JP2003213069A - ポリプロピレン系樹脂組成物、その樹脂組成物の製造方法およびその樹脂組成物からなるフィルム - Google Patents
ポリプロピレン系樹脂組成物、その樹脂組成物の製造方法およびその樹脂組成物からなるフィルムInfo
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Abstract
る艶消しフィルムに適したヘイズを有し、外観が良好で
衝撃強度に優れるポリプロピレン系樹脂樹脂組成物、そ
の製造方法およびそれからなるフィルムを提供する。 【解決手段】 プロピレンを主体とする重合体成分
(A)とエチレン含有量が20〜50重量%のプロピレ
ン−エチレン共重合体成分(B)からなり、成分(B)
の極限粘度が2.0dl/g以上、成分(A)と成分
(B)の極限粘度の比が1.3以下、MFRが5g/1
0分未満のプロピレン系共重合体(I)30〜60重量%
と、MFRが5g/10分以上のプロピレン系重合体
(II)30〜60重量%と、MFRが0.1〜2g/1
0分の高圧法低密度ポリエチレンおよび/または密度が
0.940g/cm3以上の高密度ポリエチレン10〜
40重量%を含むポリプロピレン系樹脂組成物、その製
造方法およびそれからなるフィルム。
Description
組成物、その樹脂組成物の製造方法およびその樹脂組成
物からなるフィルムに関するものである。さらに詳しく
は、しっとり感があり、高級感のある外観を有する艶消
しフィルムに適したヘイズを有し、外観が良好で衝撃強
度に優れるプロピレン系樹脂組成物、その樹脂組成物の
製造方法およびその樹脂組成物からなるフィルムに関す
るものである。
は、外観、機械的性質、包装適性等が優れているため、
食品包装、繊維包装等の包装分野で広く使用されてい
る。近年、しっとり感があり、高級感のある外観を有す
る艶消しフィルムが望まれている。
ロピレン−エチレンブロック共重合体、半減期10時間
となる分解温度が60℃以上である有機過酸化物、およ
び、ポリエチレンあるいはエチレンと他のα−オレフィ
ン及び/又はラジカル重合性極性不飽和化合物を用いて
製造され、半透明性を表わす尺度である霞度が増大され
た半透明なフィルムが記載されている。しかし、しっと
り感があり、高級感のある外観を有する艶消しフィルム
としては、フィルムの外観と衝撃強度についてさらなる
改良が望まれていた。また、上記公報に記載されている
半透明なフィルムの製造には、半減期10時間となる分
解温度が60℃以上である有機過酸化物を用いるため、
その製造方法も複雑であった。
とり感があり、高級感のある外観を有する艶消しフィル
ムに適したヘイズを有し、外観が良好で衝撃強度に優れ
るポリプロピレン系樹脂樹脂組成物、その樹脂組成物の
製造方法およびその樹脂組成物からなるフィルムを提供
することにある。
情に鑑み、鋭意検討の結果、重量割合が一定の範囲にあ
るプロピレンを主体とする単量体成分を重合して得られ
る重合体成分とエチレン含有量が特定の範囲にあり、重
量割合が一定の範囲にあるプロピレン−エチレン共重合
体成分からなり、前記プロピレン−エチレン共重合体成
分の極限粘度が特定の範囲にあり、前記プロピレンを主
体とする単量体成分を重合して得られる重合体成分の極
限粘度と前記プロピレン−エチレン共重合体成分の極限
粘度の比が特定の範囲にあり、メルトフローレートが特
定の範囲にあり、重量割合が一定の範囲にあるプロピレ
ン系共重合体と、メルトフローレートが特定の範囲にあ
り、重量割合が一定の範囲にあるプロピレン系重合体
と、メルトフローレートが特定の範囲にあり、重量割合
が一定の範囲にある高圧法低密度ポリエチレンおよび/
または密度が特定の範囲にある高密度ポリエチレンを含
むポリプロピレン系樹脂組成物、その樹脂組成物の製造
方法およびその樹脂組成物からなるフィルムが上記の課
題を解決できることを見出し、本発明の完成に至った。
する単量体成分を重合して得られる重合体成分(A)6
0〜80重量%とエチレン含有量が20〜50重量%で
あるプロピレン−エチレン共重合体成分(B)20〜4
0重量%からなり、 成分(B)の極限粘度([η]B)が2.0dl/g以
上であり、 成分(A)の極限粘度([η]A)と成分(B)の極限
粘度の比([η]B/[η]A)が1.3以下であり、メルト
フローレートが5g/10分未満であるプロピレン系共
重合体(I)30〜60重量%と、メルトフローレートが
5g/10分以上であるプロピレン系重合体(II)30
〜60重量%と、メルトフローレートが0.1〜2g/
10分である高圧法低密度ポリエチレンおよび/または
密度が0.940g/cm3以上である高密度ポリエチ
レン10〜40重量%を含むポリプロピレン系樹脂組成
物、その樹脂組成物の製造方法およびその樹脂組成物か
らなるフィルムに係るものである。以下、本発明を詳し
く説明する。
共重合体(I)とは、プロピレンを主体とする単量体成分
を重合して得られる重合体成分(A)とプロピレン−エ
チレン共重合体成分(B)からなるポリプロピレン系共
重合体であり、好ましくは、第1工程でプロピレンを主
体とする単量体成分を重合して得られる重合体成分
(A)を重合し、第2工程でプロピレン−エチレン共重
合体成分(B)を重合することによって得られるポリプ
ロピレン系共重合体である。
ば、プロピレン−(プロピレン−エチレン)共重合体、
(プロピレン−エチレン)−(プロピレン−エチレン)
共重合体、(プロピレン−1−ブテン)−(プロピレン
−エチレン)共重合体、(プロピレン−エチレン−1−
ブテン)−(プロピレン−エチレン)共重合体等が挙げ
られ、好ましくはプロピレン−(プロピレン−エチレ
ン)共重合体、(プロピレン−エチレン)−(プロピレ
ン−エチレン)共重合体である。
主体とする単量体成分を重合して得られる重合体成分
(A)におけるプロピレンの含有量は、好ましくは、9
0〜100重量%であり、さらに好ましくは95〜10
0重量%である。
主体とする単量体成分を重合して得られる重合体成分
(A)には、必要に応じて、エチレンおよび/または炭
素数4〜12のα−オレフィンを共重合させることがで
き、エチレンおよび/または炭素数4〜12のα−オレ
フィンの含有量は、好ましくは0.1〜10重量%であ
り、さらに好ましくは0.1〜5重量%である。炭素数
4〜12のα−オレフィンとしては、例えば、1−ブテ
ン、1−ヘキセン、1−オクテン等が挙げられ、好まし
くは1−ブテンである。
合体(I)におけるプロピレン−エチレン共重合体成分
(B)におけるエチレンの含有量は、20〜50重量%
であり、好ましくは30〜50重量%である。20重量
%未満の場合、艶消し効果が不充分である(ヘイズが低
い)ことがあり、50重量%を超えた場合、耐衝撃性が
悪化することがある。
(I)におけるプロピレンを主体とする単量体成分を重合
して得られる重合体成分(A)の含有量は60〜80重
量%であり、プロピレン−エチレン共重合体成分(B)
の含有量は20〜40重量%である。(但し、プロピレ
ン系共重合体(I)の全重量を100重量%とする。)好
ましくは重合体成分(A)の含有量は60〜75重量%
であり、共重合体成分(B)の含有量は25〜40重量
%である。
超えた場合(すなわち、共重合体成分(B)の含有量が
20重量%未満の場合)、衝撃強度が低いことがあり、
重合体成分(A)の含有量が60重量%未満の場合(す
なわち、共重合体成分(B)の含有量が40重量%を超
えた場合)、フィルムがべたつくことがある。
(I)におけるプロピレン−エチレン共重合体成分(B)
の極限粘度([η]B)としては、2.0dl/g以上
であり、好ましくは2.0〜4.0dl/gであり、よ
り好ましくは2.2〜3.5dl/gであり、さらに好
ましくは2.4〜3.5dl/gである。共重合体成分
(B)の極限粘度([η]B)が2.0dl/g未満の
場合、艶消し効果が不充分である(ヘイズが低い)こと
がある。
(I)におけるプロピレン−エチレン共重合体成分(B)
の極限粘度([η]B)とプロピレンを主体とする単量
体成分を重合して得られる重合体成分(A)の極限粘度
([η]A)の比([η]B/[η]A)は1.3以下であ
り、好ましくは0.5〜1.3であり、より好ましくは
0.6〜1.2である。1.3を超えた場合、フィッシ
ュが発生して外観が悪化することがある。
(I)のメルトフローレートは、5g/10分未満であ
り、好ましくは0.1g/10分以上5g/10分未満
であり、より好ましくは0.2〜4g/10分である。
共重合体(I)のメルトフローレートが5g/10分以上
の場合、艶消し効果が不充分である(ヘイズが低い)こ
とがある。
(II)は、主にプロピレンからなるモノマーを重合して
得られる重合体または共重合体であり、例えば、プロピ
レンの単独重合体、プロピレン系ランダム共重合体等が
挙げられる。プロピレン系ランダム共重合体としては、
例えば、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロ
ピレン−α−オレフィンランダム共重合体、プロピレン
−エチレン−α−オレフィンランダム共重合体等が挙げ
られる。好ましくはプロピレン単独重合体である。α−
オレフィンとしては、炭素数4〜12のα−オレフィン
が挙げられ、例えば、1−ブテン、1−ヘキセン、1−
オクテン等が挙げられ、好ましくは1−ブテンである。
(II)のメルトフローレートは5g/10分以上であ
り、好ましくは5〜30g/10分であり、より好まし
くは7〜25g/10分である。重合体(II)のメルト
フローレートが5g/10分未満の場合、樹脂組成物の
流動性が低く加工性が悪化することがある。
(I)およびプロピレン系重合体(II)の製造方法は、特
に制限されるものではなく、公知の触媒を用いて、公知
の重合方法により製造される。公知の触媒としては、例
えば、マグネシウム、チタンおよびハロゲンを必須成分
とする固体触媒成分等からなるTi−Mg系触媒、前記
固体触媒成分に有機アルミニウム化合物および必要に応
じて電子供与性化合物等の第3成分を組み合わせた触媒
系、および、メタロセン系触媒等が挙げられ、好ましく
はマグネシウム、チタンおよびハロゲンを必須成分とす
る固体触媒成分に有機アルミニウム化合物および電子供
与性化合物を組み合わせた触媒系であり、例えば、特開
昭61−218606号公報、特開昭61−28790
4号公報、特開平7−216017号公報等に記載され
た触媒系である。
炭化水素溶媒を用いるスラリー重合法、溶媒重合法、無
溶媒で行なう液相重合法、気相重合法、および、それら
を連続的に行う液相−気相重合法等が挙げられ、好まし
くは気相重合法である。必要に応じて、ポリプロピレン
の残留溶媒や製造時に副生する超低分子量のオリゴマー
等を除去するために、ポリプロピレンが融解する温度以
下の温度で乾燥を行ってもよい。乾燥方法としては、例
えば、特開昭55−75410号、特許第256575
3号公報に記載された方法等が挙げられる。
レンの密度は、0.910〜0.935g/cm3であ
り、好ましくは0.910〜0.930g/cm3であ
る。密度が0.910g/cm3未満の場合、艶消し効
果が不充分である(ヘイズが低い)ことがあり、0.9
35g/cm3を超えた場合、衝撃強度が低下すること
がある。
は、エチレン単独重合体、エチレン−プロピレン共重合
体またはエチレン−α−オレフィン共重合体である。エ
チレン−α−オレフィン共重合体に用いられるα−オレ
フィンとしては、前述のプロピレン系共重合体(I)お
よび前述のポリプロピレン系重合体(II)で用いられ
る炭素数4〜12のα−オレフィンと同様のものが挙げ
られ、例えば、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテ
ン等が挙げられる。エチレン−α−オレフィン共重合体
のα−オレフィン含有量は、通常、0.1〜10モル%
であり、好ましくは0.1〜5モル%である。
は、例えば、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン
−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−オクテン共重
合体等が挙げられる。高密度ポリエチレンとして、好ま
しくは、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−1
−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体で
ある。
g/cm3以上であり、通常は0.970g/cm3以下
である。好ましくは0.950〜0.970g/cm3
である。
定されるものではなく、一般に公知の重合触媒と公知の
重合方法を用いる製造方法が挙げられる。公知の重合触
媒としては、例えば、チーグラー・ナッタ系触媒やメタ
ロセン系触媒等が挙げられ、公知の重合方法としては、
例えば、溶液重合法、スラリー重合法、高圧イオン重合
法、気相重合法等が挙げられる。
レンおよび高密度ポリエチレンのメルトフローレート
は、0.1〜2g/10分であり、好ましくは0.1〜
1.5g/10分である。メルトフローレートが0.1
g/10分未満の場合、フィッシュアイが発生し、外観
が悪化することがあり、2g/10分を超えた場合、艶
消し効果が不充分である(ヘイズが低い)ことがある。
けるプロピレン系共重合体(I)、プロピレン系重合体
(II)、高圧法低密度ポリエチレンおよび/または高密
度ポリエチレンの重量割合は、ロピレン系共重合体
(I)が30〜60重量%であり、プロピレン系重合体
(II)が30〜60重量%であり、高圧法低密度ポリエ
チレンおよび/または高密度ポリエチレンが10〜40
重量%である。好ましくはプロピレン系共重合体(I)が
35〜55重量%であり、プロピレン系重合体(II)が
35〜55重量%であり、高圧法低密度ポリエチレンお
よび/または高密度ポリエチレンが10〜30重量%で
ある。
満の場合、インパクトが低下することがあり、60重量
%を超えた場合、流動性が低く加工性が悪化することが
ある。プロピレン系重合体(II)が30重量%未満の場
合、流動性が低く加工性が悪化することがあり、60重
量%を超えた場合、艶消し効果が不充分である(ヘイズ
が低い)ことがある。高圧法低密度ポリエチレンおよび
/または高密度ポリエチレンが10重量%未満の場合、
艶消し効果が不充分である(ヘイズが低い)ことがあ
り、40重量%を超えた場合、流動性が低く、加工性が
悪化することがある。
造方法としては、特に制限されるものではなく、通常用
いられる溶融混練する方法が挙げられ、好ましくは、プ
ロピレン系共重合体(I)を少なくとも1回以上溶融混練
する方法である。本発明のポリプロピレン系樹脂組成物
の製造方法で用いられるプロピレン系共重合体(I)、プ
ロピレン系重合体(II)、高圧法低密度ポリエチレンお
よび/または高密度ポリエチレンをブレンドする方法と
しては、例えば、プロピレン系共重合体(I)、プロピレ
ン系重合体(II)、高圧法低密度ポリエチレンおよび/
または高密度ポリエチレンを溶融ブレンドする方法、プ
ロピレン系共重合体(I)、プロピレン系重合体(II)、
高圧法低密度ポリエチレンおよび/または高密度ポリエ
チレンのそれぞれのペレットを製膜時にペレットブレン
ドする方法等が挙げられる。また、本発明のポリプロピ
レン系樹脂組成物の製造方法で用いられる混練方法とし
ては、公知の混練機を使用する方法が挙げられ、混練機
としては、例えば、単軸混練押出機、多軸混練押出機や
バンバリーミキサー等が挙げられる。
は、必要に応じて、添加剤やその他の樹脂を添加しても
良い。添加剤としては、例えば、酸化防止剤、紫外線吸
収剤、帯電防止剤、滑剤、造核剤、粘着剤、防曇剤、ア
ンチブロッキング剤等が挙げられる。その他の樹脂とし
ては、オレフィン系樹脂、エチレンとα−オレフィンの
共重合体であるエラストマー等が挙げられ、これらは不
均一系触媒で製造されたものであっても、均一系触媒
(例えば、メタロセン触媒等)で製造されたものであっ
ても良い。さらに、スチレン−ブタジエン−スチレン共
重合体やスチレン−イソプレン−スチレン共重合体を水
添したスチレン系共重合体ゴム等のエラストマーが挙げ
られる。
てもよく、本発明のフィルムからなる層を少なくとも1
層含む多層フィルムであってもよい。また、本発明のフ
ィルムは未延伸フィルムであってもよく、本発明のポリ
プロピレン系フィルムを延伸した延伸フィルムであって
もよい。好ましくは、未延伸フィルムである。
に制限されるものではなく、例えば、通常用いられるイ
ンフレーション法、Tダイ法、カレンダー法等を用いて
単独で製膜する方法や多層フィルムの少なくとも1層と
して製膜する方法が挙げられる。多層フィルムの製造方
法としては、例えば、共押し出し加工法、押出ラミネー
ト法、熱ラミネート法、ドライラミネート法等が挙げら
れる。
限されるものではなく、包装用途等が挙げられ、例え
ば、食品、繊維、雑貨等の包装用途が挙げられる。好ま
しくは、しっとり感があり、高級感のある外観を有する
艶消しフィルムである。
を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定さ
れるものではない。実施例および比較例で用いたポリプ
ロピレンおよび樹脂組成物の物性の測定および評価は下
記の方法に従って行った。 (1)プロピレン系共重合体の成分(A)および成分
(B)の含有量(単位:重量%) プロピレン系共重合体の成分(A)および成分(B)の
重合時の物質収支から、成分(A)の含有量(PA)、成
分(B)の含有量(PB)を求めた。
のエチレン含量(単位:重量%) プロピレン系共重合体の全体のIRスペクトル測定を行
い、高分子ハンドブック(1995年、紀伊国屋書店発
行)の第616頁に記載されている(ii)ブロック共
重合体に関する方法に従って求め、下式(1)により成
分(B)のエチレン含量を求めた。 EB=(ET−EA×PA)/PB 式(1) (ただし、ET、EAおよびEBは それぞれプロピレン系
共重合体の全体、成分(A)および成分(B)における
エチレン含有量を表し、PAおよびPBは成分(A)およ
び成分(B)の含有量を示す。)
g) ウベローデ型粘度計を用いて135℃テトラリン中で測
定を行った。 (3−1)成分(A)、成分(B)の極限粘度([η]
A、[η]B) 第一工程の重合終了時にサンプリングした成分(A)の
極限粘度[η]Aと第二工程の重合終了後に得られた共
重合体の全体の極限粘度[η]T、および、成分(A)
の含有量(PA)と成分(B)の含有量(PB)を用い
て、下式(2)から成分(B)の極限粘度[η]Bを算
出した。 [η]A×PA/100 + [η]B×PB/100 = [η]T 式(2)
位:g/10分) ポリプロピレンのメルトフローレートはJIS K72
10に従って、温度230℃、荷重21.18Nで測定
した。ポリエチレンのメルトフローレートはJIS K
6730に従って測定した。
した。
m) 0℃において、東洋精機製フィルムインパクトテスター
を使用して、直径15mmの半球状衝撃頭を用いて、フ
ィルムの衝撃強度を測定した。
系共重合体、[η]A=2.8dl/g、[η]B=2.8d
l/g、[η]B/[η]A=1.0、成分(A)含量=79
重量%、成分(B)含量=21重量%、成分(B)中の
エチレン含量36重量%) 100重量部に水酸化カル
シウム 0.01重量部、イルガノックス1010(チ
バ・スペシャリティーケミカルズ社製) 0.20重量
部、Eオイル100(理研ビタミン社製) 0.05重量
部をあらかじめ混合して、溶融混練してペレットを得
た。得られたペレットのMFRは0.60g/10分で
あった。得られたペレット 45重量%、住友化学工業
株式会社製FLX80E3(ポリプロピレン単独重合
体、MFR=7.5g/10分) 45重量%、京葉ポ
リエチレン社製E8084(高密度ポリエチレン、密
度:0.959g/cm3、MFR=1.0g/10分)
10%をドライブレンドして、幅400mmのコート
ハンガー式Tダイを備えたφ50mm押出機を用いて、
樹脂温度250℃、吐出量12Kg/hrで押出し、チ
ルロール温度40℃、ライン速度20m/min、エア
ーチャンバー冷却方式で冷却し厚みが30μmであるフ
ィルムを作成し、評価した。結果を表1に示した。
業株式会社製FLX80E3 45重量%、京葉ポリエ
チレン社製E8040(高密度ポリエチレン、密度=
0.957g/cm3、MFR=0.40g/10分)
10重量%をドライブレンドして実施例1と同様にフィ
ルムを作成して、評価した。結果を表1に示した。
業株式会社製FLX80E3 45重量%、京葉ポリエ
チレン社製E9810(高密度ポリエチレン、密度=
0.956g/cm3、MFR=0.11g/10分)
10重量%をドライブレンドして実施例1と同様にフィ
ルムを作成して、評価した。結果を表1に示した。
業株式会社製FLX80E3 45重量%、住友化学工
業株式会社製F101−1(高圧法低密度ポリエチレ
ン、密度=0.922g/cm3、MFR=0.30g
/10分) 10重量%をドライブレンドして実施例1
と同様にフィルムを作成して、評価した。結果を表1に
示した。
業株式会社製FLX80E3 40重量%、住友化学工
業株式会社製F101−1(高圧法低密度ポリエチレ
ン、密度=0.922g/cm3、MFR=0.30g
/10分) 20重量%をドライブレンドして実施例1
と同様にフィルムを作成して、評価した。結果を表1に
示した。
業株式会社製FLX80E3 50重量%をドライブレ
ンドして実施例1と同様にフィルムを作成して、評価し
た。結果を表1に示した。
業株式会社製FLX80E3 45重量%、住友化学工
業株式会社製FS150C(直鎖状低密度ポリエチレン
(エチレン−1−ブテン共重合体)、密度=0.923
g/cm3、MFR=0.80g/10分) 10重量%
をドライブレンドして実施例1と同様にフィルムを作成
して、評価した。結果を表1に示した。
業株式会社製FLX80E3 45重量%、京葉ポリエ
チレン社製E3001Y(高密度ポリエチレン、密度=
0.950g/cm3、MFR=0.04g/10分)
10重量%をドライブレンドして実施例1と同様にフィ
ルムを作成して、評価した。結果を表1に示した。
外観が良好で衝撃強度に優れ、しっとり感があり、高級
感のある外観を有する艶消しフィルムに適したヘイズを
有することが分かる。これに対して、本発明の要件であ
る高圧法低密度ポリエチレンおよび/または高密度ポリ
エチレンを用いなかった比較例1は、ヘイズが低いこと
が分かる。また、本発明の要件である高圧法低密度ポリ
エチレン、または、密度が0.940g/cm3以上で
ある高密度ポリエチレンのいずれをも用いなかった比較
例2は、ヘイズが低いことが分かる。そして、本発明の
要件である高密度ポリエチレンのMFRを満足しない比
較例3は、フィッシュアイが発生し、外観が悪いことが
分かる。
て、しっとり感があり、高級感のある外観を有する艶消
しフィルムに適したヘイズを有し、外観が良好で衝撃強
度に優れるポリプロピレン系樹脂樹脂組成物、その樹脂
組成物の製造方法およびその樹脂組成物からなるフィル
ムを得ることができる。
Claims (5)
- 【請求項1】プロピレンを主体とする単量体成分を重合
して得られる重合体成分(A)60〜80重量%とエチ
レン含有量が20〜50重量%であるプロピレン−エチ
レン共重合体成分(B)20〜40重量%からなり、 成分(B)の極限粘度([η]B)が2.0dl/g以
上であり、 成分(A)の極限粘度([η]A)と成分(B)の極限
粘度の比([η]B/[η]A)が1.3以下であり、メルト
フローレートが5g/10分未満であるプロピレン系共
重合体(I)30〜60重量%と、メルトフローレートが
5g/10分以上であるプロピレン系重合体(II)30
〜60重量%と、メルトフローレートが0.1〜2g/
10分である高圧法低密度ポリエチレンおよび/または
密度が0.940g/cm3以上である高密度ポリエチ
レン10〜40重量%を含むことを特徴とするポリプロ
ピレン系樹脂組成物。 - 【請求項2】プロピレン系共重合体(I)を少なくとも1
回以上溶融混練することを特徴とする請求項1記載のポ
リプロピレン系樹脂組成物の製造方法。 - 【請求項3】請求項1記載のポリプロピレン系樹脂組成
物からなることを特徴とするフィルム。 - 【請求項4】未延伸フィルムであることを特徴とする請
求項3記載のフィルム。 - 【請求項5】艶消しフィルムであることを特徴とする請
求項3または4に記載のフィルム。
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