JPH08308215A - ゼロクロス点検出装置及び電力制御装置 - Google Patents

ゼロクロス点検出装置及び電力制御装置

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JPH08308215A
JPH08308215A JP12917095A JP12917095A JPH08308215A JP H08308215 A JPH08308215 A JP H08308215A JP 12917095 A JP12917095 A JP 12917095A JP 12917095 A JP12917095 A JP 12917095A JP H08308215 A JPH08308215 A JP H08308215A
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zero
cross point
signal
output
voltage
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JP12917095A
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Takuhide Nakayama
卓英 中山
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Hirata Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 電圧比較回路12は、電源電圧Vが−Vth≦
V≦Vthの時に電圧比較信号Scを出力する。電圧極性
検出回路13は電圧比較信号Scが出力される前後の極
性を検出する。滞在時間検出部14は電源電圧Vが−V
th≦V≦Vthにある時間を検出する。判定処理部16
は、電源電圧Vの極性が反転したかどうか、滞在時間T
cが一定以上かによって電圧比較信号Scが正常なゼロク
ロス点によるものか否か判断し、正しいと判断すると信
号処理部18からゼロクロス点検出信号Szを出力す
る。 【効果】 電源電圧に乗っている高い周波数の歪み成分
やノイズ、あるいは電源電圧の瞬時的な電圧降下によっ
て誤ってゼロクロス点が検出されるのを防止し、ゼロク
ロス点検出の信頼性を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は交流信号のゼロクロス点
を検出するためのゼロクロス点検出装置、及び当該ゼロ
クロス点検出装置を用いた電力制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、位相角制御方式の電力制御装置
においては、ゼロクロス点検出回路により交流電源の出
力のゼロクロス点を検出し、ゼロクロス点から所定の制
御角(トリガー位相角)でサイリスタをターンオンさせ
ている。
【0003】図1(a)(b)(c)は従来のゼロクロ
ス点検出回路によるゼロクロス点検出方法を説明する図
である。図1(a)に示すような交流電源の電源電圧V
は、ゼロボルトを挟む2つのスレッショルド電圧±Vth
(ただし、Vth>0)と比較され、電源電圧Vが−Vth
≦V≦Vthの区間で、図1(b)に示すように矩形状の
電圧比較信号Scが出力され、図1(c)に示すように
電圧比較信号Scの立ち下がり動作と同期してパルス状
のゼロクロス点検出信号Szが出力される。
【0004】図2は上記のような動作を行なう従来のゼ
ロクロス点検出回路1の一例を示す回路図であって、電
源電圧Vとスレッショルド電圧±Vthとを比較して電圧
比較信号Scを出力する電圧比較回路2と、ゼロクロス
点検出信号Szを出力するパルス信号発生回路3とから
構成されている。電圧比較回路2は、2つのコンパレー
タ4、5及びアンド(AND)素子6からなる。電圧比
較回路2においては、一方のコンパレータ4は電源電圧
Vとスレッショルド電圧Vthを比較しており、電源電圧
Vがスレッショルド電圧Vthよりも低い場合にコンパレ
ータ4からハイ(H)電位を出力する。また、他方のコ
ンパレータ5は電源電圧Vとスレッショルド電圧−Vth
を比較しており、電源電圧Vがスレッショルド電圧−V
thよりも高い場合にコンパレータ5からハイ電位を出力
する。2つのコンパレータ4、5の出力はアンド素子6
に入力されており、両コンパレータ4、5の出力がハイ
の場合にアンド素子6からもハイ電位の電圧比較信号S
cが出力される。このような電圧比較回路2によれば、
電源電圧Vの大きさに応じて出力が、 V≦−Vth であれば、ロー(L) −Vth≦V≦Vth であれば、ハイ(H) Vth≦V であれば、ロー(L) となる。従って、電圧比較回路2からは、電源電圧Vが
−Vth≦V≦Vthの区間で矩形状の電圧比較信号Scが
出力される。パルス信号発生回路3としては、例えばワ
ンショトマルチバイブレータを用いることができ、電圧
比較回路2から電圧比較信号Scが出力されると、電圧
比較信号Scの立ち下がり動作と同期してゼロクロス点
検出信号Szが出力される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】位相角制御方式の電力
制御装置においては、ゼロクロス点を検出し、ゼロクロ
ス点を基準として所定の制御角でサイリスタを導通させ
ることにより負荷に供給する電力を制御するものである
から、高精度の位相角制御を行なうためには、ゼロクロ
ス点の検出精度も高精度が要求される。
【0006】しかしながら、上記のようなゼロクロス点
検出回路1では、図3(a)に示すように電源電圧Vが
電源周波数よりも高い周波数の歪み成分やノイズを多く
含んでいると、図3(c)に示すように、正常なゼロク
ロス点検出信号Szの前後に、電源電圧Vの歪みやノイ
ズに起因する誤ったゼロクロス点検出信号Seが発生す
る。特に、交流電源として発電機を用いた場合には、こ
のような原因により誤ったゼロクロス点検出信号Seが
発生し易かった。このため、例えば位相角制御において
は、誤ったゼロクロス点検出信号Seを基準として制御
角が計測され、位相角制御による電力制御を不安定に
し、その制御精度を低下させるという問題があった。ま
た、ゼロクロス点をカウントして交流電源の波数をカウ
ントするような応用分野では、誤ったゼロクロス点検出
信号Seもカウントするため、正確にゼロクロス点をカ
ウントすることができず、致命的な問題となっていた。
【0007】また、位相角制御方式の電力制御装置等に
おいては、制御角θ1でサイリスタがターンオンして急
に負荷電流が流れ始めると、図4(a)に示すように、
短時間電源電圧Vが降下し、図4(c)に示すように、
この電源電圧降下によっても誤ったゼロクロス点検出信
号Seが出力されることがある。特に、交流電源として
発電機を用いた場合のように、電源インピーダンスのイ
ンダクタンス分が大きいと、電源電圧Vの絶対値がスレ
ッショルド電圧Vth以下まで降下し、誤ったゼロクロス
点検出信号Seが出力され易い。この場合も、位相角制
御に用いられている場合には、位相角制御に誤差を生
じ、電力制御を不安定にするという問題がある。また、
ゼロクロス点をカウントして交流電源の波数をカウント
するような応用分野では、致命的な問題となっていた。
【0008】本発明は叙上の従来例の欠点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、誤ったゼロ
クロス点検出信号によってゼロクロス点を誤検出するの
を防止することにある。特に、発電機を電源として用い
た場合の電力制御を安定化させることを目的としてい
る。
【0009】
【発明の開示】本発明による請求項1のゼロクロス点検
出装置は、交流信号の信号レベルがゼロレベルを含む所
定範囲内にあるかどうか判定する信号レベル判定手段を
有し、その判定情報に基づいてゼロクロス点を検出する
ようになった、ゼロクロス点検出装置において、交流信
号の極性を検出する手段と、交流信号の信号レベルが所
定範囲内に入った場合に、所定範囲内に入る前と所定範
囲から出た後で交流信号の極性が反転したかどうか判定
し、それによりゼロクロス点が正しく検出されたかどう
か判別する手段と、を備えたことを特徴としている。
【0010】交流信号が正常にゼロクロス点を通過した
場合には、その前後で信号の極性が反転する。これに対
し、交流信号にそれよりも高い周波数の歪み成分やノイ
ズ等が乗っていると、信号レベルがゼロレベルを含む所
定範囲内に入っても、その前後で交流信号の極性が反転
しない。また、電力の位相角制御の場合のように、制御
角でサイリスタが導通開始して急激に信号レベルが低下
したような場合、信号レベルが低下してゼロレベルを含
む所定範囲内に入っても、その前後で交流信号の極性が
反転しない。従って、信号レベルが所定範囲内に入った
場合に、所定範囲内に入る前と所定範囲から出た後で交
流信号の極性が反転したかどうか判定することにより、
それがゼロクロス点を通過したことによるものか、他の
原因によるものかを判別することができる。
【0011】本発明による請求項2のゼロクロス点検出
装置は、交流信号の信号レベルがゼロレベルを含む所定
範囲内にあるかどうか判定する信号レベル判定手段を有
し、その判定情報に基づいてゼロクロス点を検出するよ
うになった、ゼロクロス点検出装置において、前記信号
レベル判定手段による判定情報に基づいて、交流信号の
信号レベルが所定範囲内に滞在している時間を求める手
段と、交流信号の信号レベルが所定範囲内に入った場合
に、前記滞在時間が所定時間以上であるかどうかを判定
し、それによりゼロクロス点が正しく検出されたかどう
か判別する手段と、を備えたことを特徴としている。
【0012】ここで滞在時間とは、信号レベルがゼロレ
ベルを含む所定範囲内に入ってから、その所定範囲から
出るまでの時間である。
【0013】交流信号に乗っている高い周波数の歪み成
分やノイズ等は、交流信号よりも振幅が小さいので、こ
れらの原因により信号レベルが所定範囲に入って再びそ
の範囲から出る時間は、交流信号が所定範囲を通過する
時間よりも一般に短い。従って、信号レベルが所定範囲
内に滞在している時間の長さから、交流信号の歪み成分
やノイズによるものを判別する事ができる。
【0014】請求項3に記載の実施態様は、請求項1又
は2に記載のゼロクロス点検出装置において、ゼロクロ
ス点が正しく検出されたと判断した場合にのみ、ゼロク
ロス点検出信号を出力するようにしたことを特徴として
いる。
【0015】この実施態様によれば、請求項1又は2の
ようにして、ゼロクロス点が正確に検出されたと判断し
た場合にのみ、ゼロクロス点検出信号を出力する事がで
きる。従って、ゼロクロス点検出信号を出力した後、そ
の取消を行えない用途に適している。
【0016】請求項4に記載の実施態様は、請求項1又
は2に記載のゼロクロス点検出装置において、ゼロクロ
ス点が検出されるとゼロクロス点検出信号を出力すると
共に、ゼロクロス点が正しく検出されなかったと判断し
た場合には無効信号を出力するようにしたことを特徴と
している。
【0017】また、請求項5に記載の実施態様は、請求
項1又は2に記載のゼロクロス点検出装置において、ゼ
ロクロス点が検出されるとゼロクロス点検出信号を出力
すると共に、ゼロクロス点が正しく検出されたと判断し
た場合には有効信号を出力するようにしたことを特徴と
している。
【0018】請求項4の実施態様では、ゼロクロス点検
出信号を出力した後、そのゼロクロス点検出信号が正し
くないと判断した場合には、無効信号を出力してゼロク
ロス点検出信号を取り消すことができる。また、請求項
5の実施態様では、ゼロクロス点検出信号を出力した
後、そのゼロクロス点検出信号が正しいと判断した場合
には、有効信号を出力してゼロクロス点検出信号の有効
性を再確認することができる。従って、これらの実施態
様は、ゼロクロス点検出信号を出力した後の処理を取消
可能な用途に適する。しかも、ゼロクロス点検出信号の
取消又は有効性の再確認を行うことができるので、ゼロ
クロス点検出信号の出力タイミングを早くすることがで
きる。
【0019】請求項6に記載の電力制御装置は、交流電
源及び負荷に接続して負荷回路を構成するためのサイリ
スタと、上記ゼロクロス点検出装置と、ゼロクロス点検
出装置によって検出された正常なゼロクロス点から所定
の制御角で、前記サイリスタを導通させる位相角制御手
段と、を備えたことを特徴としている。
【0020】この電力制御装置によれば、正しくゼロク
ロス点が検出された場合と誤ってゼロクロス点が検出さ
れた場合とを判別する事ができるので、電力制御装置の
制御精度を向上させることができる。特に、電源電圧の
歪みやサイリスタ(つまり、SCR、トライアック等)
の導通開始時の一時的な電圧低下等による制御精度の低
下を防止することができ、特に、交流電源として発電機
を用いた場合にも安定した電力制御を行わせることがで
きる。
【0021】
【実施例】図5は本発明の一実施例によるゼロクロス点
検出装置11の構成を示す機能ブロック図である。この
ゼロクロス点検出装置11は、電圧比較回路12、電圧
極性検出回路13、滞在時間検出部14、タイマー1
5、判定処理部16、メモリ17及び信号出力部18に
より構成されている。また、図6(a)〜(d)はゼロ
クロス点検出装置11の各部の波形を示す図であって、
図6(a)は交流電源の電圧波形を示す図、図6(b)
は電圧比較回路12の出力(電圧比較信号Sc)を示す
図、図6(c)は電圧極性検出回路13によって検出さ
れた電源電圧Vの極性を示す図、図6(d)は信号出力
部18から出力されるゼロクロス点検出信号Szを示す
図である。
【0022】電圧比較回路12は、交流電源の電源電圧
Vがゼロボルトを含む所定電圧範囲(以下、比較範囲と
呼ぶ)内にあるかどうか判定し、その判定結果を電圧比
較信号Scとして出力するものである。例えば、図2の
ゼロクロス点検出回路1に用いられている電圧比較回路
2と同じものであって、電源電圧Vが、−Vth≦V≦V
thの範囲にある時、ハイ(H)電位の電圧比較信号Sc
を出力する(図6(a)(b))。この電圧比較信号S
cは、滞在時間検出部14、判定処理部16及び信号出
力部18へ出力される。なお、電圧比較回路12を全波
整流回路とコンパレータで構成し(図示せず)、図9
(a)(b)に示すように、交流電源の電源電圧Vを全
波整流回路で全波整流した後、この全波整流波形19を
コンパレータでスレッショルド電圧Vthと比較し、図9
(c)に示すように、全波整流された電源電圧Vがスレ
ッショルド電圧Vthよりも小さな区間で電圧比較信号S
cが出力されるようにしてもよい。
【0023】滞在時間検出部14は、電圧比較回路12
から受信した電圧比較信号Scに基づき、電源電圧Vが
比較範囲(−Vth≦V≦Vth)内に滞在している時間T
c、すなわち電源電圧Vが比較範囲内に入ってから比較
範囲から出るまでの時間を計測する。また、タイマー1
5は滞在時間Tcを計測するためのものである。
【0024】マイクロコンピュータを用いてソフトウエ
ア的処理により滞在時間Tcを計測する手順を図7のフ
ローチャートに示す。まず、電圧比較回路12の出力を
監視し、電圧信号がロー(L)電位からハイ(H)電位
に立ち上がるまで待機し(S21)、電圧比較信号Sc
がハイ電位に立ち上がると同時にタイマー15をリセッ
トしてスタートさせる(S22)。ついで、電圧比較信
号Scがハイ電位からロー電位に立ち下がるまで待機し
(S23)、電圧比較信号Scがロー電位に立ち下がる
とタイマー15を停止させる(S24)。ついで、タイ
マー15を読み取って滞在時間Tcの計測値を判定処理
部16へ送信する(S25)。
【0025】滞在時間検出部14における滞在時間検出
方法は、図7に示すような方法に限るものでなく、例え
ば電圧比較信号Scの信号幅(時間)として電気回路に
より直接に計測するようにしてもよい。
【0026】電圧極性検出回路13は、図6(c)に示
すように、交流電源の極性つまり電源電圧の正負を検出
するものである。電圧極性検出回路13は、極性検知装
置(polarity indicator)に限らず、例えば基準電圧を
ゼロボルトとしたコンパレータを用いることもできる。
電圧極性検出回路13で検出された電源電圧Vの極性を
示す情報は判定処理部16へ送られる。
【0027】判定処理部16は、電圧極性検出回路13
から送信された極性情報と滞在時間検出部14から送信
された滞在時間Tcに基づき、電圧比較回路12から出
力された電圧比較信号Scがゼロクロス点を通過したこ
とによる正しい情報であるのか、あるいは誤った情報で
あるのかを判定し、その判定結果を信号出力部18へ送
信する。
【0028】メモリ17は、滞在時間検出部14や判定
処理部16に所定の処理を行なわせるためのプログラム
や、滞在時間Tcとの比較値T0などを記憶している。ま
た、電圧極性検出回路13で検出され判定処理部16へ
送信された極性情報なども一時的にメモリ17に記憶さ
れる。
【0029】信号出力部18は、判定処理部16から正
常な電圧比較信号Scであるという結果を受け取ると、
例えば電圧比較信号Scの立ち下がりと同期してゼロク
ロス点検出信号Szを出力する(図6(d))。これに
対し、正常でない電圧比較信号Scであるという結果を
受け取ると、ゼロクロス点検出信号Szを出力しない
(図6(d)参照)。
【0030】図8は上記ゼロクロス点検出装置11にお
いて電圧比較信号Scが正しい情報であるか、歪み成分
等による誤った情報であるかを判別してゼロクロス点検
出信号Szを出力するための手順を示すフローチャート
である。まず、電圧極性検出回路13により電源電圧V
の極性を検出し(S31)、これをメモリ17に記憶し
ておく(S32)。ついで、電圧比較回路12から電圧
比較信号Scが出力されると(S33)、滞在時間検出
部14により、電圧比較信号Scの比較範囲における滞
在時間Tcを計測し(S34)、滞在時間Tcが比較時間
0よりも長いか否かが判定される(S35)。
【0031】このとき、滞在時間Tcが比較時間T0より
短い(Tc<T0)と判定された場合には、ゼロクロス点
検出信号Szを出力せず、再度S33のステップから繰
り返す。電源電圧Vに乗った高い周波数の歪み成分やノ
イズ等により電圧比較信号Scが出力された場合には、
滞在時間Tcは電源電圧Vが正常にゼロクロス点を通過
した場合に比べて短いので、比較時間T0の値を適当に
決めることにより(例えば、実験的に決めることができ
る)、歪み成分等による場合と区別する事ができ、この
ような場合にゼロクロス点検出信号Szが出力されるの
を防止する事ができる(図6(d)参照)。
【0032】これに対し、滞在時間Tcが比較時間T0
上に長い(Tc≧T0)と判定された場合には、電圧極性
検出回路13により、電圧比較信号Sc出力後の極性を
検出する(S36)。ついで、判定処理部16におい
て、検出した電圧比較信号Sc出力後の極性と、メモリ
17に記憶している電圧比較信号Sc出力前の極性とを
比較し、極性が反転したかどうか判断する(S37)。
【0033】ここで、極性が反転していないと判断され
た場合には、ゼロクロス点検出信号Szを出力せず、再
度S33のステップから繰り返す。電源電圧Vに乗った
高い周波数の歪み成分やノイズ等により電圧比較信号S
cが出力された場合、また位相制御方式の電力制御装置
においてサイリスタ導通開始時の電圧降下により電圧比
較信号Scが出力された場合には、電圧比較信号Scの前
後で極性が変化しないので、極性が変化しないと判断し
た場合には、ゼロクロス点検出信号Szを出力しないこ
とにより、誤ってゼロクロス点検出信号Szが出力され
るのを防止できる(図6(d)参照)。
【0034】極性が反転したと判断された場合には、メ
モリ15に記憶している電源電圧Vの極性を書き換えた
(S38)後、信号出力部18からゼロクロス点検出信
号Szを出力する(S39)。こうして電圧比較信号Sc
の滞在時間Tcが比較時間T0以上で、極性が反転した場
合に、ゼロクロス点検出信号Szを出力することによ
り、誤ってゼロクロス点検出信号Szが出力されるのを
防止することができる。
【0035】図10は本発明の別な実施例によるゼロク
ロス点検出装置41を示す機能ブロック図である。ま
た、図11(a)〜(e)はゼロクロス点検出装置41
の各部の波形を示す図であって、図11(a)は交流電
源の電圧波形を示す図、図11(b)は電圧比較回路1
2の出力(電圧比較信号Sc)を示す図、図11(c)
は電圧極性検出回路13によって検出された電源電圧V
の極性を示す図、図11(d)は判定処理部16から出
力される無効信号(判定信号)を示す図、図11(e)
は判定処理部16から出力される有効信号(判定信号)
を示す図である。
【0036】このゼロクロス点検出装置41にあって
は、電圧比較回路12から出力される電圧比較信号Sc
(の立ち下がり動作点)をゼロクロス点検出装置41の
ゼロクロス点検出信号Szとして外部へ出力している。
一方、判定処理部16は、電圧極性検出回路13から送
信された極性情報と滞在時間検出部14から送信された
滞在時間Tcに基づき、電圧比較信号Scがゼロクロス点
を通過したことによる正しい情報であるのか、あるいは
誤った情報であるのかを判定する。そして、正しい電圧
比較信号Scであると判断した場合には、図11(e)
に示すように有効信号を出力し、誤った電圧比較信号S
cであると判断した場合には、図11(d)に示すよう
に無効信号を出力する。
【0037】例えば、このゼロクロス点検出装置41が
位相制御方式の電力制御装置に用いられている場合に
は、電圧比較回路12から出力された電圧比較信号Sc
の立ち下がり動作(ゼロクロス点検出信号Sz)と同期
して位相角が計測開始され、位相角が制御角に達するま
でに無効信号が出力されるとゼロクロス点検出信号Sz
が取り消されてサイリスタはターンオンしない。逆に、
位相角が制御角に達するまでに有効信号が出力される
と、制御角に達したときにサイリスタがターンオンす
る。
【0038】図12はこのゼロクロス点検出装置41に
おける処理手順を示すフローチャートである。この場合
には、S35のステップで潜在時間Tcが比較時間T0
りも短いと判断した場合、あるいは、S37のステップ
で電源電圧Vの極性が反転していないと判断した場合に
は、判断処理部16から無効信号を出力して電圧比較信
号Scを取り消す(S46)。また、S35のステップ
で潜在時間Tcが比較時間T0よりも長いと判断され、か
つ、S37のステップで電源電圧の極性が反転したと判
断された場合には、判定処理部16から有効信号を出力
する(S47)。なお、この実施例では、無効信号と有
効信号を出力するようにしたが、いずれか一方のみを出
力するようにしても差し支えない。
【0039】なお、上記実施例では、滞在時間Tcと極
性反転から誤ったゼロクロス点検出信号を判断している
が、極性が反転したかどうかの判断のみを行ってもよ
い。また、高い周波数の歪み成分やノイズ等だけが問題
となる場合には、滞在時間Tcのみから判断しても差し
支えない。
【0040】図13は本発明によるゼロクロス点検出装
置54を用いた位相制御方式の電力制御装置を示す回路
図(一部機能ブロック図)である。交流電源51とトラ
イアック(TRIAC)52と負荷53によって負荷回
路が構成されており、ゼロクロス点検出装置54が交流
電源51に接続されている。ゼロクロス点検出装置54
によって電源電圧Vのゼロクロス点が検出されると、制
御角設定部55はゼロクロス点から所定の制御角(時
間)を計測し、制御角に達するとトリガー回路56から
トライアック52へトリガー信号を出力し、トライアッ
ク52をターンオンさせる。トライアック52がターン
オンして導通すると、負荷53に電力が供給され、電源
電圧Vが次のゼロクロス点に達すると、トライアック5
2がターンオフして非導通となる。従って、制御角を変
化させることにより、負荷53に供給する電力を制御す
ることができる。しかも、本発明によるゼロクロス点検
出装置54を用いれば、ゼロクロス点の検出ミスが少な
くなるので、電力制御装置の電力制御精度を向上させる
ことができる。
【0041】
【発明の効果】本発明のゼロクロス点検出装置によれ
ば、ゼロクロス点の検出ミスを減少させる事ができ、信
頼性を向上させることができる。特に、交流電源として
発電機を用いた場合でもゼロクロス点の検出精度を高く
することができる。
【0042】また、本発明の電力制御装置によれば、ゼ
ロクロス点の検出ミスが少なくなるので、電力制御装置
の電力制御精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のゼロクロス点検出方法を説明するための
図であって、(a)は電源電圧の波形図、(b)は電圧
比較信号を示す図、(c)はゼロクロス点検出信号を示
す図である。
【図2】従来のゼロクロス点検出回路の一例を示す図で
ある。
【図3】(a)は高い周波数の歪み成分等を含んだ電源
電圧の波形を示す図、(b)はその時の電圧比較信号を
示す図、(c)はゼロクロス点検出信号を示す図であ
る。
【図4】(a)は制御角で電源電圧が急降下した電源電
圧の波形図、(b)はその時の電圧比較信号を示す図、
(c)はゼロクロス点検出信号を示す図である。
【図5】本発明の一実施例によるゼロクロス点検出装置
の構成を示すブロック図である。
【図6】同上のゼロクロス点検出装置の各部の波形を示
す図であって、(a)は電源電圧の波形を示す図、
(b)は電圧比較回路の出力を示す図、(c)は電圧極
性検出回路によって検出された電源電圧の極性を示す
図、(d)は信号出力部から出力されるゼロクロス点検
出信号を示す図である。
【図7】同上の滞在時間検出部における処理手順を示す
フローチャートである。
【図8】同上のゼロクロス点検出装置における処理手順
を示すフローチャートである。
【図9】電圧比較回路における別な電圧比較信号の生成
方法を示す図であって、(a)は電源電圧の波形を示す
図、(b)は電源電圧の全波整流波形を示す図、(c)
は電圧比較信号を示す図である。
【図10】本発明の別な実施例によるゼロクロス点検出
装置の構成を示すブロック図である。
【図11】同上のゼロクロス点検出装置の各部の波形を
示す図であって、(a)は電源電圧の波形を示す図、
(b)は電圧比較回路の出力を示す図、(c)は電圧極
性検出回路によって検出された電源電圧の極性を示す
図、(d)は判定処理部から出力される無効信号を示す
図、(e)は判定処理部から出力される有効信号を示す
図である。
【図12】同上のゼロクロス点検出装置における処理手
順を示すフローチャートである。
【図13】本発明に係る電力制御装置を示す回路図であ
る。
【符号の説明】
12 電圧比較回路 13 電圧極性検出回路 14 滞在時間検出部 16 判定処理部 18 信号出力部 Sc 電圧比較信号 Sz ゼロクロス点検出信号

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流信号の信号レベルがゼロレベルを含
    む所定範囲内にあるかどうか判定する信号レベル判定手
    段を有し、その判定情報に基づいてゼロクロス点を検出
    するようになった、ゼロクロス点検出装置において、 交流信号の極性を検出する手段と、 交流信号の信号レベルが所定範囲内に入った場合に、所
    定範囲内に入る前と所定範囲から出た後で交流信号の極
    性が反転したかどうか判定し、それによりゼロクロス点
    が正しく検出されたかどうか判別する手段と、を備えた
    ゼロクロス点検出装置。
  2. 【請求項2】 交流信号の信号レベルがゼロレベルを含
    む所定範囲内にあるかどうか判定する信号レベル判定手
    段を有し、その判定情報に基づいてゼロクロス点を検出
    するようになった、ゼロクロス点検出装置において、 前記信号レベル判定手段による判定情報に基づいて、交
    流信号の信号レベルが所定範囲内に滞在している時間を
    求める手段と、 交流信号の信号レベルが所定範囲内に入った場合に、前
    記滞在時間が所定時間以上であるかどうかを判定し、そ
    れによりゼロクロス点が正しく検出されたかどうか判別
    する手段と、を備えたゼロクロス点検出装置。
  3. 【請求項3】 ゼロクロス点が正しく検出されたと判断
    した場合にのみ、ゼロクロス検出信号を出力するように
    した、請求項1又は2に記載のゼロクロス点検出装置。
  4. 【請求項4】 ゼロクロス点が検出されるとゼロクロス
    点検出信号を出力すると共に、ゼロクロス点が正しく検
    出されなかったと判断した場合には無効信号を出力する
    ようにした、請求項1又は2に記載のゼロクロス点検出
    装置。
  5. 【請求項5】 ゼロクロス点が検出されるとゼロクロス
    点検出信号を出力すると共に、ゼロクロス点が正しく検
    出されたと判断した場合には有効信号を出力するように
    した、請求項1又は2に記載のゼロクロス点検出装置。
  6. 【請求項6】 交流電源及び負荷に接続して負荷回路を
    構成するためのサイリスタと、 請求項1、2、3、4又は5に記載のゼロクロス点検出
    装置と、 ゼロクロス点検出装置によって検出された正常なゼロク
    ロス点から所定の制御角で、前記サイリスタを導通させ
    る位相角制御手段と、を備えた電力制御装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11318072A (ja) * 1998-05-06 1999-11-16 Ricoh Co Ltd 交流電源のゼロクロス検出装置
US6931222B2 (en) 2002-06-19 2005-08-16 Ricoh Company, Limited Method of and apparatus for deriving information, electric appliance, image formation apparatus, and computer product
JP2008226002A (ja) * 2007-03-14 2008-09-25 Omron Corp 電力調整装置
JP2011197062A (ja) * 2010-03-17 2011-10-06 Canon Inc 画像形成装置
JP2013104777A (ja) * 2011-11-14 2013-05-30 Toshiba Mitsubishi-Electric Industrial System Corp 交流電圧又は電流の周波数検出装置およびその方法

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