JP2003208931A - 接続部材 - Google Patents
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Abstract
尺状の接続部材を提供する。 【解決手段】 導電性粒子層を接着剤層で被覆固定して
なり、導電性粒子層が密集域を形成し、密集域における
導電性粒子の数は3個以上である接続部材。導電性粒子
の密集域が、隙間なく並べた正三角形の頂部に形成さ
れ、隣接する密集域の端部からの垂線の間隔dが、接続
すべき電極間距離よりも小さいと好ましい。導電性粒子
が絶縁被覆粒子であると好ましい。
Description
板や、回路板同士を接着固定すると共に、両者の電極同
士を電気的に接続するために用いられる接続部材に関す
る。
れらに用いる回路は高密度、高精細化しており、このよ
うな電子部品と微細電極の接続は、従来のはんだやゴム
コネクタ等では対応が困難であることから、最近では分
解能に優れた異方導電性の接着剤や膜状物(以下接続部
材という)が多用されている。この接続部材は、導電性
粒子を所定量含有した接着剤からなるもので、この接続
部材を電子部品の接続電極と回路基板の回路電極との間
に設け、加圧または加熱加圧手段を構じることによっ
て、両者の電極同士が電気的に接続されると共に、電極
に隣接して形成されている電極同士には絶縁性を付与し
て電子部品と回路とが接着固定されるものである。上記
接続部材を高分解能化するための基本的な考えは、導電
性粒子の粒径を隣接する電極間の絶縁部分よりも小さく
することで隣接電極間における絶縁性が確保され、併せ
て導電性粒子の含有量をこの粒子同士が接触しない範囲
とすることにより接続部分における導通性が確実に得ら
れるということである。
すると、粒子表面積の著しい増加により粒子が2次凝集
を起こして隣接電極間の絶縁性が保持できなくなり、ま
た導電性粒子の含有粒子を減少すると接続すべき回路上
の導電性粒子の数も減少することから電極に対する接触
点の数が不足し接続電極間での導通が得られなくなるた
め、長期接続信頼性を保ちながら接続部材を高分解能化
することは極めて困難であった。
回路の接続を可能とし、且つ接続信頼性に優れた接続部
材として、我々は先に必要部に導電性粒子の密集域を有
する接続部材を提案した。これによれば、例えばピッチ
200μm以下といった半導体チップのようなドット状
の電極や、TABやFPC等の絶縁された多数の平行電
極を有するライン状の微細電極の接続が可能となる。上
記の方法はいずれも、必要部に貫通孔を有するメタルマ
スクを粘着性のある接着剤と平面的に接触させ、メタル
マスクの上から導電性粒子をふりかけ余分な導電性粒子
を取り除き、メタルマスクを除去して接続部材を作製し
ている。また他の手段として、液晶スペーサ散布装置に
よりメタルマスクの上から導電性粒子を散布したりシル
クスクリーン印刷法により作製が可能である。これらの
方法は、簡単に小面積の高精度な接続部材を得る方法と
して優れているが、例えば連続したテープ状巻重体のよ
うな長尺品が得られず、工業的な大量生産を行い難い欠
点があった。接続部材が長尺品であると接続の連続作業
が可能となる。本発明は上記欠点に鑑みなされたもの
で、導電性粒子の密集域を所定の配列で有する長尺状の
接続部材を提供することを目的とする。
を接着剤層で被覆固定してなり、導電性粒子層が密集域
を形成し、密集域における導電性粒子の数を3個以上で
とした接続部材である。また、本発明は、導電性粒子の
密集域が、隙間なく並べた正三角形の頂部に形成され、
隣接する密集域の端部からの垂線の間隔dが、接続すべ
き電極間距離よりも小さいと好ましい接続部材である。
さらに、本発明は、導電性粒子が絶縁被覆粒子であると
好ましい接続部材である。
説明する。図1は、本発明の接続部材の製造方法の一実
施例を説明する断面模式図である。円筒状回転体1とし
ては、例えばロール状が代表的である。材質は密集域形
成の精度向上の点から剛性の金属が好ましい。表面2に
所定の配列で導電性粒子の密集域3を形成する方法とし
ては、例えばロールの表面2を凹版あるいは図示してい
ないが凸版状に形成し、その部分に導電性粒子の密集域
をドクターナイフ4等で一定量形成するグラビア印刷の
手法がある。この場合導電性粒子は高分子バインダと溶
媒よりなる液状物とすると形成作業が容易である。
好適な手段として、後述する表面に貫通孔を有する円筒
状回転体と、円筒状回転体の内部に設けた導電性粒子の
供給量制御装置と加圧手段からなる装置によっても形成
可能である。対面走行する接着性フィルム5は、熱可塑
性材料や熱や光により硬化性を示す材料が広く適用でき
る。接続後の耐熱性や耐湿性に優れることから、硬化性
材料の適用が好ましい。なかでもエポキシ系接着剤は短
時間硬化が可能で接続作業性が良く、分子構造上接着性
に優れる等の特徴から好ましく適用できる。
キシ、固形エポキシと液状エポキシ、ウレタンやポリエ
ステル、NBR等で変性したエポキシを主成分とし、硬
化剤や触媒、カップリング剤、充填剤等を添加してなる
ものが一般的である。接着性フィルム5の厚みは、導電
性粒子の密集域形成の精度向上の点から接着性の得られ
る範囲で薄い方が好ましく、50μm以下、より好まし
くは35μm以下である。接着フィルム5は、必要に応
じてプラスチックフィルム等の可撓性の基材6で補強さ
れていてもよい。
粒子の密集域を加圧転写すれば良く、接着性フィルム5
が室温近辺で粘着性を示すと、導電性粒子の配置固定が
容易なことから好ましい。導電性粒子を配置固定した接
着フィルムは本発明でいう接続部材であり、連続した長
尺品として巻重することできる。この時、導電性粒子の
密集域を保持するため、必要に応じて更に別の接着性フ
ィルム5をラミネートしてサンドイッチ状としたり、熱
ロールにより接着性フィルム5中に埋め込むこともでき
る。また、接着特性の改良を目的に、液状物(接着剤、
接着促進剤及び架橋剤等)を薄く形成することもでき
る。
域3を説明する。導電性粒子7の密集域3は、図2のよ
うに半導体チップのようなドット状に配列された電極に
合わせて密集域が必ず存在するように配置したり、ある
いは図3のように隣接する平行電極同士を導通させるこ
となく絶縁性を保ち、且つ接続する全ての平行電極間に
少なくとも密集域の一部が必ず挟まれる程度に配置す
る。図3においてdは、X軸方向における密集域同士の
最近接距離であり、接続時に多数の平行電極を有するラ
イン状の微細電極と交差する方向をX軸、平行する方向
をY軸とする。
び図3の一部に例示したように原則的には1個あれば良
いが、3個以上とする。より好ましくは5個以上とする
ことで接続信頼性が向上するので好ましい。導電性粒子
7は、接着フィルム5の表面でも、図1のように接着剤
に埋まっていても良い。導電性粒子7としては、Au、
Ag、Ni、Cu、W、Sb、Sn、はんだ等の金属粒
子やカーボン等があり、これら及び非導電性のガラス、
セラミックス、プラスチック等の高分子核材等に、前記
した導電層を被覆等により形成したものでも良い。さら
に前記したような導電性粒子を絶縁層で被覆してなる絶
縁被覆粒子や、導電性粒子と絶縁粒子の併用等も適用可
能である。
の高分子核材に導電層を形成したものは、加熱加圧もし
くは加圧により変形性を有し、積層時に回路との接触面
積が増加し信頼性が向上するので好ましい。特に高分子
類を核とした場合、はんだのように融点を示さないので
軟化の状態を接続温度で広く制御でき、電極の厚みや平
坦性のばらつきに対応し易い接続部材が得られるので好
ましい。また例えばNiやW等の硬質金属粒子の場合、
導電性粒子が電極や配線パターンに突き刺さるので、酸
化膜や汚染層の存在する場合にも低い接続抵抗が得ら
れ、加えて接続部の固定による膨張収縮の制御にも有効
で信頼性が向上する。
を、図4に用いて説明する。表面に貫通孔8を有する円
筒状回転体1は、例えばメタルマスクを円筒状としたも
のであり、その内部に導電性粒子の供給制御装置9と、
加圧手段10を設ける。供給制御装置9は、導電性粒子
7の数や層数により量を制御するものであり、例えば円
筒状回転体1とのギャップをコントロールできるドクタ
ーナイフやロール等がある。加圧手段10は、導電性粒
子7を接着性フィルム5へ転写配置するものであり、円
筒状回転体1に合わせて回転するロール等を例示でき
る。この場合、加圧手段10が貫通孔8と一致した突状
部を有すれば加圧転写がさらに有利となる。加圧手段1
0により貫通孔より排出された導電性粒子7は、接着性
フィルム5に貼着され、走行手段11により連続した長
尺品として例えば巻重体12とすることができる。図4
の場合、円筒状回転体の厚みを薄くし導電性粒子7の粒
径に近づけると密集域の微細配置の精度が向上し好適で
ある。この方法は分散媒を用いず乾式下で行うことが可
能なため、要部の導電性粒子濃度を密に形成でき、また
清掃作業が容易である。
要部に導電性粒子の密集域を形成し、対面走行する接着
フィルムと接触させ、導電性粒子の密集域を接着フィル
ムに転写する接続部材の製造法とそれに好適な製造装置
であると、連続したテープ状巻重体のような長尺品が容
易に得られる。すなわち導電性粒子の密集域形成をエン
ドレスな円筒状として走行する接着フィルムに転写し、
順次円筒状回転体に導電性粒子密集域を形成供給できる
ので、高精度な長尺状の接続部材の工業的な大量生産が
容易となる。
明はこれに限定されない。
の各頂点に中心を持つような円形の貫通孔を有するステ
ンレス製メタルマスク(厚み10μm、孔の直径30μ
m、ピッチ80μm、d=10μm)を直径100mm
の円筒状とし、側面の中心に回転軸とその上部に導電性
粒子の供給口とを形成した。円筒状の表面は、接着フィ
ルムと不必要な接触を避けるためテフロン(商標)系の
剥離処理がされている。また円筒状の内部には図4の配
置に従いドクターナイフと直径10mmの加圧ロールを
設けてある。導電性粒子は、架橋ポリスチレンからなる
核材の表面にNi/Auの複合導電層を有する粒径5μ
mのめっきプラスチック球を用いた。導電性粒子は、供
給口より供給され円筒とのギャップを無くすようにコン
トロールしたドクターナイフを経て、供給口下部に形成
された加圧手段である回転するゴムロールの自重によ
り、導電性粒子を接着フィルムへ転写配置する。接着性
フィルムとしては、ポリエステルフィルムを剥離剤処理
したセパレータよりなる基材上に、高分子量エポキシを
主成分とする厚み20μmの室温で粘着性を有する接着
剤を用い、1m/分の速度で走行させ、周速度を同期し
た円筒状の表面と接触させ転写した。この後、前記セパ
レータをロールラミネータにより貼り合わせた。そのた
め導電性粒子は接着フィルム中に埋没した形で精度良く
配置された。以上により連続したテープ状巻重体の製造
が可能であった。
の代わりに密集域を同配置に凹状形成したグラビアロー
ルを用い、導電性粒子は可溶性ナイロンの5%メタノー
ル液に分散し液状物とした。導電性粒子はナイロンの2
0体積%とした。接着フィルムはメタノールに不溶なた
め転写配置が可能であり、巻重前に50℃で送風乾燥し
メタノールを除去した。また導電性粒子の表面が融点1
30℃のナイロン絶縁層で被覆してなる絶縁被覆粒子で
あることから、密集域の配置形成が容易であった。本例
によれば、グラビアロール法でも連続したテープ状巻重
体の製造が可能であった。
度な長尺状の接続部材の工業的な大量生産が可能とな
り、接続信頼性が向上し、導電性粒子の密集域が、隙間
なく並べた正三角形の頂部に形成されると、電子部品と
微細電極の接続の位置合わせが不要になり、導電性粒子
が絶縁被覆粒子であると密集域の配置形成が容易であ
り、隣接電極間の絶縁性に優れ、接続信頼性が向上す
る。
断面図である。
示す平面模式図である。
示す平面模式図である。
示す断面模式図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 導電性粒子層を接着剤層で被覆固定して
なり、導電性粒子層が密集域を形成し、密集域における
導電性粒子の数は3個以上である接続部材。 - 【請求項2】 導電性粒子の密集域が、隙間なく並べた
正三角形の頂部に形成され、隣接する密集域の端部から
の垂線の間隔dが、接続すべき電極間距離よりも小さい
請求項1に記載の接続部材。 - 【請求項3】 導電性粒子が絶縁被覆粒子である請求項
1または請求項2に記載の接続部材。
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- 2002-10-04 JP JP2002292498A patent/JP3582654B2/ja not_active Expired - Fee Related
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