JP2003214670A - クリーンルーム - Google Patents
クリーンルームInfo
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Abstract
電防止対策が万全とは言えず、壁や床に電荷が蓄積さ
れ、静電気により埃がたまったり、静電気スパークによ
り有機物反応を起こすことによってガスが発生してしま
い、半導体製造等においてトラブルの原因となるという
課題があった。 【解決手段】 本発明のクリーンルームは、導電性を有
するシート状壁仕上げ材(導電性クロス2)を床下地面
(3)に延長するように取付けるとともに、床下地面に
導電処理(導電性エポキシ樹脂塗料4による導電性塗
装)を施すことによってシート状壁仕上げ材の下端(2
a)側と導通するように構成した。
Description
用されるクリーンルーム、特にクリーンルームの壁と床
の構造に関する。
ーンルームが知られている。
においては壁や床の帯電防止対策が万全とは言えず、壁
や床に電荷が蓄積され、静電気により埃がたまったり、
静電気スパークにより有機物反応を起こすことによって
ガスが発生してしまい、半導体製造等においてトラブル
の原因となるという課題があった。
クリーンルームは、導電性を有するシート状壁仕上げ材
を床下地面に延長するように取付けるとともに、床下地
面に導電処理を施すことによってシート状壁仕上げ材の
下端側と導通するように構成した。請求項2は、シート
状壁仕上げ材と導通するように当該シート状壁仕上げ材
の壁側表面に一端側が取付けられるとともに上記導電処
理を施した床表面と導通するように当該導電処理床表面
に他端側が取付けられる巾木部材を備え、この巾木部材
はシート状壁仕上げ材側から導電処理床側に傾斜する傾
斜面を形成するものとした。請求項3は、導電処理とし
て床下地面にガス発散の少ない導電性塗装を施した。請
求項4は、床下地面と床下地面に延長するシート状壁仕
上げ材の上面とに跨るように請求項3の導電性塗装を施
した。請求項5は、巾木部材の一端とシート状壁仕上げ
材の表面との間及び巾木部材の他端と導電処理床表面と
の間のシーリング処理をガス発散の少ないシーリング剤
で施した。
1,図2に基づき説明する。まず、本実施の形態におけ
る半導体製造工場のクリーンルームの概要を図2に基づ
いて説明する。クリーンルームは3層構造となってい
る。即ち、半導体製造や検査などに必要な精密機器が設
置されるプロセスエリア10と、床下エリア20と、天
井エリア30とを備える。プロセスエリア10の床は有
孔床(グレーチング)11となっており、プロセスエリ
ア10の天井は有孔天井12となっている。天井エリア
30には、空調機31と空気洗浄フィルタ32が設けら
れている。プロセスエリア10の横には空気循環空間1
0Aが設けられ、これにより、空気が空気洗浄フィルタ
32で浄化されて、矢示のように各エリア10,20,
30を循環する構造となっている。また、出入口40と
外部との間にはエアーシャワーが装備された前室が設け
られており、クリーンルームへの入室者は前室で空気洗
浄を行った後にクリーンルーム内に入る。前室は、クリ
ーンルーム側のドア40aと外部側のドアとで密閉空間
となる。尚、41は空気循環空間10Aとプロセスエリ
ア10との間の出入口、41aはこの出入口41のド
ア、42は柱、43、44は耐火被覆梁、45は二重
窓、46は廊下、47は配線を収納する配線ピットであ
る。
いて、図2の床下エリア20のA部分における壁と床の
構造を例にして図1に基づいて説明する。床下エリア2
0のコンクリート壁下地面1には導電性を有するシート
状壁仕上げ材としての導電性クロス2が取付けられてい
る。この導電性クロス2は、下端2a側が床下エリア2
0のコンクリート床下地面3に延長するようにクロスの
り等で取付けられている。そして、コンクリート床下地
面3とコンクリート床下地面3に延長する導電性クロス
2の下端2a側の上面2bとに跨るように、ガス発散の
少ない導電性エポキシ樹脂塗料4が塗布されている。こ
のように導電処理された導電処理床34と導電処理壁2
1との境界部付近に対応する部位に導電性を有する巾木
部材5が取付けられている。この巾木部材5は、例えば
長尺なガルバリウム鋼板を長手方向に沿って短手方向の
中央を所定の角度(例えば45°)で折曲げて形成した
ものである。巾木部材5は、他端5bを導電処理床表面
4aに接触させた状態で導電性クロス2と対向する一端
5a側がコンクリートビス6でコンクリート壁下地に取
付けられる。この巾木部材5の一端5aと導電性クロス
2の表面2cとの間及び巾木部材5の他端5bと導電処
理床表面4aとの間は、ガス発散の少ないシーリング剤
7でシーリング処理される。このように取付けられる巾
木部材5により、導電性クロス2側から導電処理床34
側に傾斜する傾斜面5fが形成される。
ポキシ樹脂塗料4との導通が図られているので、導電処
理壁21と導電処理床34の導電性が確保され、導電処
理床34や導電処理壁21をアースすることで、導電処
理床34と導電処理壁21が均一電位となるので、帯電
電流をアースに素早く逃がすことができるようになる。
よって、半導体製造においてトラブルの原因となる静電
気の蓄積を防止できる帯電防止効果の優れた壁床を備え
たクリーンルームが得られる。さらに、導電性クロス2
と導電性エポキシ樹脂塗料4との導通はコンクリートビ
ス6及び巾木部材5によっても図られるので、導電処理
壁21と導電処理床34の導電性がさらに良くなり、さ
らに帯電防止効果の優れた壁床が得られる。尚、導電処
理壁21と導電処理床34の導電性が確保されていない
場合は、導電処理壁21と導電処理床34とを均一電位
にできないので、本実施の形態に比べて、帯電電流をア
ースに素早く逃がすことができない。また、巾木部材5
の傾斜面5fにより、導電処理壁21と導電処理床34
との境界部付近のほこりだまりを防止でき、かつ、清掃
作業も容易となる。また、ガス発散の少ない導電性エポ
キシ樹脂塗料4及びシーリング剤7を用いているので、
半導体製造においてトラブルの原因となるガスの発生を
抑えることができる。
について説明したが、ボード壁下地に本発明を採用する
場合は、巾木部材5をビス止めする下地材にコンクリー
トパネル等を設ければよい。また、床下地面に導電性塩
化ビニルシート等の導電性を有するシート状床仕上げ材
を敷設することで導電処理を施してもよい。また、上記
では図2の床下エリア20の壁床構造部分を例にして説
明したが、本発明は前室の壁床構造部分にも適用でき
る。また、本発明は、金属製のグレーチング床が採用さ
れていないプロセスエリア10の壁床構造にも適用でき
る。また、本発明は、手術室のようなクリーンルームの
壁床構造にも適用でき、これにより、手術室のコンピュ
ータ機械の誤動作の原因となる静電気やガスを少なくで
きる。
ームの導電処理壁と導電処理床の導電性を確保したの
で、帯電防止効果の優れたクリーンルームが得られる。
請求項2によれば、巾木部材を備えたので、導電処理壁
と導電処理床の導電性がさらに良くなり、さらに帯電防
止効果の優れたクリーンルームが得られ、また、導電処
理壁と導電処理床との境界部付近のほこりだまりを防止
でき、かつ、清掃作業も容易となる。請求項3によれ
ば、床下地面にガス発散の少ない導電性塗装を施したの
で、帯電防止効果とともにガス発生防止効果も得られ
る。請求項4によれば、床下地面と床下地面に延長する
シート状壁仕上げ材の上面とに跨るように上記導電性塗
装を施したので、導電処理壁と導電処理床の導電性を容
易に確保できる。請求項5によれば、シーリング処理を
ガス発散の少ないシーリング剤で施したので、ガス発生
防止効果が得られる。
壁と床の構造を示す断面図。
す断面図。
を有するシート状壁仕上げ材)、2a 導電性クロスの
下端、3 コンクリート床下地面(床下地面)、4 導
電性エポキシ樹脂塗料、5 巾木部材、5a 巾木部材
の一端、5b 巾木部材の他端、5f 傾斜面、7 シ
ーリング剤、34 導電処理床。
Claims (5)
- 【請求項1】 導電性を有するシート状壁仕上げ材を床
下地面に延長するように取付けるとともに、床下地面に
導電処理を施すことによってシート状壁仕上げ材の下端
側と導通するように構成したことを特徴とするクリーン
ルーム。 - 【請求項2】 シート状壁仕上げ材と導通するように当
該シート状壁仕上げ材の壁側表面に一端側が取付けられ
るとともに上記導電処理を施した床表面と導通するよう
に当該導電処理床表面に他端側が取付けられる巾木部材
を備え、この巾木部材はシート状壁仕上げ材側から導電
処理床側に傾斜する傾斜面を形成することを特徴とする
請求項1に記載のクリーンルーム。 - 【請求項3】 導電処理として床下地面にガス発散の少
ない導電性塗装を施したことを特徴とする請求項1又は
請求項2に記載のクリーンルーム。 - 【請求項4】 床下地面と床下地面に延長するシート状
壁仕上げ材の上面とに跨るように上記導電性塗装を施し
たことを特徴とする請求項3に記載のクリーンルーム。 - 【請求項5】 巾木部材の一端とシート状壁仕上げ材の
表面との間及び巾木部材の他端と導電処理床表面との間
のシーリング処理をガス発散の少ないシーリング剤で施
したことを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれ
かに記載のクリーンルーム。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002014903A JP3898516B2 (ja) | 2002-01-24 | 2002-01-24 | クリーンルーム |
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Cited By (2)
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-
2002
- 2002-01-24 JP JP2002014903A patent/JP3898516B2/ja not_active Expired - Fee Related
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