JP2003212607A - 光ファイバの製造方法 - Google Patents

光ファイバの製造方法

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JP2003212607A
JP2003212607A JP2002016783A JP2002016783A JP2003212607A JP 2003212607 A JP2003212607 A JP 2003212607A JP 2002016783 A JP2002016783 A JP 2002016783A JP 2002016783 A JP2002016783 A JP 2002016783A JP 2003212607 A JP2003212607 A JP 2003212607A
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Japan
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ultraviolet
coating material
coating layer
optical fiber
mist
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JP2002016783A
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English (en)
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Yoshihisa Kato
善久 加藤
Hideyuki Suzuki
秀幸 鈴木
Yoshinori Kurosawa
芳宣 黒沢
Takeshi Okubo
豪 大窪
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Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コーティング材の硬化過程におけるミストの
発生を効果的に抑制することができる新規な光ファイバ
の製造方法の提供。 【解決手段】 石英ガラスファイバ1の周囲に紫外線硬
化樹脂をコーティングした後、そのコーティング材に紫
外線を照射し、硬化させて被覆層2を形成するようにし
た光ファイバの製造方法において、上記コーティング材
の硬化時の温度を100℃以下にする。これによってコ
ーティング材からのミストの発生を抑制できるため、そ
の紫外線透過率を長時間安定に保つことが可能となり、
長時間連続して良好な紫外線硬化作業を実施できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石英ガラスファイ
バの周囲に紫外線硬化樹脂からなる被覆層を被覆形成し
た光ファイバの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、光情報通信ネットワーク等を構
築する上で欠くことができない光ファイバは、コア及び
クラッドからなる石英ガラスファイバの周囲にこれを保
護すべく紫外線硬化樹脂等からなる被覆層が被覆形成さ
れている。
【0003】そして、この被覆層を紫外線硬化樹脂で形
成する方法としては、先ず、高速で線引きされる石英ガ
ラスファイバを被覆装置を通過させてその表面に紫外線
硬化樹脂を均一にコーティングした後、引き続き、紫外
線照射装置の石英管内を通過させ、ここでその石英管の
周囲から所定線量の紫外線を照射することでコーティン
グ材を硬化させて被覆層を形成する方法が一般的であ
る。
【0004】また、この被覆層を一次被覆層と二次被覆
層といった2層で形成する場合には、この紫外線照射装
置の下流側にもう一組の被覆装置及び紫外線照射装置を
設け、上流側の紫外線照射装置で被覆形成された一次被
覆層の上に二次被覆層を重ね合わせるようにして被覆形
成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この紫外線
照射装置におけるコーティング材硬化過程においては、
材料から生ずるミストによって石英管内壁が汚れ、石英
管を透過する紫外線量が徐々に低下してコーティング材
が十分に硬化しなくなってしまうといった問題点があ
る。
【0006】また、この被覆層を一次被覆層と二次被覆
層で形成する場合、一次被覆層の硬化過程で発生したミ
ストが二次被覆層をコーティングする被覆装置のダイス
部に溜まってそのまま二次被覆層中に混入し、その結
果、二次被覆層表面の粘着性や摩擦抵抗等が変わってし
まうといった不都合が発生する。
【0007】このため、従来では紫外線照射装置にミス
トトラップを設け、発生したミストを事前に取り除く手
段が採られているが、完全にミストを取り除くことは困
難であり、上記の問題を確実に解決するには至っていな
い。
【0008】そこで、本発明はこのような課題を有効に
解決するために案出されたものであり、その目的は、コ
ーティング材の硬化過程におけるミストの発生を効果的
に抑制することができる新規な光ファイバの製造方法を
提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、請求項1に示すように、石英ガラスファイ
バの周囲に紫外線硬化樹脂をコーティングした後、その
コーティング材に紫外線を照射し、硬化させて被覆層を
形成するようにした光ファイバの製造方法において、上
記コーティング材の硬化時の温度を100℃以下にする
ようにしたものである。
【0010】これによって硬化過程におけるコーティン
グ材からのミストの発生を確実に抑制することが可能と
なり、その硬化過程における紫外線照射線量照射不足と
いった不都合を確実に回避できる。
【0011】具体的には、請求項2に示すように、上記
紫外線照射されるコーティング材の周囲に冷却用ガスを
流すことでそのコーティング材の硬化時の温度を100
℃以下に容易に制御することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明を実施する好適一形
態を添付図面を参照しながら説明する。
【0013】図1は、本発明の製造方法によって得られ
る光ファイバFの実施の一形態を示したものであり、図
中1は石英ガラスファイバ、2はこの石英ガラスファイ
バ1の周囲に被覆形成された被覆層である。また、この
被覆層2は同図(2)に示すように一次被覆層2aとこ
の一次被覆層2aの周囲に被覆形成される二次被覆層2
bとの2層構造となっているものもある。
【0014】先ず、図1(1)に示すような光ファイバ
Fの製造方法としては、従来と同様図示しない被覆装置
によって石英ガラスファイバ1の周囲に紫外線硬化樹脂
からなるコーティング材を所定厚さにコーティングした
後、これを図2に示すような既存の紫外線照射装置の石
英管3内を通過させ、その通過の際に石英管3の周囲に
設けられた1灯又は2灯の紫外線ランプ4,4から紫外
線を照射することによってそのコーティング材が硬化さ
れて被覆層2が連続的に形成されることになる。尚、図
中5は、紫外線ランプ4から照射される紫外線を石英管
3方向に集光するための反射板である。
【0015】そして、本発明方法にあっては、特にこの
コーティング材の硬化時の温度を100℃以下に抑える
ようにしたものであり、これによって硬化過程における
コーティング材からのミストの発生を効果的に抑制する
ことが可能となり、その硬化過程における紫外線照射線
量照射不足といった不都合を確実に回避できる。
【0016】具体的には、図2に示すように、紫外線ラ
ンプ4からの紫外線量を調節したり、または紫外線量の
調節のみでは温度上昇を抑えることが難しい場合には、
ファイバFが通過する石英管3内に常温又はそれ以下の
冷却用ガスGを流すようにすれば、コーティング材を構
成する紫外線硬化樹脂が効果的に冷却されてその温度を
確実に100℃以下に抑えることが可能となる。
【0017】ここで紫外線硬化樹脂の温度を100℃以
下に限定したのは、それが100℃を超えると急激にミ
ストの発生量が多くなるためであり、また、その温度が
高すぎると高速線引き時に十分に冷却された状態で巻き
取ることが難しくなり、被覆層2の変形などの問題が生
ずるためである。
【0018】また、このように石英管3内に冷却用ガス
Gを流すようにすれば、仮にコーティング材料中から多
少のミストが発生した場合であってもそのミストがその
まま冷却用ガスGと共に石英管3外へ排出されてしまう
ことからミストの付着による石英管3の汚れを防止する
ことができる。
【0019】尚、この冷却用ガスとしては特に限定する
ものではないが、紫外線硬化樹脂の成分・組成に悪影響
を及ぼすことのないガス、例えば窒素ガスやヘリウムガ
スを用いることが望ましい。また、この冷却用ガスによ
る冷却効果はそのガス流量や温度を制御することで任意
に調整できることは勿論である。さらに紫外線硬化樹脂
(被覆層2)の温度は図2に示すように照射装置の石英
管3出口側に非接触温度測定器6を備えることにより、
簡単に測定可能である。
【0020】また、石英ガラスファイバ1としては、特
に限定されるものでなく、従来から情報通信などの伝達
に使用されているものであれば良く、また、紫外線照射
装置の紫外線ランプ4としては低圧水銀ランプ、高圧放
電ランプ、メタルハライドランプ等の市販のランプを用
いることができ、好ましくはメタルハライドランプであ
る。さらに、紫外線照射装置としては有電極タイプ及び
無電極タイプのいずれを使用しても良く、また紫外線ラ
ンプ4は上記の如く1灯又は2灯さらにはそれ以上を用
いたものであっても良い。
【0021】一方、図1(2)に示すような光ファイバ
Fの場合も、上流側の紫外線照射装置の石英管3内に冷
却用ガスGを流し、その一次被覆層2aを構成する樹脂
温度を100℃以下に抑えるようにすれば、その硬化過
程におけるコーティング材からのミストの発生を効果的
に抑制することができるため、その石英管3のミストに
よる汚れを防止できるだけでなく、その後に被覆される
二次被覆層2bへのミストの混入による粘着性,摩擦抵
抗等の変化を未然に防止でき、二次被覆層2bの表面も
安定したものが得られる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例及び比較例を説
明する。
【0023】(実施例I)図1(2)に示すような断面
径125±1μmの石英ガラスファイバ1上に一次被覆
層2aとして紫外線硬化樹脂を厚さ約35μm及び二次
被覆層2bとして紫外線硬化樹脂を厚さ約25μmでコ
ーティングした。この時、一次被覆層2aに対して4k
Wの紫外線照射装置2灯(ランプ長各250mm)、二
次被覆層2bに対して同じく6kWの紫外線照射装置2
灯(ランプ長各250mm)を用い、ファイバFを線引
速度1200m/分で1000km線引きする工程にお
いて、各紫外線照射装置を通過して出た時点の被覆層2
の温度が90℃となるように紫外線量を調節して線引き
を行い、紫外線照射装置の石英管3を通過する紫外線透
過量及び線引きファイバのボビン巻替性を評価した。
【0024】評価方法としては、線引き時点に対してフ
ァイバFを1000km線引きした後の石英管3内の紫
外線透過量の変化率と線引きファイバ巻替時のOTDR
(Optical Time Domain Refracymeter)測定段差の有無
で行い、また、紫外線透過率の変化率は10%を超える
とOTDR測定段差が生じやすくなるため、10%以内
を合格とした。紫外線透過率の変化を図3に、線引きフ
ァイバのボビン巻替性を以下の表1にそれぞれ示す。
【0025】尚、紫外線透過率の測定は100,20
0,300,500,1000km時点で線引きを止め
て測定した。また、石英管3を透過する紫外線照度はフ
ュージョン製の照度測定装置「ソラテル」を用い、石英
プローブを挿入して測定を行い、また、巻替性は線引き
ボビンから25kmずつ巻替えを行い、巻替ファイバを
OTDRを用いてファイバの表面性の変化に伴う巻き乱
れにより生じる段差の有無を確認した。また、被覆層2
の温度は紫外線照射装置を出た直後に非接触温度測定器
を用いて測定した。
【0026】(実施例II)図2に示すように、紫外線照
射装置の石英管3内に液体窒素ガスを流すことによりそ
の石英管3を出た直後のファイバFの被覆層2の温度を
100℃に調整した他は実施例Iと同様な条件により、
石英管3を透過する紫外線量の変化及び線引きファイバ
の巻替性を評価した。
【0027】(比較例)図2に示すように、紫外線照射
量を調節することにより紫外線照射装置を出た直後のフ
ァイバFの被覆層2の温度を124℃に調整した他は実
施例Iと同様な条件により、石英管3を透過する紫外線
量の変化及び線引きファイバの巻替性を評価した。
【0028】
【表1】
【0029】この結果、石英管3内の紫外線透過率に関
しては、図3からも分かるように本発明に係る実施例
I,IIはいずれもその透過率低下が1000kmの線引
時点でも10%以内と少なく、優れた透過率を長時間に
亘って維持することができた。これに対し、本発明の規
定値外である比較例にあっては、線引き長が長くなるに
つれて紫外線透過率の低下が大きく、長時間連続して安
定した照射を行うことが困難であった。
【0030】一方、ボビン巻替性に関しては、表1から
も分かるように本発明に係る実施例I,IIはいずれも1
000km線引きの間で段差の発生が皆無であったのに
対し、本発明の規定値外である比較例にあっては、10
0km時点で既に段差が発生してしまい、ボビン巻替性
が大きく劣ってしまった。
【0031】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、紫外線照
射による硬化時に際して、そのコーティング材の温度が
100℃を超えないようにしたことから、その硬化過程
におけるコーティング材からのミストの発生を効果的に
抑制することができる。
【0032】この結果、ミストの付着による石英管の汚
れを抑えてその紫外線透過率を長時間安定に保つことが
可能となるため、長時間連続して良好な紫外線硬化作業
を実施できる等といった優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(1)は本発明に係る光ファイバの実施の一形
態を示す拡大断面図である。(2)は本発明に係る光フ
ァイバの他の実施の形態を示す拡大断面図である。
【図2】本発明方法で適用可能な紫外線照射装置の実施
の一形態を示す概略図である。
【図3】本実施例に係る線引長と石英管紫外線透過率と
の関係を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1 石英ガラスファイバ 2 被覆層 2a 一次被覆層 2b 二次被覆層 3 石英管 4 紫外線ランプ 5 反射板 6 非接触温度測定器 F 光ファイバ G 冷却用ガス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒沢 芳宣 東京都千代田区大手町一丁目6番1号 日 立電線株式会社内 (72)発明者 大窪 豪 東京都千代田区大手町一丁目6番1号 日 立電線株式会社内 Fターム(参考) 2H050 BA03 BA18 BA32 BB33W 4G060 AA01 AA03 AD22 AD43 AD53

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石英ガラスファイバの周囲に紫外線硬化
    樹脂をコーティングした後、そのコーティング材に紫外
    線を照射し、硬化させて被覆層を形成するようにした光
    ファイバの製造方法において、上記コーティング材の硬
    化時の温度を100℃以下にすることを特徴とする光フ
    ァイバの製造方法。
  2. 【請求項2】 上記紫外線照射されるコーティング材の
    周囲に冷却用ガスを流してそのコーティング材の硬化時
    の温度を100℃以下にすることを特徴とする請求項1
    に記載の光ファイバの製造方法。
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