JP2003203622A - 電池内リード材及びそれを用いた電池 - Google Patents

電池内リード材及びそれを用いた電池

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JP2003203622A
JP2003203622A JP2002000568A JP2002000568A JP2003203622A JP 2003203622 A JP2003203622 A JP 2003203622A JP 2002000568 A JP2002000568 A JP 2002000568A JP 2002000568 A JP2002000568 A JP 2002000568A JP 2003203622 A JP2003203622 A JP 2003203622A
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electrode lead
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Hitoshi Nakajima
均 中島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】大電流を通電することが可能な優れた電気的特
性を持ち、また耳ばりやまくれが発生せず、エネルギー
ロスおよび発熱による損傷を防止できる正極リードおよ
び負極リードを備えることにより、小型化および高エネ
ルギー密度化を実現できる電池を提供する。 【解決手段】電解液を収容する金属缶と、正極とセパレ
ータと負極とをこの順番に積層して形成した発電体と、
前記正極と正極端子とを接続する正極リードと、前記負
極と負極端子とを接続する負極リードとを備えた電池に
おいて、前記正極リードおよび負極リードがクラッド材
で形成され、このクラッド材は純銅または銅を主成分と
する合金で形成された芯材の両面に、純ニッケルまたは
ニッケルを主成分とする合金で形成された合せ材を一体
に接合して形成されていることを特徴とする電池であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電池内の正極と正
極端子を接続する正極リードあるいは負極と負極端子を
接続する負極リード用の電池内リード材及びそれを用い
た電池に係り、特にその電池内部に備えられた、電極と
発電体とを電気的に接続する正極リードおよび負極リー
ドの構成材としてクラッド材で形成された電池内リード
材及びそれを用いた電池に関する。
【0002】
【従来の技術】リチウムイオン電池やニッケル水素電池
は、一般に外殻を形成する金属缶と、この金属缶に収納
される電解液(電解質),発電体,正極端子および負極
端子とから構成される。前記発電体は正極とセパレータ
と負極とを順番に積層して構成されており、この発電体
は捲回して金属缶に収納されている。上記正極と正極端
子,負極と負極端子とは、それぞれ正極リードおよび負
極リードによって電気的に接続される。
【0003】従来、この正極リードおよび負極リードの
構成材としては、耐食性に優れた純ニッケルが一般に使
用されている。
【0004】近年、電気製品の高性能化や電池の用途の
拡大に伴い、電池の小型化および高エネルギー密度化が
要求されるようになってきている。そのため、電池を構
成する各部材の小型化および薄型化が必要であるが、発
電体や正極リードおよび負極リードを小型化または薄型
化すると電気抵抗が増大するため、電気的エネルギーロ
スが大きくなるという問題があった。
【0005】その一方で、製品の高機能化および高出力
化に対応して、必要とされる電流は大きくなる傾向にあ
るため、正極リードおよび負極リードは可及的に通電容
量が大きな材料で構成することが望ましいと考えられて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記発
電体や正極リードおよび負極リードを薄型化することに
より通電容量は小さくなり、そのため、大電流を流した
ときに大きな電気的負荷が生じ、短絡が生じたり、ジュ
ール熱の発生により樹脂製部材に影響を及ぼすという欠
点があった。
【0007】そのため、正極リードおよび負極リード等
の部材をより薄型化,小型化でき、かつ大電流を流すこ
とが可能であるような電気的特性と耐食性とを備えるよ
うな材料の開発が求められていた。
【0008】こうした課題を解決する最も簡単な方法
は、正極リードおよび負極リードを電気抵抗が低い材料
で形成することである。選択可能な材料としては例え
ば、アルミニウム,銅,銀等が挙げられる。
【0009】しかし、電解液(電解質)との反応性(耐
食性)やコスト面等をすべて満足する理想的な正極リー
ドおよび負極リード用材料はこれまでのところ開発され
ていなかった。例えば銅は高い電気伝導性を持つが、正
極リードおよび負極リードとして使用するには耐食性が
低いという点で問題があった。
【0010】そのため、正極リードおよび負極リードの
材料としては、これまで主に純ニッケルが用いられてき
た。ところが、純ニッケルを正極リードおよび負極リー
ドとして用いると、縁部に耳ばりを生じ易い難点があ
る。この耳ばりが生じると電池内部材を損傷し易くな
り、電池特性を劣化させ、電池を製造してからの不良率
に影響を及ぼす原因となっていた。
【0011】そのため、この耳ばりを生じないようにす
るため、板材からリード幅にスリットする際のスリッタ
を調整する等の手段がとられる。しかし、耳ばりを抑え
るようにスリッタを調整すると、材料が持つ延性,粘性
や靭性によりまくれと呼ばれる耳部の変形が大きくなる
という傾向があり、正極リードおよび負極リードなどの
リードが樋状になり、これらリードの接触面積が低下
し、その結果、かえって電池特性を悪化させることがあ
った。
【0012】この耳ばりとまくれが電池特性に及ぼす影
響について着目し、これらを低減することを目的とした
構成は、これまでのところ提案されていなかった。従っ
て、小型化および高エネルギー密度の電池の開発を可能
とするために、電気抵抗が小さく、耳ばりやまくれが発
生しない正極リードおよび負極リード材料の開発が望ま
れていた。
【0013】本発明は上述したような課題を解決するた
めになされたものであって、電解質に対しての耐食性を
有し、大電流を通電することが可能な優れた電気的特性
を持ち、また、耳ばりやまくれが発生せず、エネルギー
ロスおよび発熱による損傷を防止した電池内リード材を
提供すること、さらにそれら電池内リード材で構成され
た正極リードおよび負極リードを備えることにより、小
型化および高エネルギー密度化した電池を提供すること
を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため、電池を小型化および高エネルギー密度
化することが可能な正極リード用および負極リード用の
電池内リード材を鋭意研究した。その結果、電池内リー
ド材の芯材として電気伝導性に優れ、比較的にコストが
安価な銅を用い、この銅の芯材の表面に耐食性に優れた
ニッケルを配置したクラッド材で構成することにより、
上記課題が効果的に解決されるとの知見を得た。
【0015】つまり、正極リードおよび負極リードを、
銅製の芯材の両面にニッケル製の合せ材を設けたクラッ
ド材で形成することにより、導電性及び耐食性が良好で
かつ電池内リード材を構成する各構成金属の厚さが薄く
なるため耳ばりを小さくすることが可能になり、またま
くれによる浮き上がりを抑制するようなスリット方法を
行うことで、耳ばり高さとまくれ高さの合計の突出量を
小さくする効果が高いとの知見を得た。
【0016】すなわち、本発明に係る電池内リード材
は、電池内の正極と正極端子を接続する正極リード用あ
るいは負極と負極端子を接続する負極リード用の電池内
リード材が、純銅または銅を主成分とする合金で形成さ
れた芯材と、その両面に配置された純ニッケルまたはニ
ッケルを主成分とする合金で形成された合せ材を一体に
接合したクラッド材で形成されていることを特徴とす
る。
【0017】本発明の電池内リード材の芯材として用い
られる銅は電気伝導性や加工性等の特性に優れている
が、正極リードおよび負極リードとして単体で使用する
には電解質に対しての耐食性及び反応性の問題があっ
た。本発明に係る電池内リード材においては、高い電気
伝導性を持つ銅製の芯材とその両面に配置された耐食性
に優れたニッケル製の合せ材とからなるクラッド材とし
た。従って、化学的特性が良好で、大電流を流通した場
合でも電気抵抗による発熱が少なく、エネルギーロスも
防止することができる。
【0018】また、電池内リード材をクラッド材で形成
することにより、電池製造時に耳ばりやまくれの発生を
抑制することができる。このため、電気伝導度の低下や
電池内部の部材への損傷を起こすことが少なく、かつ電
池特性の劣化が効果的に防止できる。
【0019】従って、正極リードおよび負極リードを小
型化および薄型化することが可能であり、より高性能で
小型化した高エネルギー密度の電池を提供することが可
能である。
【0020】また本発明に係る電池内リード材に生じる
耳ばりの高さとまくれの高さを合計した突出部の高さが
35μm以下であることが好ましい。
【0021】電池の使用時に正極リードおよび負極リー
ドに発生する耳ばりは、セパレータや正極,負極等の電
池内部の部材に傷を生じ、電池特性の劣化を招く。ま
た、まくれは正極リードおよび負極リードの接触面積の
低下を招き、エネルギーロスの原因ともなる。本発明者
らの研究によれば、正極リードおよび負極リードの耳ば
りおよびまくれとを合計した浮き上がり高さが、40μ
m以下であれば、セパレータや正極,負極等の電池内部
材の損傷が起きず、電池特性の劣化が発生しない。
【0022】本発明に係る電池内リード材においては、
この耳ばりとまくれをあわせた高さを35μm以下に抑
制することが可能であり、従来の純ニッケルを使用した
正極リードおよび負極リードに比較して電池特性の劣化
防止効果が高い。
【0023】また、本発明に係る電池内リードにおい
て、前記芯材を形成する銅を主成分とする合金の銅含有
量が99質量%以上であることが好ましい。
【0024】電池内リード材の芯材は、一般に使用され
る純銅または銅を主成分とする合金を使用することが可
能である。純銅としては、例えば、JIS H310
0,JIS C1020R等で示される無酸素銅を使用
することが可能であり、また、銅を主成分とする合金
は、銅含有量が99質量%以上である合金であることが
好ましく、例えばジルコニウムあるいはクロムなどを添
加したCr−Zr含有銅合金など公知の銅合金を使用す
ることが可能である。
【0025】さらに、本発明に係る電池内リード材にお
いて、前記合せ材を形成するニッケルを主成分とする合
金のニッケル含有量が98質量%以上であることが好ま
しい。
【0026】前記芯材の両面は一般に使用される純ニッ
ケルまたはニッケルを主成分とする合金で形成された合
せ材を使用する。純ニッケルとしては、例えば、JIS
H4551,JIS NW2200等で示される各種
純ニッケルを使用することが可能であり、また、ニッケ
ルを主成分とする合金は、ニッケル含有量が98質量%
以上であることが好ましく、例えばCuを含有したCu
含有ニッケル合金を使用することが可能である。
【0027】本発明に係る電池は、正極リードおよび負
極リードにクラッド材を使用することにより、ニッケル
の持つ耐食性と、銅の持つ電気伝導性とを活用すること
を特徴とする。従って、芯材に使用される銅および合せ
材に使用されるニッケルはどちらもそれぞれ純金属に近
い組成を有することが好ましい。
【0028】芯材および合せ材の純度は、現在の金属精
製技術およびコストから、部材の製造コストおよびクラ
ッド材としての性能をともに満足する純度として、合せ
材はニッケル98質量%以上、芯材は銅99質量%以上
としたものである。
【0029】一方、本発明に係る電池内リード材におい
ては、前記芯材の体積比率は芯材と合せ材とを合わせた
クラッド材の前体積の25%以上とすることが好まし
い。
【0030】ここで、クラッド材の比率を体積比率で表
すことは、クラッド材の場合、体積比率がクラッド材の
平均厚さの比率に等しいと考え、厚さの比に代用するこ
とが可能であるためである。
【0031】本発明者らの実施によると、芯材平均厚さ
を、クラッド材の体積比率の25%以上に形成した正極
リードおよび負極リードは、高い電気伝導性を保持しつ
つ、電池の使用時における耳ばりおよびまくれの発生を
抑制する効果が高く、電池特性を劣化させるセパレータ
や正極,負極部材の傷等を防止することが可能である。
【0032】さらに、本発明に係る電池内リード材にお
いては、前記合せ材の厚さは5μm以上とすることが好
ましい。
【0033】合せ材のニッケル層は主に耐食性を期待さ
れるものであるため、一定以上の厚さを保持する必要が
ある。本発明者らの研究によれば、表面層厚さを5μm
以上とすることにより、十分な耐食性を備えた正極リー
ドおよび負極リード材料を提供することが可能である。
【0034】さらに、本発明に係る電池は、電解質を収
容する外装材と、正極とセパレータと負極とをこの順番
に積層して形成した発電体と、前記正極と正極端子とを
接続する正極リードと、前記負極と負極端子とを接続す
る負極リードとを備えた電池において、前記正極リード
および負極リードの少なくとも1方が本発明に係る電池
内リード材で構成されていることを特徴とする。
【0035】上記構成に係る電池内リード材及びそれを
用いた電池によれば、電池内リード材を高い耐食性と電
気伝導性とを兼ね備えたクラッド材により構成したの
で、従来以上に大きな電流を通電することが可能であ
り、また、電池使用時に発生する電池内リード材の耳ば
りやまくれを防止して電池特性の劣化や発熱を防止でき
る。その結果、より小型で高性能な高エネルギー密度の
電池を提供することが可能である。
【0036】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る電池の好まし
い実施の形態について説明する。
【0037】図1に本発明に係る電池に使用される電池
内リード材の構造を示す。
【0038】図1に示すように、本発明に係る電池に使
用される電池内リード材10は、銅または銅を主成分と
する合金から構成された芯材1と、ニッケルあるいはニ
ッケルを主成分とする合金で形成された合せ材2を一体
に接合したクラッド材である。
【0039】図2に本発明に係る電池の一実施形態であ
る角型電池20の分解構造図を示す。
【0040】金属缶で形成される容器3は、例えばアル
ミニウム製の有底角型の形状の部材であり、この容器3
の底部にはガス放出弁4が形成される。発電体5は容器
3内に渦巻き状に捲回されて収納される。この発電体5
は正極6とセパレータ7と負極8とを、この順序に積層
して形成された帯状の部材である。
【0041】キャップ9は、容器3と同質材で形成さ
れ、電解液の注液孔15を有しており、中央部に孔が形
成され、この孔部に負極電極端子16がガラスハーメチ
ックシールにより取付けられている。この負極電極端子
16には、キャップタブ17が接続されており、負極リ
ード18と接続される。
【0042】正極リード19は、一端が正極6に、他端
が容器3に接続される。また、負極リード18は一端が
負極8に、他端が容器上端部のキャップ9に設けられた
負極電極端子16に接続されるキャップタブ17に接続
される。この負極リード18と正極リード19によって
発電体5と電池外部とが電気的に接続される。
【0043】そして、この容器3に発電体5を収納し、
キャップ9と容器3とを溶接により封止した後、注液孔
15から電解液を注入後し、角型電池20が製造され
る。
【0044】本発明においては、負極リード18および
正極リード19の構成材として銅とニッケルとのクラッ
ド材10を使用する。
【0045】図3に本発明に係る電池の他の一実施形態
である円筒型電池30の構造図を示す。
【0046】金属缶で形成される容器33は、例えばス
テンレス製の有底円筒状の形状の部材であり、この容器
33の底部には絶縁板34が収納される。発電体35は
容器33内に渦巻き状に捲回されて収納される。この発
電体35は正極36とセパレータ37と負極38とを、
この順序に積層して形成された帯状の部材である。
【0047】容器33には電解液が収容される。容器3
3の上端部は、中央部に孔が設けられたPTC素子39
と、このPTC素子39上に配置された安全弁45とが
設置され、この安全弁45上に配置された正極端子46
が絶縁ガスケット47を介して容器33の上端部とかし
め固定されることによって密閉される。
【0048】正極リード48は、一端が正極36に、も
う一端がPTC素子39にそれぞれ接続される。また、
負極リード49は一端が負極38に、他端が負極端子で
ある容器33に接続される。この正極リード48と負極
リード49によって発電体35と電池外部とが電気的に
接続される。
【0049】本発明においては、正極リード48および
負極リード49の構成材として銅とニッケルとのクラッ
ド材10を使用する。
【0050】本実施形態では角型電池20あるいは円筒
型電池30を例示したが、本発明に係る電池は、上記形
状の電池に限らず、他の形状の電池への適用も可能であ
り、その電池を構成する材料については何ら限定される
ものではない。
【0051】次に、本発明に係る電池の実施例について
より具体的に説明する。
【0052】すなわち、純度99.9質量%以上の無酸
素銅で形成した芯材と、純度98.5質量%以上ニッケ
ルで形成した合せ材とを用いて、表1に示す条件でクラ
ッド材を圧延法により製作し、特性,形状を測定した。
また、これらのクラッド材を使用して正極リードおよび
負極リードを製造し、リチウムイオン電池を製作した。
このリチウムイオン電池を低抵抗回路に接続して過大電
流を流す試験を行い、電気特性や発熱特性についてのデ
ータの収集を行った。なお低抵抗回路に接続することに
より、電気的にショートさせた場合と近い状態を再現す
ることができる。
【0053】試験結果を以下の表1に示す。
【0054】
【表1】
【0055】表1に示す結果から明らかなように、まず
実施例1のクラッド材では耳ばりの高さが最も効果的に
抑制され、高い耳ばり防止効果を有することが判明し
た。まくれ高さについては比較例1と同程度であった。
また耳ばり高さとまくれ高さとを合計した突出量は平均
21μmであり、突出量の上限基準値である35μmよ
りも低く抑制されていた。
【0056】実施例2のクラッド材では、耳ばり高さが
比較例1に比較して大きな差を生じなかったが、まくれ
防止効果は非常に高く、まくれ高さを平均して半分以下
に抑制することが可能である。突出量は平均13μmで
あり、きわめて高い浮き上がり防止効果が確認された。
【0057】実施例3のクラッド材では、耳ばり防止効
果は比較例1と比較して低く抑制されている。また、ま
くれを効果的に防止していることが確認され、まくれ高
さは比較例1に対して半分程度に抑制されている。突出
量は平均18μmであり、効果的に浮き上がりを防止し
ていることが判明した。
【0058】実施例4のクラッド材では、耳ばり高さは
実施例1と同等レベルに抑制されており、高い耳ばり防
止効果が発揮されることが確認できた。また、まくれ高
さは比較例1の半分以下となっており、耳ばり,まくれ
とも、その防止効果が特に高く、突出量としては、平均
12μmと最も効果的に突出量を防止することが確認さ
れた。
【0059】次に、過大電流での通電試験では、純ニッ
ケルからなる比較例の正極リードあるいは負極リードを
使用した電池では、正極リードあるいは負極リードから
の発熱が大きく、その結果、電池特性が劣化したのに対
して、実施例1〜4に係るクラッド材を使用した電池に
おいては、リードからの発熱が効果的に抑制されてお
り、電池特性の劣化が認められなかった。
【0060】この発熱抑制効果は各クラッド材の電気抵
抗値と相関関係を持つが、電池に使用した際の発熱抑制
効果は使用中の耳ばりおよびまくれによる正極リードお
よび負極リードの浮き上がりとも密接な関係を持ってい
る。
【0061】本発明者らの研究によると、表1に示すよ
うに、実施例1〜4の銅とニッケルからなるクラッド材
を正極リードあるいは負極リードに用いることにより、
従来の純ニッケル製の正極リードあるいは負極リードの
固有抵抗値に比較して電気抵抗値を小さくすることが可
能である。例えば、実施例1に係るクラッド材では、電
気抵抗値が比較例1の50%以下に低減されており、本
発明に係る電池の優位性が明らかとなった。
【0062】すなわち、クラッド材で形成した正極リー
ドおよび負極リードを備えた実施例1〜4に係る電池に
よれば、エネルギーロスや発熱の原因となる耳ばりやま
くれの発生が少なく、また、電気抵抗値が小さいため、
発熱やエネルギーロスの少ない電池を提供することが可
能であることが判明した。
【0063】
【発明の効果】以上説明の通り、本発明に係る電池内リ
ード材及びそれを用いた電池によれば、電池内リード材
を高い耐食性と電気伝導性とを兼ね備えたクラッド材に
より構成しているため、大電流を通電することが可能で
あり、また、電池使用時の電池内リード材の耳ばりやま
くれを防止して電池特性の劣化や発熱を防止できる。そ
の結果、より小型で高性能な高エネルギー密度の電池を
提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電池内リード材を形成するクラッ
ド材の構造を示す部分断面図。
【図2】本発明に係る電池の一つの実施形態である角型
電池を示す構造図。
【図3】本発明に係る電池の一つの実施形態である円筒
型電池を示す構造図。
【符号の説明】
1 芯材 2 合せ材 3 容器 4 ガス放出弁 5 発電体 6 正極 7 セパレータ 8 負極 9 キャップ 10 電池内リード材 15 注液孔 16 負極電極端子 17 キャップタブ 18 負極リード 19 正極リード 20 角型電池 30 円筒型電池 33 容器 34 絶縁板 35 発電体 36 正極 37 セパレータ 38 負極 39 PTC素子 45 安全弁 46 正極端子 47 ガスケット 48 正極リード 49 負極リード

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電池内の正極と正極端子を接続する正極
    リード用あるいは負極と負極端子を接続する負極リード
    用の電池内リード材が、純銅または銅を主成分とする合
    金で形成された芯材と、その両面に配置された純ニッケ
    ルまたはニッケルを主成分とする合金で形成された合せ
    材を一体に接合したクラッド材であることを特徴とする
    電池内リード材。
  2. 【請求項2】 前記電池内リード材に生じる耳ばりの高
    さとまくれの高さを合計した突出部の高さが35μm以
    下であることを特徴とする請求項1記載の電池内リード
    材。
  3. 【請求項3】 前記芯材を形成する銅を主成分とする合
    金の銅含有量が99質量%以上であることを特徴とする
    請求項1記載の電池内リード材。
  4. 【請求項4】 前記合せ材を形成するニッケルを主成分
    とする合金のニッケル含有量が98質量%以上であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の電池内リード材。
  5. 【請求項5】 前記芯材の体積比率は前記クラッド材の
    全体積の25%以上であることを特徴とする請求項1記
    載の電池内リード材。
  6. 【請求項6】 前記合せ材の厚さが5μm以上であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の電池内リード材。
  7. 【請求項7】 電解質を収容する外装材と、正極とセパ
    レータと負極とをこの順番に積層して形成した発電体
    と、前記正極と正極端子とを接続する正極リードと、前
    記負極と負極端子とを接続する負極リードとを備えた電
    池において、前記正極リードおよび負極リードの少なく
    とも一方が請求項1乃至請求項6いずれか1項記載の電
    池内リード材で構成されていることを特徴とする電池。
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