JP2003213029A - 架橋ポリエチレン系樹脂発泡体及びその製造方法 - Google Patents
架橋ポリエチレン系樹脂発泡体及びその製造方法Info
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Abstract
気泡径の均一な連続気泡構造を有する架橋ポリエチレン
系樹脂発泡体及び該連続気泡構造を有する架橋ポリエチ
レン系樹脂発泡体を容易に製造する方法を提供する。 【解決手段】 ポリエチレン系樹脂100重量部に対
し、ポリプロピレン粒子1〜30重量部を含有し連続気
泡構造を有する架橋ポリエチレン系樹脂発泡体、及び、
ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン粒子、発泡剤及び
架橋剤を配合した架橋・発泡性ポリエチレン系樹脂組成
物を特定の3つの工程を経て加熱架橋発泡し、連続気泡
構造を有する架橋ポリエチレン系樹脂発泡体を製造する
方法。
Description
する架橋ポリエチレン系樹脂発泡体及びその製造方法に
関するものである。
エアコン内の断熱材、自動車のドアミラー内の吸音材、
バクテリアの担体、塗布材等の各種用途に使用可能な連
続気泡構造を有する架橋ポリエチレン系樹脂発泡体及び
その製造方法に関するものである。
ン系発泡体は、通気性、吸水性、耐候性、断熱性、吸音
性、焼却時の耐環境性等に優れているために、シール
材、ガスケット、エアコン内の断熱材、自動車のドアミ
ラー内の吸音材、バクテリアの担体、塗布材等の各種用
途に広く利用されている。
オレフィン系発泡体の製造方法としては、独立気泡を有
する発泡体を形成した後、ロール延伸法やピンによる機
械的作用により気泡膜を破壊して、連続気泡とする方法
が提案されており、例えば特公昭59−23545号公
報には、密閉金型中で発泡・架橋性組成物中の発泡剤と
架橋剤を部分的に分解し、常圧下で残存する発泡剤と架
橋剤を分解させて独立気泡を有する発泡体を得、次いで
得られた独立気泡を有する発泡体を圧縮して独立気泡を
破壊する方法が提案されている。また、特公平1−44
499号公報には、発泡・架橋性組成物を所望の形状に
加熱成形した後、常圧下にて加熱して架橋剤と発泡剤を
同時進行的に分解させて気泡体を生成させ、次いで機械
的変形を加えて気泡を連通化させる方法が提案されてい
る。
形成する方法として、特公昭60−49657号公報に
は、エチレン系樹脂100重量部に対して、発泡剤1〜
20重量部、架橋剤0.3〜10重量部からなる架橋・
発泡性組成物に、三官能モノマー0.1〜10重量部、
シリコーン油0.1〜5重量部を添加すること、および
有機過酸化物の10分間半減期温度(Tp)が100〜
170℃であり、発泡剤の発泡温度(Tf)が90〜1
60℃であって、かつ−10℃≦Tp−Tf≦50℃を
満足することからなるポリオレフィン系の連続気泡を有
する発泡体の製造方法が提案されている。
59−23545号公報、特公平1−44499号公報
に提案された方法は、一般に架橋発泡体の製造に使用さ
れている二段発泡成形法と比較すると生産効率が悪く、
成形時間も長くなることから改良が求められていた。ま
た、従来のポリエチレンを使用した場合、発泡体中に存
在する気泡の径や気泡膜の厚みにバラツキが生じている
ために、機械的な変形を加えても連通化する部分としな
い部分が存在するために、独立気泡が均一に連通化しに
くく、連続気泡率の低い発泡体しか得られなかった。
案された方法においても、発泡倍率が30倍を越えるよ
うな高発泡倍率の発泡体を得ることは困難であった。
連続気泡率の低い気泡体しか得られないことや、発泡倍
率が30倍を越える高発泡倍率の発泡体が得られないと
いう課題を解決するものであり、気泡が均一で高発泡倍
率であり、かつ連続気泡率の高い架橋ポリエチレン系樹
脂発泡体及びそれを容易に得る製造方法を提供すること
を目的とするものである。
解決するために鋭意検討した結果、ポリエチレン系樹脂
に特定量のポリプロピレン粒子を含有させることによ
り、連続気泡構造を有する高発泡倍率の架橋ポリエチレ
ン系樹脂発泡体となることを見出し、本発明を完成させ
るに至った。
0重量部に対し、ポリプロピレン粒子1〜30重量部を
含有し、連続気泡構造を有することを特徴とする架橋ポ
リエチレン系樹脂発泡体、及び、ポリエチレン系樹脂1
00重量部に対し、ポリプロピレン粒子1〜30重量
部、発泡剤及び架橋剤を配合した架橋・発泡性ポリエチ
レン系樹脂組成物を下記の(a)〜(c)の工程を経て
加熱架橋発泡し、連続気泡構造とすることを特徴とする
架橋ポリエチレン系樹脂発泡体の製造方法に関するもの
である。 (a)加圧下で加熱架橋を行う工程。 (b)(a)の工程の後、再度常圧下で加熱し発泡成形
を行なう工程。 (c)(b)の工程の後、得られた架橋ポリエチレン系
発泡体に機械的変形を加えて気泡を連通化させる工程。
は、ポリエチレン系樹脂100重量部に対し、ポリプロ
ピレン粒子1〜30重量部を含有し、連続気泡構造を有
するものである。
1940−62Tを準拠し測定した連続気泡率が80
%以上であることをいい、特に連続気泡率が100%又
は100%に近いものが好ましい。また、本発明の連続
気泡構造を有する架橋ポリエチレン系樹脂発泡体は、そ
の発泡倍率が30倍以上のものであることが好ましい。
ポリエチレン系樹脂の範疇に属するものであればよく、
例えば高圧法低密度ポリエチレン、低圧法低密度ポリエ
チレン、高密度ポリエチレン又はこれらの混合物を挙げ
ることができ、特に架橋発泡体とした際の架橋特性、発
泡特性、気泡の均一性、柔軟性、強靭性が優れることか
ら、エチレン−α−オレフィン共重合体であるLLDP
Eであることが好ましい。
法、気相法等の各種製造方法により製造されたものでも
良く、該LLDPEを製造する際には、一般的にマグネ
シウムとチタンを含有する固体触媒成分および有機アル
ミニウム化合物からなるチーグラー触媒;シクロペンタ
ジエニル誘導体を含有する有機遷移金属化合物と、これ
と反応してイオン性の錯体を形成する化合物および/ま
たは有機金属化合物からなるメタロセン触媒;バナジウ
ム系触媒等の触媒を用いて製造することができ、該触媒
によりエチレンとα−オレフィンを共重合することによ
り製造することが可能となる。そして、その際のα−オ
レフィンとしては、例えばプロピレン、ブテン−1、ヘ
キセン−1、オクテン−1、4−メチル−ペンテン−1
等を挙げることができ、そのなかでも特に気泡の均一
性、柔軟性、強靭性に優れる架橋発泡体が得られること
から、炭素数3〜12のα−オレフィンからなるLLD
PEが好ましい。
えば特開平05−043625号公報に提案されている
ような特殊な触媒を使用して特殊な条件下でプロピレン
を重合させることで製造されるポリプロピレン微粒子;
通常の重合方法により得られるポリプロピレンを分級す
ることにより得られるポリプロピレン粒子;ポリプロピ
レンを冷凍粉砕することにより微粉化したポリプロピレ
ン粒子;ポリプロピレンを溶解させた後析出する方法で
製造されるポリプロピレン粒子等を挙げることができ、
例えば商品名「LANCO WAX PP−1362
D」(伊藤製油社製)等が市販されている。また、ポリ
プロピレン粒子としては、連続気泡構造を有する架橋ポ
リエチレン系樹脂発泡体とした際に、特に架橋特性、発
泡特性、気泡の均一性、柔軟性、強靭性が優れたものと
なることから、嵩密度0.25〜0.5g/ml、平均
粒径0.1〜100μmのポリプロピレン粒子であるこ
とが好ましい。
チレン系樹脂発泡体は、ポリエチレン系樹脂100重量
部に対し、ポリプロピレン粒子1〜30重量部を含有す
るものである。ここで、ポリプロピレン粒子が1重量部
未満の場合、得られる架橋ポリエチレン系発泡体は連続
気泡構造となる割合が低く、連続気泡発泡体の特性であ
る吸水性や吸音性が低くなる。また、ポリプロピレン粒
子が30重量部を超える場合、樹脂の伸びに劣り、気泡
体に割れが生じたり、気泡が粗大化したりし、所望の架
橋ポリエチレン系発泡体とはならない。
チレン系樹脂発泡体には、本発明の目的を逸脱しない限
りにおいて、例えば酸化亜鉛、酸化チタン、酸化カルシ
ウム、酸化マグネシウム、酸化ケイ素等の金属酸化物;
炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の炭酸金属塩;難
燃剤;カーボンブラックなどの導電性フィラーあるいは
木粉、パルプ等の繊維物質;各種染料、顔料並びに蛍光
物質;エチレン・プロピレン共重合体ゴム、エチレン・
プロピレン・ジエン共重合体ゴム、エチレン・ブテン共
重合体ゴムなどのエチレン系共重合体ゴム;スチレン・
ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンブロック共重合
体またはその水素添加物など常用のゴムを必要に応じて
配合していてもよい。
ポリエチレン系樹脂発泡体の製造方法の一例について、
その好適な方法を具体的に例示するが、本発明はこれに
制限されるものではない。
チレン系樹脂発泡体は、ポリエチレン系樹脂100重量
部に対し、ポリプロピレン粒子1〜30重量部、発泡剤
及び架橋剤を配合した架橋・発泡性ポリエチレン系樹脂
組成物を、(a)加圧下で加熱架橋を行う工程、(b)
再度常圧下で加熱し発泡成形を行なう工程、次ぎに
(c)得られた架橋ポリエチレン系発泡体に機械的変形
を加えて気泡を連通化させる工程、を経て加熱架橋発泡
し、連続気泡構造とする製造方法により製造することが
好ましい。
組成物は、上記ポリエチレン系樹脂100重量部に対
し、上記ポリプロピレン粒子1〜30重量部、発泡剤及
び架橋剤、さらに必要に応じて発泡助剤、充填剤、顔料
等を添加し、これを好ましくはポリエチレン系樹脂の融
解温度以上ポリプロピレン粒子の融解温度以下の温度に
加熱した例えばミキシングロール、加圧式ニーダー、押
出機等の混練機によって混練することにより調整するこ
とが可能である。
脂中において少なくともポリエチレン系樹脂の流動開始
温度以上の分解温度を有するものであって、分解により
遊離ラジカルを発生しポリエチレン系樹脂の分子間又は
分子内に架橋結合を生じせしめるラジカル発生剤であ
り、例えばジクミルパーオキサイド、1,1−ジターシ
ャリーブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシク
ロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジターシャリ
ーブチルパーオキシヘキサン、2,5−ジメチル−2,
5−ジターシャリーブチルパーオキシヘキシン、α,α
−ジターシャリーブチルパーオキシイソプロピルベンゼ
ン、ターシャリーブチルパーオキシケトン、ターシャリ
ーブチルパーオキシベンゾエート等の有機過酸化物を挙
げることができる。
脂の溶融温度以上の分解温度を有する化学発泡剤であ
り、例えばアゾジカルボンアミド、バリウムアゾジカル
ボキシレート等のアゾ系化合物;ジニトロソペンタメチ
レンテトラミン、トリニトロトリメチルトリアミン等の
ニトロソ系化合物;p,p’−オキシビスベンゼンスル
ホニルヒドラジド等のヒドラジン系化合物等が挙げられ
る。さらに、必要に応じて発泡助剤を用いることも可能
であり、発泡助剤としては、例えば尿素を主成分とした
化合物;酸化亜鉛、酸化鉛等の金属酸化物;サリチル
酸、ステアリン酸等を主成分とする高級脂肪酸あるいは
高級脂肪酸の金属化合物等を挙げることができる。
チレン系樹脂組成物を、まず(a)加圧下で加熱架橋を
行う工程にかけることにより、発泡を抑制しながらゲル
化を進行させ架橋反応を進行させ架橋発泡性ポリエチレ
ン系樹脂組成物とする。ここで、加圧下とするために
は、例えば成形用等の金型等を利用し、金型をプレスに
て加圧することにより加圧下を達成するればよい。ま
た、その際の加工温度としては、本発明の連続気泡構造
を有する架橋ポリエチレン系樹脂発泡体を得ることが可
能であれば制限はなく、その中でも115〜185℃が
好ましく、特に150〜170℃において加熱成形する
ことが好ましい。
エチレン系樹脂組成物は、次いで、(b)常圧下にて加
熱し発泡成形を行う工程にかけることにより、常圧下で
発泡剤が分解するため該組成物の発泡が行われる。該工
程は、例えば(a)の工程を経て得られた架橋発泡性ポ
リエチレン系樹脂組成物を所望の断面形状、寸法を有す
る気密でない、即ち密閉されていない金型中に入れ、該
金型の金属板を外部から加熱することによって行うこと
が可能である。この際の加熱する方法としては、例えば
金属板外表面にヒーターを密着させて加熱する方法、金
属板に熱媒の流路を設け、ジャケット方式で蒸気、加熱
オイル等によって加熱する方法、等の間接加熱する方
法;オイルバス中、硝酸ナトリウム,硝酸カリウム,亜
硝酸カリウム等の1種又は2種以上の溶融塩を用いる塩
浴中、又は窒素気流中で直接加熱する方法等を挙げるこ
とができる。そして、所定時間加熱した後、冷却して架
橋ポリエチレン系発泡体を得ることができる。その際の
加熱温度としては、本発明の連続気泡構造を有する架橋
ポリエチレン系樹脂発泡体を得ることが可能であれば制
限はなく、その中でも140〜210℃が好ましく、特
に160〜190℃の範囲に設定することが好ましい。
また、加熱時間としては、好ましくは30〜200分、
さらに好ましくは50〜180分である。
(c)機械的変形を加えて気泡を連通化する工程にかけ
ることにより、該発泡体の気泡(いわゆる独立気泡)間
の気泡膜は容易に破壊され、気泡が連通化されて連続気
泡構造を有する架橋ポリエチレン系樹脂発泡体が得られ
る。このような機械的変形を加え、連続気泡構造とする
装置としては、気泡膜を破壊することが可能であれば制
限はなく、例えばロール成形機等の圧縮変形を加える成
形機を挙げることができ、その中でもより効率的に気泡
膜を破壊することが可能となることから、ロール表面に
無数の小さい針を設置したロール成形機が好ましい。
説明するが、本発明は下記実施例により何等限定される
ものではない。
発泡体から立方体を切り出し、その寸法と体積から該発
泡体の密度(g/ml)を計算した。発泡成形前の架橋
・発泡性樹脂組成物の密度を該発泡体の密度で割ること
で発泡倍率を求めた。
造を有する架橋ポリエチレン系樹脂発泡体の独立気泡率
を測定し、100%からその値を減じたものを連続気泡
率とした。なお、計算値が100%を越える場合は連続
気泡率100%と判断した。
置(堀場製作所製、商品名LA−920)を用いて行っ
た。
商品名ニポロン−ZZF230;MFR2.0g/10
min.、密度0.920g/cm3)100重量部に
対し、ホモポリプロピレン(チッソ株式会社製、商品名
チッソポリプロ HT1050;MFR0.5g/10
min.、密度0.900g/cm3)を冷凍粉砕して
得られたポリプロピレン粒子(嵩密度0.4g/ml,
平均粒径40μm)20重量部、発泡剤としてアゾジカ
ルボンアミド17重量部、架橋剤としてジクミルパーオ
キサイド0.7重量部及び発泡助剤として活性亜鉛華
0.03重量部を配合し、120℃に設定したミキシン
グロール(関西ロール製8インチテストロール)にて混
練し、架橋・発泡性ポリエチレン系樹脂組成物を調整し
た。
×30mm)を有するプレス成形機(三重工業製発泡用
プレス機)の金型内に得られた架橋・発泡性ポリエチレ
ン系樹脂組成物を充填し、200kg/cm2の圧力下
で50分間保持した後圧力を開放して、発泡倍率が10
倍である架橋発泡性ポリエチレン系樹脂組成物を得た。
熱した気密でない開閉式の金型(300×300×10
0mm)に入れ、常圧下で50分間保持した後、冷却
し、架橋ポリエチレン系発泡体を得た。そして、ロール
間隔20mmに設定した等速二本ロールを有するロール
成形機(田辺プラスチック製シート引き取り装置)を用
い、得られた架橋ポリエチレン系発泡体を該ロール成形
機に5回かけることにより、気泡膜を破壊し、連続気泡
構造を有する架橋ポリエチレン系樹脂発泡体を得た。
チレン系樹脂発泡体は、発泡倍率が32倍であり、連続
気泡率100%、気泡径約3.0mmであった。また、
得られた連続気泡構造を有する架橋ポリエチレン系樹脂
発泡体は、柔軟性に優れており、強靭なものであった。
40μm)20重量部の代わりに、ポリプロピレン粒子
(嵩密度0.3g/ml,平均粒径25μm)20重量
部を用いた以外は、実施例1と同様の方法により、架橋
・発泡性ポリエチレン系樹脂組成物を調整し、連続気泡
構造を有する架橋発泡性ポリエチレン系樹脂発泡体を得
た。
チレン系樹脂発泡体は、発泡倍率が32倍であり、連続
気泡率100%、気泡径約2mmであった。また、得ら
れた連続気泡構造を有する架橋ポリエチレン系樹脂発泡
体は、柔軟性に優れており、強靭なものであった。
フィニティーFW1650;MFR3.4g/10mi
n.、密度0.905g/cm3)100重量部に対
し、ポリプロピレン(チッソ株式会社製、商品名チッソ
ポリプロXF1800;MFR1.8g/10mi
n.、密度0.900g/cm3)を冷凍粉砕して得ら
れたポリプロピレン粒子(嵩密度0.5g/ml,平均
粒径80μm)20重量部、発泡剤としてアゾジカルボ
ンアミド17重量部、架橋剤としてジクミルパーオキサ
イド0.7重量部及び発泡助剤として活性亜鉛華0.0
3重量部を配合し、115℃に設定したミキシングロー
ル(関西ロール製8インチテストロール)にて混練し、
架橋・発泡性ポリエチレン系樹脂組成物を調整した。
×30mm)を有するプレス成形機(三重工業製発泡用
プレス機)の金型内に得られた架橋・発泡性ポリエチレ
ン系樹脂組成物を充填し、200kg/cm2の圧力下
で50分間保持した後圧力を開放して、発泡倍率が10
倍である架橋発泡性ポリエチレン系樹脂組成物を得た。
熱した気密でない開閉式の金型(300×300×10
0mm)に入れ、常圧下で50分間保持した後、冷却
し、架橋ポリエチレン系発泡体を得た。そして、ロール
間隔20mmに設定した等速二本ロールを有するロール
成形機(田辺プラスチック製シート引き取り装置)を用
い、得られた架橋ポリエチレン系発泡体を該ロール成形
機に5回かけることにより、気泡膜を破壊し、連続気泡
構造を有する架橋ポリエチレン系樹脂発泡体を得た。
チレン系樹脂発泡体は、発泡倍率が33倍であり、連続
気泡率100%、気泡径約2mmであった。また、得ら
れた連続気泡構造を有する架橋ポリエチレン系樹脂発泡
体は、柔軟性に優れており、強靭なものであった。
と同じ方法により架橋・発泡性ポリエチレン系樹脂組成
物を調整し、架橋ポリエチレン系発泡体を得た。
泡倍率が30倍で柔軟性、強靭性を有するものであった
が、連続気泡率10%以下と低くく、連続気泡構造を有
する発泡体とは言えないものであった。
レン粒子40重量部を配合した以外は、実施例1と同様
の方法により、架橋・発泡性ポリエチレン系樹脂組成物
の調整及び架橋ポリエチレン系樹脂発泡体の製造を試み
たが、ガスが散逸してしまい発泡体とすることができな
かった。
エチレン系樹脂発泡体は、特定量のポリプロピレン粒子
を含むことから、容易に連続気泡構造を有する発泡体と
することが可能であり、連続気泡率が高く、柔軟性、強
靭性に優れ、気泡径の均一なことから極めて工業的価値
の高いものである。
Claims (5)
- 【請求項1】ポリエチレン系樹脂100重量部に対し、
ポリプロピレン粒子1〜30重量部を含有し、連続気泡
構造を有することを特徴とする架橋ポリエチレン系樹脂
発泡体。 - 【請求項2】ポリプロピレン粒子が、嵩密度0.25〜
0.5g/ml、平均粒径0.1〜100μmの範囲で
あることを特徴とする請求項1に記載の架橋ポリエチレ
ン系樹脂発泡体。 - 【請求項3】発泡倍率が30倍以上であることを特徴と
する請求項1又は2のいずれかに記載の架橋ポリエチレ
ン系樹脂発泡体。 - 【請求項4】ポリエチレン系樹脂100重量部に対し、
ポリプロピレン粒子1〜30重量部、発泡剤及び架橋剤
を配合した架橋・発泡性ポリエチレン系樹脂組成物を下
記の(a)〜(c)の工程を経て加熱架橋発泡し、連続
気泡構造とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
かに記載の架橋ポリエチレン系樹脂発泡体の製造方法。 (a)加圧下で加熱架橋を行う工程。 (b)(a)の工程の後、再度常圧下で加熱し発泡成形
を行なう工程。 (c)(b)の工程の後、得られた架橋ポリエチレン系
発泡体に機械的変形を加えて気泡を連通化させる工程。 - 【請求項5】ポリプロピレン粒子が、嵩密度0.25〜
0.5g/ml、平均粒径0.1〜100μmの範囲で
あることを特徴とする請求項4に記載の架橋エチレン系
樹脂発泡体の製造方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007098373A (ja) | 2005-09-30 | 2007-04-19 | Kobayashi Pharmaceut Co Ltd | 塗布容器 |
JP2012207060A (ja) * | 2011-03-29 | 2012-10-25 | Sanwa Kako Co Ltd | リサイクル可能なポリオレフィン系連続気泡体及びその製造方法 |
-
2002
- 2002-01-21 JP JP2002011888A patent/JP4009774B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2007098373A (ja) | 2005-09-30 | 2007-04-19 | Kobayashi Pharmaceut Co Ltd | 塗布容器 |
JP2012207060A (ja) * | 2011-03-29 | 2012-10-25 | Sanwa Kako Co Ltd | リサイクル可能なポリオレフィン系連続気泡体及びその製造方法 |
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