JP3982467B2 - 粉末成形用パウダーおよび粉末成形体 - Google Patents

粉末成形用パウダーおよび粉末成形体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、粉末成形用パウダーおよび粉末成形体に関するものである。更に詳しくは、本発明は、粉体流動性および粉末成形後、金型から成形品を取り出す際の離型性に優れる粉末成形用パウダー及び該パウダーを粉末成形してなる成形体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車内装部品などの表皮材には、表面に皮しぼ、ステッチ等の複雑な凹凸模様を有すること、柔軟性に優れることが求められており、該表皮材には、粉末成形体が主に用いられている。該粉末成形体の成形に用いられる粉末成形用パウダーとしては、例えば、油展エチレン−プロピレン−エチリデンノルボルネンゴムとポリプロピレン樹脂とを動的架橋してなる組成物からなる熱可塑性エラストマーパウダーが知られている(例えば、特許文献1参照。)。また、該熱可塑性エラストマーパウダーに酸化アルミニウムの粉体を配合したパウダーが知られている(例えば、特許文献2、特許文献3参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−5050号公報
【特許文献2】
特開平5−70601号公報
【特許文献3】
特開平11−286578号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記パウダーを用いて粉末成形を行った場合、粉末成形体を金型から離型する際の離型力が高くなることがあり、十分満足のいくものではなかった。
かかる状況のもと、本発明が解決しようとする課題は、粉体流動性および離型性に優れる粉末成形用パウダーおよび該パウダーを粉末成形してなる粉末成形体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の第一は、下記成分(I)100重量部あたり、下記成分(II)0.1〜10重量部をドライブレンドしてなる粉末成形用パウダーに係るものである。
(I):オレフィン系熱可塑性エラストマー及びスチレン系熱可塑性エラストマーを含有する熱可塑性エラストマーパウダーであって、平均粒径が30〜1000μmであり、JIS K−7210(1976)に従い、荷重21.18N、温度230℃で測定されるメルトフローレートが、10〜200g/10分である熱可塑性エラストマーパウダー
(II):平均粒径が0.005〜10μmである熱硬化性樹脂微細粉体
また、本発明の第二は、上記粉末成形用パウダーを粉末成形してなる粉末成形体に係るものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の成分(I)に用いられる熱可塑性エラストマーパウダーは、熱可塑性エラストマーを含有してなるパウダーである。該熱可塑性エラストマーとしては、例えばオレフィン系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー等が挙げられる(例えば、松崎昭二著 化学工業日報社1991年発行 「熱可塑性エラストマー組成物」を参照)。これらは、単独または2種以上組み合わせて用いられる。
【0007】
ここで、オレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、ポリオレフィン系樹脂及びポリオレフィン系ゴムからなる組成物等が挙げられる。該オレフィン系熱可塑性エラストマーは、例えば特開平5−5050号公報、特開平10−30036号公報、特開平10−231392号公報、特開2001―49052号公報等に記載されている方法で製造することができる。
【0008】
上記のポリオレフィン系樹脂とは、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセンなどの炭素原子数2〜10のオレフィン1種または2種以上から誘導される繰り返し単位を50重量%以上含有する重合体であって、JIS K−6253(1997)のA硬度が98を超える重合体である。ポリオレフィン系樹脂はオレフィン以外の単量体から誘導される繰り返し単位を含有していてもよく、オレフィン以外の単量体としては、たとえば、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエンなどの炭素数4〜8の共役ジエン;ジシクロペンタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ジシクロオクタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、5−ビニル−2−ノルボルネンなどの炭素原子数5〜15の非共役ジエン;酢酸ビニルなどのビニルエステル化合物;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルなどの不飽和カルボン酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和カルボン酸があげられる。
【0009】
ポリオレフィン系樹脂としては、たとえば、エチレン単独重合体、プロピレン単独重合体、1−ブテン単独重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体、プロピレン−1−ブテン共重合体、プロピレン−1−ヘキセン共重合体、プロピレン−1−オクテン共重合体、エチレン−プロピレン−1−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−プロピレン−1−オクテン共重合体が挙げられる。これらポリオレフィン系樹脂は1種または2種以上組み合わせて用いられる。
【0010】
ポリオレフィン系樹脂の中では、得られる粉末成形体の耐熱性の観点から、プロピレンから誘導される繰り返し単位の含有量が80重量%以上であるポリプロピレン系樹脂が好ましく使用される。該ポリプロピレン系樹脂のプロピレンから誘導される繰り返し単位の含有量は、より好ましくは90重量%以上であり、更に好ましくは95重量%以上である。ただし、ポリプロピレン系樹脂の全単量体単位の含有量を100重量%とする。
【0011】
ポリオレフィン系樹脂のメルトフローレート(MFR)は、粉末成形用パウダーの溶融性、得られる粉末成形体の機械的強度、耐磨耗性をより高める観点から、好ましくは10〜500g/10分であり、より好ましくは50〜400g/10分であり、更に好ましくは100〜300g/10分である。なお、MFRは、JIS K−7210(1976)に従って、温度230℃、荷重21.18Nの条件で測定される。
【0012】
上記のポリオレフィン系ゴムとは、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−メチルプロピレン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセンなどの炭素原子数2〜10のオレフィン1種または2種以上から誘導される繰り返し単位を50重量%以上含有する重合体であって、JIS K−6253(1997)のA硬度が98以下の重合体である。ポリオレフィン系ゴムはオレフィン以外の単量体から誘導される繰り返し単位を含有していてもよく、オレフィン以外の単量体としては、たとえば、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエンなどの炭素数4〜8の共役ジエン;ジシクロペンタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ジシクロオクタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、5−ビニル−2−ノルボルネンなどの炭素原子数5〜15の非共役ジエン;酢酸ビニルなどのビニルエステル化合物;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルなどの不飽和カルボン酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和カルボン酸があげられる。
【0013】
ポリオレフィン系ゴムとしては、たとえば、プロピレン単独重合体、1−ブテン単独重合体、2−メチルプロパン単独重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−3−メチル−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体、プロピレン−1−ブテン共重合体、プロピレン−1−ヘキセン共重合体、プロピレン−1−オクテン共重合体、エチレン−プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体、エチレン−プロピレン−1−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−プロピレン−1−オクテン共重合体があげられ、これらポリオレフィン系ゴムは1種または2種以上組み合わせて用いられる。これらは公知の方法で製造することができる。
【0014】
ポリオレフィン系ゴムの中では、成形体の機械的強度をより高める観点から、エチレン−α−オレフィン共重合体ゴムが好ましく使用される。ここで、α−オレフィンとしては、入手容易性の観点から、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンが好ましい。
【0015】
ポリオレフィン系ゴムの中では、成形体の柔軟性および機械的強度をより高める観点から、JIS K−6253(1997)のA硬度が80以下であるエチレン−α−オレフィン共重合体ゴムが好ましい(要件▲1▼)。
【0016】
ポリオレフィン系ゴムのメルトフローレート(MFR)は、粉末成形用パウダーの溶融性、成形体の機械的強度、耐磨耗性をより高める観点から、好ましくは0.5〜50g/10分であり、より好ましくは1〜30g/10分である。なお、MFRは、JIS K−7210(1976)に従って、温度190℃、荷重21.18Nの条件で測定される。
【0017】
オレフィン系熱可塑性エラストマーにおけるポリオレフィン系樹脂及びポリオレフィン系ゴムの含有量は、通常ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して20〜300重量部であるが、得られる粉末成形体の柔軟性、耐熱性及び耐寒衝撃性の観点から、好ましくは25〜150重量部である。
【0018】
熱可塑性エラストマーパウダーがポリオレフィン系樹脂及びエチレン−α−オレフィン共重合体ゴムを含有する場合、さらに水添共役ジエン重合体を含有することにより、粉末成形体の機械的強度を向上させることができる。
【0019】
水添共役ジエン重合体としては、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、ペンタジエン、2−3−ジメチルブタジエンなどの炭素原子数4〜8の共役ジエン1種又は2種以上の重合体である原料共役ジエン重合体を水添したものをあげることができ、ポリブタジエンの水添物、ポリイソプレンの水添物などを用いることができる。原料共役ジエン重合体を水添することにより、共役ジエン単位の不飽和結合が飽和されるが、該飽和されてなる単量体単位を水添共役ジエン単位とした場合、水添共役ジエン重合体としては、得られる粉末成形体の柔軟性の観点から、側鎖の炭素数が2以上である水添共役ジエン単位の含有量が50重量%を超えることが好ましい。ただし、水添共役ジエン重合体中の水添共役ジエン単位の含有量を100重量%とする。また、水添共役ジエン重合体は、側鎖の炭素数が2以上である水添共役ジエン単位の割合が異なる2以上のブロックから構成されていてもよい。このような水添共役ジエン重合体としては、特開平3―74409号公報に記載の重合体、JSR株式会社製の「ダイナロンCEBC6200」などの市販品等があげられる。
【0020】
水添共役ジエン重合体を含有する場合、その含有量は得られる粉末成形体の引張強度および柔軟性の観点から、ポリオレフィン系樹脂及びエチレン−α−オレフィン共重合体ゴムの合計量100重量部に対し、好ましくは1〜20重量部であり、より好ましくは2〜10重量部である。
【0021】
スチレン系熱可塑性エラストマーとは、ビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体又はその水添物である。
【0022】
スチレン系熱可塑性エラストマーに用いられるビニル芳香族化合物としては、例えば、炭素原子数8〜12のビニル芳香族化合物が用いられ、そのビニル基の1位又は2位がメチル基などのアルキル基などで置換されていてもよく、具体的には、スチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレンなどをあげることができ、これらは1種又は2種以上組み合わせて用いられる。これらの中では、得られる粉末成形体の機械的強度をより高める観点から、スチレンが好ましい。
【0023】
共役ジエンとしては、例えば、炭素原子数4〜8の共役ジエンが用いられ、1,3−ブタジエン、イソプレン、ペンタジエン、2−3−ジメチルブタジエンなどをあげることができ、これらは1種又は2種以上組み合わせて用いられる。これらの中では、得られる粉末成形体の機械的強度をより高める観点から、1,3−ブタジエン及び/又はイソプレンが好ましい。
【0024】
ビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体としては、たとえば、スチレン−1,3−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体などがあげられ、これらは1種又は2種以上組み合わせて用いられる。また、これらは公知の方法により製造することができる。
【0025】
ビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体は、構造が1つのブロックからなるものでもよく、構造が異なる2以上のブロックから構成されてもよい。構造が1つのブロックからなるものとしては、ビニル芳香族化合物と共役ジエンとがランダムに配列した構造の共重合体、たとえば、スチレン−ブタジエンランダム共重合体、スチレン−イソプレンランダム共重合体があげられる。構造が異なる2以上のブロックから構成されるものとしては、たとえば、スチレン単独重合体ブロック−ブタジエン単独重合体から構成される共重合体、スチレン単独重合体ブロック−イソプレン単独重合体ブロックから構成される共重合体、スチレン単独重合体ブロック−ブタジエン単独重合体ブロック−スチレン単独重合体ブロックから構成される共重合体、スチレン単独重合体ブロック−イソプレン単独重合体ブロック−スチレン単独重合体ブロックから構成される共重合体、スチレン単独重合体ブロック−ブタジエン−イソプレン共重合体ブロック−スチレン単独重合体ブロックから構成される共重合体、スチレン単独重合体ブロック−スチレン−ブタジエン共重合体ブロック−スチレン単独重合体ブロックから構成される共重合体等が挙げられ、かかる共重合体においてスチレン−ブタジエン共重合体ブロックはスチレンとブタジエンとがランダムに共重合した構造のブロックであってもよいし、スチレン単位の含有量が徐々に減少又は増加するテーパー状の構造のブロックであってもよい。
【0026】
ビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体水添物とは、前述のビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体を水素添加することにより得られる重合体であり、ビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体と同様、構造が1つのブロックからなるものでもよく、構造が異なる2以上のブロックから構成されてもよい。ビニル芳香族化合物と共役ジエンの共重合体の水添物としては、たとえば、スチレン−1,3−ブタジエン共重合体水添物、スチレン−イソプレン共重合体水添物があげられ、これらは1種または2種以上組み合わせて用いられる。
【0027】
スチレン系熱可塑性エラストマーのJIS K−7210に従って230℃、荷重21.18Nで測定したメルトフローレート(MFR)は、得られる粉末成形体の機械的強度、耐磨耗性及び得られる粉末成形用パウダーの溶融性をより高める観点から、好ましくは1〜200g/10分であり、より好ましくは2〜100g/10分であり、更に好ましくは3〜80g/10分である。
【0028】
スチレン系熱可塑性エラストマーは、官能基で変性されていてもよく、官能基としては、酸無水物基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基、イソシアネート基及びエポキシ基から選ばれた少なくとも一種の官能基を用いることができる。これら官能基で変性したスチレン系熱可塑性エラストマーを用いた場合、例えば得られる粉末成形体の表面に塗装を行う場合、塗装膜との接着性が向上する場合がある。
【0029】
スチレン系熱可塑性エラストマーの中では、得られる粉末成形体の機械的強度の観点から、下記要件▲2▼を充足するビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体水添物であることが好ましい。
▲2▼:下記(a)及び(b)の構造単位を含有するビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体を水添してなること
(a):ビニル芳香族化合物重合体ブロック
(b):下記(b1)及び(b2)から選ばれる少なくとも一種類のブロック
(b1):ビニル芳香族化合物と共役ジエンの共重合体ブロック
(b2):共役ジエン重合体ブロック
【0030】
上記の要件▲2▼を充足するビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体水添物は、一般式[(a)−(b)]n、[(a)−(b)]n−(a)、[(b)−(a)]n−(b)(ただし、nは1以上の整数であり、(a)及び(b)が複数の場合、複数の(a)及び(b)はそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。)で表わされる構成を有し、例えば[(a)−(b1)]n−(a)、[(a)−(b2)]n−(a)で表わされるものがあげられる。
【0031】
上記の要件▲2▼を充足するビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体水添物の中では、得られる粉末成形体の機械的強度の観点から、(a)−(b1)−(a)、(a)−(b2)−(a)で表わされるビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体水添物が好ましく、例えばスチレン単独重合体ブロック−ブタジエン−スチレン共重合体ブロック(ランダム共重合ブロックまたはスチレンが漸増するテーパー状ブロック)−スチレン単独重合体ブロックから構成された重合体の水添物、スチレン単独重合体ブロック−ブタジエン単独重合体ブロック−スチレン単独重合体ブロックから構成された重合体の水添物、スチレン単独重合体ブロック−イソプレン−スチレン共重合体ブロック(ランダム共重合ブロックまたはスチレンが漸増するテーパー状ブロック)−スチレン単独重合体ブロックから構成された重合体の水添物、スチレン単独重合体ブロック−イソプレン単独重合体ブロック−スチレン単独重合体ブロックから構成された重合体の水添物などがあげられ、これらの中では、(a)−(b2)−(a)で表わされるビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体水添物がより好ましく、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体水添物が特に好ましい。
【0032】
スチレン系熱可塑性エラストマーの全ビニル芳香族化合物単位含有量(T:重量%)は、得られる粉末成形体の柔軟性、耐折り曲げ白化性及び耐熱性(成形体表面の光沢およびブリード物防止)の観点から、10〜18重量%であることが好ましく(要件▲3▼)、12〜17重量%であることがより好ましい。ただし、スチレン系熱可塑性エラストマーに含まれる全単量体単位含有量を100重量%とする。なお、全ビニル芳香族化合物単位含有量は、該スチレン系熱可塑性エラストマーの四塩化炭素等溶液を用いて、1H−NMR測定により求めることができる。
【0033】
スチレン系熱可塑性エラストマーとしては、得られる粉末成形体の柔軟性、耐折り曲げ白化性及び耐光性の観点から、ビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体水添物中の水添共役ジエン単位の含有量100重量%に対し、側鎖の炭素原子数が2以上である水添共役ジエン単位の含有量(V:重量%)が60重量%を超えるビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体水添物が好ましく(要件▲4▼)、側鎖の炭素原子数が2以上である水添共役ジエン単位の含有量が65〜85重量%であるビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体水添物がより好ましく、側鎖の炭素原子数が2以上である水添共役ジエン単位の含有量が70〜80重量%であるビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体水添物が更に好ましい。なお、ビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体を水添することにより共役ジエン単位の不飽和結合が飽和されるが、該飽和されてなる単量体単位を水添共役ジエン単位とし、該単位の含有量は、赤外分析を用い、モレロ法により求めることができる。
【0034】
スチレン系熱可塑性エラストマーとしては、得られる粉末成形体の耐熱性(成形体表面の光沢およびブリード物防止)の観点から、(a)ビニル芳香族化合物重合体ブロック中のビニル芳香族化合物単位の含有量(S:重量% ただし、スチレン系熱可塑性エラストマー中のビニル芳香族化合物単位の含有量を100重量%とする。)、要件▲3▼の(T)、要件▲4▼の(V)の関係が、下記式(1)を満足すること(要件▲5▼)を充足することが好ましい。
V≦0.375×S+1.25×T+40 (1)
【0035】
これらのうち、上記要件▲2▼〜▲5▼を充足するスチレン系熱可塑性エラストマーを使用した場合は、機械的強度、柔軟性、耐折り曲げ白化性、耐熱性(成形体表面の光沢およびブリード物防止)、耐光性に優れた粉末成形体を得ることができる。
【0036】
要件▲2▼〜▲5▼を充足するスチレン系熱可塑性エラストマーは、たとえば特開平3―72512号公報、特開平5―271325号公報、特開平5―271327号公報、特開平6−287365号公報などに記載された方法によって製造することができる。
【0037】
また、上記スチレン系熱可塑性エラストマーに、上記のポリオレフィン系樹脂を含有させて使用することもでき、該ポリオレフィン系樹脂の含有量は、スチレン系熱可塑性エラストマー100重量部に対し、通常500重量部以下であり、好ましくは50〜400重量部である。
【0038】
ポリウレタン系熱可塑性エラストマーとは、ポリウレタンをハードセグメントに、ポリオールやポリエステルをソフトセグメントに有する熱可塑性エラストマーである。必要に応じて、安定剤や顔料が配合されてなる。また、ポリウレタン系熱可塑性エラストマーからなるパウダーとしては、三洋化成工業株式会社製のメルテックスLA等が挙げられる。
【0039】
ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマーとは、ポリ塩化ビニル樹脂、可塑剤及び必要に応じて安定剤や顔料が配合されなる熱可塑性エラストマーである。ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマーとしては、例えば住友化学工業株式会社製スミリットFLX等が挙げられる。また、塩化ビニル系熱可塑性エラストマーは、さらにNBR(アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム)や、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体ゴム)等のポリマーが配合されていてもよい。この場合、耐寒衝撃性の優れた粉末成形体を得ることができる。
【0040】
ポリアミド系熱可塑性エラストマーとは、結晶性で溶融温度の高いポリアミドをハードセグメントとして有し、非結晶性でガラス転移温度の低いポリエーテルやポリエステルをソフトセグメントとして有するブロックコポリマーである。必要に応じて、顔料や安定剤が配合される。ポリアミド系熱可塑性エラストマーは、ポリエーテルエステルタイプ及びポリエステルアミドタイプの2種類に大別される、また、ポリアミド系熱可塑性エラストマーは、さらにNBR(アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム)や、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体ゴム)等のポリマーが配合されていてもよい。この場合、耐寒衝撃性の優れた粉末成形体を得ることができる。
【0041】
熱可塑性エラストマーとしては、得られる粉末成形体の機械的強度、耐折り曲げ白化性、耐熱性(成形体表面の光沢及びブリード物防止)及び耐光性を高める観点から、オレフィン系熱可塑性エラストマー及びスチレン系熱可塑性エラストマーを含有する熱可塑性エラストマーが好ましく、ポリオレフィン系樹脂及び上記▲1▼の要件を充足するポリオレフィン系ゴムからなるオレフィン系熱可塑性エラストマー及び上記要件▲2▼〜▲5▼のすべてを充足するスチレン系熱可塑性エラストマーを含有する熱可塑性エラストマーがより好ましい。
【0042】
この場合、ポリオレフィン系ゴムの含有量は、得られる粉末成形体の柔軟性、耐寒衝撃性、耐熱性及び耐光性をより高める観点から、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、好ましくは20〜200重量部であり、より好ましくは25〜150重量部である。
【0043】
また、スチレン系熱可塑性エラストマーの含有量は、得られる粉末成形体の機械的強度、耐折り曲げ白化性、耐熱性及び耐光性をより高める観点から、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、好ましくは20〜300重量部であり、より好ましくは25〜200重量部である。
【0044】
本発明の粉末成形用パウダーに用いられる熱可塑性エラストマーパウダーは、上記の熱可塑性エラストマーの他に、共役ジエン重合体、天然ゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、エピクロロヒドリンゴム、アクリルゴム等のゴム質重合体;エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びこれらのけん化物、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸グリシジル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸グリシジル−酢酸ビニル共重合体等の他の重合体成分を含有していてもよい。その含有量は、熱可塑性エラストマー100重量部に対して、通常50重量部以下である。
【0045】
本発明の粉末成形用パウダーに用いられる熱可塑性エラストマーパウダーは、たとえば鉱物油系軟化剤や、フェノール系、サルファイト系、フェニルアルカン系、フォスファイト系、アミン系、アミド系等の耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、顔料、シリコーン化合物、金属石鹸、パラフィン系、マイクロクリスタリン系、水添テルペン樹脂等のワックス、防かび剤、抗菌剤、フィラー、発泡剤などの各種添加剤などを含有していてもよい。
【0046】
特に熱可塑性エラストマーパウダーが、シリコーン化合物を含有する場合、剥離性をより高めることができる。シリコーン化合物の含有量は、熱可塑性エラストマー100重量部に対して、剥離性を高める観点から、好ましくは0.1重量部以上であり、より好ましくは0.5重量部以上であり、粉末成形体の機械的強度を、特に低温での強度を高める観点から、好ましくは10重量部以下であり、より好ましくは7重量部以下である。
【0047】
本発明の粉末成形用パウダーに用いられる熱可塑性エラストマーパウダーが顔料を含有する場合、所望の色の粉末成形体を得ることができる。顔料としては、アゾ系、フタロシアン系、スレン系、染色レーキ等の有機顔料、酸化チタン等の酸化物系、クロモ酸モリブデン酸系、硫化セレン化合物、フェロシアン化合物、カーボンブラック等の無機顔料が用いられる。
【0048】
熱可塑性エラストマーパウダーに用いられる熱可塑性エラストマーを含有する重合体組成物を得るためには、熱可塑性エラストマーを構成する上記の重合体成分及び必要に応じて他の重合体成分及び/又は添加剤とを溶融混練すればよい。また、上記の成分の全種類あるいは数種類を選択して混練又は動的架橋した後に、選択しなかった成分を溶融混練することによっても製造することができる。ここで、溶融混練には、一軸押出機、二軸押出機、ニーダー、ロール等の公知の混練設備を用いることができる。なお、先述のその他の重合体成分や添加剤は、これらが予め配合された上記の重合体成分を用いることによって配合することもできるし、上記成分の混練や動的架橋の際に配合することもできる。
【0049】
熱可塑性エラストマーパウダーのメルトフローレート(MFR)は、10〜200g/10分であり、好ましくは30〜100g/10分である。該MFRが低すぎると、粉末成形用パウダーの溶融性に劣ることがあり、得られる粉末成形体に欠肉やピンホール等が発生し、機械的強度が劣る場合や、粉末成形時における耐磨耗性に劣る場合がある。また、該MFRが高すぎると得られる成形体の機械的強度が劣る場合や、耐磨耗性に劣る場合がある。なお、MFRは、JIS K−7210(1976)に従って、温度230℃、荷重21.18Nの条件で測定される。
【0050】
本発明の粉末成形用パウダーに用いられる熱可塑性エラストマーパウダーは、上記の熱可塑性エラストマーを含有する重合体組成物を機械的に粉砕する方法、ストランドカット法、ダイフェースカット法又は溶剤処理法等の方法によって製造することができる(例えば、特開2001−49052号公報等を参照)。
【0051】
上記の熱可塑性エラストマーを含有する重合体組成物を機械的に粉砕する方法としては、冷凍粉砕法又は常温粉砕法があげられる。冷凍粉砕法は、該重合体組成物を熱可塑性エラストマーのガラス転移温度以下、好ましくは−70℃以下、さらに好ましくは−90℃以下に冷却し、冷却状態を保ったまま粉砕する方法である。粉末成形性を高める観点から、冷凍粉砕法が好ましい。
【0052】
上記の熱可塑性エラストマーパウダーの平均粒径は、30〜1000μmであり、好ましくは100〜600μmであり、より好ましくは200〜500μmである。該粒径が大きすぎると、得られる粉末成形体の肉厚を薄厚に制御するのが困難となったり、得られる粉末成形体に欠肉やピンホールが発生して機械的強度が劣ることがある。また、該平均粒径が小さすぎると得られる粉末成形用パウダーの粉体流動性が低下したり、得られる粉末成形体に欠肉やピンホールが発生して機械的強度が劣ることや、作業性に劣ることがある。なお、熱可塑性エラストマーパウダーの平均粒径は、JIS Z−8801(1976)に規定される標準篩を用いてJIS R−6002(1978)に従って篩い分けを行い、各標準篩の目開き値に対して各標準篩を通過した粉末成形用パウダーの重量分率をプロットし、該各プロットから得られる累積重量分率線を基に、該累積重量分率線と累積重量分率50重量%線との交点から求められる。
【0053】
本発明の成分(II)に用いられる熱硬化性樹脂微細粉体としては、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、メラミン・ベンゾグアナミン共重合樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、アルキド樹脂等が挙げられる。これらの中でも、入手容易性の観点からメラミン樹脂、またはベンゾグアナミン樹脂が好適に用いられる。
【0054】
熱硬化性樹脂微細粉体の平均粒径は、0.005〜10μmであり、好ましくは0.01〜5μmである。該粒径が大き過ぎると、得られる粉末成形用パウダーの粉体流動性が低下したり、離型性が劣る場合がある。該粒径が小さ過ぎると、作業性の低下を伴う場合がある。
【0055】
熱硬化性樹脂微細粉体の平均粒径は、熱硬化性樹脂微細粉体を1000〜500000倍の倍率で電子顕微鏡にて観察し、その中から任意に30個程度の微細粉体の直径を測定し、その数平均値より求められる。
【0056】
粉末成形用パウダーにおける熱硬化性樹脂微細粉体のドライブレンド量は、熱可塑性エラストマーパウダー100重量部に対して0.1〜10重量部であり、好ましくは0.3〜5重量部であり、より好ましくは0.5〜3重量部である。該ドライブレンド量が少なすぎると、粉体流動性が劣ったり、離型性が劣ることがある。また、該ドライブレンド量が多すぎると、得られる粉末成形体の機械的強度が劣ったり、粉末成形時の溶融性が劣ることがある。
【0057】
本発明の粉末成形用パウダーには、下記成分(III)をドライブレンドしてもよい。
(III):平均粒径が1〜10μmである無機微細粉体
【0058】
成分(III)の無機微細粉体に用いられる無機物としては、アルミナ、シリカ、炭酸カルシウム、酸化チタン等が挙げられる。
【0059】
成分(III)に用いられる無機微細粉体の平均粒径は、粉末成形用パウダーの粉体流動性、作業性を高める観点から、好ましくは1〜10μmであり、より好ましくは1〜5μmである。
【0060】
粉末成形用パウダーにおける成分(III)のドライブレンド量は、粉末成形用パウダーの粉体流動性や作業性、粉末成形体の機械的強度を高める観点から、熱可塑性エラストマーパウダー100重量部に対して、好ましくは0.1〜10重量部であり、より好ましくは0.2〜5重量部であり、更に好ましくは0.5〜3重量部である。
【0061】
本発明の粉末成形用パウダーには、下記成分(IV)をドライブレンドしてもよい。
(IV):平均粒径が0.05〜10μmである熱可塑性樹脂微細粉体
【0062】
成分(IV)の熱可塑性樹脂粉体に用いられる熱可塑性樹脂としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート等があげられる。
【0063】
成分(IV)に用いられる熱可塑性樹脂粉体の平均粒径は、粉末成形用パウダーの粉体流動性、作業性を高める観点から、好ましくは0.05〜10μmであり、より好ましくは0.1〜5μmである。
【0064】
粉末成形用パウダーにおける成分(IV)のドライブレンド量は、粉末成形用パウダーの粉体流動性や作業性、粉末成形体の機械的強度を高める観点から、熱可塑性エラストマーパウダー100重量部に対して、好ましくは0.1〜10重量部であり、より好ましくは0.2〜5重量部であり、更に好ましくは0.5〜3重量部である。
【0065】
また、粉末成形用パウダーに、成分(III)と成分(IV)とをドライブレンドする場合、成分(III)と成分(IV)の総量のドライブレンド量は、粉末成形用パウダーの粉体流動性や作業性、粉末成形体の機械的強度を高める観点から、熱可塑性エラストマーパウダー100重量部に対して、好ましくは0.1〜10重量部であり、より好ましくは0.2〜5重量部であり、更に好ましくは0.5〜3重量部である。
【0066】
成分(III)の無機微細粉体および成分(IV)の熱可塑性樹脂微細粉体の平均粒径は、該微細粉体を2000〜20000倍の倍率で電子顕微鏡にて観察し、その中から任意に30個程度の微細粉体の直径を測定し、その数平均値より求められる。
【0067】
成分(I)の熱可塑性エラストマーパウダーに、成分(II)の熱硬化性樹脂微細粉体と、成分(III)の無機微細粉体とをドライブレンドする方法としては、成分(I)〜(III)が均一に混合される方法であれば、特に限定されるものではない。例えば、ジャケットのついたブレンダーや高速回転型ミキサー、ナウターミキサー、ユニバーサルミキサー等を使用してブレンドする方法などがあげられる。中でもヘンシェルミキサーやスーパーミキサーを使用してブレンドする方法が、せん断力を加えることによりパウダーの互着を防止して均一に分散させる方法であるため好ましい。また、配合は通常常温で行われる。
【0068】
本発明の粉末成形用パウダーは、粉末スラッシュ成形法、流動浸漬法、静電塗装法、粉末溶射法、粉末回転成形法などの種々の粉末成形法に適用することができるが、中でも粉末スラッシュ成形法に好適である。
【0069】
例えば、粉末スラッシュ成形法では、以下に示す第一工程から第五工程からなる方法により製造される。
第一工程:熱可塑性エラストマーの溶融温度以上に加熱された金型の成形面上に、粉末成形用パウダーを供給する工程
通常、金型温度は160〜320℃であり、金型の加熱方法は、ガス加熱炉方式、熱媒体油循環方式、熱媒体油内又は熱流動砂内への浸漬方式、高周波誘導加熱方式などが用いられる。
第二工程:第一工程の成形面上で粉末成形用パウダーを所定の時間加熱し、少なくともその表面が溶融したパウダーを互いに融着させる工程
第三工程:第二工程において所定時間経過した後に、融着しなかった粉末成形用パウダーを回収する工程
第四工程:必要に応じて、溶融した粉末成形用パウダーがのっている金型をさらに加熱する工程
第五工程:第四工程の後、金型を冷却して、その上に形成された成形体を金型から脱型する工程
【0070】
また、上記の脱型性をより高めるため、第一工程で熱可塑性エラストマーの溶融温度以上に金型を加熱する前に、該金型の成形面上に、フッ素系及び/又はシリコーン系離型剤をコートしておいてもよい。フッ素系スプレーとしては、ダイキン社製のダイフリーGA−6010(有機溶剤希釈品)、ME−413(水希釈品)等が、シリコーン系スプレーとしては、例えば信越シリコーン社製のKF96SP(有機溶剤希釈品)、フリリース800(水希釈品)等が挙げられる。
【0071】
本発明の粉末成形体は単層成形体として使用してもよく、成形体の片面及び/又は両面に他の層を積層した多層成形体として使用してもよい。該他の層としては、合成樹脂層や金属層などがあげられ、該合成樹脂層を構成する合成樹脂としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂、熱可塑性エラストマー、ポリアミド樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリエステル樹脂、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)、接着性樹脂などをあげることができる。なお、これらの層は発泡処理されていてもよい。
【0072】
また、本発明の成形体は、たとえばインストルメントパネル、ドアトリム、コンソールボックス、ピラー等の自動車内装部品等に最適に使用することができる。
【0073】
【実施例】
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
はじめに、本発明における各種評価方法および原料について説明する。
[1]評価方法
(1)メルトフローレート(MFR)
JIS K−7210(1976)に従い、荷重21.18N、温度230℃にて測定した。
(2)A硬度
JIS K−6253(1997)に従い測定を行った。
【0074】
(3)ビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体水添物中のビニル芳香族化合物単位の含有量(T:重量%)
ビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体水添物の四塩化炭素溶液を用いて、1H−NMR測定法(周波数90MHz)より求めた。
(4)(a)ビニル芳香族化合物重合体ブロック中のビニル芳香族化合物単位の含有量(S:重量%)
ビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体水添物の四塩化炭素溶液を用いて、1H−NMR測定法(周波数90MHz)より求めた。
(5)側鎖の炭素数が2以上である水添共役ジエン単位の含有量(V:重量%)
赤外分析を用い、モレロ法により求めた。
(6)ビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体水添物の水添率
原料ビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体の四塩化炭素溶液、ビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体水添物の四塩化炭素溶液を用いて、1H−NMR測定法(周波数90MHz)より求めた。
【0075】
(7)熱可塑性エラストマーパウダーの平均粒径
JIS Z−8801(1976)にて規定されている目開き500μm、355μm、250μm、212μm、180μm、150μmおよび106μmの標準篩(内径200mm)を用いて、JIS R−6002(1978)に従い、標準篩を目開きの小さいものから順に受け皿の上に積み重ね、次に目開き500μmの標準篩上に粉末成形用パウダー100gを投入し、篩振とう機(飯田製作所)にて、周波数165Hz、振幅1.2cmで15分間振とうさせた。
各標準篩の目開き値をX軸(単位:μm)に、該目開きの標準篩を通過した粉末成形用パウダーの重量分率(該目開きの標準篩よりも下にある標準篩および受け皿にある粉末成形用パウダーの重量分率、単位:重量%)をY軸にプロットし、各プロットから累積重量分率線を作成した。次に該累積重量分率線と累積重量分率50重量%線(Y=50重量%線)との交点を求め、該交点のX軸値を粉末成形用パウダーの平均粒径とした。なお粉末成形用パウダーの重量分率については、篩分けられた試料の合計量を100重量%とした。
(8)熱硬化性樹脂微細粉体の平均粒径
熱硬化性樹脂微細粉体を50000倍の倍率で電子顕微鏡にて観察し、その中から任意に30個程度の熱硬化性樹脂微細粉体の直径を測定し、その数平均値より求めた。
(9)無機微細粉体の平均粒径
本発明に用いた微細粉体を5000〜10000倍の倍率で電子顕微鏡にて観察し、その中から任意に30個の粉体の直径を測定し、数平均値より求めた。
【0076】
(10)粉末成形用パウダーの粉体流動性
JIS K−6722(1977)に記載の、かさ比重測定装置の漏斗に100cm3の粉末成形用パウダーを入れた後、ダンパーを開いてから全パウダーが漏斗から抜け出るまでの時間を測定した。
(11)粉末スラッシュ成形体の離型性
金型(15cm×30cm平板)上に成形させた粉末スラッシュ成形シートの端部を1cm幅で金型外周部より剥がした。端部より剥がされたスラッシュシートの一辺(15cm幅側)にクリップにてバネ計りを取り付け、バネ計りを引張りながら粉末スラッシュシートを金型から離型し、その際バネ計りに示される荷重を離型力として評価した。
(12)粉末スラッシュ成形体の低温引張試験
JIS K−7113(1981)に従い、粉末スラッシュ成形体の低温引張破断強度および低温引張破断伸びを測定した。
試験片形状:3号試験片
試験温度 :−20℃
引張速度 :200mm/分
【0077】
[2]原料
(1)熱可塑性エラストマー
▲1▼ポリオレフィン樹脂
プロピレン−エチレンランダム共重合体樹脂:住友化学工業株式会社製 PPD200(エチレン単量体単位含有量5重量%、MFR=215g/10分)
▲2▼エチレン−α−オレフィン共重合体
エチレン−プロピレン共重合体:住友化学工業(株)社製 SPO V0141(MFR=1g/10分(但し荷重21.18N、温度190℃にて測定)、A硬度57)
エチレン−ブテン共重合体:三井化学工業(株)社製 タフマー A20085(MFR=18g/10分(但し荷重21.18N、温度190℃にて測定)、A硬度83)
▲3▼ビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体水添物
スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水添物(全スチレン単位含有量15重量%、ビニル芳香族化合物重合体ブロック中のビニル芳香族化合物単位の含有量100重量、側鎖の炭素数が2以上である水添共役ジエン単位の含有量80重量%、共役ジエン単位の二重結合の水添率98%)
(2)添加剤
マイクロクリスタリンワックス:日本精蝋(株)社製 Hi−Mic1080
水添テルペン樹脂:ヤスハラケミカル(株)社製、クリアロンM115
酸化防止剤:チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製 IRGANOX1076
シリコーン:東レ・ダウコーニングシリコーン(株)社製 BY27−001
滑剤:日本精化(株)社製 ニュートロンS(エルカ酸アミド)
顔料:グレー色顔料 住化カラー(株)社製 グレーPPM8Y1853
(3)熱硬化性樹脂微細粉体
メラミン樹脂:日本触媒(株)社製 エポスターS(平均粒径0.2μm)
(4)無機微細粉体
シリカ:日本アエロジル(株)社製 OX50(平均粒径50nm)
アルミナシリカ:水澤化学工業(株)社製 JC30(平均粒径3μm)
【0078】
実施例1
[熱可塑性エラストマーパウダーの製造]
プロピレン−エチレンランダム共重合体樹脂100重量部、エチレン−プロピレン共重合体40重量部、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水添物122重量部、マイクロクリスタリンワックス8重量部、酸化防止剤1.6重量部、滑剤0.5重量部、顔料8重量部を、二軸混練機(日本製鋼所(株)社製、TEX−44HCT)を用いて、シリンダー温度150℃で混練して熱可塑性エラストマーを作成し、これを切断機で切断してペレットとした。なお、該熱可塑性エラストマーのメルトフローレート(MFR)は、59g/10分であった。
該ペレットを液体窒素により−120℃に冷却後、冷却状態を保ったまま粉砕し、更に粉砕物をタイラー標準篩(目開き600μm×600μm)により篩うことにより熱可塑性エラストマーパウダーを得た。該パウダー(以下、熱可塑性エラストマーパウダー▲1▼と称する。)の平均粒径は、223μmであった。
【0079】
[粉末成形用パウダーの製造]
次いで、この熱可塑性エラストマーパウダー▲1▼100重量部、熱硬化性樹脂微細粉体(日本触媒(株)社製 エポスターS)1重量部をヘンシェルミキサー(川田製作所社製、20リットルスーパーミキサー)でドライブレンドし、粉末成形用パウダーを得た。得られた粉末成形用パウダーの粉体流動性の評価結果を表1に示す。
【0080】
[粉末スラッシュ成形法による粉末成形体の製造]
表面に梨地模様を有するニッケル製金型(15cm×30cm×3mm厚)を、340℃に加熱されたオーブン中にて15分間加熱し、該オーブンより金型を取り出し金型の表面温度が280℃になった時点で金型の成形面(梨地模様を有する表面)に上記粉末成形用パウダーを800gふりかけ、粉末成形用パウダーを溶融させ、該パウダー同士を互いに融着させた。13秒後、融着しなかった粉末成形用パウダーを払い落とした。その後、更に該金型を260℃に加熱されたオーブン中に60秒間置いた。60秒後、オーブンより金型を取り出し、金型温度が約30℃になる様に水冷し、離型性の評価を行った。離型性の評価を5回行い、その平均値を表1に示す。
【0081】
実施例2
熱硬化性樹脂微細粉体(日本触媒(株)社製 エポスターS)のドライブレンド量を2重量部とした以外は実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。
【0082】
実施例3
粉末成形用パウダーの製造において、熱可塑性エラストマーパウダー▲1▼100重量部、熱硬化性樹脂微細粉体(日本触媒(株)社製 エポスターS)1重量部、アルミナシリカ微細粉体(水澤化学工業(株)社製 JC30)1重量部をヘンシェルミキサー(川田製作所社製、20リットルスーパーミキサー)でドライブレンドした以外は実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。
【0083】
比較例1
熱硬化性樹脂微細粉体(日本触媒(株)社製 エポスターS)1重量部に代えて、シリカ微細粉体(日本アエロジル(株)社製 OX50)1重量部およびアルミナシリカ微細粉体(水澤化学工業(株)社製 JC30)2重量部を用いた以外は実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。
【0084】
比較例2
熱硬化性樹脂微細粉体をドライブレンドしない以外は実施例1と同様に粉体流動性の評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0085】
実施例4
[熱可塑性エラストマーパウダーの製造]
プロピレン−エチレンランダム共重合体樹脂100重量部、エチレン−ブテン共重合体100重量部、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水添物152重量部、水添テルペン樹脂19重量部、酸化防止剤2.2重量部、滑剤0.74重量部、顔料11.1重量部、シリコーン11.1重量部を二軸混練機(日本製鋼所(株)社製、TEX−44HCT)を用いて、シリンダー温度150℃で混練して熱可塑性エラストマーを作成し、これを切断機で切断してペレットとした。なお、該熱可塑性エラストマーのメルトフローレート(MFR)は、64g/10分であった。
該ペレットを液体窒素により−120℃に冷却後、冷却状態を保ったまま粉砕し、更に粉砕物をタイラー標準篩(目開き600μm×600μm)により篩うことにより熱可塑性エラストマーパウダーを得た。該パウダー(以下、熱可塑性エラストマーパウダー▲2▼と称する。)の平均粒径は、162μmであった。
【0086】
[粉末成形用パウダーの製造]
次いで、この熱可塑性エラストマーパウダー▲2▼100重量部、熱硬化性樹脂微細粉体(日本触媒(株)社製 エポスターS)1重量部、アルミナシリカ微細粉体(水澤化学工業(株)社製 JC30)1重量部をヘンシェルミキサー(川田製作所社製、20リットルスーパーミキサー)でドライブレンドし、粉末成形用パウダーを得た。得られた粉末成形用パウダーの粉体流動性の評価結果を表2に示す。
【0087】
[粉末スラッシュ成形法による粉末成形体の製造]
表面に梨地模様を有するニッケル製金型(15cm×30cm×3mm厚)を、340℃に加熱されたオーブン中にて15分間加熱し、該オーブンより金型を取り出し金型の表面温度が280℃になった時点で金型の成形面(梨地模様を有する表面)に上記粉末成形用パウダーを800gふりかけ、粉末成形用パウダーを溶融させ、該パウダー同士を互いに融着させた。10秒後、融着しなかった粉末成形用パウダーを払い落とした。その後、更に該金型を260℃に加熱されたオーブン中に60秒間置いた。60秒後、オーブンより金型を取り出し、金型温度が約30℃になる様に水冷し、離型性の評価を行った。離型性の評価を3回行い、その平均値を表2に示す。次に、得られた粉末成形体を用い、低温引張試験を行った。結果を表2に示す。
【0088】
実施例5
熱可塑性エラストマーパウダーの製造において、シリコーンを配合しなかった以外は実施例4と同様に行った。評価結果を表2に示す。なお、熱可塑性エラストマーのメルトフローレート(MFR)は、66g/10分であり、熱可塑性エラストマーパウダー(以下、熱可塑性エラストマーパウダー▲3▼と称する。)の平均粒径は147μmであった。
【0089】
比較例3
熱硬化性樹脂微細粉体(日本触媒(株)社製 エポスターS)1重量部に代えて、シリカ微細粉体(日本アエロジル(株)社製 OX50)1重量部を用いた以外は実施例4と同様に行った。評価結果を表2に示す。
【0090】
比較例4
熱硬化性樹脂微細粉体(日本触媒(株)社製 エポスターS)1重量部に代えて、シリカ微細粉体(日本アエロジル(株)社製 OX50)1重量部を用いた以外は実施例5と同様に行った。評価結果を表2に示す。
【0091】
比較例5
熱硬化性樹脂微細粉体、アルミナシリカ微細粉体をドライブレンドしない以外は実施例4と同様に粉体流動性の評価を行った。評価結果を表2に示す。
【0092】
【表1】
Figure 0003982467
【0093】
【表2】
Figure 0003982467
【0094】
【発明の効果】
本発明により、粉体流動性および離型性に優れる粉末成形用パウダーおよび該パウダーを粉末成形してなる粉末成形体を提供することができた。該パウダーを粉末成形してなる粉末成形体は、機械的強度、柔軟性、耐熱性、耐寒衝撃性にも優れ、また、耐折り曲げ白化性、耐光性などにも優れうる。そのため、該粉末成形体は、インストルメントパネル、ドアトリム、コンソールボックス、ピラー等の自動車内装部品等に使用される。

Claims (4)

  1. 下記成分(I)100重量部あたり、下記成分(II)0.1〜10重量部をドライブレンドしてなる粉末成形用パウダー。
    (I):オレフィン系熱可塑性エラストマー及びスチレン系熱可塑性エラストマーを含有する熱可塑性エラストマーパウダーであって、平均粒径が30〜1000μmであり、JIS K−7210(1976)に従い、荷重21.18N、温度230℃で測定されるメルトフローレートが、10〜200g/10分である熱可塑性エラストマーパウダー
    (II):平均粒径が0.005〜10μmである熱硬化性樹脂微細粉体
  2. 熱硬化性樹脂微細粉体がメラミン樹脂粉体である請求項1に記載の粉末成形用パウダー。
  3. 成分(I)100重量部あたり、下記成分(III)0.1〜10重量部をドライブレンドしてなる請求項1または2に記載の粉末成形用パウダー。
    (III):平均粒径が1〜10μmである無機微細粉体
  4. 請求項1〜いずれかに記載の粉末成形用パウダーを粉末成形してなる粉末成形体。
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