JP2003199786A - 包装生理用ナプキン - Google Patents

包装生理用ナプキン

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JP2003199786A JP2002002007A JP2002002007A JP2003199786A JP 2003199786 A JP2003199786 A JP 2003199786A JP 2002002007 A JP2002002007 A JP 2002002007A JP 2002002007 A JP2002002007 A JP 2002002007A JP 2003199786 A JP2003199786 A JP 2003199786A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】個包装に絵柄を印刷しただけの従来の包装生理
用ナプキンでは、吸収した経血等を目立たせないという
要求は満たせないし、ナプキン本体にも絵柄を設けると
印刷コストがアップしてしまう。 【解決手段】透液性トップシート9と不透液性バックシ
ート5との間に吸収体7を設けたナプキン本体3と、前
記ナプキン本体3をそのバックシート5が外側を為す状
態に畳んで包装した包装シート21とを備えた包装生理
用ナプキン1において、バックシート5に絵柄31を印
刷し、包装シート21にはヘイズ値60程度で白色半透
明の不織布等を用いた。従って、バックシート5に絵柄
31を印刷するだけで、吸収体7が吸収した経血のシミ
を絵柄31でカムフラージュすることができると共に、
包装を解いた状態では勿論、包装を解く前の状態におい
てもその絵柄31を外に見せることができて外観もカム
フラージュすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、包装生理用ナプキ
ンに係り、詳しくは、バックシートとトップシートとの
間に吸収体を挟んだ構造の生理用ナプキンを包装シート
で包んだ包装生理用ナプキンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】今日、生理用ナプキンについては、使用
前の状態においてはそれが生理用ナプキンであるとは分
からない程度にカムフラージュされた外観が要求され、
使用後の状態でも吸収した経血等ができるだけ目立たな
い工夫が望まれている。この前者の要求を満たす工夫と
して個包装を利用した従来の包装生理用ナプキンの一例
aを図7に示す。
【0003】同図では包装生理用ナプキンaを、ナプキ
ン本体bと、剥離フィルムcと、包装シートdに分離し
てこれらを下側から見る向きで示してある。ナプキン本
体bは、不透液性のバックシートeの上に吸収体と透液
性のトップシート等を重ねた構造になっており、このバ
ックシートeには白色のポリエチレンシートを用いてい
る。包装シートdは、白色の不透明又は半透明のポリエ
チレンシートの一方の面にほぼ余すところ無く絵柄fを
カラー印刷したもので、その一端部にシールテープgを
貼り付けてある。剥離フィルムcはその上面に粘着剤h
が塗布されると共に、裏面の前後両端近くに接着材h′
が塗布されていて、この接着材h′によって剥離フィル
ムcが包装シートdの上面に接着される。
【0004】剥離フィルムcが接着された状態の包装シ
ートdの上面にナプキン本体bを重ねた後、その全体を
同図に矢印で示すように3つに折り畳むことで、ナプキ
ン本体bを包装シートdで包み、最後に包装シートdの
両側縁部iをシールする。これによって、ナプキン本体
bが包装シートdで包装された包装生理用ナプキンaが
出来上がる。剥離フィルムcに設けられている粘着剤h
はナプキン本体bが剥離フィルムcに重ねられたときバ
ックシートeに転写される。包装シートdの口はシール
テープgで押える。
【0005】このような形の包装生理用ナプキンaによ
れば、外装全体がほぼ不透明で、しかも、そのほぼ全面
に絵柄fがあるおしゃれな外観を呈し、その形やサイズ
が所謂ポケットティッシュに似た形態になるため、これ
を見る者に生理用ナプキンであることを意識させない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の包装生理用ナプキンaでは、ナプキン本体bの
バックシートeが単なる白色であるために、吸収体に吸
収された経血などがバックシートeを通して生々しく見
えてしまう。この状態はナプキン本体bを畳んでも隠す
ことはできない。このため、ナプキンを交換する度に不
快な思いをするし、汚物入れに捨てる場合でさえ、人に
見られたくないという心理から、ティッシュペーパーな
どに幾重にも包んで捨てるという手間の掛かる処理をす
ることが多い。しかも、バックシートeが単に白色であ
ったり、無地一色であるために、包装を解いてナプキン
本体bを装用する際、人によっては非常に無機質な感じ
を受けて、生理の憂鬱さを高めてしまうという問題もあ
る。
【0007】そこで、包装シートdだけで無く、バック
シートeにもおしゃれな絵柄を印刷することが考えられ
無くもないが、そうすると、印刷のコストがアップして
しまう。
【0008】また、この包装生理用ナプキンaでは、包
装シートdに絵柄fが印刷されているために、絵柄fが
はっきり見え過ぎて目立ち易いという問題があり、多く
の者が利用するようになってその絵柄fが知れ渡れば、
結局、その絵柄fが生理用ナプキンであることの表示に
なってしまうので、生理用ナプキンであることをカムフ
ラージュする効果が希釈されてしまう。
【0009】本発明は上記した従来の問題点に鑑みて為
されたものであり、絵柄の印刷を一つの部材に施すだけ
で、吸収体が吸収した経血のシミを絵柄でカムフラージ
ュすることができると共に、包装を解いた状態では勿
論、包装を解く前の状態においてもその絵柄を外に見せ
ることができて外観もカムフラージュすることができる
新規な包装生理用ナプキンを提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1に記載した包装生理用ナプキンは、透液性
のトップシートと不透液性のバックシートとの間に吸収
体を設けたナプキン本体と、前記ナプキン本体をバック
シートが外側となる状態に畳んで包装した包装シートと
を具備する包装生理用ナプキンにおいて、前記バックシ
ートに絵柄を設けたことを特徴とするものである。
【0011】この包装生理用ナプキンにあっては、ナプ
キン本体のバックシートに絵柄が設けられているので、
吸収体が吸収した経血のシミがバックシートの外面から
見えたとしても、そのシミは絵柄に紛れることで一見し
ただけでは分からない。
【0012】請求項2に記載した包装生理用ナプキン
は、請求項1に記載した包装生理用ナプキンにおいて、
バックシートの絵柄は、所望の絵柄を設けたデザインシ
ートをバックシートに重ねて配置し、前記バックシート
を透して前記絵柄が視認できるようにして設けられてい
ることを特徴とするものである。
【0013】請求項2の発明によれば、デザインシート
が備えられているので、吸収体が吸収した経血のシミが
バックシートの外面から、より見え難くすることができ
る。
【0014】請求項3に記載した包装生理用ナプキン
は、 請求項1または2に記載した包装生理用ナプキン
において、包装シートを透してバックシートに設けた絵
柄を視認できるように前記包装シートの透明度を設定し
たことを特徴とするものである。
【0015】請求項3の発明によれば、バックシートに
設けられている絵柄は、包装を解いた状態においては勿
論視認できるし、包装を解く前の状態でも包装シートの
外から視認できるので、それが生理用ナプキンであるこ
とを意識させない外観を持たせることができる。また、
絵柄をバックシートに設けるだけで、経血のカムフラー
ジュと、包装を解く前の状態におけるナプキン本体のカ
ムフラージュの両方を果たすことができ、コストの上昇
を防ぐことができるし、装用時に無機質な感じを与える
ことも無く、使用後にティッシュペーパー等で過剰に包
むような処理もしなくて済む。
【0016】請求項4に記載した包装生理用ナプキン
は、請求項3に記載した包装生理用ナプキンにおいて、
包装シートのヘイズ値を95以下にしたことを特徴とす
るものである。
【0017】包装シートのヘイズ値が低すぎると、絵柄
だけで無くナプキン本体の外形もくっきり見えてしまう
ことになるし、絵柄によっては鮮明に見えない方がおし
ゃれな感じになることもある。この点について、多数の
試作品を評価した結果、包装シートのヘイズ値は、色の
種類にかかわらず、95以下、望ましくは60以下にす
ると良いことが分かった。
【0018】請求項5に記載した包装生理用ナプキン
は、請求項1から4のいずれかに記載した包装生理用ナ
プキンにおいて、バックシートの面積に対する全絵柄面
積の割合を、10%以上80%以下にしたことを特徴と
するものである。
【0019】本発明における絵柄の適切な量は、絵柄自
体の形態だけで無く、包装シートやバックシートの色や
透明度との関係も考慮して設定すべきであるが、これを
バックシートの面積に対する割合で見た場合は、請求項
5に記載のように、10%以上80%以下にするのが良
い。
【0020】請求項6に記載した包装生理用ナプキン
は、請求項1から5のいずれかに記載した包装生理用ナ
プキンにおいて、絵柄は少なくとも排血口に対応する部
位に配置されていることを特徴とするものである。
【0021】本発明によれば、経血のシミを確実にカモ
フラージュすることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る包装生理用
ナプキンの各実施の形態を図面に従って説明する。 〔1.第一の実施の形態〕(図1〜図4) 図1から図4は、第一の実施の形態に係る包装生理用ナ
プキン1を示すものである。
【0023】〔A.各部の形状等〕この包装生理用ナプ
キン1は、ナプキン本体3と、これを3つ折りに畳んだ
状態で包装した包装シート21と、これらの間に介挿さ
れた縦横2枚の剥離フィルム11、15とで構成されて
いる。ナプキン本体3は、不透液性のバックシート5
と、このバックシート5の一方の面に保持された吸収体
7と、この吸収体7を挟んでバックシート5に重ねられ
た透液性のトップシート9とから成る多層構造になって
いる。
【0024】バックシート5は、前後方向に長い概ね瓢
箪形を為す主部5aと、前記主部5aの左右両側縁にお
ける中間部から互いに反対側へ張り出した台形状のウイ
ング5bとが一体に形成されている。ウイング5bは、
装用時にショーツの外面へ折り重ねてズレを防止するた
めの部位である。このバックシート5の材料としては、
ポリエチレンシートやポリエチレンラミネート不織布等
が用いられ、望ましくは、不透液性を有し且つ通気性が
良いもの、例えばポリエチレンやポリプロピレン等のオ
レフィン系樹脂に無機充填剤を溶融混練したものを延伸
処理した微多孔性シートを用いる。
【0025】吸収体7は、綿状パルプや合成パルプ等を
比較的軽い坪量で積層した積繊パルプ製のもので、全面
ほぼ均一な厚さのシート状を為すように形成されてい
る。吸収体7の平面形状は、バックシート5の主部5a
よりほぼ一回り小さくて前後方向に長いほぼ長方形状を
為し、吸収体7の前後両端縁7aは、バックシート3の
前後両端縁とほぼ相似形の円弧を為している。吸収体7
の左右幅は、成人女性の股間隔に合わせて概ね50〜8
0ミリ程度にしてある。
【0026】このような吸収体7はバックシート5の主
部5aの上面に接着される。この接着は、ホットメルト
などの接着剤によって行われ、吸収体7の前後両脇と左
右両脇のそれぞれにおいて同じ大きさでバックシート5
がはみ出すように位置合わせされる。
【0027】トップシート9は、これが取り付けられた
状態においてはバックシート5と同じ大きさを為してい
るが、吸収体7と略同じ大きさのメイントップシート9
aと左右2枚のサイドトップシート9bとに分けて形成
されている。メイントップシート9aとサイドトップシ
ート9bはいずれも、不織布や多数の孔を形成したプラ
スチック製のメッシュシートなどで形成されている。サ
イドトップシート9bにはバックシート5のウイング5
bに対応した張出し部が一体に形成されている。メイン
トップシート9aは吸収体7に重ねて接着され、サイド
トップシート9bはその直線状の側端部がメイントップ
シート9aの側端部に重なった状態でバックシート5に
接着される。これらの接着もホットメルトなどの接着剤
やヒートシールなどによって行われる。
【0028】尚、吸収体7の形状を保持したり、吸収体
7が吸収した経血の拡散を防止したりするために、例え
ばクレープ紙などの吸収シートで吸収体7を包んだり、
或いは、吸収体7の上にそのような吸収シートを重ねて
も良い。
【0029】剥離材としての剥離フィルム11及び15
は、白色半透明のプラスチック製フィルムを基材として
その一方の面に剥離剤をコーティングしたものである。
前後方向に長い一方の剥離フィルム11は、吸収体7よ
りほぼ一回り程度小さい矩形のシート状を為しており、
左右方向に長い他方の剥離フィルム15は、左右のウイ
ング5bを両端とする大きさの矩形のシート状を為して
いる。剥離フィルム11及び15の基材としては、例え
ばポリエチレンフィルムを使用し、剥離剤としては例え
ばシリコンが用いられ、透明度はヘイズ値約59程度に
なっている。剥離フィルム11及び15は無色透明(ヘ
イズ値0)が好ましいが、白色半透明である場合はヘイ
ズ値を95以下のものが好ましく、より好ましく60以
下である。これら剥離フィルム11、15は、剥離剤が
コーティングされた面を上面として用いる。
【0030】一方の剥離フィルム11には、その上面に
長手方向へ互いに平行に延びる状態に粘着材13が付与
されると共に、下面の両端部には接着材14が付与され
ている。この接着材14には接着剤又は両面接着テープ
等を用いる。また、他方の剥離フィルム15には、その
上面の両端部に粘着材17が付与されている。粘着材1
3、17はいずれもバックシート5に転写するもので、
例えばホットメルトを印刷塗布することで設ける。尚、
この粘着材13、17の強度は、綿布に貼り付けた状態
で2kgのローラーで一往復させた後180゜の角度ま
で剥離させたとき1kg以上の粘着強度をもつものが良
い。特に、25g/m2から50g/m2の粘着強度の範
囲が望ましい。
【0031】包装シート21は、ヘイズ値60程度の透
明度を持つSMS不織布によって略長方形状に形成され
たものである。包装シート21の前後長はバックシート
5の前後長とほぼ同じで、左右幅はバックシート5の主
部5aの一番幅広の部分における左右幅より多少大き
い。この包装シート21の長手方向における一端部に
は、シールテープ25が一部はみ出した状態に貼り付け
られている。包装シート21としては、SMS不織布の
ほかに、スパンボンド、スパンレース、エアースルーな
どが適する。
【0032】〔B.ナプキン本体の包装〕一方の剥離フ
ィルム11は、バックシート5の裏面に粘着される。こ
の粘着は、剥離フィルム11の中央部とバックシート5
の主部5aの中央部とが一致するように位置合わせした
状態で、粘着剤13により行われる。この粘着が行われ
た後、他方の剥離フィルム15がバックシート5の裏面
に粘着される。この粘着は、剥離フィルム15の両端部
が左右のウイング5bに各別に重なるように位置合わせ
して、粘着剤17により行われる。従って、この剥離フ
ィルム15は、その中間部が一方の剥離フィルム11に
下から重なる状態に設けられる。尚、粘着剤13、17
は剥離フィルム11、15の剥離剤コーティング面に付
与されているので、剥離フィルム11、15がバックシ
ート5に重なることで、粘着材3、17がバックシート
5の下面に転写される。粘着材3、17によってバック
シート5をショーツに貼り付けることで生理用ナプキン
がずれるのを防止する。
【0033】このようにして剥離フィルム11、15が
粘着された状態のナプキン本体3は、そのウイング部2
7(図2参照)、即ち、バックシート5のウイング5b
とサイドトップシート9bの張出し部及び剥離フィルム
15の両端部から成るウイング部27を、バックシート
5の下面に重なるように折り畳み、この状態で包装シー
ト21の上面に重ねて接着する。この接着は、図4に示
すように一方の剥離フィルム11の下面に設けられてい
る接着材14によって行われる。
【0034】この状態から、包装シート21をナプキン
本体3と一緒に3つに折り畳む。この折り畳みは、バッ
クシート5がナプキン本体3の外側となる状態に、図2
に示す矢印、矢印の順で行う。即ち、先ず、シール
テープ25と反対側ほぼ4分の1を折り畳み、次いで、
シールテープ25側ほぼ3分の1を折り畳む。これによ
り、図1に示すように、包装シート21のシールテープ
25側の端部がこれと反対側の端部に上から重なって、
ナプキン本体3が包装シート21で完全に覆われた状態
になる。この包装シート21の端部どうしの重なり部は
シールテープ25で閉じる。そして、包装シート21の
左右両側縁部21aを重なった部分どうしをヒートシー
ルすることで、ナプキン本体3を完全包装する。ナプキ
ン本体と包装シートをこのような形態に折り畳んで包装
を完成することについては、後述する第二、第三の各実
施の形態においても同様である。
【0035】〔C.絵柄、視認効果〕バックシート5の
下面には、その全体にバランス良く配置された状態に、
絵柄31が多数印刷されている。この実施の形態では、
絵柄31として、比較的大柄の葉や蔓性草花をデザイン
した形を選んでいて、例えば、緑色やオレンジ色などで
カラー印刷してある。絵柄31の総面積は、バックシー
ト5の面積に対して約50%にしてある。この絵柄31
の総面積のバックシート5の面積に対する割合は10%
から80%の範囲で調節する。また、絵柄31は生理用
ナプキン1を装着した状態で排血口に対応する部位を含
めて備えられ、ナプキン本体3の長手方向に間隔をおい
て間欠的に絵柄31が配置されている。このように絵柄
31を配置することで、経血のシミをカモフラージュす
る効果が上がることになる。なお絵柄31は単色でもよ
いが、2色以上を用いた方が美観や経血のシミのカモフ
ラージュにおいてより良い効果を得られるので望まし
い。
【0036】前記したように、ナプキン本体3は、バッ
クシート5が外側になる状態に3つに折りに畳まれた状
態で包装シート21に包装されているので、バックシー
ト5に印刷されている絵柄31は、包装シート21によ
る包装を解いた状態では直接視認できるのは勿論、包装
を解く前の状態でも、包装シート21と剥離フィルム1
1、15を透して視認することができる。即ち、包装シ
ート21は絵柄31を透視できる透明度に設定されてい
る。本実施の形態においては、包装シート21と剥離フ
ィルム11、15とが重なった部分のヘイズ値が90に
なるように設定している。なお、このヘイズ値は95以
下に設定する。
【0037】包装シート21と剥離フィルム11、15
を介してナプキン本体3を透視する場合、包装シート2
1の透明度がヘイズ値約60で、剥離フィルム11、1
5の透明度がヘイズ値約59になっていることによりナ
プキン本体3の外形がぼやけるため、外観上、中身のナ
プキン本体3を意識することは殆ど無いし、絵柄3がば
やけて見える。また、使用によって吸収体7が吸収した
経血のシミがバックシート5に現れても、そのシミは絵
柄31によってカムフラージュされる。
【0038】尚、生理中にナプキンを交換する際、新た
に包装を解いた包装シートで使用済みのナプキンを包む
ことがよく行われるが、この場合も、使用済みのナプキ
ン本体3をそのバックシート5が外側になる状態に畳め
ば、経血のシミを絵柄31でカムフラージュした外観で
捨てることができる。
【0039】剥離フィルム11、15の色や透明度の違
いによる絵柄の見え方について評価したテスト結果を表
1に示す。このテスト結果によると、ヘイズ値約59の
剥離フィルムを使用したサンプル番号1、2が最も良い
評価「◎」を得ており、その次に良い評価「○」は、ヘ
イズ値約89から86程度の剥離フィルムを使用したサ
ンプル番号1乃至7が得た。そして、ヘイズ値95以上
の剥離フィルムを使用したサンプル番号9は最も悪い評
価「×」を受け、ヘイズ値94余りの剥離フィルムを使
用したサンプル番号8も比較的悪い評価「△」になっ
た。
【0040】
【表1】
【0041】〔2.第二の実施の形態〕(図5) 図5は、第二の実施の形態に係る包装生理用ナプキン1
Aを示すものである。この包装生理用ナプキン1Aが前
記包装生理用ナプキン1と相違するところは、主とし
て、剥離フィルムを有しないことと、バックシートにウ
イングが無いこと、バックシートに設けた絵柄とその割
合等である。従って、説明はこれら相違点だけについて
行い、その他の部分については、図面の各部に前記包装
生理用ナプキン1における同様の部位に付した符号と同
じ符号、又はそれにダッシュ記号を付けた符号を付する
ことで重複説明を避ける。このような符号の使い方とそ
の意味は、後述する第三の実施の形態においても同様と
する。
【0042】この包装生理用ナプキン1Aにおいては、
バックシート5の下面に、星形様の比較的小さい絵柄3
1′を多数散りばめたデザインで、赤又はオレンジ系の
色でカラー印刷してある。バックシート5の面積に対す
る絵柄31′の総面積の割合は、およそ15%である。
また、包装シート21′としては、SMS不織布の一方
の面に剥離剤をコーティングした剥離不織布を使用して
いて、その剥離剤によって粘着剤13と包装シート2
1′との易剥離を可能にしている。この結果、バックシ
ート5と包装シート21′との間には剥離フィルムが存
在しないので、その分、バックシート5に印刷されてい
る絵柄31′が包装シート21′を透して見易くなって
いるが、絵柄31′の総面積が小さいために、絵柄3
1′が強調され過ぎることは無い。
【0043】〔3.第三の実施の形態〕(図6) 図6は、第三の実施の形態に係る包装生理用ナプキン1
Bを示すものである。この包装生理用ナプキン1Bが前
記包装生理用ナプキン1Aと相違するところは、主とし
て、バックシート5′には絵柄を印刷しないで、所望の
絵柄を印刷したデザインシート41をバックシート5′
と吸収体7との間に挟んだことだけである。
【0044】デザインシート41は、ポリエチレンシー
トのラミネート面の全体に細かい格子模様の絵柄43を
カラー印刷したもので、吸収体7とほぼ同じ大きさにな
っている。このデザインシート41は、絵柄43が印刷
された面をバックシート5′の上面に重ねた状態で前記
バックシート5′に接着され、このデザインシート41
の上に吸収体7が接着される。即ち、デザインシート4
1はバックシート5′と吸収体7との間に備えられてい
る。バックシート5′にはヘイズ値が90程度のものを
使用している。
【0045】従って、デザインシート41の絵柄43
は、バックシート5′の下面のほぼ全体に多少ぼやけた
状態で透けて見えるので、デザインシート41に透明度
の高い材料を使用した場合でも、吸収体7が吸収した経
血のシミは絵柄43にカムフラージュされる。また、ナ
プキン本体3′が包装シート21′で包装されている状
態でも、デザインシート41の絵柄43は、バックシー
ト5′と包装シート21′を透して外から見えるので、
中身が生理用ナプキンであることを殆ど意識させない。
【0046】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
本発明の具体的構成がこの実施の形態に限定されるもの
では無く、本発明の要旨から外れない範囲での設計変更
等があっても本発明に含まれる。例えば、実施の形態に
おいて、バックシートに絵柄を印刷した場合は、いずれ
もその印刷面を下面にしたが、場合によっては、印刷面
を上にして用い、絵柄を下面から透かして見せるように
しても良い。剥離フィルム11及び15はプラスチック
製のものに限らず、紙製のものを用いてもよい。上記実
施の形態では、剥離フィルム11、15を備えた包装生
理用ナプキンを示したが、本発明はこれに限定されず、
剥離フィルムを具備しない構成のものでもよく、この場
合には包装シートのみを透してバックシートに設けられ
た絵柄を視認する。かかる構成とした場合には、包装シ
ート単体のヘイズ値を95以下に設定する。
【0047】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、絵柄の
印刷を一つの部材に施すだけで、吸収体が吸収した経血
のシミを絵柄でカムフラージュすることができる。ま
た、包装を解いた状態では勿論、包装を解く前の状態に
おいてもその絵柄を外に見せることができて外観もカム
フラージュすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態に係る包装生理用ナ
プキンを、包装を解く前の状態で示す斜視図である。
【図2】図1に示す包装生理用ナプキンを、包装シート
を開いて、且つ、一部をめくり上げた状態で示す斜視図
である。
【図3】図1に示す包装生理用ナプキンを分解した斜視
図である。
【図4】図1に示す包装生理用ナプキンの底面図であ
る。
【図5】本発明の第二の実施の形態に係る包装生理用ナ
プキンを、包装を一部解いた状態で示す斜視図である。
【図6】本発明の第三の実施の形態に係る包装生理用ナ
プキンを、包装シートを開いた状態で示す斜視図であ
る。
【図7】従来の包装生理用ナプキンの一例を示す分解斜
視図である。
【符号の説明】
1…包装生理用ナプキン 3…ナプキン本体 5…
バックシート 7…吸収体 9…トップシート 11…剥離フィル
ム 13…粘着材 15…剥離フィルム 17…粘着材 21…包装シ
ート 31…絵柄 1A…包装生理用ナプキン 3′…ナプキン本体
21′…包装シート 31′…絵柄 1B…包装生理用ナプキン 41…デザインシート
43…絵柄
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松岡 正樹 東京都新宿区早稲田町70番1号 大王製紙 株式会社内 Fターム(参考) 3B029 BC00 4C003 CA01 GA08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透液性のトップシートと不透液性のバック
    シートとの間に吸収体を設けたナプキン本体と、前記ナ
    プキン本体をバックシートが外側となる状態に畳んで包
    装した包装シートとを具備する包装生理用ナプキンにお
    いて、前記バックシートに絵柄を設けたことを特徴とす
    る包装生理用ナプキン。
  2. 【請求項2】請求項1に記載した包装生理用ナプキンに
    おいて、バックシートの絵柄は、所望の絵柄を設けたデ
    ザインシートをバックシートに重ねて配置し、前記バッ
    クシートを透して前記絵柄が視認できるようにして設け
    られていることを特徴とする包装生理用ナプキン。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載した包装生理用ナ
    プキンにおいて、包装シートを透してバックシートに設
    けた絵柄を視認できるように前記包装シートの透明度を
    設定したことを特徴とする包装生理用ナプキン。
  4. 【請求項4】請求項3に記載した包装生理用ナプキンに
    おいて、包装シートのヘイズ値を95以下にしたことを
    特徴とする包装生理用ナプキン。
  5. 【請求項5】請求項1から4のいずれかに記載した包装
    生理用ナプキンにおいて、バックシートの面積に対する
    全絵柄面積の割合を、10%以上80%以下にしたこと
    を特徴とする包装生理用ナプキン。
  6. 【請求項6】請求項1から5のいずれかに記載した包装
    生理用ナプキンにおいて、絵柄は少なくとも排血口に対
    応する部位に配置されていることを特徴とする包装生理
    用ナプキン。
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