JPH11315008A - 抗老化剤 - Google Patents

抗老化剤

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JPH11315008A
JPH11315008A JP10329408A JP32940898A JPH11315008A JP H11315008 A JPH11315008 A JP H11315008A JP 10329408 A JP10329408 A JP 10329408A JP 32940898 A JP32940898 A JP 32940898A JP H11315008 A JPH11315008 A JP H11315008A
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skin
extract
phase
aging
solvent
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JP10329408A
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Shinji Inomata
慎二 猪股
Masahiro Ota
正弘 大田
Yumiko Suzuki
裕美子 鈴木
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Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エラスターゼ阻害作用およびコラゲナーゼ阻
害作用を有し、皮膚のハリや弾力を保持し、若々しい肌
の状態を維持することのできる抗老化剤を提供する。 【解決手段】 オトギリソウ(学名:Hypericium erect
um T.)またはセイヨウオトギリソウ(学名:Hypericiu
m perforatium L.)のようなオトギリソウ科(Hyperica
ceae)に属する植物の溶媒抽出物を有効成分として配合
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、植物抽出物を配合
した抗老化剤に関し、さらに詳しくは、エラスターゼ阻
害作用およびコラゲナーゼ阻害作用を有し、皮膚のハリ
や弾力を保持し、若々しい肌の状態を維持することので
きる抗老化剤に関する。本発明の抗老化剤は、基礎化粧
品をはじめ、メーキャップ化粧品、頭髪用化粧品、浴剤
などに好適に使用しうるものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、抗老化剤の必要性に考慮されてきていたが、老化に
関するメカニズム、定義などが明らかではなかったた
め、一般的には、肌の潤いとして保湿状態の計測や肌の
弾力の計測を行ったり、肌の色を視覚的に観察して判定
してきた。ところが近年、老化に関する研究が進めら
れ、皮膚老化の原因としては、マクロ的にみれば加齢が
重要な因子であり、さらに乾燥、酸化、太陽光(紫外
線)による影響等も皮膚老化に関わる直接的な因子とし
て挙げられてきている。皮膚老化の具体的な現象として
は、皮膚真皮におけるコラーゲンやエラスチンの減少、
ヒアルロン酸をはじめとするムコ多糖類の減少、紫外線
による細胞の損傷などが知られている。このうちエラス
チンは、互いに架橋を作って組織の弾性に寄与している
ものであるが、紫外線暴露や加齢により、エラスチン破
壊酵素であるエラスターゼが過剰発現することによって
エラスチンが変性・破壊されることが、皮膚の弾力性低
下につながると考えられている。従って、エラスターゼ
の働きを抑えて、皮膚に弾力やハリを与えるエラスチン
の変性・破壊を防止することが皮膚の老化防止に重要で
ある。
【0003】また、コラーゲンについては、コラゲナー
ゼ、即ちMMP1(マトリックスメタロプロテアーゼ)
が皮膚の真皮マトリックスの主な構成成分であるタイプ
I,IIIコラーゲンを分解する酵素として知られている
が、その発現は紫外線の照射により大きく増加し、紫外
線によるコラーゲンの減少変性の原因の一つとなり、皮
膚のシワの形成等の大きな要因の一つであると考えられ
る。コラゲナーゼ活性を阻害することはコラーゲンを保
護し、線維を形成するマトリックスを保護することとな
り、皮膚の老化を防ぐうえで重要である。ところが、従
来の抗老化薬剤には、線維芽細胞を活性化し、コラーゲ
ンの産生量を増加させる機序を持ったものは多く認めら
れるが、コラゲナーゼ活性の阻害に着目したものは存在
していない。
【0004】したがって本発明は、エラスターゼの活性
を抑えると共に、コラゲナーゼの活性を抑えて皮膚の線
維成分を保護し、皮膚のハリ、弾力を回復・維持するこ
とで皮膚の老化を防止し、若々しい肌の状態を維持する
効果を奏する抗老化剤を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
の解決に向けて鋭意検討を行った結果、オトギリソウ科
(Hypericaceae)に属する植物の溶媒抽出物が優れたエ
ラスターゼ阻害活性およびコラゲナーゼ阻害活性を有し
ていることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0006】即ち本発明は、オトギリソウ科(Hyperica
ceae)に属する植物の溶媒抽出物を有効成分として配合
することを特徴とする抗老化剤である。また本発明によ
れば、上記植物の溶媒抽出物を含む老化防止用化粧料が
提供される。
【0007】以下、本発明の構成について、詳細に説明
する。本発明に用いられるオトギリソウ科(Hypericace
ae)に属する植物としては、オトギリソウ(Hypericium
erectum T.)またはセイヨウオトギリソウ(Hypericiu
m perforatium L.)が好ましい。オトギリソウ科(Hype
ricaceae)に属する植物の溶媒抽出物は、上記植物の
葉、若枝等の地上部の乾燥水性エキスから抽出溶媒と共
に浸漬または加熱還流した後、濾過し、濃縮して得られ
る。本発明に用いられる抽出溶媒は、通常抽出に用いら
れる溶媒であれば何でもよく、特にメタノール、エタノ
ール、1,3−ブチレングリコール等のアルコール類、
含水アルコール類、アセトン、酢酸エチルエステル等の
有機溶媒を単独あるいは組み合わせて用いることができ
る。
【0008】本発明におけるオトギリソウ科(Hyperica
ceae)に属する植物の抽出物の配合量は、外用剤全量
中、乾燥物として0.0001〜20.0重量%、好ま
しくは0.001〜10.0重量%である。0.000
1重量%未満であると、本発明でいう効果が十分に発揮
されず、20.0重量%を超えると製剤化が難しいので
好ましくない。また、10.0重量%以上配合してもさ
ほど大きな効果の向上はみられない。
【0009】本発明に用いられるオトギリソウ科(Hype
ricaceae)に属する植物の抽出物は、ヒトの肌に対して
優れたエラスターゼ阻害活性およびコラゲナーゼ阻害活
性を奏するものであるので、該植物の抽出物が配合され
た抗老化剤は、肌の老化を防止・改善し、若々しく健康
な肌の状態を維持し得るものである。
【0010】本発明の抗老化剤には、上記必須成分以外
に、通常化粧品や医薬品等の皮膚外用剤に用いられる成
分、例えば、美白剤、保湿剤、酸化防止剤、油性成分、
紫外線吸収剤、界面活性剤、増粘剤、アルコール類、粉
末成分、色材、水性成分、水、各種皮膚栄養剤等を必要
に応じて適宜配合することができる。
【0011】その他、エデト酸二ナトリウム、エデト酸
三ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリ
ウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸等の金属封鎖
剤、カフェイン、タンニン、ベラパミル、トラネキサム
酸およびその誘導体、甘草抽出物、グラブリジン、火棘
の果実の熱水抽出物、各種生薬、酢酸トコフェロール、
グリチルリチン酸およびその誘導体またはその塩等の薬
剤、ビタミンC、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、
アスコルビン酸グルコシド、アルブチン、コウジ酸等の
美白剤、グルコース、フルクトース、マンノース、ショ
糖、トレハロース等の糖類なども適宜配合することがで
きる。
【0012】本発明は、外皮に適用される化粧料、医薬
部外品等、特に好適には化粧料に広く適用することが可
能であり、その剤型も水溶液系、可溶化系、乳化系、粉
末系、油液系、ゲル系、軟膏系、エアゾール系、水−油
2層系、水−油−粉末3層系等、幅広い剤型を採り得
る。すなわち、基礎化粧品であれば、洗顔料、化粧水、
乳液、クリーム、ジェル、エッセンス(美容液)、パッ
ク、マスク等の形態に、上記の多様な剤型において広く
適用可能である。また、メーキャップ化粧料であれば、
ファンデーション等、トイレタリー製品としては、ボデ
ィーソープ、石けん等の形態に広く適用可能である。さ
らに、医薬部外品であれば、各種の軟膏剤等の形態に広
く適用が可能である。そして、これらの剤型および形態
に本発明の皮膚外用剤の採り得る形態が限定されるもの
ではない。
【0013】
【実施例】以下、実施例等を用いてさらに本発明につい
て説明する。ただし、本発明の技術的範囲がこれらの実
施例等によって限定されるものではない。配合量は重量
%である。実施例に先立ち、本発明の植物抽出物のエラ
スターゼ阻害活性およびコラゲナーゼ阻害活性に関する
試験方法とその結果について説明する。
【0014】1.エラスターゼ阻害活性試験 (1) 試料の調製 オトギリソウ(学名:Hypericium erectum T.)200
gに精製水600gおよびエタノール600gを加え、
50℃にて加熱溶解させる。冷後濾過し、溶媒抽出した
オトギリソウ抽出物25gを得た。この抽出物をDMS
Oに2%溶かし、この溶液を希釈して濃度を調整し、こ
れを用いて以下の実験を行った。
【0015】(2) エラスターゼ阻害活性に関する試験方
法とその結果 エラスターゼ活性測定はFujieらの方法に従って、以下
の通り行った。また、反応用緩衝液として、0.1M
HEPES、0.5M NaCl(pH7.4)を用い
て行った。エラスターゼ基質として、Methoxy-succinyl
-alanyl-alanyl-prolyl-valine-p-nitroanilide(BA
CHEMFEINCHEMIKALIENAG)を、8
0mMになるようにDMSOに溶解し、20μlづつ分
注して冷凍保存(−80℃)した。使用時には、反応緩
衝液で、8mMになるように希釈して使用した。エラス
ターゼはヒト白血球由来のエラスターゼ(ELASTI
N PRODUCT CO.,INC.)を使用し、200
μg/mlになるように反応緩衝液に溶解し、10μl
づつ分注して冷凍保存(−80℃)した。使用時には、
反応緩衝液で5μg/mlになるように希釈して使用し
た。また、阻害剤試料については、DMSOの2%溶液
を反応緩衝液で10倍、100倍および1000倍に希
釈したものを用いた。
【0016】96穴プレート(CORNING 25860)
に、それぞれ、8mMのエラスターゼ基質を25μlづ
つ分注し、さらに50μlの阻害剤を添加した。次に、
氷上で5μg/mlのエラスターゼを25μl加えて、
直ちに37℃で20分間インキュベーションした。その
後、415nmで吸光度を測定した。ただし、阻害率は
以下の関数による。
【0017】
【数1】阻害率(%)=100−(阻害物質存在下/阻害
物質なし)×100
【0018】その結果を図1に表示した。また、参考例
として、すでにエラスターゼ阻害活性のあることが知ら
れている生体内物質である牛胎児血清(GIBCO社
製)についても上記と同様の試験を行った。牛胎児血清
は反応緩衝液で10倍、100倍および1000倍(V
/V)に希釈したものを用いた。その結果を併せて図1
に示す。
【0019】2.コラゲナーゼ阻害活性試験 (1) 試料の調製 オトギリソウ抽出物 オトギリソウの地上部50gを室温で1週間、5倍量の
エタノールに浸漬し、抽出液を濃縮し、エタノール抽出
物1.5gを得た。この抽出物をジメチルスルホキシド
(DMSO)に溶解し、2%溶液を作製した。この溶液
を希釈して濃度を調整し、これを用いて以下の実験を行
った。
【0020】セイヨウオトギリソウ抽出物 セイヨウオトギリソウの地上部50gを室温で1週間、
5倍量のエタノールに浸漬し、抽出液を濃縮し、エタノ
ール抽出物1.5gを得た。この抽出物をジメチルスル
ホキシド(DMSO)に溶解し、2%溶液を作製した。
この溶液を希釈して濃度を調整し、これを用いて以下の
実験を行った。
【0021】(2) コラゲナーゼ阻害活性に関する試験方
法とその結果 被験物質をジメチルスルホキシドに溶解し、2重量%溶
液とし、測定用緩衝液(0.4M NaCl,10mM
CaCl2を含むpH7.4の0.1Mトリス)で50
倍又は500倍に希釈した。コラゲナーゼ(酵素)とし
てはヒト由来細胞より抽出したもの(ヤガイ製)を用
い、基質としてはフルオレッセンイソチアネートで標識
されたI型コラーゲン(ヤガイ製)を用いた。被験物質
を含む希釈液50μlと一定量の酵素(0.3unit
〜0.5unit/ml)を含んだ酵素溶液100μ
l、そして基質溶液(1mg/ml)50μlを合わ
せ、一定時間(2〜4時間)37℃でインキュベートし
た後、エタノール溶液を加えることにより、未反応のコ
ラーゲンを沈殿させ、上清に残った分解したコラーゲン
の蛍光強度を測定し、I型コラーゲンの分解率を求め
た。被験物質を含んでいない反応系でのコラーゲン分解
率に対する、被験物質を含んだ系での分解率の割合よ
り、被験物質の活性阻害率を測定した(酵素1unit
は1分間に1μgのコラーゲンを分解する酵素量)。そ
の結果を表1に示す。また参考例として、コラゲナーゼ
阻害作用がよく知られている物質であるエチレンジアミ
ン四酢酸(EDTA)についても、上記と同様の試験を
行った。その結果を併せて表1に記す。
【0022】
【表1】 ―――――――――――――――――――――――――――――― 試料 濃度(%) コラゲナーゼ阻害率(%) ―――――――――――――――――――――――――――――― オトギリソウ抽出物 0.001 40 オトギリソウ抽出物 0.01 92 ―――――――――――――――――――――――――――――― セイヨウオトギリソウ抽出物 0.001 30 セイヨウオトギリソウ抽出物 0.01 87 ―――――――――――――――――――――――――――――― EDTA 0.005 0 EDTA 0.05 89 ――――――――――――――――――――――――――――――
【0023】表1より明らかなように、オトギリソウ抽
出物およびセイヨウオトギリソウ抽出物のコラゲナーゼ
阻害効果は、EDTAのコラゲナーゼ阻害効果より強い
ものであった。
【0024】以下に、種々の剤型の本発明による抗老化
剤の配合例を実施例として説明する。
【0025】 実施例1 クリーム (処方) ステアリン酸 3.0 重量% ステアリルアルコール 5.0 イソプロピルミリステート 18.0 グリセリンモノステアリン酸エステル 3.0 プロピレングリコール 10.0 オトギリソウ50%1,3− ブチレングリコール水溶液抽出物 0.01 苛性カリ 0.2 亜硫酸水素ナトリウム 0.01 防腐剤 適量 香料 適量 イオン交換水 残余 (製法)イオン交換水にプロピレングリコールとオトギ
リソウ50%1,3−ブチレングリコール水溶液抽出物
と苛性カリを加え溶解し、加熱して70℃に保つ(水
相)。他の成分を混合し加熱融解して70℃に保つ(油
相)。水相に油相を徐々に加え、全部加え終わってから
しばらくその温度に保ち反応を起こさせる。その後、ホ
モミキサーで均一に乳化し、よくかきまぜながら30℃
まで冷却する。
【0026】 実施例2 クリーム (処方) ステアリン酸 2.0 重量% ステアリルアルコール 7.0 水添ラノリン 3.0 スクワラン 4.0 2−オクチルドデシルアルコール 6.0 ポリオキシエチレン(25モル) セチルアルコールエーテル 3.0 グリセリンモノステアリン酸エステル 2.0 プロピレングリコール 6.0 セイヨウオトギリソウエタノール抽出物 0.05 亜硫酸水素ナトリウム 0.03 エチルパラベン 0.3 香料 適量 イオン交換水 残余 (製法)イオン交換水にプロピレングリコールを加え、
加熱して70℃に保つ(水相)。他の成分を混合し加熱
融解して70℃に保つ(油相)。水相に油相を加え予備
乳化を行い、ホモミキサーで均一に乳化した後、よくか
きまぜながら30℃まで冷却する。
【0027】実施例3 クリーム (処方) 固形パラフィン 5.0 重量% ミツロウ 10.0 ワセリン 15.0 流動パラフィン 41.0 グリセリンモノステアリン酸エステル 2.0 ポリオキシエチレン(20モル) ソルビタンモノラウリン酸エステル 2.0 石けん粉末 0.1 硼砂 0.2 オトギリソウアセトン抽出物 0.05 オトギリソウエタノール抽出物 0.05 亜硫酸水素ナトリウム 0.03 エチルパラベン 0.3 香料 適量 イオン交換水 残余 (製法)イオン交換水に石けん粉末と硼砂を加え、加熱
溶解して70℃に保つ(水相)。他の成分を混合し加熱
融解して70℃に保つ(油相)。水相に油相をかきまぜ
ながら徐々に加え反応を行う。反応終了後、ホモミキサ
ーで均一に乳化し、乳化後よくかきまぜながら30℃ま
で冷却する。
【0028】 実施例4 乳液 (処方) ステアリン酸 2.5 重量% セチルアルコール 1.5 ワセリン 5.0 流動パラフィン 10.0 ポリオキシエチレン(10モル) モノオレイン酸エステル 2.0 ポリエチレングリコール1500 3.0 トリエタノールアミン 1.0 カルボキシビニルポリマー 0.05 (商品名:カーボポール941,B.F.Goodrich Chemical company) セイヨウオトギリソウ 酢酸エチルエステル抽出物 3.0 亜硫酸水素ナトリウム 0.01 エチルパラベン 0.3 香料 適量 イオン交換水 残余 (製法)少量のイオン交換水にカルボキシビニルポリマ
ーを溶解する(A相)。残りのイオン交換水にポリエチ
レングリコール1500とトリエタノールアミンを加
え、加熱溶解して70℃に保つ(水相)。他の成分を混
合し加熱融解して70℃に保つ(油相)。水相に油相を
加え予備乳化を行い、A相を加えホモミキサーで均一乳
化し、乳化後よくかきまぜながら30℃まで冷却する。
【0029】実施例5 乳液 (処方) マイクロクリスタリンワックス 1.0 重量% 密ロウ 2.0 ラノリン 20.0 流動パラフィン 10.0 スクワラン 5.0 ソルビタンセスキオレイン酸エステル 4.0 ポリオキシエチレン(20モル) ソルビタンモノオレイン酸エステル 1.0 プロピレングリコール 7.0 オトギリソウアセトン抽出物 10.0 亜硫酸水素ナトリウム 0.01 エチルパラベン 0.3 香料 適量 イオン交換水 残余 (製法)イオン交換水にプロピレングリコールを加え、
加熱して70℃に保つ(水相)。他の成分を混合し、加
熱融解して70℃に保つ(油相)。油相をかきまぜなが
らこれに水相を徐々に加え、ホモミキサーで均一に乳化
する。乳化後よくかきまぜながら30℃まで冷却する。
【0030】 実施例6 ゼリー (処方) 95%エチルアルコール 10.0 重量% ジプロピレングリコール 15.0 ポリオキシエチレン(50モル) オレイルアルコールエーテル 2.0 カルボキシビニルポリマー 1.0 (商品名:カーボポール940,B.F.Goodrich Chemical company) 苛性ソーダ 0.15 L−アルギニン 0.1 オトギリソウ50%エタノール水溶液抽出物 7.0 2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾ フェノンスルホン酸ナトリウム 0.05 エチレンジアミンテトラアセテート ・3ナトリウム・2水 0.05 メチルパラベン 0.2 香料 適量 イオン交換水 残余 (製法)イオン交換水にカーボポール940を均一に溶
解し、一方、95%エタノールにオトギリソウ50%エ
タノール水溶液抽出物、ポリオキシエチレン(50モ
ル)オレイルアルコールエーテルを溶解し、水相に添加
する。次いで、その他の成分を加えたのち苛性ソーダ、
L−アルギニンで中和させ増粘する。
【0031】 実施例7 美容液 (処方) (A相) エチルアルコール(95%) 10.0 重量% ポリオキシエチレン(20モル) オクチルドデカノール 1.0 パントテニールエチルエーテル 0.1 セイヨウオトギリソウメタノール抽出物 1.5 メチルパラベン 0.15 (B相) 水酸化カリウム 0.1 (C相) グリセリン 5.0 ジプロピレングリコール 10.0 亜硫酸水素ナトリウム 0.03 カルボキシビニルポリマー 0.2 (商品名:カーボポール940,B.F.Goodrich Chemical company) 精製水 残余 (製法)A相、C相をそれぞれ均一に溶解し、C相にA
相を加えて可溶化する。次いでB相を加えたのち充填を
行う。
【0032】 実施例8 パック (処方) (A相) ジプロピレングリコール 5.0 重量% ポリオキシエチレン(60モル) 硬化ヒマシ油 5.0 (B相) オトギリソウメタノール抽出物 0.01 オリーブ油 5.0 酢酸トコフェロール 0.2 エチルパラベン 0.2 香料 0.2 (C相) 亜硫酸水素ナトリウム 0.03 ポリビニルアルコール 13.0 (ケン化度90、重合度2,000) エタノール 7.0 精製水 残余 (製法)A相、B相、C相をそれぞれ均一に溶解し、A
相にB相を加えて可溶化する。次いでこれをC相に加え
たのち充填を行う。
【0033】実施例9 固形ファンデーション (処方) タルク 43.1 重量% カオリン 15.0 セリサイト 10.0 亜鉛華 7.0 二酸化チタン 3.8 黄色酸化鉄 2.9 黒色酸化鉄 0.2 スクワラン 8.0 イソステアリン酸 4.0 モノオレイン酸POEソルビタン 3.0 オクタン酸イソセチル 2.0 オトギリソウエタノール抽出物 1.0 防腐剤 適量 香料 適量 (製法)タルク〜黒色酸化鉄の粉末成分をブレンダーで
十分混合し、これにスクワラン〜オクタン酸イソセチル
の油性成分、オトギリソウエタノール抽出物、防腐剤、
香料を加え良く混練した後、容器に充填、成型する。
【0034】 実施例10 乳化型ファンデーション(クリームタイプ) (処方) (粉体部) 二酸化チタン 10.3 重量% セリサイト 5.4 カオリン 3.0 黄色酸化鉄 0.8 ベンガラ 0.3 黒色酸化鉄 0.2 (油相) デカメチルシクロペンタシロキサン 11.5 流動パラフィン 4.5 ポリオキシエチレン変性 ジメチルポリシロキサン 4.0 (水相) 精製水 50.0 1,3−ブチレングルコール 4.5 オトギリソウ抽出物 1.5 ソルビタンセスキオレイン酸エステル 3.0 防腐剤 適量 香料 適量 (製法)水相を加熱撹拌後、十分に混合粉砕した粉体部
を添加してホモミキサー処理する。更に加熱混合した油
相を加えてホモミキサー処理した後、撹拌しながら香料
を添加して室温まで冷却する。
【0035】比較例1 実施例10の処方中のオトギリソウ抽出物を水に置換し
て調製したものを比較例1とした。
【0036】実施例10、比較例1で得られた各化粧料
について、それぞれ以下に示すモニターテストを行っ
た。その結果を表2に示す。
【0037】モニターテスト 無作為に抽出した年齢25〜57歳の健常な成人女性1
00名を被験者とし、各化粧料を顔面の皮膚に連日1ヵ
月間使用したのちの、シワ、小ジワに対する改善効果に
ついて調べた。
【0038】(イ)シワ・小ジワに対する効果 皮膚の状態を目視にて観察し、以下の評価基準に基づい
て評価した。 (評価基準) A:きれいに消えた。 B:少し目立たなくなった。 C:変化がない。 D:少し増えた。 E:増えた。
【0039】(ロ)肌のハリ・タルミに対する効果 皮膚の状態を目視にて観察し、以下の評価基準に基づい
て評価した。 (評価基準) A:非常に改善された。 B:改善された。 C:変化がない。 D:やや目立つようになった。 E:目立つようになった。
【0040】なお、かかるモニターテストにおいて、実
施例10、比較例1で得られた化粧料を用いた際に皮膚
に異常が生じた被験者は1名もなかった。
【0041】
【表2】 ――――――――――――――――――――――――――――― シワ・小ジワに ハリ・タルミに 対する効果(人) 対する効果(人) ――――――――― ―――――――――― A B C D E A B C D E ――――――――――――――――――――――――――――― 実施例10 9 35 50 6 0 8 27 54 5 6 比較例1 0 17 62 14 7 0 12 68 2 18 ―――――――――――――――――――――――――――――
【0042】表1に示した結果から明らかなように、実
施例10で得られた化粧料を用いた場合には、比較例1
で得られた化粧料を用いた場合よりもシワ・小ジワおよ
び肌のハリ・タルミの点で改善されていることが認めら
れる。このことは、オトギリソウ科植物抽出物を有効成
分として配合することが極めて有用な処方であることを
示している
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
オトギリソウ科植物抽出物を有効成分として配合するこ
とにより、優れた老化防止・改善効果が発揮される抗老
化剤が提供される。すなわち、オトギリソウ科植物抽出
物は、エラスターゼ阻害活性を奏することで弾力線維で
あるエラスチンの変性を抑制すると共に、コラゲナーゼ
阻害活性をも奏してコラゲナーゼによるコラーゲンの分
解を防止し皮膚の線維成分を保護し、弾力のある、シワ
やたるみのない皮膚を維持することができ、皮膚の老化
を改善・防止し、若々しい肌の状態を維持するといった
優れた効果を奏する抗老化剤が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】オトギリソウ抽出物のエラスターゼ阻害活性を
牛胎児血清のエラスターゼ阻害活性と比較して示す図で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // A61K 35/78 A61K 35/78 C

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オトギリソウ科(Hypericaceae)に属す
    る植物の溶媒抽出物を有効成分として配合することを特
    徴とする抗老化剤。
  2. 【請求項2】 オトギリソウ科(Hypericaceae)に属す
    る植物が、オトギリソウ(学名:Hypericium erectum
    T.)またはセイヨウオトギリソウ(学名:Hypericium p
    erforatium L.)である請求項1記載の抗老化剤。
  3. 【請求項3】 エラスターゼ阻害剤である請求項1記載
    の抗老化剤。
  4. 【請求項4】 コラゲナーゼ阻害剤である請求項1記載
    の抗老化剤。
  5. 【請求項5】 オトギリソウ科(Hypericaceae)に属す
    る植物の溶媒抽出物を配合することを特徴とする老化防
    止用化粧料。
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