JP2003213919A - 暖房機能付き防音床材 - Google Patents

暖房機能付き防音床材

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JP2003213919A
JP2003213919A JP2002018955A JP2002018955A JP2003213919A JP 2003213919 A JP2003213919 A JP 2003213919A JP 2002018955 A JP2002018955 A JP 2002018955A JP 2002018955 A JP2002018955 A JP 2002018955A JP 2003213919 A JP2003213919 A JP 2003213919A
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heater block
floor
planate
surface layer
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Noritoshi Kameyama
典利 亀山
Masayuki Okuzawa
将行 奥澤
Soichiro Kawada
宗一郎 川田
Masashi Urano
雅司 浦野
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Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B30/00Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]

Abstract

(57)【要約】 【課題】 床としての総厚、面状ヒーターブロックから
床表面への暖房効率をほとんど変えることなく、床暖房
運転時において面状ヒーターブロック端部での表層材の
寸法変化を防止する。 【解決手段】 表層材2とマット材3との間に面状ヒー
ターブロック4が配置され、この面状ヒーターブロック
4は、シート状抵抗体5の両端部に電極6を配設した面
状PTCヒーター7の上面側に均熱シート8を積層する
と共に下面側に保護シート9を積層し、面状PTCヒー
ター7の両端部で均熱シート8と保護シート9とをシー
ルし、このシール部11から少なくとも均熱シート8を
外側方Hに連出してマット材3の側端3a付近に至る長
さの連出部8aを形成してなる暖房機能付き防音床材1
である。上記表層材2と面状ヒーターブロック4との間
に可撓性を有する緩衝層12を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、暖房機能付き防音
床材に関し、詳しくは表層材とマット材との間に暖房用
の面状PTCヒーターを配置して床暖房を行なうための
電気式防音床暖房マットの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、直貼防音床は、防音床材を建築
物板上に直接貼り付ける工法で施工されるものであり、
主に軽量床衝撃音を低減することを目的としており、床
表面に加わる衝撃力を緩和し、階下に伝わる衝撃音を低
減するものである。
【0003】従来のこの種の直貼り防音床の施工に用い
る木質防音床材は、(1)板材部に凹溝を設けることに
より曲げ剛性を低減させる、(2)クッション材を積層
させることにより床全体の総合的な単位面積当たりのバ
ネ定数を低減させる、(3)制振材を積層させることに
より衝撃により発生した振動を減衰させる、などの方策
により衝撃緩和作用をもたらし防音性能を向上させてい
る。
【0004】また、床暖房については表面材の裏面側に
暖房手段を埋設した床暖房パネルは周知である。
【0005】ところで、従来の床暖房パネルは防音性能
が考慮されていないため、防音性能を得るためには床暖
房機能を有するパネルの上に現行の直貼り防音床材を貼
る必要があった。このため床としての総厚が周辺の床暖
房機能を持たない防音床材と比較して厚くなるため、マ
ンションなどの集合住宅などでは暖房部のダウンスラブ
などにより床のレベルを合わせる必要があった。
【0006】かかる問題を解決するために、従来より、
図8に示すように、電気抵抗の温度係数が正の特性をも
つシート状抵抗体5の両端部に電極6を配設した面状P
TCヒーター7を形成し、この面状PTCヒーター7の
上面側に均熱シート8を積層すると共に下面側に保護シ
ート9を積層し、面状PTCヒーター7の両端部で均熱
シート8と保護シート9とをシールし、このシール部1
1から少なくとも均熱シート8を外側方Hに連出してマ
ット材3の側端3a付近に至る長さMの連出部8aを形
成して面状ヒーターブロック4を構成し、この面状ヒー
ターブロック4をマット材3の上に積層し、さらにその
上に表層材2を積層接着して構成される防音床材1’が
知られている。図中の46はクッション材である。そし
て電気式床暖房手段として上記のような面状PTCヒー
ター7を用いる場合にあっては、マット材3の厚さに対
して熱源となる面状PTCヒーター7の厚さが十分薄
く、面状PTCヒーター7がマット材3のバネ定数に大
きな影響を与えることは少ないものであり、また、均熱
シート8からなる連出部8aを設けることで、表層材2
の下面全体に均熱シート8が存在することとなり、温度
が不均一とならないようにできるものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記図8の
従来例において、木質材料からなる表層材2を面状ヒー
ターブロック4上に積層接着した場合にあっては、均熱
シート8としてアルミなどの金属材料が用いられるた
め、床暖房運転時の加温により均熱シート8からなる連
出部8aの線膨張が生じ、一方、表層材2は含水率が低
下するまで寸法変化を生じないため、防音床材1がバイ
メタル挙動を示すという問題がある。つまり、均熱シー
ト8のうち面状PTCヒーター7と積層される部分(シ
ート状抵抗体5が存在する部分)は面状PTCヒーター
7をモールドしている樹脂層に接着されるために、この
部分では均熱シート8の熱伸縮が少ないのに対し、面状
PTCヒーター7と積層されない均熱シート8からなる
連出部8a(シート状抵抗体5が存在しない部分)の長
さMが長く、しかもこの連出部8aに接するマット材3
部分の剛性は低く、均熱シート8の熱による線膨張が支
配的となる。つまり、面状ヒーターブロック4の端部で
は均熱シート8からなる連出部8aの線膨張率がそのま
ま反映されることとなり、このため含水率が低下するま
で寸法変化を生じない表層材2との間で、いわゆるバイ
メタル挙動を示すようになり、面状ヒーターブロック4
端部での表層材2の寸法変化が大きくなるという問題が
ある。
【0008】本発明は、上記の従来例の問題点に鑑みて
発明したものであって、その目的とするところは、床と
しての総厚、面状ヒーターブロックから床表面への暖房
効率をほとんど変えることなく、床暖房運転時において
面状ヒーターブロック端部での表層材の寸法変化を防止
することができるようにした暖房機能付き防音床材を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1記載の発明にあっては、表層材2とマット材
3との間に面状ヒーターブロック4が配置され、この面
状ヒーターブロック4は、シート状抵抗体5の両端部に
電極6を配設した面状PTCヒーター7の上面側に均熱
シート8を積層すると共に下面側に保護シート9を積層
し、面状PTCヒーター7の両端部で均熱シート8と保
護シート9とをシールし、このシール部11から少なく
とも均熱シート8を外側方Hに連出してマット材3の側
端3a付近に至る長さの連出部8aを形成してなる暖房
機能付き防音床材において、上記表層材2と面状ヒータ
ーブロック4との間に可撓性を有する緩衝層12を設け
たことを特徴としており、このように構成することで、
床暖房運転時にシート状抵抗体5が存在しない均熱シー
ト8からなる連出部8aの熱伸縮が大きくなっても、こ
の熱伸縮は可撓性を有する緩衝層12によって吸収され
るようになるので、表層材2へ及ぼすバイメタル挙動
(床暖房運転時の加温により均熱シート8からなる連出
部8aに線膨張が生じ、一方、表層材2は含水率が低下
するまで寸法変化を生じないことにより、表層材2に歪
みが発生する現象)が緩和される結果、面状ヒーターブ
ロック4端部での表層材2の寸法変化を防止できるよう
になる。
【0010】また請求項2記載の発明は、請求項1にお
いて、上記可撓性を有する緩衝層12は粘着層12Cで
あることを特徴とするのが好ましく、この場合、粘着層
12Cによって均熱シート8からなる連出部8aの線膨
張挙動が吸収され、面状ヒーターブロック4端部での表
層材2の寸法変化の低減が図られると共に、この粘着層
12Cを利用して表層材2と面状ヒーターブロック4と
を積層接着でき、防音床材1の作成が容易となる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に示す実
施形態に基づいて説明する。
【0012】図1は表層材2と面状ヒーターブロック4
との間に設けられる可撓性を有する緩衝層12としてカ
ルプ12Aを用いた場合の断面図を示し、図2は緩衝層
12としてウレタン12Bを用いた場合の断面図を示
し、図3(a)は防音床材1の一部破断平面図を示し、
図3(b)は(a)のG−G線断面図を示し、図4は防
音床材1の破断した斜視図を示している。
【0013】本実施形態の暖房機能付き防音床材1(以
下「防音床材1」と略す)は、図1に示すように、表層
材2と、マット材3と、面状PTCヒーター7で構成さ
れる面状ヒーターブロック4と、面状ヒーターブロック
4と表層材2との間に配置される可撓性を有する緩衝層
12とで主体が構成されている。
【0014】表層材2は、表側より表面化粧単板14、
クロス単板15、合板16が順次積層されている。表面
化粧単板14の表面にはウレタン塗装仕上げがなされて
おり、合板16の裏面の複数箇所には曲げ剛性を低減さ
せる凹溝13が所定ピッチで形成されている。
【0015】マット材3は、例えば、麻、綿、パームな
どの天然繊維やPETなどの合成繊維、あるいはそれら
の混合繊維とバインダーなどからなる繊維系マットが挙
げられる。この繊維系マットの厚さは少なくとも7mm
以上、密度は100〜300kg/m3が望ましい。マ
ット材3の表面中央には面状ヒーターブロック4を嵌め
込むための凹状部45が設けられている。また本例で
は、図1に示すように、マット材3の下には衝撃により
発生した振動を減衰させるためのクッション材46が積
層されている。マット材3とクッション材46とで防音
床材1の基材47が構成されている。クッション材46
は不織布、樹脂発泡体(独立気泡、連続気泡)の少なく
とも一つより形成されることが望ましく、例えば不織布
としてはPETやレーヨンなどから成るもの、独立気泡
樹脂発泡体としては発泡PE、連続気泡樹脂発泡体とし
ては、発泡ウレタンなどが望ましい。クッション材46
の厚さは少なくとも1mm以上、密度は20〜50kg
/m3が望ましい。
【0016】上記面状ヒーターブロック4は、電気抵抗
の温度係数が正の特性をもつシート状抵抗体5の両端部
に電極6を配設した面状PTCヒーター7の上面側に均
熱シート8を積層すると共に下面側に保護シート9を積
層し、面状PTCヒーター7の両端部で均熱シート8と
保護シート9とをシールし、このシール部11から均熱
シート8と保護シート9の重合部を外側方Hに連出して
マット材3の側端3a付近に至る長さの連出部8aを形
成して構成されている。ここで連出部8aは均熱シート
8と保護シート9の重合部である必要はなく、少なくと
も均熱シート8を連出させたものであればよく、この連
出部8aによってシート状抵抗体5が存在しない部分で
温度が低下して温度の不均一が生じてしまうのを防止で
きるようになっている。また本例では連出部8aを含め
た均熱シート8全体の幅寸法が、防音床材1全体の幅寸
法と略同じ寸法とされており、面状ヒーターブロック4
から表層材2への線伝達が均一に行なわれるようにして
いる。また面状ヒーターブロック4はマット材3表面に
設けた凹状部45に嵌め込まれており、面状ヒーターブ
ロック4の上面全体が連出部8aを含めて平坦面となる
ように構成されている。
【0017】上記表層材2と面状ヒーターブロック4と
の間には、可撓性を有する緩衝層12が設けられる。こ
の緩衝層12は、面状ヒーターブロック4から表層材2
表面への暖房効率、さらに床としての総厚などを考慮す
ると、厚さは2mm以下、密度は20〜100kg/m
3が望ましい。また緩衝層12の材質は、発泡ウレタ
ン、カルプなどの樹脂発泡体(独立気泡、連続気泡)や
不織布などが望ましい。ここで図1の例では緩衝層12
として、厚さ1mm、密度100kg/m3のカルプ1
2Aを使用した場合を示し、図2の例では、厚さ2m
m、密度22kg/m3のウレタン12Bを使用した場
合を示している。なお緩衝層12の材質はこれらに限定
されず、後述する粘着層12Cであってもよい。また本
例では緩衝層12の幅寸法は、面状ヒーターブロック4
全体の幅寸法と略同じ寸法とされているが、少なくとも
均熱シート8からなる連出部8aの上面を覆うことがで
きる大きさであればよい。つまり、シート状抵抗体5が
存在しない均熱シート8からなる連出部8aの熱伸縮を
緩衝層12によって吸収できる構造であればよい。
【0018】しかして、表層材2と面状ヒーターブロッ
ク4の間に、カルプ12A或いはウレタン12Bのよう
な可撓性を有する緩衝層12を設けたことにより、加温
による均熱シート8からなる連出部8aの線膨張挙動が
緩衝層12によって吸収される。つまり、シート状抵抗
体5が存在しない均熱シート8からなる連出部8aの熱
伸縮が大きくなっても、この熱伸縮は上記可撓性を有す
る緩衝層12の働きによって吸収されるようになり、表
層材2へ及ぼすバイメタル挙動(床暖房運転時の加温に
より均熱シート8からなる連出部8aに線膨張が生じ、
一方、表層材2は含水率が低下するまで寸法変化を生じ
ないことにより、表層材2に歪みが発生する現象)が緩
和される結果、床暖房運転時に面状ヒーターブロック4
端部での表層材2の寸法変化を低減させることができ
る。また、面状ヒーターブロック4上に可撓性を有する
緩衝層12を設けることによって、接着された表層材2
を補修、貼り替え時に剥がす際は緩衝層12が剥離層と
なり、表層材2を剥がす力が小さくて済むようになり、
剥がし作業が容易になるという利点があり、さらに緩衝
層12は厚さ2mm以下の可撓性を有しているので、面
状ヒーターブロック4から床表面への暖房効率、床とし
ての総厚などを著しく損なわれることもなく、ダウンス
ラブなどの必要がなくなりコンクリートスラブに直貼り
施工することによりマンションなどの床暖房が可能にな
るという利点もある。
【0019】また本例では、面状ヒーターブロック4を
マット材3に積層した状態で面状PTCヒーター7がマ
ット材3の中央側に設けた凹状部45に嵌め込まれるこ
とで、面状ヒーターブロック4の上面全体が連出部8a
を含めて平坦面となり、表層材2と緩衝層12と面状ヒ
ーターブロック4相互が互いに隙間なく密着できるの
で、温度分布をさらに均一にできるという利点があり、
さらに隙間による床鳴りの発生を防止することができる
という利点、さらには表層材2に荷重がかかった際に面
状ヒーターブロック4の1ヶ所に荷重が集中してかかる
こともなく、面状ヒーターブロック4の損傷を防止する
ことができるという利点もある。
【0020】また、マット材3として繊維系マットを使
用した場合にあっては、基材47の厚さ、比重の調整、
表面への加工などに自由度が出るようになり、これによ
り、基材47自体の総合的な単位面積当たりのバネ定数
の低減による防振効果と繊維系材料による制振効果が容
易に得られ、面状ヒーターブロック4を収納可能にしな
がら防音性能を向上させることができると共に、歩行
感、荷重に対するへこみ防止効果を向上させることがで
きる。また、このような繊維系マットは断熱性も優れる
ため、コンクリートスラブなどの建築物板上に直貼りし
ても、効率よく表層材2を加熱し、床暖房の性能を出す
ことができる。そのうえマット材3の下にクッション材
46を積層することで、防音性能をさらに向上させるこ
とができると共に、安定した歩行性を確保することがで
き、さらに床暖房による加熱に対しても安定した性能を
維持できるものである。
【0021】ところで、直貼り防音床暖房に用いられる
クッション材46(本例ではウレタンクッション材)
は、連続気泡樹脂発泡体であり、施工時のコンクリート
スラブへの接着施工を考慮すると、接着性、位置合わせ
のずらし作業などの作業性の面から、ポリエステル不織
布のようなバッカー材を付ける必要がある。本実施形態
ではバッカー材としてポリラミ付きポリエステル不織布
を用いている。このポリラミ付きポリエステル不織布
は、目付30g/m2のポリエステル不織布に厚さ15
μmの樹脂フィルムがラミネートされた2層構造からな
る。この樹脂フィルムをラミネートする目的としては以
下の2点が挙げられる。すなわち、(a)ウレタンクッ
ション材及びポリエステル不織布はいずれも透気性があ
り、製造時にウレタンクッション材をバキュームで吸い
上げて搬送できないが、樹脂フィルムのラミネートによ
って、樹脂フィルムが空気遮断層として働き、製造時に
ウレタンクッション材をバキュームで吸い上げて搬送す
ることができる。(b)ウレタンクッション材及びポリ
エステル不織布はいずれも接着剤が浸透しやく、そのた
め施工時の施工用接着剤が浸透して、クッション性が損
なわれることにより防音性能が低下するが、樹脂フィル
ムのラミネートによって、樹脂フィルムが接着材浸透防
止層として働き、施工用接着剤による防音性能が低下す
るのを防止できるようになる。
【0022】図5及び図6は、上記可撓性を有する緩衝
層12として粘着層12Cを用いた場合を示している。
この粘着層12Cとしては、図5のようにアクリル系粘
着両面テープ40を貼り合わせて積層する構成、或いは
図6のようにアクリル系粘着材41の上にシート体42
を貼り合わせて積層する構成が挙げられる。ここでアク
リル系の厚さは0.1〜0.5mmが望ましく、またア
クリル系に貼り合わされるシート体42として、接着剤
の接着性、粘着層12Cへの浸透防止などを考慮する
と、目付20〜100g/m2のポリエステル不織布な
どが望ましい。いずれの場合も、表層材2と面状ヒータ
ーブロック4との間に粘着層12Cが存在することで、
床暖房運転時の加温による均熱シート8からなる連出部
8aの線膨張挙動が粘着層12Cで吸収され、表層材2
へ及ぼすバイメタル挙動が緩和されることで、床として
の総厚、面状ヒーターブロック4から床表面への暖房効
率をほとんど変えずに面状ヒーターブロック4端部での
表層材2の寸法変化を低減することができるものであ
り、そのうえ粘着層12Cを厚さ0.1〜0.5mm程
度に薄くすることで、面状ヒーターブロック4から床表
面への暖房効率、床としての総厚などを著しく損なわれ
ることもなくなるうえに、ダウンスラブなどの必要がな
くなり、コンクリートスラブに直貼り施工することによ
りマンションなどの床暖房が可能となるという利点があ
り、さらに粘着層12Cを利用して表層材2と面状ヒー
ターブロック4とを積層接着できるので、防音床材1の
生産性がより向上するという利点もある。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例によって詳述する。 (実施例1−1)本実施例の防音床材1は、図1に示す
厚さ7mm、密度110kg/m3のマット材3の裏側
に、目付30g/m2のポリラミ付きポリエステル不織
布が付いた厚さ2mmのウレタン製のクッション材46
が積層され、このマット材3表面の凹状部45に厚さ1
mmの面状ヒーターブロック4がUV硬化型ホットメル
トで貼り合わされている。クッション材46自体は1液
型ウレタン接着剤(Wet重量500g/m2)で床下
地に固定されている。表層材2は表側より厚さ0.23
mmの表面化粧単板14、厚さ0.25mmのクロス単
板15、厚さ5.5mmの合板16が順次積層されてお
り、その表面は現行防音床材と同様のウレタン塗装仕上
げがなされている。ここでは表面化粧単板14の裏面に
繊維方向が直交するようにクロス単板15が設けられて
いるため、温湿度の変化により合板16の表層部が割れ
ても表面化粧単板14が割れにくくなっており、床暖房
などの仕上げ材として好適に用いることができる。ま
た、合板16の裏面には深さ4mm、幅1.8mmで幅
方向に切られた凹溝13が長手方向に15mmピッチで
入っている。表層材2と面状ヒーターブロック4の間に
緩衝層12を設けるにあたっては、カルプ製の緩衝シー
トを水性ビニルウレタン接着剤を用いて表層材2の裏面
に貼り合わせた。また、合板16あるいは緩衝層12と
面状ヒーターブロック4の界面は1液型ウレタン接着剤
(Wet重量250g/m2)を用いて固定した。
【0024】また、面状ヒーターブロック4は、厚さ
0.5mmのシート状抵抗体5の両端部に厚さ0.7m
mの電極6を配設した面状PTCヒーター7の上面に、
厚さ50μmの絶縁PETフィルム、厚さ100μmの
アルミ箔、厚さ38μmの絶縁PETフィルムからなる
均熱シート8を積層し、面状PTCヒーター7の下面
に、厚さ100μmのアルミ箔、厚さ38μmの絶縁P
ETフィルムからなる保護シート9をそれぞれ厚さ50
μmの低融点樹脂で融着して積層し、その後、面状ヒー
ターブロック4の電極6の両端部で均熱シート8と保護
シート9をシールし、該シール部11から均熱シート8
と保護シート9の重合部を外側方Hにマット材3の側端
3a付近まで連出させたものとする。
【0025】なお、上記マット材3はPET繊維を主繊
維としPP繊維をバインダーとして40%(重量%)配
合した材料を使用し、カード、熱処理工程で得られた原
反を7.8mmのクリアランスで15℃で90秒間熱圧
プレスしたものを使用した。また原反熱圧プレス時に、
マット材3表面に面状ヒーターブロック4を収納するた
めの凹状部45を成形するとともに、マット材3表面に
面状ヒーターブロック4粘着用の粘着材を塗布するため
厚さ12μmのPETフィルムを厚さ30μmのLDP
Eホットメルトフィルムを介して、マット材3裏面に厚
さ2mmのウレタン製のクッション材46を厚さ50μ
mのLDPEホットメルトフィルムを介して同時に粘着
した。 (実施例1−2)本実施例では、緩衝層12としてウレ
タン製緩衝シート(ポリラミ30g/m 2ポリエステル
不織布付き)を用いた以外は、上記実施例1−1と同じ
表層材2、マット材3、面状ヒーターブロック4、クッ
ション材46を用いて防音床材1を作成した。
【0026】上記実施例1−1及び1−2の防音床暖房
の評価結果を、従来例との比較において、以下の表1に
示すと共に、実施例1−1の評価を図7のラインBに示
し、実施例1−2の評価を図7のラインCに示す。なお
図7のラインAは従来例を示す。
【0027】
【表1】
【0028】上記実施例1−1、1−2のように、表層
材2と面状ヒーターブロック4の間にカルプ或いは発泡
ウレタンなどの可撓性を有する緩衝層12を設けること
で、床暖房運転時の加温による均熱シート8からなる連
出部8aの線膨張挙動が緩衝層12で吸収され、表層材
2へ及ぼすバイメタル挙動が緩和される結果、表層材2
の寸法変化を低減させることができた。 (実施例2−1)本実施例では、表層材2と面状ヒータ
ーブロック4を粘着層12Cで貼り合わせて積層するに
あたって、厚さ0.5mm、幅25mmのアクリル系粘
着両面テープ40を表層材2裏面の長手方向両端とその
中央に3本貼り、面状ヒーターブロック4と貼り合わせ
た。なお表層材2、マット材3、面状ヒーターブロック
4、クッション材46は上記実施例1−1と同様のもの
を用いて防音床材1を作成した。 (実施例2−2)本実施例では、面状ヒーターブロック
4上に、粘着層12Cを介してシート状のものを貼り合
わせて積層し、その上に表層材2を接着剤により接着す
るものであり、具体的には、目付30g/m2のポリエ
ステル不織布をアクリル系粘着材(Wet重量130g
/m2)で面状ヒーターブロック4表面に粘着し、その
上に表層材2を1液型ウレタン接着剤(Wet重量25
0g/m2)を用いて固定した。なお表層材2、マット
材3、面状ヒーターブロック4、クッション材46は上
記実施例2−1と同様のものを用いて防音床材1を作成
した。
【0029】上記実施例2−1及び2−2の防音床暖房
の評価結果を以下の表2に示すと共に、実施例2−1の
評価を図7のラインDに示し、実施例2−2の評価を図
7のラインEに示す。
【0030】
【表2】
【0031】上記実施例2−1、2−2のように、面状
ヒーターブロック4上に粘着層12Cを設けることで、
床暖房運転時の加温による均熱シート8からなる連出部
8aの線膨張挙動が粘着層12Cで吸収され、表層材2
へ及ぼすバイメタル挙動が緩和される結果、表層材2の
寸法変化を低減することができた。
【0032】
【発明の効果】上述のように請求項1記載の発明にあっ
ては、表層材とマット材との間に面状ヒーターブロック
が配置され、この面状ヒーターブロックは、シート状抵
抗体の両端部に電極を配設した面状PTCヒーターの上
面側に均熱シートを積層すると共に下面側に保護シート
を積層し、面状PTCヒーターの両端部で均熱シートと
保護シートとをシールし、このシール部から少なくとも
均熱シートを外側方に連出してマット材の側端付近に至
る長さの連出部が形成されてなる暖房機能付き防音床材
において、上記表層材と面状ヒーターブロックとの間に
可撓性を有する緩衝層を設けたので、床暖房運転時にシ
ート状抵抗体が存在しない均熱シートからなる連出部の
熱伸縮が大きくなっても、この熱伸縮は可撓性を有する
緩衝層によって吸収されるようになるので、表層材へ及
ぼすバイメタル挙動が緩和される結果、面状ヒーターブ
ロック端部での表層材の寸法変化をなくすことができ
る。
【0033】また請求項2記載の発明は、請求項1記載
の効果に加えて、上記可撓性を有する緩衝層は粘着層で
あるので、粘着層によって均熱シートからなる連出部の
線膨張挙動が粘着層で吸収され、表層材へ及ぼすバイメ
タル挙動が緩和されて面状ヒーターブロック端部での表
層材の寸法変化の低減が図られると共に、この粘着層を
利用して表層材と面状ヒーターブロックとを積層接着で
き、防音床材の生産性の向上が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の防音床材において表層材
と面状ヒーターブロックとの間にカルプからなる緩衝層
を設けた場合を示す断面図である。
【図2】同上の緩衝層としてウレタンを用いた場合を示
す断面図である。
【図3】(a)は同上の防音床材の一部破断平面図、
(b)は(a)のG―G線断面図である。
【図4】同上の防音床材の破断した斜視図である。
【図5】同上の緩衝層として一層構造の粘着層を用いた
場合を示す断面図である。
【図6】同上の緩衝層として二層構造の粘着層を用いた
場合を示す断面図である。
【図7】同上の床暖房運転による表層材の寸法変化を従
来例との比較において説明するグラフである。
【図8】(a)は従来の防音床材の断面図、(b)はそ
の斜視図である。
【符号の説明】
1 防音床材 2 表層材 3 マット材 4 面状ヒーターブロック 5 シート状抵抗体 6 電極 7 面状PTCヒーター 8 均熱シート 8a 連出部 9 保護シート 11 シール部 12 緩衝層 12C 粘着層 H 外側方
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川田 宗一郎 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 浦野 雅司 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 3L072 AB04 AC02 AD14

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表層材とマット材との間に面状ヒーター
    ブロックが配置され、この面状ヒーターブロックは、シ
    ート状抵抗体の両端部に電極を配設した面状PTCヒー
    ターの上面側に均熱シートを積層すると共に下面側に保
    護シートを積層し、面状PTCヒーターの両端部で均熱
    シートと保護シートとをシールし、このシール部から少
    なくとも均熱シートを外側方に連出してマット材の側端
    付近に至る長さの連出部が形成されてなる暖房機能付き
    防音床材において、上記表層材と面状ヒーターブロック
    との間に可撓性を有する緩衝層を設けたことを特徴とす
    る暖房機能付き防音床材。
  2. 【請求項2】 上記可撓性を有する緩衝層は粘着層であ
    ることを特徴とする請求項1記載の暖房機能付き防音床
    材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014066126A (ja) * 2012-09-10 2014-04-17 Asahi Woodtec Corp 木質床材

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