JP2003206323A - 光導波路用樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents

光導波路用樹脂組成物及びその硬化物

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JP2003206323A
JP2003206323A JP2002007709A JP2002007709A JP2003206323A JP 2003206323 A JP2003206323 A JP 2003206323A JP 2002007709 A JP2002007709 A JP 2002007709A JP 2002007709 A JP2002007709 A JP 2002007709A JP 2003206323 A JP2003206323 A JP 2003206323A
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meth
acrylate
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optical waveguide
resin
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Takao Koyanagi
敬夫 小柳
Minoru Yokoshima
実 横島
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】導波路形成工程が簡略化され、その硬化物は、
耐熱性に優れる光導波路用樹脂組成物及びその硬化物を
提供する。 【解決手段】5−エチル(又は5−メチル)−2−(2
−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−5−ヒドロ
キシメチル−1,3−ジオキサンのジ(メタ)アクリル
酸エステル(A)と(A)成分以外のエチレン性不飽和
基含有化合物(B)を含有することを特徴とする光導波
路用樹脂組成物、及びこれから得られる光導波路。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光回路などに使用
できる平坦性に優れ、加工が容易な光導波路用樹脂組成
物及びその硬化物に関する。
【0002】
【従来の技術】光導波路の材料として石英がよく用いら
れているが、それを用いると、製造工程が長く、かつ加
工の為には高温を要し、さらに大面積のものが作製しが
たいという問題があった。最近、加工のし易さの観点か
らポリメチルメタクリレート等を利用したプラスチック
導波路の研究が進んでいるが、このような樹脂を用いた
場合でも樹脂を溶剤に溶かした状態で基板などに塗布し
た後、溶剤を除去してコア部等にするため、溶剤を除去
するときに適度な速度で溶剤を除去しなければならな
い。除去速度が大きい場合には気泡やボイドが生じたり
内部歪が発生する。また、除去速度が小さい場合には、
時間が長くかかるという欠点があった。除去温度を上げ
る場合にはやはり気泡やボイドの発生や樹脂と基板との
熱膨張率の差に起因する内部歪が起きる可能性がある。
また、可溶性の樹脂を光導波路に用いる場合はクラッド
部とコア部を形成させるときに既に形成している樹脂部
分が溶けないようにしなければならない。このため、樹
脂に架橋成分を導入したり、コア部とクラッド部の樹脂
成分を変えることが必要であった。光導波路における光
伝送損失要因は、固有要因として、赤外振動吸収の高調
波、電子遷移に基づく紫外吸収などの吸収損失、密度・
濃度ゆらぎによるレイリー散乱による散乱損失が挙げら
れ、外的要因としては遷移金属・OH基・その他不純物
による吸収損失、ほこり・気泡などの不純物、コア/ク
ラッドの界面不整・コア径の変動・マイクロベンディン
グ・配向複屈折などの構造不整による散乱損失が挙げら
れる。レイリー散乱に関しては、屈折率の異なる領域の
存在は好ましくなく、光導波部においても結晶性高分
子、ブロック共重合、グラフト共重合などのミクロ相分
離構造を呈するものは好ましくない。また、熱運動によ
る固体内の揺らぎを押さえるためには線形高分子よりも
紫外線等により三次元硬化する樹脂が望まれている。ま
た、コア/クラッド界面のはく離も、伝送損失の要因と
なるため、クラッド樹脂にはコア材への良好な密着性、
接着性が要求される。このため、コア部とクラッド部は
類似の成分であることが望まれている。さらに光導波路
のコアの屈折率はクラッドの屈折率よりも大きいことが
要求される。一般的なマルチモードの導波路のクラッド
材はコア材の2〜3%以上の屈折率差があれば好適であ
る。また、シングルモードで光導波させる場合、コア部
の断面が一辺8μmの正方形であるとき、クラッド材は
コア材よりも0.3%ほど屈折率の小さなクラッドが要
求されるため、このような導波路に用いるコア材とクラ
ッド材の屈折率ゆらぎは0.5%の精度が要求される。
したがって、クラッド材によく用いられるシリコン樹
脂、ポリメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂等
の屈折率範囲(1.45〜1.60)を制御できるコア
材(屈折率1.46〜1.62)が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した課題を解決し、加工性に優れる光導波路用樹脂組成
物及びその硬化物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討
の結果、特定のジ(メタ)アクリル酸エステル(A)と
(A)成分以外のエチレン性不飽和基含有化合物(B)
を主成分とする樹脂組成物は、その組成を変えることに
より屈折率をある程度自由に制御できること、これらの
樹脂は、硬化前の粘度が低く、スピンコーティング等の
塗布性に優れる為加工性に優れ、光導波路のコア部やク
ラッド層に適用したとき光透過性に優れ、加熱処理後に
も光透過性に優れ、且つ平坦性に極めて優れていること
を見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、(1)、5−エチル
(又は5−メチル)−2−(2−ヒドロキシ−1,1−
ジメチルエチル)−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジ
オキサンのジ(メタ)アクリル酸エステル(A)と
(A)成分以外のエチレン性不飽和基含有化合物(B)
を含有することを特徴とする光導波路用樹脂組成物、
(2)、光重合開始剤(C)を含有する(1)記載の光
導波路用樹脂組成物、(3)、(1)または(2)記載
の光導波路用樹脂組成物の硬化物、に関する。
【0006】
【本発明の実施の形態】本発明の光導波路用樹脂組成物
は、5−エチル(又は5−メチル)−2−(2−ヒドロ
キシ−1,1−ジメチルエチル)−5−ヒドロキシメチ
ル−1,3−ジオキサンのジ(メタ)アクリル酸エステ
ル(A)と(A)成分以外のエチレン性不飽和基含有化
合物(B)とを主要な成分として含有する樹脂混合物で
ある。
【0007】本発明の樹脂組成物は、5−エチル(又は
5−メチル)−2−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチ
ルエチル)−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサ
ンのジ(メタ)アクリル酸エステル(A)を含有する。
その具体例としては、5−エチル−2−(2−ヒドロキ
シ−1,1−ジメチルエチル)−5−ヒドロキシメチル
−1,3−ジオキサンのジ(メタ)アクリル酸エステ
ル、5−メチル−2−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメ
チルエチル)−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキ
サンのジ(メタ)アクリル酸エステル等を挙げることが
できる。これらは例えば、日本化薬(株)製、品名、K
AYARAD R−604等として市場から容易に入手
出来る。なおこれらは単独もしくは併用して用いること
ができる。
【0008】本発明の樹脂組成物は、(A)成分以外の
エチレン性不飽和基含有化合物(B)を含有する。
(B)成分の具体例としては、(メタ)アクリレートモ
ノマー類、(メタ)アクリレートオリゴマー類、マレイ
ミド化合物類、ビニルエーテル化合物類及びN−ビニル
化合物類等を挙げることができる。
【0009】(メタ)アクリレートモノマー類の具体例
としては、ドデシル(メタ)アクリレート、2−エチル
ヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリ
ル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリ
レート、アダマンチル(メタ)アクリレート、トリブロ
モフェニル(メタ)アクリレート、メトキシフェニル
(メタ)アクリレート、シアノフェニル(メタ)アクリ
レート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グ
リシジル(メタ)アクリレート、カルビトール(メタ)
アクリレート等の単官能(メタ)アクリレート。ジエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオール
ジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メ
タ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールポリエト
キシジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール
ポリプロポキシジ(メタ)アクリレート、トリメチロー
ルプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリ
トールトリ(又はテトラ)(メタ)アクリレートネオペ
ンチルグリコールのε−カプロラクトン付加物のジ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパンのε−カプ
ロラクトン付加物のトリ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールのε−カプロラクトン付加物のトリ又は
テトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
ペンタ又はヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリ
スリトールのε−カプロラクトン付加物のポリ(メタ)
アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メ
タ)アクリレートテトラブロモビスフェノールAポリエ
トキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAポリ
エトキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールヘキ
サフルオロプロピルポリエトキシジ(メタ)アクリレー
ト、水添ビスフェノールヘキサフルオロプロピルポリエ
トキシジ(メタ)アクリレート等の多官能性(メタ)ア
クリレート等を挙げることができる。
【0010】(メタ)アクリレートオリゴマー類の具体
例としては、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレ
タン(メタ)アクリレート及びエポキシ(メタ)アクリ
レートを代表的なものとして挙げることができる。
【0011】ポリエステル(メタ)アクリレートの具体
例としては、(ポリ)エチレングリコール、(ポリ)プ
ロピレングリコール、(ポリ)テトラメチレングリコー
ル、(ポリ)ブチレングリコール、ネオペンチルグリコ
ール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5
−ペンタンジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタ
ノール、ビスフェノールAポリエトキシジオール、水添
ビスフェノールA、トリメチロールプロパン等のポリオ
ール成分とマレイン酸、コハク酸、フマル酸、アジピン
酸、フタル酸、イソフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、
テトラヒドロフタル酸、ダイマー酸、セバチン酸、アゼ
ライン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、等の多
塩基酸及びこれらの無水物との反応物であるポリエステ
ルポリオールの(メタ)アクリレート;前記ポリオール
成分と多塩基酸及びこれらの無水物とε−カプロラクト
ンとの反応物である環状ラクトン変性ポリエステルポリ
オールの(メタ)アクリレート等の多官能性ポリエステ
ル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
【0012】ウレタン(メタ)アクリレートの具体例と
しては、有機ポリイソシアネート化合物とポリオール化
合物と水酸基含有(メタ)アクリレート化合物との反応
物を代表的なものとして挙げることができる。
【0013】有機ポリイソシアネートの具体例として
は、P−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレン
ジイソシアネート、P−キシレンジイソシアネート、m
−キシレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソ
シアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,
4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレン
ジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート類;イソ
ホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、
4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、
水添キシレンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシ
アネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族又は脂環
構造のジイソシアネート類;イソシアネートモノマーの
1種類以上のビュレット体又は、上記ジイソシアネート
化合物を三量化したイソシアネート体等のポリイソシア
ネート;等が挙げられる。
【0014】ポリオール化合物の具体例としては、前
記、ポリオール成分、ポリエステルポリオール、環状ラ
クトン変性ポリエステルポリオール等を挙げることがで
きる。
【0015】水酸基含有(メタ)アクリレート化合物の
具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、シク
ロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、4
−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレ
ングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレ
ングリコールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリス
リトールトリ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−
3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレートなどを挙
げることができる。
【0016】エポキシ(メタ)アクリレートの具体例と
しては、2官能性以上のエポキシ基を含有するエポキシ
樹脂と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られる生成
物を挙げることができる。
【0017】エポキシ樹脂の具体例としては、ビスフェ
ノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールA
ジグリシジルエーテル、ビスフェノールヘキサフルオロ
アセトンジグリシジルエーテル、テトラブロモビスフェ
ノールAジグリシジルエーテル、1,3−ビス〔1−
(2,3−エポキシプロポキシ)−1−トリフルオロメ
チル−2,2,2−トリフルオロエチル〕ベンゼン、
1,4−ビス〔1−(2,3−エポキシプロポキシ)−
1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロエ
チル〕ベンゼン、4,4’−ビス(2,3−エポキシプ
ロポキシ)オクタフルオロビフェニル、スピログリコー
ルジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグ
リシジルエーテル、フェノール・ノボラック型エポキシ
樹脂等が代表的なものとして挙げることができるが、こ
れに限定されるものではない。
【0018】これら、エポキシ(メタ)アクリレートに
多塩基酸無水物(例、無水コハク酸、無水フタル酸、テ
トラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、
パーフルオロ無水コハク酸、パーフルオロヘキサヒドロ
無水フタル酸等)を反応させて得られるカルボキシル基
変性エポキシ(メタ)アクリレートも好ましく、使用す
ることができる。
【0019】マレイミド化合物類としては、マレイミド
基を含有する化合物であれば使用可能であり、特開昭5
8−40374号に記載されている1〜3官能性マレイ
ミド化合物、特開平3−12414号に記載のマレイミ
ド基含有ウレタンオリゴマー等を挙げることができる。
【0020】使用しうるマレイミド化合物類の具体例と
しては、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミ
ド、N−n−プロピルマレイミド、N−イソプロピルマ
レイミド、N−アリルマレイミド、N−n−ブチルマレ
イミド、N−2−メチル−プロピルマレイミド、N−シ
クロヘキシルマレイミド、N−2−エチルヘキシルマレ
イミド、N−(2−ジメチルアミノエチル)マレイミ
ド、N−(1−メトキシメチルプロピル)マレイミド、
N、N’−1,6−ヘキサンビスマレイミド、ビス(3
−N−マレイミドプロピル)ポリテトラメチレングリコ
ール、ビス(2−N−マレイミドプロピル)ポリプロピ
レングリコール、ビス(2−N−マレイミドエチル)ポ
リエチレングリコール、1,2(1,3または1,4)
−ビス(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン、
【0021】
【化1】
【0022】
【化2】
【0023】式(2)中、a、b、cは、a+b+c≒
1〜10である数字を表す。
【0024】
【化3】
【0025】等のマレイミド化合物、これらマレイミド
化合物のマレイミド基中の不飽和炭素原子に結合した水
素原子が塩素原子、臭素原子、メチル基、エチル基、メ
トキシ基等で置換されたマレイミド化合物等を挙げるこ
とができる。
【0026】ビニルエーテル化合物類の具体例として
は、ヒドロキシメチルビニルエーテル、クロロメチルビ
ニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、1,
4−ブタンジオールジビニルエーテル、1,6−ヘキサ
ンジオールジビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビ
ニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエー
テル、シクロヘキサンジメタノールモノ又はジビニルエ
ーテル、シクロヘキサンモノ又はジビニルエーテル、ト
リエチレングリコールジビニルエーテルポリテトラメチ
レングリコールジビニルエーテル、ポリウレタンポリビ
ニルエーテル、ポリエステルポリビニルエーテル等を挙
げることができる。
【0027】N−ビニル化合物類の具体例としては、N
−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−
ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド等を挙げ
ることができる。なおこれらの(A)成分以外のエチレ
ン性不飽和基含有化合物(B)は、単独もしくは併用し
て用いることができる。
【0028】これら(A)成分以外のエチレン性不飽和
基含有化合物(B)のうち、好ましいものとしては、ア
クリレートモノマー類、アクリレートオリゴマー類及び
マレイミド化合物類等を挙げることができる。
【0029】本発明の樹脂組成物は、任意成分として光
重合開始剤(C)を含有する。使用しうる光重合開始剤
(C)の具体例としては、2,2−ジエトキシアセトフ
ェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェ
ノン、ベンゾフェノン、1−(4−イソプロピルフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オ
ン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパ
ン−1−オン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイン
イソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテ
ル、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、メ
チルベンゾイソホメート、2,4,6−トリメチルベン
ゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等が挙げられ
る。なおこれらの光重合開始剤(C)は、単独もしくは
併用して用いることができる。
【0030】本発明の光導波路用樹脂組成物中、前記
(A)〜(C)成分の含有割合としては、(A)成分1
00重量部に対して、(B)成分は、10〜500重量
部が好ましく、特に好ましくは20〜200重量部であ
り、(A)+(B)成分の総量100重量部に対して、
(C)成分は0〜10重量部が好ましく、特に好ましく
は0.05〜6重量部である。
【0031】なお、本発明において、必要な場合は、シ
ランカップリング剤、チタン系カップリング剤、可とう
性付与剤、特性改質剤等を加えることができる。これら
の材料を単独あるいは混合して主成分に加えることによ
り樹脂組成物の特性を改質することができる。
【0032】本発明の樹脂組成物の接着性を高めるため
に必要により加えられるシランカップリング剤の具体例
としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ
−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミ
ノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、
N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエ
トキシシラン、N−β−(アミノエチル)−β−(アミ
ノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−
メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリ
ロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベ
ンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキ
シシラン塩酸塩、メチルトリメトキシシラン、メチルト
リエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−
クロロプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシ
ラザン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、ビ
ニルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチル〔3−
(トリメトキシシリル)プロピル〕アンモニウムクロラ
イド、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ
−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、メチル
トリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メ
タクリロキシプロピルトリス(2−メトキシエトキシ)
シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチ
ルトリメトキシシラン、などが挙げられる。
【0033】本発明の樹脂組成物は、(A)〜(C)成
分及び前記のカップリング剤等を混合、溶解し、必要に
よりクリーンルーム内でのロ過をすることにより得るこ
とができる。
【0034】本発明における光導波路の作製方法として
は、クラッドに通常の高分子樹脂を用いる場合とコア材
と同様の紫外線硬化樹脂を用いる場合では若干異なる
が、その一例として、
【0035】(1)任意の基板に下層クラッドとなるコ
アよりも屈折率の小さな樹脂を塗布する。塗布後、加熱
乾燥などにより溶媒を除去する。ここに紫外線硬化樹脂
を用いるときは樹脂を塗布した後に紫外線により硬化す
るだけで良い。これらの硬化樹脂を用いると溶媒除去の
工程は省くことができる。 (2)この上にコアとなる本発明の樹脂を塗布し、次
に、導波路パターンを有するネガマスクを介して紫外線
を照射し硬化する。その後、この試料を有機溶剤又は水
と水溶性有機溶剤の混合物あるいは希アルカリ水溶液等
で現像したところ、マスクパターンに従い、光照射部の
み硬化し、導波路パターンが作製できる。 (3)その後、この上にクラッド用の高分子樹脂又は紫
外線硬化樹脂を塗布し溶媒除去又は紫外線により硬化す
る。ここで下層クラッド、並びに最後に形成するコア側
面部及び上部のクラッドは同じ屈折率であることが望ま
しく、同一の材料である方が好適である。更に、クラッ
ドに紫外線硬化樹脂を用いた場合、最上面表面の平坦化
が容易である。この場合、多層の光配線が可能になり、
多層化を行う場合は、上記(2)、(3)を繰り返せば
よい。
【0036】本発明の光導波路用樹脂組成物は溶媒を用
いない為、内部に気泡、ボイドもしくは内部歪が発生す
ることなく、さらに、フォトリソグラフィー法を用いる
ことにより、簡便に導波路パターンを形成できるため導
波路形成工程が簡略化できる。この光導波路用樹脂組成
物は硬化前の粘度が低く、スピンコーティング等の塗布
性に優れており、硬化物は多層化も容易である。また、
硬化物は光透過性が優れており、光伝送損失が少ない光
導波路を作製することができる。さらに、得られた光導
波路は耐熱性に優れている。
【0037】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。
【0038】実施例1 (コア形成用樹脂組成物の調整)5−エチル−2−(2
−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−5−ヒドロ
キシメチル−1,3−ジオキサンのジアクリル酸エステ
ル(日本化薬(株)製、KAYARAD R−604)
60g、フェノキシエチルアクリレート40g及び1−
ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(光重合開始
剤)3gを混合、孔径1μmのフィルターを通して濾過
し、本発明の樹脂組成物(a)103gを得た。この樹
脂組成物(a)の紫外線の照射による硬化後の屈折率
は、波長589nmで1.511であった。
【0039】実施例2 (クラッド形成用樹脂組成物の調整)5−エチル−2−
(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−5−ヒ
ドロキシメチル−1,3−ジオキサンのジアクリル酸エ
ステル(日本化薬(株)製、KAYARAD R−60
4)64g、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート
36g及び1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケト
ン3gを混合、孔径1μmのフィルターを通して濾過
し、本発明の樹脂組成物(b)103gを得た。この樹
脂組成物(b)の紫外線の照射による硬化後の屈折率は
波長589nmで1.483であった。
【0040】実施例3 (グラッド層及びコア層の作製)シリコン基板上に、実
施例2で得た樹脂組成物(b)をスピンコートにより塗
布して、その全面に紫外線を照射して10μmの下部ク
ラッド層を作製した。
【0041】この下部クラッド層の上に、実施例1で得
られた樹脂組成物(a)をスピンコートにより5μmの
厚さに塗布した。
【0042】次に、導波路パターンを有するネガマスク
を介して紫外線を照射し、その後、この試料を水30g
とトリエチレングリコール70gの混合液を用いて現像
し、導波路パターンを作製した。
【0043】その後、この導波路パターンおよび下部ク
ラッド層の上に、実施例2で得られた樹脂組成物(b)
を15μmの厚さに塗布し、紫外線を照射して硬化させ
光導波路を作製した。この操作により、硬化後の屈折率
1.483の樹脂組成物(b)の硬化物からなる下部ク
ラッド層と上部クラッド層および屈折率1.511の樹
脂組成物(a)の硬化物からなるコアを有するマルチモ
ードチャンネル導波路が作製できた。
【0044】得られた光導波路を5cmの長さに切り出
し、150℃の乾燥器に24時間、放置した後、633
nmのHe−Neレーザー光を用いて光導波損失を調べ
たら0.25dB/cmであった。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は溶媒を用
いないコア材を使用するために、溶媒による問題が解消
され、導波路形成工程が簡略化される。耐熱性にも優れ
また平坦化も容易であるため、多層の光配線が可能な光
導波路が実現できる。
フロントページの続き Fターム(参考) 2H047 PA02 PA15 PA24 PA28 QA05 TA43 TA44 4J100 AE09Q AE10Q AE70Q AE76Q AL05Q AL08Q AL09Q AL10Q AL62Q AL63Q AL66P AL66Q AL67Q AM14Q AM45Q AM47Q AM54Q AM55Q AM59Q AQ06Q AQ08Q BA02Q BA03Q BA05Q BA08Q BA11Q BA31Q BA40Q BA65Q BB03Q BB18Q BC04Q BC08Q BC09Q BC43Q BC53Q BC58P CA04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】5−エチル(又は5−メチル)−2−(2
    −ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−5−ヒドロ
    キシメチル−1,3−ジオキサンのジ(メタ)アクリル
    酸エステル(A)と(A)成分以外のエチレン性不飽和
    基含有化合物(B)を含有することを特徴とする光導波
    路用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】光重合開始剤(C)を含有する請求項1記
    載の光導波路用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の光導波路用樹脂組
    成物の硬化物。
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