JP2003203625A - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

リチウムイオン二次電池

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JP2003203625A JP2001402063A JP2001402063A JP2003203625A JP 2003203625 A JP2003203625 A JP 2003203625A JP 2001402063 A JP2001402063 A JP 2001402063A JP 2001402063 A JP2001402063 A JP 2001402063A JP 2003203625 A JP2003203625 A JP 2003203625A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高い重量エネルギー密度、良好なサイクル特性
(長期使用時における容量維持率)を兼ね備えたリチウ
ムイオン二次電池を提供する。 【解決手段】負極活物質として炭素および合金を備え、
かつ上記活物質が層状構造をとる負極と、リチウムイオ
ンを吸蔵および放出することのできる正極と、上記正極
および負極の間に配置された電解質を備えた二次電池に
おいて、放電深度100%における負極中の合金層のL
i含有率を31%〜67%とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リチウムイオン二
次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、研究開発が活発に行われているリ
チウムイオン二次電池は、用いられる電極活物質により
充放電電圧、充放電サイクル寿命特性、保存特性などの
電池特性が大きく左右されるため、電極活物質の改善に
よる電池特性の向上が図られている。
【0003】負極活物質として金属リチウムを用いた場
合には、高エネルギー密度でかつ軽量の電池を構成する
ことができるが、この場合、充放電サイクルの進行に伴
い、充電時にリチウム表面に針状結晶(デンドライト)
が析出し、この結晶がセパレータを貫通し、内部短絡を
起こし、電池の寿命が短くなるという課題があった。
【0004】この課題を解決するべく、充電の際に電気
化学的にリチウムと合金化するアルミニウム、シリコ
ン、錫などを電極として用いるリチウム二次電池が報告
されている(Solid State Ionics,
113−115, p57(1998))。
【0005】この種の合金負極は、単位体積当りのリチ
ウムイオンの吸蔵放出量が多く、高容量であるものの、
リチウムイオンが吸蔵放出される際に電極活物質である
合金自体が膨脹収縮するために充放電サイクルの進行に
伴って微粉化が進行し、充放電サイクル寿命が短いとい
う課題を有していた。
【0006】そこで、現在、リチウムを可逆的に吸蔵・
放出する黒鉛材料を負極として用いることが提案されて
いる。この黒鉛材料は、上記のような微粉化の問題もな
く、比較的優れたサイクル性能と安全性を有している
が、黒鉛は理論容量が小さく(372mAh/g)、重
量エネルギー密度が低いという難点があった。
【0007】合金材料および黒鉛材料を組み合わせて高
エネルギー密度を実現する手段として、炭素負極上へシ
リコンコーティングすることが提案されている。下地黒
鉛材料の容量維持率が高いため、シリコン層の劣化が起
きても一定の容量は保持し、サイクル特性は合金単独を
用いた場合よりも改善されている。しかし、シリコン層
の劣化は依然として起きるため、炭素材料単体を用いた
場合のような良好なサイクル特性は得られていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、上記従来技術
が有する課題に鑑み、本発明においては、高い重量エネ
ルギー密度、良好なサイクル特性を兼ね備えたリチウム
イオン二次電池を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、リチウ
ムイオンを吸蔵および放出することのできる正極および
負極を備えるリチウムイオン二次電池であって、前記負
極は、炭素を主成分とする第一の層と、リチウムと合金
を形成する元素を含有する第二の層とを含み、放電深度
100%における前記第二の層中のリチウム含有率が3
1〜67(atomic−%)であることを特徴とする
リチウムイオン二次電池が提供される。
【0010】本発明によれば、放電深度100%におけ
る第二の層中のリチウム含有率が31〜67(atom
ic−%)と規定されているため、リチウムイオンの吸
蔵放出に伴う膨脹収縮により、第二の層の微粉化が進行
することを有効に防止することができる。このため、顕
著にサイクル特性が改善される。
【0011】また本発明によれば、上記リチウムイオン
二次電池において、前記負極の容量が前記正極の容量よ
りも大きいことを特徴とするリチウムイオン二次電池が
提供される。
【0012】正極活物質は一般に負極活物質よりも重量
が大きい。したがって、重量あたりエネルギー密度を向
上させるためには、正極活物質の利用率を高めることが
望ましい。上記構成においては、負極の容量が正極の容
量よりも大きいため、重量あたりエネルギー密度の向上
を図ることができる。
【0013】また、負極の容量を正極の容量よりも大き
くすることにより、過放電での負極電位上昇を十分抑制
できる。その結果、過放電特性を向上させることができ
る。
【0014】また本発明によれば、上記リチウムイオン
二次電池において、下記式(1)および(2)を満足す
る容量のリチウムが、前記正極または前記負極と電気的
に接続されたことを特徴とするリチウムイオン二次電池
が提供される。 Li=C(1−L)+Matom×L/(1−L)×Licapa・・・ (1) Li+Cat≦C+Matom×Mcapa・・・(2) (式中、Liは前記正極または負極に電気的に接続され
たLi容量を表し、Cは前記第一の層に含まれる活物質
の容量を表し、Lは前記第一の層の初回充放電効率を
表し、Matomは前記第二の層に含まれる活物質の原
子数を表し、Lは放電深度100%における前記第二
の層中のLi含有率を表し、Licapaはリチウム1
原子あたりの容量を表し、Catは前記正極容量を表
し、Mcap は前記第二の層に含まれる活物質の1原
子あたりの容量を表す。)
【0015】上記リチウムイオン二次電池において、リ
チウムと合金を形成する元素が、Si、Ge、In、S
n、Ag、Al、Pbから選択される元素のうち少なく
とも一種以上を含む構成とすることができる。
【0016】また上記リチウムイオン二次電池におい
て、リチウムと合金を形成する元素が、SiまたはSn
を含む構成とすることができる。
【0017】また本発明によれば、上記リチウムイオン
二次電池において、前記第一の層が、黒鉛、フラーレ
ン、カーボンナノチューブ、ダイヤモンドライクカーボ
ン、アモルファスカーボン、ハードカーボンのうち、少
なくとも一種を含むことを特徴とするリチウムイオン二
次電池が提供される。
【0018】また本発明によれば、上記リチウムイオン
二次電池において、前記正極の活物質が、リチウムコバ
ルト酸化物、リチウムマンガン酸化物、リチウムニッケ
ル酸化物から選択される化合物のうち、少なくとも一種
を含むことを特徴とするリチウムイオン二次電池が提供
される。上記化合物は、コバルト酸リチウム、マンガン
酸リチウム等の化合物に限定されず、上記化合物におい
て、コバルト、マンガン、ニッケル等の元素の一部が、
チタンやシリコン等の元素によって置換されたものも含
まれる。
【0019】また本発明によれば、上記リチウムイオン
二次電池において、前記正極の活物質が、マンガン酸リ
チウムを含むことを特徴とするリチウムイオン二次電池
が提供される。マンガン酸リチウムは過充電特性に優れ
ることが知られている。上記構成の負極と組み合わせた
場合、過充電の向上に加え、過放電特性も向上し、電池
の信頼性が大幅に向上する。
【0020】さらに本発明によれば、リチウムイオンを
吸蔵および放出することのできる正極および負極を備
え、前記負極は、炭素を主成分とする第一の層とリチウ
ムと合金を形成する元素を含有する第二の層とを含むリ
チウムイオン二次電池の使用方法であって、放電終了後
の状態における前記負極第二の層中のリチウム含有率を
31〜67(atomic−%)とすることを特徴とす
るリチウム二次電池の使用方法が提供される。
【0021】本発明によれば、放電深度100%におけ
る第二の層中のリチウム含有率が31〜67(atom
ic−%)と規定されているため、リチウムイオンの吸
蔵放出に伴う膨脹収縮により、第二の層の微粉化が進行
することを有効に防止することができる。このため、顕
著にサイクル特性が改善される。
【0022】また上記リチウムイオン二次電池の使用方
法において、負極の容量が前記正極の容量よりも大きい
構成とすることができる。
【0023】正極活物質は一般に負極活物質よりも重量
が大きい。したがって、重量あたりエネルギー密度を向
上させるためには、正極活物質の利用率を高めることが
望ましい。上記構成においては、負極の容量が正極の容
量よりも大きいため、重量あたりエネルギー密度の向上
を図ることができる。
【0024】また、本発明によれば、リチウムイオンを
吸蔵および放出することのできる正極および負極を備え
るリチウムイオン二次電池の製造方法であって、炭素を
主成分とする第一の層と、リチウムと合金を形成する元
素を含有する第二の層とを含む負極層を形成した後、該
負極層表面に、下記式(A)〜(D)を満足する容量の
リチウムを添加する工程を含むことを特徴とするリチウ
ムイオン二次電池の製造方法が提供される。 C+Matom×Mcapa>Cat・・・(A) 0.31≦L≦0.67・・・(B) Li=C(1−L)+Matom×L/(1−L)×Licapa・・・ (C) Li+Cat≦C+Matom×Mcapa・・・(D) (式中、Liは前記正極または負極に電気的に接続され
たLi容量を表し、Cは前記第一の層に含まれる活物質
の容量を表し、Lは前記第一の層の初回充放電効率を
表し、Matomは前記第二の層に含まれる活物質の原
子数を表し、Lは放電深度100%における前記第二
の層中のLi含有率を表し、Licapaはリチウム1
原子あたりの容量を表し、Catは前記正極容量を表
し、Mcap は前記第二の層に含まれる活物質の1原
子あたりの容量を表す。)
【0025】
【発明の実施の形態】本発明のリチウムイオン二次電池
では、負極は例えば図1に示すように集電体1a上に形
成された炭素層2aの上にLiと合金形成が可能な元素
を主成分とする合金層3aが形成された構造を有し、L
iCoO等の電気化学的にリチウムイオンを取り出せ
るリチウム含有化合物を含む正極を備える。
【0026】本発明で用いる負極を備えたリチウム二次
電池の場合、炭素系或は黒鉛系の負極材料と同一条件で
充電を行うと良好なサイクル特性が得られない。すなわ
ち、放電電圧を炭素系或は黒鉛系負極材料の条件と同一
の1〜2.5V(対照極:金属リチウム)とすると、深
い放電が起こる。このとき、負極中の合金成分の放電に
伴う体積の収縮が起こり、それに伴い合金の微粉化が生
じる。また、上記負極においてLiの挿入・脱離時には
炭素層および合金層において体積膨張・収縮の度合いが
異なるため、応力が発生し合金層の炭素層からの剥離が
起こる。上記合金の微粉化および剥離が起きるため、著
しいサイクル劣化が発生する。
【0027】そこで、本発明では放電終了後に合金層中
のLi含有率を31〜67(atomic−%)の範囲
に制御することにより、放電終了後においても合金層に
Liを残存させる。これにより充放電時における合金層
の体積膨張収縮を緩和することができる。この結果、炭
素層と合金層との間に発生する応力が緩和され、上記負
極を用いたときに問題となっていた炭素層からの合金層
の剥離を防ぐことができる。上記の理由により、良好な
サイクル特性を得ることができる。
【0028】次に、放電終了後におけるLi含有率を3
1〜67(atomic−%)とする理由について説明
する。
【0029】図4に、放電終了後(放電深度100%)
における負極合金層中のLi含有率と100サイクル後
における放電容量維持率との関係を示した。評価したリ
チウム二次電池は、負極として、集電体上に炭素層、シ
リコン層およびリチウム箔が積層したものを用い、正極
としてコバルト酸リチウムを活物質として含むものを用
いた。この図からわかるように、Li含有率が低値(3
0(atomic−%)未満の領域)および高値(70
(atomic−%)以上の領域)の場合に放電容量維
持率が低値を示している。ここで、Li含有率の低値側
から高値側の方向でグラフの推移を見ると、31(at
omic−%)のポイントを境にして放電容量維持率が
急激に改善していることがわかる。また、逆にLi含有
率の高値側から低値側の方向でグラフの推移を見ると、
67(atomic−%)のポイントを境にして放電容
量維持率が急激に改善していることがわかる。
【0030】上記現象は、次のように説明することがで
きる。すなわち、放電終了後の負極合金層中のLi含有
率が31(atomic−%)未満の場合、充放電サイ
クルに伴う膨張収縮の緩和作用が不十分であるため、上
記合金層の微粉化・剥離を抑制できず、その結果、良好
なサイクル特性が得られないものと考えられる。一方、
Li含有率が67(atomic−%)を超える場合に
おいては、いわゆるIRドロップと呼ばれる現象の影響
により放電容量維持率が低くなっているものと考えられ
る。以下、IRドロップによる放電容量維持率の低下に
ついて説明する。
【0031】図5は、電池の放電曲線の一例を示したも
のである。通常、電池の放電は所定の電圧に到達したと
きに終了するように設計されており、それに伴って放電
容量が規定される。ところが、実際の放電では、様々な
理由により、設計した電圧に至る前の電圧で放電が終了
してしまうことがある。これをIRドロップと称する。
IRドロップが生じた場合、図5中、設計放電容量がd
であった電池の実際の放電容量はcとなり、C1に相当
する容量が放電されなくなる。一方、設計放電容量がb
であった電池の実際の放電容量はaとなり、C2に相当
する容量が放電されなくなる。図5からわかるように、
放電曲線の挙動が領域1と2で大きく異なっていること
から、C1に比してC2が大きくなる。すなわち、設計
放電容量の違いにより、IRドロップの影響により放電
されなくなる容量、すなわちC1とC2に大きな差が生
じることになる。ここで、負極合金層中のLi含有率が
大きい場合は放電容量を小さく設計したことになるの
で、設計放電容量はbに相当し、他方、放電負極合金層
中のLi含有率が小さい場合は放電容量を大きく設計し
たことになるので、設計放電容量はdに相当する。以上
のことから、負極合金層中のLi含有率が67(ato
mic−%)を超える場合、容量維持率の低下が顕著に
なるものと考えられる。
【0032】上記の理由により、負極合金層中の放電終
了後のLi含有率を31〜67(atomic−%)と
することにより、高い重量エネルギー密度および良好な
サイクル特性を兼ね備えたリチウムイオン二次電池が実
現できる。
【0033】なお、図4の説明においては、合金層とし
てシリコンを用いた例について説明したが、他の活物
質、たとえばGe、In、Sn、Ag、AlおよびPb
等により合金層を構成しても事情は同じである。これら
の活物質は炭素と異なる放電電位を有することから、図
5のような放電挙動を示す。このため、IRドロップに
よる容量低下の相違が生じることとなり、図5における
Li含有率高値領域において容量維持率の低下が顕著に
なる。なお、シリコン(Si)とSn、Ge、Pbは、
一原子あたりのリチウム原子吸蔵数がいずれも約4.4
であり、リチウム吸蔵・放出挙動が類似する。このた
め、図4に示したリチウム含有率適正範囲がほぼ共通す
る。
【0034】また、図4に示したLi含有率と容量維持
率の関係についても、シリコンを用いた負極で得られた
31〜67(atomic−%)の範囲内とすることに
より、他の活物質を用いた場合にも良好な容量維持率が
得られる。
【0035】本発明に用いる負極について、炭素層、合
金層を積層する順序に限定はない。集電体に最初に合金
層を設け、次に炭素層を設けても良い。この場合、合金
層の体積膨張収縮の緩和により、応力が緩和され合金層
の剥離を防ぐことができ、一部に集電体からの剥離が生
じた場合においても、当該部位が炭素層からも剥離しな
い限り、炭素層を通じて導電性は確保されているため容
量の損失は生じない。さらに、炭素層、合金層を交互に
積層して多層構造をとっても良い。なお、負極表面にリ
チウム箔を設ける場合、その直下の層は、炭素層ではな
く合金層とすることが望ましい。
【0036】(第1の実施の形態)次に、本発明の第1
の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態を示す非水電解液二次
電池の負極の断面図である。
【0037】集電体1aは充放電の際電流を電池の外部
に取り出す、あるいは外部から電池内に電流を取り込む
電極である。この集電体1aは導電性の金属箔であれ
ば、何でもよく、例としてアルミニウム、銅、ステンレ
ス、金、タングステン、モリブデンが上げられる。また
この集電体1aの厚みは5〜25μmである。
【0038】炭素層2aは充放電の際Liを吸蔵あるい
は放出する負極材である。この炭素層2aはLiを吸蔵
可能な炭素であり、例として黒鉛、フラーレン、カーボ
ンナノチューブ、DLC、アモルファスカーボン、ハー
ドカーボンあるいはこの混合物である。この炭素層2a
の厚みは30〜300μmである。
【0039】合金層3aは充放電の際Liを吸蔵あるい
は放出する負極部材である。この合金層3aは金属、ア
モルファス金属、合金または金属酸化物、または金属、
アモルファス金属、合金、金属酸化物のうち2種以上か
らなる混合物で構成されている。合金層3aは、例えば
CVD法、蒸着法、スパッタ法により作られる多層膜あ
るいは混合物からなる膜としても良いし、上記金属、合
金、金属酸化物またはこれらの混合物の粒子を結着剤を
用いて塗布することにより設けても良い。これらのう
ち、金属、アモルファス金属あるいは合金であり、S
i、Ge、In、Sn、Ag、AlおよびPbからなる
群から選択される少なくとも一種を含むものとすること
が好ましい。合金層3aの厚みに特に制限はないが、例
えば0.1μm〜240μmとする。このような膜厚と
することで、電池の高容量化と良好な生産性を両立する
ことができる。また合金層3aにボロン・リン・砒素・
アンチモンをドープし抵抗率を下げてもよい。
【0040】また、図1に示す本発明の実施の形態に類
似する構成として、図2に示すように集電体1aの両面に
炭素層2aと合金層3aを具備する構造を採用すること
もできる。
【0041】また、本発明のリチウム二次電池において
用いることができる正極としては、LiMO(ただ
しMは、少なくとも1つの遷移金属を表す。)である複
合酸化物、例えば、LiCoO、LiNiO
LiMn、LiMnO、LiNi
1−yなどを、カーボンブラック等の導電性物質、
ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の結着剤をN−メ
チル−2−ピロリドン(NMP)等の溶剤と分散混練し
たものをアルミニウム箔等の基体上に塗布したものを用
いることができる。
【0042】また、正極活物質として5V級活物質を用
いることができる。すなわち、金属リチウム対極電位で
4.5V以上にプラトーを有するものを用いることがで
きる。たとえば、リチウム含有複合酸化物が好適に用い
られる。リチウム含有複合酸化物としては、スピネル型
リチウムマンガン複合酸化物、オリビン型リチウム含有
複合酸化物、逆スピネル型リチウム含有複合酸化物等が
例示される。リチウム含有複合酸化物は、たとえば下記
一般式(I)で表される化合物とすることができる。下
記一般式(I) Li(MMn2−x−y)O (I) (式中、0<x、0<y、x+y<2、0<a<1.2
である。Mは、Ni、Co、Fe、CrおよびCuより
なる群から選ばれる少なくとも一種である。Aは、S
i、Tiから選ばれる少なくとも一種である。)
【0043】このような化合物を用いることにより、高
い起電力を安定的に実現することができる。ここで、M
は少なくともNiを少なくとも含む構成とすれば、サイ
クル特性等がより向上する。xはMnの価数が+3.9
価以上になるような範囲とすることが好ましい。また、
上記化合物において、0<yとすれば、Mnがより軽量
な元素に置換され、重量当たりの放電量が増大して高容
量化が図られる。
【0044】また、本発明のリチウム二次電池は、金属
リチウムもしくはその合金の表面に疎水性の表面層を形
成した負極と、乾燥空気又は不活性気体雰囲気におい
て、前記正極とポリプロピレン、ポリエチレン等のポリ
オレフィン、フッ素樹脂等の多孔性フィルムからなるセ
パレータを介して積層、あるいは積層したものを巻回し
た後に、電池缶に収容したり、合成樹脂と金属箔との積
層体からなる可とう性フィルム等によって封口すること
によって電池を製造することができる。
【0045】また、電解液としては、プロピレンカーボ
ネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチ
レンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(V
C)等の環状カーボネート類、ジメチルカーボネート
(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチル
メチルカーボネート(EMC)、ジプロピルカーボネー
ト(DPC)等の鎖状カーボネート類、ギ酸メチル、酢
酸メチル、プロピオン酸エチル等の脂肪族カルボン酸エ
ステル類、γ−ブチロラクトン等のγ−ラクトン類、
1,2−エトキシエタン(DEE)、エトキシメトキシ
エタン(EME)等の鎖状エーテル類、テトラヒドロフ
ラン、2−メチルテトラヒドロフラン等の環状エーテル
類、ジメチルスルホキシド、1,3−ジオキソラン、ホ
ルムアミド、アセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジ
オキソラン、アセトニトリル、プロピルニトリル、ニト
ロメタン、エチルモノグライム、リン酸トリエステル、
トリメトキシメタン、ジオキソラン誘導体、スルホラ
ン、メチルスルホラン、1,3−ジメチル−2−イミダ
ゾリジノン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、プロ
ピレンカーボネート誘導体、テトラヒドロフラン誘導
体、エチルエーテル、1,3−プロパンサルトン、アニ
ソール、N−メチルピロリドン、などの非プロトン性有
機溶媒を一種又は二種以上を混合して使用し、これらの
有機溶媒に溶解するリチウム塩を溶解させる。リチウム
塩としては、例えばLiPF、LiAsF、LiA
lCl、LiClO、LiBF、LiSbF
LiCFSO 、LiCFCO、Li(CF
、LiN(CFSO、LiB10Cl
10、低級脂肪族カルボン酸カルボン酸リチウム、クロ
ロボランリチウム、四フェニルホウ酸リチウム、LiB
r、LiI、LiSCN、LiCl、イミド類などがあ
げられる。また、電解液に代えてポリマー電解質を用い
てもよい。
【0046】第1の実施の形態では、放電終了後に合金
層3a中のLi含有率を31〜67(atomic−
%)とする方法として、充放電方法に制限を設ける方法
を提示する。具体的には、放電終了後に合金層3a中の
Li含有率が31〜67(atomic−%)となる電
池電圧または負極電位(参照:Li金属)にて放電電圧
制限を設ける、あるいは合金層3a中のLi含有率が3
1〜67(atomic−%)となる放電容量にて放電
時間を区切ることにより、放電終了後に合金層3a中の
Li含有率を31〜67(atomic−%)とする。
【0047】(実施例1)以下に、本発明の第1の実施
の形態の実施例1を示し、本発明を詳細に説明する。
【0048】図1に示す負極の集電体1aには銅箔を用
い、炭素層2aには圧縮後の厚みが100μmの黒鉛
を、合金層3aにはSiを用いた。正極活物質にはコバ
ルト酸リチウム合剤を、集電体にはアルミニウム箔を用
いた。電解液は1モル/lの濃度LiPFを溶解させ
たエチレンカーボネイト(EC)とジエチルカーボネイ
ト(DEC)の混合溶媒(混合容積比:EC/DEC=
30/70)を用いた。上記負極、上記正極、セパレー
タ、上記電解液を用いて円筒型二次電池を組み立てた。
電極はスパイラル状に捲回した。
【0049】充放電試験機にて上記円筒型二次電池の電
気特性評価を行った。合金層3a中にLiを含有させる
ために、表1に示す電池電圧制限を加えて評価を行っ
た。
【0050】比較例1として実施例1と同一の円筒型二
次電池にて表1に示す電池電圧制限を加えて評価を行っ
た。
【0051】比較例2として、Si粒子に導電付与剤と
バインダーを混合してCu箔集電体に塗布した負極、上
記正極、セパレータ、上記電解液を用いて円筒型二次電
池を作製し、表1に示す電池電圧制限を加えて評価を行
った。
【0052】実施例1、比較例1ともに、初回放電後に
セルを分解して電極の一部を切り取り、二次イオン質量
分析を行って合金層3a中のLi含有比率を測定したと
ころ、表1に示す結果となった。実施例1、比較例2で
は放電終了後の合金層3a中のLi含有率が53(at
omic−%)であるのに対し、比較例1では放電終了
後のLi含有比率が16(atomic−%)であっ
た。
【0053】また、実施例1、比較例1、比較例2とも
に300サイクルまで連続して充放電させたときの30
0サイクル後の容量維持率を表1に示す。容量維持率は
式(II)の計算式にて算出した。 (各サイクルにおける放電容量)/(10サイクル目における放電容量)・・・ (II)
【0054】放電終了後の合金層3a中のLi含有率が
16(atomic−%)である比較例1と比較する
と、放電終了後の合金層3a中のLi含有率が53(a
tomic−%)である実施例1では300サイクル後
の容量維持率が65%増加した。また、Si粒子を負極
に用いた比較例2と比較すると、実施例1では300サ
イクル後の容量維持率が80%増加した。このように、
本実施例1により、放電終了後に合金層3a中にLiを
含有させることで、サイクル特性を大幅に向上すること
が証明できた。
【0055】また、300サイクル後の実施例1、比較
例1、比較例2の重量エネルギー密度(Wh/kg)を
表1に示す。表1より、実施例1の重量エネルギー密度
は172となり、実施例1では高エネルギー密度となる
ことが証明できた。
【0056】
【表1】
【0057】(実施例2)以下に、本発明の第1の実施
の形態の実施例2を示し、本発明を詳細に説明する。
【0058】図1に示す負極の集電体1aには銅箔を用
い、炭素層2aには圧縮後の厚みが100μmの黒鉛
を、合金層3aにはSiを用いた。正極活物質にはコバ
ルト酸リチウム合剤を、集電体にはアルミニウム箔を用
いた。電解液は1モル/lの濃度LiPFを溶解させ
たエチレンカーボネイト(EC)とジエチルカーボネイ
ト(DEC)の混合溶媒(混合容積比:EC/DEC=
30/70)を用いた。
【0059】上記負極、上記正極、セパレータ、上記電
解液を用いて円筒型二次電池を組み立てた。電極はスパ
イラル状に捲回した。
【0060】充放電試験機にて上記円筒型二次電池の電
気特性評価を行った。合金層3a中にLiを含有させる
ために、表2に示す放電容量制限を加えて評価を行っ
た。
【0061】実施例3、実施例4として実施例2と同一
の型二次電池にて表2に示す放電容量制限を加えて評価
を行った。また、比較例3として実施例2と同一の型二
次電池にて表2に示す放電容量制限を加えて評価を行っ
た。
【0062】実施例2、実施例3、実施例4、比較例
3、比較例4、比較例5ともに、初回放電後にセルを分
解して電極の一部を切り取り、二次イオン質量分析を行
って合金層3a中のLi含有比率を測定したところ、表
2に示す結果となった。放電終了後の合金層3a中のL
i含有率は、実施例2、実施例3、実施例4では49〜
63(atomic−%)であるのに対し、比較例3で
は放電終了後のLi含有比率が16(atomic−
%)、比較例4では27(atomic−%)と少な
く、また比較例5では73(atomic−%)と大き
な値を示した。
【0063】実施例2、実施例3、実施例4、比較例
3、比較例4、比較例5ともに300サイクルまで連続
して充放電させたときの300サイクル後の容量維持率
を表2に示す。容量維持率は式(II)の計算式にて算出
した。
【0064】放電容量制限のない比較例3では300サ
イクル後の容量維持率が30%であるのに対し、放電終
了後の合金層3a中のLi含有率が49(atomic
−%)以上である実施例2、実施例3、実施例4、比較
例5では300サイクル後の容量維持率が94%以上を
示し、容量維持率が64%以上向上した。また、放電終
了後の合金層3a中のLi含有率が27(atomic
−%)であった比較例4の容量維持率は45%となり、
比較例4の容量維持率は実施例2〜4と比べて49%以
上低い値を示した。上記より、実施例2、実施例3、実
施例4により、放電終了後に合金層3a中に実施の形態
1に記載する比率でLiを含有させることで、サイクル
特性を大幅に向上することが証明できた。
【0065】また、300サイクル後の実施例2、実施
例3、実施例4、比較例3、比較例4、比較例5の重量
エネルギー密度(Wh/kg)を表2に示す。表2よ
り、実施例2、実施例3、実施例4の重量エネルギー密
度は159〜177(Wh/kg)となり、比較例3、
比較例4と比べてエネルギー密度が69(Wh/kg)
以上向上した。一方、300サイクル後の容量維持率が
94%を示した比較例5では、エネルギー密度は130
(Wh/kg)となり、十分なエネルギー密度が得られ
なかった。上記より、実施例2、実施例3、実施例4に
より放電終了後に合金層3a中のLi含有率を31〜6
7(atomic−%)とすることで高い重量エネルギ
ー密度、良好なサイクル特性を兼ね備えた電池が得られ
ることが証明できた。
【0066】
【表2】
【0067】(第2の実施の形態)第1の実施形態にお
いては、負極合金層中のLi含有率が31〜67(at
omic−%)である状態で放電を終了させるため、規
定の放電電圧に到達した時、または規定の放電時間を経
過した時に放電を終了させる操作が必要である点を考慮
すると実用的ではない。そこで、第2の実施の形態にお
いては、放電を途中で終了させることなく、放電深度が
100%に到達するまで、すなわち完全に放電させた状
態においても、負極合金層中のLi含有率を31〜67
(atomic−%)とすることを実現する実施の形態
について説明する。ここで、本発明における放電深度と
は、放電可能な容量に対する放電容量の割合をいう。
【0068】第2の実施の形態では、下記のような条件
を満たす電極設計とすることにより、放電深度100%
における合金層3a中のLi含有率を31〜67(at
omic−%)とする。 条件(1)負極容量が正極容量よりも大きい電極設計と
する。 条件(2)合金層3a中のLi含有率が31〜67(a
tomic−%)となるように正極あるいは負極にLi
添加を行う。 条件(3)正極容量、負極容量は下記の式(III)を満
たすように電池設計を行う。 正極容量≦負極容量−添加Li容量・・・(III)
【0069】また、上記条件(1)〜(3)をパラメー
タで示すと次のようになる。 条件(1)C+Matom×Mcapa>Cat・・・(IV) 条件(2)Li=C(1−Lc)+Matom×Ls/(1−Ls)×Lica pa・・・(V) 条件(3)Li+Cat≦C+Matom×Mcapa・・・(VI) (ただし、式(IV)〜(VI)中の記号の意味は次の
とおりである。C:炭素層2aに含まれる活物質の容
量、Matom:合金層3aに含まれる活物質Mの原子
数、Mcapa:合金層3aに含まれる活物質Mの1原
子あたりの容量、Licapa:Li1原子あたりの容
量、Li:添加Li容量、Cat:正極容量、Lc:炭
素層2aの初回充放電効率、Ls:放電深度100%に
おける合金層3aのLi含有率(0.31atomic%<L
s<0.67atomic%))
【0070】上記の電池設計により、放電深度100%
における負極合金層のLi含有率を31〜67(ato
mic−%)とすることができる理由を、図6を参照し
て説明する。以後、(VI)式の例として、Li+Ca
t=C+Matom×Mcapaの場合について説明す
る。
【0071】図6(a)は上記条件を満たした電池の初
期状態を示したものである。まず、条件(1)を満たす
ために負極容量が正極容量よりも大きく設計される。そ
して条件(3)を満たすために、負極容量と正極容量と
の差に相当する容量のLiすなわちC(1−Lc)+Ma
tom×Ls/(1-Ls)×Licapaが負極に予め添加される。この
とき、条件(2)を満たすために、添加したLiの容量
が炭素層の不可逆容量(C(1−Lc))と放電深度1
00%のときの負極合金層に残存させるためのLi容量
(Matom×Ls/(1-Ls)×Licapa)、負極合金層の容量の
31〜67(atomic−%)に相当)との和になる
ようにする。
【0072】上記の電池を充電すると図6(b)に示す
状態となる。これを放電深度100%まで放電させる
と、充電時に正極から負極へ移動したLiに相当する容
量のLiが負極から正極へ移動し、図6(a)の初期状
態に戻ることになる。したがって、上記の電池設計を行
うことにより、図6(b)に示される充電後の状態を経
て、放電深度100%の状態まで放電しても31〜67
(atomic−%)に相当するLiを合金層に残存さ
せることができる。なお、不可逆容量分以外の負極に残
存するLiは合金層に存在する。その理由は炭素層の放
電電位は合金層の放電電位よりも低いため、炭素層に吸
蔵されていたLiから先に正極へ移動するからである。
【0073】従来においても、Liを負極に添加する技
術は存在する(例えば特開平11―288705号公
報)。しかし、従来の技術におけるLi添加は、負極炭
素層の不可逆容量に相当するLiを補填することのみを
目的とするため、放電深度100%で負極に残存するL
i含有率は通常10%、多くて20%程度であると考え
られる。これ以上の含有率であるとすると、当該従来技
術の目的である高い重量エネルギー密度の達成という観
点からは好ましくないからである。一方、本発明では、
不可逆容量に相当するLiを補填する目的のLi添加に
加え、放電深度100%の状態における合金層のLi含
有率を31〜67(atomic−%)に制御する目的
のLi添加を実施する点で従来の技術と相違する。
【0074】図3に式(IV)〜(VI)を満たす電極設計
を行った場合の二次電池の特性の一例を示す。図3よ
り、放電後にも負極中には添加Li容量分のLiが含有
されることがわかる。上記より、上記条件(1)〜
(3)を満たす電池設計の場合には、放電深度100%
における合金層3a中のLi含有率が31〜67(at
omic−%)となるような電池を作製できる。
【0075】なお、本実施形態では、第1の実施の形態
と同様の正極、負極、セパレータ、電解液を用いること
ができる。さらに、正極活物質としてマンガン酸リチウ
ムを採用した場合、式(IV)〜(VI)を満たす電極設計
により構成された負極との相乗効果により、過放電特性
に加え、さらに過充電特性に優れた電池を作製できる。
【0076】(実施例5、6、7)以下に、第2の実施
の形態の実施例5、実施例6、実施例7を示し、本発明
を詳細に説明する。実施例5では式(IV)〜(VI)を満
たす電極容量設計を実施し、電池作製を行った。
【0077】図1に示す負極の集電体1aには銅箔を用
い、炭素層2aには圧縮後の厚みが100μmの黒鉛
を、合金層3aにはSiを用いた。合金層3aを形成
後、合金層3a上に表3に示す量のLi蒸着を行うこと
でLi添加を行った。正極活物質にはコバルト酸リチウ
ム合剤を、集電体にはアルミニウム箔を用いた。電解液
は1モル/lの濃度LiPFを溶解させたエチレンカ
ーボネイト(EC)とジエチルカーボネイト(DEC)
の混合溶媒(混合容積比:EC/DEC=30/70)
を用いた。
【0078】実施例6として、実施例5に示すLi添加
方法の代わりに、正極作製後に正極上にLiをメッキす
る方法で電池を作製した。これ以外は、表3に示すよう
に実施例5と同様の電極設計および作製方法にて円筒型
二次電池を組み立てた。
【0079】実施例7として、実施例5に示すLi添加
方法の代わりに、合金層3aを形成後、合金層3a上に
Li箔を貼り付ける方法で電池を作製した。これ以外
は、表3に示すように実施例5と同様の電極設計および
作製方法にて円筒型二次電池を組み立てた。
【0080】比較例6として、表3に示すような電極設
計を行い、実施例5と同じ材料、作製方法を用いて表3
に示すような電極設計の円筒型二次電池を組み立てた。
充放電試験機にて上記円筒型二次電池の電気特性評価を
行った。実施例5、実施例6、実施例7、比較例6とも
に2.5Vから4.2Vまで充放電を行った。
【0081】実施例5、実施例6、実施例7、比較例6
ともに、初回放電後にセルを分解して電極の一部を切り
取り、二次イオン質量分析を行って合金層3a中のLi
含有比率を測定したところ、表4に示す結果となった。
実施例5、実施例6、実施例7では放電深度100%に
おける合金層3a中のLi含有率が60(atomic
−%)であるのに対し、比較例6では放電深度100%
におけるLi含有比率が16(atomic−%)であ
った。
【0082】また、実施例5、実施例6、実施例7、比
較例6ともに、用いた電極と同様の電極の一部を切り取
り、 直径1cmの円形に切り抜いた後、対極をLi金属にし
てコイン型電池を作製し、0.1mAにて、正極は2.5Vから
4.3Vまで、負極は2.5Vから0Vまで充放電を行ったとこ
ろ、初回充放電において、正極は実施例5〜7、比較例
6ともに4.3Vで5mAh、負極は実施例5〜7ともに0Vで
6.25mAh、比較例6では5mAhの容量を確認した。
【0083】また、実施例5、実施例6、実施例7、比
較例6ともに300サイクルまで連続して充放電させた
ときの300サイクル後の容量維持率を表4に示す。容
量維持率は式(II)の計算式にて算出した。
【0084】放電深度100%における合金層3a中の
Li含有率が16(atomic−%)である比較例6
と比較すると、放電深度100%における合金層3a中
のLi含有率が60(atomic−%)である実施例
5、実施例6、実施例7では300サイクル後の容量維
持率が64%以上増加した。このように、実施例5、実
施例6、実施例7により、放電深度100%における合
金層3a中のLi含有率を31〜67(atomic−
%)に制御することで、サイクル特性を大幅に向上する
ことが証明できた。
【0085】また、300サイクル後の実施例5、実施
例6、実施例7、比較例6の重量エネルギー密度(Wh
/kg)を表4に示す。表4より、実施例5の重量エネ
ルギー密度は169(Wh/kg)、実施例6の重量エ
ネルギー密度は168(Wh/kg)、実施例7の重量
エネルギー密度は169(Wh/kg)となり、比較例
6と比べて実施例5〜7では113(Wh/kg)以上
の向上がみられた。上記より、実施例5、実施例6、実
施例7により、高エネルギー密度となることを証明でき
た。
【0086】
【表3】
【0087】
【表4】
【0088】(実施例8、9、10)以下に、本発明の
第2の実施の形態の実施例8、実施例9、実施例10を
示し、本発明を詳細に説明する。
【0089】実施例8では、式(IV)〜(VI)を満たす
ように表5に示すような電極容量設計を実施し、電池作
製を行った。
【0090】
【表5】
【0091】表5の電極容量設計を満たすように電極作
製を行い、電池作製を行った。図1に示す負極の集電体
1aには銅箔を用い、炭素層2aには圧縮後の厚みが1
00μmの黒鉛を、合金層3aにはSiを用いた。合金
層3aを形成後、合金層3a上に表5に示す量のLi蒸
着を行うことでLi添加を行った。正極活物質にはコバ
ルト酸リチウム合剤を、集電体にはアルミニウム箔を用
いた。電解液は1モル/lの濃度LiPFを溶解させ
たエチレンカーボネイト(EC)とジエチルカーボネイ
ト(DEC)の混合溶媒(混合容積比:EC/DEC=
30/70)を用いた。
【0092】実施例9として、実施例8で用いたSiの
代わりに、Snを合金層3aの構成元素として用いて電
池を作製した。これ以外は、表5に示すように実施例8
と同様の電極設計および作製方法にて円筒型二次電池を
組み立てた。
【0093】実施例10として、実施例8で用いたSi
の代わりに、Geを合金層3aの構成元素として用いて
電池を作製した。これ以外は、表5に示すように実施例
8と同様の電極設計および作製方法にて円筒型二次電池
を組み立てた。
【0094】比較例7として、表5に示すような電極設
計を行い、実施例8と同じ材料、作製方法を用いて表5
に示すような電極設計の円筒型二次電池を組み立てた。
【0095】充放電試験機にて上記円筒型二次電池の電
気特性評価を行った。実施例8、実施例9、実施例1
0、比較例7ともに2.5Vから4.2Vまで充放電を行った。
実施例8、実施例9、実施例10、比較例7ともに、初
回放電後にセルを分解して電極の一部を切り取り、二次
イオン質量分析を行って合金層3a中のLi含有比率を
測定したところ、表6に示す結果となった。実施例8、
実施例9、実施例10では、放電深度100%における
合金層3a中のLi含有率が57(atomic−%)
であるのに対し、比較例7では放電深度100%におけ
るLi含有比率が17(atomic−%)であった。
【0096】また、実施例8、実施例9、実施例10、比較
例6ともに、用いた電極と同様の電極の一部を切り取
り、直径1cmの円形に切り抜いた後、対極をLi金属にし
てコイン型電池を作製し、0.1mAにて、正極は2.5Vから
4.3Vまで、負極は2.5Vから0Vまで充放電を行ったとこ
ろ、正極は実施例8〜10、比較例7ともに5mAh、負極は実
施例8〜10ともに6.01mAh、比較例7では5mAhであること
を確認した。
【0097】また、実施例8、実施例9、実施例10、
比較例7ともに300サイクルまで連続して充放電させ
たときの300サイクル後の容量維持率を表6に示す。
容量維持率は式(II)の計算式にて算出した。
【0098】放電深度100%における合金層3a中の
Li含有率が17(atomic−%)である比較例7
と比較すると、放電深度100%における合金層3a中
のLi含有率が57(atomic−%)である実施例
8、実施例9、実施例10では300サイクル後の容量
維持率が64%以上増加した。このように、実施例8、
実施例9、実施例10により、放電深度100%におけ
る合金層3a中にLiを含有させることで、サイクル特
性を大幅に向上することが証明できた。
【0099】また、300サイクル後の実施例8、実施
例9、実施例10、比較例7の重量エネルギー密度(W
h/kg)を表6に示す。表6より、実施例8の重量エ
ネルギー密度は168(Wh/kg)、実施例9の重量
エネルギー密度は169(Wh/kg)、実施例10の
重量エネルギー密度は170(Wh/kg)となり、比
較例7と比べて実施例8〜10では113(Wh/k
g)以上の向上がみられた。上記より、実施例8、実施
例9、実施例10では高エネルギー密度となることが証
明できた。
【0100】
【表6】
【0101】(実施例11)以下に、本発明の第2の実施
の形態の実施例11を示し、本発明を詳細に説明する。実
施例11では第2の実施の形態の条件(1)、(2)、
(3)に従うように表7に示すような電極容量設計を行
った。
【0102】
【表7】
【0103】表7の電極容量設計を満たすように電極作
製を行い、電池作製を行った。図1に示す負極の集電体
1aには銅箔を用い、炭素層2aには圧縮後の厚みが100μ
mの黒鉛を、合金層3aにはSiを用いた。合金層3aを形
成後、合金層3a上に表7に示す量のLi蒸着を行うこと
でLi添加を行った。正極活物質にはコバルト酸リチウム
合剤を、集電体にはアルミニウム箔を用いた。電解液は
1モル/lの濃度LiPF 6を溶解させたエチレンカーボネ
イト(EC)とジエチルカーボネイト(DEC)の混合
溶媒(混合容積比:EC/DEC=30/70)を用いた。
【0104】(実施例12)実施例12として、実施例11で
用いた正極活物質の代わりに、マンガン酸リチウム合剤
を用いて電池を作製した。これ以外は、表3に示すよう
に実施例11と同様の電極設計および作製方法にて円筒型
二次電池を組み立てた。
【0105】(比較例8)比較例8として、表8に示す
ような電極設計を行い、実施例11と同じ材料、作製方法
を用いて表8に示すような電極設計の円筒型二次電池を
組み立てた。
【0106】実施例11、実施例12、比較例8ともに、充
電終止電圧4.2V、放電終止電圧2.5Vの条件で0.6Aの
定電流で繰り返し充放電し、サイクルさせた。10サイ
クルの放電の後、電池を取り出し、50Ωの抵抗負荷で
0Vまで放電し、さらにこのまま5日間放置した。その
後、この電池を上記条件で再度充放電し、容量の変化を
調べた。また、実施例12、比較例8を用いて、充電終止
電圧4.2V、放電終止電圧2.5Vの条件で0.6Aの定電流
で繰り返し充放電させ、11サイクル目の充電の際、充電
終止電圧を5.0Vとし、さらにこのまま5日間放置した。
その後、この電池を充電終止電圧4.2V、放電終止電圧
2.5Vの条件で再度充放電し、容量の変化を調べた。
【0107】実施例11、実施例12、比較例8ともに、初
回放電後にセルを分解して電極の一部を切り取り、二次
イオン質量分析を行って合金層3a中のLi含有比率を測定
したところ、表7に示す結果となった。実施例11、実施
例12、比較例8では放電後の合金層3a中のLi含有率が60
(atomic%)であるのに対し、比較例8では放電後のLi含有
比率が16(atomic%)であった。
【0108】実施例11、実施例12、比較例8ともに10サ
イクル目の放電容量に対する0V放電後の容量維持率(%)
を表8に示す。放電後の合金層3a中のLi含有率が16(ato
mic%)である比較例8と比較すると、放電後の合金層3a中
のLi含有率が60(atomic%)である実施例11、実施例12で
は0V放電後の容量維持率が26%以上増加した。
【0109】上記での実施例11、実施例12での過放電特
性の改良効果は、負極容量>正極容量であることから、
過放電での負極電位上昇を十分抑制できたことによる。
このように、実施例11、実施例12により、過放電特性を
向上することが証明できた。
【0110】また、実施例12、比較例8の10サイクル目
の放電容量に対する5V充電後の放電容量維持率(%)を表
8に示す。放電後の合金層3a中のLi含有率が16(atomic
%)である比較例8と比較すると、実施例12では、5V充電
後の放電容量維持率が90.9%となり、15%以上増加し
た。このように、正極にマンガン酸リチウムを用いた実
施例12では、過充電特性に優れていることが証明でき
た。
【0111】
【表8】
【0112】(実施例13)以下に、本発明の第2の実
施の形態の実施例13を示し、本発明を詳細に説明す
る。実施例13では、式(IV)〜(VI)を満たすように
表9に示すような電極容量設計を実施し、電池作製を行
った。
【0113】
【表9】
【0114】表9の電極容量設計を満たすように電極作
製を行い、電池作製を行った。図1に示す負極の集電体
1aには銅箔を用い、炭素層2aには圧縮後の厚みが1
00μmのハードカーボンを、合金層3aにはSiを用
いた。合金層3aを形成後、合金層3a上に表8に示す
量のLi蒸着を行うことでLi添加を行った。正極活物
質には金属リチウム対極電位で4.5V以上にプラトー
を有するスピネル型リチウムマンガン複合酸化物(Li
Ni0.5Mn1.5)合剤を、集電体にはアルミ
ニウム箔を用いた。電解液は1モル/lの濃度LiPF
を溶解させたエチレンカーボネイト(EC)とジエチ
ルカーボネイト(DEC)の混合溶媒(混合容積比:E
C/DEC=30/70)を用いた。
【0115】比較例9として、表9に示すような電極設
計を行い、実施例13と同じ材料、作製方法を用いて表
9に示すような電極設計の円筒型二次電池を組み立て
た。
【0116】充放電試験機にて上記円筒型二次電池の電
気特性評価を行った。実施例13、比較例9ともに2.5V
から4.75Vまで充放電を行った。実施例13、比較例9
ともに、初回放電後にセルを分解して電極の一部を切り
取り、二次イオン質量分析を行って合金層3a中のLi
含有比率を測定したところ、表10に示す結果となっ
た。実施例13、では、放電深度100%における合金
層3a中のLi含有率が53(atomic−%)である
のに対し、比較例9では放電深度100%におけるLi
含有比率が16(atomic−%)であった。
【0117】実施例13、比較例9ともに、ともに、用
いた電極と同様の電極の一部を切り取り、 直径1cmの円
形に切り抜いた後、対極をLi金属にしてコイン型電池を
作製し、0.1mAにて、正極は2.5Vから4.85Vまで、負極は
2.5Vから0Vまで充放電を行ったところ、初回充放電にお
いて、正極は実施例13、比較例9ともに4.85Vで5mA
h、負極は0Vで実施例13では5.8mAh、比較例9では5m
Ahの容量を確認した。
【0118】また、実施例13、比較例9ともに300
サイクルまで連続して充放電させたときの300サイク
ル後の容量維持率を表10に示す。容量維持率は式(I
I)の計算式にて算出した。
【0119】放電深度100%における合金層3a中の
Li含有率が16(atomic−%)である比較例9と
比較すると、放電深度100%における合金層3a中の
Li含有率が53(atomic−%)である実施例1
3では300サイクル後の容量維持率が60%以上増加し
た。このように、実施例13により、放電深度100%
における合金層3a中にLiを含有させることで、サイ
クル特性を大幅に向上することが証明できた。
【0120】また、300サイクル後の実施例13、比
較例9の重量エネルギー密度(Wh/kg)を表10に
示す。表10より、実施例13の重量エネルギー密度は18
2(Wh/kg)となり、比較例9と比べて実施例13
では121(Wh/kg)以上の向上がみられた。上記よ
り、実施例13では高エネルギー密度となることが証明
できた。
【0121】
【表10】
【0122】(実施例14)以下に、本発明の第2の実
施の形態の実施例14を示し、本発明を詳細に説明す
る。実施例14では、式(IV)〜(VI)を満たすように
表11に示すような電極容量設計を実施し、電池作製を
行った。
【0123】
【表11】
【0124】表11の電極容量設計を満たすように電極
作製を行い、電池作製を行った。図1に示す負極の集電
体1aには銅箔を用い、炭素層2aには圧縮後の厚みが
100μmの黒鉛を、合金層3aにはSiを用いた。合
金層3aを形成後、合金層3a上に表11に示す量のL
i蒸着を行うことでLi添加を行った。正極活物質には
マンガン酸リチウム合剤を、集電体にはアルミニウム箔
を用いた。電解液は1モル/lの濃度LiPFを溶解
させたエチレンカーボネイト(EC)とジエチルカーボ
ネイト(DEC)の混合溶媒(混合容積比:EC/DE
C=30/70)を用いた。
【0125】実施例15、実施例16、実施例17として、実
施例14での電極構成の代わりに表11の電極容量設計を
満たすように電極作製を行い、電池作製を行った。これ
以外は、実施例14と同様の作製方法にて円筒型二次電
池を組み立てた。
【0126】比較例10として、表11に示すような電
極設計を行い、実施例14と同じ材料、作製方法を用い
て表11に示すような電極設計の円筒型二次電池を組み
立てた。
【0127】充放電試験機にて上記円筒型二次電池の電
気特性評価を行った。実施例14〜17、比較例10と
もに2.5Vから4.2Vまで充放電を行った。実施例14〜1
7、比較例10ともに、初回放電後にセルを分解して電極
の一部を切り取り、二次イオン質量分析を行って合金層
3a中のLi含有比率を測定したところ、表12に示す結
果となった。実施例14〜17では、放電深度100%
における合金層3a中のLi含有率が49(atomic
−%)であるのに対し、比較例10では放電深度100%
におけるLi含有比率が16(atomic−%)であっ
た。実施例14〜17、比較例10ともに、ともに、用い
た電極と同様の電極の一部を切り取り、 直径1cmの円形
に切り抜いた後、対極をLi金属にしてコイン型電池を作
製し、0.1mAにて、正極は2.5Vから4.3Vまで、負極は2.5
Vから0Vまで充放電を行ったところ、初回充放電におい
て、正極は4.3Vで実施例14、比較例10ともに5mAh、実
施例15では4.55mAh、実施例16では4.17mAh、実施例
17では3.85mAh、負極は0Vで実施例14〜17では5.63
mAh、比較例10では5mAhの容量を確認した。
【0128】また、実施例14〜17、比較例10ともに
300サイクルまで連続して充放電させたときの300
サイクル後の容量維持率を表12に示す。容量維持率は式
(II)の計算式にて算出した。
【0129】放電深度100%における合金層3a中の
Li含有率が16(atomic−%)である比較例10
と比較すると、放電深度100%における合金層3a中
のLi含有率が49(atomic−%)である実施例1
4〜17では300サイクル後の容量維持率が63%以上
増加した。このように、実施例14〜17により、放電
深度100%における合金層3a中にLiを含有させる
ことで、サイクル特性を大幅に向上することが証明でき
た。また、300サイクル後の実施例14〜17、比較
例10の重量エネルギー密度(Wh/kg)を表12に示
す。表12より、実施例14〜17の重量エネルギー密
度は147(Wh/kg)以上となり、比較例10と比べて
実施例14〜17では93(Wh/kg)以上の向上がみ
られた。上記より、実施例14〜17では高エネルギー
密度となることが証明できた。
【0130】
【表12】
【発明の効果】本発明によれば、正極容量より大きい容
量を備える負極を備え、放電深度100%におけるリチ
ウムイオン吸蔵物質を主成分とする層中のLi含有率を
31〜67(atomic−%)に制御とすることによ
り充放電時における合金層の体積膨張収縮を緩和するこ
とにより、上記層の微粉化・剥離を抑制できる。その結
果、高い重量エネルギー密度、良好なサイクル特性を兼
ね備えたリチウムイオン二次電池を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態、第2の実施の形態
を示す非水電解液二次電池の負極の断面図の一例であ
る。
【図2】本発明の第1の実施の形態、第2の実施の形態
を示す非水電解液二次電池の負極の断面図の一例であ
る。
【図3】本発明の第2の実施の形態を示す非水電解液二
次電池の充放電曲線の一例である。
【図4】放電深度100%における負極合金層中のLi
含有率と100サイクル後における放電容量維持率との
関係を表したグラフである。
【図5】IRドロップが放電容量に及ぼす影響を説明す
るための図である。
【図6】正極容量、負極容量および添加Li容量の関係
を説明するための図である。
【符号の説明】
1a 集電体 2a 炭素層 3a 合金層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山崎 伊紀子 東京都港区芝5丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 山本 博規 東京都港区芝5丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 宇津木 功二 東京都港区芝5丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 三浦 環 東京都港区芝5丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 森 満博 東京都港区芝5丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 坂内 裕 東京都港区芝5丁目7番1号 日本電気株 式会社内 Fターム(参考) 5H029 AJ03 AJ05 AK03 AL06 AL07 AL08 AL11 AM03 AM05 AM07 BJ02 BJ12 BJ14 HJ01 HJ19 5H050 AA07 AA08 BA17 CA08 CA09 CB07 CB08 CB09 CB11 FA02 FA05 HA01 HA19

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リチウムイオンを吸蔵および放出するこ
    とのできる正極および負極を備えるリチウムイオン二次
    電池であって、前記負極は、炭素を主成分とする第一の
    層と、リチウムと合金を形成する元素を含有する第二の
    層とを含み、放電深度100%における前記第二の層中
    のリチウム含有率が31〜67(atomic−%)で
    あることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のリチウムイオン二次電池
    において、前記負極の容量が前記正極の容量よりも大き
    いことを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のリチウムイオン二次電池
    において、下記式(1)および(2)を満足する容量の
    リチウムが、前記正極または前記負極と電気的に接続さ
    れたことを特徴とするリチウムイオン二次電池。 Li=C(1−L)+Matom×L/(1−L)×Licapa・・・ (1) Li+Cat≦C+Matom×Mcapa・・・(2) (式中、Liは前記正極または負極に電気的に接続され
    たLi容量を表し、Cは前記第一の層に含まれる活物質
    の容量を表し、Lは前記第一の層の初回充放電効率を
    表し、Matomは前記第二の層に含まれる活物質の原
    子数を表し、Lは放電深度100%における前記第二
    の層中のLi含有率を表し、Licapaはリチウム1
    原子あたりの容量を表し、Catは前記正極容量を表
    し、Mcap は前記第二の層に含まれる活物質の1原
    子あたりの容量を表す。)
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3いずれかに記載のリチウ
    ムイオン二次電池において、前記リチウムと合金を形成
    する元素が、Si、Ge、In、Sn、Ag、Alおよ
    びPbからなる群から選択される元素のうち少なくとも
    一種以上を含むことを特徴とするリチウムイオン二次電
    池。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4いずれかに記載のリチウ
    ムイオン二次電池において、前記リチウムと合金を形成
    する元素が、SiまたはSnを含むことを特徴とするリ
    チウムイオン二次電池。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5いずれかに記載のリチウ
    ムイオン二次電池において、前記第一の層が、黒鉛、フ
    ラーレン、カーボンナノチューブ、ダイヤモンドライク
    カーボン、アモルファスカーボン、ハードカーボンのう
    ち、少なくとも一種を含むことを特徴とするリチウムイ
    オン二次電池。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6いずれかに記載のリチウ
    ムイオン二次電池において、前記正極の活物質が、リチ
    ウムコバルト酸化物、リチウムマンガン酸化物およびリ
    チウムニッケル酸化物からなる群から選択される化合物
    のうち少なくとも一種を含むことを特徴とするリチウム
    イオン二次電池。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7いずれかに記載のリチウ
    ムイオン二次電池において、前記正極の活物質が、マン
    ガン酸リチウムを含むことを特徴とするリチウムイオン
    二次電池。
  9. 【請求項9】 リチウムイオンを吸蔵および放出するこ
    とのできる正極および負極を備え、前記負極は、炭素を
    主成分とする第一の層とリチウムと合金を形成する元素
    を含有する第二の層とを含むリチウムイオン二次電池の
    使用方法であって、放電終了後の状態における前記負極
    第二の層中のリチウム含有率を31〜67(atomi
    c−%)とすることを特徴とするリチウム二次電池の使
    用方法。
  10. 【請求項10】 請求項9記載のリチウムイオン二次電
    池の使用方法において、前記負極の容量が前記正極の容
    量よりも大きいことを特徴とするリチウムイオン二次電
    池の使用方法。
  11. 【請求項11】 請求項9または10に記載のリチウム
    イオン二次電池の使用方法において、前記リチウムと合
    金を形成する元素が、Si、Ge、In、Sn、Ag、
    AlおよびPbからなる群から選択される元素のうち少
    なくとも一種以上を含むことを特徴とするリチウムイオ
    ン二次電池の使用方法。
  12. 【請求項12】 請求項9乃至11いずれかに記載のリ
    チウムイオン二次電池の使用方法において、前記リチウ
    ムと合金を形成する元素が、SiまたはSnを含むこと
    を特徴とするリチウムイオン二次電池の使用方法。
  13. 【請求項13】 リチウムイオンを吸蔵および放出する
    ことのできる正極および負極を備えるリチウムイオン二
    次電池の製造方法であって、炭素を主成分とする第一の
    層と、リチウムと合金を形成する元素を含有する第二の
    層とを含む負極を形成した後、前記正極または負極の表
    面に、下記式(A)〜(D)を満足する容量のリチウム
    を添加する工程を含むことを特徴とするリチウムイオン
    二次電池の製造方法。 C+Matom×Mcapa>Cat・・・(A) 0.31≦L≦0.67・・・(B) Li=C(1−L)+Matom×L/(1−L)×Licapa・・・ (C) Li+Cat≦C+Matom×Mcapa・・・(D) (式中、Liは前記正極または負極に電気的に接続され
    たLi容量を表し、Cは前記第一の層に含まれる活物質
    の容量を表し、Lは前記第一の層の初回充放電効率を
    表し、Matomは前記第二の層に含まれる活物質の原
    子数を表し、Lは放電深度100%における前記第二
    の層中のLi含有率を表し、Licapaはリチウム1
    原子あたりの容量を表し、Catは前記正極容量を表
    し、Mcap は前記第二の層に含まれる活物質の1原
    子あたりの容量を表す。)
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