JP2017078155A - 保護フィルム、フィルム積層体、および偏光板 - Google Patents

保護フィルム、フィルム積層体、および偏光板 Download PDF

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Abstract

【課題】フィルム面内方向および厚み方向の位相差値が低く、かつ、引張弾性率が高い保護フィルムを提供する。
【解決手段】本発明に係る保護フィルムは、水酸基含有アルキル(メタ)アクリレートとジオールとジイソシアネートとの反応物であるウレタン(メタ)アクリレートI、または、イソシアネート基含有アルキル(メタ)アクリレートとジオールとジイソシアネートとの反応物であるウレタン(メタ)アクリレートII由来の構造を有する繰り返し単位IまたはIIからなるブロックAと、(メタ)アクリル当量が90g/eq以上500g/eq以下である(メタ)アクリレート基含有原料由来の構造を有する繰り返し単位からなるブロックBによって形成された保護フィルムであって、上記ウレタン(メタ)アクリレートIおよびIIは、複数種類の飽和環状脂肪族構造を有し、面内および厚み方向の位相差値がゼロに近い。
【選択図】なし

Description

本発明はエネルギー線硬化型組成物を利用した保護フィルム、フィルム積層体、および偏光板に関する。
近年、TVやモバイル機器に用いられる液晶や有機ELなどのディスプレイは、益々薄型化されており、これらのディスプレイに用いられる構成部品、特に偏光板も究極の薄さを目指して技術開発が進められている。偏光板は、一般的には、ヨウ素を吸着させ一軸延伸したポリビニルアルコール(以下、PVAと称する)系フィルムからなる偏光フィルムの両面に、トリアセチルセルロース(以下、TACと称する)等の光学フィルムを保護フィルムとして接着剤により貼合した構成となっている。
ところで、液晶ディスプレイでは、応力緩和や吸湿脱湿が生じる環境(例えば高温下、高温高湿下、低温下、高温低温サイクル下など)に晒すことで偏光フィルムに著しい寸法変化が生じるため、寸法変化を抑制する目的を兼ねて、良好なコントラストや広い視野角を得るために、位相差値が3次元的にコントロールされたフィルムが用いられている。
中でも、液晶セルの駆動モードがIPSやFFSの液晶ディスプレイにおいては、駆動原理的に広い視野角が得られるため、位相差フィルムを使用しなくても良く、この場合、位相差フィルムに該当する箇所には、フィルムの面内方向および厚み方向の位相差値がゼロに近いフィルム(いわゆるゼロ位相差フィルム)を用いることができる。
ゼロ位相差フィルムは、一般的に、熱可塑性樹脂などを延伸せずにフィルム化することで得られるが、これらは延伸していないため分子配向による凝集力が得られず、前述の偏光フィルムの寸法変化を十分に抑制できない。
このような問題に関連して凝集力が高い樹脂としてアクリル樹脂が挙げられ、特許文献1では、アクリル樹脂を分子配向処理せずにフィルム化する提案がなされている。
特開2011−242581号公報
しかしながら、上記の方法では、位相差値がゼロに近いフィルムが得られるものの、引張弾性率が過度に高いため、脆く破損し易い。当該フィルムには、この脆い特性を改質するためゴム弾性体粒子を添加することで可とう性を付与しており、この影響で、得られるアクリル樹脂フィルムの引張弾性率は結局のところ低くなってしまう。この様な低い引張弾性率のフィルムを貼合した偏光板は、応力緩和や吸湿脱湿が生じる環境(例えば高温下、高温高湿下、低温下、高温低温サイクル下など)に晒すことで偏光フィルムが大きく寸法変化してしまう問題があった。
上記問題点を鑑み、本発明の課題は、フィルム面内方向および厚み方向の位相差値がゼロに近く、かつ、分子配向処理をしなくても引張弾性率が高く、水溶性接着剤やエネルギー線硬化型接着剤を用いて偏光フィルムと良好な密着性を得ることができる保護フィルムを提供することにある。
上記課題に対し、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、基材フィルムに特定のエネルギー線硬化型組成物を塗布し、硬化させた後に基材フィルムから剥離させることにより得られた保護フィルムは、面内方向および厚み方向の位相差値がゼロに近く、分子配向処理をしなくても高い引張弾性率を有することを見出した。
本発明には、以下の形態が含まれる。
モノマーaであるウレタン(メタ)アクリレートIまたはII由来の構造を有する繰り返し単位IまたはIIからなるブロックAによって形成された保護フィルム、もしくは、
上記ブロックAと、モノマーbである(メタ)アクリレート基含有原料由来の構造を有する繰り返し単位からなるブロックBによって形成された保護フィルムであって、
上記ウレタン(メタ)アクリレートIは、水酸基含有アルキル(メタ)アクリレートとジオールとジイソシアネートとの反応物であり、
上記ウレタン(メタ)アクリレートIIは、イソシアネート基含有アルキル(メタ)アクリレートとジオールとジイソシアネートとの反応物であり、
上記ウレタン(メタ)アクリレートIおよびIIは、複数種類の飽和環状脂肪族構造を有し、
上記(メタ)アクリレート基含有原料は、(メタ)アクリル当量が90g/eq以上500g/eq以下であり、
23℃で波長590nmにおける面内位相差値(Re)が0nm以上10nm以下であり、かつ、23℃で波長590nmにおける厚み方向の位相差値(Rth)が−10nm以上10nm以下であることを特徴とする保護フィルム。
上記保護フィルムの少なくとも片面に、
(1)上記保護フィルムを支持するフィルム基材、
(2)耐擦傷性を有するハードコート層、
(3)光を散乱させる防眩層、および、
(4)上記保護フィルム上に備えられた高屈折率層と、上記高屈折率層に備えられた低屈折率層とで構成された反射防止層、の何れかを備えることを特徴とするフィルム積層体。
偏光フィルムの少なくとも片面に、上記保護フィルムを備えることを特徴とする偏光板。
本発明に係る保護フィルムは、面内方向および厚み方向の位相差値がゼロに近く、分子配向処理をしなくても高い引張弾性率を有するため、偏光フィルムに貼合することで、偏光フィルムの応力緩和や吸湿脱湿が生じる環境(例えば高温下、高温高湿下、低温下、または高温低温サイクル下など)であっても、偏光フィルムの寸法変化が抑制される。
以下、本発明に係る保護フィルム、フィルム積層体および偏光板、並びにこれらの製造方法を説明するが、本発明はこれらの説明に限定して解釈されるものではない。
《保護フィルム》
本発明に係る保護フィルムは、モノマーaであるウレタン(メタ)アクリレートIまたはII由来の構造を有する繰り返し単位からなるブロックAによって形成された重合体、または、上記ブロックAとモノマーbである(メタ)アクリレート基含有原料由来の構造を有する繰り返し単位からなるブロックBによって形成された共重合体であり、上記ブロックAの繰り返し単位は、複数種類の飽和環状脂肪族構造を有し、上記ブロックBの繰り返し単位は、(メタ)アクリル当量が90g/eq以上500g/eq以下の(メタ)アクリレート基含有原料からなる。
すなわち、当該保護フィルムにおいて、重合体、または、共重合体を形成するマトリックスは、ウレタン(メタ)アクリレートIまたはII由来の構造を有する繰り返し単位からなるブロックAと、(メタ)アクリル当量が90g/eq以上500g/eq以下である(メタ)アクリレート基含有原料単量体単位からなるブロックBによって形成されている。加えて、上記モノマーaおよびbは、その構造異性体であっても良いし、上記モノマーaおよびbとその構造異性体との混合物であっても良い。
〔ブロックA〕
ブロックAに係るウレタン(メタ)アクリレートIまたはII由来の構造とは、ウレタン(メタ)アクリレートIまたはII単量体単位、すなわち、モノマーであるウレタン(メタ)アクリレートIまたはIIにおける、(メタ)アクリレート基の2重結合が開裂した構造を意味し、(メタ)アクリレート基の2重結合が開裂した部位を主に両末端に有しているため、2官能性である。
上記ブロックAの繰り返し単位はウレタン結合(−NH−CO−O−)を有している。当該ウレタン結合の数は特に限定されず、例えば、1〜8である。上記ウレタン結合は極性基であり、各繰り返し単位中のウレタン結合同士が分子間力によって近接する。一方、飽和環状脂肪族構造は非極性な環状構造のため、分子量が高く、飽和脂肪族鎖と比べて分子構造の観点から硬い骨格である。このウレタン結合同士の分子間相互作用において飽和環状脂肪族構造の高い分子量と硬さが寄与することにより、上記分子間力は高い凝集力を生ぜしめることとなると考えられる。その結果、上記繰り返し単位によって構成された保護フィルムは、延伸しなくても高い引張弾性率を備えることとなる。
上記ウレタン(メタ)アクリレートIまたはII単量体単位は、複数種類の飽和環状脂肪族構造を有している。飽和環状脂肪族構造としては、特に限定されるものではないが、分子量に起因する凝集力を高める観点から、5員環以上の飽和環状脂肪族構造であることが好ましい。員環数の上限は特に限定されないが、保護フィルムの原料となるモノマーの合成し易さから、例えば、15員環以下であり、好ましくは10員環以下である。上記員環数とは、飽和環状脂肪族構造が複数の環状構造を有する場合、最大の環状構造の員環数を表すものとし、飽和環状脂肪族構造が、ビシクロ環、またはトリシクロ環を有する場合、橋頭炭素を結ぶ橋の炭素を除いた環状構造の員環数を意味する。例えば、トリシクロデカン環の場合、員環数は9である。
飽和環状脂肪族構造の環状構造の主鎖は、炭素原子のみによって形成されていてもよいし、炭素原子に加え、酸素原子および/または窒素原子によって形成されていてもよい。また、上記環状構造の炭素原子には、炭素数1〜10の直鎖および/または分岐鎖構造が付加していてもよい。
上記飽和環状脂肪族構造の一例としては、3,5,5-トリメチルシクロヘキサン環、トリシクロデカン環、アダマンタン環、ノルボルネン環などが挙げられる。上記飽和環状脂肪族構造は、飽和脂肪族鎖を介してウレタン結合基と結合していてもよく、飽和脂肪族鎖の炭素数を変更することで、繰り返し単位の剛性を好適に調整できる。飽和脂肪族鎖としては、直鎖構造および分岐鎖構造があり、直鎖構造の一例としては、−(CH−(nは1〜10の整数である)が挙げられ、繰り返し単位の屈曲性を低下させ、剛性を高める観点から、特に、−CH−または−(CH−であることが好ましい。一方、分岐鎖構造としては、上記直鎖構造の少なくとも1つの炭素上の水素が、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基などによって置換された構造が例示される。
上述した3,5,5-トリメチルシクロヘキサン環が、メチレン鎖を介して2つのウレタン結合と結合している場合、3−メチレン−3,5,5-トリメチルシクロヘキサン環が各ウレタン結合と結合していることとなり、トリシクロデカン環が、メチレン鎖を介して2つのウレタン結合と結合している場合、ジメチレントリシクロデカン環が各ウレタン結合と結合していることとなる。
上記3−メチレン−3,5,5-トリメチルシクロヘキサン環およびジメチレントリシクロデカン環は好ましい環構造であり、当該環構造を高分子鎖に含む保護フィルムにおいて、延伸しなくても高い引張弾性率が好適に発現される。
繰り返し単位の主鎖には、飽和環状脂肪族構造以外に、炭素数5〜10の飽和脂肪族鎖が含まれることが好ましい。飽和脂肪族鎖の炭素数が5以上であることにより、鎖長が長く、屈曲性を有する飽和脂肪族鎖によって繰り返し単位に柔軟性が付与され、保護フィルムの脆性が低減される。一方、炭素数が10以下であることにより、過度な柔軟性付与による引張弾性率の低下を抑制できる。飽和脂肪族鎖は直鎖構造であってもよく、分岐鎖構造であってもよい。上記飽和脂肪族鎖は、例えば、ウレタン結合、または、エステル結合を介した構造にて繰り返し単位の一部を構成している。
上記直鎖構造の一例としては、−(CHn1−(n1は5〜10の整数)が挙げられ、特に、−(CH−であることが好ましい。一方、分岐鎖構造としては、上記直鎖構造の少なくとも1つの炭素上の水素が、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基などによって置換された構造が例示される。
上記繰り返し単位の一例として、飽和環状脂肪族構造Rを含む下記構造A、および、飽和環状脂肪族構造Rを含む下記構造Cを含む構造を例示できる。
−CO−NH−R−NH−CO−・・・(構造A)
−O−R−O−・・・(構造C)
当該繰り返し単位は、例えば、(1)Rを含むジイソシアネート、(2)Rを含むジオール、および、(3)水酸基含有アルキル(メタ)アクリレート、または、イソシアネート基含有アルキル(メタ)アクリレートを用いて得たウレタン(メタ)アクリレートから得ることができ、容易に製造可能である。一例として、上記構造A、および構造Cの割合は、m+1:m、または、m:m+1とすることができ、上記mは1〜4の整数を示す。
また、上記繰り返し単位は、さらに、下記飽和脂肪族鎖Rを含む下記構造Bを含んでいてもよい。
−O−R−CO−・・・(構造B)
当該繰り返し単位は、例えば、Rを含むジイソシアネート、Rを含むエステル(任意に使用される)、Rを含むジオールに加えて、水酸基含有アルキル(メタ)アクリレート、または、イソシアネート基含有アルキル(メタ)アクリレートを用いて得たウレタン(メタ)アクリレートから得ることができ、容易に製造可能である。一例として、上記構造A、構造Bおよび構造Cの割合は、m+1:m(r+s):m、m:m(r+s):m+1、m:k+n:m+1とすることができる。上記mは1〜4の整数を示し、rおよびsはそれぞれ0〜2の整数を示し、かつ、rとsとの和は1〜2であり、kは0〜2の整数を示し、nは0〜2の整数を示す。
上述した飽和環状脂肪族構造および飽和脂肪族鎖を有する繰り返し単位の具体例を以下に示す。一般式(1)に示すように、(メタ)アクリレート由来の構造とは、(メタ)アクリレート構造HC=CH−CO−(または、HC=C(CH)−CO−)の炭素−炭素2重結合が開裂して単結合となった構造である。
Figure 2017078155
(一般式(1)中、Rは飽和環状脂肪族構造を示し、Rは炭素数5〜10の直鎖または分岐鎖状の飽和脂肪族鎖を示し、Rは、Rと異なる飽和環状脂肪族構造を示し、Rは水素原子またはメチル基を示し、Rは、水素原子、メチル基またはエチル基を示し、mは1〜4の整数を示し、rおよびsはそれぞれ0〜2の整数を示し、かつ、rとsとの和は1〜2であり、xは0〜3の整数を示す)
上記一般式(1)中のmが1〜4の整数であることにより、引張弾性率がより高められる。mは1または2であることがより好ましく、さらに好ましくは1である。後述する一般式(2)、および(3)においても同様である。
上記一般式(1)において、Rが、3−メチレン−3,5,5-トリメチルシクロヘキサン環であり、Rが−(CH−であり、Rがジメチレントリシクロデカン環であり、RおよびRが水素原子であり、rおよびsが1であり、xが1である好適な構造を以下に示す。
Figure 2017078155
繰り返し単位の他の具体例を以下に示す。
Figure 2017078155
(一般式(2)中、Rは飽和環状脂肪族構造を示し、Rは炭素数5〜10の直鎖または分岐鎖状の飽和脂肪族鎖を示し、Rは、Rと異なる飽和環状脂肪族構造を示し、Rは水素原子またはメチル基を示し、Rは、水素原子、メチル基またはエチル基を示し、mは1〜4の整数を示し、rおよびsはそれぞれ0〜2の整数を示し、かつ、rとsとの和は1〜2であり、xは0〜3の整数を示す)
上記一般式(2)において、Rが、3−メチレン−3,5,5-トリメチルシクロヘキサン環であり、Rが−(CH−であり、Rがジメチレントリシクロデカン環であり、RおよびRが水素原子であり、rおよびsが1であり、xが1である好適な繰り返し単位を以下に示す。
Figure 2017078155
繰り返し単位の他の具体例を以下に示す。
Figure 2017078155
(一般式(3)中、Rは飽和環状脂肪族構造を示し、Rは炭素数5〜10の直鎖または分岐鎖状の飽和脂肪族鎖を示し、Rは、Rと異なる飽和環状脂肪族構造を示し、Rは水素原子またはメチル基を示し、Rは、水素原子、メチル基またはエチル基を示し、mは1〜4の整数を示し、kは0〜2の整数を示し、nは0〜2の整数を示し、xは0〜3の整数を示す)
上記一般式(3)において、Rが、3−メチレン−3,5,5-トリメチルシクロヘキサン環であり、Rが−(CH−であり、Rがジメチレントリシクロデカン環であり、RおよびRが水素原子であり、kおよびnが1であり、xが1である好適な繰り返し単位を以下に示す。
Figure 2017078155
〔ブロックB〕
ブロックBに係る(メタ)アクリレート基含有原料由来の構造とは、(メタ)アクリレート基含有原料単量体単位、すなわち、モノマーである(メタ)アクリレート基含有原料における、(メタ)アクリレート基の2重結合が重合した構造を意味する。
上記ブロックBを生じさせる(メタ)アクリレート基含有原料は、保護フィルムの引張弾性率を高い水準とすべく、(メタ)アクリル当量が90g/eq以上500g/eq以下が好ましく、90g/eq以上400g/eq以下がさらに好ましく、90g/eq以上300g/eq以下が特に好ましい。(メタ)アクリル当量が500g/eqより大きいと、(メタ)アクリレート基が重合して形成される3次元架橋構造が減少するため、その結果、上記共重合体からなる保護フィルムの引張弾性率が低下することとなる。
上記(メタ)アクリレート基含有原料は、(メタ)アクリル当量が90g/eq以上500g/eq以下の範囲であれば、特に分子構造は限定されず、複数種類の(メタ)アクリレート基含有原料からなっていても良い。このとき、上記(メタ)アクリレート基含有原料の(メタ)アクリル当量は、複数種類の(メタ)アクリレート基含有原料の(メタ)アクリル当量を質量比で平均化した値として計算される(例えば、(メタ)アクリル当量200g/eqが70質量%と(メタ)アクリル当量400g/eqが30質量%からなる場合は、(メタ)アクリル当量は260g/eqとなる)。
ここで、(メタ)アクリル当量とは、(メタ)アクリレート基含有原料の理論構造における分子量を(メタ)アクリル官能基数で除した値であり、値が大きいときモノマーに含まれる(メタ)アクリル官能基の割合が減少するため、(メタ)アクリレート基が重合して形成される3次元架橋構造が減少することとなる。
上記(メタ)アクリレート基含有原料の一例を示す。なお、(メタ)アクリル当量が90g/eq以上500g/eq以下の範囲内であれば、構造は下記に限定されるものではない。
単官能の(メタ)アクリレート基含有原料としては、:メチルメタクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレートなどのアルキル(メタ)アクリレート、
;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートなどの飽和/不飽和環状(メタ)アクリレート、
;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリカプロラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、などの水酸基含有(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
2官能の(メタ)アクリレート基含有原料としては、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールF型ジ(メタ)アクリレート、ポリブタジエンジ(メタ)アクリレート、水添ポリブタジエンジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、ジオールとジカルボン酸からなるポリエステルジ(メタ)アクリレート、ジオールとジイソシアネートからなるポリウレタンジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
多官能の(メタ)アクリレート基含有原料としては、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エトキシ変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、ポリオールとポリカルボン酸からなるポリエステル(メタ)アクリレート、ポリオールとポリイソシアネートからなるポリウレタン(メタ)アクリレート、デンドリマー構造を有する(メタ)アクリレート、側鎖に(メタ)アクリレートを有するアクリルオリゴマーなどが挙げられる。
〔ブロックA、Bの関係〕
上記ブロックAの(メタ)アクリレート由来の部位は、他のブロックA、またはブロックBの(メタ)アクリレート基含有原料由来の部位と結合しており、上記ブロックBについても同様である(−ブロックA−ブロックA−、または、−ブロックA−ブロックB−、または、−ブロックB−ブロックB−)。
上記ブロックAおよびブロックBの繰り返し単位となるモノマーである、ウレタン(メタ)アクリレートと(メタ)アクリレート基含有原料との質量比は、特に限定されないが、ブロックBに起因する保護フィルムの引張弾性率の程度を好適なものとすべく、ウレタン(メタ)アクリレート:(メタ)アクリレート基含有原料=90:10〜10:90が好ましく、80:20〜20:80がより好ましく、70:30〜30:70が特に好ましい。
また、本発明に係る保護フィルム中の重合体、また、共重合体の割合は、保護フィルムの引張弾性率を高める観点から高いことが望ましく、保護フィルムの総質量に対し、70質量%以上99.5質量%以下であることが好ましく、80質量%以上99.5質量%以下であることがより好ましい。
本発明に係る保護フィルムが、どのような構造の繰り返し単位(ブロックAおよびブロックB)によって形成されているかは、熱分解GC−MSおよびFT−IRによって保護フィルムを分析することによって判断可能である。特に、熱分解GC−MSは、保護フィルムに含まれる単量体単位をモノマー成分として検知できるため有用である。
〔シリカ粒子〕
本発明に係る保護フィルムは、シリカ粒子を含有することが望ましい。これにより、保護フィルム表面の親水性が向上し、水溶性接着剤との接着性が向上する。シリカ粒子は、有機置換基を有しない通常のシリカ(SiO)であってもよいし、有機置換基を有する有機性シリカ粒子であってもよい。
上記シリカ粒子は、粒子径5nm〜300nmのものを好適に用いることができる。また、モノマーとの親和性向上や、モノマーと反応させることなどを目的とし、通常のシリカ粒子にシランカップリング剤を反応させることで、上記シリカ粒子表面のシラノール基を、アルキレン基、フェニル基、ビニル基、(メタ)アクリル基、グリシジル基などの有機官能基を有する有機性シリカ粒子に変性することもできる。中でも、反応基であるビニル基、(メタ)アクリル基、グリシジル基などで変性されたシリカ粒子(以下、反応性シリカ粒子と称する)は、モノマーと共に重合し3次元架橋構造を形成することで、保護フィルムからシリカ粒子が脱落し難くなり、より強固な接着性が得られるため好ましい。
上記シランカップリング剤としては具体的に、ヘキシルトリエトキシシラン、トリエトキシフェニルシラン、トリエトキシビニルシラン、トリエトキシ(3−メタクリロイルオキシプロピル)シラン、3−(アクリルオキシ)プロピルトリメトキシシラン、トリエトキシ(3−グリシジルオキシプロピル)シラン等が挙げられ、これらを単独、または2種以上混合して適宜使用することができる。
上記シリカ粒子の添加量は、水溶性接着剤を用いたPVA偏光フィルムとの接着性が満たされていれば特に制限はなく、通常、上記保護フィルム中に1〜60質量%、好ましくは3〜40質量%、さらに好ましくは5〜20質量%の範囲である。
上記有機性シリカ粒子はシラノール基が有機官能基で変性されているため、上記有機性シリカ粒子を含む保護フィルムの表面をプラズマ処理またはコロナ処理を施すことで、有機官能基で変性されたシラノール基が元のシラノール基へと戻り、水溶性接着剤を用いてPVA偏光フィルムと接着させることが可能となる。
プラズマ処理またはコロナ処理の強度については特に制限はないが、処理後の保護フィルム表面の水接触角が30°以下になる強度で処理することが、水溶性接着剤を用いたPVA偏光フィルムとの接着性の面で好ましい。具体的な処理強度は、処理方法、有機性シリカ粒子の種類および添加量で大きく変化するが、その処理量はおおむね200〜1000ワット・分/mの範囲である。
本発明に係る保護フィルムを形成する上記モノマーa、b、上記反応性シリカ粒子は、そのままで電離放射線照射により硬化可能であるが、紫外線照射による硬化を行う場合は、光重合開始剤の添加が必要である。光重合開始剤としては、アセトフェノン系、ベンゾフェノン系、チオキサントン系、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等のラジカル重合開始剤、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタロセン化合物等のカチオン重合開始剤を単独または適宜組み合わせて使用することができる。
シリカ粒子を含有した保護フィルムを得るには、例えば、シリカゾルと、上記モノマーa、または、上記モノマーaおよびbとを混合した後に硬化させる手法が挙げられる。上記シリカゾルとは、分散媒にシリカ粒子を分散させたものであり、典型的にはコロイダルシリカを使用することができる。
〔添加剤、保護フィルムの物性〕
本発明に係る保護フィルムは、保護フィルムの成膜性、面内方向および厚み方向の位相差値、引張弾性率を損なわなければ、紫外線吸収剤、レベリング剤や帯電防止剤等、各種添加剤を含有させてもよい。これにより、保護フィルムに紫外線吸収特性、剥離特性、帯電防止特性を付与することが可能である。
紫外線吸収剤としては、公知のものを使用でき、例えば、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ヒンダートアミン系等が挙げられる。レベリング剤、帯電防止剤についても公知のものを使用可能である。
本発明に係る保護フィルムは薄膜に形成されるため、例えば、膜厚は5μm以上80μm以下であり、より好ましくは6μm以上50μm以下であり、特に好ましくは7μm以上30μm以下である。
本発明に係る保護フィルムの位相差値は、フィルム面内の屈折率が最大となる方向(すなわち遅相軸方向)の屈折率をnx、遅相軸と面内で直交する方向の屈折率をny、厚み方向の屈折率をnz、厚みをdとしたときに、面内の位相差値(Re)および厚み方向の位相差値(Rth)は、それぞれ下式(i)および(ii)で定義される。
Re=(nx−ny)×d (i)
Rth=[(nx+ny)/2−nz]×d (ii)
本発明に係る保護フィルムの23℃で波長590nmにおける面内位相差値(Re)は0nm以上10nm以下であり、より好ましくは0nm以上5nm以下である。また、23℃で波長590nmにおける厚み方向の位相差値(Rth)は−10nm以上10nm以下であり、より好ましくは−5nm以上5nm以下である。
本発明に係る保護フィルムは引張弾性率に優れており、引張弾性率は、例えば1500MPa以上であり、より好ましくは2500MPa以上である。上限値は特に限定されないが、例えば、4500MPaである。
《フィルム積層体》
次に、フィルム積層体について説明する。本発明に係るフィルム積層体は、上記保護フィルムの少なくとも片面に、
(1)上記保護フィルムを支持するフィルム基材、
(2)耐擦傷性を有するハードコート層、
(3)光を散乱させる防眩層、および、
(4)上記保護フィルム上に備えられた高屈折率層と、上記高屈折率層に備えられた低屈折率層とで構成された反射防止層、の何れかを備えるものである。
もちろん、上記フィルム積層体は、保護フィルムの両面に任意の上記(1)〜(4)を備えていてもよい。すなわち、両面に同種の層(例えば、保護フィルムの表面に(1)、裏面に(1))または異種の層(例えば、保護フィルムの表面に(1)、裏面に(2)、または、表面に(2)、裏面に(3))を備えていてもよい。さらには、(1)〜(4)には他の(1)〜(4)の層が備えられており、積層構造であってもよい。以下、(1)〜(4)について説明する。
〔フィルム基材〕
本発明に係る保護フィルムは、他のフィルムと積層された状態で一体的に取り扱うことができる。また、ロールコーティング法、グラビアコーティング法等のコーティング法によって、保護フィルムをフィルム基材上に形成することでフィルム積層体を製造する場合、フィルム基材をフィルム積層体の一部としてそのまま利用することもできる。
フィルム基材は保護フィルムを支持する役割を担い、最終的には剥離して除去するため保護フィルムを積層する側に離型層を有することが好ましい。なお、フィルム基材が離型層を介して機能層を備えている場合、フィルム基材の機能層側に保護フィルムを貼合した後、フィルム基材を剥離して除去すると、通常、機能層はフィルム基材側に残らず、保護フィルム側に転写される。
通常、保護フィルムは偏光フィルムと貼合された後、表示装置まで加工する各種製造工程において光学特性を検査することもあるため、偏光板としての光学特性評価への影響を最小限とすることができるよう、フィルム基材は透明性を有することが好ましい。
また、通常、保護フィルムと偏光フィルムとを紫外線硬化型接着剤にて貼合することから、フィルム基材が紫外線照射を妨げないよう、紫外線吸収能を有しないことが好ましい。さらには、偏光板に他のフィルムを設け、表示装置まで加工する各種製造工程において光学特性を検査することもあり、偏光板の基本構成である、偏光フィルムおよび保護フィルムの光学特性測定への影響を最小限とすることができるよう、フィルム基材は透明性を有することが好ましい。このような観点から、フィルム基材として、離型層を有するポリエステルフィルム基材が好ましく用いられる。
上記ポリエステルフィルム基材は、上述したように離型層を有していてもよいし、離型層以外にさらに他の機能層が形成されていてもよい。機能層としては、ハードコート層(HC層)、防眩層(AG層)、反射防止層(LR層)が挙げられる。これらの層は、ポリエステルフィルムの離型層上に形成され、保護フィルムと積層された後、離型層を備えたポリエステル基材を剥離することで、各機能層と保護フィルムとが積層されたフィルム積層体が容易に得られる。
〔ハードコート層〕
ハードコート層はハードコート性を有する。本発明におけるハードコート性とは、JIS K5600:1999に準拠し、ハードコート層表面を荷重500g、速度1mm/sの条件下での鉛筆法による引っかき硬度が2H以上、もしくは、
スチールウール(日本スチールウール社、番手#0000)で、ハードコート層表面を荷重250g/cmの条件下で10往復擦った後、目視評価で傷が10本以下、の少なくともいずれか一方を満たす状態を指す。
ハードコート層を構成する樹脂成分としては、電離放射線硬化型樹脂が簡易な加工操作で効率よく硬化することができるため好適であり、硬化後に、十分な強度を持ち、透明性を有する被膜を与える電離放射線硬化型樹脂を特に制限なく使用できる。
電離放射線硬化型樹脂は、そのままで電離放射線照射により硬化可能であるが、紫外線照射による硬化を行う場合は、光重合開始剤の添加が必要である。この場合の光重合開始剤としては、保護フィルムの項で説明したものと同様のものを使用することができる。
ハードコート層の膜厚はハードコート性が発揮されれば特に制限されないが、概して、1μm以上10μm以下である。
ハードコート性以外の機能を付与するために、上記ハードコート層には各種添加剤を添加することができる。例として、ポリエステルフィルム基材から剥離する際の離型性を向上させるために添加するフッ素系またはシリコーン系のレベリング剤や、剥離時の剥離帯電による埃付着などを防止するために添加する、電子共役系、金属酸化物系またはイオン系の帯電防止剤などを、必要とされる機能に応じて適宜選択して使用してもよい。添加剤を使用できる点は、下記防眩層および低屈折率層についても同様である。
〔防眩層〕
防眩層は、光を散乱させる防眩機能を有し、外部ヘイズおよび/または内部ヘイズによって防眩機能を実現するものであり、防眩層は、表面に凹凸が形成されているか、内部に透光性微粒子を含有している、または、その両方である。
上記外部ヘイズを生じるための、防眩層の表面の凹凸を形成する方法に特に制限はないが、凹凸が形成されたポリエステルフィルム基材の上に、電離放射線硬化型樹脂を塗布し、塗布後、硬化する方法が、凹凸の形状をコントロールし易いことから好ましい。
防眩層のポリエステル基材側の表面凹凸の形状は、求められる防眩性によって決定される。より好適な凹凸の形状は粗さ、JIS B0601:2001に準拠し、パラメータRaおよびSmおよび平均傾斜角によって規定することが可能であり、Ra:0.01μm以上、Sm:50μm以上500μm以下、平均傾斜角:0.1°以上3.0°以下であることがより好ましい。
防眩層の膜厚は防眩性が発揮されれば特に制限されないが、概して1μm以上10μm以下である。なお、上記防眩層は防眩性に加え、ハードコート性を兼ね備えることも可能であり、この場合、使用する樹脂成分を調整することでハードコート性が付与される。
〔反射防止層〕
反射防止層は、低屈折率層と高屈折率層とから構成される。低屈折率層とは、隣接する高屈折率層(ハードコート層、防眩層、または、保護フィルム)よりも屈折率が低い層であり、高屈折率層と積層された状態で低屈折率層側からの光の反射防止に寄与する。なお、ここで高屈折率、低屈折率というのは絶対的な屈折率を規定するものではなく、2つの層の屈折率を相対的に比較して高い、または、低いと規定しているのであり、両者が下記(iii)の関係を有する時に最も反射率が低くなるとされている。
n2=(n1)1/2・・・(iii)
(n1は高屈折率層の屈折率、n2は低屈折率層の屈折率)
低屈折率層の膜厚は、高屈折率層との関係で反射防止機能が発揮されれば特に制限されないが、概して、0.05μm以上0.2μm以下であり、高屈折率層の膜厚は、概して、0.05μm以上10μm以下であることが好ましい。上記低屈折率層は高屈折率層との関係で反射防止機能を発揮するが、原料選定により、ハードコート性を兼ね備えることも可能である。また、高屈折率層は、原料選定により、ハードコート性を有していてもよいし、さらに防眩性を備えていてもよい。
《偏光板》
次に、本発明の保護フィルムを備える偏光板について説明する。本発明に係る偏光板は、偏光フィルムの少なくとも片面に、上記保護フィルムを備えるものである。
偏光フィルムは、PVA系樹脂からなり、偏光フィルムに入射する光のうち、ある方向の振動面を有する光を透過し、それと直交する振動面を有する光を吸収する性質を有するフィルムであり、典型的には、PVA樹脂に二色性色素が吸着配向している。上記PVA樹脂からなるフィルムに、一軸延伸、二色性色素による染色、および染色後のホウ酸架橋処理を施すことによって、偏光フィルムを製造できる。
偏光フィルムと保護フィルムとの貼合には、好ましくはエネルギー線硬化型接着剤や水溶性接着剤が用いられる。
エネルギー線硬化型接着剤は、液状の塗布可能な状態で供給される限りにおいて、従来から偏光板の製造に使用されているエポキシ系、ウレタン系、アクリル系などのエネルギー線により重合硬化する公知のものを使用できる。
水溶性接着剤としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラールなどのPVA系接着剤を使用できる。
本発明に係る偏光板は、少なくとも一方の面に上記保護フィルムを備えており、偏光板の両面に保護フィルムを備える構成が含まれる。当該保護フィルムは、面内方向および厚み方向の位相差値が低く、分子配向処理をしなくても高い引張弾性率を有するため、偏光フィルムの内部応力緩和や吸湿脱湿が生じる環境(例えば高温下、高温高湿下、低温下、高温低温サイクル下など)であっても、偏光フィルムの寸法変化が抑制される。
《保護フィルムおよびフィルム積層体の製造方法》
[保護フィルム形成工程]
本発明に係る保護フィルムの製造方法は、上記保護フィルムを製造できれば特に限定されないが、一例として、以下の工程(A1)および(A2)を含む保護フィルム形成工程を含む方法が挙げられる。
工程(A1):エネルギー線硬化型組成物を、フィルム基材上、または、フィルム基材の離型層上に塗布する。
工程(A2):塗布後、上記エネルギー線硬化型組成物を硬化させて保護フィルムを形成する。
エネルギー線硬化型組成物は、必須成分としてブロックAに係るモノマーa、または、ブロックAに係るモノマーaおよびブロックBに係るモノマーbを含んでいる。モノマーaおよびbは、保護フィルムの原料であり、当該モノマーが重合、または、共重合することで上記《保護フィルム》にて述べた繰り返し単位が形成される。
上記ブロックAのモノマーaはウレタン(メタ)アクリレートIまたはIIであり、一例としては、飽和環状脂肪族構造Rを有する下記構造A、下記飽和脂肪族鎖Rを有する構造B(任意に含まれる)、および、飽和環状脂肪族構造Rを有する下記構造Cを含む構造を例示できる。上記構造Bは任意成分である。
−CO−NH−R−NH−CO−・・・(構造A)
−O−R−CO−・・・(構造B)
−O−R−O−・・・(構造C)
上記ウレタン(メタ)アクリレートIおよびIIは、例えば、Rを含むジイソシアネート、Rを含むエステル(任意に使用される)、Rを含むジオールに加えて、水酸基含有アルキル(メタ)アクリレート、または、イソシアネート基含有アルキル(メタ)アクリレートを用いて得ることができ、容易に製造可能である。
一例として、上記構造A、構造Bおよび構造Cの割合は、m+1:m(r+s):m、m:m(r+s):m+1、または、m:k+n:m+1とすることができる。上記mは1〜4の整数を示し、rおよびsはそれぞれ0〜2の整数を示し、かつ、rとsとの和は1〜2であり、kは0〜2の整数を示し、nは0〜2の整数を示す。
ウレタン(メタ)アクリレートIおよびIIを合成する手法は特に限定されないが、一例として、まず、2官能性の中間体を合成し、水酸基含有アルキル(メタ)アクリレート、または、イソシアネート基含有アルキル(メタ)アクリレートを中間体の両末端に合成する手法が挙げられる。
具体的に、上述した一般式(1)の繰り返し単位に対応するウレタン(メタ)アクリレートIを合成する手法を例示すると、〔1〕Rを有するエステルと、Rを有するジオールとを、m(r+s):mのモル比で反応させて、さらに、m+1モルのRを有するジイソシアネートを反応させて、両末端に−N=C=O基を有する中間体を得る。〔2〕その後、1モルの上記中間体に対して、2モルの水酸基含有アルキル(メタ)アクリレートを反応させることで、一般式(1)で示す繰り返し単位の両末端が開裂していない(両末端がHC=CH−)ウレタン(メタ)アクリレートIが得られる。
一般式(2)の繰り返し単位に対応するウレタン(メタ)アクリレートIIを合成する手法を例示すると、〔1〕Rを有するジイソシアネートと、Rを有するエステルとを、m:m(r+s)のモル比で反応させ、さらに、m+1モルのRを有するジオールを反応させて、両末端に水酸基を有する中間体を得る。〔2〕その後、1モルの中間体に対して、2モルのイソシアネート基含有アルキル(メタ)アクリレートを反応させることで、一般式(2)で示す繰り返し単位の両末端が開裂していない(両末端がHC=CH−)
ウレタン(メタ)アクリレートIIが得られる。
一般式(3)の繰り返し単位に対応するウレタン(メタ)アクリレートIIを合成する手法を例示すると、〔1〕Rを有するジイソシアネートと、Rを有するジオールとをm:m+1のモル比で反応させて、両末端に水酸基を有する中間体を得る。〔2−1〕その後、1モルの上記中間体に対して、2モルのイソシアネート基含有アルキル(メタ)アクリレートを反応させるか、〔2−2〕1モルの上記中間体に対して、k+nモルのRを有するエステルを反応させた後、2モルのイソシアネート基含有アルキル(メタ)アクリレートを反応させるか、〔2−3〕2モルのイソシアネート基含有アルキル(メタ)アクリレートに対して、k+nモルのRを有するエステルを反応させて得られたウレタン(メタ)アクリレートを、1モルの上記中間体に対して反応させるか、何れかの手法によって一般式(3)で表される繰り返し単位の両末端が開裂していない(両末端がHC=CH−)ウレタン(メタ)アクリレートIIが得られる。
上記各原料の合成手順を示したが、本発明に係るウレタン(メタ)アクリレートIおよびIIの合成手順はこれらに限定されず、各原料を同時に混合してもかまわない。ただし、上記合成手順の場合、分子量を制御し易い点で優れている。
上記ブロックBを生じさせるモノマーbは、上記(メタ)アクリレート基含有原料の一例で具体例について述べたので、説明を繰り返さない。
エネルギー線硬化型組成物の調製は、ブロックAおよびブロックBの繰り返し単位を生じさせるモノマーaおよびbに、モノマーの重合を開始する光重合開始剤を添加して行う。光重合開始剤としては、アセトフェノン系、ベンゾフェノン系、チオキサントン系、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等のラジカル重合開始剤、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタロセン化合物等のカチオン重合開始剤を単独または適宜組み合わせて使用することができる。
エネルギー線硬化型組成物に、《保護フィルム》にて上述した紫外線吸収剤、レベリング剤や帯電防止剤等、各種添加剤を添加してもよい。
エネルギー線硬化型組成物における、モノマー(ブロックAおよびブロックBを生じさせるモノマーaおよびbの総量)、光重合開始剤および任意の各種添加剤の各割合は、各材料の種類によって異なり、一義的に規定することは困難であるが、一例として、上記モノマーが50質量%以上99質量%以下、光重合開始剤が0.5質量%以上10質量%以下、各種添加剤が0.01質量%以上50質量%以下とすることができる。また、トルエンなどの有機溶剤をエネルギー線硬化型組成物に添加してもよい。さらには、エネルギー線硬化型組成物にシリカゾルを添加してもよい。
ブロックAを生じさせるモノマーaであるウレタン(メタ)アクリレートIおよびIIと、ブロックBを生じさせるモノマーbである(メタ)アクリレート基含有原料との質量比は、ブロックBに起因する保護フィルムの引張弾性率向上の程度を好適なものとすべく、ウレタン(メタ)アクリレートIおよびII:(メタ)アクリレート基含有原料=90:10〜10:90が好ましく、80:20〜20:80がより好ましく、70:30〜30:70が特に好ましい。
調製したエネルギー線硬化型組成物を、フィルム基材上、または、フィルム基材の離型層上に塗布するには、連続生産性を考えると、ロールコーティング法、グラビアコーティング法等のコーティング法を用いることが好ましい。当該コーティング法によって、薄層、例えば、80μm以下、好ましくは50μm以下、より好ましくは30μm以下の保護フィルムを形成するようエネルギー線硬化型組成物を塗布できる。
工程(A2)における硬化は、紫外線照射装置から紫外線を照射することで行うことができる。用いる紫外線光源は特に限定されないが、波長400nm以下に発光分布を有する、たとえば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプなどを用いることができる。アクリル化合物をエネルギー線硬化性成分とする組成物を用いる場合、一般的な重合開始剤が示す吸収波長を考慮すると、400nm以下の光を多く有する高圧水銀灯またはメタルハライドランプが、紫外線光源として好ましく用いられる。
エネルギー線硬化型組成物を硬化することで、フィルム基材上、または、フィルム基材の離型層上に保護フィルムが形成され、フィルム基材に保護フィルムが積層されたフィルム積層体が得られる。さらに、フィルム積層体から保護フィルムを剥離することで単体の保護フィルムを得ることもできる。
[機能層形成工程]
フィルム積層体の製造方法のバリエーションとして、保護フィルム形成工程(A1)および(A2)の前に、機能層形成工程(B)を含む製造方法が挙げられる。機能層形成工程(B)は、フィルム基材上、または、フィルム基材の離型層上に、機能層の原料であるエネルギー線硬化型組成物を塗布し、硬化させてフィルム基材に機能層を形成する。
上記機能層としては特に限定されないが、上述したハードコート層、防眩層および反射防止層が挙げられる。機能層の原料であるエネルギー線硬化型組成物は、ハードコート層、防眩層、および反射防止層の説明にて上述した樹脂等を含む。
機能層の原料であるエネルギー線硬化型組成物を、フィルム基材上、または、フィルム基材の離型層上に塗布するには、連続生産性を考えると、ロールコーティング法、グラビアコーティング法等のコーティング法を用いることが好ましい。使用するエネルギー線硬化型組成物に応じて、任意に加熱を行った後、紫外線照射等によって架橋、硬化する方法を用いればよい。
機能層形成工程にてフィルム基材に機能層を形成した場合、保護フィルム形成工程(A1)において、エネルギー線硬化型組成物をフィルム基材の機能層側に塗布する。機能層が複数層である場合には、通常、最後に形成した機能層側に塗布する。
凹凸が形成されたフィルム基材を用いた場合、当該フィルム基材に形成された機能層に凹凸が形成され、防眩性を有する防眩層として機能する。
《偏光板の製造方法》
本発明に係る偏光板は、偏光フィルムの少なくとも片面に本発明に係る保護フィルムを備える。本発明に係る偏光板の製造方法では、上記保護フィルムを偏光フィルムに貼合する点が重要であり、貼合手法は公知の手法を採用すればよく、特に限定されるものではない。
保護フィルムとしては、保護フィルムを単独で使用してもよいが、取り扱い易さから、フィルム積層体、すなわち、フィルム基材と共に保護フィルムを使用することが好ましい。
例えば、保護フィルム形成工程の後、または、機能層形成工程および保護フィルム形成工程の後、保護フィルムを備える積層体を得た後、上記フィルム積層体の保護フィルム側に偏光フィルムを貼合すれば、本発明に係る偏光板が得られる。
エネルギー線硬化型接着剤を用いたときの偏光板の製造方法に係る工程をより具体的に説明する。下記工程(C1−1)〜(C4)は、保護フィルム形成工程の後、または、機能層形成工程および保護フィルム形成工程の後に実施される。
(C1−1)フィルム積層体の保護フィルム側(または偏光フィルム)に紫外線硬化型接着剤を塗布する塗工工程、
(C2−1)塗工工程で塗布された紫外線硬化型接着剤面に偏光フィルム(またはフィルム積層体の保護フィルム側)を重ねて加圧する貼合工程、
(C3−1)偏光フィルムに紫外線硬化型接着剤を介して保護フィルムが貼合されたフィルム積層体に対して、紫外線照射装置から紫外線を照射することにより、紫外線硬化型接着剤を硬化させる硬化工程、
(C4)必要に応じて積層フィルムからフィルム基材(支持基材)を剥離除去する剥離工程。
塗工工程(C1−1)では、偏光フィルムの貼合面となる、フィルム積層体の保護フィルム側に紫外線硬化型接着剤を塗布する(または、フィルム積層体の保護フィルム側に代えて、偏光フィルムに紫外線硬化型接着剤を塗布する)。塗布した紫外線硬化型接着剤を水や有機溶剤などで希釈していた場合は、加熱などの方法で適宜乾燥させる。ここで用いる塗工機としては、公知のものを適宜用いることができ、例えば、グラビアロールを用いる塗工機などが挙げられる。
貼合工程(C2−1)では、塗工工程(C1−1)を経た後、フィルム積層体の接着剤塗布面に、偏光フィルムを重ねて加圧しながら貼合が行なわれる(塗工工程(C1−1)で偏光フィルムに紫外線硬化型接着剤を塗布した場合、紫外線硬化型接着剤面にフィルム積層体の保護フィルム側を重ねて加圧しながら貼合が行なわれる)。貼合工程での加圧には、公知の手段を用いることができるが、連続搬送しながらの加圧が可能であるという観点からは、一対のニップロールにより挟む方式が好ましく用いられ、加圧時の圧力は、一対のニップロールにより挟む場合の線圧で150〜500N/cm程度とするのが好ましい。
硬化工程(C3−3)では、偏光フィルムにフィルム積層体を貼合した後、紫外線照射装置から紫外線を照射し、紫外線硬化型接着剤を硬化させる。紫外線は、偏光フィルムまたは保護フィルム越しに照射される。用いる紫外線光源は特に限定されないが、波長400nm以下に発光分布を有する、たとえば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプなどを用いることができる。アクリル化合物をエネルギー線硬化性成分とする接着剤を用いる場合、一般的な重合開始剤が示す吸収波長を考慮すると、400nm以下の光を多く有する高圧水銀灯またはメタルハライドランプが、紫外線光源として好ましく用いられる。
剥離工程(C4)は、必要に応じて適宜行われる工程であり、本工程により保護フィルム上に積層されているフィルム基材を剥離し、除去する(フィルム基材が複数層の場合、フィルム基材の一部を剥離して除去する)ことで、偏光板が得られる。偏光板をさらに加工する場合等において、保護フィルムの表面を後加工工程において保護しておきたい場合などは、これら加工の終了後にフィルム基材を剥離すればよい。
水溶性接着剤を用いたときの偏光板の製造方法にかかる工程をより具体的に説明する。下記工程(C1−2)〜(C4)は、保護フィルム形成工程の後、または、機能層形成工程および保護フィルム形成工程の後に実施される。
(C1−2)必要に応じてフィルム積層体の保護フィルム側にプラズマ処理またはコロナ処理を行う処理工程、
(C2−2)プラズマ処理またはコロナ処理を行った面と偏光フィルムを、水溶性接着剤を介して重ねて加圧する貼合工程、
(C3−2)偏光フィルムに水溶性接着剤を介して保護フィルムが貼合されたフィルム積層体に対して、加熱乾燥を行い、水溶性接着剤を硬化させる硬化工程、
(C4)必要に応じて積層フィルムからフィルム基材(支持基材)を剥離除去する剥離工程。
処理工程(C1−2)では、必要に応じてフィルム積層体の保護フィルム側にプラズマ処理またはコロナ処理を行う。有機置換基を有さない無修飾のシリカゾルを用いる場合、本工程は不要である。ここで用いる処理装置としては、公知のものを適宜用いることができ、プラズマ処理またはコロナ処理後の水接触角が30°以下となる処理強度での処理が可能なプラズマ処理またはコロナ処理装置が挙げられる。
貼合工程(C2−2)では、処理工程(C1−2)を経た後、フィルム積層体の表面処理を行った面に、水溶性接着剤を介して偏光フィルムを重ねて加圧しながら貼合が行なわれる。貼合工程での加圧には、公知の手段を用いることができるが、連続搬送しながらの加圧が可能であるという観点からは、一対のニップロールにより挟む方式が好ましく用いられ、加圧時の圧力は、一対のニップロールにより挟む場合の線圧で150〜500N/cm程度とするのが好ましい。
硬化工程(C3−2)では、偏光フィルムにフィルム積層体を貼合した後、加熱処理を行い、水溶性接着剤を硬化させる。水溶性接着剤は水を溶媒としているため、従来の保護フィルムを使用する偏光板製造装置をそのまま使用することができる。
以下、実施例および比較例に基づき、本発明を説明するが、本発明は実施例の内容に限定されるものではない。得られたフィルム積層体からポリエステルフィルム基材を剥離した保護フィルムを測定対象とし、当該保護フィルムの膜厚、面内方向および厚み方向の位相差値、引張弾性率はそれぞれ以下の測定方法にて測定した。
〔膜厚〕
デジタルリニアゲージD−10HSおよびデジタルカウンタC−7HS(株式会社尾崎製作所製)を用いて、保護フィルムの膜厚を測定した。
〔面内方向および厚み方向の位相差値〕
位相差測定装置KOBRA−WR(王子計測機器株式会社製)を用いて、上記式(i)および(ii)に基づき、23℃にて測定波長590nmにおける面内方向の位相差値(Re)および厚み方向の位相差値(Rth)を測定した。
〔引張弾性率〕
保護フィルムを15mm×160mmのサイズに裁断したサンプルフィルムに対し、その長辺を引張方向として、「テンシロン RTF−24」(ヤマト科学製)を用いて、つかみ具間が100mmとなるようにサンプルフィルムの両端をつかみ具に保持し、温度23℃±5℃、相対湿度50%RH±10%RHにて測定荷重レンジ40N、測定速度20mm/minにおける応力−ひずみ曲線の最大傾きから引張弾性率を求めた。
〔偏光フィルムとの接着性〕
エネルギー線硬化型接着剤での接着性:
保護フィルムにエネルギー線硬化型接着剤として「ユニディックV−9510」(DIC社製)を厚さ約2μmとなる様にバーコーターで塗布した後、塗布面をPVA系偏光フィルムとラミネーターで貼合し、保護フィルム側からピーク照度800mW/cm、積算光量2000mJ/cmの条件で高圧水銀ランプを照射することで紫外線硬化させ、偏光板を得た。この偏光板から保護フィルムを手で引き剥がし、剥がれなかった場合を◎、剥がす際に強い抵抗感がある場合を○、そもそも接着していない場合や容易に剥がれた場合を×と判定した。
水溶性接着剤での接着性:
保護フィルム表面を500mW・分/mの強度でコロナ処理し、コロナ処理面にPVA水溶液(固形分率3%)を厚さ約0.2μmとなる様にバーコーターで塗布した後、塗布面をPVA系偏光フィルムとラミネーターで貼合し、80℃で5分乾燥することで偏光板を得た。この偏光板から保護フィルムを手で引き剥がし、剥がれなかった場合を◎、剥がす際に強い抵抗感がある場合を○、そもそも接着していない場合や容易に剥がれた場合を×と判定した。
〔製造例1:ブロックAモノマーの合成〕
化合物1aの合成:
トリシクロデカンジメタノール196.29g(1モル)とε−カプロラクトン228.28g(2モル)をフラスコに仕込み、120℃まで昇温し、触媒としてモノブチルスズオキシド50ppmを添加した。その後、窒素気流下で、残存したε−カプロラクトンがガスクロマトグラフィーで1%以下になるまで反応を行い、ジオール(1)を得た。
別のフラスコにイソホロンジイソシアネート444.56g(2モル)を仕込み、反応温度70℃で、ジオール(1)424.57g(1モル)を加え、残存したイソシアネート基が5.7%となった時点で2−ヒドロキシエチルアクリレート232.24g(2モル)、ジブチルスズラウレート0.35gを加え、残存したイソシアネート基が0.1%になるまで反応を行い、繰り返し単位を生じさせるモノマーであるウレタンアクリレート(化合物1a)を得た(化合物1aは、両末端がアクリレート基である以外は、一般式(1a)においてmが1である構造と共通する)。
〔製造例2:ブロックAモノマーの合成〕
化合物1bの合成:
ジオール(1)の合成量を2倍に変更し、イソホロンジイソシアネートの使用量を2モルから3モルに変更した以外は製造例1と同様にして、繰り返し単位を生じさせるモノマーである化合物1bを得た(化合物1bは、両末端がアクリレート基である以外は、一般式(1a)においてmが2である構造と共通する)。
〔製造例3:ブロックAモノマーの合成〕
化合物1cの合成:
ジオール(1)の合成量を3倍に変更し、イソホロンジイソシアネートの使用量を2モルから4モルに変更した以外は製造例1と同様にして、化合物1cを得た(化合物1cは、両末端がアクリレート基である以外は、一般式(1a)においてmが3である構造と共通する)。
〔製造例4:比較用ブロックAモノマーの合成〕
化合物2の合成:
トリシクロデカンジメタノール196.29g(1モル)とε−カプロラクトン228.28g(2モル)をフラスコに仕込み、120℃まで昇温し、触媒としてモノブチルスズオキシド50ppmを添加した。その後、窒素気流下で、残存したε−カプロラクトンがガスクロマトグラフィーで1%以下になるまで反応を行い、ジオール(2)を得た。
別のフラスコにトリメチルヘキサメチレンイソシアネート420.54g(2モル)を仕込み、反応温度70℃で、ジオール(2)424.57g(1モル)を加え、残存したイソシアネート基が5.7%となった時点で2−ヒドロキシエチルアクリレート232.24g(2モル)、ジブチルスズラウレート0.35gを加え、残存したイソシアネート基が0.1%になるまで反応を行い、下記一般式(4a)で示される、繰り返し単位を生じさせるモノマーであるウレタンアクリレート(化合物2、アクリル当量538g/eq)を得た。化合物2は、1種類の飽和環状脂肪族構造を有しており、ブロックAを生じさせない。
Figure 2017078155
〔製造例5:ブロックBモノマーの合成〕
化合物3の合成:
ε−カプロラクトン114.14g(1モル)、および2−ヒドロキシエチルアクリレート116.12g(1モル)を窒素気流下、120℃で反応させ、100質量部のε−カプロラクトン114.14g(1モル)に対して、触媒として株式会社クレハ製球状活性炭BACを5質量部添加し、2−ヒドロキシエチルアクリレートのラジカル重合を抑制するため、4−メトキシフェノールを重合系全体に対して500ppm添加した。その後、ε−カプロラクトンがガスクロマトグラフィーで1%以下になるまで反応を行い、ε−カプロラクトン変性ヒドロキシエチルアクリレート(3)を得た。
別のフラスコにイソホロンジイソシアネートトリマー624.77g(1モル)を仕込み、反応温度70℃でε−カプロラクトン変性ヒドロキシエチルアクリレート(3)690.78g(3モル)、ジブチルスズラウレート0.35gを加え、残存イソシアネート基が0.1%になるまで反応を行い、下記一般式(5a)で示される、繰り返し単位を生じさせるモノマーであるウレタンアクリレート(化合物3、アクリル当量452g/eq)を得た。
Figure 2017078155
〔製造例6:有機性シリカ粒子の合成〕
化合物4の合成:
フラスコにシリカ粒子として市販のMEK(メチルエチルケトン)分散型コロイダルシリカ(1次粒子径:10〜15nm、固形分30%)を600gとトリエトキシフェニルシラン 24.0g(0.1モル)とを入れ、十分撹拌しながら30℃で24時間反応させたのち、反応物の固形分率が40%となるよう分散媒を揮発させ、有機性シリカ粒子(化合物4)を含む分散液を得た。
〔製造例7:反応性シリカ粒子の合成〕
化合物5の合成:
フラスコにシリカ粒子として市販のMEK(メチルエチルケトン)分散型コロイダルシリカ(1次粒子径:10〜15nm、固形分30%)を600gとトリメトキシ(3−メタクリロイルオキシプロピル)シラン 24.8g(0.1モル)とを入れ、十分撹拌しながら30℃で24時間反応させたのち、反応物の固形分率が40%となるよう分散媒を揮発させ、反応性シリカ粒子(化合物5)を含む分散液を得た。
〔実施例1〕
アプリケーターを用いて、パナック社製非シリコーン系剥離PET SG−1(38μm厚さ)の剥離層側に下記保護フィルム形成用エネルギー線硬化型組成物(P1)を塗布した。エネルギー線硬化型組成物(P1)はトルエンで希釈されており、固形分率(NV)が50%である。
Figure 2017078155
エネルギー線硬化型組成物(P1)の塗布厚は、乾燥後の膜厚が10μm〜15μmとなるよう調整した。乾燥炉内温度100℃に設定したクリーンオーブン内で、塗工膜を乾燥させ、その後、窒素雰囲気下でピーク照度326mW/cm、積算光量192mJ/cmの条件で高圧水銀ランプを照射することで紫外線硬化させ、PETフィルムの片面に保護フィルムが形成されたフィルム積層体を得た。このフィルム積層体に対する評価結果を表4に示す。
〔実施例2〜12、比較例1〜4〕
表1に記載の94.5質量部の化合物1aを、表3の配合表に記載の化合物とそれに対応する質量部に変更し、当該変更以外は実施例1と同様にしてPETフィルムの片面に保護フィルムが形成されたフィルム積層体を得た。このフィルム積層体に対する評価結果を表4に示す。
〔実施例13〕
表2に記載のエネルギー線硬化型組成物(P2)を用いた以外は、実施例1と同様にしてPETフィルムの片面に保護フィルムが形成されたフィルム積層体を得た。このフィルム積層体に対する評価結果を表4に示す。尚、表2に記載の化合物4の分散液は固形分率40%であるため、P2には5質量部の化合物4が含まれることとなる。
Figure 2017078155
〔実施例14〜18〕
表2に記載の化合物1a、および、化合物4の分散液を、表3の配合表に記載の化合物とそれに対応する質量部に変更し、当該変更以外は実施例1と同様にしてPETフィルムの片面に保護フィルムが形成されたフィルム積層体を得た。このフィルム積層体に対する評価結果を表4に示す。
Figure 2017078155
表3の配合表に記載の化合物6はアクリル当量が196g/eqのモノマーであり、その構造は下記一般式(6a)で表される。
Figure 2017078155
表3の配合表に記載の化合物7はアクリル当量が99g/eqのモノマーであり、その構造は下記一般式(7a)で表される。
Figure 2017078155
表3の配合表に記載の化合物8はUA−160TM(新中村化学工業社製ウレタンアクリレート、理論分子量1600、アクリル官能基数2)であり、アクリル当量は800g/eqであるため、ブロックBを生じさせない。
Figure 2017078155
表4に示すように、実施例1の化合物1aを用いた場合に、ReとRthの絶対値がどちらもゼロに近く、かつ、非常に高い引張弾性率を有する保護フィルムが得られた。実施例2、3における化合物1b、1cから成る保護フィルムは、実施例1(化合物1a)には劣るものの、高い引張弾性率を達成した。
比較例1で形成した硬化膜は非常に軟らかく、引張弾性率の低い保護フィルムが得られた。化合物2を合成する際、柔軟な骨格である分岐鎖状の飽和脂肪族鎖を有するジイソシアネートを使用したため、化合物2の繰り返し単位には1種類のみの飽和環状脂肪族構造が含まれている。このため、繰り返し単位間の凝集力が弱まり、柔軟な硬化膜が形成されたと考えられる。
比較例2で形成した硬化膜は非常に硬く、脆弱であり、PETフィルムから剥離すると崩れてしまったため、膜厚、位相差値、引張弾性率、偏光フィルムとの接着性の測定を行うことができなかった。化合物6はウレタン結合(−NH−CO−O−)を有さないため、繰り返し単位間の凝集力が得られず、アクリル基が硬化したことによる三次元網目状の共有結合のみが形成された影響で、脆性の高い硬化膜が形成されたと考えられる。
実施例4〜12はブロックBを生じさせる化合物にアクリル当量が99g/eq〜452g/eqである化合物3、6、7を用いたため、ReとRthがどちらもゼロに近く、かつ、非常に高い引張弾性率を有する保護フィルムが得られた。
一方、比較例3で形成した硬化膜は非常に軟らかく、引張弾性率の低い保護フィルムが得られた。比較用ブロックBを生じさせる化合物8のアクリル当量が800g/eqと大きいため、アクリル基が硬化したことによる3次元架橋構造が十分に形成されなかった影響と考えられる。
さらに、比較例4で形成した硬化膜は、上記説明と同様に化合物2が柔軟な骨格を持つことから、非常に軟らかく、引張弾性率の低い保護フィルムとなった。
実施例13〜18は保護フィルム中にシリカ粒子を含有しているため、水溶性接着剤であっても偏光フィルムと接着した。特に、実施例14〜18は反応性シリカ粒子である化合物5を用いたため、非常に良い水溶性接着剤での接着性が得られた。
上記実施例および比較例から明らかなように、保護フィルムを形成する繰り返し単位が、ウレタン(メタ)アクリレートおよび(メタ)アクリレート基含有原料を原料とし、かつ、ウレタン(メタ)アクリレートに複数種類の飽和環状脂肪族構造を有し、(メタ)アクリレート基含有原料の(メタ)アクリル当量が90g/eq以上500g/eq以下であることは非常に重要であり、本発明に係る保護フィルムの有用性が理解される。
本発明に係る保護フィルムは、分子配向処理をしなくても高い引張弾性率を有しているため、過酷な温湿度環境に対する高い耐久性が要求される用途、特に、偏光板の構成部材として有用であり、種々の分野にて利用可能である。

Claims (12)

  1. モノマーaであるウレタン(メタ)アクリレートIまたはII由来の構造を有する繰り返し単位IまたはIIからなるブロックAによって形成された保護フィルム、もしくは、
    上記ブロックAと、モノマーbである(メタ)アクリレート基含有原料由来の構造を有する繰り返し単位からなるブロックBによって形成された保護フィルムであって、
    上記ウレタン(メタ)アクリレートIは、水酸基含有アルキル(メタ)アクリレートとジオールとジイソシアネートとの反応物であり、
    上記ウレタン(メタ)アクリレートIIは、イソシアネート基含有アルキル(メタ)アクリレートとジオールとジイソシアネートとの反応物であり、
    上記ウレタン(メタ)アクリレートIおよびIIは、複数種類の飽和環状脂肪族構造を有し、
    上記(メタ)アクリレート基含有原料は、(メタ)アクリル当量が90g/eq以上500g/eq以下であり、
    23℃で波長590nmにおける面内位相差値(Re)が0nm以上10nm以下であり、かつ、23℃で波長590nmにおける厚み方向の位相差値(Rth)が−10nm以上10nm以下であることを特徴とする保護フィルム。
  2. 上記繰り返し単位IおよびIIは、
    飽和環状脂肪族構造Rを含む下記構造A、および、
    飽和環状脂肪族構造Rを含む下記構造Cを含むことを特徴とする請求項1に記載の保護フィルム。
    −CO−NH−R−NH−CO−・・・(構造A)
    −O−R−O−・・・(構造C)
  3. 上記繰り返し単位IおよびIIは、
    さらに、飽和脂肪族鎖Rを含む下記構造Bを含むことを特徴とする請求項2に記載の保護フィルム。
    −O−R−CO−・・・(構造B)
  4. 上記繰り返し単位Iが、下記一般式(1)で表される構造であることを特徴とする請求項3に記載の保護フィルム。
    Figure 2017078155
    (一般式(1)中、Rは飽和環状脂肪族構造を示し、Rは炭素数5〜10の直鎖または分岐鎖状の飽和脂肪族鎖を示し、Rは、Rと異なる飽和環状脂肪族構造を示し、Rは水素原子またはメチル基を示し、Rは、水素原子、メチル基またはエチル基を示し、mは1〜4の整数を示し、rおよびsはそれぞれ0〜2の整数を示し、かつ、rとsとの和は1〜2であり、xは0〜3の整数を示す)
  5. 上記繰り返し単位IIが、下記一般式(2)で表される構造であることを特徴とする請求項3に記載の保護フィルム。
    Figure 2017078155
    (一般式(2)中、Rは飽和環状脂肪族構造を示し、Rは炭素数5〜10の直鎖または分岐鎖状の飽和脂肪族鎖を示し、Rは、Rと異なる飽和環状脂肪族構造を示し、Rは水素原子またはメチル基を示し、Rは、水素原子、メチル基またはエチル基を示し、mは1〜4の整数を示し、rおよびsはそれぞれ0〜2の整数を示し、かつ、rとsとの和は1〜2であり、xは0〜3の整数を示す)
  6. 上記繰り返し単位IIが、下記一般式(3)で表される構造であることを特徴とする請求項3に記載の保護フィルム。
    Figure 2017078155
    (一般式(3)中、Rは飽和環状脂肪族構造を示し、Rは炭素数5〜10の直鎖または分岐鎖状の飽和脂肪族鎖を示し、Rは、Rと異なる飽和環状脂肪族構造を示し、Rは水素原子またはメチル基を示し、Rは、水素原子、メチル基またはエチル基を示し、mは1〜4の整数を示し、kは0〜2の整数を示し、nは0〜2の整数を示し、xは0〜3の整数を示す)

  7. 上記Rが、3−メチレン−3,5,5-トリメチルシクロヘキサン環であり、Rがジメチレントリシクロデカン環であることを特徴とする請求項2〜6の何れか1項に記載の保護フィルム。
  8. シリカ粒子をさらに含有することを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の保護フィルム。
  9. 上記シリカ粒子が、有機置換基を有する有機性シリカ粒子であることを特徴とする、請求項8に記載の保護フィルム。
  10. 引張弾性率が1500MPa以上であることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の保護フィルム。
  11. 請求項1〜10の何れか1項に記載の保護フィルムの少なくとも片面に、
    (1)上記保護フィルムを支持するフィルム基材、
    (2)耐擦傷性を有するハードコート層、
    (3)光を散乱させる防眩層、および、
    (4)上記保護フィルム上に備えられた高屈折率層と、上記高屈折率層に備えられた低屈折率層とで構成された反射防止層、の何れかを備えることを特徴とするフィルム積層体。
  12. 偏光フィルムの少なくとも片面に、請求項1〜11の何れか1項に記載の保護フィルムを備えることを特徴とする偏光板。
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