JP2003205224A - 高分子分離膜 - Google Patents
高分子分離膜Info
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- JP2003205224A JP2003205224A JP2002236538A JP2002236538A JP2003205224A JP 2003205224 A JP2003205224 A JP 2003205224A JP 2002236538 A JP2002236538 A JP 2002236538A JP 2002236538 A JP2002236538 A JP 2002236538A JP 2003205224 A JP2003205224 A JP 2003205224A
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
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Abstract
を提供する。 【解決手段】 式: 【化1】 で示されるオキシラン化合物を重合して得られる重量平
均分子量104〜107のポリエーテル重合体からなる
分離膜。[Rは、水素原子;アルキル基、ハロゲン原子
を含むアルキル基、または-CH2O(CH2CH2O)k-R’
(但し、R’はアルキル基、アルケニル基、シクロアル
キル基、アリール基およびアラルキル基より選ばれる基
であり、kは0〜12である。);またはエチレン性不
飽和基、反応性ケイ素含有基、メチルエポキシ含有基で
ある。]
Description
分離に利用される気体分離膜に関する。さらに詳しく
は、本発明の気体分離膜は特に二酸化炭素ガスあるいは
各種炭化水素ガスの透過性に優れている。したがって、
本発明の気体分離膜は、二酸化炭素ガスと他のガス(例
えば、窒素ガスおよび/または空気および/または水素
ガスなど)からなる二酸化炭素含有混合気体から二酸化
炭素ガスを分離する気体分離膜として、あるいは炭化水
素ガスと他のガス(例えば、窒素ガスおよび/または空
気および/または水素ガスなど)からなる炭化水素含有
混合気体から炭化水素ガスを分離する高分子気体分離膜
として好適である。
ス、シリコンゴム、ポリスルホン、ポリアミドなどの種
々の高分子を素材としたものが知られている。これら公
知の気体分離膜は種々の分野で実用化されているが、地
球温暖化の原因とされる二酸化炭素ガスの分離膜として
は二酸化炭素と窒素の分離係数が10以下と小さいさら
に二酸化炭素で可塑化され分離係数が低下するために実
用性のある分離膜とはいえない。また気体分離膜として
芳香族ポリイミドを用いたものも知られている(特開昭
60−150806号公報;特開昭61−133106
号公報;特開昭63−123420号公報;特開平8−
332362号公報)。これらのポリイミド系気体分離
膜の二酸化炭素と窒素の分離係数は20から40と比較
的高いものの、未だ効率の高い二酸化炭素分離膜とはい
えない。またその膜原料が高価な芳香族ポリイミドであ
るため経済性にも問題がある。
ルを多孔膜に含侵させたり他のポリマーとブレンドある
いは共重合させた気体分離膜の提案がある(日本化学会
誌、p.847−853、1983年; 特開平6−7
1148号公報;特開平8−24602号公報)。これ
らの分離膜は50から100の高い分離係数を示すもの
の、透過係数が小さい、膜の製膜性が悪いあるいは膜の
安定性が悪く徐々に膜性能が低下するなどの欠点を有し
実用化に至っていない。水素ガス中の二酸化炭素ガスを
分離する膜としてシリコンゴムが提案されているが、分
離係数は5程度であり、分離効率が悪い。さらに炭化水
素ガスの分離膜としては従来の高分子膜は膜の可塑化の
ために化学的安定性に難点がある。
膜も提案されている(Progress inPolymer Science, 1
3, 339-441 (1988))。しかし、ポリエピクロロヒドリ
ンは結晶性が高く、分離膜の透過係数が低いという欠点
がある。
の透過係数が高く、また分離係数比が高い分離膜を提供
することである。
の結果、オキシラン化合物から得られるポリエーテル重
合体が気体分離膜として有用なことを見出して本発明を
完成させた。本発明の気体分離膜は、少なくとも2種の
気体からなる気体混合物から1種の気体を分離するのに
好適である。本発明の高分子気体分離膜は選択性、特に
CO2ガスと炭化水素ガスの選択透過性が高く、長期安
定性に優れた気体分離膜を提供することができる。
ゲン原子を含むアルキル基、または-CH2O(CH2CH2O)
k-R’(但し、R’は炭素数1〜12のアルキル基、炭
素数2〜8のアルケニル基、炭素数3〜8のシクロアル
キル基、炭素数6〜14のアリール基および炭素数7〜
12のアラルキル基より選ばれる基であり、kは0〜1
2である。);またはエチレン性不飽和基、反応性ケイ
素含有基、メチルエポキシ含有基である。]で示される
オキシラン化合物を重合して得られる重量平均分子量1
04〜107のポリエーテル重合体からなる分離膜を提
供する。
原子を含むアルキル基、または-CH2O(CH2CH2
O)k-R’(但し、R’は炭素数1〜12のアルキル基、
炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数3〜8のシクロア
ルキル基、炭素数6〜14のアリール基および炭素数7
〜12のアラルキル基より選ばれる基であり、kは0〜
12である。);またはエチレン性不飽和基、反応性ケ
イ素含有基、メチルエポキシ含有基である。]で示され
るオキシラン化合物を重合して得られる重量平均分子量
104〜107のポリエーテル重合体と、常温で液体性
質を示す、式(i)、(ii)、および(iii)から
なる群より選ばれた分岐状エーテル化合物からなる分離
膜をも提供する。
アルキル基又は炭素数2〜6のアルケニル基より選ばれ
る基である。l、m、nは0〜12である。但し、l、
m、nの全てが同時に0であることはない。]
1〜6のアルキル基又は炭素数2〜6のアルケニル基よ
り選ばれる基である。o、p、q、rは0〜12であ
る。但し、o、p、q、rの全てが同時に0であること
はない。]
1〜6のアルキル基又は炭素数2〜6のアルケニル基よ
り選ばれる基である。s、t、u、vは0〜12であ
る。但し、s、t、u、vの全てが同時に0であること
はない。R22はメチレン基または-(OCH2CH2)
x- (但し、xは0〜12である。)である。wは0もし
くは1である。]
化合物(a)からなる共重合体であってよい。
は、下記のモノマー(1)、モノマー(2)およびモノ
マー(3)に分類できる。
ル基、ハロゲン原子を含むアルキル基、または-CH2O(C
H2CH2O)k-R’である。アルキル基またはハロゲン原
子を含むアルキル基の炭素数は、1〜12、例えば1〜
8、特に1〜3であることが好ましい。R’は炭素数1
〜12のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭
素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリ
ール基および炭素数7〜12のアラルキル基より選ばれ
る基であり、kは0〜12、例えば0〜6である。
反応性ケイ素含有基、メチルエポキシ含有基またはハロ
ゲン原子を含むアルキル基を表す。モノマー(2)とモ
ノマー(3)を同時に含む共重合体において、モノマー
(2)とモノマー(3)が同じ化合物であることはな
い。
は、(i)モノマー(1)と(2)の組み合わせ、(i
i)モノマー(1)と(3)の組み合わせ、(iii)
モノマー(1)と(2)と(3)の組み合わせ、または
(iv)モノマー(2)と(3)の組み合わせであるこ
とが好ましい。
(2)および(3)のそれぞれから誘導される以下の式
(4)、(5)および(6)で示される繰り返し構造単
位から構成される。
表されるオリゴオキシエチレン基を有するオキシラン化
合物のポリエーテル共重合体(特開平 9−32411
4号公報)や、該共重合性モノマーと架橋が可能な
(3)式で表される不飽和部分を有するオキシラン化合
物、反応ケイ素基を有するオキシラン化合物又はエポキ
シ基を有するオキシラン化合物から成るポリエーテル共
重合体の架橋体(特開昭59−182844号公報;特
開平11−345628号公報)は電解質と組み合わせ
ることで、高分子固体電解質として有用なことは既に知
られているが、これら公開特許公報には気体の透過や分
離に関する記載はまったくない。
ロゲン原子を含有するオキシラン化合物の例は、エピク
ロロヒドリン、エピブロモヒドリンおよびエピヨードヒ
ドリンである。
性官能基が、(a)エチレン性不飽和基、(b)反応性ケイ
素基または(c)メチルエポキシ基であることが好まし
い。エチレン性不飽和基を含有するオキシラン化合物の
例としては、アリルグリシジルエーテル、4-ビニルシ
クロヘキシルグリシジルエーテル、α-テルピニルグリ
シジルエーテル、シクロヘキセニルメチルグリシジルエ
ーテル、p-ビニルベンジルグリシジルエーテル、アリ
ルフェニルグリシジルエーテル、ビニルグリシジルエー
テル、2-ビニロキシエチルグリシジルエーテル、3,
4-エポキシ-1-ブテン、3,4-エポキシ-1-ペンテ
ン、4,5-エポキシ-2-ペンテン、1,2-エポキシ-
5,9-シクロドデカジエン、3,4-エポキシ-1-ビニ
ルシクロヘキセン、1,2-エポキシ-5-シクロオクテ
ン、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、
ソルビン酸グリシジル、ケイ皮酸グリシジル、クロトン
酸グリシジル、グリシジル-4-ヘキセノエートが用いら
れる。好ましくは、アリルグリシジルエーテル、アクリ
ル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジルがある。
物の例としては、2-グリシドキシエチルトリメトキシ
シラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシ
ラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
4-グリシドキシブチルメチルトリメトキシシラン、3-
(1,2-エポキシ)プロピルトリメトキシシラン、4-
(1,2-エポキシ)ブチルトリメトキシシラン、5-
(1,2-エポキシ)ペンチルトリメトキシシラン、1-
(3,4-エポキシシクロヘキシル)メチルメチルジメト
キシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチ
ルトリメトキシシランがある。
ラン化合物の例としては、2,3-エポキシプロピル-
2’,3’-エポキシ-2’-メチルプロピルエーテル、
エチレングリコール-2,3-エポキシプロピル-2’,
3’-エポキシ-2’-メチルプロピルエーテル、及びジ
エチレングリコール-2,3-エポキシプロピル-2’,
3’-エポキシ-2’-メチルプロピルエーテル、2-メチ
ル-1,2,3,4-ジエポキシブタン、2-メチル-1,
2,4,5-ジエポキシペンタン、2-メチル-1,2,
5,6-ジエポキシヘキサン、ヒドロキノン-2,3-エ
ポキシプロピル-2’,3’-エポキシ-2’-メチルプロ
ピルエーテル、及びカテコール-2,3-エポキシプロピ
ル-2’,3’-エポキシ-2’-メチルプロピルエーテル
などがある。
能な反応性基を含む側鎖を有するかまたは有しないポリ
エーテル重合体)の重合法は、特開昭 63−1547
36号公報に記載されているように、開環重合用触媒と
して有機アルミニウムを主体とする触媒系、有機亜鉛を
主体とする触媒系、有機錫−リン酸エステル縮合物触媒
系などを用いて、各モノマーを溶媒の存在下又は不存在
下、反応温度10〜80℃、撹拌下で反応させることに
よって得られる。なかでも、重合度、あるいは作られる
ポリエーテル重合体の性質などの点から、有機錫−リン
酸エステル縮合物触媒系が特に好ましい。
ノマー成分である(1)式のエチレンオキシドを含んで
よい。一般にポリエチレンオキシドの結晶性を低下させ
ることにより気体透過性が向上することは知られている
が、本発明のポリエーテル重合体の場合は気体透過性の
向上効果は格段に大きい。エチレンオキシドの量は、使
用モノマー全体に対して、98モル%以下、例えば90
モル%以下、特に80モル%以下であってよい。エチレ
ンオキシドが98モル%(使用モノマー全体に対して)
以下である場合に、ガラス転移温度は低く、オキシエチ
レン鎖が非晶質であり、結果的に気体透過性が良好であ
る。ポリエーテル重合体においてモノマー(2)とモノ
マー(3)のモル比は、限定されないが、80:20〜
100:0、例えば90:10〜100:0であってよ
い。
を含むモノマー成分のオキシエチレン単位の重合度kは
0〜12、例えば0〜6が好ましい。12以下である場
合に、オリゴオキシエチレン鎖の結晶化が生じないので
好ましい。ポリエーテル重合体の分子量は、加工性、成
形性、機械的強度、柔軟性を得るためには重量平均分子
量104〜107、好ましくは105〜5x106の範
囲のものが適する。重量平均分子量が上記の範囲である
と、得られた気体分離膜の透過性が高く、加工性および
成形性が良好である。重量平均分子量は、ゲルパーミュ
エーションクロマトグラフィー(GPC)によってポリ
スチレン換算にて測定したものである。
50℃以下が好ましく、結晶の融解熱量は90J/g以
下が好ましい。ガラス転移温度及び融解熱量は示差走査
熱量計(DSC)により測定したものである。本発明に
用いられるポリエーテル共重合体は、ブロック共重合、
ランダム共重合何れの共重合タイプでも良いが、ランダ
ム共重合体の方がよりポリエチレンオキシドの結晶性を
低下させる効果が大きいので好ましい。
ン性不飽和基を有するポリエーテル重合体は、有機過酸
化物、アゾ化合物等から選ばれるラジカル開始剤を用い
た熱架橋や、紫外線、電子線等の活性エネルギー線を用
いた架橋、更には、水素化ケイ素を有する架橋剤を用い
たヒドロシリル化反応を利用して架橋することができ
る。
イド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、
ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、
パーオキシエステル等、通常架橋用途に使用されている
ものが用いられ、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)-
3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、ジ-t-ブチル
パーオキサイド、t-ブチルクミルパーオキサイド、ジク
ミルパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-
ブチルパーオキシ)ヘキサン、ベンゾイルパーオキサイ
ド、等が挙げられる。有機過酸化物の添加量は有機過酸
化物の種類により異なるが、通常、(分岐状エーテル化
合物を除く)分離膜全体の0.1〜10重量%の範囲内
である。
アゾアミド化合物、アゾアミジン化合物等、通常架橋用
途に使用されているものが用いられ、2,2’-アゾビ
スイソブチロニトリル、2,2’-アゾビス(2-メチル
ブチロニトリル)、2,2’-アゾビス(4-メトキシ-
2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2-アゾビス(2
-メチル-N-フェニルプロピオンアミジン)二塩酸塩、
2,2’-アゾビス[2-(2-イミダゾリン-2-イル)プロ
パン]、2,2’-アゾビス[2-メチル-N-(2-ヒドロキ
シエチル)プロピオンアミド]、2,2’-アゾビス(2-
メチルプロパン)、2,2’-アゾビス[2-(ヒドロキシ
メチル)プロピオニトリル]等が挙げられる。アゾ化合物
の添加量はアゾ化合物の種類により異なるが、通常、
(分岐状エーテル化合物を除く)分離膜全体の0.1〜
10重量%の範囲内である。
(3)式で表されるモノマー成分には、アクリル酸グリ
シジルエステル、メタクリル酸グリシジルエステル、ケ
イ皮酸グリシジルエステルが特に好ましい。また、増感
助剤を併用することが特に好ましい。増感助剤として
は、ジエトキシアセトフェノン、2-ヒドロキシ-2-メ
チル-1-フェニルプロパン-1-オン、フェニルケトン等
のアセトフェノン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエ
ーテル等のベンゾインエーテル類、ベンゾフェノン、4
-フェニルベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、2-イ
ソプロピルチオキサントン、2,4-ジメチルチオキサ
ントン等のチオキサントン類、3-スルホニルアジド安
息香酸、4-スルホニルアジド安息香酸等のアジド類等
をを例示できるが、これらに限定されるものではない。
とができる。架橋助剤としては、エチレングリコールジ
アクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、
オリゴエチレングリコールジアクリレート、オリゴエチ
レングリコールジメタクリレート、トリメチロールプパ
ントリアクリレート、トリメチロールプパントリメタク
リレート、アリルメタリクレート、アリルアクリレー
ト、ジアリルマレート、トリアリルイソシアヌレート、
マレイミド、フェニルマレイミド、無水マレイン酸等を
例示できるが、これらに限定されるものではない。
くは、少なくとも2個の水素化ケイ素を有する化合物で
ある。特に鎖状、又は環状のポリシロキサン化合物また
はポリシラン化合物が好ましい。
パラジウム、白金などの遷移金属あるいはそれらの化合
物、錯体が挙げられる。また、過酸化物、アミン、ホス
フィンも用いられる。最も一般的な触媒はジクロロビス
(アセトニトリル)パラジウム(II)、クロロトリス
(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)、塩化白金
酸が挙げられる。
含有のポリエーテル重合体は、反応性ケイ素基と水との
反応によって架橋することができる。反応性を高めるた
めに、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズマレー
ト、ジブチルスズジアセテート、オクチル酸スズ、ジブ
チルスズアセチルアセトナート等のスズ化合物、テトラ
ブチルチタネート、テトラプロピルチタネート等のチタ
ン化合物、アルミニウムトリスアセチルアセトナート、
アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、ジイソプ
ロポキシアルミニウムエチルアセトアセテート等のアル
ミニウム化合物などの有機金属化合物、あるいは、ブチ
ルアミン、オクチルアミン、ラウリルアミン、ジブチル
アミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、
トリエタノールアミン、ジエチレントリアミン、トリエ
チレンテトラアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジル
アミン、ジエチルアミノプロピルアミン、グアニン、ジ
フェニルグアニン等のアミン系化合物などを触媒として
用いても良い。
基含有のポリエーテル重合体は、ポリアミン類、酸無水
物類との反応によって架橋することができる。ポリアミ
ン類としては、ジエチレントリアミン、ジプロピレント
リアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペ
ンタミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルア
ミノプロピルアミン、ジブチルアミノプロピルアミン、
ヘキサメチレンジアミン、N-アミノエチルピペラジ
ン、ビス-アミノプロピルピペラジン、トリメチルヘキ
サメチレンジアミン、イソフタル酸ジヒドラジドなどの
脂肪族ポリアミン、4,4’-ジアミノジフェニルエー
テル、ジアミノジフェニルスルホン、m-フェニレンジ
アミン、2,4-トルイレンジアミン、m-トルイレンジ
アミン、o-トルイレンジアミン、キシリレンジアミン
などの芳香族ポリアミン等が挙げられる。その添加量は
ポリアミンの種類により異なるが、通常、(分岐状エー
テル化合物を除く)分離膜全体の0.1〜10重量%の
範囲である。
水ドデセニルコハク酸、無水クロレンデック酸、無水フ
タル酸、無水ピロメリット酸、ヘキサヒドロ無水フタル
酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラメチレン
無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテ
トラヒドロ無水フタル酸、無水トリメリット酸等が挙げ
られる。その添加量は酸無水物の種類により異なるが、
通常、(分岐状エーテル化合物を除く)分離膜全体の
0.1〜10重量%の範囲である。これらの架橋には促
進剤を用いても良く、ポリアミン類の架橋反応にはフェ
ノール、クレゾール、レゾルシン、ピロガロール、ノニ
ルフェノール、2,4,6-トリス(ジメチルアミノメチ
ル)フェノールなどがあり、酸無水物類の架橋反応には
ベンジルジメチルアミン、2,4,6−トリス(ジメチ
ルアミノメチル)フェノール、2-(ジメチルアミノエチ
ル)フェノール、ジメチルアニリン、2-エチル-4-メチ
ルイミダゾールなどがある。その添加量は促進剤により
異なるが、通常、架橋剤の0.1〜10重量%の範囲で
ある。
有アルキル基を含有するポリエーテル重合体は、ポリア
ミン類、メルカプトイミダゾリン類、メルカプトピリミ
ジン類、チオウレア類、ポリメルカプタン類等との反応
によって架橋することができる。
ラミン、ヘキサメチレンジアミン等が挙げられる。メル
カプトイミダゾリン類としては2-メルカプトイミダゾ
リン、4-メチル-2-メルカプトイミダゾリン等が挙げ
られる。メルカプトピリミジン類としては2-メルカプ
トピリミジン、4,6-ジメチル-2-メルカプトピリミ
ジン、等が挙げられる。チオウレア類としてはエチレン
チオウレア、ジブチルチオウレアなどが挙げられる。ポ
リメルカプタン類としては2-ジブチルアミノ-4,6-
ジメチルカプト-s-トリアジン、2-フェニルアミノ-
4,6-ジメルカプトトリアジン、等が挙げられる。架
橋剤の添加量は架橋剤の種類により異なるが、通常、
(分岐状エーテル化合物を除く)分離膜全体の0.1〜
30重量%の範囲である。
性、耐熱性、耐久性、耐溶媒性の観点から架橋体の使用
が好ましいが、必ずしも架橋体に限定されるものではな
い。例えば、金属製、無機材料系あるいは有機高分子系
多孔性基材と複合化させて用いるような、高分子分離膜
に高い強度が要求されない場合、或いは水や低級アルコ
ール、アセトニトリル、N-メチル-2-ピロリドン、メ
チルエチルケトン、酢酸エチルなど極性溶媒が混合気体
中にごく少量しか含まれない場合には未架橋体を用いる
ことが可能である。
金属化合物を添加することは、ハロゲン含有ポリマーの
熱安定性の見地から有効である。このような受酸剤とな
る金属酸化物としては、周期律表第II族金属の酸化
物、水酸化物、炭酸塩、カルボン酸塩、ケイ酸塩、ホウ
酸塩、亜リン酸塩、周期律表VIa族金属の酸化物、塩基
性炭酸塩、塩基性カルボン酸塩、塩基性亜リン酸塩、塩
基性亜硫酸塩、三塩基性硫酸塩等がある。具体的な例と
しては、マグネシア、水酸化マグネシウム、水酸化バリ
ウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、生石灰、消石
灰、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、ステアリン酸
カルシウム、ステアリン酸亜鉛、フタル酸カルシウム、
亜リン酸マグネシウム、亜リン酸カルシウム、亜鉛華、
酸化錫、リサージ、鉛丹、鉛白、二塩基性フタル酸鉛、
二塩基性炭酸鉛、ステアリン酸錫、塩基性亜リン酸鉛、
塩基性亜リン酸錫、塩基性亜硫酸鉛、三塩基性硫酸鉛等
を挙げることができる。上記酸受酸剤となる金属化合物
の配合量は種類により異なるが、通常、(分岐状エーテ
ル化合物を除く)分離膜全体の0.1〜30重量%の範
囲である。
体成分や電解質塩化合物等を添加することができる。電
解質塩化合物としては、本発明の重合体又は該重合体の
架橋体に可溶のものならば何でもよいが、以下に挙げる
ものが好ましい。
ン、アミジニウムイオン、及びグアニジウムイオンから
選ばれた陽イオンと、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素
イオン、過塩素酸イオン、チオシアン酸イオン、テトラ
フルオロホウ素酸イオン、硝酸イオン、AsF6 −、P
F6 −、ステアリルスルホン酸イオン、オクチルスルホ
ン酸イオン、ドデシルベンゼンスルホン酸イオン、ナフ
タレンスルホン酸イオン、ドデシルナフタレンスルホン
酸イオン、7,7,8,8-テトラシアノ-p-キノジメ
タンイオン、X1SO3 −、[(X1SO2)(X2SO2)
N]−、[(X1SO2)(X2SO2)(X3SO2)C]−、及
び[(X1SO2)(X2SO2)YC]− から選ばれた陰イオン
とからなる化合物が挙げられる。但し、X1、X2、
X3、及びYは電子吸引性基である。更に好ましくは
X1、X2、及びX3は各々独立して炭素数が1から6迄
のパーフルオロアルキル基又はパーフルオロアリール基
であり、Yはニトロ基、ニトロソ基、カルボニル基、カ
ルボキシル基、シアノ基、又はトリアルキルアンモニウ
ム基である。電解質塩化合物の使用量はポリエーテル重
合体の主鎖及び側鎖を含めたエーテルの酸素原子および
分岐状エーテル化合物の酸素原子の総モル数に対する割
合、即ちモル比:(電解質塩化合物のモル数)/(ポリ
エーテル重合体のエーテルの酸素原子と分岐状エーテル
化合物の酸素原子の総モル数)の値は0.0001〜
5、好ましくは0.001〜1.0の範囲がよい。この
範囲にあると、加工性、成形性及び得られた気体分離膜
の機械的強度や柔軟性が良好である。
テル化合物は、汎用の直鎖状エーテルであるジメチルエ
ーテル、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等
に比べて揮発性が低い。また、揮発性の低い分子量50
0以上の直鎖状のポリエチレングリコールは、60℃付
近に結晶の融点をもつため、この温度以下では熱履歴に
よる膜構造の変化が起こりやすく、これを用いた分離膜
は安定性が低い。一方、分岐状エーテル化合物は、同じ
分子量の直鎖状のエーテル化合物と比べると、揮発性は
同等であるが結晶化しにくいという特徴を有するため、
分岐状エーテル化合物を用いると溶媒保持性が格段に向
上し、長期安定性に優れるようになる。
に、ポリエーテル重合体と分岐状エーテル化合物の配合
割合は任意であるが、分離膜の機械的強度と安定性の面
から、通常、ポリエーテル重合体100重量部に対し
て、分岐状エーテル化合物が1〜400重量部、例えば
5〜50重量部であることが好ましい。
はないが、通常(A)ポリエーテル重合体、(B)要す
れば存在する電解質塩化合物を機械的に混合すればよ
い。架橋を必要とする重合体の場合には夫々の成分を機
械的に混合した後、架橋させるなどの方法によって製造
される。又は、ポリエーテル重合体(A)を架橋後、電
解質塩化合物(B)を含む有機溶媒に長時間浸漬して電
解質塩化合物(B)を含浸させても良い。機械的に混合
する手段としては、各種ニーダー類、オープンロール、
押出機などを任意に使用できる。エチレン性不飽和基の
架橋反応において、ラジカル開始剤を利用した場合、1
0℃〜200℃の温度条件下1分〜20時間で架橋反応
が終了する。また、紫外線等のエネルギー線を利用する
場合、一般には増感剤が用いられる。通常、10℃〜1
50℃の温度条件下0.1秒〜1時間で架橋反応が終了
する。反応性ケイ素含有基の架橋反応では、反応は湿気
によっても容易に起こるので、反応に用いられる水の量
は特に制限されない。また、エポキシ基の架橋反応で
は、ポリアミン又は酸無水物を利用した場合、10〜2
00℃の温度の条件下10分〜20時間で架橋反応が終
了する。
体(A)に混合する方法は特に制約されないが、電解質
塩化合物(B)を含む有機溶媒にポリエーテル重合体を
長時間浸漬して含浸させる方法、電解質塩化合物(B)
をポリエーテル重合体(A)へ機械的に混合させる方
法、ポリエーテル化合物(A)および電解質化合物
(B)を有機溶媒に溶かして混合させる方法、ポリエー
テル重合体(A)を一度他の溶剤に溶かした後、電解質
塩化合物(B)を混合させる方法などがある。混合に使
用した有機溶媒は製膜の後に除去する。
製造方法は特に制約はないが、通常、(A)ポリエーテ
ル重合体、(B)要すれば存在する電解質塩化合物、
(C)分岐状エーテル化合物を機械的に混合すればよ
い。架橋を必要とする重合体の場合には夫々の成分を機
械的に混合した後、架橋させるなどの方法によって製造
される。又は、ポリエーテル重合体(A)を架橋後、分
岐状エーテル化合物(C)と電解質塩化合物(B)を含む
有機溶媒に長時間浸漬して分岐状エーテル化合物(C)
と電解質塩化合物(B)を含浸させても良い。機械的に
混合する手段としては、各種ニーダー類、オープンロー
ル、押出機などを任意に使用できる。エチレン性不飽和
基の架橋反応において、ラジカル開始剤を利用した場
合、10℃〜200℃の温度条件下1分〜20時間で架
橋反応が終了する。また、紫外線等のエネルギー線を利
用する場合、一般には増感剤が用いられる。通常、10
℃〜150℃の温度条件下0.1秒〜1時間で架橋反応
が終了する。反応性ケイ素含有基の架橋反応では、反応
は湿気によっても容易に起こるので、反応に用いられる
水の量は特に制限されない。また、エポキシ基の架橋反
応では、ポリアミン又は酸無水物を利用した場合、10
〜200℃の温度の条件下10分〜20時間で架橋反応
が終了する。
および(C)分岐状エーテル化合物、をポリエーテル重
合体(A)に混合する方法は特に制約されないが、電解
質塩化合物(B)と分岐状エーテル化合物(C)を含む
有機溶媒にポリエーテル重合体を長時間浸漬して含浸さ
せる方法、電解質塩化合物(B)と分岐状エーテル化合
物(C)をポリエーテル重合体(A)へ機械的に混合さ
せる方法、ポリエーテル重合体(A)、電解質塩化合物
(B)および分岐状エーテル化合物(C)を有機溶媒に
溶かして混合させる方法、ポリエーテル重合体(A)を
一度他の溶剤に溶かした後、電解質塩化合物(B)と分
岐状エーテル化合物(C)を混合させる方法などがあ
る。混合に使用した有機溶媒は製膜の後に除去する。
0.1〜500μm、特に0.5〜100μmである。
あるいは各種炭化水素ガスの透過性に優れているので、
二酸化炭素含有気体混合物、例えば二酸化炭素ガスと窒
素ガスまたは空気などを含む混合気体から、あるいは二
酸化炭素ガスと水素ガス等を含む混合気体から二酸化炭
素ガスを分離する気体分離膜として、あるいは炭化水素
ガスを含む混合気体から炭化水素ガスを分離する高分子
気体分離膜として好適である。本発明の気体分離膜は機
械的強度と柔軟性に優れており、薄膜形状の気体分離膜
が容易に得られる。本発明の分離膜は、従来の分離膜に
比べて、透過係数および透過係数比が高いので、極めて
効率的に目的の気体を分離回収できる。
る。
ラス製4つ口フラスコの内部を窒素置換し、これに触媒
としてトリブチル錫クロライド0.1gとトリブチルホ
スフェート0.3gを250℃で20分間加熱して得ら
れた有機錫−リン酸エステル縮合物と、水分10ppm
以下に調整した2-(2-メトキシエトキシ)エチルグリ
シジルエーテル(EM-2)45g、アリルグリシジル
エーテル(AGE)25gおよび溶媒としてヘキサン
2,000gを仕込み、エチレンオキシド(EO)33
0gはグリシジルエーテル化合物の重合率をガスクロマ
トグラフィーで追跡しながら、逐次添加した。重合反応
はメタノールで停止した。デカンテーションにより生成
物を取り出した後、減圧下40℃で24時間乾燥するこ
とによって、ポリエーテル共重合体(VI)340gを得
た。1H-NMRスペクトルから求めたこの共重合体の
モノマー換算組成は、EO:EM-2:AGE=94:
4:2モル%、ゲルパーミュエーションクロマトグラフ
ィーによる重量平均分子量は標準ポリスチレン換算で2
40万、またDSC測定による結晶の融解熱は78J/
gであった。
いて、EM−2 45gとEO 330gに代えて、プロ
ピレンオキシド(PO)100gとEO 275gを用
いること以外は、合成例1と同様に処理して、ポリエー
テル共重合体(II)を370g得た。この共重合体の
モノマー換算組成は、EO:PO:AGE=83:1
6:1モル%、重量平均分子量は270万、結晶の融解
熱量は25J/gであった。
おいて、EM-2 45g、 AGE 25gおよびEO
330gに代えて、エピクロロヒドリン(EP)150
g、 AGE 30gおよびEO 220gを用いること
以外は、合成例1と同様に処理して、ポリエーテル共重
合体(II)370gを得た。この共重合体のモノマー
換算組成は、EO:EP:AGE=56:39:5モル
%、重量平均分子量は140万、結晶の融解熱量は2J
/gであった。
-2、PO、EP、AGEおよび3-グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン(GPTMS)から選択されたモ
ノマーを用いて、合成例1と同様にして、ポリエーテル
共重合体(IV〜IX)を得た。
ー換算組成は、次のとおりであった。 ポリエーテル共重合体(IV) PO/EP/GPTMS=35/63/2 ポリエーテル共重合体(V) EO/AGE=92/8 ポリエーテル共重合体(VI) EP/AGE=94/6 ポリエーテル共重合体(VII) EO/GPTMS=95/5 ポリエーテル共重合体(VIII) EO/PO=90/10 ポリエーテル共重合体(IX) EO/EM-2=78/22 ポリエーテル共重合体(IV〜IX)の重量平均分子量は4
5〜255万、結晶の融解熱量は11〜85J/gであ
った。
g、架橋剤としてジエチレングリコールジメタクリレー
ト(日本油脂株式会社製 ブレンマーPDE-100)
1.0g、ベンゾイルパーオキシド0.20gおよびア
セトニトリル100gを混合し均一とした。この混合液
を10分間真空脱気し、ポリテトラフルオロエチレン製
モールド上にキャストし、溶媒を除去した後、不活性ガ
ス雰囲気中、80℃で3時間加熱して、厚み約0.05
0mmの膜を得た。この膜を直径60mmの円盤状に打ち
抜き、気体透過性能測定用セルに装着し、水素ガス(H
2)、二酸化炭素ガス(CO2)、窒素ガス(N2)、
プロパンガス(C3H8)および1,3−ブタジエンガ
ス(C4H6)のそれぞれの透過係数を測定した。
のステンレス製のセルに膜を装着し、気体を1〜5kg
/cm2の圧力で供給し透過側を減圧して25℃あるい
は35℃で膜を透過してくる気体量を圧力センサーで検
出し、各気体の透過係数を次の式で算出した。また透過
係数比は各気体の透過係数の比で表した。 気体透過係数={(気体の透過量)×(膜厚)}/
{(膜面積)×(透過時間)×(圧力差)} また、二酸化炭素ガスと窒素ガスの混合気体の透過性能
の測定は膜を透過してくる気体の組成をガスクロマトグ
ラフにより分析して求めた。ポリエーテル共重合体
(I)から作製した膜を用いて測定した気体透過係数と
透過係数比、また、一週間連続して気体透過を行った後
の透過係数比を表1に示す。
て、ポリエーテル共重合体(II)を用いること以外
は、実施例1と同様に処理して、膜を得た。作製した膜
を用いて測定した気体透過係数と透過係数比を表1に示
す。
て、ポリエーテル共重合体(III)を用いること以外
は、実施例1と同様に処理して、膜を得た。作製した膜
を用いて測定した気体透過係数と透過係数比を表1に示
す。
て、ポリエーテル共重合体(IV〜VII)を用いること以
外は、実施例1と同様に処理して、膜を得た。作製した
膜を用いて測定した気体透過係数と透過係数比を表1に
示す。
トリル100gを混合し均一とした。この混合液を10
分間真空脱気し、厚み20μmのポリエチレンの多孔質
フィルム上にキャストし、溶媒を除去して、膜を得た。
この膜を直径60mmの円盤状に打ち抜き、気体透過性能
測定用セルに装着し、各種気体の透過係数を測定した。
作製した膜を用いて測定した気体透過係数と透過係数比
を表1に示す。
えて、ポリエーテル共重合体(IX)を用いること以外
は、実施例8と同様に処理して、膜を得た。作製した膜
を用いて測定した気体透過係数と透過係数比を表1に示
す。
えて、重量平均分子量350万、融解熱量172J/g
のポリエチレンオキシド(PEO)を用いること以外
は、実施例8と同様に処理して、膜を得た。作製した膜
を用いて測定した気体透過係数と透過係数比を表1に示
す。
えて、重量平均分子量4000、融解熱量180J/g
のPEOを用いること以外は、実施例1と同様に処理し
て、膜を得た。作製した膜を用いて測定した気体透過係
数と透過係数比を表1に示す。一週間後の測定では、含
浸膜が機械的に不安定であったため測定できなかった。
えて、ポリスルホン樹脂(PSR)膜を用いて測定した
気体透過係数と透過係数比を表1に示す。
P)cmcm−2s−1cmHg−1 透過係数比; ( )内は混合気体の結果を示す。 *一週間連続して気体透過を行った後の透過係数比 **測定不能
ラス製4つ口フラスコの内部を窒素置換し、これに触媒
としてトリブチル錫クロライド0.1gとトリブチルホ
スフェート0.3gを250℃で20分間加熱して得ら
れた有機錫−リン酸エステル縮合物と、水分10ppm
以下に調整した2-(2-メトキシエトキシ)エチルグリ
シジルエーテル(EM-2)130g、アリルグリシジ
ルエーテル(AGE)15gおよび溶媒としてヘキサン
2,000gを仕込み、エチレンオキシド(EO)19
0gはグリシジルエーテル化合物の重合率をガスクロマ
トグラフィーで追跡しながら、逐次添加した。重合反応
はメタノールで停止した。デカンテーションにより生成
物を取り出した後、減圧下40℃で24時間乾燥するこ
とによって、ポリエーテル共重合体(A)320gを得
た。1H-NMRスペクトルから求めたこの共重合体の
モノマー換算組成は、EO:EM-2:AGE=84:
14:2モル%、ゲルパーミュエションクロマトグラフ
ィーによる重量平均分子量は標準ポリスチレン換算で2
20万、またDSC測定による結晶の融解熱は6J/g
であった。
いて、EM-2 130g、 AGE 15gおよびEO
190gに代えて、エピクロロヒドリン(EP)80
g、 AGE 40gおよびEO260gを用いること以
外は、合成例10と同様に処理して、ポリエーテル共重
合体(C)370gを得た。この共重合体のモノマー換
算組成は、EO:EP:AGE=83:12:5モル
%、重量平均分子量は140万、結晶の融解熱量は12
J/gであった。
EM-2、およびAGEから選択されたモノマーを用い
て、合成例10と同様にして、ポリエーテル共重合体
(C)、(D)を得た。 ポリエーテル共重合体(C) EO/AGE=92/8 ポリエーテル共重合体(D) EO/EM-2=78/22 ポリエーテル共重合体(C)、(D)の重量平均分子量
はそれぞれ220万、80万、結晶の融解熱量はそれぞ
れ85、8J/gであった。
360g(3.0モル)にペレット状のNaOH 44.
0g(1.1モル)を加え、70℃で攪拌しながら、2
−(2−メトキシエトキシ)エチルグリシジルエーテル
176g(1.0モル)を少量ずつ滴下した。滴下終了
後、約1時間攪拌した後室温で放冷した。その後、塩酸
で中和し、析出した塩をろ過し、濃縮した後、減圧蒸留
により精製し、1,3−ビス[2−(2−メトキシエトキ
シ)エトキシ]−2−プロパノール 222g(収率75
%)を得た。蒸留温度は171〜175℃/0.8mm
Hgであった。
[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]−2−プロパノ
ール 100g(0.34モル)にペレット状のNaOH
20.4g(0.51モル)を加え、60℃で攪拌しな
がら、2−クロロエチルメチルエーテル48.2g(0.
51モル)を少量ずつ滴下した。滴下終了後、約2時間
攪拌し、析出した塩をろ過し、濃縮した後、減圧蒸留に
より精製し、1,3−ビス[2−(2−メトキシエトキシ)
エトキシ]−2−(2−メトキシエトキシ)プロパン(E)
102g(収率 85%)を得た。蒸留温度は155〜
161℃/0.2mmHgであった。
トール 69g(0.5モル)にペレット状のNaOH
96g(2.4モル)を加え、70℃で攪拌しながら2
−クロロエチルメチルエーテル189g(2.0モル)
を少量ずつ滴下した。滴下終了後、約2時間攪拌した
後、室温で放冷した。その後、析出した塩をろ過し、濃
縮した後、減圧蒸留により精製し、(F)式の化合物3
5.4g(収率24%)を得た。蒸留温度は140℃/
0.2mmHgであった。
ep1と同様の方法で合成した1,3−ビス(2−メトキシ
エトキシ)−2−プロパノール 100g(0.48モ
ル)にペレット状のNaOH 9.6g(0.24モル)
を加え、70℃で攪拌しながら2−クロロエチルエーテ
ル11.4g(0.08モル)を少量ずつ滴下した。滴下
終了後、約2時間攪拌した後、室温で放冷した。その
後、析出した塩をろ過し、濃縮した後、減圧下(180
℃/0.1mmHg)で低沸物を除いて、(G)式の化合
物 31.2g(収率80%)を得た。
g、分岐状エーテル化合物(E)5g、架橋剤としてジ
エチレングリコールジメタクリレート(日本油脂株式会
社製 ブレンマーPDE-100)1.0g、ベンゾイル
パーオキシド0.20gおよびアセトニトリル100g
を混合し均一とした。この混合液を10分間真空脱気
し、ポリテトラフルオロエチレン製モールド上にキャス
トし、溶媒を除去した後、不活性ガス雰囲気中、80℃
で3時間加熱して、厚み約60μmの膜を得た。この膜
を直径60mmの円盤状に打ち抜き、気体透過性能測定用
セルに装着し、水素ガス(H2)、二酸化炭素ガス(C
O2)、窒素ガス(N2)、プロパンガス(C3H8)
および1,3−ブタジエンガス(C4H6)のそれぞれ
の透過係数を測定した。
のステンレス製のセルに膜を装着し、気体を1〜5kg
/cm2の圧力で供給し透過側を減圧して、35℃で膜
を透過してくる気体量を圧力センサーで検出し、各気体
の透過係数を次の式で算出した。また透過係数比は各気
体の透過係数の比で表した。
えて、分岐状エーテル化合物(F)を用いること以外
は、実施例10と同様に処理して、膜を得た。作製した
膜を用いて測定した気体透過係数と透過係数比を表2に
示す。
えて、分岐状エーテル化合物(G)を用いること以外
は、実施例10と同様に処理して、膜を得た。作製した
膜を用いて測定した気体透過係数と透過係数比を表2に
示す。
エーテル化合物(E)〜(G)を用いて、実施例10と
同様に処理して、膜を得た。未架橋の場合には、架橋剤
およびパーオキシドを用いなかった。作製した膜を用い
て測定した気体透過係数と透過係数比を表2に示す。
機械的強度、柔軟性や耐熱性などに優れており、かつそ
の分離性能は著しく改善されている。従って、特に効率
よく二酸化炭素ガスや炭化水素ガスを分離することが必
要な、気体分離膜に応用することが出来るものである。
本発明の気体分離膜は、二酸化炭素含有気体混合物、例
えば二酸化炭素ガスと窒素ガスおよび/または空気およ
び/または水素ガスなどを含む混合気体から二酸化炭素
ガスを分離でき、さらに、炭化水素含有気体混合物、す
なわち、炭化水素ガスと他のガス(例えば、窒素ガスお
よび/または空気および/または水素ガスなど)を含む
混合気体から炭化水素ガスを分離できる。
Claims (10)
- 【請求項1】 式: 【化1】 [上記式において、Rは、水素原子;アルキル基、ハロ
ゲン原子を含むアルキル基、または-CH2O(CH2CH2O)
k-R’(但し、R’は炭素数1〜12のアルキル基、炭
素数2〜8のアルケニル基、炭素数3〜8のシクロアル
キル基、炭素数6〜14のアリール基および炭素数7〜
12のアラルキル基より選ばれる基であり、kは0〜1
2である。);またはエチレン性不飽和基、反応性ケイ
素含有基、メチルエポキシ含有基である。]で示される
オキシラン化合物を重合して得られる重量平均分子量1
04〜107のポリエーテル重合体からなる分離膜。 - 【請求項2】 ポリエーテル重合体を構成するモノマー
は、(i)モノマー(1)と(2)の組み合わせ、(i
i)モノマー(1)と(3)の組み合わせ、(iii)
モノマー(1)と(2)と(3)の組み合わせ、または
(iv)モノマー(2)と(3)の組み合わせである請
求項1に記載の分離膜。 【化2】 【化3】 【化4】 [上記において、(2)式中、R1はアルキル基、ハロ
ゲン原子を含むアルキル基、または-CH2O(CH2CH2O)
k-R’である。R’は炭素数1〜12のアルキル基、炭
素数2〜8のアルケニル基、炭素数3〜8のシクロアル
キル基、炭素数6〜14のアリール基および炭素数7〜
12のアラルキル基より選ばれる基であり、kは0〜1
2である。(3)式中、R2はエチレン性不飽和基、反
応性ケイ素含有基、またはメチルエポキシ含有基又はハ
ロゲン原子を含むアルキル基を表す(但し、モノマー
(2)とモノマー(3)が同じ化合物であることはな
い。)。] - 【請求項3】 ポリエーテル重合体の重量平均分子量
が、105〜5×10 6の範囲内である請求項1または
2に記載の分離膜。 - 【請求項4】 R’が、炭素数が1〜3のアルキル基ま
たは炭素数が2〜4のアルケニル基である請求項1〜3
のいずれかに記載の分離膜。 - 【請求項5】 オキシラン化合物が、エピブロモヒドリ
ン、エピヨードヒドリン、またはエピクロロヒドリンで
ある請求項1〜3のいずれかに記載の分離膜。 - 【請求項6】 オキシラン化合物が、アリルグリシジル
エーテル、アリルフェニルグリシジルエーテル、ビニル
グリシジルエーテル、3,4−エポキシ−1−ブテン、
3,4−エポキシ−1−ペンテン、4,5−エポキシ−2
−ペンテン、アクリル酸グリシジルまたはメタクリル酸
グリシジルである請求項1〜3のいずれかに記載の分離
膜。 - 【請求項7】 オキシラン化合物が、γ-グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン、またはγ-グリシドキシ
プロピルメチルジメトキシシランである請求項1〜3の
いずれかに記載の分離膜。 - 【請求項8】 二酸化炭素ガスを含む混合気体より二酸
化炭素ガスを分離する、あるいは炭化水素ガスを含む混
合気体より炭化水素ガスを分離する請求項1〜7のいず
れかに記載の分離膜。 - 【請求項9】 窒素ガスと二酸化炭素ガスを含む混合気
体または水素ガスと二酸化炭素ガスを含む混合気体より
二酸化炭素ガスを分離する請求項1〜7のいずれかに記
載の分離膜。 - 【請求項10】 式: 【化5】 [上記において、Rは水素原子;アルキル基、ハロゲン
原子を含むアルキル基、または-CH2O(CH2CH2
O)k- R’(但し、R’は炭素数1〜12のアルキル基、
炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数3〜8のシクロア
ルキル基、炭素数6〜14のアリール基および炭素数7
〜12のアラルキル基より選ばれる基であり、kは0〜
12である。);またはエチレン性不飽和基、反応性ケ
イ素含有基、メチルエポキシ含有基である。]で示され
るオキシラン化合物を重合して得られる重量平均分子量
104〜107のポリエーテル重合体と、常温で液体性
質を示す、式(i)、(ii)、および(iii)から
なる群より選ばれた分岐状エーテル化合物からなる分離
膜。 【化6】 [R11、R12、R13は水素原子、炭素数1〜6の
アルキル基又は炭素数2〜6のアルケニル基より選ばれ
る基である。l、m、nは0〜12である。但し、l、
m、nの全てが同時に0であることはない。] 【化7】 [R14、R15、R16、R17は水素原子、炭素数
1〜6のアルキル基又は炭素数2〜6のアルケニル基よ
り選ばれる基である。o、p、q、rは0〜12であ
る。但し、o、p、q、rの全てが同時に0であること
はない。] 【化8】 [R18、R19、R20、R21は水素原子、炭素数
1〜6のアルキル基又は炭素数2〜6のアルケニル基よ
り選ばれる基である。s、t、u、vは0〜12であ
る。但し、s、t、u、vの全てが同時に0であること
はない。R22はメチレン基または-(OCH2CH2)
x- (但し、xは0〜12である。)である。wは0もし
くは1である。]
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