JP2003214455A - フレキシブルカップリング - Google Patents
フレキシブルカップリングInfo
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D3/00—Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive
- F16D3/50—Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive with the coupling parts connected by one or more intermediate members
- F16D3/78—Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive with the coupling parts connected by one or more intermediate members shaped as an elastic disc or flat ring, arranged perpendicular to the axis of the coupling parts, different sets of spots of the disc or ring being attached to each coupling part, e.g. Hardy couplings
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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- F16D3/60—Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive with the coupling parts connected by one or more intermediate members comprising pushing or pulling links attached to both parts
- F16D3/62—Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive with the coupling parts connected by one or more intermediate members comprising pushing or pulling links attached to both parts the links or their attachments being elastic
-
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-
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- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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- F16D3/00—Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive
- F16D3/50—Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive with the coupling parts connected by one or more intermediate members
- F16D3/72—Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive with the coupling parts connected by one or more intermediate members with axially-spaced attachments to the coupling parts
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Springs (AREA)
- Transmissions By Endless Flexible Members (AREA)
- Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)
- Tires In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 疲労耐久性を向上させると共に、初期トルク
入力時の吸振性及び緩衝性とトルク伝達力との二段特性
を確保し、かつ低コストで提供する。 【解決手段】 円周方向交互に配置された複数の駆動側
接続子１０Ａ及び従動側接続子１０Ｂと、これら各接続
子１０Ａ，１０Ｂにスキマばめ状態に外挿された駆動側
ボビン１１Ａ及び従動側ボビン１１Ｂと、円周方向に隣
り合う駆動側ボビン１１Ａと従動側ボビン１１Ｂに跨が
ってループ状に巻き掛けられ円周方向交互に配置された
第一及び第二連結帯２０，３０と、各ボビン１１Ａ，１
１Ｂ及び第一、第二連結帯２０，３０を埋設して成形さ
れた環状弾性体４０とを備え、ボビン１１Ａ，１１Ｂが
合成樹脂材料で成形されている。また、各接続子１０
Ａ，１０Ｂとボビン１１Ａ，１１Ｂとの嵌合隙間に潤滑
剤が封入されている。
入力時の吸振性及び緩衝性とトルク伝達力との二段特性
を確保し、かつ低コストで提供する。 【解決手段】 円周方向交互に配置された複数の駆動側
接続子１０Ａ及び従動側接続子１０Ｂと、これら各接続
子１０Ａ，１０Ｂにスキマばめ状態に外挿された駆動側
ボビン１１Ａ及び従動側ボビン１１Ｂと、円周方向に隣
り合う駆動側ボビン１１Ａと従動側ボビン１１Ｂに跨が
ってループ状に巻き掛けられ円周方向交互に配置された
第一及び第二連結帯２０，３０と、各ボビン１１Ａ，１
１Ｂ及び第一、第二連結帯２０，３０を埋設して成形さ
れた環状弾性体４０とを備え、ボビン１１Ａ，１１Ｂが
合成樹脂材料で成形されている。また、各接続子１０
Ａ，１０Ｂとボビン１１Ａ，１１Ｂとの嵌合隙間に潤滑
剤が封入されている。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、駆動側回転軸と従
動側回転軸との軸端間を弾性的に連結して回転トルクを
伝達すると共に両軸間で軸方向振動や撓みを吸収するフ
レキシブルカップリングであって、特に、駆動側回転軸
側に取り付けられるボビンと従動側回転軸側に取り付け
られるボビンが、ループ状の連結帯を介して連結された
構造を備えるものに関する。
動側回転軸との軸端間を弾性的に連結して回転トルクを
伝達すると共に両軸間で軸方向振動や撓みを吸収するフ
レキシブルカップリングであって、特に、駆動側回転軸
側に取り付けられるボビンと従動側回転軸側に取り付け
られるボビンが、ループ状の連結帯を介して連結された
構造を備えるものに関する。
【０００２】図７は、この種のフレキシブルカップリン
グ１００の典型的な従来技術をその軸心と直交する平面
で切断して示す断面図、図８は、図７におけるVIII−VI
II断面図である。すなわち図７及び図８に示されるフレ
キシブルカップリング１００は、複数かつ同数の駆動側
接続子１０１及び従動側接続子１０２が円周方向交互に
配置され、円周方向に隣り合う駆動側接続子１０１と従
動側接続子１０２とを、その外周にそれぞれ装着した駆
動側ボビン１０３と従動側ボビン１０４に跨ってループ
状に巻き掛けた適当な引張弾性を有するポリエステル等
のコードを多層状に巻いた第一及び第二連結帯１０５，
１０６によって連結し、前記ボビン１０３，１０４及び
連結帯１０５，１０６をゴム等からなる環状弾性体１０
７に埋設一体化したものである。
グ１００の典型的な従来技術をその軸心と直交する平面
で切断して示す断面図、図８は、図７におけるVIII−VI
II断面図である。すなわち図７及び図８に示されるフレ
キシブルカップリング１００は、複数かつ同数の駆動側
接続子１０１及び従動側接続子１０２が円周方向交互に
配置され、円周方向に隣り合う駆動側接続子１０１と従
動側接続子１０２とを、その外周にそれぞれ装着した駆
動側ボビン１０３と従動側ボビン１０４に跨ってループ
状に巻き掛けた適当な引張弾性を有するポリエステル等
のコードを多層状に巻いた第一及び第二連結帯１０５，
１０６によって連結し、前記ボビン１０３，１０４及び
連結帯１０５，１０６をゴム等からなる環状弾性体１０
７に埋設一体化したものである。
【０００３】駆動側及び従動側ボビン１０３，１０４
は、それぞれ鋼製のスリーブ１０８と、その外周面に軸
方向所定間隔をもって圧入固定された一対の鋼製のカラ
ー１０９とからなる。カラー１０９，１０９は、それぞ
れ軸方向両側に環状の鍔部を有する断面略コ字形にプレ
ス成形されたものである。
は、それぞれ鋼製のスリーブ１０８と、その外周面に軸
方向所定間隔をもって圧入固定された一対の鋼製のカラ
ー１０９とからなる。カラー１０９，１０９は、それぞ
れ軸方向両側に環状の鍔部を有する断面略コ字形にプレ
ス成形されたものである。
【０００４】第一連結帯１０５は、駆動側ボビン１０３
のスリーブ１０８の外周面におけるカラー１０９，１０
９の間の部分と、従動側ボビン１０４のスリーブ１０８
の外周面におけるカラー１０９，１０９の間の部分に巻
き掛けられており、その円周方向隣の第二連結帯１０６
は、駆動側ボビン１０３のカラー１０９，１０９と、従
動側ボビン１０４のカラー１０９，１０９にそれぞれ巻
き掛けられている。すなわち、互いに円周方向等間隔で
交互に配置された各駆動側接続子１０１と各従動側接続
子１０２は、一束の第一連結帯１０６と二束の第二連結
帯１０５，１０５によって、円周方向交互に連結されて
いる。
のスリーブ１０８の外周面におけるカラー１０９，１０
９の間の部分と、従動側ボビン１０４のスリーブ１０８
の外周面におけるカラー１０９，１０９の間の部分に巻
き掛けられており、その円周方向隣の第二連結帯１０６
は、駆動側ボビン１０３のカラー１０９，１０９と、従
動側ボビン１０４のカラー１０９，１０９にそれぞれ巻
き掛けられている。すなわち、互いに円周方向等間隔で
交互に配置された各駆動側接続子１０１と各従動側接続
子１０２は、一束の第一連結帯１０６と二束の第二連結
帯１０５，１０５によって、円周方向交互に連結されて
いる。
【０００５】このフレキシブルカップリング１００は、
駆動側ボビン１０３の内周の駆動側接続子１０１が駆動
側回転軸の軸端のヨークに円周方向等間隔で配置された
ボルト・ナット（図示省略）を介して取り付けられる一
方、従動側ボビン１０４の内周の従動側接続子１０２が
従動側回転軸の軸端のヨークに円周方向等間隔で配置さ
れたボルト・ナット（図示省略）を介して取り付けられ
る。そしてこれによって、駆動側回転軸の回転トルクを
従動側回転軸へ伝達すると共に、第一及び第二連結帯１
０５，１０６と環状弾性体１０７の変形特性によって、
駆動側回転軸と従動側回転軸の軸心の方向が異なる接続
状態（こじり状態）での回転伝達や、両回転軸の軸方向
相対変位を許容すると共に、両回転軸間での伝達振動を
吸収するものである。
駆動側ボビン１０３の内周の駆動側接続子１０１が駆動
側回転軸の軸端のヨークに円周方向等間隔で配置された
ボルト・ナット（図示省略）を介して取り付けられる一
方、従動側ボビン１０４の内周の従動側接続子１０２が
従動側回転軸の軸端のヨークに円周方向等間隔で配置さ
れたボルト・ナット（図示省略）を介して取り付けられ
る。そしてこれによって、駆動側回転軸の回転トルクを
従動側回転軸へ伝達すると共に、第一及び第二連結帯１
０５，１０６と環状弾性体１０７の変形特性によって、
駆動側回転軸と従動側回転軸の軸心の方向が異なる接続
状態（こじり状態）での回転伝達や、両回転軸の軸方向
相対変位を許容すると共に、両回転軸間での伝達振動を
吸収するものである。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】この種のフレキシブル
カップリング１００においては、第一及び第二連結帯１
０５，１０６は、ボビン１０３，１０４間で環状弾性体
１０７における内周側及び外周側を互いに平行に延びて
いるため、伝達トルクの入力によって、円周方向に隣り
合う駆動側ボビン１０３と従動側ボビン１０４間に円周
方向への相対的な捩り変位を生じると、これに伴って第
一連結帯１０５又は第二連結帯１０６は、環状弾性体１
０７内における内周側を延びる部分（以下、内周側部分
という）１０５ｂ，１０６ｂに比較して、外周側を延び
る部分（以下、外周側部分という）１０５ａ，１０６ａ
の方が相対的に大きく引き伸ばされて張力差を生じる。
カップリング１００においては、第一及び第二連結帯１
０５，１０６は、ボビン１０３，１０４間で環状弾性体
１０７における内周側及び外周側を互いに平行に延びて
いるため、伝達トルクの入力によって、円周方向に隣り
合う駆動側ボビン１０３と従動側ボビン１０４間に円周
方向への相対的な捩り変位を生じると、これに伴って第
一連結帯１０５又は第二連結帯１０６は、環状弾性体１
０７内における内周側を延びる部分（以下、内周側部分
という）１０５ｂ，１０６ｂに比較して、外周側を延び
る部分（以下、外周側部分という）１０５ａ，１０６ａ
の方が相対的に大きく引き伸ばされて張力差を生じる。
【０００７】ところが、ポリエステル等のコードからな
る第一及び第二連結帯１０５，１０６は、鋼製のボビン
１０３，１０４（スリーブ１０８及びカラー１０９）に
対して滑りにくいため、内周側部分という１０５ｂ，１
０６ｂと外周側部分１０５ａ，１０６ａの張力差は解消
されにくく、したがって駆動側ボビン１０３と従動側ボ
ビン１０４間の捩り変位が増大するほど前記張力差も増
大することになる。しかもこの状態では、第一連結帯１
０５又は第二連結帯１０６における外周側部分１０５
ａ，１０６ａに捩りトルクが偏って作用することになる
ので、これによる外周側部分１０５ａ，１０６ａの引張
応力及び歪が大きくなり、このため捩れ角が更に増大
し、その結果、第一及び第二連結帯１０５，１０６が早
期に疲労破損するおそれがあった。
る第一及び第二連結帯１０５，１０６は、鋼製のボビン
１０３，１０４（スリーブ１０８及びカラー１０９）に
対して滑りにくいため、内周側部分という１０５ｂ，１
０６ｂと外周側部分１０５ａ，１０６ａの張力差は解消
されにくく、したがって駆動側ボビン１０３と従動側ボ
ビン１０４間の捩り変位が増大するほど前記張力差も増
大することになる。しかもこの状態では、第一連結帯１
０５又は第二連結帯１０６における外周側部分１０５
ａ，１０６ａに捩りトルクが偏って作用することになる
ので、これによる外周側部分１０５ａ，１０６ａの引張
応力及び歪が大きくなり、このため捩れ角が更に増大
し、その結果、第一及び第二連結帯１０５，１０６が早
期に疲労破損するおそれがあった。
【０００８】また、この種のフレキシブルカップリング
１００においては、第一及び第二連結帯１０５，１０６
に適当な初期弛みを与えておけば、トルクの入力時に、
駆動側ボビン１０３と従動側ボビン１０４の間で第一連
結帯１０５又は第二連結帯１０６の弛みが解消されるま
では、捩り剛性が小さく維持されるので優れた吸振効果
を発揮し、第一連結帯１０５又は第二連結帯１０６が直
線状に引き伸ばされた時点で捩り剛性が高くなって、大
きなトルク伝達力を発現するといった、二段特性を発揮
する。ところが、第一及び第二連結帯１０５，１０６と
駆動側ボビン１０３及び従動側ボビン１０４との滑りが
生じにくいと、第一及び第二連結帯１０５，１０６にお
ける外周側部分１０５ａ，１０６ａ及び内周側部分１０
５ｂ，１０６ｂの初期弛みが不均一になり、安定した二
段特性の確保が困難であった。
１００においては、第一及び第二連結帯１０５，１０６
に適当な初期弛みを与えておけば、トルクの入力時に、
駆動側ボビン１０３と従動側ボビン１０４の間で第一連
結帯１０５又は第二連結帯１０６の弛みが解消されるま
では、捩り剛性が小さく維持されるので優れた吸振効果
を発揮し、第一連結帯１０５又は第二連結帯１０６が直
線状に引き伸ばされた時点で捩り剛性が高くなって、大
きなトルク伝達力を発現するといった、二段特性を発揮
する。ところが、第一及び第二連結帯１０５，１０６と
駆動側ボビン１０３及び従動側ボビン１０４との滑りが
生じにくいと、第一及び第二連結帯１０５，１０６にお
ける外周側部分１０５ａ，１０６ａ及び内周側部分１０
５ｂ，１０６ｂの初期弛みが不均一になり、安定した二
段特性の確保が困難であった。
【０００９】更には、駆動側ボビン１０３及び従動側ボ
ビン１０４は、鋼管を引き抜き加工して両端面の内周部
を切削により面取りしたスリーブ１０８の外周面に、鋼
板をプレス成形したカラー１０９を圧入することによっ
て製作される。スリーブ１０８の面取りは、駆動側接続
子１０１又は従動側接続子１０２の外周にスリーブ１０
８を圧入しやすくするために形成されるものである。し
かし、このようにして製作されたボビン１０３，１０４
は、スリーブ１０８の製作の際に、鋼管の引き抜き加工
及びその両端面内周部の切削による面取り加工が必要で
あり、軸方向両端に鍔部を有するカラー１０９を製作す
るための加工工程も煩雑であるため、製造コストが高く
なってしまう問題がある。
ビン１０４は、鋼管を引き抜き加工して両端面の内周部
を切削により面取りしたスリーブ１０８の外周面に、鋼
板をプレス成形したカラー１０９を圧入することによっ
て製作される。スリーブ１０８の面取りは、駆動側接続
子１０１又は従動側接続子１０２の外周にスリーブ１０
８を圧入しやすくするために形成されるものである。し
かし、このようにして製作されたボビン１０３，１０４
は、スリーブ１０８の製作の際に、鋼管の引き抜き加工
及びその両端面内周部の切削による面取り加工が必要で
あり、軸方向両端に鍔部を有するカラー１０９を製作す
るための加工工程も煩雑であるため、製造コストが高く
なってしまう問題がある。
【００１０】本発明は、上記のような問題に鑑みてなさ
れたもので、その技術的課題は、連結帯の早期破損を防
止して疲労耐久性を向上させると共に、トルク入力初期
の吸振性及び緩衝性とトルク伝達力との二段特性を確保
し、かつ低コストで提供できるようにすることにある。
れたもので、その技術的課題は、連結帯の早期破損を防
止して疲労耐久性を向上させると共に、トルク入力初期
の吸振性及び緩衝性とトルク伝達力との二段特性を確保
し、かつ低コストで提供できるようにすることにある。
【００１１】
【課題を解決するための手段】上述した技術的課題を有
効に解決するための手段として、請求項１の発明に係る
フレキシブルカップリングは、円周方向交互に配置され
た複数の駆動側接続子及び従動側接続子と、これら各接
続子に抜け止め状態に外挿されたボビンと、前記駆動側
接続子の外周のボビンと円周方向に隣り合う従動側接続
子の外周のボビンに跨がってループ状に巻き掛けられ円
周方向交互に配置された第一及び第二連結帯と、前記各
ボビン及び第一、第二連結帯を埋設して成形され円周方
向に連続した環状弾性体とを備え、前記ボビンが合成樹
脂材料からなる構成とすることによって、前記第一及び
第二連結帯との摩擦係数を低くしたものである。
効に解決するための手段として、請求項１の発明に係る
フレキシブルカップリングは、円周方向交互に配置され
た複数の駆動側接続子及び従動側接続子と、これら各接
続子に抜け止め状態に外挿されたボビンと、前記駆動側
接続子の外周のボビンと円周方向に隣り合う従動側接続
子の外周のボビンに跨がってループ状に巻き掛けられ円
周方向交互に配置された第一及び第二連結帯と、前記各
ボビン及び第一、第二連結帯を埋設して成形され円周方
向に連続した環状弾性体とを備え、前記ボビンが合成樹
脂材料からなる構成とすることによって、前記第一及び
第二連結帯との摩擦係数を低くしたものである。
【００１２】また、請求項２の発明に係るフレキシブル
カップリングは、請求項１に記載の構成において、ボビ
ンが各接続子にスキマばめされた構成とすることによっ
て、各接続子に対してボビンを回転可能としたものであ
る。
カップリングは、請求項１に記載の構成において、ボビ
ンが各接続子にスキマばめされた構成とすることによっ
て、各接続子に対してボビンを回転可能としたものであ
る。
【００１３】また、請求項３の発明に係るフレキシブル
カップリングは、請求項２に記載の構成において、駆動
側接続子又は従動側接続子とボビンとの間に潤滑剤が介
在された構成とすることによって、各接続子に対してボ
ビンを一層容易に回転可能としたものである。
カップリングは、請求項２に記載の構成において、駆動
側接続子又は従動側接続子とボビンとの間に潤滑剤が介
在された構成とすることによって、各接続子に対してボ
ビンを一層容易に回転可能としたものである。
【００１４】
【発明の実施の形態】図１は、自動車のプロペラシャフ
ト等における駆動側回転軸と従動側回転軸とを本発明に
よるフレキシブルカップリングを介して結合した状態
を、軸心を通る平面で切断して示す断面図、図２は、本
発明のフレキシブルカップリングをその軸心と直交する
平面で切断して示す断面図、図３は、図２におけるIII
−III線で切断して示す断面図、図４は、図３の一部を
拡大して示す断面図である。なお、以下の説明において
「円周方向」とは、当該フレキシブルカップリングの軸
心を中心とする円周の方向のことである。
ト等における駆動側回転軸と従動側回転軸とを本発明に
よるフレキシブルカップリングを介して結合した状態
を、軸心を通る平面で切断して示す断面図、図２は、本
発明のフレキシブルカップリングをその軸心と直交する
平面で切断して示す断面図、図３は、図２におけるIII
−III線で切断して示す断面図、図４は、図３の一部を
拡大して示す断面図である。なお、以下の説明において
「円周方向」とは、当該フレキシブルカップリングの軸
心を中心とする円周の方向のことである。
【００１５】まず図１において、参照符号１は駆動側回
転軸、２は従動側回転軸、３は駆動側回転軸１と従動側
回転軸２の互いのセンタリングを保持するためのセンタ
リングブッシュである。駆動側回転軸１と従動側回転軸
２の互いに対向する軸端間は、本発明によるフレキシブ
ルカップリング４を介して連結されている。
転軸、２は従動側回転軸、３は駆動側回転軸１と従動側
回転軸２の互いのセンタリングを保持するためのセンタ
リングブッシュである。駆動側回転軸１と従動側回転軸
２の互いに対向する軸端間は、本発明によるフレキシブ
ルカップリング４を介して連結されている。
【００１６】フレキシブルカップリング４は、図２に示
されるように、円周方向１２０°間隔で３個配置された
円筒状の駆動側接続子１０Ａと、この駆動側接続子１０
Ａ，１０Ａの間の各中間位置すなわち駆動側接続子１０
Ａとは６０°異なる位相、かつ円周方向１２０°間隔で
３個配置された円筒状の従動側接続子１０Ｂとを備え
る。これら駆動側接続子１０Ａ及び従動側接続子１０Ｂ
は、図１及び図３に示されるように、それぞれの軸心が
当該フレキシブルカップリング４の軸心と平行になるよ
うに配置されている。
されるように、円周方向１２０°間隔で３個配置された
円筒状の駆動側接続子１０Ａと、この駆動側接続子１０
Ａ，１０Ａの間の各中間位置すなわち駆動側接続子１０
Ａとは６０°異なる位相、かつ円周方向１２０°間隔で
３個配置された円筒状の従動側接続子１０Ｂとを備え
る。これら駆動側接続子１０Ａ及び従動側接続子１０Ｂ
は、図１及び図３に示されるように、それぞれの軸心が
当該フレキシブルカップリング４の軸心と平行になるよ
うに配置されている。
【００１７】各駆動側接続子１０Ａの外周には、それぞ
れ駆動側ボビン１１Ａ及びこれを抜け止めするための一
対のカラー１２Ａが外挿され、同様に、各従動側接続子
１０Ｂの外周には、それぞれ従動側ボビン１１Ｂ及びこ
れを抜け止めするための一対のカラー１２Ｂが外挿され
ている。図１に示されるように、駆動側接続子１０Ａ
は、それぞれに挿通されたボルト１３Ａ及びこれに螺合
されるナット１４Ａによって、駆動側回転軸１の軸端の
ヨーク１ａに円周方向１２０°間隔で取り付けられ、従
動側接続子１０Ｂは、それぞれに挿通されたボルト１３
Ｂ及びこれに螺合されるナット１４Ｂによって、従動側
回転軸２の軸端のヨーク２ａに円周方向１２０°間隔で
取り付けられる。
れ駆動側ボビン１１Ａ及びこれを抜け止めするための一
対のカラー１２Ａが外挿され、同様に、各従動側接続子
１０Ｂの外周には、それぞれ従動側ボビン１１Ｂ及びこ
れを抜け止めするための一対のカラー１２Ｂが外挿され
ている。図１に示されるように、駆動側接続子１０Ａ
は、それぞれに挿通されたボルト１３Ａ及びこれに螺合
されるナット１４Ａによって、駆動側回転軸１の軸端の
ヨーク１ａに円周方向１２０°間隔で取り付けられ、従
動側接続子１０Ｂは、それぞれに挿通されたボルト１３
Ｂ及びこれに螺合されるナット１４Ｂによって、従動側
回転軸２の軸端のヨーク２ａに円周方向１２０°間隔で
取り付けられる。
【００１８】円周方向に隣り合う駆動側ボビン１１Ａと
従動側ボビン１１Ｂは、第一及び第二連結帯２０，３０
を介して交互に連結されている。そして、これら各ボビ
ン１１Ａ，１１Ｂ及び各連結帯２０，３０は、ゴムなど
のエラストマ材料によって成形された環状弾性体４０に
埋設されている。すなわち、環状弾性体４０は、各ボビ
ン１１Ａ，１１Ｂを各連結帯２０，３０を介して連結し
た状態で金型内にセットし、この金型内に成形用エラス
トマ材料を充填して加硫することにより成形されたもの
である。
従動側ボビン１１Ｂは、第一及び第二連結帯２０，３０
を介して交互に連結されている。そして、これら各ボビ
ン１１Ａ，１１Ｂ及び各連結帯２０，３０は、ゴムなど
のエラストマ材料によって成形された環状弾性体４０に
埋設されている。すなわち、環状弾性体４０は、各ボビ
ン１１Ａ，１１Ｂを各連結帯２０，３０を介して連結し
た状態で金型内にセットし、この金型内に成形用エラス
トマ材料を充填して加硫することにより成形されたもの
である。
【００１９】駆動側接続子１０Ａと従動側接続子１０Ｂ
は同一のものであって、炭素鋼の鋼管等を切り出して製
作されている。また、駆動側ボビン１１Ａと従動側ボビ
ン１１Ｂも同一のものであって、合成樹脂、好ましくは
ナイロンＮ６６で成形されたものである。このため、樹
脂成形用の金型を用いて、低コストで製作することがで
きる。
は同一のものであって、炭素鋼の鋼管等を切り出して製
作されている。また、駆動側ボビン１１Ａと従動側ボビ
ン１１Ｂも同一のものであって、合成樹脂、好ましくは
ナイロンＮ６６で成形されたものである。このため、樹
脂成形用の金型を用いて、低コストで製作することがで
きる。
【００２０】駆動側ボビン１１Ａ及び従動側ボビン１１
Ｂは、図３に最も明確に示されるように、軸方向所定間
隔で４つの鍔部１１１〜１１４を有する形状に形成され
ている。内側の鍔部１１２，１１３の間は、第一連結帯
２０が巻き掛けられる第一巻装部１１ａとなっており、
内側鍔部１１２と外側鍔部１１１の間、及び他方の内側
鍔部１１３と外側鍔部１１４の間は、それぞれ第二連結
帯３０が巻き掛けられる第二巻装部１１ｂとなってお
り、第一巻装部１１ａは、第二巻装部１１ｂよりも幅広
に形成されている。
Ｂは、図３に最も明確に示されるように、軸方向所定間
隔で４つの鍔部１１１〜１１４を有する形状に形成され
ている。内側の鍔部１１２，１１３の間は、第一連結帯
２０が巻き掛けられる第一巻装部１１ａとなっており、
内側鍔部１１２と外側鍔部１１１の間、及び他方の内側
鍔部１１３と外側鍔部１１４の間は、それぞれ第二連結
帯３０が巻き掛けられる第二巻装部１１ｂとなってお
り、第一巻装部１１ａは、第二巻装部１１ｂよりも幅広
に形成されている。
【００２１】カラー１２Ａ，１２Ｂは同一のものであっ
て、ＳＰＣＣ等の鋼鈑からなり、円筒部１２１及び鍔部
１２２からなる断面略Ｌ字形をなしている。このような
形状のカラー１２Ａ，１２Ｂは、先に説明した図８に示
される従来のフレキシブルカップリング１００のカラー
１０９のように軸方向両側に鍔部を有するものと異な
り、打ち抜きプレス等によって、容易に製作することが
でき、鋼管の引き抜き加工及び両端内周の面取り加工に
よるスリーブ１０８の製作も不要となるので、このこと
も製造コストの低減に大きく寄与する。
て、ＳＰＣＣ等の鋼鈑からなり、円筒部１２１及び鍔部
１２２からなる断面略Ｌ字形をなしている。このような
形状のカラー１２Ａ，１２Ｂは、先に説明した図８に示
される従来のフレキシブルカップリング１００のカラー
１０９のように軸方向両側に鍔部を有するものと異な
り、打ち抜きプレス等によって、容易に製作することが
でき、鋼管の引き抜き加工及び両端内周の面取り加工に
よるスリーブ１０８の製作も不要となるので、このこと
も製造コストの低減に大きく寄与する。
【００２２】図４に拡大して示されるように、カラー１
２Ａ，１２Ｂにおける円筒部１２１は、駆動側ボビン１
１Ａ又は従動側ボビン１１Ｂにおける第二巻装部１１
ｂ，１１ｂの内周側にあって、駆動側接続子１０Ａ又は
従動側接続子１０Ｂの外周面に適当な締め代をもって圧
入嵌着されている。
２Ａ，１２Ｂにおける円筒部１２１は、駆動側ボビン１
１Ａ又は従動側ボビン１１Ｂにおける第二巻装部１１
ｂ，１１ｂの内周側にあって、駆動側接続子１０Ａ又は
従動側接続子１０Ｂの外周面に適当な締め代をもって圧
入嵌着されている。
【００２３】駆動側ボビン１１Ａ及び従動側ボビン１１
Ｂは、それぞれ駆動側接続子１０Ａ及び従動側接続子１
０Ｂの外周面に対してスキマばめされており、カラー１
２Ａ，１２Ｂに対してもスキマばめの状態となってお
り、その嵌合隙間Ｇには潤滑油（グリースなど）が封入
されている。
Ｂは、それぞれ駆動側接続子１０Ａ及び従動側接続子１
０Ｂの外周面に対してスキマばめされており、カラー１
２Ａ，１２Ｂに対してもスキマばめの状態となってお
り、その嵌合隙間Ｇには潤滑油（グリースなど）が封入
されている。
【００２４】第一連結帯２０と第二連結帯３０は、円周
方向交互に配置されている。詳しくは、第一連結帯２０
は、１２０°の位相間隔で円周方向３箇所に各一束づつ
配置され、従動側ボビン１１Ｂにおける第一巻装部１１
ａと、この従動側ボビン１１Ｂと円周方向に隣り合う駆
動側ボビン１１Ａの第一巻装部１１ａとに跨がって、ル
ープ状に巻き掛けられている。第二連結帯３０は、第一
連結帯２０と６０°異なる位相上で各二束づつ円周方向
３箇所に配置され、それぞれ、駆動側ボビン１１Ａにお
ける一対の第二巻装部１１ｂと、この駆動側ボビン１１
Ａと円周方向に隣り合う従動側ボビン１１Ｂにおける一
対の第二巻装部１１ｂとに跨って、ループ状に巻き掛け
られている。すなわち、各駆動側ボビン１１Ａと各従動
側ボビン１１Ｂは、互いに６０°の位相間隔で円周方向
交互に配置され、一束の第一連結帯２０と、二束の第二
連結帯３０，３０とによって、円周方向交互に連結され
ている。
方向交互に配置されている。詳しくは、第一連結帯２０
は、１２０°の位相間隔で円周方向３箇所に各一束づつ
配置され、従動側ボビン１１Ｂにおける第一巻装部１１
ａと、この従動側ボビン１１Ｂと円周方向に隣り合う駆
動側ボビン１１Ａの第一巻装部１１ａとに跨がって、ル
ープ状に巻き掛けられている。第二連結帯３０は、第一
連結帯２０と６０°異なる位相上で各二束づつ円周方向
３箇所に配置され、それぞれ、駆動側ボビン１１Ａにお
ける一対の第二巻装部１１ｂと、この駆動側ボビン１１
Ａと円周方向に隣り合う従動側ボビン１１Ｂにおける一
対の第二巻装部１１ｂとに跨って、ループ状に巻き掛け
られている。すなわち、各駆動側ボビン１１Ａと各従動
側ボビン１１Ｂは、互いに６０°の位相間隔で円周方向
交互に配置され、一束の第一連結帯２０と、二束の第二
連結帯３０，３０とによって、円周方向交互に連結され
ている。
【００２５】第一及び第二連結帯２０，３０は、例えば
ポリエステル等の所要の引張弾性を有する高分子材料か
らなるコードを、多層状に巻回したものである。具体的
な例としては、第一連結帯２０は、ＰＥＴからなる３０
００ｄのコードを例えば２００巻き程度とし、その軸方
向両側の第二連結帯３０は、同じくＰＥＴからなる３０
００ｄのコードを各１４４巻き程度とする。
ポリエステル等の所要の引張弾性を有する高分子材料か
らなるコードを、多層状に巻回したものである。具体的
な例としては、第一連結帯２０は、ＰＥＴからなる３０
００ｄのコードを例えば２００巻き程度とし、その軸方
向両側の第二連結帯３０は、同じくＰＥＴからなる３０
００ｄのコードを各１４４巻き程度とする。
【００２６】環状弾性体４０は、ＮＲ等のゴム状弾性材
料によって、各駆動側ボビン１１Ａと各従動側ボビン１
１Ｂの周囲及びその間を延びる第一及び第二連結帯２
０，３０の周囲を包み込むように成形されており、各駆
動側ボビン１１Ａと各従動側ボビン１１Ｂの中間に位置
して、軸方向一側に開口した穴部４１が形成されてい
る。この穴部４１は、当該フレキシブルカップリング４
への捩り入力に伴う駆動側ボビン１１Ａと従動側ボビン
１１Ｂの相対変位によって、その間の環状弾性体４０に
圧縮による亀裂が生じるのを防止するためのものであ
る。
料によって、各駆動側ボビン１１Ａと各従動側ボビン１
１Ｂの周囲及びその間を延びる第一及び第二連結帯２
０，３０の周囲を包み込むように成形されており、各駆
動側ボビン１１Ａと各従動側ボビン１１Ｂの中間に位置
して、軸方向一側に開口した穴部４１が形成されてい
る。この穴部４１は、当該フレキシブルカップリング４
への捩り入力に伴う駆動側ボビン１１Ａと従動側ボビン
１１Ｂの相対変位によって、その間の環状弾性体４０に
圧縮による亀裂が生じるのを防止するためのものであ
る。
【００２７】本発明によるフレキシブルカップリング４
は、先に説明した図１に示されるように、駆動側回転軸
１と従動側回転軸２との間に介在され、駆動側回転軸１
の回転トルクを第一及び第二連結帯２０，３０を介して
従動側回転軸２へ伝達すると共に、第一及び第二連結帯
２０，３０と環状弾性体４０の変形特性によって、駆動
側回転軸１と従動側回転軸２の軸心の方向が異なるこじ
り状態での回転伝達や、両回転軸１，２の軸方向相対変
位を許容すると共に、前記両回転軸１，２間での伝達振
動を吸収するものである。
は、先に説明した図１に示されるように、駆動側回転軸
１と従動側回転軸２との間に介在され、駆動側回転軸１
の回転トルクを第一及び第二連結帯２０，３０を介して
従動側回転軸２へ伝達すると共に、第一及び第二連結帯
２０，３０と環状弾性体４０の変形特性によって、駆動
側回転軸１と従動側回転軸２の軸心の方向が異なるこじ
り状態での回転伝達や、両回転軸１，２の軸方向相対変
位を許容すると共に、前記両回転軸１，２間での伝達振
動を吸収するものである。
【００２８】ここで、回転伝達に伴う捩りトルクの入力
によって、駆動側ボビン１１Ａと従動側ボビン１１Ｂと
の間隔が、例えば第一連結帯２０に引張を与える方向へ
相対的に変化した場合、各第一連結帯２０のうち、環状
弾性体４０内の相対的に外周側に偏在する部分（以下、
外周側部分という）２１の張力が、内周側に偏在する部
分（以下、内周側部分という）２２の張力よりも大きく
なると、その張力差によって、各ボビン１１Ａ，１１Ｂ
が駆動側接続子１０Ａ又は従動側接続子１０Ｂの外周面
に対して、前記張力差を解消する方向へ回転し、又は、
第一連結帯２０との間で、前記張力差を解消する方向へ
の滑りを生じる。これは、各ボビン１１Ａ，１１Ｂが合
成樹脂材料からなるため第一連結帯２０との摩擦係数が
低く、またスキマばめによって接続子１０Ａ，１０Ｂ及
びカラー１２Ａ，１２Ｂと低摩擦で回転可能な状態にあ
るからである。
によって、駆動側ボビン１１Ａと従動側ボビン１１Ｂと
の間隔が、例えば第一連結帯２０に引張を与える方向へ
相対的に変化した場合、各第一連結帯２０のうち、環状
弾性体４０内の相対的に外周側に偏在する部分（以下、
外周側部分という）２１の張力が、内周側に偏在する部
分（以下、内周側部分という）２２の張力よりも大きく
なると、その張力差によって、各ボビン１１Ａ，１１Ｂ
が駆動側接続子１０Ａ又は従動側接続子１０Ｂの外周面
に対して、前記張力差を解消する方向へ回転し、又は、
第一連結帯２０との間で、前記張力差を解消する方向へ
の滑りを生じる。これは、各ボビン１１Ａ，１１Ｂが合
成樹脂材料からなるため第一連結帯２０との摩擦係数が
低く、またスキマばめによって接続子１０Ａ，１０Ｂ及
びカラー１２Ａ，１２Ｂと低摩擦で回転可能な状態にあ
るからである。
【００２９】したがって、第一連結帯２０における内周
側部分２２と外周側部分２１は、互いに略同等の引張応
力を受けることになり、外周側部分２１に引張応力が集
中することがなく、これによる引張強度の低下が防止さ
れる。
側部分２２と外周側部分２１は、互いに略同等の引張応
力を受けることになり、外周側部分２１に引張応力が集
中することがなく、これによる引張強度の低下が防止さ
れる。
【００３０】駆動側ボビン１１Ａと従動側ボビン１１Ｂ
との間隔が、例えば第二連結帯３０に引張を与える方向
へ相対的に変化した場合も同様であり、その内周側部分
３２と外周側部分３１に作用する引張応力は、駆動側接
続子１０Ａ及び従動側接続子１０Ｂに対する駆動側ボビ
ン１１Ａ及び従動側ボビン１１Ｂの回転、又は駆動側ボ
ビン１１Ａ及び従動側ボビン１１Ｂに対する第二連結帯
３０の滑りによって互いに略同等となるので、外周側部
分３１への引張応力の集中による引張強度の低下が防止
される。
との間隔が、例えば第二連結帯３０に引張を与える方向
へ相対的に変化した場合も同様であり、その内周側部分
３２と外周側部分３１に作用する引張応力は、駆動側接
続子１０Ａ及び従動側接続子１０Ｂに対する駆動側ボビ
ン１１Ａ及び従動側ボビン１１Ｂの回転、又は駆動側ボ
ビン１１Ａ及び従動側ボビン１１Ｂに対する第二連結帯
３０の滑りによって互いに略同等となるので、外周側部
分３１への引張応力の集中による引張強度の低下が防止
される。
【００３１】特に、図３及び図４に示される嵌合隙間Ｇ
に潤滑油を封入した場合は、トルク入力時における第一
連結帯２０及び第二連結帯３０の外周側部分２１，３１
と内周側部分２２，３２の張力差解消が、駆動側ボビン
１１Ａ及び従動側ボビン１１Ｂの回転によって行われ、
駆動側ボビン１１Ａ及び従動側ボビン１１Ｂが潤滑され
ているため、摩耗を生じない。
に潤滑油を封入した場合は、トルク入力時における第一
連結帯２０及び第二連結帯３０の外周側部分２１，３１
と内周側部分２２，３２の張力差解消が、駆動側ボビン
１１Ａ及び従動側ボビン１１Ｂの回転によって行われ、
駆動側ボビン１１Ａ及び従動側ボビン１１Ｂが潤滑され
ているため、摩耗を生じない。
【００３２】また、上述のようなボビン１１Ａ，ボビン
１１Ｂの回転又は第一及び第二連結帯２０，３０との滑
りによって、第一及び第二連結帯２０，３０における外
周側部分２１，３１と内周側部分２２，３２の初期弛み
が均一になるため、この初期弛みによる吸振・緩衝効果
と、初期弛みが解消された状態での大きなトルク伝達力
といった、良好な二段特性を発揮することができる。
１１Ｂの回転又は第一及び第二連結帯２０，３０との滑
りによって、第一及び第二連結帯２０，３０における外
周側部分２１，３１と内周側部分２２，３２の初期弛み
が均一になるため、この初期弛みによる吸振・緩衝効果
と、初期弛みが解消された状態での大きなトルク伝達力
といった、良好な二段特性を発揮することができる。
【００３３】図５は本形態のフレキシブルカップリング
４と、図７及び図８に示される従来構造のフレキシブル
カップリング１００の捩りばね特性を比較して示すもの
である。この線図に示されるように、本形態のフレキシ
ブルカップリング４によれば、低ばね定数の吸振・緩衝
領域が従来よりも顕著になり、優れた二段特性を奏す
る。また、本形態のフレキシブルカップリング４は、例
えば初期弛みが解消された状態での静的ばね定数が、捩
り方向に対して１０００Ｎ・ｍ／ｄｅｇ程度となってお
り、こじり方向に対して２２Ｎ・ｍ／ｄｅｇ程度、軸方
向に対して２６０Ｎ・ｍ／ｄｅｇ程度となっている。
４と、図７及び図８に示される従来構造のフレキシブル
カップリング１００の捩りばね特性を比較して示すもの
である。この線図に示されるように、本形態のフレキシ
ブルカップリング４によれば、低ばね定数の吸振・緩衝
領域が従来よりも顕著になり、優れた二段特性を奏す
る。また、本形態のフレキシブルカップリング４は、例
えば初期弛みが解消された状態での静的ばね定数が、捩
り方向に対して１０００Ｎ・ｍ／ｄｅｇ程度となってお
り、こじり方向に対して２２Ｎ・ｍ／ｄｅｇ程度、軸方
向に対して２６０Ｎ・ｍ／ｄｅｇ程度となっている。
【００３４】図６は本発明の実施の形態によるフレキシ
ブルカップリング４と、図７及び図８に示される従来構
造のフレキシブルカップリング１００の疲労耐久試験を
行った結果を示すものである。この疲労耐久試験は、一
定の繰り返し負荷トルクを加振周波数１Ｈｚで与え、１
０６回の加振を行った。
ブルカップリング４と、図７及び図８に示される従来構
造のフレキシブルカップリング１００の疲労耐久試験を
行った結果を示すものである。この疲労耐久試験は、一
定の繰り返し負荷トルクを加振周波数１Ｈｚで与え、１
０６回の加振を行った。
【００３５】図６から明らかなように、この疲労耐久試
験においては、従来の技術によるものは加振回数が多く
なるにしたがって捩れ角が漸増して行き、２×１０５回
を超えると捩れ角の増加率が徐々に大きくなって、加振
回数が３．８×１０５回程度で疲労破壊に至った。これ
に対し、本発明のものは、捩れ角の増大はみられず、加
振回数が１０６回に達して試験終了時点でも破壊には至
らなかった。
験においては、従来の技術によるものは加振回数が多く
なるにしたがって捩れ角が漸増して行き、２×１０５回
を超えると捩れ角の増加率が徐々に大きくなって、加振
回数が３．８×１０５回程度で疲労破壊に至った。これ
に対し、本発明のものは、捩れ角の増大はみられず、加
振回数が１０６回に達して試験終了時点でも破壊には至
らなかった。
【００３６】
【発明の効果】請求項１の発明に係るフレキシブルカッ
プリングによれば、駆動側接続子及び従動側接続子に外
挿されたボビンが合成樹脂材料からなるものであるた
め、伝達トルクの入力によって、円周方向に隣り合う駆
動側ボビンと従動側ボビン間が円周方向へ相対変位した
時に、連結帯の互いに平行な内周側部分と外周側部分の
間に生じる張力差が、ボビンとの滑りによって解消さ
れ、したがって連結帯の外周側部分に捩りトルクが偏っ
て作用するのを防止して、耐久性を高めることができ
る。また、安定した初期弛みを設定しやすくなるので、
初期トルク入力時の優れた吸振・緩衝効果と、初期弛み
が解消された後のばね定数上昇による優れたトルク伝達
力を与えることができる。また、ボビンが合成樹脂材料
からなるため、製造コストを低減して安価に提供するこ
とができる。
プリングによれば、駆動側接続子及び従動側接続子に外
挿されたボビンが合成樹脂材料からなるものであるた
め、伝達トルクの入力によって、円周方向に隣り合う駆
動側ボビンと従動側ボビン間が円周方向へ相対変位した
時に、連結帯の互いに平行な内周側部分と外周側部分の
間に生じる張力差が、ボビンとの滑りによって解消さ
れ、したがって連結帯の外周側部分に捩りトルクが偏っ
て作用するのを防止して、耐久性を高めることができ
る。また、安定した初期弛みを設定しやすくなるので、
初期トルク入力時の優れた吸振・緩衝効果と、初期弛み
が解消された後のばね定数上昇による優れたトルク伝達
力を与えることができる。また、ボビンが合成樹脂材料
からなるため、製造コストを低減して安価に提供するこ
とができる。
【００３７】請求項２の発明に係るフレキシブルカップ
リングによれば、請求項１に記載の構成において、ボビ
ンが各接続子にスキマばめされたものであるため、連結
帯の内周側部分と外周側部分の張力差が、接続子に対す
るボビンの回転によって確実に解消され、請求項１によ
る効果を一層確実に得ることができる。
リングによれば、請求項１に記載の構成において、ボビ
ンが各接続子にスキマばめされたものであるため、連結
帯の内周側部分と外周側部分の張力差が、接続子に対す
るボビンの回転によって確実に解消され、請求項１によ
る効果を一層確実に得ることができる。
【００３８】請求項３の発明に係るフレキシブルカップ
リングによれば、請求項２に記載の構成において、駆動
側接続子又は従動側接続子とボビンとの間に潤滑剤が介
在されたものであるため、接続子に対するボビンの回転
によって確実に解消され、しかもボビンの摩耗を防止す
ることができる。
リングによれば、請求項２に記載の構成において、駆動
側接続子又は従動側接続子とボビンとの間に潤滑剤が介
在されたものであるため、接続子に対するボビンの回転
によって確実に解消され、しかもボビンの摩耗を防止す
ることができる。
【図１】自動車のプロペラシャフト等における駆動側回
転軸１と従動側回転軸２とを本発明によるフレキシブル
カップリング４を介して結合した状態を、軸心を通る平
面で切断して示す断面図である。
転軸１と従動側回転軸２とを本発明によるフレキシブル
カップリング４を介して結合した状態を、軸心を通る平
面で切断して示す断面図である。
【図２】本発明に係るフレキシブルカップリング４の好
ましい実施の形態を、その軸心と直交する平面で切断し
て示す断面図である。
ましい実施の形態を、その軸心と直交する平面で切断し
て示す断面図である。
【図３】図２におけるIII−III線で切断して示す断面図
である。
である。
【図４】図３の一部を拡大して示す部分断面図である。
【図５】本発明に係るフレキシブルカップリング４と、
従来構造のフレキシブルカップリング１００の捩りばね
特性を比較して示す特性線図である。
従来構造のフレキシブルカップリング１００の捩りばね
特性を比較して示す特性線図である。
【図６】本発明に係るフレキシブルカップリング４と、
従来構造のフレキシブルカップリング１００の疲労耐久
試験を行った結果を示す説明図である。
従来構造のフレキシブルカップリング１００の疲労耐久
試験を行った結果を示す説明図である。
【図７】従来の技術に係るフレキシブルカップリング１
００をその軸心と直交する平面で切断して示す断面図で
ある。
００をその軸心と直交する平面で切断して示す断面図で
ある。
【図８】図７におけるVIII−VIII断面図である。
１ 駆動側回転軸
２ 従動側回転軸
３ センタリングブッシュ
４ フレキシブルカップリング
１０Ａ 駆動側接続子
１０Ｂ 従動側接続子
１１Ａ 駆動側ボビン
１１Ｂ 従動側ボビン
１１ａ 第一巻装部
１１ｂ 第二巻装部
１１１〜１１４ 鍔部
１２Ａ，１２Ｂ カラー
１２１ 円筒部
１２２ 鍔部
１３Ａ，１３Ｂ ボルト
１４Ａ，１４Ｂ ナット
２０ 第一連結帯
３０ 第二連結帯
４０ 環状弾性体
４１ 穴部
Ｇ 嵌合隙間
Claims (3)
- 【請求項１】 円周方向交互に配置された複数の駆動側
接続子（１０Ａ）及び従動側接続子（１０Ｂ）と、これ
ら各接続子（１０Ａ，１０Ｂ）に抜け止め状態に外挿さ
れたボビン（１１Ａ，１１Ｂ）と、前記駆動側接続子
（１０Ａ）の外周のボビン（１１Ａ）と円周方向に隣り
合う従動側接続子（１０Ｂ）の外周のボビン（１１Ｂ）
に跨がってループ状に巻き掛けられ円周方向交互に配置
された第一及び第二連結帯（２０，３０）と、前記各ボ
ビン（１１Ａ，１１Ｂ）及び第一、第二連結帯（２０，
３０）を埋設して成形され円周方向に連続した環状弾性
体（４０）とを備え、前記ボビン（１１Ａ，１１Ｂ）が
合成樹脂材料からなることを特徴とするフレキシブルカ
ップリング。 - 【請求項２】 ボビン（１１Ａ，１１Ｂ）が各接続子
（１０Ａ，１０Ｂ）にスキマばめされたことを特徴とす
る請求項１に記載のフレキシブルカップリング。 - 【請求項３】 駆動側接続子（１０Ａ）又は従動側接続
子（１０Ｂ）とボビン（１１Ａ，１１Ｂ）との間に潤滑
剤が介在されたことを特徴とする請求項２に記載のフレ
キシブルカップリング。
Priority Applications (6)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
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