JP2003215108A - インダクタンス差検出回路及びそれを用いた磁気探傷装置,金属片検出装置 - Google Patents

インダクタンス差検出回路及びそれを用いた磁気探傷装置,金属片検出装置

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JP2003215108A
JP2003215108A JP2002019323A JP2002019323A JP2003215108A JP 2003215108 A JP2003215108 A JP 2003215108A JP 2002019323 A JP2002019323 A JP 2002019323A JP 2002019323 A JP2002019323 A JP 2002019323A JP 2003215108 A JP2003215108 A JP 2003215108A
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義和 市山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】精度を確保しながらシンプルな構成のインダク
タンス差検出回路を提案し,低コストの磁気探傷装置,
金属片検出装置を実現提供することである。 【解決手段】本発明のインダクタンス差検出回路では,
一つのコンデンサに2つのコイルそれぞれを介して充
電,放電作用を行わせる自励発振回路,或いは各コイル
と抵抗との並列回路両端の過度応答波形を利用した自励
発振回路等を基本としてコイルのインダクタンス差に対
応するデューティ比を有するパルス列を出力させインダ
クタンス差を検出する。シンプルな検出回路で無調整で
機能する。さらに本発明の磁気探傷装置及び金属片検出
装置では,上記インダクタンス差検出回路を用い,二つ
のコイルの磁界分布内に被検体を配置,移動走査せし
め、2つのコイルがそれぞれ作る磁界分布が被検体の
傷,欠陥或いは金属片の存在等によってバランスを失し
た事を出力パルス列内のデューティ比変化から検知す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,2つのコイルのインダ
クタンス差検出回路に拘わり,特にシンプルな自励発振
回路によるインダクタンス差検出回路及びそれを用いた
磁気探傷装置,金属片検出回路等に拘わる。
【0002】
【従来の技術】2つのコイルのインダクタンス差検出回
路には種々の回路が存在する。2つのコイルを含む交流
ブリッジを形成して交流信号を加え,電圧或いは電流を
監視する。或いはそれぞれのコイルを含む発振回路を有
して発振周波数差からインダクタンス差を検知する。等
々であるが,何れもアナログ回路の量が多く,調整点の
多さ或いはノイズに弱い,さらにコスト低減が困難等の
課題を有していた。
【0003】インダクタンス差の検出回路をシンプルに
する手段として,磁歪式トルクセンサで抵抗,検出コイ
ルとで構成する無安定マルチバイブレータが知られ検討
された(例えば特公平06−041889)。それらの
インダクタンス変化検出に挙げられた回路例を図10に
示すが,トランジスタのベース端子に接続された抵抗が
ベース電流を制限すると共に時定数を決していて独立に
決められないので設定は微妙で発振の安定性に懸念があ
る。さらにトランジスタ内のベース抵抗も時定数に影響
を与えるのでそれらの抵抗,トランジスタのばらつきの
ために温度によるゼロ点変動が大で使用に耐えなかっ
た。
【0004】磁気探傷装置,金属片検出装置は何れも励
磁フィールドの異常をもたらす源を探知する装置で原理
は共通である。前者は金属表面或いは内部の傷,欠陥に
よりフィールドに異常をもたらし,後者は空間内の金属
片,或いは鋼球等の存在によってフィールドの分布に影
響を与える。これらの検知手段にも種々有るが,従来良
く用いられているのは励磁フィールド異常検知である。
通常は高周波発振器を有し,励磁コイルにより高周波磁
界の場を作り,金属表面で生じる渦電流分布の変化,或
いは存在によって影響を受ける高周波磁界分布の変化を
検出する。これらの装置では高周波発振器,さらに検出
回路を必要とするが,アナログ回路量が多く,調整点も
多いなどの課題を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の目的
は,精度を確保しながらシンプルな構成のインダクタン
ス差検出回路を提案し,低コストの磁気探傷装置,金属
片検出装置を実現提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によるインダクタ
ンス差検出回路は,二つのコイルがコンデンサの充電及
び放電に要する時間比に比例したデューティ比のパルス
列を出力する発振回路と,前記パルス列のデューティ比
識別手段とより構成され,2つのコイルのインダクタン
ス差を前記パルス列のデューティ比から検知することを
特徴とする。
【0007】前記発振回路の具体的な回路として,発振
回路は二つのコイルをそれぞれコレクタ端子に負荷とし
て有し且つそれぞれのコレクタ端子を互いのベース端子
に直接クロス結合した二つのトランジスタのエミッタ端
子間をコンデンサで結合して構成されたエミッタ結合型
発振回路を提案する。
【0008】更に他の具体的な回路として,コイルとダ
イオードとが直列に接続され互いにダイオードの向きを
逆にした二組の回路を並列に入出力端間に有し,コンデ
ンサを入力端に接続したヒステリシス特性のある反転増
幅器で構成する発振回路を提案している。
【0009】更に他の具体的な回路として,二つのコイ
ルと,実質的にエミッタ結合され且つそれぞれのコレク
タ端子が互いのトランジスタのベース端子にクロス結合
されたた2つのトランジスタのコレクタ負荷として前記
各コイルと抵抗との並列回路をそれぞれ接続して前記二
つのコイルのインダクタンス差に比例したデューティ比
のパルス列を出力する発振回路を提案している。
【0010】デューティ比識別手段の具体的な回路は,
抵抗とコンデンサとによる積分回路或いは低域通過フィ
ルター等でデューティ比の違いを電圧の差として得る回
路が最もシンプルである。ただ,最近の技術傾向として
測定値はディジタル化してマイクロコンピュータで処理
する場合が多く通常は前記積分回路の後にA/D変換器
を配置してディジタル化する。本発明によるインダクタ
ンス差検出回路ではデューティ比の変化するパルス列を
直接マイクロコンピュータに入力させて内部のタイマー
或いはカウンターによりパルス間隔及びパルスのデュー
ティ比を直接計数して検知する方法も提案している。
【0011】本発明による磁気探傷装置では,上記のイ
ンダクタンス差検出回路を用い,2つのコイルで作る励
磁フィールド内に被検体である金属が等しく含まれるよ
う配置,走査してインダクタンス差の変化から異常を検
知する。その際,上記発振回路の発振周波数を制御して
フィールドの到達範囲を変え,或いは検出可能な欠陥の
サイズに適合する周波数を選択して検出確認精度を向上
できる事も提案している。
【0012】さらに本発明による金属片検出装置では上
記のインダクタンス差検出回路を用い,2つのコイルで
作る励磁フィールド内に被検体を配置,移動することで
走査してインダクタンス差の変化から金属片を検知す
る。発振周波数を順次変えて検知可能な金属片サイズの
範囲を広げ,検出確認精度を向上できる構成も提案して
いる。
【0013】
【作用】本発明のインダクタンス差検出回路では,一つ
のコンデンサに2つのコイルそれぞれを介して充電,放
電作用を行わせる自励発振回路,或いは各コイルに抵抗
を並列接続させて抵抗を通じて放電させる自励発振回路
等を基本とするので出力パルス列内の高レベル,低レベ
ルの時間幅はそれぞれのコイルのインダクタンスに比例
する。シンプルな回路でパルス列内のデューティ比にコ
イル以外の影響要素は少なくインダクタンス差検出回路
は無調整で機能する。
【0014】さらに本発明の磁気探傷装置及び金属片検
出装置では,上記インダクタンス差検出回路を用い,二
つのコイルが形成する磁界分布内に被検体を配置,移動
走査せしめる。2つのコイルがそれぞれ作る磁界分布内
の状況が被検体の傷,欠陥或いは金属片の存在等によっ
てバランスを失したことを出力パルス列内のデューティ
比変化により検知する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明によるインダクタン
ス差検出回路及びそれを用いた磁気探傷装置,金属片検
出装置について,その実施例及び原理作用等を図面を参
照しながら説明する。
【0016】本発明ではインダクタンス差を検出する新
規の検出回路を提案するが,本発明の実施例を説明する
前に従来の検出回路例を概観してその課題を明らかにす
る。図11は一般に用いられている検出回路を簡略化し
て表してある。同図において,コイル11,12と抵抗
111,112とで構成されたブリッジに高周波発振器
113から高周波信号を加え,抵抗111,112とコ
イル11,12とで分圧された電圧をそれぞれ整流・平
滑回路114,115で直流電圧に変え,差動増幅器1
16で差分出力を得る。コイル11,12両端の電圧は
差動増幅器116で差分を取るまでにそれぞれ整流・平
滑回路114,115を通るのでこれらのゲインバラン
スを保持するために何らかの調整部は存在し,また高周
波発振器113を別途必要とし,その出力も厳密に制御
されなければならず回路量は多い。
【0017】検出回路をシンプルにするためにトルクセ
ンサで提案された検出回路例を図10を用いて説明す
る。同図において,番号101はコイル11,12のイ
ンダクタンス差をデューティ比の異なるパルス列として
出力するマルチバイブレータ,番号102は波形整形回
路,番号103はデューティ比の異なるパルス列を電圧
出力に変える積分回路をそれぞれ示す。コイル11,1
2はそれぞれトランジスタ104,105の負荷として
それらのコレクタ端子に接続され,トランジスタ10
4,105のコレクタ端子は抵抗106を介してそれぞ
れトランジスタ105,104のベース端子に接続され
る。コンデンサ107はトランジスタ104,105の
スイッチング速度を速めるために用いられる。
【0018】トランジスタ104,105のベース端子
に流入する電流は抵抗106によって制限され,発振の
時定数はコイル11,12のインダクタンスと抵抗10
6によりそれぞれ決まる。したがってマルチバイブレー
タ101出力の高レベル,低レベルの時間幅はそれぞれ
コイル11,12のインダクタンスと抵抗106とで決
まり,コイル11,12のインダクタンス差は出力パル
スのデューティ比として検出できる。しかしトランジス
タ104,105のベース電流量は抵抗106にも依存
するので抵抗106の選定は独立では無く設定は微妙で
ある。さらにトランジスタ104,105内のベース抵
抗は抵抗106と直列になるので時定数に影響する。し
たがって抵抗106,トランジスタ104,105等の
ばらつきが直接に出力パルスのデューティ比に影響し,
温度によってゼロ点変動を引き起こす等の欠点が目立
ち,シンプルな構成ではあるが現在では省みられていな
い。
【0019】図1は本発明の第一の実施例であるインダ
クタンス差の検出回路を示す。エミッタ結合型発振回路
を用い,出力パルス列のデューティ比はマイクロコンピ
ュータで直接識別する構成である。同図において,コイ
ル11,12はトランジスタ14,15の負荷としてコ
レクタ端子に接続され,トランジスタ14,15のコレ
クタ端子はそれぞれトランジスタ15,14のベース端
子にクロス結合され,コンデンサ13がトランジスタ1
4,15のエミッタ端子間に接続される。抵抗16,1
7はトランジスタ14,15のオン時の電流を決め,番
号18は波形整形用のコンパレータ,番号19はマイク
ロコンピュータを示す。
【0020】電源投入時の状態は不定であるが,トラン
ジスタ14がオンに転じたと考えると,電流はコイル1
1,トランジスタ14,抵抗16を流れ,さらにコンデ
ンサ13,抵抗17にも分流する。この時点で抵抗17
の電圧降下は大であるのでトランジスタ15のエミッタ
電位は十分に高くトランジスタ15はオフに,トランジ
スタ15のコレクタ端子及びトランジスタ14のベース
端子は高レベルとなってトランジスタ14はオンに保た
れる。コンデンサ13への電荷蓄積が大になるとコンデ
ンサ13を通じて抵抗17に流れる電流は徐々に減り,
トランジスタ15のエミッタ電位は徐々に低下する。ト
ランジスタ15のベース端子はトランジスタ14のコレ
クタ端子に接続されていてトランジスタ15のエミッタ
端子との電位差が所定レベルに達するとトランジスタ1
5はオンになり,そのコレクタ端子電圧は下がるのでト
ランジスタ14はオフとなる。コイル12を流れる電流
はトランジスタ15,抵抗17を流れるが一部はコンデ
ンサ13,抵抗16を流れ,コンデンサ13を逆方向か
ら充電する。このようにしてコイル11,12を通じて
コンデンサ13を交互に逆方向から充電して自励発振を
継続する。
【0021】トランジスタ14,15のコレクタ端子間
のレベル差をコンパレータ18でパルス整形すると,そ
の高レベル,低レベルの持続時間はそれぞれコイル1
1,12とコンデンサ13とで決まる時定数に比例す
る。この出力をマイクロコンピュータ19に入力して高
レベルの時間幅と周期との比からデューティ比を求めイ
ンダクタンス差を算出する。精度を少し犠牲にするなら
簡略的に高レベルの時間幅と低レベルの時間幅の差から
インダクタンス差を算出する事も出来る。
【0022】前記発振回路において,抵抗16,17は
トランジスタ14,15を流れる電流値を設定し,出力
パルス列の時間幅にはコイル11,12のインダクタン
ス及びコンデンサ13のみが関係し,その他の素子の影
響は少ない。検出回路に於けるコンデンサ13の容量は
温度の影響を受けて発振周期が変化を受ける可能性有る
が,パルスのデューティ比には影響しない。また最近で
はディジタル処理をする例が多いので出力パルス列を直
接マイクロコンピュータ19に入力して時間識別をさせ
てディジタル化する事にしたが,この段階で電源電圧そ
の他の変動要因の影響は少ない。
【0023】また,トランジスタ14,15のコレクタ
端子からトランジスタ15,14のベース端子に直接ク
ロス結合をさせたが,トランジスタ14,15のコレク
タ端子にそれぞれエミッタフォロワー回路を設け,その
出力からトランジスタ15,14のベース端子にそれぞ
れ接続しても良く,発振動作の安定化に寄与できる。
【0024】図2は第一の実施例における出力パルス列
を示し,同図を参照して第一の実施例の説明を補足す
る。横軸21は時間を示し,図2(a),(b)はそれ
ぞれ図1のコンパレータ18の出力パルス列22,23
を示す。出力パルス列22,23の高レベル,低レベル
の時間幅はコイル11,12を介して行うコンデンサ1
3の充電時間に比例するので高レベルの時間幅と低レベ
ルの時間幅の差からインダクタンス差を算出出来る。出
力パルス列22,23ではデューティ比T1/(T1+
T2)は同じであるが,パルス周期(T1+T2)が異
なる状態を示す。検出器間の差,或いは温度変動により
コイル11,12のインダクタンスが共に変化した場合
等に生じる可能性がある。
【0025】図2(c)はマイクロコンピュータ19で
高レベルの時間幅T1,低レベルの時間幅T2等を計測
する方法を説明するための図である。マイクロコンピュ
ータ19は出力パルス列23を入力し,内蔵のカウンタ
ー或いはプログラムにより時間測定をする。十分に小さ
い時間間隔のパルス列24で高レベルの時間幅T1,低
レベルの時間幅T2をカウントして測定する。その具体
的な方法にはマイクロコンピュータに内蔵するカウンタ
ーによる方法,パルス列24のパルス間隔時間に対応す
るプログラムステップを何回繰り返すかをカウントする
方法等がある。またマイクロコンピュータではなく,カ
ウンター回路を用いてパルス数をカウントしても良い。
【0026】図3は,マイクロコンピュータ19によっ
てインダクタンス差を算出するプログラム例をフローチ
ャートで示した例である。
【0027】[1.],[2.]のステップにおいて,
マイクロコンピュータ19内のカウンターを用いてコン
パレータ18の出力から高レベルの時間幅T1,低レベ
ルの時間幅T2を得る。[3.]で高レベルの時間幅T
1を前回の値と比較検証し,その差が予め定めた所定の
値以上で有れば異常として[6.]で処理し,所定の値
以下で有れば正常として[4.]のステップに進む。
[4.]は検出した低レベルの時間幅T2を前回の値と
比較検証し,その差が予め定めた所定の値以上で有れば
異常として[6.]で処理し,所定の値以下で有れば正
常として[5.]のステップに進む。
【0028】[5.]では(T1−T2)/(T1+T
2)からインダクタンス差を算出して[1.]に戻って
測定を継続する。インダクタンス差の算出は(T1−T
2)/(T1+T2)の代わりにT1/(T1+T2)
としても良い。精度を若干犠牲にしても良いなら簡略的
にはT1−T2から算出することが出来る。
【0029】[6.]は高低レベルの時間幅T1,T2
の異常処理ルーチンであり,T1,T2を過去の履歴と
比較検証して過去の変動履歴から異常状態の頻度,連続
性等を調べて偶発的な誤りか,固定的な誤りかを判断す
る。誤りが確率的であり,頻度も少なければ偶発性と判
断して[1.]に進んで計測を繰り返す。誤りの頻度が
高く,連続性が高いと判断すれば固定障害と見なして
[7.]で上位システムに警告し,計測作業を停止す
る。
【0030】図1,図2,図3で示したように本発明の
第一の実施例によれば,アナログ回路部分は殆ど無く,
ディジタル処理で計測を行うことが出来るので検出回路
は無調整で機能し,また検出器の異常判断等も行うこと
が出来る。
【0031】図4は本発明の第二の実施例であるインダ
クタンス差の検出回路を示す。同図において,番号48
は発振回路を,番号49は積分回路をそれぞれ示す。発
振回路48はコイル11,12とそれぞれダイオード4
2,43とを直列接続して反転増幅器44の入出力端間
に並列に接続し,反転増幅器44の入力端にはコンデン
サ41を接続して構成する。コンデンサ41の他端は接
地し,回路及びコイル11,12へのケーブル等を含め
てシールドを容易としている。その場合,ダイオード4
2,43は互いに逆向きに接続され,反転増幅器44は
ヒステリシス特性を有するとする。積分回路49は抵抗
45,コンデンサ46とで簡略に構成している。
【0032】反転増幅器44は入力端が第一のレベルよ
り低下すると出力は高レベルとなり,第二のレベルより
大になると出力は低レベルとなるとする。いま入力端が
第一のレベルより低とすると出力は高レベルとなり,電
流がダイオード43,コイル12を介してコンデンサ4
1を充電し,コンデンサ41の電圧が上昇して第二のレ
ベルを超えると反転増幅器44の出力は低レベルに転
じ,コイル11,ダイオード42を介してコンデンサ4
1の電荷を放電する。コンデンサ41の電圧は徐々に低
下し,第一のレベルより下がると反転増幅器44の出力
は高レベルに転じ,これを繰り返す。
【0033】コンデンサ41の充電はコイル12とコン
デンサ41による時定数に,放電はコイル11とコンデ
ンサ41による時定数によるので出力パルス列の高レベ
ルの時間幅はコイル12のインダクタンスに,低レベル
の時間幅はコイル11のインダクタンスに比例する事に
なる。積分器49は抵抗45,コンデンサ46によって
出力パルス列を平滑化することでデューティ比の異なる
パルス列からデューティ比に比例した,つまりコイル1
1,12のインダクタンス差に比例した直流電圧の出力
47を得る。
【0034】第二の実施例でも出力パルス列の高低レベ
ルの時間幅はそれぞれコイル12,11とコンデンサ4
1で決まり,他の要因の影響する余地は少ない。コンデ
ンサ41の容量は温度変動の影響を受ける可能性有る
が,高低レベルの時間幅に等しく寄与するので発振周期
に影響はしてもデューティ比への影響は無い。ただ,反
転増幅器44は一般に高低の出力レベルに対しての駆動
方法は非対称であるので温度変動の影響で高低のパルス
幅に非対称性が現れる可能性は残り,第一の実施例とは
精度面で使い分ける必要がある。また積分回路49で電
圧出力とするので積分回路49に入力するパルスの高低
のレベルは厳密に管理する必要がある。積分回路49に
入力させる前にパルスの整形回路を配置すれば改善され
る。積分回路49はコスト重視でシンプルな回路を用い
たが,高周波域を十分に減衰させることが出来る低域通
過フィルターで置き換えればリップルの少ない出力電圧
を得ることができる。
【0035】図5は本発明の第三の実施例であるインダ
クタンス差の検出回路を示す。エミッタ結合型発振回路
を用い,出力パルス列のデューティ比はマイクロコンピ
ュータで直接識別してインダクタンス差を検知する構成
である。同図において,コイル11,12はそれぞれ抵
抗51,52と並列でトランジスタ53,54の負荷と
してコレクタ端子に接続され,トランジスタ53,54
のコレクタ端子はそれぞれトランジスタ54,53のベ
ース端子にクロス結合され,それぞれのエミッタ端子は
結合されている。抵抗55はトランジスタ53,54の
オン時の電流を決める。番号56は波形整形をするコン
パレータであり,番号57はマイクロコンピュータを示
す。
【0036】電源投入時の状態は不定であるが,トラン
ジスタ53がオンに転じたと考えると,電流はコイル1
1と抵抗51の並列回路を流れるが,直ちにはコイル1
1を電流は流れず抵抗51のみを流れる。その結果トラ
ンジスタ53のコレクタ端子,トランジスタ54のベー
ス端子は低レベルとなりトランジスタ54はオフとな
り,トランジスタ54のコレクタ端子,トランジスタ5
3のベース端子は高レベルを維持してトランジスタ53
はオン状態を持続する。時間経過と共にコイル11に電
流が流れ始めトランジスタ53のコレクタ電位は徐々に
上昇し,トランジスタ54のベース電位も上昇するので
ついにはトランジスタ54がオンに転じる。トランジス
タ54がオンに転じるとトランジスタ54のコレクタ,
トランジスタ53のベース電位は低レベルとなり,トラ
ンジスタ53はオフに転じる。時間経過と共にコイル1
2を流れる電流が増えるとトランジスタ54のコレク
タ,トランジスタ53のベース電位は上昇し,トランジ
スタ53をオンに転じさせ,これを繰り返す。
【0037】トランジスタ53,54のコレクタ端子の
レベル差をコンパレータ56でパルス整形すると,その
高レベル,低レベルの持続時間はそれぞれコイル11,
12と抵抗51,52,55等とで決まる時定数に比例
する。この出力をマイクロコンピュータ57に入力して
高レベルの時間幅と周期との比からデューティ比を求め
インダクタンス差を算出する。精度を少し犠牲にするな
ら簡略的に高レベルの時間幅と低レベルの時間幅の差か
らインダクタンス差を算出する事も出来る。
【0038】前記発振回路において,抵抗55はトラン
ジスタ53,54を流れる電流値を設定するが,省略し
ても回路は動作する。またトランジスタ53,54のエ
ミッタからそれぞれ小さな抵抗を介して抵抗55に接続
しても良い。出力パルス列の時間幅にはコイル11,1
2のインダクタンス及び抵抗51,52,55のみが関
係し,その他の素子の影響は少ない。抵抗は温度係数の
小さい素子を選べるので温度変動により発振周期が変化
を受ける量は少なく,当然パルス列のデューティ比には
影響しない。また最近ではディジタル処理をする例が多
いので出力パルス列を直接マイクロコンピュータ57に
入力して時間識別をさせてディジタル化する事にした
が,この段階で電源電圧その他の変動要因の影響は少な
い。
【0039】以上に各実施例で説明したインダクタンス
差検出回路は,何れもアナログ回路部分は少なく無調整
で機能し,IC化も容易である。応用面でもインダクタ
ンス変化を利用する各種の位置検出器,回転軸のねじれ
により磁性体の透磁率変化,或いは磁気抵抗変化を利用
したトルクセンサ,磁気探傷装置,金属片検出装置,磁
気カード検出装置等幅広く応用できる。以下にはそれら
への応用例として磁気探傷装置,金属片検出装置への実
施例を示す。
【0040】図6は本発明の第四の実施例である磁気探
傷装置の概略構成を示す。図6(a)は検出部概略を,
図6(b)は出力のダイパルス(dipulse)波形
をそれぞれ示す。同図に於いて,磁気探傷装置は2つの
検出コイル61,62と,検出回路部63と,図示して
いない走査機構手段と等から構成され,2つの検出コイ
ル61,62は検査対象となる金属の被検体65に近接
して配置され,被検体65は走査機構手段により矢印6
6に沿ってが移動させられる。検出回路部63は,図
1,図4,図5に示した何れのインダクタンス差検出回
路でも構成できる。番号64は出力の引き出し線を示
す。
【0041】図1,図4,図5に示したインダクタンス
差検出回路は電源が入れば自動的に発振を始め,検出コ
イル61,62から交流磁束67を発生させる。交流磁
束67は金属である被検体65の表面から内部に浸透し
ようとするが,被検体65表面には交流磁束の変化を妨
げるような方向に渦電流が流れ,検出コイル61,62
のインダクタンスを見かけ上減少させる。ここで被検体
65表面に傷が存在すると前記渦電流は流れにくくな
り,検出コイル61,62のインダクタンスの減少傾向
は弱められることになり,見かけ上のインダクタンスは
増大する。そして被検体65上の傷が検出コイル61の
磁界分布内に有れば検出コイル61のインダクタンスが
通常より大となる。
【0042】磁気探傷装置では本来有ってはならない傷
或いは欠陥等の有無を確認する装置であるから当然に傷
或いは欠陥の密度は低く,仮に検出コイル61の真下に
傷が存在しても検出コイル62の真下の被検体65面に
も傷が存在する確率は非常に小さい筈である。逆もまた
同様である。図6(a)に示す検出回路部63は検出コ
イル61,62のインダクタンス差検出回路を基本にし
ているので互いに他方の検出コイル側を基準としながら
被検体65の傷,欠陥有無を検査することになる。留意
すべきは検出コイル61,62と被検体65との関係を
出来るだけ同一条件に維持しながら相対的に移動させる
走査機構手段とすることである。
【0043】本実施例で検出コイル61,62の配列は
被検体65の移動方向66に沿っている。したがって,
もし被検体65表面に傷があり,検出コイル61のイン
ダクタンス変化として検知された場合,被検体65の移
動時間,検出コイル61,62間の距離によって決まる
時間の後には検出コイル62にもインダクタンスの変化
として現れる筈である。図6(b)は検出回路部63の
出力波形を示している。横軸68は時間を,縦軸69は
電圧を示す。番号6aは被検体65表面に傷が無く,検
出コイル61,62のインダクタンスが平衡な場合の出
力レベルを示している。番号6b,6cはそれぞれ被検
体65表面の傷が検出コイル61のインダクタンスを変
化させ,次に検出コイル62のインダクタンスを変化さ
せた事を示す。傷のサイズ,検出コイル61,62のサ
イズ,相対位置関係にも依存するが,出力波形は図6
(b)のように2つのパルスが連続したダイパルス(d
ipulse)波形として必ず現れる。
【0044】本発明の磁気探傷装置に於いて,2つの検
出コイル61,62と被検体65との配置条件は同一と
すべきであるが,上に示したようにダイパルス波形が現
れることを前提として磁気探傷装置を構成すれば,2つ
の検出コイル61,62と被検体65との配列条件を緩
和できるし,またノイズ等妨害信号に対して検出確認の
精度を向上できる。これらのダイパルス波形の識別確認
は複数レベルの電圧比較器と論理回路とで構成できる
が,より柔軟で確かな手段は出力波形をディジタル化し
てマイコンに取り込み,ソフトウエア処理により識別す
ることである。
【0045】図7は本発明の第五の実施例であるワイヤ
ロープの磁気探傷装置を示す。図7(a)は検出部と検
出回路とを,図7(b)は出力波形とを示す。同図に於
いて,ワイヤロープ71の磁気探傷装置はフェライト等
の磁性体で構成されたE字コア72に検出コイル75,
76を巻回し,それらの検出コイル75,76を一部と
する発振回路78,積分回路79,識別部7aとで構成
する。ワイヤーロープ71はエレベータ,クレーン等に
装着され,矢印77に示すよう移動するものとするが,
ワイヤロープ71の移動方向にE字コア72の2つの空
隙部73,74が対向するよう配置する。
【0046】発振回路78は検出コイル75,76によ
りE字コア72を励磁し,発生磁束は2つの空隙部7
3,74から漏れ出てワイヤロープ71を介してまたE
字コア72に戻る。ワイヤロープ71は通常は鋼線の撚
り線であるので磁束を良く通すが,過大の張力が加えら
れると撚り線の一部から破断を始め,ワイヤロープ71
中を磁束は通りにくくなる。検出コイル75の側の磁気
回路中にワイヤロープ71の一部破断部が含まれると検
出コイル75のインダクタンスは減少し,両検出コイル
75,76間にアンバランスが発生する。その結果はす
でに説明したように発振回路78からはデューティ比の
異なるパルス列として出力され,積分回路79で電圧に
変換される。
【0047】検出コイル76の磁気回路中に現れたワイ
ヤロープ71の一部破断部は時間的に遅れて検出コイル
75の磁気回路中を通過するので積分回路79の出力端
に現れる電圧波形は図7(b)に示すようにダイパルス
波形となる。すなわち,検出コイル75,76のインダ
クタンスが平衡しているときは番号7eで示す出力レベ
ルであるが,ワイヤロープ71の一部破断部が検出コイ
ル76の磁気回路中に現れると番号7f,検出コイル7
5の磁気回路中に現れると番号7gで示すような波形変
動を引き起こす。識別部7aはA/D変換器とマイクロ
コンピュータとで構成してこの出力波形を監視し,特徴
のあるダイパルス波形を認識してワイヤロープ71の一
部破断を識別するのでノイズ他による誤検出を防ぐこと
が出来る。番号7cは時間を,番号7dは電圧をそれぞ
れ示す。
【0048】発振回路78内の可変抵抗器7bはトラン
ジスタのエミッタ間に配置したコンデンサの電荷を逃が
すことで充電時間を制御し,発振周波数を変化せしめ
る。ワイヤロープ71に交流磁束を加えると,渦電流と
ワイヤロープを構成する線径等の関係で磁束がワイヤロ
ープ71内部に浸透し難くなる場合があるが何通りかの
発振周波数を選んで順次ワイヤロープ71に加えること
にすればそれらの懸念は払拭できる。実際の使用に当た
ってはFETのソース−ドレイン間の抵抗をゲート電圧
で制御することにして電子的に抵抗を変え,発振周波数
を制御することが便利である。また,このように発振周
波数を順次変化させることは第四の実施例として示した
磁気探傷装置に於いても被検体表面から内部に浸透でき
る磁束の深さを制御できるのでさらに有効である。
【0049】図8は本発明の第六の実施例である鋼球検
出装置を示す。第五の実施例を示した図7に於いて,ワ
イヤロープ71を樹脂製中空円筒81,その樹脂製中空
円筒81中を移動する鋼球82,83等で入れ替えた構
造である。番号84は鋼球の移動方向を示し,鋼球8
2,83は一つの鋼球が異なる時間に位置する態様を示
す。
【0050】磁気空隙部73,すなわち検出コイル75
の磁気回路中に鋼球83があると磁気抵抗は減少するの
で検出コイル75のインダクタンスは増大する。同様に
鋼球82では検出コイル76のインダクタンスが増大す
ることになる。従って,出力波形は図8(b)に示すよ
うに第五の実施例と同様にダイパルス波形となり,識別
部7aでノイズの影響を排除して精度良く検出できるこ
とになる。
【0051】図9は本発明の第七の実施例である金属片
検出装置を示す。食品中の金属異物,或いは衣服製品中
の金属針等の検出確認に使用される。2つの検出コイル
93,94はその面が平行にならないよう互いに傾けて
配置され,検出コイル93,94を含む発振回路95,
積分回路96,識別部97等で構成されている。被検体
91は2つの検出コイル93,94を挿通して番号92
で示されるよう移動する。
【0052】この金属片検出装置は本来有ってはならな
い食品中の金属異物或いは衣服中に残された金属針等が
存在しないことを確認するのが主目的であるから,それ
ら金属異物或いは金属針等は希にしか存在しない。図9
(a)に示す発振回路95は検出コイル93,94のイ
ンダクタンス差検出回路を基本にしているので互いに他
方の検出コイル側を基準参照としながら被検体91中の
金属異物或いは金属針等有無を検査することになる。こ
の点は第四の実施例に示した磁気探傷装置と考え方は同
様である。
【0053】金属異物が検出コイル93或いは94のフ
ィールド中に存在すると,渦電流効果によりその検出コ
イルのインダクタンスを減少せしめる。金属異物が磁性
体であると逆にインダクタンスを増大させる。したがっ
て,金属異物が検出コイル94を,そして検出コイル9
3を通過したとするとその出力波形は図9(b)に示す
ようになる。番号9bは検出コイル93,94に何ら金
属異物が係わっていない時の出力レベル,番号9cは検
出コイル94近傍に金属異物が存在して影響を及ぼして
いる時,番号9dは検出コイル93近傍に金属異物が存
在している時の波形である。図6(b),図7(b),
図8(b)のようにダイパルス波形とならなかったのは
検出コイル93,94が互いに傾いていて金属異物の影
響が異なるからである。識別部97は番号9bで示す電
圧レベルを基準にして上下に振れる電圧レベルを監視し
て金属異物の存在を検知する。その際,完全にではない
が,番号9c,9dの波形,被検体91の移動速度,検
出コイル93,94間の距離等から番号9c,9dの波
形の妥当性を確認することは可能でノイズ等の影響を軽
減は出来る。番号99は時間を,番号9aは電圧をそれ
ぞれ示す。
【0054】このような金属片検出装置に於いて,検出
対象となる食品中の金属異物或いは衣服中に残された金
属針等は必ずしも球形では無く,またそれが被検体91
中に存在する方向も一様では無い。磁束の方向,交流磁
束の周波数,金属異物のサイズ及び方向の分布等の間で
検出に最適の条件は存在するが,常に維持する事は難し
い。それらを確実に検出できるよう検出コイル93,9
4は互いに傾けて配置したのであるが,さらに図7で示
す第五の実施例で説明したように図9(a)に示す第七
の実施例でも可変抵抗98を発振回路95中のコンデン
サに並列接続させて検出コイルの励磁周波数を変化走査
せしめ,多様なそれら金属異物或いは金属針等に対して
検出に最適な励磁周波数が存在するよう制御して検出の
精度を向上させることが出来る。
【0055】
【発明の効果】以上の実施例で説明したように本発明の
インダクタンス差検出回路によれば,2つのコイルを含
む簡単な自励発振回路によりインダクタンスの差をデュ
ーティ比の異なるパルス列として出力し,積分回路或い
はカウンター等によってデューティ比の異なるパルス列
を電圧出力或いはデジタル出力として2つのコイルのイ
ンダクタンス差を知ることが出来る。本発明のインダク
タンス差検出回路はアナログ回路部分は少なく,ほぼ無
調整で機能するのでIC化も容易である。
【0056】また本発明の磁気探傷装置,金属片検出装
置は本発明のインダクタンス差検出回路を用いて2つの
コイルを相互に基準コイルとして参照しながら検査を行
い得るもので簡単な回路構成でありながらほぼ無調整で
検査を実施し得る。また,2つの検出コイルを走査方向
に配置すると傷或いは金属片の存在により特徴あるダイ
パルス波形が現れ,これを識別確認させることで信頼性
の高い磁気探傷装置,金属片検出装置を実現できる。
【0057】本発明によるインダクタンス差検出回路は
実施例で示した例以外にも位置検出器,トルクセンサ,
磁気カード検出装置,コイン識別装置等へ広く応用出来
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施例のインダクタンス差検
出回路
【図2】 第一の実施例での出力パルス列
【図3】 本発明の第一の実施例におけるプログラムフ
ロー図
【図4】 本発明の第二の実施例のインダクタンス差検
出回路
【図5】 本発明の第三の実施例のインダクタンス差検
出回路
【図6】 本発明の第四の実施例の磁気探傷装置
【図7】 本発明の第五の実施例のワイヤロープ磁気探
傷装置
【図8】 本発明の第六の実施例の鋼球検出装置
【図9】 本発明の第六の実施例の金属針検出装置
【図10】 従来提案されたマルチバイブレータ検出回
【図11】 従来提案されたブリッジ方式の検出回路
【符号の説明】
11,12・・コイル, 13・・・コンデ
ンサ,14,15・・トランジスタ, 16,17
・・抵抗,18・・・コンパレータ, 19・
・・マイクロコンピュータ,21・・・時間,
22,23・・出力パルス列,24・・・小
さい時間間隔のパルス列,41・・・コンデンサ,
42,43・・ダイオード,44・・・反転増
幅器, 45・・・抵抗,46・・・コンデ
ンサ, 47・・・出力,48・・・発振回
路, 49・・・積分回路,51,52・
・抵抗, 53,54・・トランジスタ,
55・・・抵抗, 56・・・コンパ
レータ,57・・・マイクロコンピュータ,61,62
・・検出コイル, 63・・・検出回路部,64
・・・出力の引き出し線, 65・・・被検体,6
6・・・移動方向, 67・・・交流磁
束,68・・・時間, 69・・・電
圧,6a,6b,6c・・出力レベル,71・・・ワイ
ヤロープ, 72・・・E字コア,73,74
・・空隙部, 75,76・・検出コイル,
77・・・移動方向, 78・・・発振回
路,79・・・積分回路, 7a・・・識
別部,7b・・・可変抵抗器, 7c・・・
時間,7d・・・電圧, 7e,7
f,7g・・出力レベル,81・・・樹脂製中空円筒,
82,83・・鋼球,84・・・移動方向,9
1・・・被検体, 92・・・移動方
向,93,94・・検出コイル, 95・・・発
振回路,96・・・積分回路, 97・・
・識別部,98・・・可変抵抗, 99・
・・時間,9a・・・電圧, 9b,
9c,9d・・出力レベル,101・・・マルチバイブ
レータ, 102・・・波形整形回路,103・・
・積分回路, 104,105・・トラ
ンジスタ,106・・・抵抗, 1
07・・・コンデンサ108・・・抵抗,
109・・・コンデンサ,111,112・・
抵抗, 113・・高周波発振器,11
4,115・・整流・平滑回路, 116・・・差動
増幅器

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二つのコイルがコンデンサの充電及び放
    電に要する時間比に比例したデューティ比のパルス列を
    出力する発振回路と,パルス幅を微小時間間隔で計数す
    る計数手段或いは積分回路で構成する前記パルス列のデ
    ューティ比識別手段とより構成され,2つのコイルのイ
    ンダクタンス差を前記パルス列のデューティ比から検知
    することを特徴とするインダクタンス差検出回路
  2. 【請求項2】 請求項1記載のインダクタンス差検出回
    路に於いて,発振回路は二つのコイルをそれぞれコレク
    タ端子に負荷として有し且つそれぞれのコレクタ端子を
    互いのベース端子にクロス結合した二つのトランジスタ
    のエミッタ間をコンデンサで結合して構成されたエミッ
    タ結合型発振回路であることを特徴とするインダクタン
    ス差検出回路
  3. 【請求項3】 請求項1記載のインダクタンス差検出回
    路に於いて,コイルとダイオードとが直列に接続され互
    いにダイオードの向きを逆にした二組の回路を並列に入
    出力端間に有し,コンデンサを入力端に接続したヒステ
    リシス特性のある反転増幅器で発振回路を構成したこと
    を特徴とするインダクタンス差検出回路
  4. 【請求項4】 二つのコイルと,実質的にエミッタ結合
    され且つそれぞれのコレクタ端子が互いのトランジスタ
    のベース端子にクロス結合された2つのトランジスタの
    コレクタ負荷として前記各コイルと抵抗との並列回路を
    それぞれ接続して前記二つのコイルのインダクタンスに
    対応するデューティ比のパルス列を出力する発振回路
    と,パルス幅を微小時間間隔で計数する計数手段或いは
    積分回路で構成する前記パルス列のデューティ比識別手
    段とより構成され,2つのコイルのインダクタンス差を
    前記パルス列のデューティ比から検知することを特徴と
    するインダクタンス差検出回路
  5. 【請求項5】 金属を含む被検体に対して一対のコイル
    はほぼ同一条件となるよう配置され,前記コイルを含む
    請求項1から4までの何れかのインダクタンス差検出回
    路と,走査手段と,識別部とより構成され,前記一対の
    コイルで前記被検体を走査してインダクタンス差検出回
    路はインダクタンス差の変化に対応してディジタル値或
    いはアナログ電圧を出力し,識別部が被検体の異常を識
    別確認することを特徴とする磁気探傷装置
  6. 【請求項6】 金属を含む被検体に対して一対のコイル
    はほぼ同一条件となるよう配置され,前記コイルを含む
    請求項1から3までの何れかのインダクタンス検出回路
    と,走査手段と,識別部とより構成され,前記インダク
    タンス差検出回路の前記コンデンサに直列或いは並列に
    接続される可変抵抗を制御する事により発振周波数を制
    御しながら前記一対のコイルで前記被検体を走査してイ
    ンダクタンス差検出回路はインダクタンス差の変化に対
    応してディジタル値或いはアナログ電圧を出力し,識別
    部が被検体の異常を識別確認することを特徴とする磁気
    探傷装置
  7. 【請求項7】 請求項5或いは6記載の磁気探傷装置に
    於いて,一対のコイルは被検体との前記相対的な移動方
    向に平行に配置され,出力に現れるダイパルス波形から
    前記識別部が被検体の異常を確認して検知精度を向上で
    きることを特徴とする磁気探傷装置
  8. 【請求項8】 被検体を一対のコイルの励磁フィールド
    内に含むよう配置し,前記コイルを含む請求項1から4
    までの何れかのインダクタンス差検出回路と,走査手段
    と,識別部とより構成され,前記一対のコイルで前記被
    検体を走査してインダクタンス差検出回路はインダクタ
    ンス差の変化に対応してディジタル値或いはアナログ電
    圧を出力し,識別部が被検体の金属片を識別確認するこ
    とを特徴とする金属片検出装置
  9. 【請求項9】 被検体を一対のコイルの励磁フィールド
    内に含むよう配置し,前記コイルを含む請求項1から3
    までの何れかのインダクタンス差検出回路と,走査手段
    と,識別部とより構成され,前記インダクタンス差検出
    回路の前記コンデンサに直列或いは並列に接続される可
    変抵抗を制御する事により発振周波数を制御しながら前
    記一対のコイルで前記被検体を走査してインダクタンス
    差検出回路はインダクタンス差の変化に対応してディジ
    タル値或いはアナログ電圧を出力し,識別部が被検体の
    金属片を識別確認することを特徴とする金属片検出装置
  10. 【請求項10】 請求項8或いは9記載の金属片検出装
    置に於いて,一対のコイルは被検体との前記相対的な移
    動方向に平行に配置され,出力に現れるダイパルス波形
    から前記識別部が被検体内の金属片を確認して検知精度
    を向上できることを特徴とする金属片検出装置
  11. 【請求項11】 請求項8或いは9記載の金属片検出装
    置に於いて,一対のコイルは被検体に対してそれぞれ異
    なった角度を有して配置され,被検体内の金属片検知精
    度を向上できることを特徴とする金属片検出装置
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