JP2003200982A - 可動グリップ付きエアゾールキャップ - Google Patents

可動グリップ付きエアゾールキャップ

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JP2003200982A
JP2003200982A JP2001400560A JP2001400560A JP2003200982A JP 2003200982 A JP2003200982 A JP 2003200982A JP 2001400560 A JP2001400560 A JP 2001400560A JP 2001400560 A JP2001400560 A JP 2001400560A JP 2003200982 A JP2003200982 A JP 2003200982A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 グリップの嵌合溝が開くことを防止し、また
グリップの嵌合溝の破損を防止し、さらにノズルの誤操
作を防止できる可動グリップ付きエアゾールキャップを
提供する。 【解決手段】 グリップ30は、支軸16に嵌合可能な嵌
合溝31が基端32に設けられ、この嵌合溝31を支軸16に嵌
合することにより支軸に回動自在に支持されるように構
成され、嵌合溝31の中間には補強用の橋渡し部33が設け
られている。また、支軸16は二分割されるとともに一定
間隔S2をおいて設けられ、この一定間隔S2に嵌合溝31の
橋渡し部33が配置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可動グリップ付き
エアゾールキャップに係り、特にグリップを待機位置か
ら使用位置まで引き起こし、このグリップを握りながら
レバーを操作してノズルを押し下げ、押し下げたノズル
から容器内の内容物を噴射させるように構成した容器に
使用する可動グリップ付きエアゾールキャップに関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、エアゾール容器は、容器の口を
閉じるバルブと、バルブのステムに接続されたノズル
と、バルブを包囲するキャップとを有し、適宜なアクチ
ュエータを介して使用者が指でノズルを押下することに
より、容器内に高圧充填された内容物が噴射される。し
かしながら、このエアゾール容器は、バルブに内蔵され
たスプリングを圧縮させながら使用者がノズルを軸方向
に沿って直接的に強く押下する必要があり、操作性が悪
いという問題がある。このため、小さな力で内容物を噴
射できるエアゾール容器が求められていた。
【0003】このような要望に対して、近年、ノズルの
径方向に沿って延びるレバーを有するエアゾール容器が
実用化されている(図7参照)。この従来例によれば、
先ずエアゾール容器100に沿って配置されたグリップ101
が支軸102を支点にして矢印の方向に引き上げられ、次
に第1レバー103と第2レバー104とが折り畳まれて重ね
合わせた状態から、第2レバー104が軸を支点にして矢
印の方向に引き起こされ、第1レバー103の延長線上に
配置される。
【0004】続いて、グリップ101を握った手で第2レ
バー104を押さえ、第2レバー104に下向きの押圧力をか
けることにより、第1、第2レバー103、104が一体的に
押し下げられノズル105を押下させる。この従来例によ
れば、ノズル105を軸方向に沿って直接的に強く押下す
る場合と比較して、作業者が小さな力で操作できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、グリップ101
は嵌合溝106が支軸102に嵌合されて、支軸102に回動可
能に支持されているので、グリップ101を使っている間
に嵌合溝106が開いてしまい支軸102から抜け出してしま
う虞れがあった。
【0006】また、グリップ101が支軸102を支点にして
矢印の方向に引き上げられた際に、グリップ101が所定
位置まで引き上げられたことをクリック感で確認できる
ように、キャップ107の周壁108に凸部109が形成されて
いる。しかし、キャップ107の周壁110が容器本体110の
マウンティングカップ111に直接当接されているので、
グリップ101を引き上げる際に、周壁108を変形させて凸
部109にかかる押圧力を逃がすことができないので、例
えばグリップ101の嵌合溝106が破損する虞れがあった。
【0007】さらに、エアゾール容器100を使用する際
には、第1レバー103と第2レバー104とが折り畳まれて
重ね合わせた状態から、第2レバー104が軸を支点にし
て矢印の方向に引き起こされるように構成されている。
このため、第2レバー104を引き起こすためにキャップ1
07にスリット107aが形成されている。このため、例えば
指などをスリット107aに差し込むと、差し込んだ指でノ
ズル112が押し込まれて誤操作してしまう虞れがあっ
た。
【0008】本発明は、前述した問題点に鑑みてなされ
たものであり、その目的はグリップの嵌合溝が開くこと
を防止し、またグリップの嵌合溝の破損を防止し、さら
にノズルの誤操作を防止できる可動グリップ付きエアゾ
ールキャップを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明は、請求項1に記載したように、容器内
に高圧充填された内容物を噴射するために、前記容器の
口を閉じるバルブと、前記バルブのステムに接続された
ノズルと、前記バルブを包囲するキャップと、前記ノズ
ルに係合されているとともに前記ノズルの径方向に沿っ
て延びるレバーと、前記キャップに支軸を介して待機位
置および使用位置間で回動自在に支持されたグリップと
を有する可動グリップ付きエアゾールキャップであっ
て、前記グリップは、前記支軸に嵌合可能な嵌合溝が設
けられ、この嵌合溝を前記支軸に嵌合することにより支
軸に回動自在に支持されるように構成され、前記支軸が
二分割されるとともに、これらの支軸が一定間隔をおい
て設けられ、これらの支軸間に配置可能な補強用の橋渡
し部が嵌合溝に設けられたことを特徴としている。
【0010】このように構成された可動グリップ付きエ
アゾールキャップにおいては、二分割された支軸が一定
間隔をおいて設けられるとともに、グリップの嵌合溝に
補強用の橋渡し部が設けられ、この橋渡し部が二分割さ
れた支軸間に配置されことにより、グリップの嵌合溝を
橋渡し部で補強できる。
【0011】また、本発明は、請求項2に記載したよう
に、容器内に高圧充填された内容物を噴射するために、
前記容器の口を閉じるバルブと、前記バルブのステムに
接続されたノズルと、前記バルブを包囲するキャップ
と、前記ノズルに係合されているとともに前記ノズルの
径方向に沿って延びるレバーと、前記キャップに支軸を
介して待機位置および使用位置間で回動自在に支持され
たグリップとを有する可動グリップ付きエアゾールキャ
ップであって、前記キャップに凸部が設けられ、この凸
部は、前記グリップが待機位置から使用位置に回動する
際に乗り越え可能で、かつ前記グリップが使用位置まで
回動した際にグリップを使用位置に保持するように構成
されるとともに、前記キャップの周壁から浮かされた状
態に構成されていることを特徴としている。
【0012】キャップに設けた凸部が周壁から浮かされ
た状態に構成されているので、グリップが凸部を乗り越
える際に、凸部を設けた部位を変形させることが可能に
なり、グリップから凸部を逃がすことができる。
【0013】また、本発明は、請求項3に記載したよう
に、前記キャップの周壁と凸部とが補強板で連結されて
いることを特徴としている。キャップの周壁と凸部とを
補強板で連結することで、グリップが凸部を乗り越える
際に、凸部を設けた部位の変形を好適に抑えることがで
きる。
【0014】さらに、本発明は、請求項4に記載したよ
うに、容器内に高圧充填された内容物を噴射するため
に、前記容器の口を閉じるバルブと、前記バルブのステ
ムに接続されたノズルと、前記バルブを包囲するキャッ
プと、前記ノズルに係合されているとともに前記ノズル
の径方向に沿って延びるレバーと、前記キャップに支軸
を介して待機位置および使用位置間で回動自在に支持さ
れたグリップとを有する可動グリップ付きエアゾールキ
ャップであって、前記レバーは、基端がキャップに回動
自在に支持されるとともに、先端がキャップから突出さ
れていることを特徴としている。
【0015】レバーの基端をキャップに回動自在に支持
するとともに、レバーの先端をキャップから突出するこ
とで、キャップにスリットを形成する必要がないので、
誤ってスリットに指を差し込んでノズルを不用意に操作
することを防止できる。
【0016】そして、本発明は、請求項5に記載したよ
うに、前記キャップには、キャップから突出した前記レ
バーの先端をガードするガード部が設けられたことを特
徴としている。キャップにガード部を設けることで、こ
のガード部でレバーの先端をガードするように構成した
ので、レバーが不用意に操作されてしまうことを防止で
きる。
【0017】また、本発明は、請求項6に記載したよう
に、前記レバーは、前記ノズルにピン支軸を介して回動
自在に支持されていることを特徴としている。レバーが
ノズルにピン支軸を介して回動自在に支持されること
で、レバーでノズルを操作する際に、ノズルを軸心から
殆どずらさないように操作できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施形態につ
いて、図面を参照して説明する。図1〜図3に示すよう
に、本発明に係る可動グリップ付きエアゾールキャップ
を備えたエアゾール容器10は、円筒状の容器本体11内に
高圧充填された内容物を噴射するために、容器本体11の
口を閉じるバルブ(図示せず)と、このバルブのステム
12に接続されたノズル13と、ノズル13を包囲するキャッ
プ(可動グリップ付きエアゾールキャップ)15と、ノズ
ル13に係合されているとともに、ノズル13の径方向に沿
って延びるレバー20とを有し、キャップ15には支軸16を
介して待機位置P1および使用位置間P2で回動自在に支持
されたグリップ30を備える。
【0019】レバー20は基端21側の部位と先端22側の部
位とから成り、基端21側の部位がキャップ15内に径方向
に延びるように配置され、基端21がキャップ15の内面に
回動自在に取り付けられている。この基端21側の部位の
中間部には貫通孔24が設けられ、この貫通孔24内にノズ
ル13が貫通されている。このノズル13にピン支軸26を介
してレバー20が揺動自在に支持されている。ここで、ピ
ン支軸26の中心はステム嵌合部27からS1(2〜6mm)離
れた位置に位置するように設定されている。このよう
に、レバー20がノズル13にピン支軸26を介して回動自在
に支持されることで、レバー20でノズル13を操作する際
に、ノズル13を軸心から殆どずらさないで操作できる。
【0020】この実施形態のレバー20とノズル13とを使
用した本発明品、トリガーボタン、前てこボタン、プッ
シュボタンについてのノズル13のずれ角度について表1
に基づいて説明する。
【0021】
【表1】
【0022】表1に示すように、本発明品を押したとき
の、噴射角度のずれ角は上に1°であった。トリガーボ
タンを押したときの、噴射角度のずれ角は下に10°で
あった。前てこボタンを押したときの、噴射角度のずれ
角は上に15°であった。プッシュボタンを押したとき
の、噴射角度のずれは平行で下に2.5mmであった。こ
れにより、この実施形態のレバー20とノズル13とを使用
することで噴射角度のずれを小さく抑えることができる
ことが判る。
【0023】次に、エアゾール製剤に慣れていないモニ
ター10人に、実施形態のレバー20とノズル13とを使用
した3種類のボタン(本発明品、前てこボタン、プッシ
ュボタン)を使用した製剤を、的に向かって2秒間射出
してもらい、最も狙いやすかったボタンを1つ選んでも
らった。またこの時、的は15cm×11cmのスポンジを
使用し、慣れた人の付着量を100%とし、慣れていな
い人の付着量を求めて、慣れた人に対しての有効命中率
を算出した。その結果を表2に示す。
【0024】
【表2】
【0025】表2に示すように、本発明品を押したとき
に、最も狙いやすかったと回答した人はモニター10人
のうちの8人であり、平均命中率は82.2%であっ
た。前てこボタンを押したときに、最も狙いやすかった
と回答した人はモニター10人のうちの1人であり、平
均命中率は67.3%であった。プッシュボタンを押し
たときに、最も狙いやすかったと回答した人はモニター
10人のうちの1人であり、平均命中率は49.7%で
あった。これにより、実施形態のレバー20とノズル13と
を使用することで噴射角度のずれを小さく抑えることが
できることが判る。
【0026】また、可動グリップ付きエアゾールキャッ
プを備えたエアゾール容器10は、レバー20の先端22側の
部位はキャップ15から突出されており、レバー20の先端
22に指を掛けることができる。レバー20の先端22を指で
押し下げることで、レバー20を基端21の支軸23を支点に
して下方に揺動することで、ピン支軸26を介してノズル
13が下方に押し下げられる。これで、バルブが開放され
て、ノズル13の噴射口13Aから容器本体11内の内容物が
噴射される。レバー20の基端21をキャップ15に回動自在
に支持するとともに、レバー20の先端22をキャップ15か
ら突出させることで、キャップ15に、従来技術で説明し
たスリットを形成する必要がない。これにより、誤って
スリットに指が入ってしまい、その指でノズル13を誤操
作することを防止できる。
【0027】キャップ15には、キャップ15から突出した
レバー20の先端22をガードするガード部17が設けられて
いる。キャップ15にガード部17を設けることで、このガ
ード部17でレバー20の先端22をガードするように構成し
たので、レバー20が不用意に操作されてしまうことを阻
止して、レバー20の誤操作を防止できる。
【0028】容器本体11の側壁側、ここではレバー20の
下方に、キャップ15に支軸16を介して待機位置P1および
使用位置P2間で回動自在にグリップ30が設けられてい
る。グリップ30は、支軸16に嵌合可能な嵌合溝31が基端
32に設けられ、この嵌合溝31を支軸16に嵌合することに
より支軸に回動自在に支持されるように構成され、嵌合
溝31の中間には補強用の橋渡し部33が設けられている。
【0029】また、支軸16は、図4に示すように二分割
されるとともに、一定間隔S2をおいて設けられ、この一
定間隔S2に嵌合溝31の橋渡し部33が配置される。このよ
うに、二分割された支軸16が一定間隔S2をおいて設けら
れるとともに、グリップ30の嵌合溝31に補強用の橋渡し
部33が設けられ、この橋渡し部33が二分割された支軸16
間の一定間隔S2に配置されことにより、グリップ30の嵌
合溝31が開くことを防止できる。
【0030】図5にグリップ30のもう一つの変形例を示
す。図5に示すグリップ30は、嵌合溝31の形状が異なる
とともに、嵌合溝31の開口31Aにのみ形成したものであ
る。すなわち、図5の嵌合溝31は左右方向に矢印のよう
に貫通させたものであり、この橋渡し部33でも嵌合溝31
を充分に補強できるため、図1〜図2および図4の橋渡
し部33と同様の効果を得ることができる。
【0031】図1に戻って、グリップ30は、待機位置P1
から支軸16を中心として使用位置P2まで持ち上げること
により、キャップ15の軸方向に対して交差する方向に延
びた状態になる。この状態で、グリップ30を手で把持し
たときに、人差し指をレバー20の先端22にかけることが
できる。なお、グリップ30は、枠体34の内側にプレート
35が形成されているが、プレート35を備えないで、枠体
34の内側を貫通させることも可能である。
【0032】キャップ15には一対の支軸16に対向する周
壁18に凸部19が設けられている。この凸部19は、グリッ
プ30が待機位置P1から使用位置P2に回動する際に乗り越
え可能で、かつグリップ30が使用位置P2まで回動した際
にグリップ30を使用位置P2に保持するように構成されて
いる。なお、周壁18はマウンティングカップ11Aに接触
している。
【0033】ここで、図6に基づいて凸部19に関する変
形例を説明する。図6に示すように、凸部19はキャップ
40の周壁18から浮かされた部位41に設けられている。凸
部19がキャップ40の周壁18から浮かされた状態に構成さ
れているので、グリップ30が凸部19を乗り越える際に、
凸部19を設けた部位41を内側に変形させることが可能に
なる。これにより、グリップ30から凸部19を逃がすこと
ができるので、グリップ30の嵌合溝31の破損を防止でき
る。
【0034】また、キャップ40の周壁18と凸部19とは補
強板42で連結されている。キャップ40の周壁18と凸部19
とを補強板42で連結することで、グリップ30が凸部19を
乗り越える際に、凸部19を設けた部位41の変形を好適に
抑えることができるので、キャップ40の周壁18の破損を
防止できるとともに凸部19としての役割を十分に果たす
ことができる。
【0035】なお、グリップ30の回動軸線はノズル13の
軸線に対して交差する方向に沿っているとともに、キャ
ップ40およびグリップ30のうち少なくとも一方にグリッ
プ30の相対角度を規制するストッパ(図示せず)が設け
られている。これによって、グリップ30を開いたときに
操作しやすい位置に配置されるようになっている。
【0036】ここで、実施形態(実施例)のグリップ30
および変形例のキャップ40を組み合わせた際の評価テス
トについて表3に基づいて説明する。なお、比較例とし
て、グリップの嵌合溝に橋渡し部の補強が施されていな
いグリップを使用し、キャップの凸部が周壁から浮かさ
れていないもの、すなわち凸部が容器本体のマウンティ
ンカップに当接しているキャップを使用した。評価テス
トの結果を表3に示す。
【0037】
【表3】
【0038】表3に示すように、テスト1は、実施例の
グリップ30と変形例のキャップ40とを組み合わせて使用
したものである。この組合わせによればグリップ30を1
00回作動してもグリップ30は破損しなかったので作動
性が良好であり評価は○である。また、テスト2は、比
較例のグリップと変形例のキャップ40とを組み合わせて
使用したものである。この組合わせによれば1回のグリ
ップの作動でグリップが破損したので評価は×である。
【0039】さらに、テスト3は、比較例のグリップと
比較例のキャップとを組み合わせて使用したものであ
る。この組合わせによれば1回のグリップの作動でグリ
ップが破損したので評価は×である。さらに、テスト4
は、比較例のグリップ(材質をジュラコンにしたもの)
と比較例のキャップとを組み合わせて使用したものであ
る。この組合わせによれば1回のグリップの作動でグリ
ップが破損したので評価は×である。表3により、テス
ト1のように実施例のグリップ30と変形例のキャップ40
とを組み合わせることでグリップ30の破損を防止できる
という効果を得ることができることが判る。
【0040】なお、テスト1のキャップ40に代えて、実
施形態のキャップ15を使用しても、このキャップ15は支
軸16を二分割することで、それぞれの支軸16が片持ち支
持となり(図4参照)、支軸16の弾性変形が可能にな
る。各々の支軸16が弾性変形することでグリップ30の嵌
合溝31に過大な負荷をかけないようにできるので、テス
ト1と同様の効果を得ることができる。
【0041】次に、作動性の評価を表4に基づいて説明
する。なお、テスト5のグリップ30とキャップ40は、表
3のテスト1と同じ組合わせ、テスト5のグリップとキ
ャップは、表3のテスト2と同じ組み合わせである。
【0042】
【表4】
【0043】表4に示すように、テスト5は、作動性が
良好であり評価は○である。また、テスト6は作動性は
良好であるが、作動回数が多くなるとグリップにぐらつ
きが発生したので評価は△である。テスト5から、キャ
ップ40の周壁18と凸部19とを補強板42で連結すること
で、グリップ30が凸部19を乗り越える際に、凸部19を設
けた部位41の変形を好適に抑えることでクリック感を良
好にできた。
【0044】次に、作動性の官能評価を表5に基づいて
説明する。なお、テスト7、8は、図4に示すグリップ
30と図6に示すキャップ40を組み合わせた実施例1、図
1〜図3に示すグリップ30とキャップ15を組み合わせた
実施例2、従来技術で説明した通常のグリップとキャッ
プを組み合わせた比較例の3タイプについておこなっ
た。その結果を表5に示す。
【0045】
【表5】
【0046】表5に示すように、テスト7においては、
32人のモニター全員が実施例1、2についてグリップ
30が作動しやすいと感じたことが判る。一方、比較例は
1回の作動で破損したため官能評価を得られなかった。
テスト8においては、32人のモニター全員が実施例
1、2について使用中にグリップのぐらつきを感じなか
ったとの評価を得た。一方、比較例は1回の作動で破損
したため官能評価を得られなかった。
【0047】次に、可動グリップ付きエアゾールキャッ
プの作用を図1〜図3に基づいて説明する。図1に示す
ように、エアゾール容器10を使用する場合には、グリッ
プ30を上向きに回転させ、図2、図3に示すように容器
本体11に対して略直角に立てる。そして、図2に示すグ
リップ30を手でつかんで人差し指をレバー20の先端22に
かけ、人差し指でレバー20を支軸23を支点にして下向き
に引き下げてピン支軸26でノズル13を下げることによ
り、容器本体11内の内容物をノズル13の噴出口13aから
噴射することができる。この場合、レバー20がてこの原
理で操作されるので操作力の軽減を図ることができる。
【0048】ここで、図2に示すように、支軸16の中心
からレバー20の先端22までの距離L1は20mm〜80mmに設定
されている。また、図1に示すようにグリップ30の長さ
L2は50mm〜150mmに設定され、図2に示すグリップ30の
縦幅W1は20mm〜60mmに設定されている。加えて、図3に
示すようにグリップ30を平面視でテーパ構造として基端
32の横幅W2が10mm〜30mmに設定され、先端36の横幅W3が
20mm〜50mmに設定されている。このように、各寸法を設
定することでグリップ30を握り易くすることができ、さ
らにグリップ30を握った状態でレバー20を良好に操作す
ることができる。
【0049】また、このエアゾール容器10は、容器本体
11、レバー20およびグリップ30を分解可能にすることが
でき、これにより、長期間に亘って保管する場合に非常
に小さな収納スペースがあればすむようになる。
【0050】なお、発明は、前述した各実施形態に限定
されるものでなく、適宜な変形,改良等が可能であり、
前述した各実施形態において例示したキャップ、レバー
およびグリップ等の材質,形状,寸法,形態,数,配置
個所,厚さ寸法等は本発明を達成できるものであれば任
意であり、限定されない。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
請求項1に記載したように、二分割された支軸が一定間
隔をおいて設けられるとともに、グリップの嵌合溝に補
強用の橋渡し部が設けられ、この橋渡し部が二分割され
た支軸間に配置されことにより、グリップの嵌合溝が開
くことを防止できる。
【0052】また、本発明によれば、請求項2に記載し
たように、キャップに設けた凸部が周壁から浮かされた
状態に構成されているので、グリップが凸部を乗り越え
る際に、凸部を設けた部位を変形させることが可能にな
る。これにより、グリップから凸部を逃がすことができ
るので、グリップの嵌合溝の破損を防止できる。
【0053】さらに、本発明によれば、請求項3に記載
したように、キャップの周壁と凸部とを補強板で連結す
ることで、グリップが凸部を乗り越える際に、凸部を設
けた部位の変形を好適に抑えることができるので、グリ
ップの嵌合溝の破損を防止できるとともに凸部としての
役割を十分に果たすことができる。
【0054】そして、本発明によれば、請求項4に記載
したように、レバーの基端をキャップに回動自在に支持
するとともに、レバーの先端をキャップから突出するこ
とで、キャップにスリットを形成する必要がない。これ
により、誤ってスリットに指が入ってしまい、その指で
ノズルを誤操作させることを防止できる。
【0055】さらに、本発明によれば、請求項5に記載
したように、キャップにガード部を設けることで、この
ガード部でレバーの先端をガードするように構成したの
で、レバーが不用意に操作されてしまうことを阻止し
て、レバーの誤操作を防止できる。
【0056】そして、本発明によれば、請求項6に記載
したように、レバーがノズルにピン支軸を介して回動自
在に支持されることで、レバーでノズルを操作する際
に、ノズルを軸心から殆どずらさないように操作できる
ので使い勝手の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る可動グリップ付きエアゾールキャ
ップを使用したエアゾール容器の保管状態を示す側面図
である。
【図2】本発明に係る可動グリップ付きエアゾールキャ
ップを使用したエアゾール容器の使用状態を示す側面図
である。
【図3】本発明に係る可動グリップ付きエアゾールキャ
ップを使用したエアゾール容器の使用状態を示す平面図
である。
【図4】本発明に係る可動グリップ付きエアゾールキャ
ップを使用したエアゾール容器のグリップの変形例を示
す斜視図である。
【図5】本発明に係る可動グリップ付きエアゾールキャ
ップを使用したエアゾール容器のグリップのもう一つの
変形例を示す斜視図である。
【図6】本発明に係る可動グリップ付きエアゾールキャ
ップの変形例を示す斜視図である。
【図7】従来のエアゾール容器の使用状態を示す図であ
る。
【符号の説明】
10 エアゾール容器 11 容器本体 12 ステム 13 ノズル 15 キャップ(可動グリップ付きエアゾールキャップ) 16 支軸 18 周壁 19 凸部 20 レバー 21 基端 22 先端 26 ピン支軸 30 グリップ 31 嵌合溝 42 補強板 P1 待機位置 P2 使用位置 S2 支軸間の一定間隔
フロントページの続き (72)発明者 高橋 直樹 埼玉県上尾市向山431−1 株式会社丸一 内 Fターム(参考) 3E014 PA01 PB01 PB02 PB09 PC16 PC20 PD01 PE14 PE15 PF09 3E062 AA20 AB01 HA10 HB08 HC14 HD02 3E084 AA02 AB01 BA03 CB02 DA01 DB11 FA09 FC07 FC08 GA08 GB12 JA01 JA20 KB06 LB02 LC01 4F033 RA02 RC21 RC24

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器内に高圧充填された内容物を噴射す
    るために、前記容器の口を閉じるバルブと、前記バルブ
    のステムに接続されたノズルと、前記バルブを包囲する
    キャップと、前記ノズルに係合されているとともに前記
    ノズルの径方向に沿って延びるレバーと、前記キャップ
    に支軸を介して待機位置および使用位置間で回動自在に
    支持されたグリップとを有する可動グリップ付きエアゾ
    ールキャップであって、 前記グリップは、前記支軸に嵌合可能な嵌合溝が設けら
    れ、この嵌合溝を前記支軸に嵌合することにより支軸に
    回動自在に支持されるように構成され、 前記支軸が二分割されるとともに、これらの支軸が一定
    間隔をおいて設けられ、これらの支軸間に配置可能な補
    強用の橋渡し部が嵌合溝に設けられたことを特徴とする
    可動グリップ付きエアゾールキャップ。
  2. 【請求項2】 容器内に高圧充填された内容物を噴射す
    るために、前記容器の口を閉じるバルブと、前記バルブ
    のステムに接続されたノズルと、前記バルブを包囲する
    キャップと、前記ノズルに係合されているとともに前記
    ノズルの径方向に沿って延びるレバーと、前記キャップ
    に支軸を介して待機位置および使用位置間で回動自在に
    支持されたグリップとを有する可動グリップ付きエアゾ
    ールキャップであって、 前記キャップに凸部が設けられ、この凸部は、前記グリ
    ップが待機位置から使用位置に回動する際に乗り越え可
    能で、かつ前記グリップが使用位置まで回動した際にグ
    リップを使用位置に保持するように構成されるととも
    に、前記キャップの周壁から浮かされた状態に構成され
    ていることを特徴とする可動グリップ付きエアゾールキ
    ャップ。
  3. 【請求項3】 前記キャップの周壁と凸部とが補強板で
    連結されていることを特徴とする請求項2に記載の可動
    グリップ付きエアゾールキャップ。
  4. 【請求項4】 容器内に高圧充填された内容物を噴射す
    るために、前記容器の口を閉じるバルブと、前記バルブ
    のステムに接続されたノズルと、前記バルブを包囲する
    キャップと、前記ノズルに係合されているとともに前記
    ノズルの径方向に沿って延びるレバーと、前記キャップ
    に支軸を介して待機位置および使用位置間で回動自在に
    支持されたグリップとを有する可動グリップ付きエアゾ
    ールキャップであって、 前記レバーは、基端がキャップに回動自在に支持される
    とともに、先端がキャップから突出されていることを特
    徴とする可動グリップ付きエアゾールキャップ。
  5. 【請求項5】 前記キャップには、キャップから突出し
    た前記レバーの先端をガードするガード部が設けられた
    ことを特徴とする請求項4に記載した可動グリップ付き
    エアゾールキャップ。
  6. 【請求項6】 前記レバーは、前記ノズルにピン支軸を
    介して回動自在に支持されていることを特徴とする請求
    項4に記載した可動グリップ付きエアゾールキャップ。
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JP2011098741A (ja) * 2009-11-04 2011-05-19 Earth Chemical Co Ltd エアゾール噴射装置

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