JP2003213166A - インクジェット用カラーインクセットとそれを用いたインクジェットカートリッジ、インクジェット画像記録方法及びインクジェット記録画像 - Google Patents

インクジェット用カラーインクセットとそれを用いたインクジェットカートリッジ、インクジェット画像記録方法及びインクジェット記録画像

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、インクジェット記録画像の
光沢差及び色汚染を改良し、かつ総合画質が向上したイ
ンクジェット用カラーインクセットとそれを用いたイン
クジェットカートリッジ、インクジェット画像記録方法
及びインクジェット記録画像を提供することにある。 【解決手段】 少なくとも2色の顔料インクから構成さ
れるインクジェット用カラーインクセットにおいて、該
顔料インクの少なくとも1色が顔料濃度の異なる2つ以
上の独立した顔料インクから構成され、かつ該独立した
顔料インクで最も顔料濃度の低い顔料インクに含有され
る顔料粒子の分散安定度数が、最も顔料濃度の高い顔料
インクに含有される顔料粒子の分散安定度数より大きい
ことを特徴とするインクジェット用カラーインクセッ
ト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット用
カラーインクセット(以下、単にインクセットともい
う)、それを用いたインクジェットカートリッジ、イン
クジェット画像記録方法及びインクジェット記録画像に
関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録は、インクの微小液
滴を種々の作動原理により飛翔させて記録媒体に付着さ
せ、画像、文字等の記録を行うものであるが、比較的高
速、低騒音、多色化が容易であるという利点を有してい
る。また、近年の技術進歩により、染料インクによるイ
ンクジェットプリントが、その銀塩写真に迫る高画質や
装置の低価格化に伴い、その普及を加速させている。
【0003】染料は溶媒に可溶であり、色素分子は分子
状態もしくはクラスター状態で着色している。従って、
各分子の環境が似通っているために、その吸収スペクト
ルはシャープであり高純度で鮮明な発色を呈する。更
に、粒子に起因する粒状パターンがなく、また、散乱光
や反射光が発生しないため、透明性が高く色相も鮮明な
インクジェット画像を得ることができる。
【0004】しかしその一方で、光化学反応等により分
子が破壊された場合には、分子数の減少がそのまま着色
濃度に反映するために、耐光性が悪いという欠点を有し
ている。染料インクを用いたインクジェット記録画像
は、高画質であるが、経時保存による画像品質の低下が
大きく、画像保存性の観点で銀塩写真を凌駕する技術が
未だ現れていないのが現状である。
【0005】染料インクに対して、光による退色に強い
画像を必要とする用途向けのインクとして、耐光性が良
好である顔料を着色剤として用いる顔料インクが使用さ
れている。しかしながら、顔料は染料と比べて顔料粒子
として存在するため、光の散乱を受けやすく、低光沢性
で透明感のない画像を与えるので、色再現性の点で染料
には及ばない欠点があった。
【0006】この欠点を克服するために、顔料粒子とし
て、分散により分散粒径の小さい顔料インクを調製し
て、色再現を向上することが試みられている。しかしな
がら、一般的に、一次粒子が小さくなるほど、顔料の分
散及び安定性の確保が難しくなり、また粘度上昇等の悪
影響があり、実用化には至っていない。
【0007】また、顔料粒子を用いて濃淡インクを構成
し、画像印字を行った際に、濃色インクにより形成した
画像と淡色インクで形成した画像間で、光沢差を生ずる
問題がある。例えば、印字濃度が高い画像ほど光沢性が
低下し、低濃度画像部との間で光沢差を生じ、違和感の
ある画質となってしまう。
【0008】一方、顔料の微粒子化技術として、例え
ば、分散剤なしで分散が可能な顔料(以下、この顔料を
自己分散顔料と称す)、あるいは顔料粒子表面を、分散
性を有する高分子化合物で被覆した高分子被覆顔料等が
知られている。
【0009】上記自己分散顔料は、例えば、WO97/
48769号公報、特開平11−57458号公報、同
11−189739号公報、特開2000−26509
4公報等に記載の顔料粒子表面をスルホン化剤、酸化剤
等を用いて修飾する方法、特開平11−49974号公
報、特開2000−273383公報、同200−30
3014公報等に記載の顔料誘導体をミリングなどの処
理で顔料粒子表面に吸着させる方法、特願2000−3
77068、同2001−1495、同2001−23
4966に記載の顔料と顔料誘導体を溶媒に溶解した
後、貧溶媒中で晶析させる方法等により得ることがで
き、高分子化合物を用いないで、小粒径で分散安定性の
良い顔料インクを調製することができる。
【0010】また、高分子被覆顔料は、例えば、特開平
8−71405号公報に記載の顔料粒子を高分子化合物
で分散させ、高分子化合物を有機溶媒で溶解した後水中
で転相乳化する方法、色材協会誌、70、503(19
97)に記載の顔料粒子表面にモノマーを吸着させた
後、重合させる方法、色材協会誌、69、743(19
96)及び同72、748(1999)に記載の顔料粒
子表面に重合開始剤を導入した後、モノマーと共に重合
させる方法等により得ることができ、これらは顔料粒子
表面に強固な高分子膜が形成されており、更に遊離の高
分子化合物が顔料インク中に存在しないため、分散安定
性の高い顔料インクを得ることができる。
【0011】しかしながら、上記に記載の方法で得られ
た顔料粒子は、いずれも高い分散安定性を有してはいる
が、それにより形成されるインクジェット形成画像は、
顔料粒子が微粒子であるが故に、光沢性、耐光性の弱点
を有し、更に移動性が高く、各色インクに上記顔料粒子
を用いた際には、各色印字部境界での色汚染、色混じり
を生ずるという課題を有しており、銀塩写真の画質を達
成するには更なる技術向上が求められている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題を
鑑みなされたものであり、その目的は、インクジェット
記録画像の光沢差及び色汚染を改良し、かつ総合画質が
向上したインクジェット用カラーインクセットとそれを
用いたインクジェットカートリッジ、インクジェット画
像記録方法及びインクジェット記録画像を提供すること
にある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記の構成により達成された。
【0014】1.少なくとも2色の顔料インクから構成
されるインクジェット用カラーインクセットにおいて、
該顔料インクの少なくとも1色が顔料濃度の異なる2つ
以上の独立した顔料インクから構成され、かつ該独立し
た顔料インクで最も顔料濃度の低い顔料インクに含有さ
れる顔料粒子の分散安定度数が、最も顔料濃度の高い顔
料インクに含有される顔料粒子の分散安定度数より大き
いことを特徴とするインクジェット用カラーインクセッ
ト。
【0015】2.ブラック顔料インクと、イエロー顔料
インク、マゼンタ顔料インク及びシアン顔料インクから
選ばれる少なくとも1つのカラー顔料インクとから構成
されるインクジェット用カラーインクセットにおいて、
該ブラック顔料インクに含有される顔料粒子の分散安定
度数が、該カラー顔料インクに含有される顔料粒子の分
散安定度数より大きいことを特徴とするインクジェット
用カラーインクセット。
【0016】3.前記顔料インクの少なくとも1つが、
二次体積平均粒子径が10〜90nmである顔料粒子を
含有することを特徴とする前記1又は2項に記載のイン
クジェット用カラーインクセット。
【0017】4.前記顔料インクの少なくとも1つが、
平均ゼータ電位が−10〜−150mVである顔料粒子
を含有することを特徴とする前記1〜3項のいずれか1
項に記載のインクジェット用カラーインクセット。
【0018】5.前記顔料インクの少なくとも1つが、
表面張力が25〜45mN/mであることを特徴とする
前記1〜4項のいずれか1項に記載のインクジェット用
カラーインクセット。
【0019】6.前記顔料インクの少なくとも1つが、
pHが7.0以上であることを特徴とする前記1〜5項
のいずれか1項に記載のインクジェット用カラーインク
セット。
【0020】7.前記親水性溶剤含有量が、5〜70質
量%であることを特徴とする前記1〜6項のいずれか1
項に記載のインクジェット用カラーインクセット。
【0021】8.前記顔料インクの少なくとも1つが、
多価金属イオン含有量が5ppm以下であることを特徴
とする前記1〜7項のいずれか1項に記載のインクジェ
ット用カラーインクセット。
【0022】9.前記顔料インクの少なくとも1つが、
アニオン界面活性剤を含有することを特徴とする前記1
〜8項のいずれか1項に記載のインクジェット用カラー
インクセット。
【0023】10.前記顔料インクの少なくとも1つ
が、ノニオン界面活性剤を含有することを特徴とする前
記1〜8項のいずれか1項に記載のインクジェット用カ
ラーインクセット。
【0024】11.前記顔料インクの少なくとも1つ
が、カチオン界面活性剤を含有することを特徴とする前
記1〜8項のいずれか1項に記載のインクジェット用カ
ラーインクセット。
【0025】12.前記顔料インクの少なくとも1つ
が、アニオン界面活性剤とノニオン界面活性剤とを含有
することを特徴とする前記1〜8項のいずれか1項に記
載のインクジェット用カラーインクセット。
【0026】13.前記顔料インクの少なくとも1つ
が、水溶性高分子または水不溶性高分子分散液を含有す
ることを特徴とする前記1〜12項のいずれか1項に記
載のインクジェット用カラーインクセット。
【0027】14.前記顔料インクの少なくとも1つ
が、表面に極性基を有している顔料粒子を含有すること
を特徴とする前記1〜13項のいずれか1項に記載のイ
ンクジェット用カラーインクセット。
【0028】15.前記顔料インクの少なくとも1つ
が、表面を高分子化合物で被覆されている顔料粒子を含
有することを特徴とする前記1〜14項のいずれか1項
に記載のインクジェット用カラーインクセット。
【0029】16.前記1〜15項のいずれか1項に記
載のインクジェット用カラーインクセットを収容したイ
ンク収容部を有することを特徴とするインクジェットカ
ートリッジ。
【0030】17.前記1〜15項のいずれか1項に記
載のインクジェット用カラーインクセットを用いて、空
隙型記録媒体上に画像形成することを特徴とするインク
ジェット画像記録方法。
【0031】18.前記1〜15項のいずれか1項に記
載のインクジェット用カラーインクセットを用いて、イ
ンクジェット画像記録を行うことにより形成されたこと
を特徴とするインクジェット記録画像。
【0032】本発明者らは、顔料インクによる出力画像
の光沢差、色汚染(色混じり)の向上に関し鋭意検討を
重ねた結果、インクジェット用カラーインクセットにお
いて、顔料インクの少なくとも1色が顔料濃度の異なる
2つ以上の独立した顔料インクから構成され、かつ該独
立した顔料インクで最も顔料濃度の低い顔料インクに含
有される顔料粒子の分散安定度数が、最も顔料濃度の高
い顔料インクに含有される顔料粒子の分散安定度数より
小さくすること、あるいはブラック顔料インクと、イエ
ロー顔料インク、マゼンタ顔料インク及びシアン顔料イ
ンクから選ばれる少なくとも1つのカラー顔料インクと
から構成されるインクジェット用カラーインクセットに
おいて、該ブラック顔料インクに含有される顔料粒子の
分散安定度数が、該カラー顔料インクに含有される顔料
粒子の分散安定度数より小さくすることにより実現でき
ることを見いだしたものである。
【0033】従来の顔料インクセットは、インクジェッ
ト画質として写真画質に比較すると未だその領域には達
しておらず、光沢差や色混じりの点で劣る特性を有して
いた。
【0034】上記課題に対し、分散剤を必要としない自
己分散顔料あるいは粒子表面を高分子樹脂で被覆した顔
料粒子を用いることにより、得られる顔料粒子の粒径が
小さく、比表面積の増大により、ある程度の高い光沢性
や透明感を得ることができる。しかしながら、写真画質
に比較するとまだ得られる印字画像では見劣りがし、そ
の要因に関し鋭意検討を行った結果、カラー顔料インク
で濃淡インク構成とし、かつ淡色インク中の顔料粒子の
分散安定度数を、濃色インクのそれより大きい構成とす
ること、あるいは、ブラック顔料インク中の顔料粒子の
分散安定度数を、カラー顔料インクのそれより小さくす
ることにより、良好な色汚染耐性を達成できることを見
いだした。
【0035】そのメカニズムに関し未だ明確ではない
が、従来より光沢性を改良する方法として、動的表面張
力を低下することが知られていたが、反面分散安定性が
著しく劣化する。これに対し、本発明においては、均一
でかつ微粒子からなる自己分散顔料あるいは粒子表面を
高分子樹脂で被覆した顔料粒子を用いることにより、光
沢性と分散安定性を両立した顔料インクを得ることがで
きる。しかしながら、多色顔料インクで形成するカラー
印字画像においては、一部のインクのみが改良されるだ
けでは不十分であり、各色インク間で形成インク画質と
して、バランスが取れていることが重要であり、その関
係を鋭意検討した結果、各色インクの分散性をその顔料
の特性に応じて揃え、光沢性と色汚染の向上を達成する
ためには、各顔料インクにおける分散安定度数を上記で
規定した関係とすることが重要であることを見いだした
ものである。
【0036】更に、本発明の効果は、顔料粒子の二次粒
子径、ゼータ電位、顔料インクのpH、静的表面張力、
多価金属イオン、顔料粒子の粒径分布、インク溶剤量を
特定の範囲に設定すること、特定の界面活性剤を用いる
こと、更には空隙型記録媒体を用いることより、一層発
揮されることを見いだしたものである。
【0037】以下、本発明の詳細について説明する。請
求項1に係る発明では、少なくとも2色の顔料インクか
ら構成されるインクジェット用カラーインクセットにお
いて、該顔料インクの少なくとも1色が顔料濃度の異な
る2つ以上の独立した顔料インクから構成され、かつ該
独立した顔料インクで最も顔料濃度の低い顔料インクに
含有される顔料粒子の分散安定度数が、最も顔料濃度の
高い顔料インクに含有される顔料粒子の分散安定度数よ
り大きいことが特徴である。
【0038】本発明においては、分散安定度数は以下に
記載の方法により測定した顔料粒子径の変動率をもって
定義する。
【0039】はじめに、顔料インク中の顔料粒子の平均
粒子径(R1)を常法に従い測定した後、顔料インクに
0.08質量%となるように塩化ナトリウムを添加し
て、60℃の恒温槽で4週間停滞した後の顔料粒子の平
均粒子径(R2)を測定し、下記式1により、分散安定
度数を求めることができる。分散安定度数は、数値が小
さいほど高温保存での顔料粒子径の変動率が小さく、安
定性が高いことを示す。
【0040】 式1 分散安定度数=4週間停滞後の顔料粒子の平均粒子径(R2)/未停滞の 顔料粒子の平均粒子径(R1) 本発明において所望の分散安定度数を有する顔料インク
を調製する方法として、特に制限はないが、顔料粒子の
種類(例えば、分散法顔料粒子、自己分散顔料粒子、高
分子被覆顔料)、顔料粒子調製時の遠心分離、限外濾
過、イオン交換処理の有無、顔料粒子のゼータ電位、顔
料インクのpH、静的表面張力、多価金属イオン、顔料
粒子の粒径分布、インク溶剤量等を適宜調整、あるいは
それらを組み合わせることにより得ることができる。
【0041】本発明では、淡色顔料インクの分散安定度
数が、濃色顔料インクの分散安定度数より大きいことが
特徴であるが、好ましくは淡色顔料インクの分散安定度
数としては1.7〜2.8であり、濃色顔料インクの分
散安定度数としては1.0〜1.6である。
【0042】また、請求項2に係る発明では、ブラック
顔料インクと、イエロー顔料インク、マゼンタ顔料イン
ク及びシアン顔料インクから選ばれる少なくとも1つの
カラー顔料インクとから構成されるインクジェット用カ
ラーインクセットにおいて、該ブラック顔料インクに含
有される顔料粒子の分散安定度数が、該カラー顔料イン
クに含有される顔料粒子の分散安定度数より大きいこと
が特徴であり、好ましくはブラック顔料インクの分散安
定度数としては1.5〜4.0であり、カラー顔料イン
クの分散安定度数としては0.8〜1.6である。
【0043】本発明のインクジェット用カラーインクセ
ットで用いることのできる顔料として、公知の有色有機
あるいは有色無機顔料を用いることができる。例えば、
アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレート
アゾ顔料等のアゾ顔料や、フタロシアニン顔料、ペリレ
ン及びペリレン顔料、アントラキノン顔料、キナクリド
ン顔料、ジオキサンジン顔料、チオインジゴ顔料、イソ
インドリノン顔料、キノフタロニ顔料等の多環式顔料
や、塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ等の染料レ
ーキや、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラッ
ク、昼光蛍光顔料等の有機顔料、カーボンブラック等の
無機顔料が挙げられるが、本発明はこれらに限定される
ものではない。
【0044】具体的な有機顔料を以下に例示する。マゼ
ンタまたはレッド用の顔料としては、例えば、C.I.
ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、
C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッ
ド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメン
トレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.
I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレ
ッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、
C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメント
レッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.
I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッ
ド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.
ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド1
78、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられ
る。
【0045】オレンジまたはイエロー用の顔料として
は、例えば、C.I.ピグメントオレンジ31、C.
I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエ
ロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.
ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー
15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグ
メントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー9
3、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメ
ントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー13
8等が挙げられる。
【0046】グリーンまたはシアン用の顔料としては、
例えば、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグ
メントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー1
5:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグ
メントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が
挙げられる。
【0047】また、ブラック用の顔料としては、例え
ば、C.I.ピグメントブラック1、C.I.ピグメン
トブラック6、C.I.ピグメントブラック7等が挙げ
られる。
【0048】本発明においては、インクジェット用カラ
ーインクセットのうち、少なくとも1色が顔料濃度の異
なる2つ以上の独立した顔料インクから構成されている
ことが好ましく、さらにはマゼンタ及びシアンインクが
顔料濃度の異なる2種の濃淡インクからなることが好ま
しい。
【0049】使用されるマゼンタ及びシアンインクは、
広い濃度範囲にわたって連続的かつなめらかに変化する
階調性を表現するために、各々顔料濃度が異なる2種の
インクを使用するインクセットを用いる。このとき両者
の濃度比(淡色インク/濃色インク)は0.5〜0.1
が好ましい。
【0050】又、本発明のインクジェット用カラーイン
クセットの濃度の異なるインク組成物において、濃色イ
ンクの表面張力(γa)と淡色インクの表面張力(γ
b)の比が、1.2≦γa/γb≦0.8であることが
好ましく、更に好ましくは、1.1≦γa/γb≦0.
9である。広い濃度範囲にわたって滑らかな階調性を表
現し、かつ広い濃度域で光沢性や耐擦過性を保持するに
は、濃度の異なるインクの表面張力がなるべく同じであ
るのが好ましい。
【0051】請求項3に係る発明では、顔料粒子の二次
体積平均粒子径が、10〜90nmであることが特徴で
あり、好ましくは20〜70nm、特に好ましくは20
〜50nmであり、本発明で規定する体積平均粒子径と
することにより、本発明の効果をいかんなく発揮するこ
とができ好ましい。
【0052】体積平均粒子径の測定は、例えば、光散乱
法、電気泳動法、レーザードップラー法等を用いた市販
の粒径測定機器により求めることができる。具体的粒径
測定装置としては、例えば、島津製作所製のレーザー回
折式粒径測定装置SLAD1100、粒径測定機(HO
RIBA LA−920)、マルバーン社製ゼータサイ
ザー1000等を挙げることができる。
【0053】本発明において、上記で規定する二次体積
平均粒子径を有する顔料粒子を得る方法としては、特に
制限はないが、例えば、顔料粒子分散時の分散剤、分散
手段、分散条件等を適宜選択すること、あるいは自己分
散顔料や粒子表面を高分子樹脂で被覆した顔料粒子を用
いること、その製造条件を最適化することにより、所望
の二次体積平均粒子径を有する顔料粒子を得ることがで
きる。
【0054】本発明で用いることのできる顔料分散剤と
しては、例えば、高級脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、アル
キルエステル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、スルホコ
ハク酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、アルキルリン酸
塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩、
ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリ
オキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、グリ
セリンエステル、ソルビタンエステル、ポリオキシエチ
レン脂肪酸アミド、アミンオキシド等の活性剤、あるい
はスチレン、スチレン誘導体、ビニルナフタレン誘導
体、アクリル酸、アクリル酸誘導体、マレイン酸、マレ
イン酸誘導体、イタコン酸、イタコン酸誘導体、フマル
酸、フマル酸誘導体から選ばれた2種以上の単量体から
なるブロック共重合体、ランダム共重合体およびこれら
の塩を挙げることができる。
【0055】また、本発明で用いることのできる分散手
段としては、例えば、ボールミル、サンドミル、アトラ
イター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、
コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿
式ジェットミル、ペイントシェーカー等の各種分散機を
用いることができる。また、顔料分散体の粗粒分を除去
する目的で、遠心分離装置を使用すること、フィルター
を使用することも好ましい。
【0056】請求項4に係る発明では、顔料インクの少
なくとも1つが、平均ゼータ電位が−10〜−150m
Vである顔料粒子を含有することが特徴である。
【0057】本発明において、顔料粒子に上記で規定し
たゼータ電位を付与する方法として、特に制限はない
が、例えば、顔料分散時に用いる界面活性剤の種類や添
加量、電荷を有する添加剤の添加等を適宜選択すること
により、所望のゼータ電位を得ることができる。本発明
に係る平均ゼータ電位は、例えば、ELS−800(大
塚電子(株)製)等を用いて測定できるが、好ましくは
個々の顔料粒子についてのゼータ電位測定が可能な顕微
鏡電気泳動法を用いることであり、例えば、マイクロテ
ック社のZEECOM ZC−2000を挙げることが
でき、この装置を用いて、顔料粒子500個以上につい
てのゼータ電位を測定し、その算術平均値より求めるこ
とができる。
【0058】また、請求項5に係る発明では、請求項1
〜7で規定するインクジェット用カラーインクセットの
顔料インクの少なくとも1つが、静的表面張力が、25
〜45mN/mであることが特徴であり、好ましくは3
0〜40mN/mである。本発明に係る顔料インクの表
面張力の調整手段としては、前述の各種インク溶剤及び
後述の各種界面活性剤を用いて、種類及び添加量を適宜
調整することが好ましい。
【0059】また、請求項6に係る発明では、請求項1
〜5で規定するインクジェット用カラーインクセットの
顔料インクの少なくとも1つが、pHが7.0以上であ
ることが特徴であるが、好ましくは8.0〜10.0で
ある。本発明に係る顔料インクに使用される水性媒体で
用いられるpH調整剤としては、例えば、モノエタノー
ルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン
等の各種有機アミン、水酸化ナトリウム、水酸化リチウ
ム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸物等の無機
アルカリ剤、有機酸や、鉱酸が挙げられる。
【0060】また、請求項7に係る発明では、顔料イン
ク中における親水性溶剤含有量が、5〜70質量%であ
ることが特徴であり、好ましくは10〜60質量%、特
に好ましくは20〜50質量%である。
【0061】本発明で用いることのできる親水性溶剤と
しては、特に制限はないが、下記一般式(1)で表され
る化合物を用いることが好ましい。 一般式(1) A−B 式中、Aは親水性置換基を含む基を表し、Bは疎水性基
を表す。
【0062】ここでAで表される基は、親水性置換基を
含む基であり、親水性置換基としてはヒドロキシ基、カ
ルボキシル基、スルホキシド基、スルホン基、スルホン
酸基、2−ケト−1−ピロリジニル基等が挙げられる。
中でもヒドロキシ基が好ましい。
【0063】Bは疎水性基を表し、好ましくは炭素原子
数3〜10の脂肪族あるいは芳香族炭化水素基である。
さらにBは炭素原子数4〜8の脂肪族基であることが好
ましい。
【0064】前記一般式(1)で表される化合物は一般
的な界面活性剤と類似の構造を有している。一般的な界
面活性剤は水溶液中で、低濃度でミセルを形成する特徴
を示す。
【0065】一般式(1)で表される化合物は、このよ
うなミセル形成能力を有していないことが好ましい。こ
れはミセル形成能を有する場合、分子間の相互作用が強
いため、1%を超え濃度が上昇すると、インクの粘度を
著しく増加させてしまう欠点があるためである。
【0066】前記一般式(1)で示される化合物のう
ち、好ましい例としては、例えば多価アルコールエーテ
ル誘導体および炭素原子数4〜8の脂肪族1,2−ジオ
ールが挙げられ、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル(ブチルセロソルブ)、ジエチレングリコールモノブ
チルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエー
テル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、1,
2−ヘキサンジオール、あるいは1,2−ペンタンジオ
ールから選ばれる化合物であることがより好ましい。さ
らに好ましくはトリエチレングリコールモノブチルエー
テルあるいは1,2−ヘキサンジオールである。
【0067】本発明で用いることのできるその他の親水
性溶剤としては、水溶性の有機溶媒が好ましく、具体的
にはアルコール類(例えば、メタノール、エタノール、
プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブ
タノール、セカンダリーブタノール、ターシャリーブタ
ノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノ
ール、ベンジルアルコール等)、多価アルコール類(例
えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオ
ール、ペンタンジオール、グリセリン、ヘキサントリオ
ール、チオジグリコール等)、多価アルコールエーテル
類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、
エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリ
コールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフ
ェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエー
テル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリ
コールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメ
チルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテ
ル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリ
エチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレン
グリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコー
ルジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロ
ピルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエー
テル等)、アミン類(例えば、エタノールアミン、ジエ
タノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジ
エタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モ
ルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミン、
ジエチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、テトラ
エチレンペンタミン、ポリエチレンイミン、ペンタメチ
ルジエチレントリアミン、テトラメチルプロピレンジア
ミン等)、アミド類(例えば、ホルムアミド、N,N−
ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド
等)、複素環類(例えば、2−ピロリドン、N−メチル
−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリド
ン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミ
ダゾリジノン等)、スルホキシド類(例えば、ジメチル
スルホキシド等)、スルホン類(例えば、スルホラン
等)、スルホン酸塩類(例えば1−ブタンスルホン酸ナ
トリウム塩等)、尿素、アセトニトリル、アセトン等が
挙げられる。
【0068】また、請求項8に係る発明では、インクジ
ェット用カラーインクセットの顔料インクの少なくとも
1つが、多価金属イオン含有量が5ppm以下であるこ
とが特徴であり、好ましくは0.1〜3ppm、特に好
ましくは0.1〜1ppmである。本発明において、顔
料インク中の多価金属イオンの含有量を、上記で規定し
た量とすることにより、高い光沢性、色再現性を有する
顔料インクを得ることができる。
【0069】本発明でいう多価金属イオンとは、例え
ば、Fe3+、Sr2+、Mg2+、Ca2+、Zn2+、Z
2+、Ni2+、Al3+などを挙げることができ、それら
は硫酸塩、塩化物、硝酸塩、酢酸塩、有機アンモニウム
塩、EDTA塩等で含有されている。
【0070】本発明に係る顔料インクにおいて、請求項
9に係る発明ではアニオン界面活性剤を、また請求項1
0に係る発明ではノニオン界面活性剤を、また請求項1
1に係る発明ではカチオン界面活性剤を、また請求項1
2に係る発明ではアニオン界面活性剤とノニオン界面活
性剤とを含有していることが特徴である。
【0071】本発明で用いることのできる各界面活性剤
として、特に制限はないが、例えば、ジアルキルスルホ
コハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、脂
肪酸塩類等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルア
リルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシ
エチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類
等のノニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩類、第四
級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤が挙げら
れる。特にアニオン性界面活性剤およびノニオン性界面
活性剤を好ましく用いることができる。
【0072】また、本発明においては、高分子界面活性
剤も用いることができ、例えば、スチレン−アクリル酸
−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−ア
クリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸−アクリル酸
アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重
合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエ
ステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、ス
チレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体、ビニルナ
フタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マ
レイン酸共重合体等を挙げることができる。
【0073】請求項13に係る発明では、顔料インクが
水溶性高分子または水不溶性高分子分散液を含有してい
ることが特徴である。
【0074】水溶性高分子としての好ましい例としては
天然高分子が挙げられ、その具体例としては、にかわ、
ゼラチン、ガゼイン、若しくはアルブミンなどのたんぱ
く質類、アラビアゴム、若しくはトラガントゴムなどの
天然ゴム類、サボニンなどのグルコシド類、アルギン酸
及びアルギン酸プロピレングリコールエステル、アルギ
ン酸トリエタノールアミン、若しくはアルギン酸アンモ
ニウムなどのアルギン酸誘導体、メチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、若しくはエチルヒドロキシルセルロースなどのセル
ロース誘導体が挙げられる。
【0075】更に、水溶性高分子の好ましい例として合
成高分子が挙げられ、ポリビニルアルコール類、ポリビ
ニルピロリドン類、ポリアクリル酸、アクリル酸−アク
リルニトリル共重合体、アクリル酸カリウム−アクリル
ニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共
重合体、若しくはアクリル酸−アクリル酸エステル共重
合体などのアクリル系樹脂、スチレン−アクリル酸共重
合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メ
タクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−
α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、若しくはス
チレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸
エステル共重合体などのスチレンアクリル酸樹脂、スチ
レン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸
共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビ
ニルナフタレン−マレイン酸共重合体、及び酢酸ビニル
−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン
酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体などの酢
酸ビニル系共重合体及びそれらの塩が挙げられる。これ
らの中で、特に好ましい例としては、ポリビニルピロリ
ドン類、ポリビニルアルコール類が挙げられる。
【0076】水溶性高分子の重量平均分子量は、1,0
00以上200,000以下が好ましい。更には、3,
000以上20,000以下がより好ましい。1,00
0未満では顔料粒子の成長及び凝集を抑制する効果が少
なくなり、200,000を越えると粘度上昇、溶解不
良等の問題が発生し易くなる。
【0077】水溶性高分子の添加量は、顔料に対して1
0質量%以上1,000質量%以下が好ましい。更に
は、50質量%以上200質量%以下がより好ましい。
10質量%未満では顔料粒子の成長及び凝集を抑制する
効果が少なくなり、1000質量%を越えると粘度上
昇、溶解不良等の問題が発生し易くなる。
【0078】また、本発明で用いることのできる水不溶
性高分子分散液(以下、ラテックスともいう)として、
特に制限はないが、例えば、スチレン−ブタジエン共重
合体、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン共
重合体、アクリル酸エステル共重合体、ポリウレタン、
シリコン−アクリル共重合体およびアクリル変性フッ素
樹脂等のラテックスが挙げられる。ラテックスは、乳化
剤を用いてポリマー粒子を分散させたものであっても、
また乳化剤を用いないで分散させたものであってもよ
い。乳化剤としては界面活性剤が多く用いられるが、ス
ルホン酸基、カルボン酸基等の水に可溶な基を有するポ
リマー(例えば、可溶化基がグラフト結合しているポリ
マー、可溶化基を持つ単量体と不溶性の部分を持つ単量
体とから得られるポリマー)を用いることも好ましい。
【0079】また本発明に係る顔料インクでは、ソープ
フリーラテックスを用いることが特に好ましい。ソープ
フリーラテックスとは、乳化剤を使用していないラテッ
クス、およびスルホン酸基、カルボン酸基等の水に可溶
な基を有するポリマー(例えば、可溶化基がグラフト結
合しているポリマー、可溶化基を持つ単量体と不溶性の
部分を持つ単量体とから得られるポリマー)を乳化剤と
して用いたラテックスのことを指す。
【0080】近年ラテックスのポリマー粒子として、粒
子全体が均一であるポリマー粒子を分散したラテックス
以外に、粒子の中心部と外縁部で組成を異にしたコア・
シェルタイプのポリマー粒子を分散したラテックスも存
在するが、このタイプのラテックスも好ましく用いるこ
とができる。
【0081】本発明に係る顔料インクにおいて、ラテッ
クス中のポリマー粒子の平均粒径は10nm以上、30
0nm以下であり、10nm以上、100nm以下であ
ることがより好ましい。ラテックスの平均粒径が300
nmを越えると、画像の光沢感の劣化が起こり、10n
m未満であると耐水性、耐擦過性が不十分となる。ラテ
ックス中のポリマー粒子の平均粒子径は、光散乱法、電
気泳動法、レーザードップラー法を用いた市販の粒径測
定機器により求めることができる。
【0082】本発明に係る顔料インクにおいて、ラテッ
クスは固形分添加量としてインクの全質量に対して0.
1質量%以上、20質量%以下となるように添加される
が、ラテックスの固形分添加量を0.5質量%以上、1
0質量%以下とすることが特に好ましい。ラテックスの
固形分添加量が0.1質量%未満では、耐水性に関して
十分な効果を発揮させることが難しく、また20質量%
を越えると、経時でインク粘度の上昇が起こったり、顔
料分散粒径の増大が起こりやすくなる等インク保存性の
点で問題が生じることが多い。
【0083】請求項14に係る発明では、インクジェッ
ト用カラーインクセットの顔料インクの少なくとも1つ
が、表面に極性基を有している顔料粒子を含有している
ことが特徴である。
【0084】本発明でいう表面に極性基を有する顔料粒
子とは、顔料粒子表面に直接極性基で修飾させた顔料、
あるいは有機顔料母核を有する有機物で直接に又はジョ
イントを介して極性基が結合しているもの(以下、顔料
誘導体という)をいう。
【0085】極性基としては、例えば、スルホン酸基、
カルボン酸基、燐酸基、硼酸基、水酸基が挙げられる
が、好ましくはスルホン酸基、カルボン酸基であり、更
に好ましくは、スルホン酸基である。
【0086】本発明において、表面に極性基を有する顔
料粒子を得る方法としては、例えば、WO97/487
69号公報、特開平11−57458号公報、同11−
189739号公報、特開2000−265094公報
等に記載の顔料粒子表面をスルホン化剤、酸化剤等を用
いて修飾する方法、特開平11−49974号公報、特
開2000−273383公報、同2000−3030
14公報等に記載の顔料誘導体をミリングなどの処理で
顔料粒子表面に吸着させる方法、特願2000−377
068、同2001−1495、同2001−2349
66に記載の顔料を顔料誘導体と共に溶媒で溶解した
後、貧溶媒中で晶析させる方法等を挙げることができ、
いずれの方法でも容易に、表面に極性基を有する顔料粒
子を得ることができる。
【0087】本発明においては、極性基は、フリーでも
塩の状態でも良いし、あるいはカウンター塩を有してい
ても良い。カウンター塩としては、例えば、無機塩(リ
チウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシ
ウム、アルミニウム、ニッケル、アンモニウム)、有機
塩(トリエチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム、
ピリジニウム、トリエタノールアンモニウム等)が挙げ
られ、好ましくは1価の価数を有するカウンター塩であ
る。
【0088】顔料表面を直接修飾する場合には、顔料表
面分子の0.1〜50%の範囲で修飾することが好まし
く、より好ましくは0.1〜20%である。
【0089】顔料誘導体を用いる場合の添加量は、顔料
に対して0.1mol%以上50mol%以下が好まし
い。0.1mol%未満では顔料粒子の成長及び凝集を
抑制する効果が少なくなり、50mol%を越えると期
待する程の効果が得られない。
【0090】請求項15に係る発明では、インクジェッ
ト用カラーインクセットの顔料インクの少なくとも1つ
が、表面が高分子化合物で被覆されている顔料粒子を含
有していることが特徴である。
【0091】本発明でいう高分子化合物(以下、ポリマ
ーともいう)で表面を被覆した顔料粒子とは、例えば、
顔料粒子をコアとし、その表面をシェルとして高分子化
合物で被覆された粒子、あるいは、顔料粒子を含有した
高分子化合物粒子をコアとし、その表面をシェルとして
高分子化合物で被覆された粒子等を挙げることができ
る。
【0092】本発明に係る高分子化合物で表面を被覆し
た顔料粒子は、以下に記載の各種方法により調製するこ
とができる。
【0093】例えば、特開平8−71405号公報に記
載の顔料粒子を高分子化合物で分散させ、高分子化合物
を有機溶媒で溶解した後水中で転相乳化する方法、色材
協会誌、70、503(1997)に記載の顔料粒子表
面にモノマーを吸着させた後、重合させる方法、色材協
会誌、69、743(1996)及び同72、748
(1999)に記載の顔料粒子表面に重合開始剤を導入
した後、モノマーと共に重合させる方法等を挙げること
ができる。
【0094】上記記載の各方法において、顔料を分散さ
せた高分子化合物を有機溶媒で溶解した後、水中に転相
乳化する方法で用いることのできる高分子化合物は、樹
脂中に酸性基(例えば、−COOH、−SO3H)を有
し、酸型で有機溶媒に可溶で、アルカリまたはアミン等
の塩基性物質により中和され親水性が増加する高分子化
合物である。具体的には、アクリル系樹脂、スチレン系
樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、またはポリウ
レタン樹脂等が挙げられ、好ましくはアクリル系樹脂及
びスチレン系樹脂である。
【0095】また、顔料粒子表面にモノマーを吸着させ
た後、重合させる方法としては、含水液体中に顔料と極
性基含有ポリマーと疎水性モノマーを加え、一定時間モ
ノマーを吸着させた後、重合開始剤を加えて、一定時間
重合させる方法で得ることができる。
【0096】上記方法で用いることのできる極性基含有
モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル
酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、
イタコン酸モノブチル、マレイン酸モノブチル、アシッ
ドホスホオキシエチルメタクリレート、アシッドホスホ
オキシプロピルメタクリレート、3−クロロ−2−アシ
ッドホスホオキシプロピルメタクリレート、2−アクリ
ルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−スルホ
エチルメタクリレート、ビニルスルホン酸ナトリウムな
どが挙げられる。
【0097】疎水性モノマーとしては、例えば、スチレ
ン、ビニルトルエン、2−メチルスチレン、t−ブチル
スチレンもしくはクロルスチレンの如き、各種のスチレ
ン系単量体(芳香族ビニルモノマー)類;アクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、ア
クリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル
酸n−アミル、アクリル酸イソアミル、アクリル酸n−
ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸
n−オクチル、アクリル酸デシルもしくはアクリル酸ド
デシルの如き、各種のアクリル酸エステル類;メタクリ
ル酸メチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−
ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−ア
ミル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸2−エ
チルヘキシル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル
酸デシルもしくはメタクリル酸ドデシルの如き、各種の
メタクリル酸エステル類;アクリル酸ヒドロキシエチル
もしくはメタクリル酸ヒドロキシプロピルの如き、各種
のヒドロキシル基(水酸基)含有モノマー類;またはN
−メチロール(メタ)アクリルアミドもしくはN−ブト
キシメチル(メタ)アクリルアミドの如き、各種のN−
置換(メタ)アクリル系単量体類などが挙げられる。
【0098】用いることのできる重合開始剤としては、
特に制限はなく、例えば、過酸化ベンゾイル、ジ−t−
ブチルペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、t−
ブチルペルオキシドもしくは2−エチルヘキサノエート
の如き、各種の過酸化物;またはアゾビスイソブチロニ
トリルもしくはアゾビスイソバレロニトリルの如き、各
種のアゾ化合物などを挙げることができる。
【0099】また、顔料粒子表面に重合開始剤を導入し
た後、モノマーと共に重合させる方法としては、顔料の
官能基(例えば、アミノ基、水酸基)に、化学反応によ
りペルオキシカルボニル基等の過酸化基を導入する方
法、次亜塩素酸等の酸化剤によって顔料表面にカルボキ
シル基を生じさせ、そのカルボキシル基より重合を開始
する基を導入する方法等が挙げられる。これらの方法に
よって得られた重合開始基を表面に有する顔料に、上記
の疎水性モノマーと極性基含有モノマーとを重合するこ
とにより、高分子被覆顔料を得ることができる。
【0100】本発明において、顔料に対する高分子化合
物の被覆量は、1%以上100%以下であり、好ましく
は5%以上50%以下である。
【0101】本発明において、上記に記載した各顔料
は、顔料インク中に1〜30質量%配合されることが好
ましく、1.5〜25質量%配合されることが更に好ま
しい。上記顔料の配合量が1質量%に満たないと印字濃
度が不十分であり、30質量%を超えるとサスペンショ
ンの経時安定性が低下し、凝集等による粒径増大の傾向
があるので、上記範囲内とすることが好ましい。
【0102】本発明に係る顔料インクでは、上記説明し
た以外に、必要に応じて、出射安定性、プリントヘッド
やインクカートリッジ適合性、保存安定性、画像保存
性、その他の諸性能向上の目的に応じて、公知の各種添
加剤、例えば、粘度調整剤、比抵抗調整剤、皮膜形成
剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、退色防止剤、防ばい
剤、防錆剤等を適宜選択して用いることができ、例え
ば、流動パラフィン、ジオクチルフタレート、トリクレ
ジルホスフェート、シリコンオイル等の油滴微粒子、特
開昭57−74193号、同57−87988号及び同
62−261476号に記載の紫外線吸収剤、特開昭5
7−74192号、同57−87989号、同60−7
2785号、同61−146591号、特開平1−95
091号及び同3−13376号等に記載されている退
色防止剤、特開昭59−42993号、同59−526
89号、同62−280069号、同61−24287
1号および特開平4−219266号等に記載されてい
る蛍光増白剤等を挙げることができる。
【0103】本発明で用いられる記録媒体としては、普
通紙、コート紙、インク液を吸収して膨潤するインク受
容層を設けた膨潤型インクジェット用記録紙、多孔質の
インク受容層を持った空隙型インクジェット用記録紙、
また基紙の代わりにポリエチレンテレフタレートフィル
ムなどの樹脂支持体を用いたものも用いることができる
が、請求項17に係る発明では、記録媒体としては、空
隙型記録媒体(多孔質インクジェット記録媒体)を用い
ることが特徴であり、この組み合わせにより本発明の効
果を最も発揮することができる。
【0104】多孔質インクジェット記録媒体としては、
具体的には、空隙型インクジェット用記録紙又は空隙型
インクジェット用フィルムを挙げることができ、これら
はインク吸収能を有する空隙層が設けられている記録媒
体であり、空隙層は、主に親水性バインダーと無機微粒
子の軟凝集により形成されるものである。
【0105】空隙層の設け方は、皮膜中に空隙を形成す
る方法として種々知られており、例えば、二種以上のポ
リマーを含有する均一な塗布液を支持体上に塗布し、乾
燥過程でこれらのポリマーを互いに相分離させて空隙を
形成する方法、固体微粒子及び親水性又は疎水性バイン
ダーを含有する塗布液を支持体上に塗布し、乾燥後に、
インクジェット記録用紙を水或いは適当な有機溶媒を含
有する液に浸漬して固体微粒子を溶解させて空隙を作製
する方法、皮膜形成時に発泡する性質を有する化合物を
含有する塗布液を塗布後、乾燥過程でこの化合物を発泡
させて皮膜中に空隙を形成する方法、多孔質固体微粒子
と親水性バインダーを含有する塗布液を支持体上に塗布
し、多孔質微粒子中や微粒子間に空隙を形成する方法、
親水性バインダーに対して概ね等量以上の容積を有する
固体微粒子及び/又は微粒子油滴と親水性バインダーを
含有する塗布液を支持体上に塗布して固体微粒子の間に
空隙を作製する方法などが挙げられるが、本発明のイン
クを用いる上では、いずれも方法で設けられても、良い
結果を与える。
【0106】本発明のインクジェット画像記録方法で用
いることのできるインクジェットヘッドとしては、オン
デマンド方式でもコンティニュアス方式でも構わない。
また、吐出方式としては、電気−機械変換方式(例え
ば、シングルキャビティー型、ダブルキャビティー型、
ベンダー型、ピストン型、シェアーモード型、シェアー
ドウォール型等)、電気−熱変換方式(例えば、サーマ
ルインクジェット型、バブルジェット(R)型等)、静
電吸引方式(例えば、電界制御型、スリットジェット型
等)及び放電方式(例えば、スパークジェット型等)な
どを具体的な例として挙げることができるが、いずれの
吐出方式を用いても構わない。
【0107】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されない。
【0108】 実施例1 《顔料分散液の調製》 (マゼンタ顔料分散液5の調製:自己分散顔料) C.I.ピグメントレッド122 100g スルホジメチルキナクリドン 7g ポリビニルピロリドン 200g ジメチルスルホキシド 2000g 10%水酸化ナトリウム溶液 500ml 上記各添加剤を混合、溶解した後、この溶液をイオン交
換処理を施した後、イオン交換水2000ml中に、限
外濾過で電気伝導度が2000μS/cm以下となるま
で濃縮、加水を同時に行いながら、50ml/minの
滴下速度で加えた後、遠心分離工程を経て、マゼンタ顔
料分散液5を調製した。
【0109】(マゼンタ顔料分散液6の調製:自己分散
顔料)上記マゼンタ顔料分散液5の調製において、イオ
ン交換処理を行わなかった以外は同様にして、マゼンタ
顔料分散液6を調製した。
【0110】《顔料インクの調製》次いで、上記で調製
したマゼンタ顔料分散液5、6を用いて、マゼンタ顔料
インク5M、6M、5LM、6LMを調製した。
【0111】各マゼンタ顔料分散液に、純水および表1
に記載のインク溶剤、多価金属イオン水溶液、界面活性
剤、ラテックス、高分子化合物を、表1に記載の濃度と
なるように加えて各マゼンタ顔料インクを調製した。ま
た、各マゼンタ顔料分散液は、マゼンタ顔料インク5
M、6Mは、各々顔料インク中の顔料濃度が3質量%と
なるように、またマゼンタ顔料インク5LM、6LM
は、各々顔料インク中の顔料濃度が0.75質量%とな
るように添加量を適宜調整した。なお、マゼンタ顔料分
散液中の顔料濃度が不足し、顔料インク中の顔料濃度が
所定の濃度に調整できない場合は、顔料分散液を減圧
下、水を除去し濃縮して調製した。
【0112】顔料インクのインク溶剤としては、下記の
組成物を用いた。 溶剤種1:エチレングリコール/グリセリン/トリエチ
レングリコールモノブチルエーテル=10/5/11
(質量%) また、多価金属イオン水溶液としては、鉄イオンとして
塩化第二鉄の0.1%水溶液を用い、0.15ppmの
濃度となるように調整した。また、pHは、0.1モル
/Lの硝酸水溶液または水酸化ナトリウム水溶液を用
い、pH=8.0となるように調整した。
【0113】表1中の各略称の具体的化合物は、以下の
通りである。 SA−1:サーフィノール465(日信化学工業製 ノ
ニオン界面活性剤) LX−1:ジュリマーFC−60(アクリル系ソープフ
リーラテックス:日本純薬製)
【0114】
【表1】
【0115】《各顔料インクの特性値の測定》上記作製
した各顔料インクについて、下記の各特性値の測定を行
い、得られた結果を表2に示す。
【0116】〈分散安定度数の測定〉各顔料インク中の
顔料粒子の平均粒子径(R1)をマルバーン社製ゼータ
サイザー1000を用いて測定した後、顔料インクに
0.08質量%となるように塩化ナトリウムを添加し
て、60℃の恒温槽で4週間停滞した後の顔料粒子の平
均粒子径(R2)を同様にして測定し、前記式1によ
り、分散安定度数を求めた。
【0117】〈静的表面張力の測定〉上記調製した各イ
ンクについて、垂直板法(ウィルヘルミー法)を用いて
静的表面張力を測定した。
【0118】〈pHの測定〉常法に従い、pHを測定し
た。
【0119】〈顔料インクの二次平均粒子径の測定〉上
記調製した各顔料インクを1000倍に希釈した後、マ
ルバーン社製ゼータサイザー1000を用いて、二次粒
子径測定を行った。
【0120】〈顔料粒子のゼータ電位の測定〉顔料イン
ク液を、1000倍に希釈した後、ELS−800(大
塚電子(株)製)を用いて測定した。
【0121】《マゼンタ画像の形成及び評価》 (画像出力)得られた各マゼンタ顔料インクをインクカ
ートリッジに収納した後、ノズル孔径20μm、駆動周
波数12kHz、1色当たりのノズル数128、同色間
のノズル密度180dpiであるピエゾ型ヘッドを搭載
し、最大記録密度720×720dpiのオンデマンド
型のインクジェットプリンタを使用して、表2に記載の
濃淡インクの組み合わせで、コニカ(株)製インクジェ
ットペーパー フォトライクQPに画像出力して、イン
クジェット画像1〜3を形成した。なお、本発明で言う
dpiとは、2.54cm(1inch)当たりのドッ
ト数をいう。出力画像としては、出力濃度を0%から1
00%の間を16段階に分割したウェッジ画像(各濃度
について3cm×3cmのパッチ状に出力)を用いた。
【0122】(光沢差の評価)以上のようにして作成し
た各インクジェット画像の濃淡インクによる光沢差につ
いて、下記に記載の基準に則り目視評価を行った。
【0123】 5:濃淡インク画像間で、光沢差が全く認められない 4:濃淡インク画像間で、光沢差が感じられない 3:濃淡インク画像間で、光沢差がやや感じらるが、実
用上問題ない 2:濃淡インク画像間で、明らかな光沢差が認められ、
実用上問題がある 1:濃淡インク画像間で、著しい光沢差が認められる 以上により得られた評価結果を、表2に示す。
【0124】
【表2】
【0125】表2より明らかなように、淡色顔料インク
に含有される顔料粒子の分散安定度数が、濃色顔料イン
クに含有される顔料粒子の分散安定度数より大きい組み
合わせで印字したインクジェット画像3は、比較例に対
し濃淡インク画像間での光沢差が極めて小さいことが分
かる。
【0126】 実施例2 《顔料分散液の調製》 〔マゼンタ顔料分散液の調製〕 (マゼンタ顔料分散液1の調製:通常顔料粒子) C.I.ピグメントレッド122 166g 〈ポリマー1〉 モノマー1(組成比:スチレン/2−エチルヘキシルアクリレート/n−ブチ ルアクリレート/スチレンスルホン酸=64/16/15/5) 32g ジエチレングリコール 180g イオン交換水 1000g 上記各添加剤を混合した後、0.3mmのジルコニアビ
ーズを体積率で60%充填した横型ビーズミル(アシザ
ワ社製 システムゼータミニ)を用いて分散した。次い
で、イオン交換水で顔料濃度として5質量%になるまで
希釈した後、イオン交換処理、遠心分離操作を行った。
次いで、上澄み液を限外濾過装置を用いて、濃縮及び加
水を繰り返し、電気伝導度が2000μS/cm以下に
なるまで脱塩を行って、マゼンタ顔料分散液1を調製し
た。
【0127】(マゼンタ顔料分散液2の調製:通常顔料
粒子)上記マゼンタ顔料分散液1の調製において、イオ
ン交換処理を行わなかった以外は同様にして、マゼンタ
顔料分散液2を調製した。
【0128】(マゼンタ顔料分散液3の調製:自己分散
顔料)6モル/Lの塩酸溶液10gにスルファニル酸
1.5gを加えた後、5℃に冷却し、亜硝酸ナトリウム
1.8gを加え、攪拌した。そこに、C.I.ピグメン
トレッド122(クラリアント PV Fast Pi
nk EB−trans)の粉末を5g加え、攪拌しな
がら液温を80℃まで昇温し、窒素ガスの発生が無くな
るまで加温を続けた後、冷却した。次いで、アセトンを
加えて、顔料粒子を濾過、洗浄した後、イオン交換処
理、限外濾過、遠心分離の各操作を行い、マゼンタ顔料
分散液3を得た。
【0129】(マゼンタ顔料分散液4の調製:自己分散
顔料)上記マゼンタ顔料分散液3の調製において、イオ
ン交換処理を行わなかった以外は同様にして、マゼンタ
顔料分散液4を調製した。
【0130】(マゼンタ顔料分散液7の調製:樹脂被覆
顔料)スルホ琥珀酸ジオクチルナトリウムを用いて分散
したC.I.ピグメントレッド122の10質量%水分
散液の10gに、下記モノマー2を含む添加剤を加えた
後、80℃で6時間重合反応をさせた。
【0131】 〈モノマー2〉 (組成比:スチレン/2−エチルヘキシルアクリレート/メタクリル酸/ スチレンスルホン酸=64/16/20/1) 2g エタノール 5g 過硫酸カリウム 0.01g 重合反応後、イオン交換処理、限外濾過による濃縮、加
水を繰り返した後、遠心分離操作を行って、マゼンタ顔
料分散液7を調製した。
【0132】(マゼンタ顔料分散液8の調製:樹脂被覆
顔料)上記マゼンタ顔料分散液7の調製において、イオ
ン交換処理を行わなかった以外は同様にして、マゼンタ
顔料分散液8を調製した。
【0133】(マゼンタ顔料分散液9、10の調製:自
己分散顔料)実施例1に記載のマゼンタ顔料分散液5、
6の調製において、遠心分離操作を行わなかった以外は
同様にして、マゼンタ顔料分散液9、10を調製した。
【0134】(マゼンタ顔料分散液11、12の調製:
自己分散顔料)実施例1に記載のマゼンタ顔料分散液
5、6の調製において、ポリビニルピロリドンに代え
て、下記の界面活性剤SA−2を用いた以外は同様にし
て、マゼンタ顔料分散液11、12を調製した。
【0135】SA−2:C1225PhO(CH2CH
2O)15H(ノニオン界面活性剤) 〔イエロー、シアン、ブラック顔料分散液の調製〕 (通常顔料粒子分散液及び樹脂被覆顔料分散液の調製)
上記調製したマゼンタ顔料分散液1、2、7、8の調製
方法に準じて、イエロー分散液はC.I.ピグメントイ
エロー128、シアン分散液はC.I.ピグメントブル
ー15:3、ブラック分散液はカーボンブラックを用い
て、各色分散液1,2、7、8を調製した。
【0136】(自己分散顔料分散液の調製)実施例1及
び上記調製したマゼンタ顔料分散液の3〜6、9〜12
の調製方法に準じて、イエロー分散液はC.I.ピグメ
ントイエロー128とそのスルホン化物、シアン分散液
はC.I.ピグメントブルー15:3と銅スルホフタロ
シアニン(スルホン化率1.5)を用い、また、ブラッ
ク分散液は、イエロー分散液、マゼンタ分散液、シアン
分散液を適宜混合して、各色分散液3〜6、9〜12を
調製した。
【0137】《各色顔料インク及びインクセットの調
製》次いで、上記で調製した各色顔料分散液1〜12を
用いて、顔料インク1Y〜12Y、1M〜12M、1L
M〜12LM、1C〜12C、1LC〜12LC及び1
K〜12Kを調製した。
【0138】以上のようにして調製した各色顔料分散液
に、純水および表3に記載のインク溶剤、多価金属イオ
ン水溶液、界面活性剤、ラテックス、高分子化合物を、
表3に記載の濃度となるように加えて各顔料インクを調
製した後、表3記載の各顔料インクの組み合わせで、イ
ンクセット1〜21を調製した。なお、濃色顔料インク
(Y、M、C、K)は、各々顔料インク中の顔料濃度が
3質量%となるように、また淡色顔料インク(LM、L
C)は、各々顔料インク中の顔料濃度が0.75質量%
となるように添加量を適宜調整した。なお、各顔料分散
液中の顔料濃度が不足し、顔料インク中の顔料濃度が所
定の濃度に調整できない場合は、顔料分散液を減圧下、
水を除去し濃縮して調製した。
【0139】なお表中、マゼンタ濃色顔料インクはM、
マゼンタ淡色顔料インクはLM、シアン濃色顔料インク
はC、シアン淡色顔料インクはLC、イエロー顔料イン
クはY、ブラック顔料インクはKと略す。
【0140】各顔料インクのインク溶剤としては、下記
の組成物を用いた。 溶剤種1:エチレングリコール/グリセリン/トリエチ
レングリコールモノブチルエーテル=10/5/11
(質量%) 溶剤種2:エチレングリコール/グリセリン/1,2−
ヘキサンジオール=10/10/7(質量%) 溶剤種3:エチレングリコール/グリセリン/トリエチ
レングリコールモノブチルエーテル=12/10/5
(質量%) また、多価金属イオン水溶液としては、鉄イオンとして
塩化第二鉄の0.1%水溶液を用い、表3に記載の濃度
となるように調整した。また、pHは、0.1モル/L
の硝酸水溶液または水酸化ナトリウム水溶液を用い、表
3に記載のpHとなるように調整した。
【0141】表3に、各顔料インクの詳細を示す。表3
中の各略称の具体的化合物は、以下の通りである。
【0142】SA−1:サーフィノール465(日信化
学工業製 ノニオン界面活性剤) SA−3:スルホ琥珀酸ジ(2−エチルヘキシル)ナト
リウム塩(アニオン界面活性剤) LX−1:ジュリマーFC−60(アクリル系ソープフ
リーラテックス:日本純薬製)
【0143】
【表3】
【0144】《各顔料インクの特性値の測定》上記作製
した各顔料インクについて、実施例1に記載の方法に従
って、分散安定度数、静的表面張力、pH、顔料インク
の二次平均粒子径、顔料粒子のゼータ電位の測定を行
い、得られた結果を表4、5に示す。なお、表中に記載
の分散安定度数を除く各特性値は、各色顔料インクの測
定値にほとんど差が認められなかった為、平均粒子径及
びゼータ電位の値は、構成する各色インクにおける最大
値と最小値の数値幅で表示した。
【0145】
【表4】
【0146】
【表5】
【0147】《画像出力及び評価》(画像出力)以上の
ようにして作製した顔料インクセット1〜21をインク
カートリッジに収納した後、ノズル孔径20μm、駆動
周波数12kHz、1色当たりのノズル数128、同色
間のノズル密度180dpiであるピエゾ型ヘッドを搭
載し、最大記録密度720×720dpiのオンデマン
ド型のインクジェットプリンタを使用して、コニカ
(株)製インクジェットペーパー フォトライクQP
に、インクジェット画像21〜41を出力した。
【0148】出力画像としては、出力濃度を0%から1
00%の間を16段階に分割したウェッジ画像(各濃度
について3cm×3cmのパッチ状に出力)、出力濃度
100%の各色ベタ画像と財団法人・日本規格協会発行
の高精細カラーデジタル標準画像データ「N5・自転
車」(1995年12月発行)を出力画像として使用し
た。また、同じ画像を、デジタルミニラボQD−21
PLUS(コニカ製)を用い、コニカカラーQAペーパ
ータイプA7上に出力し、現像処理して比較用のカラー
銀塩写真画像を作成した。
【0149】(出力画像の評価)以上のようにして出力
した各画像について、実施例1に記載の方法で光沢差を
測定したほかに、下記の方法に従って色汚染及び総合画
質の評価を行った。
【0150】〈色汚染の評価〉上記作成した出力濃度1
00%のイエロー、マゼンタ、シアンのベタ画像上に、
ブラック顔料インクによる線画像を印字し、その境界部
における色滲みを、下記に記載の基準に則り目視評価を
行った。
【0151】 ○:全色において、カラー画像とブラック画像の境界部
での色滲みが認められない △:一部の色で、カラー画像とブラック画像の境界部で
僅かな色滲みが認められるが実用上問題ない ×:全色に亘り、カラー画像とブラック画像の境界部で
色滲みが認められ、実用上問題がある 〈総合画質評価〉上記方法で画像形成を行った財団法人
・日本規格協会発行の高精細カラーデジタル標準画像デ
ータ「N5・自転車」(1995年12月発行)の出力
画像について、任意に10人のパネラーを選び、目視観
察にて、下記の基準に則り質感の評価を行った。なお、
評価時の視距離は300〜400mmで、照度は100
0±50ルックスとした。
【0152】 5:出力画像に、光沢差が全くなく、写真画像に匹敵す
る画質である 4:出力画像に、光沢差がほとんどなく、写真画像に近
似の画質である 3:出力画像に、一部の画像で光沢差がやや認められ、
僅かに写真画像に劣る画質である 2:出力画像に、光沢差が認められ、写真画像に劣る画
質である 1:出力画像に、明確な光沢差が認められ、写真画像と
はかけ離れた画質である なお、評価は各パネラーの評価値を平均して、その値を
四捨五入して表示した。
【0153】以上により得られた結果を表6に示す。
【0154】
【表6】
【0155】表6より明らかなように、本発明で規定す
る分散安定度数の構成からなるインクセットは、比較の
インクセットに対し、印字画像の光沢差が少なく、かつ
色汚染が低減され、総合画質に優れていることが分か
る。
【0156】実施例3 実施例1及び実施例2で使用しなかったその他の顔料分
散液についても、同様の構成で評価を行った結果、実施
例1及び2の結果と同様に、本発明で規定する分散安定
度数の組み合わせで構成したインクセットは、印字画像
の光沢差が少なく、かつ色汚染が低減され、総合画質に
優れていることを確認することができた。
【0157】
【発明の効果】本発明により、インクジェット記録画像
の光沢差及び色汚染が改良され、かつ総合画質が向上し
たインクジェット用カラーインクセットとそれを用いた
インクジェットカートリッジ、インクジェット画像記録
方法及びインクジェット記録画像を提供することができ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA11 FC02 2H086 BA53 BA55 BA59 BA60 4J039 AB01 AB02 AB07 AB11 AD03 AD06 AD08 AD13 BE01 BE12 BE22 CA06 EA15 EA16 EA17 EA19 EA35 EA42 EA44 GA24

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2色の顔料インクから構成さ
    れるインクジェット用カラーインクセットにおいて、該
    顔料インクの少なくとも1色が顔料濃度の異なる2つ以
    上の独立した顔料インクから構成され、かつ該独立した
    顔料インクで最も顔料濃度の低い顔料インクに含有され
    る顔料粒子の分散安定度数が、最も顔料濃度の高い顔料
    インクに含有される顔料粒子の分散安定度数より大きい
    ことを特徴とするインクジェット用カラーインクセッ
    ト。
  2. 【請求項2】 ブラック顔料インクと、イエロー顔料イ
    ンク、マゼンタ顔料インク及びシアン顔料インクから選
    ばれる少なくとも1つのカラー顔料インクとから構成さ
    れるインクジェット用カラーインクセットにおいて、該
    ブラック顔料インクに含有される顔料粒子の分散安定度
    数が、該カラー顔料インクに含有される顔料粒子の分散
    安定度数より大きいことを特徴とするインクジェット用
    カラーインクセット。
  3. 【請求項3】 前記顔料インクの少なくとも1つが、二
    次体積平均粒子径が10〜90nmである顔料粒子を含
    有することを特徴とする請求項1又は2に記載のインク
    ジェット用カラーインクセット。
  4. 【請求項4】 前記顔料インクの少なくとも1つが、平
    均ゼータ電位が−10〜−150mVである顔料粒子を
    含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項
    に記載のインクジェット用カラーインクセット。
  5. 【請求項5】 前記顔料インクの少なくとも1つが、表
    面張力が25〜45mN/mであることを特徴とする請
    求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット用カ
    ラーインクセット。
  6. 【請求項6】 前記顔料インクの少なくとも1つが、p
    Hが7.0以上であることを特徴とする請求項1〜5の
    いずれか1項に記載のインクジェット用カラーインクセ
    ット。
  7. 【請求項7】 前記親水性溶剤含有量が、5〜70質量
    %であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項
    に記載のインクジェット用カラーインクセット。
  8. 【請求項8】 前記顔料インクの少なくとも1つが、多
    価金属イオン含有量が5ppm以下であることを特徴と
    する請求項1〜7のいずれか1項に記載のインクジェッ
    ト用カラーインクセット。
  9. 【請求項9】 前記顔料インクの少なくとも1つが、ア
    ニオン界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1
    〜8のいずれか1項に記載のインクジェット用カラーイ
    ンクセット。
  10. 【請求項10】 前記顔料インクの少なくとも1つが、
    ノニオン界面活性剤を含有することを特徴とする請求項
    1〜8のいずれか1項に記載のインクジェット用カラー
    インクセット。
  11. 【請求項11】 前記顔料インクの少なくとも1つが、
    カチオン界面活性剤を含有することを特徴とする請求項
    1〜8のいずれか1項に記載のインクジェット用カラー
    インクセット。
  12. 【請求項12】 前記顔料インクの少なくとも1つが、
    アニオン界面活性剤とノニオン界面活性剤とを含有する
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の
    インクジェット用カラーインクセット。
  13. 【請求項13】 前記顔料インクの少なくとも1つが、
    水溶性高分子または水不溶性高分子分散液を含有するこ
    とを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の
    インクジェット用カラーインクセット。
  14. 【請求項14】 前記顔料インクの少なくとも1つが、
    表面に極性基を有している顔料粒子を含有することを特
    徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載のインク
    ジェット用カラーインクセット。
  15. 【請求項15】 前記顔料インクの少なくとも1つが、
    表面を高分子化合物で被覆されている顔料粒子を含有す
    ることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記
    載のインクジェット用カラーインクセット。
  16. 【請求項16】 請求項1〜15のいずれか1項に記載
    のインクジェット用カラーインクセットを収容したイン
    ク収容部を有することを特徴とするインクジェットカー
    トリッジ。
  17. 【請求項17】 請求項1〜15のいずれか1項に記載
    のインクジェット用カラーインクセットを用いて、空隙
    型記録媒体上に画像形成することを特徴とするインクジ
    ェット画像記録方法。
  18. 【請求項18】 請求項1〜15のいずれか1項に記載
    のインクジェット用カラーインクセットを用いて、イン
    クジェット画像記録を行うことにより形成されたことを
    特徴とするインクジェット記録画像。
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