JP2003214672A - クリーンルーム - Google Patents

クリーンルーム

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JP2003214672A
JP2003214672A JP2002014912A JP2002014912A JP2003214672A JP 2003214672 A JP2003214672 A JP 2003214672A JP 2002014912 A JP2002014912 A JP 2002014912A JP 2002014912 A JP2002014912 A JP 2002014912A JP 2003214672 A JP2003214672 A JP 2003214672A
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高久 山田
Hiroshi Sumihama
浩 角濱
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克典 中沢
Hirokazu Suzuki
宏和 鈴木
Kenji Muraoka
憲司 村岡
Masayasu Miura
正泰 三浦
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のクリーンルームにおいては壁や天井の
帯電防止対策が万全とは言えず、壁や天井に電荷が蓄積
され、静電気により埃がたまったり、静電気スパークに
より有機物反応を起こすことによってガスが発生してし
まい、半導体製造等においてトラブルの原因となるとい
う課題があった。 【解決手段】 本発明のクリーンルームは、壁下地面か
ら天井面に延長するように導電性を有するシート状壁仕
上げ材(導電性クロス7)を取付けるとともに、天井面
に導電処理(導電性塗料6による塗装)を施すことによ
って上記シート状壁仕上げ材と導通するように構成し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造等に使
用されるクリーンルーム、特にクリーンルームの壁と天
井の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体製造工場、手術室等のクリ
ーンルームが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のクリーンルーム
においては壁や天井の帯電防止対策が万全とは言えず、
壁や天井に電荷が蓄積され、静電気により埃が付着した
り、静電気スパークにより有機物反応を起こすことによ
ってガスが発生してしまい、半導体製造等においてトラ
ブルの原因となるという課題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
クリーンルームは、壁下地面から天井面に延長するよう
に導電性を有するシート状壁仕上げ材を取付けるととも
に、天井面に導電処理を施すことによって上記シート状
壁仕上げ材と導通するように構成した。請求項2は、壁
下地面を構成する下地ボードの上端を天井面に突き付け
て、下地ボードと天井面との境目部分にガス発散の少な
いシーリング剤でシーリング処理を施した。請求項3
は、耐火被覆処理を施した梁の耐火被覆処理面から天井
面に延長するように導電性を有するシート材を取付ける
とともに、天井面に導電処理を施すことによって上記シ
ート材と導通するように構成した。請求項4は、導電処
理として天井面にガス発散の少ない導電性塗装を施し
た。請求項5は、天井面に延長するように取付けられる
上記シート状壁仕上げ材あるいは上記シート材を導体固
定具で天井面に固定した。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図
1,図3に基づき説明する。まず、本実施の形態におけ
る半導体製造工場のクリーンルームの概要を図3に基づ
いて説明する。クリーンルームは3層構造となってい
る。即ち、半導体製造や検査などに必要な精密機器が設
置されるプロセスエリア10と、床下エリア20と、天
井エリア30とを備える。プロセスエリア10の床は有
孔床(グレーチング)11となっており、プロセスエリ
ア10の天井は有孔天井12となっている。天井エリア
30には、空調機31と空気洗浄フィルタ32が設けら
れている。プロセスエリア10の横には空気循環空間1
0Aが設けられ、これにより、空気が空気洗浄フィルタ
32で浄化されて、矢示のように各エリア10,20,
30を循環する構造となっている。また、出入口40と
外部との間にはエアーシャワーが装備された前室が設け
られており、クリーンルームへの入室者は前室で空気洗
浄を行なった後にクリーンルーム内に入る。前室は、ク
リーンルーム側のドア40aと外部側のドアとで密閉空
間となる。尚、41は空気循環空間10Aとプロセスエ
リア10との間の出入口、41aはこの出入口41のド
ア、42は柱、43、44は耐火被覆梁、45は二重
窓、46は廊下、47は配線を収納する配線ピットであ
る。
【0006】次に、クリーンルームの壁と天井の構造に
ついて、図3の天井エリア30のA部分における壁と天
井の構造を例にして図1に基づいて説明する。まず、床
側から複数のALC(軽量気泡コンクリート)等の成形
コンクリート1を建て込んで壁下地を構成し、この壁下
地の上,鉄骨梁43の上及び鉄骨梁を耐火被覆した耐火
被覆梁44の上にデッキプレート2を敷設し、その上に
鉄筋を配置し、デッキプレート2の上にコンクリートを
打ち込むことにより天井を構成する。尚、壁下地の上端
側とデッキプレート2との間はシーリング剤50でシー
リング処理して気密性を確保する。そして、壁下地の表
面1a側にGLボンド3によるGL工法などで石膏ボー
ドなどの下地ボード4を取付けることで当該下地ボード
4の表面4aで壁下地面を構成する。この際、下地ボー
ド4の上端4bをデッキプレート2に突き付けて、下地
ボード4の上端4bに形成した切欠部4sとデッキプレ
ート2との間にシーリング剤5を充填してシーリング処
理を施す。即ち、下地ボード4とデッキプレート2との
境目部分にシーリング剤5でシーリング処理を施す。こ
のシーリング剤5としては、クロスのりに対する接着性
が良く、ガス発散の少ないウレタン系のシーリング剤等
を用いる。また、天井面となるデッキプレート2の表面
2aにはガス発散の少ない導電性塗料6を塗って導電処
理を施しておく。この導電性塗料6は導電性エポキシ樹
脂塗料等を用いる。そして、下地ボード4の表面4aで
構成される壁下地面に導電性クロス7を取付ける。この
際、導電処理された天井面まで延長するように導電性ク
ロス7を取付ける。すなわち、導電性クロス7の裏面7
aを導電処理された天井面にクロスのり等で取付ける。
これにより、導電性塗料6と導電性クロス7とが導通す
る。さらに、導電性クロス7を導体固定具としての金属
製ビス8でデッキプレート2に固定して、導電性クロス
7と導電性塗料6とが確実に導通するようにする。尚、
8aは導電性クロス7を押さえるための座金である。
【0007】以上の構成によれば、天井面となるデッキ
プレート2の表面2aに塗布された導電性塗料6と導電
性クロス7との導通が図られるので、導電性塗料6によ
り導電処理された導電処理天井面16と導電性クロス7
により導電処理された導電処理壁面17の導電が確保さ
れ、導電処理壁面17や導電処理天井面16をアースに
落とすことで、導電処理壁面17と導電処理天井面16
とが均一電位となるので、導電処理壁面17や導電処理
天井面16に帯電する帯電電流をアースに素早く逃がす
ことができるようになる。よって、帯電防止効果の優れ
た壁と天井を備えたクリーンルームが得られる。さら
に、導電性塗料6と導電性クロス7との導通は金属製ビ
ス8によっても図られるので、導電処理天井面16と導
電処理壁面17の導通がさらに良くなり、さらに帯電防
止効果の優れたクリーンルームの壁と天井が得られる。
尚、導電処理天井面16と導電処理壁面17の導通が確
保されていない場合は、導電処理天井面16と導電処理
壁面17とを均一電位にできないので、本実施の形態に
比べて、導電処理壁面17や導電処理天井面16の帯電
電流をアースに素早く逃がすことができない。また、ガ
ス発散の少ない導電性塗料6及びシーリング剤5を用い
ているので、半導体製造においてトラブルの原因となる
ガスの発生を抑えることができる。
【0008】尚、上記では、下地ボード4で形成された
壁下地面に導電性クロス7を取付けたが、コンクリート
壁下地面に導電性クロスを取付けたり導電性塗料を塗装
したりして導電処理を施してもよいし、鉄骨下地に取付
けた下地ボードの壁下地面に導電性クロスや導電性塗料
による導電処理を施してもよい。また、上記では図3の
天井エリア30の天井と壁の部分を例にして説明した
が、本発明は前室の天井と壁の部分にも適用できる。ま
た、本発明は、手術室のようなクリーンルームの天井と
壁にも適用でき、これにより、手術室のコンピュータ機
械等の誤動作の原因となる静電気やガスを少なくでき
る。
【0009】次に、クリーンルームの天井と耐火被覆梁
の構造について、図3の天井エリア30のB部分におけ
る天井と耐火被覆梁の構造を例にして図2に基づいて説
明する。耐火被覆梁44は、H型鋼などの鉄骨梁の周囲
をケイ酸カルシウム板等で覆ったものであり、この耐火
被覆梁44の表面から導電性塗料6で導電処理された天
井面まで延長するように導電性を有するシート材として
の導電性クロス7を取付ける。即ち、導電処理された天
井面に導電性クロス7の裏面7aをクロスのり等で取付
ける。尚、この場合、導電性クロス7を導体ビスでデッ
キプレート2に固定してもよいが、耐火被覆梁44の長
さは壁よりも短く、建物変形時の変位も少ないので、ビ
ス止めしないでもよい。これによれば、導電性クロス7
による導電処理耐火被覆梁面70に帯電した帯電電流を
導電処理天井面16や導電処理壁面17を介してアース
に逃がすことができるようになるので、帯電防止効果の
優れた耐火被覆梁を備えたクリーンルームが得られる。
【0010】
【発明の効果】本発明の請求項1によれば、クリーンル
ームの導電処理天井面と導電処理壁面とを導通させたの
で、帯電防止効果の優れたクリーンルームが得られる。
請求項2によれば、シーリング処理をガス発散の少ない
シーリング剤で施したので、ガス発生防止効果が得られ
る。請求項3によれば、クリーンルームの導電処理天井
面と導電処理耐火被覆梁面とを導通させたので、帯電防
止効果の優れた耐火被覆梁を備えたクリーンルームが得
られる。請求項4によれば、天井面にガス発散の少ない
導電性塗料を用いた導電処理を行なうようにしたので、
帯電防止効果とともにガス発生防止効果も得られる。請
求項5によれば、導体固定具により、クリーンルームの
導電処理天井面と導電処理壁面の導通、あるいは導電処
理天井面と導電処理耐火被覆梁面の導通を確保したの
で、さらに帯電防止効果の優れたクリーンルームが得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態によるクリーンルームの
壁と天井の構造を示す断面図。
【図2】 実施の形態によるクリーンルームの耐火被覆
梁と天井の構造を示す断面図。
【図3】 実施の形態によるクリーンルームの概要を示
す断面図。
【符号の説明】
2 デッキプレート、2a デッキプレートの表面(天
井面)、4 下地ボード、4a 下地ボードの表面(壁
下地面)、5 シーリング剤、6 導電性塗料、7 導
電性クロス、8 金属製ビス(導体固定具)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 高久 東京都新宿区津久戸町2番1号 株式会社 熊谷組東京本社内 (72)発明者 角濱 浩 宮城県仙台市青葉区立町26番20号 株式会 社熊谷組東北支店内 (72)発明者 中沢 克典 宮城県仙台市青葉区立町26番20号 株式会 社熊谷組東北支店内 (72)発明者 鈴木 宏和 東京都新宿区津久戸町2番1号 株式会社 熊谷組東京本社内 (72)発明者 村岡 憲司 宮城県仙台市青葉区立町26番20号 株式会 社熊谷組東北支店内 (72)発明者 三浦 正泰 北海道札幌市中央区北2条西13丁目1番地 株式会社熊谷組北海道支店内 Fターム(参考) 3L058 BE02 BF01 BF06 BF07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 壁下地面から天井面に延長するように導
    電性を有するシート状壁仕上げ材を取付けるとともに、
    天井面に導電処理を施すことによって上記シート状壁仕
    上げ材と導通するように構成されていることを特徴とす
    るクリーンルーム。
  2. 【請求項2】 壁下地面を構成する下地ボードの上端を
    天井面に突き付けて、下地ボードと天井面との境目部分
    にガス発散の少ないシーリング剤でシーリング処理が施
    されていることを特徴とする請求項1に記載のクリーン
    ルーム。
  3. 【請求項3】 耐火被覆処理を施した梁の耐火被覆処理
    面から天井面に延長するように導電性を有するシート材
    を取付けるとともに、天井面に導電処理を施すことによ
    って上記シート材と導通するように構成されていること
    を特徴とするクリーンルーム。
  4. 【請求項4】 導電処理として天井面にガス発散の少な
    い導電性塗装が施されていることを特徴とする請求項1
    ないし請求項3のいずれかに記載のクリーンルーム。
  5. 【請求項5】 天井面に延長するように取付けられる上
    記シート状壁仕上げ材あるいは上記シート材が導体固定
    具で天井面に固定されていることを特徴とする請求項1
    ないし請求項4のいずれかに記載のクリーンルーム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009024928A (ja) * 2007-07-19 2009-02-05 Tohoku Univ 環境制御室の構成部材、環境制御室の構成部材の製造方法

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