JP2004219089A - 回路素子の定数及び定数差検出回路及びそれを用いた位置検出装置及び導体の欠陥或いは有無の識別検査装置及びトルクセンサ - Google Patents

回路素子の定数及び定数差検出回路及びそれを用いた位置検出装置及び導体の欠陥或いは有無の識別検査装置及びトルクセンサ Download PDF

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義和 市山
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KURA GIJUTSU KENKYUSHO KK
Kura Gijutsu Kenkyusho KK
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Kura Gijutsu Kenkyusho KK
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Abstract

【課題】コイル,コンデンサの微小定数,二つのコイル或いは二つのコンデンサの微小定数差を検出出来る回路を提案し,それを用いた位置検出装置,導体の欠陥或いは有無の識別検査装置,トルクセンサ等を実現提供する。
【解決手段】抵抗とコイル或いはコンデンサを含むRLC回路へのステップ状通電と,コイル,コンデンサ両端に現れる検出電位差或いは二つのコイル,コンデンサの定数差に対応する検出電位差の積分加算との過程を一以上の回数で繰り返し,コイル或いはコンデンサの定数或いは二つのコイル或いは二つのコンデンサ間の定数差を識別する。積分過程によるので微小定数差の増幅でもノイズ混入に強く,高感度の位置検出装置,導体の欠陥或いは有無の識別検査装置,トルクセンサ等を実現できる。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は,コイル或いはコンデンサ等の回路素子の定数及び定数差検出回路に拘わり,特にコイル,コンデンサの微小な定数及び二つのコイル,二つのコンデンサの微少な定数差を十分な分解能で識別検出する回路,その検出回路を用いた磁性体或いは導体の位置を検知する位置検出装置及び導体の欠陥或いは有無の識別検査装置及びトルクセンサ等に拘わる。
【0002】
【従来の技術】
コイル或いはコンデンサの定数,二つのコイル或いは二つのコンデンサの定数差等の測定は交流抵抗を測定し,或いはパルス入力に対する過度応答を検出する方法が一般的である。前者はディジタル化に際して整流回路を必要として関連する素子の多さと精度低下の課題を有し,後者は更に瞬時現象を扱うことで困難さを有していた。特にそれらの定数或いは定数差をディジタル値として得るには高精度のAD変換器を要して低コスト化は困難であった。
【0003】
実際の応用面ではコイルの各定数の微小な変化検知を要請されることは多々存在する。例えば,渦電流式の近接センサでは可能な限り遠距離から対象の接近を検知しようとすると,インダクタンスの微小な変化検知が重要である。また,位置制御系において,対象の位置をそれぞれ二つのコイルで検知平衡させている例では平衡位置からの微小な変化を十分な分解能で知ることが重要となる。またさらに金属体の傷,欠陥の探知或いは食品及び衣料品等での金属異物検知等は何れもコイルの微小インダクタンス変化を探知しており,それらの装置に於いて,二つの検出コイルを相互に参照コイルとして差動的に用いれば二つのコイルの微小インダクタンス差を高分解能で検知することが重要となる。
【0004】
また,コンデンサに関しても静電容量式の近接センサでは静電容量の微小な変化の検出が必須であるし,磁気軸受け等で必要とする軸変位検出では差動的に変化する二つのコンデンサの微小静電容量変化を精度良く得る必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明の目的は,コイル,コンデンサの微小定数変化,二つのコイル或いは二つのコンデンサの微小定数差変化を低コストで検出出来る回路を提案し,それを用いた位置検出装置,導体の欠陥或いは有無の識別検査装置,トルクセンサ等を実現提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明による回路素子の定数及び定数差検出回路は,請求項1に規定するように抵抗とコイル或いはコンデンサを含むRLC回路へのステップ状通電と識別対象とするコイル,コンデンサ両端に現れる検出電位差或いは二つのコイル,コンデンサの定数差に対応する検出電位差を積分する過程を一以上の回数で繰り返してコイル或いはコンデンサの定数或いは二つのコイル或いは二つのコンデンサ間の定数差を識別する。
【0007】
コイル,コンデンサを含む回路にステップ状通電し,過度応答電圧を積分して得た検出定数電圧はコイル,コンデンサの定数或いは二つのコイル,コンデンサの定数差に比例することを利用し,ステップ状通電及び検出電位差積分を複数回繰り返すことで微小の定数或いは微小定数差であっても識別検出を容易にする。これらの過程は積分動作が主であって通常の増幅作用に比してノイズ混入が少ない利点もある。
【0008】
ステップ状通電は原理的に立ち上がり端を有するステップ状通電,立ち下がり端を有するステップ状通電の対で構成され,それらのステップ状通電に対して検出電位差には正負の応答波形が現れる。請求項2及び3に規定する本発明はそれら正負の検出電位差の異なる処理方法を規定する。
【0009】
請求項2に規定する本発明の回路素子の定数及び定数差検出回路は,ステップ状通電に同期して開閉するアナログゲートを用いて一方の符号の応答波形のみ,或いは一方の符号を変えて積分加算をすることにより回路素子の定数或いは定数差に比例する検出定数電圧を得る。
【0010】
請求項3に規定する本発明の回路素子の定数及び定数差検出回路は,正負の検出電位差の一方のみ或いは双方を積分加算する積分検波回路を用いて積分加算して回路素子の定数或いは定数差に比例する検出定数電圧を得る。
【0011】
請求項4に規定する本発明の回路素子の定数及び定数差検出回路は,請求項3に於ける積分検波回路の具体例を規定する。すなわち,電圧電流変換回路からダイオードを介して積分コンデンサを充電する構成或いは互いに逆極性の検出電位差を入力とする二つの電圧電流変換回路の出力を同じ方向のダイオードを介して積分コンデンサを充電せしめる構成とする。
【0012】
請求項5に規定する本発明の回路素子の定数及び定数差検出回路は請求項1から4に規定する検出回路において,検出定数電圧を所定の電圧と比較して出力する事でコイル或いはコンデンサの定数或いは二つのコイル或いは二つのコンデンサ間の定数差が所定の範囲内にあるか否かを識別する。
【0013】
請求項6に規定する本発明の回路素子の定数及び定数差検出回路は,請求項1から4に規定する検出回路において,検出定数電圧をサンプルホールド回路により保持して出力する。
【0014】
請求項7に規定する本発明の回路素子の定数及び定数差検出回路は,請求項1から4に規定する検出回路において,検出定数電圧をディジタル値に変換して出力する。
【0015】
請求項8に規定する本発明の回路素子の定数及び定数差検出回路は,請求項7に於いて,検出定数電圧が常にディジタル変換するに最適な範囲となるように変換結果を監視して通電及び積分加算の繰り返し回数を制御する。適応的なゲイン制御機能を規定している。
【0016】
請求項9に規定する本発明の回路素子の定数及び定数差検出回路は,請求項7或いは8に規定する検出回路において,通電及び積分加算の繰り返しに加えて通電を所定の時間継続するモードを有してその前後の検出定数電圧の差からコイルの直流抵抗或いは二つのコイルの直流抵抗差を識別する。
【0017】
コイルの直流抵抗は温度変動の影響の現れやすいパラメータであり,コイルの直流抵抗を識別してその寄与分を除去することにより正確なインダクタンス,インダクタンス差の識別が出来る。また直流抵抗或いは直流抵抗差の変化はコイル部分の温度情報を示すパラメータとして更に識別したインダクタンス或いはインダクタンス差の補正に使用する事が出来る。
【0018】
請求項10から12までは本発明の回路素子の定数及び定数差検出回路に使用可能なRLC回路の構成例を示している。請求項10ではコイル或いはコンデンサ単体の定数を対象とする場合で抵抗と直列接続してコイル或いはコンデンサ両端間の電位差を検出電位差とすることを示している。
【0019】
請求項11は二つのコイルの定数差を対象とするRLC回路を示し,請求項11では抵抗とコイルの直列回路を二つ並列に接続し,検出電位差はそれぞれ抵抗とコイルの接続点間から得るとする。
【0020】
請求項12は二つのコンデンサの定数差を対象とするRLC回路を示し,請求項12では抵抗とコンデンサの直列回路を二つ並列に接続し,検出電位差はそれぞれ抵抗とコンデンサの接続点間から得るとする。
【0021】
請求項13に規定する本発明による位置検出装置は,可動体の位置によりインダクタンスの変わる検出コイルを少なくとも一つ有して請求項1から11記載の何れかの回路素子の定数及び定数差検出回路を有し,一つのコイルのインダクタンス変化或いは二つのコイルのインダクタンス差変化を検出して可動体の位置を検出することを特徴とする。
【0022】
請求項14に規定する本発明による位置検出装置は,可動体の位置によりインダクタンスの変わる一つの検出コイルを有して請求項9記載の回路素子の定数及び定数差検出回路を有し,コイルのインダクタンス変化及び直流抵抗を識別して検出された可動体位置を温度補正する。
【0023】
請求項15に規定する本発明による導体の欠陥或いは有無の識別検査装置は,RLC回路を構成する二つのコイルを含む検出部と,磁性体或いは導体を含む被検体と検出部とを相対的に移動走査せしめる走査手段と,請求項1から11記載の何れかの回路素子の定数及び定数差検出回路を有し,走査手段は被検体を二つのコイルの発生磁界内に置きながら検出部と相対的に移動走査させ,二つのコイルを相互に参照コイルとしてコイル間のインダクタンス差の変化を検知する事により磁性体或いは導体の欠陥或いは有無を高感度で識別検知することを特徴とする。
【0024】
請求項16に規定する本発明によるトルクセンサは,回転軸に印可されるトルクによりインダクタンスの変わる検出コイルを少なくとも一つ有して請求項1から11記載の何れかの回路素子の定数及び定数差検出回路を有し,一つのコイルのインダクタンス変化或いは二つのコイルのインダクタンス差変化を検出してトルクの大きさを検出することを特徴とする。
【0025】
請求項17に規定する本発明によるトルクセンサは,回転軸に印可されるトルクにより差動的にインダクタンスの変わる二つの検出コイルを有して請求項9記載の回路素子の定数及び定数差検出回路を有し,RLC回路へのステップ状通電後に所定時間継続して得た検出定数電圧の差から二つの検出コイルの直流抵抗差を知り,二つの検出コイル間の温度勾配を知って予め記憶されていたテーブルを参照して識別したトルクデータを補正する。
【0026】
自動車のパワーステアリング或いはドライブシャフト等にトルクセンサは使用されるが,通常は一方に高温部があって二つの検出コイル間に温度差のある環境を作り易いので識別したトルクデータに誤差を生じやすい。請求項17に規定するトルクセンサは検出コイルの直流抵抗差を検知して温度勾配を知り,トルクデータを補正して精度を向上させる。
【0027】
【作用】
以上に説明した本発明は概略的には請求項1から12項で規定する第一の本発明グループである回路素子の定数及び定数差検出回路,請求項13,14項で規定する第二の本発明グループである位置検出装置,請求項15項で規定する第三の本発明グループである導体の欠陥或いは有無の識別検査装置,請求項16,17項で規定する第四の本発明グループであるトルクセンサで構成される。
【0028】
第一の本発明グループの回路素子の定数及び定数差検出回路は,抵抗とコイル或いはコンデンサを含むRLC回路にステップ状通電し,検出対象とするコイル,コンデンサ両端に現れる検出電位差或いは二つのコイル,コンデンサの定数差に対応する検出電位差を積分回路により積分するとして,ステップ状通電及び積分加算の過程を一以上繰り返し,コイル,コンデンサの定数或いは二つのコイル,コンデンサの定数差を識別する事を基本にする。
【0029】
従来,コイル,コンデンサの定数,定数差等は交流抵抗或いは過度現象での瞬時的な変化から計測していたが,第一の本発明のグループである回路素子の定数及び定数差検出回路はコイル,コンデンサの定数或いは定数差に比例する電圧をシンプルな回路手段で得ることでインダクタンス,静電容量等の計測を精密に行う手段を提供している。特にステップ状通電及び積分加算を所望の回数行うことで微小定数或いは微小定数差であっても識別可能な電圧レベルとすることで精度の良い識別を可能とする。
【0030】
第二の本発明のグループの位置検出装置は,第一の本発明グループのインダクタンス検出回路を用い,少なくとも一方のコイルは可動体の位置によってインダクタンスを変えるとし,近接センサとした場合には微小なインダクタンス変化を検出できるので遠距離から可動体位置を検出できる。
【0031】
第三の本発明グループである導体の欠陥或いは有無の識別検査装置は,二つのコイルを相互に参照コイルとしてコイル間のインダクタンス差の変化を検知する事により磁性体或いは導体の欠陥或いは有無を識別検知出来る。特に二つのコイルの微小インダクタンス差を識別可能にするので高感度の識別検査装置を実現できる。
【0032】
第四の本発明グループであるトルクセンサは,回転軸に印可されたトルクによって変化するコイルのインダクタンスを検知してトルクを識別する。特に二つのコイルの微小インダクタンス差を識別可能にするので高感度のトルクセンサを実現でき,更に検出コイルの温度勾配をも検出可能であるのでトルク検出の精度を向上できる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下に本発明による回路素子の定数及び定数差検出回路及びそれを用いた位置検出装置及び導体の欠陥或いは有無の識別検査装置及びトルクセンサについて,その実施例及び原理作用等を図面を参照しながら説明する。
【0034】
図1は,本発明の第一の実施例を示し,回路素子の定数及び定数差検出回路の具体例としてコイルのインダクタンス差が所定の値より大か小かの比較検出をする回路とそれを用いた近接センサの例を示す。同図に於いて,検出部は磁気コア1fにコイル11が巻回されて構成され,コイル11は左方から磁性体が近づくとそのインダクタンスが増大する。コイル11と直列に接続される抵抗13とよりなるRLC回路に通電手段としてスイッチング回路15が接続され,コイル11両端間の電位差はアナログゲート17を介して積分回路18に入力される。積分回路18は電圧電流変換回路と積分コンデンサ19とより構成され,積分回路18の出力1eは電圧比較器1bに入力される。番号1cは識別制御部を構成するマイクロコンピュータを示し,番号16はコイル11に蓄えられる磁気エネルギーを速やかに解放させるためのアナログスイッチを示している。アナログゲート17,アナログスイッチ16は種々の方法で実現可能であるが,通常はFETで構成する。
【0035】
図1の実施例の動作は図2を参照して説明する。マイクロコンピュータ1cは第一,第二,第三の時間区分に分けて検出回路を制御する。図2(a)は出力1dの波形を示し,番号21,22,23がそれぞれ第一,第二,第三の時間区分を示す。第一の時間区分において,マイクロコンピュータ1cはスイッチング回路15を介して抵抗13とコイル11の直列回路に通電する。その際にアナログスイッチ16はオフ,アナログゲート17はオンとするのでコイル11両端間の電位差は積分回路18により積分される。
【0036】
スイッチング回路15により通電しても,コイル11のインダクタンスによりコイル11と抵抗13の直列回路に直ちに電流は流れないが,徐々に電流は増大して一定値に至る過度現象は良く知られた事実である。抵抗13を流れる電流をIとするとコイル11の両端間の検出電位差ΔVはコイル11での電圧降下となるのでそのインダクタンスをLで表すと,ΔVはL*I’で表される。ここでI’は電流Iを時間微分したことを示す。抵抗13はRで表すと,電流はI=(E/R)(1−exp(−Rt/L))と表される。tは時間,expは指数関数をそれぞれ示している。
【0037】
積分回路18により検出電位差ΔVは積分されて積分コンデンサ19に充電されるので積分コンデンサ19に現れる検出定数電圧,つまり出力1eは図2(b)の番号24に示すようにL*I=L*(E/R)*(1−exp(−Rt/L))に比例する値となる。これは時間と共にL*(E/R)に漸近する。すなわち,コイル11のインダクタンスLに比例する電圧が得られる。
【0038】
第二の時間区分22でマイクロコンピュータ1cはアナログゲート17をオフ,アナログスイッチ16をオンとしてスイッチング回路15によるコイル11と抵抗13との直列回路への通電を停止する。コイル11の両端間には通電を停止したことにより逆起電圧が現れるが,アナログゲート17をオフにして積分回路18への入力を阻止し,アナログスイッチ16をオンとしてコイル11に蓄えられた磁気エネルギーを速やかに解放する。アナログスイッチ16の替わりに検出電位差に影響を与えないほどの大きさの抵抗をコイル11と並列に接続してその抵抗を介して磁気エネルギーの解放を図ることも出来るが,時間を要するのでアナログスイッチ16を用いている。
【0039】
第二の時間区分22に続く第一の時間区分21では再びマイクロコンピュータ1cはスイッチング回路15を介して抵抗13とコイル11の直列回路を通電させ,アナログスイッチ16はオフ,アナログゲート17はオンとするのでコイル11両端間の電位差は積分回路18により積分されて図2(b)の番号25に示すように加算される。
【0040】
図2(a)に示すように二回目の第一の時間区間の後には第三の時間区分23が配置され,マイクロコンピュータ1cはスイッチング回路15を介して抵抗13とコイル11の直列回路への通電を停止させ,アナログスイッチ16はオン,アナログゲート17はオフとすると共にアナログスイッチ1aにより積分コンデンサ19の電荷を放電させる。図2(b)の番号26は積分コンデンサ19の放電による出力1eの変化の様子を示す。
【0041】
電圧比較器1bは出力1eが所定の電圧27に達するか否かを監視し,所定の電圧27を越えた時点で図2(c)の番号28で示すような出力をマイクロコンピュータ1cに出し,それによりマイクロコンピュータ1cはコイル11のインダクタンスが所定のレベルを越えたことを検知し,磁性体が一定の距離内に存在することを検知する。図2に於いては二つの第一の時間区分として通電と検出電位差の積分加算を二回繰り返す例としたが,これは使用条件により一以上何回でも実施できる。
【0042】
図3は,本発明の第二の実施例を示し,回路素子の定数及び定数差検出回路の具体例として二つのコイルのインダクタンス差を識別検出する回路を示す。同図に於いて,二つのコイル11,12はそれぞれ同じ定数の抵抗13,14と直列接続としてスイッチング回路15に接続され,アナログスイッチ16がコイル11,12と並列に接続され,アナログゲート17を介してコイル11,12間の検出電位差を積分回路18に入力する。アナログゲート31は積分回路18に参照電圧を入力させるために配置してある。積分回路18の出力1eは電圧比較器32に入力し,電圧比較器32の出力は識別制御部であるマイクロコンピュータ1cに入力する。
【0043】
図3に示す第二の実施例の動作は図4を参照して説明する。マイクロコンピュータ1cは第一,第二,第三の時間区分に区分して検出回路を制御する。図4(a)は出力1dの波形を示し,番号21,22,41がそれぞれ第一,第二,第三の時間区分を示す。第一の時間区分において,マイクロコンピュータ1cはスイッチング回路15を介して抵抗13,14とコイル11,12で構成されるRLC回路にステップ状通電する。その際にアナログスイッチ16はオフ,アナログゲート17はオン,アナログゲート31はオフとするのでコイル11,12間の検出電位差は積分回路18により積分される。
【0044】
スイッチング回路15により通電しても,コイル11,12のインダクタンスによりRLC回路に直ちに電流は流れないが,徐々に電流は増大して一定値に至る。抵抗13,14を流れる電流をそれぞれI1,I2とするとコイル11,12間の検出電位差ΔVはコイル11,12での電圧降下の差となるのでそれらのインダクタンスをL1,L2で表すと,ΔVはL1*I1’−L2*I2’で表される。ここでI’は電流Iを時間微分したことを示す。抵抗13,14は同じとしてRで表すと,それぞれの電流はI1=(E/R)(1−exp(−Rt/L1)),I2=(E/R)(1−exp(−Rt/L2))と表される。tは時間,expは指数関数をそれぞれ示し,抵抗13,14とコイル11,12にはEの電圧が加わるとしている。
【0045】
積分回路18により検出電位差ΔVは積分されて積分コンデンサ19に充電されるので積分コンデンサ19に現れる検出定数電圧,つまり出力1eは図4(b)の番号42に示すようにL1*I1−L2*I2に比例する値となる。これは時間と共に(L1−L2)*(E/R)に漸近する。すなわち,コイル11,12のインダクタンス差(L1−L2)に比例する電圧が得られる。
【0046】
第二の時間区分22でマイクロコンピュータ1cはアナログゲート17,31をオフ,アナログスイッチ16をオンとしてスイッチング回路15によりRLC回路への通電を停止する。コイル11,12の両端間には通電を停止したことにより逆起電圧が現れるが,アナログゲート17をオフにして積分回路18への入力を阻止し,アナログスイッチ16をオンとしてコイル11,12に蓄えられた磁気エネルギーを速やかに解放する。
【0047】
第二の時間区分22に続く第一の時間区分21では再びマイクロコンピュータ1cはスイッチング回路15を介してRLC回路を通電させ,アナログスイッチ16はオフ,アナログゲート17はオン,アナログゲート31はオフとするのでコイル11,12間の検出電位差は積分回路18により積分されて図4(b)の番号43に示すように加算される。
【0048】
図4(a)に示すように二回目の第一の時間区分の後には第三の時間区分41が配置され,マイクロコンピュータ1cはスイッチング回路15を介してRLC回路への通電を停止させ,アナログスイッチ16はオン,アナログゲート17はオフとすると共にアナログゲート31をオンとして積分回路18に参照電圧を入力させ参照電圧を積分加算させる。
【0049】
参照電圧は予め定められた正負の電圧が用意され,電圧比較器32の出力から判明する出力1eの電圧を減算する極性の参照電圧をマイクロコンピュータ1cは選択し,アナログゲート31を介して積分回路18に入力させる。したがってその出力1eは図4(b)の番号44で示すように基準電位(図3,4の場合は接地電位とする)に漸近するが,電圧比較器32は出力1eが基準電位に達した時点でその出力極性を変え,マイクロコンピュータ1cはその時点で第三の時間区分41を終了させて再び第一の時間区分21に移行させる。第三の時間区分41は上記で説明したようにコイル11,12のインダクタンス差に比例する可変長の時間幅Tを有するが,マイクロコンピュータ1cはその時間幅Tを内蔵するカウンターで微小間隔パルス45を計数し,第一の時間区分21に移行した時点で計数結果をディジタル出力とする。
【0050】
図3に示す第二の実施例では積分コンデンサ19の電荷は第三の時間区分で検出定数電圧をディジタル変換する過程で放電させられたので特に積分コンデンサ19を放電させる手段は必要としなかった。しかし,検出定数電圧をディジタル化する手段としてAD変換器を用いた場合には積分コンデンサ19の電荷を放電させるための手段(例えば図1の番号1aで示す)が必要となる。
【0051】
図5は,本発明の第三の実施例を示し,回路素子の定数及び定数差検出回路の具体例として二つのコンデンサの静電容量差を識別検出する回路を示す。同図に於いて,二つのコンデンサ51,52はそれぞれ同じ定数の抵抗13,14と直列接続してスイッチング回路15に接続され,アナログスイッチ16がコンデンサ51,52と並列に接続され,アナログゲート17を介してコンデンサ51,52間の検出電位差を積分回路18に入力する。積分回路18の出力1eはAD変換器53に入力し,AD変換器53の出力は識別制御部であるマイクロコンピュータ1cに入力する。アナログスイッチ1aは積分コンデンサ19と並列に接続され,マイクロコンピュータ1cの制御により積分コンデンサ19の電荷を放電する。
【0052】
図5に示す第三の実施例の動作は図6を参照して説明する。マイクロコンピュータ1cは第一,第二,第三の時間区分に分けて検出回路を制御する。図6(a)は出力1dの波形を示し,番号21,22,23がそれぞれ第一,第二,第三の時間区分を示す。第一の時間区分において,マイクロコンピュータ1cはスイッチング回路15を介して抵抗13,14とコンデンサ51,52で構成されるRLC回路にステップ状通電する。その際にアナログスイッチ16はオフ,アナログゲート17はオンとするのでコイル11,12間の検出電位差は積分回路18により積分される。
【0053】
スイッチング回路15により通電すると,RLC回路には直ちに電流が流れ始め,コンデンサ51,52に電荷が溜まると徐々に電流は減少して一定値に至る過度現象は良く知られた事実である。コンデンサ51,52間の検出電位差ΔVはコンデンサ51,52に現れる電圧の差となるのでそれらの静電容量をC1,C2で表すと,ΔV=(exp(−t/RC2)−exp(−t/RC1))で表される。ここで抵抗13,14は同じとしてRで表し,tは時間,expは指数関数をそれぞれ示し,抵抗13,14とコイル11,12にはEの電圧が加わるとしている。
【0054】
積分回路18により検出電位差ΔVは積分されて積分コンデンサ19に充電されるので積分コンデンサ19に現れる検出定数電圧,つまり出力1eは図6(b)の番号61に示すようにER(C1−C2)に比例する値に漸近する。すなわち,コンデンサ51,52の静電容量差(C1−C2)に比例する電圧が得られる。
【0055】
第二の時間区分22でマイクロコンピュータ1cはアナログゲート17をオフ,アナログスイッチ16をオンとしてスイッチング回路15によりRLC回路への通電を停止する。アナログスイッチ16をオンとしてコンデンサ51,52に蓄積された電荷を放電させるが,アナログゲート17をオフにして積分回路18への入力を阻止したので出力1eには影響しない。
【0056】
第二の時間区分22に続く第一の時間区分21では再びマイクロコンピュータ1cはスイッチング回路15を介してRLC回路を通電させ,アナログスイッチ16はオフ,アナログゲート17はオンとするのでコンデンサ51,52間の検出電位差は積分回路18により積分されて図6(b)の番号62に示すように加算される。
【0057】
図6(a)に示すように二回目の第一の時間区分の後には第三の時間区分23が配置され,マイクロコンピュータ1cはスイッチング回路15を介してRLC回路への通電を停止させ,アナログスイッチ16はオン,アナログゲート17はオフとすると共にAD変換器53により出力1eをディジタル変換し,その後にアナログスイッチ1aをオンとして積分コンデンサ19の電荷を放電させる。
【0058】
図7は本発明の第四の実施例である位置検出装置を示す。検出部73内に斜線部で示す磁気コア74に巻回された検出コイル71と参照コイル72とは同一仕様で構成し,導体或いは磁性体で構成される可動体が検出コイル71に左方から近接して検出コイル71のインダクタンスに変化が生じたことを検知して可動体の位置を知る。検出コイル71には抵抗13を直列に接続し,参照コイル72には抵抗14を直列に接続する。
【0059】
インダクタンス差の検出回路は,同じ定数の抵抗13,14と検出コイル71,参照コイル72とからなるRLC回路に通電手段7aによりステップ状に電圧を加え,検出コイル71,参照コイル72間に現れる検出電位差は積分検波回路75に入力する。積分検波回路75は二つの電圧電流変換回路とダイオード76,77,積分コンデンサ19とより構成され,二つの電圧電流変換回路に入力される検出電位差は互いに逆極性となるように接続され,二つの電圧電流変換回路出力はそれぞれ同じ向きのダイオード76,77を介して積分コンデンサ19を充電するよう構成される。積分検波回路75の出力1eは電圧比較器32に入力して基準電位と比較され,比較結果は識別制御部を構成するマイクロコンピュータ1cに入力する。電圧比較器7bは積分検波回路75を構成する二つの電圧電流変換回路の出力を入力として大小比較した結果をマイクロコンピュータ1cに入力する。また参照電圧生成回路79が電圧電流変換回路78に入力して電圧電流変換回路78の出力は積分コンデンサ19に接続されている。
【0060】
この図7に示す検出回路の動作は図8を参照しながら説明する。この検出回路は二種の第一の時間区分及び第三の時間区分に分けて制御され,図8(a)に出力1dの波形を示すように第一の時間区分は番号81,番号82,第三の時間区分83となる。通電手段7aがRLC回路を駆動する電圧もこの出力1dに対応して第一の時間区分81では高レベルの電圧,第一の時間区分62,第三の時間区分83では基準電位としている。第一の時間区分81で高レベルの電圧がRLC回路に印可されて現れる検出電位差を積分すると,図3に示した第二の実施例で説明したように検出コイル71,参照コイル72のインダクタンス差に比例した検出定数電圧に漸近する。二つの電圧電流変換回路出力は互いに逆極性の電流が流れようとするが,ダイオード76或いは77により積分コンデンサ19を充電する側の電流のみが流れ込む。
【0061】
引き続く第一の時間区分82では通電手段7aは印加電圧を基準電位に変えるので検出コイル71,参照コイル72には逆起電圧が現れ,抵抗13,14,通電手段7aを介して蓄えられた磁気エネルギーが放出される。検出電位差として現れる波形の極性は先の第一の時間区分81で現れた場合とは逆であり,積分すると検出コイル71,参照コイル72のインダクタンス差に比例した逆極性の電圧に漸近し,ダイオード76或いは77の何れかを介して電流は積分コンデンサ19に充電される。それらの過程で出力1eに現れる電圧波形はそれぞれ84,85が対応している。
【0062】
図8にはそれぞれ一回の第一の時間区分81,第一の時間区分82のみを示すが,必要な増幅度に従ってこの過程を任意回数繰り返す。番号83は第三の時間区分を示し,識別制御部であるマイクロコンピュータ1cは参照電位生成回路79から所定の参照電位を電圧電流変換回路78に加え,電圧電流変換回路78は参照電位を対応する電流に変換して積分コンデンサ19を放電させる。それに対応する出力1eの波形は番号86で示す。電圧比較器32は出力1eが基準電位(図7,8では接地電位を基準電位とする)に到達する時点を検出し,マイクロコンピュータ1cに出力し,その時点で第三の時間区分83は終了する。第三の時間区分83で通電手段7aは基準電位の電圧を印可し,積分検波回路75に入力する検出電位差は0である。
【0063】
第三の時間区分83の時間幅Tは出力1eに現れた検出定数電圧に比例し,第三の時間区分83内でマイクロコンピュータ1cは内蔵するカウンターで微小間隔パルス45を計数してディジタル出力とする。
【0064】
電圧比較器7bは積分検波回路75を構成する電圧電流変換回路の出力の大小を比較し,マイクロコンピュータ1cに入力するが,マイクロコンピュータ1cは出力1dのレベルと電圧比較器7bが検出した結果から検出コイル71,参照コイル72の何れが大であるかを識別する。電圧比較器7bは直接に検出電位差を入力しても結果は同じであるが,図7の構成ほ方が比較する信号レベルが大である。
【0065】
図7に示したインダクタンス差の検出回路の機能は図3に説明した第二の実施例の場合と同じである。図7の場合はアナログスイッチが使用されないが,電圧電流変換回路を3個使用して回路量は多い。しかしながら微小信号レベルでの切り替え操作が無いことでノイズの混入が避けられ,マイクロコンピュータ1cの制御する手順が簡略である利点がある。
【0066】
図7に示した実施例は,位置検出装置の一つの種類である近接センサである。近接する物体を出来るだけ遠距離から検知することが望ましいが,従来は温度変化による検出コイル71の定数変動,或いは回路定数変動等により制限を受けていた。図7に示す構成では検出コイル71と参照コイル72とを同一仕様で構成して同じ温度環境に置き,その差の有無を識別検知しているので温度変動の影響を受け難い。
【0067】
検出コイル71と参照コイル72とはほぼ同じインダクタンスを有するよう構成され,検出コイル71にアルミニウム,銅等の導体,或いは鉄,フェライト等の磁性体が近接すると,そのインダクタンスは変化する。導体が検出コイル71に近接すると渦電流効果によりそのインダクタンスを低下させ,逆に磁性体が近接するとインダクタンスを増加させる。インダクタンス増減の方向は逆であるので識別した結果が参照コイル72のインダクタンスより増減した方向でディジタル的な閾値を変え,可動体の近接度合いを判断識別する事で導体及び磁性体双方何れの近接検知にも使用できる。
【0068】
またディジタル的な閾値を変える他に積分検波回路75の変換ゲインを適応的に変える手段,或いは積分検波回路75による積分加算の繰り返し回数を変える手段もある。即ち,検出コイル71のインダクタンスが参照コイル72のそれより大であるか小であるかは電圧比較器7bの出力レベルで判明し,検出コイル71のインダクタンスが大と識別している間は検出電位差から出力1eを得るゲインを小に変える構成としても良い。
【0069】
図9はただひとつのコイルで構成した位置検出器を第五の実施例としてその検出部及び検出回路の概要を示す。同図に於いて,検出部は,構造例を断面図で示すように磁性の支持体92に巻回された検出コイル91とその外側の導体円筒93とで構成され,両者の位置が相対的に変化すると,円筒93とコイル91とのオーバーラップ部分の長さDが変化し,コイル91のインダクタンスが変化する。円筒93を導体以外にフェライト,パーマロイ等の磁性体で構成しても良く,導体の場合には導体表面での渦電流効果により磁気抵抗が増大するので重なり合う長さにコイルのインダクタンスは反比例し,磁性体の場合には磁性体の透磁率により磁気抵抗は減少するのでオーバラップ部の長さDにコイルのインダクタンスは比例する。
【0070】
検出コイル91は抵抗13と直列に接続され,スイッチング回路15により通電される。検出コイル91両端の電位差は積分回路18に入力され,その出力1eはAD変換器53に入力されている。この積分回路18は電圧電流変換回路と積分コンデンサ19とで構成されており,積分コンデンサ19の電荷はアナログスイッチ1aにより放電される構成としてある。番号1cはマイクロコンピュータで構成する識別制御部である。スイッチング回路15及びアナログスイッチ1aはブロックとして示したが,トランジスタ或いはFET等で構成する。
【0071】
図9に示す第五の実施例の動作は図10に示す各部の波形を参照しながら説明する。マイクロコンピュータ1cは予め定められた第一の時間区分21と第三の時間区分23とを示す制御信号1dを出力し,第一の時間区分21でスイッチング回路15は抵抗13と検出コイル91に通電する。図1に示した第一の実施例と同様に検出コイル91両端の電位差を積分回路18に入力して積分した結果は検出コイル91のインダクタンスに比例する検出定数電圧に漸近する。図10(a)は出力1dの信号波形を示し,図10(b)は積分回路18の出力1eに現れる波形を示して番号101は第一の時間区分21に対応する波形を示す。
【0072】
この第一の時間区分21の長さは想定される検出コイル91と抵抗13とで決まる時定数より大として設定する。したがって,第一の時間区分21の終端で出力1eはほぼ一定値となるので出力1dの立ち下がり端でAD変換器53は出力1eを読み込んでディジタル値に変換して第一のディジタル出力とし,一方アナログスイッチ1aは第三の時間区分23で積分コンデンサ19の電荷を放電する。番号102はその放電波形を示す。
【0073】
検出コイル91のインダクタンス計測の通常シーケンスでは上記第一の時間区分21及び第三の時間区分23のシーケンスを繰り返すが,識別制御部を構成するマイクロコンピュータ1cの指示により適宜検出コイル91の直流抵抗を測定するモードを挿入する。図10(c),(d)を用いてこのモードの動作を説明する。
【0074】
番号図10(a)と同様に図10(c)は出力1dの波形を示し,第一の時間区分21の後に第四の時間区分103を挿入し,第四の時間区分103においてはスイッチング回路15は通電を継続し,アナログスイッチ1aは積分コンデンサ19の電荷を放電しない。検出コイル91の両端の電位差はコイルの直流抵抗と抵抗13とで分圧された電圧が残っているのみであるが,これが積分されて番号104に示すように第四の時間区分103で直線的に増大する。第四の時間区分103の終端でAD変換器53は出力1eの電圧をディジタル変換して第二のディジタル出力とし,その後の第三の時間区間23でアナログスイッチ1aは積分コンデンサ19の電荷を放電する。
【0075】
第二のディジタル出力と第一のディジタル出力の差からは検出コイル91の直流抵抗が算出され,また第一のディジタル出力に含まれている検出コイル91の直流抵抗寄与分を差し引くことが出来る。検出コイル91の温度による変動の大部分は直流抵抗の変動分であり,上記のように直流抵抗寄与分を正確に除去することにより検出コイル91のインダクタンス,すなわち可動体93の位置を精度良く識別できるが,直流抵抗は検出コイル91の温度情報を有するのでこの点を利用して更に温度補償を完全に実施することが出来る。以下にこの点も含めて更に実施例を説明する。
【0076】
図11は本発明による位置検出器で初期設定を行うための機能ブロック図を示す。同図に於いて,位置検出器は図9に示した検出コイル91,導体円筒93よりなる検出部と,検出回路部112とで構成され,製造後の初期設定を行うために初期設定制御部111,アクチュエータ113が接続されている。検出回路112は図9に示した回路を示す。
【0077】
初期設定制御部111の指示でアクチュエータ113は連結棒114を介して円筒93を所定の基準位置に位置決めさせ,検出回路112のマイクロコンピュータ1cはAD変換器53のディジタル変換した第一のディジタル出力を受けて基準ディジタル位置として内蔵する不揮発メモリに記憶させる。
【0078】
図12は図11に示した初期設定システムにおける動作フローの概略を示して初期設定システムの説明を補足するための図である。同図に示すように製造後の初期設定プロセスでは,[1.]でNを基準位置の指標として初期値N=1とし,[2.]で初期設定制御部111の指示でアクチュエータ113が連結棒114を介して円筒93を予め定めたN番目の基準位置pNに移動させる。[3.]でAD変換器53で得られた第一のディジタル出力をマイクロコンピュータ1cは基準ディジタル位置QNとして不揮発性のメモリに記憶させる。さらに[4.]で所定個数の基準位置での設定を終了したか否か確認し,未だで有ればNを1増加させて[2.]へ,終了で有れば[5.]へ進む。
【0079】
[5.]では異なった検出部温度に対する各QNの変動量は既知として検出部の温度情報を示す出力パルス周期及び各基準位置pNに対して割り当てた基準位置情報PNを指標として基準ディジタル位置QNの二次元テーブルを作成する。これで位置検出器製造後の初期設定は終了であり,この過程では検出部も検出回路部112も調整作業は不要である。
【0080】
位置検出器の通常の計測時では,[6.]で未知の可動体位置pXに対応してマイクロコンピュータ1cは第一のディジタル出力をディジタル位置QXとし,[7.]でメモリに記憶した基準ディジタル位置QNの二次元テーブル,検出部の温度情報を元に位置情報PXを補間,算出する。第一の実施例で検出部温度情報は第二のディジタル出力と第一のディジタル出力の差である。
【0081】
図13は上記説明で用いた用語を整理するために示してある。すなわち本発明の位置検出器に於いて可動体93の位置を示す量は物理層の値として「位置」として示し,位置検出器内で「位置」に対応して算出された第一のディジタル出力を論理層の値として「ディジタル位置」とする。この「ディジタル位置」は「位置」に対応する値であるが,位置検出器の於ける基準位置,変換ゲイン等を考慮していないので個々の位置検出器によって異なる値となる。「位置情報」は表示層の値で「位置」に対応して基準位置,変換ゲイン等を考慮して外部に出力する値である。「ディジタル位置」は図14で説明される二次元テーブルを用いて「位置情報」に変換される。
【0082】
物理層に於ける「基準位置」は論理層では「基準ディジタル位置」,表示層では「基準位置情報」として示している。
【0083】
P1,P2,,PNは円筒11の各基準位置p1,p2,,pNに対応して出力すべき基準位置情報である。すなわち,8ビットで表示するとして16進表示でP1はゼロ点で「00」,PNは「FF」とするように設定する。p1,p2,,pNは物理層の値,P1,P2,,PNは表示層の値となる。
【0084】
図14は図12の[5.]で作成した基準ディジタル位置QNの二次元テーブルについて説明を補足するための図である。図14に於いて,P1,P2,P3,P4は基準位置p1,p2,p3,p4に対して出力すべき基準位置情報であり,TP1,TP2,TP3,TP4は検出部の温度指標を示す。第五の実施例での温度指標は第二のディジタル出力と第一のディジタル出力の差である。
【0085】
図11及び図12で示した初期設定プロセスでは図14(a)に示すQ1,Q2,Q3,Q4を求めてメモリに記憶し,図14(b)に示すディジタル位置の温度偏差テーブルを参照して図14(a)に示す二次元テーブルを完成させる。すなわち,図14(b)に示すディジタル位置の温度偏差テーブルは各基準位置情報Pjでの基準ディジタル位置Qjが検出部温度指標TP1,TPi間で変化する量はdQijであることを示すもので,同種の位置検出器から予め統計的に求めておく。
【0086】
基準位置情報,検出部の温度情報を指標とする基準ディジタル位置の標準二次元テーブルをメモリ内に記憶することも出来るが,図14(b)に示したように基準温度TP1における基準ディジタル位置よりの偏差を示す二次元の温度偏差テーブルとして記憶することで図14(a)に示す二次元テーブル作成を容易に出来る。
【0087】
第五の実施例に於いて,図11から図14までを用いて説明した位置検出器の初期設定システムは他の実施例でも当然に使用する。その場合,検出部及び検出回路により検出部の温度情報を示す指標は異なる。
【0088】
図15は,マイクロコンピュータ1cによってインダクタンス差を検出して位置を検知するプログラム例をフローチャートで示した例であり,図12に示した通常の使用時のステップ[6.],[7.]をさらに詳しく説明する。
【0089】
[1.]のステップにおいて,第一の時間区分処理として検出コイル91,抵抗13へ通電し,積分回路18により検出コイル91両端の検出電位差を積分する。
【0090】
[2.]のステップでは第一の時間区分終端でAD変換器53により第一のディジタル出力QXを得,[3.]のステップでQXを前回の値と比較検証し,その差が所定の範囲内で有れば正常として[4.]のステップに進み,その差が大で所定の範囲外で有れば[10.]のステップで更にQXの妥当性について比較検証する。
【0091】
[4.]のステップでは検出コイル91の温度情報QTを計測するかの選択をし,QTの計測をする場合は[5.]のステップへ,QTの計測をしない場合は[8.]のステップへ進む。
【0092】
[5.]のステップでは検出コイル91の温度情報を得るプロセスとして第一の時間区分に続いて第四の時間区分を挿入し,RLC回路への通電は継続する。
[6.]のステップでは第四の時間区分終端でAD変換器53から第二のディジタル出力QTを得,[7.]のステップでQTを前回の値と比較検証しQXの場合と同様に差が大で所定の範囲外で有れば[10.]の異常処理ルーチンへ進み,所定の範囲内で有れば正常として[8.]のステップに進む。
[8.]のステップでマイクロコンピュータ1cは第二のディジタル出力QT,第一のディジタル出力QXの差から検出コイル11の直流抵抗を算出し,これを温度情報としてメモリ内の二次元テーブルを参照してディジタル位置QXを位置情報PXに変換して出力して[9.]のステップに進む。
【0093】
[9.]のステップでは第三の時間区分としてRLC回路への通電を停止させると共にアナログスイッチ1aにより積分コンデンサ19の電荷を放電させ,ステップ[1.]に進む。
【0094】
[10.]のステップは異常処理ルーティンであり,QX或いはQTをそれぞれ過去の履歴と比較検証して過去の変動履歴から異常状態の頻度,連続性等を調べて偶発的な誤りか,固定的な誤りかを判断する。誤りが確率的であり,頻度も少なければ偶発性と判断して[9.]に進んで計測を繰り返す。誤りの頻度が高く,連続性が高いと判断すれば固定障害と見なして[11.]で上位システムに警告し,計測作業を停止する。
【0095】
図15に示したフローチャートにおいて,[5.]のステップでは検出部温度情報の演算及び[8.]のステップでは二次元テーブルの参照が含まれている。検出部の温度変化は一般に緩やかであるので予め定めた一定時間毎,或いは一定測定回数毎に検出部温度情報の参照を行うことにする。
【0096】
図9から図15までを用いて示したように本発明の第五の実施例によれば,検出部,検出回路等はほぼ無調整で機能し,特別のセンサ,回路を追加することなく検出コイルの直流抵抗を検出して検出部の温度補償等を可能として精度を向上できる。
【0097】
図16は本発明の第六の実施例を導体の欠陥或いは有無の識別検査装置の具体的な例として磁気探傷装置の概略構成を示す。図16(a)は検出部概略を,図16(b)は出力のダイパルス(dipulse)波形をそれぞれ示す。同図に於いて,磁気探傷装置は2つの検出コイル161,162と,検出回路160と,図示していない走査機構手段と等から構成され,2つの検出コイル161,162は検査対象となる金属の被検体163に近接して配置され,被検体163は走査機構手段により矢印164に沿って移動させられる。検出回路160は図3に示すと同じ検出回路としているので検出回路160の具体的な内容と動作原理の説明は省略する。
【0098】
検出回路160は検出コイル161,162をパルス的に断続通電してパルス状磁束165を発生させる。パルス状磁束165は金属である被検体163の表面から内部に浸透しようとするが,被検体163表面には磁束の変化を妨げるような方向に渦電流が流れ,検出コイル161,162のインダクタンスを見かけ上減少させる。ここで被検体163表面に傷が存在すると前記渦電流は流れにくくなり,検出コイル161,162のインダクタンスの減少傾向は弱められ,見かけ上のインダクタンスは増大する。そして被検体163表面の傷が検出コイル161の磁界分布内に有れば検出コイル161のインダクタンスが通常より大となる。
【0099】
磁気探傷装置では本来有ってはならない傷或いは欠陥等の有無を確認する装置であるから当然に傷或いは欠陥の密度は低く,仮に検出コイル161の真下に傷が存在しても検出コイル162の真下の被検体163面にも傷が存在する確率は非常に小さい筈である。逆もまた同様である。図16(a)に示す検出回路160は検出コイル161,162のインダクタンス差の検出回路を基本にしているので互いに他方の検出コイル側を基準としながら被検体163の傷,欠陥有無を検査することになる。留意すべきは検出コイル161,162と被検体163との関係を出来るだけ同一条件に維持しながら相対的に移動させる走査機構手段とすることである。
【0100】
本実施例で検出コイル161,162の配列は被検体163の移動方向164に沿っている。したがって,もし被検体163表面に傷があり,検出コイル161のインダクタンス変化として検知された場合,被検体163の移動時間,検出コイル161,162間の距離によって決まる時間の後には検出コイル162にもインダクタンスの変化として現れる筈である。図16(b)は検出回路160で検知されたインダクタンス差の変化の様子を示している。横軸166は時間を,縦軸167はインダクタンス差を示す。番号168は被検体163表面に傷が無く,検出コイル161,162のインダクタンスが平衡な場合の出力レベルを示している。番号169,16aはそれぞれ被検体163表面の傷が検出コイル161のインダクタンスを変化させ,次に検出コイル162のインダクタンスを変化させた事を示す。傷のサイズ,検出コイル161,162のサイズ,相対位置関係にも依存するが,インダクタンス差の変化は図16(b)のように2つのパルスが連続したダイパルス(dipulse)波形として現れる。
【0101】
本発明の磁気探傷装置に於いて,2つの検出コイル161,162と被検体163との配置条件は同一とすべきであるが,上に示したようにダイパルス波形が現れることを前提として磁気探傷装置を構成すれば,2つの検出コイル161,162と被検体163との配列条件を緩和できるし,またノイズ等妨害信号に対して検出確認の精度を向上できる。
【0102】
図17は本発明の第七の実施例として回転軸に加えられたトルク量を識別するトルクセンサを示す。同図において,回転軸174外周に斜交して取り付けられた磁気異方性部材173と、この磁気異方性部材173を取り巻く検出コイル171,172と検出回路とによって構成され,回転軸174に加えられるトルクに応じて生じる微小な捩れを磁気異方性部材173の透磁率の変化,コイル171,172の差動的なインダクタンス変化として検出することにより,回転軸174に作用するトルクの大きさを検知する。
【0103】
検出回路は図3に示した第二の実施例と同じであり,図4を用いてその動作原理をも説明したので検出回路の構成及び動作原理の説明は省略する。本実施例のトルクセンサは自動車のパワステアリング,或いはドライブシャフト等に用いられる場合が多いが,高温のエンジン部からの熱伝達で回転軸に温度勾配を生じ,磁気異方性部材173の磁気特性変化,或いはコイル171,172の直流抵抗変化,更には形状寸法の変化を生じて識別したトルク量に誤差を招くことが往々にして生じる。本実施例では図3に説明した第二の実施例の検出回路に何らの追加回路を要することなく,検出コイル171,172の温度勾配を検知し,それにより識別したトルク量を補正することが出来るのでその点を中心にして以下に説明をする。
【0104】
図18は図17に示すトルクセンサ各点の波形を示す。図18の(a),(b),(c)は図4の(a),(b),(c)と同一で,通常のプロセスでトルク量を検知識別する場合の波形を示す。図18(d),(e)は検出コイル171,172の直流抵抗差を検知するために設けたプロセスに伴う図17各点の波形である。更に図19は識別制御部であるマイクロコンピュータ1c内のプログラム要部のフローを示しており,これら図17及び図18,図19を用いて図17に示すトルクセンサの動作と原理とを説明する。
【0105】
[1.]のステップではトルク検出を行うか,温度勾配検出を行うかの選択を行う。識別制御部であるマイクロコンピュータ1cは一定時間毎或いは別途必要を検知した場合に温度勾配検出を行う。一般に温度の変化は緩やかであり,システムが定常状態で熱平衡に達した後は温度変化は特に緩やかであるのでシステム状態を検知しながら適応的に温度勾配検出のプロセスを挿入する。
【0106】
トルク検出のプロセスが指示されると,[2.]に進む。[2.]のステップで第一の時間区分処理として抵抗13,14及び検出コイル171,172とで構成されるRLC回路にスイッチング回路15によりステップ状通電し,検出コイル171,172間の検出電位差を積分回路18により積分加算する。図18に於いて,番号21は出力1dでの第一の時間区分を示し,番号42は出力1eに現れる波形を示す。
【0107】
[3.]のステップでは第二の時間区分処理として,RLC回路への通電を停止,アナログスイッチ16をオン,アナログゲート17,31をオフとして検出コイル171,172に蓄えられた磁気エネルギーを解放する。図18での番号22は出力1dでの第二の時間区分波形を示す。積分回路18の出力1eの検出定数電圧はそのまま保持される。
【0108】
[4.]のステップでは[2.],[3.]のステップの繰り返し回数をチェックし,所定回数に満たなければ[2.]のステップから繰り返し,所定の回数の繰り返しを終了すれば,[5.]のステップに進む。
【0109】
[5.]ステップでは第三の時間区分処理として,RLC回路への通電を停止,アナログスイッチ16をオン,アナログゲート17をオフとし,電圧比較器32のレベルにより出力1eを積分減算する極性の参照電圧を選びアナログゲート31をオンとして積分回路18により積分減算する。出力1eが基準電位に至って電圧比較器32がその出力を変える時点を検出して第三の時間区分を終了させる。さらに第三の時間区分でマイクロコンピュータ1cに内蔵するカウンタで微小間隔パルス45を計数してディジタル出力を得る。図18に於ける番号41は出力1dでの第三の時間区分に相当する部分の波形を示し,番号44は積分減算される過程の出力1eの波形を示している。
【0110】
[6.]のステップでは[5.]のステップで得たディジタル出力を前回の値と比較検証し,それらの差が所定の値以内で有れば正常として[7.]のステップに進む。ディジタル出力が異常と判断された場合は[14.]の異常処理ルーチンに進む。
【0111】
[7.]のステップでは,予め作成してメモリに記憶させて於いた温度勾配情報,ディジタル出力の二つをパラメータとする二次元テーブルを参照してディジタル出力をトルク情報に変換出力し,[1.]のステップに戻り,計測を継続する。検出コイル171,172の温度勾配情報の取得は[8.]から[13.]のステップで説明する。
【0112】
[1.]のステップで温度勾配検出の指示が出されると[8.]のステップに進み,先ず第一の時間区分処理を行う。その内容は[2.]のステップで示したと同じであり,図18(d)の番号21で出力1dでの相当部分の波形を,図18(e)の番号42で出力1eでの相当部分の波形を示す。
【0113】
[9.]のステップは第三の時間区分処理であり,内容は[5.]のステップと同じであり,このステップで得たディジタル出力を第一のディジタル出力とする。図18(e)において時間幅T1に相当するディジタル値である。図18(d)の番号181で出力1dでの相当部分の波形を,図18(e)の番号184で出力1eが積分減算されている波形を示している。
【0114】
[10.]は第一の時間区分処理のステップで内容は[8.]のステップと同じである。[11.]のステップは第四の時間区分処理のステップでRLC回路への通電を継続し,アナログスイッチ16をオフ,アナログゲート17をオン,アナログゲート31をオフとし,検出コイル171,172の直流抵抗差に基づく検出電位差を所定の時間積分加算する。図18での番号182が出力1dでの相当部分の波形を示し,番号185が出力1eに現れる検出コイル171,172の直流抵抗差に基いて加算されている波形を示す。番号185は漸増しているが,検出コイル171,172の直流抵抗差が逆の場合には減少する波形となる。
【0115】
[12.]のステップは[9.]のステップと同じ第三の時間区分処理である。得られたディジタル出力は第二のディジタル出力とする。これは図18(e)において時間幅T2に相当するディジタル値である。図18(d)の番号183で出力1dでの相当部分の波形を,図18(e)の番号186で出力1eが積分減算されている波形を示している。第一のディジタル出力と第二のディジタル出力の差は検出コイル171,172の直流抵抗の差により,それらの温度勾配に対応している。予め同種装置で採取した検出コイル171,172の直流抵抗差と温度勾配との統計データと対比して温度勾配情報とする。
【0116】
[13.]のステップでは[12.]のステップで得たディジタル出力を前回の値と比較検証し,それらの差が所定の値以内で有れば正常として[1.]のステップに進む。ディジタル出力が異常と判断された場合は[14.]の異常処理ルーチンに進む。
【0117】
[14.]はディジタル出力の異常処理ルーチンであり,それらを過去の履歴と比較検証して過去の変動履歴から異常状態の頻度,連続性等を調べて偶発的な誤りか,固定的な誤りかを判断する。誤りが確率的であり,頻度も少なければ偶発性と判断して[1.]に進んで計測を繰り返す。誤りの頻度が高く,連続性が高いと判断すれば固定障害と見なして[15.]で上位システムに警告し,計測作業を停止する。
【0118】
上記説明によれば,図17に示すトルクセンサはトルクの検出に加えて検出コイル171,172の直流抵抗差を検出できるのでこれを温度勾配を示すパラメータとして識別したトルク量を補正できることを示した。何らの追加回路或いはセンサを要することが無いので低コストのトルクセンサを実現できる。もちろん,検出された検出コイル171,172の直流抵抗差の値には等しく設定したはずの抵抗13,14の設定誤差分,或いは配線の過程で生じた各種の抵抗分の差等が含まれる。したがって,検出コイル171,172の直流抵抗差識別に際しては等温時に於ける同上プロセスによる測定値を記憶し,常に変化分を監視する事が望ましい。
【0119】
図20は図1,図3,図5で示したRLC回路及びスイッチング回路の接続回路とは異なる構成のRLC回路例を示す。図20(a)に示す第八の実施例はコンデンサ51の静電容量を測定する場合の回路を示し,抵抗13とコンデンサ51の直列回路をRLC回路とする。検出電位差はコンデンサ51の両端の201,202間に現れる電位差である。
【0120】
図13(b)に示す第九の実施例はコイル11,12に並列にスイッチング回路15,15’を接続した例で電源電圧が小さく限定されている場合に適している。検出電位差はコイル11と抵抗13の接続点205と及びコイル12と抵抗14の接続点206との間の電位差である。抵抗203とコンデンサ204はスイッチング回路15,15’の差による通電開始時のインパルス的な検出電位差を吸収するために配置してある。
【0121】
図13(c)に示す第十の実施例はコイル11,12と抵抗13,14の並列回路にそれぞれスイッチング回路15,15’を接続した例でこれも電源電圧が小さく限定されている場合に適している。検出電位差はコイル11と抵抗13とスイッチング回路15の接続点207と及びコイル12と抵抗14とスイッチング回路15’の接続点208との間の電位差である。
【0122】
上記実施例の説明においてはパルス通電なる語の使用を意識的に避け,ステップ状通電なる語で統一した。両者は非常に近い意味を有するが,パルス通電は立ち上がり端と立ち下がり端とを有して,立ち上がり端を有するステップ状通電及び立ち下がり端を有するステップ状通電と定義される二つのステップ状通電の複合であるとして使い分けている。立ち上がり端を有するステップ状通電及び立ち下がり端を有するステップ状通電に対応する検出電位差は正負逆の符号を持ち,パルス通電に対応する検出電位差をそのまま積分すると出力は元のレベルに戻ってしまうが,それぞれのステップ状通電に対応する積分値をそれぞれ加算保持するとの意味を明確にしようと意図した。
【0123】
正負の検出電位差は一方のみを積分加算,或いは絶対値を積分加算する方法が考えられ,上記実施例の説明では具体的には積分回路の入力段に通電と同期するアナログスイッチを配置して正負の検出電位差を選択し,或いは検出電位差の電圧電流変換後に検波して積分コンデンサに加算する方法等を説明した。
【0124】
また,特にRLC回路へのステップ状通電の持続時間については言及しなかったが,必要な持続時間は原則として必要とする精度に依存して決めなければならない。大凡の目安を述べると,抵抗とコイル或いは抵抗とコンデンサとで決まる時定数の数倍の持続時間が必要で特にコイル,コンデンサ単体の定数を識別する場合には長くする必要がある。
【0125】
以上に実施例を用いて本発明の原理動作等を説明したが,実施例で説明した以外の素子,材料等の使用はもちろんであり,コイル,コンデンサの定数,二つのコイル,コンデンサ間の定数差の検出回路も実施例で説明した以外の構成でも本発明の趣旨に基づいて具現化は可能である。特に上記説明で積分回路を電圧電流変換回路と電位差積分コンデンサとで構成したが,回路構成上の便宜によるもので他の構成による積分回路としても何等支障は無い。また,インダクタンス検出を利用して位置検出装置,導体の欠陥或いは有無の識別検査装置,トルクセンサについて説明したが,それら以外の応用装置にも適用は可能である。以上に述べたように本発明の趣旨を変えない範囲で材料,回路素子,構成の変更等が可能なことは当然であって上記の説明が本発明の範囲を限定するわけではない。
【0126】
【発明の効果】
本発明の回路素子の定数及び定数差検出回路はシンプルな回路でコイルのインダクタンス或いはインダクタンス差,コンデンサの静電容量或いは静電容量差に比例する電圧を得ることでそれらの定数,定数差を容易に検出できる。特にパルス通電と積分加算の過程を繰り返すことにより検出電位差を増幅でき,しかもそれらは積分作用によるのでノイズの影響を受け難く,微小定数或いは微小定数差の検出に適している。それらは位置検出装置,導体の欠陥或いは有無の識別検査装置,トルクセンサへの適用が特に有効であり,高感度で信頼性有る装置が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施例であるコイルのインダクタンス検出回路を示す。
【図2】第一の実施例各点の信号波形を示す。
【図3】第二の実施例である二つのコイルのインダクタンス差検出回路を示す。
【図4】第二の実施例各点の信号波形を示す。
【図5】第三の実施例である二つのコンデンサの静電容量差検出回路を示す。
【図6】第三の実施例各点の信号波形を示す。
【図7】第四の実施例である二つのコイルを有する位置検出装置を示す。
【図8】第四の実施例各点の信号波形を示す。
【図9】第五の実施例である一つのコイルよりなる位置検出装置を示す。
【図10】第五の実施例各点の信号波形を示す。
【図11】初期設定システムの構成を示す。
【図12】図11の初期設定システム説明の概略フローを示す。
【図13】用語の説明
【図14】位置及び温度の二次元テーブル例を示す。
【図15】第五の実施例のプログラムフローを示す。
【図16】第六の実施例として金属探傷装置を示す
【図17】第七の実施例としてトルクセンサを示す
【図18】第七の実施例各点の信号波形を示す
【図19】第七の実施例でマイクロコンピュータ内のプログラムフロー例を示す。
【図20】第八,第九,第十の実施例としてRLC回路例を示す。
【符号の説明】
11,12・・コイル, 13,14・・抵抗,
15・・・スイッチング回路, 16・・・アナログスイッチ,
17・・・アナログゲート, 18・・・積分回路,
19・・・積分コンデンサ, 1a・・・アナログスイッチ,
1b・・・電圧比較器, 1c・・・マイクロコンピュータ,
1d・・・マイクロコンピュータ出力, 1e・・・積分回路出力,
21・・・第一時間区分, 22・・・第二時間区分,
23・・・第三時間区分, 24,25,26・・出力1eの波形,
27・・・所定の電圧, 28・・・電圧比較器出力,
31・・・アナログゲート, 32・・・電圧比較器,
41・・・第三の時間区分, 42,43,44・・出力1eの波形,
45・・・微小間隔パルス,
51,52・・コンデンサ, 53・・・AD変換器,
61,62,63・・出力1eの波形,
71・・・検出コイル, 72・・・参照コイル,
73・・・検出部, 74・・・磁気コア,
75・・・積分検波回路, 76,77・・ダイオード,
78・・・電圧電流変換回路, 79・・・参照電位生成回路,
7a・・・通電手段,
91・・・検出コイル, 92・・・磁性体,
93・・・導体円筒,
101,102,104,105・・出力1eの波形,
103・・・第四の時間区分,
111・・・初期設定制御部, 112・・・検出回路部,
113・・・アクチュエータ, 114・・・連結棒,
160・・・検出回路, 161,162・・検出コイル,
163・・・被検体, 164・・・移動方向,
165・・・磁束, 166・・・時間,
167・・・インダクタンス差,
168,169,16a・・インダクタンス差波形,
171,172・・検出コイル, 173・・・磁気異方性部材,
174・・・回転軸,
181,183・・第三時間区分, 182・・・第四時間区分,
184,185,186・・出力1eの波形,
201,202・・接続点, 203・・・抵抗,
204・・・コンデンサ, 205,206・・接続点,
207,208・・・接続点,

Claims (17)

  1. 抵抗と識別対象の一つ或いは二つのコイル或いは一つ或いは二つのコンデンサを含みステップ状通電に対応して識別対象のコイル或いはコンデンサの定数或いは二つのコイル或いは二つのコンデンサ間の定数差に対応する検出電位差を出力するRLC回路と,通電手段と,検出電位差を入力とする積分回路と,識別制御部とより構成し,識別制御部は通電手段を介してRLC回路にステップ状通電させると共にステップ状通電に応じて現れる前記検出電位差を積分回路により積分加算させる過程を一以上繰り返し,前記コイル或いはコンデンサの定数或いは二つのコイル或いは二つのコンデンサ間の定数差に比例する検出定数電圧を出力として得,この検出定数電圧からコイル或いはコンデンサの定数或いは二つのコイル或いは二つのコンデンサ間の定数差を識別する事を特徴とする回路素子の定数及び定数差検出回路
  2. 請求項1記載の回路素子の定数及び定数差検出回路に於いて,更にアナログゲートを有して検出電位差はアナログゲートを介して積分回路に入力するとし,識別制御部はRLC回路へのステップ状通電に同期してアナログゲートのオン及びオフを制御し,RLC回路への通電は立ち上がり端を有するステップ状通電及び立ち下がり端を有するステップ状通電の対で構成されるとし,二つのステップ状通電に対応して現れる検出電位差を一方の検出電位差のみを積分加算する或いは一方の検出電位差を積分加算及び他方の検出電位差は符号を変えて積分加算するよう制御する事を特徴とする回路素子の定数及び定数差検出回路
  3. 請求項1記載の回路素子の定数及び定数差検出回路に於いて,RLC回路への通電は立ち上がり端を有するステップ状通電及び立ち下がり端を有するステップ状通電の対で構成されるとし,積分回路はRLC回路へのステップ状通電の立ち上がり時或いは立ち下がり時の二つの時点で現れる検出電位差の一方のみ或いは双方を積分加算する積分検波回路である事を特徴とする回路素子の定数及び定数差検出回路
  4. 請求項3記載の回路素子の定数及び定数差検出回路に於いて,積分検波回路は電圧電流変換回路からダイオードを介して積分コンデンサを充電する構成或いは互いに逆極性の検出電位差を入力とする二つの電圧電流変換回路から電流方向を同じくするダイオードをそれぞれ介して共通の積分コンデンサを充電する構成とする事を特徴とする回路素子の定数及び定数差検出回路
  5. 請求項1から4記載の何れかの回路素子の定数及び定数差検出回路に於いて,更に電圧比較器を有して構成され,識別制御部はRLC回路へのステップ状通電及び検出電位差の積分加算を所定回数行った後に検出定数電圧を基準電位にリセットする過程を繰り返すとし,前記過程で検出定数電圧が所定の値に到達することを電圧比較器が検知出力することでコイル或いはコンデンサの定数或いは二つのコイル或いは二つのコンデンサ間の定数差を識別する事を特徴とする回路素子の定数及び定数差検出回路
  6. 請求項1から4記載の何れかの回路素子の定数及び定数差検出回路に於いて,更にサンプルホールド回路を有して構成され,識別制御部はRLC回路へのステップ状通電及び検出電位差の積分加算を所定回数行った後に検出定数電圧を基準電位にリセットする過程を繰り返すとし,前記過程で積分加算された検出定数電圧をサンプルホールド回路は保持して出力することでコイル或いはコンデンサの定数或いは二つのコイル或いは二つのコンデンサ間の定数差を識別する事を特徴とする回路素子の定数及び定数差検出回路
  7. 請求項1から4記載の何れかの回路素子の定数及び定数差検出回路に於いて,更に検出定数電圧のディジタル変換手段を有して構成され,識別制御部はRLC回路へのステップ状通電及び検出電位差の積分加算を所定回数行った後に検出定数電圧をディジタル変換すると共に基準電位にリセットする過程を繰り返すとし,ディジタル変換された検出定数電圧を出力することでコイル或いはコンデンサの定数或いは二つのコイル或いは二つのコンデンサ間の定数差を識別する事を特徴とする回路素子の定数及び定数差検出回路
  8. 請求項7記載の回路素子の定数及び定数差検出回路に於いて,識別制御部は前記検出定数電圧が前記ディジタル変換手段に最適となる範囲に留まるよう検出定数電圧のディジタル変換された値を確認してRLC回路へのステップ状通電及び検出電位差の積分加算の過程の繰り返し回数を制御することを特徴とする回路素子の定数及び定数差検出回路
  9. コイルの定数或いは二つのコイル間の定数差を対象とする請求項7或いは8記載の回路素子の定数及び定数差検出回路に於いて,直流抵抗識別の動作モードを有して識別制御部はRLC回路へのステップ状通電及び検出電位差の積分を第一の所定時間行った後に検出定数電圧をディジタル変換して第一のディジタル出力を得,第一の所定時間RLC回路へのステップ状通電後に更に通電を継続すると共に検出電位差を積分加算して第二の所定時間経過後に検出定数電圧をディジタル変換して第二のディジタル出力とし,第一及び第二のディジタル出力の差からコイルの直流抵抗或いは二つのコイルの直流抵抗差を算出することを特徴とする回路素子の定数及び定数差検出回路
  10. 請求項1から9記載の回路素子の定数及び定数差検出回路に於いて,コイル或いはコンデンサを識別対象とするRLC回路は抵抗とコイル或いはコンデンサを直列に接続し,コイル或いはコンデンサ両端間の電位差を検出電位差とすることを特徴とする回路素子の定数及び定数差検出回路
  11. 請求項1から9記載の回路素子の定数及び定数差検出回路に於いて,二つのコイルを比較対象とするRLC回路は抵抗とコイルとの直列回路を二つ並列に接続して構成し,それぞれの抵抗とコイルとの接続点間の電位差を検出電位差とした事を特徴とする回路素子の定数及び定数差検出回路
  12. 請求項1から8記載の回路素子の定数及び定数差検出回路に於いて,二つのコンデンサを比較対象とするRLC回路は抵抗とコンデンサとの直列回路を二つ並列に接続して構成し,それぞれの抵抗とコンデンサとの接続点間の電位差を検出電位差とした事を特徴とする回路素子の定数及び定数差検出回路
  13. 可動体の位置によりインダクタンスの変わる検出コイルを少なくとも一つ有して請求項1から11記載の何れかの回路素子の定数及び定数差検出回路を有し,一つのコイルのインダクタンス変化或いは二つのコイルのインダクタンス差変化を検出して可動体の位置を検出することを特徴とする位置検出装置
  14. 可動体の位置によりインダクタンスの変わる一つの検出コイルを有して請求項9記載の回路素子の定数及び定数差検出回路を有し,検出コイルのインダクタンス変化を検出して可動体の位置を識別すると共に検出コイルの直流抵抗変化から検出コイルの温度情報を得て予め記憶されていた検出コイルの温度情報と検出位置の関係を示すテーブルを参照して識別された可動体の位置を補正することを特徴とする位置検出装置
  15. 二つのコイルを含む検出部と,磁性体或いは導体を含む被検体と検出部とを相対的に移動走査せしめる走査手段と,請求項1から11記載の何れかの回路素子の定数及び定数差検出回路を有し,走査手段は被検体を二つのコイルの発生磁界内に置きながら検出部と相対的に移動走査させ,二つのコイルを相互に参照コイルとしてコイル間のインダクタンス差の変化を検知する事により磁性体或いは導体の欠陥或いは有無を高感度で識別検知することを特徴とする導体の欠陥或いは有無の識別検査装置
  16. 回転軸に印可されるトルクによりインダクタンスの変わる検出コイルを少なくとも一つ有して請求項1から11記載の何れかの回路素子の定数及び定数差検出回路を有し,一つのコイルのインダクタンス変化或いは二つのコイルのインダクタンス差変化を検出してトルクの大きさを識別することを特徴とするトルクセンサ
  17. 回転軸に印可されるトルクにより差動的にインダクタンスの変わる二つの検出コイルを有して請求項9記載の回路素子の定数及び定数差検出回路を有し,二つの検出コイルのインダクタンス差変化を検出してトルクの大きさを識別すると共に二つの検出コイルの直流抵抗差変化から二つの検出コイル間の温度差情報を得て予め記憶されていたテーブルを参照して識別されたトルクの大きさを補正することを特徴とするトルクセンサ
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