JP2003216867A - ダイレクトメール配布管理システム - Google Patents

ダイレクトメール配布管理システム

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JP2003216867A
JP2003216867A JP2002219660A JP2002219660A JP2003216867A JP 2003216867 A JP2003216867 A JP 2003216867A JP 2002219660 A JP2002219660 A JP 2002219660A JP 2002219660 A JP2002219660 A JP 2002219660A JP 2003216867 A JP2003216867 A JP 2003216867A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、顧客情報、地域情報、統計情報を
基にし、DM配布の条件等に適合するようDM配布管理
を行うことができるダイレクトメール配布管理システム
を提供する。 【解決手段】 CRMサーバ2で、顧客情報に緯度経度
の情報を付加するジオコーディング処理を行い、更に顧
客情報を条件による分析処理を行って対象となる顧客を
抽出し、GISサーバ4で、抽出された顧客情報と地図
情報とを合成して地図分布データを作成し、更に統計情
報を利用して、DM情報の中で設定されたDM配布条件
に従ってDM配布管理レポートを提供するダイレクトメ
ール配布管理システムである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイレクトメール
(DM)の配布を管理するダイレクトメール配布管理シ
ステムに係り、特に、DM配布先の顧客を地理的条件及
び統計的条件、DMに関する条件を用いて効率的に配布
することができるダイレクトメール配布管理システムに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、スーパーマーケット等の小売店か
らダイレクトメール(DM)を配布するに、顧客情報と
地域から配布する顧客を選出し、定められた配布形態で
発送するというものであった。ここで、配布形態とは、
DMをはがきにするのか手紙にするのか、また印刷を白
黒にするのかカラーにするのか等の様式を示している。
【0003】また、DMの予算が予め定められている場
合、配布する人数と配布形態を勘案しつつ、予算に合う
配布人数と配布形態を決定していた。
【0004】尚、ダイレクトメールに関連する発明に
は、平成5年(1993)7月2日公開の特開平5−1
65864号「ダイレクトメールラベル作成装置」(出
願人:富士通株式会社、発明者:岡本義也)がある。こ
の発明は、無作為に抽出した顧客と一定の評価基準で抽
出した顧客に一緒にダイレクトメールを送付し、その受
注状況を集計して作成した評価基準を基に顧客を選択し
てダイレクトメールを送付するダイレクトメールラベル
作成装置である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のダイレクトメール配布方法では、顧客情報と地域情
報、更に統計情報を利用してDMを配布する顧客を選出
したものではなく、また、配布形態を考慮して予算に適
合するか否かを判断するものとはなっていないから、D
M配布を効率的に行うことができないという問題点があ
った。
【0006】本発明は上記実情に鑑みて為されたもので
あり、顧客情報、地域情報、統計情報を基にし、DM配
布の条件等に適合するようDM配布管理を行うことがで
きるダイレクトメール配布管理システムを提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ダイレクトメ
ール配布管理システムにおいて、顧客情報に対して経度
緯度の情報を付加するジオコーディング処理を行い、ダ
イレクトメールの配布先の顧客を分析する処理を行い、
配布先の顧客を抽出する処理を行うCRMサーバと、地
図情報上に抽出した顧客情報を経度緯度の情報に従って
展開して地図分布データを作成し、ダイレクトメール情
報に従ってダイレクトメール配布管理レポートを作成す
るGISサーバとを有するものであり、顧客情報、地域
情報を基にし、ダイレクトメール配布の条件等に適合す
るようダイレクトメール配布管理を効率的に行うことが
できる。
【0008】本発明は、上記ダイレクトメール配布管理
システムにおいて、GISサーバが、地図分布データに
対して統計情報を参照して分布する顧客を選別するもの
であり、顧客情報、地域情報、統計情報を基にし、ダイ
レクトメール配布の条件等に適合するようダイレクトメ
ール配布管理を効率的に行うことができる。
【0009】本発明は、上記ダイレクトメール配布管理
システムにおいて、GISサーバが、地図分布データに
て分布する顧客数にダイレクトメール情報におけるダイ
レクトメールの単価を掛け合わせて配布コストを算出す
るものであり、ダイレクトメール配布管理レポートを容
易に作成できる。
【0010】本発明は、上記ダイレクトメール配布管理
システムにおいて、GISサーバが、予め設定されてい
る配布コストの予算に応じて地図分布データにおける配
布エリアを統計情報により調整するものであり、ダイレ
クトメール配布管理を容易にかつ効率的に行うことがで
きる。
【0011】本発明は、上記ダイレクトメール配布管理
システムにおいて、ダイレクトメール配布管理レポート
を表示する利用者装置を備え、ダイレクトメール配布管
理レポートが承認されると、利用者装置は、印刷業者へ
の印刷指示、配送業者への配送指示を出力し、業者から
の作業状況の報告を受けるものであり、ダイレクトメー
ルの印刷、配送の効率化を図ることができる。
【0012】本発明は、上記ダイレクトメール配布管理
システムにおいて、CRMサーバが、ダイレクトメール
配布管理レポートに基づいて配布されたダイレクトメー
ルへの応答内容を入力して記憶し、ダイレクトメール配
布管理レポートと応答内容とを比較して報告書を利用者
に提供するものであり、ダイレクトメール配布管理レポ
ートに基づいて配布されたダイレクトメールの応答状況
を利用者が認識できる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照しながら説明する。本発明の実施の形態に係るダ
イレクトメール(DM)配布管理システム(本システ
ム)は、CRMサーバで、顧客情報に経度緯度の情報を
付加するジオコーディング処理を行い、更に顧客情報を
条件による分析処理を行って対象となる顧客を抽出し、
GISサーバで、抽出された顧客情報と地図情報とを合
成し、更に統計情報を利用して、DM情報の中で設定さ
れたDM配布条件に従ってDM配布管理レポートを提供
するものである。これにより、DMを配布予定の小売店
等が対象となる顧客を抽出すると共に、予算との関係か
らDMの配布形態、配布人数をレポートにて知ることが
でき、DM配布を効率的に行うことができるものであ
る。
【0014】本発明の実施の形態に係るダイレクトメー
ル(DM)配布管理システム(本システム)について図
1を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形
態に係るダイレクトメール配布管理システムの概略構成
図である。本システムは、図1に示すように、POSシ
ステム1と、CRMサーバ2と、顧客DB3a、抽出D
B3bと、GISサーバ4と、地図情報DB5aと、統
計情報DB5bと、DM情報DB5cと、利用者PC6
とから構成されている。
【0015】次に、本システムの各部を具体的に説明す
る。POS(Point of sales )システム1は、商品の
販売時点の売上を集計するシステムであり、顧客に関連
する情報も取得してCRMサーバ2に出力する。尚、ポ
イントカードシステム又はアンケート情報、商談情報な
ど、様々な顧客情報がCRMサーバ2に入力されて、顧
客DB3aに記憶される。
【0016】CRM(Customer Relationship Manageme
nt)サーバ2は、CRM機能を備えたサーバであり、具
体的には、顧客情報入力処理、ジオコーディング処理、
分析処理、顧客抽出処理を行う。顧客情報入力処理と
は、POSシステム等から入力される顧客情報を顧客D
B3aの該当するエリアに記憶する処理である。ジオコ
ーディング処理とは、顧客DB3aに記憶されている顧
客情報に対して経度緯度の座標付けを行う処理である。
具体的には、住所、郵便番号、電話番号など、地域性の
あるデータに座標付けを行うものである。
【0017】分析処理とは、顧客DB3aからRFMマ
トリックス分析、デシル分析、特売顧客分析、プロモー
ション分析などを行う処理である。RFMとは、優良顧
客を定義するためのいわば古典的な手法であり、R(Re
cency)とは、最近の購入であるか否か、F(Frequency
)とは、どのくらいの頻度で購入しているか、M(Mon
etary value)とは、どのくらい金額を使っているか、
を示す基準である。実際のRFM分析はこの3つの指標
にそれぞれの指数を掛け合わせて顧客のランキングを行
う。
【0018】デシル分析とは、顧客を10のグループに
分け、それぞれのグループ毎に利益貢献度を測定する方
法である。具体的には、売上高の高い順に顧客を並べ、
10の同数のグループに分け、10のグループ毎に売上
を集計し、ランク別に1人当たり売上を求める。このよ
うな分析によって、各ランクの顧客の購買力指数が求め
られる。
【0019】顧客抽出処理とは、上記分析処理により特
定の条件による顧客の抽出を行う処理である。この抽出
処理では、年齢や性別、購買動向や利用実績など様々な
条件で抽出している。上記分析処理、上記顧客抽出処理
について、どのような分析手法、抽出条件を用いるか
は、ユーザが求めるところによる。抽出された顧客情報
は、抽出DB3bに記憶される。尚、抽出される顧客情
報は、複数種類あっても構わない。つまり、1ユーザ
が、複数の期間、又は複数の店舗に対応した顧客情報を
抽出して複数の抽出DB3bに記憶させるようにしても
よい。
【0020】顧客DB(データベース)3aは、POS
システム1等から入力される顧客情報を記憶するデータ
ベースであり、更にその顧客情報はジオコーディング処
理により経度緯度の情報が付加されている。抽出DB
(データベース)3bは、CRMサーバ2で行われたジ
オコーディング処理、分析処理、顧客抽出処理の結果で
ある顧客情報(抽出された顧客情報)を記憶するデータ
ベースである。
【0021】GIS(Geographic Information Syste
m)サーバ4は、顧客情報と地図情報の合成処理、統計
情報の準備処理、DM情報参照処理を行い、DM配布条
件の設定処理によりDM配布管理レポートを提供する処
理を行うものである。
【0022】顧客情報と地図情報の合成処理とは、抽出
DB3bから抽出された顧客情報を読み込んで、地域的
に把握可能なデータとするものである。具体的には、抽
出された顧客情報は、ジオコーディングされているた
め、経度緯度の座標の情報から抽出された各顧客の位置
を地図情報DB5aから読み込んだ地図情報上に割り付
けて地図分布データを作成し、住所(行政界)やメッシ
ュ(1km、500mの四角)毎に集計を行い、更にそ
の中から顧客を選択可能としている。
【0023】統計情報準備処理とは、統計情報を基にし
て住所(行政界)毎に顧客情報を把握可能とするもので
ある。具体的には、行政界毎に統計情報DB5bから統
計情報(人口、世帯数、年齢別人口、昼夜間人口、商業
データ、工業データ、消費支出など)を選択できるよう
準備する。この統計情報は、上記抽出された顧客情報に
対して、更にDM配布先となる顧客を絞り込むための判
断材料として用いられる。
【0024】DM情報参照処理とは、DMに関連する情
報を把握するための処理であり、DMの種類や形状(D
M配布形態)、コスト(予算)などを決定できるように
するための準備処理である。また、DMに関連する情報
(DM情報)とは、予め複数種類のDM形態が登録され
ており、そのDM形態における商品番号と単価(コス
ト)、写真又は概略図、それに特徴の情報が種類毎にD
M情報DB5cに記憶されている。
【0025】DM配布条件設定処理とは、顧客情報が合
成された地図情報(地図分布データ)に対して、準備さ
れた統計情報、準備されたDM情報の中から、統計情報
及びDM情報を特定する。具体的には、地図分布データ
に対して、統計情報DB5bに記憶された統計情報の中
で利用する統計情報を特定する。これにより、地図分布
データにおける円形、多角形、時間商圏(徒歩、自転
車、自動車)などのエリアにおいて、統計情報の側面か
らDM配布先となる顧客が選出される。また、DM情報
DB5cに記憶されたDM情報の中で利用するDM情報
を特定すると、DM配布先となる顧客の人数に対するD
M配布コストが算出される。以上のデータが総合され
て、DM配布管理レポートが作成される。
【0026】地図情報DB(データベース)5aは、地
図関連のデータを記憶しており、抽出された顧客情報を
地図上に展開して地図分布データを作成するのに用いら
れる。尚、この地図関連のデータは、CRMサーバ2で
ジオコーディング処理において経度緯度の情報を付与す
る際に利用される。統計情報DB(データベース)5b
は、行政機関等によって発表されている統計情報を記憶
しており、GISサーバ4からの検索により、該当する
統計データを出力する。DM(ダイレクトメール)情報
DB(データベース)5cは、DMの形態に応じて、D
Mの種類、形状、コスト、特徴等を記憶しており、ユー
ザによるDM情報の特定により、特定されたDMについ
ての予算等が計算される。
【0027】利用者PC(利用者装置)6は、本システ
ムを利用するユーザが操作するパーソナルコンピュータ
であり、GISサーバ4に対する指示を与え、DM配布
管理レポートを表示又は印刷出力するものである。ま
た、利用者PC6は、CRMサーバ2における分析手
法、抽出条件等の設定も行うようにすることが考えられ
る。
【0028】次に、本システムの動作について図2〜図
6を参照しながら説明する。図2は、CRMサーバ2に
おける処理の流れを示すフローチャートであり、図3
は、GISサーバ4における処理の流れを示すフローチ
ャートであり、図4は、地図情報と顧客情報とが合成処
理された概略図であり、図5は、DM配布管理レポート
における配布地図の概略図であり、図6は、DM情報D
B5cにおけるDM情報を示す概略図である。
【0029】図2に示すように、POSシステム1等か
ら顧客情報がCRMサーバ2に入力されると、CRMサ
ーバ2は、顧客情報を顧客DB3aに入力する処理を行
う(S11)。続いて、顧客DB3aに記憶された顧客
情報に対して地図情報DB5aを参照してジオコーディ
ング処理を行い、顧客情報に経度緯度の情報を付加する
(S12)。
【0030】更に、CRMサーバ2では、デシル分析等
による顧客情報の分析処理を行い(S13)、抽出条件
に従って顧客抽出処理を行い(S14)、抽出DB3b
に記憶する。
【0031】CRMサーバ2での処理が終了すると、図
3に示すように、GISサーバ4では、抽出DB3bと
地図情報DB5aを参照して、抽出した顧客情報と地図
情報の合成処理を行う(S21)。合成処理された地図
情報(地図分布データ)は、図4に示すように、地図上
にユーザの店舗A店がほぼ中心に描画され、顧客の位置
情報が「○」でプロットされている。尚、地図には、大
小の道路、行政区画も描画されている。
【0032】続いて、GISサーバ4は、統計情報DB
5bを参照して統計情報提供の準備処理を行う(S2
2)。また、DM情報DB5cを参照して、DMの内容
を特定するためのDM情報を参照する処理を行う(S2
3)。
【0033】利用する統計情報を特定し、利用するDM
情報を特定するDM配布条件設定処理が為される(S2
4)と、DM配布管理レポートの出力処理を行う(S2
5)。次に、出力されたDM配布管理レポートを見てD
M配布条件を変更する場合(Yesの場合)は、処理S
24に戻ってDM配布条件設定処理を行う。また、DM
配布条件を変更しない場合(Noの場合)は、処理を終
了する。
【0034】統計情報とDM情報を利用して、図4の地
図データから更に配布先のエリアが特定されたのが、図
5の地図データである。図5に示すように、行政区画内
を斜線で示しているのが、DMの配布先となったエリア
である。
【0035】また、DM情報は、図6に示すように、D
Mの種類に応じた商品NO.(ナンバー)、コスト(単
価)、特徴、DMの表裏を示す概略写真又は概略図の情
報等を有している。処理S24でDMの種類が特定され
ると、図5における配布先の顧客の人数(数量)に単価
を掛け合わせて、金額を算出する。図6では、DMの商
品NO.2について、配布顧客数から数量5500部を
導き出し、単価250円×数量5500部=金額¥1,
375,000が算出されている。
【0036】上記例では、配布顧客数から金額(予算)
を算出しているが、特定予算内で、配布顧客数を限定す
ることも考えられる。この場合、予算内に収まらなけれ
ば、図3の処理S24〜S26を繰り返して利用する統
計情報を変更して配布顧客数を限定していく。
【0037】また、DMによって紹介する商品の内容に
より、DMの種類を予め特定することがある。例えば、
宝石、自動車のDMであれば、高級感のある単価の高い
DMを選択し、日用品に関するDMであれば単価の低い
DMを選択するといったことが行われる。つまり、業種
によってDMの種類が予め特定されている場合も、図3
の処理S24〜S26を繰り返して予算内となるよう統
計情報を変更して配布顧客数を調整する。
【0038】DM配布管理レポートには、対象エリアの
住所、配布顧客の一覧、統計情報の集計結果、計画実行
時の総コスト、DMの形状、分布地図が掲載される。そ
して、このDM配布管理レポートに従って配布作業を行
う。配布作業は、宛先の印刷、メールマガジンの発行等
である。また、DM配布管理レポートは、DM配布の企
画書として利用できるし、営業サイドへの指示書にも利
用できる。また、DM配布管理レポートに記載される情
報を顧客DB3aに出力し、顧客DB3aおける対応す
る顧客情報に付加するようにしてもよい。これにより、
同じDM配布管理レポートを容易に作成できる。
【0039】上記例では、DM配布の予算に応じて統計
情報を用いてDMの配布先を調整したが、プログラム化
して、予算内に収まるように、予め複数の統計情報を用
意しておき、その統計情報の組み合わせによって自動的
にDM配布エリアを決定するようにしてもよい。
【0040】例えば、地図上に基準となる点を特定し、
その点を中心とする円を少しずつ大きくしながら、その
円で囲まれるDM配布対象の顧客の件数を、予算に納ま
るよう算出する。具体的なプログラム処理について図7
を参照しながら説明する。図7は、本システムにおける
DM配布エリアを自動的に決定する処理を示すフローチ
ャートである。
【0041】図7に示すように、DM配布エリアを自動
的に決定するための前処理として、配布するDMの種
類、DMの配布部数を決定して入力する(S31)。D
Mの配布部数は予算に応じて決定されるが、入力項目と
して、DMの種類と予算を入力して、配布部数を計算す
るようにしてもよい。
【0042】次に、ユーザが利用者PC6を用いて地図
情報を表示させ、当該地図上に中心点を決定する処理を
行う(S32)。そして、本プログラムは、地図上の中
心点を中心に、円を描画し、その円を少しずつ大きくす
る(S33)。大きくした円のエリア内に、DM配布対
象の顧客が何人いるのかを特定し、DM配布部数を算出
する。当該算出したDM配布部数にDMの種類から求め
られるDMの単価及び配布料金を掛け合わせると、当該
エリア内でのDM作成及び配布のコストが算出される。
そのコストが予算内であるか否か判定する(S34)。
【0043】予算内であれば(Yesの場合)、処理S
33に戻り、更に円を大きくする処理を行い、予算内の
判定を行う(S34)。そして、処理S34で、予算内
でない場合(予算オーバーした場合:Noの場合)、予
算オーバーする直前の円をDM配布エリアとする(S3
5)。それで処理を終了する。
【0044】上記例では、単純な円を用いて配布エリア
を特定していたが、特定の道路、線路に沿って特定時間
以内に来店できるエリアをDM配布対象エリアとするこ
ともできる。具体的には、図8を用いて説明する。図8
は、本システムにおけるDM配布エリアを線路に沿って
自動的に決定する概要を示す説明図である。
【0045】上記図7の処理において、処理S32で中
心点を特定の駅(A駅)とする。そして、処理S33の
処理を、A駅から所要時間5分で到着できる距離のエリ
アを描画する。地図情報には線路(乗り換え時間も含
む)及び道路(徒歩又は自動車)の属性として所要時間
が記憶されており、それら情報に基づいてエリアを決定
する。そして、そのエリア内におけるDM配布が予算内
か否かを処理S34で判定し、予算内であれば、更に、
10分、15分、…と処理S33で所要時間を増やして
行く。所要時間の増加は、もっと細かい時間単位であっ
ても構わない。
【0046】所要時間によるDM配布エリアの決定は、
例えば、所要時間10分の場合、徒歩10分、電車3分
+徒歩7分、電車5分+徒歩5分等の組み合わせが考え
られ、道路及び線路の属性情報からこれら情報を取得し
て演算し、全体としてのDM配布エリアを決定して行く
ものである。このようにして、道路、線路に沿ったDM
配布エリアを予算内で特定する。
【0047】尚、図8では、A駅を中心とし、そこから
所要時間で到着できるエリアをDM配布エリアとして特
定している。従って、A駅周辺の円が一番大きく、次
に、A駅に近いB駅周辺の円が大きく、続いて、C駅、
D駅の順で円の大きさが小さくなっている。図8の例で
は、説明を簡単にするために、DM配布エリアが各駅で
円にて表示されているが、道路の事情等から複雑な形状
のエリアとなることが予測できる。
【0048】また、基準となる特定地域に中心点を設定
し、近い行政界を順番に選択し、予算に納まるようDM
配布エリアを特定することも考えられる。この例でも、
地図上の行政界の表示色を塗り替えながらエリアを表示
させるようにする。また、予算に納まるように、DMの
単価と配布部数からDM配布対象の行政界リストを自動
生成するようにしてもよい。
【0049】また、基準となる特定地域に中心点を設定
し、指定された条件に合致する行政界を近い順番に選択
し、予算に納まるようDM配布エリアを特定することも
考えられる。指定された条件とは、例えば、「1000
世帯以上の地域」、「年齢10〜20歳の女性が150
人以上の地域」、「商店数が50店以上の地域」等のこ
とである。この例でも、地図上の指定された条件に合致
する行政界の表示色を塗り替えながらエリアを表示させ
るようにする。また、予算に納まるように、DMの単価
と配布部数からDM配布対象の行政界リストを自動生成
するようにしてもよい。
【0050】また、ユーザは、利用者PC6を用いて、
DM配布エリアが決まったが、もっと広い地域に配布し
たい場合には、DMの単価を低くすることが考えられ
る。また、ユーザは、DM配布エリアが決まったが、も
っと狭いエリアを希望し、予算に余裕がある場合には、
DMの単価を高くすることが考えられる。
【0051】更に、DMの複数の単価について、同じ画
面上に複数のDM配布エリアを表示させることが可能で
ある。その場合の具体的な表示画面は、図9に示すDM
配布エリアとなる。図9は、本システムにおける複数の
DMの種類に対するDM配布エリアの表示状況を示す説
明図である。図9においては、DMの単価が最も高いの
がエリアAで示される部分であり、次に単価が高いのが
エリアBで示される部分であり、DMの単価が低いのが
エリアCで示される部分である。これら表示された各配
布エリアは表示色を変えるようにすると区別しやすいも
のである。
【0052】また、DM配布管理レポートの情報を顧客
DB3aに記憶しておくことで、当該DMへのレスポン
スがPOSシステム1等から入力された場合に、DMの
応答率を得ることができ、DM配布の適正を検証でき
る。さらに、CRMサーバ2は、DM配布管理レポート
とDMのレスポンス内容とを比較分析して今回のDM配
布に関するレポートを作成でき、また当該DMに関する
顧客分析が可能となり、ユーザへ各種分析レポートが提
供可能となる。これにより、利用者は、DM配布管理レ
ポートに基づいて配布されたDMの応答状況を認識でき
る。
【0053】具体的には、どの顧客に何時、どのような
条件(DMの種類、内容等)で発送したかを顧客DB3
aから抽出し、POSシステム1から実際に購入した商
品の内容等の利用実績を取得する。そして、顧客が、何
時、何を、いくら、どの店舗で、どの地域から来て購入
したかを判断して、情報収集する。DM配布に対して顧
客の反応状況を知ることができる。
【0054】また、DM配布した月のデータとそれ以前
(半年又は1年の平均)データを比較して、対応客と対
応商品の動きを比較表示可能である。また、DMの内
容、例えば、DMの内容がセールか、単品公告か、ま
た、DM配布日数等の違いによって、効果の違いを分析
できる。
【0055】上記の情報収集、分析等によって、DM全
体のレスポンス率やピンポイントの顧客の状況が時系列
で把握できるので、各要素の相関関係等からリピート性
や離反状態等から把握して、プロモーション戦略、商品
開発、チャネル開拓等に生かすことが可能となる。リピ
ート性又は離反状態は、DMによる影響を容易に認識で
きるものである。
【0056】また、DM配布管理レポートにDMの印刷
業者、配送業者を追加し、当該DM配布管理レポートの
承認により、レポートの内容に基づいた印刷業者、配送
業者への発注(印刷指示、配送指示)を印刷業者、配送
業者のPC(パーソナルコンピュータ)に電子メールに
て通知し、各業者での作業の進捗状況をGISサーバ4
又は利用者PC6に報告するようにすれば、DM発注業
務のEDI(Electronic Data Interchange)化を実現
でき、利用者からのDM発注からDM配送業務までの業
務フローを印刷業者・配送業者を含めてシステム化で
き、DMの印刷、配送の効率化を図ることができる。
【0057】本システムによれば、顧客情報をジオコー
ディング処理し、分析処理及び抽出処理にて顧客情報を
抽出し、抽出した顧客情報と地図情報とを合成し、統計
情報を用いてDM配布エリアを特定すると共に、特定さ
れたDM情報によってDM配布管理レポートを出力でき
るものであり、DMの配布先をCRM機能及び統計情報
により特定し、更に特定されたDM情報によって容易に
DM配布を管理でき、DM配布の効率を一層向上させる
ことができる効果がある。
【0058】尚、上記例では、CRMサーバ2とGIS
サーバ4とを分かりやすくするための別個のものとした
が、単一のサーバに統合しても構わない。また、上記例
では、CRMサーバ2とGISサーバ4に対して利用者
PC6が接続して利用するクライアント・サーバタイプ
の構成となっているが、利用者PC6を複数各サーバに
LAN(Local Area Network)で接続するイントラネッ
トタイプであってもよい。また、CRMサーバ及びGI
Sサーバにインターネットを用いてウェブサーバを介し
て接続するインターネットタイプであってもよい。この
場合、CRMサーバ及びGISサーバの機能がインター
ネットでユーザに提供されることになるので、ASP
(Application Service Provider)モデルとなる。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、顧客情報に対して経度
緯度の情報を付加するジオコーディング処理を行い、ダ
イレクトメールの配布先の顧客を分析する処理を行い、
配布先の顧客を抽出する処理を行うCRMサーバと、地
図情報上に抽出した顧客情報を経度緯度の情報に従って
展開して地図分布データを作成し、ダイレクトメール情
報に従ってダイレクトメール配布管理レポートを作成す
るGISサーバとを有するダイレクトメール配布管理シ
ステムとしているので、顧客情報、地域情報を基にし、
ダイレクトメール配布の条件等に適合するようダイレク
トメール配布管理を効率的に行うことができる効果があ
る。
【0060】本発明によれば、GISサーバが、地図分
布データに対して統計情報を参照して分布する顧客を選
別する上記ダイレクトメール配布管理システムとしてい
るので、顧客情報、地域情報、統計情報を基にし、ダイ
レクトメール配布の条件等に適合するようダイレクトメ
ール配布管理を効率的に行うことができる効果がある。
【0061】本発明によれば、GISサーバが、地図分
布データにて分布する顧客数にダイレクトメール情報に
おけるダイレクトメールの単価を掛け合わせて配布コス
トを算出する上記ダイレクトメール配布管理システムと
しているので、ダイレクトメール配布管理レポートを容
易に作成できる効果がある。
【0062】本発明によれば、GISサーバが、予め設
定されている配布コストの予算に応じて地図分布データ
における配布エリアを統計情報により調整する上記ダイ
レクトメール配布管理システムとしているので、ダイレ
クトメール配布管理を容易にかつ効率的に行うことがで
きる効果がある。
【0063】本発明によれば、ダイレクトメール配布管
理レポートを表示する利用者装置を備え、ダイレクトメ
ール配布管理レポートが承認されると、利用者装置は、
印刷業者への印刷指示、配送業者への配送指示を出力
し、業者からの作業状況の報告を受ける上記ダイレクト
メール配布管理システムとしているので、ダイレクトメ
ールの印刷、配送の効率化を図ることができる効果があ
る。
【0064】本発明によれば、CRMサーバが、ダイレ
クトメール配布管理レポートに基づいて配布されたダイ
レクトメールへの応答内容を入力して記憶し、ダイレク
トメール配布管理レポートと応答内容とを比較して報告
書を利用者に提供する上記ダイレクトメール配布管理シ
ステムとしているので、ダイレクトメール配布管理レポ
ートに基づいて配布されたダイレクトメールの応答状況
を利用者が認識できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るダイレクトメール配
布管理システムの概略構成図である。
【図2】CRMサーバ2における処理の流れを示すフロ
ーチャートである。
【図3】GISサーバ4における処理の流れを示すフロ
ーチャートである。
【図4】地図情報と顧客情報とが合成処理された概略図
である。
【図5】DM配布管理レポートにおける配布地図の概略
図である。
【図6】DM情報DB5cにおけるDM情報を示す概略
図である。
【図7】本システムにおけるDM配布エリアを自動的に
決定する処理を示すフローチャートである。
【図8】本システムにおけるDM配布エリアを線路に沿
って自動的に決定する概要を示す説明図である。
【図9】本システムにおける複数のDMの種類に対する
DM配布エリアの表示状況を示す説明図である。
【符号の説明】
1…POSシステム、 2…CRMサーバ、 3a…顧
客DB、 3b…抽出DB、 4…GISサーバ、 5
a…地図情報DB、 5b…統計情報DB、5c…DM
情報DB、 6…利用者PC

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顧客情報に対して経度緯度の情報を付加
    するジオコーディング処理を行い、ダイレクトメールの
    配布先の顧客を分析する処理を行い、配布先の顧客を抽
    出する処理を行うCRMサーバと、 地図情報上に抽出した顧客情報を経度緯度の情報に従っ
    て展開して地図分布データを作成し、ダイレクトメール
    情報に従ってダイレクトメール配布管理レポートを作成
    するGISサーバとを有することを特徴とするダイレク
    トメール配布管理システム。
  2. 【請求項2】 GISサーバは、地図分布データに対し
    て統計情報を参照して分布する顧客を選別するサーバで
    あることを特徴とする請求項1記載のダイレクトメール
    配布管理システム。
  3. 【請求項3】 GISサーバは、地図分布データにて分
    布する顧客数にダイレクトメール情報におけるダイレク
    トメールの単価を掛け合わせて配布コストを算出するサ
    ーバであることを特徴とする請求項1又は2記載のダイ
    レクトメール配布管理システム。
  4. 【請求項4】 GISサーバは、予め設定されている配
    布コストの予算に応じて地図分布データにおける配布エ
    リアを統計情報により調整するサーバであることを特徴
    とする請求項2記載のダイレクトメール配布管理システ
    ム。
  5. 【請求項5】 CRMサーバにおける分析処理は、RF
    Mマトリックス分析、デシル分析、特売顧客分析、又は
    プロモーション分析であることを特徴とする請求項1乃
    至4記載のダイレクトメール配布管理システム。
  6. 【請求項6】 ダイレクトメール情報は、業種によって
    異なるダイレクトメールの種類を備えており、少なくと
    もダイレクトメールの種類、単価が含まれることを特徴
    とする請求項1乃至5記載のダイレクトメール配布管理
    システム。
  7. 【請求項7】 ダイレクトメール配布管理レポートは、
    対象エリアの住所、配布顧客一覧、統計情報の集計結
    果、配布コスト、ダイレクトメールの形状、分布地図の
    情報を有することを特徴とする請求項1乃至6記載のダ
    イレクトメール配布管理システム。
  8. 【請求項8】 ダイレクトメール配布管理レポートを表
    示する利用者装置を備え、ダイレクトメール配布管理レ
    ポートが承認されると、前記利用者装置は、印刷業者へ
    の印刷指示、配送業者への配送指示を出力し、前記業者
    からの作業状況の報告を受ける装置であることを特徴と
    する請求項1乃至7記載のダイレクトメール配布管理シ
    ステム。
  9. 【請求項9】 CRMサーバは、ダイレクトメール配布
    管理レポートに基づいて配布されたダイレクトメールへ
    の応答内容を入力して記憶し、前記ダイレクトメール配
    布管理レポートと前記応答内容とを比較して報告書を利
    用者に提供するサーバであることを特徴とする請求項1
    乃至8記載のダイレクトメール配布管理システム。
  10. 【請求項10】 CRMサーバとGISサーバの機能を
    一つの統合サーバで実現したことを特徴とする請求項1
    乃至9記載のダイレクトメール配布管理システム。
  11. 【請求項11】 CRMサーバ、GISサーバ、又は統
    合サーバに対して指示入力を行う利用者装置をクライア
    ントとして接続可能としたことを特徴とする請求項1乃
    至10記載のダイレクトメール配布管理システム。
  12. 【請求項12】 利用者装置を複数のクライアント分備
    え、ネットワークを介して接続可能としたことを特徴と
    する請求項11記載のダイレクトメール配布管理システ
    ム。
  13. 【請求項13】 インターネットを介して複数の利用者
    装置が接続可能であり、CRMサーバ、GISサーバ、
    又は統合サーバの機能で実現されるサービスを前記利用
    者装置に提供することを特徴とする請求項12記載のダ
    イレクトメール配布管理システム。
  14. 【請求項14】 GISサーバは、地図分布データにお
    ける特定点を中心に描画される図形のサイズを変更しな
    がら、当該図形内のダイレクトメールの配布先の顧客の
    件数が、配布コストの予算内となる配布エリアを決定す
    ることを特徴とする請求項1記載のダイレクトメール配
    布管理システム。
  15. 【請求項15】 GISサーバは、地図分布データにお
    ける特定点を中心に道路又は電車を利用した所要時間に
    よって描画される図形のサイズを変更しながら、当該図
    形内のダイレクトメールの配布先の顧客の件数が、配布
    コストの予算内となる配布エリアを決定することを特徴
    とする請求項1記載のダイレクトメール配布管理システ
    ム。
  16. 【請求項16】 所要時間は、地図分布データの道路又
    は/及び線路の属性情報から徒歩、電車又は車による移
    動時間、若しくはこれらを組み合わせた移動時間を取得
    して算出されることを特徴とする請求項15記載のダイ
    レクトメール配布管理システム。
  17. 【請求項17】 GISサーバは、地図分布データにお
    ける特定点を中心に近い行政界を順番に選択し、配布コ
    ストの予算内となる配布エリアを決定することを特徴と
    する請求項4記載のダイレクトメール配布管理システ
    ム。
  18. 【請求項18】 GISサーバは、地図分布データにお
    ける特定点を中心に指定された条件に合致する行政界を
    順番に選択し、配布コストの予算内となる配布エリアを
    決定することを特徴とする請求項4記載のダイレクトメ
    ール配布管理システム。
  19. 【請求項19】 GISサーバは、ダイレクトメールの
    複数の単価について、同一画面上に複数の決定した配布
    エリアを表示させることを特徴とする請求項14乃至1
    8のいずれかに記載したダイレクトメール配布管理シス
    テム。
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