また、推定車長lX に含まれる時間W1
2のサンプリング誤差を考慮し、平均車速Vとサンプ
リング誤差定数δ[sec](δ≧0) とに基づき、つぎ
の数10の式の誤差調整長さΔl[m]を算出する。
【0094】
【数10】Δl[m]=(V/3.6)・δ
【0095】そして、受波信号Sa,Sbが共に単一パ
ルスになる単独走行の場合は、推定車長lXと基準車長
Lminとを比較し、lX≧Lminであれば大型と識別し、
X <Lminであれば小型と識別する。
【0096】つぎに、並走状態で2台の車両3a,3b
が走行する場合について説明する。この場合は図9の
(a)に示すように並走状態で走行する2台の車両3
a,3bがセンサ2a,2bにより車長l1b[m],l
2b[m]それぞれの1台の車両として検出され、車両3
a,3bの入時刻をt1b,t2b,出時刻をt1b′,
2b′とすると、センサ2a,2bの受波信号Sa,S
bは、同図の(b),(c)に示すように時間W1[se
c],W2[sec]がW1=t1b′−t1b,W2=t2b′−
2bになる。
【0097】そして、この信号レベルの変化が1台の車
両の単独走行で生じたとし、その推定車長lX と時間W
1 ,W2 とに基づき、地点A,Bでの車速V1 ,V2
び平均車速Vを数7の2式に相当するつぎの数11の2
式及び数12の式から求める。
【0098】
【数11】V1[km/h]=lX・3.6/W12[km/h]=lX・3.6/W2
【0099】
【数12】V[km/h]={lX・3.6/W1+lX
3.6/W2}/2
【0100】一方、距離Lの地点A,B間を1台の車両
が限界加速状態,限界減速状態で走行する場合、種々の
実験等から、その走行距離と車速との関係を示す加減速
特性は図10の実線Ac,Bkに示すようになる。
【0101】この図10の加減速特性で地点A,B間を
走行する車両は、その車速をVx[km/h]とすると、
この車速Vxに対する加速特性走行距離LU [m],減
速特性走行距離LD [m]はつぎの数13,数14の2
式それぞれで示される。
【0102】なお、式中のaは予想される最高車速に相
当する定数、b,cは加速,減速の変化特性(傾き)を
示す定数、Lnは自然対数を示す演算子である。
【0103】
【数13】LU[m]=−b・Ln(1−Vx/a)
【0104】
【数14】LD[m]=c・Ln(1−Vx/a)+a
【0105】さらに、限界加速状態で単独走行するとき
は、地点Bで最も速く、上限車速V U [km/h]にな
り、限界減速状態で単独走行するときは、地点Aで最も
速く、上限車速VD[km/h]になる。そして、数13
の式に基づき、上限車速VUは、つぎの数15の式から
求まる。
【0106】
【数15】VU[km/h]=a・[1−exp{−(LU
+L/2)/b]
【0107】但し、a≦VUになってしまうときは、a
=VU+β1,(β1は上限補正用の正定数)に再設定し
て上限車速VUを求める。また、数14の式に基づき、
上限車速度VDは、つぎの数16の式から求まる。
【0108】
【数16】VD[km/h]=a・[1−exp{(LD
−a−L/2)/c}]
【0109】但し、a≦VDになってしまうときは、a
=VD+β2,(β2は上限補正用の正定数)に再設定し
て上限車速VDを求める。
【0110】ところで、時間W1,W2は、前記のサンプ
リング誤差定数δを考慮すると、加速走行時にW1−W2
≧δになり、減速走行時にW2−W1≧δになる。
【0111】なお、簡単には、δ=0として、加速走行
時にW1≧W2,減速走行時にW2≧W2になる。
【0112】そして、単独走行であれば、W1−W2≧δ
の加速走行時、平均車速Vは上限車速VU以下になり、
2−W1≧δの減速走行時、平均車速Vは上限車速VD
以下になる。
【0113】したがって、W1−W2≧δかつV>VU
はW2−W1≧δかつV>VDになるときは、追いつきで
も追い越しでもないことから、2車線R1,R2の2台の
車両3a,3bが並走状態で地点A,Bを通過したこと
を検出する。
【0114】そして、この並走状態を検出したときは、
時間W1,W2と車速V1,V2とにより、地点A,Bでの
並走車長l1b(=V1 /3.6・W1b),l2b(=V2
/3.6・W2b)を算出する。
【0115】さらに、並走車長l1b,l2bと大型/小型
の基準車長Lmin,Smax,Smin とに基づき、つぎの
(イ),(ロ),(ハ)の判別条件から並走する2台の
車種の組合せを判別して検出する。
【0116】(イ)l1b{=(V1/3.6)・W1}>
(Lmin+Smin−Δl)かつl2b{=(V2/3.6)
・W2}>(Lmin+Smin−Δl)であれば、2台とも
大型車である。 (ロ)l1b{=(V1/3.6)・W1}>(Smax+Sm
in−Δl)かつl2b{=(V2/3.6)・W2}>(S
max+Smin−Δl),{但しl1b,l2b<(2Lmin −
Δl)}であれば、大型車1台と小型車1台である。 (ハ)l1b{=(V1/3.6)・W1}≧(Smax −Δ
l)かつl2b{=(V2/3.6)・W2 }≧(Smax
−Δl),{但しl1,l2<(Lmin+Smax−Δl)}
であれば、2台とも小型車である。
【0117】つぎに、2車線R1,R2の車両3a,3b
が追いつき・追い越しの走行状態で走行する場合につい
て説明する。まず、追いつきの場合は図11の(a)に
示すように、地点Aを、先行の車両3a,この車両3a
より速い後行の車両3bが間隔をあけて順に通過し、そ
の後、先行の車両3aに後行の車両3bが追いつき、地
点Bを両車両3a,3bが並走状態で通過する。
【0118】このとき、センサ2aの受波信号Saは図
11の(b)に示すように、先行の車両3aの入時刻t
11cから出時刻t11c′までの時間W11[sec] ,後行の
車両3dの入時刻t12cから出時刻t12c′までの時間W
12[sec] にハイレベルになり、センサ2bの受波信号
Sbは同図の(c)に示すように、両車両3a,3bの
並走状態の入時刻t2cから出時刻t2c′までの時間W2
[sec]にハイレベルになる。
【0119】また、追い越しの場合はつぎの2つのケー
スがある。第1のケースは図12の(a)に示すよう
に、地点Aを先行の車両3a,後行の車両3bが並走状
態で通過し、その後、車両3bが車両3aを追い越し、
この車両3bが第2の地点Bを通過した後、車両3aが
同地点Bを通過する場合である。
【0120】このとき、センサ2aの受波信号Saは図
12の(b)に示すようにひとかたまりの車両の入時刻
1dから出時刻t1d′までの時間W1 [sec] にハイレ
ベルになり、センサ2bの受波信号2bは同図の(c)
に示すように車両3bの入時刻t21d から出時刻
21d′までの時間W21[sec] 及び車両3aの入時刻
22dから出時刻t22d ′までの時間W22[sec]にハイ
レベルになる。
【0121】第2のケースは図13の(a)に示すよう
に、地点Aを先行の車両3a,後行の車両3bが順に通
過し、その後、車両3bが車両3aを追い越し、車両3
bが地点Bを通過した後、車両3aが同地点Bを通過す
るケースである。
【0122】このとき、センサ2aの受波信号Saは図
13の(b)に示すように、先行の車両3aの入時刻t
11eから出時刻t11e′の時間W11[sec] ,後行の車両
3bの入時刻t12eから出時刻t12e′の時間W12[se
c] にハイレベルになり、センサ2bの受波信号Sbは
同図の(c)に示すように、車両3aの入時刻t21e
ら出時刻t21e′の時間W21[sec],車両3bの入時刻
22eから出時刻t22e′の時間W22[sec]にハイレベ
ルになる。
【0123】ところで、両地点A,B間を1台の車両が
限界加速(最大加速),限界減速(最大減速)の加減速
状態で走行する場合、その走行距離に対する車速特性は
前記したように図10の実線Ac,Bkに示すようにな
る。
【0124】そして、追いつき・追い越し可能な車速差
を求めるため、地点Aを同じ車速で通過した2台の車両
の一方(先行車両)が限界減速で減速走行し、他方(後
行車両)が限界加速で加速走行したとする。
【0125】このとき、図10の実線Bkに基づく減速
特性走行距離LD [m]は前記数14の式で表され、そ
の車速Vxについての平均車速Vはつぎの数17の式か
ら求まり、この車速Vは地点A,Bの中間地点(LD
L/2)の車速に相当するものである。
【0126】
【数17】V[km/h]=a′・[1−exp{LD
a′)/c′}]
【0127】なお、式中のa′,c′は数14の式の
a,cに相当する定数である。そして、減速走行時は地
点Aで最も速く、その車速を減速側の上限車速VD1[km
/h]とすると、この上限車速VD1はつぎの数18の式
で表される。
【0128】
【数18】VD1[km/h]=a′・[1−exp{(L
D−a′−L/2)/c′)}]
【0129】また、減速走行時は地点Bで最も遅く、そ
の車速を下限車速VD2[km/h]とすると、この下限車
速VD2はつぎの数19の式で表される。
【0130】
【数19】VD2[km/h]=a′・[1−exp{(L
D−a′+L/2)/c′}]
【0131】一方、追いつき・追い越しの始点である地
点Aでは減速走行する車両と加速走行する車両の車速が
等しく、この地点Aでの加速走行する車両の車速を加速
側の下限車速VU1[km/h]とすると、この下限車速V
U1は上限車速VD1に等しく、VU1[km/h]=VD1であ
る。
【0132】また、図10の実線Acに基づく加速走行
距離LU [m]は、つぎの数20の式で表される。な
お、式中のLnは自然対数を示す演算子である。
【0133】
【数20】 LU[m]=−b′・Ln(1−VD1/a′)
【0134】そして、地点Bでの加速走行する車両の車
速を加速側の上限車速VU2[km/h]とすると、この上
限車速VU2は、数20の式に基づき、つぎの数21の式
で表される。
【0135】
【数21】VU2[km/h]=a′・[1−exp{−
(LU+L)/b′}]
【0136】但し、a′≦VU1になってしまうときは
a′=VU1+β′,(β′は上限補正係数)に補正す
る。
【0137】つぎに、等加速走行又は等減速走行の場
合、初速をV1[km/h],終速をV2[km/h]とする
と、一般に、t[sec] 間の走行距離Lt [m]は、つ
ぎの数22の式から求まる。
【0138】
【数22】Lt[m]=(V1 /3.6)・t+(1/
2)・{(V2 /3.6−V1 /3.6)/t}・t2
【0139】また、t[sec]はつぎの数23の式から
求まる。
【0140】
【数23】t[sec]=Lt・3.6/{V1 +(1/
2)・(V1 −V2 )}
【0141】そして、地点A,B間の距離L[m]を一
方の車両が限界加速状態で走行する所要時間と、同じ距
離L[m]を他方の車両が限界減速状態で走行する所要
時間との時間差が、追いつき・追い越し可能な限界車速
に相当する時間になり、この時間を遅れ判定時間Dty
[sec] とすると、この遅れ判定時間Dtyはつぎの数
24の式で表される。
【0142】
【数24】Dty[sec]=L・3.6・[1/{VD1
+(VD2−VD1)/2}−1/{VU1+(VU2−VU1
/2}]
【0143】そして、図11の追いつきの場合は、同図
の(b)の地点Aでの時間W11,W 12の立下りの差,す
なわち2台の通過時間差(t12c′−t11c′=)WΔc
[sec] がWΔc≦Dtyでなければならない。
【0144】また、図12の追い越しの場合は、同図の
(c)の地点Bの時間W21,W22の立下りの差,すなわ
ち2台の通過時間差(t22d′−t21d′=)WΔd[se
c]がWΔc≦Dtyでなければならない。
【0145】さらに、図13の追い越しの場合は、同図
の(b)のWΔc≦Dtyかつ同図の(c)のWΔd≦
Dtyでなければならず、しかも、時間W11,W12,W
21,W22 がW11>W12かつW21<W22又はW11<W12
かつW21>W22でなければならない。
【0146】したがって、センサ2a,2bの受波信号
Sa,Sbのいずれか一方がWΔc≦Dty又はWΔd
≦Dtyを満足する間隔で断続して2パルスの信号にな
るときには、2台の車両3a,3bが追いつき・追い越
しの走行状態で光電センサ2a,2bを通過したことを
検出する。
【0147】このとき、WΔc≦Dtyのみを満足すれ
ば図11の追いつきの走行状態であると判別し、WΔc
≦Dtyのみを満足すれば図12の追い越しの走行状態
であると判別し、WΔc≦DtyかつWΔd≦Dtyで
あってW11>W12かつW21<W22又はW11<W12かつW
21>W22であれば図13の追い越しの走行状態であると
識別する。
【0148】そして、WΔc≦Dtyの図11の追いつ
きの判別時は、センサ2aの受波信号Saの2パルス信
号の時間W11,W12の比に応じて、センサ2bの受波信
号2bの時間W2 を、つぎの数25の2式に示す2パル
ス信号の時間W21,W22に分割する。
【0149】
【数25】 W21[sec]=W2 ・{W11/(W11+W12)} W22[sec]=W2 ・{W12/(W11+W12)}
【0150】さらに、時間WΔcの中間の時刻tmから
2C′までの時間(t2c′−tm)を、1台の車両とみ
たときのセンサ2a,2bの受波信号Sa,Sbの信号
遅れ時間W0 [sec]とする。
【0151】そして、時間W11とW12,W12とW22をそ
れぞれ数6の式のW1とW2に代入し、同式のW0 に時間
(t2C′−tm)を代入して同式から2台の車両3a,
3bの個別の推定車長lX=lXa[m],lXb[m]を
求める。
【0152】つぎに、WΔd≦Dtyの図12の追い越
しの判別時は、センサ2bの受波信号Sbの時間W21,
W22の比に応じて、センサ2aの受波信号Saの時間W
1 を、つぎの数26の2式に示す2時間W11,W12に分
割する。
【0153】
【数26】 W11[sec]=W1・{W21/(W21+W22)} W12[sec]=W1・{W22/(W21+W22)}
【0154】さらに、時刻t1d′から時間WΔdの中間
時刻tnまでの時間(tn−t1d′)をセンサ2a,2
bの受波信号Sa,Sbの信号遅れ時間W0 [sec]と
する。
【0155】そして、図11の場合と同様にして数6の
式から2台の車両3a,3bの推定車長lX=l
a[m],lb[m]を求める。
【0156】つぎに、図13の追い越しの判別時は、2
時間W11とW22,W12とW21を、数6の式の時間W1
2 とし、かつ、時間WΔc,WΔdの中間時刻tm,
tnの時間差(tn−tm)を数6の式の時間W0 とし
て同式から車両3a,3bの推定車長lX=l
Xa[m],lXb[m]を求める。
【0157】そして、推定車長lXa,lXbをl1b ,l
2b それぞれとして前記(イ),(ロ),(ハ)の判別
条件から2車線R1,R2の車両3a,3bの大型/小型
の組合せを特定して車両3a,3bの大型/小型を識別
する。
【0158】なお、これらの識別に基づき、第1の形態
と同様、大型/小型の台数及び平均車速も求める。
【0159】したがって、この形態の場合は、2車線
1,R2の道路10において、車両3a,3bが並走状
態及び追いつき、追い越しの走行状態で地点A,Bを通
過するときにも、車両3a,3bの車長計測に基づき、
車両3a,3bの大型/小型を識別することができる。
【0160】そして、この形態の場合も道路10の一側
に超音波センサ2a,2bを設置すればよいため、第1
の形態の場合と同様、設置工事等は極めて簡単であり、
しかも、車両3a,3bの色や外形状等に基づく検出ミ
スが生じることがない。
【0161】ところで、この形態においても超音波の特
性に基づく図6の(a),(b)の時間誤差ε,ε′を
考慮する場合は、計測した時間W1,W2,W11,W12
21,W22につき、誤差ΔWを加減算して真の時間を求
め、これらの真の時間に基づいて各式の演算等を行えば
よい。
【0162】(第3の形態)つぎに、本発明の第3の形
態について、図14,図15を参照して説明する。前記
第1,第2の形態においては、道路1,10の2地点
A,Bの一側に超音波センサ2a,2bを設けて通過す
る車両3,3a,3bを検出したが、請求項2に対応す
るこの形態においては、図14の平面図に示すように道
路11の例えば等間隔Lの3地点α,β,γそれぞれの
一側に、超音波センサ2α,2β,2γを設置する。
【0163】そして、各センサ2α〜2γは第1,第2
の形態のセンサ2a,2bと同様にして車両3′の通過
を検出し、それぞれ受波信号Sα,Sβ,Sγを図1,
図7の本体処理装置5と同様のコンピュータ構成の本体
処理装置5′に伝送する。
【0164】この本体処理装置5′は図15に示すよう
に、入力処理部6′,A/D変換部7′,演算処理部
8′及び出力処理部9′を有し、これらは図1の本体処
理装置5の各部6,7,8,9に対応する。
【0165】そして、各センサ2α〜2γの受波信号S
α〜Sγが3チャンネルの入力処理部6′によりフィル
タ処理等されてA/D変換部7′に送られ、この変換部
7′によりそれぞれサンプリング周期τでサンプリング
してA/D変換される。
【0166】さらに、このA/D変換により形成された
各受波信号Sα〜Sγのデジタルデータがマイクロコン
ピュータの演算処理部8′に送られる。
【0167】この演算処理部8′は、コンピュータプロ
グラムによって形成されたつぎの(i)′,(ii)′,
(iii)′,(iv)′の手段を有する。 (i)′各地点α〜δのセンサ2α〜2γから選択され
て組合わされた各2地点αとβ,βとγ,γとαのセン
サ2αと2β,2βと2γ,2γと2α毎に、センサ2
αと2β,2βと2γ,2γと2αの受波信号SαとS
β,SβとSγ,SγとSαのレベル変化から、車両
3′の両地点αとβ,βとγ,γとαの通過タイミング
のずれ及び両地点αとβ,βとγ,γとαそれぞれの通
過時間を検出する手段 (ii)′各2地点αとβ,βとγ,γとαのセンサ2α
と2β,2βと2γ,2γと2α毎に、前記の通過タイ
ミングのずれ及び両地点αとβ,βとγ,γとαそれぞ
れの通過時間の検出結果と、各2地点αとβ,βとγ,
γとαのセンサ設置間隔Lとに基づき、走行する車両
3′の計測車長lα,lβ,lγを算出する手段 (iii)′各計測車長lα〜lγの平均により走行する
車両3′の検出車長l′を決定してその大型/小型の車
種を識別する手段 (iv)′車種の識別に基づき、大型/小型の別に台数を
計測し、車速の平均を求める手段
【0168】そして、演算処理部8′が第1の形態の演
算処理部8と異なる点は、つぎの処理を行う点である。
【0169】すなわち、自動又は手動の2地点の選択に
より、3地点α〜γから選択された全ての組合わせの2
地点αとβ,βとα,αとγ又は設定された組合わせの
複数の2地点,例えば2地点αとβ,βとγが、演算処
理部8′に事前に設定される。
【0170】そして、例えば全ての組合わせの2地点α
とβ,βとγ,γとαが事前に設定された場合、演算処
理部8′は、各2センサ2αと2β,2βと2γ,2γ
と2αを、それぞれ第1の形態の2センサ2aと2bと
して、前記数5の式の演算から、各2地点αとβ,βと
γ,γとα毎の計測車長lα,lβ,lγを算出する。
【0171】さらに、各計測車長lα,lβ,lγにつ
き、全ての平均,(lα+lβ+lγ)/3、又は極端
に異なる車長を除いた残りの計測車長の平均,例えば
(lα+lβ)/2を算出し、算出した平均の車長を車
両3の検出車長lとして決定する。
【0172】そして、検出車長lと基準車長l0との
比較から車両3′の大型/小型を識別し、大型/小型の
別の台数の計測や平均車速の演算を行う。
【0173】この場合、設置する超音波センサの数は多
くなるが、車長検出精度が向上し、識別精度等が著しく
向上する。
【0174】なお、設置する超音波センサの数を多くし
て計測車長を多くする程、その平均の信頼性が向上して
計測精度等が一層向上する。
【0175】また、前記形態では、各計測車長の単純平
均から検出車長lを求めたが、検出車長lは種々
の平均演算で求めてよく、例えばセンサの設置位置によ
る重み付け平均等で求めてもよい。
【0176】さらに、前記形態では1車線の道路11の
場合に適用したが、第2の形態のような2車線の道路で
あって、並走状態及び追いつき、追い越しの通行状態が
生じる場合についても、3個以上の多数の超音波センサ
を設置することにより、前記と同様に識別精度等が向上
する。
【0177】ところで、前記各形態において、道路1,
10,11が対向車線のある対面通行路の場合には、セ
ンサ2a,2b,2α〜2γが反射波を受波して受波信
号Sa,Sb,Sα〜Sγを出力し得る距離,すなわち
センサ2a,2b,2α〜2γの有効送受波距離を、道
路の一側から対向車線の手前の車線までの距離に設定す
る。
【0178】具体的には、図1,図14の道路1,14
のような片側一車線の道路であれば、センサ2a,2
b,2α〜2γの設置位置からその車線の中央(真中)
程度までの距離に設定し、図7の道路10のような片側
2車線の道路であれば、センサ2a,2bの位置から中
央寄りの車線R2の中央程度までの距離に設定する。
【0179】このように設定すれば、対向車線の車両に
超音波センサが反応せず、誤検出が防止されて識別精度
の低下が防止される。
【0180】また、対向車線についても同様の識別を行
う場合は、道路の他側にも超音波センサを設置すればよ
く、このとき、車両走行方向からみれば、道路の他側が
一側になり、前記各形態と同様の識別が行える。
【0181】さらに、いたずら防止のために、超音波セ
ンサを容易に手が届かない高さに設置して斜め上方から
送受波するようにしてもよい。
【0182】そして、超音波センサの設置位置が沿道の
状態によって異なることから、前記の有効送受波距離は
実際には道路毎又は地点毎に異なる。
【0183】したがって、センサ2a,2b,2α〜2
γには、反応距離調整機能付きの超音波距離センサを用
いることが好ましく、この調整機能付きのセンサは、例
えば、超音波の出力レベルを可変設定できるとともに一
定レベル以上の反射波のみを受波し、その出力レベルの
調整により、地点毎に、有効送受波距離を、沿道や車線
数に応じた最適な距離に調整して設定することができ
る。
【0184】つぎに、前記各形態では1車線又は2車線
の道路に適用したが、3車線以上の多車線の一方通行又
は対面通行の道路にも本発明は同様に適用することがで
きる。
【0185】
【発明の効果】本発明は、以下に記載する効果を奏す
る。まず、請求項1の場合は、超音波センサ2a,2b
が道路1,10の2地点A,Bの一側に設置されてそれ
ぞれ道路1,10の他側方向(道路横断方向)に超音波
を出力して車両3,3a,3bを検出する。
【0186】この場合、道路の真上から超音波を出力す
る従来装置の支持ポールやアーム等の大型構造物に超音
波ヘッドを取付ける大がかりな設置工事が不要であり、
センサ2a,2bを道路1,10の一側に設置すればよ
いため、設置工事やメンテナンスの際に交通規制等を行
う必要がなく、中央分離帯のない場合にも設置が容易で
あり、超音波センサ2a,2bの設置が極めて容易に行
え、しかも、設置後のセンサ2a,2bのメンテナンス
や移動等も容易に行うことができる。
【0187】また、両地点A,Bのセンサ2a,2b
は、車両3,3a,3bが通過して反射された超音波を
受波し、走行する車両3,3a,3bが通過する間に通
過時間の幅の受波信号を出力し、両センサは設置地点が
異なり、車両の通過タイミングにずれがあり、このずれ
に応じて受波信号の出力タイミングがずれる。
【0188】そして、両センサ2a,2bの地点A,B
を車両3,3a,3bが通過するタイミングのずれW0
と、両センサ2a,2bそれぞれの車両通過時間W1
2と、センサ2a,2bの設置間隔Lとに基づき、演
算によって車長l,la,lbを検出してその大型/小
型を識別することができる。
【0189】この場合、センサ2a,2bは超音波が車
両3,3a,3bの色の影響を受けず、また、一定の広
がりをもって伝播し、車両3,3a,3bの外形状によ
らず反射波が確実に受波され、さらに、雨や霧等の気象
条件の影響も受けることがない。
【0190】したがって、設置等が極めて安価かつ容易
に行え、しかも、従来の光電センサを用いた場合より著
しく精度よく、車両3,3a,3bの識別を行うことが
できる。
【0191】つぎに、請求項2の場合は、道路11の3
地点以上の多地点α,β,γから選択されて組合わされ
た各2地点αとβ,βとγ,γとαの超音波センサ2α
と2β,2βと2γ,2γと2αの受波信号に基づき、
請求項1の場合と同様にして計測車長が求められ、これ
らの計測車長を平均して走行する車両の検出車長が決定
され、この検出車長に基づいて大型/小型の車種の識別
が行われる。
【0192】したがって、道路11の沿道方向の一側に
設ける超音波センサの数は請求項1より多くなるが、そ
れらの設置工事やメンテナンス等は、上方から車道に超
音波を出力する従来装置より容易である。
【0193】そして、複数の計測車長を平均して走行車
両の検出車長を求めるため、請求項1の場合より、識別
性能が一層向上する。
【0194】そして、道路1,10,11が対面通行路
のときは、各超音波センサ2a,2b,2α〜2γの超
音波の有効送受波距離を、道路1,10,11の一側か
ら対向車線の手前までの距離に設定することにより、一
方向に走行する車両3,3′,3a,3bについてのみ
車長を求めて車種を識別することができる。
【0195】また、超音波センサ2a,2b,2α〜2
γは、一般に光電センサに比して指向性が悪く、反応速
度も遅い特性を有し、送受波応答の感度幅が大きく、受
波信号の立上り,立下りのタイミングが車両の前端,後
端の実際の通過タイミングからずれて誤差を含むため、
本体処理装置5,5′に、各センサ2a,2b,2α〜
2γの送受波応答の感度幅に依存した各センサ2a,2
b,2α〜2γの受波信号の時間誤差を設定し、車両
3,3′,3a,3bの2地点A,B,αとβ,βと
γ,γとαの通過時間の検出値に時間誤差を加減して通
過時間の検出値を補正すれば、補正後の通過時間に基づ
いて走行する車両3,3′,3a,3bの大型/小型の
車種を一層精度よく識別することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1の形態の道路の平面図であ
る。
【図2】図1の本体処理装置の詳細なブロック図であ
る。
【図3】(a)は図2の演算原理の説明図,(b),
(c)は図1の2地点の超音波センサの受波信号の波形
図である。
【図4】図2の処理説明用の第1のフローチャートであ
る。
【図5】図4に続く処理説明用の第2のフローチャート
である。
【図6】(a),(b)は図1の2地点の超音波センサ
それぞれの感度幅に応じた時間誤差の説明図である。
【図7】本発明の実施の第2の形態の道路の平面図であ
る。
【図8】(a),(b),(c)は図7の道路の単独走
行の場合の車両走行説明図,2地点の超音波センサの受
波信号の波形図である。
【図9】(a),(b),(c)は図7の道路の並走状
態の場合の車両走行説明図,2地点の超音波センサの受
波信号の波形図である。
【図10】図7の車両の加減速走行時の走行距離と車速
との関係図である。
【図11】(a),(b),(c)は図7の道路の追い
つきの場合の車両走行説明図,2地点の超音波センサの
受波信号の波形図である。
【図12】(a),(b),(c)は図7の道路の追い
越しの第1のケースの車両走行説明図,2地点の超音波
センサの受波信号の波形図である。
【図13】(a),(b),(c)は図7の道路の追い
越しの第2のケースの車両走行説明図,2地点の超音波
センサの受波信号の波形図である。
【図14】本発明の実施の第3の形態の道路の平面図で
ある。
【図15】図14の本体処理装置の詳細なブロック図で
ある。
【符号の説明】
1,10,11 道路 2a,2b,2α,2β,2γ 超音波センサ 3,3′,3a,3b 車両 5,5′ 本体処理装置 A,B,α,β,γ 地点
フロントページの続き (72)発明者 高田 啓一郎 京都市右京区梅津高畝町47番地 日新電機 株式会社内 (72)発明者 倉田 典光 京都市右京区梅津高畝町47番地 日新電機 株式会社内 Fターム(参考) 2F068 AA21 AA47 CC06 FF12 KK12 KK17 KK18 TT02 5H180 CC11 DD01 EE07 5J083 AA02 AB14 AC29 AC32 AD14 AE01 AF03 BA01 BC04 BE11 BE16 BE38 CA01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 道路の沿道方向の2地点それぞれの一側
    に、前記道路の他側に向って超音波を出力し、走行する
    車両により反射した超音波を受波する超音波送受波器構
    成の超音波センサを設置し、 前記両地点の超音波センサの受波信号が入力されるコン
    ピュータ構成の本体処理装置に、 前記両地点の超音波センサの受波信号のレベル変化か
    ら、前記車両の前記両地点の通過タイミングのずれ及び
    前記両地点それぞれの通過時間を検出する手段と、 前記通過タイミングのずれ及び前記両地点の通過時間の
    検出結果と、前記両地点の超音波センサの設置間隔とに
    基づく車長検出により、前記車両の大型/小型の車種を
    識別する手段とを設けたことを特徴とする走行車両識別
    装置。
  2. 【請求項2】 道路の沿道方向の3地点以上の多地点そ
    れぞれの一側に、前記道路の他側に向って超音波を出力
    し、走行する車両により反射した超音波を受波する超音
    波送受波器構成の超音波センサを設置し、 前記各地点の超音波センサの受波信号が入力されるコン
    ピュータ構成の本体処理装置に、 前記各地点の超音波センサから選択して組合わされた各
    2地点の超音波センサ毎に、両地点の超音波センサの受
    波信号のレベル変化から、前記車両の両地点の通過タイ
    ミングのずれ及び両地点それぞれの通過時間を検出する
    手段と、 前記各2地点の超音波センサ毎に、前記通過タイミング
    のずれ及び前記両地点それぞれの通過時間の検出結果
    と、前記両地点の超音波センサの設置間隔とに基づき、
    前記車両の計測車長を算出する手段と、 前記各計測車長の平均により前記車両の検出車長を決定
    して前記車両の大型/小型の車種を識別する手段とを設
    けたことを特徴とする走行車両識別装置。
  3. 【請求項3】 道路が対面通行路であって、各超音波セ
    ンサの有効送受波距離を、前記道路の一側から対向車線
    の手前までの距離に設定したことを特徴とする請求項1
    又は請求項2記載の走行車両識別装置。
  4. 【請求項4】 本体処理装置に、各超音波センサの送受
    波応答の感度幅に依存した前記各超音波センサの受波信
    号の時間誤差を設定し、 走行する車両の各地点の通過時間の検出値に前記時間誤
    差を加減して前記通過時間の検出値を補正するようにし
    たことを特徴とする請求項1,請求項2又は請求項3記
    載の走行車両識別装置。
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