JP2003213171A - 活性エネルギー線硬化性インクジェットインク組成物及びそれを用いたインクジェット記録方法 - Google Patents

活性エネルギー線硬化性インクジェットインク組成物及びそれを用いたインクジェット記録方法

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JP2003213171A
JP2003213171A JP2002015467A JP2002015467A JP2003213171A JP 2003213171 A JP2003213171 A JP 2003213171A JP 2002015467 A JP2002015467 A JP 2002015467A JP 2002015467 A JP2002015467 A JP 2002015467A JP 2003213171 A JP2003213171 A JP 2003213171A
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active energy
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energy ray
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、インクジェットヘッドから
のインクの射出性(直進性)に優れ、サテライトの発生
が少なく、記録された画像の仕上がり品質に優れる活性
エネルギー線硬化性インクジェットインク組成物及びそ
れを用いたインクジェット記録方法を提供することであ
る。 【解決手段】 マレイミド誘導体を含有することを特徴
とする活性エネルギー線硬化性インクジェットインク組
成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、活性エネルギー線
硬化性インクジェットインク組成物及びそれを用いたイ
ンクジェット記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、インクジェット記録方式は簡便・
安価に画像を作製出来るため、写真、各種印刷、マーキ
ング、カラーフィルター等の特殊印刷など、様々な印刷
分野に応用されてきている。特に微細なドットを出射・
制御する記録装置、色再現域・耐久性・出射適性を改善
したインク、およびインクの吸収性・色材の発色性・表
面光沢などを飛躍的に向上させた専用紙を用い、銀塩写
真に匹敵する画質を得ることも可能となっている。今日
のインクジェット記録方式の画質向上は記録装置、イン
ク、専用紙が全て揃って初めて達成されている。
【0003】しかしながら専用紙が必要なインクジェッ
トシステムは記録媒体が制限されること、記録媒体のコ
ストアップが問題となる。そこで専用紙と異なる被転写
媒体へインクジェット方式により記録する試みが多数な
されている。具体的には、室温で固形のワックスインク
を用いる相変化インクジェット方式、速乾性の有機溶剤
を主体としたインクを用いる、ソルベント系インクジェ
ット方式や、記録後紫外線光により架橋させる紫外線硬
化型インクジェット方式などである。
【0004】上述のような多様なメディアに画像を形成
する方法において、近年、ソルベント系インクジェット
方式に比べ比較的低臭気であり、速乾性、インク吸収性
の無い記録媒体への記録が出来る点で、活性光線硬化型
インクジェット記録方式が注目されている。この方法
は、出射したインクを活性光線で硬化させ、ドットを形
成し、基材と接着させるため、多様なメディアに印字で
きる特長があり、例えば、特公平5−54667号、特
開平6−200204号、特表2000−504778
号において、紫外線硬化型インクジェットインクが開示
されている。
【0005】活性エネルギー線硬化性組成物に関して
は、マレイミド誘導体およびマレイミド誘導体と共重合
する化合物として、例えば、アクリロイル、メタクリロ
イル、ビニルエーテル、プロペニルエーテル基を有する
化合物およびジオキソラン化合物等の化合物を用いる活
性エネルギー線硬化性組成物が、例えば、特開昭61−
250064号、特開昭62−64813号、特開昭6
2−79243号、特開平6−298817号、特開平
11−124403号、特開平11−292874号、
特開平11−302278号、特開2000−2649
22、「Polymer Materials Sci
ence and Engineering」第72
巻、第470〜472頁(1995年)、「Polym
er Preprints」第37巻、第348〜34
9頁(1996年)、「第4回フュージョンUV技術セ
ミナー」第43〜77頁(1996年)、「Polym
erLetters」第6巻、第883〜888頁(1
998年)、「第9回フュージョンUV技術セミナー」
第5〜20頁(2001年)等に開示されている。しか
し、これらの化合物については、インクジェットインク
組成物やこの組成物をインクジェット記録方法に適用す
る方法に関しては、一切記載されていない。
【0006】一方、活性エネルギー線硬化性インクジェ
ットインク組成物およびインクジェット記録方法につい
ては、例えば、特開平10−250052号、特開20
00−336295、特表2000−504778、特
開2001−131452、特表2001−51277
7等に記載があり、これらにはアクリロイルやメタクリ
ロイル基を有する化合物が用いられ、インクジェット記
録方法が開示されている。しかしながら、これらの組成
物および記録方法では、十分な硬化性をえるには多大な
エネルギーの活性エネルギー線を必要とし、またインク
ジェットヘッドからのインクの直進性が悪かったり、多
くのサテライトの発生等、射出性が悪く、仕上がり品質
に問題があり、早急な改良が要望されているのが現状で
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題に
鑑みてなされたものであり、その目的は、インクジェッ
トヘッドからの射出性に優れ、低エネルギーの活性エネ
ルギー線で硬化が可能な活性エネルギー線硬化性インク
ジェットインク組成物及びそれを用いたインクジェット
記録方法を提供する。具体的には、インクジェットヘッ
ドからのインクの直進性に優れ、サテライトの発生が少
なく、記録された画像の仕上がり品質に優れる活性エネ
ルギー線硬化性インクジェットインク組成物及びそれを
用いたインクジェット記録方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記の構成により達成された。
【0009】1.マレイミド誘導体を含有することを特
徴とする活性エネルギー線硬化性インクジェットインク
組成物。
【0010】2.マレイミド誘導体及びマレイミド誘導
体と共重合する化合物とを含有することを特徴とする活
性エネルギー線硬化性インクジェットインク組成物。
【0011】3.前記マレイミド誘導体と共重合する化
合物が、アクリロイル、メタクリロイル、ビニルエーテ
ル、プロペニルエーテル基を有する化合物及びジオキソ
ラン化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物である
ことを特徴とする前記2項記載の活性エネルギー線硬化
性インクジェットインク組成物。
【0012】4.50℃おけるインク粘度が、5〜30
mPa・sであることを特徴とする前記1〜3項のいず
れか1項に記載の活性エネルギー線硬化性インクジェッ
トインク組成物。
【0013】5.前記1〜4項のいずれか1項に記載の
活性エネルギー線硬化性インクジェットインク組成物を
用いて画像記録することを特徴とするインクジェット記
録方法。
【0014】6.インクジェットヘッドを40℃以上に
加熱することを特徴とする前記5項記載のインクジェッ
ト記録方法。
【0015】本発明者らは、上記課題に鑑みて鋭意検討
したところ、マレイミド誘導体を含有する活性エネルギ
ー線硬化性組成物をインクジェットインク組成物として
用い、インクジェット記録を行うことで、上記の欠点が
解決されることを見い出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0016】以下、本発明の詳細について、説明する。
請求項1に係る発明では、活性エネルギー線硬化性イン
クジェットインク組成物が、マレイミド誘導体を含有す
ることが特徴であり、また、請求項2に係る発明では、
活性エネルギー線硬化性インクジェットインク組成物
が、マレイミド誘導体及びマレイミド誘導体と共重合す
る化合物とを含有することが特徴である。
【0017】本発明に係るマレイミド誘導体としては、
特に制限はなく公知の化合物を使用することができ、例
えば、特開昭61−250064号、特開昭62−64
813号、特開昭62−79243号、特開平6−29
8817号、特開平11−124403号、特開平11
−292874号、特開平11−302278号、特開
2000−264922号、「Polymer Mat
erials Science and Engine
ering」第72巻、第470〜472頁(1995
年)、「Polymer Preprints」第37
巻、第348〜349頁(1996年)、「第4回フュ
ージョンUV技術セミナー」第43〜77頁(1996
年)、「Polymer Letters」第6巻、第
883〜888頁(1998年)、「第9回フュージョ
ンUV技術セミナー」第5〜20頁(2001年)等に
記載された化合物が使用できる。
【0018】また、本発明に係るマレイミド誘導体と共
重合する化合物も、特に制限はなく公知の化合物が使用
でき、例えば、特開平11−124403号、特開平1
1−292874号、特開平11−302278号、特
開2000−264922、「Polymer Mat
erials Science and Engine
ering」第72巻、第470〜472頁(1995
年)、「第4回フュージョンUV技術セミナー」第43
〜77頁(1996年)、「第9回フュージョンUV技
術セミナー」第5〜20頁(2001年)等に記載され
た化合物を挙げることができる。
【0019】請求項3に係る発明では、上記マレイミド
誘導体と共重合する化合物が、アクリロイル、メタクリ
ロイル、ビニルエーテル、プロペニルエーテル基を有す
る化合物及びジオキソラン化合物から選ばれる少なくと
も1種の化合物であることが好ましい。本発明に係るマ
レイミド誘導体と共重合する化合物は、活性エネルギー
線硬化性組成物中に、全質量の95質量%以下、5質量
%以上が好ましく、特に、90質量%以下、10質量%
以上が特に好ましい。
【0020】本発明の活性エネルギー線硬化性組成物
は、200〜400nmに固有の分光感度を有してお
り、波長180〜500nmの紫外線又は可視光線を照
射することによって重合させることができ、とりわけ、
254nm、308nm、313nm、365nmの波
長の光が、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物の硬
化に有効である。また、本発明の活性エネルギー線硬化
性組成物は、紫外線以外のエネルギー線の照射によっ
て、あるいは熱によっても硬化させることができる。さ
らに、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、空気
中及び/又は不活性ガス中のいずれにおいても硬化させ
ることができる。
【0021】本発明では、必要に応じて次の化合物を添
加してもよい。硬化反応をより効率的に行なうために、
公知の光重合開始剤を添加して硬化させることもでき
る。光重合開始剤としては、分子内結合開裂型と分子内
水素引き抜き型の2種に大別できる。
【0022】分子内結合開裂型の光重合開始剤として
は、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキ
シ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベ
ンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェ
ニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オ
ン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−
ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシ
クロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−2−モル
ホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オ
ン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モ
ルホリノフェニル)−ブタノンの如きアセトフェノン
系;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾイ
ンイソプロピルエーテルの如きベンゾイン類;2,4,
6−トリメチルベンゾインジフェニルホスフィンオキシ
ドの如きアシルホスフィンオキシド系;ベンジル、メチ
ルフェニルグリオキシエステル、などが挙げられる。
【0023】一方、分子内水素引き抜き型の光重合開始
剤としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル
安息香酸メチル−4−フェニルベンゾフェノン、4,
4′−ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェ
ノン、4−ベンゾイル−4′−メチル−ジフェニルサル
ファイド、アクリル化ベンゾフェノン、3,3′,4,
4′−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベン
ゾフェノン、3,3′−ジメチル−4−メトキシベンゾ
フェノンの如きベンゾフェノン系;2−イソプロピルチ
オキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,
4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキ
サントンの如きチオキサントン系;ミヒラ−ケトン、
4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノンの如きアミノ
ベンゾフェノン系;10−ブチル−2−クロロアクリド
ン、2−エチルアンスラキノン、9,10−フェナンス
レンキノン、カンファーキノン、などが挙げられる。光
重合開始剤を使用する場合の配合量は、活性エネルギー
線硬化性組成物の0.01〜10.00質量%の範囲が
好ましい。
【0024】また、本発明の活性エネルギー線硬化性組
成物は、紫外線の照射により硬化するが、硬化反応をよ
り効率的に行なうために、光増感剤を併用することもで
きる。そのような光増感剤としては、例えば、トリエタ
ノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプ
ロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチ
ル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチル
アミノ安息香酸イソアミル、安息香酸(2−ジメチルア
ミノ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸(n−ブト
キシ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチル
ヘキシルの如きアミン類が挙げられる。光増感剤を使用
する場合の配合量は、活性エネルギー線硬化性組成物中
0.01〜10.00質量%の範囲が好ましい。
【0025】さらに、本発明の活性エネルギー線硬化性
組成物には、用途に応じて、非反応性化合物、無機充填
剤、有機充填剤、カップリング剤、粘着付与剤、消泡
剤、レベリング剤、可塑剤、酸化防止剤、重合禁止剤、
紫外線吸収剤、難燃剤、顔料、染料などを適宜併用する
こともできる。
【0026】本発明の活性エネルギー線硬化性組成物に
併用可能な粘着付与剤、消泡剤、レベリング剤、可塑
剤、酸化防止剤、重合禁止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、
顔料及び染料は、公知慣用のものであれば如何なるもの
も、その硬化性、樹脂特性を損なわない範囲で、特に制
限無く使用することができる。
【0027】本発明の活性エネルギー線硬化性組成物を
得るには、上記した各成分を適宜選択して混合すればよ
く、混合の順序や方法は特に限定されない。
【0028】このように混合されたインクの物理的特性
として、請求項4に係る発明では、50℃における粘度
が5〜30mPa・sである活性エネルギー線硬化性イ
ンクジェットインク組成物が好ましい。
【0029】また、本発明の活性エネルギー線硬化性組
成物は、実質的には溶剤を必要としないが、例えば、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトンの如きケト
ン類、酢酸エチル、酢酸ブチルの如き酢酸エステル類、
ベンゼン、トルエン、キシレンの如き芳香族炭化水素、
エチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコ
ールジメチルエーテルの如きアルコール類などその他の
一般によく用いられる有機溶剤によって本発明の活性エ
ネルギー線硬化性組成物を希釈して使用することも可能
である。
【0030】本発明のインクジェット記録方法は、上記
のように調整した活性エネルギー線硬化性インクジェッ
トインク組成物を用いて記録媒体に印字を行うもので、
良好な画質、良好な印字を得ることができる。
【0031】インクジェット記録法はインクの微小液滴
をノズルから噴射させて、それを紙などの記録媒体面に
付着させ印字または画像の記録を行うものである。いろ
いろなインクジェット記録法が提案されており、コンテ
ィニアス法と呼ばれる方法は例えば、米国特許第3,2
98,030号および同第3,596,275号に開示
されている。また、ドロップオンデマンド法では、ピエ
ゾ素子の変形をインク噴射の駆動力に応用したものが、
例えば、米国特許第3,946,398号に開示されて
いる。また、熱エネルギーを利用してインク滴を噴射す
るインクジェット記録法は、例えば、米国特許第4,2
51,824号に開示されている。
【0032】インクの射出条件としては、インクを40
〜80℃に加熱し、インク粘度を下げて射出することが
射出安定性の点で好ましい。照射線硬化型インクは、概
して水性インクより粘度が高いため、温度変動による粘
度変動幅が大きい。粘度変動はそのまま液滴サイズ、液
滴射出速度に大きく影響を与え、画質劣化を起こすた
め、インク温度を出来るだけ一定に保つことが必要であ
る。インク温度の制御幅は設定温度±5℃、好ましくは
設定温度±2℃、更に好ましくは設定温度±1℃であ
る。
【0033】インクを一定温度にインクを加温するとと
もに、着弾から照射までの時間を0.01〜0.3秒、
好ましくは0.01〜0.15秒後に照射することが好
ましい。着弾から照射までの時間を極短時間に制御する
ことにより、着弾インクが硬化前に滲むことを防止する
ことができる。又、多孔質な記録媒体に対しても光源の
届かない深部までインクが浸透する前に露光することが
出来る為、未反応モノマーの残留を抑えられ、臭気を低
減出来る。特に、25℃におけるインク粘度が35mP
a・s以上のインクを用いると大きな効果を得ることが
出来る。このような記録方法を取ることで、表面の濡れ
性が異なる様々な記録媒体に対しても、着弾したインク
のドット径を一定に保つことが出来、画質が向上する。
【0034】請求項6に係る発明では、インクジェット
ヘッドを40℃以上に加熱することにより、インク組成
物を温めて射出するインクジェット記録方法が好まし
く、さらに好ましくは、40〜80℃である。
【0035】上述のいずれのインクジェット記録方法に
おいても、インクは微細なノズルのオリフィスから微小
液滴として高速度で吐出されるため、インク滴の吐出安
定性はインクの特性に大きく左右される。本発明の活性
エネルギー線硬化性インクジェットインク組成物を用い
ることにより、インクジェットヘッドからのインクの直
進性に優れ、サテライトの発生が少なく、記録された画
像の仕上がり品質に優れることが判明した。
【0036】本発明のインクジェット記録方法において
は、インク組成物を記録媒体付着させた後に、光照射を
行う。照射された光によってインク組成物は重合反応を
開始してインク組成物を記録媒体に固着する。
【0037】本発明の光照射に用いられる光源として
は、波長180〜500nmの紫外線又は可視光線を発
生する光源が有効である。例えば、低圧水銀ランプ、高
圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドラン
プ、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、水銀−キ
セノンランプ、エキシマーランプ、ショートアーク灯、
ヘリウム・カドミニウムレーザー、アルゴンレーザー、
エキシマーレーザー、太陽光が挙げられる。
【0038】本発明の好ましい態様によれば、紫外線照
射を行う場合、紫外線照射量は、100mJ/cm2
下、好ましくは50mJ/cm2以下である。上記記載
の範囲の紫外線照射量で十分な硬化反応を行うことがで
きるため、紫外線照射にる着色剤の退色を防止できるこ
とも本発明の利点である。
【0039】本発明に用いられる記録媒体としては、例
えば、アルミニウム、鉄、銅の如き金属、塩化ビニル、
アクリル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレ
ート、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体、
ポリエチレン、ポリプロピレンなどのプラスチック、ガ
ラスの如きセラミックス、木材、紙、印刷紙、繊維など
を用いることができる。
【0040】
【実施例】実施例により本発明をさらに具体的に説明す
るが、本発明はこれら実施例における形態に限定される
ものではない。
【0041】《インク組成物の調製》下記に記載の方法
に従って、インク組成物1〜6を調製した。
【0042】 (シアン顔料分散物の調製) ピグメントブルー15:3 20質量部 高分子分散剤(Zeneca社製 Solsperse) 5質量部 ステアリルアクリレート 75質量部 シアン顔料分散物中の顔料粒子の平均粒径は、100n
mであった。
【0043】下記の各インク構成物を順次添加、混合、
攪拌した後、得られたインクをフィルターでろ過してイ
ンク組成物1〜6を得た。
【0044】 (インク組成物1〜5の調製:本発明) シアン顔料分散物 15質量部 光重合性化合物:マレイミド誘導体(表1に記載) 70質量部 マレイミド誘導体と共重合可能な化合物(表1に記載) 30質量部 なお、インク組成物3は、インク組成物2の構成比を適
宜調整して、50℃における粘度が、32mPa・sと
なるようにして調製した。
【0045】 (インク組成物6の調製:比較例) シアン顔料分散物 15質量部 ステアリルアクリレート 65質量部 テトラエチレングリコールジアクリレート(2官能) 10質量部 カプロラクタム変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(6官能) 5質量部 (各インク組成物の粘度測定)上記調製した各インク組
成物の50℃における粘度(mPa・s)を振動型粘度
計(ビスコメイトVM−1G 山一電気(株)製)を用
いて測定した。
【0046】
【表1】
【0047】
【化1】
【0048】《画像形成及び評価》 (画像形成)以上により調製した各インク組成物を、イ
ンクジェットプリンタPSASER860(PHASE
R PRINTING JAPAN社製)を部分的に改
造し、ヘッドを50℃で加熱した状態で、記録媒体とし
てポリエチレンテレフタレートフィルム上にインクを射
出して画像形成した。次いで、インク射出直後に低圧水
銀灯(殺菌灯)を用いて光照射を行い、記録材料上にイ
ンクを固着した。
【0049】(形成画像の評価)以上のようにして形成
した各画像について、下記の各評価を行った。
【0050】〈インク射出の直進性及びサテライト発生
の有無の評価〉ヘッドと記録媒体の距離を1mmに設定
し、記録媒体上に形成された着弾インクを評価した。イ
ンク射出の直進性については、着弾予定位置からのずれ
(μm)で評価し、また、サテライト発生の有無に関し
ては、主ドロップの周辺に着弾した副ドロップ(サテラ
イト)の発生状況を目視観察して評価した。
【0051】〈硬化性の評価〉露光エネルギー量を順次
変化して画像を形成し、その画像面にセロテープ(R)
を貼り付けた後、隔離した際の画像状況を評価し、記録
媒体上に形成された画像表面に粘着性がなくなり、セロ
テープ(R)により記録画像が剥がれなくなる程度に、
記録媒体との接着性が得られる最低露光量を測定し、m
J/cm2で表示した。数値が小さいほど少ない露光エ
ネルギーで十分な硬化度が得られることを意味する。
【0052】以上により得られた各評価結果を表2に示
す。
【0053】
【表2】
【0054】表2より明らかなように、マレイミド誘導
体を含有する本発明の活性エネルギー線硬化性組成物を
用いて、インクジェット記録を行うことで、比較例に対
し、インクヘッドからの射出性(直進性)に優れ、低エ
ネルギー量の活性エネルギー線の照射で、硬化性に優れ
る画像記録を行うことができることが分かる。
【0055】
【発明の効果】本発明により、インクジェットヘッドか
らのインクの射出性(直進性)に優れ、サテライトの発
生が少なく、記録された画像の仕上がり品質に優れる活
性エネルギー線硬化性インクジェットインク組成物及び
それを用いたインクジェット記録方法を提供することが
できた。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マレイミド誘導体を含有することを特徴
    とする活性エネルギー線硬化性インクジェットインク組
    成物。
  2. 【請求項2】 マレイミド誘導体及びマレイミド誘導体
    と共重合する化合物とを含有することを特徴とする活性
    エネルギー線硬化性インクジェットインク組成物。
  3. 【請求項3】 前記マレイミド誘導体と共重合する化合
    物が、アクリロイル、メタクリロイル、ビニルエーテ
    ル、プロペニルエーテル基を有する化合物及びジオキソ
    ラン化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物である
    ことを特徴とする請求項2記載の活性エネルギー線硬化
    性インクジェットインク組成物。
  4. 【請求項4】 50℃おけるインク粘度が、5〜30m
    Pa・sであることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    か1項に記載の活性エネルギー線硬化性インクジェット
    インク組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の活
    性エネルギー線硬化性インクジェットインク組成物を用
    いて画像記録することを特徴とするインクジェット記録
    方法。
  6. 【請求項6】 インクジェットヘッドを40℃以上に加
    熱することを特徴とする請求項5記載のインクジェット
    記録方法。
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