JP2003216845A - 寸法仕様をもつ商品の受発注処理方法およびシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 階段や窓枠などの建材のように、現場での確
認と細部の採寸を必要とするような商品の発注を、現場
から簡単かつ正確に行えるようにして、その発注した商
品の価格および納期を含む見積データをすぐに得られる
ようにすることである。 【解決手段】 発注する顧客がどの現場からでも受発注
を処理するサーバーに簡便にアクセスできるようにす
る。そのため、携帯電話を含む携帯端末をアクセスツー
ルとして用いるとともに、サーバーが管理する在庫商品
データや見積データを顧客が容易に参照できるように
し、さらに寸法指定を含む商品の発注データは、サーバ
ーから携帯端末へ送出する発注画面のシーケンス上で、
主に顧客側の選択操作により正確な入力設定を可能にす
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、寸法指定を含む仕
様での商品発注を可能にする簡便な受発注処理方法およ
び受発注処理システムに関する。たとえば家屋建築の場
合、階段や窓枠などの建材や、塀、配管など、建築物件
ごとに異なる多数の寸法指定を必要とする材料が用いら
れる。本発明は、このような材料について建築現場で実
際に採寸し、その場で確実な寸法指定に基づく発注処理
をすることを可能にするものである。

【０００２】

【従来の技術】建材メーカーでは、問屋などの流通業者
や工務店などの施工業者を含む多数の顧客との間で日常
的に取引を行っているが、建材の種類やサイズ、納期、
納品場所など、顧客からの注文は多様な組み合わせと条
件で指定されるため、顧客側での発注書の作成も、建材
メーカーにおける見積書の作成も、複雑で手間のかかる
作業となっている。たとえば、顧客側では、必要なすべ
ての建材について種類、寸法、施工方法を確認し、種類
ごとに寸法、数量、施工方法、納期、納品場所をそれぞ
れ指定して発注し、これを受注した建材メーカー側で
は、顧客が指定した種類の建材を必要数量確保するとと
もに、必要であれば建材を指定された寸法で切り出し、
指定された期日に指定された施工現場へ届ける必要があ
り、それらをすべて考慮して費用、作業日数、配送方法
などを見積らなければならない。

【０００３】端末からオンラインで建材を発注できる受
発注システムは、従来から利用されていたが（たとえ
ば、特開2001−167171号公報参照）、そのシステムは単
純に発注のみを取り扱うものであったため、建材を発注
したい顧客は、まず商品カタログ情報を参照して商品
（建材）の詳細を知り、さらに商品の施工図面を施工図
面集から取り出してそれに基づき寸法などの細部仕様を
決め、発注データを作成しなければならず、作業がバラ
バラであった。

【０００４】従来の建材にかかわるオンライン受発注シ
ステムでは、実質的に発注処理しか取り扱っていなかっ
たために、情報利用が十分に行われず、次のような問題
が生じていた。 ａ．顧客が見積依頼のために設計データなどを建材メー
カーへ送っても、そのあと見積書が返されるまでにずい
ぶん待たされることが多く、見積書の確認や発注が遅
れ、さらには納品の遅れにもつながっていた。 ｂ．顧客が建築現場などの出先で発注漏れに気がついた
り、設計変更などで緊急に追加注文が必要になる場合が
あるが、先の発注内容が分からなかったり、在庫の確認
や納期の問い合わせを電話で行なったのでは煩雑で時間
がかかり、間違いも起きやすく、出先から迅速確実に対
応することができなかった。 ｃ．顧客間での情報利用がないので、顧客は過去に類似
の取引があっても、まったく新しく見積データを作成
し、建材メーカーも同じ内容の見積りを繰り返し作成し
なければならず、システムとして効率が悪かった。 ｄ．建材の販売においてもっとも重要なことは、逐次状
況が変わる建築現場にいかにジャストインタイムで商品
を搬入するかということである。そのため、たとえば小
売店の担当者はお客様である施工業者の現場ごとの管理
表を作り、それぞれの項目（床材、建具など）について
メーカー、あるいは問屋からの納品日と現場搬入予定日
を書き込み、自分で煩雑な管理をしなければならなかっ
た。 ｅ．建材の発注寸法の多くは施工図面に基づいて決定さ
れるが、階段や窓枠の場合には、図面と施工状態との間
に微妙なズレが生じていたり、図面では分からない細部
もあるため、発注者は工事現場で実際に確認して採寸し
てみる必要がある。たとえば階段発注の場合、従来は、
発注者が工事現場等で、現場の階高、掛巾、柱芯々寸法
を採番し、電話等により、自分の事務所や建材メーカー
に連絡するか、寸法データを事務所に持ち帰ってから階
段発注依頼を行っているのが常である。そのため、手配
を急ぐ場合には電話による口頭連絡が多くなり、時には
寸法データの伝達ミスにより施工不能な階段が発注され
てしまって、納品のトラブルが起きやすかった。階段は
通常プレカットして出荷されるため、このような発注ミ
スがあると代品の手配に時間がかかり、施工スケジュー
ルに狂いが生じやすかった。また、発注の時点では、納
期がすぐには分からないという問題があった。

【０００５】同様に窓枠発注の場合も、従来は、施工図
面から必要数と寸法を拾い出し、電話等でメーカーに連
絡するのが通常であったが、図面と施工現場の寸法の差
異から発注ミスが生じて、窓枠が間違ってオーダーカッ
トされ、納品された窓枠が現場で施工できなかったり、
施工不良によるクレームがつく原因となりやすかった。
そのため、発注の際に、あらかじめ現場で窓枠の取り付
け予定部分の確認と採寸をすることが必要であったが、
現場ではオーダーカットされた窓枠の価格や納期が分か
らないという問題があった。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、顧客
が現場などの出先のどこからでも、先に発注した内容や
納品の状況をすぐに確認でき、また必要な場合には、追
加発注や緊急発注／納品などをその場ですぐに手配でき
るようにするとともに、階段や窓枠などの建材のよう
に、現場での確認と細部の採寸を必要とするような商品
の発注を、現場から簡単かつ正確に行えるようにして、
その発注した商品の価格および納期を含む見積データを
すぐに得られるようにすることである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、発注する顧客がどの現場からでもサーバ
ーに簡便にアクセスできるようにするため、携帯電話を
含む携帯端末をアクセスツールとして用いるとともに、
サーバーが管理する在庫商品データや見積データを顧客
が容易に参照できるようにし、さらに寸法指定を含む商
品の発注データは、サーバーから携帯端末へ送出する発
注画面のシーケンス上で、主に顧客側の選択操作により
正確な入力設定を可能にするものである。

【０００８】図１に、本発明による寸法仕様をもつ商品
の受発注処理システムの概要を例示的方法で示す。

【０００９】図１において、１は建築現場、２は施工業
者などの顧客や営業所員などが所持する携帯電話などの
携帯端末、３はネットワーク、４は建材メーカーなどの
受発注処理サーバーである。５ないし１５は受発注処理
を行うシステムの構成要素であり、５は携帯端末２との
間で対話を行うための対話制御部、６は対話に用いられ
るメニュー画面や照会画面、回答画面、入力画面、メッ
セージ画面などの各種の画面データファイル、７は携帯
端末２からの在庫商品や見積データファイル、納品状況
などの照会要求に対応する照会処理部、８は携帯端末２
からの寸法データを含む発注仕様のデータに基づいて見
積データの作成を処理する見積処理部、９は各商品の寸
法や色、材質などのカタログ情報をもつ商品データファ
イル、１０は各商品の在庫量や入荷予定を管理する在庫
データファイル、１１は発注により確定した見積データ
を保持する受注データファイル、１２は発注時にプレカ
ットやオーダーカット指定された商品に対する加工寸法
を示す加工データファイル、１３は加工データファイル
１２に基づいて加工指示を出し管理する加工管理部、１
４は受注商品の納品状況を管理する納品管理部、１５は
受注商品の出荷状況を示す出荷実績データファイルであ
る。なお、図１に示されている対話制御部５、照会処理
部７、見積処理部８、加工管理部１３、納品管理部１４
の各機能は、受発注処理プログラムにより実現される。
図２に、その受発注処理プログラムを１６で示す。な
お、図２中の参照番号１〜４、９〜１２で示される各要
素は、図１中の同一番号の要素と同じものである。

【００１０】次に、図１、図２を参照して、本発明によ
る受発注処理を具体的に説明する。顧客は、まず携帯端
末２を操作して受発注処理サーバー４を呼び出し、ログ
オンする。サーバーの対話制御部５は、画面データファ
イル６を用い、メニュー画面から始めて顧客の応答操作
に応じた次の画面を所定のシーケンスで携帯端末２へ送
出する。顧客は、メニューの中から、在庫照会（納期問
い合わせ）や、見積データ照会、発注、納品状況照会な
どを選択する。図２においては、受発注処理プログラム
１６のブロック内に、携帯端末２から寸法指定を含む商
品の発注を行う場合の基本的な処理フローが示されてい
る。なお、サーバーから携帯端末２へは、対話用画面
と、携帯端末側での入力あるいは応答処理用の必要最小
限のプログラムが、画面の遷移が行われるごとに送信さ
れる。

【００１１】たとえば在庫照会（納期問い合わせ）が選
択された場合、サーバーの照会処理部７が品番をキーに
して商品の在庫データファイル１０を検索し、携帯端末
２の画面に回答表示する。さらに商品の納期について問
い合わされたときは、納期を回答する。また在庫がない
か数量が不足している場合には、入庫予定を調べて納期
を予測し、回答することができる。携帯端末２の顧客
は、在庫照会の回答画面を見て、見積データを作成し、
発注可能であればそこから発注処理を行なう。それによ
りサーバーの見積処理部８は、顧客が作成した見積デー
タを受注データファイル１１で管理する。

【００１２】顧客が発注内容の確認や追加発注をする場
合には、メニューで見積データ照会要求を選択する。照
会処理部７は、顧客のＩＤなどにより受注（見積）デー
タファイル１１から必要な見積データを取り出し、携帯
端末２の画面に回答する。顧客は、携帯端末２の画面に
表示された見積データを確認し、それに基づいて追加材
を発注することができる。

【００１３】顧客が建築現場で材料の納品を確認する必
要が生じた場合には、納品状況照会を選択する。照会処
理部７は、メーカーが受注したデータを管理する受注デ
ータファイル１１と納品状況を管理する出荷実績データ
ファイル１５を参照して、納品の済／未済、納品予定な
どの情報を携帯端末２の照会画面へ回答する。

【００１４】たとえば、顧客が階段や窓枠などの寸法指
定が必要な商品の発注をしようとする場合には、顧客は
建築現場１に行き、階段や窓枠の取付部分について施工
状況を確認し、携帯端末２による発注処理を行う。サー
バーの対話制御部５は、そのための一連の発注用画面の
シーケンスを携帯電話２へ送出し、顧客が簡単な操作で
見積データを作成できるようにする。

【００１５】顧客が現場での仕様確認と寸法指定をとも
なう発注を行う場合には、図２のフローにしたがい、携
帯端末に表示された発注画面のシーケンス上でサーバー
に商品データを照会し、階段や窓枠の取付施工部を実際
に確認しながら、階段や窓枠の細部形状の発注仕様を指
定して見積データを作成する。その際、プレカットやオ
ーダーカットのための寸法を実際に採寸して指定するこ
とができる。次に、顧客は、指定した仕様の商品の在庫
や納期をサーバーに照会する。これに応じて、サーバー
の見積処理部８は、プレカットやオーダーカット加工を
行う階段あるいは窓枠についての価格と納期を算出し
て、携帯電話２の画面へ回答する。顧客は、サーバーか
らの回答が満足できるものである場合に発注を指示す
る。サーバーの見積処理部８は、発注された商品の見積
データを受注データとして管理し、また寸法データを加
工データとして記録する。サーバーの加工管理部１３
は、その加工データに基づきプレカットやオーダーカッ
トの加工指示書を作成して出力する。

【００１６】本発明は、以下に示す構成をとることがで
きる。 （１） サーバーと携帯端末がネットワーク上で接続さ
れ、サーバーは、商品データおよび見積データをデータ
ベースで管理し、携帯端末からの照会要求に応じて商品
データあるいは見積データを携帯端末へ送って画面表示
するとともに、携帯端末からの要求に応じて寸法仕様を
もつ商品の発注用画面のシーケンスを携帯端末へ送って
画面表示し、携帯端末では、表示された発注用画面のシ
ーケンスにしたがって寸法仕様を含む商品仕様を入力設
定して、発注を行うことを特徴とする寸法仕様をもつ商
品の受発注処理方法の構成。 （２） 前項（１）において、寸法仕様をもつ商品の発
注用画面のシーケンスには、寸法データの設定画面が含
まれることを特徴とする寸法仕様をもつ商品の受発注処
理方法の構成。 （３） 前項（１）において、サーバーは、携帯端末が
発注用画面で入力設定した商品仕様に基づいて、納期、
設計価格を算出して見積データを作成し、リアルタイム
で携帯端末へ返すことを特徴とする寸法仕様をもつ商品
の受発注処理方法の構成。 （４） 前項（１）において、寸法仕様をもつ商品は、
建材であることを特徴とする寸法仕様をもつ商品の受発
注処理方法の構成。 （５） 前項（４）において、建材には、階段および窓
枠が含まれることを特徴とする寸法仕様をもつ商品の受
発注処理方法の構成。 （６） サーバーと携帯端末がネットワーク上で接続さ
れて寸法仕様をもつ商品の受発注処理システムであっ
て、サーバーは、携帯端末からの照会要求に応じて在庫
商品データあるいは関連する商流の見積データを携帯端
末へ送って画面表示する手段と、携帯端末からの要求に
応じて寸法仕様をもつ商品の発注用画面のシーケンスを
携帯端末へ送って画面表示する手段と、携帯端末で入力
設定された寸法仕様を含む商品仕様に基づいて、納期、
設計価格を算出して見積データを作成し、リアルタイム
で携帯端末へ返す手段とを備えていることを特徴とする
寸法仕様をもつ商品の受発注処理システムの構成。 （７） 前項（６）において、寸法仕様をもつ商品は、
建材であることを特徴とする寸法仕様をもつ商品の受発
注処理システムの構成。 （８） 前項（７）において、建材には、階段および窓
枠が含まれることを特徴とする寸法仕様をもつ商品の受
発注処理システムの構成。 （９） 携帯端末からの照会要求に応じて商品データあ
るいは見積データを携帯端末へ送って画面表示する手段
と、携帯端末からの要求に応じて寸法仕様をもつ商品の
発注用画面のシーケンスを携帯端末へ送って画面表示す
る手段と、携帯端末で入力設定された寸法仕様を含む商
品仕様に基づいて、納期、設計価格を算出して見積デー
タを作成し、リアルタイムで携帯端末へ返す手段とを備
えていることを特徴とする寸法仕様をもつ商品の受発注
処理サーバーの構成。

【００１７】

【発明の実施の形態】本発明の好適な実施の形態につい
て説明する。 １．受発注処理サーバーのプログラム処理の概要 図３に、本発明を適用した受発注処理サーバーにおける
階段および窓枠発注処理プログラムの概略フローを示
す。図中、S01 〜S05 は階段発注処理のステップであ
り、S11 〜S15 は窓枠発注処理のステップである。以
下、ステップにしたがい、階段発注と窓枠発注のための
主要な処理について概要を説明する。

【００１８】階段発注 S01 ：建築現場の階段施工部の状態から取り付けるべき
階段の形状を確認した顧客の携帯端末からの要求により
商品データを送出し、顧客が携帯端末の画面で選択指定
した階段の形状や樹種、材種などの発注仕様データを取
り込む。 S02 ：さらに顧客に、商品データを参照して、階段を構
成する各パーツ部材をすべて拾い出させ、また現場で採
寸して指定したプレカット寸法を取り込み、見積価格を
算出する。 S03 ：拾い出された階段の各パーツについての携帯端末
からの在庫照会に応じて、在庫データを参照して在庫の
有無と納期を調べ、回答する。 S04 ：階段の見積データが顧客の希望を満たして発注が
指示されたとき、見積データを受注データに置き換え、
指定されたプレカット寸法をプレカットデータとして保
持する。 S05 ：プレカットデータを読み出して、階段のプレカッ
ト加工指示を出す。

【００１９】窓枠発注 S11 ：建築現場の窓枠施工部の状態から、取り付けるべ
き窓枠の形状を確認した顧客の携帯端末からの要求によ
り商品データを送出し、顧客が画面で選択指定した窓枠
の形状、樹種、色などの発注仕様データを取り込む。ま
た顔客が現場で採寸して設定した加工寸法を取り込む。 S12 ：取り込んだデータに基づき窓枠の見積価格を算出
する。 S13 ：在庫（納期）照会に応じて、在庫データを参照
し、在庫の有無と納期を調べて回答する。 S14 ：窓枠の発注指示に応じて、見積データを受注デー
タに置き換え、指定された加工寸法を窓枠加工データと
して保持する。 S15 ：窓枠加工データを読み出して、窓枠加工指示を出
す。

【００２０】2. 発注処理の詳細と処理の具体例 図４と図５は、それぞれ階段発注と窓枠発注における携
帯端末とサーバーの間の受発注処理の詳細フローであ
り、図６と図７は、それぞれ階段発注と窓枠発注の処理
で操作される携帯端末画面のシーケンス（遷移）例を示
している。

【００２１】2.1 階段発注処理の具体例 図４および図６を用いて、階段発注処理の具体例を説明
する。図４においてA01 〜A14 は端末操作のステップ番
号であり、また図６においてC00 〜C15 は画面の識別番
号である。以下、図６の画面C00 〜C15 を参照しつつ図
４のフローにしたがって階段発注処理の動作を説明す
る。 A01 ： 顧客は、携帯端末からサーバーへの接続を確立
したあと、ログイン画面（C00 ）で会員コードとパスワ
ードを入力し、送信する。サーバーでは、受信した会員
コードおよびパスワードと会員マスターの登録情報とを
照合して、認証処理を行う。認証がＯＫのとき、サーバ
ーはメニュー画面（C01 ）を顧客の携帯端末へ送信す
る。 A02 ： 携帯端末の顧客は、メニュー画面（C01 ）で
［１ 階段発注］を選択する。サーバーは、階段発注が
選択されたことに応答して、階段の材料選択画面（C02
）と材種情報を携帯端末へ送信する。ここで、材種情
報にはＬＶＬ、集成、セットオンが含まれている。顧客
は、材料選択画面（C02 ）でいずれかの材種を選択す
る。 A03 ： 顧客が材種を選択したことに応答して、サーバ
ーは、次に階段タイプ画面（C03 ）と階段タイプのデー
タを携帯電話へ送信する。図示の例では、階段タイプに
は箱型とひな段の２つが含まれている。顧客は、階段タ
イプ画面（C03 ）で、いずれかの階段タイプを選択す
る。 A04 ： 階段タイプの選択に応答して、サーバーは、次
にプレカット選択画面（C04 ）とプレカットデータを携
帯端末へ送信する。プレカットデータには、プレカット
ありとプレカットなしの２つがある。顧客は、プレカッ
ト選択画面（C04）でプレカットありとなしのいずれか
を選択する。 A05 ： 顧客がプレカットの有無を選択したことに応答
して、サーバーは、次に樹種・色選択画面（C05 ）と階
段樹種・色データを携帯端末へ送信する。樹種にはオー
クその他の木材のリストが含まれ、色にはＮＢ（Ｃ）そ
の他の色のリストが含まれている。顧客は、樹種・色選
択画面（C05 ）上で樹種と色のリストからそれぞれ適当
なものを選択する。 A06 ： 顧客が樹種・色選択を終了し、［次へ］をクリ
ックすると、サーバーは、寸法選択画面（C06 ）を送信
する。ここで寸法選択画面（C06 ）に設定できる階段の
寸法には、柱角、柱芯々、踏板巾、踏板厚がある。顧客
は、これらの寸法を設定し、［次へ］をクリックする。 A07 ： サーバーは、次に形状選択画面（C07 ）と階段
形状データを携帯端末へ送信する。ここでいう階段形状
とは、直線や廻り（折れ曲がり）、螺旋などの階段全体
の形状のことである。顧客は、階段形状の複雑さに応じ
て階段を構造的に分割し、形状選択画面（C07 ）の形状
１〜７の項目を用いて各分割単位を選択指定する。直線
状階段のように分割する必要がない階段の場合には、形
状１のみが選択指定される。サーバーは、形状選択画面
（C07 ）で形状選択が行われたことに応答して、形状の
詳細を指定させるためのサブ画面として、形状詳細１画
面（C08 ）と形状詳細２画面（C09 ）を逐次的に送信す
る。図示の例では、顧客は、形状詳細１画面（C08 ）で
直線状などの階段形状の種類を選択指定し、形状詳細２
画面（C09 ）では、階段の段数と、踏板のひな段構造側
が右側か左側かを指定する。顧客は、形状選択を終了す
ると、［次へ］をクリックする。 A08 ： サーバーは、指定された階段形状をチェックし
て、プレカット寸法入力画面（C10 ）を送信する。プレ
カット寸法入力画面（C10 ）では、階段の階高、踏面、
鼻の出の各寸法と、踏板はめ込み部へのくさびの要、不
要が設定される。顧客は、プレカット寸法入力を終了す
ると［次へ］をクリックする。 A09 ： サーバーは、次にオプション選択画面（C11 ）
を送信する。オプション選択画面（C11 ）では、踏板部
分のオプション加工として、上端加工、下端加工、接続
加工、正寸加工の要不要を指定する。顧客は、オプショ
ン加工の指定を終了すると、［次へ］をクリックする。 A10 ： サーバーは、拾い出し設定画面（C12 ）を送信
する。拾い出し設定画面（C12 ）では、階段の廻り部分
や踊り場のパーツ拾い出しが設定される。ここで［自
動］を指定すると、サーバーは階段パーツデータからデ
フォルトのパーツ部材を自動的に組み込む。顧客は、パ
ーツ拾い出しの指定を終了すると［次へ］をクリックす
る。 A11 ： サーバーは、次に拾い出し部材確認画面（C13
）を送信する。拾い出し部材確認画面（C13 ）には、
拾い出されたパーツ部材のリストが表示される。顧客
は、パーツ拾い出し部材の確認を終了すると［次へ］を
クリックする。 A12 ： サーバーは、次に納期照会画面（C14 ）を送信
する。納期照会画面（C14 ）では、顧客により、届け希
望日（納期）、納品先、現場名、注文番号が設定され
る。ここで顧客が［次へ］をクリックして発注を指示す
ると、サーバーは在庫データを参照して顧客が希望した
納期で納品できるかどうかの納期確認処理を行う。 A13 ： サーバーは、納期確認処理で納品が可能となっ
た場合、発注処理を行い、顧客が入力指定したデータを
受注データとしてファイルする。 A14 ： サーバーは、つぎに発注控え画面（C15 ）を送
信し、発注が受け入れられたことを示すメッセージを携
帯端末に表示する。ここで顧客が［メニュー］をクリッ
クすると、サーバーはメニュー画面（C01 ）に戻す。 2.2 窓枠発注処理の具体例 図５および図７を用いて窓枠発注処理の具体例を説明す
る。前項2.1 の図４、図６の場合と同様に、図５におい
てB01 〜B12 は端末操作のステップ番号であり、図７に
おいてC00 〜C20 は画面の識別番号である。以下、図７
の画面C00 〜C20 を参照しつつ図５のフローにしたがっ
て窓枠発注処理の動作を説明する。 B01 ： 顧客は、携帯端末からサーバーへの接続を確立
したあと、ログイン画面（C00 ）で会員コードとパスワ
ードを入力し、送信する。サーバーでは、受信した会員
コードおよびパスワードと会員マスターの登録情報とを
照合して、認証処理を行う。認証がＯＫのとき、サーバ
ーはメニュー画面（C01 ）を顧客の携帯端末へ送信す
る。 B02 ： 携帯端末の顧客は、メニュー画面（C01 ）で
［２ 窓枠発注］を選択する。サーバーは、窓枠発注が
選択されたことに応答して、窓枠情報マスターを参照
し、窓枠樹種・色選択画面（C16 ）と、樹種、材種、色
の各データを携帯端末へ送信する。顧客は、窓枠樹種・
色選択画面（C16 ）で樹種、材種、色を選択して、［次
へ］をクリックする。 B03 ： サーバーは、次に、枠種選択画面（C17 ）を携
帯端末へ送信する。顧客は、枠種選択画面（C17 ）で固
定枠などの枠種のタイプを指定する。 B04 ： 顧客は、続いて同じ枠種選択画面（C17 ）で竪
勝ちなどの枠納めのタイプを指定し、［次へ］をクリッ
クする。 B05 ： サーバーは、顧客が枠種選択画面（C17 ）で固
定枠、竪勝ちを指定したかどうかをチェックする。 B06 ： 固定枠、竪勝ちが指定されているとき、サーバ
ーは、次に詳細設定画面（C18 ）と窓枠詳細データを携
帯端末へ送信する。顧客は、詳細設定画面（C18）で、
1.5 ｍｍの余裕をとるかどうかや、カーテンレールの取
り付けタイプを指定する。顧客は、枠種選択画面（C17
）と詳細設定画面（C18 ）での設定を終了すると、
［次へ］をクリックする。 B07 ： サーバーは、次に窓枠明細画面（C19 ）を携帯
端末へ送信する。窓枠明細画面（C19 ）では、窓枠の間
配、サイズ、数量が入力設定される。サーバーは、設定
された窓枠サイズに基づいて価格を算出する。 B08 ： サーバーは、固定枠が指定されているかどうか
をチェックする。 B09 ： 固定枠が指定されているとき、サーバーは、窓
枠加工入力画面（C20 ）と窓枠加工データを携帯端末へ
送信する。窓枠加工入力画面（C20 ）では、ボード溝加
工やサッシアングルの要、不要が指定される。 B10 ： 顧客が窓枠明細や加工内容を確認して［次へ］
をクリックすると、サーバーは、納期照会画面（C14 ）
を送信する。納期照会画面（C14 ）では、顧客により、
届け希望日（納期）、納品先、現場名、注文番号が設定
される。ここで顧客が［次へ］をクリックして発注を指
示すると、サーバーは在庫データを参照して顧客が希望
した納期で納品できるかどうかの納期確認処理を行う。 B11 ： サーバーは、納期確認処理で納品が可能となっ
た場合、発注処理を行い、顧客が入力指定したデータを
受注データとしてファイルする。 B12 ： サーバーは、つぎに発注控え画面（C15 ）を送
信し、発注が受け入れられたことを示すメッセージを携
帯端末に表示する。ここで顧客が［メニュー］をクリッ
クすると、サーバーはメニュー画面（C01 ）に戻す。

【００２２】なお、以上説明した本発明の受発注処理の
具体例では、携帯端末で受発注処理に使用される画面や
プログラムは、すべてサーバーからその都度供給される
ものとしている。しかし、携帯端末の通信速度や記憶容
量が許容可能である場合には、これに限定されるもので
はない。

【００２３】

【発明の効果】本発明により、顧客は携帯端末（携帯電
話を含む）を用いてどこからでも受発注サーバーにアク
セスすることができ、それとともに、携帯端末での簡単
な操作により、在庫照会や、先に顧客自身あるいは商流
が見積作成／発注したデータの照会および納品状況確認
のための照会が可能となる。また、現場で採寸、発注す
ることが容易となり、その結果、次のような効果が得ら
れる。 １．施工図面に間違いがあった場合でも、現場の状況に
即した正確な発注を行うことが可能となる。 ２．その場でオーダーカットの納期が確認できるため、
納入タイミングに合わせて仕事の段取りを組むことが出
来る。 ３．発注後、その場で発注内容を確認できるため、もし
発注ミスがあった場合でもすぐに訂正できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による受発注処理システムの概要構成図
である。

【図２】本発明による受発注処理プログラムの概略フロ
ーである。

【図３】本発明を適用した受発注処理サーバーにおける
階段および窓枠発注処理プログラムの概略フローであ
る。

【図４】階段発注における携帯端末とサーバーの間の受
発注処理の詳細フローである。

【図５】窓枠発注における携帯端末とサーバーの間の受
発注処理の詳細フローである。

【図６】階段発注処理で操作される携帯端末画面のシー
ケンス（遷移）例の説明図である。

【図７】窓枠発注処理で操作される携帯端末画面のシー
ケンス（遷移）例の説明図である。

【符号の説明】

１： 建築現場 ２： 携帯端末 ３： ネットワ−ク ４： 受発注処理サーバー ５： 対話制御部 ６： 画面データファイル ７： 照会処理部 ８： 見積処理部 ９： 商品データファイル １０： 在庫データファイル １１： 受注（見積）データファイル １２： 加工データファイル １３： 加工管理部 １４： 納品管理部 １５： 出荷実績データファイル

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 サーバーと携帯端末がネットワーク上で
   接続され、サーバーは、商品データおよび見積データを
   データベースで管理し、携帯端末からの照会要求に応じ
   て商品データあるいは見積データを携帯端末へ送って画
   面表示するとともに、携帯端末からの要求に応じて寸法
   仕様をもつ商品の発注用画面のシーケンスを携帯端末へ
   送って画面表示し、携帯端末では、表示された発注用画
   面のシーケンスにしたがって寸法仕様を含む商品仕様を
   入力設定して、発注を行うことを特徴とする寸法仕様を
   もつ商品の受発注処理方法。
2. 【請求項２】 請求項１において、寸法仕様をもつ商品
   の発注用画面のシーケンスには、寸法データの設定画面
   が含まれることを特徴とする寸法仕様をもつ商品の受発
   注処理方法。
3. 【請求項３】 請求項１において、サーバーは、携帯端
   末が発注用画面で入力設定した商品仕様に基づいて、納
   期、設計価格を算出して見積データを作成し、リアルタ
   イムで携帯端末へ返すことを特徴とする寸法仕様をもつ
   商品の受発注処理方法。
4. 【請求項４】 請求項１において、寸法仕様をもつ商品
   は、建材であることを特徴とする寸法仕様をもつ商品の
   受発注処理方法。
5. 【請求項５】 請求項４において、建材には、階段およ
   び窓枠が含まれることを特徴とする寸法仕様をもつ商品
   の受発注処理方法。
6. 【請求項６】 サーバーと携帯端末がネットワーク上で
   接続されて寸法仕様をもつ商品の受発注処理システムで
   あって、サーバーは、携帯端末からの照会要求に応じて
   在庫商品データあるいは関連する商流の見積データを携
   帯端末へ送って画面表示する手段と、携帯端末からの要
   求に応じて寸法仕様をもつ商品の発注用画面のシーケン
   スを携帯端末へ送って画面表示する手段と、携帯端末で
   入力設定された寸法仕様を含む商品仕様に基づいて、納
   期、設計価格を算出して見積データを作成し、リアルタ
   イムで携帯端末へ返す手段とを備えていることを特徴と
   する寸法仕様をもつ商品の受発注処理システム。
7. 【請求項７】 請求項６において、寸法仕様をもつ商品
   は、建材であることを特徴とする寸法仕様をもつ商品の
   受発注処理システム。
8. 【請求項８】 請求項７において、建材には、階段およ
   び窓枠が含まれることを特徴とする寸法仕様をもつ商品
   の受発注処理システム。
9. 【請求項９】 携帯端末からの照会要求に応じて商品デ
   ータあるいは見積データを携帯端末へ送って画面表示す
   る手段と、携帯端末からの要求に応じて寸法仕様をもつ
   商品の発注用画面のシーケンスを携帯端末へ送って画面
   表示する手段と、携帯端末で入力設定された寸法仕様を
   含む商品仕様に基づいて、納期、設計価格を算出して見
   積データを作成し、リアルタイムで携帯端末へ返す手段
   とを備えていることを特徴とする寸法仕様をもつ商品の
   受発注処理サーバー。