JP2003213141A - 凹凸形成用組成物 - Google Patents

凹凸形成用組成物

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特には押出成形、ブロー成形で、、成形品の
表面に凹凸を本体成形と同時に形成することができ、表
面粗さが大きく、凹凸外観意匠性、摺動性、耐摩耗、非
汚染性、ゴミ異物の排除性に優れる表面被覆部材や、デ
ザイン性、疑似織物、疑似布の風合、手触り感等、人の
感覚に訴える表皮部材を得ることができる凹凸形成用組
成物を提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂基材に樹脂系粒子が分散し
た凹凸形成用組成物において、該熱可塑性樹脂基材が、
ポリオレフィン系熱可塑性樹脂組成物、ポリスチレン系
熱可塑性樹脂組成物、ポリエステル系熱可塑性樹脂組成
物、及びポリウレタン系熱可塑性樹脂組成物から選択さ
れる1種又は2種以上の組成物からなり、該樹脂系粒子
が、前記凹凸形成用組成物の成形温度で溶融しないもの
であり、且つ不定形で、40〜200μmの平均寸法とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、凹凸外観意匠性、
疑似織物、疑似布の風合及び手触り感、摺動性、ゴミ異
物の排除性等に優れた凹凸形成用組成物に関する。特
に、自動車用外装部材、自動車用内装部材、建材部材、
電材部材等に好適な凹凸形成用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】凹凸の外観を持った成形品は、その凹凸
を利用した外観意匠性、手触り感、摺動性、ゴミ異物の
排除性等の機能を備えており、自動車用部材、ガラス窓
や引き戸等の建具建物間の摺接部材、壁紙、レザー、
鞄、手帳、玩具等の幅広い用途に用いられている。従
来、凹凸の外観を持った成形品において、凹凸を有する
表皮の部分は、本体の成形体に植毛を施したり、別素材
の部材を張り合わせるなどして、本体とは別の工程で形
成されており、これが製造上の負担となっている。
【0003】例えば、自動車用ウエザーストリップで
は、ウインドーガラスの昇降がスムーズになされるよう
に、ガラス摺接部に接着剤を用いて、ナイロンパイルの
植毛加工を施すことにより、ガラス摺接部の摺動抵抗を
小さくしている。また、自動車用ウエザーストリップ
は、水密性を保持する必要があるため、通常、ポリ塩化
ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリスチ
レン系、又はポリオレフィン系の熱可塑性エラストマー
からなる柔軟な弾性体を本体材とし、この外殻部にナイ
ロンパイルの植毛加工を施している。しかし、本体材を
構成する弾性体がポリオレフィン系熱可塑性エラストマ
ーであって、プライマーと接着剤を用いてナイロンパイ
ルを本体材に植毛する場合、ナイロンパイルの接着は十
分であるとは言えず、特に、高温高湿の雰囲気や溶剤の
噴霧等の環境下では、植毛したナイロンパイルが脱落す
る虞があり、成形品の耐久性の点で問題があった。
【0004】そこで、上記問題を解決するため、ポリオ
レフィン系熱可塑性エラストマーの表面にナイロンやウ
レタン系塗料等で表面処理を施して、ガラス摺接部を形
成させる方法、及びポリオレフィン系熱可塑性エラスト
マーの表面に摺動テープを接着する方法が提案されてい
るが、いずれの方法も、ナイロンパイルを植毛する場合
と同様、接着信頼性や製造工程での負担が大きいという
問題がある。また、これらの方法では、得られる成形品
の表面に凹凸部分が十分に形成されていないため、砂塵
で窓ガラスに傷が付くという問題もある。さらに、本体
材を構成する弾性体のエラストマー種に関係なく、従来
方法では、ナイロンパイルの植毛工程において、ナイロ
ンパイルが飛散したり、接着剤用溶剤が気化するため、
作業環境が悪化するという問題があった。
【0005】一方、自動車用内装部材であるヘッドレス
ト、アームレスト、クラッシュパッド、グローブボック
ス、コンソールボックス、ドアトリム等に対しては、柔
軟性やクッション性を与えるために、内部が発泡ウレタ
ンの層からなり、外殻が皮革、織物、毛羽立ち布、又は
軟質樹脂で成形された層からなる積層体が広く用いられ
ている。この場合、外殻材である皮革、織物、毛羽立ち
布、又は軟質樹脂の選択は、デザイン性、風合、手触り
感、価格等を考慮して行われているが、価格の点から
は、軟質樹脂が最も安くて好ましい。そのため、ポリ塩
化ビニル系樹脂を用いて疑似皮革化させる検討が行われ
ており、また、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー
を用いて疑似皮革化させる検討も行われている。しか
し、織物、毛羽立ち布様の特性を有する軟質樹脂で成形
された外殻については、まだ実用化されていない。他
方、織物、毛羽立ち布は、ほこり、ごみ、飲食物等が付
着した場合、これらを除くことは難しく、また、汚れや
染みが付きやすいという問題がある。
【0006】そこで、これらの問題点を解決するため
に、容易に成形することができる熱可塑性樹脂あるいは
熱可塑性エラストマーを基材とし、これに汎用の球形樹
脂系粒子や球形無機系粒子を分散させた組成物を、単層
又は多層成形体の表皮層の材料として使用し、本体の成
形体と同一工程で凹凸表皮を成形する方法(特公平7−
73893号公報等)が提案されている。しかしなが
ら、上記方法によって得られる成形品は、成形中に上記
粒子が溶融消失してしまったり、懸濁重合、乳化重合、
及び気相重合で作られる球形樹脂系粒子には大きさに限
りがあるため、大きな凹凸ができなかったり、球状の凹
凸では、疑似織物、疑似布の風合がでないなど、多くの
問題点があった。
【0007】本発明は、上記事情に鑑み、特には押出成
形、ブロー成形で、成形品の表面に凹凸を本体成形と同
時に形成することができ、表面粗さが大きく、凹凸外観
意匠性、摺動性、耐摩耗、非汚染性、ゴミ異物の排除性
(ブラッシング効果)に優れる表面被覆部材や、デザイ
ン性、疑似織物、疑似布の風合、手触り感等、人の感覚
に訴える表皮部材を得ることができる凹凸形成用組成物
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため鋭意検討を重ねた結果、成形品の凹凸表
面粗さを制御するには、高温度領域の成形及び高剪断領
域の成形で溶融消失しない樹脂系粒子を熱可塑性樹脂基
材に分散させることが効果的であること、及び分散させ
る樹脂系粒子の平均寸法を所定範囲にすることが効果的
であることを知見した。また、成形品の凹凸表面粗さを
鋭利にしたり、大きくするには、分散させる樹脂系粒子
の形状は、球形よりも不定形がよいこと、及び成形温度
で弾性的な挙動を保持できるものがよいことを知見し
た。さらには、溶融しない樹脂系粒子が色ムラにならな
いように、予め樹脂系粒子を熱可塑性樹脂基材と同系色
に着色しておけば、色彩を強く明瞭にすることができ、
また、熱可塑性樹脂基材がダイス等の金属面を流動する
際、圧力変動を伴った流動を示す組成物を熱可塑性樹脂
基材に用いると、成形品の凹凸表面粗さを鋭利にした
り、大きくするのに、より効果的であることも知見し
た。これらの知見によって、成形品表面の凹凸形状を制
御できるようになり、従来にない外観意匠性、風合、優
れた異物抱き込み性、排除性等の機能が得られ、また、
熱可塑性樹脂基材や樹脂系粒子の硬さを変更することに
よって、異なった手触り感や摺動性が得られることを見
出し、本発明を完成した。すなわち、本発明は、熱可塑
性樹脂基材に樹脂系粒子が分散した凹凸形成用組成物に
おいて、該熱可塑性樹脂基材が、ポリオレフィン系熱可
塑性樹脂組成物、ポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物、
ポリエステル系熱可塑性樹脂組成物、及びポリウレタン
系熱可塑性樹脂組成物から選択される1種又は2種以上
の組成物からなり、該樹脂系粒子が、前記凹凸形成用組
成物の成形温度で溶融しないものであり、且つ不定形
で、平均寸法40〜200μmであることを特徴とする凹凸形
成用組成物である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の凹凸形成用組成物から得られる成形品の
表皮に凹凸が形成されるメカニズムは、以下の(1)〜
(5)に示すとおりである。 (1)溶融しない樹脂系粒子が、その形状に見合った凹
凸を形成する。 (2)不定形状の樹脂系粒子は、球形のものより、材料
の流れを乱す。 (3)40μm以上の平均寸法を持つ樹脂系粒子は、40μm
未満の樹脂系粒子よりも、材料の流れを乱す。 (4)溶融性の無い樹脂系粒子が配合されているため、
樹脂系粒子の溶融による伸びが無い。そのため、押出成
形の製品引取り時やブロー成形時のエアーよる変形時に
表面に割れが発生しやすく、これが凹凸の形成を促進す
る。 (5)荷重振動を持つ熱可塑性樹脂基材を用いるのが好
ましく、これによれば、本発明の凹凸形成用組成物は、
ダイス壁面で圧力の増減を周期的に繰り返す能力を持っ
ている。そのため、高圧力時には高流量となり、瞬時に
減圧と低流量となる凹凸周期の元を造ることができる。
樹脂系粒子は、この凹凸周期の元を分散させると共に、
凹凸を固定する。
【0010】本発明を構成する樹脂系粒子の形状は、不
定形とする。不定形とは、球形でないことを意味し、例
えば、針状形、鱗片状形、立方形、柱状形、紡錘形が挙
げられる。ただし、使用するすべての樹脂系粒子の形状
が不定形である必要はなく、不定形状と球形の樹脂系粒
子が混在したものでもよい。一般に、真円形でない断面
形状の相当直径Deは、De=4×断面積/周囲長=4A
/Lで表すことが知られている。Deから求めた円周C
=πDeと実際の周囲長L比(C/L)が1に近いほど
円形であることを示す。今、樹脂系粒子を顕微鏡で観察
し、粒子の断面又は形状を撮影し、その形状面積をA、
周囲長をLとすれば、球形度合S=4πA/L2で示す
ことができる。球形でないとは、球形度合Sが0.9未
満、好ましくは0.7未満であることを意味する。鋭角な
突起を多数有する不定形の樹脂系粒子のみを単独で使用
すると、毛羽立ちの強調、摺動性の向上の点で好まし
い。また、樹脂系粒子の形態は、限定されず、密状、中
空状、多孔質等、いずれの形態でもよい。
【0011】また、樹脂系粒子は、前記凹凸形成用組成
物の成形温度で溶融しないことを要する。樹脂系粒子
が、成形品の表皮成形中に溶融せずに、表皮中に残るこ
とで、成形品表面に凹凸が形成される。樹脂系粒子が成
形中に溶融するかどうかは、樹脂系粒子だけを、成形予
定温度に加熱保温したシート作製用の金型に入れ、20〜
100kgf/cm2の圧力を掛けることにより判定することが
できる。その場合、樹脂系粒子が溶融しないものは、シ
ートを成形することができない。
【0012】樹脂系粒子が成形中に溶融するかどうかを
判定する別の方法として、樹脂系粒子をシートに成形
し、その動的粘弾性挙動を測定する方法もある。その
際、樹脂系粒子が、架橋構造を有する熱硬化性樹脂から
なる場合は、樹脂系粒子を溶融してシートを得ることが
できないので、未硬化の状態でシート作製用の金型に入
れ、金型内で硬化反応を行わせて熱硬化性樹脂シートと
するか、あるいは未硬化のシートを後工程で硬化反応さ
せて熱硬化性樹脂シートを作製する。また、樹脂系粒子
が、エンジニアリングプラスチック等の軟化温度の高い
熱可塑性樹脂からなる場合は、凹凸形成用組成物の成形
温度とは係わりなく、該熱可塑性樹脂の成形に適した高
温度下でシートを作製する。動的粘弾性の位相差δは、
π/2で理想粘性体、0(零)で理想弾性体であること
が知られており、また、一般にδ=π/10〜π/3に近
い温度で熱可塑性樹脂は成形され、溶融しにくい樹脂系
粒子組成物ほど、小さいδになる。動的粘弾性を測定し
た時、本発明において用いる樹脂系粒子の好ましい位相
差δは0.15以下である。位相差δが0.15以下であると樹
脂系粒子が溶融分散せず、十点平均粗さが60μm以上の
凹凸を形成しやすい。樹脂系粒子の、より好ましい位相
差δは0.005〜0.1である。この範囲に位相差δがある
と、熱可塑性樹脂基材との密着性が向上する。ただし、
gによるtanδのピークが成形温度付近にあるものは、
そのピークから少なくとも30℃以上高い温度でのtanδ
を使用してδを算出する。なお、外観意匠性、手触り
感、摺動性、ゴミ異物の排除性等の機能を付与するため
には、一般には、表面の十点平均粗さが15μm以上であ
ることが好ましく、より好ましくは60μm以上である。
【0013】本発明で使用する樹脂系粒子は、平均寸法
が40〜200μm、好ましくは50〜170μmである。樹脂系粒
子の平均寸法が40μmよりも小さいと、表皮に凹凸を形
成することが困難となる。また、平均寸法が200μmより
大きいと、表皮の見栄えが悪くなる虞がある。樹脂系粒
子の平均寸法は、顕微鏡で測定すればよく、表層断面を
固定し、基準線を平行に移動し、最長の長さを測定す
る。なお、その際、樹脂系粒子の最長の長さが10μm未
満の粒子は除いて測定する。
【0014】樹脂系粒子の平均寸法と表皮の表面粗さに
は相関がある。例えば、ウエザーストリップのように、
その表皮部分に、異物の抱き込みや排除性を必要とする
場合は、樹脂系粒子の平均寸法を50μm以上、特に、70
〜170μmとするのがよい。また、例えば、ヘッドレスト
のように、その表皮部分を毛羽立ち布様とする場合は、
樹脂系粒子の平均寸法を40〜200μmの範囲として、好み
の風合に調整するのがよい。
【0015】樹脂系粒子が表皮中に溶融しないで存在し
ているか否か、及び樹脂系粒子の形状や大きさを調べる
には、表皮断面を電子顕微鏡、あるいは光学顕微鏡等で
観察すればよい。なお、熱可塑性樹脂基材と樹脂系粒子
が、極近似色に調色されているなど、両者の判別が難し
い場合は、熱可塑性樹脂基材を溶剤で溶解し、残留物中
の樹脂系粒子の存否を観察したり、樹脂系粒子を乾燥さ
せて、その形状、大きさを顕微鏡で観察することによ
り、樹脂系粒子の溶融性等を確認することができる。
【0016】本発明で使用する樹脂系粒子は、本発明の
凹凸形成用組成物の成形温度では溶融しないことから、
熱可塑性樹脂基材の色に染まり難いという特徴がある。
例えば、本発明の用途となる自動車部材は黒色のものが
多いが、樹脂系粒子を予め黒く着色していないと、熱可
塑性樹脂基材のみ黒色に着色していても、全体が灰色様
に見えたり、表面に吐出している樹脂系粒子が色合い的
に貧相に見える場合がある。黒色に拘わらずどのような
色でも、全体を鮮やかにしたい場合は、熱可塑性樹脂基
材と樹脂系粒子を同一色にするのがよい。逆に、多色性
の色彩デザインが必要な場合は、樹脂系粒子が溶けない
ことを利用して、熱可塑性樹脂基材の色と樹脂系粒子の
色を違ったものにしたり、樹脂系粒子を複数色に着色す
るのがよい。
【0017】本発明で使用する熱可塑性樹脂基材は、樹
脂系粒子だけでは成形ができないことから、本発明の凹
凸形成用組成物に流動性を付与して、凹凸を有する表皮
の成形を容易にするためのバインダーとしての役割を有
する。上記熱可塑性樹脂基材は、キャピラリーフロー試
験において、時間と荷重の関係を表示した時の周期が2
秒以下、好ましくは0.3〜1.5秒で、且つ最大荷重差が2.
5kg以上、好ましくは5kg以上になる荷重振動を持つ熱
可塑性樹脂基材を用いると、表面粗さが大きくなるとと
もに、毛羽立ちが激しくなる効果が得られる。この効果
は絶大で、該樹脂系粒子の平均寸法の1.3〜10倍の十点
平均表面粗さとなる。該荷重振動を持つ熱可塑性樹脂基
材は、該樹脂系粒子との併用によって該効果が達成され
る。
【0018】本発明では、熱可塑性樹脂基材として、ポ
リオレフィン系熱可塑性樹脂組成物、ポリスチレン系熱
可塑性樹脂組成物、ポリエステル系熱可塑性樹脂組成
物、及びポリウレタン系熱可塑性樹脂組成物から選択さ
れる1種又は2種以上の組成物を使用する。前記ポリオ
レフィン系熱可塑性樹脂組成物としては、例えば、ポリ
プロピレン及びその共重合体、ポリエチレン及びその共
重合体、エチレンと炭素数2〜12のα・オレフィンから
なるエチレン−α・オレフィン共重合体、不飽和カルボ
ン酸のアルキルエステルを持ったポリエチレン共重合
体、シクロアルケン由来の重合体、ポリオレフィン系熱
可塑性エラストマー(TPO)、オレフィン結晶−[エチ
レン・ブテン]−オレフィン結晶ブロック共重合体(CE
BC)、ポリイソブチレン(PIB)、ブチルゴム(IIR)が
挙げられる。ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーと
しては、例えば、ポリプロピレン及びその共重合体、又
はポリエチレン及びその共重合体中に、エチレン−α・
オレフィン共重合体ゴムを分散させた組成物、ポリプロ
ピレン及びその共重合体、又はポリエチレン及びその共
重合体中で、有機過酸化物、フェノール樹脂系架橋剤、
あるいはヒドロシリル化架橋剤を用いて、エチレン−α
・オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴムを動的架橋さ
せた組成物等が挙げられる。
【0019】前記ポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物と
しては、例えば、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー
であるスチレン−ブタジエンのジブロック又はトリブロ
ック共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレ
ンブロック共重合体(SIS)、スチレン−エチレン−ブ
チレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン
−エチレン−ブタジエン−ブチレン−スチレンブロック
共重合体(SBBS)、スチレン−イソプレン共重合体水素
添加物(SEPS)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、
スチレンイソプレンゴム、水添スチレン−ブタジエンゴ
ム(HSBR)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック
共重合体水素添加物(SEBC)、水添スチレン−ブタジエ
ンジブロック共重合体(SEP)等のスチレン系共重合
体、前記スチレン系共重合体をポリプロピレン及びその
共重合体等のオレフィン系樹脂に分散させた組成物、前
記スチレン系共重合体の不飽和基をオレフィン樹脂中で
動的架橋した組成物、スチレン樹脂等が挙げられる。
【0020】前記ポリエステル系熱可塑性樹脂組成物と
しては、例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)
等のポリエステルハードセグメントと、ポリメチレング
リコール(PTMG)、ポリプロピレングリコール(PP
G)、ポリエチレングリコール(PEG)等のポリエーテル
ソフトセグメントのブロック共重合体、PBT等のポリエ
ステルハードセグメントと鎖状ポリエステルソフトセグ
メントからなるブロック共重合体等のポリエステル系熱
可塑性エラストマー(TPEE)が挙げられる。
【0021】前記ポリウレタン系熱可塑性樹脂組成物と
しては、例えば、アジペート系、ラクトン系、ポリエー
テル系、ポリカーボネート系、ポリエステル系、ポリエ
ーテル系のポリオールとイソシアネートを主成分とする
ポリウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)が挙げら
れる。
【0022】本発明の凹凸形成用組成物において、前記
した各種の熱可塑性樹脂組成物には、該組成物中の樹脂
系粒子以外の総量に対して、該熱可塑性樹脂が60〜100
重量%の量で存在するものとする。
【0023】前述したように、熱可塑性樹脂基材には、
キャピラリーフロー試験において、時間と荷重の関係を
表示した時、周期が2秒以下、且つ最大荷重差が2.5kg
以上となる荷重振動を持つものを用いることが特に好ま
しい。かかる条件を満たすようにするには、熱可塑性樹
脂基材に、メルトフローレート(MFR)が5g/分(条
件230℃、2.16 kg)以上、より好ましくは10〜200g/
分の範囲にある熱可塑性樹脂を適当量含有させるのがよ
い。メルトフローレートが5g/分未満では効果に乏し
く、200g/分を超えると、押出し加工ができなくなる
場合がある。メルトフローレートが大きい熱可塑性樹脂
は、ダイス壁面での接着とスリップを誘発し、圧力振動
を発生させるものと考えられる。
【0024】荷重振動量を大きくしたり、凹凸形成用組
成物がダイスから吐出した時、荷重振動を効果的に凹凸
形状に結び付ける(ダイスウエルを高くする)には、部
分的あるいは完全に架橋したゴム成分を熱可塑性樹脂基
材に含有させておくのがよい。部分的に架橋したゴム成
分には流動性があり、完全に架橋したゴム成分は、10μ
m未満の寸法であるので、樹脂系粒子とは区別される。
この部分的あるいは完全に架橋したゴム成分は、前記し
たメルトフローレートが大きい熱可塑性樹脂の添加によ
る全体的な荷重低下を補い、ダイス壁面での圧力振動を
増幅させると考えられる。部分的あるいは完全に架橋し
たゴム成分は、例えば、天然ゴム、エチレン−α・オレ
フィン−非共役ジエン共重合体ゴム、SEBS、SBBS、イソ
プレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ブタ
ジエンゴム、塩素化ポリエチレンゴム、カルボニル基を
含有するゴム、アクリルゴム等のゴム様のものを、動的
架橋して造ることができるが、オレフィン系、スチレン
系のゴム成分に限るものではない。これら部分的あるい
は完全に架橋したゴム成分は、前記した熱可塑性基材
中、通常、10〜80重量%含有させることが好ましく、こ
の範囲にあると、バインダー物性や成形性が優れる。
【0025】熱可塑性樹脂基材には、炭素数2〜12の
α・オレフィンとオルガノシロキサンの共重合体、ス
チレンとオルガノシロキサンの共重合体、アクリル系
重合体とオルガノシロキサンの共重合体、あるいはシ
リコーンオイルを含有させることが好ましい。これらを
含有させることによって、荷重振動量を調整することが
できる。また、押出成形により凹凸表皮を形成する際、
樹脂系粒子や熱可塑性樹脂基材からなる毛羽がダイリッ
プに付着するのを防止する(メヤニ防止)効果もある。
さらに、凹凸表皮の摺動性、手触り肌触り感の調整、ゴ
ミ異物の排除性の向上を図ることができる。
【0026】上記の炭素数2〜12のα・オレフィンと
オルガノシロキサンの共重合体としては、例えば、プロ
ピレン又はエチレン鎖にシリコーンをグラフトした共重
合体、プロピレン又はエチレンブロックとシリコーンブ
ロックの共重合体等のシリコーン−プロピレン系共重合
体、シリコーン−エチレン系共重合体が挙げられる。具
体的には、BY27−201、BY27−201C、BY27−202、BY27
−202M(いずれも東レダウコ−ニング社製、商品名)
等がある。上記のスチレンとオルガノシロキサンの共
重合体としては、ジメチルビニルメチルポリシロキサン
と、SBSやSBBSとの反応物等が挙げられる。上記のア
クリル系重合体とオルガノシロキサンの共重合体として
は、それらのブロック/グラフト共重合体がある。グラ
フト共重合体には、アクリル系重合体を主鎖とするもの
とシリコーンを主鎖とするもの等が挙げられる(特開平
2−158667号、特開平5−311054号、特開
平9−302242号、特開2000−143884号
公報参照)。上記のシリコーンオイルとしては、例え
ば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコ
−ンオイル、あるいはメチルスチリル変性、アルキル変
性、高級脂肪酸変性等の変性ジメチルシリコーンオイル
が挙げられる。は、1〜100,000cStの液状、又はガム
状でもよいし、これらを熱可塑性樹脂に配合したマスタ
−バッチペレットでもよい。
【0027】本発明の凹凸形成用組成物は、単一層ある
いは二層以上の多層成形部材の表皮(表層)を形成する
材料として用いるが、成形品の機能の点から言えば、二
層以上の多層成形部材の表皮として用いるのが望まし
い。例えば、ウエザーストリップの植毛代替材として、
本発明の凹凸形成用組成物を使用する場合は、熱可塑性
エラストマーからなるウエザーストリップ部材用組成物
と本発明の凹凸形成用組成物を共押出しすることによっ
て、ウエザーストリップを形成するのがよい。ガラスを
保持する弾性力は、ウエザーストリップ部材用組成物か
ら得るようにし、摺動性とガラスの傷付き防止性は、本
発明の凹凸形成用組成物から得るようにして、それぞれ
の組成物に機能を分担させた方が、ウエザーストリップ
として必要な機能が得られやすい。なお、ウエザースト
リップに拘わらず、本発明の用途として挙げられるグラ
スチャンネルやヘッドレスト等の自動車用部品、サッシ
の気密材等の建材部品、電線等の被覆材、雑貨品等は、
ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、
ポリスチレン系、ポリオレフィン系の熱可塑性エラスト
マーからなる本体材に凹凸を形成させるものが多い。最
近は、本体材にポリオレフィン系の熱可塑性エラストマ
ーを用いる場合が特に多い。
【0028】成形品が多層成形物である場合、本発明の
凹凸形成用組成物は、直近の下層材に融着させる必要が
ある。例えば、直近の下層材の材質が、ポリ塩化ビニル
系、ポリウレタン系、ポリエステル系の熱可塑性エラス
トマー組成物である場合、本発明で使用する熱可塑性樹
脂基材としては、ポリエステル系熱可塑性樹脂組成物、
ポリウレタン系熱可塑性樹脂組成物、又はこれらの混合
組成物がよい。直近の下層材の材質が、ポリスチレン
系、ポリオレフィン系の熱可塑性エラストマー組成物で
ある場合、本発明で使用する熱可塑性樹脂基材として
は、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂組成物、ポリスチレ
ン系熱可塑性樹脂組成物、又はこれらの混合組成物がよ
い。それぞれの熱可塑性樹脂組成物を適宜組合せること
によって、十分な融着性が得られる。
【0029】熱可塑性樹脂基材は、それを構成する主要
樹脂の種類に係わりなく、凹凸表皮製品の色彩デザイン
のために着色することができる。その場合に用いる着色
剤としては、例えば、「顔料便覧」(日本顔料技術協会
1989.3.10)や「13700の化学商品」(化学工業日報社2
000.1)pp.1171〜1199に記載された染料、顔料が挙げ
られる。また、加工顔料、カラーマスターバッチと呼ば
れる前記顔料を分散剤や分散媒等で処理した市販品を用
いることができる。熱可塑性樹脂基材には、製品に凹凸
形状を多く付与するために、アゾジカルボンアミド、
N、N'−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、4、
4'−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジン)、
ヒドラゾジカルボンアミド、尿素、重炭酸水素ナトリウ
ム等の発泡剤を添加することもできる。また、熱可塑性
樹脂基材には、硬度調整、補強、増量、成形性調整等を
目的に、フィラーや軟化剤を添加することができる。該
フィラーとしては、単繊維、マイカ、クレー、タルク、
炭酸カルシウム、シリカ、カーボンブラック、水酸化マ
グネシウム、水酸化アルミニウム等が挙げられる。ま
た、該軟化剤としては、パラフィン系、アロマ系、ナフ
テン系等のプロセスオイル、フタル酸エステル、トリメ
リット酸エステル、アジピン酸エステル等の可塑剤、エ
チレン−α・オレフィンコオリゴマ−、ポリイソプレン
水添物、ポリブタジエン水添物等の合成油等が挙げられ
る。さらに、熱可塑性樹脂基材には、紫外線吸収剤、光
安定剤、酸化防止剤、安定剤、シリコーン系、フッ素系
の摺動剤及び成形加工助剤、滑剤、銅、鉛、錫、銀、
金、黒鉛、長ストラクチャーカーボン等のフィラー又は
繊維等の導電剤、帯電防止剤、ハロゲン系、亜鉛系、錫
系、リン系等の難燃剤、抗菌剤を添加することもでき
る。
【0030】本発明で使用する樹脂系粒子は、成形温度
で溶融しないものであれば、組成上の限定はない。樹脂
系粒子は、特には架橋結合を形成することによって、溶
融を防止するものが、溶融防止信頼性、高温下での弾性
維持の点で好ましい。また、樹脂系粒子は、熱可塑性樹
脂基材と密着性のあるものが好ましい。したがって、樹
脂系粒子の主成分は、熱可塑性樹脂基材と同一化学構造
又は類似極性の構造を持ち、ヒドロシリル化架橋剤、有
機過酸化物、アゾ化合物、電子線、紫外線、熱、イミド
化合物、硫黄、硫黄同族体、キノンジオキシム誘導体、
フェノール樹脂、プロトン酸、ハロゲン化金属、安定カ
ルボニウムイオン、アルカリ金属、アルカリ水酸化物、
グリニャ−ル試薬、有機金属ハロゲン化合物、有機金属
塩、有機金属化合物、水架橋(シラノール縮合)、イソ
シアネ−ト、エポキシ、カルボン酸、酸無水物、アルデ
ヒド、アルコール、アミン、メラミン、アルコキシド等
と反応する架橋用官能基を持つ化合物がよい。そのよう
な化合物の分子量に制限はないが、溶融しない架橋構造
を高い生産性で形成するには、低分子量のモノマーを用
いるよりも103以上の分子量を持つ重合体組成物が好ま
しい。樹脂系粒子は、凹凸形成用組成物中、通常、15〜
70重量%の割合で配合することが好ましく、この範囲に
あると凹凸形状、成形性が優れる。
【0031】熱可塑性樹脂基材として、ポリオレフィン
系熱可塑性樹脂組成物、ポリスチレン系熱可塑性樹脂組
成物又はこれらの混合組成物を用いた場合、熱可塑性樹
脂基材と同一化学構造又は類似極性の構造を持ち、樹脂
系粒子の主成分として好ましい化合物には、炭素数2〜
12のα・オレフィン、イソプレン、ブタジエン、及びス
チレンから選択される少なくとも1種の構造単位を持っ
た重合体組成物がある。本発明を構成する樹脂系粒子
は、前記した重合体組成物を架橋したものが好ましい
が、架橋するための官能基や架橋方法に限定はない。架
橋用官能基としては、例えば、アルコキシシラン基、ア
ミノ基、エポキシ基、カルボキシル基、カルビノール
基、メルカプト基、フェノール基、メタクリル基、アク
リル基、アリール基やその他の不飽和基が挙げられる。
生産性の点からは、架橋用官能基としては、不飽和基
(炭素炭素二重結合)を選択し、有機過酸化物又はヒド
ロシリル化架橋剤で架橋させるのが好ましい。
【0032】樹脂系粒子の主成分として好ましい炭素数
2〜12のα・オレフィン、イソプレン、ブタジエン、及
びスチレンから選択される少なくとも1種の構造単位と
架橋用官能基を持った重合体組成物としては、天然ゴ
ム、イソプレンゴム、ブチルゴム、アクリロニトリル−
ブタジエンゴム、エチレン−α・オレフィン−非共役ジ
エン重合体、ブタジエンやイソプレンとスチレンや他の
モノマーとをリビングアニオン重合した重合体、ポリブ
タジエン等が挙げられる。特に、(1)エチレン−プロ
ピレン−エチリデンノルボルネン共重合体、(2)エチ
レン−プロピレン−ビニルノルボルネン共重合体、
(3)スチレン−ブタジエン共重合体、(4)スチレン
−イソプレン共重合体、(5)ポリブタジエンが好まし
い。これらのうち、(1)及び(2)の共重合体中の架
橋用官能基は、エチリデンノルボルネン及びビニルノル
ボルネンの非共役ジエンからなる構造単位部分であり、
(3)及び(5)は水素添加されていないブタジエン構
造単位部分であり、(4)は水素添加されていないイソ
プレン構造単位部分である。また、これら(1)〜
(5)は、ランダム、ブロック、グラフト等、共重合の
結合形態は問わない。なお、上記の(3)〜(5)は、
部分水添体も含む。本発明で使用する樹脂系粒子は、不
飽和基濃度を2〜100重量%持つ上記の(1)〜(5)
から選択される重合体の少なくとも1種の構造単位を持
った重合体組成物を有機過酸化物又はヒドロシリル化架
橋剤で架橋させたものが特に好ましい。不飽和基濃度が
2重量%未満では、架橋が不十分で、溶融してしまう場
合がある。
【0033】ウエザーストリップの植毛代替やグラスラ
ン等、成形品に摺動性が求められる場合は、硬い樹脂系
粒子が好ましい。そのためには、上記の(1)及び
(2)ではエチレン比が70重量%以上、(3)及び
(4)ではスチレン比が40重量%以上、(5)では1,2
結合ブタジエン由来の構造が70重量%以上であることが
好ましい。また、上記の(3)としては、スチレン40〜
75重量%、ブタジエン25〜60重量%、ブテン及びエチレ
ン0〜25重量%からなるスチレン−ブタジエン共重合体
は、樹脂系粒子が硬くなり特に好ましい。
【0034】樹脂系粒子の硬さを調整したり、樹脂系粒
子と、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂組成物、ポリスチ
レン系熱可塑性樹脂組成物又はこれらの混合組成物から
なる熱可塑性樹脂基材との融着性を高めるためには、上
記(1)〜(5)の重合体100重量部に、ポリプロピレ
ンとその共重合体及びポリエチレンとその共重合体から
選択される少なくとも1種の飽和重合体5〜80重量部を
混合したものを、有機過酸化物又はヒドロシリル化架橋
剤で架橋するのがよく、この範囲にあると樹脂系粒子が
成形中に溶融することがない。
【0035】前記したポリプロピレンとその共重合体及
びポリエチレンとその共重合体から選択される少なくと
も1種の飽和の重合体としては、プロピレン部がアイソ
タクチック又はシンジオタクチックな結晶構造を持つ、
ホモ、又はエチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−
ヘキセン等のα・オレフィンとの共重合体であるプロピ
レン系樹脂、逆にアタクチック比が高い、ホモ、又はエ
チレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン等の
α・オレフィンとの共重合体であるプロピレン系樹脂、
密度0.91〜0.97g/cm3の高密度ポリエチレン(HDP
E)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、密度が0.86
〜0.91g/cm3であるエチレン−α・オレフィン共重合
体等のエチレン系樹脂が挙げられる。なお、ウエザース
トリップの植毛代替等のように、摺動性と耐磨耗性が求
められる場合は、プロピレン系樹脂や密度0.91〜0.97g
/cm3のエチレン系樹脂を添加するのがよい。
【0036】熱可塑性樹脂基材として、ポリエステル系
熱可塑性樹脂組成物、ポリウレタン系熱可塑性樹脂組成
物、又はこれらの混合組成物を用いる場合は、樹脂系粒
子としては、ポリエステルポリオールとイソシアネ−ト
を使用し、三官能以上のポリエステルポリオール又はイ
ソシアネ−トを含有させて、ウレタン架橋体を成形し、
これを不定形に粉砕したものや、ポリエステル系熱可塑
性樹脂組成物をヒドロシリル化架橋したものが例示され
る。また、樹脂系粒子の生産性の点からは、スチレンの
構造単位と不飽和基やジアリルフタレートの構造単位を
持つ重合体を、有機過酸化物又はヒドロシリル化架橋剤
で架橋したものが好ましい。スチレンの構造単位と不飽
和基を持つ重合体としては、ブタジエン−スチレン−メ
チルメタクリレート共重合体(MBS)、ポリスチレン−
ポリイソプレン−ポリスチレン共重合体(SIS)、ポリ
スチレン−ポリブタジエン−ポリスチレン共重合体(SB
S)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)が挙げられる。
【0037】樹脂系粒子を形成する重合体組成物の不飽
和基を架橋させる場合、使用する有機過酸化物に限定は
ない。有機過酸化物の例としては、1,1−ビス(t−
ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘ
キサン、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキ
セン、2,2−(t−ブチルパーオキシ)ブタン、4,
4−ジ−t−ブチルパーオキシ吉草酸−n−ブチルエス
テル、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロド
デカン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパー
オキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブ
チルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5
−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、t−ブ
チルクミルパーオキサイド、α,α'−ビス(t−ブチ
ルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、トリス−(t−
ブチルパーオキシ)トリアジン、1,6−ビス(t−ブ
チルパーオキシカルボキシ)ヘキサン、ジエチレングリ
コ−ル−ビス(t−ブチルパーオキシカーボネート)、
t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−
ブチルパーオキシ2−エチルヘキシルカーボネート、t
−ブチルパーオキシ3,3,5−トリメチルヘキサノネ
−ト、t−ブチルパーオキシラウレート、2,5−ジメ
チル−2,5−ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサ
ン、t−ブチルパーオキシアセテ−ト、t−ブチルパー
オキシベンゾエイト、t−ヘキシルパーオキシベンゾエ
イト、p−メンタンハイドロパーオキサイド、ジイソプ
ロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、1,1,3,
3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、t−
ヘキシルハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベン
ゼンビス−ハイドロパーオキサイドなど、市販のものを
好適に用いることができる。上記有機過酸化物は、通
常、樹脂系粒子を形成する重合体組成物100重量部に対
して、0.01〜20重量部使用する。
【0038】樹脂系粒子を形成する重合体組成物の不飽
和基を架橋させる場合に使用するヒドロシリル化架橋剤
は、1分子中に珪素原子に結合した水素原子を少なくと
も2個含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン
と、ヒドロシリル化触媒からなるものであれば、特に限
定はない。前記した1分子中に珪素原子に結合した水素
原子を少なくとも2個含有するオルガノハイドロジェン
ポリシロキサンとしては、平均組成式HbRcSi O
(4-b-c)/2(但し、式中、Rは同一又は異種の脂肪族不飽
和基を除く非置換又は置換一価炭化水素基、特に炭素数
1〜10のもので、例えば、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基
等のアリール基、ベンジル基、β−フェニルエチル基等
のアラルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル
基等で、bは0.002〜10の正数、cは1.99〜2.02の正
数、b+cは1.992〜3.0)で示されるもの、又は1分子
中少なくとも2個以上のSiH基を有し、かつ非置換の2
価又は3価の芳香環を1〜4個含有するか、又は炭素数
2〜30のアルキレン基を有するオルガノハイドロジェン
ポリシロキサンで示されるものが例示される。
【0039】前記したヒドロシリル化触媒としては、パ
ラジウム、ロジウム、白金等の第VIII族の遷移金属やこ
れらの錯体が例示される。汎用性の面では、白金系触媒
が好適である。白金系触媒には、白金、白金ブラック、
塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール変性物、塩化白金
酸とオレフィン、アルデヒド、ビニルシロキサン又はア
セチレンアルコール類との錯体がある。白金や白金ブラ
ックよりも、活性の強い錯体(錯塩)を使用するのが望
ましい。代表的なヒドロシリル化触媒として、H2PtCl
6(6H2O)、[(CH2=CH)(CH3)2Si2O]2・Pt、[(CH2=CH)(C
H3)2Si2O]2O・(CH2=CH)(CH3)2Si−O−Si(CH3)(OH)・Pt
に代表される無機ハロゲンを実質的に含まない錯体が挙
げられ、これらはイソプロパノール、2−エチル−ヘキ
サノール、トルエン、キシレンで希釈されて市販されて
いる。また、前記した有機過酸化物もヒドロシリル化触
媒として使用されるが、ラジカル架橋の副反応が発生す
る可能性がある。上記オルガノハイドロジェンポリシロ
キサンと、ヒドロシリル化触媒は、通常、樹脂系粒子を
形成する重合体組成物100重量部に対して、それぞれ、
0.1〜50重量部、遷移金属換算で0.0005〜0.5重量部使用
する。
【0040】ウエザーストリップの植毛代替部に、本発
明の凹凸形成用組成物を用いる場合は、摺動性、耐磨耗
性、均一の粗い凹凸を得る点で、スチレン40〜75重量
%、ブタジエン25〜60重量%、ブテン及びエチレン0〜
25重量%からなるスチレン−ブタジエン共重合体100重
量部、ポリプロピレンとその共重合体及びポリエチレン
とその共重合体から選択される少なくとも1種の重合体
5〜80重量部、スチレン架橋球状粒子10〜70重量部から
なる組成物を、有機過酸化物又はヒドロシリル化架橋剤
1〜10重量部で架橋した樹脂系粒子を用いるのが特に好
ましい。上記スチレン架橋球状粒子は、ジビニルベンゼ
ンやジアリルフタレート等の多官能性不飽和モノマーと
スチレンを、球形状(ビ−ズ状)に懸濁重合等により重
合したものである。このスチレン架橋球状粒子を添加す
ることによって、樹脂系粒子の硬さを増したり、大きさ
を調整することができる。また、スチレン架橋球状粒子
を核にして、前記スチレン−ブタジエン共重合体と前記
ポリプロピレンとその共重合体及びポリエチレンとその
共重合体から選択される少なくとも1種の重合体が上記
核を被覆した粒子が得られるため、樹脂系粒子を大きく
することができる。好ましいスチレン架橋球状粒子の平
均粒径は10〜200μm、さらに好ましくは70〜150μmであ
る。スチレン架橋球状粒子の平均粒径が10〜200μm の
範囲にあると懸濁重合で制御するのが容易で、スチレン
架橋球状粒子の歩留りが向上する。
【0041】ウエザーストリップの植毛代替部として、
本発明の凹凸形成用組成物を用いる場合、ガラスとの摺
動性の点から、該凹凸形成用組成物は、常温で、ある程
度硬い方が好ましい。しかしながら、熱可塑性樹脂基材
と樹脂系粒子を共に硬くしてしまうと、ガラスヘの圧着
追従性が悪くなり、水が切れなくなったり、密閉性が悪
くなる場合がある。また、ウエザーストリップの植毛代
替部等の摺動部に限らず、他の成形品において、人の手
や体に、押さえつけられたり、曲げられたり、擦られる
等、表皮が変形を受ける部分を有するものが多数あり、
これらにもソフトな感触や復元性が求められる。したが
って、熱可塑性樹脂基材と樹脂系粒子のバランスで、凹
凸形成用組成物に柔軟性を持たせる必要がある。具体的
には、熱可塑性樹脂基材の貯蔵弾性率E′が5×106
5×108Pa(20℃)、樹脂系粒子の貯蔵弾性率E′が2
×108〜5×109Pa(20℃)の組合せが特に好ましい硬さ
の組合せである。なお、この場合、前述した樹脂系粒子
を硬くするいくつかの組成設計が有用である。
【0042】本発明を構成する樹脂系粒子は、前述した
ように、着色したものを用いた方がよい場合が多い。そ
の場合に用いる着色剤としては、前記した「顔料便覧」
(日本顔料技術協会1989.3.10)や「13700の化学商
品」(化学工業日報社2000.1)pp.1171〜1199に記載さ
れた染料、顔料が挙げられる。また、加工顔料、カラー
マスターバッチと呼ばれる前記顔料を分散剤や分散媒等
で処理した市販品を用いることができる。
【0043】上記樹脂系粒子には、硬度調整、補強、増
量等を目的として、フィラーを添加することができる。
該フィラーとしては、単繊維、クレー、タルク、炭酸カ
ルシウム、シリカ、カーボン、及び懸濁重合、乳化重
合、気相重合で得られる球状の熱可塑性、熱硬化性樹脂
の粒子等が挙げられる。また、ポリアミド、ポリカーボ
ネート、ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフ
タレートを添加することができる。また、樹脂系粒子に
は、摺動性、手触り肌触り感の調整、ゴミ異物の排除性
の向上を目的として、シリコーン系及びフッ素系の単独
重合体又は共重合体を添加することができる。さらに、
樹脂系粒子には、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止
剤、安定剤、滑剤、銅、鉛、錫、銀、金、黒鉛、長スト
ラクチャーカーボン等のフィラー又は繊維等の導電剤、
帯電防止剤、ハロゲン系、亜鉛系、錫系、リン系等の難
燃剤、抗菌剤を添加することもできる。
【0044】次に、前記樹脂系粒子の製造方法について
説明する。本発明で使用する樹脂系粒子は、不定形、且
つ平均粒径が40〜200μmであることから、該樹脂系粒子
の製造方法としては、高速ロ−ター型粉砕機等を使っ
て、大きめの樹脂塊を不定形に粉砕する方法が挙げられ
る。この方法において、樹脂塊は、球状、ペレット状、
バルク状等、形状は問わず、また、架橋されていてもよ
く、軟化温度の高い熱可塑性樹脂でもよい。樹脂系粒子
の調色、改質、架橋反応、粒子化を行うには、バンバリ
ーミキサー、ニ―ダー、単軸、二軸押出機等の混練機を
使用することができる。
【0045】このようにして得た樹脂系粒子と熱可塑性
樹脂基材を、通常の樹脂組成物やエラストマー組成物の
製造に用いられるバンバリーミキサー、ニーダー、単軸
押出機、二軸押出機等で混合混練する一般的な方法によ
り、本発明の凹凸形成用組成物を製造することができ
る。熱可塑性樹脂基材が単一組成ではなく複数組成から
なる場合は、熱可塑性樹脂基材用の複数組成物を混練し
てから樹脂系粒子と混練してもよいし、熱可塑性樹脂基
材用の複数組成物と樹脂系粒子を一遍に混練してもよ
い。なお、本発明の凹凸形成用組成物は、代表的には、
ペレットとして供給される。
【0046】本発明の凹凸形成用組成物は、押出成形
法、ブロー成形法、射出成形法、回転成形法、プレス成
形法、カレンダーロール法等の通常の成形法によって、
製品表皮に成形される。この場合、成形金型、ダイス、
ロール等の内面側に、スリット、ブラスト、模様、彫
刻、ピンを設けて、表皮の凹凸を誇張したり、外観意匠
性を付加することもできる。なお、熱可塑性樹脂基材と
して、キャピラリーフロー試験で前記した荷重振動を持
つものを用いる場合、荷重振動が発生する剪断速度を参
考に、押出成形法、ブロー成形法のダイスを設計するの
がよい。
【0047】樹脂系粒子を小さくする方向に調整するこ
とは、凹凸形成用組成物の製造時や製品表皮の成形時に
も可能である。この場合、本発明を構成する樹脂系粒子
は、溶融による混和、混練によって消失していくのでは
なく、フィラーが受けるのと同様の破壊によって小さく
する方向に調整される。樹脂系粒子の製造、凹凸形成用
組成物の製造、及び製品表皮の成形時に、樹脂系粒子が
どの程度引き伸ばされるか、また、どの程度引き伸ばさ
れると分裂するかによって、樹脂系粒子の大きさが決定
される。引き伸ばされる量は、凹凸形成用組成物の流れ
により樹脂系粒子に作用する粘性応力と樹脂系粒子の大
きさに比例し、樹脂系粒子の伸長率や界面張力に反比例
すると考えられる。凹凸形成用組成物の流れによって樹
脂系粒子に作用する粘性応力は、熱可塑性樹脂基材種及
びその量と混練機の混練、分散能力が因子となる。混練
機の混練、分散能力は、例えば、二軸押出機の場合、ス
クリューデザイン(ニーディングディスク(ND)の枚
数、NDの幅、NDのねじれ角、チップクリアランス、
フロントフライトやバックフライト種と枚数等)と、混
練条件(温度、スクリュー回転数、処理量)で決定する
ことができる。また、単軸押出機の場合も同様に、スク
リューデザインと混練条件で決定することができる。
【0048】本発明の凹凸形成用組成物で凹凸表皮製品
を製造する場合は、混練、分散能力の低いフルブライト
スクリューの単軸又は二軸押出機を使用して、凹凸形成
用組成物中の樹脂系粒子の平均寸法を維持させること
が、品質の安定性、スクリューの汎用性、スクリュー価
格の点で好ましい。
【0049】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるも
のではない。
【0050】「実施例1、比較例1」 (1)樹脂系粒子の調製 二軸押出機にストランドダイスを付け、ホッパー及びシ
リンダー部から、表1に示す原材料(表中の数字は、重
量部を表す)を投入し、混練した。シリンダー及びダイ
スの温度は170〜200℃の範囲で設定した。ダイスから出
たストランドを、水冷しカットしてペレットを作製し
た。このペレットに、表2に示す架橋剤(表中の数字
は、C2〜C12のα−オレフィン、イソプレン、ブタジ
エン、スチレンから選ばれる少なくとも1種の構造単位
を持つ重合体100重量部に対する重量部を表す)を、ヘ
ンシルミキサ−を使って混合付着させ、熱で架橋反応が
開始できるよう準備をした。二軸押出機のシリンダー温
度を170〜200℃の範囲で設定し、ホッパーから、架橋剤
を混合付着させた混練物のペレットを投入し、50 rpmで
混練した。粒子/粉状物、R1、R2、R3、R4、R
5の樹脂系粒子を作製した。R1、R2、R3、R4、
R5の樹脂系粒子について行った性能評価の結果を表3
に示す。表3中、R2については、スクリューデザイン
とスクリュー回転数を変更し、大きさが異なる3種の粒
子/粉状物を作製し、その大きさの大きい順に、R2
B、R2M、R2Sとした。また、上記樹脂系粒子と合
わせて、高粘度かつ低流動性のポリオレフィン系樹脂粒
子、未架橋のSBS粉末、及び球形のガラスビーズを、順
に比較例1のR6〜R8として同様に評価した。表3
中、プレス溶融試験については、220℃に保温したシー
ト用金型(シート厚み1mm(金型掘りこみ厚み1mm)
に、比重換算で1.2倍の容積となる量の樹脂系粒子を金
型に入れ、面圧40kgf/cm2の圧力で7分間保持し、その
後、面圧40kgf/cm2の圧力を保持したまま、金型が30℃
になるまで冷却し金型を開けて、樹脂系粒子の溶融状態
を観察した。その結果、シートに成形できてしまったも
のを×、均一性はないがエアーが絡んでいないシート状
の部分があるものを△、エアーが絡んでいないシート状
の部分はないが、おぼろのようになるものを○、粉状で
あるものを◎とした。動的粘弾性試験については、プレ
ス溶融試験でシートが作製できたものは、そのシートを
使用した。シートが作製できないものは、活発に架橋反
応する温度より低い温度で、架橋剤を分散させた樹脂系
粒子組成物を作製し、前記と同様量の樹脂系粒子組成物
をシート金型に入れ、同様の保温と圧力を掛け、同様に
冷却してシートを作製した。動的粘弾性(20℃貯蔵弾性
率E′)の測定は、周波数1Hzで、SOLIDS ANALYZER(R
heometric Scientific社製、商品名)を用いて行った。
さらに、損失正接tanδを求めた。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】
【表3】
【0054】(2)熱可塑性樹脂基材の調製 表4に示したように、熱可塑性樹脂基材の原材料(表中
の数字は、重量部を表す)をヘンシルミキサ−で撹拌混
合した。高速二軸押出機PCM30(池貝社製、商品名)の
ホッパーに、得られた原材料混合物を投入して、200 rp
mのスクリュー回転で、B1〜B3の熱可塑性樹脂基材
はシリンダー及びダイスの温度を170〜200℃の範囲で設
定し、B4、B5は150〜180℃の範囲で設定して、混練
した。ダイスから出たストランドを、水冷しカットして
ペレットを作製した。なお、当社調製のTPO−1及びTPS
−1については、その配合と製造方法は以下のとおりで
ある。TPO−1の作製は、まず、エチレン−プロピレン
−エチリデンノルボルネン共重合体100重量部に対し、
ブロックタイプポリプロピレン50重量部、オルガノハイ
ドロジェンポリシロキサン5重量部、乾式シリカ30重量
部、フェノール系老化防止剤1.0重量部を配合した予備
混練原材料を、高速二軸押出機PCM30に投入し、190℃の
混練条件で、予備混練ペレットを作製した。次に、この
予備混練ペレットをPCM30のホッパーに投入し、白金系
ヒドロシリル化触媒0.4重量部、トリシクロデカンジメ
タノールジメタクリレート0.5重量部、パラフィン系オ
イル1.1重量部からなる架橋剤をシリンダーから圧力注
入し、200℃、200 rpmで動的架橋を行って、TPO−1を
作製した。一方、TPS−1は、予備混練原材料を、100g
中に0.09molの未水添不飽和基を持つSEBS100重量部に対
し、HAFカーボンブラック10重量部、オルガノハイドロ
ジェンポリシロキサン5重量部、フェノール系老化防止
剤0.5重量部を配合したものとし、架橋剤を白金系ヒド
ロシリル化触媒0.4重量部、パラフィン系オイル1.7重量
部からなるものとした以外は、TPO−1の場合と同様に
して作製した。
【0055】
【表4】
【0056】B1〜B5の熱可塑性樹脂基材について行
った性能評価の結果を表5に示す。荷重振動の測定は、
キャピログラフ(東洋精機製作所製、商品名)にキャピ
ラリー直径1mm、キャピラリー長さ10 mmのダイスを付
け、各測定温度で、図5に示したように、時間とロード
(ピストンにかかった荷重)の関係を測定した。荷重差
は、任意の連続した山谷間の荷重差を5〜10点測定し、
それらの平均値で表した。周期は、任意の連続した山山
間又は谷谷間の時間を5〜10点測定し、それらの平均値
で表した。なお、図5は、熱可塑性樹脂基材B2の剪断
速度6.0×102/秒での荷重振動を示す写真である。
【0057】
【表5】
【0058】(3)凹凸形成用組成物の調製 表6に示す配合(表中の数字は、重量部を表す)の組成
物を二軸押出機で混練して、実施例1の凹凸形成用組成
物と比較例1の凹凸形成用組成物のペレットを作製し
た。
【0059】
【表6】
【0060】(4)凹凸表皮の成形 図1の二層ダイスの凹凸表皮を形成させる部分aに、実
施例1の凹凸形成用組成物と比較例1の凹凸形成用組成
物が流れるようにすると共に、他の部分には下層材組成
物が流れるように、二台の単軸押出機を接続した(図1
参照)。実施例1の凹凸形成用組成物X1〜X8及び、
比較例1の凹凸形成用組成物Y1〜Y3の時は、下層材に
TPO−1(前出)を用い、ダイス温度210℃、二台の単軸
押出機及びダイス接続用ネックを170〜200℃に温度調節
した。凹凸形成用組成物がX10、X11の時は、下層材に
ポスミ−ルSE−765B(信越ポリマ−社製、商品名、ス
トレート塩化ビニル樹脂とDINPを主成分とし、炭酸カル
シウム、アクリル酸とオルガノシロキサンの共重合体等
からなる塩化ビニル系熱可塑性樹脂組成物)を用い、ダ
イス温度165℃、二台の単軸押出機及びダイス接続用ネ
ックを150〜160℃に温度調節した。すべての組合せにお
いて、成形品幅、総吐出量、及び厚みが合うように凹凸
表皮を成形した。
【0061】(5)凹凸表皮の評価(=凹凸形成用組成
物の評価)は、以下のように行い、その結果を表7に示
した。 (5−1)樹脂系粒子の形状観察及び平均寸法の測定 図4に示したように、凹凸表皮成形品の断面形状を高精
細デジタルマイクロスコープ(KEYENCE社製、商品名)
で観察し、樹脂系粒子の平均寸法は、粒子7点以上の寸
法を同一方向に測定し、これを平均した。 (5−2)成形品の外観 成形された凹凸表皮の外観を目視で観察し、色合い、風
合(毛羽状か、単なる凸凹かどうか等)を評価した。 (5−3)十点表面粗さの測定 十点表面粗さを、surfcom480A Ver.3(東洋精密社製、
商品名)で測定した。測定条件は、評価長さ=40mm、測
定速度=0.6mm/秒、カットオフ値=8mm、フィルター
種別:ガウシアン、傾斜補正:直線、カットオフ比=300
とした。 (5−4)摩擦係数の測定 摩擦試験機として、ヘイドン14−D−ANL(新東科学
杜製、商品名)を用い、成形品から6×50mmの凹凸表皮
部を切り取り、平面圧子に貼りつけ、荷重100g、引張
速度100mm/分の条件で、ガラスとの静摩擦係数及び動
摩擦係数を測定し摺動性の評価とした。 (5−5)樹脂系粒子の熱可塑性樹脂基材との密着性試
験 成形品から20×100mmの凹凸表皮部を切り取り、テンシ
ロンRTM−500(TOYO BALDWIN社製、商品名)で20%引っ
張った状態で固定し、中心部分に1cm角のセロハンテー
プを貼りつけた。すぐに、セロハンテープを剥がし、該
テープに付着している樹脂系粒子を下記の基準で評価し
た。 ○:全く樹脂系粒子は付着していない。 △:ほとんど樹脂系粒子は付着していない。 ×:明らかに基材から脱落した樹脂系粒子が付着してい
る。
【0062】
【表7】
【0063】(5−6)評価結果 凹凸表皮について行った上記評価から、以下のことが判
明した。 実施例1の凹凸形成用組成物では、鋭利な凹凸が形成
できた。しかし、比較例1の凹凸形成用組成物では凹凸
ができなかったり、鋭利な凹凸ができず、しかも樹脂系
粒子が脱落しやすかった。樹脂系粒子の形状が不定形の
時、鋭利な凹凸が形成できた。 同一熱可塑性基材からなるX2、X3、X4の十点表
面粗さは、樹脂系粒子の平均寸法と相関があった。 X1〜X8及びX10、X11は、凹凸が毛羽又は毛玉状
になり、特異な押出プロファイルになった。これらは、
流動時に荷重振動が発生する熱可塑性基材からなる凹凸
形成用組成物であった。また、成形品中に存在する樹脂
系粒子の平均寸法を超える十点表面粗さになった。例え
ば、X6の成形品断面は図4に示すとおりである。樹脂
系粒子だけが凹凸を形成しているのではなく、樹脂系粒
子、熱可塑性基材、空隙で毛羽又は毛玉状を形成してい
る。 X1〜X8は、毛羽状の凹凸が指に馴染んで微妙に動
き、また粘着性がなく、手触りがよかった。これらはシ
リコーン成分を含む流動時に荷重振動が発生する熱可塑
性基材からなる凹凸形成用組成物であった。 ガラスに対する摺動性は、貯蔵弾性率E'(20℃)の
高い硬い樹脂系粒子を含有した凹凸形成用組成物がよか
った。
【0064】「実施例2、比較例2」実施例1の凹凸形
成用組成物「X5」と、樹脂系粒子R3から顔料を抜い
た以外はX5と同一の配合、製造方法からなる「X5−
01」の2種類の実施例2に係る凹凸形成用組成物を作
製した。次に、ダイスから本体硬質部2となるポリプロ
ピレン組成物(タルク、黒顔料を含有する)、本体弾性
部1となる熱可塑性エラストマー、及び窓ガラス摺動部
3となる実施例2の凹凸形成用組成物を押出し、図2に
示す車両用ウエザーストリップを成形した(「実施例2
の製品」)。なお、本体弾性部1と窓ガラス摺動部3と
を合わせてリップ部という。また、図2中、4は窓ガラ
スを表す。比較例2として、リュブマー(三井化学製ポ
リエチレン系摺動材、商品名、貯蔵弾性率E'1.3×109P
a(20℃))100重量部に、ハイゼックスミリオン240M
(三井化学社製、商品名、超高分子量ポリエチレン粒
子)80重量部を混練した凹凸形成用組成物で窓ガラス摺
動部を形成した「比較例2の製品」も作製した。本体弾
性部となる熱可塑性エラストマーには、「実施例2の製
品」、「比較例2の製品」ともに、TBO−N18(信越ポ
リマー社製、商品名、PP、ENB−EPDMを主成分とし、他
にパラフィン系オイル、シリカ、黒顔料等を含有した混
練物を、ヒドロシリル化剤、白金系触媒、アクリロイル
化合物で動的に架橋したものを用いた。
【0065】「実施例2の製品」及び「比較例2の製
品」について、以下のことが判明した。 「実施例2の製品」の窓ガラス摺動部は、毛羽だった
凹凸になった。十点平均表面粗さは、「X5」で220μ
m、「X5−01」で217μmと、実施例1と同等であっ
た。断面を切って、「X5−01」の粒子を観察する
と、不定形で、平均寸法は72μmであった。 「X5−01」からなるウエザーストリップは、窓ガ
ラス摺動部のみ白けており、黒色の他部分と不統一で、
見栄えが悪かった。「X5」からなるウエザーストリッ
プは色的な一体性があり、高級感があった。 「比較例2の製品」の窓ガラス摺動部は、際立った凹
凸がなく、十点平均表面粗さが1.9μmであった。 「実施例2の製品」、「比較例2の製品」の窓ガラス
摺動部を水平にし、この上に土を撒いて、板ガラスでさ
すった。「実施例2の製品」の場合は、凹溝に土が入
り、ガラスに付着する土がなくなっていくのに対し、
「比較例2の製品」の場合は、土は板ガラスとの間で動
き続けた。 「比較例2の製品」のリップ部を指で変形させるとし
わになってしまった。しかし、「実施例2の製品」はリ
ップ部が変形しても、回復ししわが残らなかった。
【0066】「実施例3」柔軟性を上げるために、熱可
塑性樹脂基材の1成分であるTPO−1を、当社調製のTPO
−2に変更した以外は、実施例1の「X4」と同一組成
物である実施例3の凹凸形成用組成物を作製した。そし
て、二層の楕円円筒ダイスに二つの押出機を接続し、表
層部を実施例3の凹凸形成用組成物、内層部を信越ポリ
マ−社製のTBO−784(商品名、PP、VLDPE、ENB−EPDMを
主成分とし、他にパラフィン系オイル、シリカ等を含有
した混練物を、ヒドロシリル化剤、白金系触媒、トリシ
クロデカンジメタノールジメタクリレートで動的に架橋
したもの)を灰色に着色したオレフィン系熱可塑性エラ
ストマーで、円筒状に押出し、これを二枚の金型で挟
み、空気を吹き込んで金型の内壁に密着させると同時に
冷却して、図3(a)に示した車両用ヘッドレスト5の
表皮層となる中空成形品である「実施例3の製品」を得
た。なお、該金型の内側には、図3(b)に示したよう
に、キャンバス布地模様を施した。TPO−2の作製は、
まず、エチレン−プロピレン−ビニルノルボルネン共重
合体65重量部に対し、ブロックタイプポリプロピレン15
重量部、オルガノハイドロジェンポリシロキサン3重量
部、乾式シリカ6.5重量部、フェノール系老化防止剤0.5
重量部、パラフィン系オイル10重量部を配合した予備混
練原材料を、高速二軸押出機PCM30に投入し、190℃の混
練条件で、予備混練ペレットを作製した。次に、この予
備混練ペレットと、白金系ヒドロシリル化触媒0.2重量
部、トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート1.
5重量部からなる架橋剤を定量フィーダーでPCM30のホッ
パーに投入し、200℃、200 rpmで動的架橋を行って、TP
O−2のペレットを作製した。
【0067】「実施例3の製品」について、以下のこと
が判明した。 「実施例3の製品」の金型模様の規則的な凹凸を相殺
した時の十点平均表面粗さは69μmであった。「実施例
3の製品」の断面を切って、樹脂系粒子を観察すると、
不定形で、平均寸法は61μmであった。 「実施例3の製品」は、金型模様、実施例3の凹凸樹
脂組成物による毛羽立ち布様、及び熱可塑性基材と樹脂
系粒子の色を変えた効果が相まって、染めた繊維を編ん
だ布地感のある外観が得られた。また、粘着感がなく、
手触りも布地の風合を持つものとなった。本物の布地と
異なり、ジュ−ス、タバコの灰等を付着させても、染み
や汚れの付きにくい特性も有していた。
【0068】
【発明の効果】本発明によれば、特には押出成形、ブロ
ー成形で、成形品の表面に凹凸を本体成形と同時に形成
することができるため、従来方法に比べて、製造工程が
容易で、作業環境を良好に保つことができる。その上、
本発明は、従来品に比べて、表面粗さが大きく、凹凸外
観意匠性、摺動性、耐摩耗、非汚染性、ゴミ異物の排除
性(ブラッシング効果)に優れる表面被覆部材や、デザ
イン性、織物、毛羽立ち布様の風合、手触り感など、人
の感覚に訴える表皮部材を提供することができ、産業
上、極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】凹凸表皮成形用ダイスの説明図である。
【図2】実施例2、比較例2の車両用ウエザーストリッ
プの説明図である。
【図3】(a)は実施例3の車両用ヘッドレストの説明
図、(b)は金型の内側に施したキャンバス布地模様の
説明図である。
【図4】凹凸表皮成形品(X6)の断面形状を示す写真
である。
【図5】熱可塑性樹脂基材B2の剪断速度6.0×102/秒
での荷重振動を示す写真である。
【符号の説明】
1 本体弾性部 5 車両用ヘッドレスト 2 本体硬質部 3 窓ガラス摺動部 4 窓ガラス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野田 修康 埼玉県さいたま市吉野町1丁目406番地1 信越ポリマ−株式会社東京工場内 (72)発明者 辻葩 一 埼玉県さいたま市吉野町1丁目406番地1 信越ポリマ−株式会社商品研究所内 Fターム(参考) 4J002 AA01W AC01X AC03X AC06X AC07X BB02W BB11W BB15W BB18W BB24X BP01W BP01X BP03W CF10W CK02W CP17W GL00 GN00 GQ00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂基材に樹脂系粒子が分散し
    た凹凸形成用組成物において、該熱可塑性樹脂基材が、
    ポリオレフィン系熱可塑性樹脂組成物、ポリスチレン系
    熱可塑性樹脂組成物、ポリエステル系熱可塑性樹脂組成
    物、及びポリウレタン系熱可塑性樹脂組成物から選択さ
    れる1種又は2種以上の組成物からなり、該樹脂系粒子
    が、前記凹凸形成用組成物の成形温度で溶融しないもの
    であり、且つ不定形で、平均寸法40〜200μmであること
    を特徴とする凹凸形成用組成物。
  2. 【請求項2】 樹脂系粒子が、動的粘弾性を測定した時
    の位相差δが0.15以下である請求項1に記載の凹凸形成
    用組成物。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂基材が、キャピラリーフロ
    ー試験において、時間と荷重の関係を表示した時の周期
    が2秒以下、且つ最大荷重差が2.5kg以上である荷重振
    動を持つ請求項1又は2に記載の凹凸形成用組成物。
  4. 【請求項4】 樹脂系粒子が、炭素数2〜12のα・オレ
    フィン、イソプレン、ブタジエン、及びスチレンから選
    択される少なくとも1種の構造単位を持った重合体組成
    物を、有機過酸化物又はヒドロシリル化架橋剤で架橋し
    てなる請求項1に記載の凹凸形成用組成物。
  5. 【請求項5】 樹脂系粒子が、下記(1)〜(5)から
    選択される重合体の少なくとも1種の構造単位を持った
    重合体組成物を、有機過酸化物又はヒドロシリル化架橋
    剤で架橋してなる請求項4に記載の凹凸形成用組成物。 (1)エチレン−プロピレン−エチリデンノルボルネン
    共重合体 (2)エチレン−プロピレン−ビニルノルボルネン共重
    合体 (3)スチレン−ブタジエン共重合体 (4)スチレン−イソプレン共重合体 (5)ポリブタジエン
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