JP2005097480A - 粉末成形用パウダー - Google Patents

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Abstract

【課題】 表面性状に優れる粉末成形体が得られる粉末成形用パウダーを提供すること。
【解決手段】 ポリマー粒子(A)を有し、平均粒径が50〜170μmである粉末成形用パウダーであって、ポリマー粒子(A)が、熱可塑性エラストマーを含有し、略球状であり、ポリマー粒子(A)のアスペクト比が2.0以下である粉末成形用パウダー。
好ましくは、粒径が250μmを超えるパウダーの含有量が30重量%以下(ただし、粉末成形用パウダーを100重量%とする。)である該粉末成形用パウダー。
【選択図】 なし

Description

本発明は、粉末成形用パウダーに関するものである。
インストルメントパネル等の自動車内装部品の表皮材には、意匠性を高める観点から、入り組んだメーターバイザー部を有するなどの複雑な形状を有し、かつ、表面に皮シボ、ステッチ等の凹凸模様を有することが求められている。このような形状や模様を有する表皮材の成形には、粉末成形法が主に用いられており、例えば、熱可塑性エラストマーを−100℃ないし−140℃で冷凍粉砕してなる粉砕パウダーを粉末成形することが提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
特開平5−5050号公報 特開2002−166498号公報
しかしながら、上記の粉砕パウダーを粉末成形してなる成形体の表面性状は、十分満足のいくものではなかった。
かかる状況のもと、本発明が解決しようとする課題は、表面性状に優れる粉末成形体が得られる粉末成形用パウダーを提供することにある。
すなわち、本発明は、ポリマー粒子(A)を有し、平均粒径が50〜170μmである粉末成形用パウダーであって、ポリマー粒子(A)が、熱可塑性エラストマーを含有し、略球状であり、ポリマー粒子(A)のアスペクト比が2.0以下である粉末成形用パウダーに関するものである。
本発明により、表面性状に優れる粉末成形体が得られる粉末成形用パウダーを提供することができる。該粉末成形用パウダーを粉末成形してなる粉末成形体は、インストルメントパネル、ドアトリム、コンソールボックス、ピラー等の自動車内装部品等に使用される。
本発明のポリマー粒子(A)は、熱可塑性エラストマーを含有してなる粒子であり、該熱可塑性エラストマーとしては、例えばオレフィン系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー等が挙げられる(例えば、松崎昭二著 化学工業日報社1991年発行「熱可塑性エラストマー組成物」を参照)。これらは、単独または2種以上組み合わせて用いられる。
上記オレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、ポリオレフィン系樹脂及びポリオレフィン系ゴムからなる組成物等が挙げられる。該オレフィン系熱可塑性エラストマーは、例えば特開平5−5050号公報、特開平10−30036号公報、特開平10−231392号公報、特開2001―49052号公報等に記載されている方法で製造することができる。
上記ポリオレフィン系樹脂とは、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセンなどの炭素原子数2〜10のオレフィン1種または2種以上から誘導される繰り返し単位を50重量%以上含有する重合体であって、JIS K−6253(1997)のA硬度が98を超える重合体である。ポリオレフィン系樹脂はオレフィン以外の単量体から誘導される繰り返し単位を含有していてもよく、オレフィン以外の単量体としては、たとえば、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエンなどの炭素原子数4〜8の共役ジエン;ジシクロペンタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ジシクロオクタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、5−ビニル−2−ノルボルネンなどの炭素原子数5〜15の非共役ジエン;酢酸ビニルなどのビニルエステル化合物;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルなどの不飽和カルボン酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和カルボン酸があげられる。
ポリオレフィン系樹脂としては、たとえば、エチレン単独重合体、プロピレン単独重合体、1−ブテン単独重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体、プロピレン−1−ブテン共重合体、プロピレン−1−ヘキセン共重合体、プロピレン−1−オクテン共重合体、エチレン−プロピレン−1−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−プロピレン−1−オクテン共重合体が挙げられる。これらポリオレフィン系樹脂は1種または2種以上組み合わせて用いられる。
ポリオレフィン系樹脂の中では、得られる粉末成形体の耐熱性を高める観点から、プロピレンから誘導される繰り返し単位の含有量が80重量%以上であるポリプロピレン系樹脂が好ましく使用される。該ポリプロピレン系樹脂のプロピレンから誘導される繰り返し単位の含有量は、より好ましくは90重量%以上であり、更に好ましくは95重量%以上である。
ポリオレフィン系樹脂のメルトフローレート(MFR)は、得られる粉末成形体の表面性状、機械的強度および耐磨耗性をより高める観点から、好ましくは10〜500g/10分であり、より好ましくは50〜400g/10分であり、更に好ましくは100〜300g/10分である。なお、MFRは、JIS K−7210(1976)に従って、温度230℃、荷重21.18Nの条件で測定される。
上記ポリオレフィン系ゴムとは、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−メチルプロピレン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセンなどの炭素原子数2〜10のオレフィン1種または2種以上から誘導される繰り返し単位を50重量%以上含有する重合体であって、JIS K−6253(1997)のA硬度が98以下の重合体である。ポリオレフィン系ゴムはオレフィン以外の単量体から誘導される繰り返し単位を含有していてもよく、オレフィン以外の単量体としては、たとえば、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエンなどの炭素原子数4〜8の共役ジエン;ジシクロペンタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ジシクロオクタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、5−ビニル−2−ノルボルネンなどの炭素原子数5〜15の非共役ジエン;酢酸ビニルなどのビニルエステル化合物;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルなどの不飽和カルボン酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和カルボン酸があげられる。
ポリオレフィン系ゴムとしては、たとえば、プロピレン単独重合体、1−ブテン単独重合体、2−メチルプロペン単独重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−3−メチル−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体、プロピレン−1−ブテン共重合体、プロピレン−1−ヘキセン共重合体、プロピレン−1−オクテン共重合体、エチレン−プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体、エチレン−プロピレン−1−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−プロピレン−1−オクテン共重合体があげられ、これらポリオレフィン系ゴムは1種または2種以上組み合わせて用いられる。これらは公知の方法で製造することができる。
ポリオレフィン系ゴムの中では、得られる粉末成形体の機械的強度をより高める観点から、エチレン−α−オレフィン共重合体が好ましく使用される。ここで、α−オレフィンとしては、入手容易性の観点から、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンが好ましい。
ポリオレフィン系ゴムの中では、得られる粉末成形体の柔軟性、機械的強度及び耐寒衝撃性をより高める観点から、JIS K−6253(1997)のA硬度が80以下であるエチレン−α−オレフィン共重合体が好ましい(要件(i))。
ポリオレフィン系ゴムのメルトフローレート(MFR)は、得られる粉末成形体の表面性状、機械的強度および耐磨耗性をより高める観点から、好ましくは0.5〜50g/10分であり、より好ましくは1〜30g/10分である。なお、MFRは、JIS K−7210(1976)に従って、温度190℃、荷重21.18Nの条件で測定される。
オレフィン系熱可塑性エラストマーにおけるポリオレフィン系樹脂及びポリオレフィン系ゴムの含有量は、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、通常20〜300重量部であるが、得られる粉末成形体の柔軟性、耐熱性及び耐寒衝撃性をより高める観点から、好ましくは25〜150重量部である。
ポリマー粒子(A)がオレフィン系熱可塑性エラストマーを含有する場合、さらに水添共役ジエン重合体を含有することにより、得られる粉末成形体の機械的強度を向上させることができる。該水添共役ジエン重合体としては、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、ペンタジエン、2−3−ジメチルブタジエンなどの炭素原子数4〜8の共役ジエン1種又は2種以上の重合体である原料共役ジエン重合体を水添したものをあげることができ、ポリブタジエンの水添物、ポリイソプレンの水添物などを用いることができる。原料共役ジエン重合体を水添することにより、共役ジエンから誘導される繰り返し単位にある不飽和結合が飽和されるが、該飽和されてなる単量体単位を水添共役ジエン単量体単位とした場合、水添共役ジエン共重合体としては、得られる粉末成形体の柔軟性をより高める観点から、側鎖の炭素原子数が2以上である水添共役ジエン単量体単位の含有量が50重量%を超えることが好ましい。ただし、水添共役ジエン重合体中の水添共役ジエン単量体単位の含有量を100重量%とする。また、水添共役ジエン重合体は、該割合が異なる2以上のブロックから構成されていてもよく、このような水添共役ジエン共役ジエン重合体としては、特開平3−74409号公報に記載の重合体、JSR株式会社製の「ダイナロンCEBC6200」などの市販品等があげられる。
上記水添共役ジエン重合体を含有する場合、その含有量は得られる粉末成形体の引張強度および柔軟性をより高める観点から、オレフィン系熱可塑性エラストマー100重量部に対し、好ましくは1〜20重量部であり、より好ましくは2〜10重量部である。
ポリマー粒子(A)がオレフィン系熱可塑性エラストマーを含有する場合、得られる粉末成形体の耐摩耗性をより高める観点から、ポリマー粒子(A)はシリコーン化合物を含有していることが好ましい。該シリコーン化合物は、分子中にシロキサン結合を有する化合物であり、該シリコーン化合物は、アクリル、エポキシ、カルボン酸、アミン、ウレタン等で変性されていてもよい。
上記シリコーン化合物を含有せしめる場合、その含有量は、得られる粉末成形体の表面性状、耐磨耗性および機械的強度をより高める観点から、オレフィン系熱可塑性エラストマー100重量部に対して、通常は0.1〜10重量部であり、好ましくは0.3〜7重量部であり、より好ましくは0.5〜5重量部である。
スチレン系熱可塑性エラストマーとは、ビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体又はその水添物である。
スチレン系熱可塑性エラストマーに用いられるビニル芳香族化合物としては、例えば、炭素原子数8〜12のビニル芳香族化合物が用いられ、そのビニル基の1位又は2位がメチル基などのアルキル基などで置換されていてもよく、具体的には、スチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレンなどをあげることができ、これらは1種又は2種以上組み合わせて用いられる。これらの中では、得られる粉末成形体の機械的強度をより高める観点から、スチレンが好ましい。
共役ジエンとしては、例えば、炭素原子数4〜8の共役ジエンが用いられ、1,3−ブタジエン、イソプレン、ペンタジエン、2−3−ジメチルブタジエンなどをあげることができ、これらは1種又は2種以上組み合わせて用いられる。これらの中では、得られる粉末成形体の機械的強度をより高める観点から、1,3−ブタジエン及び/又はイソプレンが好ましい。
ビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体としては、たとえば、スチレン−1,3−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体などがあげられ、これらは1種又は2種以上組み合わせて用いられる。また、これらは公知の方法により製造することができる。
ビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体は、構造が1つのブロックからなるものでもよく、構造が異なる2以上のブロックから構成されてもよい。構造が1つのブロックからなるものとしては、ビニル芳香族化合物と共役ジエンとがランダムに配列した構造の共重合体、たとえば、スチレン−ブタジエンランダム共重合体、スチレン−イソプレンランダム共重合体があげられる。構造が異なる2以上のブロックから構成されるものとしては、たとえば、スチレン単独重合体ブロック−ブタジエン単独重合体から構成される共重合体、スチレン単独重合体ブロック−イソプレン単独重合体ブロックから構成される共重合体、スチレン単独重合体ブロック−ブタジエン単独重合体ブロック−スチレン単独重合体ブロックから構成される共重合体、スチレン単独重合体ブロック−イソプレン単独重合体ブロック−スチレン単独重合体ブロックから構成される共重合体、スチレン単独重合体ブロック−ブタジエン−イソプレン共重合体ブロック−スチレン単独重合体ブロックから構成される共重合体、スチレン単独重合体ブロック−スチレン−ブタジエン共重合体ブロック−スチレン単独重合体ブロックから構成される共重合体等が挙げられ、かかる共重合体においてスチレン−ブタジエン共重合体ブロックはスチレンとブタジエンとがランダムに共重合した構造のブロックであってもよいし、スチレン単位の含有量が徐々に減少又は増加するテーパー状の構造のブロックであってもよい。
ビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体水添物とは、前述のビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体を水素添加することにより得られる重合体であり、ビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体と同様、構造が1つのブロックからなるものでもよく、構造が異なる2以上のブロックから構成されてもよい。ビニル芳香族化合物と共役ジエンの共重合体の水添物としては、たとえば、スチレン−1,3−ブタジエン共重合体水添物、スチレン−イソプレン共重合体水添物があげられ、これらは1種または2種以上組み合わせて用いられる。
スチレン系熱可塑性エラストマーのJIS K−7210(1976)に従って230℃、荷重21.18Nで測定したメルトフローレート(MFR)は、得られる粉末成形体の表面性状、機械的強度および耐磨耗性をより高める観点から、好ましくは1〜200g/10分であり、より好ましくは2〜100g/10分であり、更に好ましくは3〜80g/10分である。
スチレン系熱可塑性エラストマーは、官能基で変性されていてもよく、官能基としては、酸無水物基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基、イソシアネート基及びエポキシ基から選ばれた少なくとも一種の官能基を用いることができる。これら官能基で変性したスチレン系熱可塑性エラストマーを用いた場合、例えば得られる粉末成形体をポリウレタン発泡層と接着して二層成形体又は多層成形体を製造する場合に、ポリウレタン発泡層との接着性が向上するという利点を得ることが可能である。
スチレン系熱可塑性エラストマーの中では、得られる粉末成形体の機械的強度をより高める観点から、下記要件(ii)を充足するビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体水添物であることが好ましい。
(ii):下記(a)及び(b)の構造単位を含有するビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体を水添してなること
(a):ビニル芳香族化合物重合体ブロック
(b):下記(b1)及び(b2)から選ばれる少なくとも一種類のブロック
(b1):ビニル芳香族化合物と共役ジエンの共重合体ブロック
(b2):共役ジエン重合体ブロック
上記の要件(ii)を充足するビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体水添物は、一般式[(a)−(b)]n、[(a)−(b)]n−(a)、[(b)−(a)]n−(b)(ただし、nは1以上の整数であり、(a)及び(b)が複数の場合、複数の(a)及び(b)はそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。)で表わされる構成を有し、例えば[(a)−(b1)]n−(a)、[(a)−(b2)]n−(a)で表わされるものがあげられる。
上記の要件(ii)を充足するビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体水添物の中では、得られる粉末成形体の機械的強度をより高める観点から、(a)−(b1)−(a)、(a)−(b2)−(a)で表わされるスチレン−ジエン系共重合体が好ましく、例えばスチレン単独重合体ブロック−ブタジエン−スチレン共重合体ブロック(ランダム共重合ブロックまたはスチレンが漸増するテーパー状ブロック)−スチレン単独重合体ブロックから構成された重合体の水添物、スチレン単独重合体ブロック−ブタジエン単独重合体ブロック−スチレン単独重合体ブロックから構成された重合体の水添物、スチレン単独重合体ブロック−イソプレン−スチレン共重合体ブロック(ランダム共重合ブロックまたはスチレンが漸増するテーパー状ブロック)−スチレン単独重合体ブロックから構成された重合体の水添物、スチレン単独重合体ブロック−イソプレン単独重合体ブロック−スチレン単独重合体ブロックから構成された重合体の水添物などがあげられ、これらの中では、(a)−(b2)−(a)で表わされる該ビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体水添物がより好ましく、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体水添物が特に好ましい。
スチレン系熱可塑性エラストマーのビニル芳香族化合物単量体単位の含有量(T:重量%)は、得られる粉末成形体の柔軟性をより高める観点から、スチレン系熱可塑性エラストマー中の全単量体単位の含有量を100重量%として、10〜18重量%であることが好ましく、12〜17重量%であることがより好ましい(要件(iii))。なお、全ビニル芳香族化合物単量体単位の含有量は、該スチレン系熱可塑性エラストマーの四塩化炭素等溶液を用いて、1H−NMR測定により求めることができる。
スチレン系熱可塑性エラストマーとしては、得られる粉末成形体の柔軟性及び耐折り曲げ白化性をより高める観点から、側鎖の炭素原子数が2以上である水添共役ジエン単量体単位の含有量(U:重量%)が60重量%を超えるビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体水添物が好ましく、側鎖の炭素原子数が2以上である水添共役ジエン単量体単位の含有量が65〜85重量%であるビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体水添物がより好ましく、側鎖の炭素原子数が2以上である水添共役ジエン単量体単位の含有量が70〜80重量%であるビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体水添物が更に好ましい(要件(iv))。ただし、ビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体水添物中の水添共役ジエン単量体単位の含有量を100重量%とする。なお、ビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体を水添することにより、該重合体の共役ジエンから誘導される繰り返し単位にある不飽和結合が飽和されるが、該飽和されてなる単量体単位を水添共役ジエン単量体単位とし、該水添共役ジエン単量体単位の含有量は、赤外分析を用い、モレロ法により求めることができる。
スチレン系熱可塑性エラストマーとしては、得られる粉末成形体の耐熱光沢性(成形体表面の光沢防止)および耐熱ブリート性(成形体表面のブリード物防止)の観点から、(a)ビニル芳香族化合物重合体ブロック中のビニル芳香族化合物単量体単位の含有量(S:重量% ただし、スチレン系熱可塑性エラストマー中のビニル芳香族化合物単量体単位の含有量を100重量%とする。)、要件(iii)の(T)、要件(iv)の(U)の関係が、下記式(イ)を満足すること(要件(v))を充足することが好ましい。
U≦0.375×S+1.25×T+40 (イ)
これらのうち、上記(ii)〜(v)を充足するスチレン系熱可塑性エラストマーを使用した場合は、機械的強度、柔軟性、耐折り曲げ白化性、耐熱光沢性および耐熱ブリート性に優れた粉末成形体を得ることができる。
上記要件(ii)〜(v)を充足するスチレン系熱可塑性エラストマーは、たとえば特開平3―72512号公報、特開平5―271325号公報、特開平5―271327号公報、特開平6−287365号公報などに記載された方法によって製造することができる。
また、上記スチレン系熱可塑性エラストマーに、上記のポリオレフィン系樹脂を含有させて使用することもでき、該ポリオレフィン系樹脂の含有量は、スチレン系熱可塑性エラストマー100重量部に対し、通常500重量部以下であり、好ましくは67〜400重量部である。
ポリウレタン系熱可塑性エラストマーとは、ポリウレタンをハードセグメントに、ポリオールやポリエステルをソフトセグメントに有する熱可塑性エラストマーである。必要に応じて、安定剤や顔料が配合されてなる。なお、ポリウレタン系熱可塑性エラストマーからなるパウダーとしては、三洋化成工業株式会社製のメルテックスLA等が挙げられる。
ポリアミド系熱可塑性エラストマーとは、結晶性で溶融温度の高いポリアミドをハードセグメントとして有し、非結晶性でガラス転移温度の低いポリエーテルやポリエステルをソフトセグメントとして有するブロックコポリマーである。必要に応じて、顔料や安定剤が配合される。ポリアミド系熱可塑性エラストマーは、ポリエーテルエステルタイプ及びポリエステルアミドタイプの2種類に大別される、また、ポリアミド系熱可塑性エラストマーは、さらにNBR(アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム)や、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体ゴム)等のポリマーが配合されていてもよい。この場合、耐寒衝撃性の優れた粉末成形体を得ることができる。
熱可塑性エラストマーとしては、得られる粉末成形体の機械的強度、耐折り曲げ白化性、耐熱性、耐光性、耐熱光沢性および耐熱ブリート性をより高める観点から、オレフィン系熱可塑性エラストマー及びスチレン系熱可塑性エラストマーを含有する熱可塑性エラストマーが好ましく、ポリオレフィン系樹脂及び上記要件(i)の要件を充足するポリオレフィン系ゴムからなるオレフィン系熱可塑性エラストマー及び上記要件(ii)〜(v)のすべてを充足するスチレン系熱可塑性エラストマーを含有する熱可塑性エラストマーがより好ましい。
この場合、ポリオレフィン系ゴムの含有量は、得られる粉末成形体の柔軟性、耐寒衝撃性、耐熱性及び耐光性をより高める観点から、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、好ましくは20〜300重量部であり、より好ましくは25〜150重量部である。また、スチレン系熱可塑性エラストマーの含有量は、得られる粉末成形体の機械的強度、耐折り曲げ白化性、耐熱性、耐光性、耐熱光沢性および耐熱ブリート性をより高める観点から、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、好ましくは20〜300重量部であり、より好ましくは25〜150重量部である。
ポリマー粒子(A)は、上記の熱可塑性エラストマーの他に、共役ジエン重合体;天然ゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、エピクロロヒドリンゴム、アクリルゴム等のゴム質重合体;エチレン−アクリル酸共重合体;エチレン−酢酸ビニル共重合体及びこれらのけん化物;エチレン−メタクリル酸メチル共重合体;エチレン−アクリル酸グリシジル−酢酸ビニル共重合体;エチレン−メタクリル酸グリシジル−酢酸ビニル共重合体等の他の重合体成分を含有していてもよい。
ポリマー粒子(A)は、たとえば鉱物油系軟化剤や、フェノール系、サルファイト系、フェニルアルカン系、フォスファイト系、アミン系、アミド系等の耐熱安定剤;耐候安定剤;帯電防止剤;顔料;シリコーン化合物;金属石鹸;パラフィン系、マイクロクリスタリン系、水添テルペン樹脂等のワックス;防かび剤;抗菌剤;フィラー;発泡剤などの各種添加剤などを含有していてもよい。
ポリマー粒子(A)が顔料を含有する場合、所望の色の粉末成形体を得ることができる。顔料としては、アゾ系、フタロシアン系、スレン系、染色レーキ等の有機顔料;酸化チタン等の酸化物系、クロモ酸モリブデン酸系、硫化セレン化合物、フェロシアン化合物、カーボンブラック等の無機顔料が用いられる。
ポリマー粒子(A)に用いられる熱可塑性エラストマーを含有する重合体組成物を得るためには、熱可塑性エラストマーを構成する上記の重合体成分と、必要に応じて他の重合体成分及び/又は添加剤とを溶融混練すればよい。また、上記の成分の全種類あるいは数種類を選択して混練又は動的架橋した後に、選択しなかった成分を溶融混練することによっても製造することができる。ここで、溶融混練には、一軸押出機、二軸押出機、ニーダー、ロール等の公知の混練設備を用いることができる。なお、他の重合体成分や添加剤は、これらが予め配合された上記の重合体成分(熱可塑性エラストマーを構成する重合体成分)を用いることによって配合することもできるし、上記の重合体成分(熱可塑性エラストマーを構成する重合体成分)の混練や動的架橋の際に配合することもできる。
ポリマー粒子(A)のメルトフローレート(MFR)は、10g/10分以上であり、通常500g/10分以下である。該MFRは、得られる粉末成形体の表面性状および機械的強度をより高める観点から、好ましくは30〜100g/10分である。なお、MFRは、JIS K−7210(1976)に従って、温度230℃、荷重21.18Nの条件で測定される。
ポリマー粒子(A)の形状は、略球状である。ここで、略球状とは、得られたポリマー粒子(A)の形状がおおよそ球状であることを意味する。ポリマー粒子(A)の形状が、略球状でないと(例えば、冷凍粉砕された粒子に見られるように、複数の不規則な面や角を有する形状、いわゆる不定形の場合)、得られる粉末成形体の表面性状が劣ることがある。また、ポリマー粒子(A)のアスペクト比(長径/短径の比)は、2.0以下である。該アスペクト比が2.0を超えると、得られる粉末成形体の表面性状が劣ることがある。ここで該アスペクト比は、任意に抽出されたポリマー粒子(A)を20倍の倍率で電子顕微鏡にて観察することにより求めることができる。
ポリマー粒子(A)の製造方法としては、熱可塑性エラストマーと水とエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体とを、該熱可塑性エラストマーの溶融温度以上の温度(X)で混合した後、該熱可塑性エラストマーの溶融温度未満の温度(Y)に混合物を冷却する方法(分散粒子化法)をあげることができる。
上記の分散粒子化法において、熱可塑性エラストマーはペレット形状であることが、生産性の観点から好ましい。該ペレット形状の熱可塑性エラストマーは、熱可塑性エラストマーを押出機によりストランド状に大気中に押出し、空冷及び/または水冷した後、カッター等で切断することにより製造することができる(ストランドカット法)。また、熱可塑性エラストマーを押出機により水中に押出し、直ちに高速回転型カッターを用いて切断した後、得られたペレットを遠心分離することによって製造することもできる(アンダーウオーターカット法)。
上記の分散粒子化法において、エチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体は、主として乳化のための界面活性剤の作用を有する。エチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体の重量平均分子量は、熱可塑性エラストマーを均一に水中に分散する観点から、6000以上であることが好ましく、10000以上であることがより好ましい。また、ポリマー粒子(A)の球形状を高める観点から、該重量平均分子量は、25000以下であることが好ましく、20000以下であることがより好ましい。
上記の分散粒子化法において、熱可塑性エラストマーペレット100重量部に対するエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体の使用量は、熱可塑性エラストマーを均一に水中に分散する観点から、好ましくは1重量部以上であり、より好ましくは3重量部以上であり、得られる粉末成形体の強度を高める観点から、好ましくは300重量部以下であり、より好ましくは150重量部以下である。
エチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体中におけるエチレンオキシド単量体単位の含有割合は、熱可塑性エラストマーを均一に水中に分散する観点から、好ましくは40〜95重量%であり、より好ましくは45〜90重量%である。ただし、エチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体の全単量体単位含有量を100重量%とする。
上記の分散粒子化法において、ポリマー粒子(A)の平均粒径を調整する方法としては、エチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体の使用量を変更する方法、エチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体にポリエチレングリコールを併用する方法などが挙げられる。ここで、ポリエチレングリコールを併用する方法において、エチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体100重量部あたりのポリエチレングリコールの使用量は、通常1〜100重量部、添加効果および経済性の観点から、好ましくは5〜50重量部である。また、ポリエチレングリコールの重量平均分子量は、通常100〜60000、好ましくは500〜30000である。
上記の分散粒子化法において、熱可塑性エラストマーペレット100重量部に対する水の使用量は、熱可塑性エラストマーを均一に水中に分散する観点から、好ましくは20重量部以上であり、より好ましくは100重量部以上である。また、該使用量は、経済性の観点から、好ましくは1500重量部以下であり、より好ましくは1000重量部以下である。
上記の分散粒子化法において、熱可塑性エラストマーの溶融温度とは、示差走査熱量分析により測定される熱可塑性エラストマーの吸熱ピークのピーク温度であり、熱可塑性エラストマーと水とエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体とを、該熱可塑性エラストマーの溶融温度以上の温度(X)で混合する際の温度(X)としては、生産性の観点から、熱可塑性エラストマーの溶融温度よりも20〜50℃高い温度であることが好ましく、熱可塑性エラストマーの溶融温度よりも30〜45℃高い温度であることがより好ましい。また、混合物を熱可塑性エラストマーの溶融温度未満の温度(Y)に冷却する際の温度(Y)としては、経済性及び取扱性の観点から、熱可塑性エラストマーの溶融温度よりも70〜110℃低い温度であることが好ましく、熱可塑性エラストマーの溶融温度よりも80〜100℃低い温度であることがより好ましい。なお、上記の方法により測定される吸熱ピークが2個以上存在する場合は、これらのうち最も温度が高い吸熱ピークのピーク温度を、熱可塑性エラストマーの溶融温度とする。
熱可塑性エラストマーと水とエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体とを、該熱可塑性エラストマーの溶融温度以上の温度で混合する方法としては、混合による剪断力によって熱可塑性エラストマーを略球状に微粒子する方法であればよく、例えば、攪拌装置を備えた耐圧オートクレーブや耐圧ホモジナイザーなどを用いて行われる。また、混合物を熱可塑性エラストマーの溶融温度未満の温度(Y)に冷却することにより、ポリマー粒子(A)の水分散液を得た後、該水分散液を、ろ過、洗浄、乾燥することによりポリマー粒子(A)を得ることができる。
本発明の粉末成形用パウダーは、ポリマー粒子(A)を有するパウダーである。粉体流動性及び互着防止性がより向上した粉末成形用パウダーを得る観点から、粉末成形用パウダーは、ポリマー粒子(A)と微細粉体(B)とをドライブレンドしてなるパウダーであることが好ましい。該パウダーは、得られる粉末成形体の表面性状を高める観点からも好ましい。
該微細粉体(B)としては、アルミナ、シリカ、アルミナシリカ、炭酸カルシウム等の無機酸化物(その表面はジメチルシリコーンオイル等でコーティングされていてもよいし、トリメチルシリル基等で表面処理されていてもよい);脂肪酸金属塩;炭酸カルシウム;粉末顔料(ただし、顔料を熱可塑性エラストマー組成物に含有せしめる場合は、その顔料と同色であることが好ましい。アゾ系、フタロシアン系、スレン系、染色レーキ等の有機顔料、酸化チタン等の酸化物系、クロモ酸モリブデン酸系、硫化セレン化合物、フェロシアン化合物、カーボンブラック等の無機顔料等があげられる。);アクリル系重合体(例えば特開2001−123019号公報を参照)やポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン等の熱可塑性樹脂;ポリウレタン等の熱硬化性樹脂;ペースト用塩化ビニル樹脂等があげられ、これらは、1種または2種以上組み合わせてもちいられる。
微細粉体(B)は、得られる粉末成形用パウダーの粉体流動性をより向上させる観点から、無機粉体、熱可塑性樹脂粉体および熱硬化性樹脂粉体からなる群から選ばれた少なくとも1種の粉体であることが好ましい。また、特に多色の粉末成形体を製造する必要がある場合、上記粉末顔料を適宜選択、使用することにより、粉末成形用パウダーの生産性を高めることができる。
微細粉体(B)の1次粒径は10μm以下であることが好ましく、より好ましくは5μm以下であり、更には5nm〜5μmであることが好ましい。ここで1次粒径とは、粒子の数平均粒径であり、透過型電子顕微鏡(TEM)により、任意に1000個程度の粒子の直径を測定し、これら粒子の直径の合計値を粒子の個数で除して求められる。
これら微細粉体(B)は単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いられる。たとえば、無機酸化物単独を用いることもできるし、粉末顔料と無機酸化物とを組み合わせて用いることも可能である。また、微細粉体(B)として、1次粒径が異なる微細粉体を2種以上組み合わせて用いてもよく、例えば、1次粒径が300nm以下の微細粉体と、300nm〜10μmの微細粉体を組み合わせて使用した場合、各々を単独で用いた場合と比較して、さらにパッキング性及び耐凝集性の優れた粉末成形用パウダーを得ることができる。
微細粉体(B)の製造方法としては、無機酸化物、脂肪酸金属塩、炭酸カルシウム、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などを機械的に粉砕する方法;公知の懸濁重合法により、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などを製造する方法などを用いることができる。また、熱可塑性樹脂を機械的に粉砕して得られた粉体などは、該樹脂に対して貧溶媒である溶剤中で、分散剤や乳化剤の存在下、該樹脂の溶融温度以上で攪拌後、冷却することにより、球状化処理を施してもよい。
微細粉体(B)の添加量は、ポリマー粒子(A)100重量部に対して、通常0.1〜10重量部であり、粉末成形用パウダーの粉体流動性および得られる粉末成形体の表面性状を高める観点から、好ましくは、0.2〜8重量部である。
上記ポリマー粒子(A)に、上記微細粉体(B)をドライブレンドする方法としては、微細粉体(B)がポリマー粒子(A)上に均一付着する方法であれば、特に限定されるものではない。例えば、ジャケットのついたブレンダーや高速回転型ミキサー、ナウターミキサー、ユニバーサルミキサー等を使用してバッチブレンドする方法などがあげられる。なお、配合は通常常温で行われる。
また、混合攪拌羽を有するミキサーであって、ポリマー粒子(A)と微細粉体(B)との配合割合が所望の割合となるように、ポリマー粒子(A)及び微細粉体(B)を夫々所定の供給速度で該ミキサーに供給できる装置、および、ポリマー粒子(A)と微細粉体(B)とをドライブレンドしてなるパウダーを、該ミキサーの排出口から所定の排出速度で排出できる装置を有するミキサーを使用して、ポリマー粒子(A)と微細粉体(B)とをミキサーに連続して供給し、粉末成形用パウダーをミキサーから連続して排出した場合、生産性に優れる点で好ましい(例えば、米国特許第4,512,732号を参照)。配合は通常予め粉砕して得られたポリマー粒子(A)と微細粉体(B)を使用して常温で行われるが、得られる粉末成形用パウダーの粉体流動性を高める観点から、該ミキサーのジャケットに冷却用配管(通常は水冷である)を設置して昇温を防ぐ等の対策を施すことが好ましい。
本発明の粉末成形用パウダーの平均粒径は、50〜170μmであり、好ましくは100〜160μmである。平均粒径が小さすぎる場合は、粉末成形用パウダーが互着し、作業性に劣る場合がある。また、平均粒径が大きすぎる場合は、得られる粉末成形体の表面性状が劣る場合がある。なお、粉末成形用パウダーの平均粒径は、JIS Z−8801(1976)に規定される標準篩を用いてJIS R−6002(1978)に従って篩い分けを行い、各標準篩の目開き値に対して各標準篩を通過した粉末成形用パウダーの重量分率をプロットし、該各プロットから得られる累積重量分率線を基に、該累積重量分率線と累積重量分率50重量%線との交点から求められる。
また、本発明の粉末成形用パウダーに含まれる粒径250μmを超えるパウダーの含有量は、得られる粉末成形体の表面性状をより高める観点から、30重量%以下であることが好ましく、28重量%以下であることがより好ましい。ただし、粉末成形用パウダーを100重量%とする。なお、該含有量は、JIS Z−8801(1976)に規定される標準篩を用い、JIS R−6002(1978)に従い、篩い分け法により測定される。
また、得られた粉末成形用パウダーを上記の篩等を用いて篩い分けを行うことにより、該粉末成形用パウダーの平均粒径及び粒度分布を調整することも可能である。
本発明の粉末成形用パウダーは、粉末スラッシュ成形法、流動浸漬法、静電塗装法、粉末溶射法、粉末回転成形法などの種々の粉末成形法に適用することができるが、中でも粉末スラッシュ成形法に好適である。
例えば、粉末スラッシュ成形法では、以下に示す第一工程から第五工程からなる方法により製造される。
第一工程:ポリマー粒子(A)の溶融温度以上に加熱された金型の成形面上に、粉末成形用パウダーを供給する工程
通常、金型温度は160〜320℃であり、金型の加熱方法は、ガス加熱炉方式、熱媒体油循環方式、熱媒体油内又は熱流動砂内への浸漬方式、高周波誘導加熱方式などが用いられる。
第二工程:第一工程の成形面上で粉末成形用パウダーを所定の時間加熱し、少なくともその表面が溶融したパウダーを互いに融着させる工程
第三工程:第二工程において所定時間経過した後に、融着しなかった粉末成形用パウダーを回収する工程
第四工程:必要に応じて、溶融した粉末成形用パウダーがのっている金型をさらに加熱する工程
第五工程:第四工程の後、金型を冷却して、その上に形成された成形体を金型から脱型する工程
また、上記の脱型性をより高めるため、第一工程でポリマー粒子(A)の溶融温度以上に金型を加熱する前に、該金型の成形面上に、フッ素系又はシリコーン系離型剤をコートしておいてもよい。フッ素系スプレーとしては、ダイキン社製のダイフリーGA−6010(有機溶剤希釈品)、ME−413(水希釈品)等が、シリコーン系スプレーとしては、例えば信越シリコーン社製のKF96SP(有機溶剤希釈品)、株式会社ネオス社製のフリリース800(水希釈品)等が挙げられる。
本発明の粉末成形用パウダーを粉末成形してなる粉末成形体は単層成形体として使用してもよく、成形体の片面又は両面に他の層を積層した多層成形体として使用してもよい。該他の層としては、合成樹脂層や金属層などがあげられ、該合成樹脂層を構成する合成樹脂としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂;熱可塑性エラストマー;ポリアミド樹脂;エチレン−ビニルアルコール共重合体;ポリエステル樹脂;ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体);接着性樹脂などをあげることができる。なお、これらの層は発泡処理されていてもよい。
本発明の粉末成形用パウダーは、粉体流動性、互着防止性、作業性にも優れる。また、該パウダーを用いた粉末成形による粉末成形体の製造方法では、表面性状に優れる粉末成形体を得るのに、従来よりも成形温度を低くすることができるため、生産性に優れる。更に、該パウダーを粉末成形してなる粉末成形体は、耐熱性、柔軟性、機械的強度、耐折り曲げ白化性、耐光性、耐熱光沢性、耐熱ブリード性にも優れ、耐寒衝撃性、耐磨耗性にも優れうる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
はじめに、本発明における各種評価方法および原料について説明する。
[1]評価方法
(1)メルトフローレート(MFR)
JIS K−7210(1976)に従い、ポリオレフィン系樹脂は、荷重21.18N、温度230℃の条件にて、ポリオレフィン系ゴムは、荷重21.18N、温度190℃の条件にて測定した。
(2)ビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体水添物中のビニル芳香族化合物単量体単位の含有量(T:重量%)
ビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体水添物の四塩化炭素溶液を用いて、1H−NMR測定法(周波数90MHz)より求めた。
(3)(a)ビニル芳香族化合物重合体ブロック中のビニル芳香族化合物単量体単位の含有量(S:重量%)
ビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体水添物の四塩化炭素溶液を用いて、1H−NMR測定法(周波数90MHz)より求めた。
(4)側鎖の炭素原子数が2以上である水添共役ジエン単量体単位の含有量(U:重量%) 赤外分析を用い、モレロ法により求めた。
(5)ビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体水添物の水添率
ビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体の四塩化炭素溶液、ビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体水添物の四塩化炭素溶液を用いて、1H−NMR測定法(周波数90MHz)より求めた。
(6)粉末成形用パウダーの平均粒径
JIS Z−8801(1976)にて規定されている目開き500μm、355μm、250μm、212μm、180μm、150μmおよび106μmの標準篩(内径200mm)を用いて、JIS R−6002(1978)に従い、標準篩を目開きの小さいものから順に受け皿の上に積み重ね、次に、目開き500μmの標準篩上に粉末成形用パウダー100gを投入し、ふるい振とう機(飯田製作所製)を用いて、周波数165Hz、振幅1.2cmで10分間振とうさせた。
各標準篩の目開き値をx軸(単位:μm)に、該目開きの標準篩を通過した粉末成形用パウダーの重量分率(該目開きの標準篩よりも下にある標準篩および受け皿にある粉末成形用パウダーの重量分率、単位:重量%)をy軸にプロットし、各プロットから累積重量分率線を作成した。次に、該累積重量分率線と、累積重量分率50重量%線(y=50重量%線)との交点を求め、該交点のX軸値を粉末成形用パウダーの平均粒径とした。なお、粉末成形用パウダーの重量分率については、評価に用いられた試料の合計量を100重量%とした。
(7)粒径が250μmを超えるパウダーの含有量
上記の平均粒径を測定後、500μm、355μm及び250μmの標準篩上に残った粉末成形用パウダーの合計量を基に、粉末成形用パウダー中の粒径が250μmを超えるパウダーの含有量求めた。
(8)無機粉体の1次粒径
無機粉体を2000〜5000倍の倍率で電子顕微鏡にて観察し、その中から任意に50個の粉体の直径を測定し、数平均値より求めた。
(10)ポリマー粒子の形状
ポリマー粒子を任意に20個抽出し、20倍の倍率で電子顕微鏡にて観察し、アスペクト比(長径/短径)の平均値を求めた。また、不定形である場合は、その旨記載した。
(11)熱可塑性エラストマーの溶融温度
粉末成形用パウダー10mgを使用し、示差走査熱量分析計(セイコーインスツルメンツ株式会社製 DSC RDC220)を用いて測定した。測定温度範囲は30〜300℃とし、昇温速度を5℃/分とし、上記熱可塑性エラストマーの吸熱ピーク温度を溶融温度とした。
(12)粉末成形体の表面性状
粉末成形用パウダーを、所定の温度(260℃、270℃または280℃)に加温されたニッケル製金型(15cm×15cm×3mm厚)上にふりかけ、15秒経過後に該金型に付着しなかった余剰の粉末成形用パウダーを払い落とした。次いで、該粉末成形用パウダーが付着した該金型を、所定の温度(260℃、270℃または280℃)に加温されたギヤーオーブン中に投入し1分間加熱した。次いで、該金型を冷却後、シート状の粉末成形体を該金型から脱型した。得られた粉末成形体の表面(金型に接触していた側の面)上に発生したピンホールの様子を、下記の基準により目視で判定した。
1:粉末成形体の表面上にピンホールが観察された。
2:粉末成形体の表面上にピンホールが観察されなかった。
[2]原料
(1)熱可塑性エラストマー
ポリオレフィン系樹脂:プロピレン−エチレンランダム共重合体樹脂(住友化学工業株式会社製 PPD200、エチレン単量体単位含有量5重量%、MFR(230℃)=220g/10分)
ポリオレフィン系ゴム:エチレン−プロピレン共重合体(住友化学工業株式会社製 エスプレンV0141、MFR(190℃)=0.7g/10分、A硬度57)
ビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体水添物:スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水添物(全スチレン単量体単位含有量15重量%、ビニル芳香族化合物重合体ブロック中のビニル芳香族化合物単量体単位の含有量100重量%、側鎖の炭素原子数が2以上である水添共役ジエン単量体単位の含有量80重量%、共役ジエン単量体単位の二重結合の水添率98%)
(2)添加剤
ワックス:日本精蝋(株)社製、ハイミック1080
酸化防止剤:チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製 IRGANOX1076
滑剤:日本精化(株)社製 ニュートロンS(エルカ酸アミド)
顔料:グレー色顔料(住化カラー(株)社製 グレーPPM8Y1853)
(3)無機粉体
シリカ:日本アエロジル(株)社製 OX50、1次粒径50nm
アルミナシリカ:水澤化学工業(株)社製 JC30、1次粒径3μm
実施例1
プロピレン−エチレン共重合体樹脂100重量部、エチレン−プロピレン共重合体40重量部、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体の水添物122重量部、ワックス8重量部、酸化防止剤1.6重量部、滑剤0.5重量部、顔料8重量部を、二軸混練機(日本製鋼所(株)社製、TEX−44HCT)を用いて、シリンダー温度150℃で混練して熱可塑性エラストマーを作成し、これを切断機で切断してペレットとした。なお、該熱可塑性エラストマーのメルトフローレート(MFR(230℃))は、55g/10分であり、溶融開始温度は140℃であった。
直径52mmのプロペラ型攪拌翼を備えた、内径93mm、高さ240mmの内容積1Lの耐圧オートクレーブに、上記の方法で得られたペレット32g、水288gおよび重量平均分子量が10800のエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体(旭電化工業株式会社製 プルロニックF88、エチレンオキシド含有割合80重量%)32gを仕込み密閉した。引き続き、オートクレーブ外部より加熱を行い、オートクレーブ内部の温度を180℃迄昇温し、毎分500回転で15分間攪拌した。この時の攪拌翼先端速度は、1.4m/秒であった。次いで、内温が50℃となるまで冷却し、得られた水分散液を取り出し、水分散液を濾過した後、乾燥することにより、略球状のポリマー粒子を得た。
次いで、このポリマー粒子100重量部あたりに、シリカ1.0重量部及びアルミナシリカ2.0重量部を、ヘンシェルミキサーを用いてドライブレンドすることにより、粉末成形用パウダーを得た。評価結果を表1に示す。
実施例2
重量平均分子量が10800のエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体に代えて、重量平均分子量が15500のエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体(旭電化工業株式会社製 プルロニックF108、エチレンオキシド含有割合80重量%)を用いた以外は、実施例1と同様にして粉末成形用パウダーを得た。評価結果を表1に示す。
比較例1
重量平均分子量が10800のエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体に代えて、重量平均分子量が8800のエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体(旭電化工業株式会社製 プルロニックF68、エチレンオキシド含有割合80重量%)を用いた以外は、実施例1と同様にして粉末成形用パウダーを得た。評価結果を表1に示す。
比較例2
重量平均分子量が10800のエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体に代えて、重量平均分子量が5000のエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体(旭電化工業株式会社製 プルロニックF38、エチレンオキシド含有割合80重量%)を用いた以外は、実施例1と同様にしてポリマー粒子の製造を試みたが、熱可塑性エラストマーが水中で凝集し、ポリマー粒子が得られなかった。
比較例3
実施例1記載の方法で得た熱可塑性エラストマーペレットを、液体窒素中に10分間浸した後、ハンマーミルを用いて粉砕し、不定形のポリマー粒子を得た。なお、粉砕は冷凍粉砕機(ホソカワミクロン株式会社製 リンレックスミルLX−0型)を使用し、ミルの内部の温度(ミルの出口に設けられた熱電対により測定)は−110℃、ディスク状プレートの回転数は11000rpmであった。
次いで、このポリマー粒子100重量部あたりに、シリカ1.0重量部及びアルミナシリカ2.0重量部を、ヘンシェルミキサーを用いてドライブレンドすることにより、粉末成形用パウダーを得た。評価結果を表1に示す。








Figure 2005097480
本発明の粉末成形用パウダーを粉末成形してなる粉末成形体は、たとえばインストルメントパネル、ドアトリム、コンソールボックス、ピラー等の自動車内装部品等に好適に使用することができる。

Claims (3)

  1. ポリマー粒子(A)を有し、平均粒径が50〜170μmである粉末成形用パウダーであって、ポリマー粒子(A)が、熱可塑性エラストマーを含有し、略球状であり、ポリマー粒子(A)のアスペクト比が2.0以下である粉末成形用パウダー。
  2. 粒径が250μmを超えるパウダーの含有量が30重量%以下(ただし、粉末成形用パウダーを100重量%とする。)である請求項1に記載の粉末成形用パウダー。
  3. ポリマー粒子(A)が下記成分(1)、(2)および(3)を含有する請求項1に記載の粉末成形用パウダー。
    (1):ポリオレフィン系樹脂
    (2):下記要件(i)を充足するエチレン−α−オレフィン共重合体
    (i):JIS K−6253(1997)に従い測定されるA硬度が80以下であること。
    (3):下記要件(ii)〜(v)のすべてを充足するビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体水添物
    (ii):下記(a)及び(b)の構造単位を含有するビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体を水添してなること。
    (a):ビニル芳香族化合物重合体ブロック
    (b):下記(b1)及び(b2)から選ばれる少なくとも一種類のブロック
    (b1):ビニル芳香族化合物と共役ジエンの共重合体ブロック
    (b2):共役ジエン重合体ブロック
    (iii):ビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体水添物中のビニル芳香族化合物単量体単位の含有量(T:重量%)が10〜18重量%であること(ただし、ビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体水添物中の全単量体単位の含有量を100重量%とする。)。
    (iv):ビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体水添物中の水添共役ジエン単量体単位の含有量を100重量%として、側鎖の炭素原子数が2以上である水添共役ジエン単量体単位の含有量(U:重量%)が60重量%を超えること。
    (v):(a)ビニル芳香族化合物重合体ブロック中のビニル芳香族化合物単量体単位の含有量(S:重量% ただし、ビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体水添物中のビニル芳香族化合物単量体単位の含有量を100重量%とする。)、要件(iii)の(T)、要件(iv)の(U)の関係が、下記式(イ)を満足すること。
    U≦0.375×S+1.25×T+40 (イ)







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