JP2003214232A - 内燃機関の電子スロットル制御装置 - Google Patents

内燃機関の電子スロットル制御装置

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JP2003214232A
JP2003214232A JP2002010856A JP2002010856A JP2003214232A JP 2003214232 A JP2003214232 A JP 2003214232A JP 2002010856 A JP2002010856 A JP 2002010856A JP 2002010856 A JP2002010856 A JP 2002010856A JP 2003214232 A JP2003214232 A JP 2003214232A
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JP
Japan
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throttle opening
reference position
value
isc
correction amount
Prior art date
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Application number
JP2002010856A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Nakai
一弘 中井
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジン運転中のスロットル開度センサの温
度変化による出力変化(スロットル開度の検出値のず
れ)を補償することができるようにする。 【解決手段】 エンジン始動直前にスロットルバルブが
基準位置(全閉位置又はオープナ開度)に位置している
ときのスロットル開度センサの検出値を読み込んでスロ
ットル開度の基準位置を学習する。そして、アイドル回
転速度制御中に実アイドル回転速度Neを目標アイドル
回転速度Ntに一致させるようにISC目標スロットル
開度を設定する際に、そのISC目標スロットル開度を
設定するために算出されるISCフィードバック補正量
ISCFB及び/又はISC学習値ISCLRNが所定
のガード値で制限される状態が暫く続くときに、エンジ
ン運転中のスロットル開度センサの温度変化によってセ
ンサ出力値(スロットル開度の検出値)がずれていると
判断して、基準位置の学習値を補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクセル操作等に
基づいてスロットルバルブをモータ等で駆動してスロッ
トル開度を電気的に制御するようにした内燃機関の電子
スロットル制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車に搭載されている電子スロットル
システムは、アクセルペダルの踏込量(アクセル操作
量)をアクセルセンサにより検出すると共に、その検出
値に応じて目標スロットル開度を設定し、スロットルバ
ルブの開度(スロットル開度)をスロットル開度センサ
により検出しながらスロットルバルブをDCモータ等で
駆動して、実スロットル開度を目標スロットル開度に制
御するようにしている。
【0003】この電子スロットルシステムでは、スロッ
トル開度センサの個体差(出力特性のばらつき)や組付
誤差等によってスロットル開度の検出誤差が生じ、この
検出誤差がスロットル開度制御精度を低下させる原因と
なる。この対策として、イグニッションスイッチのオン
操作直後(エンジン始動直前)にスロットル開度センサ
の出力値を読み込んで、その出力値からスロットル開度
の基準位置(オープナ開度又は全閉位置)を学習し、エ
ンジン運転中は、この基準位置の学習値を基準にしてス
ロットル開度センサの出力値から実スロットル開度を検
出するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来構成のもの
は、エンジン始動直前にスロットル開度の基準位置を学
習するため、スロットル開度センサが冷えた状態で基準
位置を学習することになるが、スロットル開度センサの
検出誤差が生じる原因は、個体差(出力特性のばらつ
き)や組付誤差の他に、スロットル開度センサの温度変
化による出力変化(温度特性)がある。エンジン運転中
は、エンジンの放熱によってスロットル開度センサの温
度も上昇するため、エンジン運転中は、スロットル開度
センサの温度変化に伴ってセンサ出力値(スロットル開
度の検出値)がずれる。従って、上記従来のように、エ
ンジン始動直前に基準位置を学習しても、エンジン運転
中のスロットル開度センサの温度変化による出力変化は
全く補償することができず、エンジン運転中にスロット
ル開度センサの温度変化によるスロットル開度の検出誤
差が生じて、スロットル開度の制御精度が低下する要因
となる。その結果、スロットル開度の検出値が真のスロ
ットル開度よりも開き側にずれると、実スロットル開度
が目標スロットル開度よりも閉じ側にずれて制御される
ため、吸入空気量が要求値よりも少なくなってエンジン
回転速度が低下し、最悪の場合にはエンストに至るおそ
れがある。反対に、スロットル開度の検出値が真のスロ
ットル開度よりも閉じ側にずれると、実スロットル開度
が目標スロットル開度よりも開き側にずれて制御される
ため、吸入空気量が要求値よりも多くなってエンジン回
転速度が上昇し過ぎるおそれがある。
【0005】そこで、スロットル開度センサの温度の代
用情報としてエンジン冷却水温を用いて、スロットル開
度センサの温度変化に伴うセンサ出力値(スロットル開
度の検出値)のずれを補正することが提案されている。
しかし、スロットル開度センサの温度は、エンジン冷却
水温の他に、走行風や外気温の影響も受けるため、エン
ジン冷却水温は、必ずしもスロットル開度センサの温度
を反映した温度情報になるとは限らない。このため、エ
ンジン冷却水温を用いた補正では、スロットル開度セン
サの温度変化に伴うセンサ出力値(スロットル開度の検
出値)のずれを精度良く補正することができない。
【0006】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たものであり、従ってその目的は、内燃機関の運転中の
スロットル開度センサの温度変化による出力変化(スロ
ットル開度の検出値のずれ)を補償することができて、
スロットル開度の検出精度を高めることができ、スロッ
トル開度の制御精度を向上することができる内燃機関の
電子スロットル制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1の内燃機関の電子スロットル制御
装置は、機関停止中にスロットル開度の基準位置を基準
位置学習手段で学習し、アイドル運転中にアイドル回転
速度制御手段によって機関回転速度(実アイドル回転速
度)を目標アイドル回転速度に一致させるようにスロッ
トル開度をフィードバック補正すると共に、そのフィー
ドバック補正量及び/又はフィードバック補正量学習値
の挙動に基づいて基準位置の学習値を基準位置補正手段
で補正するようにしたものである。
【0008】一般に、アイドル回転速度制御のフィード
バック補正量(以下「ISCフィードバック補正量」と
いう)やフィードバック補正量学習値(以下「ISC学
習値」という)は、実アイドル回転速度と目標アイドル
回転速度との偏差(ずれ)が大きくなるほど大きくなる
という特性があり、アイドル回転速度制御が精度良く実
行されれば、実アイドル回転速度と目標アイドル回転速
度との偏差が全般的に小さくなるため、ISCフィード
バック補正量やISC学習値も全般的に小さくなる傾向
がある。
【0009】しかし、スロットル開度センサの温度変化
に伴ってセンサ出力値(スロットル開度の検出値)がず
れると、アイドル回転速度制御の精度が低下して、実ア
イドル回転速度と目標アイドル回転速度との偏差が全般
的に大きくなるため、ISCフィードバック補正量やI
SC学習値も全般的に大きくなる傾向がある。
【0010】このような特性に着目して、アイドル回転
速度制御中にISCフィードバック補正量やISC学習
値が過度に大きくなるような挙動を示したときに、スロ
ットル開度センサの出力値(スロットル開度の検出値)
が温度特性によって真値からずれていると判断して、ス
ロットル開度の基準位置の学習値をISCフィードバッ
ク補正量やISC学習値が小さくなる方向に補正する。
これにより、内燃機関の運転中のスロットル開度センサ
の温度変化による出力変化(スロットル開度の検出値の
ずれ)を補償することができて、スロットル開度の検出
精度を高めることができ、スロットル開度の制御精度を
向上することができる。
【0011】一般に、アイドル回転速度制御中は、過補
正等を防止するため、ISCフィードバック補正量やI
SC学習値を所定のガード値で制限するようにしている
ので、請求項2のように、ISCフィードバック補正量
やISC学習値が所定のガード値で制限されているとき
に基準位置の学習値を補正するようにすると良い。この
ようにすれば、ISCフィードバック補正量やISC学
習値の挙動を監視する処理を新たに追加しなくても、I
SCフィードバック補正量やISC学習値のガード処理
機能を利用して、ISCフィードバック補正量やISC
学習値がガード値で制限されたときに、スロットル開度
センサの出力値(スロットル開度の検出値)が温度特性
によってずれていると判断して、基準位置の学習値を補
正することができる。
【0012】また、スロットル開度センサの個体差や組
付誤差等によるスロットル開度の検出誤差(温度特性に
よる検出誤差以外の検出誤差)は、内燃機関の始動直前
に行われる基準位置学習処理によって排除されるので、
内燃機関の運転中に生じる基準位置の学習値のずれは、
スロットル開度センサの温度特性によるスロットル開度
の検出値のずれによって生じるものであり、それ故に、
内燃機関の運転中に生じる基準位置の学習値のずれは、
スロットル開度センサの温度変化によって生じ得る出力
変化範囲内に収まるものと考えられる。
【0013】そこで、請求項3のように、基準位置の学
習値の補正量をスロットル開度センサの温度変化による
出力変化(温度特性)を考慮した範囲内に制限するよう
にしても良い。このようにすれば、基準位置の学習値の
補正量をスロットル開度センサの温度特性に基づいた適
正な範囲内に制限することができ、基準位置の学習値の
過補正を未然に防止することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
乃至図15に基づいて説明する。まず、図1に基づいて
内燃機関であるエンジン11の制御システム全体の概略
構成を説明する。エンジン11の吸気管12の上流側に
はエアクリーナ13が装着され、その下流側には吸入空
気量Ga を測定するエアフローメータ14が設置され、
更に、その下流側にスロットルバルブ15が設けられて
いる。このスロットルバルブ15の回動軸15aにはD
Cモータ等のモータ17(スロットルアクチュエータ)
が連結され、このモータ17の駆動力によってスロット
ルバルブ15の開度(スロットル開度)が制御され、こ
のスロットル開度がスロットル開度センサ18によって
検出される。この場合、アイドル時も、モータ17の駆
動力によってスロットル開度を制御し、それによって吸
入空気量Ga を制御してエンジン回転速度を目標アイド
ル回転速度に一致させるようにフィードバック制御す
る。
【0015】スロットルバルブ15を通過した吸入空気
をエンジン11の各気筒に導入する吸気マニホールド1
9には、インジェクタ20が取り付けられ、また、エン
ジン11の各気筒のシリンダヘッドには点火プラグ21
が取り付けられている。エンジン11のクランク軸22
に嵌着されたシグナルロータ23の外周に対向してクラ
ンク角センサ24が設置され、このクランク角センサ2
4から出力されるエンジン回転速度信号Neのパルスが
電子制御ユニット(ECU)25に取り込まれ、このエ
ンジン回転速度信号Neの発生周波数によってエンジン
回転速度が検出される。
【0016】一方、アクセルペダル26の踏込量(アク
セル操作量)がアクセルセンサ27によって検出され、
このアクセル操作量に応じた電圧信号Apが電子制御ユ
ニット25にA/D変換器28を介して取り込まれる。
また、エアフローメータ14で検出した吸入空気量Ga
やスロットル開度センサ18で検出したスロットル開度
TAの各電圧信号も、電子制御ユニット25にA/D変
換器28を介して取り込まれる。
【0017】この電子制御ユニット25は、CPU2
9、ROM30、RAM31等を備えたマイクロコンピ
ュータを主体として構成され、ROM30に記憶されて
いるエンジン制御用の各種ルーチンをCPU29で実行
することで、点火プラグ21の点火時期を制御すると共
に、インジェクタ駆動回路45を介してインジェクタ2
0に与える噴射信号のパルス幅を制御し、燃料噴射量を
制御する。
【0018】次に、図2に基づいて電子スロットルシス
テムの構成を説明する。アクセルペダル26の回転軸3
3にはアクセルレバー34が連結固定され、このアクセ
ルレバー34がアクセルリターンスプリング35,36
によって図2の下方(アクセル閉鎖方向)に付勢されて
いる。そして、アクセルペダル26を踏み込まない状態
(アクセルOFF)では、アクセルレバー34はアクセ
ルリターンスプリング35,36によってアクセル全閉
ストッパ37に当接した状態に保持される。エンジン運
転中は、アクセルレバー34の位置がアクセルセンサ2
7によってアクセル操作量Apとして検出される。
【0019】一方、スロットルバルブ15の回動軸15
aにはバルブレバー38が連結固定され、このバルブレ
バー38がオープナスプリング39によって図2の上方
(スロットルバルブ15の開方向)に付勢されている。
このバルブレバー38の開側にオープナ40が掛合する
ように配置され、このオープナ40がリターンスプリン
グ41によって図2の下方(スロットルバルブ15の閉
方向)に付勢されている。このリターンスプリング41
の引張力はオープナスプリング39の引張力よりも大き
く設定されている。尚、これらバルブレバー38、オー
プナスプリング39、オープナ40、リターンスプリン
グ41及びオープナストッパ42によってオープナ機構
47が構成されている。
【0020】通常制御時(モータ17のON時)には、
アクセルペダル26の操作に応じてモータ17を正転又
は逆転させてスロットルバルブ15の開度(スロットル
開度)を調整し、そのときのスロットル開度がスロット
ル開度センサ18によって検出される。この際、スロッ
トル開度を開く場合には、モータ17を正回転させて、
図2(a)に示すように、バルブレバー38がリターン
スプリング41の引張力に抗してオープナ40を押し上
げながら、スロットルバルブ15を開方向に駆動する。
これとは反対に、スロットル開度を閉じる場合には、モ
ータ17を逆回転させてバルブレバー38を下降させな
がらスロットルバルブ15を閉方向に駆動し、スロット
ルバルブ15を全閉位置(0deg)まで閉じたとき
に、バルブレバー38がスロットル全閉ストッパ43に
当接して、それ以上の回動が阻止される。
【0021】一方、電子スロットルシステムの異常時に
は、モータ駆動回路32からモータ17への通電路中に
設けられた安全回路46が作動して、モータ17への通
電が遮断(OFF)された状態に保たれる。この状態で
は、図2(b)に示すように、リターンスプリング41
の引張力がオープナスプリング39の引張力に打ち勝っ
て、オープナ40がオープナストッパ42に当接した状
態に保持される。この状態では、オープナ40によりバ
ルブレバー38の位置(スロットル開度)がオープナス
トッパ42で規制される所定開度(例えば約5〜10d
eg)に保持され(以下、この開度を「オープナ開度」
という)、退避走行時の吸入空気量が確保される。退避
走行時は、オープナ機構47によりスロットルバルブ1
5がオープナ開度に保持された状態で、電子制御ユニッ
ト25がアクセルペダル26の踏込量に応じて、燃料カ
ットを織り混ぜた燃料噴射制御を行うことで、車速を制
御する。
【0022】電子制御ユニット25は、ROM30に記
憶されているスロットル制御用の各種ルーチンをCPU
29で実行することで、図3に示すように、アクセル操
作量Apに基づいて設定されるドライバ要求目標スロッ
トル開度、トラクション制御中に設定されるトラクショ
ン目標スロットル開度、定速走行制御(クルーズコント
ロール)中に設定される定速走行目標スロットル開度、
後述する基準位置学習制御中に設定される基準位置学習
時目標スロットル開度の中から選択した目標スロットル
開度と、ISC目標スロットル開度(アイドル回転速度
制御時の目標スロットル開度)とを、基準位置(スロッ
トルバルブ15の全閉位置におけるスロットル開度セン
サ17の検出値)に加算して最終目標スロットル開度を
設定する。そして、電子制御ユニット25は、スロット
ル開度センサ18で検出したスロットル開度を最終目標
スロットル開度に一致させるように、モータ駆動回路3
2を介してスロットルバルブ15のモータ17をPID
制御等によりフィードバック制御する。この電子制御ユ
ニット25の機能が特許請求の範囲でいうスロットル制
御手段に相当する役割を果たす。
【0023】電子制御ユニット25は、スロットル開度
センサ18の個体差や組付誤差等によるスロットル開度
の検出誤差を排除するために、図4乃至図6に示す基準
位置学習用の各ルーチンを実行することで、エンジン始
動直前にスロットルバルブ15を基準位置(本実施形態
では全閉位置)に制御して、スロットルバルブ15が基
準位置のときのスロットル開度センサ18の検出値を読
み込んで基準位置を学習する。
【0024】また、電子制御ユニット25は、図示しな
いアイドル回転速度制御ルーチンを実行することで、ア
イドル運転中に実アイドル回転速度を目標アイドル回転
速度に一致させるようにISC目標スロットル開度を設
定してアイドル回転速度をフィードバック制御するアイ
ドル回転速度制御手段としての役割を果たす。その際、
電子制御ユニット25は、図8及び図9に示すISCフ
ィードバック補正量算出ルーチンによって算出したIS
Cフィードバック補正量(アイドル回転速度制御のフィ
ードバック補正量)と、図10及び図11に示すISC
学習値算出ルーチンによって学習したISC学習値(I
SCフィードバック補正量の学習値)等に基づいてIS
C目標スロットル開度を設定する。
【0025】一般に、ISCフィードバック補正量やI
SC学習値は、実アイドル回転速度と目標アイドル回転
速度との偏差(ずれ)が大きくなるほど大きくなるとい
う特性があり、アイドル回転速度制御が精度良く実行さ
れれば、実アイドル回転速度と目標アイドル回転速度と
の偏差が全般的に小さくなるため、ISCフィードバッ
ク補正量やISC学習値も全般的に小さくなる傾向があ
る。
【0026】しかし、スロットル開度センサ18の温度
変化に伴ってセンサ出力値(スロットル開度の検出値)
がずれると、アイドル回転速度制御の精度が低下して、
実アイドル回転速度と目標アイドル回転速度との偏差が
全般的に大きくなるため、ISCフィードバック補正量
やISC学習値も全般的に大きくなる傾向がある。
【0027】このような特性に着目して、電子制御ユニ
ット25は、図12乃至図14に示す基準位置補正用の
各ルーチンを実行することで、アイドル回転速度制御中
にISC目標スロットル開度を設定するためのISCフ
ィードバック補正量とISC学習値の両方が所定のガー
ド値で制限されたときに、スロットル開度センサ18の
温度変化に伴ってセンサ出力値(スロットル開度の検出
値)がずれていると判断して、スロットル開度の基準位
置の学習値をISCフィードバック補正量やISC学習
値が小さくなる方向に補正する。これにより、エンジン
運転中のスロットル開度センサ18の温度変化による出
力変化(スロットル開度の検出値のずれ)を補償する。
以下、電子制御ユニット25が実行する各ルーチンの処
理内容を説明する。
【0028】[基準位置学習]図4に示す基準位置学習
ルーチンは、イグニッションスイッチ(以下「IGスイ
ッチ」と表記する)のオン後に所定周期で繰り返し実行
され、特許請求の範囲でいう基準位置学習手段としての
役割を果たす。本ルーチンが起動されると、まず、ステ
ップ101で、後述する図5の学習許可判定ルーチンを
実行し、次のステップ102で、図5の学習許可判定ル
ーチンの処理結果に基づいて基準位置学習が許可されて
いるか否かを判定する。もし、スロットル開度の基準位
置学習が禁止されていれば、以降の基準位置学習処理
(ステップ103〜105)を実行することなく、本ル
ーチンを終了する。
【0029】一方、基準位置学習が許可されていれば、
ステップ103以降の基準位置学習処理を次のようにし
て実行する。まず、ステップ103で、後述する図6の
基準位置学習時目標スロットル開度変更ルーチンを実行
して、図7のタイムチャートに示すように、基準位置学
習時目標スロットル開度TALRN を初期値TA1 から閉
方向に徐々に変更することで、スロットルバルブ15を
徐々に閉じてスロットル開度を基準位置である全閉位置
に近付けていく。
【0030】この後、ステップ104に進み、スロット
ル開度センサ18で検出した実スロットル開度が安定し
たか否か(つまりバルブレバー38がスロットル全閉ス
トッパ43に当接してスロットルバルブ15の閉動作が
停止したか否か)を判定し、実スロットル開度が安定し
たと判定された時点で、スロットルバルブ15が基準位
置である全閉位置まで閉じたと判断して、ステップ10
5に進み、スロットルバルブ15が全閉位置のときのス
ロットル開度センサ18の検出値を基準位置として読み
込んで、それを新たな基準位置の学習値S0 として更新
する。この基準位置の学習値S0 は、電子制御ユニット
25のバックアップRAM(図示せず)に記憶される。
【0031】一方、前記ステップ101で起動される図
5に示す学習許可判定ルーチンでは、まず、ステップ2
01〜204で、基準位置学習実行条件が成立している
か否かを判定する。ここで、基準位置学習実行条件は、
例えば、次の〜の条件を全て満たすことである。
【0032】IGスイッチがオンされた直後であるこ
と(ステップ201) エンジン始動前であること(ステップ202) 今回の基準位置学習が未終了であること(ステップ2
03) 前回のエンジン停止時の冷却水温THWold と現在の
冷却水温THWとの差の絶対値が所定値よりも大きいこ
と(ステップ204)
【0033】このの条件により前回のエンジン停止時
の冷却水温THWold と現在の冷却水温THWとの差が
小さければ、前回の基準位置の学習値を更新する必要は
ないと判断して今回のエンジン始動直前の基準位置学習
を実行しない。上記〜の条件を全て満たせば、基準
位置学習実行条件が成立して、ステップ205に進み、
基準位置学習を許可した後、本ルーチンを終了する。
【0034】一方、上記〜の条件のうちのいずれか
1つでも満たさない条件があれば、基準位置学習実行条
件が不成立となり、ステップ206に進み、基準位置学
習を禁止した後、本ルーチンを終了する。
【0035】また、前記ステップ103で、図6に示す
基準位置学習時目標スロットル開度変更ルーチンが起動
されると、まず、ステップ301で、基準位置学習が禁
止から許可に切り替わった直後であるか否かを判定し、
基準位置学習が禁止から許可に切り替わった直後であれ
ば、ステップ302に進み、基準位置学習時目標スロッ
トル開度TALRN を初期値TA1 にセットする。 TALRN =TA1
【0036】これに対し、上記ステップ301で、基準
位置学習が禁止から許可に切り替わった直後でないと判
定された場合は、ステップ303に進み、基準位置学習
が許可されているか否かを判定し、基準位置学習が許可
されていれば、ステップ304に進み、次式により基準
位置学習時目標スロットル開度TALRN を所定量ΔTA
ずつ閉じ側に補正する。 TALRN(n)=TALRN(n-1)−ΔTA これにより、スロットルバルブ15を徐々に閉じて実ス
ロットル開度を基準位置である全閉位置に近付けてい
く。
【0037】その後、基準位置学習が終了して基準位置
学習が禁止されたときに、ステップ303で「No」と
判定されて、ステップ305に進み、基準位置学習時目
標スロットル開度TALRN を0にリセットする。
【0038】[ISCフィードバック補正量算出]図8
及び図9に示すISCフィードバック補正量算出ルーチ
ンは、アイドル回転速度制御中にISC目標スロットル
開度を設定するためのISCフィードバック補正量IS
CFBを算出するルーチンであり、所定周期で繰り返し
実行される。本ルーチンが起動されると、まず、ステッ
プ401で、アイドル回転速度制御実行条件が成立して
いるか否かを判定する。
【0039】もし、アイドル回転速度制御実行条件が不
成立であれば、ステップ402に進み、ISCフィード
バック補正量ISCFBと、後述するフィードバック補
正量下限側ガードフラグXLGFB及びフィードバック
補正量上限側ガードフラグXHGFBを全て「0」にリ
セットして、本ルーチンを終了する。この場合、アイド
ル回転速度制御は実行されない。
【0040】一方、上記ステップ401で、アイドル回
転速度制御実行条件が成立していると判定された場合
は、次のようにしてISCフィードバック補正量ISC
FBを算出する。まず、ステップ403で、実アイドル
回転速度Neと目標アイドル回転速度Ntとの偏差(N
e−Nt)が所定値HNEよりも大きいか否かを判定
し、この偏差(Ne−Nt)が所定値HNEよりも大き
ければ、実アイドル回転速度Neが目標アイドル回転速
度Ntに対して高くなり過ぎていると判断して、ステッ
プ404に進み、今回のISCフィードバック補正量I
SCFB(n) を前回のISCフィードバック補正量IS
CFB(n-1) よりも所定量FB1だけ小さくする。 ISCFB(n) =ISCFB(n-1) −FB1
【0041】この後、ステップ405に進み、ISCフ
ィードバック補正量ISCFBがISCフィードバック
補正量の下限側ガード値LGFB以下であるか否かを判
定する。このISCフィードバック補正量の下限側ガー
ド値LGFBは、ISCフィードバック補正量ISCF
Bの適正範囲の下限値(マイナス値)に設定されてい
る。
【0042】もし、ISCフィードバック補正量ISC
FBが下限側ガード値LGFB以下であれば、ステップ
406に進み、ISCフィードバック補正量ISCFB
を下限側ガード値LGFBでガード処理してISCFB
=LGFBに設定すると共に、フィードバック補正量下
限側ガードフラグXLGFBを、ISCフィードバック
補正量ISCFBが下限側ガード値LGFBで制限され
ていることを意味する「1」にセットして、本ルーチン
を終了する。
【0043】これに対して、ISCフィードバック補正
量ISCFBが下限側ガード値LGFBよりも大きけれ
ば、上記ステップ404で算出したISCフィードバッ
ク補正量ISCFBをそのまま採用して、ステップ40
7に進み、フィードバック補正量下限側ガードフラグX
LGFBを「0」にリセットして、本ルーチンを終了す
る。
【0044】一方、上記ステップ403で、実アイドル
回転速度Neと目標アイドル回転速度Ntとの偏差(N
e−Nt)が所定値HNE以下と判定された場合には、
ステップ408に進み、フィードバック補正量下限側ガ
ードフラグXLGFBを「0」にリセットする。この
後、図9のステップ409に進み、目標アイドル回転速
度Ntと実アイドル回転速度Neとの偏差(Nt−N
e)が所定値LNEよりも大きいか否かを判定し、この
偏差(Nt−Ne)が所定値LNEよりも大きければ、
実アイドル回転速度Neが目標アイドル回転速度Ntに
対して低くなり過ぎていると判断して、ステップ410
に進み、今回のISCフィードバック補正量ISCFB
(n) を前回のISCフィードバック補正量ISCFB(n
-1) よりも所定量FB2だけ大きくする。 ISCFB(n) =ISCFB(n-1) +FB2
【0045】この後、ステップ411に進み、ISCフ
ィードバック補正量ISCFBがISCフィードバック
補正量の上限側ガード値HGFB以上であるか否かを判
定する。このISCフィードバック補正量の上限側ガー
ド値HGFBは、ISCフィードバック補正量ISCF
Bの適正範囲の上限値に設定されている。
【0046】もし、ISCフィードバック補正量ISC
FBが上限側ガード値HGFB以上であれば、ステップ
412に進み、ISCフィードバック補正量ISCFB
を上限側ガード値HGFBでガード処理してISCFB
=HGFBに設定すると共に、フィードバック補正量上
限側ガードフラグXHGFBを、ISCフィードバック
補正量ISCFBが上限側ガード値HGFBで制限され
ていることを意味する「1」にセットして、本ルーチン
を終了する。
【0047】これに対して、ISCフィードバック補正
量ISCFBが上限側ガード値HGFBよりも小さけれ
ば、上記ステップ410で算出したISCフィードバッ
ク補正量ISCFBをそのまま採用して、ステップ41
3に進み、フィードバック補正量上限側ガードフラグX
HGFBを「0」にリセットして、本ルーチンを終了す
る。
【0048】尚、図8のステップ403で、実アイドル
回転速度Neと目標アイドル回転速度Ntとの偏差(N
e−Nt)が所定値HNE以下と判定され、且つ、図9
のステップ409で、目標アイドル回転速度Ntと実ア
イドル回転速度Neとの偏差(Nt−Ne)が所定値L
NE以下と判定された場合(−LNE≦Ne−Nt≦H
NE)には、実アイドル回転速度Neが目標アイドル回
転速度Nt付近に制御されていると判断して、前回のI
SCフィードバック補正量ISCFBをそのまま維持し
て、ステップ414に進み、フィードバック補正量上限
側ガードフラグXHGFBを「0」にリセットして、本
ルーチンを終了する。
【0049】[ISC学習値算出]図10及び図11に
示すISC学習値算出ルーチンは、アイドル回転速度制
御中にISC目標スロットル開度を設定するためのIS
C学習値ISCLRNを算出するルーチンであり、所定
周期で繰り返し実行される。本ルーチンが起動される
と、まず、ステップ501で、所定のISC学習実行条
件が成立しているか否かを判定する。
【0050】もし、ISC学習実行条件が不成立であれ
ば、ステップ502に進み、ISC学習値ISCLRN
と、後述する学習値下限側ガードフラグXLGLRN及
び学習値上限側ガードフラグXHGLRNを全て「0」
にリセットして、本ルーチンを終了する。
【0051】一方、上記ステップ501で、ISC学習
実行条件が成立していると判定された場合には、次のよ
うにしてISC学習値ISCLRNを算出する。まず、
ステップ503で、ISCフィードバック補正量ISC
FBが所定値HFB(HFB>0)よりも大きいか否か
を判定する。
【0052】もし、ISCフィードバック補正量ISC
FBが所定値HFBよりも大きければ、ISCフィード
バック補正量ISCFBを小さくする(0に近付ける)
ためにISC学習値ISCLRNを大きくする必要があ
ると判断して、ステップ504に進み、今回のISC学
習値ISCLRN(n) を前回のISC学習値ISCLR
N(n-1) よりも所定量LRN1だけ大きくする。 ISCLRN(n) =ISCLRN(n-1) +LRN1
【0053】この後、ステップ505に進み、ISC学
習値ISCLRNがISC学習値の上限側ガード値HG
LRN以上であるか否かを判定する。このISC学習値
の上限側ガード値HGLRNは、ISC学習値ISCL
RNの適正範囲の上限値に設定されている。
【0054】もし、ISC学習値ISCLRNが上限側
ガード値HGLRN以上であれば、ステップ506に進
み、ISC学習値ISCLRNを上限側ガード値HGL
RNでガード処理してISCLRN=HGLRNに設定
すると共に、学習値上限側ガードフラグXHGLRN
を、ISC学習値ISCLRNが上限側ガード値HGL
RNで制限されていることを意味する「1」にセットし
て、本ルーチンを終了する。
【0055】これに対して、ISC学習値ISCLRN
が上限側ガード値HGLRNよりも小さければ、上記ス
テップ504で算出したISC学習値ISCLRNをそ
のまま採用して、ステップ507に進み、学習値上限側
ガードフラグXHGLRNを「0」にリセットして、本
ルーチンを終了する。
【0056】一方、上記ステップ503で、ISCフィ
ードバック補正量ISCFBが所定値HFB以下と判定
された場合には、ステップ508に進み、学習値上限側
ガードフラグXHGLRNを「0」にリセットした後、
図11のステップ509に進み、ISCフィードバック
補正量ISCFBが所定値LFB(LFB<0)よりも
小さいか否かを判定する。
【0057】もし、ISCフィードバック補正量ISC
FBが所定値LFBよりも小さければ、ISCフィード
バック補正量ISCFBを大きくする(0に近付ける)
ためにISC学習値ISCLRNを小さくする必要があ
ると判断して、ステップ510に進み、今回のISC学
習値ISCLRN(n) を前回のISC学習値ISCLR
N(n-1) よりも所定量LRN2だけ小さくする。 ISCLRN(n) =ISCLRN(n-1) −LRN2
【0058】この後、ステップ511に進み、ISC学
習値ISCLRNがISC学習値の下限側ガード値LG
LRN以下であるか否かを判定する。このISC学習値
の下限側ガード値LGLRNは、ISC学習値ISCL
RNの適正範囲の下限値(マイナス値)に設定されてい
る。
【0059】もし、ISC学習値ISCLRNが下限側
ガード値LGLRN以下であれば、ステップ512に進
み、ISC学習値ISCLRNを下限側ガード値LGL
RNでガード処理してISCLRN=LGLRNに設定
すると共に、学習値下限側ガードフラグXLGLRN
を、ISC学習値ISCLRNが下限側ガード値LGL
RNで制限されていることを意味する「1」にセットし
て、本ルーチンを終了する。
【0060】これに対して、ISC学習値ISCLRN
が下限側ガード値LGLRNよりも大きければ、上記ス
テップ510で算出したISC学習値ISCLRNをそ
のまま採用して、ステップ513に進み、学習値下限側
ガードフラグXLGLRNを「0」にリセットして、本
ルーチンを終了する。
【0061】尚、図10のステップ503で、ISCフ
ィードバック補正量ISCFBが所定値HFB以下と判
定され、且つ、図11のステップ509で、ISCフィ
ードバック補正量ISCFBが所定値LFB以上と判定
された場合(LFB≦ISCFB≦HFB)には、前回
のISC学習値ISCLRNを維持したまま、ステップ
514に進み、学習値下限側ガードフラグXLGLRN
を「0」にリセットして、本ルーチンを終了する。
【0062】[基準位置補正]図12及び図13に示す
基準位置補正量算出ルーチンは、前述した図4の基準位
置学習ルーチンで算出した基準位置の学習値S0 を補正
するための基準位置補正量dSを算出するルーチンであ
り、アイドル回転速度制御中に所定周期で繰り返し実行
される。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ6
01で、基準位置補正実行条件が成立しているか否か
を判定する。ここで、基準位置補正実行条件は、フィ
ードバック補正量下限側ガードフラグXLGFB=1、
且つ、学習値下限側ガードフラグXLGLRN=1の状
態、つまり、ISCフィードバック補正量ISCFBと
ISC学習値ISCLRNが両方とも下限側ガード値に
張り付いている状態が、所定時間t以上継続することを
条件とする。
【0063】この基準位置補正実行条件が成立した場
合には、スロットル開度センサ18の温度変化によりス
ロットル開度センサ18の検出値が真のスロットル開度
よりも開き側に比較的大きくずれていることを意味する
ため、前述した図4の基準位置学習ルーチンで算出した
基準位置の学習値をスロットル開度の閉じ側に補正する
必要があると判断して、ステップ602に進み、今回の
基準位置補正量dS(n) を前回の基準位置補正量dS(n
-1) よりも所定量kだけ小さくする。 dS(n) =dS(n-1) −k
【0064】この後、ステップ603に進み、基準位置
補正実行条件を判定する際に用いるカウンタ(XLG
FB=1且つXLGLRN=1の継続時間をカウントす
るカウンタ)をクリアした後、図13のステップ608
に進む。
【0065】一方、上記ステップ601で、基準位置補
正実行条件が不成立と判定された場合には、ステップ
604に進み、基準位置補正実行条件が成立している
か否かを判定する。ここで、基準位置補正実行条件
は、フィードバック補正量上限側ガードフラグXHGF
B=1、且つ、学習値上限側ガードフラグXHGLRN
=1の状態、つまり、ISCフィードバック補正量IS
CFBとISC学習値ISCLRNが両方とも上限側ガ
ード値に張り付いている状態が、所定時間t以上継続す
ることを条件とする。
【0066】この基準位置補正実行条件が成立した場
合には、スロットル開度センサ18の温度変化によりス
ロットル開度センサ18の検出値が真のスロットル開度
よりも閉じ側に比較的大きくずれていることを意味する
ため、前述した図4の基準位置学習ルーチンで算出した
基準位置の学習値をスロットル開度の開き側に補正する
必要があると判断して、ステップ605に進み、今回の
基準位置補正量dS(n) を前回の基準位置補正量dS(n
-1) よりも所定量kだけ大きくする。 dS(n) =dS(n-1) +k
【0067】この後、ステップ606に進み、基準位置
補正実行条件を判定する際に用いるカウンタ(XHG
FB=1且つXHGLRN=1の継続時間をカウントす
るカウンタ)をクリアした後、図13のステップ608
に進む。
【0068】尚、基準位置補正実行条件と基準位置補
正実行条件が両方とも不成立の場合には、ステップ6
07に進み、前回の基準位置補正量dS(n-1) を引き続
き今回の基準位置補正量dS(n) として用いて、図13
のステップ608に進む。 dS(n) =dS(n-1)
【0069】図12のステップ602又は605又は6
07で基準位置補正量dSを算出した後は、図13のス
テップ608に進み、基準位置補正量dSが下限側ガー
ド値LGdS(マイナス値)よりも小さいか否かを判定
する。この下限側ガード値LGdSは、基準位置補正量
dSの下限値がスロットル開度センサ18の温度変化に
よって生じ得る出力変化範囲内に収まるように設定され
ている。
【0070】もし、基準位置補正量dSが下限側ガード
値LGdSよりも小さければ、ステップ609に進み、
基準位置補正量dSを下限側ガード値LGdSでガード
処理してdS=LGdSに設定した後、本ルーチンを終
了する。
【0071】一方、上記ステップ608で、基準位置補
正量dSが下限側ガード値LGdS以上と判定された場
合には、ステップ610に進み、基準位置補正量dSが
上限側ガード値HGdSよりも大きいか否かを判定す
る。この上限側ガード値HGdSは、基準位置補正量d
Sの上限値がスロットル開度センサ18の温度変化によ
って生じ得る出力変化範囲内に収まるように設定されて
いる。
【0072】もし、基準位置補正量dSが上限側ガード
値HGdSよりも大きければ、ステップ611に進み、
基準位置補正量dSを上限側ガード値HGdSでガード
処理してdS=HGdSに設定して、本ルーチンを終了
する。
【0073】尚、基準位置補正量dSが下限側ガード値
LGdS以上且つ上限側ガード値HGdS以下と判定さ
れた場合には、図12のステップ602又は605又は
607で算出した基準位置補正量dSをそのまま維持し
て、本ルーチンを終了する。
【0074】一方、図14に示す基準位置補正ルーチン
が起動されると、それまでの基準位置学習値S0 に基準
位置補正量dSを加算することで、基準位置学習値S0
を補正する。 S0 =S0 +dS
【0075】以上説明した本実施形態によれば、図15
に示すように、アイドル回転速度制御中にISCフィー
ドバック補正量ISCFBとISC学習値ISCLRN
が両方とも上限側ガード値で制限された状態が所定時間
t以上続くと、スロットル開度センサ18の検出値がそ
の温度特性により真のスロットル開度よりも閉じ側に比
較的大きくずれていると判断して、その間は、基準位置
補正量dSを所定時間t毎に所定量kずつ増加させるこ
とで、基準位置の学習値S0 を所定時間t毎に所定量k
ずつスロットル開度の開き側に補正する。これにより、
ISCフィードバック補正量ISCFBとISC学習値
ISCLRNの両方又一方が上限側ガード値から離れて
いった時点で、基準位置補正量dSが固定され、基準位
置の学習値S0 も固定される。
【0076】また、ISCフィードバック補正量ISC
FBとISC学習値ISCLRNが両方とも下限側ガー
ド値(マイナス値)で制限された状態が所定時間t以上
続くと、スロットル開度センサ18の検出値がその温度
特性により真のスロットル開度よりも開き側に比較的大
きくずれていると判断して、その間は、基準位置補正量
dSを所定時間t毎に所定量kずつ減少させることで、
基準位置の学習値S0をスロットル開度の閉じ側に補正
する。これにより、ISCフィードバック補正量ISC
FBとISC学習値ISCLRNの両方又一方が下限側
ガード値から離れていった時点で、基準位置補正量dS
が固定され、基準位置の学習値S0 も固定される。
【0077】このようにすれば、エンジン運転中のスロ
ットル開度センサ18の温度変化による出力変化(スロ
ットル開度の検出値のずれ)を適正に補償することがで
きて、スロットル開度の検出精度を高めることができ、
スロットル開度の制御精度を向上することができる。
【0078】また、本実施形態では、基準位置の学習値
S0 を補正するための基準位置補正量dSを、スロット
ル開度センサ18の温度変化による出力変化範囲の上下
限値に相当するガード値で制限するようにしたので、基
準位置補正量dSをスロットル開度センサ18の温度特
性に基づいた適正範囲内に制限することができ、基準位
置の学習値S0 の過補正を未然に防止することができ
る。
【0079】尚、本実施形態では、スロットル開度の基
準位置として全閉位置を学習するようにしたが、図16
に示す他の実施形態のように、スロットル開度の基準位
置としてオープナ開度を学習するようにしても良い。こ
の場合、図4の基準位置学習ルーチンに従って基準位置
学習処理を実行する際に、ステップ103で、図6の学
習時目標スロットル開度変更ルーチンに代えて図16の
基準位置学習時目標スロットル開度変更ルーチンを実行
して、スロットルバルブ15のモータ17への通電をオ
フする。これにより、基準位置学習時に、オープナ機構
47のスプリング力によってスロットル開度がオープナ
開度に保持されるため、スロットル開度の基準位置とし
てオープナ開度を学習することができる。
【0080】また、本実施形態では、ISCフィードバ
ック補正量ISCFBとISC学習値ISCLRNが両
方ともガード値で制限された状態が暫く続いたときに、
基準位置の学習値S0 を補正するようにしたが、ISC
フィードバック補正量ISCFBとISC学習値ISC
LRNのうちのどちらか一方がガード値で制限された状
態が暫く続いたときに、基準位置の学習値S0 を補正す
るようにしても良い。
【0081】また、スロットル開度センサ18の温度変
化に伴うセンサ出力値(スロットル開度の検出値)の変
化の影響を受けるISCフィードバック補正量ISCF
BやISC学習値ISCLRNの挙動を判定するための
専用の判定値を、ガード値とは別に設けるようにしても
良い。
【0082】その他、本発明は、電子スロットルシステ
ムの構成を適宜変更しても良く、例えば、モータ17と
スロットルバルブ15の回動軸15aとの間に電磁クラ
ッチを介在させた構成としても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すエンジン制御システ
ム全体の概略構成図
【図2】電子スロットルシステムの概略構成図で、
(a)は通常正常時(モータON時)の状態を示す図、
(b)はモータOFF時の状態を示す図
【図3】電子制御ユニットのスロットル制御機能の基本
的な構成を概略的に示す機能ブロック図
【図4】基準位置学習ルーチンの処理の流れを示すフロ
ーチャート
【図5】学習許可判定ルーチンの処理の流れを示すフロ
ーチャート
【図6】基準位置学習時目標スロットル開度変更ルーチ
ンの処理の流れを示すフローチャート
【図7】基準位置学習方法を説明するためのタイムチャ
ート
【図8】ISCフィードバック補正量算出ルーチンの処
理の流れを示すフローチャート(その1)
【図9】ISCフィードバック補正量算出ルーチンの処
理の流れを示すフローチャート(その2)
【図10】ISC学習値算出ルーチンの処理の流れを示
すフローチャート(その1)
【図11】ISC学習値算出ルーチンの処理の流れを示
すフローチャート(その2)
【図12】基準位置補正量算出ルーチンの処理の流れを
示すフローチャート(その1)
【図13】基準位置補正量算出ルーチンの処理の流れを
示すフローチャート(その2)
【図14】基準位置補正ルーチンの処理の流れを示すフ
ローチャート
【図15】本実施形態の実行例を示すタイムチャート
【図16】他の実施形態の基準位置学習時スロットル開
度変更ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【符号の説明】
11…エンジン(内燃機関)、12…吸気管、14…エ
アフローメータ、15…スロットルバルブ、17…モー
タ(スロットルアクチュエータ)、18…スロットル開
度センサ、25…電子制御ユニット(スロットル制御手
段,基準位置学習手段,アイドル回転速度制御手段,基
準位置補正手段)、26…アクセルペダル、27…アク
セルセンサ、34…アクセルレバー、35,36…アク
セルリターンスプリング、37…アクセル全閉ストッ
パ、38…バルブレバー、39…オープナスプリング、
40…オープナ、41…リターンスプリング、42…オ
ープナストッパ、43…スロットル全閉ストッパ、47
…オープナ機構。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 45/00 322 F02D 45/00 322C 340 340C 364 364G Fターム(参考) 3G065 AA04 CA00 DA05 DA15 EA03 EA06 FA06 FA07 FA09 FA12 GA05 GA09 GA10 GA41 GA46 HA06 HA19 HA21 HA22 JA04 JA09 JA11 KA02 KA15 KA16 3G084 AA03 BA05 BA13 BA17 CA03 CA07 DA00 DA04 EA04 EA08 EA11 EB06 EB07 EC01 EC03 FA07 FA10 FA20 FA36 FA38 3G301 HA06 JA20 KA07 KA28 LA03 LB02 LC03 MA11 NA03 NA04 NA05 NA06 NA08 NB03 NB05 NB13 NC01 ND02 ND21 NE17 NE19 NE23 PA01Z PA11A PA11Z PE01Z PE03Z PE08Z PF03Z PF16Z

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スロットルバルブを駆動するスロットル
    アクチュエータと、前記スロットルバルブの開度(以下
    「スロットル開度」という)を検出するためのスロット
    ル開度センサと、このスロットル開度センサで検出した
    スロットル開度をアクセル操作等に基づいて設定された
    目標スロットル開度に一致させるように前記スロットル
    アクチュエータを制御するスロットル制御手段とを備え
    た内燃機関の電子スロットル制御装置において、 機関停止中に前記スロットル開度の基準位置を学習する
    基準位置学習手段と、 アイドル運転中に機関回転速度を目標アイドル回転速度
    に一致させるようにスロットル開度をフィードバック補
    正するアイドル回転速度制御手段と、 前記アイドル回転速度制御手段によるフィードバック補
    正量及び/又はフィードバック補正量学習値の挙動に基
    づいて前記基準位置の学習値を補正する基準位置補正手
    段とを備えていることを特徴とする内燃機関の電子スロ
    ットル制御装置。
  2. 【請求項2】 前記基準位置補正手段は、前記フィード
    バック補正量及び/又はフィードバック補正量学習値が
    所定のガード値で制限されているときに前記基準位置の
    学習値を補正することを特徴とする請求項1に記載の内
    燃機関の電子スロットル制御装置。
  3. 【請求項3】 前記基準位置補正手段は、前記基準位置
    の学習値の補正量を前記スロットル開度センサの温度変
    化による出力変化を考慮した範囲内に制限することを特
    徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の電子スロッ
    トル制御装置。
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