JP2003200160A - 造水方法および造水装置 - Google Patents
造水方法および造水装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】海水から淡水を、より高い回収率、かつ安定的
に製造するための造水方法および造水装置を提供する。 【解決手段】膜モジュールユニットを多段に配置し、前
段の膜モジュールユニットの透過水を後段の膜モジュー
ルユニットに供給して透過水を得る造水方法において、
3.0〜4.8重量%の総塩分濃度、かつ200〜50
0mg/lのカルシウムイオン濃度、かつ1500〜3
500mg/lの硫酸イオン濃度を有する原水の少なく
とも一部を前段の膜モジュールユニットで処理し、総塩
分濃度を原水の55〜90%、カルシウムイオン濃度を
原水の95%以下の範囲に調整したあと、後段の膜モジ
ュールユニットに供給し透過水を得る。
に製造するための造水方法および造水装置を提供する。 【解決手段】膜モジュールユニットを多段に配置し、前
段の膜モジュールユニットの透過水を後段の膜モジュー
ルユニットに供給して透過水を得る造水方法において、
3.0〜4.8重量%の総塩分濃度、かつ200〜50
0mg/lのカルシウムイオン濃度、かつ1500〜3
500mg/lの硫酸イオン濃度を有する原水の少なく
とも一部を前段の膜モジュールユニットで処理し、総塩
分濃度を原水の55〜90%、カルシウムイオン濃度を
原水の95%以下の範囲に調整したあと、後段の膜モジ
ュールユニットに供給し透過水を得る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高回収率で海水か
ら淡水を製造するのに好適な、ナノろ過膜と逆浸透膜と
を用いた造水方法および造水装置に関するものである。
ら淡水を製造するのに好適な、ナノろ過膜と逆浸透膜と
を用いた造水方法および造水装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、海水や高濃度かん水から工業用水
や飲料水などの淡水を得る技術が発達し、従来から一般
的に行われてきた蒸発法にかわって逆浸透膜による海水
淡水化法が注目を集めるようになった。この逆浸透膜海
水淡水化は、淡水を製造するのに要するエネルギーが少
なく、かつ高品質な淡水を得ることができるため、様々
な分野における利用が期待されている。
や飲料水などの淡水を得る技術が発達し、従来から一般
的に行われてきた蒸発法にかわって逆浸透膜による海水
淡水化法が注目を集めるようになった。この逆浸透膜海
水淡水化は、淡水を製造するのに要するエネルギーが少
なく、かつ高品質な淡水を得ることができるため、様々
な分野における利用が期待されている。
【0003】通常の逆浸透海水淡水化の場合、高圧ポン
プを用いて逆浸透膜モジュールの供給海水を約6.0〜
6.5MPa程度に加圧し、透過水(淡水)を得るが、
この場合の供給海水に淡水の回収割合(回収率)は、たか
だか40%程度である。
プを用いて逆浸透膜モジュールの供給海水を約6.0〜
6.5MPa程度に加圧し、透過水(淡水)を得るが、
この場合の供給海水に淡水の回収割合(回収率)は、たか
だか40%程度である。
【0004】海水淡水化において、淡水回収率は直接、
淡水の製造コストに寄与するものであり、回収率は高い
ほど好ましい。しかし、実際に回収率を上げることは、
通常の逆浸透海水淡水化では限度があった。すなわち、
回収率を上げるためには、非常に高い圧力が必要にな
る。このため供給水の塩濃度が低いモジュールの上流側
エレメントでは、海水の浸透圧と運転圧力の差(有効圧
力)が大きくなりすぎ、逆浸透膜の透過水量が過大にな
り供給水中に含まれる汚れ成分(濁質)が急速に逆浸透
膜に目詰まりして、性能が低下するという問題がある。
淡水の製造コストに寄与するものであり、回収率は高い
ほど好ましい。しかし、実際に回収率を上げることは、
通常の逆浸透海水淡水化では限度があった。すなわち、
回収率を上げるためには、非常に高い圧力が必要にな
る。このため供給水の塩濃度が低いモジュールの上流側
エレメントでは、海水の浸透圧と運転圧力の差(有効圧
力)が大きくなりすぎ、逆浸透膜の透過水量が過大にな
り供給水中に含まれる汚れ成分(濁質)が急速に逆浸透
膜に目詰まりして、性能が低下するという問題がある。
【0005】上記の問題を解決するために、特開平8−
108048号公報では、逆浸透膜モジュールを多段に
配置し、前段逆浸透膜モジュールの濃縮水を昇圧して後
段逆浸透膜モジュールに供給し、各段の有効圧力が過大
にならないように運転することにより、逆浸透膜の性能
低下を防ぎながら高回収率で海水淡水化を行う手段を開
示している。これによれば、例えば、前段逆浸透膜モジ
ュールの圧力を6.5MPa程度、後段逆浸透膜モジュ
ールの圧力を9.0MPa程度にして運転することによ
り、塩濃度3.5%の海水から回収率60%で淡水を安
定して得ることが出来るようになる。
108048号公報では、逆浸透膜モジュールを多段に
配置し、前段逆浸透膜モジュールの濃縮水を昇圧して後
段逆浸透膜モジュールに供給し、各段の有効圧力が過大
にならないように運転することにより、逆浸透膜の性能
低下を防ぎながら高回収率で海水淡水化を行う手段を開
示している。これによれば、例えば、前段逆浸透膜モジ
ュールの圧力を6.5MPa程度、後段逆浸透膜モジュ
ールの圧力を9.0MPa程度にして運転することによ
り、塩濃度3.5%の海水から回収率60%で淡水を安
定して得ることが出来るようになる。
【0006】しかしながら、上記特開平8−10804
8号公報の手段を用いたとしても、その淡水回収率は6
0%程度まで上げるのが限界である。これは、淡水回収
率を上げていくと、逆浸透膜の濃縮海水濃度が高くな
り、物質収支的には約65%程度の回収率で、海水中に
含まれる硫酸カルシウムなどの、いわゆるスケール成分
濃度が溶解度限を越え、スケールとして逆浸透膜面上に
析出し、膜の目詰まりを起こさせる原因となること、お
よび塩濃度の上昇に伴う浸透圧の増加により、後段膜モ
ジュールの運転に9.0MPa以上のさらに高い圧力が
必要となることが問題となるためである。
8号公報の手段を用いたとしても、その淡水回収率は6
0%程度まで上げるのが限界である。これは、淡水回収
率を上げていくと、逆浸透膜の濃縮海水濃度が高くな
り、物質収支的には約65%程度の回収率で、海水中に
含まれる硫酸カルシウムなどの、いわゆるスケール成分
濃度が溶解度限を越え、スケールとして逆浸透膜面上に
析出し、膜の目詰まりを起こさせる原因となること、お
よび塩濃度の上昇に伴う浸透圧の増加により、後段膜モ
ジュールの運転に9.0MPa以上のさらに高い圧力が
必要となることが問題となるためである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
した従来技術の問題点を解決し、海水から淡水を、より
高い回収率、かつ安定的に製造するための造水方法およ
び造水装置を提供することにある。
した従来技術の問題点を解決し、海水から淡水を、より
高い回収率、かつ安定的に製造するための造水方法およ
び造水装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、膜モジュールユニットを多段に配置し、前
段の膜モジュールユニットの透過水を後段の膜モジュー
ルユニットに供給して透過水を得る造水方法において、
原水として3.0〜4.8重量%の総塩分濃度、かつ2
00〜500mg/lのカルシウムイオン濃度、かつ1
500〜3500mg/lの硫酸イオン濃度を有する原
水の少なくとも一部を前段膜モジュールユニットで処理
し、総塩分濃度を原水の55〜90%、カルシウムイオ
ン濃度を原水の95%以下の範囲に調整したあと、後段
の膜モジュールユニットに供給し透過水を得る造水方法
を特徴とする。
の本発明は、膜モジュールユニットを多段に配置し、前
段の膜モジュールユニットの透過水を後段の膜モジュー
ルユニットに供給して透過水を得る造水方法において、
原水として3.0〜4.8重量%の総塩分濃度、かつ2
00〜500mg/lのカルシウムイオン濃度、かつ1
500〜3500mg/lの硫酸イオン濃度を有する原
水の少なくとも一部を前段膜モジュールユニットで処理
し、総塩分濃度を原水の55〜90%、カルシウムイオ
ン濃度を原水の95%以下の範囲に調整したあと、後段
の膜モジュールユニットに供給し透過水を得る造水方法
を特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の造水方法では、多段に配
置した膜モジュールユニットの前段は、塩分やカルシウ
ムイオンの濃度を調整することができる膜であればよ
く、例えば逆浸透膜やイオン交換膜、荷電モザイク膜な
どを用いることができるが、分離効率が良く、比較的低
い圧力で運転が可能なナノろ過膜を用いるのが好まし
い。また、後段には塩排除率が高く、透過水量の多い逆
浸透膜を用いることが好ましい。
置した膜モジュールユニットの前段は、塩分やカルシウ
ムイオンの濃度を調整することができる膜であればよ
く、例えば逆浸透膜やイオン交換膜、荷電モザイク膜な
どを用いることができるが、分離効率が良く、比較的低
い圧力で運転が可能なナノろ過膜を用いるのが好まし
い。また、後段には塩排除率が高く、透過水量の多い逆
浸透膜を用いることが好ましい。
【0010】上記、前段ナノろ過膜モジュールについて
は、さらにこれを多段に配置し、前段ナノろ過膜モジュ
ールの濃縮水を後段のナノろ過膜モジュールに供給して
透過水を得ることができる。また、後段の逆浸透膜モジ
ュールについても同様にこれを多段に配置し、前段逆浸
透膜モジュールの濃縮水をそのまま後段逆浸透膜モジュ
ールに供給し透過水を得てもよいし、前段逆浸透膜モジ
ュールの濃縮水を昇圧して後段逆浸透膜モジュールに供
給し透過水を得ることも好ましい。さらに、このとき前
段逆浸透膜モジュールの操作圧力P(n)と後段逆浸透
膜モジュールの操作圧力P(n+1)の関係が次式の範
囲も好ましい。
は、さらにこれを多段に配置し、前段ナノろ過膜モジュ
ールの濃縮水を後段のナノろ過膜モジュールに供給して
透過水を得ることができる。また、後段の逆浸透膜モジ
ュールについても同様にこれを多段に配置し、前段逆浸
透膜モジュールの濃縮水をそのまま後段逆浸透膜モジュ
ールに供給し透過水を得てもよいし、前段逆浸透膜モジ
ュールの濃縮水を昇圧して後段逆浸透膜モジュールに供
給し透過水を得ることも好ましい。さらに、このとき前
段逆浸透膜モジュールの操作圧力P(n)と後段逆浸透
膜モジュールの操作圧力P(n+1)の関係が次式の範
囲も好ましい。
【0011】
1.15≦P(n+1)/P(n)≦1.8
上記の造水方法においては、ナノろ過膜モジュールユニ
ットの供給水にスケール防止剤を注入してからナノろ過
することも、カルシウムイオン除去率が高いナノろ過膜
を用いる際に生ずる硫酸カルシウムスケールの発生を防
止し、回収率を高めることができるので好ましい。
ットの供給水にスケール防止剤を注入してからナノろ過
することも、カルシウムイオン除去率が高いナノろ過膜
を用いる際に生ずる硫酸カルシウムスケールの発生を防
止し、回収率を高めることができるので好ましい。
【0012】また、精密ろ過膜、または限外ろ過膜で処
理したろ過水を供給原水として用いることも、ナノろ過
膜の汚れによる性能低下を軽減できるため好ましい。
理したろ過水を供給原水として用いることも、ナノろ過
膜の汚れによる性能低下を軽減できるため好ましい。
【0013】本発明の造水方法では、原水量の30〜1
00%、好ましくは35〜95%、さらに好ましくは4
0〜90%を前段の膜モジュールユニットで処理し、未
処理の原水と混合して後段の膜モジュールユニットに供
給するのが好ましい。
00%、好ましくは35〜95%、さらに好ましくは4
0〜90%を前段の膜モジュールユニットで処理し、未
処理の原水と混合して後段の膜モジュールユニットに供
給するのが好ましい。
【0014】また、本発明では、前段膜モジュールユニ
ットの供給水に対する透過水の割合が65〜95%、好
ましくは75〜90%の範囲になるよう運転することが
好ましく、さらに後段膜モジュールユニットの供給水に
対する透過水が70〜85%の範囲になるよう運転する
ことが好ましい。
ットの供給水に対する透過水の割合が65〜95%、好
ましくは75〜90%の範囲になるよう運転することが
好ましく、さらに後段膜モジュールユニットの供給水に
対する透過水が70〜85%の範囲になるよう運転する
ことが好ましい。
【0015】さらに原水に対する後段膜モジュールユニ
ットの透過水の割合(総合回収率)が60〜80%、好
ましくは65〜75%の範囲になるよう運転することも
好ましい。
ットの透過水の割合(総合回収率)が60〜80%、好
ましくは65〜75%の範囲になるよう運転することも
好ましい。
【0016】また、上記の造水方法を具現化するため
に、本発明は膜モジュールユニットを多段に配置し、前
段にナノろ過膜モジュールユニットを配置し、該ナノろ
過膜モジュールユニットの透過水流路に後段の逆浸透膜
モジュールユニットを配置し、かつ、ナノろ過膜モジュ
ールユニットの供給原水の一部をバイパスさせ、該モジ
ュールユニットの透過水と混合する手段を、逆浸透膜モ
ジュールユニット供給水流路に設けた造水装置を特徴と
する。
に、本発明は膜モジュールユニットを多段に配置し、前
段にナノろ過膜モジュールユニットを配置し、該ナノろ
過膜モジュールユニットの透過水流路に後段の逆浸透膜
モジュールユニットを配置し、かつ、ナノろ過膜モジュ
ールユニットの供給原水の一部をバイパスさせ、該モジ
ュールユニットの透過水と混合する手段を、逆浸透膜モ
ジュールユニット供給水流路に設けた造水装置を特徴と
する。
【0017】上記造水装置においては、前段のナノろ過
膜モジュールを多段に配置し、該ナノろ過膜モジュール
の濃縮水流路に後段のナノろ過膜モジュールを配置する
のが好ましく、さらに前段ナノろ過膜モジュールの膜面
積S1(n)と後段ナノろ過膜モジュールの膜面積S1
(n+1)の関係が次式の範囲にあることが好ましい。
膜モジュールを多段に配置し、該ナノろ過膜モジュール
の濃縮水流路に後段のナノろ過膜モジュールを配置する
のが好ましく、さらに前段ナノろ過膜モジュールの膜面
積S1(n)と後段ナノろ過膜モジュールの膜面積S1
(n+1)の関係が次式の範囲にあることが好ましい。
【0018】
1.5≦S1(n)/S1(n+1)≦5
また、逆浸透膜モジュールについてもこれを多段に配置
し、前段逆浸透膜モジュールの濃縮水流路に後段の逆浸
透膜モジュールを配置するのが良く、さらに前段逆浸透
膜モジュールの膜面積S2(n)と後段逆浸透膜モジュ
ールの膜面積S2(n+1)の関係が次式の範囲にある
ことが好ましい。
し、前段逆浸透膜モジュールの濃縮水流路に後段の逆浸
透膜モジュールを配置するのが良く、さらに前段逆浸透
膜モジュールの膜面積S2(n)と後段逆浸透膜モジュ
ールの膜面積S2(n+1)の関係が次式の範囲にある
ことが好ましい。
【0019】
1.67≦S2(n)/S2(n+1)≦2.5
さらに、多段に配置した逆浸透膜モジュールの濃縮水流
路に濃縮水の昇圧手段を配置することも好ましい。
路に濃縮水の昇圧手段を配置することも好ましい。
【0020】また、ナノろ過膜モジュールユニットの供
給原水流路に、スケール防止剤の注入手段を設けること
も好ましい。
給原水流路に、スケール防止剤の注入手段を設けること
も好ましい。
【0021】さらに、精密ろ過膜モジュールユニット、
または限外ろ過膜モジュールユニットをナノろ過膜モジ
ュールユニットの供給原水流路に設けることも好まし
い。
または限外ろ過膜モジュールユニットをナノろ過膜モジ
ュールユニットの供給原水流路に設けることも好まし
い。
【0022】本発明の一実施態様に係る造水装置を図1
を用いて説明する。図1において造水装置は、原水であ
る海水の濁質を除去する除濁装置2、ナノろ過膜モジュ
ールユニット3と該ナノろ過膜モジュールユニット3の
供給原水を加圧する加圧ポンプ4、および該ナノろ過膜
モジュールユニット3の供給原水の一部をバイパスさせ
るバイパス流路5と、ナノろ過膜の透過水6とバイパス
した原水を混合する手段7と、供給水8を脱塩して透過
水11を得る逆浸透膜モジュールユニット9および、該
逆浸透膜モジュールユニット9の供給水8を加圧する高
圧ポンプ10からなっている。
を用いて説明する。図1において造水装置は、原水であ
る海水の濁質を除去する除濁装置2、ナノろ過膜モジュ
ールユニット3と該ナノろ過膜モジュールユニット3の
供給原水を加圧する加圧ポンプ4、および該ナノろ過膜
モジュールユニット3の供給原水の一部をバイパスさせ
るバイパス流路5と、ナノろ過膜の透過水6とバイパス
した原水を混合する手段7と、供給水8を脱塩して透過
水11を得る逆浸透膜モジュールユニット9および、該
逆浸透膜モジュールユニット9の供給水8を加圧する高
圧ポンプ10からなっている。
【0023】ここで、前段のナノろ過膜モジュールユニ
ット3では、供給原水の全量をナノろ過処理するか、ま
たは原水の一部をナノろ過処理し、バイパス流路5をバ
イパスさせた供給原水とナノろ過膜の透過水6を混合手
段7により混合させる。このとき、後段の逆浸透膜モジ
ュールユニット9への供給水8に含まれる総塩分濃度は
原水の55〜90%、カルシウムイオン濃度は原水の9
5%以下の範囲に調整するのが好ましい。また、このと
き硫酸イオン濃度についても原水の80%以下の範囲に
調整するのが好ましい。
ット3では、供給原水の全量をナノろ過処理するか、ま
たは原水の一部をナノろ過処理し、バイパス流路5をバ
イパスさせた供給原水とナノろ過膜の透過水6を混合手
段7により混合させる。このとき、後段の逆浸透膜モジ
ュールユニット9への供給水8に含まれる総塩分濃度は
原水の55〜90%、カルシウムイオン濃度は原水の9
5%以下の範囲に調整するのが好ましい。また、このと
き硫酸イオン濃度についても原水の80%以下の範囲に
調整するのが好ましい。
【0024】その理由は、総塩分濃度が上記範囲にある
と、後段の逆浸透膜モジュールユニット9の供給水8の
浸透圧が下がり、逆浸透膜の運転圧力を低く設定でき
て、高圧ポンプ10の消費電力を低減することが可能に
なるのと、逆浸透膜への圧力負荷が低減でき、逆浸透膜
の寿命が長くなる、あるいは、同じ運転圧力でもより高
回収率で多くの透過水を得ることができる等の効果があ
るためである。また、カルシウムイオン濃度が上記範囲
にあると、高回収率でも逆浸透膜面でのスケール生成の
原因となる硫酸カルシウム(CaSO4)の析出が抑制
され、逆浸透膜モジュールユニット9の透過水回収率を
向上させることが可能となるためである。
と、後段の逆浸透膜モジュールユニット9の供給水8の
浸透圧が下がり、逆浸透膜の運転圧力を低く設定でき
て、高圧ポンプ10の消費電力を低減することが可能に
なるのと、逆浸透膜への圧力負荷が低減でき、逆浸透膜
の寿命が長くなる、あるいは、同じ運転圧力でもより高
回収率で多くの透過水を得ることができる等の効果があ
るためである。また、カルシウムイオン濃度が上記範囲
にあると、高回収率でも逆浸透膜面でのスケール生成の
原因となる硫酸カルシウム(CaSO4)の析出が抑制
され、逆浸透膜モジュールユニット9の透過水回収率を
向上させることが可能となるためである。
【0025】ナノろ過膜の種類、性能などは特に限定す
るものではなく、供給原水の全量をナノろ過処理する
か、原水の一部をナノろ過処理しバイパスさせた供給原
水と混合させたあとで、総塩分濃度が原水の55〜90
%、カルシウムイオン濃度が原水の95%以下の範囲に
なるようなナノろ過膜であればよいが、好ましくは、ナ
ノろ過膜の材質としては、ポリアミド系、ポリピペラジ
ンアミド系、ポリエステルアミド系、あるいは水溶性の
ビニルポリマーを架橋したものなどを使用するのがよ
い。また、その膜構造としては、膜の少なくとも片面に
緻密層を持ち、緻密層から膜内部あるいはもう片面の膜
に向けて徐々に大きな孔径の微細孔を有するもの(非対
称膜)や、このような非対称膜の緻密層の上に別の素材
で形成された非常に薄い分離機能層を有するものなどを
使用するのが好ましい。また、低圧力で高ろ過水量を得
られる膜が経済的であるが、このためには複合膜である
ことが好ましく、中でも、透過水量、耐薬品性等の点か
らポリアミド系の複合膜が、さらにはピペラジンポリア
ミド系複合膜を用いるのが好ましい。
るものではなく、供給原水の全量をナノろ過処理する
か、原水の一部をナノろ過処理しバイパスさせた供給原
水と混合させたあとで、総塩分濃度が原水の55〜90
%、カルシウムイオン濃度が原水の95%以下の範囲に
なるようなナノろ過膜であればよいが、好ましくは、ナ
ノろ過膜の材質としては、ポリアミド系、ポリピペラジ
ンアミド系、ポリエステルアミド系、あるいは水溶性の
ビニルポリマーを架橋したものなどを使用するのがよ
い。また、その膜構造としては、膜の少なくとも片面に
緻密層を持ち、緻密層から膜内部あるいはもう片面の膜
に向けて徐々に大きな孔径の微細孔を有するもの(非対
称膜)や、このような非対称膜の緻密層の上に別の素材
で形成された非常に薄い分離機能層を有するものなどを
使用するのが好ましい。また、低圧力で高ろ過水量を得
られる膜が経済的であるが、このためには複合膜である
ことが好ましく、中でも、透過水量、耐薬品性等の点か
らポリアミド系の複合膜が、さらにはピペラジンポリア
ミド系複合膜を用いるのが好ましい。
【0026】ナノろ過膜の形態は、平膜状の膜を集水管
の周囲に巻囲したスパイラル型エレメントや、プレート
型支持板の両面に平膜を張ったものをスペーサーを介し
て一定の間隔で積層してモジュール化したプレート・ア
ンド・フレーム型エレメント、さらには、管状膜を用い
たチューブラー型エレメント、中空糸膜を束ねてケース
に収納した中空糸膜エレメントとして構成され、耐圧容
器に単数もしくは複数個を直列に接続して収容して構成
される。エレメントの形態としては、いずれの形態であ
ってもよいが、操作性などの観点からスパイラル型エレ
メントを使用するのが好ましい。なお、エレメント本数
は、膜性能に応じて任意に設定することができる。スパ
イラル型エレメントを用いた場合、1つのモジュールに
装填するエレメントの本数は、直列に4〜6本程度が好
ましい。
の周囲に巻囲したスパイラル型エレメントや、プレート
型支持板の両面に平膜を張ったものをスペーサーを介し
て一定の間隔で積層してモジュール化したプレート・ア
ンド・フレーム型エレメント、さらには、管状膜を用い
たチューブラー型エレメント、中空糸膜を束ねてケース
に収納した中空糸膜エレメントとして構成され、耐圧容
器に単数もしくは複数個を直列に接続して収容して構成
される。エレメントの形態としては、いずれの形態であ
ってもよいが、操作性などの観点からスパイラル型エレ
メントを使用するのが好ましい。なお、エレメント本数
は、膜性能に応じて任意に設定することができる。スパ
イラル型エレメントを用いた場合、1つのモジュールに
装填するエレメントの本数は、直列に4〜6本程度が好
ましい。
【0027】また、ナノろ過膜エレメントの性能につい
ては、3.5%の総塩分濃度の海水を温度25℃、操作
圧力1.5MPa、回収率13%の条件でろ過させたと
きの総塩分(TDS:蒸発残留物)の除去率が30〜8
0%の範囲、かつカルシウムイオン除去率が20〜80
%の範囲、硫酸イオン除去率が95%以上で、膜透過流
束が0.3〜1.5m3/m2/dの範囲にあると、上
述した供給水6の総塩分濃度、カルシウムイオン濃度の
範囲を容易に達成できるため好ましい。 さらに好まし
くは、総塩分除去率が35〜70%の範囲、カルシウム
イオン除去率が30〜60%の範囲、硫酸イオン除去率
が97%以上である。
ては、3.5%の総塩分濃度の海水を温度25℃、操作
圧力1.5MPa、回収率13%の条件でろ過させたと
きの総塩分(TDS:蒸発残留物)の除去率が30〜8
0%の範囲、かつカルシウムイオン除去率が20〜80
%の範囲、硫酸イオン除去率が95%以上で、膜透過流
束が0.3〜1.5m3/m2/dの範囲にあると、上
述した供給水6の総塩分濃度、カルシウムイオン濃度の
範囲を容易に達成できるため好ましい。 さらに好まし
くは、総塩分除去率が35〜70%の範囲、カルシウム
イオン除去率が30〜60%の範囲、硫酸イオン除去率
が97%以上である。
【0028】バイパスさせる供給原水の流量は、上述し
た供給水8の総塩分濃度、およびカルシウムイオン濃度
の範囲を満足していれば任意に設定することができる
が、バイパス量を多くするほど、ナノろ過膜で処理する
量が減少するので、ナノろ過に必要なエネルギー(電
力)は少なくて済む。しかし、一方で、バイパス量を多
くしすぎると、混合後の総塩分濃度を上述した範囲に調
整するためには、ナノろ過膜透過水の総塩分濃度を低く
する必要があり、ナノろ過膜の運転圧力を高めるか、ナ
ノろ過膜透過水の回収率を低くする必要があり経済的で
はない。したがって、好ましい範囲としては原水量の3
0〜100%、をナノろ過膜モジュールユニットで処理
した後、バイパスした未処理の原水と混合するのがよ
い。さらに好ましくは35〜95%、さらに好ましくは
40〜90%の範囲である。
た供給水8の総塩分濃度、およびカルシウムイオン濃度
の範囲を満足していれば任意に設定することができる
が、バイパス量を多くするほど、ナノろ過膜で処理する
量が減少するので、ナノろ過に必要なエネルギー(電
力)は少なくて済む。しかし、一方で、バイパス量を多
くしすぎると、混合後の総塩分濃度を上述した範囲に調
整するためには、ナノろ過膜透過水の総塩分濃度を低く
する必要があり、ナノろ過膜の運転圧力を高めるか、ナ
ノろ過膜透過水の回収率を低くする必要があり経済的で
はない。したがって、好ましい範囲としては原水量の3
0〜100%、をナノろ過膜モジュールユニットで処理
した後、バイパスした未処理の原水と混合するのがよ
い。さらに好ましくは35〜95%、さらに好ましくは
40〜90%の範囲である。
【0029】ナノろ過膜の透過水とバイパスさせた原水
を混合する手段7は、特に限定するものではなく、例え
ば、混合槽を設けてもよいし、あるいは、スタティック
ミキサーなどの手段を用いてもよい。
を混合する手段7は、特に限定するものではなく、例え
ば、混合槽を設けてもよいし、あるいは、スタティック
ミキサーなどの手段を用いてもよい。
【0030】前段のナノろ過膜モジュールユニット3の
透過水の回収率については、回収率が低いと得られる透
過水の総塩分濃度は低くなるが、所定の水量を得ること
が困難になり、全体としての回収率を高めることができ
ない。また、回収率が高すぎると全体の回収率を高める
ことは容易になるが、ナノろ過膜の透過水の塩濃度を低
くすることが困難となり、結果として、後段の逆浸透膜
モジュールユニット9の回収率を高めることができなく
なる。したがって、ナノろ過膜モジュールユニット3の
供給水量に対する透過水量の割合の範囲としては、65
〜95%の範囲とするのが好ましい。より好ましい範囲
は75〜90%である。
透過水の回収率については、回収率が低いと得られる透
過水の総塩分濃度は低くなるが、所定の水量を得ること
が困難になり、全体としての回収率を高めることができ
ない。また、回収率が高すぎると全体の回収率を高める
ことは容易になるが、ナノろ過膜の透過水の塩濃度を低
くすることが困難となり、結果として、後段の逆浸透膜
モジュールユニット9の回収率を高めることができなく
なる。したがって、ナノろ過膜モジュールユニット3の
供給水量に対する透過水量の割合の範囲としては、65
〜95%の範囲とするのが好ましい。より好ましい範囲
は75〜90%である。
【0031】また、前段ナノろ過膜モジュールユニット
3を所定の回収率で効率よく運転するためには、図2に
示すように、ナノろ過膜モジュールを多段に配置し、前
段のナノろ過膜モジュール3aの濃縮水を後段のナノろ
過膜モジュール3bに供給して透過水を得るようにする
のが好ましい。このとき、前段ナノろ過膜モジュール3
aの膜面積S1(n)と後段ナノろ過膜モジュール3b
の膜面積S1(n+1)の関係は、次式(1)のごとく
設定するのが好ましい。
3を所定の回収率で効率よく運転するためには、図2に
示すように、ナノろ過膜モジュールを多段に配置し、前
段のナノろ過膜モジュール3aの濃縮水を後段のナノろ
過膜モジュール3bに供給して透過水を得るようにする
のが好ましい。このとき、前段ナノろ過膜モジュール3
aの膜面積S1(n)と後段ナノろ過膜モジュール3b
の膜面積S1(n+1)の関係は、次式(1)のごとく
設定するのが好ましい。
【0032】
1.5≦S1(n)/S1(n+1)≦5 (1)
上記のように前後段のナノろ過膜モジュールの膜面積を
設定することにより、後段側の膜モジュールにおける膜
面流速を高くすることができ、ナノろ過膜面での濃度分
極現象などによるろ過性能の低下を抑制することができ
て、高回収率でも透過水の総塩分濃度を低く保つことが
可能になる。(1)式の範囲外では、十分な膜面流速が
確保できずろ過性能が低下したり、あるいは流速が速す
ぎて、モジュール内の圧力損失が大きくなり、モジュー
ルが変形、あるいは破損する危険性がある。
設定することにより、後段側の膜モジュールにおける膜
面流速を高くすることができ、ナノろ過膜面での濃度分
極現象などによるろ過性能の低下を抑制することができ
て、高回収率でも透過水の総塩分濃度を低く保つことが
可能になる。(1)式の範囲外では、十分な膜面流速が
確保できずろ過性能が低下したり、あるいは流速が速す
ぎて、モジュール内の圧力損失が大きくなり、モジュー
ルが変形、あるいは破損する危険性がある。
【0033】ナノろ過膜モジュールの段数については、
多いほど各段の膜面流速が細かく設定できるため、ナノ
ろ過膜のろ過性能を発揮させやすいが、むやみに多くす
ることは、ユニットの構造を複雑にし設備コストを増大
させてしまうため経済的ではない。そのため実用的な段
数としては2〜4段の範囲で設定するのが好ましい。
多いほど各段の膜面流速が細かく設定できるため、ナノ
ろ過膜のろ過性能を発揮させやすいが、むやみに多くす
ることは、ユニットの構造を複雑にし設備コストを増大
させてしまうため経済的ではない。そのため実用的な段
数としては2〜4段の範囲で設定するのが好ましい。
【0034】ナノろ過膜モジュールユニット3の加圧ポ
ンプ4については、特にその形式を限定するものではな
く、遠心ポンプ、渦巻ポンプやタービンポンプ、プラン
ジャーポンプなどの種々の形式のポンプを用いることが
できる。
ンプ4については、特にその形式を限定するものではな
く、遠心ポンプ、渦巻ポンプやタービンポンプ、プラン
ジャーポンプなどの種々の形式のポンプを用いることが
できる。
【0035】次に、後段の逆浸透膜モジュールユニット
9では、前段のナノろ過膜モジュールユニット3からの
供給水8を高圧ポンプ10で、供給水の有する浸透圧以
上の所定の圧力まで加圧して逆浸透膜モジュールで脱塩
し透過水11と濃縮廃水13に分離する。
9では、前段のナノろ過膜モジュールユニット3からの
供給水8を高圧ポンプ10で、供給水の有する浸透圧以
上の所定の圧力まで加圧して逆浸透膜モジュールで脱塩
し透過水11と濃縮廃水13に分離する。
【0036】逆浸透膜としては、水を選択的に透過さ
せ、総塩分の透過を阻止できるものであればよい。膜構
造としては、例えば膜の少なくとも片面に緻密層を備
え、緻密層から反対面に向かってその径が徐々に大きく
なっている微細孔が形成された非対称膜や、この非対称
膜の緻密層の上に他の材料からなる厚みの薄い活性層を
供えた複合膜を用いることができる。そして、膜の材料
としては、酢酸セルロース系ポリマ、ポリアミド、ポリ
エステル、ポリイミド、及びビニルポリマ等の高分子材
料と用いることができる。代表的な逆浸透膜としては、
酢酸セルロース系またはポリアミド系の非対称膜、及
び、ポリアミド系またはポリ尿素系の活性層を有する複
合膜を有する複合膜、および芳香族ポリアミド系の活性
層を有する複合膜を用いることが好ましい。中でも、水
質の変化に対して安定した性能を発現し、トリハロメタ
ンに代表される環境ホルモン等の有害物質を好適に除去
できる芳香族ポリアミド系複合膜は特に好ましい。
せ、総塩分の透過を阻止できるものであればよい。膜構
造としては、例えば膜の少なくとも片面に緻密層を備
え、緻密層から反対面に向かってその径が徐々に大きく
なっている微細孔が形成された非対称膜や、この非対称
膜の緻密層の上に他の材料からなる厚みの薄い活性層を
供えた複合膜を用いることができる。そして、膜の材料
としては、酢酸セルロース系ポリマ、ポリアミド、ポリ
エステル、ポリイミド、及びビニルポリマ等の高分子材
料と用いることができる。代表的な逆浸透膜としては、
酢酸セルロース系またはポリアミド系の非対称膜、及
び、ポリアミド系またはポリ尿素系の活性層を有する複
合膜を有する複合膜、および芳香族ポリアミド系の活性
層を有する複合膜を用いることが好ましい。中でも、水
質の変化に対して安定した性能を発現し、トリハロメタ
ンに代表される環境ホルモン等の有害物質を好適に除去
できる芳香族ポリアミド系複合膜は特に好ましい。
【0037】上記逆浸透膜の形態は、ナノろ過膜と同
様、スパイラル型エレメントや、プレート・アンド・フ
レーム型エレメント、チューブラー型エレメント、中空
糸膜エレメントなどを用いることができ、いずれの形態
であってもよいが、操作性などの観点からスパイラル型
エレメントを使用するのが好ましく、エレメント本数に
ついても、膜性能に応じて任意に設定することができ、
スパイラル型エレメントを用いた場合、1つのモジュー
ルに装填するエレメントの本数は、直列に4〜6本程度
とするのが好ましい。
様、スパイラル型エレメントや、プレート・アンド・フ
レーム型エレメント、チューブラー型エレメント、中空
糸膜エレメントなどを用いることができ、いずれの形態
であってもよいが、操作性などの観点からスパイラル型
エレメントを使用するのが好ましく、エレメント本数に
ついても、膜性能に応じて任意に設定することができ、
スパイラル型エレメントを用いた場合、1つのモジュー
ルに装填するエレメントの本数は、直列に4〜6本程度
とするのが好ましい。
【0038】また、逆浸透膜エレメントの性能について
は、3.5%の総塩分濃度の海水を温度25℃、操作圧
力5.5MPa、回収率13%の条件で逆浸透分離させ
たときの総塩分(TDS:蒸発残留物濃度)の除去率が
99%以上、膜透過流束が0.3〜1.5m3/m2/
dの範囲にあるのが、透過水の水質が良く、かつ効率的
に透過水を得られるため好ましい。
は、3.5%の総塩分濃度の海水を温度25℃、操作圧
力5.5MPa、回収率13%の条件で逆浸透分離させ
たときの総塩分(TDS:蒸発残留物濃度)の除去率が
99%以上、膜透過流束が0.3〜1.5m3/m2/
dの範囲にあるのが、透過水の水質が良く、かつ効率的
に透過水を得られるため好ましい。
【0039】上述の逆浸透膜モジュールユニット9の透
過水回収率については、高い方が全体の回収率が高くで
きるので望ましいが、高すぎると必要な運転圧力が高く
なり、また得られる透過水の水質も悪くなるため、経済
的でない。また、回収率を低く設定するのは、透過水の
水質は良くなるが、得られる水量が減って全体の回収率
が低下するため経済的ではない。したがって、逆浸透膜
モジュールユニットの供給水量に対する透過水量の割合
の範囲としては、70〜85%とするのが好ましい。
過水回収率については、高い方が全体の回収率が高くで
きるので望ましいが、高すぎると必要な運転圧力が高く
なり、また得られる透過水の水質も悪くなるため、経済
的でない。また、回収率を低く設定するのは、透過水の
水質は良くなるが、得られる水量が減って全体の回収率
が低下するため経済的ではない。したがって、逆浸透膜
モジュールユニットの供給水量に対する透過水量の割合
の範囲としては、70〜85%とするのが好ましい。
【0040】また、逆浸透膜モジュールユニット9を所
定の回収率で効率よく運転するためには、図2に示すよ
うに、逆浸透膜モジュールを多段に配置し、前段の逆浸
透膜モジュール9aの濃縮水を後段の逆浸透膜モジュー
ル9bに供給して透過水を得るようにするのが好まし
い。このとき、前段逆浸透膜モジュール9aの膜面積S
2(n)と後段逆浸透膜モジュール9bの膜面積S2
(n+1)の関係は、次式(2)のごとく設定するのが
好ましい。
定の回収率で効率よく運転するためには、図2に示すよ
うに、逆浸透膜モジュールを多段に配置し、前段の逆浸
透膜モジュール9aの濃縮水を後段の逆浸透膜モジュー
ル9bに供給して透過水を得るようにするのが好まし
い。このとき、前段逆浸透膜モジュール9aの膜面積S
2(n)と後段逆浸透膜モジュール9bの膜面積S2
(n+1)の関係は、次式(2)のごとく設定するのが
好ましい。
【0041】
1.67≦S2(n)/S2(n+1)≦2.5 (2)
上記のように前後段の逆浸透膜モジュールの膜面積を設
定することにより、後段側の膜モジュールにおける膜面
流速を高くすることができ、逆浸透膜面での濃度分極現
象などによる分離性能の低下を抑制することができて、
高回収率でも透過水の水質を良好にすることが可能にな
り、また、濃度分極で有効圧力が低下することによる透
過水量の減少を抑制することができる。(2)式の範囲
外では、十分な膜面流速が確保できず透過水質や造水量
が低下したり、あるいは流速が速すぎて、モジュール内
の圧力損失が大きくなり、モジュールが変形、あるいは
破損する危険性がある。
定することにより、後段側の膜モジュールにおける膜面
流速を高くすることができ、逆浸透膜面での濃度分極現
象などによる分離性能の低下を抑制することができて、
高回収率でも透過水の水質を良好にすることが可能にな
り、また、濃度分極で有効圧力が低下することによる透
過水量の減少を抑制することができる。(2)式の範囲
外では、十分な膜面流速が確保できず透過水質や造水量
が低下したり、あるいは流速が速すぎて、モジュール内
の圧力損失が大きくなり、モジュールが変形、あるいは
破損する危険性がある。
【0042】逆浸透膜モジュールの段数については、多
いほど各段の膜面流速が細かく設定できるため、逆浸透
膜の性能を発揮させやすいが、むやみに多くすること
は、ユニットの構造を複雑にし設備コストを増大させて
しまうため経済的ではない。そのため実用的な段数とし
ては2〜4段の範囲で設定するのが好ましい。
いほど各段の膜面流速が細かく設定できるため、逆浸透
膜の性能を発揮させやすいが、むやみに多くすること
は、ユニットの構造を複雑にし設備コストを増大させて
しまうため経済的ではない。そのため実用的な段数とし
ては2〜4段の範囲で設定するのが好ましい。
【0043】また、各段の逆浸透膜モジュールの操作圧
力については、別段、途中に昇圧手段を設けずに、1段
目供給水の操作圧力だけで後段逆浸透膜モジュールを運
転しても十分に効率よく透過水を得ることができるが、
さらに、図3に示すように逆浸透膜モジュールユニット
の前段逆浸透膜モジュール9aと後段逆浸透膜モジュー
ル9bの間の濃縮水流路15に、濃縮水を昇圧する手段
16を設け、操作圧力を上げて後段逆浸透膜モジュール
に供給し透過水を得ることも、各段の逆浸透膜モジュー
ルの分離効率をさらに高め、経済的に透過水を得られる
ため、より好ましい。このとき、各段の操作圧力につい
ては、前段逆浸透膜モジュールの操作圧力P(n)と後
段逆浸透膜モジュールの操作圧力P(n+1)の関係を
次式(3)の範囲に設定することが好ましい。
力については、別段、途中に昇圧手段を設けずに、1段
目供給水の操作圧力だけで後段逆浸透膜モジュールを運
転しても十分に効率よく透過水を得ることができるが、
さらに、図3に示すように逆浸透膜モジュールユニット
の前段逆浸透膜モジュール9aと後段逆浸透膜モジュー
ル9bの間の濃縮水流路15に、濃縮水を昇圧する手段
16を設け、操作圧力を上げて後段逆浸透膜モジュール
に供給し透過水を得ることも、各段の逆浸透膜モジュー
ルの分離効率をさらに高め、経済的に透過水を得られる
ため、より好ましい。このとき、各段の操作圧力につい
ては、前段逆浸透膜モジュールの操作圧力P(n)と後
段逆浸透膜モジュールの操作圧力P(n+1)の関係を
次式(3)の範囲に設定することが好ましい。
【0044】
1.15≦P(n+1)/P(n)≦1.8 (3)
また、逆浸透膜モジュールの操作圧力は、例えば3.5
%の総塩分濃度の海水では、逆浸透膜モジュールの回収
率が40%で5.5〜7.0MPa、回収率が60%な
らば、8.5〜10.0MPaが必要となるが、本発明
では、逆浸透膜モジュールに供給される海水の総塩分濃
度が、ナノろ過膜により2.0〜3.1%程度に低減さ
れるため、同じ回収率ならば操作圧力は通常よりも低く
設定することができる。具体的な操作圧力は、原海水の
濃度や、ナノろ過膜モジュールユニット3での総塩分濃
度調整、逆浸透膜モジュールユニット9の回収率によっ
て適宜選定されるが、例えば、総塩分濃度3.5%の海
水をナノろ過膜モジュールユニット3によって調整し、
逆浸透膜モジュールユニット9の供給水として総塩分濃
度を2.5%、逆浸透膜モジュールの回収率を80%と
するならば、操作圧力は8.0〜9.5MPaの範囲で
設定するのが好ましい。
%の総塩分濃度の海水では、逆浸透膜モジュールの回収
率が40%で5.5〜7.0MPa、回収率が60%な
らば、8.5〜10.0MPaが必要となるが、本発明
では、逆浸透膜モジュールに供給される海水の総塩分濃
度が、ナノろ過膜により2.0〜3.1%程度に低減さ
れるため、同じ回収率ならば操作圧力は通常よりも低く
設定することができる。具体的な操作圧力は、原海水の
濃度や、ナノろ過膜モジュールユニット3での総塩分濃
度調整、逆浸透膜モジュールユニット9の回収率によっ
て適宜選定されるが、例えば、総塩分濃度3.5%の海
水をナノろ過膜モジュールユニット3によって調整し、
逆浸透膜モジュールユニット9の供給水として総塩分濃
度を2.5%、逆浸透膜モジュールの回収率を80%と
するならば、操作圧力は8.0〜9.5MPaの範囲で
設定するのが好ましい。
【0045】逆浸透膜モジュールユニット9の高圧ポン
プ10については、遠心ポンプ、渦巻ポンプやタービン
ポンプ、プランジャーポンプなどの種々の形式のポンプ
を用いることができる。また、逆浸透膜モジュールを多
段に配置し、前段逆浸透膜モジュールの濃縮水を昇圧す
る場合の昇圧手段16については、遠心ポンプ、渦巻き
ポンプなどのブースターポンプを用いることができる。
プ10については、遠心ポンプ、渦巻ポンプやタービン
ポンプ、プランジャーポンプなどの種々の形式のポンプ
を用いることができる。また、逆浸透膜モジュールを多
段に配置し、前段逆浸透膜モジュールの濃縮水を昇圧す
る場合の昇圧手段16については、遠心ポンプ、渦巻き
ポンプなどのブースターポンプを用いることができる。
【0046】また、上述したように逆浸透膜モジュール
ユニット9の操作圧力は例えば8.0〜9.5MPaと
非常に高圧であり、ユニットから排出される濃縮水もほ
ぼ同程度の圧力を有している。したがって、図2、ある
いは3に示すようにエネルギー回収手段14を配置し、
濃縮水の圧力エネルギーを有効に回収するのが好まし
い。エネルギー回収の方式としては、逆転ポンプやペル
トン水車、ターボチャージャー、圧力変換器など種々の
方式があるが、本発明では特にこだわることはなく、い
ずれの方式でも用いることができる。
ユニット9の操作圧力は例えば8.0〜9.5MPaと
非常に高圧であり、ユニットから排出される濃縮水もほ
ぼ同程度の圧力を有している。したがって、図2、ある
いは3に示すようにエネルギー回収手段14を配置し、
濃縮水の圧力エネルギーを有効に回収するのが好まし
い。エネルギー回収の方式としては、逆転ポンプやペル
トン水車、ターボチャージャー、圧力変換器など種々の
方式があるが、本発明では特にこだわることはなく、い
ずれの方式でも用いることができる。
【0047】この他にも、エネルギー回収の一つの方法
として、図4のようにエネルギー回収手段14を配置し
て、多段に配置した逆浸透膜モジュールの前段濃縮水を
昇圧することも可能である。この場合、エネルギー回収
装置としては、ターボチャージャー(例えば特開平1−
294903号公報に記載)を用いるのが、装置構成や
運転方法が簡便になるため好ましい。
として、図4のようにエネルギー回収手段14を配置し
て、多段に配置した逆浸透膜モジュールの前段濃縮水を
昇圧することも可能である。この場合、エネルギー回収
装置としては、ターボチャージャー(例えば特開平1−
294903号公報に記載)を用いるのが、装置構成や
運転方法が簡便になるため好ましい。
【0048】上述したような方法によって得られる逆浸
透膜モジュールユニット9の透過水は、最終的に、原水
量に対する後段逆浸透膜モジュールユニット9の透過水
量の割合が、60〜80%の範囲になるよう運転するこ
とが好ましい。より好ましくは65〜75%の範囲であ
る。
透膜モジュールユニット9の透過水は、最終的に、原水
量に対する後段逆浸透膜モジュールユニット9の透過水
量の割合が、60〜80%の範囲になるよう運転するこ
とが好ましい。より好ましくは65〜75%の範囲であ
る。
【0049】ところで、ナノろ過膜や逆浸透膜の濃縮水
側では塩分濃度の上昇とともに、スケール成分であるカ
ルシウムイオンと硫酸イオンも濃縮される。このとき、
それぞれのイオンの濃度が高くなると硫酸カルシウムス
ケールとして膜面に析出し膜性能の低下を引き起こす。
発明者らは硫酸カルシウムのスケール析出を引き起こす
限界イオン濃度は、カルシウムイオン濃度が約1200
mg/l、硫酸イオンが約2900mg/lであること
を実験的に確認しており、両方のイオン濃度が上記数値
を同時に超えない限り、膜面でのスケール析出の心配は
ない。
側では塩分濃度の上昇とともに、スケール成分であるカ
ルシウムイオンと硫酸イオンも濃縮される。このとき、
それぞれのイオンの濃度が高くなると硫酸カルシウムス
ケールとして膜面に析出し膜性能の低下を引き起こす。
発明者らは硫酸カルシウムのスケール析出を引き起こす
限界イオン濃度は、カルシウムイオン濃度が約1200
mg/l、硫酸イオンが約2900mg/lであること
を実験的に確認しており、両方のイオン濃度が上記数値
を同時に超えない限り、膜面でのスケール析出の心配は
ない。
【0050】本発明においては、逆浸透膜面で硫酸カル
シウムのスケール析出が起こらないようにナノろ過膜モ
ジュールユニットの運転条件やバイパスした原水との混
合比率を調整し、かつ逆浸透膜モジュールユニットの回
収率等の運転条件を設定するため、逆浸透膜モジュール
におけるスケール析出に関しては何ら問題はない。一
方、ナノろ過膜モジュール側では、前述したように使用
するナノろ過膜の性能により、カルシウムイオンの除去
率に大きな差がある。このため、カルシウムイオンの除
去率が比較的低いナノろ過膜では、高回収率の場合で
も、ナノろ過膜の濃縮側におけるカルシウムイオン濃度
が高くなりにくいため、ナノろ過膜面でのスケール析出
は起こりにくいが、カルシウムイオンの除去率が高い膜
では、濃縮水側のカルシウムイオン濃度が高くなりナノ
ろ過膜面で硫酸カルシウムスケールの析出が起こる危険
性がある。したがってこのようなカルシウムイオン除去
率の高いナノろ過膜を用いる場合は、ナノろ過膜モジュ
ールユニットの供給原水にスケール析出防止剤を添加し
て運転するのが好ましい。
シウムのスケール析出が起こらないようにナノろ過膜モ
ジュールユニットの運転条件やバイパスした原水との混
合比率を調整し、かつ逆浸透膜モジュールユニットの回
収率等の運転条件を設定するため、逆浸透膜モジュール
におけるスケール析出に関しては何ら問題はない。一
方、ナノろ過膜モジュール側では、前述したように使用
するナノろ過膜の性能により、カルシウムイオンの除去
率に大きな差がある。このため、カルシウムイオンの除
去率が比較的低いナノろ過膜では、高回収率の場合で
も、ナノろ過膜の濃縮側におけるカルシウムイオン濃度
が高くなりにくいため、ナノろ過膜面でのスケール析出
は起こりにくいが、カルシウムイオンの除去率が高い膜
では、濃縮水側のカルシウムイオン濃度が高くなりナノ
ろ過膜面で硫酸カルシウムスケールの析出が起こる危険
性がある。したがってこのようなカルシウムイオン除去
率の高いナノろ過膜を用いる場合は、ナノろ過膜モジュ
ールユニットの供給原水にスケール析出防止剤を添加し
て運転するのが好ましい。
【0051】スケール防止剤を注入する位置について
は、原水に直接注入しバイパス側にもスケール防止剤が
含まれるようにするより、図1の17に示すように、バ
イパスを分岐させたあとの、ナノろ過膜モジュールユニ
ットの直前で注入する方が、スケール防止剤の添加量を
少なくできるため好ましい。
は、原水に直接注入しバイパス側にもスケール防止剤が
含まれるようにするより、図1の17に示すように、バ
イパスを分岐させたあとの、ナノろ過膜モジュールユニ
ットの直前で注入する方が、スケール防止剤の添加量を
少なくできるため好ましい。
【0052】スケール防止剤の種類としては、硫酸カル
シウムのスケール析出を防止できるものならば、何を用
いてもかまわないが、価格や効果の面で、ヘキサメタ燐
酸ナトリウム(SHMP)などのポリ燐酸塩や、エチレ
ンジアミン四酢酸(EDTA)に代表される有機系モノ
マー、あるいはポリアクリル酸やアルギン酸などの有機
ポリマー等を用いることが好ましい。
シウムのスケール析出を防止できるものならば、何を用
いてもかまわないが、価格や効果の面で、ヘキサメタ燐
酸ナトリウム(SHMP)などのポリ燐酸塩や、エチレ
ンジアミン四酢酸(EDTA)に代表される有機系モノ
マー、あるいはポリアクリル酸やアルギン酸などの有機
ポリマー等を用いることが好ましい。
【0053】スケール防止剤の注入手段としては、供給
水に定量的に注入できる方法であれば形式を問わない
が、例えばダイヤフラムポンプやギヤポンプなどを用い
て、ナノろ過膜モジュールの加圧ポンプの吸引側(低圧
側)に注入するのが正確かつ効率的に注入できるので好
ましい。
水に定量的に注入できる方法であれば形式を問わない
が、例えばダイヤフラムポンプやギヤポンプなどを用い
て、ナノろ過膜モジュールの加圧ポンプの吸引側(低圧
側)に注入するのが正確かつ効率的に注入できるので好
ましい。
【0054】また、本発明においては、原水1として
は、河川水、湖沼水、地下水、工業廃水などさまざまな
水に適用可能であるが、特に海水または高濃度かん水を
処理するのが、高回収率や経済性など、その特徴を発揮
できる点で好ましい。
は、河川水、湖沼水、地下水、工業廃水などさまざまな
水に適用可能であるが、特に海水または高濃度かん水を
処理するのが、高回収率や経済性など、その特徴を発揮
できる点で好ましい。
【0055】原水の汚れ指数(SDI値)については、
4以下にコントロールすることが好ましい。SDI値が
4以下である水は、ナノろ過膜や逆浸透膜の表面に濁質
を付着させるファウリングがほとんど発生しないので長
期間、安定に運転することができる。なお、SDI値と
は、対象水中の微細な濁質濃度を示し、(1−T0/T
15)×100/15で表される(但し、T0:0.4
5μmの精密ろ過膜を用いて試料水を0.2MPaで加
圧ろ過したときに最初の500mlの試料水の濾過に要
した時間、T15:T0の後さらに同じ条件で15分間
濾過した後に500mlの試料水の濾過に要した時
間)。濁質のない場合は0となり、最も汚れた水におけ
る最大値は6.67となる。
4以下にコントロールすることが好ましい。SDI値が
4以下である水は、ナノろ過膜や逆浸透膜の表面に濁質
を付着させるファウリングがほとんど発生しないので長
期間、安定に運転することができる。なお、SDI値と
は、対象水中の微細な濁質濃度を示し、(1−T0/T
15)×100/15で表される(但し、T0:0.4
5μmの精密ろ過膜を用いて試料水を0.2MPaで加
圧ろ過したときに最初の500mlの試料水の濾過に要
した時間、T15:T0の後さらに同じ条件で15分間
濾過した後に500mlの試料水の濾過に要した時
間)。濁質のない場合は0となり、最も汚れた水におけ
る最大値は6.67となる。
【0056】原水のSDIを4以下にコントロールする
除濁手段2については、特に方法を限定するものではな
いが、例えば、一般的な凝集沈殿や凝集砂ろ過、ポリッ
シングろ過等のろ過処理を施して用いるのが好ましい。
さらには、精密ろ過膜モジュール、または限外ろ過膜モ
ジュールを用いてろ過することが、ナノろ過膜モジュー
ルや逆浸透膜モジュールにおける濁質や微生物などによ
る汚染を低減でき、運転を安定化させて膜エレメントの
寿命を延長できるため好ましい。ここで精密ろ過膜と
は、0.1〜1μmの範囲の細孔径を有し、水および溶
解成分を透過して、0.1μm以上の濁質、微粒子や微
生物を除去する分離膜であり、限外ろ過膜とは、0.0
1〜0.1μmの範囲の細孔径を有し、水および溶解成
分を透過して、0.01μm以上の有機高分子や濁質、
微粒子やウイルスや微生物を除去する分離膜である。本
発明においては、上記の機能あるいは細孔径を有する膜
であれば、精密ろ過膜、あるいは限外ろ過膜として、ど
のような材質、形状のものを用いてもよい。両者の膜の
材質としては、ポリアクリロニトリルやポリスルホン、
ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリエーテルスルホン、酢酸セルロース、ポリイミ
ドなどの有機高分子膜や、アルミナ、ジルコニア、アル
ミナーシリカ系などのセラミック膜等を用いることがで
き、形状としては中空糸、チューブラー、モノリス等の
管状膜型や、スパイラル、プレートアンドフレーム等の
平膜型等を用いることができる。
除濁手段2については、特に方法を限定するものではな
いが、例えば、一般的な凝集沈殿や凝集砂ろ過、ポリッ
シングろ過等のろ過処理を施して用いるのが好ましい。
さらには、精密ろ過膜モジュール、または限外ろ過膜モ
ジュールを用いてろ過することが、ナノろ過膜モジュー
ルや逆浸透膜モジュールにおける濁質や微生物などによ
る汚染を低減でき、運転を安定化させて膜エレメントの
寿命を延長できるため好ましい。ここで精密ろ過膜と
は、0.1〜1μmの範囲の細孔径を有し、水および溶
解成分を透過して、0.1μm以上の濁質、微粒子や微
生物を除去する分離膜であり、限外ろ過膜とは、0.0
1〜0.1μmの範囲の細孔径を有し、水および溶解成
分を透過して、0.01μm以上の有機高分子や濁質、
微粒子やウイルスや微生物を除去する分離膜である。本
発明においては、上記の機能あるいは細孔径を有する膜
であれば、精密ろ過膜、あるいは限外ろ過膜として、ど
のような材質、形状のものを用いてもよい。両者の膜の
材質としては、ポリアクリロニトリルやポリスルホン、
ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリエーテルスルホン、酢酸セルロース、ポリイミ
ドなどの有機高分子膜や、アルミナ、ジルコニア、アル
ミナーシリカ系などのセラミック膜等を用いることがで
き、形状としては中空糸、チューブラー、モノリス等の
管状膜型や、スパイラル、プレートアンドフレーム等の
平膜型等を用いることができる。
【0057】また、上記のろ過処理の他に深度200m
以深の深海層の海水を利用したり、海底砂層などをフィ
ルターとして利用して取水した水を利用するのも、ろ過
処理装置が不要になるので好ましい。
以深の深海層の海水を利用したり、海底砂層などをフィ
ルターとして利用して取水した水を利用するのも、ろ過
処理装置が不要になるので好ましい。
【0058】
【実施例】以下に実施例によって本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定
されるものではない。 <実施例1〜10、比較例1〜5>ナノろ過処理の有
無、および処理条件の違いによる逆浸透膜処理の回収率
や運転圧力への影響を確認するため、ナノろ過膜および
逆浸透膜を用いて、2段の膜モジュールを直列に配置し
た図1に示す造水装置を構成した。
説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定
されるものではない。 <実施例1〜10、比較例1〜5>ナノろ過処理の有
無、および処理条件の違いによる逆浸透膜処理の回収率
や運転圧力への影響を確認するため、ナノろ過膜および
逆浸透膜を用いて、2段の膜モジュールを直列に配置し
た図1に示す造水装置を構成した。
【0059】ナノろ過膜モジュールは、膜面積が7.0
m2の4インチ径エレメントを作製し、このエレメント
を圧力容器に4〜6本入れて構成した。ナノろ過膜エレ
メントには、温度25℃、pH6.5、総塩分濃度約
3.5%、カルシウムイオン濃度約350mg/l、硫
酸イオン濃度約2100mg/lの海水を1.5MP
a、回収率13%の条件でろ過したとき、総塩分除去率
が約62%、カルシウムイオン除去率が約53%、硫酸
イオン除去率が約97%、造水量が約4.9m3/dの
性能のものを用いた。また、逆浸透膜モジュールも同様
に膜面積が7.0m2の4インチ径エレメントを作製
し、このエレメントを圧力容器に6〜8本入れて構成し
た。逆浸透膜エレメントは、温度25℃、pH6.5、
総塩分濃度約3.5%の海水を圧力5.5MPa、回収
率13%の条件で供給したとき、総塩分塩除去率が約9
9.7%で、造水量が約5.0m3/dの性能のものを
用いた。この造水装置に、精密ろ過膜装置でSDI値を
2.5〜3.5の範囲に調整した総塩分濃度約3.5
%、カルシウムイオン濃度約350mg/l、硫酸イオ
ン濃度約2100mg/lの海水を供給し、ナノろ過膜
モジュールユニットで海水を処理し、ろ過水をそのま
ま、あるいはバイパスした海水と混合し、表1に示す塩
分濃度とカルシウムイオン濃度を有する逆浸透膜モジュ
ールの供給水を調整し、これを表1の実施例1〜10に
示す運転条件逆浸透膜モジュールに供給して海水の淡水
化を行った。また、比較例として、実施例と全く同じ造
水装置を用いて、表1比較例の1〜5に示す本発明の範
囲外の運転条件で海水淡水化を行い、24時間運転した
あとの性能を評価した。
m2の4インチ径エレメントを作製し、このエレメント
を圧力容器に4〜6本入れて構成した。ナノろ過膜エレ
メントには、温度25℃、pH6.5、総塩分濃度約
3.5%、カルシウムイオン濃度約350mg/l、硫
酸イオン濃度約2100mg/lの海水を1.5MP
a、回収率13%の条件でろ過したとき、総塩分除去率
が約62%、カルシウムイオン除去率が約53%、硫酸
イオン除去率が約97%、造水量が約4.9m3/dの
性能のものを用いた。また、逆浸透膜モジュールも同様
に膜面積が7.0m2の4インチ径エレメントを作製
し、このエレメントを圧力容器に6〜8本入れて構成し
た。逆浸透膜エレメントは、温度25℃、pH6.5、
総塩分濃度約3.5%の海水を圧力5.5MPa、回収
率13%の条件で供給したとき、総塩分塩除去率が約9
9.7%で、造水量が約5.0m3/dの性能のものを
用いた。この造水装置に、精密ろ過膜装置でSDI値を
2.5〜3.5の範囲に調整した総塩分濃度約3.5
%、カルシウムイオン濃度約350mg/l、硫酸イオ
ン濃度約2100mg/lの海水を供給し、ナノろ過膜
モジュールユニットで海水を処理し、ろ過水をそのま
ま、あるいはバイパスした海水と混合し、表1に示す塩
分濃度とカルシウムイオン濃度を有する逆浸透膜モジュ
ールの供給水を調整し、これを表1の実施例1〜10に
示す運転条件逆浸透膜モジュールに供給して海水の淡水
化を行った。また、比較例として、実施例と全く同じ造
水装置を用いて、表1比較例の1〜5に示す本発明の範
囲外の運転条件で海水淡水化を行い、24時間運転した
あとの性能を評価した。
【0060】
【表1】
【0061】その結果、実施例1〜10では比較的低い
操作圧力、かつ高回収率で逆浸透膜モジュールの運転が
でき、良好な水質の淡水を得ることができたのに対し、
比較例1〜5では逆浸透膜面でのスケール発生によって
回収率を十分に上げることができなかったり、また、実
施例と比べて同じ回収率の淡水を得る場合でも、高い操
作圧力が必要であったり、あるいは、同じ逆浸透膜の操
作圧力では実施例に比べて低い回収率の運転しかできな
かった。
操作圧力、かつ高回収率で逆浸透膜モジュールの運転が
でき、良好な水質の淡水を得ることができたのに対し、
比較例1〜5では逆浸透膜面でのスケール発生によって
回収率を十分に上げることができなかったり、また、実
施例と比べて同じ回収率の淡水を得る場合でも、高い操
作圧力が必要であったり、あるいは、同じ逆浸透膜の操
作圧力では実施例に比べて低い回収率の運転しかできな
かった。
【0062】また、このとき、ナノろ過膜モジュールの
濃縮水および逆浸透膜モジュールの濃縮水等のカルシウ
ムイオン濃度をJIS K0101に定めるICP発光
分光分析法で、硫酸イオン濃度を同じくJISK010
1に定めるイオンクロマトグラフ法で分析した。その結
果、実施例1〜10、および比較例1〜3ではいずれの
濃縮水でも硫酸カルシウムスケールの析出限界濃度以下
になっており、かつ濃縮水中にもスケールが析出してい
ないことが確認できたが、ナノろ過処理を行わず、かつ
高回収率で逆浸透処理した場合(比較例5)では、逆浸
透膜モジュールのカルシウムイオンと硫酸イオンの濃度
が、同時にスケール析出限界濃度以上になっており、濃
縮水中に硫酸カルシウムのスケールが析出していること
が確認できた。 <実施例11〜13、比較例6〜8>カルシウム除去率
が比較的高いナノろ過膜エレメントを用いた場合の、ス
ケール防止剤の添加効果を調べるために、ナノろ過膜エ
レメントに、温度25℃、pH6.5、総塩分濃度約
3.5%、カルシウムイオン濃度約350mg/l、硫
酸イオン濃度約2100mg/lの海水を1.5MP
a、回収率13%の条件でろ過したとき、総塩分除去率
が約65%、カルシウムイオン除去率が約72%、硫酸
イオン除去率が約99%、造水量が約4.8m3/d
の、カルシウムイオン除去率が高い性能のものを用いた
他は、実施例1と同じ装置を用い、表2の実施例ではナ
ノろ過膜モジュールの供給原水にスケール防止剤として
ヘキサメタ燐酸ナトリウムを表2実施例11〜13に示
す割合で注入添加し、表2に示す条件で海水淡水化を行
った。
濃縮水および逆浸透膜モジュールの濃縮水等のカルシウ
ムイオン濃度をJIS K0101に定めるICP発光
分光分析法で、硫酸イオン濃度を同じくJISK010
1に定めるイオンクロマトグラフ法で分析した。その結
果、実施例1〜10、および比較例1〜3ではいずれの
濃縮水でも硫酸カルシウムスケールの析出限界濃度以下
になっており、かつ濃縮水中にもスケールが析出してい
ないことが確認できたが、ナノろ過処理を行わず、かつ
高回収率で逆浸透処理した場合(比較例5)では、逆浸
透膜モジュールのカルシウムイオンと硫酸イオンの濃度
が、同時にスケール析出限界濃度以上になっており、濃
縮水中に硫酸カルシウムのスケールが析出していること
が確認できた。 <実施例11〜13、比較例6〜8>カルシウム除去率
が比較的高いナノろ過膜エレメントを用いた場合の、ス
ケール防止剤の添加効果を調べるために、ナノろ過膜エ
レメントに、温度25℃、pH6.5、総塩分濃度約
3.5%、カルシウムイオン濃度約350mg/l、硫
酸イオン濃度約2100mg/lの海水を1.5MP
a、回収率13%の条件でろ過したとき、総塩分除去率
が約65%、カルシウムイオン除去率が約72%、硫酸
イオン除去率が約99%、造水量が約4.8m3/d
の、カルシウムイオン除去率が高い性能のものを用いた
他は、実施例1と同じ装置を用い、表2の実施例ではナ
ノろ過膜モジュールの供給原水にスケール防止剤として
ヘキサメタ燐酸ナトリウムを表2実施例11〜13に示
す割合で注入添加し、表2に示す条件で海水淡水化を行
った。
【0063】
【表2】
【0064】その結果、実施例11〜13ではナノろ過
膜モジュール濃縮水中のカルシウムイオン濃度が高いに
もかかわらず、スケール防止剤の効果で、スケールの発
生は起こらず、高い回収率でナノろ過処理することがで
き、また、逆浸透膜モジュールも高回収率でスケール発
生せずに良好に運転できたのに対し、スケール防止剤を
注入しなかった比較例6〜8ではナノろ過膜の濃縮水中
に硫酸カルシウムスケールが発生し、ナノろ過膜モジュ
ール透過水の回収率を上げることができず、その結果、
逆浸透膜モジュールの回収率を合わせた総合回収率も本
発明の範囲ではあるが実施例に比べて低い値であった。 <実施例14>ナノろ過膜モジュールおよび逆浸透膜モ
ジュールをそれぞれ多段に配置した場合の効果を確認す
るため、実施例1と同じナノろ過膜エレメントを用い、
これを圧力容器に3本入れたナノろ過膜モジュール2本
を前段に、同様に圧力容器に2本入れたナノろ過膜モジ
ュール1本を後段に配置してナノろ過膜モジュールユニ
ットを構成するとともに、実施例1と同じ逆浸透膜モジ
ュールを用い、これを圧力容器に4本入れた逆浸透膜モ
ジュール2本を前段に、1本を後段に配置して逆浸透膜
モジュールを構成して図2に示す造水装置を構成した。
膜モジュール濃縮水中のカルシウムイオン濃度が高いに
もかかわらず、スケール防止剤の効果で、スケールの発
生は起こらず、高い回収率でナノろ過処理することがで
き、また、逆浸透膜モジュールも高回収率でスケール発
生せずに良好に運転できたのに対し、スケール防止剤を
注入しなかった比較例6〜8ではナノろ過膜の濃縮水中
に硫酸カルシウムスケールが発生し、ナノろ過膜モジュ
ール透過水の回収率を上げることができず、その結果、
逆浸透膜モジュールの回収率を合わせた総合回収率も本
発明の範囲ではあるが実施例に比べて低い値であった。 <実施例14>ナノろ過膜モジュールおよび逆浸透膜モ
ジュールをそれぞれ多段に配置した場合の効果を確認す
るため、実施例1と同じナノろ過膜エレメントを用い、
これを圧力容器に3本入れたナノろ過膜モジュール2本
を前段に、同様に圧力容器に2本入れたナノろ過膜モジ
ュール1本を後段に配置してナノろ過膜モジュールユニ
ットを構成するとともに、実施例1と同じ逆浸透膜モジ
ュールを用い、これを圧力容器に4本入れた逆浸透膜モ
ジュール2本を前段に、1本を後段に配置して逆浸透膜
モジュールを構成して図2に示す造水装置を構成した。
【0065】この造水装置に、凝集砂ろ過装置でSDI
値を3〜4の範囲に調整した総塩分濃度約3.5重量
%、カルシウムイオン濃度約350mg/l、硫酸イオ
ン濃度約2100mg/lの海水を供給し、この内70
%の70m3/dをナノろ過膜モジュールユニットに供
給し、操作圧力2.5MPa、温度25℃、でナノろ過
処理したところ、ナノろ過膜モジュールユニットから、
総塩分濃度2.07%、カルシウムイオン濃度239m
g/l、硫酸イオン濃度133mg/lの透過水57.
7m3/dが回収率82.4%で得られた。次に、この
ナノろ過膜モジュールユニットの透過水を、残部30%
の原海水とスタティックミキサーで混合したところ、総
塩分濃度は2.56%、カルシウムイオン濃度は276
mg/l、硫酸イオン濃度は805mg/l、水量は8
7.7m3/dとなった。
値を3〜4の範囲に調整した総塩分濃度約3.5重量
%、カルシウムイオン濃度約350mg/l、硫酸イオ
ン濃度約2100mg/lの海水を供給し、この内70
%の70m3/dをナノろ過膜モジュールユニットに供
給し、操作圧力2.5MPa、温度25℃、でナノろ過
処理したところ、ナノろ過膜モジュールユニットから、
総塩分濃度2.07%、カルシウムイオン濃度239m
g/l、硫酸イオン濃度133mg/lの透過水57.
7m3/dが回収率82.4%で得られた。次に、この
ナノろ過膜モジュールユニットの透過水を、残部30%
の原海水とスタティックミキサーで混合したところ、総
塩分濃度は2.56%、カルシウムイオン濃度は276
mg/l、硫酸イオン濃度は805mg/l、水量は8
7.7m3/dとなった。
【0066】次に、この調整海水を逆浸透膜モジュール
に供給し、操作圧力9.0MPaで全量逆浸透分離した
ところ、造水量70m3/d、回収率80%で、透過水
質として総塩分濃度226mg/lの淡水が得られた。
このとき、造水装置の供給原水量100m3/dに対す
る逆浸透膜モジュール透過水の総合回収率は70%とな
った。
に供給し、操作圧力9.0MPaで全量逆浸透分離した
ところ、造水量70m3/d、回収率80%で、透過水
質として総塩分濃度226mg/lの淡水が得られた。
このとき、造水装置の供給原水量100m3/dに対す
る逆浸透膜モジュール透過水の総合回収率は70%とな
った。
【0067】また、上記の運転条件で、約3ヶ月の連続
運転を行ったが、逆浸透膜モジュールユニットから得ら
れる淡水の流量、水質、回収率や操作圧力などは運転初
期とほとんど同じであり、性能低下は見られなかった。 <実施例15>逆浸透膜モジュールを多段に配置し、か
つ前段逆浸透膜モジュールの濃縮水を昇圧してから後段
逆浸透膜モジュールに供給して処理した場合の効果を確
認するため、前段逆浸透膜モジュールの濃縮水流路に遠
心式の昇圧ポンプを配置して図3に示す逆浸透膜モジュ
ールを構成した他は実施例14と同じ造水装置を構成し
た。
運転を行ったが、逆浸透膜モジュールユニットから得ら
れる淡水の流量、水質、回収率や操作圧力などは運転初
期とほとんど同じであり、性能低下は見られなかった。 <実施例15>逆浸透膜モジュールを多段に配置し、か
つ前段逆浸透膜モジュールの濃縮水を昇圧してから後段
逆浸透膜モジュールに供給して処理した場合の効果を確
認するため、前段逆浸透膜モジュールの濃縮水流路に遠
心式の昇圧ポンプを配置して図3に示す逆浸透膜モジュ
ールを構成した他は実施例14と同じ造水装置を構成し
た。
【0068】この造水装置に、限外ろ過膜装置でSDI
値を1.5以下に調整した総塩分濃度約3.5重量%、
カルシウムイオン濃度約350mg/l、硫酸イオン濃
度約2100mg/lの海水を供給し、実施例3と同様
の条件でナノろ過処理を行い、さらにバイパスした原水
と混合することによって、実施例3と同じ組成、水量の
逆浸透膜モジュール供給原水を調整した。次に、この調
整海水を逆浸透膜モジュールに全量供給し、前段逆浸透
膜モジュールの操作圧力を6.5MPa、後段逆浸透膜
モジュールの操作圧力を9.0MPaで逆浸透分離した
ところ、造水量66m3/d、回収率75%で、透過水
質として総塩分濃度174mg/lの淡水が得られた。
このとき、造水装置の供給原水量100m3/dに対す
る逆浸透膜モジュール透過水の総合回収率は66%とな
った。
値を1.5以下に調整した総塩分濃度約3.5重量%、
カルシウムイオン濃度約350mg/l、硫酸イオン濃
度約2100mg/lの海水を供給し、実施例3と同様
の条件でナノろ過処理を行い、さらにバイパスした原水
と混合することによって、実施例3と同じ組成、水量の
逆浸透膜モジュール供給原水を調整した。次に、この調
整海水を逆浸透膜モジュールに全量供給し、前段逆浸透
膜モジュールの操作圧力を6.5MPa、後段逆浸透膜
モジュールの操作圧力を9.0MPaで逆浸透分離した
ところ、造水量66m3/d、回収率75%で、透過水
質として総塩分濃度174mg/lの淡水が得られた。
このとき、造水装置の供給原水量100m3/dに対す
る逆浸透膜モジュール透過水の総合回収率は66%とな
った。
【0069】また、上記の運転条件で、約3ヶ月の連続
運転を行ったが、逆浸透膜モジュールユニットから得ら
れる淡水の流量、水質、回収率や操作圧力などは運転初
期とほとんど同じであり、性能低下は見られなかった。
運転を行ったが、逆浸透膜モジュールユニットから得ら
れる淡水の流量、水質、回収率や操作圧力などは運転初
期とほとんど同じであり、性能低下は見られなかった。
【0070】
【発明の効果】本発明は、膜モジュールユニットを多段
に配置し、前段の膜モジュールユニットの透過水を後段
の膜モジュールユニットに供給して透過水を得る造水方
法において、3.0〜4.8重量%の総塩分濃度、かつ
200〜500mg/lのカルシウムイオン濃度、かつ
1500〜3500mg/lの硫酸イオン濃度を有する
原水の少なくとも一部を前段の膜モジュールユニットで
処理し、総塩分濃度を原水の55〜90%、カルシウム
イオン濃度を原水の95%以下の範囲に調整したあと、
後段の膜モジュールユニットに供給し透過水を得るた
め、逆浸透膜の濁質やカルシウムスケールによるファウ
リングを抑制するとともに、総塩分濃度の低減により高
回収率で逆浸透膜を運転することができ、例えば海水か
ら淡水を、より高い回収率かつ低コストで安定的に製造
することが可能である。
に配置し、前段の膜モジュールユニットの透過水を後段
の膜モジュールユニットに供給して透過水を得る造水方
法において、3.0〜4.8重量%の総塩分濃度、かつ
200〜500mg/lのカルシウムイオン濃度、かつ
1500〜3500mg/lの硫酸イオン濃度を有する
原水の少なくとも一部を前段の膜モジュールユニットで
処理し、総塩分濃度を原水の55〜90%、カルシウム
イオン濃度を原水の95%以下の範囲に調整したあと、
後段の膜モジュールユニットに供給し透過水を得るた
め、逆浸透膜の濁質やカルシウムスケールによるファウ
リングを抑制するとともに、総塩分濃度の低減により高
回収率で逆浸透膜を運転することができ、例えば海水か
ら淡水を、より高い回収率かつ低コストで安定的に製造
することが可能である。
【図1】本発明の一実施態様を示す造水装置のフロー図
である。
である。
【図2】本発明の一実施態様の詳細を示す造水装置のフ
ロー図である。
ロー図である。
【図3】本発明の逆浸透膜モジュールユニット構成の一
実施態様を示すフロー図である。
実施態様を示すフロー図である。
【図4】本発明の逆浸透膜モジュールユニット構成の別
の実施態様を示すフロー図である。
の実施態様を示すフロー図である。
1 :海水
2 :除濁手段
3 :ナノろ過膜モジュールユニット
3a:前段ナノろ過膜モジュール
3b:後段ナノろ過膜モジュール
4 :加圧ポンプ
5 :原水バイパス流路
6 :ナノろ過膜モジュールユニット透過水
7 :混合手段
8 :逆浸透膜モジュールユニット供給水
9 :逆浸透膜モジュールユニット
9a:前段逆浸透膜モジュール
9b:後段逆浸透膜モジュール
10:高圧ポンプ
11:逆浸透膜モジュールユニット透過水
12:ナノろ過膜モジュールユニット濃縮廃水
13:逆浸透膜モジュールユニット濃縮廃水
14:エネルギー回収手段
15:前段逆浸透膜モジュール濃縮水
16:昇圧手段
17:スケール防止剤注入手段
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
B01D 65/08 B01D 65/08
Fターム(参考) 4D006 GA03 GA04 GA05 GA06 GA07
HA01 HA21 HA41 HA61 JA02B
JA55Z JA71 KA02 KA33
KA41 KA51 KA52 KA53 KA55
KA56 KA57 KB13 KB14 KB15
KD03 KD14 KD30 KE03R
KE06R KE12R KE13R MA01
MA02 MA03 MC03 MC18 MC22
MC23 MC29 MC39 MC54 MC57
MC58 MC62 MC63 PA01 PB03
Claims (21)
- 【請求項1】膜モジュールユニットを多段に配置し、前
段の膜モジュールユニットの透過水を後段の膜モジュー
ルユニットに供給して透過水を得る造水方法において、
3.0〜4.8重量%の総塩分濃度、かつ200〜50
0mg/lのカルシウムイオン濃度、かつ1500〜3
500mg/lの硫酸イオン濃度を有する原水の少なく
とも一部を前段の膜モジュールユニットで処理し、総塩
分濃度を原水の55〜90%、カルシウムイオン濃度を
原水の95%以下の範囲に調整したあと、後段の膜モジ
ュールユニットに供給し透過水を得ることを特徴とする
造水方法。 - 【請求項2】硫酸イオン濃度を原水の80%以下の範囲
に調整したあと、後段の膜モジュールユニットに供給し
透過水を得る、請求項1に記載の造水方法 - 【請求項3】原水量の30〜100%を前段の膜モジュ
ールユニットで処理し、未処理の原水と混合して後段の
膜モジュールユニットに供給する、請求項1または2に
記載の造水方法。 - 【請求項4】前段膜モジュールユニットの供給水量に対
する透過水量の割合が65〜95%の範囲になるよう運
転する、請求項1〜3のいずれかに記載の造水方法。 - 【請求項5】後段膜モジュールユニットの供給水量に対
する透過水量の割合が70〜85%の範囲になるよう運
転する請求項1〜4のいずれかに記載の造水方法。 - 【請求項6】原水量に対する後段膜モジュールユニット
の透過水量の割合が、60〜80%の範囲になるよう運
転する、請求項1〜5のいずれかに記載の造水方法。 - 【請求項7】前段膜モジュールユニットにナノろ過膜、
後段膜モジュールユニットに逆浸透膜を用いる、請求項
1〜6のいずれかに記載の造水方法。 - 【請求項8】ナノろ過膜モジュールを多段に配置し、前
段ナノろ過膜モジュールの濃縮水を後段のナノろ過膜モ
ジュールに供給する、請求項7に記載の造水方法。 - 【請求項9】ナノろ過膜モジュールユニットの供給水に
スケール防止剤を注入してからナノろ過する、請求項7
または8に記載の造水方法。 - 【請求項10】逆浸透膜モジュールを多段に配置し、前
段逆浸透膜モジュールの濃縮水を後段逆浸透膜モジュー
ルに供給する、請求項7〜9のいずれかに記載の造水方
法。 - 【請求項11】前段逆浸透膜モジュールの濃縮水を昇圧
して後段逆浸透膜モジュールに供給し透過水を得る、請
求項10に記載の造水方法。 - 【請求項12】多段に配置した逆浸透膜モジュールにお
いて、前段逆浸透膜モジュールの操作圧力P(n)と後
段逆浸透膜モジュールの操作圧力P(n+1)の関係が
次式の範囲にある、請求項10または11に記載の造水
方法。 15≦P(n+1)/P(n)≦1.8 - 【請求項13】精密ろ過膜、または限外ろ過膜で処理し
たろ過水を供給原水とする、請求項1〜12のいずれか
に記載の造水方法。 - 【請求項14】膜モジュールユニットを多段に配置し、
前段にナノろ過膜モジュールユニットを配置し、該ナノ
ろ過膜モジュールユニットの透過水流路に後段の逆浸透
膜モジュールユニットを配置し、かつ、ナノろ過膜モジ
ュールユニットの供給原水の一部をバイパスさせ、該モ
ジュールユニットの透過水と混合する手段を、逆浸透膜
モジュールユニット供給水流路に設けた造水装置。 - 【請求項15】ナノろ過膜モジュールを多段に配置し、
前段ナノろ過膜モジュールの濃縮水流路に後段のナノろ
過膜モジュールを配置した、請求項14に記載の造水装
置。 - 【請求項16】前段ナノろ過膜モジュールの膜面積S1
(n)と後段ナノろ過膜モジュールの膜面積S1(n+
1)の関係が次式の範囲にある、請求項15に記載の造
水装置。 1.5≦S1(n)/S1(n+1)≦5 - 【請求項17】逆浸透膜モジュールを多段に配置し、前
段逆浸透膜モジュールの濃縮水流路に後段の逆浸透膜モ
ジュールを配置した、請求項14〜16のいずれかに記
載の造水装置。 - 【請求項18】前段逆浸透膜モジュールの膜面積S2
(n)と後段逆浸透膜モジュールの膜面積S2(n+
1)の関係が次式の範囲にある、請求項17に記載の造
水装置。 1.67≦S2(n)/S2(n+1)≦2.5 - 【請求項19】多段に配置した逆浸透膜モジュールの濃
縮水流路に濃縮水の昇圧手段を配置した、請求項17ま
たは18に記載の造水装置。 - 【請求項20】スケール防止剤の注入手段を、ナノろ過
膜モジュールユニットの供給源水流路に設けた、請求項
14〜19のいずれかに記載の造水装置。 - 【請求項21】精密ろ過膜モジュールユニットまたは限
外ろ過膜モジュールユニットを、ナノろ過膜モジュール
ユニットの供給源水流路に設けた、請求項14〜20の
いずれかに記載の造水装置。
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