JP2003201212A - マトリックスメタロプロテアーゼ活性阻害剤および皮膚外用剤 - Google Patents

マトリックスメタロプロテアーゼ活性阻害剤および皮膚外用剤

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JP2003201212A
JP2003201212A JP2002263190A JP2002263190A JP2003201212A JP 2003201212 A JP2003201212 A JP 2003201212A JP 2002263190 A JP2002263190 A JP 2002263190A JP 2002263190 A JP2002263190 A JP 2002263190A JP 2003201212 A JP2003201212 A JP 2003201212A
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JP2002263190A
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Shinji Inomata
慎二 猪股
Kenichi Umishio
健一 海塩
Koji Kobayashi
孝次 小林
Motokichi Satake
元吉 佐竹
Setsuko Sekida
節子 関田
Akito Takano
昭人 高野
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Shiseido Co Ltd
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Shiseido Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 皮膚の老化に大きな影響を与えるマトリック
スメタロプロテアーゼ(MMPs)の活性に対し優れた
拮抗作用を有し、皮膚の老化に深く関係する皮膚細胞外
マトリックス成分(例えば、エラスチン、ラミニン、プ
ロテオグリカン、基底膜成分、コラーゲン等)の分解を
防止して、皮膚老化を予防・防止・改善することのでき
るMMPs活性阻害剤、皮膚外用剤を提供する。 【解決手段】 イジュ(Schima noronhae)、マツグミ
(Loranthus sp.)、シナモマム・イナース(Cinnamomu
m iners)、デスモディウム・トリクエトラム(Desmodi
um triquetrum)、アルトカルプス・エラスティクス(A
rtocarpus elasticus)、エクイセツム・デビレ(Equis
etum debile)、およびボムバックス・セイバ(Bombax
ceiba)の中から選ばれる1種または2種以上の植物、
あるいはその溶媒抽出物を含有する、マトリックスメタ
ロプロテアーゼ(MMPs)活性阻害剤、および皮膚外
用剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特定の植物あるい
はその溶媒抽出物を含有するマトリックスメタロプロテ
アーゼ活性阻害剤および皮膚外用剤に関する。さらに詳
しくは、皮膚の老化に大きな影響を与える特定のマトリ
ックスメタロプロテアーゼ(MMPs:Matrixmetalloprote
inases)の活性に対して優れた拮抗作用を有し、皮膚の
老化を効果的に予防・防止・改善することのできるMM
Ps活性阻害剤および皮膚外用剤に関する。本発明は、
基礎化粧品をはじめ、メイクアップ化粧品、頭髪用化粧
品、浴剤などに好適に使用し得るものである。
【0002】
【従来の技術】ヒトの皮膚は表皮、真皮、皮下組織の3
層に大別され、表皮と真皮は基底膜を介して接してい
る。
【0003】基底膜では、基底細胞が耐えず分裂を繰り
返し、この分裂した基底細胞が順次上方に押し上げら
れ、表皮の最上層にある角質層を形成している。角質層
は美容上の肌の性質とも関わりが極めて深いことから、
基底膜の肌への影響もまた大きい。基底膜は細胞外マト
リックス(後述)の一種とされ、タイプIVコラーゲン、
プロテオグリカン、ラミニン、フィブロネクチン等を含
む。
【0004】真皮は結合組織からなり、細胞外空間はお
もに、細胞外マトリックス(ECM: extracellular matri
x)と呼ばれる巨大分子の網目構造によって満たされて
いる。細胞外マトリックス(ECM)は、繊維性タンパ
ク質(コラーゲン、エラスチン等)や、細胞接着性タン
パク質(グリコサミノグリカン、プロテオグリカン、フ
ィブロネクチン、ラミニン等)からなり、こうした構造
により、真皮は皮膚の弾力、張りなどに大きく影響して
いる。
【0005】従来、皮膚の老化に伴う変化、すなわちし
わ、くすみ、きめの消失、弾力性の低下等に、紫外線や
更年期にみられる女性ホルモンの低下などが大きく関与
していることが知られている。これらの変化をミクロ的
にみれば、真皮でのコラーゲン、エラスチン等の細胞外
マトリックス成分(ECM)の減少・変性、さらには基
底膜損傷や表皮肥厚が起こっている。
【0006】近年研究が進み、これらの変化を誘導する
因子として、特にマトリックスメタロプロテアーゼ(M
MPs)の関与が指摘されている。MMPsは、細胞外
マトリックスタンパク質を主要な基質とする一群のプロ
テアーゼの総称名である。MMPsには多くの種類が知
られており、構造的、機能的特徴に共通点を有してはい
るものの、それぞれの基質タンパク質が異なっている
(宮崎香、他、「生化学」、68巻12号、pp.1791-1807(1
996))。
【0007】MMPsは、その構造および機能の面か
ら、通常、ゼラチナーゼ群、ストロムライシン群、コラ
ゲナーゼ群、およびその他(マトリライシン等)に分類
されている。
【0008】ゼラチナーゼ群には、MMP−2、MMP
−9等が含まれる。これらMMP−2、9は、基底膜成
分であるタイプIVコラーゲンやラミニン、真皮マトリッ
クス成分のエラスチン等を分解する酵素として知られて
いる。
【0009】ストロムライシン群には、MMP−3、M
MP−10等が含まれる。これらMMP−3、10は、
基底膜成分であるプロテオグリカンや、タイプIVコラー
ゲン、ラミニン、その他フィブロネクチン等を分解する
酵素として知られている。
【0010】コラゲナーゼ群には、MMP−1(間質コ
ラゲナーゼ)、MMP−8、MMP−13等が含まれ
る。中でもMMP−1は、真皮マトリックスの主な構成
成分であるタイプI、IIIコラーゲンや、基底膜成分で
あるプロテオグリカン等を分解する酵素として知られて
いる。MMP−8、MMP−13もタイプIコラーゲン
等の分解作用を有する。
【0011】さらに、これら各酵素は、その発現が紫外
線の照射により大きく増加し、紫外線による細胞外マト
リックス(ECM)の減少変性の原因の1つとなり、皮
膚のしわの形成等の大きな要因の1つであると考えられ
ている(V. Koivukangas etal., "Acta Derm Venereol"
(Stockh), 74, 279-282(1994); Gary J. Fisher etal.,
"Nature", 379(25),335(1996); Gary J. Fisher et a
l., "The New England Journal of Medicine", 337(2
0), 1419(1997))。また紫外線の照射以外にも、更年期
時の女性ホルモンの急激な減少・欠乏が引き金となり、
皮膚中のMMP−2、MMP−9の増加が生じ、紫外線
照射の場合と同様に、皮膚のしわ、たるみ等の発生要因
となっていることが明らかとなった(特願2001−5
0839明細書、 N. Ochiai et al., "Jpn. J. Dermat
ol.", 111(3), 532(Abs.)(2001))。このようにMMP
s活性の阻害は、種々の細胞外マトリックスを保護し、
皮膚の老化を防ぐ上で極めて重要である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
抗老化薬剤には、繊維芽細胞を活性化し、コラーゲンの
産生量を増加させる機序をもったものは多く認められる
が、細胞外マトリックス(ECM)に対する各々のMM
Psの活性阻害に着目したものは限られている(特開2
001−139466公報、特開2001−17215
7公報、特開2001−192316公報、特開200
1−192317公報)。
【0013】したがって本発明は、皮膚の老化と密接に
関系するMMPsの活性を阻害し得る製剤を提供するこ
と、特には、MMPsの中の各々の酵素活性を確実に阻
害し得るMMPs活性阻害剤、皮膚外用剤を提供するこ
とを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため、広く種々の物質についてそれぞれのM
MPs活性阻害に基づく抗老化作用を検討した結果、特
定の植物あるいはその抽出液中に優れたMMPs活性阻
害作用があることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。本発明は、皮膚の老化に大きな影響を与えるMMP
sの活性阻害効果を有し、さらには、MMPsの中でも
皮膚老化と特に密接な関係を有する各々のMMPsを確
実に阻害し、しわやたるみなどの皮膚老化を有効に予防
・防止し、改善し得る。
【0015】すなわち本発明は、イジュ(Schima noron
hae Reinw.)、マツグミ(Loranthus sp.)、シナモマ
ム・イナース(Cinnamomum iners Reinw. ex Bl.)、デ
スモディウム・トリクエトラム(Desmodium triquetrum
DC.)、アルトカルプス・エラスティクス(Artocarpus
elasticus Reinw.)、エクイセツム・デビレ(Equiset
um debile Roxb.)、およびボムバックス・セイバ(Bom
bax ceiba L.)の中から選ばれる1種または2種以上の
植物、あるいはその溶媒抽出物を含有する、マトリック
スメタロプロテアーゼ(MMPs)活性阻害剤に関す
る。
【0016】また本発明は、マトリックスメタロプロテ
アーゼ(MMPs)が、ゼラチナーゼ群、ストロムライ
シン群、およびコラゲナーゼ群に属する酵素の中から選
ばれる1種または2種以上である、上記MMPs活性阻
害剤に関する。
【0017】また本発明は、エラスチン分解抑制剤、ラ
ミニン分解抑制剤、基底膜分解抑制剤、プロテオグリカ
ン分解抑制剤、コラーゲン分解抑制剤のいずれかであ
る、上記MMPs活性阻害剤に関する。
【0018】また本発明は、イジュ(Schima noronhae
Reinw.)、マツグミ(Loranthus sp.)、シナモマム・
イナース(Cinnamomum iners Reinw. ex Bl.)、デスモ
ディウム・トリクエトラム(Desmodium triquetrum D
C.)、アルトカルプス・エラスティクス(Artocarpus e
lasticus Reinw.)、エクイセツム・デビレ(Equisetum
debile Roxb.)、およびボムバックス・セイバ(Bombax
ceiba L.)の中から選ばれる1種または2種以上の植
物、あるいはその溶媒抽出物を含有する、皮膚外用剤に
関する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳述する。
【0020】本発明に用いられるイジュ(Schima noron
hae Reinw.)は、ツバキ科(Theaceae)ヒメツバキ属
(Schima)に属する常緑の高木植物種で、亜熱帯に産す
る。樹皮は魚毒に用いられる。また花や果実を、産後の
肥立ちや、婦人病、ヒステリーなどに用いる。
【0021】マツグミ(Loranthus sp.)は、ヤドリギ
科(Loranthaceae)マツグミ属(Loranthus)に属する
植物を指す。アジアの熱帯域などに分布する。
【0022】シナモマム・イナース(Cinnamomum iners
Reinw. ex Bl.)は、クスノキ科(Lauraceae)クスノ
キ属(Cinnamomum)に属する植物種である。樹皮を解
毒、下痢止め、駆虫、潰瘍治療などに用いる。
【0023】デスモディウム・トリクエトラム(Desmod
ium triquetrum DC.)は、マメ科(Leguminosae)ヌス
ビトハギ属(Desmodium)に属する植物種である。葉を
できもの、水腫、月経不順、腎結石、リウマチなどに用
いる。
【0024】アルトカルプス・エラスティクス(Artoca
rpus elasticus Reinw.)は、クワ科(Moraceae)パン
ノキ属(Artocarpus)に属する植物種である。東南アジ
アなどに分布し、果肉や種子は食用に供される。
【0025】エクイセツム・デビレ(Equisetum debile
Roxb.)は、トクサ科トクサ属(Equisetum)に属する
シダ植物種である。
【0026】ボムバックス・セイバ(Bombax ceiba
L.)は、キワタ科(Bombacaceae)キワタ属(Bombax)
に属する植物種である。
【0027】本発明に用いられる上記各植物は、種々の
薬理活性が知られているが、いずれの植物においても、
MMPs活性阻害作用を有することは今まで知られてお
らず、今回、本発明者らが初めて見出したものである。
【0028】本発明に用いる各植物は、生のままでも乾
燥したものでも使用することができるが、使用性、製剤
化等の点から乾燥粉末あるいは溶媒抽出物として用いる
ことが好ましい。
【0029】上記植物の使用部位としては、葉、枝、
花、根、果実、果皮、種子、樹皮など、各植物体の任意
の部位を用いることができるが、特には下記部位がそれ
ぞれ好ましく用いられる。
【0030】イジュ(S. noronhae)では果実を用いる
のが特に好ましいが、他の部位を用いることもできる。
【0031】マツグミ(Loranthus sp.)では葉を用い
るのが特に好ましいが、他の部位を用いることもでき
る。
【0032】シナモマム・イナース(C.iners)では木
部を用いるのが特に好ましいが、他の部位を用いること
もできる。
【0033】デスモディウム・トリクエトラム(D.triq
uetrum)では葉および小枝を用いるのが特に好ましい
が、他の部位を用いることもできる。
【0034】アルトカルプス・エラスティクス(A. ela
sticus)では葉を用いるのが特に好ましいが、他の部位
を用いることもできる。
【0035】エクイセツム・デビレ(E. debile)では
全草を用いるのが特に好ましいが、他の部位を用いるこ
ともできる。
【0036】ボムバックス・セイバ(B. ceiba)では樹
皮、木部を用いるのが特に好ましいが、他の部位を用い
ることもできる。
【0037】上記各植物の抽出物は常法により得ること
ができ、例えば、上記各植物を抽出溶媒とともに浸漬ま
たは加熱還流した後、濾過して濃縮して得ることができ
る。抽出溶媒としては、通常抽出に用いられる溶媒であ
れば任意に用いることができ、例えば、水、メタノー
ル、エタノール、プロピレングリコール、1,3−ブチ
レングリコール、グリセリン等のアルコール類、含水ア
ルコール類、クロロホルム、ジクロルエタン、四塩化炭
素、アセトン、酢酸エチル、ヘキサン等の有機溶媒等
を、それぞれ単独あるいは組み合わせて用いることがで
きる。上記溶媒で抽出して得た抽出液をそのまま、ある
いは濃縮したエキスを吸着法、例えばイオン交換樹脂を
用いて不純物を除去したものや、ポーラスポリマー(例
えばアンバーライトXAD−2)のカラムにて吸着させ
た後、メタノールまたはエタノールで溶出し、濃縮した
ものも使用することができる。また分配法、例えば水/
酢酸エチルで抽出した抽出物等も用いられる。
【0038】上記各植物あるいはその抽出物は、安全性
が高く、MMPs中、ゼラチナーゼ群、ストロムライシ
ン群、およびコラゲナーゼ群等に属するいずれのMMP
sに対しても優れた拮抗作用、活性阻害作用を有する。
【0039】ゼラチナーゼ群に属するMMPsの活性阻
害剤としては、エラスチン分解抑制剤、ラミニン分解抑
制剤、および基底膜分解抑制剤としての適用が例示的に
挙げられる。
【0040】ストロムライシン群に属するMMPsの活
性阻害剤としては、プロテオグリカン分解抑制剤、ラミ
ニン分解抑制剤としての適用が例示的に挙げられる。
【0041】コラゲナーゼ群に属するMMPsの活性阻
害剤としては、コラーゲン分解抑制剤としての適用が例
示的に挙げられる。
【0042】また、これらはしわの予防・防止と改善を
目的とした抗しわ剤としても適用が可能である。
【0043】なお、本発明において「MMPs活性阻害
剤」は、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMPs)
活性に対し拮抗作用を有する製剤を広く意味する。
【0044】本発明に係るマトリックスメタロプロテア
ーゼ阻害剤、皮膚外用剤には、上記各各植物あるいはそ
の溶媒抽出物を含有するが、その配合量は、組成物全量
中に、乾燥質量として0.0001〜20質量%が好ま
しく、特には0.0001〜10質量%である。0.0
001質量%未満では本願発明効果が十分に発揮され難
く、一方、20質量%を超えて配合してもさほど大きな
効果の向上は認められず、また製剤化が難しくなるので
好ましくない。
【0045】本発明のMMPs活性阻害剤は、皮膚外用
剤に用いる場合、上記必須成分以外に、本発明の効果を
損わない範囲内で、通常化粧品や医薬品等の外用剤に用
いられる成分、例えば、美白剤、保湿剤、酸化防止剤、
油性成分、紫外線吸収剤、界面活性剤、増粘剤、アルコ
ール類、粉末成分、色剤、水性成分、水、各種皮膚栄養
剤等を必要に応じて適宜配合することができる。
【0046】さらに、エデト酸二ナトリウム、エデト酸
三ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリ
ウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸等の金属封鎖
剤、カフェイン、タンニン、ベラパミル、トラネキサム
酸およびその誘導体、甘草抽出物、グラブリジン、カリ
ンの果実の熱水抽出物、各種生薬、酢酸トコフェロー
ル、グリチルリチン酸およびその誘導体またはその塩等
の薬剤、ビタミンC、アスコルビン酸リン酸マグネシウ
ム、アスコルビン酸グルコシド、アルブチン、コウジ酸
等の他の美白剤、グルコース、フルクトース、マンノー
ス、ショ糖、トレハロース等の糖類、レチノイン酸、レ
チノール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール等
のビタミンA誘導体類なども適宜配合することができ
る。
【0047】本発明は、その剤型が特に限定されるもの
でなく、溶液系、可溶化系、乳化系、粉末分散系、水−
油二層系、水−油−粉末三層系、軟膏、ゲル、エアゾー
ル等、任意の剤型が適用される。
【0048】またその使用形態も任意であり、例えば化
粧水、乳液、クリーム、パック等のフェーシャル化粧料
やファンデーションの他、メーキャップ化粧料、毛髪用
化粧料、芳香化粧料、浴用剤等に用いることができる
が、これら例示に限定されるものでないことはもちろん
である。
【0049】
【実施例】次に、実施例によって本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明の技術的範囲はこれら実施例によっ
てなんら限定されるものではない。
【0050】実施例に先立ち、本発明に用いられる各植
物抽出物のMMP−9、MMP−3およびMMP−1活
性阻害効果について、試験方法と評価方法について説明
する。
【0051】[試験方法および評価方法] 1.試料の調製
【0052】(1)植物抽出物 表1に示すように、各植物をそれぞれ室温で1週間メタ
ノールに浸漬し、抽出液を得た。この抽出液を濃縮して
各植物抽出物(メタノール抽出物)を得た。
【0053】
【表1】
【0054】(2)試料溶液 上記植物抽出物をジメチルスルホキシド(DMSO)に
濃度2質量%となるよう溶解して、植物抽出物含有溶液
とした。
【0055】この植物抽出物含有溶液をそれぞれ、測定
用緩衝液(0.4M NaCl、10mM CaCl2
を含むpH7.4の0.1Mトリス)で希釈して、表2
〜4に示すように濃度を調整し、これを試料溶液として
用い、以下の実験を行った。
【0056】2.MMPs活性阻害効果試験
【0057】(1)MMP−9活性阻害率 ゼラチナーゼ群に属する酵素としてMMP−9を用い
て、その活性阻害率を測定した。測定は以下のように行
った。
【0058】すなわち、0.2質量%ゼラチンを含むS
DS−ポリアクリルアミドゲル(10%T)を作製し、
全レーンにヒト細胞由来のMMP−9溶液を一定量アプ
ライし、電気泳動を行った。泳動後のゲルを2.5質量
%「TritonX−100」で洗浄し、さらにインキュベーショ
ン用緩衝液(0.01mM ZnSO4、5mM Ca
Cl2を含むpH8.0の50mMトリス)で十分にS
DSを除いた。ゲルを短冊状に切断し、各切断ゲルを、
試料を所定濃度添加したインキュベーション用緩衝液に
浸して、37℃で一晩インキュベートした。
【0059】インキュベーション後、ゲルをクマッシー
ブリリアントブルー染色し、脱色後に現れるバンドの太
さをイメージアナライザー(バイオラド社製「Fluor-S
Multi Imager」)で定量化した。
【0060】そして、植物抽出物を含まない反応系(コ
ントロール。DMSO)でのバンドの値に対する、植物
抽出物を含んだ系(上記試料溶液)でのバンドの減少値
を求め、MMP−9活性阻害率(%)を算出した。結果
を表2に示す。また参考例として、MMPs活性阻害作
用がよく知られている物質であるエチレンジアミン四酢
酸(EDTA)についても、上記と同様の試験を行っ
た。結果を併せて表2に示す。
【0061】(2)MMP−1、3活性阻害率 測定にはヤガイ製のストロメリシン−1、I型コラゲナ
ーゼの測定キットを用いた。MMPとしてヒト細胞由来
の各酵素を用いた。すなわち、ストロムライシン群に属
する酵素としてMMP−3を、コラゲナーゼ群に属する
酵素としてMMP−1を、それぞれ用いた(いずれもヤ
ガイ製)。
【0062】上記試料溶液50μlと一定量の酵素
(0.4単位/ml)を含んだ酵素溶液100μl、そ
して蛍光標識基質溶液(1mg/ml)50μlを合わ
せ、一定時間(2〜4時間)、42℃でインキュベート
した後、エタノール溶液を添加して酵素反応停止後、遠
心分離により未反応の基質を沈殿させ、上清に残った分
解した基質の蛍光強度を測定し、基質の分解率を求め
た。
【0063】そして、植物抽出物を含まない反応系(コ
ントロール。DMSO)での基質分解率に対する、植物
抽出物を含んだ系(上記試料溶液)での分解率の割合よ
り、植物抽出物の各酵素活性阻害率を求めた。結果を表
3、4に示す。
【0064】また参考例として、MMPs活性阻害作用
がよく知られている物質であるエチレンジアミン四酢酸
(EDTA)についても、上記と同様の試験を行った。
結果を併せて表3、4に示す。
【0065】
【表2】
【0066】
【表3】
【0067】
【表4】
【0068】表2〜4から明らかなように、本発明に用
いられる各植物抽出物のMMP−9、MMP−3、MM
P−1活性阻害効果は、EDTAのMMP−9、MMP
−3、MMP−1活性阻害効果に比べ極めて優れたもの
であった。したがって、これら植物あるいは植物抽出物
を用いて、皮膚の老化を効果的に予防・防止・改善する
ことができる。
【0069】以下に、さらに本発明の処方例を実施例と
して挙げる。
【0070】 (実施例1) クリーム (配 合 成 分) (質量%) (1)ステアリン酸 5.0 (2)ステアリルアルコール 4.0 (3)イソプロピルミリステート 18.0 (4)グリセリンモノステアリン酸エステル 3.0 (5)プロピレングリコール 10.0 (6)Schima noronhae 抽出物 0.01 (1,3−ブチレングリコール50%抽出液。濃度1.09%) (7)苛性カリ 0.2 (8)亜硫酸水素ナトリウム 0.01 (9)防腐剤 適 量 (10)香料 適 量 (11)イオン交換水 残 余 (製法)(11)に(5)〜(7)を加え溶解し、加熱
して70℃に保つ(水相)。一方、(1)〜(4)、
(8)〜(10)を混合し加熱融解して70℃に保つ
(油相)。水相に油相を徐々に加え、全部加え終わって
からしばらくその温度に保ち、反応を起こさせる。その
後、ホモミキサーで均一に乳化し、よくかき混ぜながら
30℃まで冷却する。
【0071】 (実施例2) クリーム (配 合 成 分) (質量%) (1)ステアリン酸 2.0 (2)ステアリルアルコール 7.0 (3)水添ラノリン 2.0 (4)スクワラン 5.0 (5)2−オクチルドデシルアルコール 6.0 (6)ポリオキシエチレン(25モル) セチルアルコールエーテル 3.0 (7)グリセリンモノステアリン酸エステル 2.0 (8)プロピレングリコール 5.0 (9)Loranthus sp.抽出物(エタノール抽出液。濃度1.50%) 0.05 (10)亜硫酸水素ナトリウム 0.03 (11)エチルパラベン 0.3 (12)香料 適 量 (13)イオン交換水 残 余 (製法)(13)に(8)を加え、加熱して70℃に保
つ(水相)。一方、(1)〜(7)、(9)〜(12)
を混合し、加熱融解して70℃に保つ(油相)。水相に
油相を加え予備乳化を行い、ホモミキサーで均一に乳化
した後、よくかき混ぜながら30℃まで冷却する。
【0072】 (実施例3) クリーム (配 合 成 分) (質量%) (1)固形パラフィン 5.0 (2)ミツロウ 10.0 (3)ワセリン 15.0 (4)流動パラフィン 41.0 (5)グリセリンモノステアリン酸エステル 2.0 (6)ポリオキシエチレン(20モル) ソルビタンモノラウリル酸エステル 2.0 (7)石鹸粉末 0.1 (8)硼砂 0.2 (9)Cinnamomum iners 抽出物(アセトン抽出。固形分) 0.05 (10)ヤシ抽出物(エタノール抽出。固形分) 0.05 (11)亜硫酸水素ナトリウム 0.03 (12)エチルパラベン 0.3 (13)香料 適 量 (14)イオン交換水 残 余 (製法)(14)に(7)、(8)を加え、加熱して7
0℃に保つ(水相)。一方、(1)〜(6)、(9)〜
(14)を混合し加熱融解して70℃に保つ(油相)。
水相に油相をかき混ぜながら徐々に加え反応を行う。反
応終了後、ホモミキサーで均一に乳化し、乳化後よくか
き混ぜながら30℃まで冷却する。
【0073】 (実施例4) 乳液 (配 合 成 分) (質量%) (1)ステアリン酸 2.5 (2)セチルアルコール 1.5 (3)ワセリン 5.0 (4)流動パラフィン 10.0 (5)ポリオキシエチレン(10モル) モノオレイン酸エステル 2.0 (6)ポリエチレングリコール1500 3.0 (7)トリエタノールアミン 1.0 (8)カルボキシビニルポリマー 0.05 (「カーボポール941」、B.F.Goodrich社) (9)Desmodium triquetrum 抽出物 0.01 (酢酸エチルエステル抽出。固形分) (10)亜硫酸水素ナトリウム 0.01 (11)エチルパラベン 0.3 (12)香料 適 量 (13)イオン交換水 残 余 (製法)少量の(13)に(8)を溶解する(A相)。
一方、残りの(13)に(6)、(7)を加え、加熱溶
解して70℃に保つ(水相)。(1)〜(5)、(9)
〜(12)を混合し、加熱融解して70℃に保つ(油
相)。水相に油相を加え、予備乳化を行い、A相を加え
ホモミキサーで均一に乳化し、乳化後よくかき混ぜなが
ら30℃まで冷却する。
【0074】 (実施例5) 乳液 (配 合 成 分) (質量%) (1)マイクロクリスタリンワックス 1.0 (2)ミツロウ 2.0 (3)ラノリン 20.0 (4)流動パラフィン 10.0 (5)スクワラン 5.0 (6)ソルビタンセスキオレイン酸エステル 4.0 (7)ポリオキシエチレン(20モル) ソルビタンモノオレイン酸エステル 1.0 (8)プロピレングリコール 7.0 (9)Artocarpus elasticus 抽出物(アセトン抽出。固形分) 10.0 (10)亜硫酸水素ナトリウム 0.01 (11)エチルパラベン 0.3 (12)香料 適 量 (13)イオン交換水 残 余 (製法)(13)に(8)を加え、加熱して70℃に保
つ(水相)。一方、(1)〜(7)、(9)〜(12)
を混合し、加熱融解して70℃に保つ(油相)。油相を
かき混ぜながらこれに水相を徐々に加え、ホモミキサー
で均一に乳化する。乳化後、よくかき混ぜながら30℃
まで冷却する。
【0075】 (実施例6) ゼリー (配 合 成 分) (質量%) (1)95%エチルアルコール 10.0 (2)ジプロピレングリコール 15.0 (3)ポリオキシエチレン(50モル) オレイルアルコールエーテル 2.0 (4)カルボキシビニルポリマー 1.0 (「カーボポール940」、B.F.Goodrich社) (5)苛性ソーダ 0.15 (6)L−アルギニン 0.1 (7)Equisetum debile 抽出物 7.0 (50%エタノール抽出液。濃度1.02%) (8)2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン スルホン酸ナトリウム 0.05 (9)エチレンジアミンテトラアセテート・3Na・2水 0.05 (10)メチルパラベン 0.2 (11)香料 適 量 (12)イオン交換水 残 余 (製法)(12)に(4)を均一に溶解する(水相)。
一方、(1)に(7)、(3)を溶解し、これを水相に
添加する。次いでここに(2)、(8)〜(11)を加
えた後、(5)、(6)で中和させ増粘する。
【0076】 (実施例7) 美容液 (配 合 成 分) (質量%) (A相) エチルアルコール(95%) 10.0 ポリオキシエチレン(20モル)オクチルドデカノール 1.0 パントテニールエチルエーテル 0.1 Schima noronhae 抽出物(メタノール抽出。固形分) 1.5 メチルパラベン 0.15 (B相) 水酸化カリウム 0.1 (C相) グリセリン 5.0 ジプロピレングリコール 10.0 亜硫酸水素ナトリウム 0.03 カルボキシビニルポリマー 0.2 (「カーボポール940」、B.F.Goodrich社) 精製水 残 余 (製法)A相、C相をそれぞれ均一に溶解し、C相にA
相を加えて可溶化する。次いでB相を加えた後、容器に
充填する。
【0077】 (実施例8) パック (配 合 成 分) (質量%) (A相) ジプロピレングリコール 5.0 ポリオキシエチレン(60モル)硬化ヒマシ油 5.0 (B相) Loranthus sp.抽出物(メタノール抽出。固形分) 0.01 オリーブ油 5.0 酢酸トコフェロール 0.2 エチルパラベン 0.2 香料 0.2 (C相) 亜硫酸水素ナトリウム 0.03 ポリビニルアルコール(ケン化度90、重合度2,000) 13.0 エタノール 7.0 精製水 残 余 (製法)A相、B相、C相をそれぞれ均一に溶解し、A
相にB相を加えて可溶化する。次いでこれをC相に加え
た後、容器に充填する。
【0078】 (実施例9) 固形ファンデーション (配 合 成 分) (質量%) (1)タルク 43.1 (2)カオリン 15.0 (3)セリサイト 10.0 (4)亜鉛華 7.0 (5)二酸化チタン 3.8 (6)黄色酸化鉄 2.9 (7)黒色酸化鉄 0.2 (8)スクワラン 8.0 (9)イソステアリン酸 4.0 (10)モノオレイン酸POEソルビタン 3.0 (11)オクタン酸イソセチル 2.0 (12)Cinnamomum iners抽出物(エタノール抽出液。濃度1.49%) 1.0 (13)防腐剤 適 量 (14)香料 適 量 (製法)(1)〜(7)の粉末成分をブレンダーで十分
混合し、これに(8)〜(11)の油性成分、(1
2)、(13)、(14)を加えよく混練した後、容器
に充填、成型する。
【0079】 (実施例10) 乳化型ファンデーション(クリームタイプ) (配 合 成 分) (質量%) (粉体部) 二酸化チタン 10.3 セリサイト 5.4 カオリン 3.0 黄色酸化鉄 0.8 ベンガラ 0.3 黒色酸化鉄 0.2 (油相) デカメチルシクロペンタシロキサン 11.5 流動パラフィン 4.5 ポリオキシエチレン変性ジメチルポリシロキサン 4.0 (水相) 精製水 51.0 1,3−ブチレングリコール 4.5 Desmodium triquetrum抽出物(エタノール抽出液。濃度2.0%) 1.5 ソルビタンセスキオレイン酸エステル 3.0 防腐剤 適 量 香料 適 量 (製法)水相を加熱攪拌後、十分に混合粉砕した粉体部
を添加してホモミキサー処理した。さらに加熱混合した
油相を加えてホモミキサー処理した後、攪拌しながら香
料を添加し、室温まで冷却する。
【0080】 (実施例11) クリーム (配 合 成 分) (質量%) (1)ステアリン酸 5.0 (2)ステアリルアルコール 4.0 (3)イソプロピルミリステート 18.0 (4)グリセリンモノステアリン酸エステル 3.0 (5)プロピレングリコール 10.0 (6)Bombax ceiba抽出物 0.01 (1,3−ブチレングリコール50%抽出液。濃度1.30%) (7)苛性カリ 0.2 (8)亜硫酸水素ナトリウム 0.01 (9)防腐剤 適 量 (10)香料 適 量 (11)イオン交換水 残 余 (製法)(11)に(5)〜(7)を加え溶解し、加熱
して70℃に保つ(水相)。一方、(1)〜(4)、
(8)〜(10)を混合し加熱融解して70℃に保つ
(油相)。水相に油相を徐々に加え、全部加え終わって
からしばらくその温度に保ち、反応を起こさせる。その
後、ホモミキサーで均一に乳化し、よくかき混ぜながら
30℃まで冷却する。
【0081】 (実施例12) クリーム (配 合 成 分) (質量%) (1)ステアリン酸 2.0 (2)ステアリルアルコール 7.0 (3)水添ラノリン 2.0 (4)スクワラン 5.0 (5)2−オクチルドデシルアルコール 6.0 (6)ポリオキシエチレン(25モル) セチルアルコールエーテル 3.0 (7)グリセリンモノステアリン酸エステル 2.0 (8)プロピレングリコール 5.0 (9)Bombax ceiba抽出物(エタノール抽出液。濃度2.01%) 0.05 (10)亜硫酸水素ナトリウム 0.03 (11)エチルパラベン 0.3 (12)香料 適 量 (13)イオン交換水 残 余 (製法)(13)に(8)を加え、加熱して70℃に保
つ(水相)。一方、(1)〜(7)、(9)〜(12)
を混合し、加熱融解して70℃に保つ(油相)。水相に
油相を加え予備乳化を行い、ホモミキサーで均一に乳化
した後、よくかき混ぜながら30℃まで冷却する。
【0082】 (実施例13) クリーム (配 合 成 分) (質量%) (1)固形パラフィン 5.0 (2)ミツロウ 10.0 (3)ワセリン 15.0 (4)流動パラフィン 41.0 (5)グリセリンモノステアリン酸エステル 2.0 (6)ポリオキシエチレン(20モル) ソルビタンモノラウリル酸エステル 2.0 (7)石鹸粉末 0.1 (8)硼砂 0.2 (9)Bombax ceiba抽出物(アセトン抽出。固形分) 0.05 (10)ヤシ抽出物(エタノール抽出。固形分) 0.05 (11)亜硫酸水素ナトリウム 0.03 (12)エチルパラベン 0.3 (13)香料 適 量 (14)イオン交換水 残 余 (製法)(14)に(7)、(8)を加え、加熱して7
0℃に保つ(水相)。一方、(1)〜(6)、(9)〜
(14)を混合し加熱融解して70℃に保つ(油相)。
水相に油相をかき混ぜながら徐々に加え反応を行う。反
応終了後、ホモミキサーで均一に乳化し、乳化後よくか
き混ぜながら30℃まで冷却する。
【0083】 (実施例14) 乳液 (配 合 成 分) (質量%) (1)ステアリン酸 2.5 (2)セチルアルコール 1.5 (3)ワセリン 5.0 (4)流動パラフィン 10.0 (5)ポリオキシエチレン(10モル) モノオレイン酸エステル 2.0 (6)ポリエチレングリコール1500 3.0 (7)トリエタノールアミン 1.0 (8)カルボキシビニルポリマー 0.05 (「カーボポール941」、B.F.Goodrich社) (9)Bombax ceiba抽出物(酢酸エチルエステル抽出。固形分) 0.01 (10)亜硫酸水素ナトリウム 0.01 (11)エチルパラベン 0.3 (12)香料 適 量 (13)イオン交換水 残 余 (製法)少量の(13)に(8)を溶解する(A相)。
一方、残りの(13)に(6)、(7)を加え、加熱溶
解して70℃に保つ(水相)。(1)〜(5)、(9)
〜(12)を混合し、加熱融解して70℃に保つ(油
相)。水相に油相を加え、予備乳化を行い、A相を加え
ホモミキサーで均一に乳化し、乳化後よくかき混ぜなが
ら30℃まで冷却する。
【0084】 (実施例15) 乳液 (配 合 成 分) (質量%) (1)マイクロクリスタリンワックス 1.0 (2)ミツロウ 2.0 (3)ラノリン 20.0 (4)流動パラフィン 10.0 (5)スクワラン 5.0 (6)ソルビタンセスキオレイン酸エステル 4.0 (7)ポリオキシエチレン(20モル) ソルビタンモノオレイン酸エステル 1.0 (8)プロピレングリコール 7.0 (9)Bombax ceiba抽出物(アセトン抽出。固形分) 10.0 (10)亜硫酸水素ナトリウム 0.01 (11)エチルパラベン 0.3 (12)香料 適 量 (13)イオン交換水 残 余 (製法)(13)に(8)を加え、加熱して70℃に保
つ(水相)。一方、(1)〜(7)、(9)〜(12)
を混合し、加熱融解して70℃に保つ(油相)。油相を
かき混ぜながらこれに水相を徐々に加え、ホモミキサー
で均一に乳化する。乳化後、よくかき混ぜながら30℃
まで冷却する。
【0085】 (実施例16) ゼリー (配 合 成 分) (質量%) (1)95%エチルアルコール 10.0 (2)ジプロピレングリコール 15.0 (3)ポリオキシエチレン(50モル) オレイルアルコールエーテル 2.0 (4)カルボキシビニルポリマー 1.0 (「カーボポール940」、B.F.Goodrich社) (5)苛性ソーダ 0.15 (6)L−アルギニン 0.1 (7)Bombax ceiba抽出物(50%エタノール抽出液。濃度1.85%) 7.0 (8)2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン スルホン酸ナトリウム 0.05 (9)エチレンジアミンテトラアセテート・3Na・2水 0.05 (10)メチルパラベン 0.2 (11)香料 適 量 (12)イオン交換水 残 余 (製法)(12)に(4)を均一に溶解する(水相)。
一方、(1)に(7)、(3)を溶解し、これを水相に
添加する。次いでここに(2)、(8)〜(11)を加
えた後、(5)、(6)で中和させ増粘する。
【0086】 (実施例17) 美容液 (配 合 成 分) (質量%) (A相) エチルアルコール(95%) 10.0 ポリオキシエチレン(20モル)オクチルドデカノール 1.0 パントテニールエチルエーテル 0.1 Bombax ceiba 抽出物(メタノール抽出。固形分) 1.5 メチルパラベン 0.15 (B相) 水酸化カリウム 0.1 (C相) グリセリン 5.0 ジプロピレングリコール 10.0 亜硫酸水素ナトリウム 0.03 カルボキシビニルポリマー 0.2 (「カーボポール940」、B.F.Goodrich社) 精製水 残 余 (製法)A相、C相をそれぞれ均一に溶解し、C相にA
相を加えて可溶化する。次いでB相を加えた後、容器に
充填する。
【0087】 (実施例18) パック (配 合 成 分) (質量%) (A相) ジプロピレングリコール 5.0 ポリオキシエチレン(60モル)硬化ヒマシ油 5.0 (B相) Bombax ceiba 抽出物(メタノール抽出。固形分) 0.01 オリーブ油 5.0 酢酸トコフェロール 0.2 エチルパラベン 0.2 香料 0.2 (C相) 亜硫酸水素ナトリウム 0.03 ポリビニルアルコール(ケン化度90、重合度2,000) 13.0 エタノール 7.0 精製水 残 余 (製法)A相、B相、C相をそれぞれ均一に溶解し、A
相にB相を加えて可溶化する。次いでこれをC相に加え
た後、容器に充填する。
【0088】 (実施例19) 固形ファンデーション (配 合 成 分) (質量%) (1)タルク 43.1 (2)カオリン 15.0 (3)セリサイト 10.0 (4)亜鉛華 7.0 (5)二酸化チタン 3.8 (6)黄色酸化鉄 2.9 (7)黒色酸化鉄 0.2 (8)スクワラン 8.0 (9)イソステアリン酸 4.0 (10)モノオレイン酸POEソルビタン 3.0 (11)オクタン酸イソセチル 2.0 (12)Bombax ceiba抽出物(エタノール抽出物。固形分) 1.0 (13)防腐剤 適 量 (14)香料 適 量 (製法)(1)〜(7)の粉末成分をブレンダーで十分
混合し、これに(8)〜(11)の油性成分、(1
2)、(13)、(14)を加えよく混練した後、容器
に充填、成型する。
【0089】 (実施例20) 乳化型ファンデーション(クリームタイプ) (配 合 成 分) (質量%) (粉体部) 二酸化チタン 10.3 セリサイト 5.4 カオリン 3.0 黄色酸化鉄 0.8 ベンガラ 0.3 黒色酸化鉄 0.2 (油相) デカメチルシクロペンタシロキサン 11.5 流動パラフィン 4.5 ポリオキシエチレン変性ジメチルポリシロキサン 4.0 (水相) 精製水 51.0 1,3−ブチレングリコール 4.5 Bombax ceiba抽出物(エタノール抽出液。濃度2.10%) 1.5 ソルビタンセスキオレイン酸エステル 3.0 防腐剤 適 量 香料 適 量 (製法)水相を加熱攪拌後、十分に混合粉砕した粉体部
を添加してホモミキサー処理した。さらに加熱混合した
油相を加えてホモミキサー処理した後、攪拌しながら香
料を添加し、室温まで冷却する。
【0090】上記実施例1〜20の皮膚外用剤はいずれ
もMMPs活性阻害作用に優れ、皮膚の老化を効果的に
予防・防止・改善することができる。
【0091】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のMMP
s活性阻害剤および抗皮膚外用剤は、優れたMMPs活
性阻害効果を有し、皮膚の老化に深く関係する皮膚細胞
外マトリックス成分(例えば、エラスチン、ラミニン、
プロテオグリカン、基底膜成分、コラーゲン等)の分解
を防止して、繊維を保持し、皮膚の老化を予防・防止・
改善し、弾力のある、しわやたるみのない、若々しい肌
の状態を維持することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 17/16 A61P 17/16 43/00 111 43/00 111 (72)発明者 海塩 健一 神奈川県横浜市都筑区早渕2−2−1 株 式会社資生堂リサーチセンター(新横浜) 内 (72)発明者 小林 孝次 神奈川県横浜市都筑区早渕2−2−1 株 式会社資生堂リサーチセンター(新横浜) 内 (72)発明者 佐竹 元吉 神奈川県厚木市水引2−2−24 (72)発明者 関田 節子 茨城県つくば市松代4−26 405−1003 (72)発明者 高野 昭人 神奈川県相模原市下溝2034−18 Fターム(参考) 4C083 AA082 AA111 AA112 AB032 AB152 AB212 AB232 AB242 AB352 AB432 AB442 AC022 AC072 AC092 AC102 AC122 AC182 AC242 AC262 AC352 AC422 AC442 AC482 AC532 AC542 AC582 AC642 AC792 AD042 AD092 AD112 AD162 AD172 AD512 AD662 CC02 CC04 CC05 CC07 CC12 DD21 DD31 DD41 EE11 EE50 4C088 AA18 AB12 AB33 AB34 AB45 AB59 AC03 AC04 AC05 AC06 AC11 BA08 MA16 MA27 MA28 MA63 NA14 ZA89 ZC19

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イジュ(Schima noronhae Reinw.)、マ
    ツグミ(Loranthussp.)、シナモマム・イナース(Cinn
    amomum iners Reinw. ex Bl.)、デスモディウム・トリ
    クエトラム(Desmodium triquetrum DC.)、アルトカル
    プス・エラスティクス(Artocarpus elasticus Rein
    w.)、エクイセツム・デビレ(Equisetum debile Rox
    b.)、およびボムバックス・セイバ(Bombax ceiba
    L.)の中から選ばれる1種または2種以上の植物、ある
    いはその溶媒抽出物を含有する、マトリックスメタロプ
    ロテアーゼ(MMPs)活性阻害剤。
  2. 【請求項2】 マトリックスメタロプロテアーゼ(MM
    Ps)が、ゼラチナーゼ群、ストロムライシン群、およ
    びコラゲナーゼ群に属する酵素の中から選ばれる1種ま
    たは2種以上である、請求項1記載のMMPs活性阻害
    剤。
  3. 【請求項3】 エラスチン分解抑制剤である、請求項1
    または2記載のMMPs活性阻害剤。
  4. 【請求項4】 ラミニン分解抑制剤である、請求項1ま
    たは2記載のMMPs活性阻害剤。
  5. 【請求項5】 基底膜分解抑制剤である、請求項1また
    は2記載のMMPs活性阻害剤。
  6. 【請求項6】 プロテオグリカン分解抑制剤である、請
    求項1または2記載のMMPs活性阻害剤。
  7. 【請求項7】 コラーゲン分解抑制剤である、請求項1
    または2記載のMMPs活性阻害剤。
  8. 【請求項8】 イジュ(Schima noronhae Reinw.)、マ
    ツグミ(Loranthussp.)、シナモマム・イナース(Cinn
    amomum iners Reinw. ex Bl.)、デスモディウム・トリ
    クエトラム(Desmodium triquetrum DC.)、アルトカル
    プス・エラスティクス(Artocarpus elasticus Rein
    w.)、エクイセツム・デビレ(Equisetum debile Rox
    b.)およびボムバックス・セイバ(Bombax ceiba L.)
    の中から選ばれる1種または2種以上の植物、あるいは
    その溶媒抽出物を含有する、皮膚外用剤。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004019961A1 (en) * 2002-08-30 2004-03-11 Biopharmacopae Design International Inc. Plant extracts for treatment of angiogenesis and metastasis
JP2005075786A (ja) * 2003-09-01 2005-03-24 Maruzen Pharmaceut Co Ltd テストステロン5α−レダクターゼ阻害剤および養毛化粧料
JP2008137923A (ja) * 2006-11-30 2008-06-19 Noevir Co Ltd 皮膚外用剤及び飲食品
CN104055703A (zh) * 2014-06-18 2014-09-24 中山职业技术学院 一种去屑止痒洗发水及其制备方法
EP3727603B1 (fr) * 2017-12-22 2023-03-01 Laboratoires Expanscience Extrait de fleurs de kapokier et compositions cosmetiques, pharmaceutiques ou dermatologiques le comprenant

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JP2008137923A (ja) * 2006-11-30 2008-06-19 Noevir Co Ltd 皮膚外用剤及び飲食品
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