JP2003206344A - ポリエステルチップ - Google Patents
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Abstract
管の汚れを少なくし、ボトルの透明性や口栓部結晶化が
良好で、成形時での金型汚れを発生させにくいポリエス
テルチップを提供すること。 【解決手段】 処理層中でポリエステルチップを水処理
して得たポリエステルチップであって、該ポリエステル
のファイン含量が20ppm以下とする。
Description
して、フィルム、シート成形用などに用いられるポリエ
ステルチップに関し、さらに詳しくは、成形品の透明性
及び結晶化コントロール性に優れ、成形時に金型汚れが
発生しにくいポリエステルチップに関する。
エステルは、機械的性質及び化学的性質が共に優れてい
るため、工業的価値が高く、繊維、フィルム、シ−ト、
ボトルなどとして広く使用されている。
器の素材としては、充填内容物の種類及びその使用目的
に応じて種々の樹脂が採用されている。
度、耐熱性、透明性及びガスバリヤー性に優れているの
で、特にジュース、清涼飲料、炭酸飲料などの飲料充填
用容器の素材として最適である。このようなポリエステ
ルは射出成形機械などの成形機に供給して中空成形体用
プリフォームを成形し、このプリフォームを所定形状の
金型に挿入し延伸ブロー成形した後ボトルの胴部を熱処
理(ヒートセット)して中空成形容器に成形され、さら
に必要に応じてボトルの口栓部を熱処理(口栓部結晶
化)させるのが一般的である。
三量体などのオリゴマー類が含まれており、このオリゴ
マー類が金型内面や金型のガスの排気口、排気管に付着
することによる金型汚れが発生しやすかった。
トアルデヒドを含有する。ポリエステル中のアセトアル
デヒド含量が多い場合には、これから成形された容器や
その他包装等の材質中のアセトアルデヒド含量も多くな
り、該容器等に充填された飲料等の風味や臭いに影響を
及ぼす。したがって、従来よりポリエステル中のアセト
アルデヒド含量を低減させるために種々の方策が採られ
てきた。
とするポリエステル製容器は、ミネラルウオ−タやウ−
ロン茶等の低フレ−バ−飲料用の容器として使用される
ようになってきた。このような飲料の場合は、一般にこ
れらの飲料を熱充填したり又は充填後加熱して殺菌され
るが、飲料容器のアセトアルデヒド含量の低減だけでは
これらの内容物の風味や臭いが改善されないことが分か
ってきた。
化、衛生性、公害防止等の目的から、その内面にエチレ
ンテレフタレ−トを主たる繰り返し単位とするポリエス
テルフィルムを被覆した金属板を利用して製缶する方法
が採られるようになってきた。この場合にも、内容物を
充填後高温で加熱殺菌されるが、この際アセトアルデヒ
ド含量の低いフィルムを使用しても内容物の風味や臭い
が改善されないことが分かってきた。
特開平3−47830号公報にはポリエチレンテレフタ
レ−トを水処理する方法が開示されている。
テルチップに付着しているファイン(樹脂微粉末)が処
理水に浮遊、沈殿し処理槽壁や配管壁に付着して、配管
を詰まらせたり、処理槽や配管の洗浄を困難にさせる等
の問題が生じた。
管壁に付着したファインがポリエステルチップに再度付
着して、成形時での結晶化が促進され、透明性の悪いボ
トルとなり、また口栓部結晶化後の口栓部寸法が規格に
合わなくなってキャッピング不良となる問題等が生じ
た。
問題点を解決することにあり、ポリエステルチップの水
処理時の処理槽や配管の汚れを少なくし、ボトルの透明
性や口栓部結晶化が良好で、成形時での金型汚れを発生
させにくいポリエステルチップを提供することを目的と
している。
め、本発明のポリエステルチップは、処理層中でポリエ
ステルチップを水処理して得たポリエステルチップであ
って、該ポリエステルのファイン含量が20ppm以下
であることを特徴とする。
による呼び寸法425μmの標準網篩いを通過したポリ
エステルの微粉末を意味し、ファイン量は下記の測定法
によって測定する。
粘度0.55〜1.30デシリットル/グラムの主たる
繰り返し単位がエチレンテレフタレートから構成される
ポリエステルとすることができる。
位がエチレンナフタレートから構成されるポリエステル
とすることができる。
プの実施の形態について説明する。
しくは、主として芳香族ジカルボン酸成分とグリコ−ル
成分とから得られる結晶性ポリエステルであり、さらに
好ましくは、芳香族ジカルボン酸単位が酸成分の85モ
ル%以上含むポリエステルであり、特に好ましくは、芳
香族ジカルボン酸単位が酸成分の95モル%以上含むポ
リエステルである。
る芳香族ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、
2、6−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニ−ル−4,
4'−ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸
等の芳香族ジカルボン酸及びその機能的誘導体等が挙げ
られる。
構成するグリコ−ル成分としては、エチレングリコ−
ル、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコー
ル、シクロヘキサンジメタノール等の脂環族グリコール
等が挙げられる。
る酸成分としては、テレフタル酸、2、6−ナフタレン
ジカルボン酸、イソフタル酸、ジフェニ−ル−4,4'
−ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸等の
芳香族ジカルボン酸、p−オキシ安息香酸、オキシカプ
ロン酸等のオキシ酸及びその機能的誘導体、アジピン
酸、セバシン酸、コハク酸、グルタル酸、ダイマ−酸等
の脂肪族ジカルボン酸及びその機能的誘導体、ヘキサヒ
ドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、シクロ
ヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸及びその
機能的誘導体などが挙げられる。
るグリコ−ル成分としては、エチレングリコ−ル、トリ
メチレングリコール、テトラメチレングリコール、ジエ
チレングリコール、ネオペンチルグリコール等の脂肪族
グリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールAのア
ルキレンオキサイド付加物等の芳香族グリコール、ポリ
エチレングリコ−ル、ポリブチレングリコ−ル等のポリ
アルキレングリコ−ルなどが挙げられる。
る範囲内で多官能化合物、例えばトリメリット酸、トリ
メシン酸、ピロメリット酸、トリカルバリル酸、グリセ
リン、ペンタエリスリトール、トリメチロ−ルプロパン
等を共重合してもよく、また単官能化合物、例えば安息
香酸、ナフトエ酸等を共重合させてもよい。
い一例は、主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレー
トから構成されるポリエステルであり、さらに好ましく
はエチレンテレフタレート単位を85モル%以上含む線
状ポリエステルであり、特に好ましいのはエチレンテレ
フタレート単位を95モル%以上含む線状ポリエステ
ル、すなわち、ポリエチレンテレフタレ−ト(以下、P
ETと略称)である。
好ましい他の一例は、主たる繰り返し単位がエチレン−
2、6−ナフタレートから構成されるポリエステルであ
り、さらに好ましくはエチレン−2、6−ナフタレート
単位を85モル%以上含む線状ポリエステルであり、特
に好ましいのは、エチレン−2、6−ナフタレート単位
を95モル%以上含む線状ポリエステル、すなわち、ポ
リエチレンナフタレ−トである。
法によって製造することができる。すなわち、PETの
場合には、テレフタール酸とエチレングリコール及び必
要により他の共重合成分を直接反応させて水を留去しエ
ステル化した後、減圧下に重縮合を行う直接エステル化
法、又は、テレフタル酸ジメチルとエチレングリコール
及び必要により他の共重合成分を反応させてメチルアル
コールを留去しエステル交換させた後、減圧下に重縮合
を行うエステル交換法により製造される。さらに極限粘
度を増大させ、アセトアルデヒド含量等を低下させるた
めに固相重合を行ってもよい。
行ってもよいしまた連続式反応装置で行ってもよい。こ
れらいずれの方式においても、溶融重縮合反応は1段階
で行ってもよいし、また多段階に分けて行ってもよい。
固相重合反応は、溶融重縮合反応と同様、回分式装置や
連続式装置で行うことができる。溶融重縮合と固相重合
は連続で行ってもよいし、分割して行ってもよい。
媒としてGe、Sb、Tiの化合物が用いられるが、特
にGe化合物又はこれとTi化合物の混合使用が好都合
である。
ニウム、結晶性二酸化ゲルマニウム粉末又はエチレング
リコールのスラリー、結晶性二酸化ゲルマニウムを水に
加熱溶解した溶液又はこれにエチレングリコールを添加
加熱処理した溶液等が使用されるが、特に本発明で用い
るポリエステルを得るには二酸化ゲルマニウムを水に加
熱溶解した溶液、又はこれにエチレングリコールを添加
加熱した溶液を使用するのが好ましい。これらの重縮合
触媒はエステル化工程中に添加することができる。Ge
化合物を使用する場合、その使用量はポリエステル樹脂
中のGe残存量として10〜150ppm、好ましくは
13〜100ppm、さらに好ましくは15〜70pp
mである。
−ト、テトライソプロピルチタネ−ト、テトラ−n−プ
ロピルチタネ−ト、テトラ−n−ブチルチタネ−ト等の
テトラアルキルチタネ−ト及びそれらの部分加水分解
物、蓚酸チタニル、蓚酸チタニルアンモニウム、蓚酸チ
タニルナトリウム、蓚酸チタニルカリウム、蓚酸チタニ
ルカルシウム、蓚酸チタニルストロンチウム等の蓚酸チ
タニル化合物、トリメリット酸チタン、硫酸チタン、塩
化チタン等が挙げられる。Ti化合物は、生成ポリマ−
中のTi残存量として0.1〜10ppmの範囲になる
ように添加する。
酢酸アンチモン、酒石酸アンチモン、酒石酸アンチモン
カリ、オキシ塩化アンチモン、アンチモングリコレ−
ト、五酸化アンチモン、トリフェニルアンチモン等が挙
げられる。Sb化合物は、生成ポリマ−中のSb残存量
として50〜250ppmの範囲になるように添加す
る。
リメチルフォスフェート等の燐酸エステル類等を使用す
るのが好ましい。これらの安定剤はテレフタル酸とエチ
レングリコールのスラリー調合槽からエステル化反応工
程中に添加することができる。P化合物は、生成ポリマ
−中のP残存量として5〜100ppmの範囲になるよ
うに添加する。
レングリコ−ル含量を制御するためにエステル化工程に
塩基性化合物、例えばトリエチルアミン、トリ−n−ブ
チルアミン等の第3級アミン、水酸化テトラエチルアン
モニウム等の第4級アンモニウム塩等を加えることがで
きる。
主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレートから構成
されるポリエステルの極限粘度は0.50〜1.30デ
シリットル/グラム、好ましくは0.55〜1.20デ
シリットル/グラム、さらに好ましくは0.60〜0.
90デシリットル/グラムの範囲である。極限粘度が
0.50デシリットル/グラム未満では、得られた成形
体等の機械的特性が悪い。また、1.30デシリットル
/グラムを越える場合は、成型機等による溶融時に樹脂
温度が高くなって熱分解が激しくなり、保香性に影響を
及ぼす遊離の低分子量化合物が増加したり、成形体が黄
色に着色する等の問題が起こる。
に、主たる繰り返し単位がエチレン−2、6−フタレー
トから構成されるポリエステルの極限粘度は0.40〜
1.00デシリットル/グラム、好ましくは0.42〜
0.95デシリットル/グラム、さらに好ましくは0.
45〜0.90デシリットル/グラムの範囲である。極
限粘度が0.40デシリットル/グラム未満では、得ら
れた成形体等の機械的特性が悪い。また、1.00デシ
リットル/グラムを越える場合は、成型機等による溶融
時に樹脂温度が高くなって熱分解が激しくなり、保香性
に影響を及ぼす遊離の低分子量化合物が増加したり、成
形体が黄色に着色する等の問題が起こる。
−型、角型、又は扁平な板状等のいずれでもよく、その
大きさは、縦、横、高さがそれぞれ通常1.6〜3.5
mm、好ましくは1.8〜3.5mmの範囲である。例
えばシリンダ−型の場合は、長さは1.8〜3.5m
m、径は1.8〜3.5mm程度であるのが実用的であ
る。また、チップの重量は15〜30mg/個の範囲が
実用的である。
アセトアルデヒド含量は10ppm以下、好ましくは8
ppm以下、さらに好ましくは5ppm以下、ホルムア
ルデヒド含量は7ppm以下、好ましくは6ppm以
下、さらに好ましくは4ppm以下である。本発明で用
いられるポリエステルのアセトアルデヒド含有量を10
ppm以下、またホルムアルデヒド含有量を7ppm以
下にする方法は特に限定されるものではないが、例えば
低分子量のポリエステルを減圧下又は不活性ガス雰囲気
下において170〜230℃の温度で固相重合する方法
を挙げることができる。
共重合されたジエチレングリコール量は該ポリエステル
を構成するグリコール成分の1.0〜5.0モル%、好
ましくは1.3〜4.5モル%、さらに好ましくは1.
5〜4.0モル%である。ジエチレングリコール量が
5.0モル%を越える場合は、熱安定性が悪くなり、成
型時に分子量低下が大きくなったり、またアセトアルデ
ヒド含量やホルムアルデヒド含量の増加量が大となり好
ましくない。またジエチレングリコ−ル含量が1.0モ
ル%未満の場合は、得られた成形体の透明性が悪くな
る。
環状3量体の含有量は0.50重量%以下、好ましくは
0.45重量%以下、さらに好ましくは0.40重量%
以下である。本発明のポリエステルから耐熱性の中空成
形体等を成形する場合は加熱金型内で熱処理を行うが、
環状3量体の含有量が0.50重量%以上含有する場合
には、加熱金型表面へのオリゴマー付着が急激に増加
し、得られた中空成形体等の透明性が非常に悪化する。
マー類が成形時に金型内面や金型のガスの排気口、排気
管等に付着することによる金型汚れ等を防止するため
に、前記の溶融重縮合又は固相重合の後に水との接触処
理を行う。
ける方法が挙げられる。水との接触処理を行う時間とし
ては5分〜2日間、好ましくは10分〜1日間、さらに
好ましくは30分〜10時間であり、水の温度としては
20〜180℃、好ましくは40〜150℃、さらに好
ましくは50〜120℃である。
ずれの場合であっても、処理槽から排出した処理水のす
べて、あるいは殆どを工業排水としてしまうと、新しい
水が多量に入用であるばかりでなく、排水量増大による
環境への影響が懸念される。すなわち、処理槽から排出
した少なくとも一部の処理水を、水処理槽へ戻して再利
用することにより、必要な水量を低減し、また排水量増
大による環境への影響を低減することができ、さらに水
処理槽へ返される排水がある程度温度を保持していれ
ば、処理水の加熱量も小さくできる。
ずれの場合であっても、処理槽から排出した処理水のす
べて、あるいは殆どを工業排水としてしまうと、新しい
水が多量に入用であるばかりでなく、排水量増大による
環境への影響が懸念される。すなわち、処理槽から排出
した少なくとも一部の処理水を、水処理槽へ戻して再利
用することにより、必要な水量を低減し、また排水量増
大よる環境への影響を低減することができ、さらに水処
理槽へ返される排水がある程度温度を保持していれば、
処理水の加熱量も小さくできる。さらに、再利用するこ
とにより、水処理槽中に流す処理水の流量を上げること
ができ、処理槽中の水が不均一になることを防げるた
め、効率よく水処理を行うことができ、品質の安定した
樹脂が得られる。さらに、水処理にはポリエステルチッ
プに付着したファインを洗い流す効果もあるが、流量を
上げることができるため、ファインの少ない品質の安定
した樹脂が得られる。
処理槽にポリエステルのチップを受け入れる段階で既に
ポリエステルのチップに付着しているファインや、水処
理時にポリエステルのチップ同士あるいは処理槽壁との
摩擦で発生するポリエステルのファインが含まれてい
る。したがって、処理槽から排出した処理水を再度処理
槽へ戻して再利用すると、処理槽内の処理水に含まれる
ファイン量は次第に増えていく。そのため、処理水中に
含まれているファインが処理槽壁や配管壁に付着して、
配管を詰まらせることがある。また処理水中に含まれて
いるファインが再びポリエステルのチップに付着し、こ
の後、水分を乾燥除去する段階でポリエステルのチップ
にファインが静電効果により付着するため、ポリエステ
ルのファイン含量が非常に多くなる。特に、水処理によ
りファインが洗い流されたた場合でも、乾燥工程の後に
ポリエステルチップ貯蔵サイロを設けてチップを一時的
に貯蔵する場合には、気力輸送配管や気力輸送設備等と
チップとの衝突接触によりファインの発生が極端に増加
する。
ァインには結晶化促進効果があるが、水処理工程を経た
ポリエステルチップから前記のような工程で発生したフ
ァインの結晶化促進効果は非常に高いことが判明した。
このようなファインによりポリエステルの結晶性が促進
されて、得られたボトルの透明性は悪くなり、またボト
ル口栓部結晶化時の結晶化度が過大となって口栓部の寸
法が規格に入らなくなり、そのため口栓部のキャッピン
グ不良、したがって内容物の漏れの原因になる。
ステルチップのファイン量を100ppm以下、好まし
くは50ppm以下、さらに好ましくは20ppm以下
に低下させることによって上記の問題点を解決するもの
である。ポリエステルチップのファイン量が100pp
mを越える場合には、ポリエステルの結晶性が促進され
て、透明性の悪いボトルとなったり、また口栓部結晶化
時の結晶化度が過大となり、口栓部の寸法が規格に入ら
なくなり口栓部のキャッピング不良となることがある。
ファイン量を減少させる方法としては、例えば乾燥後の
ポリエステルチップを篩分工程や空気流による分級式フ
ァイン除去装置を通す方法が挙げられる。このようなフ
ァイン除去工程は、ポリエステルチップを保管又は輸送
に使用される容器等に充填する工程の直前に設置するの
が好ましい。
るが、これに限定するものではない。また処理方法は連
続方式、バッチ方式のいずれであっても差し支えない
が、工業的に行うためには連続方式の方が好ましい。
をする場合は、サイロタイプの処理槽が挙げられる。す
なわち、バッチ方式でポリエステルのチップをサイロへ
受け入れ水処理を行う。あるいは回転筒型の処理槽にポ
リエステルのチップを受け入れ、回転させながら水処理
を行い、水との接触をさらに効率的にすることもでき
る。この場合、ポリエステルチップを処理槽内に投入、
充填すると共に処理水を満たし、処理水は必要により継
続的又は断続的(総称して連続的ということがある)に
循環し、また、継続的又は断続的に一部の処理水を排出
して新しい処理水を追加供給して水処理する。そして、
水処理終了後処理槽から排出したポリエステルチップを
乾燥し、引き続きファイン分離処理を行ってポリエステ
ルのファイン含量を100ppm以下に低下させること
によって上記の問題点を解決する。
る場合は、塔型の処理槽に継続、あるいは断続的にポリ
エステルのチップを上部より受け入れ、並流又は向流で
水を連続供給して水処理させることができる。そして、
水処理終了後処理槽から排出するポリエステルチップを
乾燥し、引き続きファイン分離処理を行ってポリエステ
ルのファイン含量を100ppm以下に低下させること
によって上記の問題点を解決する。
は充填するポリエステルチップのファイン含量を約20
0ppm以下、好ましくは150ppm以下、さらに好
ましくは100ppm以下に制限するのが望ましい。
チップのファイン含量が約200ppmを越える場合に
は、処理槽内の処理水中の微粉量が急激に増加するため
配管を詰まらせたりするし、また処理後のポリエステル
チップに付着したファイン含量が多くなり、製品ポリエ
ステルのファイン含量を100ppm以下にするために
は大型のファイン除去装置を設置する必要があり、設備
費や運転費用が高くつき問題である。
ファイン量を減少させる方法としては、例えば固相重合
後のポリエステルチップを篩分工程や空気流によるファ
イン除去工程を通す方法が挙げられる。
プの連続式水処理法の場合は処理槽からポリエステルチ
ップと共に排水する処理水の微粉量を1000ppm以
下、好ましくは500ppm以下、さらに好ましくは3
00ppm以下に維持しながら処理槽から排出される処
理水の一部を処理槽に戻して繰り返し使用するのが望ま
しい。またバッチ式水処理法の場合は、水処理の終了時
点での水中の微粉量は1000ppm以下、好ましくは
500ppm以下、さらに好ましくは300ppm以下
にするように処理槽から排出された処理水の少なくとも
一部を処理槽に戻して繰り返し使用する。ここで、微粉
量は下記の測定法によって求めたものである。
ために、処理槽から排出した処理水が再び処理槽に返さ
れるまでの工程で少なくとも1ヶ所以上にファインを除
去する装置を設置する。ファインを除去する装置として
はフィルター濾過装置、膜濾過装置、沈殿槽、遠心分離
器、泡沫同伴処理機等が挙げられる。例えばフィルター
濾過装置であれば、方式としてベルトフィルター方式、
バグフィルター方式、カートリッジフィルター方式、遠
心濾過方式等の濾過装置が挙げられる。中でも連続的に
行うにはベルトフィルター方式、遠心濾過方式、バグフ
ィルター方式の濾過装置が適している。またベルトフィ
ルター方式の濾過装置であれば濾材としては、紙、金
属、布等が挙げられる。またファインの除去と処理水の
流れを効率よく行うため、フィルターの目のサイズは5
〜100μm、好ましくは10〜70μm、さらに好ま
しくは15〜40μmがよい。
場合、処理に用いる水が大量であることから天然水(工
業用水)や排水を再利用して使用することが多い。通常
この天然水は、河川水、地下水などから採取したもの
で、水(液体)の形状を変えないまま、殺菌、異物除去
等の処理をしたものを言う。また、一般に工業的に用い
られる天然水には、自然界由来の、ケイ酸塩、アルミノ
ケイ酸塩等の粘土鉱物を代表とする無機粒子や細菌、バ
クテリア等や、腐敗した植物、動物に起源を有する有機
粒子を多く含有している。これらの天然水を用いて水処
理を行うと、ポリエステルチップに粒子が付着、浸透し
て結晶核となり、このようなポリエステルチップを用い
た中空成形容器の透明性が非常に悪くなる。
するために系外から導入する水として、粒径1〜25μ
mの粒子を10〜50000個/10cc含む水を利用
することが必要である。処理水中の粒径25μmを越え
る粒子は、特に規定するものではないが、好ましくは2
000個/10cc以下、より好ましくは500個/1
0cc以下、さらに好ましくは100個/10cc、特
に好ましくは10個/10cc以下である。
関しては、本発明で特に規定するものではないが、透明
な樹脂や適正な結晶化速度の樹脂を得るためには、少な
い方が好ましい。粒径1μm未満の粒子数としては好ま
しくは100000個/10cc以下、より好ましくは
50000個/10cc以下、さらに好ましくは200
00個/10cc以下、特に好ましくは10000個/
10cc以下である。1μm以下の粒子を水中から除
去、コントロールする方法としてはセラミック膜、有機
膜等の膜を用いた精密濾過法や限外濾過法、等を用いる
ことができる。
の粒子を10〜50000個/10cc含む水を得る方
法を例示する。
下にする方法としては、工業用水等の自然水を処理槽に
供給するまでの工程の少なくとも1ヶ所以上に粒子を除
去する装置を設置する。好ましくは自然界の水の採取口
から、前記した処理槽、処理槽から排水した水を再度処
理槽に戻す配管、ファイン除去装置等、水処理に必要な
付帯設備を含めた処理装置に至るまでの間に粒子を除去
する装置を設置し、処理装置に供給する水中の、粒径1
〜25μmの粒子の含有量を10〜50000個/10
ccにすることが好ましい。処理槽内の処理水の粒子を
除去する装置としては前記の水中のファイン除去装置を
使用することができる。
金属イオンを大量に含んでいる場合があり、このような
天然水を用いて水処理を行うと、これらがポリエステル
チップに付着、浸透して結晶化促進剤として作用し、こ
のようなポリエステルチップを用いた中空成形容器の透
明性が非常に悪くなる。
合は、イオン交換装置等によってこれらの金属イオンを
約1.0mg/リットル以下に低減させておくことが必
要である。
機、シモンカーターなどの水切り装置で水切りし、乾燥
工程へ移送する。当然のことながら水切り装置でポリエ
ステルチップと分離された水はフィルター式濾過装置、
遠心分離器等のファイン除去の装置へ送られ、再度水処
理に用いることができる。
るポリエステルチップの乾燥処理を用いることができ
る。連続的に乾燥する方法としては上部よりポリエステ
ルチップを供給し、下部より乾燥ガスを通気するホッパ
ー型の通気乾燥機が通常使用される。乾燥ガス量を減ら
し、効率的に乾燥する方法としては回転ディスク型加熱
方式の連続乾燥機が選ばれ、少量の乾燥ガスを通気しな
がら、回転ディスクや外部ジャケットに加熱蒸気、加熱
媒体などを供給した粒状ポリエステルチップを間接的に
乾燥することができる。
ルコーン型回転乾燥機が用いられ、真空下であるいは真
空下少量の乾燥ガスを通気しながら乾燥することができ
る。あるいは大気圧下で乾燥ガスを通気しながら乾燥し
てもよい。
いが、ポリエステルの加水分解や熱酸化分解による分子
量低下を防止する点からは乾燥窒素、除湿空気が好まし
い。
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。なお、本明細書中における主な特性値の測定法を以
下に説明する。
(2:3重量比)混合溶媒中30℃での溶液粘度から求
めた。
℃で測定した。
ム混合液に溶解し、さらにクロロフォルムを加えて希釈
する。これにメタノールを加えてポリマ−を沈殿させた
後、濾過する。濾液を蒸発乾固し、ジメチルフォルムア
ミドで定容とし、液体クロマトグラフ法よりエチレンテ
レフタレ−ト単位から構成される環状3量体を定量し
た。
425μmの金網をはった網篩い(直径30cm)の上
に乗せ、上から0.1%のカチオン系界面活性剤(アル
キルトリメチルアンモニウムクロライド)水溶液水を2
リットル/分の流量でシャワー状にかけながら、全振幅
幅約7cm、60往復/1分で1分間篩った。この操作
を繰り返し、樹脂を合計10〜30kg篩った。ふるい
落とされたファインは界面活性剤水溶液と共に岩城硝子
社製1G1ガラスフィルターで濾過して集め、イオン交
換水で洗った。これをガラスフィルターごと乾燥器内で
100℃で2時間乾燥後、冷却して秤量した。再度、イ
オン交換水で洗浄、乾燥の同一操作を繰り返し、恒量に
なったことを確認し、この重量からガラスフィルターの
重量を引き、ファイン重量を求めた。ファイン含量は、
ファイン量/篩いにかけた全樹脂重量、である。
り、東洋製作所製ヘイズメ−タ−で測定。
のフィルターを通過した処理水を1000cc採取し、
岩城硝子社製1G1ガラスフィルターで濾過後、100
℃で2時間乾燥し室温下で冷却後、重量を測定して算出
する。
ーバッグPE−1P2S(ポリエステルフェルト、濾過
精度1μm)である水中の粒子除去装置9を設置し、こ
の装置9を経由したイオン交換水の導入口8、処理槽上
部の原料チップ供給口1、処理槽の処理水上限レベルに
位置するオーバーフロー排出口2、処理槽下部のポリエ
ステルチップと処理水の混合物の排出口3、オーバーフ
ロー排出口から排出された処理水と、処理槽下部の排出
口から排出されたポリエステルチップの水切り装置4を
経由した処理水が、濾材が紙製の30μmのベルト式フ
ィルターである濾過装置5を経由して再び水処理槽へ送
る配管6、これらのファイン除去済み処理水の導入口7
及びファイン除去済み処理水中のアセトアルデヒドやグ
リコ−ル等を吸着処理させる吸着塔10を備えた内容量
320リットルの塔型の、図1に示す処理槽を使用して
ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略称)チ
ップを水処理した。
程を通過させて得た、ファイン含量が約130ppmで
あり、極限粘度が0.75デシリットル/グラム、密度
が1.399g/cm3、環状3量体含量が0.31重
量%であるPETチップを処理水温度95℃にコントロ
ールされた水処理槽へ50kg/時間の速度で処理槽の
上部1から連続投入を開始した。投入開始から5時間経
過後に、PETチップの水処理槽への投入を続けたまま
水処理槽の下部3からPETチップを50kg/時間の
速度で処理水ごと抜出しを開始すると共に、水切り装置
4を経由した処理水を濾過装置5を経由して再び水処理
槽に戻して繰り返し使用を開始した。100時間連続運
転後の処理したPETチップを乾燥し、サイロ11に貯
蔵後、気流分級式ファイン除去装置12で処理し、10
トンコンテナ−に充填した。このPETのファイン含量
は約14ppmであった。
作所製M−100射出成形機によりボトルの予備成形体
を成形した。射出成形温度は295℃とした。次にこの
予備成形体の口栓部を、近赤外線ヒーター方式の自家製
口栓部結晶化装置で加熱して口栓部を結晶化した。次に
この予備成形体をCOPOPLAST社製のLB−01
E成形機で縦方法に約2.5倍、周方向に約5倍の倍率
に二軸延伸ブローし、容量が2000ccの容器を成形
した。延伸温度は100℃にコントロールした。得られ
た容器のヘイズは1.0%で優れた透明性を示す。
合したPETチップを篩分工程を通過させず、ファイン
含量が約330ppmのままで、実施例1と同様の方法
で水処理した。乾燥後サイロに貯蔵し、ファイン除去装
置で処理せずに10トンコンテナ−に充填した。得られ
たPETチップのファイン含量は約280ppmで、実
施例1と同一方法で得た容器のヘイズは21.3%と非
常に悪かった。
プを水処理して得たポリエステルチップであって、該ポ
リエステルのファイン含量が20ppm以下にすること
により、ボトルの透明性や口部結晶化が良好となるポリ
エステルチップが得られる。
る製造装置の一例の略図である。
8)
して、フィルム、シート成形用などに用いられるポリエ
ステルチップに関し、さらに詳しくは、成形品の透明性
及び結晶化コントロール性に優れ、成形時に金型汚れが
発生しにくいポリエステルチップに関する。
エステルは、機械的性質及び化学的性質が共に優れてい
るため、工業的価値が高く、繊維、フィルム、シート、
ボトルなどとして広く使用されている。
器の素材としては、充填内容物の種類及びその使用目的
に応じて種々の樹脂が採用されている。
度、耐熱性、透明性及びガスバリヤー性に優れているの
で、特にジュース、清涼飲料、炭酸飲料などの飲料充填
用容器の素材として最適である。このようなポリエステ
ルは射出成形機械などの成形機に供給して中空成形体用
プリフォームを成形し、このプリフォームを所定形状の
金型に挿入し延伸ブロー成形した後ボトルの胴部を熱処
理(ヒートセット)して中空成形容器に成形され、さら
に必要に応じてボトルの口栓部を熱処理(口栓部結晶
化)させるのが一般的である。
三量体などのオリゴマー類が含まれており、このオリゴ
マー類が金型内面や金型のガスの排気口、排気管に付着
することによる金型汚れが発生しやすかった。
トアルデヒドを含有する。ポリエステル中のアセトアル
デヒド含量が多い場合には、これから成形された容器や
その他包装等の材質中のアセトアルデヒド含量も多くな
り、該容器等に充填された飲料等の風味や臭いに影響を
及ぼす。したがって、従来よりポリエステル中のアセト
アルデヒド含量を低減させるために種々の方策が採られ
てきた。
とするポリエステル製容器は、ミネラルウオータやウー
ロン茶等の低フレーバー飲料用の容器として使用される
ようになってきた。このような飲料の場合は、一般にこ
れらの飲料を熱充填したり又は充填後加熱して殺菌され
るが、飲料容器のアセトアルデヒド含量の低減だけでは
これらの内容物の風味や臭いが改善されないことが分か
ってきた。
化、衛生性、公害防止等の目的から、その内面にエチレ
ンテレフタレートを主たる繰り返し単位とするポリエス
テルフィルムを被覆した金属板を利用して製缶する方法
が採られるようになってきた。この場合にも、内容物を
充填後高温で加熱殺菌されるが、この際アセトアルデヒ
ド含量の低いフィルムを使用しても内容物の風味や臭い
が改善されないことが分かってきた。
特開平3−47830号公報にはポリエチレンテレフタ
レートを水処理する方法が開示されている。
テルチップに付着しているファイン(樹脂微粉末)が処
理水に浮遊、沈殿し処理槽壁や配管壁に付着して、配管
を詰まらせたり、処理槽や配管の洗浄を困難にさせる等
の問題が生じた。
管壁に付着したファインがポリエステルチップに再度付
着して、成形時での結晶化が促進され、透明性の悪いボ
トルとなり、また口栓部結晶化後の口栓部寸法が規格に
合わなくなってキャッピング不良となる問題等が生じ
た。
問題点を解決することにあり、ポリエステルチップの水
処理時の処理槽や配管の汚れを少なくし、ボトルの透明
性や口栓部結晶化が良好で、成形時での金型汚れを発生
させにくいポリエステルチップを提供することを目的と
している。
め、本発明のポリエステルチップは、処理槽中でポリエ
ステルチップを水処理して得たポリエステルチップであ
って、該ポリエステルのファイン含量が20ppm以下
であることを特徴とする。
による呼び寸法425μmの標準網篩いを通過したポリ
エステルの微粉末を意味し、ファイン量は後述の測定法
によって測定する。
粘度0.55〜1.30デシリットル/グラムの主たる
繰り返し単位がエチレンテレフタレートから構成される
ポリエステルとすることができる。
位がエチレンナフタレートから構成されるポリエステル
とすることができる。
プの実施の形態について説明する。
しくは、主として芳香族ジカルボン酸成分とグリコール
成分とから得られる結晶性ポリエステルであり、さらに
好ましくは、芳香族ジカルボン酸単位が酸成分の85モ
ル%以上含むポリエステルであり、特に好ましくは、芳
香族ジカルボン酸単位が酸成分の95モル%以上含むポ
リエステルである。
る芳香族ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、
2、6−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニール−4,
4'−ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸
等の芳香族ジカルボン酸及びその機能的誘導体等が挙げ
られる。
構成するグリコール成分としては、エチレングリコー
ル、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコー
ル、シクロヘキサンジメタノール等の脂環族グリコール
等が挙げられる。
る酸成分としては、テレフタル酸、2、6−ナフタレン
ジカルボン酸、イソフタル酸、ジフェニール−4,4'
−ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸等の
芳香族ジカルボン酸、p−オキシ安息香酸、オキシカプ
ロン酸等のオキシ酸及びその機能的誘導体、アジピン
酸、セバシン酸、コハク酸、グルタル酸、ダイマー酸等
の脂肪族ジカルボン酸及びその機能的誘導体、ヘキサヒ
ドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、シクロ
ヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸及びその
機能的誘導体などが挙げられる。
るグリコール成分としては、エチレングリコール、トリ
メチレングリコール、テトラメチレングリコール、ジエ
チレングリコール、ネオペンチルグリコール等の脂肪族
グリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールAのア
ルキレンオキサイド付加物等の芳香族グリコール、ポリ
エチレングリコール、ポリブチレングリコール等のポリ
アルキレングリコールなどが挙げられる。
る範囲内で多官能化合物、例えばトリメリット酸、トリ
メシン酸、ピロメリット酸、トリカルバリル酸、グリセ
リン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン
等を共重合してもよく、また単官能化合物、例えば安息
香酸、ナフトエ酸等を共重合させてもよい。
い一例は、主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレー
トから構成されるポリエステルであり、さらに好ましく
はエチレンテレフタレート単位を85モル%以上含む線
状ポリエステルであり、特に好ましいのはエチレンテレ
フタレート単位を95モル%以上含む線状ポリエステ
ル、すなわち、ポリエチレンテレフタレート(以下、P
ETと略称)である。
好ましい他の一例は、主たる繰り返し単位がエチレン−
2、6−ナフタレートから構成されるポリエステルであ
り、さらに好ましくはエチレン−2、6−ナフタレート
単位を85モル%以上含む線状ポリエステルであり、特
に好ましいのは、エチレン−2、6−ナフタレート単位
を95モル%以上含む線状ポリエステル、すなわち、ポ
リエチレンナフタレートである。
法によって製造することができる。すなわち、PETの
場合には、テレフタール酸とエチレングリコール及び必
要により他の共重合成分を直接反応させて水を留去しエ
ステル化した後、減圧下に重縮合を行う直接エステル化
法、又は、テレフタル酸ジメチルとエチレングリコール
及び必要により他の共重合成分を反応させてメチルアル
コールを留去しエステル交換させた後、減圧下に重縮合
を行うエステル交換法により製造される。さらに極限粘
度を増大させ、アセトアルデヒド含量等を低下させるた
めに固相重合を行ってもよい。
行ってもよいしまた連続式反応装置で行ってもよい。こ
れらいずれの方式においても、溶融重縮合反応は1段階
で行ってもよいし、また多段階に分けて行ってもよい。
固相重合反応は、溶融重縮合反応と同様、回分式装置や
連続式装置で行うことができる。溶融重縮合と固相重合
は連続で行ってもよいし、分割して行ってもよい。
媒としてGe、Sb、Tiの化合物が用いられるが、特
にGe化合物又はこれとTi化合物の混合使用が好都合
である。
ニウム、結晶性二酸化ゲルマニウム粉末又はエチレング
リコールのスラリー、結晶性二酸化ゲルマニウムを水に
加熱溶解した溶液又はこれにエチレングリコールを添加
加熱処理した溶液等が使用されるが、特に本発明で用い
るポリエステルを得るには二酸化ゲルマニウムを水に加
熱溶解した溶液、又はこれにエチレングリコールを添加
加熱した溶液を使用するのが好ましい。これらの重縮合
触媒はエステル化工程中に添加することができる。Ge
化合物を使用する場合、その使用量はポリエステル樹脂
中のGe残存量として10〜150ppm、好ましくは
13〜100ppm、さらに好ましくは15〜70pp
mである。
ート、テトライソプロピルチタネート、テトラ−n−プ
ロピルチタネート、テトラ−n−ブチルチタネート等の
テトラアルキルチタネート及びそれらの部分加水分解
物、蓚酸チタニル、蓚酸チタニルアンモニウム、蓚酸チ
タニルナトリウム、蓚酸チタニルカリウム、蓚酸チタニ
ルカルシウム、蓚酸チタニルストロンチウム等の蓚酸チ
タニル化合物、トリメリット酸チタン、硫酸チタン、塩
化チタン等が挙げられる。Ti化合物は、生成ポリマー
中のTi残存量として0.1〜10ppmの範囲になる
ように添加する。
酢酸アンチモン、酒石酸アンチモン、酒石酸アンチモン
カリ、オキシ塩化アンチモン、アンチモングリコレー
ト、五酸化アンチモン、トリフェニルアンチモン等が挙
げられる。Sb化合物は、生成ポリマー中のSb残存量
として50〜250ppmの範囲になるように添加す
る。
リメチルフォスフェート等の燐酸エステル類等を使用す
るのが好ましい。これらの安定剤はテレフタル酸とエチ
レングリコールのスラリー調合槽からエステル化反応工
程中に添加することができる。P化合物は、生成ポリマ
ー中のP残存量として5〜100ppmの範囲になるよ
うに添加する。
レングリコール含量を制御するためにエステル化工程に
塩基性化合物、例えばトリエチルアミン、トリ−n−ブ
チルアミン等の第3級アミン、水酸化テトラエチルアン
モニウム等の第4級アンモニウム塩等を加えることがで
きる。
主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレートから構成
されるポリエステルの極限粘度は0.50〜1.30デ
シリットル/グラム、好ましくは0.55〜1.20デ
シリットル/グラム、さらに好ましくは0.60〜0.
90デシリットル/グラムの範囲である。極限粘度が
0.50デシリットル/グラム未満では、得られた成形
体等の機械的特性が悪い。また、1.30デシリットル
/グラムを越える場合は、成型機等による溶融時に樹脂
温度が高くなって熱分解が激しくなり、保香性に影響を
及ぼす遊離の低分子量化合物が増加したり、成形体が黄
色に着色する等の問題が起こる。
に、主たる繰り返し単位がエチレン−2、6−フタレー
トから構成されるポリエステルの極限粘度は0.40〜
1.00デシリットル/グラム、好ましくは0.42〜
0.95デシリットル/グラム、さらに好ましくは0.
45〜0.90デシリットル/グラムの範囲である。極
限粘度が0.40デシリットル/グラム未満では、得ら
れた成形体等の機械的特性が悪い。また、1.00デシ
リットル/グラムを越える場合は、成型機等による溶融
時に樹脂温度が高くなって熱分解が激しくなり、保香性
に影響を及ぼす遊離の低分子量化合物が増加したり、成
形体が黄色に着色する等の問題が起こる。
ー型、角型、又は扁平な板状等のいずれでもよく、その
大きさは、縦、横、高さがそれぞれ通常1.6〜3.5
mm、好ましくは1.8〜3.5mmの範囲である。例
えばシリンダー型の場合は、長さは1.8〜3.5m
m、径は1.8〜3.5mm程度であるのが実用的であ
る。また、チップの重量は15〜30mg/個の範囲が
実用的である。
アセトアルデヒド含量は10ppm以下、好ましくは8
ppm以下、さらに好ましくは5ppm以下、ホルムア
ルデヒド含量は7ppm以下、好ましくは6ppm以
下、さらに好ましくは4ppm以下である。本発明で用
いられるポリエステルのアセトアルデヒド含有量を10
ppm以下、またホルムアルデヒド含有量を7ppm以
下にする方法は特に限定されるものではないが、例えば
低分子量のポリエステルを減圧下又は不活性ガス雰囲気
下において170〜230℃の温度で固相重合する方法
を挙げることができる。
共重合されたジエチレングリコール量は該ポリエステル
を構成するグリコール成分の1.0〜5.0モル%、好
ましくは1.3〜4.5モル%、さらに好ましくは1.
5〜4.0モル%である。ジエチレングリコール量が
5.0モル%を越える場合は、熱安定性が悪くなり、成
型時に分子量低下が大きくなったり、またアセトアルデ
ヒド含量やホルムアルデヒド含量の増加量が大となり好
ましくない。またジエチレングリコール含量が1.0モ
ル%未満の場合は、得られた成形体の透明性が悪くな
る。
環状3量体の含有量は0.50重量%以下、好ましくは
0.45重量%以下、さらに好ましくは0.40重量%
以下である。本発明のポリエステルから耐熱性の中空成
形体等を成形する場合は加熱金型内で熱処理を行うが、
環状3量体の含有量が0.50重量%以上含有する場合
には、加熱金型表面へのオリゴマー付着が急激に増加
し、得られた中空成形体等の透明性が非常に悪化する。
マー類が成形時に金型内面や金型のガスの排気口、排気
管等に付着することによる金型汚れ等を防止するため
に、前記の溶融重縮合又は固相重合の後に水との接触処
理を行う。
ける方法が挙げられる。水との接触処理を行う時間とし
ては5分〜2日間、好ましくは10分〜1日間、さらに
好ましくは30分〜10時間であり、水の温度としては
20〜180℃、好ましくは40〜150℃、さらに好
ましくは50〜120℃である。
ずれの場合であっても、処理槽から排出した処理水のす
べて、あるいは殆どを工業排水としてしまうと、新しい
水が多量に入用であるばかりでなく、排水量増大による
環境への影響が懸念される。すなわち、処理槽から排出
した少なくとも一部の処理水を、水処理槽へ戻して再利
用することにより、必要な水量を低減し、また排水量増
大による環境への影響を低減することができ、さらに水
処理槽へ返される排水がある程度温度を保持していれ
ば、処理水の加熱量も小さくできる。
ずれの場合であっても、処理槽から排出した処理水のす
べて、あるいは殆どを工業排水としてしまうと、新しい
水が多量に入用であるばかりでなく、排水量増大による
環境への影響が懸念される。すなわち、処理槽から排出
した少なくとも一部の処理水を、水処理槽へ戻して再利
用することにより、必要な水量を低減し、また排水量増
大よる環境への影響を低減することができ、さらに水処
理槽へ返される排水がある程度温度を保持していれば、
処理水の加熱量も小さくできる。さらに、再利用するこ
とにより、水処理槽中に流す処理水の流量を上げること
ができ、処理槽中の水が不均一になることを防げるた
め、効率よく水処理を行うことができ、品質の安定した
樹脂が得られる。さらに、水処理にはポリエステルチッ
プに付着したファインを洗い流す効果もあるが、流量を
上げることができるため、ファインの少ない品質の安定
した樹脂が得られる。
処理槽にポリエステルのチップを受け入れる段階で既に
ポリエステルのチップに付着しているファインや、水処
理時にポリエステルのチップ同士あるいは処理槽壁との
摩擦で発生するポリエステルのファインが含まれてい
る。したがって、処理槽から排出した処理水を再度処理
槽へ戻して再利用すると、処理槽内の処理水に含まれる
ファイン量は次第に増えていく。そのため、処理水中に
含まれているファインが処理槽壁や配管壁に付着して、
配管を詰まらせることがある。また処理水中に含まれて
いるファインが再びポリエステルのチップに付着し、こ
の後、水分を乾燥除去する段階でポリエステルのチップ
にファインが静電効果により付着するため、ポリエステ
ルのファイン含量が非常に多くなる。特に、水処理によ
りファインが洗い流されたた場合でも、乾燥工程の後に
ポリエステルチップ貯蔵サイロを設けてチップを一時的
に貯蔵する場合には、気力輸送配管や気力輸送設備等と
チップとの衝突接触によりファインの発生が極端に増加
する。
ァインには結晶化促進効果があるが、水処理工程を経た
ポリエステルチップから前記のような工程で発生したフ
ァインの結晶化促進効果は非常に高いことが判明した。
このようなファインによりポリエステルの結晶性が促進
されて、得られたボトルの透明性は悪くなり、またボト
ル口栓部結晶化時の結晶化度が過大となって口栓部の寸
法が規格に入らなくなり、そのため口栓部のキャッピン
グ不良、したがって内容物の漏れの原因になる。
ステルチップのファイン量を100ppm以下、好まし
くは50ppm以下、さらに好ましくは20ppm以下
に低下させることによって上記の問題点を解決するもの
である。ポリエステルチップのファイン量が100pp
mを越える場合には、ポリエステルの結晶性が促進され
て、透明性の悪いボトルとなったり、また口栓部結晶化
時の結晶化度が過大となり、口栓部の寸法が規格に入ら
なくなり口栓部のキャッピング不良となることがある。
ファイン量を減少させる方法としては、例えば乾燥後の
ポリエステルチップを篩分工程や空気流による分級式フ
ァイン除去装置を通す方法が挙げられる。このようなフ
ァイン除去工程は、ポリエステルチップを保管又は輸送
に使用される容器等に充填する工程の直前に設置するの
が好ましい。
るが、これに限定するものではない。また処理方法は連
続方式、バッチ方式のいずれであっても差し支えない
が、工業的に行うためには連続方式の方が好ましい。
をする場合は、サイロタイプの処理槽が挙げられる。す
なわち、バッチ方式でポリエステルのチップをサイロへ
受け入れ水処理を行う。あるいは回転筒型の処理槽にポ
リエステルのチップを受け入れ、回転させながら水処理
を行い、水との接触をさらに効率的にすることもでき
る。この場合、ポリエステルチップを処理槽内に投入、
充填すると共に処理水を満たし、処理水は必要により継
続的又は断続的(総称して連続的ということがある)に
循環し、また、継続的又は断続的に一部の処理水を排出
して新しい処理水を追加供給して水処理する。そして、
水処理終了後処理槽から排出したポリエステルチップを
乾燥し、引き続きファイン分離処理を行ってポリエステ
ルのファイン含量を100ppm以下に低下させること
によって上記の問題点を解決する。
る場合は、塔型の処理槽に継続、あるいは断続的にポリ
エステルのチップを上部より受け入れ、並流又は向流で
水を連続供給して水処理させることができる。そして、
水処理終了後処理槽から排出するポリエステルチップを
乾燥し、引き続きファイン分離処理を行ってポリエステ
ルのファイン含量を100ppm以下に低下させること
によって上記の問題点を解決する。
は充填するポリエステルチップのファイン含量を約20
0ppm以下、好ましくは150ppm以下、さらに好
ましくは100ppm以下に制限するのが望ましい。
チップのファイン含量が約200ppmを越える場合に
は、処理槽内の処理水中の微粉量が急激に増加するため
配管を詰まらせたりするし、また処理後のポリエステル
チップに付着したファイン含量が多くなり、製品ポリエ
ステルのファイン含量を100ppm以下にするために
は大型のファイン除去装置を設置する必要があり、設備
費や運転費用が高くつき問題である。
ファイン量を減少させる方法としては、例えば固相重合
後のポリエステルチップを篩分工程や空気流によるファ
イン除去工程を通す方法が挙げられる。
プの連続式水処理法の場合は処理槽からポリエステルチ
ップと共に排水する処理水の微粉量を1000ppm以
下、好ましくは500ppm以下、さらに好ましくは3
00ppm以下に維持しながら処理槽から排出される処
理水の一部を処理槽に戻して繰り返し使用するのが望ま
しい。またバッチ式水処理法の場合は、水処理の終了時
点での水中の微粉量は1000ppm以下、好ましくは
500ppm以下、さらに好ましくは300ppm以下
にするように処理槽から排出された処理水の少なくとも
一部を処理槽に戻して繰り返し使用する。ここで、微粉
量は後述の測定法によって求めたものである。
ために、処理槽から排出した処理水が再び処理槽に返さ
れるまでの工程で少なくとも1ヶ所以上にファインを除
去する装置を設置する。ファインを除去する装置として
はフィルター濾過装置、膜濾過装置、沈殿槽、遠心分離
器、泡沫同伴処理機等が挙げられる。例えばフィルター
濾過装置であれば、方式としてベルトフィルター方式、
バグフィルター方式、カートリッジフィルター方式、遠
心濾過方式等の濾過装置が挙げられる。中でも連続的に
行うにはベルトフィルター方式、遠心濾過方式、バグフ
ィルター方式の濾過装置が適している。またベルトフィ
ルター方式の濾過装置であれば濾材としては、紙、金
属、布等が挙げられる。またファインの除去と処理水の
流れを効率よく行うため、フィルターの目のサイズは5
〜100μm、好ましくは10〜70μm、さらに好ま
しくは15〜40μmがよい。
場合、処理に用いる水が大量であることから天然水(工
業用水)や排水を再利用して使用することが多い。通常
この天然水は、河川水、地下水などから採取したもの
で、水(液体)の形状を変えないまま、殺菌、異物除去
等の処理をしたものを言う。また、一般に工業的に用い
られる天然水には、自然界由来の、ケイ酸塩、アルミノ
ケイ酸塩等の粘土鉱物を代表とする無機粒子や細菌、バ
クテリア等や、腐敗した植物、動物に起源を有する有機
粒子を多く含有している。これらの天然水を用いて水処
理を行うと、ポリエステルチップに粒子が付着、浸透し
て結晶核となり、このようなポリエステルチップを用い
た中空成形容器の透明性が非常に悪くなる。
するために系外から導入する水として、粒径1〜25μ
mの粒子を10〜50000個/10cc含む水を利用
することが必要である。処理水中の粒径25μmを越え
る粒子は、特に規定するものではないが、好ましくは2
000個/10cc以下、より好ましくは500個/1
0cc以下、さらに好ましくは100個/10cc、特
に好ましくは10個/10cc以下である。
関しては、本発明で特に規定するものではないが、透明
な樹脂や適正な結晶化速度の樹脂を得るためには、少な
い方が好ましい。粒径1μm未満の粒子数としては好ま
しくは100000個/10cc以下、より好ましくは
50000個/10cc以下、さらに好ましくは200
00個/10cc以下、特に好ましくは10000個/
10cc以下である。1μm以下の粒子を水中から除
去、コントロールする方法としてはセラミック膜、有機
膜等の膜を用いた精密濾過法や限外濾過法、等を用いる
ことができる。
の粒子を10〜50000個/10cc含む水を得る方
法を例示する。
下にする方法としては、工業用水等の自然水を処理槽に
供給するまでの工程の少なくとも1ヶ所以上に粒子を除
去する装置を設置する。好ましくは自然界の水の採取口
から、前記した処理槽、処理槽から排水した水を再度処
理槽に戻す配管、ファイン除去装置等、水処理に必要な
付帯設備を含めた処理装置に至るまでの間に粒子を除去
する装置を設置し、処理装置に供給する水中の、粒径1
〜25μmの粒子の含有量を10〜50000個/10
ccにすることが好ましい。処理槽内の処理水の粒子を
除去する装置としては前記の水中のファイン除去装置を
使用することができる。
金属イオンを大量に含んでいる場合があり、このような
天然水を用いて水処理を行うと、これらがポリエステル
チップに付着、浸透して結晶化促進剤として作用し、こ
のようなポリエステルチップを用いた中空成形容器の透
明性が非常に悪くなる。
合は、イオン交換装置等によってこれらの金属イオンを
約1.0mg/リットル以下に低減させておくことが必
要である。
機、シモンカーターなどの水切り装置で水切りし、乾燥
工程へ移送する。当然のことながら水切り装置でポリエ
ステルチップと分離された水はフィルター式濾過装置、
遠心分離器等のファイン除去の装置へ送られ、再度水処
理に用いることができる。
るポリエステルチップの乾燥処理を用いることができ
る。連続的に乾燥する方法としては上部よりポリエステ
ルチップを供給し、下部より乾燥ガスを通気するホッパ
ー型の通気乾燥機が通常使用される。乾燥ガス量を減ら
し、効率的に乾燥する方法としては回転ディスク型加熱
方式の連続乾燥機が選ばれ、少量の乾燥ガスを通気しな
がら、回転ディスクや外部ジャケットに加熱蒸気、加熱
媒体などを供給した粒状ポリエステルチップを間接的に
乾燥することができる。
ルコーン型回転乾燥機が用いられ、真空下であるいは真
空下少量の乾燥ガスを通気しながら乾燥することができ
る。あるいは大気圧下で乾燥ガスを通気しながら乾燥し
てもよい。
いが、ポリエステルの加水分解や熱酸化分解による分子
量低下を防止する点からは乾燥窒素、除湿空気が好まし
い。
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。なお、本明細書中における主な特性値の測定法を以
下に説明する。
(2:3重量比)混合溶媒中30℃での溶液粘度から求
めた。
℃で測定した。
ム混合液に溶解し、さらにクロロフォルムを加えて希釈
する。これにメタノールを加えてポリマーを沈殿させた
後、濾過する。濾液を蒸発乾固し、ジメチルフォルムア
ミドで定容とし、液体クロマトグラフ法よりエチレンテ
レフタレート単位から構成される環状3量体を定量し
た。
425μmの金網をはった網篩い(直径30cm)の上
に乗せ、上から0.1%のカチオン系界面活性剤(アル
キルトリメチルアンモニウムクロライド)水溶液水を2
リットル/分の流量でシャワー状にかけながら、全振幅
幅約7cm、60往復/1分で1分間篩った。この操作
を繰り返し、樹脂を合計10〜30kg篩った。ふるい
落とされたファインは界面活性剤水溶液と共に岩城硝子
社製1G1ガラスフィルターで濾過して集め、イオン交
換水で洗った。これをガラスフィルターごと乾燥器内で
100℃で2時間乾燥後、冷却して秤量した。再度、イ
オン交換水で洗浄、乾燥の同一操作を繰り返し、恒量に
なったことを確認し、この重量からガラスフィルターの
重量を引き、ファイン重量を求めた。ファイン含量は、
ファイン量/篩いにかけた全樹脂重量、である。
り、東洋製作所製ヘイズメーターで測定。
のフィルターを通過した処理水を1000cc採取し、
岩城硝子社製1G1ガラスフィルターで濾過後、100
℃で2時間乾燥し室温下で冷却後、重量を測定して算出
する。
ーバッグPE−1P2S(ポリエステルフェルト、濾過
精度1μm)である水中の粒子除去装置9を設置し、こ
の装置9を経由したイオン交換水の導入口8、処理槽上
部の原料チップ供給口1、処理槽の処理水上限レベルに
位置するオーバーフロー排出口2、処理槽下部のポリエ
ステルチップと処理水の混合物の排出口3、オーバーフ
ロー排出口から排出された処理水と、処理槽下部の排出
口から排出されたポリエステルチップの水切り装置4を
経由した処理水が、濾材が紙製の30μmのベルト式フ
ィルターである濾過装置5を経由して再び水処理槽へ送
る配管6、これらのファイン除去済み処理水の導入口7
及びファイン除去済み処理水中のアセトアルデヒドやグ
リコール等を吸着処理させる吸着塔10を備えた内容量
320リットルの塔型の、図1に示す処理槽を使用して
ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略称)チ
ップを水処理した。
程を通過させて得た、ファイン含量が約130ppmで
あり、極限粘度が0.75デシリットル/グラム、密度
が1.399g/cm3、環状3量体含量が0.31重
量%であるPETチップを処理水温度95℃にコントロ
ールされた水処理槽へ50kg/時間の速度で処理槽の
上部1から連続投入を開始した。投入開始から5時間経
過後に、PETチップの水処理槽への投入を続けたまま
水処理槽の下部3からPETチップを50kg/時間の
速度で処理水ごと抜出しを開始すると共に、水切り装置
4を経由した処理水を濾過装置5を経由して再び水処理
槽に戻して繰り返し使用を開始した。100時間連続運
転後の処理したPETチップを乾燥し、サイロ11に貯
蔵後、気流分級式ファイン除去装置12で処理し、10
トンコンテナーに充填した。このPETのファイン含量
は約14ppmであった。
作所製M−100射出成形機によりボトルの予備成形体
を成形した。射出成形温度は295℃とした。次にこの
予備成形体の口栓部を、近赤外線ヒーター方式の自家製
口栓部結晶化装置で加熱して口栓部を結晶化した。次に
この予備成形体をCOPOPLAST社製のLB−01
E成形機で縦方法に約2.5倍、周方向に約5倍の倍率
に二軸延伸ブローし、容量が2000ccの容器を成形
した。延伸温度は100℃にコントロールした。得られ
た容器のヘイズは1.0%で優れた透明性を示す。
合したPETチップを篩分工程を通過させず、ファイン
含量が約330ppmのままで、実施例1と同様の方法
で水処理した。乾燥後サイロに貯蔵し、ファイン除去装
置で処理せずに10トンコンテナーに充填した。得られ
たPETチップのファイン含量は約280ppmで、実
施例1と同一方法で得た容器のヘイズは21.3%と非
常に悪かった。
プを水処理して得たポリエステルチップであって、該ポ
リエステルのファイン含量が20ppm以下にすること
により、ボトルの透明性や口部結晶化が良好となるポリ
エステルチップが得られる。
る製造装置の一例の略図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 処理層中でポリエステルチップを水処理
して得たポリエステルチップであって、該ポリエステル
のファイン含量が20ppm以下であることを特徴とす
るポリエステルチップ。 - 【請求項2】 ポリエステルが、極限粘度0.55〜
1.30デシリットル/グラムの主たる繰り返し単位が
エチレンテレフタレートから構成されるポリエステルで
あることを特徴とする請求項1記載のポリエステルチッ
プ。 - 【請求項3】 ポリエステルが、主たる繰り返し単位が
エチレンナフタレートから構成されるポリエステルであ
ることを特徴とする請求項1記載のポリエステルチッ
プ。
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US8022168B2 (en) | 2004-09-02 | 2011-09-20 | Grupo Petrotexmex, S.A. de C.V. | Spheroidal polyester polymer particles |
US8039581B2 (en) | 2003-10-10 | 2011-10-18 | Grupo Petrotemex, S.A. De C.V. | Thermal crystallization of a molten polyester polymer in a fluid |
-
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- 2002-12-19 JP JP2002367581A patent/JP3444301B2/ja not_active Expired - Fee Related
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