JP2003206299A - ペプチド化合物の新規製造法 - Google Patents

ペプチド化合物の新規製造法

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JP2003206299A
JP2003206299A JP28505999A JP28505999A JP2003206299A JP 2003206299 A JP2003206299 A JP 2003206299A JP 28505999 A JP28505999 A JP 28505999A JP 28505999 A JP28505999 A JP 28505999A JP 2003206299 A JP2003206299 A JP 2003206299A
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salt
acid
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JP28505999A
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Masaharu Ichihara
正治 市原
Koji Machitani
晃司 町谷
Yasuhiro Morinaga
泰浩 森永
Nobutaka Kawai
伸高 河合
Kazuo Ike
和夫 池
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Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、ペプチド化合物(I)の新規な工
業的製造法を提供するものである。 【解決手段】 式: 【化1】 [式中、R1は低級アルキル基を意味する]で示される化
合物またはカルボキシ基におけるその反応性誘導体また
はその塩を、式: 【化2】 [式中、R2は低級アルキル基、R3はアル(低級)アル
キル基を意味する]で示される化合物またはアミノ基に
おけるその反応性誘導体またはその塩と反応させて、
式: 【化3】 [式中、R1、R2およびR3はそれぞれ前と同じ意味)で
示されるペプチド化合物またはその塩類の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はタキキニン拮抗作
用、特にサブスタンスP拮抗作用、ニューロキニンA拮
抗作用、ニューロキニンB拮抗作用などの薬理活性を有
するペプチド化合物またはその塩を少ない工程数で効率
よく製造することのできる方法に関する。
【0002】この方法によって得られるペプチド化合物
またはその塩は、ヒトまたは動物におけるタキキニン介
在性疾患、例えば、喘息、気管支炎、鼻炎、咳、喀痰な
どの呼吸器疾患;結膜炎、春季カタルなどの眼疾患;接
触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、じんま疹、その他の湿
疹様皮膚炎などの皮膚疾患;慢性関節リウマチ、変形性
関節炎などの炎症性疾患;疼痛(例えば、片頭痛、頭
痛、歯痛、癌性疼痛、背痛等)などの治療または予防に
有用である。
【0003】
【従来の技術】本出願人は、タキキニン拮抗剤として有
用な化合物として、下記一般式(I)で示されるペプチ
ド化合物またはその塩を開示している(特開平4−21
0996号)。
【化5】 [式中、R1およびR2はそれぞれ低級アルキル基、R3
はアル(低級)アルキル基を意味する]
【0004】一般式(I)で示されるペプチド化合物ま
たはその塩を製造する方法として上記公開公報に開示さ
れている方法を以下に示す。
【0005】
【化6】
【化7】
【0006】
【化8】 [式中、R1、R2およびR3はそれぞれ前と同じ意味で
あり、R4およびR5はそれぞれアミノ保護基を意味す
る]
【0007】ところが上記の方法は、C末端から保護、
脱保護を繰り返しペプチド鎖を伸長する一般的なペプチ
ド化合物の製造法であるが、工程数が多い(6工程から
なる)ため製造が煩雑であるばかりでなく、最終工程に
おいて再結晶操作も必要となり、全工程を通すと目的物
質の収率は低くなり、製造コストを高める要因となって
いる。また、反応試剤として塩化メチレンを使用してお
り環境面で問題がある。そこで、式(I)のペプチド化合
物をより少ない工程数でしかも高収率で得られる新規の
製造法の提供が切望されていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上記事情に
鑑みてなされたものであり、その目的は、ペプチド化合
物またはその塩を、少ない工程で収率よく得ることので
きる新規な製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するこの
発明の製造方法は、式(II):
【化9】 で示される化合物またはアミノ基におけるその反応性誘
導体またはその塩を、式(XI):
【化10】 [式中、R1は前と同じ意味]で示される化合物またはカ
ルボキシ基におけるその反応性誘導体またはその塩と反
応させて、式(XII):
【0010】
【化11】 [式中、R1は前と同じ意味]で示される化合物または
その塩を得、さらに式(IV):
【化12】 [式中、R2およびR3はそれぞれ前と同じ意味]で示さ
れる化合物またはアミノ基におけるその反応性誘導体ま
たはその塩と反応させて、式(I):
【化13】 [式中、R1、R2およびR3はそれぞれ前と同じ意味]
で示されるペプチド化合物またはその塩類を得るところ
に要旨を有するものである。原料化合物(XI)は新規
であり、下記反応式で説明される製造法により製造する
ことができる。
【0011】
【化14】 [式中、R1は前と同じ意味]。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明者らは、上記目的を達成す
るため鋭意検討を進めた結果、3ステップで、しかも収
率良く上式(I)のペプチド化合物が得られる方法を見
出し、この発明を完成したのである。
【0013】本発明で用いられる原料化合物および目的
化合物の好適な塩類は常用の無毒性塩類であり、例えば
酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、酒石酸
塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、ギ酸
塩、トルエンスルホン酸塩等の有機酸塩、例えば塩酸
塩、臭化水素酸塩、沃化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リ
ン酸塩等の無機酸塩のような酸付加塩、または例えばア
ルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸等のアミノ酸
との塩、または例えばナトリウム塩、カリウム塩等のア
ルカリ金属塩および例えばカルシウム塩、マグネシウム
塩等のアルカリ土類金属塩のような金属塩、アンモニウ
ム塩、例えばトリメチルアミン塩、トリエチルアミン
塩、ピリジン塩、ピコリン塩、ジシクロヘキシルアミン
塩、N,N′−ジベンジルエチレンジアミン塩等の有機
塩基塩等が挙げられる。
【0014】この明細書の以上および以下の記載におい
てこの発明の範囲内に包含される種々の定義の好適な例
および説明を以下詳細に述べる。「低級」とは、特に指
示がなければ、炭素原子1ないし6個、好ましくは1な
いし4個を意味するものとする。
【0015】好適な「低級アルキル基」としては、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、第三級ブチル、ペンチル、ヘキシル等のような直
鎖または分枝鎖アルキル基が挙げられるが、最も好まし
いものはメチル基である。
【0016】好適な「アル(低級)アルキル基」として
は、例えばトリチル、ベンズヒドリル、ベンジル、フェ
ネチル等のアル(低級)アルキル基等のようなアミノ酸
およびペプチド化学の分野で使用される常用の基が挙げ
られる。好適な「アミノ保護基」としては、アミノ酸お
よびペプチド化学の分野で使用される常用の保護基、す
なわち、例えばホルミル、アセチル、プロピオニル、ブ
チリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバ
ロイル、ヘキサノイル等の低級アルカノイル基、例えば
メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシ
カルボニル、ブトキシカルボニル、第三級ブトキシカル
ボニル等の低級アルコキシカルボニル基等のようなアシ
ル基が挙げられる。
【0017】本発明の目的化合物(I)の製造法を以下
詳細に説明する。目的化合物(I)またはその塩は、化
合物(II)またはアミノ基におけるその反応性誘導体
またはその塩を、化合物(XI)またはカルボキシ基に
おけるその反応性誘導体またはその塩と反応させること
により製造された化合物(XII)を、さらに化合物
(IV)またはアミノ基におけるその反応性誘導体また
はその塩と反応させることにより製造することができ
る。
【0018】化合物(II)または化合物(IV)のア
ミノ基における好適な反応性誘導体としては、化合物
(II)または化合物(IV)とアルデヒド、ケトン等
のようなカルボニル化合物との反応によって生成するシ
ッフの塩基型イミノまたはそのエナミン型互変異性体;
化合物(II)または化合物(IV)とビス(トリメチ
ルシリル)アセトアミド、モノ(トリメチルシリル)ア
セトアミド、ビス(トリメチルシリル)尿素等のような
シリル化合物との反応によって生成するシリル誘導体;
化合物(II)または化合物(IV)と三塩化リンまた
はホスゲン等との反応によって生成する誘導体が挙げら
れる。
【0019】化合物(XI)のカルボキシ基における好
適な反応性誘導体としては、酸ハロゲン化物、酸無水
物、活性化アミド、活性化エステル等が挙げられる。反
応性誘導体の好適な例としては、酸塩化物;酸アジ化
物;例えばジアルキルリン酸、フェニルリン酸、ジフェ
ニルリン酸、ジベンジルリン酸、ハロゲン化リン酸等の
置換されたリン酸、ジアルキル亜リン酸、亜硫酸、チオ
硫酸、硫酸、例えばメタンスルホン酸等のスルホン酸、
例えば酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、ピバリン
酸、ペンタン酸、イソペンタン酸、2−エチル酪酸、ト
リクロロ酢酸等の脂肪族カルボン酸または例えば安息香
酸等の芳香族カルボン酸のような酸との混合酸無水物;
対称酸無水物;イミダゾール、4−置換イミダゾール、
ジメチルピラゾール、トリアゾールまたはテトラゾール
との活性化アミド;または例えばシアノメチルエステ
ル、メトキシメチルエステル、ジメチルイミノメチルエ
ステル、ビニルエステル、プロパルギルエステル、p−
ニトロフェニルエステル、2,4−ジニトロフェニルエ
ステル、トリクロロフェニルステル、ペンタクロロフェ
ニルエステル、メシルフェニルエステル、フェニルアゾ
フェニルエステル、フェニルチオエステル、p−ニトロ
フェニルチオエステル、p−クレジルチオエステル、カ
ルボキシメチルチオエステル、ピラニルエステル、ピリ
ジルエステル、ピペリジルエステル、8−キノリルチオ
エステル等の活性化エステル、または例えばN,N−ジ
メチルヒドロキシルアミン、1−ヒドロキシ−2−(1
H)−ピリドン、N−ヒドロキシスクシンイミド、N−
ヒドロキシフタルイミド、1−ヒドロキシ−1H−ベン
ゾトリアゾール等のN−ヒドロキシ化合物とのエステル
等が挙げられる。これらの反応性誘導体は使用すべき化
合物(XI)の種類に従ってそれらの中から任意に選択
することができる。
【0020】反応は通常、水、例えばメタノール、エタ
ノール等のアルコール、アセトン、ジオキサン、アセト
ニトリル、クロロホルム、塩化メチレン、塩化エチレ
ン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、ピリジンのような常用の溶媒中で行わ
れるが、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であれば、その
他のいかなる有機溶媒中でも反応を行うことができる。
これらの常用の溶媒は水との混合物として使用してもよ
い。
【0021】この反応において化合物(XI)または化
合物(XII)を遊離酸の形またはその塩の形で使用す
る場合には、N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミ
ド;N−シクロヘキシル−N′−モルホリノエチルカル
ボジイミド;N−シクロヘキシル−N′−(4−ジエチ
ルアミノシクロヘキシル)カルボジイミド;N,N’−
ジエチルカルボジイミドN,N′−ジイソプロピルカル
ボジイミド;N−エチル−N′−(3−ジメチアミノプ
ロピル)カルボジイミド;N,N′−カルボニルビス
(2−メチルイミダゾール);ペンタメチレンケテン−
N−シクロヘキシルイミン;ジフェニルケテン−N−シ
クロヘキシルイミン;エトキシアセチレン、1−アルコ
キシ−1−クロロエチレン;亜リン酸トリアルキル;ポ
リリン酸エチル;ポリリン酸イソプロピル;オキシ塩化
リン(塩化ホスホリル);三塩化リン;ホスホリルアジ
化ジフェニル;塩化チオニル;塩化オキサリル;例えば
クロロギ酸エチル、クロロギ酸イソプロピル等のハロギ
酸低級アルキル;トリフェニルホスフィン;2−エチル
−7−ヒドロキシベンズイソオキサゾリウム塩;2−エ
チル−5−(m−スルホフェニル)イソオキサゾリウム
ヒドロキシド分子内塩;ヘキサフルオロリン酸ベンゾト
リアゾール−1−イル−オキシ−トリス(ジメチルアミ
ノ)ホスホニウム;1−(p−クロロベンゼンスルホニ
ルオキシ)−6−クロロ−1H−ベンゾトリアゾール;
N,N−ジメチルホルムアミドと塩化チオニル、ホスゲ
ン、クロロギ酸トリクロロメチル、オキシ塩化リン等と
の反応によって調製したいわゆるビルスマイヤー試薬等
のような常用の縮合剤の存在下に反応を行うのが望まし
い。
【0022】反応はまた、アルカリ金属炭酸水素塩、ト
リ(低級)アルキルアミン、ピリジン、N−(低級)ア
ルキルモルホリン、N,N−ジ(低級)アルキルベンジ
ルアミン等のような無機塩基または有機塩基の存在下に
行ってもよい。反応温度は特に限定されないが、通常は
冷却下ないし加温下に反応が行われる。また原料化合物
(III)の製造法を以下詳細に説明する。化合物(I
II)またはその塩は、化合物(VII)またはカルボ
キシ基におけるその反応性誘導体またはその塩を、化合
物(VIII)またはイミノ基におけるその反応性誘導
体またはその塩と反応させることにより製造することが
できる。
【0023】化合物(VII)および化合物(VII
I)の好適な塩類については、化合物(I)について例
示したものを参照すればよい。この反応は前記化合物
(I)の製造法と実質的に同様にして行うことができ、
従ってこの反応の反応方式および例えば反応性誘導体、
溶媒、反応温度等の反応条件については前記製造法の説
明を参照すればよい。
【0024】上記製造法によって得られた化合物は、粉
砕、再結晶、カラムクロマトグラフィー、再沈殿等のよ
うな常法により単離、精製することができる。
【0025】尚、化合物(I)およびその他の化合物
は、不斉炭素による立体異性体を1個またはそれ以上含
有することがあるが、これらの異性体およびそれらの混
合物もすべてこの発明の範囲に含まれる。以下、製造例
および実施例に従ってこの発明をさらに詳細に説明す
る。
【0026】
【実施例】製造例1 乾燥した反応釜に窒素置換後、テトラヒドロフラン(4
2.5l)、(4R)−4−ヒドロキシ−L−プロリン
(7.00kg)、ヘキサメチルジシラザン(9.40
kg)、トリメチルシリルクロリド(6.33kg)を
順次仕込み、内温約50℃で約1時間シリル化反応を行
った。反応終了後、窒素気流下0−10℃まで冷却し
た。一方、別の反応釜にテトラヒドロフラン(42.5
l)、N−メチルインドール−3−カルボン酸(8.5
0kg)、ジメチルホルムアミド(0.71kg)を順
次仕込み、窒素気流下0−10℃まで冷却した。冷却
下、チオニルクロリド(6.93kg)を加え、内温2
0−30℃で約1時間酸クロ化反応を行った。酸クロ反
応液を減圧下濃縮乾固し、過剰の酸成分を除去した。析
出した結晶をテトラヒドロフラン(42.5l)に溶解
し、先に調製したシリル化反応液中へ内温0−20℃で
滴下した。滴下後、20−30℃で約1時間アミド化反
応を行い、次いで、冷却下トリエチルアミン(4.91
kg)を滴下し、内温20−30℃で約30分間反応を
行った。アミド化反応終了後、これに10%クエン酸水
溶液(85l)を内温10−30℃を加え、内温20−
30℃で12時間以上攪拌した。脱シリル化反応終了
後、反応液中のテトラヒドロフラン(約85l)を減圧
下濃縮し、内温20−30℃で1時間以上熟成した。析
出した結晶を遠心分離器で濾過し、得られた結晶を水
(42.5l)で洗浄し、乾燥して、(4R)−4−ヒ
ドロキシ−1−(1−メチルー1H−インドール−3イ
ル)カルボニル−L−プロリン(13.5kg)を得
た。(収率96.5%)
【0027】IR(paste) : 3320, 1730, 1590, 1580, 12
10, 1190cm-1 NMR(DMSO-d6) : 1.8-2.3 (2H,m), 3.65 (1H,d,J=10.8H
z), 3.7-4.0 (1H,m),3.85 (3H,s), 4.3-4.4 (1H,m), 4.
53 (1H,t,J=8.5Hz), 5.09 (1H,d,J=2.0Hz),7.0-7.2 (2
H,m), 7.48 (1H,d,J=7.8Hz), 7.91 (1H,s), 8.05 (1H,
d,J=7.8Hz),12.4 (1H,br.s)
【0028】製造例2 乾燥した3径フラスコに、ジメチルホルムアミド(50
ml)、3−(2−ナフチル)−L−アラニン(10.
0g)、ビストリメチルシリスアセトアミド(47.5
g)を順次仕込み、内温約20〜30℃で約1時間シリ
ル化反応を行い、反応終了後、0〜10℃まで冷却し
た。一方、別の3径フラスコに、ジメチルホルムアミド
(50ml)、N−ベンジル−N−メチル−3−(2−
ナフチル)−L−アラニンアミド塩酸塩(13.4
g)、N−ヒドロキシベンゾトリアゾール8.79g
(65.0mmol)を仕込み、内温−5〜0℃まで冷
却した。冷却下、1−エチル−3−(3’−ジメチルア
ミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩(10.7g)
を加え、同温で約1時間、活性エステル化反応を行っ
た。この反応液を先に調製したシリル化反応液(0〜1
0℃)中へ内温0〜10℃で滴下した。滴下後、20〜
25℃で約3時間、アミド化反応を行った。アミド化反
応終了後、これに10%クエン酸水溶液200mlを内
温10〜30℃を加え、内温20〜30℃で終夜攪拌
(12時間以上)を行った。脱シリル化反応終了後、更
に反応液中へ10%クエン酸水溶液100ml、メタノ
ール50mlを加え、内温20〜30℃で1時間以上熟
成した。析出した結晶を濾取し、濾過した結晶は、10
%メタノール水溶液100mlにて洗浄し、WET結晶
を乾燥し、N−[(4R)−4−ヒドロキシ−1−(1
−メチル−1H−インドール−3−イル)カルボニル−
L−プロリル]−3−(2−ナフチル)−L−アラニン
(21.4g)を得た。(収率95.0%)1 H-NMR(DMSO-d6, 200MHz) :1.8-2.1 (2H,m), 3.0-3.3
(2H,m), 3.65 (1H,d,J=10.8), 3.84 (3H,m),3.7-4.0 (1
H,m), 4.2-4.4 (1H,m), 4.52 (1H,q,J=7.7), 4.72 (1H,
tr,J=7.6),4.97 (1H,d,J=3.3), 7.0-7.3 (2H,m), 7.3-
7.6 (4H,m), 7.7-7.9 (5H,m), 8.06(1H,d,J=7.5), 8.2-
8.4 (1H,m), 12.6 (1H,br) mass[M+H] : 486 IR(paste, cm-1) : 3280, 1475, 1652, 1238
【0029】実施例1 3径フラスコにジメチルホルムアミド(100ml)、
N−[(4R)−4−ヒドロキシ−1−(1−メチル−
1H−インドール−3−イル)カルボニル−L−プロリ
ル]−3−(2−ナフチル)−L−アラニン(20.0
g)仕込み、内温0〜5℃まで冷却し、冷却下、内温0
〜10℃でN−メチルベンジルアミン(15.0g)、
ジフェニルホスホリルアミド(34.0g)を加え、同
温で約4時間アミド化反応を行った。反応終了後、反応
液にアセトン150ml、市水400mlを加え、内温
10〜20℃で終夜攪拌し、結晶を析出させた。その
後、更に内温0〜5℃まで冷却、1時間以上熟成する。
析出結晶を濾過し、結晶は30%アセトン水溶液200
mlで洗浄する。得られたWET結晶を酢酸エチル20
0mlで内温75〜80℃(還流)で溶解後、内温20
〜30℃まで冷却し、結晶を析出させた。更に内温0〜
5℃で1時間以上熟成後、析出結晶を濾過し、濾過した
結晶は酢酸エチル200mlにて洗浄した。WET結晶
を真空乾燥機にて乾燥後、粗N2−[(4R)−4−ヒ
ドロキシ−1−(1−メチル−1H−インドール−3−
イル)カルボニル−L−プロリル]−N−ベンジル−N
−メチル−3−(2−ナフチル)−L−アラニンアミド
結晶(18.2g)として得た。3径フラスコにエタノ
ール54mlを仕込み、内温40〜55℃まで昇温し、
上記粗結晶(18.0g)を仕込み懸濁した。懸濁後、
さらに内温55〜65℃まで昇温し、溶解した。溶解確
認後、内温20〜35℃まで冷却し、0.45μmのカ
ートリックフィルターにて清澄濾過する。フラスコ等は
エタノール(18ml)で洗浄した。別のフラスコに、
UF水(648ml)を仕込み、内温2〜10℃まで冷
却した。冷却後、先の清澄濾過液と洗液を同温で1時間
以内に滴下し、晶析した。滴下終了後、内温2〜10℃
で5〜10分間熟成した後攪拌を停止した。析出した結
晶を濾過機で濾過し、濾過した結晶は、UF水(90m
l)にて洗浄した。WET結晶を真空乾燥機にて乾燥
後、精N2−[(4R)−4−ヒドロキシ−1−(1−
メチル−1H−インドール−3−イル)カルボニル−L
−プロリル]−N−ベンジル−N−メチル−3−(2−
ナフチル)−L−アラニンアミドの無晶形粉末(16.
2g)を得た。(収率73.5%)1 H-NMR (DMSO-d6, 200MHz) :1.6-2.2 (2H,m), 2.81 (3
H,s), 2.9-3.4 (2H,m), 3.69 (1H,d), 3.71-4.1 (1H,
m), 3.85 (3H,s), 4.1-4.4 (2H,m), 4.49 (1H,d), 4.6-
4.9 (1H,m), 5.05 (1H,d), 5.0-5.2 (1H,m), 6.88 (2H,
d) 6.9-7.3 (6H,m), 7.4-7.6 (3H,m), 7.6-8.0 (5H,m),
8.11 (1H,d), 8.54 (1H, d) mass [M*H] : 589 IR (paste, cm-1) : 3310,3050,1639,1597,1531,1246,1
126,1080,821,748,700
【0030】参考例1−(1) 3−(2−ナフチル)−L−アラニン(2.0g)の水
(30ml)とアセトン(30ml)との混合溶媒中懸
濁混合物に、トリエチルアミン(1.94ml)を氷冷
下に加える。溶液にジ炭酸ジ−第三級ブチル(2.43
g)のアセトン(10ml)溶液を加え、溶液を同温で
2時間、室温でさらに2時間攪拌し、この間にジ炭酸ジ
−第三級ブチル(0.4g)を加える。アセトンを留去
後、水(50ml)を加え、水溶液を酢酸エチルで1回
洗浄する。次いで水層を6N塩酸を加えて酸性にしてp
H2とし、酢酸エチルで抽出する。抽出液を塩化ナトリ
ウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥する。溶
媒を留去後、残渣をジイソプロピルエーテルとn−ヘキ
サンとの混合溶媒から結晶化させ、濾取、乾燥して、N
−第三級ブトキシカルボニル−3−(2−ナフチル)−
L−アラニン(2.46g)を得る。 IR(ヌシ゛ョール) : 3390, 1720, 1690, 1520, 1274, 1250, 1
170 cm-1 NMR(DMSO-d6,δ) : 1.28 (9H,s), 3.00 (1H,d of ABq,J
=13.7Hzおよび10.1Hz),3.20 (1H,d,of ABq,J=13.7Hzお
よび4.7Hz), 4.20 (1H,m), 7.16(1H,d,J=8.5Hz), 7.4-
7.6 (3H,m), 7.7-7.9 (1H,m)
【0031】参考例1−(2) N−第三級ブトキシカルボニル−3−(2−ナフチル)
−L−アラニン(1.34g)、N−メチルベンジルア
ミン(0.49ml)およびN−ヒドロキシベンゾトリ
アゾール(0.51g)の塩化メチレン(30ml)氷
冷溶液に1−エチル−3−(3’−ジメチルアミノプロ
ピル)カルボジイミド・塩酸塩(0.95g)を加え
る。溶液を同温で1時間、室温で一夜攪拌する。溶媒を
留去後、反応混合物を酢酸エチルで抽出し、有機層を順
次水および炭酸水素ナトリウム水溶液、0.5N塩酸、
水および塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシ
ウムで乾燥する。溶媒を留去してN2−第三級ブトキシ
カルボニル−N−ベンジル−N−メチル−3−(2−ナ
フチル)−L−アラニンアミド(1.74g)を油状物
として得る。 IR(CHCl3) : 3300, 1710, 1640, 1490, 1170cm-1 NMR(DMSO-d6,δ) : 1.22および1.32 (9H,s), 2.76およ
び2.87 (3H,s), 2.9-3.2(2H,m), 4.6-4.8 (3H,m), 6.9-
8.0 (13H,m)
【0032】参考例1−(3) N2−第三級ブトキシカルボニル−N−ベンジル−N−
メチル−3−(2−ナフチル)−L−アラニンアミド
(1.74g)の塩化メチレン(17ml)氷冷溶液に
1,4−ジオキサン中4N塩化水素(17ml)を加え
る。溶液を同温で5分間攪拌する。次いで冷却浴を取除
き、溶液を室温で半時間攪拌し、この間1,4−ジオキ
サン中4N塩化水素(8.4ml)を溶液に加える。溶
媒を留去後、残渣をジイソプロピルエーテルで粉砕して
濾取し、水酸化ナトリウムで真空乾燥してN−ベンジル
−N−メチル−3−(2−ナフチル)−L−アラニンア
ミド塩酸塩(1.54g)を得る。 Mp : 141-145℃ IR(ヌシ゛ョール) : 3320, 2700, 1660, 1605, 1580, 1495, 1
280cm-1 NMR(DMSO-d6,δ) : 2.65および2.71 (3H,s), 3.1-3.4
(2H,m), 4.09,4.59および4.35,4.56 (2H,二組のABq,J=1
6.2Hzおよび14.9Hzそれぞれ), 4.7-4.8 (1H,m),7.0-7.2
5 (5H,m), 7.35-7.6 (3H,m), 7.8-8.0 (4H,m), 8.51 (3
H,s)
【0033】参考例1−(4) N−ベンジル−N−メチル−3−(2−ナフチル)−L
−アラニンアミド塩酸塩(1.5g)、1−第3級ブト
キシカルボニル−(4R)−4−ヒドロキシ−L−プロ
リン(0.98g)およびヒドロキシベンゾトリアゾー
ル(0.57g)の塩化メチレン(40ml)およびジ
メチルホルムアミド(5ml)の混合溶媒中氷冷溶液に
N−エチル−N′−(3−ジメチアミノプロピル)カル
ボジイミド(0.77ml)を加えた。溶液を同温で1
時間、室温で一夜攪拌した。溶媒を留去した後、反応混
合物を酢酸エチルで抽出し、有機層を順次炭酸水素ナト
リウム水溶液、水、0.5N塩酸、水および塩化ナトリ
ウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶
媒を留去した後、残渣をシリカゲルカラム(75g)で
精製し、クロロホルムとメタノールとの混合溶媒(5
0:1)で溶出して、N2−[1−第3級ブトキシカル
ボニル−(4R)−4−ヒドロキシ−L−プロリル]−
N−ベンジル−N−メチル−3−(2−ナフチル)−L
−アラニンアミド(1.74g)を無定形固体として得
た。(収率77.3%)
【0034】参考例1−(5) N2−[1−第3級ブトキシカルボニル−(4R)−4
−ヒドロキシ−L−プロリル]−N−ベンジル−N−メ
チル−3−(2−ナフチル)−L−アラニンアミド
(1.07g)の塩化メチレン(11ml)氷冷溶液に
1,4−ジオキサン中4N塩化水素(8.2ml)を加
える。溶液を同温で5分間、室温で55分間攪拌する。
溶媒を留去後、残渣をジイソプロピルエーテルで粉砕
し、濾取、乾燥して、N2−[(4R)−4−ヒドロキ
シ−L−プロリル]−N−ベンジル−N−メチル−3−
(2−ナフチル)−L−アラニンアミド塩酸塩(0.9
0g)を得た。(収率95.6%)
【0035】参考例1−(6) 1−メチルインドール−3−カルボン酸(0.33
g)、N2−[(4R)−4−ヒドロキシ−L−プロリ
ル]−N−ベンジル−N−メチル−3−(2−ナフチ
ル)−L−アラニンアミド塩酸塩(0.88g)および
ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.25g)の氷冷溶
液にN−エチル−N′−(3−ジメチアミノプロピル)
カルボジイミド(0.34ml)を加えた。溶液を同温
で1時間、室温で一夜攪拌した。溶媒を留去した後、反
応混合物を酢酸エチルで抽出し、有機層を順次炭酸水素
ナトリウム水溶液、水、0.5N塩酸、水および塩化ナ
トリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し
た。溶媒を留去した後、残渣をシリカゲルカラム(50
g)で精製し、クロロホルムとメタノールとの混合溶媒
(50:1)で溶出する。所望の化合物を含む画分を集
めて溶媒を留去した。次いで残渣を酢酸エチルから結晶
化させ、濾取、乾燥して、N2−[(4R)−4−ヒド
ロキシ−1−(1−メチル−1H−インドール−3−イ
ル)カルボニル−L−プロリル]−N−ベンジル−N−
メチル−3−(2−ナフチル)−L−アラニンアミド
(0.66g)を得た。(収率59.5%)
【0036】
【発明の効果】この発明の製造方法は、上記のように構
成されており、タキキニン拮抗作用などの薬理活性を有
するペプチド化合物またはその塩を、従来法に比べて少
ない工程数で収率よく製造することができた。また、反
応試剤として塩化メチレンを使用しなくてすみ環境面で
の問題もないという効果も奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池 和夫 箕面市瀬川2丁目4番16−103号 Fターム(参考) 4C084 AA06 AA07 BA01 BA14 BA32 NA14 ZA082 ZA332 ZA342 ZA592 ZA612 ZA892 ZB112 ZB132 ZB152 ZC022 4H045 AA10 AA20 BA11 EA21 EA22 FA41 GA40 HA02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式: 【化1】 [式中、R1は低級アルキル基を意味する]で示される化
    合物またはカルボキシ基におけるその反応性誘導体また
    はその塩を、式: 【化2】 [式中、R2は低級アルキル基、R3はアル(低級)アル
    キル基を意味する]で示される化合物またはアミノ基に
    おけるその反応性誘導体またはその塩と反応させて、
    式: 【化3】 [式中、R1、R2およびR3はそれぞれ前と同じ意味)で
    示されるペプチド化合物またはその塩類の製造法。
  2. 【請求項2】 R1がメチル基、R2がメチル基、R3
    ベンジル基である請求項1記載の化合物の製造法。
  3. 【請求項3】 式: 【化4】 [式中、R1は低級アルキル基を意味する]で示される化
    合物またはその塩。
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